JPH11930A - 耐熱性フィルムの製造方法及びポリイミドフィルムの製造方法 - Google Patents

耐熱性フィルムの製造方法及びポリイミドフィルムの製造方法

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JPH11930A
JPH11930A JP9153587A JP15358797A JPH11930A JP H11930 A JPH11930 A JP H11930A JP 9153587 A JP9153587 A JP 9153587A JP 15358797 A JP15358797 A JP 15358797A JP H11930 A JPH11930 A JP H11930A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性フィルムの接着性の制御に関し、接
着能力を改善したフィルムを安定滴に供給することを目
的とする。 【解決手段】 フィルム形成工程において、加熱温度及
び時間を制御してプレフィルムの特性を設定することに
より、さらには、かかるプレフィルムを高温加熱処理す
ることにより、製品の接着性を制御する方法を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性フィルム、
特にポリイミドフィルムの製造における接着性の制御に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドフィルムは、耐熱性、耐寒
性、耐薬品性、電気絶縁性、機械的強度等について優れ
た諸特性を有することが知られており、電気絶縁フィル
ム、断熱フィルム、フレキシブルプリント配線板のベー
スフィルム等に広く利用されている。ポリイミドフィル
ムは、主にフレキシブルプリント配線板や電気絶縁フィ
ルム等に用いられており、具体的には、ポリイミドフィ
ルムを接着剤を介し銅箔と接着して銅張積層板とした
り、接着剤コーティングによりプリプレグ化したり、ま
た、フッ素樹脂との複合化をする等の用途に多く用いら
れている。従ってフィルムの接着能力は、重要な特性と
なっており、接着性の改善が種々図られている。
【0003】ところで、高分子フィルムに接着性を付与
する技術には、たとえば、火炎処理、コロナ処理、紫外
線処理、アルカリ処理、プライマー処理、サンドブラス
ト処理、プラズマ処理等がある。このような一般的技術
の中で、ポリイミドフィルムにおいても、その特性を維
持し接着性を付与する目的を満足しうる方法が選択され
利用されており、サンドブラスト処理やアルカリ処理等
が行われている。現在実施されているこれらの処理は、
いずれもソルベントキャスト法による製造工程において
形成されたフィルム表面の脆弱層が接着性を阻害するも
のと考え、その脆弱層の除去を目的とするものと考えら
れる。
【0004】しかしながら、これらの方法はすべて、製
品化されたフィルムにさらに後処理を施すことにより接
着能力を向上させようとするものである。したがって、
後処理前の製品フィルムの接着能力の変動や後処理の安
定性、均質性等の点で問題が生じる場合があり、接着能
力を改善したフィルムを安定的に供給することは基本的
に困難であった。また、上記製品化されたフィルムに接
着性を改善するための処理を行う新たな工程を要し、実
用上コストの上昇を招くことが避けられないという問題
があった。これらはポリイミドフィルムとフッ素樹脂の
複合フィルムの製造においても同様であり、従来の技術
ではフィルムに高い接着強度を安定的に実現することが
困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、このような実状に鑑み、強い接着強度を有するフィ
ルムを安定的に供給することを目的として、上記の技術
的課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、製品化後の
フィルムの表面層への処理による接着性を改善するので
なく、従来は考えられていなかったフィルム形成工程に
おいて、既に優れた接着能力を獲得したフィルムを作り
出す方法に想到し、さらにフィルム形成工程において接
着性を制御しうることに想到したのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明にかかる耐熱性フィルムの製造方法の要旨
とするところは、キャスティングにより流延塗布したフ
ィルムを、加熱処理することにより耐熱性フィルムを製
造する方法において、加熱温度及び加熱時間を制御する
ことにより、接着性を制御することにある。
【0007】また、本発明にかかるポリイミドフィルム
の製造方法の要旨とするところは、キャスティングによ
り流延塗布したフィルムを、加熱処理することによりポ
リイミドフィルムを製造する方法において、加熱温度及
び加熱時間を制御することにより、接着性を制御するこ
とにある。
【0008】また、前記ポリイミドフィルムの製造方法
において、ポリイミドの前駆体物質の有機溶媒溶液を含
む組成物を、流延塗布後加熱しプレフィルムとした後、
さらに熱処理によりポリイミドフィルムを製造する方法
において、プレフィルムのイミド化率を70%以上に調
節することにある。
【0009】なお、ここでいう「プレフィルム」とは、
ポリイミド前駆体の溶媒溶液を含む組成物を支持体に流
延塗布し加熱することによりイミド化反応させてポリイ
ミドフィルムを製造する中間工程におけるフィルムの状
態を示し、溶媒や反応生成物を蒸発させつつイミド化を
ある程度進行させ自己支持性を有する程度に固化させた
ゲル状のフィルムをいう。
【0010】さらに、ポリイミドの前駆体物質の有機溶
媒溶液を含む組成物を、流延塗布後加熱しプレフィルム
とした後、さらに熱処理によりポリイミドフィルムを製
造する方法において、プレフィルムの残揮発物量を40
重量%以下に調節することにある。
【0011】また、ポリイミドの前駆体物質の有機溶媒
溶液を含む組成物を、流延塗布後加熱しプレフィルムと
した後、熱処理によりポリイミドフィルムを得る方法に
おいて、プレフィルムのイミド化率を70%以上に調節
し、さらにプレフィルムの残揮発物量を40重量%以下
に調節することにある。
【0012】さらに、前記プレフィルムを、450℃以
上630℃以下の温度で熱処理することにある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る接着性の優れ
た耐熱性フィルムの製造方法の実施の形態をポリイミド
フィルムの製造方法を一例として説明する。
【0014】一般的に、ポリイミドフィルムは不溶不融
であるため、その前駆体物質の有機溶媒溶液をドラムあ
るいはベルト等の支持体に流延塗布するソルベントキャ
スト法が用いられ、本発明のポリイミドフィルムの製造
方法においても、この方法を使用している。
【0015】本発明の方法により製造されるポリイミド
フィルムは、公知の各種原料から得られるものであり、
特に限定されるものではなく、有機テトラカルボン酸二
無水物と、ジアミンとを原料として用いて得られる。
【0016】本発明におけるポリイミドフィルムは、広
義のポリイミドからなるフィルムをさし、ポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステル
イミドなどを例示することができ、非熱可塑性、熱可塑
性、熱硬化性等は問わない。即ち、ポリイミドの分子構
造は問わない。あえて、例示するとすれば、好ましく
は、下記の一般構造式(1)化1
【0017】
【化1】
【0018】の繰り返し単位を有するポリイミドに適用
される。
【0019】式中、R1 は4価の有機基であり、具体的
には、少なくとも1個の芳香族を有してなり、かつ結合
すべき隣接するカルボニル基とは芳香環が直接結合して
なる。さらに具体的には、化2
【0020】
【化2】
【0021】(式中、Xは化3
【0022】
【化3】
【0023】から選択される2価の官能基であり、R4
は、CH3 −、Cl−、Br−、F−、CH3 O−であ
り、2以上置換される場合は、R4 は同一であってもよ
くまた異なってもよい。)で表される群から選ばれる少
なくとも1種である。
【0024】また、式中、R2 は2価の有機基、具体的
には少なくとも1個の芳香族を有してなり、さらに、具
体的には、化4
【0025】
【化4】
【0026】(式中、R4 は、CH3 −、Cl−、Br
−、F−、CH3 O−であり、2以上置換される場合
は、R4 は同一であってもよくまた異なってもよい。)
で表される群から選ばれる少なくとも1種である。
【0027】特に好ましいポリイミドは、式中、R
1 が、化5
【0028】
【化5】
【0029】で、R2 が、化6
【0030】
【化6】
【0031】を主成分とするポリイミド、あるいは、式
中、R1 が、化7
【0032】
【化7】
【0033】で、R2 が、化8
【0034】
【化8】
【0035】と、化9
【0036】
【化9】
【0037】を各々主成分とするポリイミド共重合体に
適用される。
【0038】さらに好ましくは、化10
【0039】
【化10】
【0040】と化11
【0041】
【化11】
【0042】のモル比が、数1
【0043】
【数1】
【0044】の範囲のものである。また、R1 が、化1
【0045】
【化12】
【0046】で、R2 が、化13
【0047】
【化13】
【0048】を主成分とするものや、R1 が、化14
【0049】
【化14】
【0050】と、化15
【0051】
【化15】
【0052】で、R2 が、化16
【0053】
【化16】
【0054】と、化17
【0055】
【化17】
【0056】を各々主成分とするポリイミド共重合体に
も適用可能である。
【0057】以下、ポリイミド樹脂の製造方法について
説明する。上記一般式(1)で表されるポリイミド樹脂
は、その前駆体であるポリアミド酸重合体を脱水閉環し
て得られるが、このポリアミド酸溶液は、従来公知の方
法により、酸二無水物とジアミン成分を実質的に等モル
使用し、有機極性溶媒中で重合して得られる。
【0058】まず、ポリアミド酸の製法について述べ
る。まず、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気中に
おいて、一般式(2)化18
【0059】
【化18】
【0060】(式中、R1 は4価の有機基を示す。)で
表される芳香族テトラカルボン酸二無水物中より、少な
くとも1成分以上の酸二無水物を有機溶媒中に溶解し、
または、拡散させる。この溶液に、一般式(3) H2 N−R2 −NH2 (3) (式中、R2 は2価の有機基を示す。)で表される少な
くとも1種以上のジアミン成分を有機溶媒に溶解、ある
いは、スラリー状に拡散させた状態で、または、固体の
状態で添加し、ポリアミド酸重合体の溶液を得る。
【0061】この時の反応温度は、−10℃から50℃
が好ましい。反応時間は、30分から6時間程度であ
る。
【0062】また、この反応において、上記添加順序と
は逆に、まず、ジアミン成分を拡散又は溶解させ、該溶
液中に酸二無水物の固体もしくは有機溶媒による溶液も
しくはスラリーを添加してもよい。
【0063】なお、生成されるポリイミド樹脂の強度を
維持するためには、数平均分子量が1万以上が好まし
い。ポリイミド重合体の分子量は直接測定が困難な場合
が多い。このようなときには間接的な方法によって推測
による測定がなされる。たとえば、ポリイミド重合体が
ポリアミド酸から合成される場合には、ポリアミド酸の
分子量に相当する値をポリイミドの分子量とする。
【0064】また、一般式(2)化19
【0065】
【化19】
【0066】で表される芳香族テトラカルボン酸二無水
物としては、本質的に種々のテトラカルボン酸二無水物
が使用可能であるが、より具体的には、諸特性のバラン
スから、一般式(2)中のR1 が、化20
【0067】
【化20】
【0068】(式中、Xは化21
【0069】
【化21】
【0070】で表される2価の官能基である。式中、R
4 は、CH3 −、Cl−、Br−、F−、CH3 O−で
あり、2以上置換される場合は、R4 は同一であっても
よく、また異なってもよい。)で表される4価の有機基
を示す1種以上の芳香族テトラカルボン酸二無水物を選
択することができる。
【0071】また、一般式(3)で表されるジアミン化
合物としては、本質的に種々のジアミンが使用可能であ
るが、より具体的には、諸特性のバランスから、一般式
(3) H2 N−R2 −NH2 (3) 中のR2 が、化22
【0072】
【化22】
【0073】(式中、R4 は、CH3 −、Cl−、Br
−、F−、CH3 O−であり、2以上置換される場合
は、R4 は同一であってもよく、また異なってもよ
い。)で表される2価の有機基である1種以上のジアミ
ンを選択することができる。
【0074】また、ポリアミド酸の生成反応に使用され
る有機溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、
ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N-ジ
メチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド等のホ
ルムアミド系溶媒、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジ
エチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒等をあげる
ことができる。これらを1種類の溶媒のみで用いること
も、2種以上からなる混合溶媒で用いることもできる。
また、これらの極性溶媒とポリアミド酸の非溶媒とから
なる混合溶媒の用いることもできる。ポリアミド酸の非
溶媒としてはアセトン、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、ベンゼン、メチルセロソルブ、トルエ
ン、キシレン、THF等を挙げることができる。
【0075】次に、ポリイミドの製造方法は、前駆体で
あるポリアミド酸に無水酢酸等の酸無水物に代表される
脱水剤と、ピコリン、キノリン、イソキノリン、ピリジ
ン等の第3級アミン類とを作用させると共に、加熱処理
とを併用する、いわゆるケミカルキュア法によってポリ
イミドに変換されるのが好ましい。上記脱水剤等を作用
させずに加熱だけでイミド化反応を進行させるいわゆる
熱キュア法と比較して、ケミカルキュア法は、イミド化
反応がより速く進行するために加熱処理プロセスにおい
てイミド化反応が短時間で完結することから、生産性に
優れ、工業的に有利な方法である。また、得られたポリ
イミドの機械的強度が大きく、かつ、線膨張係数が小さ
くなる利点がある。
【0076】しかし、ケミカルキュア法にさらに熱キュ
ア法を併用した方法によるほうが、効果的なイミド化が
可能である。従って、ポリイミドフィルムを製造するに
あたり、ケミカルキュア法及び熱キュア法を組合せた製
造工程が好ましく、本発明においても、イミド化の工程
は、この組合せを用いている。
【0077】ケミカルキュア法及び熱キュア法を組み合
わせた場合、通常、図1のフローに示すように、工程の
前半は主にケミカルキュア法が行われ、引き続き後半の
熱キュア法でイミド化を完結する。従って、本発明にお
ける「プレフィルム」は、前半のケミカルキュアの工程
が終了した段階のフィルム、あるいは熱キュア法による
熱キュア工程に入る前のフィルムと本発明では定義す
る。
【0078】次に本発明にかかるポリイミドフィルムの
製造工程を、具体的に示す。ポリイミド前駆体をイミド
化し、最終的にポリイミドフィルムの製品とするための
製造方法は、大きく分けると、流延塗布しケミカルキュ
アを行う加熱手段を備えたドラム室あるいはベルト室と
熱キュアを行うテンダー室とに分けられる。
【0079】本発明による耐熱性フィルムの製造方法の
1例を説明すると、まず、ベルト室での工程では、ミキ
サーで混合したポリイミド前駆体をTダイによりフィル
ム状に押出す工程を行い、反応硬化室においては、Tダ
イより押出されたフィルム状のポリイミド前駆体を、エ
ンドレスベルトあるいは、キャスティングドラム上にフ
ィルム状に形成する。フィルム状に形成された前駆体は
ベルトあるいはドラムの回転により移動させられなが
ら、加熱手段により加熱されてイミド化される。このベ
ルト室内においては、反応に伴って生成した生成物、主
として酢酸や、有機溶媒などの可燃性の揮発成分が蒸散
する。
【0080】加熱手段は、樹脂から蒸散した可燃性の揮
発成分に引火することを防止するため、あるいは、樹脂
自体を発火することを防止するために、雰囲気温度、及
びベルト又はドラムの回転速度を調整しながら、たとえ
ば温風・熱風・放射熱・ベルト加熱等によって、構成さ
れる。
【0081】これらの工程により、ポリイミド前駆体の
フィルムをイミド化しながら、フィルムが自己支持性を
有する程度まで、加熱・乾燥を行い、エンドレスベルト
から引き剥がして、プレフィルムを得る。
【0082】ところで、通常、フィルムを上記工程を通
して搬送しつつイミド化を行う場合において、フィルム
の形状及び表面状態を最良に保持してフィルムの剥が
れ、皺等の表面上のトラブルを防止し、自己支持性を有
するフィルムを、搬送上・加工上の問題なく製造する指
標として、残揮発物量、さらにはイミド化率等の測定が
行われている。
【0083】本発明において、フィルム中の残揮発物量
は、下記の式、数2
【0084】
【数2】
【0085】W : 乾燥前の重量 W0: 450℃×20分加熱処理後の重量 で定義されている。通常、エンドレスベルトまたはドラ
ムなどの支持体より剥離されるフィルムの残揮発物量
は、20〜200重量%の範囲で行われる。すなわち、
残揮発物量が200重量%を超えると、剥がれにくい、
また剥離後のフィルムの自己支持性が良くない等の問題
が生じ、一方、残揮発物量が20重量%以下未満である
と、膜剥離の工程よりも前の段階でプレフィルムが支持
体より剥がれてベルト上から浮き上がり、搬送が不安定
となる問題や、逆に、フィルムが支持体より剥がれなく
なる場合がある等の問題が生じるためである。
【0086】また、フィルムのイミド化率とは、赤外吸
収スペクトル法による測定値をもとに、以下の式、数3
【0087】
【数3】
【0088】n : 1374cm-1の吸光度/14
98cm-1の吸光度 nX : 測定フィルムのn値 n100 : 100%イミド化が完結されているフィルム
のn値 で、定義されるものである。ここで、1374cm-1
吸光度はイミド基特有の吸収であり、1498cm-1
吸光度は、ベンゼン環特有の吸収である。
【0089】通常加熱したエンドレスベルトまたはドラ
ムなどの支持体より剥離されるフィルムのイミド化率
は、30%以上の範囲で行われる。すなわち、イミド化
率がこの下限を満たさないと、剥がれにくくなる場合
や、剥離後のフィルムの自己支持性に問題が生じる場合
があるためであるが、一方、100%に近づくと、剥離
前にフィルムが支持体より剥がれてベルトから浮いてし
まい搬送が不安定となる場合や、逆に硬化が進んで、支
持体より剥がれなくなる場合がある等の問題が生じるた
めである。
【0090】しかし、本発明者らは、これら残揮発物
量、さらにはイミド化率の測定値をコントロールするこ
とが、最終製品であるフィルムの接着性改善に直接的に
顕著な効果をもたらすことを、初めて見い出したもので
あり、この残揮発物量さらにはイミド化率を一定の範囲
内でコントロールすることにより、優れた接着性を有す
るフィルムを安定した品質で提供すること、また、安価
に提供し得る経済性をも合わせ持つことに想到したので
ある。
【0091】なお、連続した工程の場合、ドラムあるい
はベルト装置よりフィルムを剥離した後、テンダー室で
熱キュアされるので、この剥離したフィルムが「プレフ
ィルム」となるが、本発明は必ずしもこの態様に限定さ
れるものではなく、その他の態様も適用され得る。すな
わち、場合によっては、ドラムあるいはベルトより剥離
したフィルムのケミカルキュアを進めるためにさらなる
熱ロール等の中間加熱装置を備えた装置も可能である。
この場合、「プレフィルム」は熱キュアを完結するテン
ダー室に入る前のフィルムとなる。
【0092】上記、残揮発物量及びイミド化率は、ベル
ト室における加熱手段による最高温度、加熱時間の設定
することによりコントロールされる。
【0093】通常、ケミカルキュアでは、反応が進みや
すいため加熱するが、ケミカルキュアが、支配的に進行
するためには、加熱は200℃以下の温度で行う。反応
硬化室内の雰囲気は、徐々に段階的に加熱することが好
ましい。溶媒及び反応生成物を蒸発させるためである。
温度を急激に上昇させると、フィルム表面と内部の乾燥
度が相違することとなり、フィルム表面に皺が発生した
り、また、端部のみが固化しハガレの原因となるので、
段階的に徐々に昇温することが好ましい。
【0094】ベルト室での温度範囲は、フィルムの種
類、フィルムの厚さ、溶媒の種類等により、調整される
が、たとえば、溶媒がジメチルホルムアミドである場合
は、ジメチルホルムアミドの沸点が153℃であること
より、50〜150℃程度の温度範囲で加熱する。この
反応硬化室での最高温度の設定は、最終フィルムの接着
性付与に大きく影響を与えることが、実験により確認さ
れている。
【0095】加熱時間は、フィルムの厚み及びポリイミ
ド前駆体の種類、最高温度等によって異なるが、製造コ
ストを低減するため、最高温度を高めに設定すると、加
熱時間は短時間で可能となる。
【0096】さらに、ベルト室について、より具体的に
説明すると、ベルト室は、具体的には、前述のように段
階的な温度勾配をつけるために、幾つかの部屋に分かれ
ていることが好ましい。たとえば、1例として、図2で
示す工程は、キャストされた支持体上のフィルムを加熱
しかつフィルムにほぼ平行な気体を流して、フィルムを
流動性がなくなる程度に固化させる平行流固化室10
と、流動性がなくなる適度に固化されたフィルムに向か
って気体を噴出させて、フィルムを少なくとも自己支持
性を備える程度に固化させる1又は2以上の室からなる
噴出流固化室12と、自己支持性を備える程度に固化さ
せた樹脂フィルムをエンドレスベルトから剥離させる剥
離室14とで構成されている。
【0097】冷却手段を有するプーリ18に巻き掛けら
れているステンレスまたはアルミニウム合金などより形
成されるエンドレスベルト20上に、ダイ22よりフィ
ルム状に均一にキャストされたフィルム状のポリイミド
前駆体溶媒溶液の組成物が、搬送されて均一に加熱され
たフィルムの表面とほぼ平行方向に送風される気体24
によってフィルムの硬化反応に伴って生成された揮発成
分や有機溶媒が蒸散させられる。この平行流固化室10
によりフィルムが流動性がなくなる程度に予備固化させ
られた後、次の噴出流固化室12に搬送される。噴出流
固化室12においては、流動性がなくなる程度に固化さ
れたフィルムを1段又は複数の段階に分けて連続的に又
は段階的に加熱すると共にそのフィルムに1段又は複数
の段階に分けて気体がジェット状にノズルから吹き付け
られ、樹脂の硬化反応に伴って生成された揮発成分や有
機溶媒が効率的に蒸散させられる。このようにして、少
なくとも自己支持性を備える程度に固化・乾燥させられ
たフィルムは、次に剥離室14においてエンドレスベル
トから剥離させられる。この自己支持性を有するプレフ
ィルムは、次なる工程であるテンダー室における熱処理
工程に供給される。
【0098】この熱キュアを行うテンダー室に入る前の
プレフィルムは、残揮発物量は、最終製品であるフィル
ムの接着性向上の観点より、40重量%以下であること
が好ましい。特に、30重量%以下であることが好まし
い。しかし、20重量%以下である場合は、膜剥離の工
程より前にプレフィルムが支持体より剥がれてベルト上
から浮き上がってしまい搬送が不安定となる場合や、逆
に、プレフィルムの端部が乾燥し固着し、フィルムが膜
剥離の工程において支持体から剥がれなくなる場合があ
る等の問題が生じ、フィルムとしての歩留りが悪化する
こととなる。
【0099】また、本発明に係る耐熱性フィルムの製造
方法による、接着性の優れたポリイミドフィルムのプレ
フィルムのイミド化率は、最終製品であるフィルムの接
着性向上の観点より、イミド化率70%以上であること
が好ましい。特に、80%以上が好ましい。
【0100】図3は、実施例1〜12において測定した
プレフィルムのイミド化率と接着強度との関係を示した
グラフであり、また、図4は、同様に残揮発物量と接着
強度との関係を示したグラフである。これらの図より、
プレフィルムの残揮発物量及び/またはイミド化率をコ
ントロールすることにより、最終製品であるポリイミド
フィルムの接着能力を向上させることが確認でき、また
プレフィルムの残揮発物量と接着強度とは、相関関係に
あることがわかる。また、イミド化率と接着強度につい
ても同様に相関関係にあることがわかる。したがって、
これらのグラフより、プレフィルムのイミド化率及び残
揮発物量は、最終製品の接着強度を向上させるにあた
り、互いに密接に影響し合っていると考えられる。その
メカニズムは、必ずしも明らかではないが、イミド化の
進んだプレフィルムを得る前に、残揮発物量を低くする
ことが、接着能力を阻害する揮発物の除去に有効である
ことによるものと推定される。
【0101】次に、テンダー室について、説明する。剥
離されたプレフィルムは、端部を固定して、テンダー室
にて加熱処理する。例として、テンダー室は、加熱炉及
び、除冷炉で構成され、例えば、ピンでフィルムを固定
したピンシートをピンコンベアの回転駆動により移動さ
せることにより、フィルムがテンダー室内を移動する。
テンダー室は、熱キュアを行う加熱炉内において徐々に
加熱することによりプレフィルムをさらにイミド化す
る。加熱炉内では、通常200℃程度の温度から徐々に
昇温して、ポリイミドへのイミド化を完了させる。
【0102】熱処理の温度は、徐々に加熱し最高温度4
50℃以上630℃以下の範囲とすることが好ましい。
最高温度に達する温度勾配については、450℃以上6
30℃以下の範囲の温度で熱処理を施せば、特に制限は
ない。熱処理の最高温度は、450℃以上630℃以下
の範囲が好ましいが、さらに好ましくは、520℃以上
580℃以下の範囲が最適である。500℃よりも低い
温度では接着性の改善効果が乏しく、630℃よりも高
い温度では、接着強度などの機械的特性が著しく低下す
るので好ましくない。これは、高い熱処理によるポリイ
ミドそのものの熱劣化によるものと考えられる。
【0103】上記実施の形態で示したように、プレフィ
ルムを剥離後、連続して最終段階で450℃以上630
℃以下の温度範囲で熱処理する方法であっても、また、
従来の方法で製造された最終製品としてのポリイミドフ
ィルムに、450℃以上630℃以下の温度範囲で熱処
理してもよい。しかし、工程の簡略化やコスト高を避け
るという観点からは、製造工程中熱処理を施して連続工
程とすることが好ましい。
【0104】熱処理時間は、数秒〜数十分間、好ましく
は10秒〜10分、更に好ましくは10秒〜3分であ
り、熱処理温度との関係で適宜設定される。例えば、6
00℃で10分間の熱処理はポリイミドフィルムの熱劣
化を引き起こす。また、500℃で5秒間の熱処理では
接着性向上に十分な効果が得られない。
【0105】上記の熱キュアの工程において、完全にイ
ミド化されたポリイミドフィルムは除冷炉において徐々
に冷却する。
【0106】上記、説明したようにポリイミドフィルム
の接着性を改善する方法として、従来技術と比較して非
常に高温である450℃以上630℃以下の温度で熱処
理することは、本発明以前には提案されていない。本発
明は、このような極めて簡便な熱処理により、最終製品
であるポリイミドフィルムの接着能力を向上させ得るこ
とを初めて見出したものである。そのメカニズムは必ず
しも明らかではないが、高熱処理によりフィルムの表面
に緻密で強固な層が形成され、結果として、接着能力の
向上を促したものと推定される。
【0107】また、本発明にかかる製造方法により得ら
れるポリイミドフィルムは、厚み数μmから数百μmの
シート状を含む広義のフィルムを意味し、用途に応じて
その厚みを選択することができる。例えば、フレキシブ
ルプリント配線板のベースフィルム等として使用する場
合は、12.5μm〜50μm程度が用いられる。
【0108】本発明に係る製造方法は、フィルム製造工
程中でのコントロールが、最終製品の接着性に寄与する
ことに初めて着目し、プレフィルムにおけるイミド化
率、また、プレフィルムの残揮発物量をコントロール、
またさらに後続のテンダー室で高温の熱処理炉におい
て、高温の熱処理を施すことにより、より高い接着能力
を有するフィルムを安定して、経済的に提供することが
できる。
【0109】以上、本発明にかかる耐熱性フィルムの製
造方法の実施の形態の1例として、ポリイミドフィルム
の製造方法につき説明したが、本発明はこれらの実施の
形態のみに限定されるものではない。例えば、必ずしも
上記の方法を単独で実施する場合に限られず、必要に応
じて、他の公知の後処理法、例えば、火炎処理、コロナ
処理、紫外線処理、アルカリ処理、プライマー処理、サ
ンドブラスト処理、プラズマ処理等をさらに適用するこ
とも可能である等、その趣旨を逸脱しない範囲内で当業
者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた
態様で実施しうるものである。
【0110】また、本発明は、接着性を制御する点にお
いて、ポリイミドフィルムだけでなく、他の熱硬化性樹
脂による耐熱性フィルムの製造方法にも、適応すること
も可能である。接着性を制御することができるため、接
着性を向上するだけでなく、反対に、剥離性を向上させ
る特性をも付与することもでき、製造工程でフィルムの
特性を操作することができる画期的方法である。
【0111】
【実施例】以下、本発明にかかる耐熱性フィルムの製造
方法について、具体的に実施例を示す。本発明は、これ
らの実施例に限定されるものではない。なお、実施例で
のポリイミドフィルムに施したコロナ処理は、アルミニ
ウム電極を用いて、電力密度を220±10W・min/m
2 で処理した。また実施例で測定される接着強度の測定
法は、以下の方法で評価を行った。アクリル系接着剤
(デュポン(株)製“パイラックス”)を用いてフィル
ムと銅箔(三井金属鉱業(株)製電解銅箔“3EC”3
5μm厚)とをラミネートし、185℃×1時間で接着
剤の硬化反応を行い、FCCLの銅パターン幅が3mm
となるようサンプルを切り出し、引張試験器(島津製作
所(株)製“S−100−C”)によりピールテストス
ピード50mm/minで90°剥離の引張試験を行っ
た。n=5の平均値による測定結果を表に表した。
【0112】まず、ケミカルキュア段階での温度条件
(加熱温度、加熱時間)を種々に変化させ、熱キュア段
階での条件は同一として、プレフィルムのイミド化率及
び残揮発物量の変化及び製品の接着強度を測定した。
【0113】
【実施例1〜12】
【0114】芳香族ジアミンとして4,4' −ジアミノ
ジフェニルエーテルを、芳香族テトラカルボン酸二無水
物としてピロメリット酸二無水物を用いて得られたポリ
アミド酸溶液に、ポリアミド酸の1繰り返し単位当たり
分子量に対してイミド化剤として5.5モルの無水酢酸
と0.55モルのイソキノリンを添加してすばやく混合
し、厚さ30μmのアルミ箔上にフィルム状に成形し
た。この流延物をオーブンで温度90〜160℃、時間
30〜360秒の12水準の条件で加熱し、最終厚み2
5μm用のプレフィルムを得た。この後、直ちに300
℃×30秒、500℃×1分の熱処理を行い、イミド化
を完結した。さらに所定のコロナ処理を行い、PIフィ
ルムを得た。
【0115】評価としては、プレフィルムでの残揮発物
量およびイミド化率を測定するとともに、イミド化が完
結したと考えられるPIフィルムの接着強度を測定し
た。結果を表1に示した。
【0116】
【表1】
【0117】また、表1に表されたイミド化率及び残揮
発物量と接着強度との対応関係をグラフに表した(図3
及び図4)
【0118】表1より、ベルト室内の温度が高いほど、
また温度が同一であれば加熱時間が長いほど、残揮発物
量が少なくなり、さらにイミド化率の値が高くなる。さ
らに、図3及び図4の結果より、プレフィルムの残揮発
物量が少ないほど、あるいは、イミド化率が高いほど、
接着強度が高いことがわかる。また、残揮発物量が少な
くかつイミド化率が高いとさらに接着強度が高いことが
わかる。
【0119】
【実施例13〜15】芳香族ジアミンとして4,4'
ジアミノジフェニルエーテルとパラフェニレンジアミン
とをモル比3:1で用い、芳香族テトラカルボン酸二無
水物としてピロメリット酸二無水物を用いて得られたポ
リアミド酸溶液に、ポリアミド酸の1繰り返し単位当た
り分子量に対してイミド化剤として5.0モルの無水酢
酸と0.51モルのイソキノリンを添加して十分に攪拌
し、約0℃の成膜用のドープ液として調整した。
【0120】このドープ液をTダイより、平滑な金属製
エンドレスベルト上に連続的に約250μm流延塗布
し、ベルトを回転させながら熱風乾燥した。この時、ベ
ルト室温度条件を、85℃/95℃/100℃、95℃
/105℃/110℃、110℃/120℃/125℃
の3水準で行い(時間は合計 約100秒)、エンドレ
スベルトから剥がしたプレフィルムの残揮発物量を測定
した。
【0121】ついで、これらのフィルムをテンダー室
で、250℃〜550℃で合計時間約80秒の熱処理を
行った。その後、冷却室で室温まで徐々に降温し、さら
に所定のコロナ処理を行った。得られた25μmの各水
準のポリイミドフィルムの接着強度を測定した。結果を
表2に示した。
【0122】
【表2】
【0123】この結果より、残揮発物量が少ないほど接
着強度が高くなるのがわかる。
【0124】次に、ケミカルキュア段階での条件を同一
として、熱処理工程における最高加熱温度を種々の条件
でポリイミドフィルムを製造した。
【0125】
【実施例16〜18】芳香族ジアミンとして4,4'
ジアミノジフェニルエーテルを、芳香族テトラカルボン
酸二無水物としてピロメリット酸二無水物を用いて得ら
れたポリアミド酸溶液に、ポリアミド酸の1繰り返し単
位当たり分子量に対してイミド化剤として5.5モルの
無水酢酸と0.55モルのイソキノリンを添加してすば
やく混合し、これをフィルム状に成形し、その後、12
0℃で100秒、270℃で30秒、370℃で30秒
と徐々に昇温し、最高温度が500℃、550℃、63
0℃(各々最高温度での加熱時間 30秒)で焼成し、
3水準の厚み25μmのポリイミドフィルムを得た。
【0126】
【実施例19〜21】また、芳香族ジアミンとして4,
' −ジアミノジフェニルエーテルとパラフェニレンジ
アミンとをモル比3:1で用い、芳香族テトラカルボン
酸二無水物としてピロメリット酸二無水物を用いて得ら
れたポリアミド酸溶液に、ポリアミド酸の1繰り返し単
位当たり分子量に対してイミド化剤として5.0モルの
無水酢酸と0.51モルのイソキノリンを添加してすば
やく混合し、これをフィルム状に成形し、その後、12
0℃で100秒、270℃で30秒、370℃で30秒
と徐々に昇温し最高温度が500℃、570℃、630
℃(各々最高温度での加熱時間 30秒)で焼成し、3
水準の厚み25μmのポリイミドフィルムを得た。
【0127】実施例16〜実施例21で得られた25μ
mのポリイミドフィルムの接着強度を測定した。結果を
表3に示した。
【0128】
【表3】
【0129】この結果より、いずれの成分でも、最高温
度が高いほど接着強度が高いことがわかる。
【0130】また、以下は、最高温度を、450℃で設
定し、ポリイミドフィルムを加熱処理し、比較した。
【0131】
【実施例22】芳香族ジアミンとして4,4' −ジアミ
ノジフェニルエーテルを、芳香族テトラカルボン酸二無
水物としてピロメリット酸二無水物を用いて得られたポ
リアミド酸溶液に、ポリアミド酸の1繰り返し単位当た
り分子量に対してイミド化剤として5.5モルの無水酢
酸と0.55モルのイソキノリンを添加してすばやく混
合し、これをフィルム状に成形し、その後120℃で1
00秒、270℃で30秒、370℃で30秒と徐々に
昇温し、最高温度が450℃×1分で焼成し、厚み25
μmのポリイミドフィルムを得た。
【0132】
【実施例23】また、芳香族ジアミンとして4,4'
ジアミノジフェニルエーテルとパラフェニレンジアミン
とをモル比3:1で用い、芳香族テトラカルボン酸二無
水物としてピロメリット酸二無水物を用いて得られたポ
リアミド酸溶液に、ポリアミド酸の1繰り返し単位当た
り分子量に対してイミド化剤として5.0モルの無水酢
酸と0.51モルのイソキノリンを添加してすばやく混
合し、これをフィルム状に成形し、その後120℃で1
00秒、270℃で30秒、370℃で30秒と徐々に
昇温し、最高温度が450℃×1分で焼成し、厚み25
μmのポリイミドフィルムを得た。
【0133】実施例22〜23で得られたポリイミドフ
ィルムの接着強度を測定した。結果を表4に示す。
【0134】
【表4】
【0135】この結果より、低温で加熱処理されたフィ
ルムは、高温で処理されたフィルムより、接着強度が顕
著に低くなることがわかる。
【0136】
【実施例24〜25】実施例22及び実施例23で得ら
れたポリイミドフィルムをさらに実施例17、実施例2
0と同一の加熱条件である550℃、570℃(最高温
度での加熱時間30秒)で熱処理し、そのポリイミドフ
ィルムの接着強度を測定した。結果を、表5に示す。
【0137】
【表5】
【0138】この結果より、実施例22、23の低かっ
た接着強度は、高温処理した結果、実施例17、20と
等しく高い接着強度が付与されたことがわかる。
【0139】
【実施例26〜28】芳香族ジアミンとして4,4'
ジアミノジフェニルエーテルとパラフェニレンジアミン
とをモル比3:1で用い、芳香族テトラカルボン酸二無
水物としてピロメリット酸二無水物を用いて得られたポ
リアミド酸溶液に、ポリアミド酸の1繰り返し単位当た
り分子量に対してイミド化剤として5.8モルの無水酢
酸と0.59モルのイソキノリンを添加して十分に攪拌
し、約0℃の成膜用ドープ液として調整した。
【0140】このドープ液をTダイより、平滑な金属製
エンドレスベルト上に連続的に約250μm流延塗布
し、ベルトを回転させながら熱風乾燥した。この時、ベ
ルト室温度条件を、110℃/120℃/125℃で合
計加熱時間は約100秒であった。
【0141】ついで、エンドレスベルトから剥がしたフ
ィルムをテンダー室で、250℃から徐々に昇温し、最
高温度を500℃、530℃、560℃の3水準で熱処
理を行った(最高温度までの加熱時間の合計各々 約8
0秒)。この後、冷却炉で室温まで徐々に降温し、さら
に所定のコロナ処理を行った。得られた25μmの各水
準のポリイミドフィルムの接着強度を測定した。結果
を、表6に示す。
【0142】
【表6】
【0143】この結果より、最高温度が高いほど、接着
強度は高くなることがわかる。
【0144】
【発明の効果】このように、本発明者らは、ポリイミド
フィルムの接着能力において、従来注目されていなかっ
た、工程中でのプレフィルムの残揮発物量及びイミド化
率との関係、及びプレフィルムの加熱処理の温度条件に
着目した。本発明により、このプレフィルムの残揮発物
量及びイミド化率を熱処理の温度及び加熱時間をコント
ロールすることにより、さらには、プレフィルムを高温
処理することにより、最終製品であるポリイミドフィル
ムの接着能力を向上させることができる。
【0145】本発明を利用すれば、従来困難視されてい
た接着能力の直接的付与が可能である。また、従来両面
共に接着能力に優れたポリイミドフィルムは提供されて
いないが、本発明によれば容易に両面とも接着能力を向
上させることが可能である。さらに、後処理法にありが
ちな接着能力のバラツキ、接着能力の失活等の不安定性
も克服できる極めて有利かつ安価な方法である。また、
本発明によればフッ素樹脂との複合フィルムの接着強度
の安定的に高い値を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る接着性の優れたポリイミドフィル
ムの製造方法による工程のフローチャートである。
【図2】本発明に係る接着性の優れたポリイミドフィル
ムの製造方法によるベルト室の1例である。
【図3】本発明に係る接着性の優れたポリイミドフィル
ムの製造方法により製造されたプレフィルムの残揮発物
量と接着強度との関係を示したグラフである(イミド化
率は一定ではない)。
【図4】本発明に係る接着性の優れたポリイミドフィル
ムの製造方法により製造されたプレフィルムのイミド化
率と接着強度との関係を示したグラフである(残揮発物
量は一定ではない)。
【符号の説明】
10 平行流固化室 12 噴出流固化室 14 剥離室 18 プーリ 20 エンドレスベルト 22 ダイ 24 気体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08J 5/18 CFG C08J 5/18 CFG 7/00 301 7/00 301 B29K 79:00 B29L 7:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャスティングにより流延塗布したフィ
    ルムを、加熱処理することにより耐熱性フィルムを製造
    する方法において、加熱温度及び加熱時間を制御するこ
    とにより、接着性を制御することを特徴とする耐熱性フ
    ィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 キャスティングにより流延塗布したフィ
    ルムを、加熱処理することによりポリイミドフィルムを
    製造する方法において、加熱温度及び加熱時間を制御す
    ることにより、接着性を制御することを特徴とするポリ
    イミドフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリイミドの前駆体物質の有機溶媒溶液
    を含む組成物を、流延塗布後加熱しプレフィルムとした
    後、さらに熱処理によりポリイミドフィルムを製造する
    方法において、プレフィルムのイミド化率を70%以上
    に調節することを特徴とするポリイミドフィルムの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 ポリイミドの前駆体物質の有機溶媒溶液
    を含む組成物を、流延塗布後加熱しプレフィルムとした
    後、さらに熱処理によりポリイミドフィルムを製造する
    方法において、プレフィルム中の残揮発物量を40重量
    %以下に調節することを特徴とするポリイミドフィルム
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリイミドの前駆体物質の有機溶媒溶液
    を含む組成物を、流延塗布後加熱しプレフィルムとした
    後、さらに熱処理によりポリイミドフィルムを製造する
    方法において、プレフィルムのイミド化率を70%以
    上、かつプレフィルム中の残揮発物量を40重量%以下
    に調節することを特徴とするポリイミドフィルムの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記プレフィルムを、450℃以上63
    0℃以下の温度で熱処理することを特徴とする請求項2
    乃至請求項5に記載するポリイミドフィルムの製造方
    法。
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