JPH11333832A - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents
農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの製造方法Info
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- JPH11333832A JPH11333832A JP10146747A JP14674798A JPH11333832A JP H11333832 A JPH11333832 A JP H11333832A JP 10146747 A JP10146747 A JP 10146747A JP 14674798 A JP14674798 A JP 14674798A JP H11333832 A JPH11333832 A JP H11333832A
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Abstract
性に優れた農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの製造方法
を提供する。 【解決手段】 懸濁重合された塩化ビニル系樹脂100
重量部に対し、安定剤1〜10重量部、及び可塑剤30
〜60重量部を含む樹脂組成物を混練、溶融、賦形し
て、厚さ30〜500μmの農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムを製造する方法であって、樹脂組成物を溶融する
前に、温度10〜130℃、ギャップ0.5〜1mm、
周速度10〜100m/minに調整された対をなす混
練ロールの間隙を通過させて混練し、塩化ビニル系樹脂
フィルム中に存在する塩化ビニル系樹脂の粒子径を0.
4μm以下にすることを特徴とする農業用塩化ビニル系
樹脂フィルムの製造方法。
Description
脂フィルムの製造方法に関する。詳しくは、脆性破壊し
難い農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの製造方法に関す
る。
ウス栽培、トンネル栽培等により種々の作物が栽培され
ている。農業用塩化ビニル系樹脂フィルムは、光線透過
率、保温性、機械的強度、耐候性等に優れていることか
らこのような施設園芸に使用されている。しかし、農業
用塩化ビニル系樹脂フィルムを寒冷地に展張した場合、
ハウスの外気温が極端に低下すると、農業用塩化ビニル
系樹脂フィルムの柔軟性が極度に低下する。このような
状況下では、強風や多大な積雪、又は何らかの振動等に
よってフィルムが破れ、穴があくことがある。従って、
耐脆性破壊性に優れた(脆性破壊率の低い)農業用塩化
ビニル系樹脂フィルムが望まれている。
えば、特開昭62−177050号公報には、塩化ビニ
ル樹脂100重量部に対し、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、タルク及び酸化ケイ素から選ばれた不
活性固体微粒子を1〜15重量部添加することにより脆
性破壊率を低下させる方法が開示されている。しかし、
不活性固体微粒子は、農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
の透明性を低下させたり、白化する原因となることがあ
るので必ずしも好ましい方法とはいえない。
問題に鑑み、特殊な添加剤を用いることなしに耐脆性破
壊性に優れた農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの製造方
法を提供することにある。
した結果、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを成形する
段階で、塩化ビニル系樹脂の粒子の形態が変化すること
に注目した。すなわち、安定剤、可塑剤等の添加剤を含
む塩化ビニル系樹脂組成物を混練する際に、塩化ビニル
系樹脂の粒子の崩壊が進行する。混練の後、溶融・ゲル
化状態を経て、粒子が融着してフィルム状に成形され、
冷却、固化して塩化ビニル系樹脂フィルムが成形され
る。賦形された塩化ビニル系樹脂フィルム中には、混練
・崩壊の程度に応じた大きさの粒子が存在する。
中の粒子の形態を定量化し、且つ、粒子の形状と脆性破
壊との関係を検討した結果、成形品である塩化ビニル系
樹脂フィルム中の粒子径が0.4μm以下となるように
樹脂組成物を混練することにより、上記課題が解決され
ることを見出し、本発明に到った。
ビニル系樹脂100重量部に対し、安定剤1〜10重量
部、及び可塑剤30〜60重量部を含む樹脂組成物を混
練、溶融、賦形して、厚さ30〜500μmの農業用塩
化ビニル系樹脂フィルムを製造する方法であって、樹脂
組成物を溶融する前に、温度10〜130℃、ギャップ
0.5〜1mm、周速度10〜100m/minに調整
された対をなす混練ロールの間隙を通過させて混練し、
塩化ビニル系樹脂フィルム中に存在する塩化ビニル系樹
脂の粒子径を0.4μm以下にすることを特徴とする農
業用塩化ビニル系樹脂フィルムの製造方法である。
ル系樹脂を主成分とする樹脂組成物をフィルム状に成
形、賦形する前に、充分に混練して塩化ビニル系樹脂の
粒子を崩壊させ、賦形されたフィルム中に含まれる粒子
径を0.4μm以下に制御することにある。微細化され
た粒子を含む本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、低温における機械的強度が優れており、特に、−5
℃における耐脆性破壊性に優れている。そのため、本発
明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを展張した施設園
芸ハウスが氷点以下の低温に晒された場合であっても、
フィルム破れ等を起こすことがない。寒冷地において、
特に有用である。
する。本発明の方法が適用できる農業用塩化ビニル系樹
脂フィルムの組成には特に制限がなく、公知の樹脂組成
物が適用できる。一般的には、塩化ビニル系樹脂に安定
剤、可塑剤等の添加剤を添加した樹脂組成物をリボンブ
レンダー、ヘンシェルミキサー等の混合機を用いて混合
する。次いで、得られた樹脂組成物を押出成形機、カレ
ンダーロール等の混練機で加熱、混練、溶融してフィル
ム状に成形した後、冷却ロール等を用いて冷却、賦形
し、巻取ロールによって巻き取り、巻物状の製品とする
ことにより製造される。
ィルムには、熱安定剤、可塑剤の他、必要に応じて、防
霧剤、滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、無機物、抗酸化
剤、安定化助剤、着色剤等の各種添加剤を配合すること
ができる。
重合された樹脂である。塩化ビニル系樹脂は、ポリ塩化
ビニルばかりでなく、塩化ビニルを主成分とする共重合
体も使用できる。塩化ビニルと共重合させることのでき
る単量体としては、塩化ビニリデン、エチレン、プロピ
レン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、マレイン酸、イ
タコン酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
塩化ビニル系樹脂の重合度は700〜2000程度が好
ましい。また、平均粒子径は20〜300μm程度のも
のが好ましい。
業用塩化ビニル系樹脂フィルムに使用されるものが用い
られる。例えば、ポリエチレンワックス、流動パラフィ
ン、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、脂肪族アルコー
ル、ステアリルアミド、メチレンビスステアリルアミ
ド、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、
リシノール酸バリウム、ジオクチルスズジラウレート、
ジオクチルスズマレート、フェノール類、有機フォスフ
ァイト化合物、β−ジケトン化合物等が挙げられる。こ
れらは単独でも、2種以上の混合物でも良い。熱安定剤
の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、1
〜10重量部である。好ましくは1〜5重量部である。
ート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジベンジル
フタレート、ジイソデシルフタレート、ジドデシルフタ
レート、ジウンデシルフタレート等のフタル酸誘導体、
ジオクチルフタレート等のイソフタル酸誘導体、ジ−n
−ブチルアジベート、ジオクチルアジベート等のアジピ
ン酸誘導体、ジ−n−ブチルマレート等のマレイン酸誘
導体、トリ−n−ブチルシトレート等のクエン酸誘導
体、モノブチルイタコネート等のイタコン酸誘導体、ブ
チルオレエート等のオレイン酸誘導体、グリセリンモノ
リシノレート等のリシノール酸誘導体、その他、エポキ
シ化大豆油、エポキシ樹脂系可塑剤等が挙げられる。こ
れらの可塑剤の配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量
部に対し30〜60重量部の範囲内である。
ル系可塑剤等を用いることができる。エポキシ系可塑剤
としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等の
植物油のエポキシ化物、エポキシ樹脂等が挙げられる。
エポキシ系可塑剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂100
重量部に対し、0.01〜10重量部である。
レジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、モ
ノキシレニル・ジクレジルホスフェート、ジキシレニル
フォスフェート、ジクレジル・エチルホスフェート、ク
レジル・ジエチルフェノールホスフェート、ジキシレニ
ル・エチルフェノールホスフェート、キシレニル・ジエ
チルフェニルホスフェート、トリエチルフェニルホスフ
ェート、クレジル・ジフェニルホスフェート、ジクレジ
ル・フェニルホスフェート、キシレニル・ジフェニルホ
スフェート、ジキシレニル・フェニルホスフェート等が
挙げられる。リン酸エステル系可塑剤の配合量は、塩化
ビニル系樹脂100重量部に対し1〜10重量部の範囲
内である。
げられる。具体的には、通常の界面活性剤の疎水基の炭
素に結合した水素のかわりにその一部または全部を弗素
で置換した界面活性剤で、特に、パーフルオロアルキル
基またはパーフルオロアルケニル基を含有する界面活性
剤である。フッ素系界面活性剤の配合量は、塩化ビニル
系樹脂100重量部に対し0.01〜0.5重量部であ
る。
ル系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル系、ハイ
ドロキノン系、シアノアクリレート系等各種の紫外線吸
収剤が挙げられる。具体的には、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−メチルフェニル)−5−ブトキシカルボニルベ
ンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフ
ェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾ
フェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、フェニル
サリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレ
ート、p−メチルフェニルサリシレート、p−オクチル
フェニルサリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線
吸収剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンジサリチレー
ト等のハイドロキノン系紫外線吸収剤、2−エチルヘキ
シル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレー
ト、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリ
レート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤が挙げら
れる。紫外線吸収剤は、単独又は、二種以上を組み合わ
せて使用することができる。ベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が特に好まし
い。その配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
し0.01〜3.0重量部である。
ミン系化合物が挙げられる。具体的には、2,2,6,
6−テトラメチルピペリジニル−4−ベンゾエート、ビ
ス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニ
ル)セバゲート、1,2,3,4−テトラ(4−カルボ
ニルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン)−ブタン、チヌビン−チヌビン−622(チバガイ
ギー社製)、LS−944(チバガイギー社製)、LA
−55(アデカアーガス化学社製)、のような2,2,
6,6−テトラメチルピリジン単位含有ヒンダードアミ
ン系光安定剤等が挙げられる。これら光安定剤は一種
類、または二種類以上組み合わせて使用してもよい。そ
の配合量は、塩化ビニル樹脂100重量部に対し0.0
5〜5重量部である。
外域に吸収のある無機物を配合することができる。具体
的には次のようなものがあげられる。炭酸マグネシウ
ム、マグネシウム珪酸塩(タルク)、酸化珪素、酸化ア
ルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、
リン酸金属塩、ハイドロタルサイト類(含水−又は無水
−アルミニウム/マグネシウム塩基性炭酸塩)、アルミ
ニウム/亜鉛塩基性炭酸塩炭酸リチウム−水酸化アルミ
ニウム包接化合物等が挙げられる。
マグネシウム、酸化珪素、炭酸マグネシウム、及びハイ
ドロタルサイト類がフィルムの透明性を低下させること
が少なく特に好ましい。これらの無機物は一種でも二種
以上を添加することもできる。その配合量は、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対し0.5〜10重量部であ
る。
は、フェノール系及び硫黄系抗酸化剤が使用できる。具
体的には、2,6−ジ−ブチル−4−メチルフェノー
ル、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−
4−エチルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネ
ート等を挙げることができる。これらの抗酸化剤は、単
独又は、二種以上を組み合わせて使用することができ
る。
は、トリフェニルホスファイト、ジオクチルフェニルホ
スファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、
ジフェニルイソデシルホスファイト、トリラウリルトリ
チオホスファイト、ジフェニルアシッドホスファイト等
をあげることができる。これらの安定化助剤は、単独又
は二種以上を組み合わせて使用することができる。
えばフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
ハンザイエロー、アリザリンレーキ、酸化チタン、亜鉛
華、パーマネントレッド、キナクリドン、カーボンブラ
ック等を挙げることができる。これらの着色剤も、単独
又は二種以上を組み合わせて使用することができる。以
上の抗酸化剤、安定化助剤、着色剤は、フィルムの性質
を悪化させない範囲、通常は、塩化ビニル系樹脂100
重量部に対して5重量部以下の範囲で選ぶことができ
る。
合して樹脂組成物とするには、各々必要量秤量し、リボ
ンブレンダー、バンバリーミキサー、スーパーミキサー
その他の従来公知の配合機、混合機を使用すればよい。
このようにして得られた樹脂組成物をフィルム化するに
は、それ自体公知の方法、例えば、溶融押出成形法(T
−ダイ法、インフレーション法)、カレンダー成形法等
の従来から知られている方法によってフィルム化すれば
よい。
法によりフィルム成形する前に、樹脂組成物を特定の条
件で混練し、塩化ビニル系樹脂の粒子を微細に崩壊させ
ることに特徴がある。通常、塩化ビニル系樹脂組成物を
フィルム成形する場合、150〜200℃程度の温度で
溶融、ゲル化するが、本発明では、溶融、ゲル化する前
に、比較的低温において樹脂を混練し、粒子に剪断力を
加えて微細に崩壊させる。このときの温度が高すぎると
局部的にゲル化が始まり、粒子の崩壊が充分に起こらな
い。かかる点を考慮すると、樹脂を混練する温度は10
〜130℃の温度範囲が好ましい。
方法として、対をなす混練ロールを用いる方法が挙げら
れる。剪断力は、対をなす混練ロールのギャップ及び周
速度に関係する。剪断力が小さいと粒子の崩壊が充分に
起こらず、また、剪断力が大き過ぎると粒子の崩壊が不
充分のうちにゲル化が開始する。成形品である塩化ビニ
ル系樹脂フィルム中に存在する粒子径を0.4μm以下
とすることを考慮すると、対をなす混練ロールのギャッ
プは0.5〜1mm、該ロールの周速度は10〜100
m/min.であることが好ましい。尚、本発明におけ
る混練ロールのギャップとは、対をなす混練ロールの相
対する表面の最短距離をいう。
おいて塩化ビニル系樹脂組成物を混練し、樹脂粒子に剪
断力を加えて微細に崩壊させた後、公知の方法により、
溶融、ゲル化させてフィルム成形する。成形温度は、1
50〜200℃程度の温度範囲である。溶融状態のフィ
ルムを冷却ロール等を用いて冷却してフィルム状に賦形
する。通常、フィルムの厚みは30〜500μmであ
る。
をヘンシェルミキサー(槽径:800mm、4本羽、回
転数500rpm)を用いて、最高温度100℃程度に
おいて5分間混合し、次いで、対をなすミキシングロー
ル(800mm径、周速度40m/min)を用いて、
180℃で混練した後、逆L型カレンダーロール(90
0mm径、180℃)で成形した場合、成形されたフィ
ルム中に存在する塩化ビニル系樹脂の粒子径は0.5〜
2μm程度である。
ム中に存在する塩化ビニル系樹脂の粒子径は0.4μm
以下である。フィルム中に存在する塩化ビニル系樹脂の
粒子を0.4μm以下に微細化した農業用塩化ビニル系
樹脂フィルムは、低温における機械的特性が良好であ
る。特に、耐脆性破壊性に優れ、低温における脆性破壊
率が低いものである。
ビニル系樹脂フィルムが、優れた耐脆性破壊性を有する
理由は定かではないが、樹脂を溶融、ゲル化させてフィ
ルム状に成形する際に、塩化ビニル系樹脂の粒子同士が
熱によって融着する時、小さい粒子程、単位体積当たり
の融着面積が大きい。そのため、大きい粒子を含むフィ
ルムよりも強固に融着しており、特に低温における機械
的特性が改善されるものと推定する。
ィルムは、特に、寒冷地における施設園芸用ハウス(温
室)、トンネル等の被覆用資材として用いられる。その
他、マルチング用にも使用することができる。
細に説明する。尚、実施例に示した、塩化ビニル系樹脂
フィルム中に存在する塩化ビニル系樹脂の粒子径、及び
フィルムの脆性破壊率は下記方法により測定した。 (1)粒子径(μm) 塩化ビニル系樹脂フィルムを液体窒素中で凍結した後、
切断して試験片とし、24時間アセトン(23℃)に浸
漬する。切断面に金をスパッタ蒸着する。切断面を走査
型電子顕微鏡〔(株)日立製作所製、形式:S−450
0、加速電圧:10KV、倍率:20000倍〕撮影し
た写真からランダムに30個の塩化ビニル系樹脂の粒子
を選定する。各粒子の粒子径(最長径)を測定し、その
平均値を粒子径とする。 (2)脆性破壊率(%) JIS P8134に準拠し(但し、三角錐は半径が1
/2インチの半球状のもの、試験温度:−5℃)容量1
10Kg・cm、衝撃速度2.2m/秒の条件下で試料
フィルム(試料数:30枚)に衝撃を与える。試料フィ
ルムを目視観察し、穴あき破れと脆性破壊に区別し、脆
性破壊した試料の割合を求める。
1300)100重量部、ジオクチルフタレート45重
量部、トリクレジルフォスフェート5重量部、エポキシ
樹脂2.5重量部、Ca−Ba−Zn系安定剤2.5重
量部、及び、ソルビタンパルミテート2重量部を、90
℃においてリボンブレンダーを用いて5分間混合して、
ポリ塩化ビニル樹脂組成物を製造した。
混練ロールA(径:250mm、ロール温度:10℃、
ロールギャップ:1mm、ロール周速度:100m/m
in)を用いて混練した。次いで、110℃においてヘ
ンシェルミキサーで10分間撹拌、混合し、更に、一対
の混練ロールB(径:250mm、ロール温度:165
℃、ロールギャップ:3mm、ロール周速度:20m/
min)を用いて混練した後、逆L型カレンダー装置を
用いてフィルム成形し、厚み75μmの農業用塩化ビニ
ル樹脂フィルムを製造し、紙管に巻き取った。得られた
農業用塩化ビニル樹脂フィルム中に存在する塩化ビニル
樹脂の粒子径、及び、該フィルムの脆性破壊率を上記方
法により測定した。得られた結果を〔表1〕に示す。
1〕に記載した条件に変更した以外、実施例1と同様に
して厚み75μmの農業用塩化ビニル樹脂フィルムを製
造した。塩化ビニル樹脂の粒子径及び該フィルムの脆性
破壊率を実施例1と同様にして測定した。得られた結果
を〔表1〕に示す。
となしに、耐脆性破壊性に優れた農業用塩化ビニル系樹
脂フィルムの製造方法が提供される。本発明により製造
される農業用塩化ビニル系樹脂フィルム中に存在する塩
化ビニル系樹脂の粒子径は0.4μm以下であり、耐脆
性破壊性に優れ、低温における脆性破壊率が低い。その
ため、寒冷地における施設園芸用資材として有用であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 懸濁重合された塩化ビニル系樹脂100
重量部に対し、安定剤1〜10重量部、及び可塑剤30
〜60重量部を含む樹脂組成物を混練、溶融、賦形し
て、厚さ30〜500μmの農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムを製造する方法であって、樹脂組成物を溶融する
前に、温度10〜130℃、ギャップ0.5〜1mm、
周速度10〜100m/minに調整された対をなす混
練ロールの間隙を通過させて混練し、塩化ビニル系樹脂
フィルム中に存在する塩化ビニル系樹脂の粒子径を0.
4μm以下にすることを特徴とする農業用塩化ビニル系
樹脂フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14674798A JP3850982B2 (ja) | 1998-05-28 | 1998-05-28 | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14674798A JP3850982B2 (ja) | 1998-05-28 | 1998-05-28 | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11333832A true JPH11333832A (ja) | 1999-12-07 |
JP3850982B2 JP3850982B2 (ja) | 2006-11-29 |
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ID=15414690
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14674798A Expired - Lifetime JP3850982B2 (ja) | 1998-05-28 | 1998-05-28 | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3850982B2 (ja) |
-
1998
- 1998-05-28 JP JP14674798A patent/JP3850982B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3850982B2 (ja) | 2006-11-29 |
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Legal Events
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