【発明の詳細な説明】
5−リポキシゲナーゼ阻害剤
技術分野
本発明は、新規化合物に関する。本発明の化合物は、リポキシゲナーゼ酵素の
作用を阻害し、哺乳動物における炎症性疾患、アレルギー、及び心臓血管疾患の
治療又は緩和に有用である。また、本発明は、前記化合物を含有する医薬組成物
に関する。
背景技術
アラキドン酸は、生物学的に活性な内因性代謝物のいくつかのグループの生物
学的前駆体として公知である。アラキドン酸代謝の第一段階は、ホスホリパーゼ
A2の作用による膜リン脂質からのその放出である。次に、アラキドン酸は、シ
クロオキシゲナーゼによって代謝され、トロンボキサン類、及びプロスタサイク
リンを含むプロスタグランジン類を生成するか、あるいはリポキシゲナーゼによ
って代謝され、ヒドロペルオキシ脂肪酸(これは、更にロイコトリエン類に変換
されることがある)を生成するかのいずれかである。
ロイコトリエン類は、しばしばナノモル濃度からピコモル濃度の範囲で、幅広
い種々の生物学的効果を引き起こす非常に強力な物質である。ペプチドロイコト
リエン類(LTC4,LTD4,LTE4)は、重要な気管支収縮薬及び血管収縮
薬であり、更に、毛細管透過性を増大させることによってプラスマ管外遊出を引
き起こす。LTB4は、炎症部位での白血球の流入を高め、それに続いて起こる
脱顆粒反応を誘発する強力な走化性剤である。ロイコトリエン類の病態生理学的
役割は、喘息及び関連する閉塞性気道疾患、アレルギー性鼻炎、慢性関節リウマ
チ及び痛風、乾癬及びアトピー性皮膚炎、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、炎
症性腸疾患(例えば、クローン病)、エンドトキシンショック、アテローム性動
脈硬化症及び心臓血管障害(例えば、虚血−誘発心筋損傷)、並びに糸球体腎炎
を含む、多くのヒト疾患状態に関与している。リポキシゲナーゼの作用を阻害す
るすべての薬剤は、急性及び慢性の炎症状態の治療用にかなりの治療的価値があ
るものと期待される。
リポキシゲナーゼ阻害剤に関する総説としては、H.Masamune及びL
.S.Melvin,Sr.,Annual Reports in Medi
cinal Chemistry,1989,24,pp71−80(Acad
emic)を参照されたい。最近では、他のリポキシゲナーゼの例が、EP第0
462830A2号、EP第0505122A1号、及びEP第0540165
A1号公報に開示されている。発明の簡単な開示
本発明は、以下の式(I)
[式中、Ar1は、イミダゾリル基、ピロリル基、ピラゾリル基、1,2,3−ト
リアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基、インドリル基、インダゾリル基、
ベンゾイミダゾリル基からなる群から選択され、環窒素原子を介してX1に結合
しており、そして場合により、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、炭
素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキ
ルチオ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子
で置換された炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、
及びジ(炭素数1〜4のアルキル)アミノ基から選択した置換基1又は2個で置
換されていることのある複素環式環基であり;
X1は、直接結合、又は炭素数1〜4のアルキレン基であり;
Ar2は、場合により、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、炭素数1
〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ
基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜4のアルキル基、及びハロゲン原子で
置換された炭素数1〜4のアルコキシ基から選択した置換基1又は2個で置換さ
れていることのあるフェニレン基であり;
X2は、−A−X−基又は−X−A−基であり、ここで、Aは、直接結合、又は
炭素数1〜4のアルキレン基であり、そしてXは、O、S、スルフィニル基、又
はスルホニル基であり;
Ar3は、場合により、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、炭素数1
〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ
基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子で置換
された炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、及びジ
(炭素数1〜4のアルキル)アミノ基から選択した置換基1又は2個で置換され
ていることのある、フェニレン基、ピリジレン基、チエニレン基、フリレン基、
オキサゾリレン基、又はチアゾリレン基であり;
R1及びR2は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基であるか、あるいは、それら
は一緒になって式−D1−Z−D2−で表される基を形成し、その式で表される基
は、その基が結合する炭素原子と一緒になって、原子数3〜8の環を規定するも
のとし、ここで、D1及びD2は、炭素数1〜4のアルキレン基であり、Zは、直
接結合であるかあるいは、O、S、スルフィニル基、スルホニル基、又はビニレ
ン基であり、しかもD1及びD2は、炭素数1〜3のアルキル基で置換されている
ことができ;そして
Yは、CONR3R4基、CN基、C(R3)=N−OR4基、COOR3基、CO
R3基、又はCSNR3R4基であり、ここでR3及びR4は、それぞれ水素原子又
は炭素数1〜4のアルキル基である]で表わされる新規化学的化合物及び薬剤学
的に許容することのできるその塩を提供する。
ハロゲン原子で置換された炭素数1〜4のアルキル基は、好ましくは、トリフ
ルオロメチル基であり、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜4のアルコキシ基
は、好ましくは、トリフルオロメトキシ基である。
本発明の化合物の好ましいグループは、Ar2が、1,4−フェニレン基であ
り、Ar3が、1,3−フェニレン基又は5−フルオロ−1,3−フェニレン基
である式(I)で表される化合物からなる。この好ましいグループの中で、特に
好ましい化合物は:
(1)Ar1が2−アルキルイミダゾリル基であり;X1が直接結合であり;そし
てYがCONH2基である化合物:及び
(2)Ar1がピロリル基であり;X1がCH2基であり;そしてYがCONH2基
である化合物である。
前記の化合物は、哺乳類における炎症性疾患、アレルギー、及び心臓血管疾患
の治療又は緩和に有用であり、そしてそれらの状態を治療する医薬組成物の有効
成分として有用である。
本発明の好ましい具体的な化合物は以下のとおりである:
4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジ
ルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カ
ルボキサミド;
4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニ
ル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド;
4−[3−[4−(ピロール−1−イルメチル)フェニルチオ]フェニル]−3
,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド;
(2SR,4RS)−2−メチル−4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール
−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H
−ピラン−4−カルボキサミド;及び
4−メトキシイミノメチル−4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−
イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ
ン。発明の詳細な説明
式(I)で表される化合物、又は薬剤学的に許容することのできるその塩は、
各種の手順によって調製することができる。例えば、反応工程式1で概説する反
応に従って、式(I)で表される化合物を調製する。特に断らない限り、反応工
程式及び本明細書の以下の記載においてAr1、X1、Ar2、X2、Ar3、R1、
R2、及びYは、前記の定義と同じである。
反応工程式1
反応工程式1で概説した1つの実施態様では、Qが置換可能な基(脱離基)で
ある式(II)で表わされる化合物と、式(III)[又は式(IV)]で表わされる
化合物とを、好ましくは適当な塩基の存在下で、結合させる。適当な置換可能な
基Qの例は、ハロゲン原子又はスルホニルオキシ基、例えば、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、メタン
スルホニルオキシ基、又はp−トルエンスルホニルオキシ基であり、これらのす
べては、従来の方法によって容易に得ることができる。結合反応用の好ましい塩
基は、例えば、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の、水酸化物、アルコキ
シド、炭酸塩、若しくは水素化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシ
ド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、若しくは水素化カリウ
ム)、又はアミン(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、
若しくはジメチルアミノピリジン)である。好ましい反応不活性溶媒には、例え
ば、ア
セトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N
,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、又はテトラ
ヒドロフランが含まれる。反応温度は、好ましくは室温から溶媒の還流温度の範
囲であるが、必要に応じて、より低い温度又はより高い温度を用いることができ
る。反応時間は、一般には数時間から数日間である。前記の反応は、適当な触媒
、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム、ビス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド、酸化銅(I)、ヨウ化銅(I
)、臭化銅(I)、又は塩化銅(I)の存在下で便利に実施することができる。
あるいは、Qが水酸基であり、そしてAが炭素数1〜4のアルキレン基(例え
ば、メチレン基)である式(II)[又は式(V)]で表される化合物を、ミツノ
ブタイプの反応条件で、式(III)[又は式(IV)]で表される化合物と結合さ
せる。適当な縮合剤は、例えば、ジエチルアゾジカルボキシレート、及びトリフ
ェニルホスフィンであり、そして好ましい反応不活性溶媒としては、ジクロロメ
タン、テトラヒドロフラン、及びトルエンが含まれる。反応温度は、好ましくは
0℃から室温の範囲であるが、必要に応じて、より低い温度又はより高い温度を
用いることができる。反応時間は、一般には数分間から数時間である。
反応工程式2
他の実施態様(反応工程式2)では、Qが置換可能な基である式(II)[又は
式(V)]で表わされる化合物と、式(VI)[又は式(VII)]で表わされる化
合物〔式中、R5、R6、及びR7は、それぞれ独立して適当なアルキル基、例え
ば、炭素数1〜4のアルキル基、又はアリール基(例えば、フェニル基)であり
、Mは、珪素原子又は錫(IV)原子、好ましくは珪素原子である〕とを、好まし
くは適当な塩基の存在下で、結合させる。適当な置換可能な基Qの例は、ハロゲ
ン原子又はスルホニルオキシ基、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基
、又はp−トルエンスルホニルオキシ基であり、これらのすべては、従来の方法
によって容易に得ることができる。適当な−MR5R6R7基は、例えば、トリメ
チルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基
、又はtert−ブチルジフェニルシリル基であり、好ましくは、トリイソプロ
ピルシリル基又はトリブチルスタンニル基であり、これらのすべては、従来の方
法によって容易に得ることができる。結合反応用の好ましい塩基は、例えば、ア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属の、アルコキシド若しくはハロゲン化物(例え
ば、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムter
t−ブトキシド、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、若しくはフッ化セシウム
)、又は第四アンモニウム塩(例えば、テトラブチルアンモニウムフルオライド
)である。好ましい反応不活性溶媒には、例えば、エタノール、アセトニトリル
、トルエン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N
,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、又はテトラ
ヒドロフランが含まれる。反応温度は、好ましくは室温から溶媒の還流温度の範
囲であるが、必要に応じて、より低い温度又はより高い温度を用いることができ
る。反応時間は、一般には数分間から数日間である。前記の反応は、適当な触媒
、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェ
ニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド等(例えば、Tetrahedron
Lett.,1994,3225−3226)の存在下で便利に実施すること
ができる。
反応工程式3
あるいは、他の実施態様では、反応工程式(III)に概説したとおりにXがS
である式(I)で表される化合物を調製することができる。このように、Qが置
換可能な基である式(VIII)で表される化合物と式(IX)で表される化合物とを
、チオ尿素及び適当な触媒、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−
パラジウム、又はニッケル(0)触媒〔例えば、ビス(トリエチルホスフィン)ニ
ッケル(II)クロライドからその場で生成〕及び適当な還元剤(例えば、ナトリ
ウムシアノボロハイドライド等)の存在下で、結合させる(Chem.Lett
.1986,1379−1380)。適当な置換可能な基Qの例は、ハロゲン原
子又はスルホニルオキシ基、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、又
はp−トルエンスルホニルオキシ基であり、これらはすべて従来の方法によって
容易に得ることができる。好ましい反応不活性溶媒としては、例えば、エタノー
ル、アセトニトリル、トルエン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−
2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオ
キサン、又はテトラヒドロフランが含まれる。反応温度は、好ましくは室温から
溶媒の還流温度の範囲であるが、必要に応じて、より低い温度又はより高い温度
を用いることができる。反応時間は、一般には数分間から数日間である。
Xがスルフィニル基又はスルホニル基である式(I)で表される化合物を調製
するために、XがSである式(I)で表される化合物を、従来の方法によって酸
化させることができる。適当な酸化剤は、例えば、過酸化水素、過酸、例えば、
m−クロロペルオキシ安息香酸若しくはペルオキシ酢酸、アルカリ金属ペルオキ
シスルフェート(例えば、カリウムペルオキシモノスルフェート)等である。好
ましい反応不活性溶媒としては、例えば、アセトン、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、テトラヒドロフラン、又は水が含まれる。反応温度は、好ましくは0℃か
ら室温の範囲であるが、必要に応じて、より低い温度又はより高い温度を用いる
ことができる。反応時間は、一般には数分間から数時間である。
式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、式(VI)、式(VII)、式(VIII
)、及び式(IX)で表される出発材料は、当業者に公知の従来の手順によって便
利に得ることができる。前記の出発材料の調製方法は、本明細書の非限定的な実
施例(説明の目的のみで記載)に記載する。あるいは、それらの類似の手順又は
それらの変形によって必要な出発材料を調製することができる。
前記の一般的合成中で記載し、本明細書の実施例中で説明されている生成物は
、標準的方法により単離することができ、当業者に公知の従来の方法、例えば、
蒸留、再結晶、及びクロマトグラフィー技法によって、精製をすることができる
。
不斉中心1個又はそれ以上を含む本発明の化合物は、種々の立体異性形で存在
することができる。前記の個々の形のすべて、及びそれらの混合物は、本発明の
範囲内に含まれる。標準的方法によって、種々の異性体を得ることができる。例
えば、標準的分割手法によりラセミ混合物を個々の鏡像異性体に分離することが
できる。立体選択的合成によって、又は分別結晶若しくはクロマトグラフィー技
法による混合物の分離によって、個々のジアステレオマーを得ることができる。
本発明の化合物の多くは、無機酸及び有機酸と、酸付加塩を形成することがで
きる。本発明の新規化合物の薬剤学的に許容することのできる酸塩は、前記の化
合物と、水性溶媒媒体中の選択した鉱酸又は有機酸とを、適当な有機溶媒、例え
ば、メタノール、エタノール、アセトン、若しくはジエチルエーテル、又はそれ
らの混合物の中で接触させることにより容易に調製する。続いて、沈殿により、
又は溶媒を注意深く蒸発させることにより、所望の固体塩を得ることができる。
本発明の前記化合物の薬剤学的に許容することのできる酸付加塩を調製するた
めに使用する酸は、無毒性の酸付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化
水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩若しくは酢酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩
、マレイン酸塩、グルコン酸塩、糖酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、ベ
ンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、及びパモ酸塩[すなわち、1
,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸)の塩]を形成す
る酸である。
酸性基も有する本発明の化合物は、種々の薬剤学的に許容することのできるカ
チオンと一緒に、塩基性塩を形成することができる。前記塩の例には、アルカリ
金属又はアルカリ土類金属塩、特にはナトリウム及びカリウム塩が含まれる。こ
れらの塩は、従来の方法によってすべて調製される。本発明の薬剤学的に許容す
ることのできる塩基性塩を調製するための試薬として使用される化学的塩基は、
無毒性の塩基性塩を形成する塩基である。これらの特定の無毒性の塩基性塩には
、前記の薬剤学的に許容されることのできるカチオン(例えば、ナトリウム、カ
リウム、カルシウム、及びマグネシウム等)由来の塩が含まれる。これらの塩は
、所望の薬剤学的に許容されることのできるカチオンを含む水溶液で、前記化合
物を処理し、続いて、得られる溶液を蒸発乾固(好ましくは減圧下で)させるこ
とによって、容易に調製することができる。また、これらの塩は、酸性化合物の
低級アルカン酸溶液と所望のアルカリ金属アルコキシドとを一緒に混合し、続い
て、得られる溶液を、前記と同じ方法で蒸発乾固することによっても調製するこ
とができる。いずれの場合でも、反応の完結と所望の最終生成物の最大生成収率
とを確保するためには、化学量論的量の薬剤を使用することが好ましい。
本発明の化合物は、5−リポキシゲナーゼ酵素の活性を阻害する。この阻害は
、ラット腹膜腔(RPC)内在細胞を使用するアッセイ(Japanese J
ournal of Inflammation,1987年,第7巻,第14
5頁〜第150頁)及びヘパリン化したヒト全血(HWB)を使用するアッセイ(
Br.J.of Pharmacol.,1990年,第99巻,第113頁〜
第118頁)によって、イン・ビトロで示すことができる。両方のアッセイは、
アラキドン酸代謝における前記化合物の効果を測定する。前記アッセイで試験し
た、
以下の実施例はすべて、リポキシゲナーゼ活性を阻害する効果を有することを示
した。リポキシゲナーゼ活性に関して、いくつかの好ましい化合物は、0.01
〜1μMの範囲の低いIC50値を示した。
本発明の化合物は、リポキシゲナーゼ酵素を阻害する能力を有するので、哺乳
動物、特にはヒトにおいて、アラキドン酸から生じる内因性代謝物質により誘発
される症状を制御するのに有用である。従って、前記化合物は、アラキドン酸代
謝物質の蓄積が原因因子である疾病状態(例えば、アレルギー性気管支喘息、皮
膚障害、慢性関節リウマチ、及び変形性関節症)の予防及び治療に価値がある。
特に、本発明の化合物及び薬剤学的に許容されることのできるそれらの塩は、
ヒトの炎症性疾患の治療又は緩和に有用である。
前記の種々の状態の治療用に、前記化合物及び薬剤学的に許容されることので
きるそれらの塩を、単独で、あるいは、好ましくは標準的薬剤学的プラクティス
に従って、医薬組成物中の薬剤学的に許容されることのできる担体若しくは希釈
剤と組合せてのいずれかで、ヒトに投与することができる。前記化合物は、常法
により、経口又は非経口投与することができる。
炎症性疾患の予防又は治療用にヒトに前記化合物を投与する際には、経口投与
量の範囲は、単回又は分割投与で、一日当り、治療対象者の体重当り約0.1〜
10mg/kg、好ましくは一日当り約0.1〜4mg/kgとなろう。非経口
投与が望ましい場合には、効果的な投与量は、一日当り、治療対象の体重当り約
0.05〜5mg/kgとなろう。投与量は、個々の患者の年令、体重、及び応
答、並びに患者の症状の重篤度、及び投与する特定化合物の効能に応じて、必然
的に変動することがあり得るので、ある場合には、これらの範囲外の投与量を使
用する必要がある。
経口投与用に、本発明の化合物及び薬剤学的に許容されることのできるそれら
の塩を、例えば、錠剤、粉末、ロゼンジ、シロップ、若しくはカプセルの形状で
、又は水溶液若しくは懸濁液として投与することができる。経口使用のための錠
剤の場合、通常使用される担体には、ラクトース及びコーンスターチが含まれる
。更には、滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムが、通常添加される。カプ
セルの場合には、有用な希釈剤は、ラクトース及び乾燥コーンスターチである。
経
口使用のために水性懸濁液が必要な場合には、活性成分を乳化剤及び懸濁剤と組
合せる。所望により、或る甘味剤及び/又は香味剤を添加することができる。筋
肉内、腹腔内、皮下、及び静脈使用のためには、活性成分の滅菌溶液を通常調製
し、溶液のpHを適当に調整及び緩衝化する必要がある。静脈使用のためには、
溶質の総濃度を制御することにより、調製品を等張にする必要がある。
加えて、特に喘息の治療用には、本発明の式(I)で表わされる化合物を、吸
入によりヒトに投与することができる。この目的用に、標準的プラクティスに従
って、スプレー又はミストとして前記化合物を投与する。実施例
以下の実施例により本発明を説明する。しかしながら、本発明は、これらの実
施例の特定の細部に制限されるものではないものと理解されたい。プロトン核磁
気共鳴スペクトル(NMR)は、特に断らない限り、270MHzで測定し、テ
トラメチルシランからのppmダウンフィールドでピーク位置を表わした。ピー
クの形状を、以下のように示した:s−一重線、d−二重線、t−三重線、m−
多重線、br−ブロード。実施例1:1−[3フルオロ−5−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル )ベンジルオキシ]フェニル]シクロペンタン−1−カルボキサミド
A.エチル1−(3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニル)シクロペンタン
−1−カルボキシレート
ビス−(2−クロロエチル)エーテルを1,4−ジブロモブタンに置換するこ
と以外は、エチル4−(3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニル)−3,4
,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートの調製に従って
、エチル3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニルアセテートから標記化合物
を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:7.49−7.28(5H,m),6.81−6
.75(1H,m),6.69(1H,ddd,J=9.9,2.2,2.2H
z),6.56(1H,ddd,J=10,2.2,2.2Hz),5.02(
2H,s),4.07(2H,q,J=7.0Hz),2.67−2.52(2
H,m),
1.93−1.60(6H,m),1.16(3H,t,J=7.0Hz)。
B.エチル1−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン−1
−カルボキシレート
エチル4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−3,4,5,6−テ
トラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートの調製に従って、エチル1−
(3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニル)−シクロペンタン−1−カルボ
キシレートから標記化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:6.68−6.58(2H,m),6.48(1
H,ddd,J=10,2.2,2.2Hz),4.12(2H,q,J=7.
0Hz),2.47−2.31(2H,m),1.73−1.33(6H,m)
,1.19(3H,t,J=7.0Hz)。
C.エチル1−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イ
ル)ベンジルオキシ]フェニル]シクロペンタン−1−カルボキシレート(請求
の範囲に記載の化合物)
エチル4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル
)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
−4−カルボキシレート(実施例2)の調製に従って、エチル1−(5−フルオ
ロ−3−ヒドロキシフェニル)−シクロペンタン−1−カルボキシレートから標
記の化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:7.55(2H,d,J=8.4Hz),7.3
3(2H,d,J=8.4Hz),7.04(1H,d,J=1.5Hz),7
.01(1H,d,J=1.5Hz),6.80−6.78(1H,m),6.
73(1H,ddd,J=9.5,2.2,2.2Hz),6.58(1H,d
dd,J=10,2.2,2.2Hz),5.08(2H,s),4.09(2
H,q,J=7.0Hz),2.64−2.55(2H,m),2.38(3H
,s),1.93−1.68(6H,m),1.17(3H,t,J=7.0H
z)。
D.1−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベ
ンジルオキシ]フェニル]シクロペンタン−1−カルボキサミド
4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベン
ジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−
カルボキサミド(実施例5)の調製に従って、エチル1−[3−フルオロ−5−
[4−(2−メチル−イミダゾール−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]シ
クロペンタン−1−カルボキシレートから所望の化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:7.56(2H,d,J=8.1Hz),7.3
4(2H,d,J=8.1Hz),7.04(1H,s),7.02(1H,s
),6.93(1H,dd,J=2.2,2.2Hz),6.78(1H,dd
d,J=2.2,2.2,9.5Hz),6.65(1H,ddd,J=2.2
,2.2,9.5Hz),6.11(2H,br.s),5.12(2H,s)
,2.52−2.40(2H,m),2.38(3H,s),2.13−1.8
2(6H,m)。実施例2:エチル4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール− 1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラ−ヒドロ−2 H−ピラン−4−カルボキシレート
A.4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)安息香酸エチル
乾燥DMSO(1.5リットル)中の、2−メチルイミダゾール(50g,0
.6mol)、4−フルオロ安息香酸エチル(100g,0.6mol)、及び
炭酸カリウム(415g,3mol)の混合物を、窒素雰囲気下で、120℃で
66時間加熱した。室温まで冷却した後に、その反応混合物を氷冷水(1リット
ル)の中に注ぎ、Et2O(750ml×2)で抽出した。有機層を水(500m
l)及びブライン(500ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、そして蒸発
した。残った固体を、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶化処理して、黄色針状結
晶体として標記化合物(47g,33%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:8.22−8.12(m,2H),7.43−7
.33(m,2H),7.10−6.99(m,2H),4.42(q,J=7
.0Hz,2H),1.43(t,J=7.0Hz,3H)。
B.4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジルアルコール
乾燥CH2Cl2(1リットル)中の4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)
安息香酸エチル(46g,0.2mol)を窒素雰囲気下で−75℃に冷却した
溶液に、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(540ml,ヘキサン中0.
93M)を30分間かけて、慎重に加え、次にその混合物を放置して周囲温度ま
でゆっくりと加温した。5時間撹拌した後に、反応混合物を氷浴中で冷却し、そ
してメタノール(30ml)を慎重に加えた。次に、30%ロシェル塩(500
ml)水溶液を加え、そしてその混合物を周囲温度で16時間撹拌した。不溶性
物質(本質的に生成物)をろ去し、そして有機層を分離して、水(500ml)
で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして蒸発した。一緒にした残った固体をエ
タノール(約300ml)から再結晶化処理して白色針状結晶体として標記化合
物(35.6g,95%)を得た。1
H NMR(DMSO−d6)δ:7.50−7.33(4H,m),7.25
(1H,d,J=1.1Hz),6.90(1H,d,J=1.1Hz),5.
33(1H,t,J=6.0Hz),4.56(2H,d,J=6.0Hz),
2.27(3H,s)。
C.塩酸4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジルクロライド
SOCl2(5ml)中の4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジ
ルアルコール(1.28g,6.8mmol)を周囲温度で30分間撹拌し、次
に減圧下で揮発分を除去した。得られた粗製な生成物を、乾燥Et2O最小量で
洗浄し、そして真空条件下で乾燥して、白色固体として標記化合物(1.65g
,定量的)を得た。1
H NMR(DMSO−d6)δ:7.91(1H,d,J=1.84Hz),
7.79(1H,d,J=1.84Hz),7.72(2H,d,J=8.80
Hz),7.66(2H,d,J=8.80Hz),4.89(2H,s),2
.56(3H,s)。
D.ジエチル3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニルマロネート
ジオキサン(1リットル)中の、ジエチルマロネート(110.2g,688
mmol)を窒素雰囲気下で0℃で撹拌した溶液に、水素化ナトリウム(27.
5g,688mmol,鉱油中60%分散)を少しづつ加えた。0℃で20分及
び室温で80分間撹拌した後に、臭化銅(I)(98.7g,688mmol)
及びジオキサン(100ml)中の3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニル
ブロマイド(J.Med,Chem.,1992,35,2600.)(96.
7g,344mmol)溶液を加え、そして得られた懸濁液を撹拌しながら還流
下で4.5時間加熱した。0℃の6N塩化水素(120ml)を加えることによっ
て反応を急冷し、水(1リットル)で希釈し、そしてn−ヘキサン(3×700
ml)で抽出した。一緒にした抽出物を、水(2×500ml)、飽和炭酸水素
ナトリウム(500ml)、水(500ml)、及びブライン(500ml)で
洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、減圧下で濃縮して、黄褐色液体として粗
製な生成物147.5gを得た。カラムクロマトグラフィー(シリカーゲル,1
.7kg;n−ヘキサン中の酢酸エチル,酢酸エチルの割合を5%から20%へ
増加)によって精製を行って、無色の液体として、標記化合物とジエチルマロネ
ートとの1:1の割合の混合物60.8gを得た。標記化合物の収率は、34%
であった。1
H NMR(CDCl3)δ:7.46−7.31(5H,M),6.85−6
.81(1H,M),6.76(1H,ddd,J=1.82,2.20,9.
16Hz),6.66(1H,ddd,J=2.20,2.56,10.62H
z),5.04(2H,s),4.54(1H,s),4.30−4.16(4
H,m),1.32−1.22(6H,m)。
E.エチル3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニルアセテート
ジエチル3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニルマロネート及びジエチル
マロネートの前記混合物(約1:1.2,1.0g)、DMSO(10ml)、
水(0.1ml)、及びLiCl(346mg)を50ml丸底フラスコ(マグ
ネティック撹拌棒及び凝縮器を備えている)に入れた。この混合物を還流下で5
時間加熱した。この混合物を水(50ml)中に注ぎ、そしてその全体をn−ヘ
キサン(2×50ml)で抽出した。一緒にした有機抽出物を、水(50ml)
、ブライン(50ml)で洗浄し、そしてNa2SO4上で乾燥した。溶媒を除去
して、黄色油としてエチル3−ベンジルオキシ−5−フルオロ−フェニルアセテ
ート283mg(57%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.50−7.30(5H,m),6.77−6
.50(3H,m),5.02(2H,s),4.16(2H,q,J=7.3
H
z),3.56(2H,s),1.26(3H,t,J=7.3Hz)
F.エチル4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェニル]−3,4,
5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート
DMF(300ml)中の、エチル3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフ
ェニルアセテート(17.5g,61mmol)及び15−クラウン−5(1.
32g,6mmol)を室温で撹拌した溶液に、水素化ナトリウム(5.37g
,134mmol,鉱油中60%分散)を少量ずつ加えた。室温で25分間撹拌
した後に、ヨウ化ナトリウム(1.32g,6mmol)及びビス(2−クロロ
エチル)エーテル(9.14g,61mmol)を加えた。1日後に、その混合
物を0.5N塩化水素(500ml)で希釈し、そしてエーテル(3×500m
l)で抽出した。一緒にした抽出物を、水(500ml)、飽和炭酸水素ナトリ
ウム(500ml)、水(500ml)、及びブライン(500ml)で洗浄し
、乾燥(硫酸マグネシウム)し、そして減圧下で濃縮して、黄色液体として粗製
な生成物26.15gを得た。カラムクロマトグラフィー(シリカーゲル,1k
g;n−ヘキサン中の20%酢酸エチル)によって、無色の液体として、標記化
合物(12.7g,58%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.45−7.31(5H,m),6.81−6
.78(1H,m),6.70(1H,ddd,J=1.83,2.20,10
.25Hz),6.59(1H,ddd,J=2.20,2.20,10.25
Hz),5.03(2H,s),4.14(2H,q,J=6.96Hz),3
.92(2H,ddd,J=3.29,4.03,11.72Hz),3.54
(2H,ddd,J=2.20,11.35,11.72Hz),2.50−2
.40(2H,m),1.92(2H,ddd,J=4.03,11.35,1
3.55Hz),1.19(3H,t,J=6.96Hz)。
G.エチル4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−3,4,5,6−
テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート
エタノール(100ml)中の、エチル4−[3−(ベンジルオキシ)−5−
フルオロフェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カル
ボキシレート(2.70g,7.5mmol)及び活性炭上10%パラジウム(
0.
27g)の混合物を、水素雰囲気下で3.25時間撹拌した。触媒をろ去し、そ
してろ液を蒸発して、無色液体として標記化合物(2.01g,定量的収量)を
得た。1
H NMR(CDCl3)δ:6.72−6.62(2H,m),6.47(1
H,ddd,J=2.20,2.20,10.25Hz),5.40(1H,b
r s),4.17(2H,q,J=6.96Hz),3.98−3.89(2
H,m),3.61−3.49(2H,m),2.50−2.41(2H,m)
,2.00−1.86(2H,m),1.24(3H,t,J=6.96Hz)
。
H.エチル4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イ
ル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラ−ヒドロ−2H−ピ
ラン−4−カルボキシレート
DMF(30ml)中の、エチル4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニ
ル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート(2
.01g,7.5mmol)、塩酸4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)
ベンジルクロライド(1.82g,7.5mmol)及び炭酸カリウム(5.1
8g,37.5mmol)の撹拌した混合物を、100℃で1.33時間加熱し
た。室温まで冷却した後に、その混合物を、酢酸エチル及びトルエンの混合物(
2:1,200ml)で希釈し、そして水(4×100ml)及びブライン(1
00ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、そして濃縮して、黄褐色固
体として粗製な生成物3.38gを得た。イソプロピルエーテル(25ml)及
び酢酸エチル(2ml)の混合物から再結晶化処理して、標記化合物(2.22
g,68%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.55(2H,d,J=8.43Hz),7.
34(2H,d,J=8.43Hz),7.04(1H,d,J=1.50Hz
),7.01(1H,d,J=1.0Hz),6.82(1H,dd,J=2.
20,2.20Hz),6.75(1H,ddd,J=2.20,2.20,1
0.26Hz),6.62(1H,ddd,J=2.20,2.20,10.2
6Hz),5.09(2H,s),4.16(2H,q,J=7.33Hz),
3.98−3.88(2H,m),3.60−3.50(2H,m),2.51
−2.42
(2H,m),2.38(3H,s),2.01−1.86(2H,m),1.
21(3H,t,J=7.33Hz)。実施例3:4−アセチル−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダ ゾール−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒド ロ−2H−ピラン
A.4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェニル]−4−ヒドロキシ
メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
エーテル(150ml)中の、エチル4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フ
ルオロフェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボ
キシレート(1.54g,4.3mmol)の撹拌した溶液に、リチウムアルミ
ニウムハイドライド(0.16g,4.3mmol)を3回に分けて加えた。得
られた懸濁液を、窒素雰囲気下で室温で20分間撹拌した。水性飽和硫酸ナトリ
ウムを加えることによって過剰な水素化物を分解した。その混合物を10%水性
硫酸(100ml)で希釈し、そして有機層を分離した。エーテル層を、水(1
00ml)、水性飽和炭酸水素ナトリウム(100ml)、及びブライン(10
0ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、そして濃縮乾固して白色固体
として標記化合物(1.28g,94%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.44−7.33(5H,m),6.78−6
.58(3H,m),5.05(2H,s),3.84−3.73(2H,m)
,3.62−3.48(4H,m),2.13−2.00(2H,m),1.9
5−1.82(2H,m),1.09(1H,t,J=6.96Hz)。
B.4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェニル]−4−ホルミル−
3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
過ルテニウム酸テトラ−n−プロピルアンモニウム(70mg,0.2mmo
l)を、4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェニル]−4−ヒドロ
キシメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン(1.28g,4.
0mmol)、N−メチルモルホリンN−オキシド(0.70g,6.0mmo
l)、及び粉末状3Å分子ふるい(2.0g)を室温で窒素雰囲気下で撹拌した
混合物に、1回で注いだ。20分後に、過ルテニウム酸テトラ−n−プロピルア
ンモニウム(30mg,0.085mmol)及びN−メチルモルホリンN−オ
キシド(0.30g,2.6mmol)を加え、撹拌を30分間続けた。この混
合物を、クロマトグラフィー(シリカーゲル,110g:n−ヘキサン中25%
酢酸エチル)で処理して、無色の液体として標記化合物(1.08g,86%)
を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:9.38(1H,s),7.44−7.32(5
H,m),6.70−6.58(3H,m),5.03(2H,s),3.89
(2H,ddd,J=4.03,4.03,12.09Hz),3.62−3.
51(2H,m),2.38−2.28(2H,m),2.09−1.97(2
H,m)。
C.4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェニル]−4−(1−ヒド
ロキシエチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
THF(16ml)中の、4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェ
ニル]−4−ホルミル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン(1.0
8g,3.4mmol)の窒素雰囲気下で室温で撹拌した溶液に、0.96Mメ
チルマグネシウムブロマイド(5.3ml,5.1mmol)溶液を滴下した。
その混合物を一晩撹拌し、飽和水性塩化アンモニウム(40ml)で希釈し、そ
してジクロロメタン(2×40ml)で柚出した。一緒にした有機層を水(40
ml)及びブライン(40ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、そし
て濃縮乾固した。カラムクロマトグラフィー(シリカーゲル,150g,溶離液
=n−ヘキサン中の酢酸エチル:酢酸エチル量を40%から60%に増やす)に
よって精製して、無色の液体として標記化合物(0.71g,63%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.47−7.32(5H,m),6.73−6
.70(1H,m),6.67−6.60(2H,m),5.05(2H,s)
,3.85−3.75(2H,m),3.64(1H,dt,J=6.96,6
.96Hz),3.47−3.27(2H,m),2.28−2.20(1H,
m),2.06−2.00(1H,m),1.93−1.78(2H,m),1
.11(1H,d,J=6.96Hz),0.90(3H,d,J=6.96H
z)。
D.4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−4−(1−ヒドロキシエ
チル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
エチル4−[5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル]−3,4,5,6−テ
トラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートの調製に関する実施例2Gに
記載の手順に従って、4−(1−ヒドロキシエチル)−4−[3−(ベンジルオ
キシ)−5−フルオロフェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ
ンを用いて標記の化合物を得た。1
H NMR(DMSO−d6)δ:9.70(1H,br s),6.60−6
.52(2H,m),6.40(1H,ddd,J=2.20,2.20,10
.63Hz),4.62(1H,br d,J=4.76Hz),3.77−3
.61(2H,m),3.54−3.41(1H,m),3.30−3.12(
2H,m),2.11−2.00(1H,m),1.95−1.72(3H,m
),0.70(3H,d,J=6.23Hz)。
E.4−アセチル−4−(3−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−3,4,
5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェニル]−4−ホルミル−3
,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランの調製に関する実施例3Bに記載の
手順に従って、4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−4−(1−ヒ
ドロキシエチル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランを用いて標記
の化合物を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:6.61(1H,d,J=1.84,2.20,
9.90Hz),6.55−6.47(2H,m),5.90(1H,br s
),3.85(2H,ddd,J=4.40,4.40,12.09Hz),3
.59(2H,ddd,J=2.20,9.42,12.09Hz),2.40
−2.29(2H,m),2.19−2.18(2H,m),1.97(3H,
s)。
F.4−アセチル−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール
−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2
H−ピラン
エチル4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル
)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
−
4−カルボキシレートの調製に関する実施例2Hに記載の手順に従って、エチル
4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートの代わりに、4−(5−フルオロ−3
−ヒドロキシフェニル)−4−(1−ヒドロキシエチル)−3,4,5,6−テ
トラヒドロ−2H−ピランを用いて標記の化合物を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.54(2H,d,J=8.43Hz),7.
34(2H,d,J=8.43Hz),7.05(1H,d,J=1.47Hz
),7.02(1H,d,J=1.47Hz),6.72−6.61(3H,m
),5.08(2H,s),3.84(2H,ddd,J=4.40,4.40
,12.09Hz),3.58(2H,ddd,J=2.57,9.52,12
.09Hz),2.38(3H,s),2.41−2.31(2H,m),2.
20(2H,ddd,J=4.40,9.52,14.29Hz),1.95(
3H,s)。実施例4:4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イ ル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ ン−4−カルボン酸
エチル4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル
)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
−4−カルボキシレート(実施例2)(1.10g,25mmol)、水酸化リ
チウム水溶液(0.13g,30mmol,5ml)、メタノール(15ml)
、及びTHF(15ml)の撹拌した混合物を24時間還流した。反応混合物を
1N塩化水素で中和した。減圧下での蒸発によって揮発分を除去した。その残さ
を、水(20ml)及びリン酸バッファー(pH=7,5ml)の混合物中に懸
濁し、そして30分間還流加熱した。0℃に冷却した後に、ろ過によって固体を
収集し、水そして次にエーテルで洗浄し、そして真空条件下で、80℃で14時
間一定重量まで乾燥して、白色固体として標記化合物(0.98g,96%)を
得た。1
H NMR(DMSO−d6)δ:7.62(2H,d,J=8.43Hz),
7.48(2H,d,J=8.43Hz),7.30(1H,d,J=1.10
Hz),6.92(1H,d,J=1.10Hz),6.90−6.76(3H
,
m),5.19(2H,s),3.84−3.75(2H,m),3.50−3
.40(2H,m),2.36−2.27(2H,m),2.29(3H,s)
,1.88−1.75(2H,m)。実施例5:4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イ ル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ ン−4−カルボキサミド
ジクロロメタン(20ml)中の4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチ
ルイミダゾール−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テ
トラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(616mg,1.5mmol)を
0℃で窒素雰囲気下で撹拌した懸濁液に、塩化オキサリル(419mg,3.3
mmol)を加えた。得られた懸濁液を0℃で30分間、次に室温で1時間撹拌
した。得られた白色懸濁液を濃縮乾固し、そしてその残さを、撹拌したアンモニ
ア水溶液(26%,20ml)に加えた。室温で70分間撹拌した後に、ろ過に
よって固体を収集し、水で洗浄し、そして真空条件下で80℃で一晩一定重量ま
で乾燥して、標記化合物(337mg,54%)を得た。1
H NMR(DMSO−d6)δ:7.61(2H,d,J=8.43Hz),
7.48(2H,d,J=8.43Hz),7.30(1H,d,J=1.08
Hz),7.24(1H,br s),7.08(1H,br s),6.92
(1H,d,J=1.08Hz),6.89−6.82(2H,m),6.80
−6.75(1H,m),5.18(2H,s),3.66−3.57(2H,
m),3.51−3.40(2H,m),2.44−2.35(2H,m),2
.29(3H,s),1.84−1.72(2H,m)。実施例6:N,N−ジメチル−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイ ミダゾール−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラ ヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
THF(50ml)中の4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダ
ゾール−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(100mg,0.24mmol)、塩酸ジ
メチルアミン(98mg,1.2mmol)、及びトリエチルアミン(253m
g,2.5mmol)の0℃で撹拌した懸濁液に、ジエチルシアノホスホネート
(44mg,0.27mmol)を加えた。10分後に、その反応物を水(50
ml)で希釈し、そして酢酸エチル(50ml)で抽出した。抽出物を、水(5
0ml)及びブライン(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そ
して濃縮した。その残さの精製を、カラムクロマトグラフィー(シリカ−ゲル,
50g;溶離液の極性勾配=ジクロロメタンからジクロロメタン中5%メタノー
ル)によって実施して、無色の泡として粗製な生成物117mgを得た。イソプ
ロピルエーテル−酢酸エチル(1:1)の混合物から再結晶化処理して、標記化
合物(51mg,50%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.54(2H,d,J=8.43Hz),7.
33(2H,d,J=8.43Hz),7.04(1H,d,J=1.10Hz
),7.01(1H,d,J=1.10Hz),6.69−6.58(3H,m
),5.08(2H,s),3.93−3.85(2H,m),3.83−3.
72(2H,m),2.67(6H,br s),2.38(3H,s),2.
28−2.19(2H,m),2.05−1.92(2H,m)。実施例7:4−シアノ−4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル )ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
A.4−シアノ−4−(3−メトキシフェニル)−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−ピラン
エチル4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェニル]−3,4,5
,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートの代わりに、(3−
メトキシフェニル)アセトニトリルを用いること以外は、実施例2Fに記載の手
順に従って標記化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:7.34(1H,dd,J=8.1,8.1Hz
),7.02−6.98(2H,m),6.93−6.84(3H,m),4.
19−3.75(4H,m),3.84(3H,s),2.22−1.98(4
H,m)。
B.4−シアノ−4−(3−ヒドロキシフェニル)−3,4,5,6−テトラヒ
ドロ−2H−ピラン
メチル1−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)シクロペント−3−エン
−1−カルボキシレートの代わりに、4−シアノ−4−(3−メトキシフェニル
)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランを用いること以外は、実施例
20Bに記載の手順に従って標記化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:7.36−7.21(1H,m),7.10−6
.95(2H,m),6.89−6.77(1H,m),5.79(1H,s)
,4.21−4.03(2H,m),4.00−3.80(2H,m),2.2
5−1.95(4H,s)。
C.4−シアノ−4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベン
ジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
実施例2Hに記載の手順に従って、4−シアノ−4−(3−ヒドロキシフェニ
ル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランと、4−(2−メチルイミ
ダゾール−1−イル)ベンジルクロライドとを反応させて、収率38%で無色の
針状結晶体として標記化合物を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.57(2H,d,J=8.4Hz),7.4
2−7.29(3H,m),7.19−6.93(5H,m),5.15(2H
,s),4.16−3.81(4H,m),2.38(3H,s),2.22−
2.00(4H,m)。
IR(KBr):n 1690,1585,1519,1489,1416,1
391cm-1。実施例8:4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチ オ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキ サミド
A.4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルアイオダイド
DMF(500ml)中の2−メチル−イミダゾール(13.6g,165m
mol)の撹拌した溶液に、水素化ナトリウム(6.60g,165mmol,
鉱油中60%分散)を少量ずつ加えた。得られた白色懸濁液を、室温で30分間
撹拌し、4−フルオロヨードベンゼン(33.3g,150mmol)を加え、
そしてその混合物を100℃で加熱した。16時間後に、DMFの大部分は蒸発
することによって除去されていた。次に、その残さを、酢酸エチル−トルエン(
2:1,500ml)及び水(250ml)の混合物の間で分配した。有機層を
分離し、そして水(250ml)で洗浄した。10%水性塩化水素(2×200
ml)で生成物を抽出し、そして一緒にした水性抽出物を30%水性水酸化カリ
ウムで中和した。得られた懸濁液を、酢酸エチルートルエン(2:1,3×25
0ml)の混合物で抽出し、そして一緒にした有機抽出物を、水(2×250m
l)、ブライン(250ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、そして
濃縮乾固した。残さをトルエンから再結晶化処理して、灰白色固体として標記化
合物(21.9g,51%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.65−7.61(2H,m),7.32−7
.26(2H,m),7.33(1H,d,J=1.47Hz),6.98(1
H,d,J=1.47Hz),2.83(3H,s)。
B.エチル4−(3−ブロモフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H
−ピラン−4−カルボキシレート
DMF(1リットル)中の、エチル3−ブロモフェニルアセテート(Guen
ther,Oら,Chem.Ber.,1967,100,425)(41.3
g,170mmol)及び15−クラウン−5(3.74g,17mmol)の
、室温で撹拌した溶液に、水素化ナトリウム(14.8g,370mmol,鉱
油中60%分散)を少量ずつ加えた。室温で40分間撹拌した後に、ヨウ化ナト
リウム(25.5g,170mmol)及びビス(2−クロロエチル)エーテル
(30.4g,210mmol)を加えた。10.5時間後に、減圧下でDMF
の大部分を除去した。残さを酢酸エチル及びトルエン混合物(1:1,500m
l)でカバーし、そして0.5N塩化水素(500ml)で洗浄した。その水性
層を酢酸エチル−トルエン混合物(1:1,2×500ml)で抽出し、そして
一緒にした抽出物を水(250ml)、飽和炭酸水素ナトリウム(250ml)
、水(2×250ml)及びブライン(250ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグ
ネシウム)し、そして減圧下で濃縮して、オレンジ色の液体として粗製な生成物
56.8gを得た。カラムクロマトグラフィー(シリカ−ゲル,700g;n−
ヘキサン中で酢酸エチル15%から20%)によって精製して、黄色液体として
標記化
合物(36.5g,69%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.52(1H,dd,J=1.83,1.83
Hz),7.40(1H,ddd,J=1.83,1.83,7.70Hz),
7.31(1H,ddd,1.83,1.83,8.06Hz),7.22(1
H,dd,J=7.70,8.06Hz),4.16(2H,q,J=7.33
Hz),3.94(2H,ddd,J=3.29,4.03,11.73Hz)
,3.56(2H,ddd,J=2.20,11.73,13.56Hz),2
.50(2H,ddd,J=2.20,3.29,11.36Hz),1.94
(2H,ddd,J=4.03,11.36,13.56Hz),1.20(3
H,t,J=7.33Hz)。
C.4−(3−ブロモフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ
ン−4−カルボン酸
エチル4−(3−ブロモフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−
ピラン−4−カルボキシレート(36.5g,117mmol)、水酸化リチウ
ム水溶液(6.14g,146mmol,50ml)、メタノール(150ml
)、及びTHF(150ml)の撹拌した混合物を、1日還流させた。その反応
混合物をエーテル(100ml)及び10%水酸化カリウム水溶液(300ml
)の間で分配した。エーテル層を分離し、10%水酸化カリウム水溶液(2×1
00ml)で抽出し、そして捨てた。一緒にした水性抽出物を濃塩化水素で酸性
化し、そして得られた白色沈殿をろ過によって収集し、水で洗浄し、そして真空
条件下で80℃で一定重量まで乾燥して、白色固体として標記化合物(26.4
g,79%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.55(1H,dd,J=1.83,1.83
Hz),7.43(1H,ddd,J=1.46,1.83,8.06Hz),
7.35(1H,ddd,J=1.46,1.83,8.06Hz),7.24
(1H,dd,J=8.06,8.06Hz),3.94(2H,ddd,J=
3.67,4.03,12.09Hz),3.62(2H,ddd,J=1.8
3,11.72,12.09Hz),2.50(2H,m),1.97(2H,
ddd,J=4.03,11.72,13.92Hz)。
D.メチル4−(3−メチルスルフィニルフェニル)−3,4,5,6−テトラ
ヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート
THF(650ml)中の、4−(3−ブロモフェニル)−3,4,5,6−
テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(19.1g,67mmol)の
窒素雰囲気下で−78℃で撹拌した溶液に、n−ブチルリチウム(n−ヘキサン
溶液中1.60M,1.00ml,160mmol)溶液を加えた。45分後に
、THF(50ml)中の二硫化ジメチル(8.84g,94mmol)の溶液
を、30分間かけてゆっくりと加え、そしてその混合物を−78℃で更に70分
間かけて撹拌し、そして次に周囲温度で3時間撹拌した。得られた懸濁液に、2
N塩化水素(500ml)を加え、そして層を分離した。水性層を酢酸エチル(
2×250ml)で抽出し、そして一緒にした有機層を水(4×100ml)及
びブライン(100ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、そして濃縮
乾固した。
残さ(21.5g)をメタノール(100ml)中に溶解し、10%メタノー
ル性塩化水素(100ml)を加え、そしてその混合物を13時間撹拌しながら
還流加熱した。別の10%メタノール性塩化水素(100ml)を加え、更に加
熱を7時間続けた。蒸発によって揮発分を除去し、その残さを酢酸エチル(50
0ml)中に溶解し、そして水(2×250ml)、水性飽和炭酸水素ナトリウ
ム(250ml)、水(250ml)及びブライン(250ml)で洗浄した。
水性層を一緒にし、そして酢酸エチル(2×250ml)で抽出した。一緒にし
た有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、そして濃縮乾固した。
この生成物(17.9g)を、メタノール(200ml)中に溶解し、0℃に
冷却した。水(200ml)中の過ヨウ素酸ナトリウム(16.0g,75mm
ol)の溶液を加え、そして得られた懸濁液を0℃で1時間撹拌した。その反応
混合物を水(500ml)で希釈し、そしてジクロロメタン(200ml)及び
ジクロロメタン中10%メタノール(3×200ml)で抽出した。一緒にした
抽出物をブライン(200ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、そし
て濃縮乾固した。カラムクロマトグラフィー(シリカーゲル,700g;酢酸エ
チル)の精製により、放置しておくと固体化する無色の液体として標記化合物(1
2.2g,64%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.71−7.68(1H,m),7.55−7
.50(3H,m),4.02−3.92(2H,m),3.69(3H,s)
,3.62−3.50(2H,m),2.73(3H,s),2.62−2.5
2(2H,m),2.06−1.59(2H,m)。
E.メチル4−(3−メルカプトフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−
2H−ピラン−4−カルボキシレート
メチル4−(3−メチルスルフィニルフェニル)−3,4,5,6−テトラヒ
ドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート(12.2g,43mmol)をト
リフルオロ無水酢酸(50ml)中に溶解し、そして30分間還流加熱した。蒸
発により揮発分を除去し、そして残さをメチルアルコール(100ml)中に溶
解した。トリエチルアミン(100ml)を5分間かけて加え、その混合物を濃
縮乾固した。残さを酢酸エチル(500ml)中に溶解し、水性飽和塩化アンモ
ニウム(200ml)及びブライン(200ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネ
シウム)し、そして濃縮乾固して、淡黒色液体として粗製な標記化合物を得た。
この化合物は、更に精製せずに用いた。1
H NMR(CDCl3)δ:7.30−7.13(3H,m),4.00−3
.90(2H,m),3.68(3H,s),3.64−3.48(2H,m)
,2.58−2.48(2H,m),2.04−1.93(2H,m)。
F.エチル4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチ
オ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキ
シレート(請求の範囲に記載の化合物)
乾燥エタノール(20ml)中の、メチル4−(3−メルカプトフェニル)−3
,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート(1.04
g,3.5mmol)、4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルア
イオダイド(0.89g,3.5mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(67
3mg,7mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(162mg,0.14mmol)の溶液を、撹拌しながら一晩還流加熱した。
蒸発によって揮発分を除去し、そしてその残さを酢酸エチル(100ml)及び水
(1
00ml)の間で分配した。水性層を酢酸エチル(100ml)で抽出した。一
緒にした有機層をブライン(100ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)
し、そして濃縮乾固して、褐色液体として粗製な生成物1.09gを得た。カラ
ムクロマトグラフィー(シリカーゲル,50g;ジクロロメタン中メタノール,
メタノールの割合を0%から4%へ増加)によって精製して、標記化合物(0.
90g)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.51−6.98(10H,m),4.15(
2H,d,J=6.96Hz),3.98−3.88(2H,m),3.61−
3.50(3H,m),2.55−2.45(2H,m),2.37(3H,s
),2.01−1.90(2H,m),1.18(3H,t,J=6.96Hz
)。
G.4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フ
ェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(請
求の範囲に記載の化合物)
テトラヒドロフラン(20ml)及びメタノール(20ml)の混合物中の、
前記のとおりに得たエチル4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イ
ル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
−4−カルボキシレートの溶液に、水酸化リチウム水溶液(0.42g,10m
mol)を加え、そしてその混合物を撹拌しながら11時間還流加熱した。減圧
下で揮発分を除去した。その残さをエーテル(100ml)及び水(100ml)
の間で分配し、エーテル層を1N水性水酸化カリウム(2×50ml)で抽出し
た。一緒にした水性層を水性1N塩化水素及び水性飽和炭酸水素ナトリウムで中
和した。ろ過することによって沈殿を収集し、水で洗浄し、そして減圧下で80
℃で乾燥して、標記化合物[488mg,メチル4−(3−メチルスルフィニル
フェニル)−3,4,5,6−2H−テトラヒドロピラン−4−カルボキシレー
トから35%]を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.49−7.37(7H,m),7.34−7
.29(1H,m),7.30(1H,d,J=1.10Hz),6.91(1
H,d,J=1.10Hz),3.90−3.78(2H,m),3.49−3
.36(2H,m),2.38−2.28(2H,m),2.28(3H,s)
,1.
88−1.76(2H,m)。
H.4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フ
ェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
0℃で撹拌した4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェ
ニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カ
ルボン酸(217mg,0.55mmol)に、塩化オキサリル(254mg,
2.0mmol)を加えた。得られ溶液を0℃で30分間、そして次に室温で2
0分間撹拌した。次に、蒸発によって揮発分を除去した。その残さを、撹拌した
アンモニア水溶液(30ml)に加え、1時間撹拌した。0℃まで冷却した後に
、ろ過することによって沈殿を収集し、水で洗浄し、真空条件下で、80℃で一
定重量まで乾燥して、標記化合物(207mg,96%)を得た。1
H NMR(DMSO−d6)δ:7.49−7.26(10H,m),7.1
0(1H,br s),6.90(1H,d,J=1.10Hz),3.78−
3.68(2H,m),3.52−3.40(2H,m),2.46−2.36
(2H,m),2.28(3H,s),1.86−1.64(2H,m)。実施例9:4−[3−[4−(ピロール−1−イルメチル)フェニルチオ]フェ ニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
A.エチル4−[3−[4−(ピロール−1−イルメチル)フェニルチオ]フェ
ニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート
(請求の範囲に記載の化合物)
エチル4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ
]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシ
レートに関する実施例8Fに記載の手順に従って、4−(2−メチルイミダゾー
ル−1−イル)フェニルアイオダイドの代わりに、4−(ピロール−1−イルメ
チル)フェニルアイオダイド(EP第488602A1号公報)を用いて標記化
合物を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.38−7.34(1H,m),7.28−7
.18(5H,m),7.04(2H,d,J=8.43Hz),6.68(2
H,t,J=2.20Hz),6.19(2H,t,J=2.20Hz),5.
05
(2H,s),4.12(2H,q,J=7.33Hz),3.96−3.86
(2H,m),3.59−3.49(2H,m),2.50−2.42(2H,
m),1.99−1.85(2H,m),1.16(3H,t,J=7.33H
z)。
B.4−[3−[4−(ピロール−1−イルメチル)フェニルチオ]フェニル]
−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(請求の範囲
に記載の化合物)
4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェ
ニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸に関す
る実施例8Gに記載の手順に従って、エチル4−[3−[4−(2−メチルイミ
ダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートの代わりに、エチル4−[3−[4−
(ピロール−1−イルメチル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テ
トラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートを用いて標記化合物を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.40−7.37(1H,m),7.32−7
.25(4H,m),7.23−7.16(1H,m),7.04(2H,d,
J=8.43Hz),6.68(2H,t,J=2.20Hz),6.19(2
H,t,J=2.20Hz),5.05(2H,s),3.96−3.87(2
H,m),3.66−3.55(2H,m),2.51−2.41(2H,m)
,2.00−1.88(2H,m)。
C.4−[3−[4−(ピロール−1−イルメチル)フェニルチオ]フェニル]
−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
ジクロロメタン(20ml)中の、4−[3−[4−(ピロール−1−イルメ
チル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ
ン−4−カルボン酸(0.36g,0.93mmol)、炭酸水素アンモニウム
(0.44g,5.58mmol)、及び2−エトキシ−1−エトキシカルボニ
ル−1,2−ジヒドロキノリン(0.28g,1.12mmol)の懸濁液を室
温で一晩撹拌した。酸を消費するまで、炭酸水素アンモニウム及び2−エトキシ
−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリンを加えた。その反応混合
物を、ジクロロメタン(50ml)で希釈し、そして水(50ml)で洗浄した
。有機抽出物を、冷1N塩酸(50ml)、水(50ml)、及び水性飽和炭酸
水素ナトリウム(5ml)、水(50ml)及びブライン(50ml)で洗浄し
、乾燥(硫酸マグネシウム)し、そして濃縮乾固した。その残さを、酢酸エチル
から再結晶化処理して、標記化合物(198mg,54%)を得た。1
H NMR(DMSO−d6)δ:7.38−7.25(6H,m),7.18
−7.03(4H,m),7.80(2H,t,J=2.20Hz),6.02
(2H,t,J=2.20Hz),5.09(2H,s),3.77−3.66
(2H,m),3.50−3.38(2H,m),2.42−2.32(2H,
m),1.82−1.68(2H,m)。実施例10:N−メチル−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダ ゾール−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒド ロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
水性アンモニアの代わりに、水性メチルアミン(40%)を用いること以外は
、実施例5に記載の手順に従って標記化合物を調製した。過剰量のメチルアミン
を減圧下で除去し、その残さを水(100ml)で希釈し、そしてジクロロメタ
ン(2×100ml)で抽出した。一緒にした抽出物を乾燥(硫酸マグネシウム
)し、そして濃縮した。その残さを、酢酸エチルから再結晶化処理して、微細な
白色固体として標記化合物を得た。1
H NMR(DMSO−d6)δ:7.69(1H,br s),7.61(2
H,d,J=8.43Hz),7.47(2H,d,J=8.43Hz),7.
29(1H,d,J=1.10Hz),6.91(1H,d,J=1.10Hz
),6.90−6.80(2H,m),6.79−6.70(1H,m),5.
17(2H,s),3.75−3.65(2H,m),3.48−3.36(2
H,m),2.55(3H,s),2.41−2.31(2H,m),2.29
(3H,s),1.90−1.77(2H,m)。実施例11:4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1− イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ ラン−4−チオカルボキサミド
THF(10ml)中の4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダ
ゾール−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド(実施例5)の撹拌した溶液に、5硫化
リン(236mg,0.53mmol)及び炭酸水素ナトリウム(176mg,
2.1mmol)を加えた。その得られた混合物を40℃で4時間加熱した。そ
の混合物を真空条件下で濃縮した。その残さに水(100ml)を加え、そして
その混合物をジクロロメタン(2×100ml)で抽出した。一緒にした有機抽
出物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空条件下で濃縮した。その残さをカ
ラムクロマトグラフィー(LiChropprep−NH2)上で精製し、そし
て次にジクロロメタン−メタノール(10:1)で溶離するp−TLCによって
精製して、白色固体として標記化合物38mgを得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.67−7.49(3H,m),7.39−7
.29(2H,m),7.03(1H,d,J=1.47Hz),7.01(1
H,d,J=1.46Hz),6.98−6.62(4H,m),5.09(2
H,s),3.95−3.80(2H,m),3.70−3.54(2H,m)
,2.70−2.55(2H,m),2.37(3H,s),2.30−2.1
4(2H,m)。
IR(KBr)ν:1620,1590,1520,1420,1140cm-1
。
融点:167−170℃。実施例12:4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イルメチル)フ ェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4− カルボキサミド
A.4−[(2−メチルイミダゾール−1−イル)メチル]フェニルアイオダイ
ド
アセトニトリル(100ml)中の、2−メチルイミダゾール(0.66g,
8.0mmol)、4−ヨードベンジルブロマイド(J.Am.Chem.So
c,1949,71,3360)(2.38g,8.0mmol)、及び炭酸カ
リウム(2.21g,16mmol)の混合物を、還流下で15時間撹拌した。
冷却後に、沈殿をろ別し、そしてろ液を濃縮乾固した。その残さをエーテル(1
00ml)及び水(100ml)の間で分配した。エーテル層を分離し、ブライ
ン(100ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、そして濃縮した。カ
ラムクロマトグラフィー(シリカーゲル,50g;ジクロロ−メタン中のメタノー
ル,メタノールの割合を0%から5%へ増加)によって精製して、標記化合物(1
.05g,44%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.67(2H,d,J=8.42Hz),6.
96(1H,d,J=1.10Hz),6.82(1H,d,J=1.10Hz
),6.79(2H,d,J=8.42Hz),4.99(2H,s),2.3
2(3H,s)。
B.エチル4−[3−[4−[(2−メチルイミダゾール−1−イル)メチル]
フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4
−カルボキシレート(請求の範囲に記載の化合物)
エチル4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ
]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレ
ートに関する実施例8Fに記載の手順に従って、4−(2−メチルイミダゾール
−1−イル)フェニルアイオダイドの代わりに、4−[(2−メチルイミダゾー
ル−1−イル)メチル]−フェニルアイオダイドを用いて標記化合物を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.40−6.82(10H,m),5.27(
2H,s),4.13(2H,q,J=6.96Hz),3.96−3.86(
2H,m),3.61−3.47(2H,m),2.52−2.42(2H,m
),2.33(3H,m),1.99−1.87(2H,m),1.25(3H
,t,J=6.96Hz)。
C.4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イルメチル)フェニルチ
オ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン
酸(請求の範囲に記載の化合物)
4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェ
ニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸に関す
る実施例8Gに記載の手順に従って、エチル4−[3−[4−(2−メチルイミ
ダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートの代わりに、エチル4−[3−[4−
[(2−メチルイミダゾール−1−イル)メチル]フェニルチオ]−フェニル]
−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートを用い
て標記化合物を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.56−7.52(1H,m),7.45−7
.40(1H,m),7.36−7.23(2H,m),7.19(2H,d,
J=8.42Hz),6.95(1H,d,J=1.46Hz),6.91(2
H,d,J=8.42Hz),6.79(1H,d,J=1.46Hz),4.
98(2H,s),3.96−3.86(2H,m),3.74−3.62(2
H,m),2.57−2.47(2H,m),2.31(3H,s),1.97
−1.83(2H,m)。
D.4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イルメチル)フェニルチ
オ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキ
サミド
4−[3−[4−[(ピロール−1−イル)メチル]フェニルチオ]フェニル
]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミドに関す
る実施例9Cに記載の手順に従って、4−[3−[4−(ピロール−1−イルメ
チル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ
ン−4−カルボン酸の代わりに、4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−
1−イル−メチル)フェニル−チオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−ピラン−4−カルボン酸を用いて標記化合物を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.39−7.36(1H,m),7.37−7
.19(5H,m),6.99(2H,d,J=8.79Hz),6.96(1
H,d,J=1.47Hz),6.85(1H,d,J=1.47Hz),5.
20(2H,br s),5.04(2H,s),3.82−3.72(4H,
m),2.34(3H,s),2.35−2.29(2H,m),2.09−1
.97(2H,m)。実施例13:1−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1− イル)ベンジルオキシ]フェニル]シクロヘキサン−1−カルボキサミド
A.エチル1−(3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニル)シクロヘキサン
−1−カルボキシレート
ビス(2−クロロエチル)エーテルの代わりに、1,5−ジブロモペンタンを
用いること以外は、実施例2Fに記載の手順に従って、エチル3−ベンジルオキ
シ−5−フルオロフェニルアセテートから標記化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:7.48−7.27(5H,m),6.84−6
.80(1H,m),6.73(1H,ddd,J=10,2.2,2.2Hz
),6.56(1H,ddd,J=10,2.2,2.2Hz),5.02(2
H,s),4.11(2H,q,J=7.0Hz),2.49−2.32(2H
,m),1.77−1.35(8H,m),1.18(3H,t,J=7.0H
z)。
B.エチル1−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン−1
−カルボキシレート
実施例2Gに記載の手順に従って、エチル1−(3−ベンジルオキシ−5−フ
ルオロフェニル)−シクロヘキサン−1−カルボキシレートから標記化合物を調
製した。1
H NMR(CDCl3)δ:6.72−6.63(2H,m),6.47(1
H,ddd,J=2.2,2.2,10Hz),4.13(2H,q,J=7.
0Hz),2.48−2.33(2H,m),1.75−1.35(8H,m)
,1.20(3H,t,J=7.0Hz)。
C.エチル1−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イ
ル)ベンジルオキシ]フェニル]シクロヘキサン−1−カルボキシレート(請求
の範囲に記載の化合物)
実施例2Hに記載の手順に従って、エチル1−(5−フルオロ−3−ヒドロキ
シフェニル)−シクロヘキサン−1−カルボキシレートから標記化合物を調製し
た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.55(2H,d,J=8.4Hz),7.3
3(2H,d,J=8.4Hz),7.04(1H,d,J=1.5Hz),7
.01(1H,d,J=1.5Hz),6.86−6.83(1H,m),6.
7
6(1H,ddd,J=2.2,2.2,9.7Hz),6.58(1H,dd
d,J=2.2,2.2,10Hz),5.08(2H,s),4.12(2H
,q,J=7.0Hz),2.49−2.38(2H,m),2.38(3H,
s),1.79−1.58(6H,m),1.53−1.32(2H,m),1
.19(3H,t,J=7.0Hz)。
D.1−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベ
ンジルオキシ]フェニル]シクロヘキサン−1−カルボキサミド
実施例5に記載の手順に従って、エチル1−[3−フルオロ−5−[4−(2
−メチル−イミダゾール−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]シクロヘキサ
ン−1−カルボキシレートから所望の化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:7.53(2H,d,J=8.1Hz),7.2
2(2H,d,J=8.1Hz),7.08(1H,s),6.96(1H,s
),6.95(1H,m),6.83(1H,ddd,J=2.2,2.2,9
.5Hz),6.56(1H,ddd,J=2.2,2.2,9.5Hz),6
.10(2H,br.s),5.11(2H,s),2.60−2.35(2H
,m),2.33(3H,s),1.79−1.50(8H,m)。実施例14:1−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1− イル)ベンジルオキシ]フェニル]シクロペント−3−エン−1−カルボキサミ ド
A.メチル5−フルオロ−3−メトキシフェニルアセテート
DMF(30ml)中の、メチル5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニルアセ
テート(3.3g,15.7mmol)及び炭酸カリウム(1.82g,50m
mol)の撹拌した混合物に、ヨウ化メチル(1.82g,50mmol)を室
温で加え、そしてその反応混合物を一晩撹拌した。次にその混合物を水(50m
l)で希釈し、そしてエーテルで抽出した。一緒にした抽出物を水及びブライン
で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして真空条件下で濃縮した。その残さを、
カラムクロマトグラフィー[SiO2,150g;ヘキサン/酢酸エチル(10
/1)]によって精製して、無色の油としてメチル5−フルオロ−3−メトキシ
フェニルアセテート495mg(55%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:6.64−6.57(2H,m),6.53(1
H,ddd,J=2.2,2.2,11Hz),3.79(3H,s),3.7
1(3H,s),3.57(2H,s)。
B.メチル1−(3−フルオロ−3−メトキシフェニル)シクロペント−3−エ
ン−1−カルボキシレート
THF(10ml)中のメチル5−フルオロ−3−メトキシフェニルアセテー
ト(708mg,3.6mmol)の撹拌した溶液に、THF中の1.0Mカリ
ウムt−ブトキシド溶液(4.0ml,4.0mmol)を、−30℃で0.2
5時間かけて加えた。同じ温度で1時間撹拌した後に、THF(2ml)中のシ
ス−1,4−ジクロロブト−2−エン(526mg,4.0mmol)の溶液を
滴下し、そしてその反応混合物を2時間かけて室温まで温めた。その反応混合物
を−30℃まで冷却し、THF中の1.0Mカリウムt−ブトキシド溶液(4.
0ml,4.0mmol)を加え、そしてその混合物を室温で一晩撹拌した。飽
和塩化アンモニウム水溶液を加えることによって反応物を急冷し、そして酢酸エ
チルで抽出した。一緒にした抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、
そして真空条件下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー[SiO2,150g
;ヘキサン/酢酸エチル(20/1)]により精製して、無色の油としてメチル
1−(5−フルオロ−3−メトキシフェニル)シクロペント−3−エン−1−カ
ルボキシレート495mg(55%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:6.67−6.60(2H,m),6.49(1
H,ddd,J=11,2.2,2.2Hz),5.75(2H,s),3.7
8(3H,s),3.66(3H,s),3.36(2H,d,J=15Hz)
,2.72(2H,d,J=15Hz)。
C.メチル1−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)シクロペント−3−
エン−1−カルボキシレート
乾燥ジクロロメタン(10ml)中のメチル1−(5−フルオロ−3−メトキ
シフェニル)シクロペント−3−エン−1−カルボキシレート(495mg,2
.0mmol)の撹拌した溶液に、ジクロロメタン中の1.0Mボロントリブロ
マイドの−78℃の溶液(10ml,10mmol)を加え、その混合物を同じ
温
度で1時間撹拌した。水(20ml)を加えることによってその反応混合物を急
冷し、得られた混合物を水性1.0N塩酸で酸性化し、そして酢酸エチルで抽出
した。有機相をブラインで洗浄し、減圧下で乾燥及び濃縮した。その残さをメタ
ノール(5ml)及びトルエン(15ml)の混合物中に溶解し、そしてヘキサ
ン中の2.0Mトリメチルシリルジアゾメタンの溶液(2ml,4mmol)を
撹拌しながら室温で加えた。0.5時間後に、その反応混合物を酢酸エチル及び
水の間で分配し、有機相を分離し、そして水性相を酢酸エチルで抽出した。一緒
にした有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空条件下で濃
縮した。得られた油を、カラムクロマトグラフィー[SiO2,150g;ヘキ
サン/酢酸エチル(4/1)]によって精製して、白色結晶としてメチル1−(
5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)シクロペント−3−エン−1−カルボ
キシレート407mg(87%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:6.64−6.57(2H,m),6.46(1
H,ddd,J=9.9,2.2,2.2Hz),5.75(2H,s),5.
68(1H,br.s),3.67(3H,s),3.35(2H,d,J=1
5Hz),2.71(2H,d,J=15Hz)。
D.1−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベ
ンジルオキシ]フェニル]シクロペント−3−エン−1−カルボキサミド
4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベン
ジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−
カルボキサミドの調製(実施例5)で記載したように、メチル1−(5−フルオ
ロ−3−ヒドロキシフェニル)シクロペント−3−エン−1−カルボキシレート
を標記化合物に変換した。1
H NMR(DMSO−d6)δ:7.62(2H,d,J=8.4Hz),7
.48(2H,d,J=8.4Hz),7.30(1H,d,J=2.2Hz)
,6.92(1H,d,J=2.2Hz),6.92−6.83(1H,m),
6.79−6.75(1H,m),6.74−6.67(1H,m),5.76
(2H,s),5.18(2H,s),3.27(2H,d,J=15Hz),
2.62(2H,d,J=15Hz),2.30(3H,s)。実施例15:4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジル オキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カル ボキサミド
A.4−(3−ベンジルオキシフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2
H−ピラン−4−カルボン酸
エチル4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチル−イミダゾール−1−イ
ル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ
ン−4−カルボキシレートの代わりに、エチル4−(3−ベンジルオキシフェニ
ル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート(E
P第462830A2号公報)を用いること以外は、実施例4に記載の手順に従
って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.68−7.22(6H,m),7.22−7
.01(2H,m),6.95−6.82(1H,m),5.09(2H,s)
,4.10−3.80(2H,m),3.80−3.41(2H,m),2.7
0−2.25(2H,m),2.19−1.75(2H,m)。
B.4−(3−ベンジルオキシフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2
H−ピラン−4−カルボキサミド
4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−ベ
ンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4
−カルボン酸の代わりに、4−(3−ベンジルオキシフェニル)−3,4,5,
6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸を用いること以外は、実施例
5に記載の手順に従って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.52−7.30(6H,m),7.04−6
.99(2H,m),6.98−6.88(1H,m),5.19(2H,br
s),5.07(2H,s),3.91−3.74(4H,m),2.43−
2.31(2H,m),2.19−2.02(2H,m)。
C.4−(3−ヒドロキシフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−
ピラン−4−カルボキサミド
エチル4−(3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニル)−3,4,5,6
−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートの代わりに、4−(3−
ベンジルオキシフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4
−カルボキサミドを用いること以外は、実施例2Gに記載の手順に従って標記化
合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:9.40(1H,br s),7.11(1H,
t,J=8.1Hz),6.97(1H,s),6.78(1H,d,J=7.
7Hz),6.62(1H,d,J=8.4Hz),3.68−3.82(2H
,m),3.58−3.40(2H,m),2.44−2.27(2H,m),
0.82−0.68(2H,m)。
D.4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジルオキシ]
フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミ
ド
実施例2Hに記載の手順に従って、4−(3−ヒドロキシフェニル)−3,4
,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミドと塩酸4−(2−
メチルイミダゾール−1−イル)ベンジルクロライドとを反応させて、標記化合
物を得た。
融点:183.0−186.0℃。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.60−7.57(2H,m),7.41−7
.32(3H,m),7.09−7.00(4H,m),6.98−6.91(
1H,m),5.36−5.22(2H,br s),5.13(2H,s),
3.89−3.76(4H,m),2.44−2.33(5H,m),2.19
−2.02(2H,m)。
IR(KBr)ν:3400,3200,2900,1680,1520,14
20,1380,1310,1250,1170,1100cm-1。実施例16:1−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジル オキシ]フェニル]シクロペンタン−1−カルボキサミド
A.エチル1−[3−ベンジルオキシフェニル]シクロペンタン−1−カルボキ
シレート
ビス(2−クロロエチル)エーテルの代わりに、エチル1,4−ジブロモブタ
ンを用い、そしてエチル3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェニルアセテー
トの代わりに、3−ベンジルオキシフェニルアセテートを用いること以外は、実
施例2Fに記載の方法に従って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.52−7.30(5H,m),7.30−7
.20(1H,m),7.09−6.94(2H,m),6.91−6.82(
1H,m),5.05(2H,s),4.06(2H,q,J=7.0Hz),
2.72−2.56(2H,m),1.99−1.83(2H,m),1.82
−1.64(4H,m),1.15(3H,t,J=7.0Hz)。
B.1−[3−ベンジルオキシフェニル]シクロペンタン−1−カルボン酸
エチル4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル
)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
−4−カルボキシレートの代わりに、エチル1−[3−ベンジルオキシフェニル
]シクロペンタン−1−カルボキシレートを用いること以外は、実施例4に記載
の手順に従って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.56−7.21(6H,m),7.09−7
.00(2H,m),6.88(1H,m),5.03(2H,s),2.71
−2.53(2H,m),2.00−1.88(2H,m),1.87−1.6
6(4H,m)。
C.1−[3−ベンジルオキシフェニル]シクロペンタン−1−カルボキサミド
4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベン
ジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−
カルボン酸の代わりに、1−[3−ベンジルオキシフェニル]シクロペンタン−
1−カルボン酸を用いること以外は、実施例5に記載の手順に従って標記化合物
を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.50−7.22(6H,m),6.92(2
H,s),6.88(1H,m),5.48−5.10(2H,br s),5
.04(2H,s),2.52−2.36(2H,m),2.12−1.95(
2H,m),1.92−1.55(4H,m)。
D.1−[3−ヒドロキシフェニル]シクロペンタン−1−カルボキサミド
エチル4−(3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニル)−3,4,5,6
−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートの代わりに、1−[3−
ベンジルオキシフェニル]シクロペンタン−1−カルボキサミドを用いること以
外は、実施例2Gに記載の手順に従って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:9.84(1H,br s),7.59(1H,
t,J=7.7Hz),7.45(1H,s),7.30(1H,s),7.1
0(1H,d,J=8.4Hz),3.06−2.88(4H,m),2.30
−2.00(4H,m)。
E.1−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジルオキシ]
フェニル]シクロペンタン−1−カルボキサミド
実施例2Hに記載の手順に従って、1−(3−ヒドロキシフェニル)シクロペ
ンタン−1−カルボキサミドと塩酸4−(2−メチル−イミダゾール−1−イル
)ベンジルクロライドとを反応させて、標記化合物を得た。
融点:163.0−164.0℃。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.56(2H,d,J=8.0Hz),7.5
0−7.31(3H,m),7.18−6.99(4H,m),6.97−6.
88(1H,m),5.45−5.20(2H,br s),5.11(2H,
s),2.60−2.30(2H,m),2.38(3H,s),2.19−1
.60(6H,m)。
IR(KBr)ν:3400,3200,2950,1670,1610,15
80,1520,1420,1370,1310,1290,1260,106
0cm-1。実施例17:塩酸4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール− 1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H −ピラン−4−カルボキサミド
4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベン
ジルオキシ]フェニル]−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド(
39mg,0.1mmol)を、10%塩化水素−メタノール(2ml)中に溶
解した。10分間撹拌した後に、蒸発によって揮発分を除去し、そして得られた
残
さをエタノールから再結晶化処理して、白色固体として標記化合物(24mg,
57%)を得た。1
H-NMR(DMSO−d6)δ:7.87(1H,s),7.78−7.63
(5H,m),7.25(1H,s),7.08(1H,s),6.88−6.
74(3H,m),5.23(2H,s),3.80−3.66(2H,m),
3.60−3.42(2H,m),2.54(3H,s),2.50−2.33
(2H,m),1.88−1.69(2H,m)。実施例18:塩酸4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェ ニル]チオフェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カ ルボキサミド
4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベン
ジルオキシ]−フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4
−カルボキサミドの代わりに、4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1
−イル)フェニル]チオフェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ラン−4−カルボキサミドを用いること以外は、実施例17に記載の手順と同様
の手順を用いた。
融点:216−222℃(分解)。1
H−NMR(DMSO−d6)δ:7.86(1H,d,J=2.20Hz),
7.75(1H,d,J=2.20Hz),7.59(1H,d,J=8.79
Hz),7.53−7.50(1H.m),7.49−7.33(3H,m),
7.41(1H,d,J=8.79Hz),7.32(1H,br s),7.
10(1H,br s),3.78−3.69(2H,m),3.51−3.4
3(2H,m),2.51(3H,s),2.48−2.37(2H,m),1
.88−1.74(2H,m)。実施例19:4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニル チオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボ キサミドヘミフマレート
4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェ
ニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド(
3
9mg,0.1mmol)及びフマル酸(12mg,0.1mmol)を、メタ
ノール(3ml)中に溶解した。10分間撹拌した後に、蒸発によって揮発分を
除去し、そして得られた残さを2−プロパノールから再結晶化処理して、白色固
体として標記化合物(40mg,78%)を得た。
融点:183.5−184.9℃。1
H-NMR(DMSO−d6)δ:7.48−7.34(7H,m),7.32
−7.25(3H,m),7.08(1H,s),6.93(1H,s),6.
63−6.61(1H,m),3.79−3.64(2H,m),3.55−3
.37(2H,m),2.45−2.36(2H,m),2.28(3H,s)
,1.84−1.72(2H,m)。
IR(KBr)ν:3400,3200,2950,1670,1610,15
80,1520,1420,1370,1310,1290,1260,106
0cm-l。実施例20:1−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジル オキシ]フェニル]シクロブタン−1−カルボキサミド
A.1−シアノ−1−(3−メトキシフェニル)シクロブタン
DMSO(120ml)中の(3−メトキシフェニル)アセトニトリル(3.
0g,20.0mmol)の溶液に、15−クラウン−5(3滴)及び水素化ナ
トリウム(60重量%鉱油中分散,1.6g)を室温で加え、その反応混合物を
30分間撹拌した。ヨウ化ナトリウム(3.6g,24mmol)及び1,3−
ジブロモプロパン(8.0g,40mmol)を加え、その混合物を一晩撹拌し
た。2N−HCl(50ml)を加え、そしてその混合物をエーテル(100m
l×2)で抽出した。一緒にした抽出物を、水(100ml×2)及びブライン
(100ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして真空条件下で濃縮した
。その残さをカラムクロマトグラフィー[SiO2,300g;ヘキサン/酢酸
エチル(20/1)]によって精製して、無色油として標記化合物2.10g(
56%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.32(1H,dd,J=13.9,5.9H
z),7.00(1H,m),6.93(1H,J=2.2,2.2Hz),6
.
85(1H,dd,J=8.1,2.6Hz),3.85(3H,s),2.9
0−2.77(2H,m),2.71−2.58(2H,m),2.54−2.
31(1H,m),2.18−2.00(1H,m)。
B.1−シアノ−1−(3−ヒドロキシフェニル)シクロブタン
乾燥ジクロロメタン(50ml)中の1−シアノ−1−(3−メトキシフェニ
ル)シクロブタン(1.93g,10mmol)の撹拌した溶液に、ジクロロメ
タン中の1.0Mボロントリブロマイド溶液(22ml,22mmol)を0℃
で加え、そしてその混合物を同じ温度で30分間、次に室温で一晩撹拌した。そ
の反応混合物を水(100ml)を加えることによって急冷し、そしてジクロロ
メタン(50ml×2)で抽出した。有機相をブライン(50ml)で洗浄し、
乾燥(MgSO4)し、そして真空条件下で濃縮して、明褐色油として標記化合
物1.70g(100%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.29(1H,d,J=1.8Hz),6.9
8(1H,m),6.83(1H,m),6.78(1H,br.s),2.9
1−2.78(2H,m),2.78−2.53(2H,m),2.52−2.
33(1H,m),2.20−1.99(1H,m)。
C.1−シアノ−1−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベン
ジルオキシ]フェニル]シクロブタン(請求の範囲に記載の化合物)
DMF(80ml)中の、1−シアノ−1−(3−ヒドロキシフェニル)シク
ロブタン(1.76g,10mmol)、塩酸4−(2−メチルイミダゾール−
1−イル)ベンジルクロライド(2.10g,10mmol)、及び炭酸カリウ
ム(6.90g,50mmol)の混合物を、80℃で3時間一緒に撹拌した。
水(200ml)を加え、そしてその混合物を酢酸エチル/ベンゼン(2/1,
100ml×2)で抽出し、水(100ml×2)、ブライン(100ml)で
洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして真空条件下で濃縮した。残さをカラムク
ロマトグラフィー[SiO2,150g;ジクロロメタン/メタノール(20/
1)]によって精製して、明黄色油として標記化合物2.90g(84%)を得
た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.60(2H,d,J=8.2Hz),7.4
4−7.30(3H,m),7.13−6.88(5H,m),5.18(2H
,s),2.93−2.78(2H,m),2.73−2.58(2H,m),
2.52−2.30(4H,m),2.20−2.00(1H,m)。
D.1−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジルオキシ]
フェニル]シクロブタン−1−カルボキサミド
DMSO(5ml)中の1−シアノ−1−[3−[4−(2−メチルイミダゾ
ール−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−シクロブタン(2.90g,8
.4mmol)の0℃に冷却した溶液に、30%H2O2(2.0ml)及び炭酸
カリウム(0.4g)を加えた。その混合物を放置して室温まで温め、一晩撹拌
し、次に60℃で6時間撹拌した。水(100ml)を加え、その混合物を酢酸
エチル(100ml×3)で抽出した。一緒にした有機層を2N−HCl(10
0ml×2)で抽出し、そして水性層を酢酸エチル(100ml×3)で洗浄し
た。水性酸性層を5N−NaOH(150ml)で、pH=9まで塩基性化し、
そして酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。一緒にした有機抽出物を水(
100ml)、ブライン(100ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そし
て真空条件下で濃縮して、白色固体として粗製な生成物を得た。酢酸エチルから
の再結晶化処理により白色固体として標記化合物2.13g(70%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.56(2H,d,J=8.4Hz),7.3
6−7.29(3H,m),7.08−6.87(5H,m),5.20(2H
,br.s),5.12(2H,s),2.91−2.78(2H,m),2.
56−2.42(2H,m),2.38(3H,s),2.28−2.10(1
H,m),1.98−1.82(1H,m)。実施例21:1−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジル オキシ]フェニル]シクロプロパン−1−カルボキサミド
1,3−ジブロモプロパンの代わりに、1,2−ジブロモエタンを用いること
以外は、1−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジルオキ
シ]フェニル]シクロブタン−1−カルボキサミドに関して記載された手順(実
施例20)に従って標記化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:7.56(2H,d,J=8.4Hz),7.3
7−7.28(3H,m),7.12−7.07(2H,m),7.04(1H
,d,J=1.5Hz),7.01(1H,d,J=1.5Hz),6.95(
1H,ddd,J=8.1,1.8,0.7Hz),5.80(1H,br.s
),5.42(1H,br.s),2.38(3H,s),1.68−1.56
(2H,m),1.17−1.06(2H,m)。実施例22:4−[5−フルオロ−3−[2−フルオロ−4−(2−メチルイミ ダゾール−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル1−3,4,5,6−テトラヒ ドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
A.4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェニル]−3,4,5,6
−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸
エチル4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル
)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
−4−カルボキシレートの代わりに、エチル4−[3−(ベンジルオキシ)−5
−フルオロフェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カ
ルボキシレートを用いること以外は、実施例4に記載の手順に従って標記化合物
を調製した。
1H NMR(CDCl3)δ:7.49−7.29(5H,m),6.87−
6.80(1H,m),6.74(1H,ddd,J=1.8,2.2,9.9
Hz),6.62(1H,d,2.2,2.2,10.3Hz),5.02(2
H,s),4.00−3.85(2H,m),3.70−3.50(2H,m)
,2.52−2.38(2H,m),2.04−1.85(2H,m)。
B.4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェニル]−3,4,5,6
−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−ベ
ンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4
−カルボン酸の代わりに、4−[3−(ベンジルオキシ)−5−フルオロフェニ
ル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸を用いる
こと以外は、実施例5に記載の手順に従って標記化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:7.48−7.31(5H,m),6.82−6
.
76(1H,m),6.71(1H,ddd,J=1.8,1.8,9.9Hz
),6.65(1H,ddd,J=2.2,2.2,10.3Hz),5.23
(2H,br s),5.04(2H,s),3.85−3.70(4H.m)
,2.40−2.26(2H,m),2.10−1.95(2H,m)。
C.4−[5−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル]−3,4,5,6−テトラ
ヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
エチル4−(5−フルオロ−3−ベンジルオキシフェニル)−3,4,5,6
−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレートの代わりに、4−[5−
フルオロ−3−(ベンジルオキシ)フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ
−2H−ピラン−4−カルボキサミドを用いること以外は、実施例2Gに記載の
手順に従って標記化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:9.32(1H,br s),6.75−6.4
5(3H,m),6.13(1H,br s),5.83(1H,br s),
3.90−3.58(4H,m),2.47−2.30(2H,m),2.10
−1.90(2H,m)。
D.4−[5−フルオロ−3−[2−フルオロ−4−(2−メチルイミダゾール
−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2
H−ピラン−4−カルボキサミド
実施例2Hに記載の手順に従って、4−(5−フルオロ−3−ヒドロキシフェ
ニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−カルボキサミドと、塩
酸2−フルオロ−4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジルクロライ
ドとを反応させて、41%の収率で白色粉末として標記化合物を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.63(1H,dd,J=7.7,8.1Hz
),7.20−6.98(4H,m),6.89−6.60(3H,m),5.
41(2H,br s),5.14(2H,s),3.90−3.70(4H,
m),2.46−2.28(5H,m),2.14−1.98(2H,m)。
IR(KBr)ν:3310,3165,1687,1619,1590,15
19,1456,1415。実施例23:4−[2,5−ジフルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール −1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2 H−ピラン−4−カルボキサミド
A.O−tert−ブチルジメチルシリル−2,5−ジフルオロフェノール
DMF(100ml)中の2,5−ジフルオロフェノール(15.1g,11
6mmol)の撹拌した溶液に、氷冷しながら水素化ナトリウム(60%w/w
鉱油中分散;5.13g,139mmol)を加えた。30分間撹拌した後に、
tert−ブチルジメチルシリルクロライド(17.5g,0.116mmol
)を加え、更に1時間撹拌し続けた。その混合物を水(200ml)中に注ぎ、
そしてエーテル(300ml)で抽出した。抽出物をブライン(200ml)で
洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、蒸発によって溶媒を除去して、無色の油と
して標記化合物26.65g(94%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:7.05−6.91(1H,m),6.70−6
.52(2H,m),1.00(9H,s),0.201(3H,s),0.1
97(3H,s)。
B.3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2,5−ジフルオロベンズア
ルデヒド
1.0Msec−BuLi溶液(21.5ml,21.5mmol)を、TH
F(20ml)中のO−tert−ブチルジメチルシリル−2,5−ジフルオロ
フェノール(5.0g,20mmol)の−78℃で撹拌した溶液に滴下した。
0.5時間後に、温度を−70℃以下に維持しながらDMF(1.9ml,24
.6mmol)を滴下した。30分後に、その混合物を放置し、30分かけて室
温まで温めた。その混合物に3N−HCl(30ml)を加え、30分間撹拌を
続けた。その混合物をエーテル(100ml)で抽出し、そしてその抽出物を水
(100ml)、ブライン(100ml)で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)し
、そして蒸発した。その残さを、n−ヘキサンで溶離するカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル)で処理して、無色の油として標記化合物3.56g(64%
)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:10.31(1H,d,J=2.93Hz),7
.12(1H,ddd,J=3.3,4.4,7.7Hz),6.89(1H,
d
dd,J=3.3,7.0,9.2Hz),1.02(9H,s),0.245
(3H,s),0.240(3H,s)。
C.2,5−ジフルオロ−3−メトキシベンズアルデヒド
フッ化カリウム(7.79g,134mmol)及びヨードメタン(4.98
ml,80mmol)を、DMF(100ml)中の3−tert−ブチルジメ
チルシリルオキシ−2,5−ジフルオロ−ベンズアルデヒド(19.45g,6
7mmol)の撹拌した室温の溶液に加えた。5時間後にその混合物を水(10
0ml)中に注ぎ、そして酢酸エチル(200ml)で抽出した。抽出物を水(
100ml)、ブライン(100ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し
、そして蒸発した。その残さを、酢酸エチル/n−ヘキサン(1/10)で溶離
するカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製して、白色固体とし
て標記化合物8.58g(74%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:10.35(1H,d,J=2.93Hz),7
.08(1H,ddd,J=2.9,4.0,7.3Hz),6.94(1H,
ddd,J=2.9,6.6,9.5Hz),3.94(3H,s)。
D.2,5−ジフルオロ−3−メトキシベンジルアルコール
水素化ホウ素ナトリウム(2.83g,74.7mmol)を、エタノール(
100ml)中の2,5−ジフルオロ−3−メトキシベンズアルデヒド(8.5
7g,49.8mmol)の撹拌した室温の溶液に加えた。30分後に、その混
合物を濃縮し、残さをエーテル(300ml)で希釈し、そして水(200ml
)、10%クエン酸(200ml)、水(200ml)、ブライン(200ml
)で順々に洗浄し、そして硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を除去して、白
色固体として標記化合物8.26g(95%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:6.80−6.69(2H,m),4.74(2
H,s),3.86(3H,s),2.14(1H,br s)。
E.2,5−ジフルオロ−3−メトキシフェニルアセトニトリル
ジクロロメタン(100ml)中の2,5−ジフルオロ−3−メトキシベンジ
ルアルコール(8.26g,47.4mmol)の撹拌した溶液に、p−トルエ
ンスルホニルクロライド(9.95g,52.2mmol)及びトリエチルアミ
ン(7.30ml,52.2mmol)を室温で加えた。3.5時間後に、その
混合物を水(200ml)中に注ぎ、そしてエーテル(200ml)で抽出した
。その抽出物をブライン(200ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し
、そして蒸発した。その残さにDMSO(200ml)及びシアン化ナトリウム
(3.48g,71mmol)を加えた。得られた混合物を2時間撹拌し、次に
水(200ml)中に注ぎ、そしてエーテル(300ml)で抽出した。その抽
出物を水(100ml)、ブライン(100ml)で洗浄し、そして硫酸マグネ
シウム上で乾燥した。溶媒を除去して、赤色油として標記化合物5.91g(6
3%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:6.80−6.65(2H,m),3.89(3
H,s),3.76(2H,d,J=0.74Hz)。
F.メチル2,5−ジフルオロ−3−メトキシフェニルアセテート
エチレングリコール(150ml)中の2,5−ジフルオロ−3−メトキシフ
ェニルアセトニトリル(5.92g,30mmol)の撹拌した溶液に、水酸化
カリウム(85%;3.0g,45mmol)を加えた。その混合物を120℃
で1時間加熱し、次に、その混合物を水(100ml)中に注ぎ、そしてエーテ
ル(100ml)で洗浄した。水性層を6N−HCl(10ml)で酸性化し、
そしてエーテル(200ml)で抽出した。抽出物を水(50ml)、ブライン(
50ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、そして蒸発した。得られた
固体をメタノール(200ml)中に溶解し、そしてその溶液に濃硫酸(2ml
)を加えた。得られた混合物を1時間還流加熱し、冷却し、そして真空条件下で
濃縮した。残さをエーテル(100ml)中に溶解し、水(100ml),水性
飽和炭酸水素ナトリウム(100ml)、ブライン(100ml)で洗浄し、そ
して硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を除去して、黄色油として標記化合物
3.80g(59%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ:6.70−6.50(2H,m),3.87(3
H,s),3.72(3H,s),3.65(2H,d,J=1.84Hz)。
G.メチル4−(2,5−ジフルオロ−3−メトキシフェニル)−3,4,5,
6−テトラヒドロピラン−4−カルボキシレート
エチル3−ベンジルオキシ−5−フルオロフェニルアセテートの代わりに、メ
チル2,5−ジフルオロ−3−メトキシフェニルアセテートを用いること以外は
、実施例2Fに記載の手順に従って標記化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:6.71−6.59(2H,m),3.93−3
.73(4H,m),3.86(3H,s),3.75(3H,s),2.45
−2.32(2H,m),2.14−1.96(2H,m)。
H.メチル4−(2,5−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−3,4,5
,6−テトラヒドロピラン−4−カルボキシレート
メチル1−(3−フルオロ−5−ヒドロキシ)シクロペント−3−エン−1−
カルボキシレートの代わりに、メチル4−(2,5−ジフルオロ−3−メトキシ
フェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレー
トを用いること以外は、実施例14Cに記載の手順に従って標記化合物を調製し
た。1
H NMR(CDCl3)δ:6.80−6.50(2H,m),3.96−3
.68(7H,m),2.49−2.32(2H,m),2.16−1.95(
2H,m)。
I.メチル4−[2,5−ジフルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−
1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H
−ピラン−4−カルボキシレート(請求の範囲に記載の化合物)
実施例2Hに記載の手順に従って、メチル4−(2,5−ジフルオロ−3−ヒ
ドロキシフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−カルボキシレー
トと、塩酸4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジルクロライドとを
反応させて、49%の収率で黄色油として標記化合物を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.57(2H,d,J=8.4Hz),7.3
4(2H,d,J=8.4Hz),7.05(1H,d,J=1.5Hz),7
.01(1H,d,J=1.5Hz),6.90−6.45(2H,m),5.
13(2H,s),3.95−3.62(7H,m),2.50−2.30(5
H,m),2.16−1.94(2H,m)。
J.4−[2,5−ジフルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イ
ル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ
ン−4−カルボキサミド
エチル4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル
)ベンジルオキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
−4−カルボキシレートの代わりに、メチル4−[2,5−ジフルオロ−3−[
4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)ベンジルオキシ]フェニル]−3,
4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン4−カルボキシレートを用いること以
外は、実施例4及び実施例5に記載の手順に従って標記化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:7.56(2H,d,J=8.43Hz),7.
34(2H,d,J=8.4Hz),7.04(1H,d,J=1.1Hz),
7.01(1H,d,J=1.5Hz),6.82−6.69(2H,m),5
.40(2H,br s),5.15(2H,s),4.00−3.70(4H
,m),2.50−2.30(5H,m),2.22−2.02(2H,m)。実施例24:4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニル スルホニル]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4− カルボキサミド
酢酸(12ml)中の4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル
)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−
4−カルボキサミド(実施例8,1.62g,4.00mmol)及び過酸化水
素(水中30%,5.0ml)の混合物を、室温で12時間撹拌し、次に還流温
度で2時間加熱した。その反応混合物を、水性飽和NaHCO3(50ml)中
に注ぎ、そして酢酸エチル(300ml×2)で抽出した。一緒にした有機抽出
物をブライン(100ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして真空条件
下で濃縮して、淡黄色固体として標記化合物1.68g(定量的)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:8.10−8.01(3H,m),7.88(1
H,d,J=7.7Hz),7.68(1H,d,J=7.0Hz),7.57
(1H,dd,J=7.0,7.0Hz),7.47(2H,d,J=8.8H
z),7.05(1H,d,J=1.5Hz),7.01(1H,d,J=1.
5Hz),5.42(2H,br.s),3.91−3.70(4H,m),2
.
39(3H,s),2.48−2.38(2H,m),2.12−1.99(2
H,m)。実施例25:4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダ ゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ −2H−ピラン
A.4−シアノ−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−2H−ピラン
DMSO(240ml)中の3,5−ジフルオロフェニルアセトニトリル(2
4.2g,0.158mol)の溶液に、水素化ナトリウム(60%w/w鉱油
中分散,13.3g,0.332mol)を、10分間かけて、少量ずつ加えた
。その反応混合物を室温で40分間撹拌し、次にビス−(2−クロロエチル)エ
ーテル(24.9g,0.174mol)をゆっくりと加え、そして更に1時間
撹拌を続けた。反応混合物を水(500ml)中に注ぎ、そしてその混合物を酢
酸エチル−トルエン混合物[2:1(v/v),400ml×3]で抽出した。
一緒にした抽出物を水性2N−HCl(300ml)、水(300ml)、及び
ブライン(300ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして100mlま
で濃縮した。沈殿した固体を収集し、そして冷Et2O(50ml)で洗浄して
、灰白色固体として標記化合物26.3g(71%)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.15−7.00(2H,m),6.89−6
.78(1H,m),4.20−4.05(2H,m),3.98−3.80(
2H,m),2.20−1.96(4H,m)。
B.4−シアノ−4−(5−フルオロ−3−メチルチオフェニル)−3,4,5
,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
DMF(10ml)中の水素化ナトリウム(65%w/w鉱油中分散,273
mg,7.4mmol)の撹拌した懸濁液に、透明な溶液となるまでメタンチオ
ールを通気した。4−シアノ−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−3,4,
5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン(1.65g,7.4mmol)を加え、
そして得られた混合物を100℃で22時間加熱し、冷却し、そして水(100
ml)中に注いだ。その混合物をEt2O(100ml)で抽出し、そして抽出
物を、
水(100ml)、ブライン(100ml)で洗浄し、そして乾燥(MgSO4
)した。溶媒を除去して、黄褐色油として標記化合物1.87g(定量的)を得
た。1H−NMR(CDCl3)δ:7.20−7.12(1H,m),6.96
−6.85(2H,m),4.16−4.04(2H,m),3.79−3.8
1(2H,m),2.51(3H,s),2.20−1.98(4H,m)。
C.4−シアノ−4−(5−フルオロ−3−メチルスルフィニルフェニル)−3
,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
4−シアノ−4−(3−メチルチオフェニル)−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−ピランの代わりに、4−シアノ−4−(5−フルオロ−3−メチルチ
オフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランを用いること以外
は、実施例8Dに記載の手順に従って標記化合物を調製した。1
H NMR(CDCl3)δ:7.60−7.54(1H,m),7.41−7
.30(2H,m),4.20−4.15(2H,m),3.98−3.81(
2H,m),2.78(3H,s),2.25−2.01(4H,m)。
D.4−シアノ−4−(5−フルオロ−3−メルカプトフェニル)−3,4,5
,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
4−シアノ−4−(3−メチルスルフィニルフェニル)−3,4,5,6−テ
トラヒドロ−2H−ピランの代わりに、4−シアノ−4−(5−フルオロ−3−
メチルスルフィニルフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
を用いること以外は、実施例8Eに記載の手順に従って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.46−6.89(3H,m),4.18−4
.00(2H,m),3.96−3.78(2H,m),2.20−1.92(
4H,m)。
E.4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−
1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−
ピラン
4−シアノ−4−(3−メルカプトフェニル)−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−ピランの代わりに、4−シアノ−4−(5−フルオロ−3−メルカプ
トフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランを用いること以外
は、実施例8Fに記載の手順に従って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.75−6.89(9H,m),4.15−4
.04(2H,m),3.96−3.81(2H,m),2.40(3H,s)
,2.18−1.98(4H,m)。実施例26:4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1− イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ ン−4−カルボキサミド
tert−ブタノール(20ml)中の4−シアノ−4−[5−フルオロ−3
−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3
,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン(実施例25,1.71g,4.3
6mmol)の溶液に、粉末状水酸化カリウム(85%,860mg,13mm
ol)を加えた。得られた混合物を還流温度で4時間加熱し、冷却し、そして真
空条件下で濃縮した。水(50ml)を加え、そしてろ過によって沈殿物を収集
し、そして酢酸エチル50mlで洗浄した。真空条件下で乾燥して、黄色粉末と
して標記化合物560mg(31%)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.50(4H,s),7.32(2H,s),
7.21(1H,s),7.20−6.98(3H,m),6.92(1H,s
),3.80−3.62(2H,m),3.52−3.26(2H,m),2.
47−2.20(5H,m),1.88−1.67(2H,m)。実施例27:4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチル−1H −ピロール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒ ドロ−2H−ピラン
A.4−(2−メチルピロール−1−イル)フェニルアイオダイド
4−(ピロール−1−イルメチル)フェニルアイオダイド(EP第48860
2A1号公報)の方法と同様の方法で、2−メチルピロール(J.Org.Ch
em.1956,21,918.)から標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.75(2H,d,J=8.5Hz),7.0
4(2H,d,J=8.5Hz),6.72(1H,d,J=1.8Hz),6
.19(1H,d,J=1.8Hz),6.04(1H,s),2.20(3H
,
s)。
B.4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチル−1H−ピロー
ル−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2
H−ピラン
4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルアイオダイドの代わりに
、4−(2−メチルピロール−1−イル)フェニルアイオダイドを用いること以
外は、実施例25Eに記載の手順に従って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.50(2H,d,J=8.8Hz),7.3
3(2H,d.J=8.8Hz),7.05−6.99(1H,m),6.95
−6.87(2H,m),6.79−6.77(1H,m),6.23−6.2
0(1H,m),5.30(1H,s),4.11−4.05(4H,m),3
.93−3.82(4H,m),2.25(3H,s)。実施例28:4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチル−1H−ピロール− 1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H− ピラン−4−カルボキサミド
4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1
−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ランの代わりに、4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチル−
1H−ピロール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−2H−ピランを用いること以外は、実施例26に記載の手順に従って
標記化合物を調製した。1
H−NMR(DMSO−d6)δ:7.47(4H,dd,J=17.7,8.
4Hz),7.30(1H,s),7.18−6.96(4H,m),6.88
(1H,t,J=2.8Hz),6.12−6.08(1H,m),5.99(
1H,s),3.73−3.68(2H,m),3.48−3.29(2H,m
),2.39−2.33(2H,m),2.19(3H,s),1.77−1.
72(2H,m)。実施例29:(2SR,4RS)−4−シアノ−2−メチル−4−[3−[4− (2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5 , 6−テトラヒドロ−2H−ピラン、及び (2SR,4SR)−4−シアノ−2−メチル−4−[3−[4−(2−メチル イミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラ ヒドロ−2H−ピラン
A.1−ヨード−2−(2−ヨードエトキシ)プロパン
アセトン(100ml)中の2−[2−(p−トルエンスルホニルオキシ)エ
トキシ]プロピルp−トルエンスルホネート(J.Chem.Soc.,Per
kin Trans 1 1979,1029.;5.7g,13mmol)、
及びヨウ化ナトリウム(12g,80mmol)の混合物を還流温度で24時間
加熱した。その混合物を冷却し、真空条件下で濃縮し、そして水(200ml)
を加えた。その混合物をEt2O(300ml)で抽出し、ブライン(200m
l)で洗浄し、そして乾燥(MgSO4)した。溶媒を除去して、黄色油として
標記化合物4.3g(95%)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:3.87−3.42(3H,m),3.32−3
.10(4H,m),1.30(3H,d,J=5.9Hz)。
B.(2SR,4RS)−4−シアノ−4−(3−ヨードフェニル)−2−メチ
ル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン、及び(2SR,4SR)−
4−シアノ−4−(3−ヨードフェニル)−2−メチル−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−2H−ピラン
3,5−ジフルオロフェニルアセトニトリル及びビス−(2−クロロエチル)
エーテルの代わりに、3−ヨードフェニルアセトニトリル及び1−ヨード−2−
(2−ヨードエトキシ)プロパンを用いること以外は、実施例25Aに記載の手
順に従って標記化合物を調製した。このジアステレオマーを、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーによって分離して、極性の少ない異性体、すなわち(2SR
,4RS)−4−シアノ−4−(3−ヨードフェニル)−2−メチル−3,4,
5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン1.46g(38%);及びより極性が強
い異性体、すなわち(2SR,4SR)−4−シアノ−4−(3−ヨードフェニ
ル)−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン1.31g(34
%)を得た。(2Sr,4RS)−4−シアノ−4−(3−ヨードフェニル)−2−メチル− 3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン: 1
H−NMR(CDCl3)δ:7.80(1H,br.s),7.74−7.6
4(1H,m),7.52−7.39(1H,m),7.16(1H,dd,J
=7.9,7.9Hz),4.20−4.08(1H,m),4.03−3.8
4(2H,m),2.16−1.97(3H,m),1.69(1H,dd,J
=13.6,11.0Hz),1.28(3H,d,J=6.2Hz)。(2SR,4SR)−4−シアノ−4−(3−ヨードフェニル)−2−メチル− 3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン: 1
H−NMR(CDCl3)δ:7.90−7.40(2H,m),7.67−7
.40(1H,m),7.32−7.12(1H,m),4.06−3.88(
1H,m),3.69−3.42(2H,m),2.62−2.30(3H,m
),2.23−2.00(1H,m),1.25(3H,d,J=6.2Hz)
。
C.(2SR,4RS)−4−シアノ−2−メチル−4−(3−トリイソプロピ
ルシリルチオフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
トルエン(5ml)中のトリイソプロピルシランチオール(Tetrahed
ron Lett.1994,35,3221.;684mg,3.6mmol
)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下で水素化ナトリウム(60%油分散,144
mg,3.6mmol)を加えた。15分間撹拌した後に、得られた溶液に、ト
ルエン(20ml)中の(2SR,4RS)−4−シアノ−4−(3−ヨードフ
ェニル)−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン(1.0
7g,3.27mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム(0)(114mg,0.1mmol)の混合物を加え、得られた混合物を80
℃で1時間加熱した。その混合物を冷却し、水(50ml)中に注ぎ、Et2O(
100ml)で抽出した。有機抽出物を水(50ml)、ブライン(50ml)
で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして濃縮した。酢酸エチル−ヘキサン(1
:9)によって溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して
、赤色油として標記化合物1.23g(96%)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.80−7.25(4H,m),3.97−3
.
82(1H,m),3.60−3.40(2H,m),2.56−2.38(3
H,m),2.15−2.00(1H,m),1.36−1.00(24H,m
)。
D.(2SR,4SR)−4−シアノ−2−メチル−4−(3−トリイソプロピ
ルシリルチオフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
(2SR,4RS)−4−シアノ−4−(3−ヨードフェニル)−2−メチル
−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、(2SR,4SR
)−4−シアノ−4−(3−ヨードフェニル)−2−メチル−3,4,5,6−
テトラヒドロ−2H−ピランを用いること以外は、前記の手順に従って標記化合
物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.80−7.20(4H,m),4.19−3
.85(3H,m),2.12−1.95(3H,m),1.77−1.60(
1H,m),1.37−1.00(24H,m)。
E.(2SR,4RS)−4−シアノ−2−メチル−4−[3−[4−(2−メ
チルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テ
トラヒドロ−2H−ピラン(請求の範囲に記載の化合物)
エタノール(20ml)中の4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェ
ニルアイオダイド(1.21g,3.1mmol)及び(2SR,4RS)−4
−シアノ−2−メチル−4−(3−トリイソプロピルシリルチオフェニル)−3
,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン(795mg,2.8mmol)の
撹拌した溶液に、窒素雰囲気下で、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(0)(215mg,0.2mmol)及びカリウムtert−ブトキシ
ド(383mg,3.4mmol)を加えた。得られた混合物を還流温度で15
.5時間加熱し、次に冷却し、そして真空条件下で濃縮した。残さを酢酸エチル
(100ml)中に希釈し、そして水(2×100ml)、ブライン(100m
l)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして濃縮した。ジクロロメタン−メタ
ノール(25:1)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精
製して、黄色ガム状物として標記化合物1.01g(93%)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.75−7.20(8H,m),7.03(1
H,d,J=1.5Hz),7.00(1H,d,J=1.1Hz),3.97
−3.84(1H,m),3.60−3.40(2H,m),2.52−2.3
0(6H,m),2.08(1H,dd,J=14.2,10.6Hz),1.
22(3H,d,J=6.2Hz)。
F.(2SR,4SR)−4−シアノ−2−メチル−4−[3−[4−(2−メ
チルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−2H−ピラン(請求の範囲に記載の化合物)
(2SR,4RS)−4−シアノ−2−メチル−4−(3−トリイソプロピル
シリルチオフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランの代わり
に、(2SR,4SR)4,−シアノ−2−メチル−4−(3−トリイソプロピ
ルシリルチオフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランを用い
ること以外は、前記の手順に従って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.74−7.18(8H.m),7.03(1
H,d,J=1.5Hz),7.00(1H,d,J=1.5Hz),4.20
−3.85(3H,m),2.37(3H,s),2.15−1.98(3H,
m),1.82−1.64(1H,m),1.27(3H,d,J=6.2Hz
)。実施例30:(2SR,4RS)−2−メチル−4−[3−[4−(2−メチル イミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラ ヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1
−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ランの代わりに、(2SR,4RS)−4−シアノ−2−メチル−4−[3−[
4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4
,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランを用いること以外は、実施例26に記載
の手順に従って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.50−7.20(8H,m),7.04(1
H,d,J=1.1Hz),6.99(1H,d,J=1.5Hz),5.18
(2H,br.s),3.98−3.84(1H,m),3.55−3.30(
3H,m),2.40−2.18(5H,m),1.99(1H,dd.J=1
3.9,11.4Hz),1.18(3H,d,J=5.9Hz)。実施例31:(2SR,4SR)−2−メチル−4−[3−[4−(2−メチル イミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラ ヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド
4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1
−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ランの代わりに、(2SR,4SR)−4−シアノ−2−メチル−4−[3−[4
−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,
5,6−テトラヒドロ−2H−ピランを用いること以外は、実施例26に記載の
手順に従って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.53−7.18(8H,m),7.02(1
H,d,J=1.5Hz),6.99(1H,d,J=1.1Hz),5.37
(2H,br.s),4.07−3.95(1H,m),3.87−3.70(
3H,m),2.48−2.25(5H,m),1.92(1H,ddd,J=
12.8,12.8,4.8Hz),1.24(3H,d,J=6.2Hz)。実旌例32:(2SR,4RS)−2−メチル−4−[3−[4−(2−メチル イミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラ ヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド(実旅例30)のキラル分離
(2SR,4RS)−2−メチル−4−[3−[4−(2−メチルイミダゾー
ル−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2
H−ピラン−4−カルボキサミド(実施例30,100mg)を、キラルカラム
クロマトグラフィー(カラム:Daicel Chemical Indust
ries LTD;CHIRALPAK AS 2×25cm,溶離液:ヘキサ
ン/エタノール(v/v,8/2),流速:6ml/分.,温度:40℃)上で
分離して、(+)−鏡像体38mg〔第1フラクション,(+)[α]D=+2
1°,(C0.1,メタノール)〕、及び(−)−鏡像体44mg(第2フラク
ション)を得た。実施例33:4−シアノ−4−[3−[4−(1.2,4−トリアゾール−4− イル)フェニル]チオフェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ ン
A.4−シアノ−4−(3−ヨードフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ
−2H−ピラン
3−ヨードフェニルアセトニトリル(2.43g,10mmol)、ビス−(
2−クロロエチル)エーテル(1.57g,11mmol)、ヘキサデシルトリ
ブチルホスホニウムブロマイド(250mg,0.5mmol)、及び50%水
性水酸化ナトリウム(20ml)の混合物を、室温で1時間激しく撹拌した。こ
の混合物を水性6N−HClで中和し、分液漏斗に移し、そして酢酸エチル(5
0ml×3)で抽出した。一緒にした抽出物を水性2N−HCl(50ml)、
水(50ml)、及びブライン(50ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、
そして真空条件下で濃縮した。得られた粗製な固体を収集し、そして冷Et2O
(30ml)で洗浄して、白色固体として標記化合物2.38g(76%)を得
た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.83−7.80(1H,m),7.73−7
.67(1H,m),7.50−7.44(1H,m),7.16(1H,dd
,J=8.1,7.7Hz),4.14−4.02(2H,m),3.98−3
.81(2H,m),2.20−1.99(2H,m)。
B.4−シアノ−4−(3−トリイソプロピルシリルチオフェニル)−3,4,
5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
(2SR,4RS)−4−シアノ−4−(3−ヨードフェニル)−2−メチル
−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、4−シアノ−4−
(3−ヨードフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランを用い
る、(2SR,4RS)−4−シアノ−2−メチル−4−(3−トリイソプロピ
ルシリルチオフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン調製に
関する実施例29Cに記載の手順に従って標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.62(1H,t,J=1.5Hz),7.4
8(1H,dt,J=7.0,1.5Hz),7.34(1H,dt,J=7.
0,1.5Hz),7.28(1H,t,J=7.0Hz),4.13−4.0
2(2H,m),3.96−3.83(2H,m),2.18−1.97(4H
,m),1.33−1.16(3H,m),1.07(18H,d,J=6.6
Hz)。
C.4−シアノ−4−[3−[4−(1,2,4−トリアゾール−4−イル)フェ
ニル]チオフェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
それぞれ4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルアイオダイド及
び(2SR,4RS)−4−シアノ−2−メチル−4−(3−トリイソプロピル
シリルチオフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランの代わり
に、4−(トリアゾール−4−イル)フェニルアイオダイド及び4−シアノ−4
−(3−トリイソプロピルシリルチオフェニル)−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−ピランを用いて、(2SR,4RS)−4−シアノ−2−メチル−4
−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル
]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランの調製に関する実施例29E
に記載の手順に従って標記化合物を調製した。
MS(EI):m/z 362(M+)。
必要な4−(トリアゾール−4−イル)フェニルアイオダイドの調製を以下に
概説する。
トルエン(50ml)中のジメチルホルマジン(formazine)ジヒド
ロクロライド(J.Chem.Soc.(C)1967,1664.;5.38
g,25mmol)、p−ヨードアニリン(5.48g,25mmol)、及び
p−トルエンスルホン酸(0.2g,1.1mmol)を、還流下で3.5時間
加熱した。減圧下で揮発分を除去し、そしてその残さを、カラムクロマトグラフ
ィー(SiO2,300g;ジクロロメタン中のエタノール0から4%)によって
精製し、そしてエタノール(10ml)及びジクロロメタン(50ml)の混合
物から再結晶化処理して針状結晶体として必要な化合物2.63g(39%)を
得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:8.45(2H,s),7.89(2H,d,J
=8.8Hz),7.16(2H,d,J=8.8Hz)。実施例34:4−[3−[4−(1,2,4−トリアゾール−4−イル)フェニ ル]チオフェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カル ボキサミド
4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1
−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ランの代わりに、4−シアノ−4−[3−[4−(1,2,4−トリアゾール−
4−イル)フェニル]チオフェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−
ピランを用いること以外は、実施例26に記載の手順に従って、標記化合物を調
製した。1
H−NMR(DMSO−d6)δ:9.12(2H,s),7.71(2H,d
,J=8.8Hz),7.48−7.36(5H,m),7.28(1H,br
.s),7.26−7.21(1H,m),7.08(1H,br.s),3.
78−3.68(2H,m),3.51−3.40(2H,m),2.47−2
.37(2H,m),1.86−1.73(2H,m)。実施例35:4−シアノ−4−[3−[4−(3,5−ジメチルピラゾール−1 −イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ ラン
A.4−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)フェニルアイオダイド
2−メチルイミダゾールの代わりに3,5−ジメチルピラゾールを用いること
以外は、実施例8Aに記載の手順に従って、標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.76(2H,dd,J=6.6,2.2Hz
),7.19(2H,dd,J=6.6,2.2Hz),6.00(1H,s)
,2.30(3H,d,J=0.7Hz),2.28(3H,s)。
B.4−シアノ−4−[3−[4−(3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)
フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
(2SR,4RS)−4−シアノ−2−メチル−4−[3−[4−(2−メチ
ルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−2H−ピランの調製に関する実施例29Eに記載の手順に従って、4
−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルアイオダイド及び(2SR,
4RS)−4−シアノ−2−メチル−4−(3−トリイソプロピルシリルチオフ
ェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、4−(3
,5−ジメチルピラゾール−1−イル)フェニルアイオダイド及び4−シアノ−
4−(3−トリイソプロピルシリルチオフェニル)−3,4,5,6−テトラヒ
ド
ロ−2H−ピランをそれぞれ用いて、標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.71−7.23(8H,m),6.01(1
H,s),4.11−4.05(2H,m),3.94−3.83(2H,m)
,2.33(3H,s),2.29(3H,s),2.14−2.00(4H,
m)。実施例36:4−[3−[4−[3,5−ジメチルピラゾール−1−イル)フェ ニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カ ルボキサミド
4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1
−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ランの代わりに、4−シアノ−4−[3−[4−(3,5−ジメチルピラゾール
−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H
−ピランを用いること以外は、実施例26に記載の手順に従って、標記化合物を
調製した。1
H−NMR(DMSO−d6)δ:7.51−7.21(9H,m),7.07
(1H,s),6.07(1H,s),3.78−3.67(2H,m),3.
52−3.38(2H,m),2.42−2.37(2H,m),2.30(3
H,s),2.16(3H,s),1.83−1.71(2H,m)。実施例37:4−シアノ−4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イ ル)フェノキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
A.4−シアノ−4−(3−メトキシフェニル)−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−ピラン
3−ヨードフェニルアセトニトリル(80%)の代わりに3−メトキシフェニ
ルアセトニトリルを用いること以外は、実施例25Aに記載の手順に従って、標
記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.34(1H,t,J=8Hz),7.09−
7.02(2H,m),6.88(1H,ddd,J=8,3,1.5Hz),
4.11−4.06(2H,m),3.95−3.84(2H,m),3.84
(3H,s),2.15−2.04(4H,m)。
B.4−シアノ−4−(3−ヒドロキシフェニル)−3,4,5,6−テトラヒ
ドロ−2H−ピラン
0℃に冷却した4−シアノ−4−(3−メトキシフェニル)−3,4,5,6
−テトラヒドロ−2H−ピラン(2.32g,10.35mmol)のジクロロ
メタン(80ml)溶液に、ボロントリブロマイド(3.15ml,33.3m
mol)を10分間かけて滴下した。氷浴を除去し、反応混合物を周囲温度で1
9時間撹拌し、そして続いて4時間還流下で撹拌した。反応混合物を冷却し、水
(150ml)中に注いだ。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(50ml×3)
で抽出した。一緒にした有機抽出物を、ブライン(50ml)で洗浄し、乾燥(
MgSO4)し、真空条件下で濃縮した。得られた粗製の生成物をイソプロピルエ
ーテルから結晶化して、灰白色固体として標記化合物(1.43g,66%)を
得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.29(1H,t,J=8Hz),7.04(
1H,dd,J=8,2Hz),6.98(1H,dd,J=4,2Hz),6
.83(1H,dd,J=8,4Hz),5.14(1H,br.s),4.0
9(2H,dd,J=10,2Hz),3.90(2H,dt,J=12,2H
z),2.14−2.01(4H,m)。
C.4−シアノ−4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェ
ノキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
ピリジン(50ml)中の4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニ
ルアイオダイド(1.28g,4.5mmol),4−シアノ−4−(3−ヒド
ロキシフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン(1.20g
,5.9mmol)、及びK2CO3(4.15g,30mmol)の混合物を、
130℃で加熱し、酸化銅(II)(636mg,8.0mmol)を加え、反応
混合物を還流下で2日間加熱した。反応混合物を冷却し、セライトパッドでろ過
し、固形物を酢酸エチル(100ml)で洗浄した。ろ液を真空条件下で濃縮し
、得られた残さを水(100ml)で希釈し、酢酸エチル(50ml×3)で抽
出した。一緒にした有機抽出物を、1N水性水酸化ナトリウム(100ml)、
水(100ml)、及びブライン(100ml)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)
し、真空条件下で濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー[LiChrop
rep
−NH2(メルク),100g;ヘキサン/酢酸エチル(1/1)で溶離]によ
って精製して、黄色油として標記化合物(620mg,38%)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7,44(1H,dd,J=8.1,7.7Hz
),7.33−7.21(4H,m),7.12−6.98(5H,m),4.
15−4.04(2H,m),3.99−3.82(2H,m),2.37(3
H,s),2.22−2.00(4H,m)。実施例38:4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェノキ シ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキ サミド
4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1
−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ランの代わりに4−シアノ−4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−
イル)フェノキシ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
を用いること以外は、実施例26に記載の手順に従って、標記化合物を調製した
。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.40(1H,dd,J=8.1,7.7Hz
),7.29−7.13(4H,m),7.09−6.95(5H,m),5.
32(2H,br.s),3.89−3.70(4H,m),2.43−2.3
2(2H,m),2.40(3H,s),2.16−2.02(2H,m)。実施例39:4−メトキシイミノメチル−4−[3−[4−(2−メチルイミダ ゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ −2H−ピラン
A.4−(3−ヨードフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラ
ン−4−カルバルデヒド
乾燥ジクロロメタン(15ml)中の4−シアノ−4−(3−ヨードフェニル
)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン(3.3g,10.5mmo
l)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、−78℃でDIBAL(10.7ml,
10.5mmol)の溶液を滴下した。滴下が完了した後に、混合物を同温度で
3時間撹拌した。反応混合物にエタノール(1ml)を慎重に加え、次に、1N
水性HCl(10ml)を加え、混合物を0.5時間撹拌した。水性混合物をジ
クロロ
メタン(20ml×3)で抽出し、一緒にした有機層を水(50ml)及びブラ
イン(50ml)で洗浄した。抽出物を乾燥(MgSO4)し、真空条件下で濃
縮した。残さをクロマトグラフィー[SiO2,150g;ヘキサン/酢酸エチ
ル(5/1)で溶離]で精製して、無色油として所望の生成物(2.61g,7
9%)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:9.40(1H,s),7.65(1H,ddd
,J=7.7,1.8,1.1Hz),7.62(1H,dd,J=1.8,1
.5Hz),7.26(1H,ddd,J=8.1,1.5,1.1Hz),7
.13(1H,dd,J=8.1,7.7Hz),3.95−3.82(2H,
m),3.61−3.49(2H,m),2.43−2.28(2H,m),2
.12−1.99(2H,m)。
B.4−(3−ヨードフェニル)−4−メトキシイミノメチル−3,4,5,6
−テトラヒドロ−2H−ピラン
4−(3−ヨードフェニル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン
−4−カルバルデヒド(1.5g,4.7mmol)及び塩酸O−メチルヒドロ
キシルアミン(1.0g,12mmol)を、メタノール(8ml)及びピリジ
ン(2ml)の混合物に溶解し、周囲温度で一晩、一緒に撹拌した。反応混合物
を真空条件下で濃縮し、得られた残さを1N水性HCl(50ml)で希釈し、
ジクロロメタン(20ml×3)で抽出した。一緒にした有機層を水(50ml)
及びブライン(50ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空条件下で濃縮
した。残さをカラムクロマトグラフィー[SiO2,100g;ヘキサン/酢酸
エチル(5/1)で溶離]によって精製して、淡黄色油として所望の生成物(1
.35g,83%)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.64(1H,dd,J=1.8,1.8Hz
),7.59(1H,ddd,J=7.7,1.8,1.1Hz),7.34(
1H,s),7.30(1H,ddd,J=8.1,1.8,1.1Hz),7
.09(1H,dd,J=8.1,7.7Hz),3.88(3H,s),3.
87−3.72(4H,m),2.21−2.02(4H,m)。
C.4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フ
ェ
ニル]−4−メトキシイミノメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ラン
30mlの二首フラスコに、ストッパー、窒素入口、及び磁性撹拌棒を装備さ
せた。ナトリウムシアノボロハイドライド(13mg,0.2mmol)をフラ
スコに充填し、窒素でフラッシュした(この工程を2度繰り返した)。次に、ビ
ス(トリエチルホスフィン)ニッケル(II)クロライド(41mg,0.1mm
ol),4−(3−ヨードフェニル)−4−メトキシイミノメチル−3,4,5
,6−テトラヒドロ−2H−ピラン(1.2g,2.6mmol)、及びチオ尿
素(286mg,3.8mmol)を加え、フラスコを窒素で3回フラッシュし
た。N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)を加え、得られた混合物を60℃
で4時間加熱した。室温まで冷却した後に、酸化カルシウム(210mg,3.
8mmol)及びDMF(4ml)を加えた。得られた混合物を窒素条件下、室
温で1.5時間撹拌し、次に、4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェ
ニルアイオダイド(780mg,2.8mmol)、ビス(トリエチルホスフィ
ン)ニッケル(II)クロライド(41mg,0.1mmol)、及びナトリウム
シアノボロハイドライド(13mg,0.2mmol)の混合物を加えた。得ら
れた赤色混合物を窒素条件下、60℃で4時間加熱し、次に、室温まで冷却した
。得られた濃赤色の混合物を、水(50ml)とジクロロメタン(50ml)と
の間で分配し、有機相を分離した。水相をジクロロメタン(20ml×2)で抽
出した。一緒にした抽出物を水(50ml)及びブライン(50ml)で洗浄し
、乾燥(MgSO4)し、真空条件下で濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー[LiChroprep−NH2(メルク),50g;酢酸エチ
ルで溶離]により精製して、無色油として所望の化合物(388mg,37%)
を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.48−7.16(9H,m),7.02(1
H,d,J=1.1Hz),6.98(1H,d,J=1.1Hz),3.90
−3.69(4H,m),3.85(3H,s),2.36(3H,s),2.
22−2.01(4H,m)。実施例40:メチル4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フ ェ ニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カ ルボキシレート
4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェ
ニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキサミド(
1.0g,2.5mmol)を、過剰量のHCl−メタノール(10ml)に溶
解し、その溶液を一晩還流した。減圧下で揮発分を除去し、残さを0.5N水性
水酸化ナトリウム(50ml)と酢酸エチル(50ml)との間で分配し、有機
相を分離した。水相を酢酸エチル(20ml×2)で抽出した。一緒にした抽出
物を、水(50ml)及びブライン(50ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)
し、真空条件下で濃縮して、標記化合物(360mg,35%)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.47−7.18(8H,m),7.07−6
.60(2H,m),4.00−3.87(2H,m),3.68(3H,s)
,3.60−3.49(2H,m),2.55−2.44(2H,m),2.3
5(3H,s),2.00−1.83(2H,m)。実施例41:4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニル チオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルバ ルデヒト
A:[4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]
フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノ
ール
メチル4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ
]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシ
レート(359mg,0.9mmol)の撹拌溶液に、LAH(80mg,2.
0mmol)を0℃で加えた。加え終わった後に、混合物を放置して室温まで加
温した。反応混合物に水(1ml)を慎重に加え、得られた固形物を1N水性H
Clに溶解し、その水溶液を1N水性水酸化ナトリウムで塩基性にした。水性混
合物を酢酸エチル(30ml×3)で抽出し、一緒にした抽出物を水(50ml
)及びブライン(50ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空条件下で濃
縮した。残さをカラムクロマトグラフィー[LiChroprep−NH2(メ
ルク),
20g;酢酸エチルで溶離]によって精製して、白色固体として所望の化合物(
231mg,69%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.45−7.29(6H,m),7.20(
2H,d,J=8.8Hz),7.01(1H,d,J=1.5Hz),6.9
8(1H,d,J=1.5Hz),3.86−3.70(2H,m),3.64
(2H,s),3.62−3.48(2H,m),2.35(3H,s),2.
18−2.05(2H,m),2.00−1.87(2H,m),1.67(1
H,br.s)。
B.4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フ
ェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルバルデヒド
ジクロロメタン(5ml)中の[4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール
−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H
−ピラン−4−イル]メタノール(230mg,0.6mmol)の溶液を、ス
ウェルン(Swern)試薬[1.2mmol,2当量;ジクロロメタン(10
ml)中の塩化オキサリル(155mg,1.2mmo1)溶液に、ジクロロメ
タン(5ml)中のDMSO(143mg)溶液を−78℃で加えることにより
調製]に、アルゴン条件下、−78℃で滴下した。反応混合物を−78℃で0.
5時間撹拌し、次に、これを放置し、2時間かけて−20℃まで加温した。反応
混合物にトリエチルアミン(1ml)を加え、得られた溶液を0℃で0.5時間
撹拌した。混合物を飽和水性NH4Cl(50ml)と酢酸エチル(50ml)
との間で分配し、有機相を分離し、水性相を酢酸エチル(20ml×2)で抽出
した。一緒にした有機抽出物を水(50ml)及びブライン(50ml)で洗浄
し、乾燥(MgSO4)し、真空条件下で濃縮した。残留油をカラムクロマトグ
ラフィー[SiO2,100g;ジクロロメタン/エタノール(20/1)で溶
離]によって精製して、白色固体として標記化合物(178mg,77%)を得
た。1
H−NMR(CDCl3)δ:9.43(1H,s),7.46−7.31(5
H,m),7.27−7.18(3H,m),7.03(1H,d,J=1.5
Hz),6.99(1H,d,J=1.5Hz),3.97−3.83(2H,
m),3.65−3.51(2H,m),2.45−2.28(2H,m),2
.37(3H,s),2.15−1.98(2H,m)。実施例42:4−ヒドロキシイミノメチル−4−[3−[4−(2−メチルイミ ダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒド ロ−2H−ピラン
4−[3−[4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルチオ]フェ
ニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルバルデヒド(
178mg,0.47mmol)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(210mg,
3mmol)を、メタノール(4ml)及びピリジン(1ml)の混合物中に溶
解し、反応混合物を周囲温度で5時間撹拌した。真空条件下で揮発分を除去し、
得られた残さを0.1N水性水酸化ナトリウム(20ml)で希釈し、酢酸エチ
ル(30ml×3)で抽出した。一緒にした有機層を水(50ml)及びブライ
ン(50ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、真空条件下で濃縮した。得ら
れた固形物を酢酸エチルから再結晶化して、白色固体として標記化合物(130
mg,70%)を得た。1
H−NMR(DMSO−d6)δ:10.80(1H,s),7.48−7.2
5(10H,m),6.91(1H,s),3.73−3.51(4H,m),
2.28(3H,s),2.22−2.10(2H,m),2.00−1.88
(2H,m)。実施例43:4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルピロー ル−1−イルメチル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒド ロ−2H−ピラン
A.4−(2−メチルピロール−1−イルメチル)フェニルアイオダイド
4−(ピロール−1−イルメチル)フェニルアイオダイドの方法(EP第48
8602A1号公報)と同様の方法により、2−メチルピロール(J.Org.
Chem.1956,21,918.)から標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.62(2H,d,J=8.4Hz),6.7
2(2H,d,J=8.4Hz),6.61−6.59(1H,m),6.12
−6.10(1H,m),5.94−5.92(1H,m),4.96(2H,
s),2.11(3H,d,J=0.7Hz)。
B.4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルピロール−1−
イルメチル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H
−ピラン
4−(2−メチルイミダゾール−1−イル)フェニルアイオダイドの代わりに
4−(2−メチルピロール−1−イルメチル)フェニルアイオダイドを用いるこ
と以外は、実施例25Eに記載の手順に従って、標記化合物を調製した。1
H−NMR(CDCl3)δ:7.39(2H,d,J=8.1Hz),7.1
4(1H,s),7.00(2H,d,J=8.1Hz),7.00−6.95
(1H,m),6.78(1H,d,J=8.8Hz),6.64(1H,t,
J=2.2Hz),6.12−6.10(1H,m),5.95(1H,br.
s),5.05(2H,s),4.10−4.04(2H,m),3.91−3
.81(2H,m),2.14(3H,s),2.05−1.99(4H,m)
。実施例44:4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルピロール−1−イル メチル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ ラン−4−カルボキサミド
4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルイミダゾール−1
−イル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
ランの代わりに4−シアノ−4−[5−フルオロ−3−[4−(2−メチルピロ
ール−1−イルメチル)フェニルチオ]フェニル]−3,4,5,6−テトラヒ
ドロ−2H−ピランを用いること以外は、実施例26に記載の手順に従って、標
記化合物を調製した。1
H−NMR(DMSO−d6)δ:7.40(2H,d,J=8.0Hz),7
.28(1H,s),7.11−7.04(3H,m),7.05(2H,d,
J=8.0Hz),6.81−6.74(2H,m),5.93(1H,t,J
=2.9Hz),5.82−5.79(1H,m),5.11(2H,s),3
.72−3.67(2H,m),3.47−3.39(2H,m),2.36−
2.30(2H,m),2.05(3H,s),1.79−1.68(2H,m
)。
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【要約の続き】
ていることができ;そしてYは、CONR3R4、CN、
C(R3)=N−OR4、COOR3、COR3、又はCS
NR3R4;R3及びR4は、それぞれ水素又は炭素数1〜
4のアルキル]で表わされる新規な化合物及び薬剤学的
に許容することのできるその塩。前記の化合物は、哺乳
動物における炎症性疾患、アレルギー、及び心臓血管疾
患の治療又は緩和に有用であり、また前記の状態の治療
用医薬組成物中の有効成分として有用である。