JPH08222355A - 面状発熱体 - Google Patents

面状発熱体

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JPH08222355A
JPH08222355A JP2401695A JP2401695A JPH08222355A JP H08222355 A JPH08222355 A JP H08222355A JP 2401695 A JP2401695 A JP 2401695A JP 2401695 A JP2401695 A JP 2401695A JP H08222355 A JPH08222355 A JP H08222355A
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JP
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electrode
layer
heating element
insulating substrate
electrode layers
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JP2401695A
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Isamu Taguma
田熊勇
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Nok Corp
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Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正温度特性抵抗体層の発熱および自己温度制
御機能を発揮するように通電回路の機能を構成すること
である。 【構成】 耐熱性と可撓性を有する絶縁基板2に熱硬化
性の接着剤3により接着されて対向距離に配置された一
対の回路を有する金属箔の電極層4、5に対し接合する
正温度特性抵抗体層6を有するものである。また、絶縁
基板2と電極層4、5とを接着した端子取付部7に通電
継手10で連結部8が圧着連結された端子9を有するも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、面状発熱体に関する。
特に、電極層および端子接続部を改良した面状発熱体に
関する。
【0002】
【従来技術】本発明に係る従来技術として、実開平4−
102599号公報が存在する。この公報には、図8に
示す面状発熱体が示されている。図8は、この面状発熱
体の平面図である。図8において、ポリエステル材製の
絶縁シート54の一面上に、帯状の第1および第2電極
52、53が、それぞれ周縁に沿って互いに対向するよ
うに、印刷形成されている。
【0003】この第1および第2電極52、53は、湾
曲状に形成された幹電極52a、53aと、この幹電極
52a、53aの湾曲状の内周面から、帯状の巾で櫛状
に突出した多数の枝電極52b、53bとから構成され
ている。そして、各々の枝電極52b、53bは、互い
に噛み合うように配置されている。又、幹電極52a、
53aの一部には、端子取付部55a、55bが形成さ
れている。
【0004】この電極は導電性粉末を樹脂材に混合して
導電性ペーストに構成し、これを絶縁シート54に印刷
して乾燥することにより形成されている。
【0005】絶縁シート54に形成された第1および第
2電極52、53の全面には、抵抗体膜51が覆うよう
に一体形成されている。この抵抗体膜51も、導電性粒
子、ポリマー、充填材等を混合してインク状にし、印刷
により形成される。
【0006】又、従来の面状発熱体50に係る端子取付
部に関しては、先行技術として実開昭61−61786
号公報が存在する。この公報には、図9に示す端子接続
部58の構造が示されている。図9は、この端子接続部
58の断面図である。
【0007】図9において、絶縁シート54は、ポリエ
ステル材などの熱可塑性フィルムから作られたものであ
る。この絶縁シート54の下側には、電極53が一体に
接合されている。この電極構成は、導電性粉末と樹脂材
とを混合し、導電性ペーストにして、これを乾燥するこ
とにより形成されている。そして、この絶縁シート54
と電極53に端子59を接合し、その接合した積層部を
接続金具56で通電可能に固定している。この電極5
3、絶縁シート54、接続金具56および端子59の組
立構成が、端子接続部58である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように構成され
た面状発熱体50には、電極52、53が設けられてい
るが、この電極52、53には以下のような問題点を有
する。すなわち、電極52、53は、樹脂材に導電性粉
末を混合してペースト状にし、これを印刷してから乾燥
するので、導電性粉末の樹脂材への分布状態が不均一に
なることが多く、電極52、53自体が設定通りの機能
に構成されていない。その上、面状発熱体50が曲げら
れたりすると、導電性粉末同士の接触が悪化し、電極5
2、53の電気抵抗が増大し、電極52、53自体が発
熱したり、通電不能になることもある。このため、PT
C特性の発熱抵抗体の機能を発揮させることができな
い。
【0009】更に、電極は導電性ペーストにして印刷
し、これを乾燥して形成するが、この印刷方法では、電
極の厚さを最大にしても0.1mm以上の厚さに形成す
ることは困難である。又、肉厚を厚くしたとしても、割
れの問題を惹起する。しかも、この電極52、53は、
導電性粉末同士の接触によって導電回路を構成するもの
であるから、抵抗体膜51に電流を設定通りに通電する
ためには、電極52、53の巾を広くしなければならな
い。このため、有効な発熱部となる抵抗体膜51の面積
が小さくなっている。又、このような巾の広い電極5
2、53に近接する抵抗体膜51部は、異常加熱される
ことがある。又、これに関連し、抵抗体膜51は、低温
状態(環境)下で、不安定な作動を示すことも認められ
ている。
【0010】次に、端子接続部58は、導電性粉末を混
合した樹脂材製の電極53と熱可塑性の絶縁シート54
とを接続金具56で圧着して固定しているので、電極5
3が加熱されてくると、電極52、53および絶縁シー
ト54が軟化する。従って、通電接触が不良となる。
又、電極53は、接続金具56により圧着されると各導
電性粉末が非接触状態となり、通電性が悪化することに
なる、と言う問題が存する。
【0011】本発明は、上述の問題点に鑑み成されたも
のであって、その技術的課題は、電極層から抵抗体層に
通電する回路構成に不具合が惹起するのを防止して、正
温度特性抵抗体層の自己温度制御機能を発揮させること
にある。又、電極層の平面積を小さくして、その分、抵
抗体層の面積を拡大して発熱効果を向上させることにあ
る。又、第2の技術的課題は、端子接続部における温度
上昇に伴う通電不良を防止すると共に、端子接続部の組
付構造における通電不良および折り曲げ時における通電
不良を防止して、正温度特性抵抗体層の設定温度範囲を
保持させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の技術的
課題を解決するために成されたものであって、その技術
的手段は、以下のように構成されている。請求項1に記
載の面状発熱体は、以下のように構成されている。すな
わち、耐熱性を有すると共に可撓性を有する絶縁基板
2、絶縁基板2に熱硬化性の接着剤3により向距離を置
いて配置された一対の回路を有する金属箔の電極層4、
5および電極層4、5の絶縁基板2と反対側に配置され
て電極層4、5に接合する正温度特性抵抗体層6を有す
るものである。また、請求項2に記載の面状発熱体は、
以下のように構成されている。正温度特性抵抗体層6を
除いた絶縁基板2と電極層4、5とが接着された端子取
付部7に連結部8が通電継手10で圧着連結された端子
9を有するものである。
【0013】
【作用】本発明の面状発熱体は、以下のような作用を成
す。
【0014】すなわち、請求項1に係る面状発熱体は、
電流が端子9から流入し、通電継手10を通り、第1お
よび第2電極層4、5に流れ、正温度特性抵抗体層6に
て発熱する。この正温度特性抵抗体層6に電流が流れる
と、正温度特性抵抗体層6は一定温度範囲に自己制御機
能を発揮して発熱する。このとき、耐熱性の絶縁基板2
に熱硬化性接着剤3で接着された電極層4、5は銅箔で
構成されているから、温度が上昇しても、又、電極層が
変形するようなことがあっても電流が安定して流れる。
そして、抵抗体層6は、正温度特性抵抗体層に構成され
ているから、低温度領域では抵抗値が小さいので、大き
な電流が流れて発熱する。又、温度が上昇すると、抵抗
値が急激に大きくなるので、電流が減少し発熱量は降下
する。その結果、抵抗体層6の発熱量は一定に保持する
作用を成す。これは、抵抗体層6への安定した電流の供
給のみによって成される。特に、低温環状下でも、抵抗
体層6の正温度特性が安定した作動を示す。
【0015】又、請求項2に係る面状発熱体は、電流が
リード線21から端子9の連結部8側へ流れる。そし
て、通電継手10を通って電極層4、5に達し、抵抗体
層6へと流入する。このとき、端子の連結部8は、耐熱
性の絶縁基板2に銅箔の電極層4、5が熱硬化性の接着
剤により接着された状態で、この部分が通電継手10に
より圧着されているので、端子の連結部8は、加熱され
ても、圧着されても、又、変形されても、緩んで通電不
良になることなく、電流を抵抗体層6へと通電し、自己
温度特性としての自己温度制御機能を発揮させる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係る実施例を図面に基づき説
明する。
【0017】図1〜4は、本発明に係る第1の実施例の
面状発熱体である。図1は、本発明の面状発熱体1の平
面図である。図2は、図1の内部に配置されている電極
層の平面図である。図3は、図2の電極層の平面を覆う
状態に配置されている正温度特性抵抗体層の平面図であ
る。図4は、図3のA−Aラインのところを図1で断面
にしたものである。
【0018】図1から図4および図7を参照して、一実
施例の面状発熱体1を説明する。図1に於いて、1は面
状発熱体である。面状発熱体1には、角部に給電用の端
子接続部20が設けられている。この端子接続部20に
は、リード線21(21a、21b)が接続され、この
リード線21(21a、21b)により端子接続部20
へ給電される。
【0019】図1の内部には、図2に示すように、絶縁
基板2の平面に熱硬化性の接着剤3により銅箔の第1電
極層4と第2電極層5とが接着されている。
【0020】第1電極層4は、板状の厚さでコの字状に
形成された幹電極4aと、この幹電極4aから互いに内
方に突出した枝電極4bとを有し、一方の回路4a、4
bを構成している。又、第1電極層4の一端側には端子
取付部分4cを有する。
【0021】第1電極層4と一対の第2電極層5は、第
1電極層4の中間に配置された幹電極5aを有すると共
に、この幹電極5aの両側に突出した枝電極5bを有
し、他方の回路5a、5bを構成している。又、幹電極
5aの一端部には、第1電極層4の端子取付部分4cと
近接して端子取付部分5cを有する。
【0022】第1電極層4と第2電極層5は一対を成し
ており、互いに幹電極4a、5aに有する枝電極4b、
5bが対向距離Aをもって噛み合うように配置されて回
路を成している。
【0023】この電極層4、5の製法は、絶縁基板2面
に熱硬化性の樹脂系接着剤の糊をつけて、この上面に銅
箔を貼り付ける。そして、高温で接着剤3を硬化させ
る。この接着された銅箔に電極層4、5のパターンをレ
ジスト加工で形成する。次に、エッチング加工により、
銅箔の電極層4、5とならない部分を溶かして電極層
4、5を形成する。尚、レジスト加工は、スクリーン印
刷又は、露光印刷等により行われる。
【0024】電極層4、5とする銅箔は、電解銅箔、圧
延銅箔等いづれも使用することが可能である。そして、
銅箔の表面は、抵抗体層6との通電性を良好にするため
に、粗面化しておく必要があるが、電極層4、5を金属
箔とすることにより、この表面処理が可能となる。又、
電極層4、5の粗面化された面にNi層を電着させる
と、通電耐久性が非常に向上することが認められる。電
極層4、5の厚さは、7〜75μmの範囲にすること
が、可撓性の点から好ましい。又、この実施例では、電
極層4、5の巾を4mm以下にしたが、この巾でも通電
供給が十分に行われることが認められる。この分、電極
層4、5の数を多くすることができる。
【0025】電極層4、5の厚さは、上記の好ましい範
囲以外でも、銅箔にすることにより、任意に選定するこ
とが可能となる。例えば、通電性を良くするため200
μmの厚さにすることもできる。しかし、可撓性を必要
とする個所に使用するときは、100μm以下にするこ
とが好ましい。尚、金属箔は、銅の他にNa、SUSも
含むものである。それは、電極層の材料として同一の効
果が惹起するからである。
【0026】次に、絶縁基板2は、ポリイミド材が好ま
しい。それは、耐熱性を必要とするからである。又、絶
縁基板2の厚さは、可撓性を有するように10μm〜2
00μmの範囲で使用される。ただし、この厚さの好ま
しい範囲としては、25〜75μmである。
【0027】又、絶縁基板2と電極層4、5とを接着す
る接着剤3は、フェノール樹脂系接着剤又はエポキシ樹
脂系接着剤が好ましい。しかし、この他の接着剤を使用
することができるが、いづれにせよ熱硬化性接着剤によ
る必要がある。この接着剤3の厚さは、70μm以下に
すると良い。この厚さが100μm以上になると、柔軟
性の点で問題になるからである。
【0028】絶縁基板2の表面に接着剤3を介して電極
層4、5が一体化されているが、この電極層4、5の端
子取付部分4c、5c以外の範囲内の全面積を覆うよう
に、抵抗体層6が絶縁基板2と電極層4、5とに接着さ
れている。尚、他の実施例では、枝電極4b、5bのみ
全面を覆ったものもある。
【0029】抵抗体層6は、正温度特性抵抗体(以下、
PTCと略称する)層である。尚、PTC層6に有する
特性は、電気抵抗の温度係数が正を示すものである。す
なわち、PTC層6は、温度上昇に伴って電気抵抗が増
加し、且つ、温度低下に伴って電気抵抗が減少する特性
を有するものである。このため、PTC層6は、電極層
4、5から電流が供給されると発熱するが、この温度範
囲が所望の温度幅に維持できる自己温度制御機能を有す
るものである。
【0030】PTC層6は、非晶質ポリマー、該非晶質
ポリマーと相溶性のない結晶性ポリマー粒子、導電性カ
ーボンブラック、グラファイトおよび無機充填剤を含む
組成物からなるものである。このPTC組成物を好まし
くは、インク状又は、ペースト状にして用いられる。こ
のPTC組成物は、同一出願人が特願平6−28294
4号として提案しているものである。又、絶縁基板上へ
の前記PTC組成物インクまたはペーストの塗布は、ス
クリーン印刷、ナイフコータ、グラビアコータを用いる
方法など、均一な厚さでの塗布が可能な方法であれば任
意の方法を使用することができるが、発熱層を特定のパ
ターンとして形成させる場合には、スクリーン印刷法を
とることが好ましい。塗布されたインクまたはペースト
は、約80〜150℃で約1〜10分間程度乾燥させる
ことにより、膜厚約10〜50μm程度の発熱層を形成
させる。
【0031】以上のように構成された面状発熱体1は、
PTC層6側が、カバー22aにより覆われている。カ
バー22aは、ポリイミド、ポリエステル、ポリフェニ
レンサルファイドなどの高分子材料フィルムにアクリル
系又はシリコン系接着剤を塗布して粘着フィルムとした
ものである。
【0032】以上、面状発熱体1の構成を説明したが、
前述の通り、図1は面状発熱体1の全体を示す平面図で
ある。そして、面状発熱体1の内部である電極層4、5
の平面を示すものが、図2である。又、図2の電極層
4、5を覆うように一体形成されたPTC層6の平面を
示すものが、図3である。又、この図2〜図3の断面を
示すものが図4である。
【0033】以上のように構成された面状発熱体1は、
以下のような作用と効果を奏する。まず、図7に示す端
子9より電流が流れて通電継手10を通り、電極層4、
5に供給されると、この電流は、PTC層6に流れる
が、PTC層6は、自己温度制御機能を有するため発熱
し、所望の温度幅に維持される。
【0034】このとき、銅箔の電極層4、5は、連続導
電体で形成されているから、体積固有抵抗値が小さい。
このため、電極層4、5の巾を小さくすることができ
る。このことは、可撓性を有すると共に電極層4、5に
変形が与えられても、通電量が低下することなく、PT
C層6の自己温度制御機能を効果的に発揮させる。又、
電極層4、5の巾が小さいことは、それだけ、例えば、
枝電極4b、5bの数を多数にできるので、発熱温度分
布を均一にし、しかも、上、下の温度に拡大することが
できる。更に、電極層4、5を金属層にしたことは、電
極層4、5に近接しているPTC層帯を局部過熱するこ
とがなく、均一な発熱を発揮させると共に故障になるの
を防止する。特に、電極層4、5を接着している熱硬化
性接着剤は、耐熱性を有するので、電極層4、5の温度
が上昇しても、電極層4、5の接着力を保持することが
できる。又、銅箔であるが故に表面を粗面化できること
により電極層4、5とPTC層6の接合面の剥離を防止
し、PTC層6への電流供給を確実にして、PTC特性
としての発熱温度の巾を確保することができる。
【0035】図5は、本発明に係る第2実施例の面状発
熱体1の平面図である。この面状発熱体1は、車両など
のマット或いは、装置の保温などに適するように可撓性
を有し、しかも、電極層4、5の回路に故障のない面状
発熱体1である。
【0036】この面状発熱体1の構成は、前述の第1実
施例と略同一である。相違する点は、第1電極層4と第
2電極層5を櫛歯形状にすると共に、互いに噛み合うよ
うに形成したものである。又、電極層4、5は、Ni箔
にして、熱硬化性の接着剤で接着されており、幹電極4
a、5aと枝電極4b、5bのそれぞれの巾が従来に比
べ非常に狭く形成されている。尚、この実施例では、巾
が2mmでも十分であった。電極層4、5は、巾が小さ
く形成できるので、枝電極4b、5bを多数に配列する
ことができる。それ故、PTC特性を向上させることが
可能であり、しかも、発熱温度分布が均一になるので、
発熱効果が良好となる。
【0037】又、Ni箔の電極層4、5が熱硬化性の接
着剤で接着されているので、面状発熱体1が折曲げられ
て、その部分に局部的な応力が生じても、通電不良を惹
起することが少ない。又、電極層4、5に過熱が生じて
も、電極層4、5が接着面から剥離することも少ない。
従って、接着剤3および電極層4、5の構成に故障が発
生しないよう成されている。又、電極層4、5が水分に
より錆びるのも効果的に防止できる。
【0038】図6は、本発明に係る第3の実施例の面状
発熱体1の平面図である。この面状発熱体1は、ドアミ
ラーなどのミラー本体の背面に取付けられたもので、耐
熱性として利用された一実施例である。
【0039】この面状発熱体1の構成も、第2の実施例
と略同一である。
【0040】すなわち、この面状発熱体1は、ドアミラ
ーなどの曲面に形成されたミラー本体の背面に対し熱硬
化性の接着剤3などを介して配設されたポリイミドフィ
ルムなどの絶縁基板2と、絶縁基板2上に配設されてお
り、非晶質ポリマー、該非晶質ポリマーと相溶性のない
結晶性ポリマー粒子、導電性カーボンブラック、グラフ
ァイトおよび無機充填剤からなるPTC組成物から、作
成されたPTC(正温度特性抵抗体)層6と、PTC層
6の表面上に熱硬化性の接着剤3などによって配設され
たSUS箔などの電極層4、5と、電極層4、5および
PTC層6の表面に対して配設されて、ポリイミド又は
ポリエステルフィルムなどによって形成された他の絶縁
板2aと、ミラー本体への熱伝導を良好とするために絶
縁板2a上に配設されて、アルミ箔フィルムなどで形成
された金属フィルムとを具えている。
【0041】PTC層6と電極層4、5と好ましくは絶
縁基板2とは、全体として可撓性の面状発熱体として機
能している。特に寒冷地で使用される場合には、このP
TC組成物の機能が金属箔の電極層と協働して特性を発
揮する。
【0042】更に、本発明に係るミラー用曇除去装置
は、金属フィルムの表面上に配設されており、電極層
4、5に対してそれぞれ接続された接続端子部20、2
0と、接続端子部20、20に対し適宜の電源を接続す
るためのリード線21、21とを具えている。
【0043】上述のように構成された第3実施例の面状
発熱体1は、電極層4、5が銅箔であるため、幹電極4
a、5aおよび枝電極4b、5bの巾を狭くすることが
できる。特に、幹電極4a、5aの巾を小さくすること
ができる。このため、ミラー本体の曲面に対し容易に対
応することが可能になる。しかも、曲面に曲げても、通
電が不具になることがないから、PTC特性を発揮する
ことができる。又、寒冷地などでは、高温にすることが
あるが、耐熱性の絶縁基板2に熱硬化性の接着剤を介し
て銅箔の電極層4、5が接合しているから、高温になっ
ても、熱により通電回路の構成に不具合を惹起しないこ
とが認められる。
【0044】図7は、請求項2の発明に係る面状発熱体
1の端子接続部の断面図である。
【0045】図7は、図1のA’−A’断面図である。
図7において、9は端子である。端子9には、二つの穴
を設けられた端子連結部8を有する。この端子の連結部
8は、絶縁基板2に接合されている。絶縁基板2には、
前述した通り、熱硬化性の接着剤3を介して銅箔の第1
電極層4が接着されているのみで、PTC層6は設けら
れていない構成となっている。この構成が端子取付部7
である。
【0046】そして、絶縁基板2から第1電極層4に貫
通する穴と端子連結部8の穴とを介して通電継手10が
端子連結部8と第1電極層4とを圧接状態に固着してい
る。この通電継手10を介して端子9から電極層4に通
電される。
【0047】この構成は、第2電極層5についても同じ
く構成されて、第1および第2電極層4、5に端子9側
から通電されるように構成されている。
【0048】この端子接続部20は、通電継手10によ
り圧着されるので、従来の印刷により形成された電極で
は、通電が悪化することがあるが、銅箔は圧着されても
通電が低下することがないから、PTC層6へ一定の電
流を安定して供給することができる。
【0049】又、この端子接続部20は、高温になる場
合があるが、耐熱性の絶縁基板2と銅箔の電極層4と
が、熱硬化性の接着剤で接着されているのみであるか
ら、熱的影響により、通電が不良になることがなく、P
TC層の温度特性を発揮させることができる。
【0050】
【発明の効果】請求項1に係る本発明の面状発熱体は、
銅箔等の金属箔の電極層が耐熱性を有すると共に可撓性
を有する絶縁基板に熱硬化性の接着剤により接着された
構成が成されている。このため、
【0051】イ)金属箔の電極層は、折曲げ、圧着およ
び加熱されても通電量に変化がないので、PTC層に一
定量の電流を供給することができる。その結果、PTC
層は、電極層からの断続通電や通電不足により自己温度
制御機能が機能しなくなるのを効果的に防止することが
期待できる。
【0052】ロ)金属箔の電極層は、体積固有電気抵抗
が小さいから、電極層の巾を小さくしても、設定通りの
電流をPTC層へ供給できる。このため、電極層の幹電
極、枝電極の対向間の距離を小さくとることができるの
で、電極層に対するPTC層の均一な発熱面積拡大が計
られ、PTC層の均一な温度分布の発熱効果が期待でき
る。又、PTC層の発熱面積拡大は、有効な発熱保温を
得ることが可能となる。更に、巾の狭い電極層は、面状
発熱体としての可撓性を付与することになり、接着剤の
剥離を防止することが期待できる。
【0053】ハ)面状発熱体の電極層と接合する接着剤
および絶縁基板は耐熱性に構成されているので、この構
成部分が過熱されても、PTC層の発熱機能(PTC層
は粒子などの含有する高分子材料)が低下するのを効果
的に防止できる。
【0054】又、請求項2に係る発明の面状発熱体は、
耐熱性の絶縁基板と金属箔の電極層を熱硬化性の接着剤
により接着した端子接続部の一方の部分を端子と圧接固
着しているので、圧着されても通電不足になるところが
なく、PTC層に安定した電流を供給することが期待で
きる。
【0055】更に、この端子接続部には、PTC層も、
又、加熱されると軟化する部材もないので、端子接続部
が加熱されても通電継手の接続が不通になるのを効果的
に防止できる。そして、PTC層は、通電不足又は通電
断続によって、自己温度制御機能を急速に悪化させる
が、本発明の端子接続部はこれを効果的に防止すること
が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の面状発熱体の平面図で
ある。
【図2】本発明の図1に示す面状発熱体の電極層の平面
図である。
【図3】本発明の図1に示す面状発熱体の断面PTC層
の平面図である。
【図4】本発明の図3のA−Aの面状発熱体の断面図で
ある。
【図5】本発明に係る第2の実施例の面状発熱体の平面
図である。
【図6】本発明に係る第3の実施例の面状発熱体の平面
図である。
【図7】本発明に係る他の実施例の面状発熱体の端子接
続部の断面図である。
【図8】従来例の面状発熱体の平面図である。
【図9】従来例の面状発熱体の端子接続部の断面図であ
る。
【符号の説明】
1、50……面状発熱体 2……絶縁基板 2a……絶縁板 3……接着剤 4……第1電極層 4a、5a……幹電極 4b、5b……枝電極 4c、5c……端子取付部分 5……第2電極層 6……正温度特性抵抗体(PTC)層 7、55a、55b……端子取付部 8……端子連結部 9、9a、9b……端子 10……通電継手 11a……一方カバー 11b……他方カバー 12……取付穴 20……端子接続部 21、21a、21b……リード線 22a、22b、57……カバー 51……抵抗体膜 52……第1電極 53……第2電極 54……絶縁シート 56……接続金具 58……端子接続部 59……端子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性を有すると共に可撓性を有する絶
    縁基板(2)、前記絶縁基板(2)に熱硬化性の接着剤
    (3)により接着されて互いに対向距離を置いて配置さ
    れた一対の回路を有する金属箔の電極層(4、5)およ
    び前記電極層(4、5)の前記絶縁基板(2)と反対側
    に配置されて前記電極層(4、5)に接合する正温度特
    性抵抗体層(6)を有することを特徴とする面状発熱
    体。
  2. 【請求項2】 前記正温度特性抵抗体層(6)を除いた
    前記絶縁基板(2)と前記電極層(4、5)とが接着さ
    れた端子取付部(7)に連結部(8)が通電継手(1
    0)で圧着連結された端子(9)を有することを特徴と
    する請求項1に記載の面状発熱体。
JP2401695A 1995-02-13 1995-02-13 面状発熱体 Pending JPH08222355A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100840601B1 (ko) * 2005-08-02 2008-06-23 제이.비.에이치. 가부시키가이샤 온도센서 및 이것을 사용한 난방 시스템
JP2011222461A (ja) * 2010-04-06 2011-11-04 Sanko Name Co Ltd 温度分布均一化構造をもつ透明導電膜フィルムヒーター

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