JPS58169710A - 耐火電線用絶縁テ−プ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ゴム、プラスチック絶縁の耐火電線における
耐火層構成用の絶縁テープに関する。

ゴム、プラスチック絶縁の耐火電線においては、保護ン
ースを難燃性ゴム、プラスチックス組成物にて構成する
としても、火災下にあっては、絶縁層は勿論のことンー
スも焼失するので耐火層のみで人が避難するに必要な時
間、たとえば３０分間、スプリンクラ−等の消火施設や
、エレベータ等の避難用機器に必要な電力を供給し続は
得る絶縁性能を維持することが要求される。

従来、上記耐火層の構成材料としては、高温度での絶縁
特性が優れているとの理由から主として軟質集成マイカ
を裏打層と貼合せたテープが用いられて来ており、一方
、未焼成乃至半焼成の硬質マイカからなる集成マイカは
、焼成硬質−？イカや、′軟質集成マイカと比較して安
価であるにも拘らず高温での電気特性に問題があるとの
理由から補助的な使用しかなされていないのが現状であ
る。

ところで、本発明者らの研究によれば、粒度３０メツシ
ュ以上の微粒の未焼成乃至半焼成の硬質マイカからなり
、かつ少なくとも１００ガーレー秒／　１００　ｃ　ｃ
の気密度を有する硬質集成マイカは、高温度での電気絶
縁性、耐電圧強度において優れた性能を有する。本発明
は、か＼る新知見に基づいて、特許請求の範囲に記載の
絶縁テープを提案するものである。

本発明で用いる集成マイカは、微粒の硬質マイカ鱗片が
緻密に集積した構造を有し優れた柔軟性を有するので、
導体への巻回性がよく、このため導体に巻かれる際に従
来の硬質集成マイカにみられたマイカ鱗片の大きな部分
剥離が極めて少なく、欠陥の少ない状態で導体上に施さ
れる。

更に、後記する実施例、比較例の性能比較から明らかな
ように、実施例のテープは導体直上に巻回されだ耐大層
として用いられて高温度に本発明者らは次のように考察
している。

即ち、硬質マイカは、一般に７００’Ｃ以上の高温度に
加熱されると結合水を放出しマイカ片に亀裂が生じると
考えられており、粒度の大きいマイカ鱗片からなる比較
例のテープの場合、ト記亀裂によって集成マイカ層に電
気的な弱点が生じるが、本発明で用いられるマイカ鱗片
はその大部分が粒度３０メ・ラフ１以上の微粒子である
ので、たとえ各微粒子に亀裂が生じても、亀裂が均一に
分散し、しかも常態においてはマイカ鱗片は、集成マイ
カとして１００ガーレー秒／　１００　ｃ　ｃ以上の高
気密度を有する程度に緻密に堆積しているので、個々の
鱗片における亀裂の発生があっても亀裂のないマイカ鱗
片部分が亀裂部を保護し、集成マイカとしては電気的な
弱点部が生じ難い。このことが、実施例のテープの高性
能の一つの理由と考えられる。更に別の理由として、前
記した通り、本発明で用いる集成マイカの良好な巻回性
に基づき、導体上に巻回形成された状態において、実施
例テープからなる耐火層は、比較例テープからなる耐火
層と比較して電気的に欠陥部が少ないことも考えられる
。

本発明で用いられる集成マイカは、未焼成乃至半焼成（
たとえば９００℃、１時間の加熱による加熱減量が３重
量％以上のもの）の硬質マイカ（マスコバイト）を水ジ
エツト法などの通常の方法で粉砕してアスペクト比が例
えば１００以上の微粒子とし、円網式抄紙機や長網式抄
紙機などを用いて抄造することができる。その場合、抄
造されるマイカ鱗片の大部分、特に全体の７０重量係以
上、更には全体の９０重量％以上が３０メツシュ以上、
好ましくは５ｏメッンユ以上のものが用いられる。前記
した理由から、集成マイカの気密度は高い方が好ましく
、特に少なくとも２００ガ一レー秒／　１００　ｃ　ｃ
であることが好ましい。気密度が５００ガ一レー秒／　
１００　ｃ　ｃ以上、あるいは１０００ガーレー秒／１
００ｃｃ以下の場合は一層優れた耐電圧特性が得られる
。

ここで集成マイカの気密度は、フェスや接着剤などを含
まない状態での値であるので、その様な剤を有する集成
マイカ試料の気密度測定に際しては、予め測定試料を４
００℃で１時間程度加熱してそれら剤を焼失させるとよ
い。

集成マイカが上記したような気密性を有する限り、その
厚さは特に制限はないが、良好な巻回性とするために５
０μｔｎ〜２００μｍの範囲から選ぶことが好ましい。

集成マイカと貼合せられる裏打材としては、ガラス繊維
の織布、不織布、タテソフ（商品名）ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエステルなどのプラスチックフィル
ムなど耐火電線用絶縁テープの裏打材として公知のもの
を用いてよい。しかしながら、未焼成乃至半焼成硬質マ
イカは、焼成硬質マイカや軟質マイカと比較して高温度
での絶縁抵抗かや＼低い傾向がある。この集成マイカの
低絶縁抵抗を改善するためにはｋＩＩ材としては、ガラ
ス、アスベストなどの不燃性材料を少なくとも２０重量
％含む材料が好ましい。裏打材としてプラスチックフィ
ルムなどの燃焼性のものを用いたのでは、火災に際して
それら裏打材層が焼失して、集成マイカ層のみが残存す
ることとなるが、裏打材として不燃性材からなるもの又
は不燃性材を含むものを用いると、火災時においてもそ
れら不燃性材が集成マイカとともに残存し、残存不燃性
材層そのものがあるいは該層中に存在する微小な空気層
が耐火層の絶縁抵抗を高める作用をするからである。例
えば、か＼る不燃性裏打材層を有する本発明のテープを
導体上に２層以上重ね巻きする場合、テープの使用の仕
方によって導体と集成マイカ層との間、上下２層の集成
マイカ層間などに上記不燃性材層を存在せしめることが
できる。

従って、裏打材として好ましいものは少なくとも３０μ
ｍ１特に少なくとも４０μｍの厚さを有する不燃性材料
１、特にガラス繊維布である。

以下、実施例、比較例により本発明を一層詳細に説明す
る。第１表に示す実施例、比較例の□広幅（１３０＋Ｉ
ＩＩＩＩ幅）絶縁テープを用意し、それらの１３０ｍｍ
正方の試料片につき、下記の試験方法で８４０℃での絶
縁抵抗と耐電圧強度とを測定した。

試験方法：　直径５０簡のステンレス製平円板電極に試
験ノート２枚をはさんでＡＣ６００Ｖの課電を行った状
態でＪＩＳ　Ａ　１３０４に規定の加熱曲線に従って８
４０℃加熱を行い、その間、試料片の絶縁抵抗を測定し
た。また３０分加熱後、８４０℃に保持した状態で１０
０’Ｖ／秒の速度で昇圧してンートが絶縁破壊するに至
るときの課電圧を測定した。

比較例１と実施例３の絶縁テープ（但しテープ幅はｌ　
Ｏｍ　）を用いて、導体断面積８−の撚線銅導体に集成
マイカ層を導体側に向けて棒ラップで二層重ね巻きし、
その上に厚さ１ｍのポリエチレン絶縁層及び厚さ２ｍの
ポリ塩化ビニルンースを施して２釉の耐火電線を得た。

各耐火電線につき消防庁告示第７号に規定された算出配
線状態での８４０℃耐火テストを行ったところ、比較例
１のテープ使用の電線は８４０℃での絶縁抵抗が０．１
　ＭΩであり、３０分加熱後における１５００Ｖ課電に
より絶縁破壊したが、実施例３のテープ使用の電線は、
、８４０℃での絶縁抵抗が０．６ＭΩであり、かつ、１
５００Ｖ１分間課電によっても絶縁破壊しなかった。

特許出願人 大日日本電線株式会社 位猪懺鴨役青山幸雄

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　大部分が粒度３０メツシュ以上の微粒未焼成乃至
   半焼成硬質マイカからなり、かつ、少なくとも１００ガ
   ーレー秒／　１００　ｃ　ｃの気密度を有する硬質集成
   マイカと裏打材層とを貼合せてなることを特徴とする耐
   火電線用絶縁テープ。 ２、　集成マイカが７０重量％以上が３０メッンユ以上
   の微粒の未焼成硬質マイカからなり、かつ、気密度が少
   なくとも２００ガ一レー秒／１００ｃｃである特許請求
   の範囲第１項に記載の絶縁テープ。 ３　裏打材層が不燃性材料を少なくとも２０重量％含む
   材料からなる特許請求の範囲第１項に記載の絶縁テープ
   。 ４、　裏打材層が少なくとも２０μｍの厚さの不燃性材
   料からなる特許請求の範囲第３項に記載の絶縁テープ。