JPS5826178Y2 - 自動車のドア取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車のドア取付装置の改良に関し、特に、取
付装置の材料歩留りの改善と組付作業の簡略化を図った
ものである。

一般に、ドア取付装置は第１図に示すように、車体１に
取付けたヒンジ２，２とドアパネル３に取付けたリテー
ナ４，４とをネジ５，５・・・で固定するようになって
いるが、リテーナ４をドアパネル３に取付ける手段とし
て従来は、第２図に示すように、リテーナ４をリテーナ
ケース６に保持させ、リテーナケース６を平旦なドアパ
ネル３の所定位置に宛てがい、数箇所をスポット溶接（
図中符号Ａ）等の手段によりドアパネル３に接着させる
ようにしていたため、リテーナケース６が大きなものと
なり、材料歩留りが悪くなっていた他、上述のごとく数
箇所のスポット溶接が必要であったため、組付作業に多
くの手間を要するものとなっていた。

また、リテーナ及びリテーナケースとドアパネル３との
位置決めが定まらないためこれらの位置合せに手間取る
などの欠点もあった。

本考案は上記問題点を一挙に解消しようとするもので、
リテーナに貫通孔を設けて該貫通孔にドアパネルより膨
出させた突出部を係合させ、該突出部に、前記ドアパネ
ルとの間で前記リテーナを挾持する爪板を接着すること
により、非常に小さな爪板のみでリテーナをドアパネル
に固定させることができるようにし、材料歩留りを良く
することができるようにすると共に、リテーナの位置決
めを正確かつ容易に行なうことができるようにし、しか
も、接着箇所を少なくして組付は時の手間を省き、さら
に爪板の一部である爪部をリテーナに設けた礼状の係止
部に係合させることにより、上記のような簡単な構造で
あってもリテーナの回り止めを行なえるようにしたこと
を特徴とするものである。

以下本考案の実施例を第３図〜第５図により説明すると
、これら図において４はリテーナで該リテーナ４にはネ
ジ孔４ａが３箇所に設けられており、そのほぼ中央部に
ここでは円形の貫通孔４ｂが設けられている。

また、貫通孔４ｂより離れた位置に後述する爪板７を係
止させるための長孔状の係止部４ｃが設けられている。

３はドアパネルで、前記ネジ孔４ａに対応して該パネル
３にはネジ５（第１図参照）を貫通させる通孔３ａが設
けられており、また、前記貫通孔４ｂに対応して突出部
３ｂがパネル３より膨出して設けられている。

この突出部３ｂは貫通孔４ｂ内に密に係合しうる形状と
するのが好ましく、これによってリテーナ４の位置決め
を正確かつ容易に行ないうるものにすることができるこ
ととなる。

また、突出部３ｂの高さはリテーナ４の厚さと同一にす
るか又は厚さよりも小さくするのがよく、これによって
、後述する爪板７を突出部３ｂに接着させたとき爪板７
とドアパネル３との間でリテーナ４が挟圧されうるもの
となる。

７は爪板で、これはリテーナ４の係止部４Ｃに係合する
爪部７ａを有しており、この爪部７ａを係止部４ｃに係
合させたとき爪部７ａに続く部分７ｂが貫通孔４ｂを覆
うようになっている。

リテーナ４をドアパネル３に固定するときはパネル３の
突出部３ｂにリテーナ４を係合させ、リテーナ４の係止
部４ｃの一側面に密着するごとく係合させた爪板７の部
分７ｂと突出部３ｂとを例えばスポット溶接（図中符号
Ａ）により接着して爪板７とドアパネル３との間にリテ
ーナ４を保持させる。

爪板７をドアパネル３に接着したとき、爪板７の爪部７
ａとリテーナ４の係止部４ｃとの係合によりリテーナ４
の回り止めがなされることとなる。

なお、本考案はリテーナに貫通孔を設けて該貫通孔にド
アパネルより膨出させた突出部を係合させ、該突出部に
、前記ドアパネルとの間で前記リテーナを挾持する爪板
を接着すると共に、リテーナに設けた礼状の係止部に、
爪板の爪部を係合させたことを特徴とするものであり、
こうした構成であれば貫通孔、突出部、爪板等は上記実
施例の形状に限られることはなく他のどんな形状のもの
であってもよい。

本考案は上記構成をなすものであるから、非常に小さな
爪板のみでリテーナをドアパネルに固定させることがで
きるようになり、材料歩留りを良くすることができるよ
うになる。

また、リテーナの貫通孔にドアパネルより膨出させた突
出部を係合させるからリテーナの位置決めを正確かつ容
易に行なうことができるようになり、しかも、突出部に
ドアパネルとの間でリテーナを挾持する爪板を接着させ
るから、スポット溶接等の接着がｌ箇所で済むこととな
り、さらにリテーナの係止部と爪板の爪部の保合による
リテーナの回り止めによって、組付作業が簡略化される
こととなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術を示すドア取付装置近傍の斜視図。 第２図は第１図における取付装置要部の分解斜視図。 第３図は本考案の一実施例を示す取付装置要部の分解斜
視図。 第４図は第３図における取付装置要部の組立斜視図。 第５図は第４図における縦断面図。 １・・・・・・車体、２・・・・・・ヒンジ、３・・・
・・・ドアパネル、３ｂ・・・・・・突出部、４・・・
・・・リテーナ、４ｂ・・・・・・貫通孔、４ｃ・・・
・・・係止部、７・・・・・・爪板、７ａ・・・・・・
爪部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体に取付けたヒンジに締結させるリテーナをドアパネ
   ルに固定してなる自動車のドア取付装置において、前記
   リテーナに貫通孔を設けて該貫通孔に前記ドアパネルよ
   り膨出させた突出部を係合させ、該突出部に、前記ドア
   パネルとの間で前記リテーナを挾持する爪板を接着させ
   、さらに前記リテーナに礼状の係止部を設けて、該係止
   部に、前記爪板の一部である爪部を係合させたことを特
   徴とする自動車のドア取付装置。