JPH11276487A - 超音波プローブ用バルーン - Google Patents

超音波プローブ用バルーン

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JPH11276487A
JPH11276487A JP10184398A JP10184398A JPH11276487A JP H11276487 A JPH11276487 A JP H11276487A JP 10184398 A JP10184398 A JP 10184398A JP 10184398 A JP10184398 A JP 10184398A JP H11276487 A JPH11276487 A JP H11276487A
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JP10184398A
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Toshio Sakamoto
利男 坂本
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Fujinon Corp
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Fuji Photo Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルーン本体の可撓膜に排気部を設けて、こ
の排気部は、先端キャップにバルーン本体を装着した時
に密閉状態となし、超音波プローブの内部に空気の排出
通路を設けることなく、バルーンを超音波走査部に装着
した後に、その内部から容易に、しかも円滑かつ確実に
空気を排出できるようにする。 【解決手段】 バルーン10におけるバルーン本体13
を構成し、基端側に弾性リング12を装着した可撓膜1
1の先端部に、超音波プローブ1の先端キャップ3の先
端面に凹部を形成することにより止着部14となし、可
撓膜11の先端に弾性部材からなるブロック状連結部1
5を連設して設け、このブロック状連結部15を止着部
14に挿嵌されるようになっており、バルーン10装着
後、超音波プローブ1を体腔内に挿入する前の段階で、
バルーン10内の空気抜きを行うために、ブロック状連
結部15に排気用の貫通孔16を穿設している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体腔内等に挿入さ
れて超音波走査を行うための超音波検査装置において、
超音波振動子を装着した超音波走査部に装着されるバル
ーンに関するものであり、特に超音波走査部に装着した
状態で、内部から円滑に空気を排出できるようにした超
音波検査装置用バルーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】超音波検査装置は、超音波振動子を備え
た超音波プローブと、超音波観測装置とから大略構成さ
れるものであり、超音波プローブを操作して検査を行う
べき部位に超音波振動子を対面させるように配置し、こ
の超音波振動子を駆動して体内等に向けて超音波パルス
を送信して、反射エコーを受信することによって超音波
走査が行われる。そして、超音波振動子で得た反射エコ
ー信号は超音波観測装置に取り込まれて、所定の信号処
理を行うことによりモニタ画面に超音波画像が表示され
る。
【0003】超音波プローブは、体表皮から超音波の送
受信を行うタイプのものに加えて、超音波プローブを体
内に挿入して、体腔内壁から超音波の送受信を行うよう
にしたものも実用化されている。このためには、体腔内
に挿入される可撓性コードの先端に超音波振動子を内装
した超音波走査部を連設するように構成する。また、可
撓性コードの基端部は超音波観測装置に接続されるが、
超音波プローブと超音波観測装置とは通常接離可能に連
結するように構成する。従って、可撓性コードの基端部
には超音波観測装置への接続コネクタが設けられる。
【0004】体腔内壁から直接超音波の送受信を行うよ
うに構成すると、患部等の超音波検査を行うべき部位の
至近位置で超音波の送受信を行うことができ、また超音
波を減衰させる体内脂肪層等の影響を排除できる等の利
点がある。超音波プローブを体内に挿入するに当って
は、超音波プローブ自体を直接体腔内に挿入するように
構成したものに加えて、ガイド手段を体腔内に挿入して
おき、超音波プローブをこのガイド手段にガイドさせて
体腔内に導くように構成したものもある。ここで、ガイ
ド手段として内視鏡を用いると、体腔内の内視鏡検査を
行って、患部等が発見された時に、この内視鏡による観
察下で超音波プローブによる走査操作を行える等のこと
から、体腔内の総合的な検査、診断を行える等の点で有
利である。この内視鏡をガイド手段として超音波プロー
ブを体腔内に挿入するに当っては、通常、鉗子等の処置
具を挿通するための処置具挿通チャンネルが利用され
る。
【0005】体腔内に直接挿入するタイプのものであ
れ、また内視鏡等をガイド手段として体腔内に挿入され
るタイプのものであれ、超音波走査を行う際に、超音波
振動子から体腔内壁に至るまでの超音波の送受信経路に
空気が介在していると送受信した超音波が著しく減衰す
るために、超音波伝達媒体を保持するバルーンが超音波
プローブに装着する構成としたものは従来から広く用い
られている。
【0006】バルーンはラテックス等のように伸縮性の
高い可撓膜からなり、このバルーンは袋状または筒状に
形成した可撓膜を有するものである。このバルーンは超
音波プローブにおける超音波振動子を設けた超音波走査
部を囲繞するように装着され、内部に脱気水等の超音波
伝達媒体を供給して膨出させることができる。バルーン
を超音波走査部に固定するために、その開口側端部に弾
性リングを連設して設ける。弾性リングはその弾性力に
より超音波走査部等に固定的に保持させる。このため
に、超音波走査部を構成するケーシングとしての先端キ
ャップに弾性リングが止着される円環状の凹溝を設け
て、この凹溝に弾性リングを嵌着させるようにする。
【0007】バルーンの内部に超音波伝達媒体を供給し
て可撓膜を膨出させることから、バルーンには外向きの
圧力が作用するために、弾性リング締め付け力が作用す
る状態で超音波走査部等に固定しなければ、バルーンが
超音波走査部から脱落してしまう。従って、弾性リング
の内径をそれが装着される凹溝の溝底の直径より小さく
なし、その径差により所定の締め付け力を作用させるよ
うになし、もってバルーンを安定した状態に保持するよ
うにしている。
【0008】バルーンは弾性リングを押し広げるように
して超音波走査部に被せるように装着される。従って、
バルーンを装着した時に、超音波走査部を構成するケー
シングとの間に空気が入り込むのを防止できない。バル
ーンの内部に空気が存在している状態で、超音波伝達媒
体をバルーン内に供給すると、超音波の送受信経路に存
在する気泡等により超音波が減衰するから、バルーンを
装着した後に、その内部から空気を排出しなければなら
ない。前述したように、弾性リングはそれが装着される
凹溝に強力に締め付けるように装着されることから直接
的に空気を排出することはできない。このために、従来
技術においては、バルーンの内部に超音波伝達媒体を供
給するための供給通路に加えて、バルーン内から空気を
排出するための排出通路を設けるようになし、供給通路
から超音波伝達媒体を圧送すると共に、排出通路に負圧
を作用させて内部の空気を排出するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】超音波プローブは、そ
れ自体直接、または内視鏡等のガイド手段を介して体腔
内に挿入されるものであるから、その細径化が必要とな
る。特に、内視鏡をガイド手段とする場合には、内視鏡
の処置具挿通チャンネル内に挿通されることから、細径
化の要請は極めて強いものとなる。従って、バルーン内
に超音波伝達媒体を供給するための供給通路に加えて、
排出通路を設けるようにした場合には、超音波プローブ
がその分だけ太くなってしまう。また、排出通路は吸引
源と接続するが、空気を排出した後にもこの排出通路も
超音波伝達媒体で充満させておかなければならない。そ
して、少なくとも超音波検査が終了するまではこの排出
通路内に超音波伝達媒体を滞留させなければならず、排
出通路内に空気が僅かでも残存していると、超音波検査
を行っている時にバルーン内に逆流することもある等の
不都合も生じる。さらに、バルーン内の空気を排出する
ための操作は、超音波伝達媒体を供給しながら行うとい
うように、2つの操作の複合操作となり、かつ完全に空
気を排出するには、繰り返し吸引する必要がある等、こ
の空気の排出を行うための操作の操作性が悪いという問
題点もある。
【0010】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、空気の排出通路を設
けることなく、容易に、しかも円滑かつ確実にバルーン
内から空気を排出できるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、超音波プローブの先端部を構成し、
内部に超音波振動子を収納させた超音波走査部と、この
超音波走査部に少なくとも超音波振動子の配置部分を覆
うように装着され、可撓膜の少なくとも一端側に弾性リ
ングを設けたバルーン本体を有し、このバルーン本体に
は、それを前記超音波走査部に装着させた時に、その内
部と外気とを連通させる排気部を設け、この排気部は前
記超音波走査部に固定した時に密閉状態となるように構
成したことをその特徴とするものである。
【0012】ここで、超音波走査部は、少なくとも超音
波振動子を覆う先端キャップを含むものである。先端キ
ャップは超音波を減衰させずに通過させるように、音響
特性に優れた樹脂材で形成される。ただし、超音波が通
過しない部位、例えば先端側には先端キャップ内に超音
波伝達媒体を注入するための透孔を穿設し、この透孔を
栓部材で閉塞させる等、先端キャップには別の部材が連
結されることもある。従って、超音波走査部は、少なく
とも先端キャップを有し、この先端キャップに他の部材
が装着されておれば、これらの部材をも含むものであ
る。従って、バルーン本体に設けた排気部は、先端キャ
ップまたはこの先端キャップに連結した部材、例えば栓
部材等に固定するようにしても良い。
【0013】そして、バルーン本体は、一端が開口し、
他端が閉鎖した袋状の可撓膜を有するものであるが、排
気部は、このバルーン本体の可撓膜の閉鎖側端部に弾性
部材からなるブロック状連結部を形成し、このブロック
状連結部を超音波走査部の先端に形成した止着部に着脱
可能に装着されるように構成すると、このブロック状連
結部に排気部を形成することができる。止着部の形状と
しては、開口端側に絞り部が形成され、奥部に向かうに
応じて広くなる形状となし、またブロック状連結部もこ
れに応じて先端側が膨出し、前記可撓膜への連設側に括
れ部が形成されたものとし、かつ少なくとも絞り部の開
口径はブロック状連結部の最膨出部分より小さい寸法と
なるように構成すると、可撓膜が超音波伝達媒体で膨張
しても、ブロック状連結部は容易には止着部から脱落す
ることがない。排気部としては、ブロック状連結部に常
時開口する透孔で構成することができ、このブロック状
連結部を止着部内に装着すると、この収納用凹部内面と
密着することにより、この透孔とバルーンの内部とが非
連通状態に保持可能とする。また、ブロック状連結部を
止着部内に挿入した時に、相互に密着可能な壁面を構成
するスリットにより排気部を構成することも可能であ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。まず、図1に超音波プロー
ブの先端部分の概略構成を示す。図中において、1は超
音波プローブを示し、この超音波プローブ1は、可撓性
コード2の先端に音響特性に優れた樹脂材からなる硬質
の先端キャップ3が連結して設けられており、この先端
キャップ3内には超音波振動子4が設けられている。こ
のように、先端キャップ3内に超音波振動子4を設ける
ことにより超音波走査部が構成される。
【0015】超音波振動子4は、例えばラジアル走査を
行うものであり、従ってこの超音波振動子4は回転基台
5に装着される。そして、回転基台5には回転軸6が連
設されており、この回転軸6は先端キャップ3に形成し
た挿通路3aを貫通して可撓性コード2側に延在されて
おり、その端部には密着コイルからなるフレキシブルシ
ャフト7に連結されている。従って、このフレキシブル
シャフト7を遠隔操作で軸回りに回転させると、この回
転が回転軸6にまで伝達されて、超音波振動子4を取り
付けた回転基台5が回転駆動されるようになっている。
【0016】以上のように構成される超音波プローブ1
は、患者の体内に挿入されて超音波検査が行われる。即
ち、超音波プローブ1の先端部を体腔内における超音波
検査を行う体内壁に対面させた状態で、フレキシブルシ
ャフト7を回転させることによって、超音波振動子4を
装着した回転基台5を回転駆動する。そして、この回転
中に所定の角度毎に超音波振動子4から超音波パルスを
体内に向けて送信する。体内に向けて送信された超音波
は、体内組織の断層部分で反射エコーを生じることにな
り、この反射エコーを超音波振動子4で受信させて、こ
の受信信号を取り出して、所定の信号処理を行うことに
よって、超音波断層像をモニタに表示できるようにな
る。
【0017】ここで、超音波振動子4から体腔内壁に至
る超音波の送受信経路に空気が介在していると超音波が
減衰するために、超音波走査部を構成する先端キャップ
3にはバルーン10が装着される。バルーン10は、図
2に示したように、可撓膜11と弾性リング12とから
なるバルーン本体13を有し、さらに後述するブロック
状連結部15を含むものである。可撓膜11は、ラテッ
クス等のように伸縮性が極めて良好な部材を筒状に形成
し、先端側を閉塞させた袋状に形成したものである。そ
して、弾性リング12は開口側の端部に連設されてい
る。
【0018】このバルーン10を先端キャップ3に装着
するために、先端キャップ3の基端側における可撓性コ
ード2への連結部近傍に円環状の凹溝8が形成されてい
る。従って、バルーン10をこの凹溝8に止着して、先
端キャップ3における超音波振動子4による超音波の送
受信経路を含むほぼ全体を可撓膜11で覆うようにす
る。そして、このバルーン10の内部に脱気水等の超音
波伝達媒体を供給することによって、可撓膜11を膨張
させるようにする。この超音波伝達媒体を供給するため
に、先端キャップ3には供給通路9が穿設されている。
この供給通路9は、一端が先端キャップ3から可撓性コ
ード2への連設部に開口しており、他端は先端キャップ
3の外周面において、凹溝8を設けた部位より先端側
で、超音波振動子4を設けた部位より基端側の位置に開
口している。
【0019】従って、可撓性コード2内に超音波伝達媒
体を供給すると、この超音波伝達媒体が先端キャップ3
とバルーン10の可撓膜11との間に供給され、可撓膜
11が膨張して体腔内壁と密着する。ここで、この可撓
膜11内に供給された超音波伝達媒体の圧力で弾性リン
グ12が拡径して凹溝8から脱落しないようにするため
に、可撓膜11には所定の弾性係数を持たせ、かつ自由
状態では、その内径が凹溝8の溝底の直径より十分小さ
いものとすることにより、バルーン10を安定的に保持
する。この結果、超音波振動子4から体腔内壁に至る超
音波の送受信経路に空気が介在しなくなるので、送受信
特性が向上し、鮮明な超音波画像が得られる。
【0020】以上のように、バルーン10を構成する可
撓膜11は可撓性の容袋であるから、閉鎖側の端部を自
由状態にしておくと任意の方向に変形することになる。
ここで、バルーン10を装着するのは超音波の減衰を抑
制するためであるが、さらに超音波振動子4と体腔内壁
との間に所定の距離だけ離間させる、所謂スタンドオフ
を持たせる機能をも発揮させる。ラジアル走査を行う際
には、体腔内壁の断層面が超音波走査部の軸線と直交す
る方向の面となることから、バルーン10の一部分が体
腔内壁に近づき過ぎ、他の部分が体腔内壁から離れ過ぎ
ると、適正なスタンドオフを持たせることができなくな
ってしまう。
【0021】そこで、可撓膜11の先端部を固定的に保
持するために、超音波プローブ1の先端キャップ3の先
端面に凹部を形成することにより止着部14となし、可
撓膜11の先端に弾性部材からなるブロック状連結部1
5を連設して設け、このブロック状連結部15を止着部
14に挿嵌することによって、可撓膜11の先端部分を
先端キャップ3に固定する。図3に示したように、止着
部14は奥側が広く、開口端側に絞り部14aを形成し
た概略球面形状の凹部から構成し、またブロック状連結
部15もこれに対応する球形に膨出する形状となってお
り、基端側に括れ部15aを形成している。そして、少
なくとも絞り部14aの開口径はブロック状連結部15
の直径より小さく、また括れ部15aの部位の直径より
大きくなっている。ブロック状連結部15は止着部14
に弾性的に嵌合され、かつ止着部14の絞り部14aに
よりブロック状連結部15は止着部14に嵌合した状態
に保持できることになる。
【0022】従って、バルーン10を膨出させた時には
弾性リング12に対して押し広げようとする方向の圧力
が作用するが、ブロック状連結部15は止着部14から
脱落するのを防止できる。ただし、弾性リング12の自
由状態での内径を、凹溝8の溝底の径より十分小さいも
のとなし、この弾性リング12が凹溝8に密に嵌め込ま
れるようにすると、さらにブロック状連結部15は止着
部14内に安定的に保持される。
【0023】バルーン10を先端キャップ3に装着する
に当っては、弾性リング12を凹溝8に装着するが、そ
の操作は手指で弾性リング12を押し広げて先端キャッ
プ3に嵌合させるか、または所定の治具を用いて装着す
る。いずれにしろ、バルーン10の装着時には、先端キ
ャップ3との間に空気が入り込むのを防止できない。従
って、バルーン10を装着した後、超音波プローブ1を
体腔内に挿入する前の段階で、バルーン10内の空気抜
きを行うようにする。このために、ブロック状連結部1
5には、排気部として、可撓膜11からの突出方向に向
けて貫通する貫通孔16を穿設するようにしている。
【0024】以上のように構成することによって、バル
ーン10を超音波プローブ1の先端キャップ3に装着し
た後に、円滑かつ迅速に、しかも容易に先端キャップ3
との間に存在する空気を排出することができるようにな
る。即ち、図4に示したように、バルーン10における
弾性リング12を凹溝8に止着し、かつブロック状連結
部15を止着部14から離脱させた状態で、超音波伝達
媒体を可撓性コード2の内部から供給通路9を経て先端
キャップ3の外面に流出させる。これによって、バルー
ン10を構成する可撓膜11が膨張する。この時に、先
端キャップ3を上方に向けると、バルーン10の内部に
滞留する空気は上昇することになり、ブロック状連結部
15に設けた貫通孔16から外部に流出する。空気が完
全に流出すると、超音波伝達媒体が流出を開始すること
になる。
【0025】そこで、超音波伝達媒体が流出した時に、
ブロック状連結部15を止着部14に挿嵌する。これに
よって、ブロック状連結部15の外面が止着部14の内
壁に密着する結果、貫通孔16が閉塞されることにな
り、バルーン10の内部が密閉状態に保持される。ただ
し、バルーン10内にある程度の超音波伝達媒体が封入
されて、膨張した状態になっているので、供給通路9か
ら一度バルーン10内の超音波伝達媒体を吸引させて、
可撓膜11を先端キャップ3に密着させる。これによっ
て、超音波プローブ1の先端部分に膨出部が存在しなく
なるので、体腔内への挿入が容易になる。また、体腔内
で超音波検査を行う際には、可撓性チューブ2から供給
通路9を介して超音波伝達媒体を供給して、バルーン1
0を膨張させることにより、体腔内壁と密着させること
ができる。これによって、超音波振動子4から体腔内壁
に至る超音波の送受信経路に空気が介在するおそれは全
くなくなる。しかも、図1に示したように、バルーン1
0を構成する可撓膜11の先端が先端キャップ3に固定
されていることから、先端キャップ3の外周面からの可
撓膜11の膨出度合いは全周にわたってほぼ均一にな
り、全周にわたって一定のスタンドオフを持たせること
ができるようになる。従って、ラジアル走査を行う上で
極めて有利になる。
【0026】ここで、ブロック状連結部15には貫通孔
16が形成されているが、ブロック状連結部15の外径
は、止着部14の内径より大きくなっているので、この
止着部14の内面に密着することから、この貫通孔16
は閉鎖した状態に保たれて、超音波伝達媒体が流出した
り、また体内からの汚物がバルーン10内に入り込むこ
とはない。ブロック状連結部15はバルーン10内の超
音波伝達媒体の圧力により少なくとも括れ部15aが止
着部14の絞り部14aに密着することになるので、必
ずしもブロック状連結部15の外径を止着部14の内径
より大きくする必要はないが、このブロック状連結部1
5の安定性及びシール性をより向上させるには、ブロッ
ク状連結部15の方を僅かに大きくするのが好ましい。
ただし、その間にあまり大きな寸法差を持たせると、ブ
ロック状連結部15の止着部14への着脱操作が困難に
なるおそれもある。
【0027】次に、図5及び図6に本発明の第2の実施
の形態を示す。この実施の形態においては、超音波プロ
ーブ20を構成する先端キャップ21には、その基端側
に円環状の凹溝22が形成され、また先端側には止着部
23が形成されているが、止着部23は円形のものであ
り、その開口側には円環状突条からなるストッパ部23
aが内向きに形成されている。そして、この先端キャッ
プ21に装着されるバルーン30としては、概略筒状に
形成した可撓膜31に弾性リング32を連設することに
よりバルーン本体が構成されるが、可撓膜31の弾性リ
ング32を設けた部位の反対側の端部にはブロック状連
結部として機能する閉塞板33が連設されている。閉塞
板33は所定の厚みを有する円形の弾性部材からなり、
その外周面には円環状の溝33aが形成されている。そ
して、この閉塞板33には、排気部として、所定の長さ
を有するスリット34が形成されている。従って、閉塞
板33に対して半径方向内向きに力を作用させると、ス
リット34を構成する一対の壁面が密着することにな
り、またこの閉塞板33に曲げ方向や引っ張り方向に力
を加えると、スリット34を構成する一対の壁面が離間
して、その間に隙間が生じるようになる。
【0028】従って、図6から明らかなように、弾性リ
ング32を先端キャップ21に形成した凹溝22に装着
し、閉塞板33を止着部23とは非連結状態にして、バ
ルーン30内に超音波伝達媒体を供給すると共に、図7
(a)に示したように、閉塞板33のスリット34が密
着した状態から、同図(b)に示したように、手指等で
矢印方向に押圧変形させると、スリット34を構成する
壁面が離間して開口させることができる。この結果、前
述した第1の実施の形態と同様にして、バルーン30内
から空気を排出することができる。
【0029】空気の排出が終了した後に、閉塞板33を
先端キャップ21の止着部23に嵌合させて、ストッパ
部23aをこの閉塞板33の溝33aに係合させること
により閉塞板33を先端キャップ21に固定することが
できる。この閉塞板33を止着部23に安定的に保持さ
せるには、先端キャップ21のストッパ部23aの内径
を閉塞板33における溝33aの溝底の径より僅かに小
さくしておく。これによって、閉塞板33には内向きの
力が作用することになって、閉塞板33は縮径する方向
に撓められた状態になり、先端キャップ21に連結した
状態で安定すると共に、スリット34を構成する壁面が
密着するから、バルーン30内の超音波伝達媒体が外部
に漏れることはない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、バルー
ン本体に排気部を設けることによりバルーン本体の内部
と外気とを連通可能な状態となし、かつこの排気部を超
音波走査部にバルーン本体を装着した時には密閉状態と
なるように構成したので、超音波プローブの内部に空気
の排出通路を設けることなく、バルーンを超音波走査部
に装着した後に、その内部から容易に、しかも円滑かつ
確実に空気を排出できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すものであっ
て、超音波プローブの先端部分の断面図である。
【図2】超音波走査部に装着されるバルーンの断面図で
ある。
【図3】止着部とブロック状連結部との寸法関係を示す
構成説明図である。
【図4】バルーンを超音波プローブに装着した状態で、
内部の空気を排出している状態を示す作用説明図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示すものであっ
て、超音波走査部にバルーンを装着した状態の構成説明
図である。
【図6】第2の実施の形態において、バルーンを超音波
プローブに装着した状態で、内部の空気を排出している
状態を示す作用説明図である。
【図7】閉塞板のスリットの開閉操作状態を示す作用説
明図である。
【符号の説明】
1,20 超音波プローブ 2 可撓性コ
ード 3,21 先端キャップ 4 超音波振
動子 8,22 凹溝 9 供給通路 10,30 バルーン 11,31
可撓膜 12,32 弾性リング 13 バルー
ン本体 14,29 止着部 14a 絞り
部 15 ブロック状連結部 15a 括れ
部 16 貫通孔 23a スト
ッパ部 33 閉塞板 33a 溝 34 スリット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波プローブの先端部を構成し、内部
    に超音波振動子を収納させた超音波走査部と、この超音
    波走査部に少なくとも超音波振動子の配置部分を覆うよ
    うに装着され、可撓膜の少なくとも一端側に弾性リング
    を設けたバルーン本体を有し、このバルーン本体には、
    それを前記超音波走査部に装着させた時に、その内部と
    外気とを連通させる排気部を設け、この排気部は前記超
    音波走査部に固定した時に密閉状態となるように構成し
    たことを特徴とする超音波プローブ用バルーン。
  2. 【請求項2】 前記バルーン本体は、一端が開口し、他
    端が閉鎖した袋状の可撓膜を有し、前記排気部は、この
    バルーン本体の可撓膜の閉鎖側端部に弾性部材からなる
    ブロック状連結部を形成して、このブロック状連結部を
    前記超音波走査部の先端に形成した止着部に着脱可能に
    装着されるようになし、前記排気部は、このブロック状
    連結部に形成する構成としたことを特徴とする請求項1
    記載の超音波プローブ用バルーン。
  3. 【請求項3】 前記止着部は開口端側に絞り部が形成さ
    れ、奥部に向かうに応じて広くなる凹部からなり、また
    ブロック状連結部は先端側が膨出し、前記可撓膜への連
    設側に括れ部が形成されたもので構成し、少なくとも前
    記絞り部の開口径はブロック状連結部の最膨出部分より
    小さい寸法を有するもので構成したことを特徴とする請
    求項2記載の超音波プローブ用バルーン。
  4. 【請求項4】 前記ブロック状連結部に形成した排気部
    は、常時開口した透孔からなり、このブロック状連結部
    を前記止着部内に装着すると、この収納用凹部内面と密
    着することにより、この透孔とバルーンの内部とが非連
    通状態に保持可能な構成としたことを特徴とする請求項
    3記載の超音波プローブ用バルーン。
  5. 【請求項5】 前記ブロック状連結部に形成した排気部
    は、それを前記止着部内への着脱により接離する一対の
    壁面からなるスリットで構成したことを特徴とする請求
    項3記載の超音波プローブ用バルーン。
JP10184398A 1997-11-26 1998-03-31 超音波プローブ用バルーン Pending JPH11276487A (ja)

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