JPS5823062Y2 - 液体燃料燃焼装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は霧化装置で発生した微粒化（霧化）した燃料と
空気とを気化装置に移送し、その移送量をダンパーにて
変化させ、気化装置で発生した気化燃料混合気をバーナ
で燃焼させる無段可変燃焼装置において、連続燃焼中も
常に安定した完全燃焼をはかるものである。

すなわち、常に安定した完全燃焼を得るには、バーナに
送出される混合気の空燃比が適合し安定することが必要
であり、上記の燃焼装置においてはダンパーにて火力を
調節する場合、気化装置に移送される霧化燃料と空気の
量は、ダンパーの開度に応じて同時に変化するので、空
燃比を適正に維持することが容易である。

しかるに気化装置には気化作用のために高温部が必要で
あり、霧化装置は霧化を安定させ油温を低く維持させる
ために常温近くに維持させることが望ましいが、気化装
置からの侵入熱により昇温し、ここで気化したり、また
は霧化して再びサブタンクに戻る油の温度が上昇し酸化
されて変質油となったり、サブタンクなど各部の温度が
上昇し好ましくない。

この考案は上記のような問題点を改良することを目的と
したものであって、次にこの考案をその実施例を示す図
面を参考に説明する。

第１図は本考案の実施例の全体を示す構成図、第２図は
霧化容器から気化筒に霧化燃料が送射される状態を示す
横断面図、第３図は気化筒の斜視図、第４図は霧化容器
の斜視図、第５図はダンパーの斜視図である。

１０は内面を円筒状に形成した霧化容器で、そのほぼ中
央に回転皿２２を配設し、円筒面の一方を開口して霧化
燃料出口１１をもつ連通部を突出させこれにフランジ１
１ ａとナイフェツジ状突部１１ ｂを形成している。

１は気化筒で、下側面を開口して霧化燃料人口４をもつ
突出部３とフランジ４ａを形成し、前記ナイフェツジ状
突部１１ ｂと当接させ連通部のシールをなす。

１１ Ｃはステンレス鋼などの低熱伝導率材料を用いた
ボルトで、両フランジ間に断熱材９を挾み結合させる。

気化筒１の霧化燃料人口４の反対側半周には電熱ヒータ
２を埋設し、その上方に仕切板５、バーナキャップ６を
配設し、炎ロアを形成している。

１２は円筒状のダンパーで、霧化容器１０に内接して回
動自在とし、上部にダンパー軸１４を設け、１７はこれ
と結合した調節レバーであり、上面に接するパツ゛キン
１５は蓋体１６とともに霧化容器１０の上方をシールす
る。

霧化容器１０の下方にファンインペラ２３を有するファ
ンケース１８を連設し、その下方にモータ２０を載置せ
る支持板２６によって仕切られた下部筒１９を連設し、
支持板２６につり下げられたサブタンク２７の下方にポ
ンプインペラ２４を有するポンプケース２８を連設しで
ある。

２１はモータ２０の回転軸で、前記の回転皿２２、ファ
ンインペラ２３、ポンプインペラ２４を駆動する。

２９はポンプケース２８の吐出側と霧化容器１０とを連
通ずる給油パイプで、回転皿２２の上面に開口する。

３０は霧化容器１０とサブタンク２７を連通するドレン
パイプ、３１はサブタンク２７とレベラー３２とを連通
ずる送油パイプである。

第２図はダンパ開度最大のときの霧化燃料の送料状態を
示す。

１３はダンパーの開口部である。３３は基板である。

上記のように構成された本実施例につき、次に動作を説
明すると、先ず電熱ヒータ２に通電して気化筒１を予熱
し、次にモータ２０を駆動すればファンインペラ２３の
・回転により空気が霧化容器１０の下方より供給され、
同時にポンプインペラ２４の回転により燃料油が回転皿
２２上に定量連続的に流下される。

燃料は遠心力によって回転皿２２の全周縁から霧化粒子
となって送射されるが、その大部分はダンパー１２に遮
断されて下方へ流下し、サブタンク２７に環流する。

また一部の霧化粒子はダンパー１２の開口部１３を通過
して気化筒１の加熱壁に当たり即時気化する。

同時に、霧化容器１０に供給された空気は開口部１３を
通過して気化筒１に送出され、前記気化燃料と混合して
炎ロアより噴出し、これに点火して燃焼させる。

火力の調節は調節レバー１７を操作してダンパー開度を
変化させると、霧化燃料と空気の送出量が同時に変化す
るので、空燃比は常に一定で完全燃焼を得る。

次に霧化容器１０の温度上昇について考察すると、高温
部の気化筒１から連通接続部を通じて霧化容器１０へ伝
導による熱の侵入があるが、接続部をナイフェツジで当
接シールさせ、また連結用のボルト１１Ｃはステンレス
鋼など熱伝導率の低い細径のものを使用して伝熱抵抗を
大きくしているから、両フランジ間の温度差が大きくな
る。

また両フランジ間の空隙にかさ比重の小さい断熱材を挿
入しているから、この空隙の対流伝熱および輻射伝熱を
遮断し、全伝熱抵抗を大きくできる。

したがって霧化容器１０への侵入熱量は優生に抑えられ
、また霧化容器１０を流通する空気によって吸収移送さ
れるので霧化容器１０の温度は常温近くで平衡し、連続
燃焼中も安定する。

本考案は上記のように、気化筒と霧化容器との連通接続
部をフランジ結合し、７ランジの一方にナイフェツジ状
突部を形成して両者の当接シールをなし、かさ比重の小
さい断熱材の挿入を可能とし、フランジの結合ボルトは
低熱伝導率の細径のものを使用し、その結果霧化容器の
上昇温度を実際的に常温近くに抑制したもので、霧化装
置内での気化ガスの発生をなくし、これによって燃焼量
の変動を防止できる。

また、サブタンクに戻る燃料の温度を低くできるので燃
料の酸化による変質化と各部の温度上昇も防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す液体燃料燃焼装置の縦
断面図、第２図は同装置の霧化容器と気化筒の横断面図
、第３図は同装置の霧化容器の斜視図、第４図は同装置
の気化筒の一部切欠斜視図、第５図は同装置のダンパー
の斜視図である。 １・・・・・・気化筒、２・・・・・・電熱ヒータ、３
・・・・・・突出部、４・・・・・・霧化燃料入口、４
ａ・・・・・・フランジ、５・・・・・・仕切板、６・
・・・・・バーナキャップ、７・・・・・・炎口、９・
・・・・・断熱材、１０・・・・・・霧化容器、１１・
・・・・・霧化燃料出口、１１ａ・・・・・・フランジ
、１１ｂ・・・・・・ナイフェツジ状突部、１１Ｃ・・
・・・・ボルト、１２・・・・・・ダンパー、１３・・
・・・・開口部、１４・・・・・・ダンパー軸、１５・
・・・・・パツキン、１６・・・・・・蓋体、１７・・
・・・・調節レバー、１８・・・・・・ファンケース、
１９・・・・・・下部筒、２０・・・・・・モータ、２
１・・・・・・回転軸、２２・・・・・・回転皿、２３
・・・・・・ファンインペラ、２４・・・・・・ポンプ
インペラ、２５・・・・・・空気吸込口、２６・・・・
・・支持板、２７・・・・・・サブタンク、２８・・・
・・・ポンプケース、２９・・・・・・給油パイプ、３
０・・・・・・ドレインパイプ、３１・・・・・・送油
パイプ、３２・・・・・・レベラー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）液体燃料を回転体の遠心力によって霧化する霧化
   装置と、電熱ヒータなどによる加熱部を有する燃料の気
   化装置とを連通させ、霧化装置と気化装置との連通接続
   部をナイフェツジ状突部で当接させたことを特徴とする
   液体燃料燃焼装置。
2. （２）霧化装置と気化装置との連通接続部をフランジ結
   合とし、この両フランジ間にかさ比重の小さい断熱材を
   挿入したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の液体燃料燃焼装置。