JP3721755B2 - バルーン装着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡に設けられ、鉗子その他の処置具を挿通するためのチャンネル等に挿通されて体腔内等の超音波検査を行うために用いられる超音波検査装置において、超音波振動子を設けた超音波走査部を囲繞するバルーンが装着されるバルーン装着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
超音波検査装置は、超音波振動子を備えた超音波プローブと、超音波観測装置とから大略構成されるものであり、超音波プローブを操作して検査を行うべき部位に超音波振動子を対面させるように配置し、この超音波振動子を駆動して体内等に向けて超音波パルスを送信して、反射エコーを受信することによって超音波走査が行われる。そして、超音波振動子で得た反射エコー信号は超音波観測装置に取り込まれて、所定の信号処理を行うことによりモニタ画面に超音波画像が表示される。
【0003】
超音波プローブは、体表皮から超音波の送受信を行うタイプのものに加えて、超音波プローブを体内に挿入して、体腔内壁から超音波の送受信を行うようにしたものも実用化されている。このためには、体腔内に挿入される可撓性コードの先端に超音波振動子を内装した先端キャップを有する超音波走査部を連設する。また、可撓性コードの基端部は超音波観測装置に接続されるが、超音波プローブと超音波観測装置とは通常接離可能に連結するように構成する。従って、可撓性コードの基端部には超音波観測装置への接続コネクタが設けられる。
【0004】
体腔内壁から直接超音波の送受信を行うように構成すると、患部等の超音波検査を行うべき部位の至近位置で超音波の送受信を行うことができ、また超音波を減衰させる体内脂肪層等の影響を排除できる等の利点がある。超音波プローブを体内に挿入するに当っては、超音波プローブ自体を直接体腔内に挿入するように構成したものに加えて、ガイド手段を体腔内に挿入しておき、超音波プローブをこのガイド手段にガイドさせて体腔内に導くように構成したものもある。ここで、ガイド手段として内視鏡を用いると、体腔内の内視鏡検査を行って、患部等が発見された時に、この内視鏡による観察下で超音波プローブによる走査操作を行える等のことから、体腔内の総合的な検査、診断を行える等の点で有利である。この内視鏡をガイド手段として超音波プローブを体腔内に挿入するに当っては、通常、鉗子等の処置具を挿通するための処置具挿通チャンネルが利用される。
【0005】
処置具挿通チャンネル内に挿通される超音波プローブは、少なくとも処置具挿通チャンネル内に位置する可撓性コードの部位は処置具挿通チャンネルの内径より細くなっていなければならない。可撓性コードの先端側には超音波走査部が連設されているが、処置具挿通チャンネルの先端側から超音波プローブを挿入するように装着する場合には、超音波走査部は処置具挿通チャンネルの内径より細くする必要はない。超音波走査部には超音波振動子が設けられるが、超音波の送受信特性を向上させるためには、大型の超音波振動子を用いるのが好ましく、このためには超音波走査部はできるだけ大きくするのが良い。
【0006】
超音波走査を行う際に、超音波振動子から体腔内壁に至るまでの超音波の送受信経路に空気が介在していると送受信した超音波が著しく減衰する。しかしながら、体腔内では走査する箇所に超音波伝達媒体を供給することができない場合がある。このために、超音波伝達媒体を保持するバルーンを用いる。バルーンはラテックス等のように伸縮性の高い可撓膜体に止着用の弾性リング部を連設したものからなり、可撓膜体を袋状にして、その開口端に弾性リング部を設けたものや、または可撓膜体を筒状に形成して、その両側の開口端に弾性リング部を設けたものがある。そして、超音波走査部の外周面に弾性リング部が止着される1または2箇所の円環状の凹溝を形成しておき、可撓膜体を超音波走査部に被着させると共に、弾性リング部を凹溝に係合させるようにする。内視鏡の処置具挿通チャンネルに超音波プローブを挿通させて、この超音波走査部を体腔内に導出した後にバルーン内に超音波伝達媒体を供給することによりバルーンを膨張させる。ここで、超音波伝達媒体としては、例えば脱気水等が用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、超音波走査部にバルーンを取り付けるには、少なくともその先端キャップの基端側にバルーンの弾性リング部を止着するための円環状の凹溝を形成しなければならない。また、先端キャップとバルーンの間に超音波伝達媒体を供給するための通路を形成しなければならない。しかしながら、内視鏡の処置具挿通チャンネル内に挿通される細径の超音波プローブにあっては、先端キャップの先端側はともかく、基端側にバルーンを安定的に保持できる深さの凹溝を形成するのは困難であり、また先端キャップに通路を形成すると、その部位が脆弱化する等の問題点がある。
【0008】
また、バルーンは超音波走査部に着脱可能に装着されるようになっており、必要に応じてバルーンを超音波走査部に被着させるようにして装着するが、このバルーン装着時に超音波走査部との間に空気が入り込み、この空気がバルーンと先端キャップとの間に封じ込められることがある。このように、バルーンの内部に空気が介在したままで超音波伝達媒体を供給して膨張させると、超音波の送受信経路に気泡等が介在することになる。従って、バルーンの装着時に混入した空気を排除しなければならないが、細径で内視鏡をガイド手段として挿通される超音波プローブにあっては、バルーン内の空気を排出する操作は困難であり、また完全に空気を排除できない場合もある等の問題点がある。
【0009】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、内視鏡における処置具挿通チャンネル等に挿通ガイドされる細径の超音波プローブに装着されるバルーンを、超音波走査部の基端側の部位に格別の加工を行うことなく装着することができるようになし、しかも空気が混入しないようにしてバルーンを装着できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、可撓性コードの先端に超音波振動子を内装した超音波走査部を連設してなり、少なくとも前記可撓性コードを内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿通可能とした超音波プローブにバルーンを装着するための装置であって、前記処置具挿通チャンネルの処置具導出口に挿嵌される弾性部材からなる挿入筒に連結して設けられ、外径が処置具挿通チャンネルの内径より大きくなり、その外周面にバルーン止着用の円環状凹溝を形成したバルーン止着部材とから構成したことをその特徴とするものである。
【0011】
挿入筒内には、超音波プローブの可撓性コードを内部に挿通させた状態で、この可撓性コードの外面と挿入筒の内面との間に超音波伝達媒体の流路を形成するための隙間形成部材を装着するのが好ましく、隙間形成部材は弾性を有する金属部材で所定のピッチ間隔を空けたコイル状に形成するか、または断面がC字状となった金属薄板部材からなるパイプで形成して、この隙間形成部材に挿入筒を処置具挿通チャンネル内面に圧接させる付勢力を作用させる構成とするのがさらに好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して、詳細に説明ずる。まず、図1に内視鏡と共に、この内視鏡をガイドとして患者の体腔内に挿入される超音波検査装置の全体構成を示す。図中において、1は内視鏡、10は超音波検査装置をそれぞれ示す。
【0013】
内視鏡1は、術者が手で把持して操作を行う本体操作部2に体腔内への挿入部3を連設し、また本体操作部2からユニバーサルコード4が引き出されている。挿入部3は、本体操作部2への連設部から大半の長さ部分は挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部3aであり、この軟性部3aにはアングル部3b及び先端硬質部3cが順次連設されている。また、ユニバーサルコード4は光源装置やプロセッサ等に着脱可能に接続されるものであり、少なくとも光源装置からの照明光を伝送するライトガイドが挿通されている。先端硬質部3cの先端面(または先端側面)には、図示は省略するが照明部及び観察部からなる内視鏡観察手段が装着されており、また鉗子その他の処置具を挿通するための処置具挿通チャンネル5の先端が処置具導出口として開口している。処置具挿通チャンネル5は、挿入部3から本体操作部2にまで延在されており、この本体操作部2に設けた処置具導入部6に接続されている。
【0014】
超音波検査装置10は、超音波プローブ11と、超音波信号処理を行って、超音波画像信号を生成する超音波観測装置12とから大略構成され、超音波観測装置12には超音波画像を表示するモニタ13が付設される。超音波プローブ11は超音波観測装置12に中継手段14を介して着脱可能に接続される。この中継手段14は、走査駆動部14aとコード14b及び接続コネクタ14cとから構成され、接続コネクタ14cは超音波観測装置12に着脱可能に接続されるようになっている。走査駆動部14aは、超音波プローブ11の基端部が着脱可能に接続されるものであり、超音波プローブ11によりラジアル超音波走査を行うためのモータ及びエンコーダを内蔵させている。また、走査駆動部14aは、超音波観測装置12及びモニタ13が装着されているラック15に連結したアーム16に支持されており、このアーム16は外力を加えることによって任意の方向に動くようになっている。
【0015】
超音波プローブ11は内視鏡1の処置具挿通チャンネル5を介して体腔内に挿入されるが、その具体的な構成は、例えば、図2に示したようになっている。同図から明らかなように、超音波プローブ11は、先端側から、超音波走査部20,可撓性コード21及びコネクタ部22から構成される。超音波走査部20は音響特性に優れた先端キャップ23を有し、この先端キャップ23内には回転基台24が設けられており、この回転基台24に超音波振動子25が装着されている。また、先端キャップ23の先端部分は厚肉になっており、この厚肉の部位に円環状凹溝26が設けられている。先端キャップ23には連結筒27が連結されており、この連結筒27に可撓性コード21を構成するチューブ28が連設されている。また、超音波振動子25を装着した回転基台24の基端側の部位は回転軸24aとなっており、この回転軸24aには可撓性コード21のチューブ28内に挿通させた密着コイルからなるフレキシブルシャフト29が挿通されている。そして、超音波振動子25から引き出されたケーブル30は、このフレキシブルシャフト29内に挿通されている。
【0016】
フレキシブルシャフト29をチューブ28内で軸回りに回転させることにより超音波振動子25を装着した回転基台24を回転駆動できるようになり、この結果超音波振動子25によるラジアル超音波走査を行うことができる。コネクタ部22はフレキシブルシャフト29に回転を伝達すると共に、ケーブル30を超音波観測装置12に接続するために設けられている。従って、コネクタ部22は中継手段14を構成する走査駆動部14aに着脱可能に接続される。
【0017】
コネクタ部22は、可撓性コード21を構成するチューブ28の基端部に連結した硬質パイプ31を有し、この硬質パイプ31内にはフレキシブルシャフト29の基端部が連結されている回転駆動筒32が回転可能に挿通されている。そして、回転駆動筒32には第1の絶縁筒33が、さらに第1の絶縁筒33には導電筒34が、さらにこの導電筒34の先端には第2の絶縁筒35がねじ結合等の手段でそれぞれ連結した設けられている。ケーブル30は回転駆動筒32,第1の絶縁筒33を貫通して導電筒34内に延在されており、この導電筒34内で芯線30aとシールド線30bとに分離されている。そして、第2の絶縁筒35には電極ピン36が設けられており、この電極ピン36には芯線30aが接続され、またシールド線30bは導電筒34に接続されている。そして、第1の絶縁筒33,導電筒34及び第2の絶縁筒35の少なくともいずれかの部材は中継手段14の走査駆動部14aの回転軸とスプライン等で相対回転不能に連結され、電極ピン36及び導電筒34はこの回転軸に設けた一対の電極に接続される。
【0018】
以上の構成を有するコネクタは走査駆動部14aの回転軸に着脱可能に連結されて、この回転軸を回転駆動することによって、超音波振動子を回転駆動してラジアル走査を行えることになる。そして、超音波振動子に接続したケーブルは回転軸側と電気的に接続され、さらに回転軸にはロータリコネクタを介して超音波観測装置12に電気的に接続される。以上の構成は周知であるので、その図示及び詳細な説明は省略する。
【0019】
ここで、超音波プローブ11を構成する可撓性コード21及びコネクタ部22は処置具挿通チャンネル5の内径より細いものであり、超音波走査部20はこれより大径化されている。超音波プローブ11は内視鏡1の処置具挿通チャンネル5を介して体腔内に挿入されるが、先端側の超音波走査部20は処置具挿通チャンネル5に挿通できないので、コネクタ部22を処置具挿通チャンネル5の先端側から挿入して、処置具導入部6から導出させるようにして組み込まれる。このために、内視鏡1の挿入部3が体内等に挿入される前の段階で、予め超音波プローブ11が組み込まれるようになっている。超音波プローブ11が組み込まれた状態では、超音波走査部20は挿入部3の先端から突出する。超音波走査部20を突出させたままの状態で、挿入部3の挿入操作を円滑に行うために、超音波走査部20は挿入部3の先端部分から側方にはみ出さないか、またはみ出したとしても大きくははみ出さないようになし、また観察部による観察視野を妨げないという条件下で、その外径寸法をできるだけ大きくなし、もって大型の超音波振動子25を装着して、超音波の送受信特性を向上させるようにしている。
【0020】
超音波プローブ11の超音波振動子25による超音波走査時に、超音波の送受信経路に空気が介在しないよういにするために、超音波走査部20をバルーン40で覆うようになし、このバルーン40の内部に脱気水等の超音波伝達媒体を供給できるようにする。バルーン40は、図3に示したように、伸縮性の大きなラテックス等の可撓性部材からなる可撓膜体41を筒状に形成して、この可撓膜体41の両端に弾性リング部42,43を連設したものが用いられる。これら両弾性リング部42,43のうち、弾性リング部43は先端キャップ23に設けた円環状凹溝26に嵌合させることにより止着されるが、弾性リング部42はバルーン装着装置50に止着される。
【0021】
バルーン装着装置50は、図3及び図4から明らかなように、挿入筒51と、バルーン止着部材52と、隙間形成部材53とから構成される。挿入筒51はゴム等の弾性部材からなり、その外径は処置具挿通チャンネル5の内径より大きくなっており、従って処置具挿通チャンネル5の先端側の処置具導出口側から撓めた状態にして挿入される。また、挿入筒51の内径は、超音波プローブ11における可撓性コード21の外径より大きくなっている。また、バルーン止着部材52は所定の厚みを有する円環状部材からなり、その外径寸法は超音波プローブ11の超音波走査部20とほぼ同じか、それより僅かに小さくなっている。バルーン止着部材52の外周面には円環状凹溝54が設けられており、前述したバルーン40の弾性リング部42はこの円環状凹溝54に止着されることになる。また、このバルーン止着部材52の中央部には挿入筒51に連なるプローブ挿通路55が形成されており、このプローブ挿通路55の先端側はテーパ状に拡径したテーパ部55aとなっている。そして、このテーパ部55aにおける円環状凹溝54を形成した部位より先端側の位置には厚み方向に貫通する連通孔56が1乃至複数箇所穿設されている。ここで、バルーン止着部材52は、挿入筒51と一体的に設けるようにしても良いが、バルーン40を固定的に保持するためのものであるから、硬質部材で形成するのが好ましい。そこで、バルーン止着部材52は弾性部材からなる挿入筒51に連結固着するように構成する。
【0022】
挿入筒51の内径及びバルーン止着部材52に形成したプローブ挿通路55は超音波プローブ11の可撓性コード21が挿通されるものであるが、可撓性コード21を挿通させた状態で、その間に所定の隙間が形成されるようになっており、この隙間は超音波伝達媒体の通路となるものである。そして、隙間形成部材53は、挿入筒51を処置具挿通チャンネル5の内面に押し付けるように付勢する付勢手段としての機能と、弾性部材である隙間形成部材53と超音波プローブ11の可撓性コード12との間に確実に通路が形成される状態に保持する機能とを有するものである。このために、隙間形成部材53は、自然状態では処置具挿通チャンネル5に装着した挿入筒51の内径より僅かに大きい外径を有し、挿入筒51内に装着した状態でも、可撓性コード21が挿通できる内径を有するコイルで構成されている。また、このコイルのピッチ間隔はある程度粗くなっており、従って隙間形成部材53によって、螺旋状の流路が形成される。
【0023】
ここで、隙間形成部材としては、図5に示したように、断面が略C字状となったスリットを有する金属薄板のパイプからなる隙間形成部材53′とすることもできる。この隙間形成部材53′は、自然状態では、その外径が挿入筒51の内径より大きくなっており、縮径させた状態で挿入筒51に挿入することによって、この挿入筒51を処置具挿通チャンネル5の内面に圧接させるようにして固定できる。また、可撓性コード21を挿通した時には、隙間形成部材53′と可撓性コード21との間に形成される隙間が脱気水の流路となる。
【0024】
以上のように、バルーン装着装置50の挿入筒51を処置具挿通チャンネル5の先端に装着し、かつバルーン止着部材52から超音波プローブ11の超音波走査部20を突出させた状態で、バルーン40を、その弾性リング部42をバルーン止着部材52の円環状凹溝54に止着し、また弾性リング部43を超音波走査部20の先端キャップ23に形成した円環状凹溝26に止着するようにして装着される。そして、バルーン40内に超音波伝達媒体を供給するが、この超音波伝達媒体としては、例えば脱気水が用いられる。
【0025】
そこで、超音波伝達媒体としての脱気水の供給手段の構成を図6に示す。この図から明らかなように、供給手段は接続パイプ60と、この接続パイプ60から突出するピストン61aとシリンダ61bとからなる脱気水圧送部材61とから構成される。接続パイプ60は内部に超音波プローブ11の可撓性コード21を挿通させる挿通路62を形成し、かつ脱気水圧送部材61の基端部にはシール部材63を嵌着させる。このシール部材63は可撓性コード21を実質的に密嵌状態に挿通させることができる透孔を有し、この透孔を形成した部位は凹曲面状となっている。従って、挿通路62側の圧力が上昇すると、シール部材63は可撓性コード21に密着する方向に圧力が作用して、密閉性を高めるようになっている。そして、接続パイプ60は処置具導入部6にねじ止め等の手段で固定されている。従って、脱気水圧送部材61におけるピストン61aを押し込むと、この脱気水圧送部材61のシリンダ61b内の脱気水が処置具挿通チャンネル5内に向けて圧送されることになる。
【0026】
超音波検査装置10を用いて超音波検査を行うに当っては、内視鏡1の挿入部3を体腔内に挿入する前の段階で、予め超音波プローブ11及びバルーン止着装置50が内視鏡1に組み込まれ、またバルーン装着装置50と超音波プローブ11との間にバルーン40が装着される。この作業は脱気水タンクの内部で行うのが好ましい。即ち、まず、内視鏡1を脱気水タンク内に浸漬させて、処置具挿通チャンネル5内に脱気水を充満させる。一般に、処置具挿通チャンネル5には吸引通路が接続されており、この吸引通路の途中には通路を開閉するためのバルブが設けられているから、このバルブを開いて吸引通路内を負圧にすれば、容易かつ迅速に処置具挿通チャンネル5内に脱気水が回り込み、しかも完全に空気と置換する状態になる。そして、バルーン装着装置50における挿入筒51内に隙間形成部材53を組み込んだ状態で、処置具挿通チャンネル5の先端の開口部に押し込むようにして装着する。この操作は脱気水タンクの外で行っても良い。超音波プローブ11は、そのコネクタ部22を中継手段14から取り外した状態として脱気水タンク内に浸漬させ、接続パイプ60も同様に脱気水タンク内に浸漬させ、かつ脱気水圧送部材61のシリンダ61b内に脱気水を導入する。
【0027】
そこで、超音波プローブ11を、そのコネクタ部22側から処置具挿通チャンネル5の先端に装着したバルーン装着装置50におけるバルーン止着部材52のプローブ挿通路55に挿通させる。そして、超音波プローブ11を押し込むことによって、コネクタ部22を処置具挿通チャンネル5に挿通させて処置具導出部6から外部に導出させて、超音波走査部20がバルーン止着部材52の先端面に当接させる。この状態で、超音波プローブ11のコネクタ部22を接続パイプ60に挿通させて、シール部材63を通過させた上で、この接続パイプ60を処置具導入部6に螺挿するようにして固定する。これによって、超音波プローブ11が内視鏡に組み込まれる。さらに、超音波プローブ11の超音波走査部20にバルーン40を装着する。このバルーン40の装着操作も脱気水タンク内で行う。バルーン40には前後に弾性リング部42,43が設けられているから、弾性リング部42をバルーン止着部材52の外周面に設けた円環状凹溝54に止着させ、また弾性リング部43を超音波走査部20に形成した円環状凹溝26に止着する。これによって、バルーン40が取り付けられ、バルーン40から接続パイプ60に至る全長にわたって脱気水が満たされ、空気が全く介在しない状態にして密閉される。また、超音波プローブ11の可撓性コード21を処置具挿通チャンネル5から引き出すように力を加えるようにすると、バルーン装着装置50におけるバルーン止着部材52は超音波走査部20と処置具挿通チャンネル5の開口端との間に挾持されることになり、バルーン装着装置50を安定的に保持できるようになる。
【0028】
なお、超音波プローブ11やバルーン装着装置50等の内視鏡1への組み込みや、バルーン40の装着は、必ずしも以上のようにして行わなければならないものではない。例えば、バルーン40の弾性リング部43を超音波走査部20の先端キャップ23の円環状凹溝26に止着せず、接続パイプ60の脱気水圧送部材61等から脱気水を供給して、バルーン40から脱気水の流出が開始された時に弾性リング部を円環状凹溝26に止着する等としても良い。
【0029】
脱気水圧送部材61のピストン61aに加圧力を加えなければ、バルーン40は縮小した状態に保持される。この状態で、内視鏡1の挿入部3を患者の体内に挿入して内視鏡検査を行うが、患部等が発見されると、その部位の超音波検査を行う。そのためには、まず脱気水圧送部材61のピストン61aをシリンダ61b内に押し込むように操作する。この結果、シリンダ61内の脱気水は押し出されるが、接続パイプ60の基端側にはシール部材63が設けられているから、圧送された脱気水は処置具挿通チャンネル5側に流れて、挿入筒51側に導かれる。挿入筒51と可撓性コード21との間には隙間形成部材53(または53′)による流路が形成されているから、脱気水はバルーン装着装置50内に流れて、そのバルーン止着部材52に設けた連通孔56を介して、バルーン40と先端キャップ23との間に流入することになる。この結果、バルーン40が膨張して体腔内壁に密着する。
【0030】
超音波検査を行う際には、超音波振動子25を先端キャップ23内で回転させるようになし、その間に所定の角度毎に超音波パルスを送信すると、体内組織の断層部から反射エコーが取得され、この反射エコーを超音波観測装置12で信号処理を行うことによって、超音波画像がモニタ13に表示される。しかも、バルーン40を膨張させているが、このバルーン40の内部には脱気水のみが収容され空気が混入しないので、ラジアル方向の全体にわたって鮮明な超音波画像が表示される。そして、超音波検査が終了すると、脱気水圧送部材61のピストン61aを引き出すように操作することにより、バルーン40を縮小した状態に復帰させることができる。
【0031】
超音波走査部20における先端キャップ23には、その先端側にはバルーン40の弾性リング部43を止着するための円環状凹溝26が設けられているが、基端側には連結筒27が嵌合されており、この部位やそれより先端側等に凹溝を形成するのは、強度上等の観点から好ましくはなく、また形成できるにしろ、浅い溝しか形成できない。しかしながら、バルーン装着装置50を装着することによって、バルーン40におけるもう一つの弾性リング部42を止着するための凹溝等を設ける必要がなく、また超音波伝達媒体をバルーン40内に導くための透孔等を先端キャップ23に設ける必要はない。従って、先端キャップ23の強度の向上が図られる。しかも、バルーン40の弾性リング部42を止着するのは、バルーン装着装置50におけるバルーン止着部材53であり、このバルーン止着部材53は大径の円環状部材であるから、円環状凹溝54の深さを十分深くすることができ、バルーン40の止着強度が極めて高くなる。この結果、バルーン40内に供給される脱気水の重量により脱落する等といった不都合が生じるのを防止できる。
【0032】
なお、以上のように超音波走査部を大径にすれば、大型の超音波振動子を用いるので有利であるが、超音波走査部を可撓性コードと実質的に同じ外径とした超音波プローブを挿通することもできる。この場合には、超音波プローブは挿入部3に予め組み込んでおく必要はなく、超音波検査を行う場合にのみ挿通させるようにすれば良い。従って、バルーンは超音波走査部に止着できないから、袋状の可撓膜体の開口端に弾性リング部を設けるようになし、この弾性リング部をバルーン止着部材52に設けた円環状凹溝54に止着するように構成する。また、大径の超音波走査部20は、それと処置具挿通チャンネル5の開口端との間にバルーン止着部材52を挾持するようにして保持できることから、隙間形成部材53による挿入筒51の固定力はあまり大きくなくても良いが、プローブ挿通路55に挿通可能な細径の超音波走査部を有する超音波プローブを用いる場合には、この隙間形成部材53による挿入筒51の保持力を強くする必要がある。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、処置具挿通チャンネルの処置具導出口に挿嵌される弾性部材からなる挿入筒に、外径が処置具挿通チャンネルの内径より大きくなり、その外周面にバルーン止着用の円環状凹溝を形成したバルーン止着部材を連結する構成としたので、内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿通ガイドされる細径の超音波プローブに装着されるバルーンを超音波走査部の基端側の部位に格別の加工を行うことなく確実に装着することができ、かつこの超音波走査部にバルーンを空気が封じ込められない状態で装着できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すものであって、超音波検査装置の超音波プローブを内視鏡に組み込んだ状態の外観図である。
【図2】超音波プローブの断面図である。
【図3】バルーンを膨張させた状態にして示すバルーン装着装置の断面図である。
【図4】バルーン装着装置の分解図である。
【図5】隙間形成部材の他の例を示す外観図である。
【図6】脱気水供給手段の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 内視鏡 5 処置具挿通チャンネル
6 処置具導入部 10 超音波検査装置
11 超音波プローブ 12 超音波観測装置
14 中継手段 20 超音波走査部
21 可撓性コード 22 コネクタ部
23 先端キャップ 25 超音波振動子
26 円環状凹溝 40 バルーン
41 可撓膜体 42,43 弾性リング部
50 バルーン装着装置 51 挿入筒
52 バルーン止着部材 53,53′ 隙間形成部材
54 円環状凹溝 55 プローブ挿通路
56 連通孔 60 接続パイプ
61 脱気水圧送部材
Claims (6)
- 可撓性コードの先端に超音波振動子を内装した超音波走査部を連設してなり、少なくとも前記可撓性コードを内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿通可能とした超音波プローブにバルーンを装着するための装置において、前記処置具挿通チャンネルの処置具導出口に挿嵌される弾性部材からなる挿入筒と、この挿入筒に連結して設けられ、外径が処置具挿通チャンネルの内径より大きく、その外周面にバルーン止着用の円環状凹溝を形成したバルーン止着部材とから構成したことを特徴とするバルーン装着装置。
- 前記挿入筒内には、前記超音波プローブの可撓性コードを内部に挿通させた状態で、この可撓性コードの外面と挿入筒の内面との間に超音波伝達媒体の流路を形成するための隙間形成部材を装着する構成としたことを特徴とする請求項1記載のバルーン装着装置。
- 前記隙間形成部材は弾性を有する金属部材で形成して、この隙間形成部材に前記挿入筒を前記処置具挿通チャンネル内面に圧接させる付勢力を作用させる構成としたことを特徴とする請求項2記載のバルーン装着装置。
- 前記隙間形成部材は所定のピッチ間隔で巻回した金属コイルで構成したことを特徴とする請求項3記載のバルーン装着装置。
- 前記隙間形成部材は前記超音波プローブの可撓性コードより内径の大きい断面がC字状の薄肉金属パイプ部材で形成したことを特徴とする請求項3記載のバルーン装着装置。
- 前記バルーン止着部材には、その円環状凹溝を設けた部位より先端側の位置に、厚み方向に貫通する1または複数の連通孔を穿設する構成としたことを特徴とする請求項1記載のバルーン装着装置。
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