JPH11343413A - 耐熱性樹脂前駆体の熱処理方法 - Google Patents

耐熱性樹脂前駆体の熱処理方法

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JPH11343413A
JPH11343413A JP14895098A JP14895098A JPH11343413A JP H11343413 A JPH11343413 A JP H11343413A JP 14895098 A JP14895098 A JP 14895098A JP 14895098 A JP14895098 A JP 14895098A JP H11343413 A JPH11343413 A JP H11343413A
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JP
Japan
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heat
resistant resin
resin precursor
pattern
heat treatment
Prior art date
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Application number
JP14895098A
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English (en)
Inventor
Ryoji Okuda
良治 奥田
Toshio Yoshimura
利夫 吉村
Tomoyuki Yumiba
智之 弓場
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリイミド前駆体やポリベンゾオキサゾール前
駆体のパターンをホットプレートでキュアすると、イナ
ートオーブンでキュアした場合に比べて、大きく変形す
るパターンプロファイルを解決する熱処理方法を提供す
る。 【解決手段】基板上に形成した耐熱性樹脂前駆体組成物
のパターンを、ホットプレートからの距離が1cm以内
の加熱条件下、7種類以上の異なる温度で段階的に熱処
理をおこなうことを特徴とする、耐熱性樹脂前駆体の熱
処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に形成した
ポリイミド前駆体やポリベンゾオキサゾール前駆体など
の耐熱性樹脂前駆体組成物のパターンをホットプレート
でキュアする際に、多段の温度ステップでキュアをおこ
なうことによって、パターンプロファイルの変形を抑制
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】耐熱性樹脂前駆体組成物は半導体分野に
おいて、層間絶縁膜、バッファーコート膜、アルファー
線遮蔽膜などの形成に利用されている。耐熱性樹脂前駆
体をこれらの用途に用いるためには微細加工をする必要
があり、通常はパターンを形成した後に加熱処理(キュ
ア)をすることによって耐熱性樹脂に変換する。
【0003】従来、耐熱性樹脂前駆体のパターン加工は
耐熱性樹脂前駆体被膜の上にフォトレジストを塗布、パ
ターンを形成し、これをマスクにして耐熱性樹脂前駆体
被膜をエッチングすることによって行ってきた。しか
し、この方法は工程が複雑である他に、サイドエッチに
よってパターン精度が低下するという問題があった。
【0004】一方、このような問題は耐熱性樹脂前駆体
自身に感光性を付与することで克服できると考えられ、
感光性耐熱性樹脂前駆体の開発が精力的に行われた。そ
の結果、現在感光性耐熱性樹脂前駆体が活発に使用され
始めている。
【0005】従来の半導体プロセスにおいては、まずパ
ッシベーション膜のパターン形成をレジストのパターン
加工およびそれをマスクにしたドライエッチによって行
った後、レジストを剥離し、つぎに耐熱性樹脂前駆体の
パターン加工、キュアを実施するというプロセスが採用
されてきた。しかし、感光性耐熱性樹脂前駆体はパッシ
ベーション膜のパターン形成に適応可能なパターン精度
を有するため、まずパターン形成前のパッシベーション
膜上に感光性耐熱性樹脂前駆体のパターン加工、キュア
を実施し、つぎにこのパターンをマスクにして下地のパ
ッシベーション膜のドライエッチを行う方法が検討され
ている(一括開孔法)。この方法によればパッシベーシ
ョン膜のパターン形成に要していたプロセスを省略する
ことができ、コストダウンにつながる。
【0006】耐熱性樹脂前駆体のキュアの方法として
は、通常イナートオーブンや炉を用いる方法と、ホット
プレートで行われる方法が知られている。イナートオー
ブンや炉を用いる方法の場合はキュア前後でのパターン
の断面形状(パターンプロファイル)の変化が小さいの
に対し、ホットプレートを用いる場合はパターンエッジ
部がだれて、大きく変形する傾向がある。
【0007】パターンエッジ部がだれると、以下のよう
な問題が生じる。上記一括開孔法ではパッシベーション
膜のドライエッチの際にポリイミドも多少削られる。こ
のため、パターンエッジ部がだれると膜厚の薄いエッジ
下端部がドライエッチによって消失し、パターンが拡が
ってしまう。耐熱性樹脂のパターンが拡がると、本来ド
ライエッチされると好ましくない領域のパッシベーショ
ン膜もドライエッチされてしまう。
【0008】したがって、耐熱性樹脂前駆体をホットプ
レートでキュアした場合、一括開孔法を採用するのは困
難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の諸欠点に鑑み創案されたもので、本発明の目的は、
ポリイミド前駆体のパターンをホットプレートでキュア
する際に、温度ステップの段数を増やすことによってパ
ターンプロファイルの変形を抑制する熱処理方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる本発明は、一般式
(1)で表される構造単位を主成分とする樹脂組成物の
パターンをホットプレートでキュアする際に、7種類以
上の異なる温度で段階的にキュアをおこなうことを特徴
とする耐熱性樹脂前駆体の熱処理方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における耐熱性とは、300℃以上の高温で連続
して使用に耐えることを表し、例えば、熱重量測定によ
る5%重量減少温度が400℃以上であることを意味し
ている。
【0012】本発明の耐熱性樹脂前駆体組成物として
は、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸、ポリベンゾ
オキサゾール前駆体であるポリヒドロキシアミド、ポリ
ベンゾチアゾール前駆体であるポリチオヒドロキシアミ
ド、ポリベンゾイミダゾール前駆体であるポリアミノア
ミドイミド環、オキサゾール環、その他の環状構造を有
するポリマーとなり得るものが挙げられるが、これらに
限定されない。本発明の熱処理は、ホットプレートを用
いて100℃〜500℃の温度の範囲でおこなうのが好
ましい。より好ましくは、100℃〜400℃の温度範
囲がよい。そして、異なる7種類以上の温度でキュアを
行うことを必須とする。さらに、温度間隔が5℃〜50
℃の範囲で異なる温度を100℃〜250℃の間で少な
くとも6種類以上、かつ250℃〜500℃の間の温度
を1種類以上で熱処理することが好ましい。温度間隔は
同じであっても異なっていても良い。また、250℃〜
500℃の間の温度は、280℃〜400℃のほうがよ
り好ましい。熱処理時間は、各温度それぞれ数秒〜数時
間かけて行う。より好ましくは、1分〜30分で行う。
【0013】本発明における一般式(1)で表される構
造単位を有するポリマーとしては、加熱あるいは適当な
触媒によりイミド環、あるいはその他の環状構造を有す
るポリマーとなり得るものを挙げることができる。以
下、一般式(1)で表される構造単位を有するポリマー
を「ポリイミド系ポリマー」と呼ぶ。
【0014】上記一般式(1)において、R1は少なく
とも2個以上の炭素原子を有する4価の有機基である。
本発明におけるポリマーの耐熱性から、R1は芳香族環
または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30の4
価の基が好ましい。R1の好ましい具体的な例として
は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカ
ルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルヘキサフル
オロプロパンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’
−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、ピロメリット
酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカ
ルボン酸などの残基が挙げられるが、これらに限定され
ない。また、R1はこれらのうち1種から構成されてい
ても良いし、2種以上から構成される共重合体であって
も構わない。
【0015】上記一般式(1)において、R2は少なく
とも2個以上の炭素原子を有する2価の有機基である。
本発明におけるポリマーの耐熱性の点から、R2は芳香
族環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30
の2価の基が好ましい。R2の好ましい具体的な例とし
ては、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミ
ン、メチルパラフェニレンジアミン、メチルメタフェニ
レンジアミン、ジメチルパラフェニレンジアミン、ジメ
チルメタフェニレンジアミン、トリメチルパラフェニレ
ンジアミン、トリメチルメタフェニレンジアミン、テト
ラメチルパラフェニレンジアミン、テトラメチルメタフ
ェニレンジアミン、トリフルオロメチルパラフェニレン
ジアミン、トリフルオロメチルメタフェニレンジアミ
ン、ビス(トリフルオロ)メチルパラフェニレンジアミ
ン、ビス(トリフルオロ)メチルメタフェニレンジアミ
ン、メトキシパラフェニレンジアミン、メトキシメタフ
ェニレンジアミン、トリフルオロメトキシパラフェニレ
ンジアミン、トリフルオロメトキシメタフェニレンジア
ミン、フルオロパラフェニレンジアミン、フルオロメタ
フェニレンジアミン、クロロパラフェニレンジアミン、
クロロメタフェニレンジアミン、ブロモパラフェニレン
ジアミン、ブロモメタフェニレンジアミン、カルボキシ
パラフェニレンジアミン、カルボキシメタフェニレンジ
アミン、メトキシカルボニルパラフェニレンジアミン、
メトキシカルボニルメタフェニレンジアミン、ジアミノ
ジフェニルメタン、ビス(アミノメチルフェニル)メタ
ン、ビス(アミノトリフルオロメチルフェニル)メタ
ン、ビス(アミノエチルフェニル)メタン、ビス(アミ
ノクロロフェニル)メタン、ビス(アミノジメチルフェ
ニル)メタン、ビス(アミノジエチルフェニル)メタ
ン、ジアミノジフェニルプロパン、ビス(アミノメチル
フェニル)プロパン、ビス(アミノトリフルオロメチル
フェニル)プロパン、ビス(アミノエチルフェニル)プ
ロパン、ビス(アミノクロロフェニル)プロパン、ビス
(アミノジメチルフェニル)プロパン、ビス(アミノジ
エチルフェニル)プロパン、ジアミノジフェニルヘキサ
フルオロプロパン、ビス(アミノメチルフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン、ビス(アミノトリフルオロメチル
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノエチ
ルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノク
ロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノ
ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(ア
ミノジエチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ジア
ミノジフェニルスルホン、ビス(アミノメチルフェニ
ル)スルホン、ビス(アミノエチルフェニル)スルホ
ン、ビス(アミノトリフルオロメチルフェニル)スルホ
ン、ビス(アミノジメチルフェニル)スルホン、ビス
(アミノジエチルフェニル)スルホン、ジアミノジフェ
ニルエーテル、ビス(アミノメチルフェニル)エーテ
ル、ビス(アミノトリフルオロメチルフェニル)エーテ
ル、ビス(アミノエチルフェニル)エーテル、ビス(ア
ミノジメチルフェニル)エーテル、ビス(アミノジエチ
ルフェニル)エーテル、ジメチルベンジジン、ビス(ト
リフルオロメチル)ベンジジン、ジクロロベンジジン、
ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(アミノフェ
ノキシフェニル)プロパン、ビス(アミノフェノキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノフェノ
キシフェニル)エーテル、ビス(アミノフェノキシフェ
ニル)メタン、ビス(アミノフェノキシフェニル)スル
ホンなどの化合物の残基及びその水添加化合物の残基な
どが挙げられるが、これらに限定されない。
【0016】また、R2はこれらのうち1種から構成さ
れていても良いし、2種以上から構成される共重合体で
あっても構わない。
【0017】上記一般式(1)において、R3およびR
4は水素、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、
または、炭素数1〜30の有機基を表す。炭素数1〜3
0の有機基としては脂肪族有機基が好ましく、含有され
る有機基としては、炭化水素基、水酸基、カルボニル
基、カルボキシル基、ウレタン基、ウレア基、アミド基
などが挙げられるがこれらに限定されない。好ましい具
体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、
ブチル基、t−ブチル基、メタクリル酸エチル基、アク
リル酸エチル基、メタクリル酸プロピル基、アクリル酸
プロピル基、エチルメタクリルアミド基、プロピルメタ
クリルアミド基、エチルアクリルアミド基、プロピルア
クリルアミド基などが挙げられるがこれらに限定されな
い。また、脱離が容易でポリイミドへの転化が速やかで
ある点で、R3およびR4は水素、アルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオンであることがより好ましく、水
素が最も好ましい。
【0018】上記R3およびR4は単独種であってもよ
いし、2種以上の混合であってもよい。さらにR3およ
びR4は同じであっても、異なっても良い。
【0019】ポリイミド系ポリマーの接着性を向上させ
るために、耐熱性を低下させない範囲でR2として、シ
ロキサン結合を有する脂肪族性の基を共重合することも
可能である。好ましい具体例としては、ビス(3−アミ
ノプロピル)テトラメチルジシロキサンなどが挙げられ
るが、これに限定されない。
【0020】本発明におけるポリマーは、一般式(1)
で表される構造単位のみから成るものであっても良い
し、他の構造単位との共重合体あるいはブレンド体であ
っても良い。その際、一般式(1)で表される構造単位
を80%以上含有していることが好ましい。共重合また
はブレンドに用いられる構造単位の種類、量は最終加熱
処理によって得られるポリマーの耐熱性を著しく損なわ
ない範囲で選択するのが好ましい。
【0021】一般式(1)で表されるポリイミド前駆体
は公知の方法によって合成される。
【0022】すなわちR3およびR4が水素である場合
は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを選択的に
組み合わせ、これらをN−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホ
ロトリアミドなどを主成分とする極性溶媒や、γ−ブチ
ロラクトンを主成分とする溶媒中で反応させるなど、公
知の方法によって合成される。
【0023】R3およびR4がアルキル基であるである
場合は、テトラカルボン酸二無水物とアルコール化合物
と反応させた後、塩化チオニル等を用いて酸塩化物を合
成した後に適当なジアミンとを選択的に組み合わせる
か、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の適当な脱水剤
を用いてジアミンとを選択的に組み合わせ、これらをN
−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、ヘキサメチルホスホロトリアミドなどを主成分
とする極性溶媒や、γ−ブチロラクトンを主成分とする
溶媒中で反応させるなど、公知の方法によって合成され
る。
【0024】ポリイミド前駆体組成物に感光性を付与す
るために、R3およびR4成分にメタクリル酸エチル
基、アクリル酸エチル基、メタクリル酸プロピル基、ア
クリル酸プロピル基、エチルメタクリルアミド基、プロ
ピルメタクリルアミド基、エチルアクリルアミド基、プ
ロピルアクリルアミド基などを用いる、および/また
は、新たにエチレン性不飽和二重結合及びアミノ基を含
む一般式(2)で表される化合物を含有することも可能
である。
【0025】上記一般式(2)中、R5、R6、R7は
炭素数1〜30の有機基を表す。有機基としては脂肪族
有機基が好ましく、含有される有機基としては、炭化水
素基、水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、ウレタ
ン基、ウレア基、アミド基などが挙げられるがこれらに
限定されない。さらに、感光性能の向上のため、R5、
R6、R7のうち少なくとも1つはエチレン性不飽和二
重結合を含んでいることが好ましい。
【0026】一般式(2)の好ましい具体例として、ジ
メチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエ
チルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミ
ノプロピルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピル
メタクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレー
ト、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルア
ミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメ
タクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチル
アミノエチルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチル
メタクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリルアミ
ド、ジエチルアミノエチルアクリルアミドなどが挙げら
れるがこれらに限定されない。
【0027】また、一般式(2)で表される化合物は単
独種であってもよいし、2種以上の混合であってもよ
い。
【0028】さらに、本発明のポリイミド系前駆体組成
物は、光開始剤および/または光増感剤を含有すること
も可能である。
【0029】本発明に適した光開始剤としては、N−フ
ェニルジエタノールアミン、N−フェニルグリシンなど
の芳香族アミン類、ミヒラーズケトンなどの芳香族ケト
ン類、3−フェニル−5−イソオキサゾロンに代表され
る環状オキシム化合物、1−フェニルプロパンジオン−
2−(o−エトキシカルボニル)オキシムに代表される
鎖状オキシム化合物、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル
安息香酸メチル、ジベンジルケトン、フルオレノンなど
のベンゾフェノン誘導体、チオキサントン、2−メチル
チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなど
のチオキサントン誘導体などが挙げられるがこれらに限
定されない。
【0030】本発明に適した増感剤としては、アジドア
ントラキノン、アジドベンザルアセトフェノンなどの芳
香族モノアジド、7−ジエチルアミノベンゾイルクマリ
ン、3,3’−カルボニルビス(ジエチルアミノクマリ
ン)などのアミノクマリン類、ベンズアントロン、フェ
ナントレンキノンなどの芳香族ケトン類など、一般に光
硬化性樹脂に使用されるようなもの、その他電子写真の
電荷移動剤として使用されるものであれば好ましく使用
できることもある。
【0031】光開始剤や増感剤は本発明前駆体組成物に
対して0.01〜30重量%、さらに好ましくは0.1
〜20重量%添加するのが好ましい。この範囲を外れる
と感光性が低下したり、ポリマーの機械特性が低下した
りするので注意を要する。これらの光開始剤や増感剤
は、単独で、あるいは2種以上混合して用いることがで
きる。
【0032】本発明組成物の感光性能を上げるために、
適宜、光反応性モノマーを用いることもできる。
【0033】光反応性モノマーとしては、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコー
ルジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタ
クリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、
メチレンビスメタクリルアミド、メチレンビスアクリル
アミドなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0034】光反応性モノマーはポリマーに対して1〜
30重量%の範囲で添加するのが好ましい。この範囲を
外れると感光性が低下したり、ポリイミド系ポリマーの
機械特性が低下したりするので注意を要する。これらの
光反応性モノマーは、単独で、あるいは2種以上混合し
て用いることができる。
【0035】本発明に用いられる溶媒としては、N−メ
チル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−
ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドなどの極性の非プロトン性溶
媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケト
ンなどのケトン類、酢酸エチル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、乳酸エチルなどのエス
テル類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類な
どの溶剤を単独、または混合して使用することができ
る。
【0036】本発明組成物の塗膜または加熱処理後の耐
熱性樹脂被膜と支持体との接着性を向上させるために適
宜接着助剤を用いることもできる。
【0037】接着助剤としては、オキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−
メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどの有
機珪素化合物、あるいはアルミニウムモノエチルアセト
アセテートジイソプロピレート、アルミニウムトリス
(アセチルアセトネート)などのアルミニウムキレート
化合物あるいはチタニウムビス(アセチルアセトネー
ト)などのチタニウムキレート化合物などが好ましく用
いられる。
【0038】また、必要に応じて本発明組成物と基板と
の塗れ性を向上させる目的で界面活性剤、乳酸エチルや
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートな
どのエステル類、エタノールなどのアルコール類、シク
ロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン
類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類
を混合してもよい。また、二酸化ケイ素、二酸化チタン
などの無機粒子、あるいはポリイミドの粉末などを添加
することもできる。
【0039】本発明における基板の材質は、例えば、金
属、ガラス、半導体、金属酸化絶縁膜、窒化ケイ素など
が挙げられる。好ましくは、シリコンウェハーが用いら
れる。
【0040】次に、本発明の方法を用いての耐熱性樹脂
前駆体の熱処理方法について説明する。
【0041】本発明における耐熱性樹脂前駆体を基板に
塗布する。塗布方法としては、スピンナを用いた回転塗
布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法があ
る。また塗布膜厚は、塗布方法、組成物の固形分濃度、
粘度によって調整することができるが、通常乾燥後の膜
厚が0.1〜150μmになるように塗布される。つぎ
に耐熱性樹脂前駆体を塗布した基板を乾燥して、耐熱性
樹脂前駆体皮膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレー
ト、赤外線などを使用し、50℃〜180℃の範囲で行
うのが好ましく、60℃〜150℃の範囲で行うのがよ
り好ましい。乾燥時間は1分〜数時間行うのが好まし
い。
【0042】次に、所望のパターンを有するマスクを用
い、露光を行う。露光量としては50〜1000mJ/
cm2の範囲が好ましい。特に好ましい範囲は100〜
600mJ/cm2である。
【0043】現像時のパターンの解像度が向上したり、
現像条件の許容幅が増大する場合には、現像前にベーク
処理をする工程を取り入れても差し支えない。この温度
としては50〜180℃の範囲が好ましく、特に60〜
150℃の範囲がより好ましい。時間は10秒〜数時間
が好ましい。この範囲を外れると、反応が進行しなかっ
たり、全ての領域が溶解しなくなるなどの恐れがあるの
で注意を要する。
【0044】ついで、未照射部を現像液で溶解除去する
ことによりレリーフ・パターンを得る。現像液はポリマ
ーの構造に合わせて適当なものを選択することができる
が、アンモニア、テトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイド、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノ
ール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミ
ン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミ
ノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノ
エチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性
を示す化合物の水溶液を好ましく使用することができ
る。
【0045】また、現像液として本組成物の溶媒である
N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロ
リドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチ
ルホスホルトリアミドなどを単独あるいはメタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール、水、メチルカル
ビトール、エチルカルビトール、トルエン、キシレン、
乳酸エチル、ピルビン酸エチル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、メチル−3−メトキシ
プロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネー
ト、2−ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサ
ノン、酢酸エチルなど、組成物の貧溶媒との混合液も好
ましく使用することができる。
【0046】現像は上記の現像液を塗膜面にそのまま、
あるいは、霧状にして放射する、現像液中に浸漬する、
あるいは浸漬しながら超音波をかけるなどの方法によっ
て行うことができる。
【0047】ついでリンス液により、現像によって形成
したレリーフ・パターンを洗浄することが好ましい。リ
ンス液としては、有機溶媒でリンスをする場合、現像液
との混和性の良いメタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチル
−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシ
プロピオネート、2−ヘプタノン、酢酸エチルなどが好
ましく用いられる。
【0048】現像後、100℃から500℃の温度をホ
ットプレートを用いて加え、耐熱性樹脂被膜に変換す
る。加熱条件としては、例えば、110℃、140℃、
160℃、180℃、190℃、220℃をこの順に各
2分ずつ、その後350℃で7分間などが挙げられる。
【0049】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明するために、実施
例で説明する。
【0050】<パターンプロファイルの評価>耐熱性樹
脂膜のパターンプロファイルは、東京精密社製の表面形
状荒さ測定機(サーフコム 1500A)を用いて評価
した。
【0051】評価方法を図1に示す。サーフコムで得ら
れた耐熱性樹脂被膜2のパターンプロファイルから、図
1で示した角度1を測定した。
【0052】合成例1 乾燥窒素気流下、1lの4つ口フラスコに4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル19.0g(0.095モ
ル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチ
ルジシロキサン1.2g(0.005モル)をN−メチ
ル−2−ピロリドン100gに入れ溶解させた。ここ
に、無水ピロメリット酸10.8g(0.05モル)と
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物15.0g(0.047モル)を加え、室温で
6時間反応を行いポリアミド酸を得た。ここに、N,N
−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド26g(0.
18モル)、N−フェニルグリシン2.5g、エチレン
グリコールジメタクリレート5g、3、3’−カルボニ
ルビス(7−ジエチルアミノクマリン)0.2gを加
え、感光性耐熱性樹脂前駆体のワニスAを得た。
【0053】合成例2 合成例1で得られたポリアミド酸に、N,N−ジエチル
アミノエチルメタクリレート33g(0.18モル)、
ジエチレングリコールジメタクリレート10gとN−フ
ェニルジエタノールアミン1.25g、N−フェニルグ
リシン1.25gを加え、感光性耐熱性樹脂前駆体のワ
ニスBを得た。
【0054】合成例3 乾燥空気気流下、500mlの4つ口フラスコに無水ピ
ロメリット酸10.9g(0.05モル)をγ−ブチロ
ラクトン100gに溶解させた。ここに、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート13g(0.1モル)、ピリジ
ン7gを加えて50℃で1時間反応を行った。この溶液
を氷冷し、ジシクロヘキシルカルボジイミド21g
(0.1モル)をγ−ブチロラクトン25gに溶解した
溶液を15分かけて滴下した。さらに、4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル10g(0.05モル)をγ−
ブチロラクトン25gに溶解させた溶液を10分かけて
滴下した。この溶液を氷冷下、3時間反応させ、ついで
50℃で1時間反応させた。反応終了後、析出した尿素
化合物をろ過で除いた。ろ液を3lの水に投入してポリ
アミド酸エステルの沈殿を生成した。この沈殿を集め
て、水とメタノールで洗浄の後に真空乾燥機で50℃、
24時間乾燥した。このポリアミド酸エステルの粉体1
5gとメルカプトベンズイミダゾール0.75g、トリ
メチロールプロパントリアクリレート1g、エチレング
リコールジメタクリレート2g、p−t−ブチルカテコ
ール0.5g、ミヒラーケトン0.5g、3−メタクリ
ロキシプロピルジメトキシシラン、1−フェニル−1,
2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム
を加えた感光性耐熱性樹脂前駆体のワニスCを得た。
【0055】合成例4 合成例1の4,4’−ジアミノジフェニルエーテルのか
わりに3,5−ジアミノ安息香酸−2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレートエステル(川崎化研製 BEM−S)
25.5g(0.095モル)を用い、さらに合成例1
の無水ピロメリット酸のかわりに3,3’,4,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.0g(0.
099モル)を用いて、ポリアミド酸を得た。この溶液
にN−フェニルジエタノールアミン1.25g、N−フ
ェニルグリシン1.25g、エチレングリコールジメタ
クリレート10gを加え感光性耐熱性樹脂前駆体のワニ
スDを得た。
【0056】合成例5 合成例1で得られたポリアミド酸にグリシジルメタクリ
レート13gを加え、室温で12時間反応させた。この
ワニスに、N−フェニルグリシン2.5g、エチレング
リコールジメタクリレート5g、3、3’−カルボニル
ビス(7−ジエチルアミノクマリン)0.2gを加え、
感光性耐熱性樹脂前駆体のワニスEを得た。
【0057】合成例6 合成例1の4,4’−ジアミノジフェニルエーテルのか
わりに2,2−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
30.4g(0.095モル)を用い、N−メチル−2
−ピロリドン150gを用いて溶解させた。上記以外は
合成例1と同様に作成した。ここに、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.4g
(0.1モル)を加え、室温で6時間反応を行い、ポリ
イミド前駆体を得た。この溶液にニフェジピン30gと
N−メチル−2−ピロリドン50gをともに加え、室温
で2時間攪拌し、感光性耐熱性樹脂前駆体ワニスFを得
た。
【0058】実施例1、比較例1 4インチのシリコンウェハ上に、ワニスAを、プリベー
ク後の膜厚が10μmとなるように、コーターディベロ
ッパーSKW−636(大日本スクリーン(株)製)を
用いて、スピンコートした。ついで、SKW−636の
真空吸着式ホットプレートを用いて、95℃で2分、1
00℃で2分乾燥を行った。つぎに、塗膜を露光機(キ
ャノン(株)製PLA−501F)にセットし、グレー
スケール(コダック社 Photographic step tablet No2
21 steps)を介して1分間露光を行った。このときの紫
外線の強度は8mW/cm2(365nm)であった。
【0059】ホットプレートで80℃、1分間のベーク
を行った後、N−メチル−2−ピロリドン(70部)と
キシレン(30部)の混合溶媒を用い、浸透現像を行っ
た。現像はSKW−636の現像装置を用いた。つい
で、イソプロピルアルコールで20秒間リンスし、スピ
ンナーで回転乾燥した。光学顕微鏡を用いてパターンを
観察したところ、所望のパターンが良好に得られた。得
られた露光・現像済みのウェハをSKW−636のホッ
トプレートを用いて、キュアを行った。キュア条件は1
20℃、140℃、160℃、180℃、200、22
0℃をこの順に各2分ずつ、その後350℃で7分間の
7段キュア(実施例1)、比較として、120で1分
間、140℃と200℃を3分間、その後350℃で7
分間の4段キュア(比較例1)も行った。キュア膜のパ
ターンをサーフコム1500A(東京精密製)で評価し
た。
【0060】パターン端の耐熱製樹脂被膜の傾斜は、4
段キュアを行ったものは30゜であるのに対し、7段キ
ュアを行ったものは40゜であり、段数を増やすことに
よりパターンプロファイルを改善できることがわかっ
た。
【0061】実施例2、比較例2 ワニスBを実施例1と同様にスピンコートし、80℃で
3分、100℃で3分乾燥を行った。紫外線の強度を1
0mW/cm2(365nm)にした他は、実施例1と
同様に露光、現像した。
【0062】次にキュア条件を120℃、140℃、1
60℃、180℃、200℃、220℃、240℃をこ
の順に各2分ずつ、その後350℃で7分間の8段キュ
ア(実施例2)、比較として、120で1分間、140
℃と200℃を3分間、その後350℃で7分間の4段
キュア(比較例2)にした他は、実施例1と同様に行っ
た。
【0063】パターン端の耐熱製樹脂被膜の傾斜は、4
段キュアを行ったものは29゜であるのに対し、8段キ
ュアを行ったものは43゜であり、段数を増やすことに
よりパターンプロファイルを改善できることがわかっ
た。
【0064】実施例3、比較例3 ワニスCを実施例1と同様にスピンコートし、80℃で
3分、100℃で3分乾燥を行った。つぎに、塗膜をg
線ステッパーNSR−1505−g6E(ニコン製)に
セットし、パターンの切られたレチクルを介してg線露
光を行った。このときの露光量は400mJ/cm
2(436nm)であった。
【0065】次に実施例1、比較例1と同様に現像、キ
ュアを行ったところ、パターン端の耐熱製樹脂被膜の傾
斜は、4段キュアを行ったものは31゜であるのに対
し、7段キュアを行ったものは41゜であり、段数を増
やすことによりパターンプロファイルを改善できること
がわかった。
【0066】実施例4、比較例4 ワニスDを実施例1と同様にスピンコートし、90℃で
3分、100℃で3分乾燥を行った。紫外線の強度を1
0mW/cm2(365nm)にした他は実施例1と同
様に露光した。
【0067】次にDV−605(東レ)を用いた他は、
実施例1と同様に現像した。次にキュア条件を120
℃、140℃、160℃、180℃、200℃、220
℃、240℃をこの順に各2分ずつ、その後350℃で
7分間の8段キュア(実施例4)、比較として、120
で1分間、140℃と200℃を3分間、その後350
℃で7分間の4段キュア(比較例4)を行った。
【0068】パターン端の耐熱製樹脂被膜の傾斜は、4
段キュアを行ったものは30゜であるのに対し、8段キ
ュアを行ったものは39゜であり、段数を増やすことに
よりパターンプロファイルを改善できることがわかっ
た。
【0069】実施例5、比較例5 ワニスEを実施例1と同様にスピンコートし、80℃で
2分、100℃で2分乾燥を行った。紫外線の強度を1
1mW/cm2(365nm)にした他は、実施例1と
同様に露光、現像した。
【0070】次にキュア条件を120℃、140℃、1
60℃、180℃、200℃、220℃、240℃をこ
の順に各2分ずつ、その後350℃で7分間の8段キュ
ア(実施例5)を行い、比較として、120で1分間、
140℃と200℃を3分間、その後350℃で7分間
の4段キュア(比較例5)を行った。
【0071】パターン端の耐熱製樹脂被膜の傾斜は、4
段キュアを行ったものは30゜であるのに対し、8段キ
ュアを行ったものは39゜であり、段数を増やすことに
よりパターンプロファイルを改善できることがわかっ
た。
【0072】実施例6、比較例6 ワニスFを実施例1と同様にスピンコートし、80℃で
2分、100℃で2分乾燥を行った。紫外線の強度を1
0mW/cm2(365nm)にした他は実施例1と同
様に露光、現像した。
【0073】次にキュア条件を100℃、120℃、1
40℃、160℃、180℃、200℃、220℃、2
40℃をこの順に各2分ずつ、その後350℃で7分間
の9段キュア(実施例6)を行い、比較として、120
で1分間、140℃と200℃を3分間、その後350
℃で7分間の4段キュア(比較例6)を行った。
【0074】パターン端の耐熱製樹脂被膜の傾斜は、4
段キュアを行ったものは30゜であるのに対し、9段キ
ュアを行ったものは43゜であり、段数を増やすことに
よりパターンプロファイルを改善できることがわかっ
た。
【0075】実施例7 キュア条件を110℃、120℃、140℃、180
℃、200℃、210℃、その後350℃で7分間の7
段キュアにした他は、実施例1と同様におこなった。
パターン端の耐熱製樹脂被膜の傾斜は41゜であり、比
較例1より段数を増やすことによってパターンプロファ
イルを改善できることがわかった。
【0076】実施例8 キュア条件を100℃、110℃、120℃、200
℃、210℃、220℃、その後350℃で7分間の7
段キュアにした他は、実施例1と同様におこなった。
【0077】パターン端の耐熱製樹脂被膜の傾斜は37
゜であり、比較例1より段数を増やすことによってパタ
ーンプロファイルを改善できることがわかった。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、ポリイミド前駆体やポ
リベンゾオキサゾール前駆体のパターンをホットプレー
トでキュアをしても、イナートオーブンでキュアした場
合に匹敵する良好なパターンプロファイルを得ることが
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱処理方法で得られた耐熱性樹脂被膜
の評価方法を模式したもの
【符号の説明】
1、測定角度 2、耐熱性樹脂被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08G 73/10 C08G 73/10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成した耐熱性樹脂前駆体組成物
    のパターンを、ホットプレートからの距離が1cm以内
    の加熱条件下、7種類以上の異なる温度で段階的に熱処
    理をおこなうことを特徴とする、耐熱性樹脂前駆体の熱
    処理方法。
  2. 【請求項2】熱処理の温度が、温度間隔が5℃から50
    ℃の範囲で異なる温度を100℃〜250℃の間で少な
    くとも6種類以上、かつ250℃から500℃の間の温
    度を1種類以上であることを特徴とする、請求項1記載
    の耐熱性樹脂前駆体の熱処理方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の耐熱性樹脂前駆体
    組成物が、一般式(1)で表される構造単位を主成分と
    する感光性耐熱性樹脂前駆体組成物であることを特徴と
    する耐熱性樹脂前駆体の熱処理方法。 【化1】 (R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する4価の
    有機基、R2は少なくとも2個以上の炭素原子を有する
    2価の有機基、R3およびR4は水素、アルカリ金属イ
    オン、アンモニウムイオン、または、炭素数1〜30の
    有機基を表す。R3、R4は同じでも異なっていても良
    い。)
  4. 【請求項4】請求項3記載の一般式(1)で表される構
    造単位を主成分とする感光性耐熱性樹脂前駆体組成物が
    エチレン性不飽和二重結合及びアミノ基を含む一般式
    (2)で表される化合物を含有することを特徴とする耐
    熱性樹脂前駆体の熱処理方法。 【化2】 (R5、R6、R7は炭素数1〜30の有機基であり、
    うち、少なくとも1つはエチレン性不飽和二重結合を含
    む。)
  5. 【請求項5】前記感光性耐熱性樹脂前駆体組成物が光開
    始剤および/または光増感剤を含有することを特徴とす
    る、請求項4記載の耐熱性樹脂前駆体の熱処理方法。
JP14895098A 1998-05-29 1998-05-29 耐熱性樹脂前駆体の熱処理方法 Pending JPH11343413A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002220483A (ja) * 2001-01-26 2002-08-09 Chisso Corp 液晶配向膜の形成方法および液晶表示素子

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