JPS5842731Y2 - 液体燃料燃焼装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は回転体の遠心力によって霧化した液体燃料の一
部を空気と共に気化装置に移送し、その移送量をダンパ
ーにて変化させ、気化装置で発生した気化燃料と空気の
混合気をバーナ部で燃焼させる液体燃料燃焼装置に関す
るもので、その燃焼量全域について常に安定した完全燃
焼をはかるものである。

すなわち、常に安定した完全燃焼を得るには、バーナ部
に送出される混合気の空燃比が適合し安定することが必
要であり、かつ燃焼量を調節した場合にも過渡的な変動
がないことか−望ましい。

しかるに従来のものはダンパーによって遮断された霧化
燃料は液滴流下して燃料槽に還流するが、一部は反転飛
散してダンパー開口部を通過する。

また一部は回転体上に滴下して霧化子が回転体から放射
するパターンを乱しあるいは粗大微粒子が混入送出され
る。

その結果気化装置内においては混合気の空燃比の変動と
なり、また赤火、リフティング等の原因となり、殊にダ
ンパー操作時に過渡的に発生する。

この考案は上記のような問題点を改良することを目的と
したものであって、次にこの考案をその一実施例を示す
図面を参考に説明する。

第１図は本考案の実施例の全体を示す構成図で、１０は
内面を円筒状に形成した霧化容器で、そのほぼ中央に回
転皿２２を設け、円筒面の一部を開口して霧化燃料出口
１１としている。

１は気化筒で下方の突出部３を開口して霧化燃料人口４
とし、前記霧化燃料出口１１とを断熱材９を介して連通
させ、その反対側半周に電熱ヒータ２を埋設してあり、
その上方に仕切板５、バーナキャップ６を設け、炎ロア
を形成する。

１２は円筒状のダンパーで、セラミックファイバーのよ
うな油浸性の材料で構成し、外周は霧化容器１０に内接
して回動自在とし、上部にダンパー軸１４を設け、１７
はこれと結合した調節レバーであり、上面に接するパツ
キン１５は蓋体１６とともに霧化容器１０の上方をシー
ルする。

霧化容器１０の下方にファンインペラ２３を有するファ
ンケース１８を連設し、その下方にモータ２０を載置す
る支持板２６によって仕切られた下部筒１９を連設し、
支持板２６につり下げられたサブタンク２７の下方にポ
ンプインペラ２４を有するポンプケース２８を連設しで
ある。

２１はモータ２０の回転軸で、前記の回転皿２２、ファ
ンインペラ２３、ポンプインペラ２４′を駆動する。

２９はポンプケース２８の吐出側と霧化容器１０とを連
通ずる給油パイプで、回転皿２２の上面に開口する。

３０は霧化容器１０とサブタンク２７を連通するドレン
パイプ、３１はサブタンク２７とレベラー３２とを連通
ずる送油パイプである。

２５は下部筒１９に穿設した空気吸込口である。

第２図は回転皿２２から霧化燃料が送射される状態を示
す横断面図で、ダンパー１２の開口度最大のときを示す
。

第３図は気化筒１の斜視図、第４図は霧化容器１０の斜
視図、第５図はダンパー１２の斜視図で、１３は円筒面
の一部を切欠いたダンパーの開口部を示す。

３３は基板である。上記のように構成された本実施例に
つき、次に動作を説明する。

先ず電熱ヒータ２に通電して気化筒１を予熱し、次にモ
ータ２０を駆動するとファンインペラ２３の回転によっ
て空気が霧化容器１０の下方より供給され、同時にポン
プインペラ２４の回転により燃料油が回転皿２２上に定
量連続的に流下され、遠心力によってその全周縁より霧
化粒子となって送射されるが、その大部分はダンパー１
２に遮断され、ダンパー１２の開口部１３を通過した一
部は気化筒１の加熱壁に当たり即時気化する。

同時に、霧化容器１０に供給された空気は開口部１３を
通過して気化筒１に送出され、前記気化燃料、と混合し
て炎ロアより噴出し、これに点火して燃焼させる。

燃焼量の調節は、調節レバー１７を操作して行うが、こ
のとき霧化燃料と一次空気の送出量がダンパー１２の開
度によって同時に変化するので空燃比が一定で常に完全
燃焼を得る。

またダンパー１２に遮断された霧化燃料は、タッパ−１
２が浸油性材料で構成されているのでその表面に吸着し
、反転飛散することなく、その表面および内部を流下し
てドレンパイプ３０を経てサブタンク２７に還流するの
で、回転皿２２上に滴下して回転皿２２からの飛散パタ
ーンを乱したり、粗大粒子が気化筒１内に誘引されるこ
となく送出霧化粒子の粒度および量が安定する。

本考案は上記のように、ダンパーの開度を変えるのみで
燃焼量を無段階に調節することができ、またダンパーは
浸油性材料で構成されているので、ダンパーに当たって
液滴となった燃料が気化室内に飛散して、空燃比の変動
を来たすことなく、常に空燃比一定で完全燃焼が得られ
、火力調節のときにも過渡的な空燃比の変動や気化遅れ
を生ずることなく、従って赤火、リフティング、逆火等
のない安定した燃焼を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す液体燃料燃焼装置の縦
断面図、第２図は同装置の霧化容器と気化筒の断面図、
第３図は同装置の霧化容器の斜視図、第４図は同装置の
気化筒の斜視図、第５図は同装置のダンパーの斜視図で
ある。 １・・・・・・気化筒、２・・・・・・電熱ヒータ、３
・・・・・・突出部、４・・・・・・霧化燃料入口、５
・・・・・・仕切板、６・・・・・・バーナキャップ、
７・・・・・・炎口、９・・・・・・断熱材、１０・・
・・・・霧化容器、１１・・・・・・霧化燃料出口、１
２・・・・・・ダンパー、１３・・・・・・開口部、１
４・・・・・・ダンパー軸、１５・・・・・・パツキン
、１６・・・・・・蓋体、１７・・・・・・調節レバー
、１８・・・・・・ファンケース、１９・・・・・・下
部筒、２０・・・・・・モータ、２１・・・・・・回転
軸、２２・・・・・・回転皿、２３・・・・・・ファン
インペラ、２４・・・・・・ポンプインペラ、２５・・
・・・・空気吸込口、２６・・・・・・支持板、２７・
・・・・・サブタンク、２８・・・・・・ポンプケース
、２９・・・・・・給油パイプ、３０・・・・・・ドレ
ンパイプ、３１・・・・・・送油パイプ、３２・・・・
・・レベラー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 遠心力により液体燃料を霧化する回転体と、この回転体
   の周囲に回転自在に設けた筒状のダンパーと、このダン
   パーの下流側に設けた気化室と、この気化室の下流側に
   設けたバーナ部とを備え、上記ダンパーを浸油性材料体
   で形成すると共に、その一部に開口部を設けた液体燃料
   燃焼装置。