JPH11314678A - 高純度薬品液用容器 - Google Patents
高純度薬品液用容器Info
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- JPH11314678A JPH11314678A JP10125470A JP12547098A JPH11314678A JP H11314678 A JPH11314678 A JP H11314678A JP 10125470 A JP10125470 A JP 10125470A JP 12547098 A JP12547098 A JP 12547098A JP H11314678 A JPH11314678 A JP H11314678A
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Abstract
が低下せず、破損しにくい容器を提供する。また、その
容器から容易かつ安全に、高純度薬品液を取り出す。 【解決手段】高純度薬品液用容器は、ポリオレフィン系
高純度樹脂で成形された柔軟性の内容器2と、その内容
器2を収納する気密性で自立の外容器3とが、両者の間
の空間を外界に対して密閉開放自在に連結され、内容器
2は逆止弁19を途中に連結した液排出管16が底部ま
で挿入されて密閉され、外容器3には加圧源11に連結
されるコネクタ12が取り付けられている。
Description
分野で使用される高純度薬品液の貯蔵および排出に用い
られる容器に関するものである。
り、集積回路等のデザインルールも微細化の一途をたど
っている。このような微細加工に用いられるフォトレジ
スト液等の高純度薬品液は、保存および輸送中に不純微
粒子の増加、成分の変性、組成の量的変化、不純金属元
素の増加、または感光成分の光による変質による品質の
低下を招かないことが要求される。フォトレジスト液中
の不純微粒子の増加や成分の変性は、主に容器の材質か
ら液中への浸出により起こる。変質した液を基板に塗布
してフォトレジスト膜を形成すると、ピンホールが発生
する。また液の組成の量的変化は、液中の有機溶剤の外
部への透過により起こる。このとき粘度が変化するので
フォトレジスト膜厚が変動してしまう。これらのフォト
レジスト液の品質の低下は、半導体、液晶ディスプレイ
の品質および歩留まりに著しい悪影響を及ぼし、この液
自体の保存期間を短くしてしまう。
ている間に、不純微粒子が浸出し、品質が低下する度合
いを示す指標としてクリーン度というものがある。クリ
ーン度は、検査容器に一定期間超純水あるいはフォトレ
ジスト液を貯蔵した後、貯蔵されていた内容液1ml中
に粒径0.2μm以上の微粒子がいくつ存在するかを算
定して求める。具体的には次式で定義される。
査容器からサンプリングした内容液の量である。まず初
期クリーン度を測定するためのサンプリング液は次のよ
うにして採取される。容量a(ml)の検査容器に容量
の半分、a/2(ml)の超純水あるいはフォトレジス
ト液を入れ、15秒間振とうし24時間静置した後に採
取される。貯蔵後のクリーン度を測定するためのサンプ
リング液は、初期クリーン度測定後の容器に栓体を取り
付けて一定期間放置し、気泡を発生させないように容器
を3回転させた後に採取される。cはサンプリング液全
量中に含まれる粒子径0.2μm以上の微粒子をパーテ
ィクルカウンターで数えた値である。その数値をもとに
式(1)で初期および一定期間貯蔵後のクリーン度を算
出する。クリーン度の数値が低いほどフォトレジスト液
の品質が良いことを示す。クリーン度が100個/ml
未満であると、半導体、液晶ディスプレイ(LCD)の
品質および歩留まりが低下することなく、薬液を安定し
て貯蔵できる。
液を収容する容器としてガラス容器や金属容器が用いら
れている。しかしながらガラス容器からはナトリウムイ
オンの溶出、金属容器からは鉄などの金属イオンの溶出
が指摘されている。このような悪影響を防ぐ方法とし
て、特公平6−99000号公報には、不活性の耐腐食
性プラスチックフィルム(ポリテトラフルオロエチレ
ン)で作ったパウチと、パウチを取り巻く外部ボトルま
たはオーバーパックからなる容器を用い、分配装置によ
りパウチ内の薬液を排出する方法が提案されている。
トラフルオロエチレンのパウチはクリーン度が良好なレ
ベルにない。このパウチは使い捨てであるが、使用後の
廃棄が困難であるという問題点もある。さらにポリテト
ラフルオロエチレンは高価である。
たもので、フォトレジスト液等の高純度薬品液の保存お
よび輸送中に、その品質が低下せず、破損しにくい容器
を提供することを目的とする。また、高純度薬品液を容
易かつ安全に、取り出すことができる容器を提供するこ
とを目的とする。
めになされた本発明を、実施例に対応する図面を参照し
て記載すると以下のとおりである。
容器は、図1に示すとおり、ポリオレフィン系高純度樹
脂で成形された柔軟性の内容器2と、その内容器2を収
納する気密性で自立の外容器3とが、両者の間の空間を
外界に対して密閉開放自在に連結され、内容器2は逆止
弁19を途中に連結した液排出管16が底部まで挿入さ
れて密閉され、外容器3には加圧源11に連結されるコ
ネクタ12が取り付けられている。
り、内容器の口20に液排出管16を保持する気密保持
具17が外容器の口21に螺合し、その螺合の開閉によ
り外容器3の内部が外界に密閉開放自在であることが好
ましい。
4に示すように、液排出管16が逆止弁19を途中に連
結した上部分16A、および内容器2に挿入される下部
分16Bに分離されており、その上部分16Aだけを保
持する気密保持具17と交換的に外容器の口21に螺合
して外容器3の内部および内容器2の内部が外界に対し
密閉開放する開閉蓋31を有していてもよい。
(または)開閉蓋31が内容器2と同質のポリオレフィ
ン系高純度樹脂で成形されていることが好ましい。この
ような材質にすることにより、高純度薬品液4と接触し
ても微粒子や金属イオンの浸出が阻止できるようにな
る。
チレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチル−ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、またはオクテン−1のオレフイ
ンの重合体、およびエチレンとそれ以外のオレフインの
共重合体、またはこれら重合体のブレンド重合体が使用
できる。
い含有量は15重量%以下であり、共重合体の分子構造
はアタクチック、アイソタクチックまたはシンジオタク
チックが好ましい。重合法は低圧法あるいは中圧法が好
ましい。
ル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)
により測定される重量平均分子量1×103以下の重合
体の含有量は、5重量%未満である。この重合体の含有
量が5重量%以上のもので成形した容器は、高純度薬品
液中へ不純微粒子が容易に浸出し、クリーン度が100
個/ml以上となるので好ましくない。
溶媒(オルトジクロルベンゼン)に溶かして試料溶液と
し、GPCで分子量および分子量分布を測定する方法に
より行う。重量平均分子量および数平均分子量は次式に
より算出される。
る。GPCの測定条件は、装置が150CV(Wate
rs社製)、カラムがTSKgelGMH−HT(東ソ
ー株式会社製)、溶媒がオルトジクロルベンゼン、温度
が138℃、検出器は示差屈折計である。
度樹脂とする際には、触媒が適宜所定量用いられる。こ
のとき、必要に応じて中和剤、酸化防剤および耐光安定
剤が添加されるが、それらの添加量が多いと、内容器2
から高純度薬品液4中へ溶出し、不純微粒子の原因とな
る。
く、低圧法の場合は塩素キャッチャーとして使用され
る。中和剤はカルシウム、マグネシウム、バリウムのよ
うなアルカリ土類金属のステアリン酸塩が挙げられる
が、これらは重合工程での触媒の活性を上げるなどの操
作で最低量とすることが必要である。中和剤の含有量が
樹脂組成物に対して0.01重量%を超えると、クリー
ン度は100個/mlを超え半導体やLCDの品質およ
び歩留まりを悪化させる。したがって中和剤の含有量は
樹脂組成物に対して0.01重量%以下にする。
ン、ペンタエリスチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートのフェノール
系酸化防止剤が挙げられる。中和剤と同様の理由によ
り、酸化防止剤の含有量は樹脂組成物に対して0.01
重量%以下にする。
2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾールのベンゾトリアゾ
ール系耐光安定剤、ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジン)セバケート、ポリ〔{6−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5
−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレ
ン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペジル)
イミノ}〕のヒンダードアミン系の耐光安定剤が挙げら
れる。中和剤と同様の理由により、耐光安定剤の含有量
は樹脂組成物に対して0.01重量%以下にする。
有されるメチルエチルケトンなどのケトン類、乳酸エチ
ルなどのエステル類、γ−ブチロラクトンなどのラクト
ン類およびエチルセロソルブアセテートなどのセロソル
ブ類に対するバリアー性があることが好ましい。
プロセスや液晶ディスプレイ用に使用されるフォトレジ
スト液や希釈溶剤をはじめ、その他の高純度薬品が貯蔵
できる。半導体プロセス用フォトレジストの例として
は、クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂およ
びポリ(ビニルフェノール)等のアルカリ可溶性樹脂
と、べンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、ナフト
キノンジアジドスルホン酸エステル、べンゾキノンジア
ジドスルホン酸アミドおよびナフトキノンジアジドスル
ホン酸アミド等のキノンジアジド系感光剤とを必須成分
として含有するポジ型フォトレジストである。液晶ディ
スプレイ用カラーレジストとしては、アクリル酸エステ
ルモノマー、トリハロメチルトリアジン系光重合開始剤
とアクリル酸/アクリル酸エステルの共重合体からなる
フォトポリマーに有機顔料を分散させたものが挙げられ
る。
nmの光に感光し易い成分を含んでいるので、外容器3
は遮光性を有する必要がある。また、外容器3は薬液に
直接接触しないため、最大3.0kg/cm2の圧送圧
に耐えられる材質であれば特別な材質のものを使用する
必要はない。外容器3の材質は、ステンレスなどの金属
材料、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどのプラスチック材料が好ましい。
器の実施例を、図を参照して詳細に説明する。高純度薬
品液用容器の全体外観は、図1に示してあり、柔軟な内
容器2と、その内容器2を収納する気密性で自立の外容
器4とからなる。
フィルムからなり、図2に示すとおり、重ね合わせたフ
ィルムの周囲に融着部分6を持つ袋となっており、未使
用時には潰すことができる。
ルターで濾過したクリーンエアーを吹き込みながらイン
フレーションで筒状に成形して得られる。筒状の一枚に
孔を開け、チューブホルダー29をヒートシールで融着
する。この筒状フィルムに未加工の筒状フィルムを重ね
合わせ、四方をヒートシーして内容器2を得る。したが
って内容器2は樹脂フィルムが二重層となる。また、ア
ルミニウムなどの金属材料やポリアミド、ポリビニルア
ルコール、ポリ(エチレン−コ−ビニルアルコール)な
どのプラスチック材料から自由に選択して作製される多
層構造フィルムを、内容器2の外側に覆うと、内容器2
に遮光性や溶剤バリアー性、さらに漏れに対する安全性
が付与される。内容器2に取り付けられチューブホルダ
ー29は、口20を有し、切り込み22が形成されてい
る。
16が底部まで挿入され、外部へ導出されている。液排
出管16は、途中に逆止弁19を連結した上部分16A
と下部分16Bとからなり、途中は中栓25により密閉
して連結されている。下部分16Bは内容器2の口20
に密閉して挿入され、上部分16Aは逆止弁19を途中
に連結し、固定具27によりホルダ28に固定されてい
る。液排出管16Bの上部先端部には、通気孔36が適
当な個数設けられている。
が螺合して内容器2が密閉して封入される。気密保持具
17は、キーコード24を有する中栓25と、袋ナット
26から構成される。チューブホルダー29側の凸型キ
ーコード23と凹型キーコード24が嵌合され、袋ナッ
ト26が外容器の口21にネジ込まれる。袋ナット26
は、それを緩めたときに、内容器2と外容器3と間の空
間が外界に開放される通気孔30を有している。
る加圧源11が連結されている。加圧源11に耐圧ホー
スで繋がれたコネクタ12は、外容器3内部の残留圧力
を開放するための通気孔14と、それを塞ぐためのコネ
クタカバー13を有し、外容器3の内部に通じたプラグ
15に接続されている。また外容器3には取手7が取り
付けられている。
使用するための、ねじ込み蓋31が用意される。蓋31
には、適当な個数の通気孔35と、パッキン32、3
3、34が設けられている。
説明する。
2を細く折って外容器3に挿入し、内容器2のチューブ
ホルダー29を外容器3の口21に填める。この状態の
内容器2に、高純度薬品液を薬液導入ノズル(不図示)
から、液排出管下部16Bを通じて注入する。内容器2
は外容器3と適度な空間を残して膨満したら、注入を止
め、蓋31が外容器3の口21にねじ込まれることによ
り内容器2、液排出管下部16Bも密閉される。この状
態で保管、輸送がされる。
り高純度薬品液が蒸発し、高純度薬品液用容器の内圧が
上がる。このとき、蓋31を緩めると、図4の矢印bに
示すように、外容器3の内圧は切り込み22、パッキン
32と外容器3との間を経て通気孔35より外部へ開放
される。内容器2の内圧は、矢印cに示すようにパッキ
ン33と液排出管16Bとの間、通気孔36、パッキン
32と外容器3との間を経て通気孔35より外部へ開放
される。液排出管下部16Bの内圧は、矢印dに示すよ
うに、パッキン34の間、パッキン32と外容器3との
間を経て通気孔35より外部へ開放される。この操作に
より高純度薬品液4の吹出しや蓋31の吹飛びを起こす
ことなく、残留圧力を開放し、安全に蓋31を取り外す
ことができる。
り出すときには、前記のとおり蓋31を緩めて取り外
し、気密保持具17を外容器の口21に取付け、液排出
管上部16Aを、液排出管下部16Bに連結する。凸型
キーコード23と凹型キーコード24を嵌合させ、袋ナ
ット26を外容器の口21に締めると、内容器と外容器
は密閉される。次いで圧縮空気ボンベ11に接続された
コネクタ12を、プラグ15に接続し、コネクタカバー
13により通気孔14を閉じる。圧縮空気ボンベ11の
レギュレータを開いて送気すると、外容器3と内容器2
との間に圧縮空気が導入され、圧力により内容器2から
高純度薬品液4が逆止弁19、液排出管16経て排出さ
れる。送気を止めた後、コネクタカバー13を引き上げ
ると、通気孔14が露出し、内容器2と外容器3との間
の残留圧力は開放される。
も、残留圧力は、矢印a(図3参照)のように、切り込
み22、外容器3と中栓25の間、通気孔30を経て自
動的に外部へ開放される。同時に、内容器2内および液
排出管16内の残留圧力も開放される。したがって高純
度薬品液4が吹出したり、外容器3および内容器2の口
部に取り付けられた部材の吹き飛ぶことがない。
4は加圧源11から供給されるガスと直接接触しないた
め、この液へのガスの溶け込みによる品質の低下がない
ので、ガスは必ずしも不活性ガスであることを要しな
い。
高純度薬品容器、および本発明を適用外の比較例1と2
の容器を試作した例を記載する。
度が0.935g/cm3、メルトインデックスが0.
20g/10min.で、重量平均分子量1×103以
下の重合体を2.57重量%含有し、中和剤、酸化防剤
および耐光安定剤を含まない高密度ポリエチレンペレッ
トを用いた。この樹脂をインフレーション成形機を使用
して、押出機(スクリュー直径:50m/m、L/D=
26(D:スクリュー直径、L:スクリュー有効長))
の中で200℃に溶融し、環状ダイス(ダイ口径50m
/m、ダイ・ギャップ2.0m/m)から押出、ブロー
アップレシオ3.5で成形し、厚さ60μm、折径28
0mmの筒状のフィルムを得た。この筒状のフィルムを
二つ重ね、所定の長さに切断し、そのうちの片方のフィ
ルムの所定の部位に穴を開け、その穴に内容器の口20
を有するチューブホルダー29を通してヒートシールし
て固着した。その後両方のフィルムを重ねて四方をヒー
トシールして、内容器Aを試作した。
定した。これをステンレス製の外容器(内容量:4リッ
トル)内に設置した。この容器に超純水製造装置(商品
名:トレピュアLV−10T(東レ株式会社製))によ
り製造した超純水2リットルを入れ、スクリューキャッ
プを取り付けて密閉して15秒間振とうし、24時間静
置後に5ml採取し、その中に浸出した0.2μm以上
の微粒子の数をパーティクルカウンター(タイプ:KL
−22(リオン株式会社製))で測定した。水中の微粒
子数(個/ml)を式(1)と同様の次式(4)で計算
し、超純水によるクリーン度とした。その結果を表1に
示した。
12個/mlと不純微粒子の浸出が極めて少なかった。
ラック樹脂およびナフトキノンジアジドスルホン酸エス
テル系感光剤を含む固形分と、溶剤がエチルセロソルブ
アセテートからなるポジ型フォトレジスト(レジスト
A)を2リットルを入れ、上記と同様に(5)式によ
り、クリーン度を求めた。その結果を表1に示した。
常温で1ヶ月間放置した。1ヶ月間経過した容器を、気
泡を発生させないように3回転させて、容器内のフォト
レジスト液を振とうし、5ml採取して上記と同様にし
てフォトレジスト液中の微粒子数(個/ml)を計算
し、1ヶ月後のクリーン度とした。その結果を表1に示
した。
クリーン度は15個/ml、1ヶ月後のクリーン度は2
4個/mlであり、不純微粒子の溶出が極めて少なかっ
た。
A)4リットルを入れ、キャップにより完全に密閉した
状態で23℃および40℃の恒温室へ保管、経時による
エチルセロソルブアセテートの重量減少量(%)を測定
した。その結果を表1に示した。
の重量減少量は0.01%以下、40℃での3ヶ月後の
重量減少量は0.01%以下であり重量減少量は極めて
少なかった。
ットルを入れ、キャップにより完全に密閉した状態で2
3℃の恒温室へ保管、6ヶ月後のエチルセロソルブアセ
テート中のメタルイオン濃度をICP−MS(HP−4
500:横河アナリテイカルシステムズ製)により測定
した。その結果を表2に示す。
月経過後もメタルイオン濃度の増加は認められなかっ
た。
るフォトレジスト液の塗布性能への影響を調べるため、
23℃で1週間保存後のレジスト液を図1に示した高純
度薬品用容器を用い、中間タンクを通して塗布装置に接
続し、スピンコーターを用いてシリコンウエハーに塗布
し、フォトレジストの膜厚および塗布性(ピンホールお
よびストリエーションの有無)を検査した。その結果を
表3に示す。
スピンコーター(4000rpm)を用いてフォトレジ
スト液を塗布後、90℃で1分間プリベークしたときの
フォトレジスト膜の厚みであり、その変動の許容値は初
期値の±0.5%以内である。塗布性の“良好”はスト
リエーションおよびがピンホールが認められなかったこ
とを示す。塗布性能の総合判定における“良好”はフォ
トレジスト膜の厚みの変動が初期値の±0.5%以内で
あり、かつ塗布性が良好であることを示す。
がなく、また流量も安定し、均一なフォトレジスト膜が
得られた。
直後および3ヶ月保存後のレジストAを、常法により洗
浄したシリコンウエハーにスピンコーターを用いて所定
の条件で塗布し、90℃のホットプレートで1分間ベー
クした。次いで、i線用ステッパーを用いて露光した。
得られたウエハーを110℃のホットプレートで1分間
べークした。これらのウエハーをアルカリ現像液(2.
38%テトラメチルアンモニウムハイドロオキシド水溶
液)で現像してポジ型パターンを得た。得られたポジ型
パターンの解像度、実効感度、残膜率、スカム(現像残
り)の有無およびシリコンウエハーとの密着性の諸性能
のついて評価した。その結果を表4に示す。
スト液の塗布性能と解像度、感度、残膜率、スカムの有
無およびシリコンウエハーとの密着性の諸性能に大きな
変動がなく、長期保存後のレジストAは変質していなか
った。
度ポリエチレンによるフィルムを内側とし、市販のポリ
アミド多層フィルム(外側よりナイロン6,6/接着樹
脂/低密度ポリエチレン=20/10/30(μm))
で外側で覆うことにより二重袋としたこと以外は、実施
例1と同様にして内容器Bを作製した。これをブロー成
形により製造したポリエチレン製の硬質な外容器(内容
量:4リットル)内に設置した。
量(%)およびメタルイオン濃度を測定した。その結果
を表1および表2に示した。
15個/ml、レジストB中のクリーン度は13個/m
l、1ヶ月後のクリーン度は25個/mlと不純微粒子
の浸出が極めて少なかった。
0.01%以下、40℃での3ヶ月後の重量減少量は
0.01%以下であり重量減少量は極めて少なかった。
て6ヶ月経過後もメタルイオン濃度の増加は認められな
かった。
の胴部1×4cm角を切り取り、分光光度計(タイプ:
Ubest−55(日本分光株式会社製))により波長
900〜200nmの吸光度を測定した。600nmの
吸光度は7.0(透過率10 −5%)で、400nmの
吸光度も7.0(透過率10−5%)と、極めて良好な
遮光性を示す。この時のサンプルの厚みは3.67mm
であった。
ール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂を主成分とする
アルカリ可溶性樹脂およびナフトキノンジアジドスルホ
ン酸エステル系感光剤等を含む固形分と、2−ヘプタノ
ン等の溶剤からなるポジ型フォトレジスト(レジスト
B)に替えて、実施例1と同様に塗布性能を調べ、その
結果を表3に示す。また、実施例1と同様にフォトレジ
ストの性能を調べ、得られたポジ型パターンの解像度、
実効感度、残膜率、スカム(現像残り)の有無およびシ
リコンウエハーとの密着性の諸性能について評価した。
その結果を表4に示す。
スト液の塗布性能と解像度、感度、残膜率、スカムの有
無およびシリコンウエハーとの密着性の諸性能に大きな
変動がなく、長期保存後のフォトレジスト液は変質して
いなかった。
ロエチレン(PTFE)により作製した。内袋Dは、密
度が0.924、メルトインデックスが1.50g/1
0min.であり、重量平均分子量1×103以下の重
合体を5.86%含有する低密度ポリエチレン(LDP
E)により作製した。内袋Cと内袋Dとを、各々実施例
1と同様のステンレス製の外容器内に設置した。実施例
1と同様に、クリーン度、重量減少量(%)およびメタ
ルイオン濃度を測定した。その結果を表1および表2に
示した。
製内袋Cの水中のクリーン度は110個/ml、フォト
レジスト中のクリーン度は265個/ml、1ヶ月後の
クリーン度は358個/mlと不純微粒子の溶出が多
く、またカルシウムおよび鉄イオンの溶出も認められ
た。また、LDPE製内袋Dの水中のクリーン度は25
75個/ml、フォトレジスト中のクリーン度は265
6個/ml、1ヶ月後のクリーン度は3290個/ml
であり、多量の不純微粒子の溶出が認められ、カルシウ
ム、鉄およびアルミニウムイオンの溶出も多く認められ
た。
袋Cの経時によるエチルセロソルブアセテートの重量減
少量(%)は、23℃での6ヶ月後の重量減少量は0.
01%以下、40℃での3ヶ月後の重量減少量は0.0
1%以下であり重量減少量は極めて少なかった。一方、
LDPE製内袋Dの経時によるエチルセロソルブアセテ
ートの重量減少量(%)は、23℃で6ヶ月後の重量減
少量は0.01%、40℃で3ヶ月後の重量減少量は
0.02%であり、溶剤の透過が認められた。
の内袋はパーティクルおよびメタルイオンの溶出が多
く、フォトレジストが汚染されており、フォトレジスト
液の容器としては向かない。
よびガラス瓶を用いて、実施例1と同様に、クリーン
度、吸光度、重量変化量およびメタルイオン濃度を測定
した。その結果を表1および表2に示した。
リーン度は273個/ml、フォトレジストAのクリー
ン度は656個/ml、それの1ヶ月後のクリーン度は
863個/mlと不純微粒子の溶出が多く、また鉄イオ
ンおよびニッケルイオンの溶出も多かった。
/ml、レジストAのクリーン度は341個/ml、1
ヶ月後のクリーン度は506個/mlと不純微粒子の溶
出が多く、またナトリウムイオンの溶出も極めて多かっ
た。
不純微粒子およびメタルイオンの溶出が多く、フォトレ
ジストが汚染されており、フォトレジスト液の容器とし
ては向かない。
純度薬品液用容器は、高純度薬品液の保存および輸送中
に微粒子や金属イオンの浸出がなく、高純度薬品液の品
質を維持できる。さらに、内容器は破損しにくく、柔軟
性があるので使用後に外容器から容易に取り出すことが
できる。送液ユニットを密閉蓋と交換することにより、
高純度薬品液の貯蔵と排出を容易かつ安全に行うことが
できる。
体図である。
る。
部分、7は取手、11は加圧源、12はコネクタ、13
はコネクタカバー、14は通気孔、15はプラグ、16
・16A・16Bは液排出管、17は気密保持具、19
は逆止弁、20は内容器の口、21は外容器の口、22
は切り込み、23は凸型キーコード、24は凹型キーコ
ード、25は中栓、26は袋ナット、27は固定具、2
8はホルダー、29はチューブホルダ、30は通気孔、
31は開閉蓋、32・33・34はパッキン、35・3
6は通気孔、a・b・c・dは通気経路である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系高純度樹脂で成形さ
れた柔軟性の内容器と、その内容器を収納する気密性で
自立の外容器とが、両者の間の空間を外界に対して密閉
開放自在に連結され、内容器は逆止弁を途中に連結した
液排出管が底部まで挿入されて密閉され、外容器には加
圧源に連結されるコネクタが取り付けられていることを
特徴とする高純度薬品液用容器。 - 【請求項2】 内容器の口に該液排出管を保持する気
密保持具が外容器の口に螺合し、その螺合の開閉により
外容器の内部が外界に前記密閉開放自在であることを特
徴とする請求項1に記載の高純度薬品液用容器。 - 【請求項3】 該液排出管が逆止弁を途中に連結した
上部分、および内容器に挿入される下部分に分離されて
おり、その上部分だけを保持する前記該気密保持具と交
換的に外容器の口に螺合して外容器の内部および内容器
の内部が外界に対し密閉開放する開閉蓋を有することを
特徴とする請求項2に記載の高純度薬品液用容器。 - 【請求項4】 該液排出管および該気密保持具および
/または該開閉蓋が内容器と同質のポリオレフィン系高
純度樹脂で成形されていることを特徴とする請求項2ま
たは3に記載の高純度薬品液用容器。 - 【請求項5】 該ポリオレフィン系高純度樹脂が、エ
チレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチル−ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、またはオクテン−1のオレフイ
ンの重合体、およびエチレンとそれ以外のオレフインの
共重合体の中から選ばれる少なくとも1種類からなるこ
とを特徴とする請求項1または4に記載の高純度薬品液
用容器。
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