JPH09113494A - 分析試薬用溶液容器 - Google Patents

分析試薬用溶液容器

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JPH09113494A
JPH09113494A JP27545095A JP27545095A JPH09113494A JP H09113494 A JPH09113494 A JP H09113494A JP 27545095 A JP27545095 A JP 27545095A JP 27545095 A JP27545095 A JP 27545095A JP H09113494 A JPH09113494 A JP H09113494A
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JP
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solution
container
polyolefin
ultraviolet
solution container
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Katsuya Murakawa
勝哉 村川
Osamu Imaichi
脩 今市
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分析および分取操作中に溶液に混入したご
み、ほこり、微生物などの除去、および溶解した窒素、
酸素、二酸化炭素などの除去、またはその再溶解を防止
する専用の機器を不要とし、液が流れなくなることを検
出するセンサーなどの設備を不要とする分析装置用およ
び分析試薬用溶液の容器を提供する。 【解決手段】 最内層がポリオレフィン、最外層が紫外
線遮断剤および/または紫外線吸収剤を含有したポリオ
レフィンの少なくとも2層からなる複合フィルムの密閉
袋状物である分析試薬用溶液容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分析試薬用の貯蔵
容器や分析装置に付設される溶液の容器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、分析装置用溶液の容器としては、
分析試薬用の貯蔵容器がそのまま、あるいは内容物を別
の容器に入れ換えて、分析装置に付設される容器として
使用されている。それらはガラス製、テフロン製、ステ
ンレススチール製などの柔軟性に乏しい容器である。こ
れらの容器から溶液を送液する手段としては、ポンプが
常用されているため、容器中の溶液がポンプによって分
析装置へ送られ、該容器内の液面が低下するにつれて、
外気が容器内に取り込まれるように、外気に開放された
構造をとらざるをえないので、容器内の溶液への、外気
によってもたらされるごみ、ほこり、微生物などの混入
および外気、すなわち窒素、酸素、二酸化炭素などの溶
解を避けるのが困難であった。
【0003】そのため、通常は上記容器とポンプとの間
にフィルターを接続して、ポンプのチャッキ弁や液体ク
ロマトグラフ分析装置の場合はカラム先端部などが、ご
みなどで閉塞され、流量低下や分析装置の寿命が低下す
るのを防止していた。しかしフィルターは連続して使用
していると、ごみなどで閉塞してくるため、定期的な交
換が必要であった。
【0004】また窒素、酸素、二酸化炭素などは、以下
に示すような物理的・化学的障害の原因となるので、可
能な限り脱気しておく必要がある。
【0005】1)酸素による高圧下での溶媒や分析試
料、液体クロマトグラフ分析装置の場合は、カラム固定
相等の変質 2)二酸化炭素による検出器のバックグラウンドおよび
ノイズ変化 3)検出器セル内における気泡による検出エラー 4)液体クロマトグラフ分析装置の場合、カラム内にお
ける気泡によるカラムの特性劣化 5)ポンプ内における気泡によるポンプ弁の作動不安
定、流量変動溶液の脱気方法として、以下のものが知ら
れている。
【0006】1)減圧脱気…耐圧容器中で水流ポンプ等
により減圧して脱気する。
【0007】2)加熱脱気…使用温度以上、沸点以下ま
で加温し、さらに空気を巻き込まないようにし、ゆるや
かに撹拌して脱気する。
【0008】3)超音波による脱気…溶液を入れた容器
を、水を媒体とした超音波槽に浸し、5〜10分間超音
波をかける。
【0009】4)脱気装置による脱気…溶液の流路に直
接連結して使用する減圧方式の専用脱気装置による脱
気。
【0010】5)キャリアーガス脱気法…分析装置に容
器を設置したまま、溶液中にヘリウムを通気するヘリウ
ム置換方式の脱気ユニットにより脱気する。
【0011】このうち、1)〜3)の方法は、通常溶液
の容器を分析装置にセットする前に脱気するものである
から、これらの方法を採った場合も、そのセット後の外
気の溶液への再溶解を厳密に防止する必要があるとき
は、4)や5)の方法を組み合わせねばならなかった。
【0012】これらの点が改良されうる1例として、実
開昭60−41852号公報に記載されているように、
血液分析計などの液体試料分析計に用いられる空気、水
蒸気、および光に対する遮断性に優れた可とう性の大き
い膜体で形成された密閉袋体から構成してあることを特
徴とする液体保存容器がある。この膜体の層には、アル
ミニウム蒸着層が用いられており、そのため空気、水蒸
気、および光に対する遮断性が優れている。しかし内部
の液量が見えないため、容器内の液が全く無くなり液が
流れなくなることを、検出するセンサーを設け、ポンプ
を自動停止させねばならないなどの複雑な構造が必要で
ある。そこで一般的な分析装置に付設される容器として
は、上記の柔軟性に乏しい容器が、依然用いられてい
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このように、分析およ
び分取操作中に溶液に混入したごみ、ほこり、微生物な
どの除去、および溶解した窒素、酸素、二酸化炭素など
の除去、またはその再溶解を防止する専用の機器を不要
とするために、上記可とう性の大きい密閉袋体を用いて
も、液が流れなくなることを検出するセンサーを設ける
必要があった。本発明は、このような除去設備を不要と
すると共に、液が流れなくなることを検出するセンサー
などの設備をも不要とする、分析装置用および分析試薬
用溶液の容器を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、最内層がポ
リオレフィン、最外層が紫外線遮断剤および/または紫
外線吸収剤を含有したポリオレフィンの少なくとも2層
からなる複合フィルムの密閉袋状物である分析試薬用溶
液容器、および最内層がポリオレフィン、中間層がエ
チレン・ビニルアルコール共重合体またはポリ塩化ビニ
リデン、最外層が紫外線遮断剤および/または紫外線吸
収剤を含有したポリオレフィンの少なくとも3層からな
る複合フィルムの密閉袋状物である分析試薬用溶液容器
に関するものである。
【0015】本発明の分析試薬用溶液の容器は、上記の
とおり柔軟性に富む熱可塑性樹脂製の密閉袋状物であ
り、その中の溶液が分析装置へ送られる際、送液量に応
じて容器の内容積が減じるので、外気によってもたらさ
れるごみ、ほこり、微生物などが溶液に混入することは
ありえず、また外気成分が熱可塑性樹脂フィルムを透過
するとしても、その量はきわめて小さい。熱可塑性樹脂
フィルムとして上記の複合フィルムを使用することに
より、外気の透過量をさらに小さくすることができる。
また最外層に紫外線遮断剤および/または紫外線吸収剤
を含有しているので紫外線が遮光されており、溶液の光
劣化および変質が抑えられると共に、中の溶液量が確認
できるため、液が流れなくなることを検出するセンサー
などの設備が不要である。
【0016】以下、複合フィルム各層の材料について説
明する。
【0017】最内層には、後述の各種溶液を汚染しない
ように耐薬品性に優れ、かつ、ヒートシールによって強
くシールすることができるものが望ましく、ポリオレフ
ィンはこれらの要求を満たすものである。ポリオレフィ
ンの中でも直鎖状低密度ポリエチレンが、とくに望まし
い。
【0018】最内層にポリプロピレン、高密度ポリエチ
レンなどを使用した場合は、これらのピンホール強度を
補うために、この最内層に接して、その外側にエチレン
・酢酸ビニル共重合体、直鎖状低密度ポリエチレンなど
の層(以下、内層1という)を置くのがよい。
【0019】内層と外層の間に、エチレン・ビニルアル
コール共重合体またはポリ塩化ビニリデンを中間層とし
て使用すれば、窒素、酸素、二酸化炭素などの透過が、
より効果的に遮断される。
【0020】しかし、エチレン・ビニルアルコール共重
合体を用いた場合は、そこに水分が共存すると、ガスバ
リアー性が損なわれる。そこで最外層は、外気に含まれ
る水蒸気の透過を遮断して、中間層が水蒸気で侵される
のを防ぐことができるものが望ましく、このような水蒸
気バリアー性を有するものとして、ポリオレフィンをあ
げることができる。ポリオレフィンの中では、二軸延伸
ポリプロピレン(OPP)フィルムがよい。
【0021】その最外層には、溶液の光劣化および変質
を抑えるために、紫外線遮断剤および/または紫外線吸
収剤を含有させる。紫外線遮断剤としては、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化セリウムなどがあげられる。また紫
外線吸収剤としては、例えば2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクト
キシベンゾフェノン、2−(5−メチル−2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチ
ル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエ
ート、[2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノ
ラート)]−n−ブチルアミンニッケル塩(II)など
があげられる。
【0022】同じ理由で、溶液に水が含まれていて、そ
の水がエチレン・ビニルアルコール共重合体製の中間層
に達するおそれがある場合は、中間層の内側にポリ塩化
ビニリデン、OPPフィルムなどの層(以下、内層2と
いう)を置いて、中間層が内側から水で侵されるのを防
止するのがよい。中間層にポリ塩化ビニリデンを使用す
る場合は、この内層2は必ずしも必要ではない。
【0023】本発明の分析試薬用溶液の容器は、少なく
とも上記要件を満たしていればよく、3種4層型、ある
いは4種5層型など多様な形態をとることができる。
【0024】また場合によっては、層の間に接着用ポリ
マー(例えば無水マレイン酸、酢酸ビニル、メタクリル
酸メチルなどで変性したポリエチレンやポリプロピレ
ン)を用いてもよい。
【0025】以上の材料から分析試薬用溶液の容器を製
造するには、共押出ラミネーション成形法、共押出フィ
ルム成形法、押出ラミネーション成形法、ドライラミネ
ーション成形法などの一般的な熱可塑性樹脂の成形加工
法により成形した複合フィルムを、最内層が向き合うよ
うに2枚重ねて、溶液排出口を除いてその周縁を密封シ
ールすればよい。溶液容器に溶液が充填されたものは、
周縁のトップ部および両サイド部のみを密封シールし、
そのトップシール部にキャップ組立品によって封をした
溶液排出口をヒートシール法により接着接合し、のこり
のボトム部からごみ、ほこり、微生物などを含まず、か
つ十分に脱気された溶液を充填し、そのボトム部を密封
シールして製造することができる。
【0026】図1はこのようにして製造された、溶液が
充填されている溶液容器の1例の模式平面図であり、図
2は、そのX−X断面図である。溶液容器1は、熱可塑
性樹脂フィルム2の周縁を密封シールされており、3が
トップシール部、4がサイドシール部、5がボトムシー
ル部である。キャップ組立部は、排出口7、ゴム栓9
(例えば耐薬品性に優れたフッ素ゴム、水素化ニトリル
ゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、塩素化ポリ
エチレンゴム、多硫化ゴム、シリコンゴムなど)、キャ
ップ10および隔膜11(例えば耐薬品性に優れたテフ
ロン、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン、ポリオレフィ
ン、シリコンゴムなど)からなる。6は充填された溶液
である。図の例では、ボトムシール部を打ち抜いてつく
られた、溶液容器を吊り下げるための懸垂口8が設けら
れている。
【0027】本発明の分析試薬用溶液の容器は、分析装
置に用いる溶液として適当な理化学的性質をもつもの
を、充填することができる。例えばn−ペンタン、イソ
オクタン、ヘキサン、n−デカン、シクロヘキサン、シ
クロペンタン、二硫化炭素、四塩化炭素、イソプロピル
エーテル、トルエン、ベンゼン、エチルエーテル、クロ
ロホルム、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、1,
2,4−トリクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、
ジメチルホルムアミド、m−クレゾール、二塩化エチレ
ン、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサン、酢酸
エチル、酢酸メチル、ジメチルスルホキシド、ジエチル
アニリン、アセトニトリル、ピリジン、ヘキサフルオロ
イソプロパノール、イソプロパノール、n−プロパノー
ル、メタノール、エタノール、エチレングリコール、酢
酸、水、緩衝液、アミノ酸分析用試薬(ニンヒドリン水
溶液、o−フタルアルデヒド水溶液など)、酵素免疫測
定用試薬[酵素基質液(4−メチルウンベリフェリル−
β−D−ガラクトシド、過酸化水素など)、酵素標識試
薬(ペルオキシダーゼ標識抗体、ルミノールアルカリ性
溶液など)、洗浄液(生理食塩水、界面活性剤など)]
およびそれらの混合液などである。
【0028】本発明の分析試薬用溶液の容器が付設され
る分析装置としては、液体クロマトグラフ分析装置、イ
オンクロマトグラフ分析装置、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフ分析装置、フローインジェクション分析装
置、アミノ酸分析装置、自動滴定分析装置、臨床用生化
学分析装置などがあげられる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、例によって本発明を更に具
体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの例に
よって限定されるものではない。
【0030】例1 溶液として水/メタノール=6/4を用いる場合、以下
の構成からなる複合フィルムを、押出ラミネーション成
形して、溶液容器を製造する。
【0031】最内層/直鎖状低密度ポリエチレン(商品
名:ニポロン−Z、東ソー(株)製、密度:0.920
g/cm3,MFR:2g/10min) 内層2/ポリ塩化ビニリデン(商品名:クレハロン、呉
羽化成(株)製) 中間層/エチレン・ビニルアルコール共重合体(商品
名:エバール、クラレ(株)製、エチレン共重合比率:
38mol%、MFR:1.6g/10min) 最外層/紫外線遮断剤を含有したOPPフィルム(商品
名:チッソポリプロ、チッソ(株)製、密度:0.90
g/cm3,MFR:1.7g/10min) 製造された溶液容器を、液体クロマトグラフ分析装置に
おける溶液の容器に用いると、脱気装置が不要であると
共に溶液の光劣化および変質が抑えられ、液が流れなく
なることを検出するセンサーなどの設備が不要であり、
カラム寿命が延びて分離能力が長期間持続されるシステ
ムが得られる。
【0032】例2 溶液として緩衝液を用いる場合、以下の構成からなる複
合フィルムを、共押出ラミネーション成形して、溶液容
器を製造する。
【0033】最内層/ポリプロピレン(商品名:チッソ
ポリプロ、チッソ(株)製、密度:0.90g/c
3,MFR:10g/10min) 内層1/エチレン・酢酸ビニル共重合体(商品名:ウル
トラセン、東ソー(株)製、密度:0.925g/cm
3,MFR:2.5g/10min、酢酸ビニル含量:
6%) 内層2/OPPフィルム(商品名:チッソポリプロ、チ
ッソ(株)製、密度:0.90g/cm3,MFR:
1.7g/10min) 中間層/エチレン・ビニルアルコール共重合体(商品
名:エバール、クラレ(株)製、エチレン共重合比率:
38mol%、MFR:1.6g/10min) 最外層/紫外線吸収剤を含有したOPPフィルム(商品
名:チッソポリプロ、チッソ(株)製、密度:0.90
g/cm3,MFR:1.7g/10min) 製造された溶液容器を、イオンクロマトグラフ分析装
置、フローインジェクション分析装置、自動滴定分析装
置、臨床用生化学分析装置における溶液の容器に用いる
と、脱気装置が不要であり、配管系や検出器セルの詰ま
りが防止されると共に溶液の光劣化および変質が抑えら
れ、液が流れなくなることを検出するセンサーなどの設
備が不要であり、長期間安定した分析が持続されるシス
テムが得られる。
【0034】例3 溶液としてアセトニトリルを用いる場合、以下の構成か
らなる複合フィルムを、共押出ラミネーション成形し
て、溶液容器を製造する。
【0035】最内層/直鎖状低密度ポリエチレン(商品
名:ニポロン−Z、東ソー(株)製、密度:0.920
g/cm3,MFR:2g/10min) 内層2/OPPフィルム(商品名:チッソポリプロ、チ
ッソ(株)製、密度:0.90g/cm3,MFR:
1.7g/10min) 中間層/エチレン・ビニルアルコール共重合体(商品
名:エバール、クラレ(株)製、エチレン共重合比率:
38mol%、MFR:1.6g/10min) 最外層/紫外線遮断剤を含有したOPPフィルム(商品
名:チッソポリプロ、チッソ(株)製、密度:0.90
g/cm3,MFR:1.7g/10min) 製造された溶液容器を、液体クロマトグラフ分析装置に
おける溶液の容器に用いると、脱気装置が不要であると
共に溶液の光劣化および変質が抑えられ、液が流れなく
なることを検出するセンサーなどの設備が不要であり、
カラム寿命が延びて分離能力が長期間持続されるシステ
ムが得られる。
【0036】例4 溶液としてテトラヒドロフランを用いる場合、以下の構
成からなる複合フィルムを、共押出ラミネーション成形
して、溶液容器を製造する。
【0037】最内層/直鎖状低密度ポリエチレン(商品
名:ニポロン−Z、東ソー(株)製、密度:0.920
g/cm3,MFR:2g/10min) 中間層/エチレン・ビニルアルコール共重合体(商品
名:エバール、クラレ(株)製、エチレン共重合比率:
32mol%、MFR:1.3g/10min)) 最外層/紫外線吸収剤を含有したOPPフィルム(商品
名:チッソポリプロ、チッソ(株)製、密度:0.90
g/cm3,MFR:1.7g/10min) 製造された溶液容器を、ゲルパーミエーションクロマト
グラフ分析装置における溶液の容器に用いると、脱気装
置が不要であると共に溶液の光劣化および変質が抑えら
れ、液が流れなくなることを検出するセンサーなどの設
備が不要であり、カラム寿命が延びて分離能力が長期間
持続されるシステムが得られる。
【0038】例5 溶液としてニンヒドリン水溶液を用いる場合、以下の構
成からなる複合フィルムを、共押出ラミネーション成形
して、溶液容器を製造する。
【0039】最内層/直鎖状低密度ポリエチレン(商品
名:ニポロン−Z、東ソー(株)製、密度:0.920
g/cm3,MFR:2g/10min) 中間層/ポリ塩化ビニリデン(商品名:クレハロン、呉
羽化成(株)製) 最外層/紫外線吸収剤を含有したOPPフィルム(商品
名:チッソポリプロ、チッソ(株)製、密度:0.90
g/cm3,MFR:1.7g/10min) 製造された溶液容器を、アミノ酸分析装置における溶液
の容器に用いると、脱気装置が不要であり、配管系や検
出器セルの詰まりが防止されると共に溶液の光劣化およ
び変質が抑えられ、液が流れなくなることを検出するセ
ンサーなどの設備が不要であり、長期間安定した分析が
持続されるシステムが得られる。
【0040】
【発明の効果】本発明の分析試薬用溶液の容器は、柔軟
性に富む熱可塑性樹脂製の密閉袋状物であり、その中の
溶液が分析装置へ送られる際、送液量に応じて容器の内
容積が減じるので、外気によってもたらされるごみ、ほ
こり、微生物などが溶液に混入することはありえず、ま
た外気成分が熱可塑性樹脂フィルムを透過するとして
も、その量はきわめて小さい。熱可塑性樹脂フィルムと
して上記の複合フィルムを使用することにより、外気
の透過量をさらに小さくすることができるので、通常溶
液の容器とポンプとの間に接続するフィルターや、脱気
装置を用いなくても、分析装置の長寿命化やピーク分離
能力の向上がはかられる。
【0041】また最外層に紫外線遮断剤および/または
紫外線吸収剤を含有しているので紫外線が遮光されてお
り、溶液の光劣化および変質が抑えられると共に、中の
溶液量が確認できるため、液が流れなくなることを検出
するセンサーなどの設備が不要であり、長期間安定した
分析が可能である。
【0042】また従来、使用されている溶液容器は、柔
軟性に乏しい容器であり、それらに比べると本発明の熱
可塑性樹脂製の密閉袋状物は、非常に軽量で運搬に便利
であり、使用後は容積が小さくなり、廃棄時にかさばら
ない容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1例である液体クロマトグラフ分析装
置用溶液容器に溶液が充填されたものの模式平面図であ
る。
【図2】図1中のX−Xの断面図である。
【符号の説明】
1:液体クロマトグラフ装置用溶液容器 2:熱可塑性樹脂フィルム 3:トップシール部 4:サイドシール部 5:ボトムシール部 6:溶液 7:排出口 8:懸垂口 9:ゴム栓 10:キャップ 11:隔膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最内層がポリオレフィン、最外層が紫外線
    遮断剤および/または紫外線吸収剤を含有したポリオレ
    フィンの少なくとも2層からなる複合フィルムの密閉袋
    状物である分析試薬用溶液容器。
  2. 【請求項2】最内層がポリオレフィン、中間層がエチレ
    ン・ビニルアルコール共重合体またはポリ塩化ビニリデ
    ン、最外層が紫外線遮断剤および/または紫外線吸収剤
    を含有したポリオレフィンの少なくとも3層からなる複
    合フィルムの密閉袋状物である分析試薬用溶液容器。
JP27545095A 1995-10-24 1995-10-24 分析試薬用溶液容器 Pending JPH09113494A (ja)

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