JPH1193198A - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

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Publication number
JPH1193198A
JPH1193198A JP27656997A JP27656997A JPH1193198A JP H1193198 A JPH1193198 A JP H1193198A JP 27656997 A JP27656997 A JP 27656997A JP 27656997 A JP27656997 A JP 27656997A JP H1193198 A JPH1193198 A JP H1193198A
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JP
Japan
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thrust plate
connecting pin
bush
boss
seal
Prior art date
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Pending
Application number
JP27656997A
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English (en)
Inventor
Shunsuke Shimakura
俊輔 島倉
Osamu Itsukida
修 五木田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボス部材と相手方部材との間でスラスト板を
正確に位置合わせすることができ、連結ピンをこれらの
内周側に簡単に挿通できるようにする。 【解決手段】 アームボス12のブッシュ嵌合穴12A
内には含油ブッシュ17を嵌着し、含油ブッシュ17の
内周側には連結ピン15を挿通する。そして、連結ピン
15をブラケット13のピン挿通穴13A内に挿嵌し、
アームボス12とブラケット13とを回動可能に連結す
る。また、含油ブッシュ17の両端側にはダストシール
19を設け、このダストシール19は、シール取付部2
0とリップ部21とから形成する。そして、シール取付
部20には径方向内向きに突起部20Bを突設し、スラ
スト板受け22を突起部20Bを介してシール取付部2
0の軸方向先端側に着脱可能に取付ける。さらに、隙間
14内にはスラスト板18を配設し、スラスト板受け2
2をスラスト板18の内周側に係合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の建設機械においてピン結合装置として好適に用い
られる軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、軸受装置は油圧ショベル等の建
設機械に用いられ、この軸受装置としては、軸方向に延
びるブッシュ嵌合穴が形成され、このブッシュ嵌合穴に
ブッシュが嵌着されたボス部材と、前記ボス部材の軸方
向両端側に設けられた相手方部材と、前記ブッシュ内に
摺動可能に挿通され前記ボス部材を相手方部材に回動可
能に連結する連結ピンと、前記連結ピンの外周側に挿通
され前記ボス部材と相手方部材との間の隙間内に配設さ
れる環状のスラスト板と、前記ブッシュと相手方部材と
の間に位置して前記ボス部材のブッシュ嵌合穴に設けら
れ、前記ボス部材と連結ピンとの間をシールするシール
手段とから構成したものが知られている(特開平8−1
05444号公報等)。
【0003】ここで、この種の従来技術による軸受装置
を、アームとバケットとのピン結合部に用いた場合を例
に挙げて述べると、この軸受装置は、アームの先端側に
設けられたボス部材としてのボス部と、バケットに設け
られた相手方部材となる左,右一対のブラケット部と、
ボス部のブッシュ嵌合穴内に嵌着されたブッシュと、軸
方向中間部がブッシュの内周側に摺動可能に挿通され、
軸方向両端側が各ブラケット部に固定されることにより
前記ボス部と各ブラケット部とを回動可能に連結する連
結ピンとを備えている。
【0004】また、ブッシュは、連結ピンとの摺動面を
潤滑するために比較的粘度の高い潤滑油が予め含浸され
た含油ブッシュにより構成されている。さらに、ボス部
の両端側と各ブラケット部との間には隙間が形成され、
これらの隙間内には連結ピンの外周側に位置して環状の
スラスト板が配設されている。そして、各スラスト板
は、ボス部と各ブラケット部との間にスラスト方向の外
力等が作用した場合でも、これらが互いに摺動するのを
防止し、異音等が発生するのを抑えるようになってい
る。
【0005】そして、バケットがアームの先端側で回動
するときには、各ブラケット部が連結ピンと共にボス部
に対して回動し、このとき連結ピンとブッシュとは互い
に摺動する。また、連結ピンとブッシュとが摺動する
と、その摩擦熱でブッシュの内周側に含浸された潤滑油
が連結ピンとの摺動面にしみ出すことにより、これらの
摺動面は潤滑されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、含油ブッシュを用いることにより連結ピン
とブッシュとの間を潤滑状態に保持できるようにし、こ
れらの間で摺動音等の異音が発生するのを抑制する構成
としているから、ボス部と各ブラケット部とが直接的に
接触するのを許す構成とした場合に、これらの間の接触
音の方が連結ピンとブッシュとの間の接触音よりも相対
的に目立つ騒音レベルとなる。
【0007】そこで、従来技術では、ボス部と各ブラケ
ット部との間にそれぞれスラスト板を配設し、異音が生
じるのを防止するようにしている。しかし、この場合に
は、軸受装置の組立時に2枚のスラスト板をボス部の両
端側と各ブラケット部との間で連結ピンの外周側に配設
する必要があるから、ボス部、各ブラケット部および各
スラスト板を径方向に対して互いに位置合わせした状態
で、これらの内周側に連結ピンを挿通する作業が必要に
なる。
【0008】このため、従来技術では、連結ピンを挿通
するときにボス部と各ブラケット部とを互いに位置合わ
せするだけでなく、これらに対して位置合わせした各ス
ラスト板を手作業等によりボス部の両端側で支持しつつ
連結ピンを挿通しなければならず、連結ピンの挿通作業
に大きな手間がかかり、軸受装置の組立作業が難しくな
るという問題がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は連結ピンの挿通前にボス部材と
相手方部材との間でスラスト板を簡単に位置合わせする
ことができ、この状態を保持したまま連結ピンの挿通作
業を円滑に行うことができ、組立時の作業性等を向上さ
せることができるようにした軸受装置を提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、軸方向に延びるブッシュ嵌合穴が形成
され、このブッシュ嵌合穴にブッシュが嵌着されたボス
部材と、前記ボス部材の軸方向両端側に設けられた相手
方部材と、前記ブッシュ内に摺動可能に挿通され前記ボ
ス部材を相手方部材に回動可能に連結する連結ピンと、
前記連結ピンの外周側に挿通され前記ボス部材と相手方
部材との間の隙間内に配設される環状のスラスト板と、
前記ブッシュと相手方部材との間に位置して前記ボス部
材のブッシュ嵌合穴に設けられ、前記ボス部材と連結ピ
ンとの間をシールするシール手段とからなる軸受装置に
適用される。
【0011】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記シール手段には、前記ボス部材と相手方部
材との間の隙間内に向けて軸方向に延び前記スラスト板
を連結ピンの径方向に位置合わせする位置合わせ部材を
設け、前記位置合わせ部材の先端側には、径方向外向き
に延び前記スラスト板を位置合わせ部材に対して抜止め
状態に保持する鍔部を設ける構成としている。
【0012】上記構成により、軸受装置の組立時には、
スラスト板の内周側をシール手段から突出した位置合わ
せ部材に予め係止させることにより、スラスト板を連結
ピンの径方向に対して位置決めできる。また、このとき
には位置合わせ部材に設けた鍔部により、スラスト板を
位置合わせ部材に対して抜止め状態に保持することがで
き、この位置合わせ部材の先端側からスラスト板が脱落
するのを防止できる。
【0013】そして、このようにスラスト板を位置決め
した状態で、ボス部材(相手方部材)内へと連結ピンを
挿通するときには、連結ピンをスラスト板内に容易に挿
通でき、連結ピンの挿通作業を円滑に行うことができ
る。
【0014】また、請求項2の発明では、前記シール手
段を、外周側が前記ボス部材のブッシュ嵌合穴端部に嵌
着され、前記連結ピンの軸方向に延びた筒状のシール取
付部と、前記シール取付部から前記連結ピンに向けて径
方向内側に延び、内径端側が前記連結ピンの外周面に弾
性的に摺接するリップ部とから構成し、前記シール取付
部の軸方向先端側には径方向内向きに延びる突起部を設
け、前記位置合わせ部材の基端側には前記突起部に着脱
可能に係合する係合部を設ける構成としている。
【0015】これにより、位置合わせ部材の係合部をシ
ール取付部の突起部に対して係合・離脱させることによ
り、この位置合わせ部材をシール取付部材に対し容易に
取付け・取外しすることができる。
【0016】さらに、請求項3の発明では、前記シール
手段には、前記位置合わせ部材の基端側が着脱可能に嵌
合される嵌合凹部を設けている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
軸受装置を油圧ショベルのピン結合部に適用した場合を
例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0018】ここで、図1ないし図4は本発明による第
1の実施の形態を示している。図中、1は油圧ショベル
の下部走行体、2は前記下部走行体1上に旋回可能に搭
載された上部旋回体を示し、前記上部旋回体2は旋回フ
レーム3を有し、この旋回フレーム3上には運転室4、
機械室等が設けられている。
【0019】5は上部旋回体2の前部に俯仰動可能に設
けられた作業装置を示し、前記作業装置5は、上部旋回
体2の旋回フレーム3にピン結合されたブーム6と、前
記ブーム6の先端側にピン結合されたアーム7と、前記
アーム7の先端側にピン結合されたバケット8等とから
構成されている。そして、ブーム6、アーム7およびバ
ケット8は、それぞれブームシリンダ9、アームシリン
ダ10およびバケットシリンダ11によって回動され
る。
【0020】ここで、これらの各ピン結合部には本実施
の形態による軸受装置が装備され、例えばアーム7とバ
ケット8とは、図2に示す軸受装置を介して回動可能に
連結されている。
【0021】12はアーム7の先端側に設けられたボス
部材としてのアームボスを示し、前記アームボス12
は、略円筒状に形成され、その内周側には後述の含油ブ
ッシュ17を嵌着させるブッシュ嵌合穴12Aが軸方向
に形成されている。また、アームボス12は、その軸方
向両側の端面が後述のスラスト板18に対する略円形状
の摺動面12Bとなり、この各摺動面12Bの外周側に
は環状の各テーパ部12Cが形成されている。
【0022】13,13はアームボス12の相手方部材
としてバケット8の外側に突設された左,右一対のブラ
ケットを示し、前記各ブラケット13には、後述の連結
ピン15が挿嵌されるピン挿嵌穴13A,13Aが穿設
されている。そして、各ブラケット13はアームボス1
2を挟むようにアームボス12の軸方向両端側に配設さ
れている。
【0023】また、各ブラケット13は、アームボス1
2と対向する内側端面がスラスト板18に対する略円形
状の摺動面13Bとなり、この各摺動面13Bとアーム
ボス12の各摺動面12Bとの間にはスラスト板18が
配設される環状の隙間14,14が連結ピン15の周囲
に形成されている。さらに、各ブラケット13には、各
摺動面12Bの外周側に位置して環状の各テーパ部13
Cが形成され、この各テーパ部13Cはアームボス12
のテーパ部12Cとの間に略V字状をなす環状溝を構成
している。
【0024】15はアームボス12を各ブラケット13
に回動可能に連結する連結ピンで、前記連結ピン15
は、その軸方向の中間部分が含油ブッシュ17内に摺動
可能に挿通され、軸方向両端側が各ブラケット13のピ
ン挿嵌穴13A内に挿嵌されている。そして、連結ピン
15はこの状態で一方の端部に抜止めピン16が挿通さ
れ、これにより連結ピン15はブラケット13に対して
抜止めおよび廻止め状態で固定されている。
【0025】17はアームボス12のブッシュ嵌合穴1
2A内に嵌着されたブッシュとしての含油ブッシュを示
し、前記含油ブッシュ17は、例えば鉄と銅との焼結合
金等により多孔質構造をなす筒状体として形成され、そ
の内部には例えば粘度が240〜1500cSt程度の
ギヤオイル等からなる潤滑油が予め含浸されている。ま
た、含油ブッシュ17の内面は連結ピン15との摺動面
17Aとなっている。
【0026】そして、含油ブッシュ17内の潤滑油は、
含油ブッシュ17が連結ピン15と摺動することによ
り、その摩擦熱で粘度が低下して摺動面17A側から連
結ピン15との間に徐々にしみ出し、これらの摺動面1
7A等を潤滑し続ける構成となっている。
【0027】18,18はアームボス12と各ブラケッ
ト13との間の各隙間14に配設された環状のスラスト
板で、前記各スラスト板18は、図2および図3に示す
ように、例えば耐摩耗性または自己潤滑性を有する金属
材料または樹脂材料等から環状の薄板として形成され、
その内周側には連結ピン15が遊嵌されている。そし
て、各スラスト板18は、アームボス12の摺動面12
Bに摺接すると共に、後述するスラスト板受け22の鍔
部22Cを介して各ブラケット13の摺動面13B側に
摺接している。これにより、スラスト板18は、アーム
ボス12と各ブラケット13との間にスラスト方向の外
力等が作用する場合に、摺動面12B,13Bが互いに
直接摺動して早期に摩耗したり、異音が生じたりするの
を防止する構成になっている。
【0028】19,19は本実施の形態によるシール手
段としてのダストシールを示し、前記各ダストシール1
9は、図3に示す如く、後述のシール取付部20および
リップ部21から構成されている。そして、ダストシー
ル19は、含油ブッシュ17の両端側と各ブラケット1
3との間に配設され、アームボス12と連結ピン15と
の間をシールするものである。
【0029】20はアームボス12の内周側に設けられ
たシール取付部を示し、前記シール取付部20は、例え
ばゴム、樹脂等の弾性材料から筒状に形成され、アーム
ボス12のブッシュ嵌合穴12A内に弾性的に嵌着され
ている。そして、シール取付部20は、連結ピン15の
軸方向に延び、その一端側が端面部20Aとなって含油
ブッシュ17の端面に当接している。
【0030】ここで、シール取付部20の他端側となる
軸方向先端側には、径方向内向きに断面略三角形状をな
して延びた環状の突起部20Bが一体形成されている。
そして、この突起部20Bは、その内周面が端面部20
A側に向けて斜めに漸次拡開したテーパ面20Cとして
形成され、このテーパ面20Cは後述するスラスト板受
け22の係合部22Bに対する摺動面を構成している。
【0031】21はシール取付部20の内周側に一体形
成された環状のリップ部で、前記リップ部21は、シー
ル取付部20の一端側内周から径方向内側に向けて斜め
方向に延び、その内径端側が連結ピン15の外周面に弾
性的に摺接している。これにより、ダストシール19
は、含油ブッシュ17と連結ピン15との摺動面に外部
からダスト、水分等の異物が侵入するのを防止してい
る。
【0032】22はダストシール19のシール取付部2
0軸方向先端側に着脱可能に設けられた位置合わせ部材
としてのスラスト板受けを示し、前記スラスト板受け2
2は、図2ないし図4に示す如く、例えばゴム、プラス
チック等の可撓性樹脂材料から鍔付きの筒状体として形
成されている。そして、スラスト板受け22は、スラス
ト板18の板厚よりも僅かに大きい軸寸法をもって連結
ピン15の軸方向に延びた筒部22Aと、この筒部22
Aの一端側(基端側)外周から径方向外向きに延びた環
状の係合部22Bと、筒部22Aの他端側外周から径方
向外向きに延びた環状の鍔部22Cとから構成されてい
る。
【0033】ここで、前記係合部22Bは、断面略三角
形状に形成され、その外周面はダストシール19のテー
パ面20C(突起部20B)に対応したテーパ角をもっ
て斜めに傾斜したテーパ面22Dとなっている。そし
て、スラスト板受け22は、係合部22Bのテーパ面2
2Dが突起部20Bのテーパ面20Cに係合することに
より、シール取付部20の軸方向の先端側内周に着脱可
能に取付けられる構成になっている。
【0034】また、スラスト板受け22は、筒部22A
がスラスト板18の内周側に遊嵌状態で係合することに
より、ブラケット13をスラスト板18と共にアームボ
ス12に組付けるときには、スラスト板18をアームボ
ス12に対し連結ピン15の径方向に位置決めする構成
となっている。ここで、スラスト板受け22の鍔部22
Cは、スラスト板18に係合することにより、筒部22
Aに対してスラスト板18を軸方向に抜止め状態に保持
している。
【0035】さらに、後述するようにバケット8の回動
時に、スラスト板受け22の鍔部22Cに対しブラケッ
ト13からの回転力が作用した場合には、テーパ面22
Dがテーパ面20Cに対して周方向に摺動することによ
り、スラスト板受け22はシール取付部20に対して相
対的に回動する構成になっている。
【0036】23,23はアームボス12と各ブラケッ
ト13との間をシールするOリングで、前記各Oリング
23は、図2に示す如く、アームボス12と各ブラケッ
ト13のテーパ部12C,13Cが構成するV字状の環
状溝内に締代をもって装着され、アームボス12と各ブ
ラケット13との間に外部から異物が侵入するのを規制
すると共に、侵入した異物によりアームボス12と各ブ
ラケット13の摺動面12B,13Bや各スラスト板1
8等が損傷されるのを防止している。
【0037】本実施の形態による軸受装置は上述の如き
構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0038】まず、図1に示すバケット8がアーム7に
対して回動するときには、図2に示す各ブラケット13
が連結ピン15と共にアームボス12に対して回動し、
このときに含油ブッシュ17と連結ピン15とが互いに
摺動する。
【0039】そして、この摺動で生じた摩擦熱により含
油ブッシュ17内の潤滑油の粘度が摺動面17A側で低
下し、この潤滑油は含油ブッシュ17と連結ピン15と
の間に徐々にしみ出すようになる。この結果、連結ピン
15と含油ブッシュ17との摺動面17A等は、含油ブ
ッシュ17内からしみ出す潤滑油により長期間に亘って
潤滑状態に保持される。
【0040】次に、軸受装置の組立方法について説明す
るに、まず、含油ブッシュ17を嵌着したアームボス1
2のブッシュ嵌合穴12A内に向けて両端側から各ダス
トシール19を挿嵌し、シール取付部20の端面部20
Aが含油ブッシュ17の端面に当接する位置まで各ダス
トシール19を押込むようにする。
【0041】次に、スラスト板18をスラスト板受け2
2の筒部22A外周側に遊嵌させ、この状態で可撓性樹
脂材料からなるスラスト板受け22のうち、係合部22
B側の部分をシール取付部20の内径に合わせて撓ませ
つつ、テーパ面22Dを突起部20Bのテーパ面20C
に係合させることにより、スラスト板受け22をシール
取付部20の内周側に嵌合状態で取付ける。
【0042】この結果、スラスト板受け22は、突起部
20Bおよび係合部22Bによりダストシール19のシ
ール取付部20に対して抜止め状態で保持されると共
に、スラスト板18は鍔部22Cによりスラスト板受け
22に対して抜止め状態で保持されるようになる。そし
て、スラスト板18は、その内周側にスラスト板受け2
2が係合されることにより、アームボス12(含油ブッ
シュ17)に対して径方向に位置合わせ(芯合わせ)さ
れる。
【0043】次に、各Oリング23をアームボス12の
両端外周側に予め挿嵌して仮止めした後に、アームボス
12を各ブラケット13の間に配設し、アームボス12
(含油ブッシュ17)の内周側と各ブラケット13のピ
ン挿嵌穴13Aとを位置合わせする。そして、この状態
を保持しつつ連結ピン15を一方のブラケット13のピ
ン挿嵌穴13A内からアームボス12(含油ブッシュ1
7)および各スラスト板18の内周側へと軸方向に挿通
し、さらに連結ピン15の先端側を他方のブラケット1
3のピン挿嵌穴13A内へと挿嵌する。
【0044】そして最後に、一方のブラケット13に抜
止めピン16を挿通して連結ピン15を各ブラケット1
3間に抜止めおよび廻止め状態で固定すると共に、仮止
めした各Oリング23の位置をずらしてアームボス12
と各ブラケット13のテーパ部12C,13C間に装着
する。
【0045】かくして、本実施の形態では、掘削作業時
にアームボス12とブラケット13との間にスラスト方
向の外力が作用したときには、摺動面12B,13B間
に作用するスラスト荷重をスラスト板18およびスラス
ト板受け22の係合部22Bで受けることができ、アー
ムボス12とブラケット13との間のがた付きを防止で
き、バケット8を円滑に回動させることができる。
【0046】そして、このときにスラスト板受け22の
鍔部22Cは、スラスト板18と共にアームボス12と
ブラケット13との間で両側から強く押圧されることに
より、ブラケット13からの回転力が鍔部22Cに伝わ
るようになる。
【0047】ここで、本実施の形態では、スラスト板受
け22のテーパ面22Dをダストシール19のテーパ面
20Cに衝合状態で係合(摺接)させる構成としたか
ら、ブラケット13からの回転力が鍔部22Cに伝わる
と、スラスト板受け22のテーパ面22Dがダストシー
ル19のテーパ面20Cに対して周方向に摺動するよう
になる。この場合、スラスト板受け22とダストシール
19とのテーパ面20C,22D間にグリース等の潤滑
油を供給するようにすれば、テーパ面20C,22D間
の摺動抵抗を効果的に小さくできる。
【0048】これによって、バケット8の回動に追従し
てスラスト板受け22をダストシール19に対し相対的
に回転させることができ、ダストシール19に伝わる前
記回転力を小さく抑えることができ、ダストシール19
がアームボス12のブッシュ嵌合穴12A内で不用意に
回動したり、破損、損傷したりするのを防止することが
できる。そして、ダストシール19本来の機能を損なう
ことなく、アームボス12と連結ピン15の間をダスト
シール19により長期に亘ってシールし続けることがで
きる。
【0049】従って、本実施の形態によれば、当該軸受
装置の組付け時にスラスト板18をスラスト板受け22
により連結ピン15の径方向に位置決めでき、これによ
って、各スラスト板18を手作業等によりアームボス1
2の両端側で支持する手間を省くことができ、連結ピン
15の挿通作業を容易に行うことができ、全体の作業効
率を向上させることができる。そして、連結ピン15の
挿通時に、この連結ピン15がスラスト板18に接触、
衝突するような不具合を確実になくすことができ、当該
軸受装置の信頼性を高めることができる。
【0050】また、スラスト板受け22の筒部22Aに
径方向外向きに延びた鍔部22Cを一体形成する構成と
したから、軸受装置の組付け時にスラスト板18をスラ
スト板受け22に遊嵌したときに、このスラスト板18
がスラスト板受け22から脱落するのを鍔部22Cによ
り確実に防止でき、これによって、組付け時の作業効率
を一層向上することができる。
【0051】さらに、バケット8を長時間に亘って回動
させることにより、可撓性樹脂材料からなるスラスト板
受け22の鍔部22Cがブラケット13とスラスト板1
8との間で摩耗した場合でも、スラスト板18をアーム
ボス12とブラケット13との摺動面12B,13Bに
直接摺接させることができ、両者の間のがた付きを防止
することができる。
【0052】そして、この場合には、軸受装置の分解・
組立てを再度行うときに、摩耗したスラスト板受け22
をダストシール19のシール取付部20から取外すこと
により、このスラスト板受け22を新品のものと容易に
交換することができ、これによって、ダストシール19
全体を交換する必要がなくなり、全体の作業性を向上す
ることができる。
【0053】次に、図5および図6は本発明による第2
の実施の形態を示し、本実施の形態では、前記第1の実
施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説
明を省略するものとする。しかし、本実施の形態の特徴
は、ダストシール31のシール取付部32内周側に環状
の突起部32Bを突設し、位置合わせ部材としてのスラ
スト板受け35には、筒部35Aの外周側に環状の係合
部35Bを突設すると共に、スラスト板受け35の筒部
35Aを突起部32Bの内周側に嵌合させた状態で、係
合部35Bをこの突起部32Bに係合させる構成とした
ことにある。
【0054】ここで、前記ダストシール31は、前記第
1の実施の形態で述べたダストシール19とほぼ同様
に、アームボス12のブッシュ嵌合穴12A内に嵌着さ
れ、端面部32Aが含油ブッシュ17の端面に当接した
シール取付部32と、このシール取付部32から径方向
内側に向けて延びたリップ部33とから大略構成されて
いる。
【0055】しかし、前記シール取付部32の軸方向先
端側には、前記第1の実施の形態による突起部20Bに
替えて、断面略四角形状をなした突起部32Bが径方向
内向きに延びている点、およびシール取付部材32の内
部に筒状の芯金34が埋設されている点で、第1の実施
の形態のものとは異なっている。そして、この芯金34
は、シール取付部32を補強すると共に、ブッシュ嵌合
穴12A内に嵌着されるシール取付部32の取付強度を
高めている。
【0056】また、前記スラスト板受け35は、前記第
1の実施の形態で述べたスラスト板受け22と同様に、
スラスト板18の内周側に係合する筒部35Aと、この
筒部35Aの基端側外周から径方向外向きに延びた係合
部35Bと、筒部35Aの先端側外周から径方向外向き
に延びた環状の鍔部35Cとから構成されている。
【0057】ここで、前記係合部35Bは、断面略三角
形状に形成され、その外周面が前記第1の実施の形態に
よるスラスト板受け22とは逆向きに斜めに傾斜したテ
ーパ面35Dとなっている。そして、スラスト板受け3
5は、筒部35Aがダストシール31の突起部32B内
周側に挿嵌された状態で、係合部35Bが突起部32B
に対しその内側から係合することにより、シール取付部
32の軸方向先端側に抜止め状態で着脱可能に取付けら
れる構成になっている。
【0058】また、ブラケット13からの回転力がスラ
スト板受け35の鍔部35Cに作用したときには、スラ
スト板受け35は、筒部35Aおよび係合部35Bがダ
ストシール31の突起部32Bに対して周方向に摺動す
るようになる。
【0059】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。特に本実施の形態では、スラスト
板受け35の係合部35B外周面を鍔部35C側に向け
て漸次拡開したテーパ面35Dとして形成したから、ス
ラスト板受け35をダストシール31に取付けるときに
は、まず、スラスト板受け35のテーパ面35Dを、図
5中の一点鎖線で示す如く突起部32Bの内周側に係止
させ、この状態でスラスト板受け35全体をシール取付
部32内へと軸方向に押込むことにより、テーパ面35
Dを突起部32Bに対して滑らせつつ、系合部35Bを
実線で示す如く突起部32Bの内側に容易に導くことが
でき、スラスト板受け35の取付時の作業性を一層向上
することができる。
【0060】次に、図7は本発明による第3の実施の形
態を示し、本実施の形態では、前記第2の実施の形態と
同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。しかし、本実施の形態の特徴は、前記第
2の実施の形態で述べたスラスト板受け35に替えて位
置合わせ部材としてのスラスト板受け41をダストシー
ル31のシール取付部32に設け、このスラスト板受け
41を、連結ピン15の周方向に離間してスラスト板1
8の内周側に係合する複数の腕状板部41A,41A,
…と、この各腕状板部41Aの基端側に一体形成された
係合部41B,41B,…と、各腕状板部41Aの先端
側を一体に連結し、各腕状板部41Aから径方向外向き
に延びた環状の鍔部41Cとから構成したことにある。
【0061】ここで、前記スラスト板受け41の各腕状
板部41Aは、前記第2の実施の形態で述べたスラスト
板受け35の筒部35Aを周方向で4分割することによ
り、連結ピン15の周方向に沿って円弧状に湾曲した板
体として形成されている。
【0062】また、前記係合部41Bは、前記第1の実
施の形態による係合部35Bと同様に断面略三角形状に
形成され、テーパ面41Dを有している。そして、スラ
スト板受け41は、係合部41Bがダストシール31の
突起部32Bに対しその内側から当接(摺接)すること
により、シール取付部32の軸方向先端側に着脱可能に
取付けられる構成になっている。
【0063】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。特に、本実施の形態では、前記第
2の実施の形態によるスラスト板受け35の筒部35A
を部分的に切り取ることにより、スラスト板受け41の
各腕状板部41Aを鍔部41Cの周方向に離間して配設
する構成としたから、スラスト板受け41をシール取付
部32に取付けるときに、各腕状板部41Aを径方向に
拡,縮させることができ、シール取付部32に対するス
ラスト板受け41の取付け作業を容易に行うことができ
る上に、スラスト板受け41の材料コストを第2の実施
の形態のものよりも低減することができる。
【0064】また、ブラケット13からの回転力がスラ
スト板受け41に作用した場合には、ダストシール31
の突起部32Bとスラスト板受け41の各腕状板部41
Aおよび各係合部41Bとの間で生じる摺動抵抗を効果
的に小さく抑えることができ、ダストシール31側に伝
わるブラケット13からの回転力をさらに低減でき、こ
のダストシール31の寿命等を一層延ばすことができ
る。
【0065】次に、図8は本発明による第4の実施の形
態を示し、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と
同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。しかし、本実施の形態の特徴は、ダスト
シール51のシール取付部52とリップ部53との間の
隙間を環状の嵌合凹部54として形成し、この嵌合凹部
54内に位置合わせ部材としてのスラスト板受け55の
筒部55A基端側を嵌合させることにより、スラスト板
受け55をダストシール51に対して着脱可能に取付け
る構成としたことにある。
【0066】ここで、前記ダストシール51は、シール
取付部52およびリップ部53を有し、前記第1の実施
の形態によるダストシール19とほぼ同様に構成されて
いるものの、このシール取付部52は、アームボス12
のブッシュ嵌合穴12A内に弾性的に嵌着された筒部5
2Aと、この筒部52Aの軸方向一端側から径方向内向
きに突出し、含油ブッシュ17の端面に当接した端面部
52Bとから構成されている。
【0067】また、前記リップ部53は、シール取付部
52の端面部52B内周側から連結ピン15の軸方向に
屈曲して筒部52Aとほぼ平行に延び、シール取付部5
2との間に嵌合凹部54を形成している。そして、リッ
プ部53は、その内周面が連結ピン15と含油ブッシュ
17との角隅側の位置でテーパ状に切欠かれることによ
り、リップ部53の先端側のみが連結ピン15の外周面
に弾性的に摺接する構成となっている。
【0068】さらに、前記スラスト板受け55は、筒部
55Aと鍔部55Bとを有し、前記第1の実施の形態に
よるスラスト板受け22とほぼ同様に構成されている。
そして、スラスト板受け55は、筒部55Aの基端側が
シール取付部52とリップ部53との間の嵌合凹部54
内に挿嵌され、ダストシール51に対して着脱可能に取
付けられる構成になっている。
【0069】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。
【0070】次に、図9は本発明による第5の実施の形
態を示し、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と
同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。しかし、本実施の形態の特徴は、ダスト
シール61に位置合わせ部材としてのスラスト板受け6
3を着脱可能に取付けると共に、このスラスト板受け6
3を、筒体64と環状板65の2部材により構成したこ
とにある。
【0071】ここで、前記ダストシール61は、全体と
して断面略コ字状に形成され、アームボス12のブッシ
ュ嵌合穴12A内に弾性的に嵌着された筒状の取付部6
1Aと、この取付部61Aの軸方向一端側から径方向内
向きに突出し、含油ブッシュ17の端面に当接した端面
部61Bと、この端面部61Bの内周側から取付部61
Aとほぼ平行に延び、取付部61Aとの間に嵌合凹部6
2を形成したシール部61Cとから構成されている。
【0072】そして、取付部61Aおよび端面部61B
は、ダストシール61をブッシュ嵌合穴12A内に位置
決めし、廻止めした状態に保持するシール取付部を構成
している。また、シール部61Cは、その内周側が連結
ピン15に弾性的に摺接し、この連結ピン15との間を
シールする構成となっている。
【0073】また、前記スラスト板受け63は、前記第
1の実施の形態によるスラスト板受け22とほぼ同様に
構成されているものの、スラスト板受け63は、基端側
がダストシール61に設けた嵌合凹部62内に嵌合され
た筒体64と、内周側がこの筒体64の先端側外周に弾
性的に嵌着され、筒体64から径方向外向きに延びた鍔
部としての環状板65とから構成されている。
【0074】ここで、前記筒体64は、その先端側がプ
レス加工等により径方向内,外向きにそれぞれ突出した
環状の突出部64A,64Bとして形成されている。そ
して、この突出部64A,64Bのうち突出部64B
は、環状板65に当接することにより、この環状板65
を筒体64に対して抜止め状態に保持する構成になって
いる。
【0075】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。
【0076】なお、前記第5の実施の形態では、スラス
ト板受け63の環状板65を樹脂等の可撓性材料により
形成するものとして述べたが、これに替えて、例えば金
属等の硬質材料から形成してもよい。
【0077】また、前記第1の実施の形態で用いたダス
トシール19についても、例えば第2の実施の形態で用
いたダストシール31と同様に、シール取付部20等に
芯金を設ける構成としてもよい。この点は第4,第5の
実施の形態で用いたダストシール51,61についても
同様である。
【0078】一方、前記第2の実施の形態では、ダスト
シール31のシール取付部32内に芯金34を設けるも
のとして述べたが、これに替えて、例えば第1の実施の
形態で用いたダストシール19のように芯金を省略する
構成としてもよい。
【0079】また、前記各実施の形態では、アームボス
12と各ブラケット13とが直接摺動するのを防止する
ため、各隙間14にそれぞれスラスト板18を設ける構
成としたが、本発明はこれに限らず、各隙間14の幅寸
法を調整するためこれらのうち少なくとも一方の隙間1
4内にスラスト板(シム板)を設け、このシム板をダス
トシール19(31,51,61)に設けたスラスト板
受け22(35,41,55,63)に遊嵌させる構成
としてもよい。
【0080】さらに、前記第1,第2の実施の形態で
は、ダストシール19(31)のシール取付部20(3
2)にスラスト板受け22(35)の係合部22B(3
5B)が係合する突起部20B(32B)を一体に設け
る構成として述べたが、これに替えて、シール取付部2
0(32)とリップ部21(33)との間にスラスト板
受け22(35)の筒部22A(35A)基端側が着脱
可能に嵌合される嵌合凹部を設ける構成としてもよい。
【0081】さらにまた、前記各実施の形態では、含油
ブッシュ17と連結ピン15とを摺動させる構成とした
が、本発明はこれに限らず、通常のブッシュと連結ピン
15とを摺動させ、これらの摺動面に外部から潤滑油を
供給する構成としてもよい。
【0082】一方、前記各実施の形態では、油圧ショベ
ルのピン結合部を例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限らず、例えば油圧クレーン等の建設機械、農業用お
よび産業用の作業機等に設けられたピン結合部に当該軸
受装置を適用してもよい。
【0083】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、スラスト板の内周側に係合するようにボス
部材と相手方部材との間の隙間内に向けて延びた位置合
わせ部材をシール手段に設け、この位置合わせ部材の先
端側には、スラスト板を位置合わせ部材に対して抜止め
状態に保持する環状の鍔部を設ける構成としたから、当
該軸受装置の組付け時には、スラスト板を位置合わせ部
材により連結ピンの径方向に位置決めでき、これによっ
て、スラスト板を手作業等によりアームボスの両端側で
支持する手間を省くことができ、連結ピンの挿通作業を
容易に行うことができ、全体の作業効率を向上させるこ
とができる。しかも、スラスト板が位置合わせ部材から
脱落するのを鍔部により確実に防止でき、組付け時の作
業効率を一層向上することができる。
【0084】また、請求項2の発明では、シール手段
を、ボス部材のブッシュ嵌合穴端部に嵌着された筒状の
シール取付部と、連結ピンの外周面に弾性的に摺接する
ように前記シール取付部から連結ピンに向けて径方向内
側に延びたリップ部とから構成し、位置合わせ部材をシ
ール取付部に設けた突起部を介してこのシール取付部の
軸方向先端側に着脱可能に取付ける構成としたから、相
手方部材がボス部材に対して繰返し回動するうちに、位
置合わせ部材がブラケットとボス部材との間に挟まれて
摩耗した場合でも、位置合わせ部材をシール取付部に設
けた環状突起を介してこのシール取付部から取外すこと
により、位置合わせ部材を新しいものに容易に交換する
ことができ、位置合わせ部材の交換作業を効率よく行う
ことができる。
【0085】さらに、請求項3の発明では、位置合わせ
部材の基端側が着脱可能に嵌合される嵌合凹部を前記シ
ール手段に設ける構成したから、位置合わせ部材を嵌合
凹部によりシール手段に対して確実に取付けることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による軸受装置が適
用される油圧ショベルの作業装置等を示す外観図であ
る。
【図2】第1の実施の形態による軸受装置を示す縦断面
図である。
【図3】図2中のスラスト板、ダストシールおよびスラ
スト板受け等を拡大して示す縦断面図である。
【図4】図3中のスラスト板受けを単体で示す拡大斜視
図である。
【図5】第2の実施の形態による軸受装置のスラスト板
受けをスラスト板およびダストシール等と共に示す図3
と同様の縦断面図である。
【図6】図5中のスラスト板受けを単体で示す拡大斜視
図である。
【図7】第3の実施の形態による軸受装置のスラスト板
受けを単体で示す斜視図である。
【図8】第4の実施の形態による軸受装置のスラスト板
受けをスラスト板およびダストシール等と共に示す図3
と同様の縦断面図である。
【図9】第5の実施の形態による軸受装置のスラスト板
受けをスラスト板およびダストシール等と共に示す図3
と同様の縦断面図である。
【符号の説明】
12 アームボス(ボス部材) 12A ブッシュ嵌合穴 13 ブラケット(相手方部材) 14 隙間 15 連結ピン 17 含油ブッシュ(ブッシュ) 18 スラスト板 19,31,51,61 ダストシール(シール手段) 20,32,52 シール取付部 20B,32B 突起部 21,33,53 リップ部 22,35,41,55,63 スラスト板受け(位置
合わせ部材) 22B,35B,41B 係合部 22C,35C,41C,55B 鍔部 54,62 嵌合凹部 65 環状板(鍔部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に延びるブッシュ嵌合穴が形成さ
    れ、このブッシュ嵌合穴にブッシュが嵌着されたボス部
    材と、前記ボス部材の軸方向両端側に設けられた相手方
    部材と、前記ブッシュ内に摺動可能に挿通され前記ボス
    部材を相手方部材に回動可能に連結する連結ピンと、前
    記連結ピンの外周側に挿通され前記ボス部材と相手方部
    材との間の隙間内に配設される環状のスラスト板と、前
    記ブッシュと相手方部材との間に位置して前記ボス部材
    のブッシュ嵌合穴に設けられ、前記ボス部材と連結ピン
    との間をシールするシール手段とからなる軸受装置にお
    いて、 前記シール手段には、前記ボス部材と相手方部材との間
    の隙間内に向けて軸方向に延び前記スラスト板を連結ピ
    ンの径方向に位置合わせする位置合わせ部材を設け、前
    記位置合わせ部材の先端側には、径方向外向きに延び前
    記スラスト板を位置合わせ部材に対して抜止め状態に保
    持する鍔部を設ける構成としてなる軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記シール手段は、外周側が前記ボス部
    材のブッシュ嵌合穴端部に嵌着され、前記連結ピンの軸
    方向に延びた筒状のシール取付部と、前記シール取付部
    から前記連結ピンに向けて径方向内側に延び、内径端側
    が前記連結ピンの外周面に弾性的に摺接するリップ部と
    から構成し、前記シール取付部の軸方向先端側には径方
    向内向きに延びる突起部を設け、前記位置合わせ部材の
    基端側には前記突起部に着脱可能に係合する係合部を設
    ける構成としてなる請求項1に記載の軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記シール手段には、前記位置合わせ部
    材の基端側が着脱可能に嵌合される嵌合凹部を設けてな
    る請求項1に記載の軸受装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106480912A (zh) * 2015-08-28 2017-03-08 斗山英维高株式会社 防止异物流入密封件以及包括其的工程机械

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106480912A (zh) * 2015-08-28 2017-03-08 斗山英维高株式会社 防止异物流入密封件以及包括其的工程机械

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