JPH11268507A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH11268507A
JPH11268507A JP10075690A JP7569098A JPH11268507A JP H11268507 A JPH11268507 A JP H11268507A JP 10075690 A JP10075690 A JP 10075690A JP 7569098 A JP7569098 A JP 7569098A JP H11268507 A JPH11268507 A JP H11268507A
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tire
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carcass
bead
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Kazuo Asano
一夫 浅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤ内の空気が抜けた場合でもリム外れせ
ず、かつ比較的長距離を走行しうる空気入りタイヤを提
供する。 【解決手段】 トレッド部2からサイドウォール部3を
経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6を具え
る。タイヤを正規リムJにリム組みしかつ正規内圧を充
填ししかも無負荷である正規状態のタイヤ子午断面にお
いて、カーカス高さHcと、距離Lとの比(L/Hc)
を0.30〜0.45とする。またビード部4の外面に
はリム外れ防止リブ11が形成される。そしてフランジ
離間点Pからリム外れ防止リブ11のリブ頂部点Cまで
の長さ(P〜C)を、フランジ離間点Pからリムフラン
ジの軸方向最外側点Dまでの該リムフランジに沿う長さ
(P〜D)よりも3mm以上大きくする。フランジ被覆域
Fは、タイヤ外方に向けて凸となる凸曲面部13と凹曲
面部14とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パンク等によりタ
イヤ内の空気が抜けた場合でもリム外れせず、かつ比較
的長距離を走行しうる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、パンク等によりタイヤ内の空気が抜けた場合でもリ
ム外れせず、かつ比較的長距離を走行しうるいわゆるラ
ンフラット性能を向上した空気入りタイヤが種々提案さ
れている。
【0003】例えばサイドウォール部に補強ゴム層など
を設け、パンク時のサイドウォール部の撓みを抑えるも
の(特開昭53−18104号公報、特開昭64−30
809号公報、特開平2−281289号公報など)
や、特殊なリムを用いてパンク時のリム外れを防止した
もの(例えば特開昭52−64701号公報、特開平2
−31905号公報など)、さらにはタイヤとリムとが
囲むタイヤ内腔にパンク時のタイヤの縦たわみを抑制す
る中子ないしプロテクタを配したもの(特開昭55−1
32313号公報、特開昭60−213508号公報、
特開昭61−235207号公報)、チューブレスタイ
ヤとリムとが囲むタイヤ内腔に、パンク時にのみタイヤ
の荷重を支持するチューブを配したもの(特開平2−3
4402号公報、特開昭58−170604号公報)な
どが提案されている。
【0004】しかしながら、サイドウォール部に補強ゴ
ム層を設けたものでは、タイヤ重量が極端に重くなり、
また転がり抵抗を大きくして燃費性を悪化させるなどの
問題がある。また、近年の研究ではこのようなサイドウ
ォール部に補強ゴム層を設けたタイヤでは、パンク時の
縦撓みを減じうるもののリム外れし易いことが判ってき
た。
【0005】また、特殊なリムを用いてパンク時のリム
外れを防止するものにあっては、特殊形状のリムを製造
しなければならずコストを上昇させる他、業界の規格承
認などが必要となり現在のところ市場に普及されてはい
ない。
【0006】さらに、タイヤ内腔にパンク時のタイヤの
縦たわみを抑制する中子などを設けたものでは、該中子
が邪魔となってタイヤのリム組み作業性を著しく悪化さ
せる他、中子をリムにセットするのに特殊な技術が必要
となり、また車輪重量が増加するなどの問題がある。
【0007】また、チューブレスタイヤとリムとが囲む
タイヤ内腔に、パンク時にのみタイヤの荷重を支持する
チューブを配したものでは、タイヤのリム組み作業性を
著しく損ない、かつ車輪重量の増加や、内部チューブま
で達する貫通傷の場合には役に立たないなどの問題があ
る。
【0008】なおランフラット性能としては、タイヤの
パンクに基づく走行不能状態を一時的に回避できれば良
く、より具体的にはパンクした場所からガソリンスタン
ド等などタイヤ補修を安全になしうる場所まで走行する
ことが必要で、例えば米国では速度80km/hで約8
0km走行しうることが目標とされている。
【0009】本発明は、以上のような問題点に鑑み案出
なされたもので、一般のタイヤ性能、例えば標準のリム
を使用できかつリム組み性をも維持しうるとともにタイ
ヤ重量の大幅な増加を伴わずしてランフラット性能を向
上しうる空気入りタイヤを提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビ
ード部のビードコアに至るカーカスと、タイヤ内腔面に
インナーライナゴムとを具えた空気入りタイヤであっ
て、タイヤを正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填
ししかも無負荷である正規状態のタイヤ子午断面におい
て、ビードベースラインBLから前記カーカスの厚さの
中心線の半径方向最外側位置までの高さであるカーカス
高さHcと、前記正規リムのリム巾位置を通る半径方向
線Nがビード部で前記カーカスの中心線と交わるカーカ
スビード点Aから前記半径方向線Nがバットレス部でカ
ーカスの中心線と交わるカーカスバットレス点Bまでの
半径方向距離Lとの比(L/Hc)を0.30〜0.4
5とするとともに、前記ビード部の外面かつ該ビード部
が前記正規リムのリムフランジから離間するフランジ離
間点Pよりも半径方向外側に、軸方向外側に突出するリ
ム外れ防止リブを形成し、かつ前記フランジ離間点Pか
ら前記リム外れ防止リブの頂部であるリブ頂部点Cまで
のフランジ被覆域の外面に沿った長さ(P〜C)を、正
規リムの前記フランジ離間点Pからリムフランジの軸方
向最外側点Dまでの該リムフランジに沿うフランジ露出
長さ(P〜D)よりも3mm以上大とするとともに、該フ
ランジ被覆域は、タイヤ外方に向けて凸となる凸曲面部
と、この凸曲面部の半径方向外側に滑らかに連なる凹曲
面部とを含むことを特徴としている。
【0011】また請求項2記載の発明は、前記凸曲面部
は、その曲率半径R1が前記凹曲面部の曲率半径R2よ
りも大であることを特徴とする請求項1記載の空気入り
タイヤである。
【0012】また請求項3記載の発明は、請求項1又は
2記載のタイヤを前記正規リムにリム組みしたタイヤと
リムとの組立体である。
【0013】なお本明細書において「正規リム」とは、
タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当
該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATM
Aであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、
或いはETRTOであれば "Measuring Rim" となる。
【0014】また、「正規内圧」とは、タイヤが基づい
ている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎
に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空
気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOU
S COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETR
TOであれば "INFLATION PRESSURE" であるが、タイヤ
が乗用車用である場合には180kPaとする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づき説明する。本実施形態では、図1に示すよう
にトレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部
4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6
のタイヤ半径方向外側に配されるベルト層7と、タイヤ
内腔面iにインナーライナゴム10とを具えたチューブ
レスタイプの乗用車用ラジアルタイヤを例示している。
なお図1には、このタイヤを正規リムJにリム組みしか
つ正規内圧を充填しかつ無負荷のタイヤとリムとの組立
体が示されている。
【0016】本実施形態の空気入りタイヤは、トレッド
部2からサイドウォール部3のタイヤ最大巾位置近傍ま
でのタイヤ外面が、曲率半径を徐々に減じた円弧を滑ら
かに連ねることにより形成されているものを例示してい
る。
【0017】前記カーカス6は、カーカスコードをタイ
ヤ赤道Cに対して75゜〜90゜の角度で配列したラジ
アル構造の1枚以上、本例では1枚のプライから構成さ
れている。前記カーカスコードは、本例ではナイロン、
レーヨン若しくはポリエステル等の有機繊維コードが採
用される。
【0018】また前記カーカス6は、トレッド部2から
サイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に
至る本体部6aと、この本体部6aからのびて前記ビー
ドコア5の廻りで折り返される折返し部6bとを有する
ものを例示しており、この本体部6aと折返し部6bと
の間には、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側に
のびかつ硬質ゴムからなるビードエーペックス8が配さ
れ、ビード部4を補強している。
【0019】前記ベルト層7は、コードをタイヤ赤道に
対して15〜40°の小角度で傾けて配列した少なくと
も2枚、本例では内、外2枚のベルトプライ7A、7B
を前記コードが互いに交差する向きに重ね合わせて構成
している。前記ベルトコードは、本例ではスチールコー
ドを採用しているが、アラミド、レーヨン等の高弾性の
有機繊維コードも必要に応じて用いうる。
【0020】また本例ではベルト層7のタイヤ半径方向
外側に、ナイロンコードをタイヤ赤道Cに対して5°以
下の角度で実質的に平行に配列したバンド層9を具える
ものを例示しており、これにより高速走行時の耐久性を
向上している。
【0021】前記インナーライナゴム10は、例えばブ
チルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムな
どの空気を透過しにくいゴムからなり、本実施形態では
1mm以上かつ3mm以下の厚さで前記タイヤ内腔面iに配
されているものを例示している。
【0022】そして、タイヤを正規リムJにリム組みし
かつ正規内圧を充填ししかも無負荷である正規状態のタ
イヤ子午断面において、リム径位置を通るタイヤ軸方向
線であるビードベースラインBLから前記カーカス6の
厚さの中心線Lcの半径方向最外側位置Tまでの高さで
あるカーカス高さHcと、正規リムJのリム巾位置を通
る半径方向線Nがビード部4で前記カーカスの中心線L
cと交わるカーカスビード点Aから前記半径方向線Nが
バットレス部3aでカーカスの中心線Lcと交わるカー
カスバットレス点Bまでの半径方向距離Lとの比(L/
Hc)を0.30〜0.45としている。
【0023】一般に、タイヤがパンクしたランフラット
走行時には、図3に示すように、バットレス部3aとビ
ード部4とがタイヤ内腔面iにて接触摩擦し、このよう
な状態で走行を継続することにより、この部分のインナ
ーライナゴム10、トッピングゴムなどが摩耗ないし熱
破壊し、ひいてはカーカス6のコードを破断させるに至
る。またカーカスコードが破断すると非常に大きな振動
が発生するので走行を断念せざるを得なくなる。
【0024】本発明者らは、種々の実験の結果、バット
レス部3aとビード部4の前記タイヤ内腔面iでの接触
摩擦の滑りを減らすことがランフラット走行時のカーカ
スコードの破断について効果的であることを見出し、ま
た前記滑りを少なくするためには前記比(L/Hc)を
0.30〜0.45の範囲に限定することが必要である
との知見を得たのである。
【0025】ここで前記比(L/Hc)が、0.45を
上回ると、ランフラット走行時のタイヤ内腔面iにてバ
ットレス部3aとビード部4の滑りが増大する傾向があ
り、逆に0.30を下回ると、滑り自体は小さくなるも
ののタイヤの子午断面において、タイヤが非常丸くなっ
てしまい、トレッド中央部が早期に偏摩耗するなどタイ
ヤに一般的に要求される耐摩耗性能を著しく悪化させ
る。好ましくは比(L/Hc)を0.30〜0.40と
するのが望ましい。
【0026】このように、本実施形態の空気入りタイヤ
は、タイヤ重量の増大などを伴うことなく、前記カーカ
ス高さHcと、カーカスビード点Aからカーカスバット
レス点Bまでの半径方向距離Lとの比(L/Hc)を限
定することによって、ランフラット走行時のタイヤ内腔
面iの摩擦接触部の滑りを抑制し、この部分でのカーカ
スコードの破断などを比較的長時間にわたり抑制しう
る。
【0027】なお前記カーカスの中心線Lcは、前記カ
ーカスの本体部6aについて定め、折返し部6bについ
ては含めないものとする。
【0028】また本実施形態では、前記ビード部4の外
面かつ該ビード部4が正規リムJのリムフランジJfか
ら離間するフランジ離間点Pよりも半径方向外側に、軸
方向外側に突出するリム外れ防止リブ11を形成してい
る。
【0029】このようなリム外れ防止リブ11は、ラン
フラット走行時にタイヤがリムから外れて走行不能に陥
るのを効果的に防止できるが、本発明では、このような
リム外れ防止リブ11の構成をさらに限定することによ
って、より一層リム外れを防止しうるものを示してい
る。
【0030】前記リム外れ防止リブ11は、本実施形態
では、前記正規内圧状態においてタイヤのビード部4と
サイドウォール部3の外面を滑らかに継ぐ輪郭線Sから
最も隆起したリブの頂部11aを有し、この頂部11a
から末広がりで前記輪郭線Sに滑らかに連なる斜面を有
する山状に隆起したものを例示している。またリム外れ
防止リブ11は、前記輪郭線Sからこの頂部11aまで
の頂部高さhを例えば2〜5mmとするのが望ましい。
【0031】また本発明では、前記フランジ離間点Pか
ら前記リブの頂部11aに至る点であるリブ頂部点Cま
でのフランジ被覆域Fの外面に沿ったフランジ被覆域の
長さ(P〜C)を、正規リムJの前記フランジ離間点P
からリムフランジの軸方向最外側点Dまでの該リムフラ
ンジJfに沿うフランジ露出長さ(P〜D)よりも3mm
以上大としている。
【0032】このように、フランジ被覆域の長さ(P〜
C)をフランジ露出長さ(P〜D)よりも3mm以上大と
することによって、ランフラット走行時にこのフランジ
被覆域FがリムフランジJfを十分に巻き込んで、かつ
前記リブの頂部11a近傍が前記リムフランジJfの外
側点Dに引っかかるようにして被覆することが可能とな
り、リム外れをより一層防止できる。
【0033】なお前記フランジ被覆域の長さ(P〜C)
が前記フランジ露出長さ(P〜D)よりも3mm以上大き
くないと、リムフランジJfを十分に巻き込んだ上で該
フランジに引っかかる如く被覆することができず、リム
外れを防止する効果が低下する。好ましくはフランジ被
覆域Fの長さ(P〜C)がフランジ露出長さ(P〜D)
よりも3〜20mm程度、さらに好ましくは3〜15mm、
さらに好ましくは5〜10mm大きいことが望ましい。
【0034】また本実施形態では、前記フランジ被覆域
Fは、タイヤ外方に向けて凸となる曲率半径R1の凸曲
面部13と、この凸曲面部13の半径方向外側に滑らか
に連なる曲率半径R2の凹曲面部14とを含むことを特
徴の一つとしている。なお凸曲面部13のタイヤ半径方
向内側には前記フランジ離間点Pに滑らかに連なる凹曲
面部15を具えている。
【0035】従来のリム外れ防止リブの頂部に至るフラ
ンジ被覆域は、図4に示すように、タイヤ外面が凹む単
一の凹曲面部のみで構成されており、このような形状が
むしろリムフランジに沿いやすく好ましいものと考えら
れていた。しかし、このものでは、図5に示すように、
フランジに沿って容易に曲がりやすくかつリムフランジ
を保持する力が弱いものとなる。
【0036】これに対して本実施形態のフランジ被覆域
は、タイヤ外方に向けて凸となる曲率半径R1の凸曲面
部13と、この凸曲面部13の半径方向外側に滑らかに
連なる曲率半径R2の凹曲面部14とを設けているた
め、図6に示すように前記凸曲面部13がランフラット
走行時にその曲率を反転させてリムフランジJfを覆被
することにより、前記リムフランジJfへ引っかかるよ
うにしてより強い力でこのリムフランジJfを保持し、
しかもその半径方向外側に設けられた凹曲面部がさらに
フランジ外側点Dを巻き込むように作用するため、リム
外れがより一層防止される。
【0037】このように、本実施形態の空気入りタイヤ
は、何ら特殊形状のリムを使用することなく規格で定め
られた正規リムを使用しつつ、ランフラット走行時では
前記リム外れ防止リブがフランジ被覆域Fの屈曲作用に
よってリムフランジJfを強固に保持しうる結果、リム
外れを効果的に防止しうる。
【0038】ここで、前記フランジ被覆域Fの前記凸曲
面部13は、その曲率半径R1が前記凹曲面部の曲率半
径R2よりも大とすることが好ましく、例えばその曲率
半径の比(R1/R2)が例えば2.0〜5.0、より
好ましくは2.5〜4.0とするのが望ましい。
【0039】前記凸曲面部13の曲率半径R1が、凹曲
面部14の曲率半径R2よりも小さいと、ランフラット
走行時のリムフランジを保持する保持力が相対的に低下
する傾向がある。好ましくは、曲率半径R1は、例えば
乗用車用タイヤの場合、25mm以上とするのが望まし
い。
【0040】以上詳述したが、前記リム外れ防止リブ
は、タイヤ軸方向両側のビード部4、4に形成すること
が特に好ましい。また、リブの形状は、図示の例示にも
のに限定されず種々の形状が採用できる。
【0041】
【実施例】タイヤサイズが215/45R16でありか
つ表1に示す空気入りタイヤを試作するとともに(実施
例1〜3、比較例1〜3、従来例)、ランフラット性
能、摩耗性能、タイヤ重量などを測定した。なお実施
例、比較例のビード構造を図7に示し、また従来例のビ
ード構造を図8に示す(数値の単位はmmである)。テス
ト方法は次の通りである。
【0042】<ランフラット指数>供試タイヤを正規リ
ムにリム組みして国産乗用車(FR車)の4輪に装着
し、バルブコアを抜いた内圧0の状態でテストコースを
周回走行し、走行不能な状態に至るまでの走行距離を測
定し指数化した。数値が大きいほど良好である。なおテ
ストコースでは、直線を速度80km/h、コーナを6
0km/hで走行している。なお評価輪1輪に作用する
ランフラット荷重は415kgf である。
【0043】<耐摩耗性能>上記車両を用いて正規内圧
状態で高速道路と一般道路をそれぞれ1:1の割合で約
3500km走行し、タイヤの摩耗状況を目視により観
察した。
【0044】<タイヤ重量>タイヤ1本当たりの重量を
測定し、従来例を100とする指数で表示した。数値が
小さいほど良好である。テストの結果などを表1に示
す。
【0045】
【表1】
【0046】テストの結果、実施例のタイヤは、標準の
リムを使用しつつしかもタイヤ重量の大幅な増加を伴わ
ずしてランフラット性能を向上していることが確認でき
た。なお、前記比(L/Hc)が小さいほどランフラッ
ト性能を良くなるが耐摩耗性能が著しく損なわれるため
実用には適さないことが確認できた。なおランフラット
指数と、前記比(L/Hc)との関係を、各供試タイヤ
毎に図9に示している。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように請求項1又は3記載
の発明では、前記カーカス高さHcと、カーカスビード
点Aからカーカスバットレス点Bまでの半径方向距離L
との比(L/Hc)を限定することによって、ランフラ
ット走行時のタイヤ内腔面の摩擦接触部の滑りを抑制
し、この部分でのカーカスコードの破断などを比較的長
時間にわたり防止しうる。
【0048】また前記フランジ被覆域の長さ(P〜C)
をフランジ露出長さ(P〜D)よりも3mm以上大とする
ことによって、ランフラット走行時にこのフランジ被覆
域がリムフランジを十分に巻き込んで、かつ前記リブの
頂部近傍がリムフランジの外側点Dに引っかかるように
して被覆することが可能となり、リム外れをより一層防
止できる。
【0049】さらにフランジ被覆域には、タイヤ外方に
向けて凸となる凸曲面部と凹曲面部とを設けているた
め、凸曲面部がランフラット走行時に曲率を反転させて
リムフランジを覆被することでより強い力でリムフラン
ジを保持し、しかもその半径方向外側に設けられた凹曲
面部がさらにフランジ外側点Dを巻き込むように作用す
るため、リム外れがより一層防止され、ランフラット走
行距離を増大させうる。
【0050】また請求項2記載の発明では、前記フラン
ジ被覆域Fの前記凸曲面部の曲率半径R1を前記凹曲面
部の曲率半径R2よりも大とすることによって、前記リ
ム外れ防止効果をさらに向上しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す空気入りタイヤの
断面図である。
【図2】ビード部を拡大して示す断面図である。
【図3】タイヤのパンク走行状態を示す断面図である。
【図4】従来のフランジ被覆域を説明するビード部の断
面図である。
【図5】そのパンク状態を示す断面図である。
【図6】本実施形態のタイヤのパンク状態を示す断面図
である。
【図7】実施例の具体的寸法を示す図である。
【図8】従来例の具体的寸法を示す図である。
【図9】ランフラット指数と、比(L/Hc)との関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 7 ベルト層 11 リム外れ防止リブ J 正規リム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を経てビ
    ード部のビードコアに至るカーカスと、タイヤ内腔面に
    インナーライナゴムとを具えた空気入りタイヤであっ
    て、 タイヤを正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填しし
    かも無負荷である正規状態のタイヤ子午断面において、 ビードベースラインBLから前記カーカスの厚さの中心
    線の半径方向最外側位置までの高さであるカーカス高さ
    Hcと、 前記正規リムのリム巾位置を通る半径方向線Nがビード
    部で前記カーカスの中心線と交わるカーカスビード点A
    から前記半径方向線Nがバットレス部でカーカスの中心
    線と交わるカーカスバットレス点Bまでの半径方向距離
    Lとの比(L/Hc)を0.30〜0.45とするとと
    もに、 前記ビード部の外面かつ該ビード部が前記正規リムのリ
    ムフランジから離間するフランジ離間点Pよりも半径方
    向外側に、軸方向外側に突出するリム外れ防止リブを形
    成し、 かつ前記フランジ離間点Pから前記リム外れ防止リブの
    頂部であるリブ頂部点Cまでのフランジ被覆域の外面に
    沿った長さ(P〜C)を、正規リムの前記フランジ離間
    点Pからリムフランジの軸方向最外側点Dまでの該リム
    フランジに沿うフランジ露出長さ(P〜D)よりも3mm
    以上大とするとともに、 該フランジ被覆域は、タイヤ外方に向けて凸となる凸曲
    面部と、この凸曲面部の半径方向外側に滑らかに連なる
    凹曲面部とを含むことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記凸曲面部は、その曲率半径R1が前記
    凹曲面部の曲率半径R2よりも大であることを特徴とす
    る請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のタイヤを前記正規リ
    ムにリム組みしたタイヤとリムとの組立体。
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