JPH11227309A - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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JPH11227309A
JPH11227309A JP3168798A JP3168798A JPH11227309A JP H11227309 A JPH11227309 A JP H11227309A JP 3168798 A JP3168798 A JP 3168798A JP 3168798 A JP3168798 A JP 3168798A JP H11227309 A JPH11227309 A JP H11227309A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 版胴に特別な加工を施すことなく、版胴の継
目からのインキ漏れを防止し、同時に版胴着脱時の装置
性や作業性を向上する。 【解決手段】 開孔部16aと非開孔部16bとを有
し、その非開孔部が互いに継合わされているマスタ支持
体16と、非開孔部に設けられ製版済みマスタ15の一
端を保持するクランパ14とを有する版胴7と、版胴の
外周面7aに対して接離可能に設けられた押圧手段8
と、版胴を回転駆動する駆動手段30とを備え、版胴7
が装置本体1に着脱可能に設けられた孔版印刷装置にお
いて、版胴7を装置本体1に着脱する着脱位置と、版胴
7が所定動作終了時に停止し、かつ版胴の継目Gからイ
ンキが漏れない停止位置とが異なる位置を占めるように
版胴7の駆動手段を制御する制御手段13を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装置本体に着脱可
能に設けた版胴を有する孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷装置では、開孔部と非開孔部と
を設けられ非開孔部で継合わさせたマスタ支持体を版胴
の基部としており、非開孔部にクランパを設けて、この
クランパで製版済みマスタの先端をクランプしてその外
周面に巻装している。版胴には、押圧部材が対向配置さ
れていて、この押圧部材と版胴とで印刷用紙を押圧しな
がら搬送して孔版画像を印刷している。孔版印刷装置で
は、印刷時における押圧手段の移動量がプレスローラに
比べて小さくなり、押圧手段と版胴との接触音や接触時
の振動を低減できることから、版胴と略同一径であっ
て、その外周面の一部に印刷用紙を掴む爪を設けた開口
部を備えた圧胴が用いられることがある。
【0003】近年画像が多様化する中にあって、印刷装
置の分野でも多色刷りを行うために、版胴を装置本体に
着脱可能に設けて、交換時に装置本体に設けたドアを開
閉して所望の色のインキを備えた版胴と交換可能とした
り、あるいは異なる色のインキを供給される複数の版胴
を用紙搬送方向に沿って直列に配置した所謂複胴式の孔
版印刷装置も提案されている。複胴式の孔版印刷装置に
おいても版胴の保守点検やこれに伴う交換等を考慮して
各版胴を装置本体に対して着脱可能としている。
【0004】このように装置本体に対して着脱自在な版
胴を備える孔版印刷装置では、その着脱動作の際にクラ
ンパが版胴の周りに配置された様々な部材にぶつからな
いようにするために、プレスローラを用いる場合には、
クランパが版胴の略真上に来る位置を版胴の停止位置兼
着脱位置とし、圧胴を用いる場合には、版胴着脱動作の
際に版胴と圧胴の間隔が狭いので版胴が圧胴と接触しな
いようにするために、その間隔に余裕のある圧胴の開口
部を略真上とする位置、すなわち、クランパが版胴の略
真下に来る位置を版胴の停止位置兼着脱位置としてい
る。
【0005】着脱式の版胴を有する孔版印刷装置では、
版胴を着脱する場合に版胴のフリー回転を防止するた
め、ドラムストッパーを備えているが、これは装置本体
の側板との接合を利用しているため、版胴の着脱位置
は、その孔版印刷装置に対して着脱し易い位置を考える
と、一義的に決まってしまうのが現状である。
【0006】孔版印刷装置では、2つの版胴を互いに対
向して設け、その対向部で印刷用紙を挟持しながら搬送
して印刷用紙の両面に印刷する両面印刷式のものが提案
されている。両面印刷式の孔版印刷装置では、2つの版
胴を用紙搬送路を介して上下に配置して互いに回転駆動
するように構成されており、版胴着脱動作の際に各クラ
ンパが版胴の周りに配置された様々な部材にぶつからな
いようにするために、上方の版胴ではクランパが版胴の
略真上に来る位置を版胴の停止位置兼着脱位置とし、下
方の版胴ではクランパが版胴の略真下に来る位置を版胴
の停止位置兼着脱位置としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した孔
版印刷装置のように、版胴の停止位置をクランパが版胴
の略真下に来る位置としている場合、版胴内部に供給さ
れる印刷用のインクが長期放置等により分離してしまう
と、版胴の継目から版胴の外周面に漏れてしまう場合が
ある。このような状態となると、クランパや圧胴が、漏
れたインクで汚れたり、この状態で装置の動作が行われ
ると、版胴や圧胴の回転に伴い漏れたインキが周囲に飛
び散って装置内を汚してしまうおそれも考えられる。版
胴の継目の溶接面積を大きくしたり、継目の構造を複雑
化すれば、継目からのインキ漏れを防止することは可能
となるが、マスタ支持体は薄い金属板から構成され、か
つ開孔部も広範囲に形成されているので、溶接部位の増
加は版胴の歪みを発生させ、その作業も煩雑である。継
目の複雑化は、版胴の構造の複雑化や版胴の外周面から
の突出量が大きくなり、コストの上昇や、版胴と押圧手
段との接離距離の増大を招いてしまう。
【0008】本発明は、版胴に特別な加工を施すことな
く、版胴の継目からのインキ漏れを防止し、同時に版胴
着脱時の作業性や操作性を向上させることを、その目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、如何に版胴の
継目からのインキ漏れを容易に防止しながら、同時に版
胴の着脱動作時の不具合を解決するかという技術的課題
を解決するためのものであって、その解決手段の特徴
は、請求項1記載の発明では、開孔部と非開孔部とを有
し、その非開孔部が互いに継合わされているマスタ支持
体と、非開孔部に設けられ製版済みマスタの一端を保持
するクランパとを有する版胴と、版胴の外周面に対して
接離可能に設けられた押圧手段と、版胴を回転駆動する
駆動手段とを備え、版胴が装置本体に着脱可能に設けら
れた孔版印刷装置において、版胴を装置本体に着脱する
着脱位置と、版胴が所定動作終了時に停止する停止位置
とを異なる位置に設定したことにある。請求項2記載の
発明の特徴は、請求項1記載の孔版印刷装置において、
停止位置が、継目からインキが漏れない位置であること
としている。
【0010】請求項3記載の発明の特徴は、開孔部と非
開孔部とを有し、その非開孔部が互いに継合わされてい
るマスタ支持体と、非開孔部に設けられ製版済みマスタ
の一端を保持するクランパとを有する版胴と、版胴の外
周面に対して接離可能に設けられた押圧手段と、版胴を
回転駆動する駆動手段とを備え、版胴が装置本体に着脱
可能に設けられた孔版印刷装置において、版胴の回転中
心の略真下から回転方向の上流側または下流側に所定の
範囲ずれて上記クランパが位置を占める停止位置と、上
記版胴の着脱時に版胴の回転中心の略真下に上記クラン
パが位置する着脱位置とを上記版胴が占めるように、駆
動手段の駆動動作を制御する制御手段を有することにあ
る。
【0011】請求項4記載の発明の特徴は、開孔部と非
開孔部とを有し、その非開孔部が互いに継合わされてい
るマスタ支持体と、非開孔部に設けられ製版済みマスタ
の一端を保持するクランパとを有する複数の版胴と、各
版胴の外周面に対して接離可能にそれぞれ設けられた押
圧手段と、各版胴を回転駆動する駆動手段とを備え、各
版胴が装置本体に着脱可能に設けられた複胴式の孔版印
刷装置において、各版胴の回転中心の略真下から回転方
向の上流側または下流側に所定の範囲ずれてクランパが
位置を占める停止位置と、各版胴の着脱時に各版胴の回
転中心の略真下にクランパが位置する着脱位置とを各版
胴が占めるように、駆動手段の駆動動作を制御する制御
手段を有することにある。
【0012】請求項5記載の発明の特徴は、開孔部と非
開孔部とを有し、その非開孔部が互いに継合わされてい
るマスタ支持体と、非開孔部に設けられ製版済みマスタ
の一端を保持するクランパとを有する一対の版胴を有
し、各版胴が、印刷用紙が搬送される用紙搬送路を挟ん
で互いに対向して設けられると共に装置本体に着脱自在
に支持され、かつ何れか一方の版胴の外周面が対向する
他方の版胴の外周面に対して押圧/離間可能に設けられ
た両面印刷式の孔版印刷装置において、各版胴の回転中
心の略真下から回転方向の上流側または下流側に所定の
範囲ずれてクランパが位置を占める停止位置と、各版胴
の着脱時に、一方の版胴の回転中心の略真下にその版胴
のクランパが位置し、他方の版胴の回転中心の略真上に
同版胴のクランパがそれぞれ位置する着脱位置とを各版
胴が占めるように、駆動手段の駆動動作を制御する制御
手段を有することにある。
【0013】請求項6記載の発明の特徴は、請求項3、
4または5記載の孔版印刷装置において、版胴の着脱位
置を検知する着脱位置検知手段と、版胴の着脱指令手段
と、着脱指令手段からの版胴移動指令信号に基づき、版
胴をその停止位置から着脱位置に向かって移動すべく駆
動手段を作動させ、着脱位置検知手段からの着脱位置検
知信号に基づき駆動手段の駆動動作を停止させる版胴移
動制御部とを有することにある。
【0014】請求項7記載の発明の特徴は、請求項3、
4または5記載の孔版印刷装置において、版胴の着脱位
置を検知する着脱位置検知手段と、装置本体に開閉自在
に支持されたドア部材と、ドア部材の開状態を検知する
ドア開検知手段と、ドア開検知手段からの開信号に基づ
き、版胴をその停止位置から着脱位置に向かって移動す
べく駆動手段を作動させ、着脱位置検知手段からの着脱
位置検知信号に基づき駆動手段の駆動動作を停止させる
着脱位置制御部とを有することにある。
【0015】請求項8記載の発明の特徴は、請求項3、
4または5記載の孔版印刷装置において、版胴の停止位
置を検知する停止位置検知手段と、装置本体に開閉自在
に支持されたドア部材と、ドア部材の閉状態を検知する
ドア閉検知手段と、ドア閉検知手段からの閉信号に基づ
き、版胴をその着脱位置から停止位置に向かって移動す
べく駆動手段を作動させ、停止位置検知手段からの停止
位置検知信号に基づき駆動手段の駆動動作を停止させる
停止位置制御部を有することにある。
【0016】請求項9記載の発明の特徴は、請求項3、
4または5記載の孔版印刷装置において、版胴の停止位
置と着脱位置とを検知する版胴位置検知手段と、装置本
体に開閉自在に支持されたドア部材と、ドア部材の開閉
状態を検知するドア開閉検知手段と、版胴位置検知手段
からの停止位置信号とドア開閉検知手段からの開信号に
基づき、版胴をその停止位置から着脱位置に向かって移
動すべく駆動手段を作動させ、版胴位置検知手段からの
着脱位置検知信号に基づき駆動手段の駆動動作を停止さ
せると共に、版胴位置検知手段からの着脱位置検知信号
とドア開閉検知手段からの閉信号に基づき、版胴をその
着脱位置から停止位置に向かって移動すべく駆動手段を
作動させ、版胴位置検知手段からの停止位置検知信号に
基づき駆動手段の駆動動作を停止させる着脱/停止制御
部とを有することにある。
【0017】請求項10記載の発明の特徴は、請求項
3、4または5記載の孔版印刷装置において、駆動手段
からの駆動力を版胴に伝達する動力伝達機構を有し、版
胴の着脱位置を検知する着脱位置検知手段、または版胴
の停止位置を検知する停止位置検知手段を、装置本体
と、動力伝達機構のうちの装置本体側に設けられた駆動
伝達部材とに設けたことにある。
【0018】請求項11記載の発明の特徴は、請求項7
または9記載の孔版印刷装置において、開閉途中のドア
部材と係合可能に設けられた被係合部材と、この被係合
部材と連結されていて、同被係合部材をドア部材と係合
する規制位置とドア部材と係合しない解除位置とに変位
させる駆動部材とを有するロック機構と、着脱位置検知
手段または版胴位置検知手段からの着脱位置検知信号に
基づき、被係合部材が解除位置を占めるように駆動部材
を操作するドアロック制御部とを備えたことにある。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は、押圧手段としてプレス
ローラや圧胴を用いるものや、複数の版胴を備えて多色
印刷や両面印刷が可能なものに適用するものであり、開
孔部と非開孔部とが形成され非開孔部が互いに継合わさ
れているマスタ支持体に、非開孔部に製版済みマスタの
一端を保持するクランパを設けた版胴を備え、この版胴
が装置本体に着脱可能に設けられた孔版印刷装置を対象
としている。
【0020】多色印刷可能な孔版印刷装置は、供給され
る印刷用のインキの色が異なる版胴を印刷用紙の搬送方
向に沿って複数設けたものがあり、版胴の数としては、
少なくとも2つ備えていれば多色印刷可能となる。イエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の4色のインキを
個別に供給される版胴を備えれば、所謂フルカラー印刷
が行えるので、より孔版印刷の多色化を図る点で好まし
い。これら4色のインキを備えた版胴に、ゴールドやシ
ルバーのインキ、あるいは蛍光色のインキを備えた版胴
を追加すれば、より孔版印刷の多色化を図れるので好ま
しい。
【0021】孔版印刷装置としては、製版手段や排版手
段と共に原稿読み取り手段等を備えた製版/印刷一体型
のタイプや、予め製版された製版済みマスタを版胴に装
着して印刷するタイプが、本願発明の適用対象として挙
げられる。
【0022】版胴は、電動モータや、それと版胴とを連
結する各種動伝達手段等の駆動手段によって正/逆両方
向に回転駆動され、版胴を装置本体に着脱する着脱位置
と、版胴が所定動作終了時に停止する停止位置とが異な
る位置に設定されているのが好ましい。駆動手段は、各
版胴毎に個別に設けても良いし、共通化して設けても良
い。
【0023】停止位置は、版胴の内部に供給される印刷
用のインキが継目から漏れない位置が良く、版胴の回転
中心の略真下から版胴の回転方向の上流側または下流側
に所定の範囲ずれてクランパが位置する位置を示す。着
脱位置は、着脱に有利な位置であり、版胴の着脱時にク
ランパが版胴の回転中心の略真下や略真上の位置を示
す。駆動手段の作動や停止等の駆動制御は、制御手段を
用いて行うのが良い。
【0024】所定動作終了時としては、所定枚数の印刷
動作終了時や印刷用紙のジャム時やジャム解除時、ある
いは任意に印刷動作を停止させる時が挙げられ、これら
各動作時毎に版胴を停止位置で停止させたり、あるいは
上記全ての動作時に版胴を停止位置で停止させるように
制御手段で制御しても良い。
【0025】版胴の着脱位置を検知する着脱位置検知手
段と、版胴の着脱指令手段と、着脱指令手段からの版胴
移動指令信号に基づき版胴をその停止位置から着脱位置
に向かって移動すべく駆動手段を作動させ、着脱位置検
知手段からの着脱位置検知信号に基づき駆動手段の駆動
動作を停止させる版胴移動制御部を設けて、駆動手段を
制御しても良い。着脱指令手段としては、装置操作者が
版胴の着脱時期を任意に設定できるスイッチ類や、所定
動作終了を検知したり、それに対応する信号を発するも
の、あるいは孔版印刷装置に外部に設けられるコンピュ
ーター等の外部入力装置が挙げられる。このような版胴
移動制御部を設けることで、版胴を外部入力装置からの
信号や任意の操作で着脱位置まで移動させることができ
るので好ましい。
【0026】版胴の着脱位置を検知する着脱位置検知手
段と、装置本体に開閉自在に支持されたドア部材と、ド
ア部材の開状態を検知するドア開検知手段と、着脱位置
制御部とを設け、この着脱位置制御部に、ドア開検知手
段からの開信号に基づき版胴をその停止位置から着脱位
置に向かって移動させる駆動手段を作動させ、着脱位置
検知手段からの着脱位置検知信号に基づき駆動手段の駆
動動作を停止させる機能を持たせると、ドア部材の開動
作に応じて版胴を自動的に着脱位置におくことができる
ので好ましい。
【0027】版胴の停止位置を検知する停止位置検知手
段と、装置本体に開閉自在に支持されたドア部材と、ド
ア部材の閉状態を検知するドア閉検知手段と、停止位置
制御部とを設け、この停止位置制御部に、ドア閉検知手
段からの閉信号に基づき版胴をその着脱位置から停止位
置に向かって移動させる駆動手段を作動させ、停止位置
検知手段からの停止位置検知信号に基づき駆動手段の駆
動動作を停止させる機能を持たせると、ドアの閉動作に
応じて版胴を自動的に停止位置に置くことができるので
好ましい。
【0028】版胴の停止位置と着脱位置とを検知する版
胴位置検知手段と、装置本体に開閉自在に支持されたド
ア部材と、ドア部材の開閉状態を検知するドア開閉検知
手段と、着脱/停止制御部とを設け、この着脱/停止制
御部に、版胴位置検知手段からの停止位置信号とドア開
閉検知手段からの開信号に基づき版胴をその停止位置か
ら着脱位置に向かって移動すべく駆動手段を作動させ、
版胴位置検知手段からの着脱位置検知信号に基づき駆動
手段の駆動動作を停止させると共に、版胴位置検知手段
からの着脱位置検知信号とドア開閉検知手段からの閉信
号に基づき、版胴をその着脱位置から停止位置に向かっ
て移動すべく駆動手段を作動させ、版胴位置検知手段か
らの停止位置検知信号に基づき駆動手段の駆動動作を停
止させる機能を持たせると、ドアの開閉動作に応じて版
胴の停止位置と着脱位置とを自動的に変化させることが
できるので好ましい。
【0029】駆動手段からの駆動力を版胴に伝達する動
力伝達機構を有し、版胴の着脱位置を検知する着脱位置
検知手段、または版胴の停止位置を検知する停止位置検
知手段が、装置本体と、動力伝達機構のうちの装置本体
側に設けられた駆動伝達部材とに設けると、版胴の有無
に係らず版胴の着脱位置と停止位置とを検知することが
できるので好ましい。
【0030】版胴の側端面に設けられた第1の歯車と、
版胴が着脱位置を占めるときに第1の歯車と噛合する噛
合位置と、第1の歯車と噛合しない非噛合位置とに駆動
手段によって回転駆動される第2の歯車と、装置本体に
開閉自在に支持されたドア部材と、ドア部材の開状態を
検知するドア開検知手段と、版胴の上記装置本体に対す
る着脱状態を検知する版胴有無検知手段と、第2の歯車
の噛合位置を検知する歯車位置検知手段と、版胴位置制
御部とを設け、この版胴位置制御部に、版胴有無検知手
段からの版胴装着信号とドア開検知手段からの開信号に
基づき、第2の歯車を同第2の歯車の噛合位置に移動さ
せるべく駆動手段を作動させ、歯車位置検知手段からの
歯車位置検知信号に基づき駆動手段の駆動動作を停止さ
せる機能を持たせると、版胴の装着時にドア本体を開く
こと、第2の歯車が第1の歯車との噛合位置に自動的に
置かれ、版胴装着時の着脱性が良くなるので好ましい。
【0031】孔版印刷装置が、開閉途中のドア部材と係
合可能に設けられた被係合部材と、被係合部材と連結さ
れていて、同被係合部材をドア部材と係合する規制位置
とドア部材と係合しない解除位置とに変位させる駆動部
材とを有するロック機構と、着脱位置検知手段または版
胴位置検知手段からの着脱位置検知信号に基づき、被係
合部材が解除位置を占めるように駆動部材を操作するド
アロック制御部とを備えると、版胴が着脱位置を占める
までは被係合部材がドア本体と係合した状態に置かれ、
ドア本体の開閉動作が妨げられるので操作者の安全の面
で好ましい。
【0032】着脱位置検知手段や停止位置検知手段や版
胴位置検知手段としては、版胴や駆動手段あるいは動力
伝達機構やその駆動伝達部材の回転角を検知する周知の
ロータリエンコーダや、版胴や動力伝達機構や駆動伝達
部材の近傍に設けた機械式接点スイッチと、このスイッ
チを作動させる版胴や動力伝達機構や駆動伝達部材に設
けたカムや作動片、あるいはホール素子を用いた回転角
検出器やホトインタラプタ、ホトダイオードやホトトラ
ンジスタ等の光電式センサが挙げられる。
【0033】歯車位置検知手段としては、各歯車やそれ
を支持する軸の回転角、または駆動手段の回転角を検知
する周知のロータリエンコーダやホール素子を用いた回
転角検出器やホトインタラプタ、各歯車やそれを支持す
る軸上に設けた検知片と、その周部に設けた機械式接点
スイッチとの組合せ、ホトインタラプタ、ホトダイオー
ドやホトトランジスタ等の光電式センサ等が挙げられ
る。歯車位置検知手段と着脱位置検知手段や停止位置検
知手段、あるいは版胴位置検知手段との共通化を図ると
検知手段の部品点数を低減できて好ましい。この他、ド
ア本体の開や閉あるいは開閉を検知する各検知手段とし
ては、上述した機械式接点スイッチや光電式センサ等が
挙げられるが、コストの点を考慮すると機械式接点スイ
ッチが好ましい。版胴位置検知手段としても機械式接点
スイッチや光電式センサ等が挙げられる。
【0034】ロック機構の駆動部材としては、被係合部
材を規制位置と解除位置とに変位させるものであれば良
く、例えばステップモータや電磁ソレノイドのような電
気的なものが制御の点から見ても好ましい。
【0035】制御手段と各制御部とは、個別に設けるだ
けでなく、制御手段に各制御部の機能を付加してもよ
く、駆動手段や駆動部材の作動や駆動動作の停止を一括
して制御するようにしても良い。
【0036】マスタには、多孔質支持体とポリエステル
系の熱可塑性樹脂フィルムとを貼り合わせたラミネート
構造のものや実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからな
るものが挙げられる。版胴のマスタ支持体は、内周面を
形成する多孔性薄板と、その外周面にインキを保持拡散
し、押圧によりそのインキを吐出する多孔質弾性体層と
からなる。多孔性薄板としては、ステンレスの薄板やニ
ッケル電鋳法によって得られる薄板などにより円箇状に
形成され、インキを通過させるために多数の開孔を設け
たものが挙げられる。版胴に供給されるインキとして
は、謄写版や簡易孔版印刷機、デジタル製版印刷機等の
孔版印刷装置に、一般的に使用されているエマルジョン
インキやその他のインキが挙げられる。
【0037】
【実施例】(第1実施例)製版、印刷一体型のデジタル
孔版印刷装置を例に本発明の第1実施例を詳細に説明す
る。図2に示すデジタル孔版印刷装置は、装置本体1の
上部に原稿読み取り装置2を備え、装置本体1の右側面
に給紙トレイ3を、装置本体1の左側面に排紙トレイ4
をそれぞれ着脱自在に装着されている。装置本体1の前
面1Aには、ドア部材5がその一側5a側を中心に開閉
自在に取り付けられている。ドア部材5の上方には、操
作パネル6が配備されている。装置本体1内には、図1
に示すように版胴7とその駆動手段、押圧手段としての
圧胴8、製版給版装置9、排版装置10、排紙装置1
1、給紙装置12、制御手段となるコントローラ13が
設けられている。駆動手段については、後述詳細に説明
する。
【0038】原稿読み取り装置2は、図示しない原稿か
ら画像を読み取るいわゆる縮小光学系になっていて、図
示しない光源から原稿へ照射された光を複数のミラー群
で反射させて画像信号へと変換する周知の構成を採って
いる。
【0039】製版給版装置9は、原稿読み取り装置2か
らの画像信号を基に図示しないサーマルヘッドで未製版
のマスタに穿孔画像を形成し、この穿孔画像を形成され
たマスタを図示しないカッターで所定の長さに切断し、
一版の製版済みマスタ15「以下「マスタ15」と記
す」として、所定位置に停止した版胴7に設けられるク
ランパ14に向かって駆動されて給版する周知の構成を
採っている。
【0040】排版装置10は、排版剥離搬送部を駆動し
て版胴7に巻装された図示しない使用済みマスタの後端
をすくい上げ、版胴7の外周面7aから剥離して装置内
に収納し、使用済みマスタを図示しない圧縮板を用いて
圧縮する周知の構成を採っている。
【0041】給紙装置12は、図1に示すように、給紙
トレイ3上に積載した用紙17を印刷部Aに送出するも
ので、呼び出しコロ26、給紙ローラ対27、サバキ板
28、レジストローラ対29を備えており、操作パネル
6から希望印刷枚数の数値が入力されて後述する印刷ス
タートキー72が押下されると、所定のタイミングで送
り出し方向へ回転され、給紙ローラ対27、サバキ板2
8との協働により給紙トレイ3上に積載された最上位の
用紙17を一枚分離してレジストローラ対29に向かっ
て送り込む。レジストローラ対29は、図示しない機構
を介して図3に示す駆動手段30と連結され、印刷部A
においてマスタ15に形成された穿孔画像の領域の先端
と用紙17の先端とを一致させるタイミングで回転駆動
される。
【0042】排紙装置11は、排紙トレイ4と印刷部A
の間に配置されている。排紙装置11は、駆動ローラ3
1と従動ローラ32との間に巻き掛けられた多孔性の搬
送ベルト33と、搬送ベルト33の下方に配置した吸引
用ファン34とを備えており、駆動ローラ31と吸引用
ファン34とを駆動して印刷後の用紙17を搬送ベルト
33に吸着しながら排紙トレイ4に向かって搬送するよ
うになっている。従動ローラ32と圧胴8との間には分
離爪58が配置されている。
【0043】版胴7は、マスタ15をその外周面7aに
巻装するもので、図1,図3に示すように版胴支持軸1
8の周りに回転可能に支持されて装置本体1の中央部に
配置されている。版胴7は、ステンレスの薄板に、イン
キを通過させるために多数の開孔部16aと非開孔部1
6bとを設けた多孔性薄板でマスタ支持体16を構成
し、マスタ支持体16の外周に図示しない化学繊維を織
ったメッシュスクリーンからなる多孔質弾性体層を巻装
している。マスタ支持体16は、非開孔部16bで互い
に継合わされて円筒状を成し、非開孔部16bに継目G
を位置させている。版胴7の外周面7aの全長は、用紙
17の使用可能な全長よりも幾分長く設けられていて、
版胴7が1回転すると1枚の用紙17に対する印刷を終
えられるようになっている。
【0044】版胴7の内部には、図1に示すように、版
胴7の内周面にインキを供給するインキローラ21と、
これに僅かな間隙を置いて平行に配置されインキローラ
21との間にインキ溜まり22を形成するドクタローラ
23とを有するインキ供給装置20が配置されている。
インキ溜まり22には、印刷用のエマルジョンインキが
供給される。インキ溜まり22のインキは、インキロー
ラ21の外周面に沿って流れて版胴7の内周面に最適量
供給される。インキ溜まり22に供給されるインキは、
図示しないインキ供給部から図示しないポンプによって
供給される。インキローラ21は、アルミ等の金属で形
成され、図示しないギア列によって版胴7と同方向に回
転するように構成されている。
【0045】非開孔部16bの外周面側にはクランパ1
4が配置されている。クランパ14は、クランパ軸25
を中心に図示しない機構により版胴7の外周面7aに対
して開閉自在に設けられている。クランパ14は、版胴
7の回転時には閉位置を占め、排版時やマスタ15を巻
装するときに開閉動作する。版胴7は、マスタ15の先
端がクランパ14に保持されると、図3に示す駆動手段
30によって時計回り方向に回転駆動されマスタ15を
版胴7の外周面7aに巻装するようになっている。図4
に示すように、版胴7の奥側の側面7cには歯車50が
一体的に形成されていて、版胴7の手前の側面7bには
溝部46aを有する受け部材46が固定されている。
【0046】版胴7は、図5に示すように、版胴支持軸
18を介してフレーム35に軸支されており、版胴ユニ
ット19を構成している。フレーム35の上部には、端
部に回転コロ36を有する可動レール37が取り付けら
れいる。この可動レール37は、回転コロ36を利用し
て装置本体1の一部に固定されたガイドレール38によ
って版胴7の軸方向にスライドするようになっており、
版胴ユニット19を装置本体1に対して着脱可能として
いる。
【0047】装置本体1内に設けた側板39には、ガイ
ドブッシュ59が装着されている。ガイドブッシュ59
は、版胴7が装置本体1内に収納されると、版胴支持軸
18の先端を挿入され、同支持軸18を支持するように
なっている。
【0048】フレーム35には、図6に示すように回動
可能なアーム40と、ストッパー41、ロック解除レバ
ー42、コイルバネ43、ねじりコイルバネ44が取り
付けられ、本体装置1の基部にはロックピン45が設け
られており、これらによって版胴着脱ロック機構24が
構成されている。図7に示すように、装置本体1側に
は、版胴有無検知手段となるマイクロスイッチ70がス
トッパー41の回動範囲に配置されている。このマイク
ロスイッチ70は、スイッチレバー70aが押されると
版胴装着信号を出力し、スイッチレバー70aへの押圧
が解除されると版胴離脱信号を出力するようになってい
る。
【0049】版胴着脱ロック機構24は、版胴7をユニ
ット毎、装置本体1の奥側に押し込むと、ロックピン4
5によりアーム40が押され、図6の白ヌキ矢印の方向
からみて反時計回り方向に回動される。すると、アーム
40の上部切欠き部40aにストッパー41の下部突起
41aがロック解除レバー42に付いているコイルバネ
43のばね力によって入り込み、アーム40が図8
(A)に示すようにロックされる。これにより版胴ユニ
ット19が装置本体1にロックされる。アーム40がロ
ックされると、ストッパー41の上部突起41bが図7
に示すように、マイクロスイッチ70のスイッチレバー
70aを押圧して版胴装着信号を出力する。
【0050】版胴ユニット19のロックを解除するに
は、ロック解除レバー42を図6に示す矢印のように手
前に引く。すると、ストッパー41が時計回り方向に回
動され、ユニットが若干押し出され、図8(B)に示す
ようにロックが解除される。これと同時に上部突起41
bがマイクロスイッチ70のスイッチレバー70aから
離間して版胴離脱信号が出力される。
【0051】図9に示すように、版胴ユニット19には
ストッパレバー47が、受け部材46と係合する範囲で
軸49で回動自在に支持されている。ストッパレバー4
7は、フレーム35との間に設けたコイルバネ48によ
って、その一端47aを受け部材46と係合する方向に
付勢されている。ストッパレバー47の他端47bは、
装置本体1の前面1Aと係合可能に形成されている。こ
のため、ストッパレバー47は、版胴ユニット19を装
置本体1内に押し込むと、前面1Aによって反時計回り
方向に回動して、受け部材46と先端47aとの係合が
解除され、図10に示すように、版胴ユニット19を装
置本体1内から引き抜くと、コイルバネ48の作用によ
り時計回り方向に回動して、受け部材46と先端47a
とが係合され、版胴ユニット19の引き抜き時の版胴7
のフリー回転を防止している。
【0052】圧胴8は、図1,図3に示すように、その
直径を版胴7の直径と略等しく形成され、圧胴軸51に
固設されている。圧胴軸51の両端部は、軸方向に位置
する一対のアーム52に図示しない軸受を介して回転自
在に支持されている。アーム52の一端は、図示しない
装置本体に固定された軸53に回動自在に支持されてい
る。これにより圧胴8は、軸53を支点として揺動自在
に支持されている。アーム52の他端には、コロ54が
回転自在に支持されている。圧胴軸51の一端には、圧
胴プーリ57が固定されている。
【0053】圧胴8は、版胴7に当接する当接部8a
と、当接部8aより凹んで非当接部となる開口部8bと
を有している。開口部8bは、版胴7の外周面7aより
突出しているクランパ14との干渉を避ける。開口部8
bには、用紙17を挾持するクワエ爪55が設けられて
いる。クワエ爪55は開口部8bに配置された軸56に
その基端部を固着されていて、常時図示しないスプリン
グにより閉じる向きに付勢されており、所定の位置で図
示されないカムにより所定のタイミングで開閉される。
【0054】駆動手段30は、図3に示すように駆動源
となるステップモータ60を備え、このステップモータ
60は動力伝達機構84を介して版胴7と連結されてい
る。ステップモータ60の出力軸60aには、駆動プー
リ61が固定されている。駆動プーリ61には、図4に
も示すように、装置本体1の基部に回転自在に支持され
た軸66に固定された駆動伝達部材の一例をなすダブル
プーリ62と、基部に回転自在に支持された軸63の端
部に固定したプーリ65との間で駆動ベルト64が巻き
かけられている。ダブルプーリ62と圧胴プーリ57と
には、タイミングベルト67が巻きかけられている。軸
66には、版胴7に設けた歯車50と噛合する歯車68
が設けられている。動力伝達機構84は、これら駆動プ
ーリ61、ダブルプーリ62、駆動ベルト64、歯車5
0,68等で主に構成されている。
【0055】歯車50は、図4に示すように版胴7と反
対側の端面に円板状のフランジ50aを形成され、この
フランジ50aの延出方向の一部に歯形切欠き部50b
が形成されている。歯車68は、版胴7と対向する端面
に円板状のフランジ68aを形成され、このフランジ6
8aの延出方向の一部に歯形切欠き部68bが形成され
ている。このような構成により、歯車50,68は、互
いの歯形切欠き部50b,68bにおいてのみ係脱可能
となっている。この歯形切欠き部50b,68bは、版
胴7の着脱位置でのみ、互いに対向するように位置決め
されている。このように構成された駆動手段30によっ
て、版胴7と圧胴8は、図3に示すように、矢印方向に
略同一の周速度で回転駆動される。
【0056】圧胴8の近傍には、図3に示すように、ス
テップモータ60を駆動源とする接離手段85が設けら
れている。接離手段85は、アーム52と、コロ54
と、コロ54に当接するカム87、アーム52を版胴7
に向けて付勢するスプリング86とから主に構成されて
いる。
【0057】カム87は、軸63に固定されており、版
胴7の回転と同期してステップモータ60により回転さ
れる。圧胴8はカム87の回転に合わせて、軸53を中
心として、版胴7に押圧した位置と、版胴7から離間し
た位置とに接離される。スプリング86は、圧胴8を版
胴7に押圧する印圧力を発生させている。カム87のう
ち、x部ではコロ54はカム87に当接しておらず、圧
胴8が版胴7にスプリング86により当接されるので印
圧力が働く。一方、y部ではコロ54はカム87に当接
して、版胴7から圧胴8が離間する。ステップモータ6
0の近傍には、このモータの回転を検知する回転角セン
サ88が設けられている。
【0058】版胴の側面7cには、図4に示すように遮
光板69が突設されている。遮光板69の回転軌道上に
は、停止位置検知手段となる停止位置センサ80と、着
脱位置検知手段となる着脱位置センサ81とから構成さ
れる版胴位置検知手段89が設けられている。停止位置
センサ80と着脱位置センサ81には、ホトインタラプ
タ型のものを採用していて、遮光板69が各センサで検
知されると、それぞれ停止位置検知信号と着脱位置検知
信号とを出力するようになっている。停止位置センサ8
0と着脱位置センサ81の間隔は、版胴支持軸18を中
心にして一定角度開いて配置されている。この一定角度
とは、版胴7の停止位置と着脱位置との間隔に相当す
る。本実施例において、版胴7の装置本体1に対する着
脱位置は、継目Gがクランパ14が版胴7の中心となる
版胴支持軸18の真下に来る位置を指し、版胴7の装置
本体1に対する停止位置は、継目Gが版胴7の印刷時の
回転方向における上流側に所定角度θ(図14参照)ず
れた位置を指す。本実施例では所定角度θを30度に設
定している。つまり、版胴7が着脱位置を占めるときに
は、クランパ14が版胴支持軸18の略真下に位置し、
版胴7が停止位置を占めるときには、クランパ14が版
胴7の印刷時の回転方向における上流側に30度ずれた
位置を指す。本実施例において、着脱位置センサ81
は、歯車位置検知手段の機能を兼ねているが、個別に歯
車位置検知手段を設けても良い。
【0059】装置本体1の前面1Aの内側には、図11
に示すようにドア部材5の開閉状態を検知するドア開閉
検知手段となるドア開閉スイッチ96が、ドア部材5の
一側5a側で固定されている。ドア開閉スイッチ96に
はリミットスイッチが用いられている。ドア部材5の一
側5a側には、ドア開閉スイッチ96をオン/オフする
検知レバー97が固定されている。検知レバー97は、
ドア部材5が図11(a)に示すように全閉状態のとき
にはドア開閉スイッチ96をオフ状態とし、ドア部材5
が図11(b)に示すように開かれるとドア開閉スイッ
チ96をオン状態とする。ドア開閉スイッチ96は、オ
ン状態となると開信号を出力し、オフ状態となると閉信
号を出力するようになっている。
【0060】図12に示すように、コントローラ13
は、電源104と接続されるCPU(中央演算処理装
置)100、図示しないI/O(入出力)ポート及びR
OM(読み出し専用記憶装置)101、RAM(読み書
き可能な記憶装置)102等を備え、それらが図示しな
い信号バスによって接続された構成を有する周知のマイ
クロコンピュータからなる。コントローラ13では、C
PU100での演算結果をRAM102に一時的に記憶
させたり、適時その情報を読み出すようになっている。
【0061】操作パネル6は、印刷枚数を設定するため
のテンキー71、印刷工程に至る各動作の起動を設定す
るための印刷スタートキー72、原稿の画像の読み取り
から製版、給版、試し刷りとしての版付けに至るまでの
各動作を起動するための製版スタートキー73、印刷工
程等に至る各動作を停止するためのストップキー74、
版胴7を着脱位置に任意に移動させる時に使用する着脱
指令手段としての版胴移動キー75、版胴交換時に操作
してドア開モードを設定する設定手段となるモードスイ
ッチキー82、モードスイッチキー82の操作で版胴交
換手順が表示されたり、あるいは孔版印刷装置の情報を
表示する液晶表示装置に代表される表示装置83を備え
ている。これら操作パネル6の各種キーは、CPU10
0に電気的に接続されており、指令信号及び/又はオン
/オフ信号やデータ信号を送受信している。
【0062】CPU100には、製版給版装置9を駆動
する製版給版系駆動部76、排版装置10を駆動する排
版系駆動部77、給紙装置12を駆動する給紙系駆動部
78、排紙装置11を駆動する排紙系駆動部79、及び
駆動回路103を介してステップモータ60がそれぞれ
電気的に接続されている。また、CPU100には、パ
ルス変換回路105を介して回転角センサ88、マイク
ロスイッチ70、停止位置センサ80,着脱位置センサ
81、ドア開閉スイッチ96が接続されている。CPU
100には、これらとの間で指令信号及び/又はオン/
オフ信号やデータ信号を送受信して、孔版印刷装置の前
記各部の装置や駆動部の起動、停止及びタイミング等の
動作全体のシステムを制御している。
【0063】ROM101には、前記装置及び各駆動部
の起動、停止及びタイミング等の動作に必要なデータが
予め記憶されている。具体的には、製版スタートキー7
3が押下されると、製版、排版工程や版付けを行うと共
に、テンキー71で印刷枚数が設定され印刷スタートキ
ー72が押下されると版付けと同様の工程で、給紙、印
刷および分離排紙の各工程が設定された印刷枚数分繰り
返して行われる一連の印刷動作プログラムが記憶されて
いる。
【0064】ROM101には、試し刷り終了時や印刷
終了時やストップキー74が押されて版胴停止指令が発
っせられると、版胴7を停止位置で停止させるプログラ
ムBや、版胴7を停止位置と着脱位置との間で選択的に
移動させるプログラムC、D、Eや、版胴7の着脱時に
おける歯車50,68の噛合位置を制御するプログラム
Jが記憶されている。プログラムCは版胴移動制御部
を、プログラムDは着脱位置制御部を、プログラムEは
停止位置制御部を、プログラムEは版胴位置制御部をそ
れぞれ構成する。
【0065】このように構成された孔版印刷装置の動作
を上述した各プログラムに沿って説明する。図15に示
す版胴停止制御のプログラムBでは、ステップB1にお
いて版胴停止指令があると、ステップB2で版胴7の位
置が停止位置センサ80からの停止位置検知信号の有無
によって判断される。ここでは、ステップB2で停止位
置センサ80から停止位置検知信号が出力されないとス
テップB4に進んで版胴7が停止位置となるまで正転す
る。ステップB2で図14に示すように遮光板69を停
止位置センサ80が検知して停止位置検知信号が出力さ
れると、版胴7が停止位置にあると判断してステップB
3に進み版胴7の回転を停止すべくステップモータ60
の回転を停止して終了する。ここでの正転とは版胴7の
時計回り方向を指し、逆転とは版胴7の反時計回り方向
を指す。
【0066】このように版胴7は版胴停止指令に基づ
き、版胴支持軸18の略真下から継目Gが30度ずれた
停止位置で停止されるので、継目Gからのインキ漏れを
防止できる。このため、クランパ14や圧胴8や装置本
体1内の汚れを少なくできる。また、版胴7の着脱位置
は、クランパ14が版胴支持軸18の略真下に位置する
ように設定されているので、版胴7の着脱時において、
版胴7の外周部に配置された部材とクランパ14とが干
渉することなく着脱動作を行えて版胴7の着脱時の操作
性や作業性が良くなる。
【0067】図16に示す版胴移動制御のプログラムC
では、ステップC1において版胴移動キー75が押され
て版胴移動指令信号が出力されると、ステップC2で版
胴7の位置が停止位置センサ80からの停止位置検知信
号の有無によって判断される。この場合、版胴7が停止
位置にある時には、操作パネル6上に、図示しないラン
プ等の表示部を設けて、この表示部を点灯や点滅するよ
うにしておくと、版胴7の位置や装置の状態を表示部で
確認できるので好ましい。また、表示装置83に、版胴
7の現在の位置や状態を表示するようにしてもよい。
【0068】停止位置センサ80から停止位置検知信号
が出力されると、版胴7が停止位置にあると判断してス
テップC3に進み、版胴7を着脱位置に位置させるべく
ステップモータ60を回転駆動して版胴7を正転する。
ステップC4では版胴7の位置が着脱位置センサ81か
らの着脱位置検知信号の有無によって判断される。この
ステップでは、図13に示すように遮光板69を着脱位
置センサ81が検知して着脱位置検知信号が出力される
と、版胴7が着脱位置にあると判断してステップC5に
進み、版胴7の移動を停止すべくステップモータ60の
回転を停止する。ステップC2で停止位置センサ80か
ら停止位置検知信号が出力されないと、ステップC4に
進んで版胴7が着脱位置にあるか否かを判断し、着脱位
置にあると判断した場合にはステップC5に進み版胴7
の移動を停止すべくステップモータ60の回転を停止し
て制御を終える。
【0069】このように版胴移動制御部となるプログラ
ムCを備えることで、版胴移動キー75を操作した時
に、版胴7が停止位置を占めても占めていなくとも着脱
位置へと自動的に移動できるので、版胴着脱時の操作性
や作業性が良くなる。
【0070】図17に示すドア開動制御のプログラムD
では、ステップD1においてドア開モードか否かがモー
ドスイッチキー82からの信号に応じて判断される。モ
ードスイッチキー82は、装置が印刷中であったり、あ
るいは他の制御動作を行っている時には、押下してもそ
の信号が有効に作用しないようになっている。ステップ
D1でモードスイッチキー82が押下されてモード設定
信号が出力されると、版胴交換が可能な状態であるとし
てステップD2に進み、ドア部材5の状態がドア開閉ス
イッチ96からの信号によって判断される。ここでドア
開閉スイッチ96からの信号が開信号であるとドア部材
5が開かれたものとして、ステップD3において版胴7
の位置を着脱位置センサ81からの着脱位置検知信号の
有無によって判断し、開信号がなければそのまま制御を
終える。
【0071】ステップD3で版胴7が着脱位置でなけれ
ば、ステップD4においてステップモータ60を駆動し
て版胴7を正転し、版胴7が着脱位置となるまで継続し
て正転される。ステップD3において着脱位置センサ8
1からの着脱位置検知信号が出力されると版胴7が着脱
位置を占めたものとし、ステップD5に進んでステップ
モータ60の駆動を止めて版胴7の移動を停止して制御
終了となる。
【0072】このように着脱位置制御部となるプログラ
ムDを備えることで、ドア部材5を開くと版胴7を停止
位置から着脱位置へと自動的に移動できるので、版胴着
脱時の操作性や作業性が良い。
【0073】図18に示すドア閉動制御のプログラムE
では、ステップE1においてドア開モードか否かがモー
ドスイッチキー82からの信号に応じて判断される。ス
テップE1でモードスイッチキー82が押下されてモー
ド設定信号が出力されると、版胴交換が可能な状態であ
るとしてステップE2に進み、ドア部材5の状態がドア
開閉スイッチ96からの信号によって判断される。ここ
でドア開閉スイッチ96からの信号が閉信号であるとド
ア部材5が閉じられたものとして、ステップE3で版胴
7の位置を停止位置センサ80からの停止位置検知信号
の有無によって判断し、閉信号の出力がなければ閉信号
の出力待機状態となる。
【0074】ステップE3で版胴7が停止位置でなけれ
ばステップE4においてステップモータ60を駆動して
版胴7を正転し、版胴7が停止位置となるまで継続して
移動される。ステップE3において停止位置センサ80
からの停止位置検知信号が出力されると、版胴7が停止
位置を占めたものとしてステップE5に進んでステップ
モータ60の駆動を止め、版胴7の移動が停止して制御
終了となる。
【0075】このように停止位置制御部となるプログラ
ムEを備えることで、ドア部材5を閉じると版胴7を着
脱位置から停止位置へと自動的に移動できるので、版胴
着脱時の操作性や作業性が極めて良くなる。
【0076】図19に示す版胴位置制御のプログラムJ
は、ステップJ1においてドア開モードか否かがモード
スイッチキー82からの信号に応じて判断される。ステ
ップJ1でモードスイッチキー82が押下されてモード
設定信号が出力されると、版胴交換が可能な状態である
としてステップJ2に進み、マイクロスイッチ70から
の検知信号に応じて版胴7の有無が判断される。ステッ
プJ2でマイクロスイッチ70がオンされて版胴装着信
号が出力されると、版胴7が装置本体1に着脱されてい
るものとしてステップJ3に進み、版胴装着信号が出力
されなければこの制御を終了とする。
【0077】ステップJ3では、ドア部材5の開状態が
ドア開閉スイッチ96からの信号によって判断される。
ここでドア部材5が開かれてドア開閉スイッチ96から
開信号が出力されるとドア開状態と見做してステップJ
4に進み、開信号が出力されないとステップJ7に進
む。
【0078】ステップJ4では、歯車68の歯車50と
の噛合位置、すなわち歯形切欠き部68bの位置が着脱
位置センサ81からの着脱位置検知信号(歯車位置検知
信号)の有無により判断される。ステップJ4で、着脱
位置センサ81からの着脱位置検知信号(歯車位置検知
信号)が出力されると、歯形切欠き部68bが噛合位置
にあるとしてステップJ6に進み、ここでステップモー
タ60の駆動を停止してこの制御を終了する。ステップ
J4において着脱位置検知信号(歯車位置検知信号)が
出力されないと、ステップJ5に進んで歯形切欠き部6
8bを噛合位置に位置させるべくステップモータ60を
正転駆動し、歯形切欠き部68bが噛合位置を占めるま
でステップモータ60の駆動が継続される。
【0079】ステップJ7では、版胴移動キー75の状
態を検知して手動操作の有無が判断される。ステップJ
7において版胴移動キー75が押されて版胴移動指令信
号があると、ステップJ8に進んで歯形切欠き部68b
を噛合位置に位置させるべくステップモータ60を正転
駆動してステップJ9に進む。
【0080】ステップJ9では、ステップJ4同様、歯
形切欠き部68bが噛合位置にあるか否かが判定され、
着脱位置センサ81からの着脱位置検知信号(歯車位置
検知信号)が出力されないと、ステップJ8に戻り歯形
切欠き部68bが歯車噛合位置となるまでステップモー
タ60を駆動する。ステップJ9において着脱位置セン
サ81からの着脱位置検知信号(歯車位置検知信号)が
出力されると、歯形切欠き部50b,68bが噛合位置
にあるとしてステップJ6に進み、ここでステップモー
タ60の駆動を停止して終了する。
【0081】このように版胴位置制御部となるプログラ
ムJを備えることで、ドア部材5が開いているときや閉
じられている場合でも、版胴7の着脱を想定して歯形切
欠き部68bが、歯車50の歯形切欠き部50bとの噛
合位置を占めるように制御できるので、版胴7を着脱位
置に置くことができ、かつ版胴7の装着時において歯車
68と歯車50との噛合をスムーズに行うことができ
る。
【0082】この実施例では、マイクロスイッチ70の
オン/オフで装置本体1に対する版胴7の有無を判断し
ているが、これに限定されるものではない。CPU10
0には、版胴7がJIS規格のA3サイズに対応するか
A4サイズに対応するか等を表わす版胴7の識別コード
信号が、一般に複数ビット割り当てられている。このた
め、このビットが全てオフのときは版胴7が装置本体1
に非装着とし、ビットが1つでもオンしているときは版
胴7が装置本体1に装着されているとすることで、版胴
7の有無を検知できるので、版胴有無検知手段としてこ
の信号を用いても良い。
【0083】次に、図20に示すように、遮光板69を
ダブルプーリ62の一側面に設け、停止位置センサ80
と着脱位置センサ81をダブルプーリ62の近傍に位置
する装置本体1に、遮光板69を検知可能に設けた場合
の版胴位置制御部となるプログラムKについて、図21
に示すフローチャートに沿って説明する。
【0084】図21に示す版胴位置制御のプログラムK
は、基本的にプログラムJと略同様の制御を行うので、
同一制御動作についてはその詳細な説明を省略する。ス
テップK1でモードスイッチキー82からの信号に応じ
てドア開モードか否かが判断され、モード設定信号が出
力されると版胴交換が可能な状態であるとしてステップ
K2に進んでドア部材5の開状態がドア開閉スイッチ9
6からの信号によって判断される。ドア開閉スイッチ9
6から開信号が出力されるとドア開状態と見做してステ
ップK3に進み、開信号が出力されなければステップK
6に進む。
【0085】ステップK3では、歯形切欠き部68bの
位置が着脱位置センサ81からの着脱位置検知信号(歯
車位置検知信号)の有無により判断され、着脱位置検知
信号が出力されると、歯形切欠き部68bが噛合位置に
あるとしてステップK5に進み、ステップモータ60を
停止してこの制御を終了する。ステップK3で着脱位置
検知信号(歯車位置検知信号)の出力がないとステップ
K4に進み、歯形切欠き部68bが噛合位置を占めるま
でステップモータ60を正転する。
【0086】ステップK6では、版胴移動キー75が押
されて版胴移動指令信号があると、ステップK7に進ん
で歯形切欠き部68bを噛合位置に位置させるべくステ
ップモータ60を正転してステップK8に進み、版胴移
動指令信号がないとこの制御を終了する。
【0087】ステップK8では、着脱位置センサ81か
らの着脱位置検知信号(歯車位置検知信号)が出力され
ないと、歯形切欠き部68bが歯車噛合位置となるまで
ステップモータ60を正転し、着脱位置検知信号(歯車
位置検知信号)が出力されると、歯形切欠き部50b,
68bが噛合位置にあるとしてステップJ5に進み、こ
こでステップモータ60の駆動が停止して制御が終了す
る。
【0088】このようにプログラムKを備えることで、
版胴7が有無に係らず、ドア部材5の開閉動作や版胴移
動キー75の操作によってステップモータ60を駆動し
て歯車68の歯形切欠き部68bの位置を、歯車50の
歯形切欠き部50bとの噛合位置を占めるように制御で
きるので、版胴7の装着時における歯車68と歯車50
との噛合をスムーズに行うことができるとともに、版胴
7が装着された状態のときには版胴7を着脱位置に置く
ことができ、操作がより良くなる。
【0089】(第2実施例)図22に示す孔版印刷装置
は、装置本体1内に2つの版胴7A,7Bを備えていて
多色印刷可能な構成となっている点と、版胴7A,7B
の駆動手段と、圧胴8A,8Bの接離機構と、新たにド
ア部材5A,5Bのロック機構90を備えた点が第1実
施例と大きく異なる点である。これ以外の基本構成は、
第1実施例と略同様の構成であるので、同一機能の構成
部材には第1実施例と同一の符合あるいは、複数個設け
たものの場合には符合A,Bを付して区別し、詳細な説
明は省略する。
【0090】版胴7A,7Bは、その中心間隔Lを各版
胴の外周面の長さよりも短く設定されていて装置の小型
化を図っている。このため、クランパ14A,14Bの
位相はズレている。版胴7Aにはマゼンタ色のエマルジ
ョンインキが、版胴7Bには黒色のエマルジョンインキ
が供給されるようになっている。版胴7A,7Bは、第
1実施例同様、それぞれユニット化されていて、装置本
体1に対して着脱自在に支持されている。各ユニットに
は、版胴7A,7Bの着脱を検知するマイクロスイッチ
70A,70Bが配置されている(図26参照)。
【0091】版胴7A,7Bの間には、中間搬送装置1
10が配置されている。中間搬送装置110は、駆動ロ
ーラ111と従動ローラ112とに搬送ベルト113を
巻きかけたもので、図26に示す中間搬送系駆動部10
6によって排紙装置11と同期して反時計回り方向に回
転駆動されるようになっている。
【0092】図23に示すように、版胴7A,7Bの駆
動手段130は、駆動源としてステップモータ117を
備えている。ステップモータ117の駆動軸117aに
設けた駆動歯車118には、支軸119に回転自在に支
持された歯車68Aが噛合している。歯車68Aは、版
胴7Aに設けた歯車50Aと噛合するように配置されて
いる。支軸119には、駆動プーリ120が歯車68A
と一体的に設けられている。版胴7Bに設けた歯車50
Bには、支軸121に設けた歯車68Bが噛合してい
る。支軸121には、従動プーリ122が歯車68Bと
一体的に設けられている。駆動プーリ120と従動プー
リ122には、駆動ベルト123が巻きかけられてい
る。このように駆動手段130では、1つのステップモ
ータ117によって双方の版胴7A,7Bを同期して、
かつ同一の周速度で回転駆動する構成となっている。
【0093】駆動歯車118には、支軸127に回転自
在に支持された連結歯車116が噛合している。支軸1
27には、連結歯車116と一体回転可能に連結プーリ
128aが設けられている。圧胴8A,8Bを支持する
圧胴軸115A,115Bには、それぞれプーリ12
4,125が固定されていて、このプーリ間には、連結
ベルト126が巻き掛けられている。圧胴軸115Aに
は、プーリ128bが一体的に設けられている。プーリ
128bと連結プーリ128aとの間には、駆動ベルト
129が巻きかけられている。このような構成により、
圧胴8A,8Bは、版胴7A、7Bと同期して回転駆動
するように構成されている。
【0094】圧胴8A,8Bには、図24に示す接離機
構141がそれぞれ設けられている。各接離機構141
は同一構成であるので、ここでは圧胴8A側のものを例
にとって説明する。圧胴軸115Aの端部には偏心軸1
31Aが設けられている。偏心軸131Aは、それぞれ
の端部を孔版印刷装置の図示しない本体側板に回動自在
に支持されており、一方の偏心軸131Aには、く字形
状の揺動アーム132Aが、その略中央部において一体
的に固着されている。揺動アーム132Aの一端132
Abには回転自在なカムフォロア140Aが取り付けら
れている。カムフォロア140Aの近傍には、図示しな
い連結機構を介してステップモータ117と連結して回
転駆動されるカム133Aが配設されている。揺動アー
ム132Aの他端132Aa側には、一端を図示しない
装置本体に固着された引張りバネ134Aの他端が固着
されており、これによって揺動アーム132Aは時計回
り方向の回動付勢力を付与され、平生、カムフォロア1
40Aをカム133Aの周面に当接させている。このよ
うな構成により、ステップモータ117が回転してカム
133Aの凸部がカムフォロア140Aと当接すると、
揺動アーム132Aが引張バネ134Aの付勢力に抗し
て反時計回り方向に回動し、偏心軸131Aが同方向に
回動することにより、圧胴8Aの外周面が版胴7Aの外
周面7Aaより離間するようになっている。
【0095】揺動アーム132Aの下方には、圧胴8A
の版胴7Aからの離間状態を保持する機構が設けられて
いる。孔版印刷装置の図示しない側板に回転自在に支持
された支軸137Aaには、一端137Abが鈎型に形
成された保持アーム137Aの他端が固着されている。
保持アーム137Aは、一端137Abと揺動アーム1
32Aの他端132Aaとが係合可能である位置に配置
されている。また、保持アーム137Aには、装置本体
1に取り付けられた電磁ソレノイド138Aのプランジ
ャ138Aaと、一端を孔版印刷装置本体に固着された
引張りバネ139Aの他端とが、それぞれの付勢力が逆
向きとなるように取り付けられている。これにより保持
アーム137Aは、電磁ソレノイド138Aの非作動時
には図の実線位置に、また、電磁ソレノイド138Aの
作動時には図の二点鎖線位置にそれぞれ位置決めされ
る。
【0096】図25に示すように、装置本体1には、ド
ア部材5A,5Bの開閉動作を規制するロック機構90
が配備されている。ロック機構90は、被係合部材とな
るレバー91A,91Bと、このレバー91A,91B
をドア部材5A,5Bにそれぞれ設けたフック92A,
92Bと係合する規制位置と係合しない解除位置とに変
位させる駆動部材となるロック機構用の電磁ソレノイド
93A,93B(以下、「電磁ソレノイド93A,93
B」と記す」と、付勢手段となる引張りコイルバネ94
A,94Bとを備えている。
【0097】レバー91A,91Bは、L字形状を成
し、装置本体1内部の基部にピン95A,95Bでそれ
それれ揺動自在に支持されている。引張りコイルバネ9
4A,94Bは、ドア枠148に支持されたブラケット
149と各レバー91A,91Bとにそれぞれ係止され
ていて、レバー91A,91Bをそれぞれフック92
A,92Bに向かって付勢して図25に実線で示す規制
位置においている。フック92A,92Bは、ドア部材
5A,5Bの開口側の内部に固定されており、ドア部材
5A,5Bの開閉途中でレバー91A,91Bの短辺9
1Aa,91Baと自身の先端92Aa,92Baとが
係合するようになっている。
【0098】電磁ソレノイド93A,93Bの可動ロッ
ド93Aa,93Baは、各レバーの長辺91Ab,9
1Bbの端部にそれぞれピン結合されている。電磁ソレ
ノイド93A,93Bには、プルタイプのものが採用さ
れていて、駆動信号が入力されると、レバー91A,9
1Bを図25に2点鎖線で示すように、各フックの先端
92Aa,92Baの軌道Oよりも外側まで移動させて
フック92A,92Bと係合しない解除位置まで変位さ
せている。
【0099】装置本体1の前面1Aの内側には、図25
に示すようにドア部材5A,5Bの開閉状態を検知する
ドア開閉検知手段となるドア開閉スイッチ96A,96
Bが、ドア部材5A,5Bの一側5Aa,5Ba側で固
定されている。ドア開閉スイッチ96A,96Bは、ド
ア部材5A,5Bが図25に実線で示す全閉状態のとき
には検知レバー97A,97Bによってオフ状態されて
閉信号を出力し、ドア部材5A,5Bが図25に一点鎖
線で示すように少し開かれると検知レバー97A,97
Bによってオン状態とされて開信号を出力するようにな
っている。
【0100】版胴7Aと版胴7Bの位相は、図27に示
すように、版胴7Aのクランプ14Aが版胴支持軸18
Aの略真下となる着脱位置を占めるときに、版胴7Bの
クランプ14Bが版胴支持軸18Bの真下から所定角度
θ2だけ版胴7Bの印刷時の回転方向の上流側に位置す
るようになっている。このため、版胴7Bのクランプ1
4Bが図28に示すように、版胴支持軸18Bの略真下
となる着脱位置を占めるときに、版胴7Aのクランプ1
4Aは、版胴支持軸18Aの真下から所定角度θ1だけ
版胴7Aの印刷時の回転方向の下流側に位置するように
なる。
【0101】版胴7Aと版胴7Bの停止位置は、図22
に示すように版胴7A,7Bの着脱位置から大きくずれ
た上方側とされている。この停止位置は、版胴7A,7
Bが着脱位置を占めた時の継目GA,GBの位置(版胴
支持軸18A,18Bの真下の位置)を0度とした時、
継目GA,GBまでの所定角度θA,θBが130度と
なるように設定されている。
【0102】この停止位置は、図26に示す停止位置セ
ンサ80によって検知される。ここでは、版胴7A,7
Bは、同一のステップモータ117によって回転駆動さ
れるので、停止位置センサ80が1つで済む。着脱位置
センサ81A,81Bは、版胴7A,7Bの近傍に配置
され、それぞれ駆動プーリ120と従動プーリ122と
の側面に突設された遮光板69を検知することにより、
それぞれの着脱位置を検知して着脱位置検知信号を出力
するようになっている。
【0103】第2実施例の制御手段150は、図26に
示すように、CPU100にRAM102とROM10
7とが接続している。CPU100には、版胴7A,7
Bに移動指令を個別に発する版胴移動キー75A,75
B、着脱位置センサ81A,81B、マイクロスイッチ
70A,70B、電磁ソレノイド93A,93B、ドア
開閉スイッチ96A,96B、中間搬送系駆動部10
6、ステップモータ117、電磁ソレノイド138A,
138Bが新たに接続している。
【0104】ROM107には、版胴7A,7Bを停止
位置で停止させるプログラムBや、版胴7A,7Bを停
止位置と着脱位置との間で選択的に移動させると共に、
ドア部材5A,5Bの開閉を制御するプログラムF,H
が記憶されている。プログラムF,Hはドアロック制御
部を構成している。版胴7Bを停止位置と着脱位置との
間で選択的に移動させると共に、ドア部材5Bの開閉を
制御するプログラムHは、基本的にはプログラムFで用
いる各ステップ内の構成を、版胴7Bやドア部材5Bに
関係するモータやスイッチ類と入れ替えることで達成で
きるため、ここでは省略する。
【0105】このように構成された孔版印刷装置の動作
を上述した各プログラムに沿って説明する。なお、プロ
グラムBは、図15に示す版胴停止制御のプログラムと
同一であるので、ここではその動作説明を省略する。
【0106】図29に示す版胴7Aの移動制御のプログ
ラムFは、ステップF1でモードスイッチキー82から
の信号に応じてドア開モードか否かが判断され、モード
設定信号が出力されると版胴交換が可能な状態であると
してステップF2に進み、ドア部材5Aの開状態がドア
開閉スイッチ96Aからの信号によって判断される。こ
こでドア開閉スイッチ96Aから開信号が出力されると
ドア開状態と見做してステップF3に進み、開信号が出
力されないステップF7に進む。
【0107】ステップF3では、版胴7Aの位置が着脱
位置センサ81Aからの着脱位置検知信号の有無により
判断され、着脱位置検知信号が出力されると、版胴7A
の着脱位置にあるとしてステップF5に進み、着脱位置
検知信号の出力がないとステップF4に進み、版胴7A
を着脱位置に位置させるべくステップモータ117を駆
動して版胴7Aを正転させる。
【0108】ステップF5では、既に版胴7Aは着脱位
置を占めているので、ステップモータ117の駆動を止
めて版胴7Aを正転を停止し、ステップF6に進んで電
磁ソレノイド93Aを一定時間オン状態とする。この電
磁ソレノイド93Aがオンすると、図25に示すよう
に、レバー91Aとフック92Aとの係合が解除されて
ドア部材5Aのみを開くことができる。
【0109】ステップF7では、版胴移動キー75Aが
押されて版胴移動指令信号があると、ステップF8に進
んで版胴7Aを着脱位置に位置させるべくステップモー
タ117を駆動して版胴7Aを正転させてステップF9
に進み、版胴移動指令信号がないとこの制御を終了す
る。
【0110】ステップF9では、着脱位置センサ81A
からの着脱位置検知信号が出力されないと、ステップF
8に戻って版胴7Aが着脱位置となるまでステップモー
タ117を駆動して版胴7Aを正転させながら移動し、
着脱位置検知信号が出力されると、ステップF5に進ん
で、ステップモータ117の駆動を止めて版胴7Aの移
動を停止し、ステップF6に進んで電磁ソレノイド93
Aを一定時間オン状態とする。電磁ソレノイド93Aが
オンすると、図25に示すように、レバー91Aとフッ
ク92Aとの係合が解除されるので、ドア部材5Aのみ
を開くことができる。
【0111】プログラムHの場合には、電磁ソレノイド
93Aに替わって電磁ソレノイド93Bが一定時間オン
状態となり、図25に示すように、レバー91Bとフッ
ク92Bとの係合が解除され、ドア部材5Bのみを開く
ことができる。
【0112】このようにロック位置制御部となるプログ
ラムF,Hを備えることで、版胴7Aあるいは版胴7B
の移動中には、ドア部材5A,5Bがロック機構90で
ロックされた状態となるので、操作者が不用意にドア部
材5A,5Bを開くことができず、装置の安全性が高め
られる。また、版胴7A,7Bの停止位置は、それぞれ
版胴支持軸18A,18Bの真下から継目GA,GBま
での位置まで130度ずれた位置に設定されているの
で、継目GA,GBからのインキ漏れを防止できる。さ
らに、一方の版胴が着脱位置を占めた場合でも他方の版
胴が着脱位置からずれた位置を占めるので、一方の版胴
の着脱動作をする場合でも、他方の版胴の継目からのイ
ンキ漏れを防止できる。このため、クランパ14A,1
4Bや圧胴8A,8B及び装置本体1内の汚れが極めて
少なくなる。
【0113】(第3実施例)図30に示す孔版印刷装置
は、装置本体1内に2つの版胴170,171を上下に
対向配置して両面印刷可能な構成である点と、版胴17
0,171の駆動手段が第1実施例と大きく異なってい
る。これ以外の基本構成は、第1実施例と略同様の構成
であるので、同一機能の構成部材には第1実施例と同一
の符合あるいは、複数個設けたものの場合には符合A,
Bを付して区別し、詳細な説明は省略する。
【0114】版胴170,171は、マスタ15A,1
5Bをその外周面170a,171aに巻装するもの
で、版胴支持軸172,173の周りに回転可能に支持
されて装置本体1の中央部に配置されている。版胴17
0,171は、多孔性薄板でマスタ支持体16A,16
Bを構成し、マスタ支持体16A,16Bの外周に図示
しない化学繊維を織ったメッシュスクリーンからなる多
孔質弾性体層を巻装している。マスタ支持体16A,1
6Bは、非開孔部16Ab,16Bbで互いに継合わさ
れて円筒状を成し、非開孔部16Ab,16Bbに継目
GA,GBを位置させている。版胴170,171の外
周面170a,171aの全長は、用紙17の使用可能
な全長よりも幾分長く設けられていて、版胴170,1
71が1回転すると1枚の用紙17に対する印刷を終え
られるようになっている。
【0115】版胴170,171の内部には、第1実施
例と同様の構成のインキ供給装置20A,20Bがそれ
ぞれ配置されている。版胴170は、マスタ15Aの先
端がクランパ14Aに保持されると、時計回り方向に回
転駆動されマスタ15Aを版胴170の外周面170a
に巻装するようになっている。版胴171は、マスタ1
5Bの先端がクランパ14Bに保持されると、反時計回
り方向に回転駆動されマスタ15Bを版胴171の外周
面171aに巻装するようになっている。
【0116】第3実施例の駆動手段190は、図31に
示すように、駆動源となるステップモータ175,17
9を備えている。ステップモータ175の出力軸175
aには駆動プーリ176が、ステップモータ179の出
力軸179aには駆動プーリ180がそれぞれ嵌合され
ている。版胴170の一側面には歯車50Aが固定され
ている。この歯車50Aには、軸186に回転自在に支
持された歯車68Aが噛合している。軸186には、プ
ーリ174が歯車68Aと一体回転可能に支持されてお
り、プーリ174と駆動プーリ176には駆動ベルト1
77が巻きかけられている。歯車50Aと歯車68Aと
は、版胴170が着脱位置を占める時に、互いの歯形切
欠き部50Ab,68Abが対向するように配置されて
いる。
【0117】版胴171の一側面にはプーリ178が固
定され、このプーリ178と駆動プーリ180には、駆
動ベルト182が巻き掛けられている。駆動ベルト18
2の内側には、軸183に回転自在に支持されたテンシ
ョンプーリ181が当接している。このテンションプー
リ181は、引張りバネ185によって駆動ベルト18
2を外側に向かって広げる方向にテンションを与えられ
ている。軸183は、長孔184に遊嵌されて移動可能
となっている。
【0118】このような構成の駆動手段190によって
版胴170,171とは、互いに同一の周速度で逆回転
するようになっている。なお、本実施例において版胴1
70の正転とは時計回り方向を指し、版胴171の正転
とは反時計回り方向を指す。版胴170,171の逆転
とは各版胴の正転の逆方向をそれぞれ示す。
【0119】プーリ178は、版胴支持軸173に対し
て係脱するクラッチ機構187を備えていて、プーリ1
78と版胴支持軸173とを一体あるいは分離可能とし
ている。版胴170,171は、第1実施例同様、それ
ぞれユニット化されていて、装置本体1に対して着脱可
能となっている。
【0120】版胴171は、図示しない接離機構によっ
て版胴支持軸173を上下方向に移動され、版胴170
に対して接離可能に設けられている。このため、版胴支
持軸173は、図示しないフレームに設けた一対の長孔
188にその両端を遊嵌している。版胴170,171
の外周面170a,171aの近傍には、分離爪15
1,152が適時外周面170a,171aに対して接
離可能に配置されており、版胴170,171に用紙1
7が巻きつかないようになっている。
【0121】版胴170,171の近傍には、図32に
示すように、第1実施例と同様の停止位置センサ80
A,80Bと着脱位置センサ81A,81Bとがそれぞ
れ配置されており、版胴170,171に設けた遮光板
69A,69Bを検知するようになっている。本実施例
において、版胴170,171の停止位置は、クランパ
14A,14Bを設けた非開孔部16Ab,16Bbの
継目GA,GBが版胴支持軸172,173と略水平の
状態を占める位置に設定されている。つまり、版胴支持
軸172,173の真下を0度した時、継目GA,GB
までの所定角度θA,θBは、略90度に設定されてい
る。版胴170の着脱位置は、クランパ14Aが図32
に2点鎖線で示す版胴支持軸172の略真上を占める位
置を指し、版胴171の着脱位置は、クランパ14Bが
図32に2点鎖線で示す版胴支持軸173の略真下を占
める位置を指す。
【0122】装置本体1の前面1Aには、図30に示す
ようにドア部材5C,5Dが、それぞれ版胴170,1
71と対向配置され、装置本体1に対して開閉自在に支
持されている。装置本体1の前面1Aの内側には、図3
3に示すようにドア部材5C,5Dの開閉状態を検知す
るドア開閉検知手段となるドア開閉スイッチ96A,9
6Bが、ドア部材5C,5Dの一側5Ca,5Da側で
固定されている。ドア部材5C,5Dの一側5Ca,5
Da側には、ドア開閉スイッチ96A,96Bをオン/
オフする検知レバー97A,97Bが固定されている。
検知レバー97A,97Bは、ドア部材5C,5Dが図
33に実線で示す全閉状態のときにはドア開閉スイッチ
96A,96Bをオフ状態とし、図33に2点鎖線で示
すように開かれるとドア開閉スイッチ96A,96Bを
オン状態とする。ドア開閉スイッチ96A,96Bはオ
フ状態で閉信号を出力し、オン状態で開信号を出力する
構成となっている。
【0123】第3実施例の制御手段160は、図34に
示すように、CPU100にRAM102とROM16
1が接続している。CPU100には、停止位置センサ
80A,80B、着脱位置センサ81A,81B、マイ
クロスイッチ70A,70B、ドア開閉スイッチ96
A,96Bと、ステップモータ175,179が駆動回
路162,163を介してそれぞれ接続している。
【0124】ROM161には、版胴170,171を
停止位置で停止させるプログラムBや、ドア部材5C,
5Dの開閉に応じて版胴170,171を停止位置と着
脱位置との間で選択的に移動させるプログラムM,Nが
記憶されている。このプログラムMは着脱/停止制御部
を構成している。版胴171を停止位置と着脱位置との
間で選択的に移動させると共に、ドア部材5Dの開閉を
制御するプログラムNは、基本的にはプログラムMで用
いる各ステップ内の構成を、版胴171やドア部材5D
に関係するモータやスイッチ類と入れ替えることで達成
できるため、ここでは省略する。
【0125】このように構成された孔版印刷装置の動作
を上述した各プログラムに沿って説明する。なお、プロ
グラムBは、図15に示す版胴停止制御のプログラムと
同一であるので、ここではその動作説明を省略する。
【0126】図35に示す版胴170の移動制御のプロ
グラムMでは、ステップM1においてドア開モードか否
かがモードスイッチキー82からの信号に応じて判断さ
れる。ステップM1でモードスイッチキー82が押下さ
れてモード設定信号が出力されると、版胴交換が可能な
状態であるとしてステップM2に進み、マイクロスイッ
チ70Aからの検知信号に応じて版胴170の有無が判
断される。ステップM2でマイクロスイッチ70Aがオ
ンされて版胴装着信号が出力されると、版胴170が装
置本体1に着脱されているものとしてステップM3に進
み、版胴装着信号が出力されなければこの制御を終了と
する。
【0127】ステップM3では、ドア部材5Cの開状態
がドア開閉スイッチ96Aからの信号によって判断され
る。ここでドア部材5Cが開かれてドア開閉スイッチ9
6Aから開信号が出力されるとドア開状態と見做してス
テップM4に進み、開信号が出力されないステップM7
に進む。ステップM4では、版胴170の位置が着脱位
置センサ81Aからの着脱位置検知信号の有無により判
断される。ステップM4で、着脱位置センサ81Aから
の着脱位置検知信号が出力されると、版胴170が着脱
位置にあるとしてステップM6に進み、ステップモータ
175の駆動を止めて版胴170の移動を停止して終了
する。
【0128】ステップM4において着脱位置検知信号が
出力されないと、ステップM5に進んで版胴170を着
脱位置に位置させるべくステップモータ175を駆動し
て版胴170を正転する。この版胴170を正転は、着
脱位置となるまで継続され、着脱位置となると、ステッ
プM6に進んでステップモータ175の駆動を止めて版
胴170の移動を停止してこの制御を終える。
【0129】ステップM7では、版胴移動キー75Aの
状態を検知して手動操作の有無が判断される。ステップ
M7において版胴移動キー75Aが押されて版胴移動指
令信号があると、ステップM8に進んで版胴170を着
脱位置に位置させるべくステップモータ175を回転駆
動して版胴170を正転してステップM9に進む。
【0130】ステップM9では、ステップM4同様、版
胴170の位置が着脱位置センサ81Aからの着脱位置
検知信号の有無により判断される。ステップM9で着脱
位置センサ81Aからの着脱位置検知信号が出力されな
いと、ステップM8に戻って版胴170が着脱位置とな
るまでステップモータ175を駆動して版胴170を正
転する。そして、ステップM9において着脱位置センサ
81Aからの着脱位置検知信号が出力されると、版胴1
70が着脱位置にあるとしてステップM6に進み、ステ
ップモータ175の駆動を止めて版胴170の移動を停
止して制御終了となる。
【0131】プログラムNの場合には、ステップモータ
175に替わってステップモータ179が、ドア部材5
Dの開状態や版胴移動キー75Bの操作によって駆動さ
れ、着脱位置センサ81Bからの着脱位置検知信号が出
力さることで駆動が停止するので、版胴171を着脱位
置で停止させることができる。
【0132】このように着脱/停止制御部となるプログ
ラムMを備えることで、版胴170や版胴171の移動
中に、ドア部材5C,5Dの開状態に応じて版胴17
0,171の位置が自動制御されることになり、版胴着
脱時の作業性や操作性が良くなる。また、版胴170,
171の停止位置が、版胴支持軸172,173と略水
平の位置に設定されているので、継目GA,GBからの
インキ漏れを防止できる。このため、クランパ14A,
14Bや装置本体1内の汚れが極めて少なくなる。
【0133】実施例において、ロック機構90は、第2
実施例のみに設けているが、第1実施例や第3実施例に
それぞれ設けても良い。但し、第1実施例に適用する場
合には、電磁ソレノイド、レバー、フック、及び引張り
コイルバネなどは、それぞれ1つずつあれば良い。
【0134】各実施例では、クランパ14,14A,1
4Bの配置位置(クランパ位置)と継目G,GA,GB
の形成された位置(継目位置)を略同じ位置として説明
したが、各実施例における版胴の非開孔部において、ク
ランパ位置と継目位置とがズレている場合は、あくまで
も継目位置を基準して停止位置を定める。また、着脱位
置を、クランパ14,14A,14Bが版胴支持軸1
8,18A,18B,172,173の略真上あるいは
略真下として説明したが、これに限定されるものではな
く、略真上や略真下から各版胴の回転方向の上流側ある
いは下流側にずれた位置であっても構わない。
【0135】また、各実施例では、版胴移動制御部を操
作パネル6に設けた版胴移動キー75,75A,75B
として手動操作をメインに説明したが、孔版印刷装置の
外部に設けられるコンピュータ等の外部入力装置からの
指令を用いて電気的に各版胴を任意に移動させるように
して、外部入力装置を版胴移動制御部としてもよい。
【0136】
【発明の効果】請求項1,2記載の発明によれば、版胴
を装置本体に着脱する着脱位置と、版胴が所定動作終了
時に停止する停止位置とが異なる位置に設定されている
ので、版胴の継目からのインキ漏れを低減しながら同時
に版胴着脱時の操作性や作業性が向上する。
【0137】請求項3,4,5記載の発明によれば、版
胴の回転中心の略真下から回転方向の上流側または下流
側に所定の範囲ずれてクランパが位置を占める停止位置
と、版胴の着脱時に版胴の回転中心の略真下にクランパ
が位置する着脱位置とを版胴が占めるように、制御手段
を用いて版胴の駆動手段の駆動動作を制御するので、版
胴の継目からのインキ漏れを低減しながら同時に版胴着
脱時の操作性や作業性が向上する。特に、請求項4,5
記載の発明によれば、版胴を複数備えているので、版胴
の継目からのインキ漏れを低減できることは、クランパ
や圧胴に対するインキの漏れ量を抑えられるので、クラ
ンパや圧胴の汚れや装置内の汚れを効果的に低減でき
る。
【0138】請求項6記載の発明によれば、着脱指令手
段からの版胴移動指令信号に基づき版胴を停止位置から
着脱位置に向かって移動すべく駆動手段を作動させ、着
脱位置検知手段からの着脱位置検知信号に基づき駆動手
段の駆動動作を停止させる版胴移動制御部とを有するの
で、着脱指令手段により版胴が任意に着脱位置まで移動
され、版胴の継目からのインキ漏れを低減できると共
に、版胴着脱時の操作性や作業性が一層向上する。
【0139】請求項7記載の発明によれば、ドア開検知
手段からの開信号に基づき版胴を停止位置から着脱位置
に向かって移動すべく駆動手段を作動させ、着脱位置検
知手段からの着脱位置検知信号に基づき駆動手段の駆動
動作を停止させる着脱位置制御部とを有するので、ドア
部材の開動作に応じて版胴が自動的に着脱位置を占め版
胴の継目からのインキ漏れを低減できると共に、版胴着
脱時の操作性や作業性が一層向上する。
【0140】請求項8記載の発明によれば、ドア閉検知
手段からの閉信号に基づき版胴を着脱位置から停止位置
に向かって移動すべく駆動手段を作動させ、停止位置検
知手段からの停止位置検知信号に基づき駆動手段の駆動
動作を停止させる停止位置制御部を有するので、ドア部
材の閉動作に応じて版胴が自動的に停止位置を占め、版
胴の継目からのインキ漏れを低減できると共に、版胴着
脱時の操作性や作業性が一層向上する。
【0141】請求項9記載の発明によれば、版胴位置検
知手段からの停止位置検知信号とドア開閉検知手段から
の開信号に基づき版胴を停止位置から着脱位置に向かっ
て移動すべく駆動手段を作動させ、版胴位置検知手段か
らの着脱位置検知信号に基づき駆動手段の駆動動作を停
止させると共に、版胴位置検知手段からの着脱位置検知
信号とドア開閉検知手段からの閉信号に基づき版胴をそ
の着脱位置から停止位置に向かって移動すべく駆動手段
を作動させ、版胴位置検知手段からの停止位置検知信号
に基づき駆動手段の駆動動作を停止させる着脱/停止制
御部とを有するので、ドア部材の開閉動作に応じて版胴
が自動的に停止位置と着脱位置とを占めるため、版胴の
継目からのインキ漏れを低減できると共に、版胴着脱時
の操作性や作業性がより一層向上する。
【0142】請求項10記載の発明によれば、版胴の着
脱位置を検知する着脱位置検知手段、または版胴の停止
位置を検知する停止位置検知手段が、装置本体と、動力
伝達機構のうちの装置本体側に設けられた駆動伝達部材
とに設けられているので、装置本体に対して版胴が非装
着状態であっても、版胴の停止位置と着脱位置とを検知
できるので、確実に版胴の継目からのインキ漏れを低減
できると共に、版胴着脱時の操作性や作業性がより一層
向上する。
【0143】請求項11記載の発明によれば、開閉途中
のドア部材と係合可能に設けられた被係合部材と、被係
合部材と連結されていて同被係合部材をドア部材と係合
する規制位置とドア部材と係合しない解除位置との間に
変位させる駆動部材とを有するロック機構と、着脱位置
検知手段または版胴位置検知手段からの着脱位置検知信
号に基づき被係合部材を解除位置を占めるように駆動部
材が操作するドアロック制御部とを備えているので、版
胴が着脱位置に移動するまでは、被係合部材がドア本体
と係合した状態に置かれてドア本体の開閉動作が妨げら
れ、版胴が着脱位置を占めるとドア本体を開くことがで
きるようになり、版胴の継目からのインキ漏れを低減し
ながら版胴着脱時の操作性や作業性を向上することがで
きると共に、装置の安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す孔版印刷装置の構成
図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す孔版印刷装置の斜視
図である。
【図3】第1実施例の駆動手段の構成を示す拡大図であ
る。
【図4】着脱位置検知手段と停止位置検知手段と駆動手
段の一部の構成を示す斜視図である。
【図5】版胴のスライド機構の構成を示す一部破断断面
図である。
【図6】版胴着脱ロック機構の構成を示す斜視図であ
る。
【図7】版胴有無検知手段の構成を示す拡大図ある。
【図8】版胴着脱ロック機構の動作を示す拡大図であ
る。
【図9】版胴装着動作時における版胴の解除状態を示す
拡大断面図である。
【図10】版胴装着動作時における版胴のロック状態を
示す拡大断面図である。
【図11】第1実施例で用いるドア部材の構成と開閉動
作を示す拡大断面図である。
【図12】第1実施例で用いる制御手段の構成を示すブ
ロック図である。
【図13】第1実施例で用いる版胴の着脱位置を示す拡
大図ある。
【図14】第1実施例で用いる版胴の停止位置を示す拡
大図ある。
【図15】本発明で用いる版胴の停止位置制御に関する
フローチャートである。
【図16】手動操作制御を示すフローチャートである。
【図17】着脱位置制御を示すフローチャートである。
【図18】停止位置制御を示すフローチャートである。
【図19】版胴位置制御を示すフローチャートである。
【図20】着脱位置検知手段と停止位置検知手段の別な
配置例を示す斜視図である。
【図21】版胴位置制御の別な例を示すフローチャート
である。
【図22】本発明の第2実施例を示す孔版印刷装置の構
成図である。
【図23】第2実施例で用いる駆動手段の構成を示す拡
大図である。
【図24】第2実施例で用いる版胴接離機構の構成を示
す拡大図である。
【図25】ロック機構の構成の一例を示す拡大断面図で
ある。
【図26】第2実施例で用いる制御手段の構成を示すブ
ロック図である。
【図27】第2実施例で用いる一方の版胴の着脱位置と
他方の版胴との位置関係を示す図である。
【図28】第2実施例に用いる他方の版胴の着脱位置と
一方の版胴との位置関係を示す図である。
【図29】第2実施例で用いる一方のドア部材に対する
ドアロック制御を示すフローチャートである。
【図30】本発明の第3実施例を示す孔版印刷装置の構
成図である。
【図31】第3実施例の駆動手段の構成を示す拡大図で
ある。
【図32】第3実施例で用いる版胴の停止位置と着脱位
置を示す拡大図である。
【図33】第3実施例で用いるドア部材の構成と開閉動
作を示す拡大図である。
【図34】第3実施例で用いる制御手段の構成を示すブ
ロック図である。
【図35】第3実施例で用いる一方の版胴に対する着脱
/停止制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 装置本体 5,5(A,B,C,D) ドア部材 7,7A,7B,170,171 版胴 7a,7Aa,7Ba,170a,171a 版胴の外周面 8,8A,8B 押圧手段 13,150,160 制御手段 14,14A,14B クランパ 15,15A,15B 製版済みマスタ 16,16A,16B マスタ支持体 16a,16Aa,16Ba 開孔部 16b,16Ab,16Bb 非開孔部 30,130,190 駆動手段 62 駆動伝達部材 70,70A,70B 版胴有無検知手
段 75,75A,75B 着脱指令手段 80,80A,80B 停止位置検知手
段 81,81A,81B 着脱位置検知手
段(歯車位置検知手段) 90 ロック機構 91A,91B 被係合部材 93A,93B 駆動部材 94A,94B 付勢手段 96,96A,96B ドア開閉検知手
段 C 手動操作制御部 D 着脱位置制御部 E 停止位置制御部 G,GA,GB 継目 F,H ドアロック制御
部 J,K 版胴位置制御部 M,N 着脱/停止制御
部 θ,θ1,θ2,θA,θB 所定の範囲

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開孔部と非開孔部とを有し、その非開孔部
    が互いに継合わされているマスタ支持体と、上記非開孔
    部に設けられ製版済みマスタの一端を保持するクランパ
    とを有する版胴と、上記版胴の外周面に対して接離可能
    に設けられた押圧手段と、上記版胴を回転駆動する駆動
    手段とを備え、上記版胴が装置本体に着脱可能に設けら
    れた孔版印刷装置において、 上記版胴を上記装置本体に着脱する着脱位置と、上記版
    胴が所定動作終了時に停止する停止位置とが異なる位置
    に設定されていることを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の孔版印刷装置において、上
    記停止位置が、上記継目からインキが漏れない位置であ
    ることを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】開孔部と非開孔部とを有し、その非開孔部
    が互いに継合わされているマスタ支持体と、上記非開孔
    部に設けられ製版済みマスタの一端を保持するクランパ
    とを有する版胴と、上記版胴の外周面に対して接離可能
    に設けられた押圧手段と、上記版胴を回転駆動する駆動
    手段とを備え、上記版胴が装置本体に着脱可能に設けら
    れた孔版印刷装置において、 上記版胴の回転中心の略真下から回転方向の上流側また
    は下流側に所定の範囲ずれて上記クランパが位置を占め
    る停止位置と、上記版胴の着脱時に版胴の回転中心の略
    真下に上記クランパが位置する着脱位置とを上記版胴が
    占めるように、上記駆動手段の駆動動作を制御する制御
    手段を有することを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 【請求項4】開孔部と非開孔部とを有し、その非開孔部
    が互いに継合わされているマスタ支持体と、上記非開孔
    部に設けられ製版済みマスタの一端を保持するクランパ
    とを有する複数の版胴と、上記各版胴の外周面に対して
    接離可能にそれぞれ設けられた押圧手段と、上記各版胴
    を回転駆動する駆動手段とを備え、上記各版胴が装置本
    体に着脱可能に設けられた複胴式の孔版印刷装置におい
    て、 上記各版胴の回転中心の略真下から回転方向の上流側ま
    たは下流側に所定の範囲ずれて上記クランパが位置を占
    める停止位置と、各版胴の着脱時に各版胴の回転中心の
    略真下に上記クランパが位置する着脱位置とを各版胴が
    占めるように、上記駆動手段の駆動動作を制御する制御
    手段を有することを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 【請求項5】開孔部と非開孔部とを有し、その非開孔部
    が互いに継合わされているマスタ支持体と、上記非開孔
    部に設けられ製版済みマスタの一端を保持するクランパ
    とを有する一対の版胴を有し、上記各版胴が、印刷用紙
    が搬送される用紙搬送路を挟んで互いに対向して設けら
    れると共に装置本体に着脱自在に支持され、かつ何れか
    一方の版胴の外周面が対向する他方の版胴の外周面に対
    して押圧/離間可能に設けられた両面印刷式の孔版印刷
    装置において、 上記各版胴の回転中心の略真下から回転方向の上流側ま
    たは下流側に所定の範囲ずれて上記クランパが位置を占
    める停止位置と、各版胴の着脱時に、一方の版胴の回転
    中心の略真下にその版胴のクランパが位置し、他方の版
    胴の回転中心の略真上に同版胴のクランパがそれぞれ位
    置する着脱位置とを各版胴が占めるように、上記駆動手
    段の駆動動作を制御する制御手段を有することを特徴と
    する孔版印刷装置。
  6. 【請求項6】請求項3、4または5記載の孔版印刷装置
    において、 上記版胴の着脱位置を検知する着脱位置検知手段と、 上記版胴の着脱指令手段と、 上記着脱指令手段からの版胴移動指令信号に基づき、上
    記版胴をその停止位置から着脱位置に向かって移動すべ
    く上記駆動手段を作動させ、上記着脱位置検知手段から
    の着脱位置検知信号に基づき上記駆動手段の駆動動作を
    停止させる版胴移動制御部とを有することを特徴とする
    孔版印刷装置。
  7. 【請求項7】請求項3、4または5記載の孔版印刷装置
    において、 上記版胴の着脱位置を検知する着脱位置検知手段と、 上記装置本体に開閉自在に支持されたドア部材と、 上記ドア部材の開状態を検知するドア開検知手段と、 上記ドア開検知手段からの開信号に基づき、上記版胴を
    その停止位置から着脱位置に向かって移動すべく上記駆
    動手段を作動させ、上記着脱位置検知手段からの着脱位
    置検知信号に基づき上記駆動手段の駆動動作を停止させ
    る着脱位置制御部とを有することを特徴とする孔版印刷
    装置。
  8. 【請求項8】請求項3、4または5記載の孔版印刷装置
    において、 上記版胴の停止位置を検知する停止位置検知手段と、 上記装置本体に開閉自在に支持されたドア部材と、 上記ドア部材の閉状態を検知するドア閉検知手段と、 上記ドア閉検知手段からの閉信号に基づき、上記版胴を
    その着脱位置から停止位置に向かって移動すべく上記駆
    動手段を作動させ、上記停止位置検知手段からの停止位
    置検知信号に基づき上記駆動手段の駆動動作を停止させ
    る停止位置制御部を有することを特徴とする孔版印刷装
    置。
  9. 【請求項9】請求項3、4または5記載の孔版印刷装置
    において、 上記版胴の停止位置と着脱位置とを検知する版胴位置検
    知手段と、 上記装置本体に開閉自在に支持されたドア部材と、 上記ドア部材の開閉状態を検知するドア開閉検知手段
    と、 上記版胴位置検知手段からの停止位置信号と上記ドア開
    閉検知手段からの開信号に基づき、上記版胴をその停止
    位置から着脱位置に向かって移動すべく上記駆動手段を
    作動させ、上記版胴位置検知手段からの着脱位置検知信
    号に基づき上記駆動手段の駆動動作を停止させると共
    に、上記版胴位置検知手段からの着脱位置検知信号と上
    記ドア開閉検知手段からの閉信号に基づき、上記版胴を
    その着脱位置から停止位置に向かって移動すべく上記駆
    動手段を作動させ、上記版胴位置検知手段からの停止位
    置検知信号に基づき上記駆動手段の駆動動作を停止させ
    る着脱/停止制御部とを有することを特徴とする孔版印
    刷装置。
  10. 【請求項10】請求項3、4または5記載の孔版印刷装
    置において、 上記駆動手段からの駆動力を上記版胴に伝達する動力伝
    達機構を有し、 上記版胴の着脱位置を検知する着脱位置検知手段、また
    は上記版胴の停止位置を検知する停止位置検知手段が、
    上記装置本体と、上記動力伝達機構のうちの上記装置本
    体側に設けられた駆動伝達部材とに設けられていること
    を特徴とする孔版印刷装置。
  11. 【請求項11】請求項7または9記載の孔版印刷装置に
    おいて、 開閉途中の上記ドア部材と係合可能に設けられた被係合
    部材と、上記被係合部材と連結されていて、同被係合部
    材を上記ドア部材と係合する規制位置と上記ドア部材と
    係合しない解除位置とに変位させる駆動部材とを有する
    ロック機構と、 上記着脱位置検知手段または上記版胴位置検知手段から
    の着脱位置検知信号に基づき、上記被係合部材が上記解
    除位置を占めるように上記駆動部材を操作するドアロッ
    ク制御部とを備えたことを特徴とする孔版印刷装置。
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