JPH113767A - 面状発熱体 - Google Patents

面状発熱体

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JPH113767A
JPH113767A JP9152415A JP15241597A JPH113767A JP H113767 A JPH113767 A JP H113767A JP 9152415 A JP9152415 A JP 9152415A JP 15241597 A JP15241597 A JP 15241597A JP H113767 A JPH113767 A JP H113767A
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heating element
electrodes
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insulating sheet
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/20Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B2203/00Aspects relating to Ohmic resistive heating covered by group H05B3/00
    • H05B2203/002Heaters using a particular layout for the resistive material or resistive elements
    • H05B2203/006Heaters using a particular layout for the resistive material or resistive elements using interdigitated electrodes

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  • Rear-View Mirror Devices That Are Mounted On The Exterior Of The Vehicle (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通電する電極が高低温度にさらされても耐久
性を向上させるようにすることにある。 【解決手段】 伸び率を6%から36%の範囲にした電
極を有する面状発熱体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面状発熱体等の電
極に関する。更に詳しくは、温度差の激しい使用条件で
も耐久性を備えた電極を有する面状発熱体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】本発明に関する先行技術として、図9お
よび図10に示す面状発熱体が存在する。図9は、面状
発熱体50をミラー本体60の背面に対し貼付けた曇除
去ミラー装置の内部を破断にして示す平面図である。
又、図10は、図9のA−A矢視断面図である。
【0003】図9および図10に於て、ミラー本体60
の背面に熱伝導性の接着剤51を介して面性発熱体50
に設けられた絶縁シート52が接着されている。
【0004】この面状発熱体50は、更に、この絶縁シ
ート52の表面に発熱素子53が接着されている。更に
又、この発熱素子53の表面には、熱圧着などで接着さ
れた銅箔の第1電極層54Aと第2電極層54Bとが形
成されている。
【0005】更に、この電極層54の外面には、ポリエ
ステル材製のフィルム状をした絶縁シート55が、各電
極層54と発熱素子53とを覆うようにして設けられて
いる。以上の絶縁シート52と、この絶縁シート52に
接着した発熱素子53と、この発熱素子53に一体の電
極層54と、更には外側の絶縁シート55とから面状発
熱体50が構成されている。
【0006】この面状発熱体50は、更に外周面からア
ルミ箔フィルムの金属シート56により覆われていると
共に、ミラー本体60との間で挟持されている。
【0007】そして、この面状発熱体50は、全体とし
て可橈性を有するように構成されている。又、金属シー
ト56の外面に取付けられて内部の電極層54と接続す
る第1接続端子57Aと第2接続端子57Bとが設けら
れている。更に、各接続端子57A、57Bは、電源に
接続するための第1リード線58Aと第2リード線58
Bとに連結されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この従来例の面状発熱
体50は、上述のように構成されて、ミラー本体60内
に配設され、ミラーの曇除去装置として車等に装備され
る。この面状発熱体50は、車に装備されて寒冷地でも
活用され、急激な発熱と冷却とが繰り返されることにな
る。
【0009】このように発熱と冷却とが繰り返される
と、従来の銅箔の電極層54は、発熱素子53と絶縁シ
ート52とに接着されていると共に、発熱素子53およ
び絶縁シート52を構成する樹脂材とは線膨張係数が異
なるから、電極層54に疲労が生じ、亀裂が発生するこ
とになる。その結果、電極層54の通電が不良になるか
ら、面状発熱体50の発熱低下を惹起することになる。
【0010】特に、この電極層54に伸縮が繰り返され
ると、電極層54は、全面均一に発熱させるために、櫛
歯状に形成されてた枝電極61の付根の角部Pに亀裂が
発生することになる。又、この主電極61は、枝電極6
2により伸縮が規制されるような形に形成されているか
ら、この主電極61に亀裂が惹起することになる。
【0011】本発明は、上述のような問題点に鑑み成さ
れたものであって、その技術的課題は、面状発熱体等の
電極として寒冷地に於て使用される場合、又は低温装置
等に使用される場合に、電極に伸縮が生じても亀裂が発
生するのを防止することにある。
【0012】又、面状発熱体又はプリント基板等に間欠
通電される場合でも亀裂が発生することなく耐久性を向
上させることにある。
【0013】
【発明を解決するための手段】本発明は、上述のような
技術的課題を解決するために成されたものであって、そ
の技術的手段は、以下のように構成されている。すなわ
ち、請求項1は、取付部材に取付けられて発熱調整する
面状発熱体であって、通電される電極5と、電極5に接
着されて電極5間で発熱する発熱素子13と、発熱素子
13又は電極5に接着されて外部と絶縁する絶縁シート
12とを有し、電極の伸び率が6%〜36%に構成され
ているものである。
【0014】又、請求項2は、電極5の接合面が粗面化
されていると共に電解銅箔で構成されている請求項1に
記載の面状発熱体である。又、請求項3は、電極5が主
電極6と枝電極7とにより櫛歯状に形成されて主電極6
と枝電極7との接続角部が0. 3mmから5mmの円弧状に
形成されている請求項1に記載の面状発熱体である。
【0015】
【作用】本発明の面状発熱体は、電極5が絶縁シート1
2および発熱素子13に互いに接着されて温度の高低の
変化に伴い絶縁シート12や発熱素子13と共に伸縮す
る。しかし、電極5は伸び率の大きい材料で構成されて
いるから、発熱素子13および絶縁シート12と共に伸
縮でき、電極5が発熱素子13および絶縁シート12に
より破断されるようなことが防止される。このため、引
張強度に関係なく電極5は、損傷や亀裂が惹起されるの
が効果的に防止できる。又、面状発熱体1が、取付けら
れる取付部材(ミラー本体)20との伸縮に於ても、電
極5は、伸び率が大きいので、取付部材20との伸びに
対応でき、亀裂が生ずることも防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面に基づいて詳述する。
【0017】図1は、本発明に係る一実施の形態を示す
面状発熱体の斜視図である。又、図2は、図1のI−I
矢視断面図である。更に又、図3は、図2の電極を表面
に形成して折り曲げた接着面を平面に展開した絶縁シー
ト12の斜視図である。
【0018】以下、図1、図2および図3を参照して説
明する。図1および図2に於て、1は、面状発熱体であ
る。面状発熱体1は、内部に導電性高分子材料製の発熱
素子13が配置されている。そして、この発熱素子13
は、図3に示す櫛歯状に形成された一対の第1電極5A
と第2電極5Bとから構成される電極5を表面に形成し
た第1の絶縁シート12と、この電極5と同形状に形成
されたダミー電極9を表面に形成した第2の絶縁シート
15により両側から挟持された形に形成されている。
【0019】この面状発熱体1には、更に、一対の第1
電極5Aと第2電極5Bの一端に第1接続端子17Aと
第2接続端子17Bが第1カシメ端子19Aと第2カシ
メ端子19B(図示省略)により連結されている。この
接続端子17A、17Bには第1リード線18Aと第2
リード線18B(図6参照)が接続されて、電極5A、
5Bに通電可能に構成されている。
【0020】上述の面状の発熱素子13は、基本材料に
導電性粒子および酸化物粒子を混合すると共に、混練し
て導電性高分子材料に構成したものである。
【0021】この基体材料としては、エチレンビニルア
セテートコポリマ、エチレンアクリレートコポリマ、ポ
リオレフィン、エチレンプロピレンジェンターポリマ、
アクリル系樹脂などの高分子材料が採用される。尚、ア
クリル系樹脂としては、アクリル酸およびその誘導体を
重合したものであれば、特に限定されない。中でも、エ
チレンアクリル酸共重合体(EAA)が好まれている。
【0022】この基体材料に含まれる導電性粒子として
は、導電性を備えた粒子であればほとんどのものが利用
できるが、好ましくは、カーボン粒子、例えばカーボン
ブラック、カーボングラファイト、黒鉛などが適してい
る。そして、この導電性粒子の粒径は、30〜300n
mの範囲のものが好ましい。又、基体材料に含まれる容
積割合は、好ましくは5〜50%の範囲である。
【0023】更に、酸化物粒子としては、特に限定しな
くとも良いが、好ましくは、酸化チタン、酸化鉄、酸化
亜鉛、酸化シリコンなどが用いられる。
【0024】このような配合の導電性高分子材料を適宜
な溶剤、例えばキシレンなどに溶解ないし分解せしめた
導電性高分子材料液を第1の絶縁シート12と第2の絶
縁シート15および各電極5A、5B上面に、例えば5
0〜300μm の厚さに塗布又は印刷することにより形
成される。
【0025】そして、この導電性高分子材料の面状の発
熱素子13は、可橈性を有するので簡単には亀裂が発生
しない。もし、強度が弱い場合には、特定の織布又は不
織布などの基布を埋設して補強することができる。尚、
カーボン粒子が含有することは、カーボンストラクチャ
ーを有して補強作用を構成するものと考えられる。
【0026】次に、電極5は、図3に示すように、ポリ
エステルなどの第1の絶縁シート12の表面に櫛歯状に
パターン形成された第1電極5Aと第2電極5Bとを対
向して一対に組み合わせられている。この各電極5A、
5Bには、互いに平行に配置された主電極6A、6Bと
交互に組み合わせれた枝電極7A、7Bとから形成され
ている。この各電極5A、5Bのパターンは、一実施の
形態を示すもので、主電極6A、6Bのみを略平行に組
み合わせたものから、図3に示す主電極6と枝電極7と
を有するパターンの各電極5を2列、3列に組み合わせ
た複雑なものまで種々のパターンが実施されて有効な能
力を発揮することが認められている。又、本実施の形態
では、各電極5A、5Bの材質として古河サーキットフ
ォイル社製のGTS−MPのクラス3を用いている。
【0027】次に、ポリエステルの第2の絶縁シート1
5に形成されているダミー電極9も、第1電極5Aおよ
び第2電極5Bと同一形状、同一肉厚で、同一材質によ
り、対称の位置に同一に配置されて、反り(曲げ変形)
を防止するために用いられている。尚、ダミー電極9に
は、通電する必要が必ずしもないが、反りやカールを防
止する点から通電する場合もある。
【0028】又、各電極5A、5Bは、第1および第2
の絶縁シート12、15および面状の発熱素子13に接
合させる接合面を表面粗さを小さくして接着強度を増す
ように粗面化処理した電解銅箔である。この電解銅箔は
常温度に於て伸び率が4%〜37%の範囲のものが良
い。更に好ましくは、6%〜36%の伸び率のものが良
い。又、第1および第2の絶縁シート12、15および
面状の発熱素子13との伸縮と対応させて各電極5A、
5Bの亀裂を防止しようとする場合には、各絶縁シート
12、15および面状の発熱素子13の高分子材料の伸
びと略同一に適合させることが好ましい。例え、適合で
きないにしても、各電極5A、5Bの伸びを6%以上に
構成すると良い。尚、面状の発熱素子13の伸び率は、
導電性粒子および酸化物粒子の配合割合により変化する
が、約4%〜23%である。
【0029】この第1電極5Aおよび第2電極5Bとし
ては、古河サーキットフォイル社製のMPグレード品
(銅箔の貼り付け面の処理粗さを小さくして接着強度を
増すと共に、伸び率を大きくしたものである)を採用
し、良好な結果が得られた。又、粗面化処理された電解
銅箔の表面には、亜鉛コーティング又はニッケルコーテ
ィングを施すこともできる。尚、主電極6Aを枝電極7
Aとが接続された角部Pは、半径がR=0. 8mmに形成
されている。この円弧の半径Rは、0. 3mm〜6mmの範
囲にすると、この部分からの割れが防止できる。
【0030】上述は、各絶縁シート12、15の表面に
面状の発熱素子13を形成したものであるが、面状の発
熱素子13の両面に各電極5A、5Bを接着形成するこ
ともできる。
【0031】この電極5A、5Bと発熱素子13との製
法を一例として以下に説明する。すなわち、混練工程と
は別に、接合面側を接着面積が広くなるように粗面化処
理した電解銅箔を別工程で準備する。電解銅箔として
は、特に限定するものではないが、伸び率が4%以上の
たとえば、古河サーキットフォイル社製のMPグレード
品を用いる。粗面化処理された電解銅箔の表面には、亜
鉛コーティングおよびニッケルコーティングを施すこと
が好ましい。
【0032】次に、面状の発熱素子13となる混練した
材料を分出して、シート状の面状の発熱素子材料を得
る。そのシート厚さは、たとえば、0. 3mm程度であ
る。このシート状発熱素子材料の表裏面に、前記の粗面
化処理された電解銅箔を加熱圧着する。その際に、電解
銅箔の粗面化処理面が発熱素子材料に対して圧着する。
【0033】この加熱圧着工程は、電解銅箔と発熱素子
材料とを圧着し剥がれなくする機能の他、混練後の材料
を加熱することにより、導電性粒子であるカーボン粒子
を凝集させ、所定の抵抗値を発現させる作用を成す。加
熱圧着条件としては、例えば、加熱温度が170〜19
0°C、圧着圧力が約200Kg/cm2 である。この
圧着により、厚み0. 3mmの面状発熱素子13を得るこ
とができる。
【0034】加熱圧着工程時およびその後の冷却工程あ
るいはエッチング工程には、面状の発熱素子に反りやカ
ールなどは生じないのは、発熱素子の両面に電解銅箔を
加熱圧着するからである。加熱圧着時の加熱温度を変え
ることにより、任意の抵抗値の面状発熱素子を得ること
ができる。加熱圧着後には、面状の発熱素子13の両面
に加熱圧着された銅箔を図3に示すパターンにエッチン
グ加工する。このエッチング時にも、面状の発熱素子1
3に反りやカールなどは発生しないことが認められる。
【0035】その後、図5に示すように、各電極5A、
5Bが形成された面状の発熱素子13の両面に、室温圧
着型シリコン粘着剤を介して、絶縁シート12,15を
貼り合わせる。その際に、図2に示すように、各カシメ
端子19を、電極カシメ部21の位置で、面状の発熱素
子13に対して貫通させ、カシメ端子19の先端部をカ
シメ、雌端子である接続端子17に接続するものであ
る。
【0036】以上の面状発熱体1の図面は、説明をわか
りやすくするために書いたものであって、模型的に拡大
してある点もある。そして、この面状発熱体1の外形
を、例えば、自動車用のミラーに合わせて形成し、裏面
に貼着することにより用いられる。尚、各絶縁シート1
2、15の好ましい材質として用いられるものは、例え
ば、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイドあるい
はポリイミドなどの高分子材料である。
【0037】図4は、本発明の第2の実施の形態を示す
面状発熱体1の断面図である。又、図5は、図4の面状
発熱体の組付前の絶縁シート12を展開した斜視図であ
る。
【0038】図4および図5に於て、面状発熱体1の各
電極5A、5Bは、第1の絶縁シート12の表面にのみ
形成されていて、第2の絶縁シート15にはダミー電極
9が設けられていない場合の実施の形態である。
【0039】この電極5A、5Bは、図3に示すものと
略同様に形成された櫛歯状の第1電極5Aと第2電極5
Bとを互いに噛み合わせに形成されている。そして、こ
の電極5A、5Bの製法は、次のようにして作られる。
すなわち、常温に於て伸び率約8%のポリイミドのフィ
ルム状の第1の絶縁シート12の表面に電極形成用の伸
び率約8%の電解銅箔を接着剤により接合した後エッチ
ング加工あるいは電極パターンを接合することにより形
成されている。このエッチング加工は、スクリーン印刷
もしくは露光印刷により行うことができる。
【0040】次に、電極5A、5Bが形成された第1の
絶縁シート12の上面に導電性高分子材料液を塗布する
ことによって、電気抵抗の温度係数が正である特性、い
わゆる温度上昇に伴って電気抵抗が増加し、かつ温度低
下に伴って電気抵抗が減少する特性を備えた(PTC特
性)発熱機能の導電性高分子材料製の発熱素子13を形
成する。尚、この発熱素子13の伸び率も約8%であ
る。
【0041】更に、各電極5A、5Bに対し第1接続端
子17Aと第2接続端子17Bが取付けられている。こ
の取付は、発熱素子13、各電極5A、5Bおよび絶縁
シート12の貫通孔にスプリングピン形状の第1カシメ
端子19Aと第2カシメ端子19Bとを挿通した後に、
各カシメ端子19A、19Bの端部をカシメて貫通され
た各部材を圧着するものである。
【0042】更に又、面状の発熱体素子13の表面に絶
縁材として機能する他の絶縁シート15をシリコン系接
着で接合すると共に、両絶縁シートの外周縁を折り曲げ
て接合させた面も接着する。
【0043】以上のようにして製作された面状発熱体1
は、図4に示すような断面となる。そして、この面状の
発熱素子13は、各電極5A、5Bの間が有効な発熱部
としてPTC特性を有する機能を発揮する。同時に、各
電極5A、5Bの伸び率は、両側にある面状の発熱素子
13および絶縁シート12の伸び率と略同一に構成され
ているので、伸縮の繰り返しを受けても電極が損傷を受
けるのが防止できる。
【0044】図6は、本発明の第3の実施の形態を示す
部分破断の平面図である。又、図7は、図6のII−II矢
視断面図である。
【0045】図6および図7に於て、常温に於ける伸び
率が約12%の電極5A、5Bを用いた面状発熱体1
は、外形が自動車用のドアのミラー本体(取付部材)2
0に合わせて形成されている。この面状発熱体1の構成
は、面状の発熱素子13に各電極5A、5Bが貼り合わ
されている以外は第2実施の形態と同様に構成されてい
る。そして、ミラー本体20の背面に熱伝導性接着剤層
11を介して面状発熱体1が接着されている。又、ドア
のミラー本体20と反対の外面はアルミ箔、ステンレス
箔などの金属箔16が絶縁シート15に接着されて全体
をカバーしている。
【0046】このドアミラー用の場合は、自動車と共
に、寒冷地に於て利用される。従って、面状発熱体1
は、−50°Cの温度にさらされることにもなる。更
に、面状発熱体1に有する電極5A、5Bはドアのミラ
ー本体20の伸び率と異なるから、面状発熱体1のみが
伸縮するような形になるので、ミラー本体20に接着さ
れた絶縁シート12側の伸び率が低下したような形にな
る。しかし、各電極5A、5Bは、温度に対しても伸び
率が大きいから、この変化に対応して伸縮することが可
能になるので、亀裂や損傷を惹起することが防止され
る。
【0047】図8は、本発明の第4の実施の形態を示す
面状発熱体1の絶縁シート12に形成された各電極5
A、5B、5C、5Dを示す斜視図である。
【0048】図8に於て、各電極5A、5B、5C、5
Dは常温に於ける伸び率が23%と大きい電解銅箔が使
用されている。そして、各第1電極5A、第2電極5
B、第3電極5Cおよび第4電極5Dが第1の絶縁シー
ト12上面に主電極6A、6B、6C、6Dを互いに平
行して配置されている。更に、各枝電極7A、7B、7
C、7Dも互いに間隙を形成して噛み合うように組み合
わされている。
【0049】この各電極5A、5B、5C、5Dの主電
極6A、6B、6C、6Dと枝電極7A、7B、7C、
7Dとの交差した角部Pは、好ましくは全部又は、温度
の高低の大きい個所を半径R=0. 3mm以上の円弧状に
形成すると良い。この半径Rの好ましい例としては、R
=0. 3mm〜6mmである。
【0050】第4の実施の形態の面状発熱体1は、全面
を均一に加熱するため、主電極6A、6B、6C、6D
と枝電極7A、7B、7C、7Dとを多数個にしたもの
である。このため、寒冷地に於ては、面状発熱体1の内
側と外側とでは、温度変化が大きくなる場合がある。し
かし、電極5A、5B、5C、5Dは高温度に対する伸
び率が23%と大きいので、温度の高低に対応でき、亀
裂が発生するのを効果的に防止できる。
【0051】特に、枝電極7A、7B、7C、7Dの主
電極6A、6B、6C、6Dとの付け根の角部Pに円弧
状のR面が付けてあるので、この部分から亀裂が発生す
るのも防止できる。
【0052】以上、本発明の面状発熱体の電極として利
用される材質は、種々のものがある。中でも、電解銅箔
として、IPC規格による分類の室温での伸び率の高い
HD−TYPE E(古河サーキットフォイル社製品名
GTS−MP)、また高温での伸び率の高いHTE−T
YPE E(同上社製品GTS−MP)およびANN−
TYPE E(これは、アニール箔で高温伸び率の高い
箔である)が好適であることが認められている。
【0053】特に、上述の製品名GTS−MP箔のIP
C分類のクラス1は、常温に於て箔厚35μのもので引
張り強さが29Kg/mm2 であり、伸び率が23%であ
る。又、180°Cの高温でも張力17Kg/mm2 で伸
び率が13%と大きい。更にIPCの分類2および3の
GTS−MP箔に於ては、常温で引張強さ28Kg/mm
2 で伸び率36%であり、180°Cの高温でも引張強
さ18Kg/mm2 で伸び率が11%である。これらの電
解銅箔は電極として優れた耐久性を発揮することが認め
られる。特に、発熱素子13や絶縁シート12の熱膨張
収縮に対し追従性に優れている。
【0054】又、電極5の表面処理粗さは、電極5の引
き剥がし強さと比例関係にあることも認められる。従っ
て、電極5の表面粗さを小さくすることによりクラック
の発生を防止することができる。
【0055】
【発明の効果】本発明の面状発熱体は、電極が常温およ
び高温度に対する伸び率が大きい材質を使用しているか
ら、寒冷地等に於て使用されて、面状の発熱体素子や、
絶縁シートから外力により引張力を受けてもこの外力に
対応するので損傷を惹起することが防止できる。
【0056】又、面状発熱体の発熱素子の温度分布の均
一化を図るため、枝電極を多数に形成するが、多枝にす
ればする程、電極には複雑な張力が作用する。しかし、
電極は伸び率の大きい材料により構成されているから、
この張力に対応して伸びることができ、張力により損傷
が発生するのを効果的に防止することが可能となる。こ
のため複雑な枝電極を有する電極を設計することが可能
になり、面状発熱体の全面にわたる温度分布の均一化を
図ることが可能になる。
【0057】更に、電極の主電極と枝電極との接続した
角部を円弧状に形成することにより、電極の伸び率の大
きさと協働して、角部付近から亀裂等の損傷が発生する
のを効果的に防止することが期待できる。更に、電極の
接着面の表面粗さを小さくされているので、絶縁シート
および発熱素子との接着強度が従来に比べ25%も向上
することが認められ、電極の損傷を防止する効果が認め
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施の形態を示す面状発熱体の
斜視図である。
【図2】図1のI−I矢視断面図である。
【図3】図2の電極を貼り付けた絶縁シートを平面に広
げた状態の斜視図である。
【図4】本発明に係る第2の実施の形態を示す面状発熱
体の断面図である。
【図5】図4の電極を貼り付けた絶縁シートを平面に広
げた状態の斜視図である。
【図6】本発明に係る第3の実施の形態を示す部分を破
断にした平面図である。
【図7】図6の面状発熱体のII−II矢視断面図である。
【図8】本発明に係る第4の実施の形態を示す電極を接
着した絶縁シートの斜視図である。
【図9】従来例の面状発熱体の部分を破断にした平面図
である。
【図10】図9のA−A矢視断面図である。
【符号の説明】
1‥‥‥面状発熱体 5‥‥‥電極 5A‥‥第1電極 5B‥‥第2電極 5C‥‥第3電極 5D‥‥第4電極 6A‥‥第1主電極 6B‥‥第2主電極 6C‥‥第3主電極 6D‥‥第4主電極 7A‥‥第1枝電極 7B‥‥第2枝電極 7C‥‥第3枝電極 7D‥‥第4枝電極 9‥‥‥ダミー電極 11‥‥接着剤 12‥‥第1の絶縁シート 13‥‥発熱素子 15‥‥第2の絶縁シート 16‥‥金属箔 17A‥第1接続端子 17B‥第2接続端子 18A‥第1リード線 18B‥第2リード線 19A‥第1カシメ端子 19B‥第2カシメ端子 20‥‥ミラー本体 21‥‥電極カシメ部 50‥‥面状発熱体 51‥‥接着剤 52‥‥絶縁シート 53‥‥発熱素子 54A‥第1電極層 54B‥第2電極層 55‥‥絶縁シート 56‥‥金属シート 57A‥第1接続端子 57B‥第2接続端子 58A‥第1リード線 58B‥第2リード線 60‥‥ミラー本体 61‥‥主電極 62‥‥枝電極 P‥‥‥角部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付部材に取付けられて発熱を調整する
    面状発熱体であって、通電される電極(5)と、前記電
    極(5)に接着されて電極(5)間で発熱する発熱素子
    (13)と、前記発熱素子(13)又は前記電極(5)
    に接着されて外部と絶縁する絶縁シート(12)とを有
    し、前記電極(5)の伸び率が6%から36%に構成さ
    れていることを特徴とする面状発熱体。
  2. 【請求項2】 前記電極(5)の前記発熱素子(13)
    又は前記絶縁シート(12)との接合面が粗面化されて
    いると共に電解銅箔により構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の面状発熱体。
  3. 【請求項3】 前記電極(5)が主電極(6)と枝電極
    (7)とにより櫛歯状に形成されていると共に前記主電
    極(6)と前記枝電極(7)との接続角部(P)が円弧
    状に形成されており、且つ円弧状の半径が0. 3mmから
    5mmの範囲に形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の面状発熱体。
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