JPH11251268A - 半導体レ−ザ基板 - Google Patents
半導体レ−ザ基板Info
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- JPH11251268A JPH11251268A JP6418598A JP6418598A JPH11251268A JP H11251268 A JPH11251268 A JP H11251268A JP 6418598 A JP6418598 A JP 6418598A JP 6418598 A JP6418598 A JP 6418598A JP H11251268 A JPH11251268 A JP H11251268A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体レ−ザ基板をバ−状に劈開分離する
際、欠けやひび割れ等の劈開不良を大幅に低減した半導
体レ−ザ基板を提供する。 【解決手段】 第1の電極上4に、少なくとも、半導体
レ−ザ結晶層2と第2の電極層を積層してなる半導体レ
−ザ基板の第2の電極層の端部に形成されたスクライブ
傷6から生じる劈開溝に沿って劈開分離して、複数の半
導体レ−ザバ−7を作製し、また、各半導体レ−ザバ−
7を前記劈開溝方向と異なる方向に複数個分割して、各
半導体レ−ザ素子を形成する半導体レ−ザ基板1であっ
て、第2の電極層は、スクライブ傷6を形成した矩形状
の第1の部分5aと、前記劈開溝方向及び前記劈開溝方
向と異なる方向に複数分割した第2の部分5bとからな
り、この第2の部分5bは、少なくとも、前記劈開溝を
回避するように半導体レ−ザ結晶層上に配列されてい
る。
際、欠けやひび割れ等の劈開不良を大幅に低減した半導
体レ−ザ基板を提供する。 【解決手段】 第1の電極上4に、少なくとも、半導体
レ−ザ結晶層2と第2の電極層を積層してなる半導体レ
−ザ基板の第2の電極層の端部に形成されたスクライブ
傷6から生じる劈開溝に沿って劈開分離して、複数の半
導体レ−ザバ−7を作製し、また、各半導体レ−ザバ−
7を前記劈開溝方向と異なる方向に複数個分割して、各
半導体レ−ザ素子を形成する半導体レ−ザ基板1であっ
て、第2の電極層は、スクライブ傷6を形成した矩形状
の第1の部分5aと、前記劈開溝方向及び前記劈開溝方
向と異なる方向に複数分割した第2の部分5bとからな
り、この第2の部分5bは、少なくとも、前記劈開溝を
回避するように半導体レ−ザ結晶層上に配列されてい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レ−ザ素子
を作製するために用いられる半導体レ−ザ基板に関す
る。
を作製するために用いられる半導体レ−ザ基板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体レ−ザ基板から半導体レ−ザ素子
を作製するためには、この半導体レ−ザ基板を共振器長
幅の短冊状の半導体レーザバ−に劈開することが必要で
ある。ここで、この半導体レ−ザバ−の両側面は共振器
面となり、この共振器面側には、レ−ザ光を放出する活
性層が形成されている。更に、この半導体レーザバ−の
共振器面と直交方向に分割することにより、半導体レー
ザ素子が得られる。この際、半導体レ−ザ素子の活性層
は共振器面側に形成されているので、良好な特性の半導
体レ−ザ素子を得るためには、この半導体レ−ザ素子の
作製は、この共振器面を破損することなく、行うことが
重要である。
を作製するためには、この半導体レ−ザ基板を共振器長
幅の短冊状の半導体レーザバ−に劈開することが必要で
ある。ここで、この半導体レ−ザバ−の両側面は共振器
面となり、この共振器面側には、レ−ザ光を放出する活
性層が形成されている。更に、この半導体レーザバ−の
共振器面と直交方向に分割することにより、半導体レー
ザ素子が得られる。この際、半導体レ−ザ素子の活性層
は共振器面側に形成されているので、良好な特性の半導
体レ−ザ素子を得るためには、この半導体レ−ザ素子の
作製は、この共振器面を破損することなく、行うことが
重要である。
【0003】以下に、従来の半導体レーザ基板の劈開方
法について、図3乃至図8を用いて説明する。図3乃至
図8は、半導体レ−ザ基板の劈開方法を示す製造工程図
である。図4、図5において、この半導体レ−ザ基板の
劈開方法についてわかりやすく説明するために、半導体
レ−ザ基板10及びカバ−シ−ト13を点線で示してあ
る。
法について、図3乃至図8を用いて説明する。図3乃至
図8は、半導体レ−ザ基板の劈開方法を示す製造工程図
である。図4、図5において、この半導体レ−ザ基板の
劈開方法についてわかりやすく説明するために、半導体
レ−ザ基板10及びカバ−シ−ト13を点線で示してあ
る。
【0004】まず初めに、図3に示す半導体レ−ザ基板
10について説明する。図3に示すように、半導体レ−
ザ基板10は、半導体レ−ザ結晶層2の両面に電極4及
び11を有した矩形状を有している。電極11上には、
半導体レ−ザ結晶層2の劈開方向に平行、かつ半導体レ
−ザ結晶層2の一端部2aにスクライブ傷6が、互いに
所定の間隔を有して形成されている。また、半導体レ−
ザ基板10の電極4の近傍には、活性層3が形成され、
この活性層3は、半導体レ−ザ結晶層2の劈開方向と略
直交方向に形成されている。即ち、この活性層3はスク
ライブ傷6と略直交方向に形成されている。
10について説明する。図3に示すように、半導体レ−
ザ基板10は、半導体レ−ザ結晶層2の両面に電極4及
び11を有した矩形状を有している。電極11上には、
半導体レ−ザ結晶層2の劈開方向に平行、かつ半導体レ
−ザ結晶層2の一端部2aにスクライブ傷6が、互いに
所定の間隔を有して形成されている。また、半導体レ−
ザ基板10の電極4の近傍には、活性層3が形成され、
この活性層3は、半導体レ−ザ結晶層2の劈開方向と略
直交方向に形成されている。即ち、この活性層3はスク
ライブ傷6と略直交方向に形成されている。
【0005】次に、半導体レ−ザ基板10を劈開分離す
るために用いられる半導体レ−ザ基板劈開装置20につ
いて図6を用いて説明する。半導体レ−ザ基板劈開装置
20は、開口部14aを有したホルダ−14と、このホ
ルダ−14を収納するための収納部15aを有したホル
ダ−固定台15と、ホルダ−固定台15の収納部15a
に収納されたホルダ−14をホルダ−固定台15に押し
つけるためのホルダ−押え16と、このホルダ−14を
ホルダ−固定台15にホルダ−押え16と共に固定する
ためのネジ17とからなる。更に、ホルダ−固定台15
に固定されたホルダ−14の下方には、半導体レ−ザ基
板10を劈開分離するためのカッタ−ナイフ18がカッ
タ−固定具19に固定されて、配置されている。このカ
ッタ−ナイフ18は、半導体レ−ザ基板10の形状より
も長い帯板状の刃を有し、上下左右に稼働することがで
きるようになっている。
るために用いられる半導体レ−ザ基板劈開装置20につ
いて図6を用いて説明する。半導体レ−ザ基板劈開装置
20は、開口部14aを有したホルダ−14と、このホ
ルダ−14を収納するための収納部15aを有したホル
ダ−固定台15と、ホルダ−固定台15の収納部15a
に収納されたホルダ−14をホルダ−固定台15に押し
つけるためのホルダ−押え16と、このホルダ−14を
ホルダ−固定台15にホルダ−押え16と共に固定する
ためのネジ17とからなる。更に、ホルダ−固定台15
に固定されたホルダ−14の下方には、半導体レ−ザ基
板10を劈開分離するためのカッタ−ナイフ18がカッ
タ−固定具19に固定されて、配置されている。このカ
ッタ−ナイフ18は、半導体レ−ザ基板10の形状より
も長い帯板状の刃を有し、上下左右に稼働することがで
きるようになっている。
【0006】以下に、この半導体レ−ザ基板劈開装置2
0を用いて、半導体レ−ザ基板10を劈開する方法につ
いて説明する。 (半導体レ−ザ基板貼り付け)半導体レ−ザ基板10の
スクライブ傷6が形成された電極11側を上方、電極4
側を粘着シ−ト12に対向配置し、この半導体レ−ザ基
板10を粘着シート12に貼り付ける。更に、半導体レ
ーザ基板10及び粘着シート12上に、半導体レーザ基
板10を覆うようにして、粘着シート12よりやや小さ
い形状のカバーシート13を載置する(図4)。
0を用いて、半導体レ−ザ基板10を劈開する方法につ
いて説明する。 (半導体レ−ザ基板貼り付け)半導体レ−ザ基板10の
スクライブ傷6が形成された電極11側を上方、電極4
側を粘着シ−ト12に対向配置し、この半導体レ−ザ基
板10を粘着シート12に貼り付ける。更に、半導体レ
ーザ基板10及び粘着シート12上に、半導体レーザ基
板10を覆うようにして、粘着シート12よりやや小さ
い形状のカバーシート13を載置する(図4)。
【0007】(粘着シ−トの固定)続いて、ホルダー1
4の開口部14a内に半導体レ−ザ基板10が収納され
るようにして、このホルダ−14をカバ−シ−ト13上
方から粘着シート12上に載置する(図5)。この際、
ホルダ−14の形状は、粘着シ−ト12の大きさと略等
しい形状であり、粘着シ−ト12の粘着部分12aによ
り固定される。この結果、ホルダ−14は、カバ−シ−
ト13、半導体レ−ザ基板10及び粘着シ−ト12と共
に一体化されることになる。
4の開口部14a内に半導体レ−ザ基板10が収納され
るようにして、このホルダ−14をカバ−シ−ト13上
方から粘着シート12上に載置する(図5)。この際、
ホルダ−14の形状は、粘着シ−ト12の大きさと略等
しい形状であり、粘着シ−ト12の粘着部分12aによ
り固定される。この結果、ホルダ−14は、カバ−シ−
ト13、半導体レ−ザ基板10及び粘着シ−ト12と共
に一体化されることになる。
【0008】(ホルダ−固定)この半導体レ−ザ基板1
0と共に一体化したホルダ−14を半導体レ−ザ基板劈
開装置20のホルダ−収納部15aに載置する。次に、
ホルダー14及びホルダ−固定台15上には、ホルダー
押え16を載置し、ホルダー押え16をホルダ−固定台
15にネジ17で止めて、ホルダー14をホルダ−固定
台15に固定する(図6)。
0と共に一体化したホルダ−14を半導体レ−ザ基板劈
開装置20のホルダ−収納部15aに載置する。次に、
ホルダー14及びホルダ−固定台15上には、ホルダー
押え16を載置し、ホルダー押え16をホルダ−固定台
15にネジ17で止めて、ホルダー14をホルダ−固定
台15に固定する(図6)。
【0009】(半導体レ−ザ基板の劈開)この後、カッ
タ−ナイフ18を粘着シート12を介して、半導体レー
ザ基板10の劈開方向に平行かつ、スクライブ傷6に対
向して配置する。この状態から、カッタ−ナイフ18に
より粘着シ−ト12を介して半導体レ−ザ基板10を上
方に突き上げ、スクライブ傷6を起点として、このスク
ライブ傷6によって生じる劈開溝Vに沿って、半導体レ
ーザ基板10を劈開する(図7)。このような操作を半
導体レ−ザ基板10の端から順次繰り返すことによっ
て、半導体レ−ザ基板10を次々と劈開して、半導体レ
−ザバ−21を得る(図8)。なお、この半導体レ−ザ
バ−21の両側面22は、劈開面となる。
タ−ナイフ18を粘着シート12を介して、半導体レー
ザ基板10の劈開方向に平行かつ、スクライブ傷6に対
向して配置する。この状態から、カッタ−ナイフ18に
より粘着シ−ト12を介して半導体レ−ザ基板10を上
方に突き上げ、スクライブ傷6を起点として、このスク
ライブ傷6によって生じる劈開溝Vに沿って、半導体レ
ーザ基板10を劈開する(図7)。このような操作を半
導体レ−ザ基板10の端から順次繰り返すことによっ
て、半導体レ−ザ基板10を次々と劈開して、半導体レ
−ザバ−21を得る(図8)。なお、この半導体レ−ザ
バ−21の両側面22は、劈開面となる。
【0010】ここで、半導体レ−ザ基板10の劈開分離
のメカニズムについて説明する。図7に示すように、カ
ッタ−ナイフ18により半導体レ−ザ基板10を突き上
げた際、半導体レ−ザ基板10に作用する力の作用点
は、粘着シ−ト12側では、粘着シ−ト12を介してカ
ッタ−ナイフ18に接する電極4面の位置C(作用点
C)であり、カバ−シ−ト13側では、カッタ−ナイフ
18よりも上方にあり、この作用点Cと対角位置にある
カバ−シ−ト13と接する電極11の位置D(作用点
D)であり、半導体レ−ザ基板10の作用点Cには、半
導体レ−ザ基板10を圧縮する方向に圧縮応力、作用点
Dでは、半導体レ−ザ基板10が劈開分離されるように
伸張応力が作用する。ここで、この半導体レ−ザ基板1
0の作用点Cに作用する突き上げ力N1 は作用点Dでこ
の反作用として、抗力N2 を生じる。このため、突き上
げ力N1 は抗力N2 と力の大きさは等しく、力の方向は
逆方向である。このような状態から、半導体レ−ザ基板
10には、半導体レ−ザ基板10における作用点Cと劈
開分離される半導体レ−ザ基板10の部分101 の幅d
と、この突き上げ力N1 (又は、抗力N2 )との積から
なる力のモ−メントが作用することにより、半導体レ−
ザ基板10の劈開分離が行われて、バ−状の半導体レ−
ザバ−21が得られるのである。この後、半導体レ−ザ
素子は、半導体レ−ザバ−21の両側面22と直交方向
に所定の長さに分割することにより得られる。
のメカニズムについて説明する。図7に示すように、カ
ッタ−ナイフ18により半導体レ−ザ基板10を突き上
げた際、半導体レ−ザ基板10に作用する力の作用点
は、粘着シ−ト12側では、粘着シ−ト12を介してカ
ッタ−ナイフ18に接する電極4面の位置C(作用点
C)であり、カバ−シ−ト13側では、カッタ−ナイフ
18よりも上方にあり、この作用点Cと対角位置にある
カバ−シ−ト13と接する電極11の位置D(作用点
D)であり、半導体レ−ザ基板10の作用点Cには、半
導体レ−ザ基板10を圧縮する方向に圧縮応力、作用点
Dでは、半導体レ−ザ基板10が劈開分離されるように
伸張応力が作用する。ここで、この半導体レ−ザ基板1
0の作用点Cに作用する突き上げ力N1 は作用点Dでこ
の反作用として、抗力N2 を生じる。このため、突き上
げ力N1 は抗力N2 と力の大きさは等しく、力の方向は
逆方向である。このような状態から、半導体レ−ザ基板
10には、半導体レ−ザ基板10における作用点Cと劈
開分離される半導体レ−ザ基板10の部分101 の幅d
と、この突き上げ力N1 (又は、抗力N2 )との積から
なる力のモ−メントが作用することにより、半導体レ−
ザ基板10の劈開分離が行われて、バ−状の半導体レ−
ザバ−21が得られるのである。この後、半導体レ−ザ
素子は、半導体レ−ザバ−21の両側面22と直交方向
に所定の長さに分割することにより得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
半導体レ−ザ基板の劈開分離方法は、以下の問題があっ
た。この半導体レ−ザ基板10は、スクライブ傷6が形
成された部分以外の大部分が電極4、11に覆われ、こ
の電極4、11により半導体レ−ザ基板10の機械的強
度が補強されているので、半導体レ−ザ基板10を劈開
するためには、半導体レ−ザ結晶層2を劈開分離のため
に必要な力以上の突き上げ力N1 を必要とする。このた
め、半導体レ−ザ基板10の電極4の作用点Cでは、半
導体レ−ザ結晶層2を劈開分離する以上の過大な圧縮応
力が作用することになるので、この過大な圧縮応力によ
り半導体レ−ザ結晶層2の破壊を生じていた。このた
め、図8に示すように、半導体レ−ザバ−21の電極4
側の稜線23部分に欠けやひび割れを生じていた。更
に、この圧縮応力は、半導体レ−ザ結晶層2の内部に歪
みを生じるので、このようにして作製された半導体レ−
ザバ−21の結晶内部には、結晶欠陥や転位を生じてい
た。この結果、半導体レ−ザバ−21から分割して作製
された半導体レ−ザ素子は、この転位や結晶欠陥の起因
する発振しきい値の上昇や発光出力の低下や信頼性の低
下といった問題を生じていた。
半導体レ−ザ基板の劈開分離方法は、以下の問題があっ
た。この半導体レ−ザ基板10は、スクライブ傷6が形
成された部分以外の大部分が電極4、11に覆われ、こ
の電極4、11により半導体レ−ザ基板10の機械的強
度が補強されているので、半導体レ−ザ基板10を劈開
するためには、半導体レ−ザ結晶層2を劈開分離のため
に必要な力以上の突き上げ力N1 を必要とする。このた
め、半導体レ−ザ基板10の電極4の作用点Cでは、半
導体レ−ザ結晶層2を劈開分離する以上の過大な圧縮応
力が作用することになるので、この過大な圧縮応力によ
り半導体レ−ザ結晶層2の破壊を生じていた。このた
め、図8に示すように、半導体レ−ザバ−21の電極4
側の稜線23部分に欠けやひび割れを生じていた。更
に、この圧縮応力は、半導体レ−ザ結晶層2の内部に歪
みを生じるので、このようにして作製された半導体レ−
ザバ−21の結晶内部には、結晶欠陥や転位を生じてい
た。この結果、半導体レ−ザバ−21から分割して作製
された半導体レ−ザ素子は、この転位や結晶欠陥の起因
する発振しきい値の上昇や発光出力の低下や信頼性の低
下といった問題を生じていた。
【0012】そこで、本発明は、上記のような問題点を
解消するためになされたもので、半導体レ−ザ基板をバ
−状に劈開分離する際、欠けやひび割れ等の劈開不良を
大幅に低減した半導体レ−ザ基板を提供することを目的
とする。
解消するためになされたもので、半導体レ−ザ基板をバ
−状に劈開分離する際、欠けやひび割れ等の劈開不良を
大幅に低減した半導体レ−ザ基板を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ基
板は、第1の電極上に、少なくとも、半導体レ−ザ結晶
層と第2の電極層を積層してなる半導体レ−ザ基板の前
記第2の電極層の端部に形成されたスクライブ傷から生
じる劈開溝に沿って劈開分離して、複数の半導体レ−ザ
バ−を作製し、また、各半導体レ−ザバ−を前記劈開溝
方向と異なる方向に複数分割して、各半導体レ−ザ素子
を形成する半導体レ−ザ基板であって、前記第2の電極
層は、前記スクライブ傷を形成した矩形状の第1の部分
と、前記劈開溝方向及び前記劈開溝方向と異なる方向に
複数分割した第2の部分とからなり、この第2の部分
は、少なくとも、前記劈開溝を回避するように半導体レ
−ザ結晶層上に配列したことを特徴とする。
板は、第1の電極上に、少なくとも、半導体レ−ザ結晶
層と第2の電極層を積層してなる半導体レ−ザ基板の前
記第2の電極層の端部に形成されたスクライブ傷から生
じる劈開溝に沿って劈開分離して、複数の半導体レ−ザ
バ−を作製し、また、各半導体レ−ザバ−を前記劈開溝
方向と異なる方向に複数分割して、各半導体レ−ザ素子
を形成する半導体レ−ザ基板であって、前記第2の電極
層は、前記スクライブ傷を形成した矩形状の第1の部分
と、前記劈開溝方向及び前記劈開溝方向と異なる方向に
複数分割した第2の部分とからなり、この第2の部分
は、少なくとも、前記劈開溝を回避するように半導体レ
−ザ結晶層上に配列したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の半導体レ−ザ基板の一実
施例について図1及び図2を用いて説明する。図1は、
本発明の半導体レーザ基板を示す斜視図である。図2
は、本発明の半導体レーザ基板から劈開分離された半導
体レ−ザバ−を示す斜視図である。本発明の半導体レ−
ザ基板1は、従来の半導体レ−ザ基板10の電極11を
電極5aと電極5bに分割し、電極5aは、半導体レ−
ザ結晶層層2の一端部2aに、電極5bは、半導体レ−
ザ結晶層2の中央部に半導体レ−ザ結晶層2の劈開方向
と平行及び略直交方向に縦横に複数個形成したものであ
る。従来と同一構成部分には同一符号を付し、その詳細
な説明を省略する。
施例について図1及び図2を用いて説明する。図1は、
本発明の半導体レーザ基板を示す斜視図である。図2
は、本発明の半導体レーザ基板から劈開分離された半導
体レ−ザバ−を示す斜視図である。本発明の半導体レ−
ザ基板1は、従来の半導体レ−ザ基板10の電極11を
電極5aと電極5bに分割し、電極5aは、半導体レ−
ザ結晶層層2の一端部2aに、電極5bは、半導体レ−
ザ結晶層2の中央部に半導体レ−ザ結晶層2の劈開方向
と平行及び略直交方向に縦横に複数個形成したものであ
る。従来と同一構成部分には同一符号を付し、その詳細
な説明を省略する。
【0015】まず初めに、本発明の半導体レ−ザ基板1
について説明する。半導体レ−ザ基板1は、矩形状の半
導体レ−ザ結晶層2と、この半導体レ−ザ結晶2の一方
の面には、Au等からなる電極4と、他方の面には電極
5aと5bを有している。なお、半導体レ−ザ結晶層2
の活性層3は、この半導体レ−ザ結晶層2の表面近傍
で、かつ電極4に近接して、半導体レ−ザ結晶層2の劈
開方向と略直交方向に形成されている。電極5aは、半
導体レ−ザ結晶層2の劈開方向と平行方向、かつ、半導
体レ−ザ結晶層2の一端部2aに沿って、所定幅を有し
て形成されている。電極5bは、半導体レ−ザ結晶層2
の中央部に所定間隔を有し、劈開方向と平行方向及び略
直交方向に縦横に複数個形成されている。このため、こ
の電極5bの間は、半導体レ−ザ結晶層2が露出してい
る。更に、スクライブ傷6が電極5bの間に劈開が行わ
れるように、電極5a上に形成されている。
について説明する。半導体レ−ザ基板1は、矩形状の半
導体レ−ザ結晶層2と、この半導体レ−ザ結晶2の一方
の面には、Au等からなる電極4と、他方の面には電極
5aと5bを有している。なお、半導体レ−ザ結晶層2
の活性層3は、この半導体レ−ザ結晶層2の表面近傍
で、かつ電極4に近接して、半導体レ−ザ結晶層2の劈
開方向と略直交方向に形成されている。電極5aは、半
導体レ−ザ結晶層2の劈開方向と平行方向、かつ、半導
体レ−ザ結晶層2の一端部2aに沿って、所定幅を有し
て形成されている。電極5bは、半導体レ−ザ結晶層2
の中央部に所定間隔を有し、劈開方向と平行方向及び略
直交方向に縦横に複数個形成されている。このため、こ
の電極5bの間は、半導体レ−ザ結晶層2が露出してい
る。更に、スクライブ傷6が電極5bの間に劈開が行わ
れるように、電極5a上に形成されている。
【0016】本発明の半導体レ−ザ基板1の劈開分離
は、従来の半導体レ−ザ基板の劈開方法において、図4
のように発明の半導体レ−ザ基板1を粘着シ−ト12に
電極4側を対向配置して貼り付けた後、図5乃至図7に
示す工程を経て同様に行う。このようにして、半導体レ
−ザ基板1から劈開分離されたバ−状の半導体レ−ザバ
−7を得ることができる。
は、従来の半導体レ−ザ基板の劈開方法において、図4
のように発明の半導体レ−ザ基板1を粘着シ−ト12に
電極4側を対向配置して貼り付けた後、図5乃至図7に
示す工程を経て同様に行う。このようにして、半導体レ
−ザ基板1から劈開分離されたバ−状の半導体レ−ザバ
−7を得ることができる。
【0017】半導体レ−ザ基板1の劈開は、半導体レ−
ザ結晶層2の劈開方向、かつ、半導体レ−ザ結晶層2が
露出した電極4bの間に沿って行われるので、半導体レ
−ザ結晶層2を劈開するために必要な圧縮応力だけで劈
開分離することが可能となり、半導体レ−ザ結晶層2が
過度な圧縮応力により破壊されることを防止できる。こ
のように、半導体レ−ザ結晶層2への圧縮応力が低減さ
れるので、この半導体レ−ザ結晶層2への結晶欠陥や転
位の発生を防止できる。また、半導体レ−ザバ−7は、
欠けやひび割れのない良好な共振器面8を有したものと
なる。この結果、半導体レ−ザバ−7を半導体レ−ザ結
晶層2の劈開方向に直角方向に分割して得られた図示し
ない半導体レ−ザ素子は、良好な共振器面を有し、転位
や結晶欠陥が低減され、良好なレ−ザ特性や高い信頼性
を有したものとなる。
ザ結晶層2の劈開方向、かつ、半導体レ−ザ結晶層2が
露出した電極4bの間に沿って行われるので、半導体レ
−ザ結晶層2を劈開するために必要な圧縮応力だけで劈
開分離することが可能となり、半導体レ−ザ結晶層2が
過度な圧縮応力により破壊されることを防止できる。こ
のように、半導体レ−ザ結晶層2への圧縮応力が低減さ
れるので、この半導体レ−ザ結晶層2への結晶欠陥や転
位の発生を防止できる。また、半導体レ−ザバ−7は、
欠けやひび割れのない良好な共振器面8を有したものと
なる。この結果、半導体レ−ザバ−7を半導体レ−ザ結
晶層2の劈開方向に直角方向に分割して得られた図示し
ない半導体レ−ザ素子は、良好な共振器面を有し、転位
や結晶欠陥が低減され、良好なレ−ザ特性や高い信頼性
を有したものとなる。
【0018】
【発明の効果】本発明の半導体レ−ザ基板によれば、第
1の電極上に、少なくとも、半導体レ−ザ結晶層と第2
の電極層を積層してなる半導体レ−ザ基板の第2の電極
層は、前記スクライブ傷を形成した矩形状の第1の部分
と、劈開溝方向及び前記劈開溝方向と異なる方向に複数
分離分割した第2の部分とからなり、この第2の部分
は、少なくとも、前記劈開溝を回避するように半導体レ
−ザ結晶層上に配列しているので、この半導体レ−ザ基
板の劈開は、スクライブ傷から前記半導体レ−ザ結晶層
に沿って行われ、過度な圧縮応力を作用させることなく
行うことができる。このため、半導体レ−ザ基板への圧
縮応力が低減されるので、この半導体レ−ザ基板の劈開
面には、欠けやひび割れがなく、良好な共振器面を有し
たバ−状の半導体レ−ザバ−を得ることができる。ま
た、この半導体レ−ザ基板の内部に発生する結晶欠陥や
転位が低減されるので、このバ−状の半導体レ−ザバ−
から分割して得られた半導体レ−ザ素子は、良好なレ−
ザ特性を有し、高い信頼性を有したものとなる。
1の電極上に、少なくとも、半導体レ−ザ結晶層と第2
の電極層を積層してなる半導体レ−ザ基板の第2の電極
層は、前記スクライブ傷を形成した矩形状の第1の部分
と、劈開溝方向及び前記劈開溝方向と異なる方向に複数
分離分割した第2の部分とからなり、この第2の部分
は、少なくとも、前記劈開溝を回避するように半導体レ
−ザ結晶層上に配列しているので、この半導体レ−ザ基
板の劈開は、スクライブ傷から前記半導体レ−ザ結晶層
に沿って行われ、過度な圧縮応力を作用させることなく
行うことができる。このため、半導体レ−ザ基板への圧
縮応力が低減されるので、この半導体レ−ザ基板の劈開
面には、欠けやひび割れがなく、良好な共振器面を有し
たバ−状の半導体レ−ザバ−を得ることができる。ま
た、この半導体レ−ザ基板の内部に発生する結晶欠陥や
転位が低減されるので、このバ−状の半導体レ−ザバ−
から分割して得られた半導体レ−ザ素子は、良好なレ−
ザ特性を有し、高い信頼性を有したものとなる。
【図1】本発明の半導体レ−ザ基板を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】本発明の半導体レ−ザ基板を劈開分離して得ら
れた半導体レ−ザバ−を示す斜視図である。
れた半導体レ−ザバ−を示す斜視図である。
【図3】従来の半導体レ−ザ基板を示す斜視図である。
【図4】粘着シ−トに貼り付けられた従来の半導体レ−
ザ基板の平面図である。
ザ基板の平面図である。
【図5】従来の半導体レ−ザ基板を粘着シ−トと共にホ
ルダ−に固定した平面図である。
ルダ−に固定した平面図である。
【図6】一般的な半導体レ−ザ基板劈開装置の断面図で
ある。
ある。
【図7】従来の半導体レ−ザ基板の劈開を示す断面図で
ある。
ある。
【図8】従来の半導体レ−ザバ−を示す斜視図である。
1、10…半導体レ−ザ基板、2…半導体レ−ザ結晶
層、3…活性層、4、5a、5b、11…電極、6…ス
クライブ傷、7、21…半導体レ−ザバ−、8…劈開
面、9…稜線、12…粘着シ−ト、12a…粘着部、1
3…カバ−シ−ト、14…ホルダ−、14a…開口部、
15…ホルダ−、16…ホルダ−押え、17…ネジ、1
8…カッタ−ナイフ、19…カッタ−ナイフ固定具、2
0…半導体レ−ザ基板劈開装置、V…劈開溝
層、3…活性層、4、5a、5b、11…電極、6…ス
クライブ傷、7、21…半導体レ−ザバ−、8…劈開
面、9…稜線、12…粘着シ−ト、12a…粘着部、1
3…カバ−シ−ト、14…ホルダ−、14a…開口部、
15…ホルダ−、16…ホルダ−押え、17…ネジ、1
8…カッタ−ナイフ、19…カッタ−ナイフ固定具、2
0…半導体レ−ザ基板劈開装置、V…劈開溝
Claims (1)
- 【請求項1】第1の電極上に、少なくとも、半導体レ−
ザ結晶層と第2の電極層を積層してなる半導体レ−ザ基
板の前記第2の電極層の端部に形成されたスクライブ傷
から生じる劈開溝に沿って劈開分離して、複数の半導体
レ−ザバ−を作製し、また、各半導体レ−ザバ−を前記
劈開溝方向と異なる方向に複数分割して、各半導体レ−
ザ素子を形成する半導体レ−ザ基板であって、 前記第2の電極層は、前記スクライブ傷を形成した矩形
状の第1の部分と、 前記劈開溝方向及び前記劈開溝方向と異なる方向に複数
分割した第2の部分とからなり、 この第2の部分は、少なくとも、前記劈開溝を回避する
ように半導体レ−ザ結晶層上に配列したことを特徴とす
る半導体レ−ザ基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6418598A JPH11251268A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 半導体レ−ザ基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6418598A JPH11251268A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 半導体レ−ザ基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11251268A true JPH11251268A (ja) | 1999-09-17 |
Family
ID=13250762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6418598A Pending JPH11251268A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 半導体レ−ザ基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11251268A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010267795A (ja) * | 2009-05-14 | 2010-11-25 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体レーザ素子の製造方法 |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP6418598A patent/JPH11251268A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010267795A (ja) * | 2009-05-14 | 2010-11-25 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体レーザ素子の製造方法 |
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