JPS581712Y2 - 加湿器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は蒸気によって室内を加湿するようにした加湿器
に係り、特に火傷の危険を防止するようにした加湿器に
関する。

従来より、電気ヒータによって蒸発器内の水を蒸発気化
させ、その蒸気を蒸気吐出口より器外に放出して室内に
湿気を与えるようにした加湿器が供されている。

しかしながら、一般にこの種加湿器は蒸発器内で蒸発さ
せた蒸気を高温度の状態で直ちに蒸気吐出口より器外に
放出しているため、使用者が誤ってこの高温度の蒸気に
触れた場合、火傷する危険があった。

本考案は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的
は水を加熱して蒸発気化させる蒸発器を外箱内に配設し
、この蒸発器から上方へ延び該蒸発器と蒸気吐出口とを
連通ずる蒸気通路内に外気を送り込む送風装置を前記外
箱内に配設し、前記蒸気通路の側壁のうち略鉛直をなす
部位の下部に連通口を形成し、該連通口に前記送風装置
の吐出口を連通ずる構成とすることにより、蒸気を器外
に放出する前にこの蒸気の温度低下を図り得て火傷の危
険を防止することができると共に、送風装置の運転停止
時に蒸気が送風装置に逆流することを防止できる加湿器
を提供するにある。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

１は外箱で、これの開口部に蓋板２を冠着している。

３は前記蓋板２の所定部位に形成した開口４に取着した
目体で、略中夫に蒸気吐出口５を形成している。

６は前記外箱１の底板１ａに脚７，７を介して配設した
蒸発器で、外底面に電気ヒータ８を取着している。

、９は蒸気通路たる筒体で、これは蒸発器６から上方へ
延びる様に配設され、以て上下に位置する前記蒸発器６
と前記蒸気吐出口５とを連結している。

前記筒体９はその周側壁を略鉛直になすと共に該周側壁
の所定部位下部に連通口１０を形成している。

１１は前記外箱１の底板１ａに脚１２．１２を介して配
設した送風装置で、吸入口（図示せず）及び吐出口１３
を有するケーシング１４、ファン１５及び駆動モータ（
図示せず）等から構成されており、吐出口１３をダクト
１６を介して前記筒体９の連通口１０に連通している。

１７は前記電気ヒータ８及び送風装置１１の駆動モータ
を通断電するスイッチで、前記蓋板２に取付けである。

次に上記構成の作用を説明する。

今、蒸発器６内に所定の水を収容し、その後、スイッチ
１７をＯＮ操作して電気ヒータ８及び送風装置１１の駆
動モータに夫々通電する。

すると、電気ヒータ８が発熱して蒸発器６内の水を加熱
し、この電気ヒータ８の加熱によって蒸発器６内の水が
次第に高温化し、遂には沸騰して漸次蒸発気化する。

一方、駆動モータが通電されたことによりファン１５を
矢印Ａ方向に回転させる。

これにより外気が外箱１に形成した図示しない通風口か
ら外箱１内に吸引され、これが吸入口からケーシング１
４内に流入し吐出口１３から吐出される。

吐出口１３から吐出された外気はダクト１６を介して連
通口１０から筒体９内に流入する。

而して、上述のようにして生成された蒸気は蒸気吐出口
５より流出する前に筒体９内で比較的低温度の外気と混
り合って該外気によって適度に冷却され、その該外気と
共に蒸気吐出口５から器外に流出し、以って室内に湿気
を与える。

次に、斯ような加湿運転を所定時間行なった後、加湿運
転を停止する場合を考える。

今、加湿運転を停止すべくスイッチ１７をＯＮ状態から
ＯＦＦ操作して電気ヒータ８及び送風装置１１の駆動モ
ータを断電する。

すると送風装置１１の駆動モータが断電されることによ
り回転を停止し、これによりファン１５も回転を停止し
送風運転を停止する。

一方、電気ヒータ８が断電されることにより発熱を停止
して蒸発器６内の水への加熱を停止する。

而して、電気ヒータ８の発熱停止後蒸発器６内の水は自
然放熱により次第に冷えていくが、水自身が比較的高温
度にある間は引き続いて蒸発気化している。

斯る蒸気は、連通口１０が筒体９の鉛直をなす側壁に設
けられていることにより、連通口１０内に流入すること
なく略鉛直に筒体９内を上昇する。

一方、斯る蒸気の気流上昇により、外気が送風運転停止
状態にある送風装置１１のケーシング１４の吸入口より
該ケーシング１４、ダクト１６及び連通口１０を介して
筒体９内に吸引されるという所謂煙突効果が生じ、この
場合、筒体９が蒸発器６から上方へ延びること及び連通
口１０が筒体９の鉛直をなす側壁の下部に形成されてい
ることによって筒体９内に充分な吸引作用即ち煙突効果
を生じせしめ得るところとなり、而して該外気は該筒体
９内で蒸発器６内より立ち昇る蒸気と混り合ってこれを
冷却しつつ該蒸気と共に蒸気吐出口５から器外に流出す
る。

従って、電気ヒータ８及び送風装置１１の駆動モータの
断電後換言すれば加湿運転停止後もしばらくの間、室内
を加湿するが、時間がたつと、蒸発器６内の水は自然放
熱により冷えて蒸発気化しなくなり、また、これにより
筒体９内を上昇する蒸気がなくなって外気の筒体９内へ
の流入もなくなり、以って完全に室内への加湿を停止す
る。

このように本実施例によれば、蒸発器６と蒸気吐出口５
とを連通する筒体９に連通口１０を形成し、該連通口１
０に送風装置１１の吐出口１３を連通して外気を筒体９
内に送り込む構成としたから、蒸気を器外に放出する前
にこの蒸気の温度低下を図り得て蒸気による火傷の危険
を防止できる。

また、連通口１０を筒体９の鉛直をなす側壁に設けたか
ら、加湿運転停止後しばらくの間生起する蒸気が送風装
置１１内に流入することを防止できて蒸気による送風装
置１１及び外箱１の錆発生を防止でき、筒体９を蒸発器
６から上方へ延ばして該筒体９と蒸気吐出口５とを連通
させ、しかも連通口１０を筒体９の側壁の下部に形成し
たので、筒体９内に確実且つ充分な煙突効果を生じさせ
ることができ、よって、加湿運転停止後であっても外気
を筒体９内に導入できて加湿運転停止後に生起する蒸気
の温度低下を図ることができる。

さらに、このように蒸気の温度低下を図ることができる
から、筒体９及び臼体４が高温の蒸気によって劣化する
ことを防止できる。

尚、本考案は上記し且つ図面に示す実施例のみに限定さ
れるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更し
て実施することができる。

本考案は以上説明したように、器外に放出する前に蒸気
の温度低下を図り得、これにより火傷の危険を確実に防
止することができると共に、蒸気通路壁面等が高温の蒸
気によって劣化することを防止でき、また、これに加え
て送風運転停止後に生起する蒸気が送風装置内に流入す
ることを防止し得て蒸気による送風装置等の錆発生を防
止することができ、さらに送風運転後に煙突効果を生じ
させることができて該送風運転停止後であっても蒸気冷
却効果を得ることができる加湿器を提供し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す全体縦断面図である。 図面中、１は外箱、５は蒸気吐出口、６は蒸発器、８は
電気ヒータ、９は筒体（蒸気通路）、１０は連通口、１
１は送風装置である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外箱内に配設され水を加熱して蒸発気化させる蒸発器と
   、この蒸発器から上方へ延び該蒸発器と蒸気吐出口とを
   連通ずる蒸気通路と、前記外箱内に配設され前記蒸気通
   路内に外気を送り込む送風装置とを具備して成り、前記
   、蒸気通路の側壁のうち略鉛直をなす部位の下部に連通
   口を形成し、該連通口に前記送風装置の吐出口を連通し
   たことを特徴とする加湿器。