JP3780574B2 - 面状発熱体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、マイカヒータ等、高温域での用途に使用されたり、急激な温度上昇を必要とする高ワットでの用途に好適に使用することが可能な面状発熱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上述の用途で使用される面状発熱体として、例えば、ステンレス鋼、ニッケル系合金等の金属箔にエッチング加工や打ち抜き加工を施すことにより所定の配線パターンに形成された抵抗体と、この抵抗体の両端に連続して形成された電極部を、シリコーン樹脂系接着剤等の接着剤を介してマイカ材等の絶縁材で挟持し、加熱圧着により前記絶縁材同士を一体化した構成のものがある。この種の面状発熱体においては、電極部が絶縁材内に埋設された状態となっていることから、電源供給用のリード線を接続する場合は、予め絶縁材の一部を除去して電極部を露出させ、そこにハトメ、リベット等を使用してリード線を接続している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の面状発熱体は、絶縁材として使用されるマイカ材が優れた耐熱性を有していることから、400〜600℃程度の高温域での用途に使用可能であるが、この場合、抵抗体に連続して形成された電極部の温度も、抵抗体の発熱の影響を受けて300〜400℃程度まで上昇してしまう。通常、この種の面状発熱体においてリード線として使用される耐熱絶縁電線は、耐熱性に優れたものであっても、せいぜい250℃程度が限界であるため、面状発熱体の使用範囲は、リード線の耐熱性の範囲内に限られてしまう。
【0004】
このような問題に対しては、例えば、リード線として250℃以上の耐熱性を備えた絶縁電線(例えば、セラミック電線等)を使用することが考えられるが、この種の超耐熱絶縁電線は、通常使用されるリード線に比べて著しく高価であるため実用的でない。
【0005】
また、別の対策として、絶縁材の一部を除去して露出させた電極部に対して、例えば、クリップ形状の金属製嵌合型端子を取り付け、これにより抵抗体の発熱の影響を防ぐことが考えられる。しかしながら、上記構成の面状発熱体においては、絶縁材同士を加熱圧着によって一体化する際に、接着剤が流れ出して予め露出させておいた電極部を覆って絶縁皮膜を形成してしまうことから、金属製嵌合型端子との良好な電気的接続状態を得ることができないという問題がある。従って、上記のような金属製嵌合型端子を使用する場合には、電極部に形成された絶縁皮膜を除去したり、接着剤が電極部に流れ込まないように、予め電極部にマスキングを設け、絶縁材同士を一体化した後、マスキングを除去するなどの非常に繁雑な作業が必要であった。
【0006】
本発明はこのような点に基づいてなされてもので、その目的とするところは、高温域での用途に使用されたり、急激な温度上昇を必要とする高ワットでの用途に好適に使用することが可能な面状発熱体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するべく本発明による面状発熱体は、金属箔からなる抵抗体を、複数の無機絶縁材で挟持し一体化してなる面状発熱体において、前記抵抗体の端部を延長して形成した電極部を、片方の絶縁材を延長して形成した電極支持部に沿わせて折り曲げ、前記電極支持部の裏面側まで至るように構成したことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において使用される抵抗体は、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼等のステンレス鋼や、ニッケルクロム合金等のニッケル系合金などの金属箔にエッチング加工や打ち抜き加工を施すことにより所定の配線パターンに形成されたものである。抵抗体の材質、厚み、線幅などは特に限定されない。
【0009】
上記抵抗体の両端には、電源供給用の端子やリード線を接続するための電極部が連続して形成される。本発明においては、この電極部が、片方の絶縁材を延長することにより形成される電極支持部に沿って折り曲げられ、電極支持部の裏面側まで至るように、抵抗体の端部から所定の長さだけ延長して形成されている。つまり、従来、同寸法の絶縁材内に電極部が埋設された状態となっていたのに対し、本発明においては、所定の長さだけ延長して形成された片方の絶縁材(電極支持部)の両面に、電極部が露出した状態で位置するようになっている。
【0010】
本発明においては、上記のように電極部の構造を改良したことにより、従来問題となっていたような電極部への接着剤の流出の問題が発生しなくなることから、絶縁皮膜の除去やマスキングなどの繁雑な作業を行うことなく、直接、タブ端子等、従来公知の金属製嵌合型端子を電極部に取り付けることが可能となる。金属製嵌合型端子は、放熱体として機能することになるため、電極部においては、抵抗体の発熱の影響が無くなる。従って、後は、従来公知の様々な耐熱絶縁電線を電源供給用リード線として金属製嵌合型端子に接続して、所定の電圧を印加すれば良い。
【0011】
上記電極部は、電極支持部に固定しておくことが、上述した金属製嵌合型端子の取り付けを容易にするとともに、良好な接続状態を得るうえで好ましい。固定方法としては、例えば、電極支持部の裏面側に位置する電極部上に別途マイカ材等の絶縁材料を積層して固定する方法、電極支持部に開口部を設け、その両面に位置する電極部同士をハトメ、リベット等の金属製接合端子によって接合して固定する方法、電極支持部に開口部を設け、その両面に位置する電極部同士をスポット溶接により接合して固定する方法なとが考えられる。これらの中でも、スポット溶接による方法は、温度差の大きい冷熱サイクルの影響を受ける場合などは、良好な接続状態を確実に保持することができるため好ましく用いられる。
【0012】
抵抗体を覆う無機絶縁材としては、例えば、セラミクス、マイカ等の無機材料などの単体及び複合材などが挙げられる。これらの中でも、硬質マイカ、軟質マイカ等のマイカ材またはそれらの複合材、更にはマイカ材と異種材料との積層複合材などを使用することが好ましい。絶縁材同士を一体化させる方法としては、例えば、加熱圧着による方法や、接着剤を使用する方法などが挙げられる。
【0013】
【実施例】
以下、図1及び図2を参照して本発明の一実施例を説明する。図1は、本実施例による面状発熱体の平面図であり、図2は、本実施例による面状発熱体の電極部の構成を示す断面図である。
【0014】
まず、厚さ50μmのフェライト系ステンレス鋼箔にエッチング加工を施すことにより、抵抗体部寸法210mm×10mmの範囲に、パターン幅が0.4mm、パターン間隔が0.6mmで、抵抗値が100Ωの抵抗体1を得た。次に、この抵抗体1を、厚さ0.5mmのフロコパイト系マイカ板からなる絶縁材2、2’で挟持し、加熱圧着して一体化し、215mm×15mm×1mmの面状発熱体を得た。ここで、前記絶縁材2、2’の内、抵抗体1の下方に位置する絶縁材2は、抵抗体1の上方に位置する絶縁材2’よりも6mm長くなるように延長して形成し電極支持部2aとした。また、抵抗体1の両端部には、幅3.5mm、長さ12mmの電極部3、3’を連続して形成し、これを前記電極支持部2aに沿わせて折り曲げ、前記電極支持部2aの裏面側まで至るようにした。尚、電極部2、2’の電極支持部2aへの固定は、電極支持部2aに開口部4を設け、その両面に位置する電極部同士をスポット溶接により接合して行った。
【0015】
ここで、上記実施例による面状発熱体の電極部に、リード線に接続されたタブ端子(金属製嵌合型端子)を差し込み、AC100Vの電圧を印加した。その結果、100Wの電力が得られ、表面温度は約400℃まで上昇した。このとき、電極部においては何の異常も認められなかった。次いで、表面温度を250℃に設定してオン−オフの断続通電を100サイクル実施してみたが、電極部においては何の異常も認められなかった。
【0016】
本発明は上記実施例に限定されるものではない。まず、上記実施例では、抵抗体の下方に位置する絶縁材を、抵抗体の上方に位置する絶縁材よりも所定の長さだけ延長して形成し電極支持部とした関係上、該電極支持部の両面に電極部が露出した状態となっているが、抵抗体の上方に位置する絶縁材も電極支持部と同様に延長しても構わない。この場合には、電極支持部の裏面に電極部が露出することになる。また、上記実施例では、電極支持部の両面に位置する電極部同士を、スポット溶接により接合して電極支持部に固定したが、それ以外の方法によって固定しても構わない。
【0017】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、抵抗体の端部に形成された電極部の構造を改良することにより、高温域での用途に使用されたり、急激な温度上昇を必要とする高ワットでの用途に好適な使用範囲の広い面状発熱体を提供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図で面状発熱体の平面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す図で図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
1…抵抗体
2…電極部
2’…電極部
2a…電極支持部
3…絶縁材
3’絶縁材
4…開口部
Claims (2)
- 金属箔からなる抵抗体を、複数の無機絶縁材で挟持し一体化してなる面状発熱体において、前記抵抗体の端部を延長して形成した電極部を、片方の絶縁材を延長して形成した電極支持部に沿わせて折り曲げ、前記電極支持部の裏面側まで至るように構成するとともに、前記電極支持部の両面に位置する電極部は、電極支持部に設けられた開口部を介して金属製接合端子によって接合され、電極支持部に固定されていることを特徴とする面状発熱体。
- 金属箔からなる抵抗体を、複数の無機絶縁材で挟持し一体化してなる面状発熱体において、前記抵抗体の端部を延長して形成した電極部を、片方の絶縁材を延長して形成した電極支持部に沿わせて折り曲げ、前記電極支持部の裏面側まで至るように構成するとともに、前記電極支持部の両面に位置する電極部は、電極支持部に設けられた開口部を介してスポット溶接により接合され、電極支持部に固定されていることを特徴とする面状発熱体。
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JP20787396A JP3780574B2 (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | 面状発熱体 |
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JP20787396A Expired - Fee Related JP3780574B2 (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | 面状発熱体 |
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- 1996-07-17 JP JP20787396A patent/JP3780574B2/ja not_active Expired - Fee Related
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