JP4750317B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、孔版印刷装置等を含む印刷装置に関し、さらに詳しくは、複数の版胴にマスタをそれぞれ巻装して多色印刷等を行う複胴式の印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より簡便な印刷方式として、印刷装置の一例としての感熱デジタル製版式の孔版印刷装置が知られている。この孔版印刷装置では、サーマルヘッドの微細な発熱素子に感熱孔版マスタ(以下、単に「マスタ」という)を接触させ、サーマルヘッドの発熱素子にパルス的に通電させながらマスタを搬送することで、画像信号に応じてマスタを溶融穿孔・製版し、この製版済みのマスタを多孔性円筒状の外周部(この部分だけを版胴と呼ぶこともある)を備えた印刷ドラムの外周面に巻き付けた後に、印刷ドラム内部のインキ供給手段よりインキを供給し、給送されてくる印刷用紙をプレスローラ等の押圧手段で製版済みのマスタを介して印刷ドラムの外周面に連続的に押し付けることにより、印刷ドラムの開孔部分、さらにはマスタの穿孔部分よりインキを滲み出させ、そのインキを印刷用紙に転移させることによって印刷画像を形成するものである。以下、この明細書では、説明の簡明化を図るために上記版胴を含む印刷ドラムを単に版胴と呼ぶことにする。
【0003】
複数の版胴を備えた複胴式印刷装置において、例えば特開2000−263906号公報等で開示されているように、2色目の画像の位置合わせを行ってから1色目の版胴の天地移動調整を行った場合、先に画像の位置合わせを行った2色目の画像位置がその画像の位置合わせ位置からずれてしまう問題点を解決できる、次のようなものが知られている。
すなわち、これは、2つの製版画像の位置合わせを最上流位版胴からのみ行うことにより、印刷用紙に対する印刷画像の天地方向の位置ずれを生じさせることなく、2色印刷等の画像位置合わせを容易に行える複胴式印刷装置であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した特開2000−263906号公報等記載の技術では、印刷用紙に印刷すべき印刷画像に対応した原稿画像やパーソナルコンピュータ等からの画像情報がマスタの製版画像長さを超えるときには、そのままでは1版のマスタに製版をして2つの版胴に給版することができないため、例えばその画像情報をマスタの製版画像長さ以下になるように縮小し、この縮小した画像情報に対応する製版(以下、「縮小製版」という)をしてから印刷を行っていた。そして、このような操作は、ユーザにとっては非常に煩わしいものとなっていた。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、印刷用紙に印刷すべき印刷画像に対応した原稿画像やパーソナルコンピュータ等からの画像情報がマスタの製版画像長さを超えるような長画像印刷を行うとき、縮小製版をするというような煩わしい操作をすることなく、所望する画像情報とおりの長印刷画像を簡単な操作で得ることができる印刷装置を提供することを主な目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決すると共に上述した目的を達成するために、各請求項記載の発明では、以下の特徴ある手段・構成を採っている。
請求項1記載の発明は、複数の版胴を有し、マスタを各版胴に巻装し、上記各版胴上のマスタにインキを供給して上記各版胴上のマスタに印刷用紙を押し付けることにより、印刷用紙に連続的に印刷を行う印刷装置において、印刷用紙に印刷すべき印刷画像に対応した画像情報がマスタの製版画像長さを超えるときに、上記画像情報を上記各版胴毎に巻装されるマスタに振り分け、該振り分けられた各画像情報に応じて上記各版胴毎に巻装されるマスタを製版・給版し、上記画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙に形成する長画像印刷モードを設定するための長画像印刷モード設定手段と、上記各版胴毎にマスタを製版・給版するための製版給版手段と、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記製版画像長さまで上記各版胴毎に行うことが可能な天地移動調整手段と、上記長画像印刷モード設定手段からの信号に基づき、上記各画像情報に応じて上記各版胴毎にマスタを製版・給版するように上記製版給版手段を制御し、かつ、上記天地移動調整を上記製版画像長さまで行うように上記天地移動調整手段を制御する制御手段とを有し、上記長画像印刷モードに係る動作を行うことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の印刷装置において、複数の原稿を順次載置して読み取る読取部を備えた原稿読取手段を有し、上記制御手段は、上記各画像情報が上記複数の原稿に亘って設定されているとき、上記複数の原稿を上記読取部に順次載置する操作が行われるのと並行して、その載置された上記複数の原稿を順次読み取るように上記原稿読取手段を制御することを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の印刷装置において、複数の原稿の全てを載置して読み取ることが可能な読取部を備えた原稿読取手段を有し、上記制御手段は、上記各画像情報が上記複数の原稿に亘って設定されているとき、上記複数の原稿の全てを上記読取部に載置する操作が行われた後、上記複数の原稿の全てを読み取るように上記原稿読取手段を制御することを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の印刷装置において、複数の原稿を順次読み取る読取部に該複数の原稿を自動的に順次搬送する自動原稿搬送手段と、上記読取部に搬送された上記複数の原稿を順次読み取る原稿読取手段とを有し、上記制御手段は、上記各画像情報が上記複数の原稿に亘って設定されているとき、上記複数の原稿を順次上記読取部に搬送するように上記自動原稿搬送手段を制御し、かつ、上記読取部に搬送された上記複数の原稿を順次読み取るように上記原稿読取手段を制御することを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の印刷装置において、複数の原稿を読み取る読取部に自動的に順次搬送する自動原稿搬送手段と、上記読取部に搬送された上記複数の原稿を順次読み取る原稿読取手段とを有し、上記複数の版胴は、給紙方向に並設されており、上記制御手段は、上記画像情報が上記マスタの製版画像の長さよりも長い原稿で設定されているとき、上記給紙方向の最上流側に配設された最上流位版胴に巻装するマスタに対応した分の上記長い原稿を上記読取部に搬送するように上記自動原稿搬送手段を制御し、かつ、上記読取部に搬送された分の上記長い原稿を読み取るように上記原稿読取手段を制御した後、上記最上流位版胴に隣る下流位版胴に巻装するマスタに対応した分の上記長い原稿を上記読取部に搬送するように上記自動原稿搬送手段を制御し、かつ、上記読取部に搬送された分の上記長い原稿を読み取るように上記原稿読取手段を制御することを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一つに記載の印刷装置において、印刷用紙の給紙方向の長さを検知する用紙長さ検知手段を有し、上記制御手段は、上記用紙長さ検知手段からの信号に基づいて、印刷用紙の上記給紙方向の長さが上記製版画像長さの複数倍以上であるときに、印刷を許可し、印刷用紙の上記給紙方向の長さが上記製版画像長さの複数倍未満であるときに、上記印刷を不能にすることを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一つに記載の印刷装置において、上記天地移動調整手段は、上記各版胴の回転方向の位相を印刷用紙に対して相対的に変えることにより、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記各版胴毎に個別に行う構成を有し、上記複数の版胴のうち、給紙方向の最上流側に配設された最上流位版胴からのみ上記天地移動調整を行うべく上記天地移動調整手段を制御する天地移動調整制御手段を有することを特徴とする。
【0013】
請求項8記載の発明は、印刷用紙に印刷すべき印刷画像に対応した画像情報がマスタの製版画像長さを超えるときに、装着される版胴毎に上記画像情報を振り分け、その振り分けられた各画像情報に応じて上記版胴毎にマスタを製版・給版するための製版給版手段を備え、上記版胴が着脱自在である製給版装置と、製版済みのマスタが巻装された複数の上記版胴が上記印刷装置に装着されたときに、上記画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙に形成する長画像印刷モードを設定するための長画像印刷モード設定手段、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記製版画像長さまで上記各版胴毎に行うことが可能な天地移動調整手段、および上記長画像印刷モード設定手段からの信号に基づき、上記天地移動調整を上記製版画像長さまで行うように上記天地移動調整手段を制御する制御手段を備え、複数の上記版胴が着脱自在であって上記製版給版手段を有していない印刷装置と、上記製給版装置と上記印刷装置との間で相互に使用可能な上記複数の版胴とから構成されることを特徴とする印刷システムである。
【0014】
請求項9記載の発明は、装着された版胴毎に画像情報に応じてマスタを製版・給版するための製版給版手段を備え、上記画像情報がマスタの製版画像長さを超えるときに、上記画像情報を上記版胴毎に巻装されるマスタに振り分け、該振り分けられた各画像情報に応じて上記版胴毎に巻装されるマスタを製版・給版するための、複数の上記版胴が着脱自在である製給版装置と、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記製版画像長さまで上記各版胴毎に行うことが可能な天地移動調整手段を備え、複数の上記版胴が着脱自在であって上記製版給版手段を有していない印刷装置と、製版済みのマスタが巻装された複数の上記版胴が上記印刷装置に装着されたときに、上記画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙に形成する長画像印刷モードを設定するための長画像印刷モード設定手段と、上記長画像印刷モード設定手段からの信号に基づき、上記各画像情報に応じて上記各版胴毎にマスタを製版・給版するように上記製版給版手段を制御し、かつ、上記天地移動調整を上記製版画像長さまで行うように上記天地移動調整手段を制御する制御手段と、上記製給版装置と上記印刷装置との間で相互に使用可能な複数の上記版胴とから構成され、かつ、上記製給版装置と上記印刷装置と長画像印刷モード設定手段と制御手段とが通信手段で接続されていることを特徴とする印刷システムである。
【0015】
請求項8または9記載の印刷システムでは、以下の技術構成を付加して構成することができる。
すなわち、第1の技術構成は、請求項8または9記載の印刷システムにおいて、複数の原稿を順次載置して読み取る読取部を備えた原稿読取手段を有し、上記各画像情報が上記複数の原稿に亘って設定されているとき、上記複数の原稿を上記読取部に順次載置する操作が行われるのと並行して、その載置された上記複数の原稿を順次読み取るように上記原稿読取手段が制御されることを特徴とする。
第2の技術構成は、請求項8または9記載の印刷システムにおいて、複数の原稿の全てを載置して読み取ることが可能な読取部を備えた原稿読取手段を有し、上記各画像情報が上記複数の原稿に亘って設定されているとき、上記複数の原稿の全てを上記読取部に載置する操作が行われた後、上記複数の原稿の全てを読み取るように上記原稿読取手段が制御されることを特徴とする。
【0016】
第3の技術構成は、請求項8または9記載の印刷システムにおいて、複数の原稿を順次読み取る読取部に該複数の原稿を自動的に順次搬送する自動原稿搬送手段と、上記読取部に搬送された上記複数の原稿を順次読み取る原稿読取手段とを有し、上記各画像情報が上記複数の原稿に亘って設定されているとき、上記複数の原稿を順次上記読取部に搬送するように上記自動原稿搬送手段が制御し、かつ、上記読取部に搬送された上記複数の原稿を順次読み取るように上記原稿読取手段が制御されることを特徴とする。
第4の技術構成は、請求項8または9記載の印刷システムにおいて、複数の原稿を読み取る読取部に自動的に順次搬送する自動原稿搬送手段と、上記読取部に搬送された上記複数の原稿を順次読み取る原稿読取手段とを有し、上記複数の版胴は、給紙方向に並設されており、上記画像情報が上記マスタの製版画像の長さよりも長い原稿で設定されているとき、上記給紙方向の最上流側に配設された最上流位版胴に巻装するマスタに対応した分の上記長い原稿を上記読取部に搬送するように上記自動原稿搬送手段が制御され、かつ、上記読取部に搬送された分の上記長い原稿を読み取るように上記原稿読取手段が制御された後、上記最上流位版胴に隣る下流位版胴に巻装するマスタに対応した分の上記長い原稿を上記読取部に搬送するように上記自動原稿搬送手段が制御され、かつ、上記読取部に搬送された分の上記長い原稿を読み取るように上記原稿読取手段が制御されることを特徴とする。
【0017】
第5の技術構成は、請求項8または9記載の印刷システムまたは第1の技術構成ないし第4の技術構成の何れか一つに記載の印刷システムにおいて、上記印刷装置は、印刷用紙の給紙方向の長さを検知する用紙長さ検知手段を有し、上記制御手段は、上記用紙長さ検知手段からの信号に基づいて、印刷用紙の上記給紙方向の長さが上記製版画像長さの複数倍以上であるときに、印刷を許可し、印刷用紙の上記給紙方向の長さが上記製版画像長さの複数倍未満であるときに、上記印刷を不能にすることを特徴とする印刷システムである。
【0018】
第6の技術構成は、請求項8または9記載の印刷システムまたは第1の技術構成ないし第5の技術構成の何れか一つに記載の印刷システムにおいて、上記天地移動調整手段は、上記各版胴の回転方向の位相を印刷用紙に対して相対的に変えることにより、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記各版胴毎に個別に行う構成を有し、上記印刷装置に装着された上記複数の版胴のうち、給紙方向の最上流側に配設された最上流位版胴からのみ上記天地移動調整を行うべく上記天地移動調整手段を制御する天地移動調整制御手段とを有することを特徴とする印刷システムである。
【0019】
請求項1等記載の発明における「各版胴上のマスタに印刷用紙を押し付ける」方式としては、製版済みのマスタを介して各版胴の外周面に接離自在な押圧手段としてのプレスローラを押し付けるプレスローラ方式と、製版済みのマスタを介して各版胴の外周面に押圧手段としての圧胴を押し付けて印刷を行う圧胴接離方式と、製版済みのマスタを介して圧胴に対して各版胴を押し付けて印刷を行う版胴接離方式と、それらの併用方式とがある。
版胴接離方式には、版胴(印刷ドラム)全体を圧胴に向けて押し付けるドラム全体接離方式と、版胴(印刷ドラム)内の中押しローラを圧胴に向けて押し出し、版胴(印刷ドラムの版胴)のみを押し付ける版胴押し出し方式とがある。
版胴押し出し方式としては、例えば、特開平1−204781号や、特開平3−197078号あるいは特開平3−254984号公報等に開示されているような金属製スクリーンを内側から外側に向けて膨出させる、いわゆる中押しローラ方式(インキ供給ローラを兼ねるものも含む)のものが挙げられる。
【0020】
請求項1、請求項8や請求項9等記載の発明における「印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記製版画像長さまで上記各版胴毎に行うことが可能な天地移動調整手段」とは、「印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記製版画像長さまで、給紙方向の最上流側に配設された最上流位版胴を除く下流位版胴毎に該下流位版胴毎の位相遅れ方向に行うことが可能な天地移動調整手段」を意味する。
【0021】
請求項1、請求項8や請求項9記載の制御手段、請求項7や第6の技術構成記載の天地移動調整制御手段としては、上記各構成・機能を具備するマイクロコンピュータが好ましく用いられるが、制御回路等であってもよい。
請求項1ないし9記載の発明、第1ないし第6の技術構成記載の印刷システムでは、例えば特開平7−17013号公報に示されているような版胴の外側から版胴上のマスタにインキを供給して、印刷画像を印刷用紙上に形成する印刷装置であって、この印刷装置における上記版胴を複数配設して構成した複胴式の印刷装置にも準用できる。
【0022】
請求項2ないし5の何れか一つに記載の印刷装置において、あるいは第1ないし第4の技術構成の何れか一つに記載の印刷システムにおいて、上記画像情報を生成する上記原稿読取手段に代えて、上記印刷装置の外部から上記画像情報を受信する受信手段(例えばパソコン・コントローラ等)を設けることもできるし、また上記原稿読取手段に上記受信手段(例えばパソコン・コントローラ等)を付加して構成してもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」という)を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形状等を有する部材や構成部品等の構成要素については、同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がないものは適宜断わりなく省略する。
(実施形態1)
図1ないし図17を参照して、第1の実施形態(以下、「実施形態1」という)について説明する。
図2において、符号300は印刷装置の一例としての感熱デジタル製版型の複胴式の孔版印刷装置を示し、符号301は孔版印刷装置300の装置本体側で骨組みをなす本体フレームを示す。本体フレーム301は、略筐体状に配置されている。
【0024】
孔版印刷装置300は、図2に示すように、印刷用紙22の給紙方向Xの最上流側に配設された最上流位版胴としての第1の版胴1a(以下、単に「版胴1a」または「第1版胴1a」というときがある)と、版胴1aから給紙方向Xの下流側に配設された下流位版胴群に属する第2の版胴1b(以下、単に「版胴1b」または「第2版胴1b」というときがある)とを有している。このように、2つの版胴1aおよび版胴1bは、給紙方向Xの上流側から下流側に沿って並設され、本体フレーム301に対してそれぞれ着脱自在になされていて、各マスタ33a,33bを各版胴1a,1bに巻き付け、各版胴1a,1b上のマスタ33a,33bにインキIa,Ibを供給して各版胴1a,1b上のマスタ33a,33bに印刷用紙22を押し付けることにより印刷用紙22に連続的に印刷を行って、同時多色印刷(この実施形態1では同時2色印刷である)をすることが可能なように構成されている。
実施形態1では、説明の簡明化のために、給紙方向Xに並んだ2つの版胴1a,1bについて説明するが、勿論、3つ以上の版胴を給紙方向Xに並設して多色(カラー)印刷を行うように構成することもできる。
【0025】
孔版印刷装置300は、各版胴1a,1b毎に設けられ各版胴1a,1bを本体フレーム301に対して着脱自在とするための図7に示す着脱手段59a,59bと、各版胴1a,1bの回転方向の位相を印刷用紙22に対して相対的に変えることにより、印刷用紙22に対する印刷画像位置の天地移動調整を後述する製版画像長さまで各版胴1a,1b毎に行うことが可能な図12に示す天地移動調整手段140と、孔版印刷装置300を操作するための図1,図2および図5に示す操作パネル170と、各版胴1a,1b毎にマスタ33a,33bを製版・給版するための製版給版手段としての製版給版装置50a,50bと、後述するような本発明に固有の制御機能を有する図1および図2に示す制御装置200等とを具備している。
【0026】
各版胴1a,1bは、図2に示すように、各版胴1a,1bのホームポジションおよび各版胴1a,1bを着脱可能とする位置で停止可能に構成されている。各版胴1a,1bのホームポジションは、各版胴1a,1bが所定位相を占めることで各版胴1a,1bを着脱可能とする位置とは異なり、例えば各版胴1a,1bのクランパ5a,5bを略直下に位置させないで上向きに位置させる図2に示す各版胴1a,1bの初期位置に設定されているものとする。
なお、各版胴1a,1bのホームポジションは、上記した例に限らず、例えば特開2000−263906号公報の図1に示されているように、各版胴1a,1bの各クランパ5a,5bが略直上に位置する位置状態であっても構わない。
【0027】
図2を参照して、まず、孔版印刷装置300の全体構成を説明した後、着脱手段59a,59b、天地移動調整手段140、操作パネル170および制御装置200等の細部構成について説明する。
版胴1aと版胴1bと、着脱手段59aと着脱手段59bとは、それぞれ略同一の機能および構成を有する。これと同様に、版胴1aの内外周りに配設された後述するインキ供給手段、製版給版装置50aおよび排版装置42a等と、版胴1bの内外周りに配設された後述するインキ供給手段、製版給版装置50bおよび排版装置42b等とは、略同一の機能および構成を有しているので、それらを同一符号の末尾に符号aまたはbを付加することで区別することとし、その一方を詳述した場合には重複説明を避けるため他方の説明をできるだけ省略する。
【0028】
孔版印刷装置300は、上記した特徴的な構成を除き、従来の感熱デジタル製版一体型の複胴式孔版印刷装置と略同じ構成を有している。すなわち、孔版印刷装置300は、図2に示すように、本体フレーム301の上部に配設され原稿画像(以下、単に「原稿」というときがある)を読み取るための原稿読取手段としての原稿読取装置79と、この原稿読取装置79の下方に配設されマスタ33aを外周面に巻き付ける版胴1aと、版胴1aの右上方に配置されマスタ33aを製版し給版する製版給版装置50aと、製版給版装置50aの下方に配置され給紙トレイ21上に積載された印刷用紙22を給送する給紙装置20と、版胴1aの左上方に配置され使用済みのマスタ33aを版胴1aから剥ぎ取り排版する排版装置42aと、版胴1aの下方に配置され給送されてくる印刷用紙22を版胴1a上の製版済みのマスタ33aに押し付けることにより印刷を行う印圧装置32aと、印圧装置32aで印刷された印刷済みの印刷用紙22を版胴1aから分離・剥離するエアーナイフ7aと、マスタ33bを外周面に巻き付ける版胴1bと、版胴1bの右上方に配置されマスタ33bを製版し給版する製版給版装置50bと、版胴1bの左上方に配置され使用済みのマスタ33bを版胴1bから剥ぎ取り排版する排版装置42bと、版胴1bの下方に配置され給送されてくる印刷用紙22を版胴1b上の製版済みのマスタ33bに押し付けることにより印刷を行う印圧装置32bと、印圧装置32aと印圧装置32bとの間に配置され印圧装置32aで印刷された印刷済みの印刷用紙22を印圧装置32bに搬送する中間搬送装置17と、印圧装置32bで印刷された印刷済みの印刷用紙22を版胴1bから分離・剥離するエアーナイフ7bと、排版装置42bの下方に配置され印圧装置32aおよび印圧装置32bで多色印刷された印刷済みの印刷用紙22を排紙トレイ37上に排出する上記エアーナイフ7bを含む排紙装置35等とを具備する。
【0029】
原稿読取装置79は、図3に詳しく示すように、手動読取時において複数の原稿(例えば図16(a),(b)に示す2枚の原稿画像Aa,Ab)を順次載置して読み取る読取部としてのコンタクトガラス80と、自動読取時において原稿(図示せず)を載置する原稿載置台81と、原稿載置台81上の原稿(図示せず)を搬送する原稿搬送ローラ対82および原稿搬送ローラ83と、搬送される原稿(図示せず)をガイドするガイド板84,85と、コンタクトガラス80に沿って原稿(図示せず)を搬送する原稿搬送ベルト86と、読み取られた原稿の排出方向を切り換える切換板87と、読み取られた原稿が排出される原稿排紙台88と、原稿(図示せず)の表面を照明・走査する蛍光灯89と、原稿(図示せず)の表面からの反射光を反射・走査する第1の反射ミラー90と、この第1の反射ミラー90による反射光を折り返して結像レンズ92に導く第2の反射ミラー91Aおよび第3の反射ミラー91Bと、第2および第3の反射ミラー91A,91Bからの反射光を集束する結像レンズ92と、集束された反射光を受光するCCD(電荷結合素子)等からなる画像センサ93とから主に構成されている。
コンタクトガラス80は、搬送されてきた複数の原稿(この実施形態1では例えば図16に示す2枚の原稿画像Aa,Ab)を順次読み取る読取部としても機能する(請求項4参照)。また、コンタクトガラス80は、複数の原稿の全て(この実施形態1では例えば図16に示す原稿画像Aa,Abの2枚共)を載置して読み取ることが可能な読取部としても機能する(請求項3参照)。このため、コンタクトガラス80は通常よりも広い面積を有していて、後述する走査光学系(スキャナ)もコンタクトガラス80上に載置された上記全ての原稿を読み取ることができるように構成されている。
【0030】
上述の構成のうち、原稿載置台81、原稿搬送ローラ対82、原稿搬送ローラ83、ガイド板84,85、原稿搬送ベルト86、切換板87、原稿排紙台88は、コンタクトガラス80に対して接離自在かつ開閉自在な圧板97上に一体的に設けられており、複数枚の原稿(図示せず)をコンタクトガラス80上に自動的に順次搬送する自動原稿搬送手段としてのADFユニット94を構成している。原稿搬送ローラ対82、原稿搬送ローラ83および原稿搬送ベルト86は、図示しないベルトやギヤ等の回転伝達手段によって機械的に連結されており、図3に示す搬送モータ98によって駆動される。
ADFユニット94には、原稿載置台81上での原稿(図示せず)の有無を検知すると共に主として副走査方向Fの原稿サイズを検知する原稿サイズ検知センサ95と、コンタクトガラス80上の原稿(図示せず)の有無を検知すると共に主として副走査方向Fの原稿サイズを検知する原稿サイズ検知センサ96とが設けられている。なお、原稿サイズ検知センサ95および原稿サイズ検知センサ96は、各種原稿サイズを検知すべく副走査方向Fの上流側および下流側に亘ってそれぞれ複数配設されているが、図3ではこれらを簡略化して1つで示す。
【0031】
蛍光灯89および第1の反射ミラー90は第1のキャリッジを構成していて一体的に副走査方向Fに移動可能となっており、第2および第3の反射ミラー91A,91Bは第2のキャリッジを構成していて一体的に副走査方向Fに移動可能となっている。第2および第3の反射ミラー91A,91B(第2のキャリッジ)は、蛍光灯89および第1の反射ミラー90(第1のキャリッジ)の1/2の速度で副走査方向Fに沿って移動するようになっている。蛍光灯89、第1の反射ミラー90および第2の反射ミラー91A,91Bは、周知の走査光学系(スキャナ)を構成していて、図3に示すスキャナモータ99によって走査・駆動される。
図示しない原稿の光学情報に係る反射光は、画像センサ93により光電変換され、そのアナログの電気信号は図1に示すアナログ/デジタル(A/D)変換装置105に入力されてデジタルの画像信号に変換される。このデジタルの画像信号は、さらに図1に示す画像処理装置106で画像処理を施される。こうして画像処理を施された画像信号は、図示しない製版制御部を含む制御装置200に入力される。上記製版制御部は、主として図示しないサーマルヘッド駆動回路を介してサーマルヘッド53a,53bを制御するものであり、制御装置200の一部を構成している。なお、制御装置200へ入力される画像信号は上記CCDで読み取ったものに限らず、例えば密着センサ等からのものでも構わない。
【0032】
また、原稿読取装置79には、多色重ね刷り印刷に必要な色分解のための諸機能を有する構成、例えば特開昭64−18682号公報記載の複数の色フィルターを切換可能に制御できるフィルターユニットと同様の機能および構成を有するものが、原稿読取装置79に配置されているミラー群90,91A,91Bと結像レンズ92との間の光路上に配設されていて、同公報記載と同様の自動製版・給版等の動作を行うようになっており、その詳しい説明は省略する。
なお、自動原稿搬送手段は、上記したADFユニット94に限らず、例えば特開平5−229243号公報明細書の段落番号(0017)、(0019)および図8に記載されている原稿読取部(4)と同様の構成等であってもよい。
【0033】
製版給版装置50aは、図4に詳しく示すように、マスタ33aが円筒状の芯管33Aaの周りに巻き付けられて形成されたマスタロール33Baからマスタ33aを繰り出し可能に支持する図示しないマスタ支持部材と、上記A/D変換装置および図示しない製版制御装置で処理されて送出されるデジタルの画像信号に応じて、マスタロール33Baから繰り出されるマスタ33aを穿孔・製版するサーマルヘッド53aと、マスタ33aをサーマルヘッド53aに押し付けながら回転するプラテンローラ52aと、プラテンローラ52aにより副走査方向Fに搬送される穿孔された製版済みのマスタ33aを給版ローラ対57a,57bに向けて送出するテンションローラ対55a,55bと、製版済みのマスタ33aを図2に示す版胴1aのクランパ2aに向けて給版する給版ローラ対57a,57bと、テンションローラ対55a,55bと給版ローラ対57a,57bとの間のマスタ搬送路に設けられマスタ33aを給版ローラ対57a,57bに案内するガイド板56aと、給版ローラ対57a,57b近傍のマスタ搬送路に設けられマスタ33aを版胴1aのクランパ2aに案内する給版ガイド板58aと、マスタ33aを所定の長さに切断するマスタ切断手段としてのカッタ54aとを有する。
【0034】
サーマルヘッド53aは、主走査方向にライン状に並んだ複数個の微小な発熱体を備えた製版手段としての機能・構成を有する。サーマルヘッド53aは、上記画像信号に応じて、各々選択的に発熱し、発熱した発熱体に接触しているマスタ33aの熱可塑性樹脂フィルムが溶融穿孔される。サーマルヘッド53aは、図示しないバネやカム等を備えた接離手段によってプラテンローラ52aに接離自在になされている。
プラテンローラ52aは、タイミングベルトおよびギヤ等の回転伝達部材(図示せず)を介してマスタ搬送モータ51aに連結されていて、マスタ搬送モータ51aにより回転される。マスタ搬送モータ51aは、マスタ33aを副走査方向Fに搬送する搬送駆動手段としての機能を有し、例えばステッピングモータからなる。マスタ搬送モータ51aの回転駆動力は、ギヤ等の回転伝達手段(図示せず)を介して、テンションローラ対55a,55bおよび電磁クラッチ(図示せず)を介して給版ローラ対57a,57bに伝達されるようになっている。 マスタ搬送モータ51a、プラテンローラ52a、上記回転伝達手段および上記電磁クラッチ周りの構成は、例えば特開平11−77949号公報の図1および図2に示されているものと同様である。
【0035】
プラテンローラ52a、テンションローラ対55a,55bおよび給版ローラ対57a,57bは、マスタ33aを副走査方向Fの下流側へ搬送するマスタ搬送手段としての機能を有する。
カッタ54aは、図示しないワイヤおよびワイヤプーリ等を介してカッタ駆動手段としてのカッタモータ(図示せず)に連結され、該カッタモータの回転駆動によってマスタ33aの幅方向に延在した固定刃(図2の下部に示す)に沿って回転移動する周知の回転刃(図2の上部に示す可動刃)で構成されている。カッタ54aは、その非作動時において、マスタ33aの搬送に支障を与えないようにマスタ搬送路の片側端に待機している。なお、マスタ切断手段は、カッタ54aに限らず、例えば昇降可能なギロチンタイプ等のものでもよい。
【0036】
版胴1aは、周知の多孔性円筒状をなし、ドラム軸2aの周りに回動自在に支持されている。版胴1aは、ドラム軸2aの中心軸線方向に延在して設けられていて、図8に詳しく示すように、インキ通過性の多数かつ微細な開孔部77aが形成された金属製の支持円筒体77と、その外周面に巻き付けられた樹脂もしくは金属製のメッシュスクリーン78との2層構造となっており、図8以外の各図においては1本の実線で示されている。支持円筒体77には、クランパ5aの周辺を除くその円周上の所定の範囲にわたり開孔部77aが形成された印刷可能領域と、開孔部77aが形成されていないインキ不通過性の非印刷領域とが形成されている。上記非印刷領域は支持円筒体77の両側端縁部にも設けられている。支持円筒体77は、ステンレススチール等の金属板にエッチングやプレス加工によって開孔部77aを形成したものであり、その厚さ0.1〜1.0mmのものが好ましく用いられる。
【0037】
版胴1a外周部の一母線上には、図2および図8に示すように、マスタ33aの先端部をクランプする開閉自在なクランパ5aが設けられている。クランパ5aは、クランパ軸6aで版胴1a上に枢着されていて、版胴1aの外周周りの適宜の位置に配設されている図示しない開閉手段としての開閉装置により所定位置で開閉される。上記開閉装置には、クランパ5aを開閉するクランパモータ(図示せず)等が設けられている。
【0038】
版胴1aの両端には、図8に示すように、円板状の端板68がそれぞれ設けられている。版胴1aの両側端縁部は、両側の端板68の外周面上にネジで取付けられている。版胴1aおよび両側の端板68は、両側の端板68の中央部とドラム軸2aの外周面との間にそれぞれ介装された一対のころがり軸受69,69を介して、図7に示す前フレーム61および後フレーム62内側のドラム軸2a上に回転可能に支持されている。図8に示すように、同図の右側の端板68中央の外端部には、ドラムギヤ67aが一体形成されている。版胴1aは、図1、図2および図12等に示すメインモータ121により回転される。
【0039】
版胴1aの内部には、図2にのみ示すように、版胴1aの内周面から外周面に向けてインキを供給するためのインキ供給手段が配設されている。版胴1aにおけるインキ供給手段では1色目のインキとして例えばブラック(Bk)色(以下、「黒色」と言い替える)のインキが、版胴1bにおけるインキ供給手段では2色目のインキとして例えばマゼンタ(M)色(以下、「赤色」と言い替える)のインキがそれぞれ供給されるようになっている。版胴1aにおけるインキ供給手段は、版胴1aの内周面に黒色のインキを供給するインキローラ3aと、このインキローラ3aと僅かな間隙を置いて平行に配置され、インキローラ3aとの間にインキ溜りIaを形成するドクタローラ4aと、インキ溜りIaへインキを供給するドラム軸2aを兼ねるインキ供給管2aとから主に構成されている。
【0040】
インキは、本体フレーム301に対して版胴1aを着脱自在とするために構成された図7および図8に示す後述するドラムユニット100aに設けられたインキ容器(図示せず)からインキポンプ(図示せず)により圧送され、ドラム軸2を兼ねているインキ供給管2aを介してインキ溜りIaへ供給される。インキ溜りIaに供給されるインキの量は、インキ検知手段(例えば特開平5−229243号公報の図8参照)によって検知・測定され、上記インキポンプによってインキ圧送量をコントロールされる。
【0041】
インキローラ3aは、アルミニウム、ステンレススチールなどの金属またはゴム等により形成され、図示しないギヤ列により版胴1aと共に時計回り方向に回転する。インキローラ3aと版胴1aとの回転速度の比は、所定の値に設定されている。ドクタローラ4aは、鉄やステンレススチールなどの金属で形成され、図示しないギヤ列により反時計回り方向に回転する。ドクタローラ4aと版胴1aとの回転速度の比も所定の値に設定されている。
【0042】
マスタ33aは、連続シート状をなし、例えば、厚さが0.5〜5μmのポリエステルテレフタレート(PET)系の熱可塑性樹脂フィルムと多孔質支持体(ベース)として和紙等を貼り合わせたマスタ(そのトータルの厚さが約40〜50μm程度)が用いられる。
マスタ33aは、上記したものの他、例えば厚さが0.5〜3μmの、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタ(その厚さが約1〜8μm)や、マスタ33aの多孔質支持体の厚さを薄くしたマスタ(そのトータルの厚さが約20〜30μm)であってもよく、例えば特開平11−77949号公報に記載されているような合成繊維ベースマスタでもよいし、また合成樹脂フィルムに溶融した樹脂を塗布して合成樹脂フィルムに樹脂膜を一体的に形成したようなマスタも使用することができる。
【0043】
各排版装置42a,42bは、図2において簡略的に示しており、例えば特開平10−181177号公報明細書の段落番号(0030)および図1に記載されている構成と同様のものからなる。
【0044】
給紙装置20は、エレベータ方式の給紙トレイ21と、給紙側板(図示せず)に回転自在に支持された呼び出しコロ23および分離コロ24と、分離コロ24に圧接し印刷用紙22の重送を防止する分離コロ25と、印刷用紙22の先端を、版胴1aの外周面と押圧手段としてのプレスローラ9aとの間に向けて所定のタイミングで給送するレジスト手段としての上下一対のレジストローラ29,30と、印刷用紙22の先端をレジストローラ対29,30のニップ部および版胴1aの外周面とプレスローラ9aの外周面との間へ案内する上下一対のガイド板上28、ガイド板下27、上下一対のレジストガイド板31,31と、呼び出しコロ23および分離コロ24を回転するための、版胴1aを駆動する駆動系を構成するメインモータ121の回転駆動力とは独立して配設された給紙モータ44と、レジストローラ対29,30を回転するための、メインモータ121の回転駆動力とは独立して配設されたレジストモータ47と、分離コロ24とレジストローラ対29,30との間の用紙搬送路に配設され、印刷用紙22の先端を検知する用紙先端センサ48と、および版胴1aとレジストローラ対29,30との間の用紙搬送路に配設され、印刷用紙22の先端を検知する用紙先端検知手段としてのレジストセンサ49とを有している。なお、分離コロ24と分離コロ25とを総称して分離コロ対24,25という。
【0045】
給紙トレイ21は、その上に印刷用紙22を積載され、上記給紙側板に昇降自在に支持されている。給紙トレイ21は、印刷用紙22の増減に連動して図示しないモータ装置により上下動される。
給紙トレイ21には、図6に示すように、用紙サイズに応じて印刷用紙22の両側端を位置決め揃えるための一対のサイドフェンス110a,110bが用紙幅方向Yに移動自在に配設されている。図6に、用紙サイズ検出機構を示す。この用紙サイズ検出機構は、サイドフェンス対110a,110bの用紙幅方向Yの移動に連動して印刷用紙22の用紙サイズを決定するものである。この用紙サイズ検出機構は、移動自在なサイドフェンス対110a,110bと、給紙トレイ21の下部に配設されている不動部材に回動自在に取り付け支持されたピニオン116と、サイドフェンス110aの下部端縁部に形成されピニオン116と噛み合うラック部115と、サイドフェンス110bの下部端縁部に形成されラック部115に対向してピニオン116と噛み合うラック部114と、サイドフェンス110bのラック部114に対向する下部端縁部において下方に突出して折り曲げられ適宜の間隔をもって切り欠かれた複数の切欠きを備えた遮閉部114aと、給紙トレイ21の上記不動部材に適宜の間隔をもって固設され遮閉部114aとそれぞれ選択的に係合する複数(ここでは2つ)の横サイズ検知センサ118a,118bと、給紙トレイ21の上記不動部材における給紙方向Xに適宜の間隔をあけて固設された複数(ここでは2つ)縦サイズ検知センサ119a,119bとから主に構成されている。
【0046】
各横サイズ検知センサ118a,118bは、発光部および受光部を具備した透過型の光学センサであり、遮閉部114aとそれぞれ選択的に係合することにより印刷用紙22における用紙幅方向Yの長さ・サイズを検出する。縦サイズ検知センサ119a,119bは、反射型の光学センサである。縦サイズ検知センサ119a,119bは、印刷用紙22における給紙方向Xの長さ・サイズを検知する用紙長さ検知手段としての機能を有する。各横サイズ検知センサ118a,118bおよび縦サイズ検知センサ119a,119bは、用紙サイズ検知センサ群を構成している。用紙サイズ検知センサ群は図1に示す制御装置200に電気的に接続されており、これらの用紙サイズ検知センサ群で検出されたサイズ信号データを組み合わせて制御装置200のCPU201が判断することにより、印刷用紙22の用紙サイズを決定するものである。
【0047】
本発明においては、印刷用紙22における給紙方向Xの長さを検知する縦サイズ検知センサ119a,119bがあれば足りるので、説明の簡明化を図る上から、図1のブロック図では縦サイズ検知センサ119a,119bだけを挙げている。
なお、このような用紙サイズ検知方式の詳細としては、本願出願人が以前に提案した、例えば特開平9−30714号公報等に開示されている技術を挙げることができる。用紙サイズ検知方式としては、上述したような方式に限定されず、他の方式であってもよい。
【0048】
呼び出しコロ23と分離コロ24とは、給紙トレイ21上の最上の印刷用紙22と当接するように設けられており、分離コロ対24,25は、その協働作用により呼び出しコロ23によって搬送されてきた印刷用紙22を1枚に分離する機能を有する。印刷用紙22を1枚ずつ分離してレジストローラ対29,30に向けて印刷用紙22の先端を給送する給紙手段は、ピックアップローラとも呼ばれている上記した呼び出しコロ23および分離コロ対24,25から構成されている。
【0049】
給紙モータ44は、ステッピングモータからなり、分離コロ24および呼び出しコロ23を回転する給紙駆動手段としての機能を有する。給紙モータ44は、給紙モータ44の出力軸に設けられた駆動プーリと分離コロ24の軸に設けられた給紙プーリとの間に掛け渡された歯付の無端ベルト45を介して、分離コロ24に連結されている。これにより、分離コロ24は、給紙モータ44の回転駆動によって、時計回り方向に回転される。分離コロ24および呼び出しコロ23の各軸には、ワンウェイクラッチ(図示せず)がそれぞれ組み込まれていて、分離コロ24および呼び出しコロ23は、分離コロ24の軸に設けられた給紙プーリと呼び出しコロ23の軸に設けられた給紙プーリとの間に掛け渡された歯付の無端ベルト43を介して、時計回り方向のみに回転するようになっている。
【0050】
レジストモータ47は、ステッピングモータからなり、下側のレジストローラ30を回転するレジスト駆動手段としての機能を有する。レジストモータ47は、レジストモータ47の出力軸に設けられた駆動プーリとレジストローラ30の軸に設けられたレジストプーリとの間に掛け渡された歯付の無端ベルト46を介して、レジストローラ30に連結されている。
上側のレジストローラ29は、薄紙のシワを低減する目的でローラ軸に一体的に取り付けられた3個のこま切れ状ローラからなり、図示を省略したレジストローラ上下機構を介して5個のこま切れ状ローラからなるレジストローラ30に接離自在に配設されている。
【0051】
用紙先端センサ48およびレジストセンサ49は、発光部および受光部を具備した反射型の光学センサからなる。ガイド板上28および上側のレジストガイド板31には、上記発光部からの出射光および印刷用紙22の先端表面からの反射光を通す開口部(図示せず)が開けられている。
用紙先端センサ48は、印刷用紙22の先端を検知することにより、上記した給紙手段を含む給紙方向Xの上流側で発生した印刷用紙22のジャムを検知するジャム検知機能を有する他、レジストローラ対29,30のニップ部直前の部位に印刷用紙22の先端を突き当てて湾曲たわみを形成する時のたわみ量調整の一部の機能をも有している。
レジストセンサ49は、印刷用紙22の先端を検知することにより、レジストローラ対29,30を含む給紙方向Xの上流側で発生した印刷用紙22のジャムを検知するジャム検知機能を有する他、印刷用紙22の種類に応じて変化するレジストローラ対29,30での印刷用紙22のスリップ量を補正するための印刷用紙22の先端検知信号を制御装置200へ送信するようになっている。
【0052】
印圧装置32aは、上記したインキローラ3a、後述する、プレスローラ9a、プレスローラブラケット11a、プレスローラテンション13aおよびプレスローラカム12aから主に構成されている。
【0053】
プレスローラ9aは、給送されてきた印刷用紙22を版胴1aに押し付けて印刷画像を印刷用紙22上に形成する押圧手段としての機能を有する。プレスローラ9aは、プレスローラブラケット11aの一方の揺動端において回転自在に支持されていて、版胴1aの外周面に接離自在に設けられている。版胴1aに対するプレスローラ9aの印圧は、プレスローラブラケット11aの他方の揺動端側に張設されたプレスローラテンション13a(引張バネ)によって加えられると共に、このプレスローラテンション13aの付勢力によってプレスローラブラケット11aの他方の揺動端は、扇状のプレスローラカム12aの輪郭周面に圧接している。プレスローラカム12aは、メインモータ121駆動部によって給紙装置20からの印刷用紙22の給紙タイミングおよび版胴1aの回転に合せて同期して回転されるようになっており、給紙装置20から印刷用紙22が給紙されないときには、図2に示すようにその大径部をプレスローラブラケット11aの他方の揺動端に対向させている。プレスローラカム12aは、給紙装置20から印刷用紙22が給送されてくると回転して、その小径部をプレスローラブラケット11aの他方の揺動端に対向させ、プレスローラ9aを図において時計回り方向に揺動させるようになっている。
【0054】
エアーナイフ7aは、印刷用紙22が版胴1aの外周面に貼り付いて巻き上がるのを防止するために、その先端部がノズルになっている。エアーナイフ7aのノズルには、図示しない空気圧発生装置のポンプから印刷用紙22の先端の搬送と同期して圧縮空気流が高速で吐出され、印刷用紙22の先端部に吹き付けられるようになっている。エアーナイフ7aは、エアーナイフ軸8aを中心に版胴1aの外周面に近接した位置と、離間した位置とに揺動可能となっている。すなわち、エアーナイフ7aは、クランパ5aとエアーナイフ7aの先端が干渉しないように版胴1aの回転と同期して揺動する。一方、版胴1bにおけるエアーナイフ7bの左方には、送風ファン34が設けられていて、印刷用紙22の版胴1bへの巻き上がり防止のために、エアーナイフ7bによる印刷用紙22の分離・剥離作用を補助している。
【0055】
中間搬送装置17は、従動ローラ14と駆動ローラ15との間に掛け渡された多孔性の搬送ベルト16と、吸引用のファン18と、ケーシング19とから主に構成されている。搬送ベルト16の少なくとも表面は、ウレタンゴム等の印刷用紙22との摩擦係数の高いものを採用しているので、印刷用紙22を図2の左方向へ牽引する力を発生する。しかし、給紙方向Xの上流側は未だ版胴1aとプレスローラ9aとのニップ部(印圧部)で押さえられているので、印刷用紙22の左方向への進行速度は、版胴1aの回転周速度と同じである。
【0056】
搬送ベルト16は、版胴1aの周速度と同じかまたは僅かに速い搬送速度で版胴1aと同期して駆動されるようになっていて、これにより、印刷用紙22は図2の左方向へテンションが掛かった状態で搬送されることになる。
ファン18は、ケーシング19内に配置されていて、その回転によりケーシング19内に負圧状態を作り出す。
【0057】
排紙装置35は、従動ローラ39と駆動ローラ38との間に掛け渡された多孔性の搬送ベルト40と、ジャンプ台40Aと、吸引用ファン36、ケーシング36A等とから主に構成されている。
排紙装置35の搬送ベルト40は、版胴1bの周速度と略同じ搬送速度で版胴1bと同期して駆動されるようになっている。また、上記した送風ファン34の回転により送られる空気は、エアーナイフ7bの左上方から印刷済みの印刷用紙22の表面へと吹き付けられる。これは、印刷済みの印刷用紙22の搬送ベルト40からの浮き上がり防止のためと印刷画像のインキ乾燥の促進のためでもある。ジャンプ台40Aは、印刷済みの印刷用紙22の中央部位を略U字状に撓ませて、いわゆる排紙の腰付けをして排紙トレイ37上に整然と排出積載する機能を有する。
【0058】
図7および図8において、符号100aは、本体フレーム301に対して図7に示す着脱手段59aを介して版胴1aを着脱自在とするために構成された版胴ユニットとも呼ばれるドラムユニットを示す。符号100bは、本体フレーム301に対して着脱手段59bを介して版胴1bを着脱自在とするために構成された版胴ユニットとも呼ばれるドラムユニットを示す。本体フレーム301に一体的に設けられた後側板301Aには、図8に示すように、各ドラム軸2a,2bの後端部を受け入れる軸受75と、版胴駆動装置120とが配設されている。
【0059】
ドラムユニット100aは、版胴1a、前後一対の端板68、ドラム軸2a、上記インキ供給手段、黒色のインキを貯蔵した上記インキ容器を収納するインキ容器収納装置(図示せず)、上記インキポンプ、前取っ手(図示せず)、前フレーム61、後フレーム62および把持フレーム63等から主に構成される。ドラムユニット100bは、版胴1b、ドラム軸2b、前後一対の端板68、上記インキ供給手段、赤色のインキを貯蔵した上記インキ容器を収納するインキ容器収納装置(図示せず)、上記インキポンプ、前取っ手(図示せず)、前フレーム61、後フレーム62および把持フレーム63等から主に構成される。
【0060】
各ドラムユニット100a,100bは、図7および図8に示すように、本体フレーム301内から離脱されるとき、後述する構造・手段等によって、各版胴1a,1bが後述する所定の位相を占めている状態でのみ離脱可能となっている。各ドラムユニット100a,100bが上記した構成を有することにより、インキの色替えを各版胴1a,1bで同時に行うために新しい各版胴と交換したいときに大変便利であると共に、1色目の版胴1aと2色目の版胴1bとの間に詰まったジャム紙を取り出すときなどに各版胴1a,1bのメッシュスクリーンや製版済みのマスタ33a,33b等を傷つけることがない。
【0061】
ドラムユニット100aとドラムユニット100bとは、前記したように略同様の機能および構成を有しており、版胴1a,1b、ドラム軸2a,2b、前記インキ供給手段の構成要素、着脱手段59a,59bのみ各同一符号の末尾に符号aまたはbを付加することで、版胴1a側と版胴1b側とを区別することとし、前記各手段等の構成要素については同一の構成を有することおよび図の簡明化を図ることから同一符号を用いることとし、その一方を詳述した場合には重複説明を避けるため他方の説明を省略する。
【0062】
着脱手段59aは、図7に示すように、ドラム軸2a、前フレーム61、後フレーム62、把持フレーム63、一対のコロ60,60、ガイドレール64および一対のコロ(図示せず)から主に構成されている。着脱手段59aは、その一部構成等を省略しているが、例えば実開昭61−85462号公報記載の第1図ないし第4図に示された版胴支持装置と同様の構造を有する。
図8に示すように、ドラム軸2aの両端部には、リング状の固定具76が固着されている。固定具76の内側のドラム軸2aには、図7に示す前フレーム61および後図7および図8に示すフレーム62がドラム軸2aを挿通させた状態でねじを介して締結されている。図7に示すように、前フレーム61および後フレーム62の上端部は、上向きに開口部をもったチャンネル状の把持フレーム63の両端部に固設されている。把持フレーム63の後端部には、コロ軸を介して回動自在に支持され、図7の右側における紙面の手前側および奥側にそれぞれ配設された一対のコロ60,60が設けられている。
【0063】
一方、ドラムユニット100aの出入り口である本体フレーム301側に設けられた図示しない着脱口の上部には、把持フレーム63を着脱自在に保持するガイドレール64が固設されている。ガイドレール64は、下向きに開口をもつ概略断面「コ」字状をなしていて、版胴1aの中心軸線方向に延在して設けられている。ガイドレール64の前側の入口部には、一対の導入コロ(図示せず)がコロ軸をもって回動自在に取付けられている。
【0064】
ドラムユニット100aは、ガイドレール64の上記導入コロ対によりその把持フレーム63のコロ対60,60を先頭にしてガイドレール64に導入され、あるいはコロ対60,60を後端として引き出される。このとき、ドラムユニット100aは、ガイドレール64の前記開口部を挟んで形成された一対のレールフランジ64a,64a上をコロ対60,60が転動することによって、把持フレーム63がガイドレール64の長さ方向に収納されると共に、ドラム軸2aの後端部が軸受75に支持される。
上記したとおり、各着脱手段59a、59bは、例えば特開平10−297074号公報の図5に示された着脱手段63a,63bや、実開昭61−85462号公報の第1図ないし第4図に示された版胴支持装置と略同様の構造を有するものである。
【0065】
着脱手段は、上記各着脱手段59a、59bに限らず、例えば実開昭61−85462号公報の第1図ないし第4図に示されている技術構成や、実開昭64−46258号公報の第1図および第2図等に示されている技術構成や、特開平5−229243号公報記載の図2および図3に示されている保持手段36および版胴装置55や、特開平6−71998号公報の図3等に示されている技術構成や、特開平6−293175号公報の図1等に示されている技術構成あるいは特開平7−1817号公報の図2等に示されている技術構成等を用いることができる。
【0066】
図15に示すように、各版胴1a,1bの図において奥側の端板68に対向した本体フレーム301の所定位置には、各版胴1a,1bがホームポジションを占めたときに、そのホームポジションを検知するためのホームポジションセンサ70a,70bがそれぞれ設けられている。ホームポジションセンサ70a,70bは、発光部および受光部を具備した透過型の光学センサからなる。
各版胴1a,1bの奥側の端板68には、ホームポジションセンサ70a,70bと選択的に係合する遮光板71a,71bが外側に突出して設けられている。給版位置を検知する検知手段は、ホームポジションセンサ70a,70bを兼用・利用しており、各版胴1a,1bの離脱前天地移動位置、給版位置および排版位置は、各版胴1a,1bがホームポジションを占めたときにおけるホームポジションセンサ70a,70bからのオン信号出力時を起点として、図8に示す各版胴1a,1bのドラムギヤ67a,67b近傍の端板68中央部に一体的に組み付けられたエンコーダ72a,72bにより各版胴1a,1bの回転量(回転角度)を検出することによって検知されるようになっている。各エンコーダ72a,72bは、多数のスリットが外周部に放射状に並べられた1チャンネルのインクリメンタル型のフォトエンコーダである。各ドラムユニット100a,100bの奥側の後フレーム62には、各エンコーダ72a,72bの外周部を挟んで透過型の光学センサからなる版胴回転位置検知センサ73a,73bがそれぞれ取付けられている。なお、給版位置を検知する検知手段は、ホームポジションセンサ70a,70bをそれぞれ専用としてもよい。
【0067】
上記のとおり、各版胴1a,1bの回転位置を検知する回転位置検知手段は、各ホームポジションセンサ70a,70b、遮光板71a,71b、各版胴回転位置検知センサ73a,73bおよび各エンコーダ72a,72bから構成されている。
【0068】
なお、各エンコーダ72a,72bおよび各版胴回転位置検知センサ73a,73bの配設位置は、上記した位置に限らず、例えば図12に示す各版胴プーリ137a,137bに各エンコーダ72a,72bを組み付けると共に、本体フレーム301側に各版胴回転位置検知センサ73a,73bを各エンコーダ72a,72bに対応して取り付けてもよい。このような位置に各エンコーダ72a,72bおよび各版胴回転位置検知センサ73a,73bを配置した場合には、上記したように各ドラムユニット100a,100b側に配置した場合と比較して、各ドラムユニット100a,100bを本体フレーム301から離脱したときにおいて、各エンコーダ72a,72bおよび各版胴回転位置検知センサ73a,73bを損傷させてしまうことを防止できる。
また、各版胴1a,1bの回転位置を検知する回転位置検知手段は、上記構成に限らず、例えば、多数のスリットが外周部に複数段放射状に並べられた多チャンネルのアブソリュート型のフォトエンコーダと、これらの各フォトエンコーダの外周部を挟んで設けられた複数の光透過型フォトセンサからなる版胴回転位置検知センサとで構成したものであってもよい。
【0069】
図8に示すように、本体フレーム301側の後側板301A内壁には電気用着脱コネクタ74Bが配置され、ドラムユニット100aの後フレーム62外壁には電気用着脱コネクタ74Bと係合する電気用着脱コネクタ74Aが配置されている。電気用着脱コネクタ74Bは外部電源や後述する制御装置200(図1参照)等に接続されており、一方、電気用着脱コネクタ74Aは、版胴回転位置検知センサ73a,73b、上記インキ検知手段および上記インキポンプ等に接続されている。ドラムユニット100aが、着脱手段59aを介して本体フレーム301内に装着されたとき、電気用着脱コネクタ74Aが電気用着脱コネクタ74Bと結合して、上記電力の授受あるいは上記各信号の送受信が行われる。
【0070】
版胴駆動装置120は、図8、図13および図12に示すように、各版胴1a,1bを回転させる単一の駆動源としてのメインモータ121と、本体フレーム301内に装着された各ドラムユニット100a,100bの各版胴1a,1bを回転可能状態に連結するための着脱駆動手段としての着脱駆動部125a,125bを備え、着脱駆動部125a,125bを介してメインモータ121の回転駆動力を各版胴1a,1bに伝達するための駆動力伝達手段127とから主に構成されている。
【0071】
メインモータ121は、DCモータからなり、このDCモータには公知の制動手段が付設されている。メインモータ121は、図13に示す後側板301Aと平行に並設された補助側板301Bと後側板301Aとの間に固定して取付けられているが、図12では図の簡明化を図るために前記したとは反対向きに配置している。また、メインモータ121の出力軸は、後側板301Aに軸受(図示せず)を介して回動自在に支持されている。
メインモータ121は、前記機能の他に、後述するように本体フレーム301から離脱すべきドラムユニット100aの版胴1aまたはドラムユニット100bの版胴1bを回転すべく着脱駆動部125aまたは着脱駆動部125bを回転させたり、あるいは本体フレーム301に装着すべきドラムユニット100aの版胴1aまたはドラムユニット100bの版胴1bを回転すべく着脱駆動部125aまたは着脱駆動部125bを回転させたりする機能も有する。
【0072】
版胴1a側に対応して配設された着脱駆動部125aは、図13および図10に詳しく示すように、版胴1aのドラムギヤ67aとその回転方向の位相を選択して噛み合う駆動ギヤ128aから主に構成されている。
ドラムギヤ67aは、版胴1aと反対側の端縁部に円板状のフランジ67Aを形成され、このフランジ67Aの延出方向の一部に歯形切欠き部67Bが形成されている。駆動ギヤ128aは、版胴1aと対向する端縁部に円板状のフランジ128Aを形成され、このフランジ128Aの延出方向の一部に歯形切欠き部128Bが形成されている。このような構成により、ドラムギヤ67aと駆動ギヤ128aは、互いの歯形切欠き部67B,128Bにおいてのみ係脱可能となっている。この歯形切欠き部67B,128Bは、版胴1aがそのクランパ5aを図2の略真下に位置させる所定位相を占めた位置でのみ、互いに対向するように位置決めされる。版胴1b側のドラムギヤ67bと駆動ギヤ128bとの係脱関係等も、前述したと同様であり、すなわちその歯形切欠き部67B,128Bは、版胴1bがそのクランパ5bを図2の略真下に位置させる所定位相を占めた位置でのみ、互いに対向するように位置決めされる。
それ故に、着脱駆動部125aは、装着すべき版胴1aの所定位相に対応した装着対応位置で装着すべき版胴1aと連結すると共に、版胴駆動装置120に連結され、装着対応位置で停止可能な着脱駆動手段としての構成・機能を有している。同様に、着脱駆動部125bも、装着すべき版胴1bの所定位相に対応した装着対応位置で装着すべき版胴1bと連結すると共に、版胴駆動装置120に連結され、装着対応位置で停止可能な着脱駆動手段としての構成・機能を有している。以下、「版胴1aが所定位相を占めていること」を、版胴1aが着脱位置(装着位置および離脱位置を含む)を占めているといい、「版胴1bが所定位相を占めていること」を、版胴1bが着脱位置(装着位置および離脱位置を含む)を占めているという。
【0073】
着脱駆動手段は、上述したような歯形切欠き部67B,128Bを利用した着脱駆動部125a,125bに限らず、例えば本願出願人が特願平11−184842号で提案したような構成、すなわち各版胴1a,1bの端板に設けられた嵌合ピンと、版胴駆動装置120側の着脱駆動部(版胴駆動板)に設けられ、前記嵌合ピンと版胴回転方向の所定位相で位置選択的に嵌合するピン孔とから構成されるものでもよいし、あるいは電気により生じる力で版胴回転方向の所定位相で位置選択的に連結する電気式連結手段であってもよい。
また、上記各構造に加えて、各ドラムユニット100a,100bの本体フレーム301内からの離脱を規制するストッパー機構(例えば特開平8−39916号公報の図8等に記載の構造)も適宜配設される。そして、各ドラムユニット100a,100bには、本体フレーム301内から離脱したとき、各版胴1a,1bの回転位置が固定される装置(図示せず)が付いており、外した時と同じ状態で装着できるようになっている。
【0074】
版胴1a側の駆動ギヤ128aは、後側板301Aおよび補助側板301Bに各軸受を介して回動自在に支持された駆動軸129aの一端部に固設されており、駆動軸129aの他端部には版胴プーリ130aが固設されている。これと同様に、版胴1b側の駆動ギヤ128bは、後側板301Aおよび補助側板301Bに各軸受を介して回動自在に支持された駆動軸129bの一端部に固設されており、駆動軸129bの他端部には版胴プーリ130bが固設されている。
【0075】
駆動力伝達手段127は、図8、図13および図12に示すと共に一部上述したように、メインモータ121の出力軸に固設されたメイン駆動ギヤ131と、メイン駆動ギヤ131と駆動ギヤ128aとに噛み合うように設けられたアイドルギヤ132と、版胴1a側のドラムギヤ67aと位相選択的に噛み合うと共に、アイドルギヤ132と常時噛み合う上記した駆動ギヤ128aと、上記した版胴プーリ130aと、版胴1b側のドラムギヤ67abと位相選択的に噛み合う上記した駆動ギヤ128bと、上記した版胴プーリ130bと、後述する天地移動手段143における回転伝達手段144の各プーリ等を経由して版胴プーリ130aと版胴プーリ130bとの間に掛け渡されている連結ベルト145とから主に構成されている。
版胴駆動装置120および天地移動手段143を構成する連結ベルト145は、歯付きベルトを用いており、また各版胴プーリ130a,130b、移動上プーリ150および移動下プーリ151は、歯付きプーリを用いている。
【0076】
天地移動調整手段140は、最上流位版胴としての版胴1aについて配設された最上流位版胴天地移動調整手段と、版胴1bに配設された下流位版胴天地移動調整手段とからなる。
上記最上流位版胴天地移動調整手段は、上記したレジストローラ対29,30と、上記したレジストモータ47と、版胴1aに対する天地移動量を設定するための上流位版胴天地移動量設定手段としての図5に示す天移動量設定キー191および地移動量設定キー192と、天移動量設定キー191や地移動量設定キー192からの信号に応じて、レジストローラ対29,30による印刷用紙22の先端を給送する給送タイミングを変えることにより、版胴1aに対して天地移動調整を行うべくレジストモータ47を制御する給送タイミング制御手段を兼ねている図1に示す制御装置200とを具備している。
【0077】
上記下流位天地移動調整手段は、版胴1aと版胴1bとの間に設けられ版胴1bを印刷用紙22の天地方向に移動するための天地移動手段143と、版胴1aを除く版胴1bを選択してその天地移動手段143を起動設定するための版胴選択手段としての図5に示す天地版胴選択キー190a,190bと、天地版胴選択キー190bにより選択された版胴1b(実施形態1では2つの版胴1a,1bしかないため)の天地移動量を設定するための天地移動量設定手段としての天移動量設定キー191および地移動量設定キー192と、天地版胴選択キー190bからの信号に基づいて選択された版胴1b(実施形態1では2つの版胴1a,1bしかないため)の天地移動手段143を起動させると共に、天移動量設定キー191や地移動量設定キー192からの信号に応じて、天地版胴選択キー190bにより選択された版胴1bを所定の天地移動量移動させるべくその天地移動手段143を制御する天地移動調整制御手段を兼ねている図1に示す制御装置200とを具備している。天地移動手段143は、換言すれば、版胴1bそのものの回転方向の位相を変えるものである。
【0078】
天地移動手段143は、図12に示すように、上記した版胴プーリ130aと、上記した版胴プーリ130bと、版胴プーリ130aと版胴プーリ130bとの間に昇降自在に設けられたスライダアーム146と、本体フレーム301側の図13に示す補助側板301Bに固設され図2に簡略的に示す天地駆動モータ148と、補助側板301Bに回動自在に支持され天地駆動モータ148の出力軸に固設されたピニオン147と、このピニオン147と噛み合うスライダアーム146の一側端に形成されたラック149と、スライダアーム146の上下端部に植設された各軸152を介して回動自在に取り付けられた一対の移動上プーリ150、移動下プーリ151と、図13に示す補助側板301Bに植設された4つの案内軸159に回動自在に取り付けられスライダアーム146を挾んで上下にそれぞれ設けられた4つの固定プーリ153,154,155,156と、版胴プーリ130a、版胴プーリ130b、移動上プーリ150、移動下プーリ151および4つの固定プーリ153,154,155,156に掛け渡された上記した連結ベルト145とから主に構成される。
なお、天地移動手段143は、図12では版胴駆動装置120の配置構成を分かりやすくするために版胴1b側に片寄って配置されているように描かれているが、正確には版胴1aと版胴1bとの間の中央部に配置されていることを付記しておく。
【0079】
スライダアーム146には、長孔158が形成されている。スライダアーム146は、図13に示す補助側板301Bに植設された上下一対の案内軸159を介して昇降スライド可能に案内・支持されると共に、図13に示す補助側板301B側に固定されている図示しないガイド部材によっても昇降スライド可能に支持されている。
【0080】
ここで、図13ないし図15を参照して、実施形態1等を理解しやすくするために、相隣る版胴間の印刷間距離を版胴の外周長よりも短くして相隣る版胴間に初期位相差を設けた技術的事項について説明する。
図15において、符号Aは版胴1a,1bの各外周長を、符号Lは版胴1aと版胴1bとの間の印刷間距離をそれぞれ示す。また、印刷用紙22上の矩形状の黒塗りマークは1色目の画像を、矩形状の白抜きマークは2色目の画像をそれぞれ示す。印刷用紙22は、版胴1aとプレスローラ9aとの押圧時に形成されるニップ部で押さえ付けられながら版胴1aの時計回り方向の回転により搬送され、中間搬送装置17によって版胴1aの周速度と同じ搬送速度で版胴1bへと搬送される。このような用紙搬送条件の下では、印刷用紙22上の画像の各基準位置を版胴1aと版胴1bとで同一位置となるように設定しなければいけないので、版胴1bの回転方向の位相は、版胴1aに対して印刷間距離L分だけ遅れていなければならないことになる。
【0081】
例えば、図13に示されているように、本実施形態1における版胴1aの着脱位置(回転方向の所定位相)が、図13において版胴1aのクランパ5aが略真下に位置する基準角0°(機械原点)に設定されていて、前記と同じ用紙搬送条件である場合であって、装置のコンパクト化を図るためにL≠A、かつ、L<Aであり、版胴間距離L=240mm、各外周長A=180π(565)mmであるときには、版胴1aに対する版胴1bの位相差θb(遅れ角度)は、360×(240/565)≒153°だけ遅れていなければならないこととなる。
一方、図14に示されているように、本実施形態1における版胴1bの着脱位置(回転方向の所定位相)が、図14において版胴1bのクランパ5bが略真下に位置する基準角0°(機械原点)に設定されていて、前記と同じ用紙搬送条件であって装置のコンパクト化を図れる前記と同一の条件の場合、版胴間距離L=240mm、各外周長A=565mmであるときには、版胴1bに対する版胴1aの位相差θa(進み角度)は、360×(240/565)≒153°だけ進んでいなければならないこととなる。
【0082】
図13および図14に示されている各版胴1a,1bと本体フレーム301側の着脱駆動部125a,125bとの着脱可能な位置関係について、前記と同じ用紙搬送条件および装置構成である場合で吟味してみると、各版胴1a,1bの着脱位置が本体フレーム301側の機械原点0°に対して合っているときのみユニット化した版胴1aもしくは版胴1bを着脱することができる。つまり、L≠Aの条件下では版胴1aもしくは版胴1bを同時に離脱したり挿入・装着したりすることができない。図13では、機械原点0°に合っている版胴1aのみが着脱できる着脱位置にあることが分かる。図14の場合では、図13の場合とは反対に、版胴1bに対する版胴1aの位相差(進み角度)は約153°であるから、機械原点0°に合っている版胴1bのみが着脱できる着脱位置にあることが分かる。
【0083】
本実施形態1の孔版印刷装置300では、装置のコンパクト化を図るためにL≠A、かつ、L<Aであり、版胴間距離L=240mm、各外周長A=180π(565)mmであるので、図2、図13および図14に示すように版胴1aと版胴1bとの位相差は各クランパ5a,5bの位置で比較した場合約153度ずれている。
【0084】
このような初期位相差の設定理由を、各版胴1a,1b上に巻装された製版済みのマスタ33a,33bが同じ製版サイズであって、例えば各製版画像が全ベタ画像であるような場合に単純化して考えて見ると、次のようなことになる。すなわち、版胴1aと版胴1bとが同じ周速度で回転すべく連結されていて、かつ、版胴1aの印刷部から版胴1bの印刷部までの印刷用紙22の搬送経路長さがあることから、下流側の版胴1bの印刷部で印刷するとき、上流側の版胴1aの印刷部で印刷された全ベタ印刷画像を有する印刷用紙22上に、版胴1bの印刷部で印刷される全ベタ画像の全輪郭を用紙搬送方向Xにずれること無く重なり合うような関係位置とするためには、版胴1bに対して搬送経路長さ分に相当する初期位相差を設けなければならないことは明らかである。
【0085】
上述したことから、着脱駆動部125aおよび着脱駆動部125bの両方を同時に着脱対応位置にすることはできず、換言すれば版胴1aおよび版胴1bの両方を同時に着脱位置にすることはできないから、従来の技術例として特開平11−138961号公報に記載された天地移動手段を含む天地移動調整手段という複雑な手段を利用しなくても、回転伝達手段144を備えた駆動力伝達手段127を介して、版胴駆動装置120を構成する単一のメインモータ121という簡素な手段を利用しこれを制御することで、版胴1aに対応した着脱駆動部125aまたは版胴1bに対応した着脱駆動部125bの片方だけを着脱対応位置にすることができる。
【0086】
前述したように、本実施形態1では天地移動調整手段140における天地移動手段143の回転伝達手段144を利用しているため、第2版胴1bを着脱するときにおいては、例えば天地移動調整手段140を作動させて各版胴1a,1b間の初期位相差約153度より偏倚させた場合には、図1に示すCPU201からの指令によって天地移動手段143を作動させて元の初期位相差約153度になるように第2版胴1bの回転位置(位相)を自動的に調整すればよい。
【0087】
説明が前後するが、図12に示すように、各版胴プーリ130a,130bの外周壁には、各版胴1a,1bの着脱位置に対応して、各着脱駆動部125a,125bの着脱対応位置を検知するための遮光片135a,135bがそれぞれ突出して取付けられている。各版胴プーリ130a,86bの遮光片135a,135b取付け部近傍の図9に示す後側板301Aには、各遮光片135a,135bと選択的に係合することにより、各着脱駆動部125a,125bの着脱対応位置を検知する着脱対応位置センサ134a,134bがそれぞれ取付けられている。着脱対応位置センサ134a,134bは、透過型の光学センサである。
【0088】
次に、図5を参照して操作パネル170の細部構成を説明する。
操作パネル170は、図2に示す原稿読取装置79の手前側に配設されている。操作パネル170上には、孔版印刷装置300を操作するための各種キー、すなわち、原稿の読み取りから製版・給版ないし版付け印刷に至るまでの各動作の起動を設定・入力するための製版スタートキー171と、印刷枚数等を設定・入力するためのテンキー173と、このテンキー173で置数(入力・設定)された所定の印刷枚数分の印刷動作の起動(給紙、印刷および排紙に至るまでの一連の動作)するための印刷スタートキー172と、後述する長画像印刷モードを設定するための長画像印刷モード設定手段としての長画像印刷モード設定キー174と、長画像印刷モードが設定されていることを表示するための、LED(発光ダイオード)で構成されている長画像印刷モード表示器175と、後述する機能を有する位置調整キー176と、上記した天地版胴選択キー190a、190b、上記した天移動量設定キー191、上記した地移動量設定キー192、液晶表示部177およびディスプレイ196等とが配置されている。
【0089】
上記した各種キー以外のキーとしては、印刷された印刷用紙22の印刷画像位置の天地位置の確認、あるいは印刷画像品質等を確認するために試し刷り印刷動作の起動設定を行う試し印刷キー178が版付け印刷とは別の目的で設けられている。位置調整キー176は、2つの版胴1a,1bのうち、給紙方向Xの最上流側に配設された版胴1aからのみ天地移動調整を可能とすべく天地移動調整可能状態を設定するための天地移動調整設定手段としての機能を有する。
【0090】
液晶表示部177は、液晶表示装置からなり、液晶駆動回路を介して駆動される。液晶表示部177は、操作内容や各種の警告を含むメッセージ内容を絵表示したり文字表示したりする。ディスプレイ196は、印刷画像の天地移動量等を目視で確認するためのものであり、LEDで構成されている。ディスプレイ196は、版胴1a,1bが天寄りであることを示す発光部天197と、同地寄りであることを示す発光部地198と、2桁の数字で天地移動量をmm単位で表示する7セグメントの移動量表示部199とで構成されている。印刷画像位置が用紙22に対して設定された中央位置にある場合には発光部天197および発光部地198は点灯せず、7セグメントの移動量表示部199が0を示すように設定されている。
【0091】
長画像印刷モードとは、印刷用紙22に印刷すべき印刷画像に対応した画像情報がマスタ33a,33bの製版画像長さを超えるときに、上記画像情報を各版胴毎1a,1bに巻装されるマスタ33a,33bに振り分けて、その振り分けられた各画像情報に基づいて製版・給版し、上記画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙22に形成する動作モードをいう。
【0092】
ここで、上記長画像印刷モードの具体例を図16および図17を参照して説明する。図17に示すように、印刷用紙22に印刷すべき印刷画像Cが例えば用紙サイズA3をその縦方向に2つ繋げた長い印刷画像C、すなわち「1ないし6からなるアラビア数字」の長い印刷画像Cであるとする。この場合、印刷画像Cに対応した画像情報としての原稿画像(原稿画像Aaと原稿画像Abとからなり、これらを副走査方向Fに並べたものに相当する)が図16(a),(b)に示す各マスタ33a,33bの製版画像長さLa,Lb(上記例ではLa=Lb)を超えることは明らかである。
このようなときに、画像情報としての原稿画像Aaと原稿画像Abとを各版胴1a,1b毎に巻装されるマスタ33a,33bに振り分け、その振り分けられた原稿画像Aaに応じて版胴1aに巻装されるマスタ33aを製版し製版画像Baを作製して版胴1aに給版し、一方原稿画像Abに応じて版胴1bに巻装されるマスタ33bを製版し製版画像Bbを作製して版胴1bに給版し、原稿画像Aaと原稿画像Abとに対応した印刷画像Cを1枚の印刷用紙22に形成するものである。なお、図16(a),(b)に示す製版画像Baと製版画像Bbとは、各マスタ33a,33bの多孔質支持体(ベース)側を上面とした場合の平面図である。
【0093】
次に、図1を参照して制御装置200の要部の制御構成を簡単に述べる。
制御装置200は、例えば信号バス(図示せず)によって互いに接続された、CPU201(中央演算処理装置)、RAM202(読み書き可能な記憶装置)、ROM203(読み出し専用記憶装置)およびI/O(入出力)ポート(図示せず)等を備えたマイクロコンピュータを具備している。
【0094】
版胴回転位置検知センサ73a,73b、ホームポジションセンサ70a,70b、用紙先端センサ48、レジストセンサ49および縦サイズ検知センサ119a,119bからのデータ信号やオン/オフ信号は、制御装置200のCPU201に送信される。操作パネル170の各種キー、すなわち長画像印刷モード設定キー174、製版スタートキー171、試し印刷キー178、天地版胴選択キー190a、190b、天移動量設定キー191、地移動量設定キー192および位置調整キー176からのオン/オフ信号やデータ信号は、制御装置200のCPU201に送信される。
制御装置200のCPU201からは、原稿読取装置79(の主な制御対象要素である搬送モータ98、スキャナモータ99および画像センサ93等)、製版給版装置50a,50b(の主な制御対象要素であるマスタ搬送モータ51a,51b、上記カッタモータ、サーマルヘッド53a,53bおよび上記開閉装置のクランパ作動モータ等)、メインモータ121、天地駆動モータ148、給紙モータ44、レジストモータ47、操作パネル170(の主な制御対象要素である長画像印刷モード表示器175、液晶表示部177、ディスプレイ196)に各種指令信号が送信される。
【0095】
制御装置200のCPU201(以下、単に「制御装置200」という)は、諸制御機能を具備しており、これらをまとめると以下のようである。
第1に、制御装置200は、長画像印刷モード設定キー174からの長画像印刷モード設定に係るオン信号に基づき、上記各画像情報が複数の原稿に亘って設定されているとき、すなわちユーザによって複数の原稿(例えば図16(a),(b)に示す2枚の原稿画像Aa,Ab)をコンタクトガラス80(読取部)に順次載置する操作が行われるのと並行して、つまりユーザによる上記原稿の載置毎に製版スタートキー171の押下によって生成される製版スタート信号をトリガとして、原稿サイズ検知センサ96からの原稿サイズ検知信号を参照しつつ、その載置された複数の原稿を順次読み取るように原稿読取装置79(スキャナモータ99および画像センサ93等)を制御し、読み取られた原稿の各画像情報に応じて各版胴1a,1b毎に巻装されるマスタ33a,33bを製版・給版するように製版給版装置50a,50b(マスタ搬送モータ51a,51b、上記カッタモータ、サーマルヘッド53a,53b、上記開閉装置の上記クランパモータおよびメインモータ121等)を制御し、かつ、版胴1b側の天地移動調整を版胴1bの位相遅れ方向に図16(b)に示す製版画像長さLbまで行うように天地移動調整手段140(天地駆動モータ148)を制御する制御手段としての機能を有し(請求項1および請求項2参照)、この天地移動調整後に画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙22に形成するようにメインモータ121を制御する機能を有する。
【0096】
第2に、制御装置200は、長画像印刷モード設定キー174からの長画像印刷モード設定に係るオン信号に基づき、上記各画像情報が複数の原稿に亘って設定されているとき、すなわちユーザによって複数の原稿の全て(この実施形態1では例えば図16に示す原稿画像Aa,Abの2枚共)を原稿載置台81に載置する操作が行われた後、ユーザによる製版スタートキー171の押下によって生成される製版スタート信号をトリガとして、原稿サイズ検知センサ96からの原稿サイズ検知信号を参照しつつ、コンタクトガラス80(読取部)上に載置された上記全ての原稿を読み取るように原稿読取装置79(スキャナモータ99および画像センサ93等)を制御し、読み取られた原稿の各画像情報に応じて各版胴1a,1b毎に巻装されるマスタ33a,33bを製版・給版するように製版給版装置50a,50b(マスタ搬送モータ51a,51b、上記カッタモータ、サーマルヘッド53a,53b、上記開閉装置の上記クランパモータおよびメインモータ121等)を制御し、かつ、版胴1b側の天地移動調整を版胴1bの位相遅れ方向に図16(b)に示す製版画像長さLbまで行うように天地移動調整手段140(天地駆動モータ148)を制御する制御手段としての機能を有し(請求項1および請求項3参照)、この天地移動調整後に画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙22に形成するようにメインモータ121を制御する機能を有する。
【0097】
第3に、制御装置200は、長画像印刷モード設定キー174からの長画像印刷モード設定に係るオン信号に基づき、上記各画像情報が複数の原稿に亘って設定されているとき、ユーザによって複数の原稿(例えば図16(a),(b)に示す2枚の原稿画像Aa,Ab)を原稿載置台81に載置する操作が行われた後に、ユーザによる製版スタートキー171の押下によって生成される製版スタート信号をトリガとして、原稿サイズ検知センサ96からの原稿サイズ検知信号を参照しつつ、複数の原稿を順次コンタクトガラス80(読取部)に搬送するようにADFユニット94(搬送モータ98)を制御し、かつ、コンタクトガラス80(読取部)に搬送された複数の原稿を順次読み取るように原稿読取装置79(スキャナモータ99および画像センサ93等)を制御し、読み取られた原稿の各画像情報に応じて各版胴1a,1b毎に巻装されるマスタ33a,33bを製版・給版するように製版給版装置50a,50b(マスタ搬送モータ51a,51b、上記カッタモータ、サーマルヘッド53a,53b、上記開閉装置の上記クランパモータおよびメインモータ121等)を制御し、かつ、版胴1b側の天地移動調整を版胴1bの位相遅れ方向に図16(b)に示す製版画像長さLbまで行うように天地移動調整手段140(天地駆動モータ148)を制御する制御手段としての機能を有し(請求項1および請求項4参照)、この天地移動調整後に画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙22に形成するようにメインモータ121を制御する機能を有する。
【0098】
第4に、制御装置200は、長画像印刷モード設定キー174からの長画像印刷モード設定に係るオン信号に基づき、また原稿サイズ検知センサ95からの信号に基づいて上記画像情報がマスタの製版長さよりも長い原稿(図示せず)で設定されていると判断したとき、ユーザによって上記長い原稿を原稿載置台81に載置する操作が行われた後に、ユーザによる製版スタートキー171の押下によって生成される製版スタート信号をトリガとして、最上流位版胴1aに巻装するマスタ33aに対応した分の上記長い原稿の前半部分をコンタクトガラス80(読取部)に搬送するようにADFユニット94(搬送モータ98)を制御し、かつ、コンタクトガラス80(読取部)に搬送された分の上記長い原稿の前半部分を読み取るように原稿読取装置79(スキャナモータ99および画像センサ93等)を制御した後、下流位版胴1bに巻装するマスタ33bに対応した分の上記長い原稿の後半部分をコンタクトガラス80(読取部)に搬送するようにADFユニット94(搬送モータ98)を制御し、かつ、コンタクトガラス80(読取部)に搬送された分の上記長い原稿の後半部分を読み取るように原稿読取装置79(スキャナモータ99および画像センサ93等)を制御し、読み取られた原稿の各画像情報に応じて各版胴1a,1b毎に巻装されるマスタ33a,33bを製版・給版するように製版給版装置50a,50b(マスタ搬送モータ51a,51b、上記カッタモータ、サーマルヘッド53a,53b、上記開閉装置の上記クランパモータおよびメインモータ121等)を制御し、かつ、版胴1b側の天地移動調整を版胴1bの位相遅れ方向に図16(b)に示す製版画像長さLbまで行うように天地移動調整手段140(天地駆動モータ148)を制御する制御手段としての機能を有し(請求項1および請求項5参照)、この天地移動調整後に画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙22に形成するようにメインモータ121を制御する機能を有する。
【0099】
第5に、制御装置200は、上記した第1または第2の制御を行う際に、縦サイズ検知センサ119a,119bからの信号に基づいて、印刷用紙22の給紙方向Xの長さがマスタの製版画像長さの複数倍(この実施形態1では2倍)以上であるときに、印刷を許可し、印刷用紙22の給紙方向Xの長さがマスタの製版画像長さの複数倍(この実施形態1では2倍)未満であるときに、印刷を不能にする機能を有する(請求項6参照)。
【0100】
第6に、制御装置200は、上記した第1ないし第5の何れか一つの制御を行う際に、版胴1a,1bのうち、給紙方向Xの最上流側に配設された最上流位版胴1aからのみ天地移動調整を行うべく天地移動調整手段140を制御する天地移動調整制御手段としての機能を有する。
【0101】
第7に、制御装置200は、第6の機能においてさらに具体的には、位置調整キー176からの信号に基づいて、版胴1aからのみ天地移動調整を行うべく天地移動調整手段140(天地駆動モータ148等)を制御する機能を有する。 第8に、制御装置200は、天移動量設定キー191や地移動量設定キー192からの信号に応じて、レジストローラ対29,30による印刷用紙22の先端を給送する給送タイミングを変えることにより、版胴1aに対して天地移動調整を行うべくレジストモータ47を制御する給送タイミング制御手段の機能を有する。
【0102】
第9に、制御装置200は、天地版胴選択キー190bからの信号に基づいて選択された版胴1b(実施形態1では2つの版胴1a,1bしかないため)の天地移動手段143を起動させると共に、天移動量設定キー191や地移動量設定キー192からの信号に応じて、天地版胴選択キー190bにより選択された版胴1bを所定の天地移動量移動させるべくその天地移動手段143(天地駆動モータ148)を制御する天地移動調整制御手段の機能を有する。
また、制御装置200は、上記諸制御機能を有する他、例えば特開2000−263906号公報明細書の段落番号(0073)に記載されていると同様の制御機能も有している。
【0103】
ROM203には、原稿読取装置79、製版給版装置50a,50b、メインモータ121、天地駆動モータ148、給紙モータ44、レジストモータ47、長画像印刷モード表示器175、液晶表示部177およびディスプレイ196等を駆動制御するためのデータあるいは後述する動作を行うためのプログラムが予め記憶されている。RAM202では、上記各センサ等からのデータ信号等を一時記憶したりする。
【0104】
次に、孔版印刷装置300の動作を説明する。
(動作例1)
動作例1では、図16(a),(b)に示すような2枚の原稿画像Aa,Abを手動操作で原稿読取装置79のコンタクトガラス80上に順次載置して読み込ませ、順次製版・給版動作を行った後、図17に示すような長い印刷画像Cを得る場合の動作例である。動作例1では、制御装置200の主として第1の機能が使用される。
【0105】
▲1▼先ず、ユーザが1枚目の先頭の原稿画像Aaを原稿読取装置79のコンタクトガラス80上の所定位置に載置・セットすると、原稿サイズ検知センサ96が原稿画像Aaの存在およびそのサイズ(例えばA3縦)を検知して制御装置200にサイズ検知信号を送信する。これに前後して給紙方向Xの長さがマスタ33a,33bの製版画像長さLa,Lbの2倍以上の印刷用紙22を給紙トレイ21に補充・載置する。
▲2▼次に、操作パネル170の長画像印刷モード設定キー174を押下すると、長画像印刷モード設定に係るオン信号が生成され、これが制御装置200に入力されることにより、長画像印刷モード表示器175が点灯する。
【0106】
▲3▼次に、製版スタートキー171を押下すると製版スタート信号が生成され、これが制御装置200に入力されることにより、上記製版スタート信号がトリガとなって次の動作が自動的に行われる。
【0107】
▲4▼先ず、版胴1a側において排版動作が行われる。すなわち、メインモータ121の作動により版胴1aが回転して排版位置に停止すると、版胴1a側の上記開閉装置の上記クランパモータの作動によりクランパ5aが開放されると共に、排版装置42aの上記排版モータ等が作動することにより、版胴1aの外周面に巻装されていた使用済みのマスタ33aが版胴1aの外周面から漸次剥され搬送されつつ排版ボックス(図示せず)内へ排出・圧縮されて保存され、排版が終了する。
【0108】
▲5▼次いで、版胴1aは、クランパ5aが図2における略右横に位置する給版位置に停止されると、版胴1a側の上記開閉装置の上記クランパモータの作動によりクランパ5aが開放される。一方、版胴1bは、クランパ5bが図2に示す位置に停止される。▲4▼の排版動作と並行して、原稿読取装置79が作動して原稿読み取りが自動的に行われる。すなわち、スキャナモータ99の作動により1枚目の原稿画像Aaの読み取りが開始され、蛍光灯89および第1の反射ミラー90は一体的に副走査方向Fの図3における右方に移動すると共に、第2および第3の反射ミラー91A,91Bは蛍光灯89および第1の反射ミラー90の1/2の速度で副走査方向Fの図3における右方に移動してコンタクトガラス80上の原稿画像Aaを走査する。走査された原稿画像Aaに係る反射光は結像レンズ92で集束された後に画像センサ93へ送られる。原稿画像Aaに係る反射光は画像センサ93により光電変換され、そのアナログの電気信号は図1に示すA/D変換装置105に入力されてデジタルの画像信号に変換される。このデジタル信号化された画像信号は、さらに画像処理装置106で画像処理を施される。こうして画像処理を施された画像信号は、図示しない製版制御部を含む制御装置200に入力されて、画像データ信号として製版給版装置50aの上記サーマルヘッド駆動回路に送られる。
【0109】
▲6▼上記サーマルヘッド駆動回路を介してサーマルヘッド53aが駆動され、画像データ信号に基づく製版動作が行われる。すなわち、マスタ搬送モータ51aが作動することにより、マスタ33aがサーマルヘッド53aに押し付けられているプラテンローラ52a、テンションローラ対55a,55bおよび給版ローラ対57a,57bの回転により、マスタ搬送路の下流側に搬送される。このように搬送されるマスタ33aに対して、サーマルヘッド53aの多数の微小な発熱素子が、送られてくる画像データ信号に応じて各々選択的に発熱し、発熱した発熱素子に接触しているマスタ33aの熱可塑性樹脂フィルムが溶融穿孔される。このようにして、画像情報(原稿画像Aa)に応じたマスタ33aの位置選択的な溶融穿孔により、画像情報が穿孔パターンとして書き込まれる。
【0110】
画像情報が書き込まれた製版済みのマスタ33aの先端は、ガイド板56aに案内されつつ給版ローラ対57a,57bの回転により版胴1aの外周部側へ向かって送り出され、給版ガイド板58aにより進行方向を下方に変えられ、クランパ5aが図2における略右横に位置する給版位置状態にある版胴1aの拡開したクランパ5aへ向かって垂れ下がる。このとき版胴1aは、排版動作により使用済みのマスタ33aを既に除去されている。
そして、製版済みのマスタ33aの先端部が、一定のタイミングでクランパ5aによりクランプされると、版胴1aは図における時計回り方向に回転しつつ外周面に製版済みのマスタ33aを徐々に巻き付けていく。製版済みのマスタ33aの後端部は、製版完了後に上記カッタモータの作動によりカッタ54aが駆動されることで一定の長さに切断されて、1版のマスタ33aが版胴1aの外周面に完全に巻装されると、給版動作が終了する。
【0111】
▲7▼版胴1a側の給版動作が終了すると、版胴1b側での原稿の読み取り、排版、製版、給版待ちとなる。
【0112】
▲8▼次に、ユーザが1枚目の原稿画像Aaを、2枚目の原稿画像Abと交換し、これをコンタクトガラス80上の所定位置に載置・セットする。以下、上記した▲2▼ないし▲6▼と同様の動作内容で、版胴1b側での原稿の読み取り、排版、製版、給版が自動的に行われる。なお、これらの動作は、各構成要素の符号の末尾の符号をa→bと変更するだけで容易に理解し実施できるので、これ以上の説明を省略する。
【0113】
▲9▼版胴1b側の給版動作が終了すると、印刷待ちとなる。このとき、所望する画像情報に対応した印刷画像Cを1枚の印刷用紙22に形成するための天地移動調整が自動的に行われる。すなわち、制御装置200からの指令により、版胴1b側の天地移動調整を版胴1bの位相遅れ方向に図16(b)に示す製版画像長さLb(=La)まで行うように天地移動調整手段140(天地駆動モータ148)が制御される。つまり、版胴1aの位相(回転位置)と比較して、版胴1bの初期位相差分に加えて、さらに図16(b)に示す製版画像長さLb(=La)と同じ版胴1bの外周長に対応した位相分だけ版胴1bの位相を遅らせる方向に天地移動調整が自動的に行われる。
このとき、制御装置200は、縦サイズ検知センサ119a,119bからの信号に基づいて、印刷用紙22の給紙方向Xの長さがマスタの製版画像長さの複数倍(この実施形態1では2倍)以上であると判断して印刷を許可する。これにより、印刷動作が開始される。
【0114】
まず、給紙トレイ21上に積載された最上の印刷用紙22を呼び出しコロ23に接触するまで給紙トレイ21を上昇させておく。呼び出しコロ23に接触している最上の印刷用紙22が、呼び出しコロ23の回転動作により搬送されると共に、分離コロ対24,25の協働作用により1枚に分離され、上下一対のガイド板上28およびガイド板下27に案内されつつレジストローラ対29,30に向けて用紙搬送方向Xに給送される。このとき、搬送された印刷用紙22の先端は、レジストローラ対29,30のニップ部直前部位に当接し、ガイド板上28に沿ってその上方へ撓んだ状態で停止している。
【0115】
一方、1色目の版胴1aは、印刷動作が始まると印刷の回転速度で回転され始める。版胴1aの内周側では、インキ供給ディストリビュータ(図示せず)からインキローラ3aとドクタローラ4aとの間に形成されたインキ溜りIaに黒色のインキが供給され、その黒色のインキはインキローラ3aとドクタローラ4aとが回転することによって混練され伸ばされると共に、インキローラ3aの外周面に均一に付着するようになる。インキの残量は、上記したインキ検知手段によって検知され、インキが少なくなったときには上記インキ供給ディストリビュータから補給される。こうして版胴1aの回転方向と同一方向に、かつ、版胴1aの回転速度と同期して回転しながら内周面に転接するインキローラ3aにより、インキが版胴1aの内周側に供給される。この動作は、版胴1b側でも同様に行われる。
【0116】
そして、印刷用紙22が、レジストローラ対29,30により版胴1aの回転と同期した所定のタイミングで印圧装置32aにおける版胴1aとプレスローラ9aとの間に給送されてくると、これに同期して版胴1aの外周面下方に離間していたプレスローラ9aが揺動・上昇されることにより、版胴1aの外周面に巻装されている製版済みのマスタ33aに押し付けられる。これにより、版胴1aの開孔部77aから滲み出たインキの粘性による付着力によって、製版済みのマスタ33aが版胴1aの外周面上に密着すると同時に、さらに製版済みのマスタ33aの穿孔パターン部からインキが滲み出し、この滲み出たインキが印刷用紙22の表面に転移されて、1色目の所望の黒色の印刷画像(図17における「123」という印刷画像Cの前半部分)が形成される。
黒色の印刷画像を形成された印刷用紙22は、その先端がエアーナイフ7aの先端近傍の所までくると、エアーナイフ7aが版胴1aの回転動作と同期してエアーナイフ軸8aを中心に回転して版胴1aの外周面に接近し、エアーナイフ7aの先端から吹き出る圧縮空気流によって、印刷用紙22の先端が版胴1aから分離・剥離される。エアーナイフ7aにより分離・剥離された印刷用紙22は、中間搬送装置17によって給紙方向Xの下流側へとさらに搬送される。
【0117】
上述のように搬送ベルト16は図2の矢印方向へ回転し、ファン18の作動によるケーシング19内の負圧作用により、印刷用紙22の先端は容易に搬送ベルト16の上面に吸引され、この搬送ベルト16の反時計回り方向の回転により、次の印圧装置32b部位へ向かって搬送される。
搬送ベルト16の搬送速度(回転線速度)は、上述したように、版胴1aの周速度(回転線速度)と同じかまたは速く設定されているが、印刷用紙22の上流側は未だ版胴1aとプレスローラ9aとのニップ部で押さえられているので、印刷用紙22の左方向への進行速度は版胴1aの周速度と同じである。したがって、印刷用紙22は左方向へテンションが掛かった状態で搬送されることになる。
【0118】
厳密には、搬送ベルト16の搬送速度の方が印刷用紙22の進行速度より速いので、搬送ベルト16と印刷用紙22とは滑りを生じていることになる。
この時、2色目の版胴1bは、版胴1aと同期して印刷動作を始め、印刷の回転速度で回転され始める。版胴1bの内周側では、版胴1aと同様の構成および動作内容で版胴1bの回転速度と同期して回転しながら内周面に転接するインキローラ3bにより、2色目の赤色インキが版胴1bの内周側に供給される。
【0119】
そして、印刷用紙22の先端部分が、搬送ベルト16によって進行方向に牽引力を与えられながら、版胴1bの回転と同期した所定のタイミングで印圧装置32bにおける版胴1bとプレスローラ9bとの間に給送されてくると、これに同期して版胴1bの外周面下方に離間していたプレスローラ9bが揺動・上昇されることにより、プレスローラテンション13bによって印圧が加えられ、版胴1bの外周面に巻装されている製版済みのマスタ33bに押し付けられる。これにより、版胴1bの開孔部77aから滲み出たインキの粘性による付着力によって、製版済みのマスタ33bが版胴1bの外周面上に密着すると同時に、さらに製版済みのマスタ33bの穿孔パターン部からインキが滲み出し、この滲み出たインキが印刷用紙22の表面に転移されて、2色目の赤色インキによる赤色の印刷画像が形成される。
【0120】
以上の動作により、版胴1bとプレスローラ9bとの接触部では、先に黒色の印刷された画像位置に対して、天地移動調整手段140(天地駆動モータ148)によって版胴1b側の天地移動調整が図16に示す製版画像長さLb(=La)まで行われた位置関係で赤色の印刷がされることになる。つまり、1色目の黒色の印刷画像Cの前半部分に連続して、2色目の赤色の印刷画像(図17における「456」という印刷画像Cの後半部分)が形成される。これにより、原稿画像Aaと原稿画像Abとに対応した印刷画像Cが1枚の印刷用紙22に形成されることとなる。
なお、プレスローラ9bは、版胴1bの外周面上から突出しているクランパ5bとの干渉を避けるために、印刷中に版胴1bの外周面から離間するようになっているが、印刷用紙22の先端が印刷部へ進入する前には版胴1bの外周面に接触して押圧している状態となっている。
【0121】
2色目の赤色の印刷画像を形成された印刷用紙22は、その先端がエアーナイフ7bの先端近傍の所までくると、エアーナイフ7bが版胴1bの回転動作と同期してエアーナイフ軸8bを中心に回転して版胴1bの外周面に接近すると同時に、エアーナイフ7bの先端から吹き出る圧縮空気流によって、印刷用紙22の先端が版胴1bから分離・剥離される。エアーナイフ7bにより分離・剥離された印刷済みの印刷用紙22は、排紙装置35によってさらに給紙方向Xの下流側に位置する排紙トレイ37へ搬送される。
【0122】
上記した送風ファン34の回転により送られる空気は、エアーナイフ7bの左上方から印刷済みの印刷用紙22の表面へと吹き付けられる。これは、印刷済みの印刷用紙22の搬送ベルト40からの浮き上がり防止のためと印刷画像のインキ乾燥の促進のためでもある。
【0123】
エアーナイフ7bにより分離・剥離された印刷済みの印刷用紙22は、吸引用ファン36の作動により吸引されつつ、また送風ファン34の回転により送られる空気によって印刷済みの印刷用紙22の搬送ベルト40からの浮き上がり防止が図られながら搬送ベルト40に吸着され、この搬送ベルト40の反時計回り方向の回転により、またジャンプ台40Aによる排紙の腰付けがされながら排紙トレイ37上に順次整然と排出積載される。このようにしていわゆる「版付け」、あるいは「試し刷り」が終了する。
【0124】
10(丸10)次に、操作パネル170のテンキー173で印刷枚数をセットし、印刷スタートキー172を押下すると上記版付けと同様の動作で、給紙、印刷および排紙の各動作がセットした印刷枚数分繰り返して行われ、孔版印刷の全動作が終了する。
【0125】
次に、天地移動調整手段140の動作を述べる。
操作パネル170の各種キーの手動操作による天地移動調整手段140の動作は、例えば本願出願人が提案した特開2000−263906号公報明細書の段落番号(0098)〜(0109)および図7〜図13に記載されている技術事項と同様に行われるので、その説明を省略する。このときの操作において、操作パネル170の各種キーについては、特開2000−263906号公報の図4に示す操作パネル170において、製版スタートキーの符号171aを171に、印刷スタートキーの符号172を171に、試し印刷キーの符号178を172に、位置調整キーの符号175を176に、それぞれ変更して読み替えればよい。
【0126】
ここで、上記した▲9▼の動作について補足説明する。
上記過程において、天地移動調整手段140では次の制御動作が行われる。制御装置200のCPU201は、長画像印刷モード設定キー174の押下による長画像印刷モード設定に係るオン信号および製版スタートキー171の押下による製版スタート信号が入力されることにより、上記▲1▼ないし▲8▼までの動作を行った後、天地移動手段143の天地駆動モータ148を自動的に起動させる。
そして、制御装置200のCPU201は、天地駆動モータ148が回転駆動されることにより、図12に示されているように、その回転駆動力がピニオン147へ伝達され、ピニオン147の回転運動がスライダアーム146のラック149で直線運動に変換され、ラック149が矢印上方向Uに移動されることによってスライダアーム146、移動上プーリ150および移動下プーリ151も連結ベルト145b介して矢印上方向Uに一緒に変位される。これにより、連結ベルト145および版胴プーリ130bは反時計回り方向に回転され、ドラムギヤ67aは時計回り方向に回転されるので、版胴1bの位相は図16に示す製版画像長さLb(=La)に相当する版胴1bの外周長に対応した分だけその位相を遅らせた状態、すなわち長画像印刷モードで設定されている分だけ地方向に移動され、印刷画像位置が印刷物の後側方向へ移動される。
【0127】
このとき、各版胴プーリ130a,130bと各駆動ギヤ128a,128bとが一体的に接続された状態にあることにより、版胴1a側は、その版胴プーリ130a、駆動ギヤ128aおよびドラムギヤ67aが接続されていて、しかもメインモータ121の電気的なロック状態によって、版胴1b側に対して相対的に負荷の大きいロック・固定状態となっているので回転するようなことはなく、版胴1b側のみが回転可能状態にある。
なお、本実施形態1では、駆動ギヤ128aと駆動軸129aとの間、および駆動ギヤ128bと駆動軸129bとの間に、機構の簡素を図るために電磁クラッチを介装しなかったが、これに限らず、上記特開2000−263906号公報の図2、図3、図6および図10等に示されていると同様の、CPU201からの指令信号によりオン/オフされる電磁クラッチ(232a,232b)を配設してもよい。
【0128】
各版胴1a,1bの何れか一方のみの天地移動調整を行いたい場合には、上記特開2000−263906号公報明細書の段落番号(0111)に記載されていると同様に、各版胴1a,1bに対応する天地版胴選択キー190a,190bの何れか一方のみを押下してその版胴1aまたは1bを個別に選択することにより、天地移動調整を行えることはいうまでもない。
制御装置200の機能は、上記した制御機能に限らず、次のようにしてもよい。例えば、版胴1a側に対応する黒色の1色目画像位置合わせ処理と、版胴1b側に対応する赤色の2色目画像位置合わせ処理とを行う場合であって、上記したように2つの天地版胴選択キー190a,190bを備えているときには、位置調整キー176を押すことに代えて(すなわち、位置調整キー176を押さないで)、先ず最初に、1色目画像位置合わせ処理を行うために、天地版胴選択キー190aを押下して版胴1aを選択することによって、以降の動作を上記した例と同様に行ってもよい。
【0129】
なお、上記▲1▼の操作において、印刷用紙22の給紙トレイ21への補充・積載時において、印刷用紙22における給紙方向Xの長さがマスタ33aまたは33bの製版画像長さLaまたはLbの2倍以上の印刷用紙22でなかった場合、すなわち印刷用紙22の給紙方向Xの長さが図17に示すような印刷画像Cよりも短いような場合には、印刷不能とされる。この印刷不能は、例えばメインモータ121や給紙モータ44を非作動としたり、液晶表示部177にその旨の警告メッセージ表示をしたりする。これにより、短い印刷用紙22が給紙されてしまうことによって、版胴1b側において版胴1b上の製版済みのマスタ33bにプレスローラ9bが直接接触してプレスローラ9bの外表面へインキが付着し、これによる印刷用紙22の裏面へのインキ汚れを未然に防止することができる。
なお、上記動作は、後述する動作例等でも同様であるため、後述する動作例ではその説明を省略する。
(動作例2)
動作例2では、図16(a),(b)に示すような2枚の原稿画像Aa,Abを手動操作で原稿読取装置79のコンタクトガラス80上に印刷すべき順に全部並べて載置して順次読み込ませ、順次製版・給版動作を行った後、図17に示すような長い印刷画像Cを得る場合の動作例である。動作例2では、制御装置200の主として第2の機能が使用される。
【0130】
▲1▼先ず、ユーザが2枚の原稿画像Aa,Abを原稿読取装置79のコンタクトガラス80上の所定位置に印刷すべき順に副走査方向Fに沿って全部並べて載置・セットすると、原稿サイズ検知センサ96が2枚の各原稿画像Aa,Abの存在およびその原稿サイズ(例えばA3縦×2倍の長さ)を検知して制御装置200にサイズ検知信号を送信する。これに前後して給紙方向Xの長さがマスタ33a,33bの製版画像長さLa,Lbの2倍以上の印刷用紙22を給紙トレイ21に補充・載置する。
【0131】
▲2▼以下、動作例1の▲2▼ないし▲4▼と同様の操作および動作が行われる。このときの原稿読み取り動作は次のように行われる。すなわち、スキャナモータ99の作動により副走査方向Fに沿って並べられた2枚分の原稿画像Aa,Abの読み取りが連続的に行われる。蛍光灯89および第1の反射ミラー90は一体的に副走査方向Fの図3における右方に移動すると共に、第2および第3の反射ミラー91A,91Bは蛍光灯89および第1の反射ミラー90の1/2の速度で副走査方向Fの図3における右方に移動してコンタクトガラス80上の2枚の原稿画像Aa,Abを走査する。走査された各原稿画像Aa,Abに係る反射光は結像レンズ92で集束された後に画像センサ93へ送られる。各原稿画像Aa,Abに係る反射光は画像センサ93により光電変換され、そのアナログの電気信号は図1に示すA/D変換装置105に入力されてデジタルの画像信号に変換される。このデジタル信号化された画像信号は、さらに画像処理装置106で画像処理を施される。こうして画像処理を施された画像信号のうち原稿画像Aaに係る分は、上記製版制御部を含む制御装置200に入力されて、画像データ信号として製版給版装置50aの上記サーマルヘッド駆動回路に送られる。
【0132】
▲3▼一方、画像処理装置106で画像処理を施された画像信号のうち原稿画像Abに係る分は、制御装置200と別に設けられた図示しない画像メモリに一時記憶される。以下、動作例1の▲5▼および▲6▼と同様の動作が行われる。
【0133】
▲4▼版胴1a側の給版動作が終了すると、版胴1b側において上記画像メモリからの画像データ信号の読み出し、排版、製版、給版待ちとなる。
【0134】
▲5▼以下、上記した動作例1の▲2▼および▲3▼と同様の操作が再度行われた後、動作例1の▲4▼と同様の動作が行われるのと並行して、版胴1b側において上記画像メモリからの画像データ信号の読み出しと並行して、製版、給版動作が自動的に行われる。上記画像メモリから読み出された2枚目の原稿画像Abに係る画像データ分は、上記製版制御部を含む制御装置200に入力されて、画像データ信号として製版給版装置50bの上記サーマルヘッド駆動回路に送られる。以下、動作例1の▲5▼および▲6▼と同様の製版、給版動作が行われた後、動作例1の▲9▼および10(丸10)と同様の天地移動調整および版付け、印刷動作が行われる。なお、これらの動作は、各構成要素の符号の末尾の符号をa→bと変更するだけで容易に理解し実施できるので、これ以上の説明を省略する。
【0135】
なお、動作例2は、上記した例に限らず、原稿サイズ検知センサ96からの2枚の原稿画像Aa,Abのサイズ検知信号に基づき、制御装置200からの指令の下に原稿読み取り動作を次のように行ってもよい。すなわち、スキャナモータ99の作動により副走査方向Fに沿って並べられた2枚の原稿画像Aa,Abの読み取りを1枚分ずつ行う。コンタクトガラス80上の1枚目の原稿画像Aaを走査し読み取った後、蛍光灯89および第1の反射ミラー90、第2および第3の反射ミラー91A,91Bをその位置に一時停止させておく。
そして、動作例1の▲5▼ないし▲7▼と同様の動作終了後、版胴1b側に対応した原稿画像Abの読み取り動作を行うものである。すなわち、一時停止していたスキャナモータ99が作動を開始することにより、コンタクトガラス80上の残りの2枚目の原稿画像Abを走査し読み取るようにしても構わない。なお、原稿の読み取り動作をその原稿の途中で一時中止することは、読み取り動作中の加速度等の関係から精度良く停止・保持することは特別の制御構成を必要とするので、動作例2のような原稿読み取り方式の方が好ましいと言える。
(動作例3)
動作例3では、原稿読取装置79のADFユニット94を使用して、図16(a),(b)に示すような2枚の原稿画像Aa,Abを手動操作で順次読み込ませ、順次製版・給版動作を行った後、図17に示すような長い印刷画像Cを得る場合の動作例である。動作例3では、制御装置200の主として第3の機能が使用される。
【0136】
▲1▼先ず、ユーザが2枚の原稿画像Aa,AbをADFユニット94の原稿載置台81上に原稿画像面を上にして下から上への頁順に載置・セットすると、原稿サイズ検知センサ95が原稿画像Aaの存在およびその原稿サイズを検知して制御装置200にそのサイズ検知信号を送信する。これに前後して給紙方向Xの長さがマスタ33a,33bの製版画像長さLa,Lbの2倍以上の印刷用紙22を給紙トレイ21に補充・載置する。
【0137】
▲2▼以下、動作例1の▲2▼ないし▲4▼と同様の操作および動作が行われる。このときの原稿読み取り動作は次のように行われる。すなわち、搬送モータ98の作動により、原稿載置台81の一番下側の1枚目の原稿画像Aaが原稿搬送ローラ82および原稿搬送ベルト86の回転駆動によってコンタクトガラス80上の所定位置に搬送される。そして、1枚目の原稿画像Aaがコンタクトガラス80上の所定位置に載置したと同様の状態となると、搬送モータ98の作動が一時停止し、直ぐにスキャナモータ99が作動することにより、動作例1の▲5▼と同様の動作で、1枚目の原稿画像Aaの読み取りが行われる。読み取りが終了した原稿画像Aaは搬送モータ98の作動開始により、原稿搬送ベルト86および原稿搬送ローラ83およびの回転駆動によって原稿排紙台88上に排出される。
【0138】
▲3▼以下、動作例1の▲6▼ないし▲7▼と同様の動作が行われる。
▲4▼版胴1a側の給版動作が終了すると、版胴1b側に対応した2枚目の原稿画像Abの読み取り動作が上述した▲2▼と同様に行われ、以下、版胴1b側に対応した動作例1の▲4▼ないし▲6▼と同様の排版、製版、給版動作が行われた後、動作例1の▲9▼および10(丸10)と同様の天地移動調整および版付け、印刷動作が行われる。なお、これらの動作は、各構成要素の符号の末尾の符号をa→bと変更するだけで容易に理解し実施できるので、これ以上の説明を省略する。
【0139】
なお、動作例3は、上記した例に限らず、原稿サイズ検知センサ96からの原稿画像Aa,Abのサイズ検知信号を参照しつつ、制御装置200からの指令の下に原稿の読み取り動作を次のように行ってもよい。すなわち、ADFユニット94の搬送モータ98を作動させることにより、1枚目の原稿画像Aaに引き続き2枚目の原稿画像Abを連続的にコンタクトガラス80上の所定位置に搬送しながら2枚の原稿画像Aa,Abの読み取りを連続的に行い、2枚目の原稿画像Abに係る画像情報を一時図示しない画像メモリに格納させておく原稿の読み取り方式であってもよい。
(動作例4)
動作例4では、原稿読取装置79のADFユニット94を使用して、図17に括弧を付して示すような1枚の長い原稿画像Ac(図16(a),(b)に示すような2枚の原稿画像Aa,Abを副走査方向Fに1枚に繋ぎ合わせた原稿に相当し、製版画像長さLaまたはLbの2倍の長さを有する)手動操作で読み込ませ、製版・給版動作を行った後、図17に示すような長い印刷画像Cを得る場合の動作例である。動作例4では、制御装置200の主として第4の機能が使用される。
【0140】
▲1▼先ず、ユーザが1枚の長い原稿画像AcをADFユニット94の原稿載置台81上に原稿画像面を上にして載置・セットすると、原稿サイズ検知センサ95が原稿画像Acの存在およびその原稿サイズを検知して制御装置200にそのサイズ検知信号を送信する。これに前後して給紙方向Xの長さがマスタ33a,33bの製版画像長さLa,Lbの2倍以上の印刷用紙22を給紙トレイ21に補充・載置する。
【0141】
▲2▼以下、動作例1の▲2▼ないし▲4▼と同様の操作および動作が行われる。このときの原稿読み取り動作は次のように行われる。すなわち、搬送モータ98の作動により、原稿載置台81の原稿画像Acが原稿搬送ローラ82および原稿搬送ベルト86によってコンタクトガラス80上の所定位置に搬送される。原稿画像Acの版胴1a側に対応する前半部分がコンタクトガラス80上の所定位置に載置したと同様の状態となると、搬送モータ98の作動が一時停止し、直ぐにスキャナモータ99が作動することにより、動作例1の▲5▼と同様の動作で、原稿画像Acの版胴1a側に対応する前半部分の読み取りが行われる。
【0142】
▲3▼以下、動作例1の▲6▼ないし▲7▼と同様の動作が行われる。
▲4▼版胴1a側の給版動作が終了すると、版胴1b側に対応した原稿画像Acの後半部分の読み取り動作が上述した▲2▼と同様に行われ、以下、動作例1の▲6▼と同様の製版、給版動作が行われた後、動作例1の▲9▼および10(丸10)と同様の天地移動調整および版付け、印刷動作が行われる。なお、これらの動作は、各構成要素の符号の末尾の符号をa→bと変更するだけで容易に理解し実施できるので、これ以上の説明を省略する。
【0143】
なお、動作例4は、上記した例に限らず、以下のようにしてもよい。すなわち、原稿画像Acの版胴1a側に対応する前半部分(に対応する原稿画像Aa)をコンタクトガラス80上の所定位置に載置したと同様の状態となったときに、搬送モータ98の作動を一時停止させることなく、連続的に搬送して原稿画像Acを連続的に読み取り、読み取った原稿画像Acの後半部分(に対応する原稿画像Ab)の画像情報を、一時図示しない画像メモリに記憶しておく原稿の読み取り方式であってもよい。
これは、動作例2で述べたと略同様の理由から、すなわちADFユニット94による原稿の搬送途中でその原稿を所定の位置に停止・保持させるには原稿搬送中の加速度等の関係から特別の制御構成を必要とするので、このような原稿読み取り方式の方が好ましいと言える。
(実施形態2)
図18ないし図20に請求項8記載の印刷システムに係る実施形態2を示す。
実施形態2は、図20に示すように、単胴単色式の製給版装置350と、上記製版給版手段を有していない複胴多色式の孔版印刷装置300Aと、製給版装置350と孔版印刷装置300Aとの間で相互に使用可能であり、かつ、着脱自在である複数(実施形態2では2つ)の版胴1a,1bとから構成される印刷システムに関するものである。
なお、製給版装置350の各装置等の構成要素について、実施形態1のそれと同様の機能および構成を有するものは、各符号の末尾のaやbを削除した符号で表すものとし、その細部の説明を省略する。なお、図18ないし図20に二点鎖線で示す通信ケーブル160は、図面の簡明化を図ると共に参照する図を少なくするために図示したものであり、実施形態2には存在しないものであり、後述する実施形態3で使用するものであることを付記しておく。
【0144】
製給版装置350は、図19および図20に示すように、現在一般的に使用されている感熱デジタル製版一体型の孔版印刷装置と同様の構成を具備している。すなわち、製給版装置350は、本体フレーム351の上部に配設され実施形態1と同様の原稿読取装置79と、原稿読取装置79の図20における紙面の手前側に配設され製給版装置350を操作するための操作パネル170Bと、版胴1aまたは1b配置部の右上方に配置されマスタ33aまたは33bを製版し給版する実施形態1の製版給版装置50aまたは50bと同様の構成を有する製版給版装置50と、製版給版装置50の下方に配置され実施形態1と同様の構成を有する給紙装置20と、版胴1aまたは1b配置部の左上方に配置され使用済みのマスタ33aまたは33bを版胴1aまたは1bから剥ぎ取り排版する実施形態1の排版装置42aまたは42bと同様の構成を有する排版装置42と、版胴1aまたは1b配置部の下方に配置され実施形態1の印圧装置32aまたは32bと同様の構成を有する印圧装置32と、印圧装置32で印刷された印刷済みの印刷用紙22を版胴1aまたは1bから分離・剥離するエアーナイフ7と、排版装置42の下方に配置され印圧装置32で印刷された印刷済みの印刷用紙22を排紙トレイ37上に排出する上記エアーナイフ7を含む排紙装置35Bと、製給版装置350の主要な制御を行うための制御装置200B等とを具備する。
【0145】
操作パネル170Bは、実施形態1の操作パネル170と比較して、図5に示す操作パネル170から、長画像印刷モード設定キー174、長画像印刷モード表示器175、位置調整キー176および天地版胴選択キー190a,190b等を除去したことが主に相違する。
製給版装置350には、版胴1aまたは1bを本体フレーム351に対して着脱自在とするための、実施形態1の着脱手段59aまたは59bと同様の、図7を借りて括弧を付して示す着脱手段59も配設されている。このため、版胴1aまたは1bは、実施形態1と同様にドラムユニット100aまたは100bを構成している。また、図9および図10に示す実施形態1の着脱駆動部125aまたは125bと同様の、図9および図10を借りて括弧を付して示す着脱駆動部125等も配設されている。
製給版装置350側の版胴駆動装置は、図1に示すように、また図8を借りて括弧を付して示すように、駆動手段としてのDCモータからなるメインモータ121Bと、メインモータ121Bの駆動軸129に固設された駆動ギヤ128とから主に構成されている。
【0146】
給紙装置20は、これに限らず、給紙モータ44およびレジストモータ47等を除去しこれに代えて、単一の版胴1a(または1b)の回転駆動および印圧装置32のプレスローラ9等の駆動を行うと共に、上記給紙手段およびレジストローラ対29,30等をセクタギヤやカム等を介して回転駆動するメインモータ駆動方式を採用してもよい。製給版装置350では実施形態1と同様の給紙装置20を採用したことに伴い、レジストモータ47の起動開始タイミングを変える、すなわちレジストローラ対29,30による印刷用紙22の先端の給送タイミングを変えることで版胴1aまたは1bの天地移動調整を行う。
排紙装置35Bは、実施形態1の排紙装置35と比較して、送風ファン34を除去したことのみ相違する。
【0147】
図19を参照して、製給版装置350の主要な制御構成を簡単に述べる。制御装置200Bは、実施形態1の制御装置200と同様にマイクロコンピュータを具備していて、その構成要素の符号の末尾に符号Bを付加することでその細部の説明を省略する。制御装置200BのCPU(図示せず)からは、原稿読取装置79(搬送モータ98、スキャナモータ99および画像センサ93等)、製版給版装置50(マスタ搬送モータ51、上記カッタモータ、サーマルヘッド53、上記開閉装置のクランパモータ等およびメインモータ121B等)、メインモータ121B、操作パネル170B(液晶表示部177、ディスプレイ196等)に各種指令信号が送信される。
【0148】
第1に、制御装置200Bは、上記各画像情報が複数の原稿に亘って設定されているとき、すなわちユーザによって複数の原稿(例えば図16(a),(b)に示す2枚の原稿画像Aa,Ab)をコンタクトガラス80(読取部)に順次載置する操作が行われるのと並行して、すなわちユーザによる上記原稿の載置毎に製版スタートキー171の押下によって生成される製版スタート信号をトリガとして、原稿サイズ検知センサ96からの原稿サイズ検知信号を参照しつつ、その載置された複数の原稿を順次読み取るように原稿読取装置79(スキャナモータ99および画像センサ93等)を制御し、読み取られた原稿の各画像情報に応じて各版胴1a,1b毎に巻装されるマスタ33a,33bを製版・給版するように製版給版装置50(マスタ搬送モータ51、上記カッタモータ、サーマルヘッド53、上記開閉装置の上記クランパモータおよびメインモータ121B等)を制御する機能を有する。
【0149】
第2に、制御装置200Bは、上記各画像情報が複数の原稿に亘って設定されているとき、ユーザによって複数の原稿(例えば図16(a),(b)に示す2枚の原稿画像Aa,Ab)を原稿載置台81に載置する操作が行われた後に、ユーザによる製版スタートキー171の押下によって生成される製版スタート信号をトリガとして、原稿サイズ検知センサ96からの原稿サイズ検知信号を参照しつつ、複数の原稿を順次コンタクトガラス80(読取部)に搬送するようにADFユニット94(搬送モータ98)を制御し、かつ、コンタクトガラス80(読取部)に搬送された複数の原稿を順次読み取るように原稿読取装置79(スキャナモータ99および画像センサ93等)を制御し、読み取られた原稿の各画像情報に応じて各版胴1a,1b毎に巻装されるマスタ33a,33bを製版・給版するように製版給版装置50(マスタ搬送モータ51、上記カッタモータ、サーマルヘッド53、上記開閉装置の上記クランパモータおよびメインモータ121B等)を制御する機能を有する。
【0150】
孔版印刷装置300Aは、実施形態1の孔版印刷装置300と比較して、原稿読取装置79を除去したこと、操作パネル170に代えて、操作パネル170Aを有すること、製版給版装置50a,50bおよび排版装置42a,42bを除去したこと、制御装置200に代えて、制御装置200Aを有することが主に相違する。
【0151】
操作パネル170Aは、図5に示した操作パネル170と比較して、製版スタートキー171および印刷スタートキー172を除去してこれに代えて、プリントキー179を有することのみ相違する。
制御装置200Aは、図1に示した制御装置200と比較して、CPU201Aの入力側において、画像処理装置106との接続関係を解除・除去したことおよび操作パネル170の製版スタートキー171との接続を解除・除去してこれに代えて操作パネル170Aのプリントキー179と電気的に接続したことが相違し、CPU201Aの出力側において、製版給版装置50a,50bとの接続関係を解除・除去したことが主に相違する。
【0152】
制御装置200Aは、製版済みのマスタ33a,33bを巻装された各版胴1a,1bが本体フレーム301Aに装着されたときに、版胴1b側の天地移動調整を版胴1bの位相遅れ方向に図16(b)に示す製版画像長さLbまで行うように天地移動調整手段140(天地駆動モータ148)を制御する制御手段としての機能を有し(請求項8参照)、この天地移動調整後に画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙22に形成するようにメインモータ121を制御する機能を有する。
(動作例5)
動作例5では、製給版装置350側において図16(a),(b)に示すような2枚の原稿画像Aa,Abを手動操作で原稿読取装置79のコンタクトガラス80上に順次載置して読み込ませ、これらの画像情報に応じて製版・給版動作を行った後で、孔版印刷装置300A側において図17に示すような長い印刷画像Cを得る場合の動作例である。動作例5では、制御装置200Bの主として第1の機能および制御装置200Aの上記機能が使用される。
【0153】
▲1▼先ず、図20に示すように、孔版印刷装置300Aの本体フレーム301Aから着脱手段59aを介して二点鎖線で示すドラムユニット100aを取り外し、このドラムユニット100aを着脱手段59を介して製給版装置350の本体フレーム351内に装着・セットする。そして、製給版装置350側において、ユーザが1枚目の原稿画像Aaを原稿読取装置79のコンタクトガラス80上の所定位置に載置・セットすると、原稿サイズ検知センサ96が原稿画像Aaの存在およびそのサイズ(例えばA3縦)を検知して制御装置200Bにサイズ検知信号を送信する。これに前後して給紙方向Xの長さがマスタ33aの製版画像長さLa以上の印刷用紙22を給紙トレイ21に補充・載置する。
▲2▼次に、製版スタートキー171を押下すると、製版スタート信号が生成され、これが制御装置200Bに入力されることにより該製版スタート信号がトリガとなって、動作例1の▲4▼ないし▲6▼と同様の排版、原稿の読み取り、製版、給版動作が行われる。
【0154】
▲3▼版胴1a側の給版動作が終了した後、その版胴1aを有するドラムユニット100aを着脱手段59を介して製給版装置350の本体フレーム351から取り外し、孔版印刷装置300Aの本体フレーム301A内に着脱手段59aを介して装着・セットする。製給版装置350側では、版胴1b側での原稿の読み取り、排版、製版、給版待ちとなる。
▲4▼次に、ドラムユニット100bを孔版印刷装置300Aの本体フレーム301Aから着脱手段59bを介して取り外し、このドラムユニット100bを着脱手段59を介して製給版装置350の本体フレーム351内に装着・セットする。そして、ユーザが2枚目の原稿画像Abを原稿読取装置79のコンタクトガラス80上の所定位置に載置・セットすると、原稿サイズ検知センサ96が原稿画像Abの存在およびそのサイズ(例えばA3縦)を検知して制御装置200Bにサイズ検知信号を送信する。
【0155】
▲5▼次に、操作パネル170Bの製版スタートキー171を押下すると、製版スタート信号が生成され、これが制御装置200Bに入力されることにより該製版スタート信号がトリガとなって、版胴1b側に対応した動作例1の▲4▼ないし▲6▼と同様の動作が行われる。
【0156】
▲6▼上述した▲2▼ないし▲5▼と同様の動作内容で、今度は版胴1b側での排版、原稿の読み取り、製版、給版動作が自動的に行われる。なお、これらの動作は、制御装置200を制御装置200Bに読み替えると共に、各構成要素の符号の末尾の符号をa→bと変更して読み替えるだけで容易に理解し実施できるので、これ以上の説明を省略する。
【0157】
▲7▼版胴1b側の給版動作が終了した後、その版胴1bを有するドラムユニット100bを着脱手段59を介して製給版装置350の本体フレーム351から取り外し、孔版印刷装置300Aの本体フレーム301A内に着脱手段59bを介して装着・セットする。制御装置200Aにより、製版済みのマスタ33a,33bを巻装された各版胴1a,1bを有する各ドラムユニット100a、100bが共に本体フレーム301A内へ装着・セットされたことが、図8に示す各着脱コネクタ74A,74B同士の電気的な結合により送信される信号によって判断されると、印刷待ちとなる。このとき、液晶表示部177に「長画像印刷モード設定キー174を押して下さい」との表示がなされるので、操作パネル170Aの長画像印刷モード設定キー174を押下すると、長画像印刷モード表示器175が点灯する。これにより、動作例1の▲9▼と同様の長画像印刷モードに係る天地移動調整が自動的に行われた後、動作例1と同様の給紙、版付け印刷、排紙動作が行われる。
【0158】
▲8▼次に、操作パネル170Aのテンキー173で印刷枚数をセットし、プリントキー179を押下すると上記版付けと同様の動作で、給紙、印刷、排紙の各動作がセットした印刷枚数分繰り返して行われ、孔版印刷の全動作が終了する。
(動作例6)
動作例6では、製給版装置350側において図16(a),(b)に示すような2枚の原稿画像Aa,Abを手動操作で原稿読取装置79のコンタクトガラス80上に順次載置して読み込ませ、これらの画像情報に応じて製版・給版動作を行った後で、孔版印刷装置300A側において図17に示すような長い印刷画像Cを得る場合の動作例である。動作例6では、制御装置200Bの主として第2の機能および制御装置200Aの上記機能が使用される。
動作例6は、ドラムユニット100a、100bの着脱操作が動作例5と同様にして行われる以外は、製給版装置350側における排版、原稿の読み取り、製版、給版動作等が実施形態1の動作例2と同様に行われる。それ故に、動作例6は、実施形態1の動作例2および実施形態2の動作例5等から容易に理解して実施できるので、その説明の詳細を省略する。
(実施形態3)
図18ないし図20に請求項9記載の印刷システムに係る実施形態2を示す。
実施形態3は、実施形態2の印刷システムと比較して、図18ないし図20にそれぞれ二点鎖線で示すように、製給版装置350と孔版印刷装置300Aとを通信手段としての通信ケーブル160で接続したこと、これに伴い制御装置200Aと制御装置200Bと操作パネル170Aの長画像印刷モード設定キー174、長画像印刷モード表示器175と操作パネル170Bの製版スタートキー171等とが、同通信ケーブル160で接続されていることが主に相違する。
【0159】
上述したようなネットワークが組まれることにより、各操作パネル170A,170Bの各種キー、すなわち製版スタートキー171、テンキー173、長画像印刷モード設定キー174、プリントキー179を実施形態1の動作例3や4に準じて適宜押下することにより、実施形態3の構成において、実施形態1の動作例3や4と同様の動作を行うことができる。
実施形態1の動作例3や4に対応する実施形態3の動作は、ドラムユニット100a、100bの着脱操作が動作例5と同様にして行われる以外は、製給版装置350側における排版、原稿の読み取り、製版、給版動作等が実施形態1の動作例3や4と同様に行われる。それ故に、実施形態1の動作例3や4に対応する実施形態3の動作例は、実施形態1の動作例3や4および実施形態2の動作例5等から容易に理解して実施できるので、その説明の詳細を省略する。
【0160】
なお、実施形態3は、上記構成例に限らず、通信ケーブル160で接続されていてネットワークを組まれていることに着目して、例えば操作性向上のために、操作パネル170B側に操作パネル170A側の各種キーを付加、すなわち製版スタートキー171、長画像印刷モード設定キー174やプリントキー179等を付加することにより、製給版装置350側の操作パネルだけで操作するようなことも可能である。
上記画像情報や上記各画像情報を生成する原稿読取装置79に代えて、孔版印刷装置200や製給版装置350の外部から上記画像情報や上記各画像情報を受信する受信手段として、例えばパソコン・コントローラ等を設けることもできるし、また原稿読取装置79に上記受信手段としての例えばパソコン・コントローラ等を付加して構成することもできる。
【0161】
本発明の実施形態は、上述したような2つの版胴を有する実施形態等に限定されず、3つ以上の版胴を有する複胴式の印刷装置においても適用できることは言うまでもない。
以上述べたとおり、本発明を実施例を含む特定の実施形態等について説明したが、本発明の実施形態は、上述した実施形態等に限定されるものではなく、これらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
【0162】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上述したような従来装置の有する問題点を解決して新規な印刷装置を提供することができる。請求項毎の効果を挙げれば次のとおりである。
請求項1記載の発明によれば、制御手段は、長画像印刷モード設定手段からの信号に基づき、各画像情報に応じて各版胴毎にマスタを製版・給版するように製版給版手段を制御し、かつ、天地移動調整を製版画像長さまで行うように天地移動調整手段を制御することにより、長画像印刷モードに係る動作を行えるので、例えば縮小製版をするというような煩わしい操作をすることなく、所望する画像情報とおりの製版画像長さ以上の印刷画像を簡単な操作で得ることができる。
【0163】
請求項2記載の発明によれば、制御手段は、各画像情報が複数の原稿に亘って設定されているとき、複数の原稿を読取部に順次載置する操作が行われるのと並行して、その載置された複数の原稿を順次読み取るように原稿読取手段を制御するので、請求項1記載の発明の効果を奏する。
【0164】
請求項3記載の発明によれば、、制御手段は、各画像情報が複数の原稿に亘って設定されているとき、複数の原稿の全てを読取部に載置する操作が行われた後、複数の原稿の全てを読み取るように原稿読取手段を制御するので、請求項1記載の発明の効果を奏する。
【0165】
請求項4記載の発明によれば、制御手段は、各画像情報が複数の原稿に亘って設定されているとき、複数の原稿を順次読取部に搬送するように自動原稿搬送手段を制御し、かつ、読取部に搬送された複数の原稿を順次読み取るように原稿読取手段を制御するので、請求項1記載の発明の効果を奏する。
【0166】
請求項5記載の発明によれば、制御手段は、画像情報がマスタの製版画像の長さよりも長い原稿で設定されているとき、給紙方向の最上流側に配設された最上流位版胴に巻装するマスタに対応した分の長い原稿を読取部に搬送するように自動原稿搬送手段を制御し、かつ、読取部に搬送された分の長い原稿を読み取るように原稿読取手段を制御した後、最上流位版胴に隣る下流位版胴に巻装するマスタに対応した分の長い原稿を読取部に搬送するように自動原稿搬送手段を制御し、かつ、読取部に搬送された分の長い原稿を読み取るように原稿読取手段を制御するので、請求項1記載の発明の効果を奏する。
【0167】
請求項6記載の発明によれば、制御手段は、用紙長さ検知手段からの信号に基づいて、印刷用紙の給紙方向の長さが製版画像長さの複数倍以上であるときに、印刷を許可し、印刷用紙の給紙方向の長さが製版画像長さの複数倍未満であるときに、上記印刷を不能にするので、下流側に配設された版胴上のインキが該版胴上の製版済みのマスタに印刷用紙を押し付ける押圧手段に付着することにより、印刷用紙の裏面側等を上記押圧手段に付着したインキで汚すというような不具合の発生を未然に防止することができる。
【0168】
請求項7記載の発明によれば、天地移動調整制御手段は、複数の版胴のうち、給紙方向の最上流側に配設された最上流位版胴からのみ天地移動調整を行うべく天地移動調整手段を制御するので、請求項1ないし6の何れか一つに記載の発明の効果に加えて、印刷用紙に対する印刷画像の天地方向の位置ずれを生じることなく、その画像位置合わせを各版胴毎に容易に行える。
【0169】
請求項8記載の発明によれば、製給版装置と印刷装置と複数の版胴とから構成される印刷システムにおいても、制御手段は、長画像印刷モード設定手段からの信号に基づき、天地移動調整を製版画像長さまで行うように天地移動調整手段を制御することにより、長画像印刷モードに係る動作を行えるので、例えば縮小製版をするというような煩わしい操作をすることなく、所望する画像情報とおりの製版画像長さ以上の印刷画像を簡単な操作で得ることができる。
【0170】
請求項9記載の発明によれば、製給版装置と印刷装置と長画像印刷モード設定手段と制御手段と複数の版胴とから構成され、かつ、製給版装置と印刷装置と長画像印刷モード設定手段と制御手段とが通信手段で接続されている印刷システムにおいても、制御手段は、長画像印刷モード設定手段からの信号に基づき、各画像情報に応じて各版胴毎にマスタを製版・給版するように製版給版手段を制御し、かつ、天地移動調整を製版画像長さまで行うように天地移動調整手段を制御することにより、長画像印刷モードに係る動作を行えるので、例えば縮小製版をするというような煩わしい操作をすることなく、所望する画像情報とおりの製版画像長さ以上の印刷画像を簡単な操作で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施形態1に係る制御構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態1に係る孔版印刷装置を本体フレームの手前側から見たときの概略的な正面図である。
【図3】実施形態1等における原稿読取装置の概略的な正断面図である。
【図4】実施形態1等における製版給版装置の概略的な正面図である。
【図5】実施形態1等における操作パネルの平面図である。
【図6】実施形態1等における用紙サイズ検出機構を示す要部の斜視図である。
【図7】実施形態1等における着脱手段およびドラムユニット周りの要部の一部断面側面図である。
【図8】実施形態1等における版胴駆動装置、駆動力伝達手段およびドラムユニット周りの要部の側断面図である。
【図9】(a)は、実施形態1等における着脱駆動部の駆動ギヤとドラムユニットのドラムギヤとが噛合連結する前の状態を示す要部の側面図、(b)は、実施形態1等における着脱駆動部の駆動ギヤとドラムユニットのドラムギヤとが噛合連結した状態を示す要部の側面図である。
【図10】実施形態1等における着脱駆動部の駆動ギヤとドラムユニットのドラムギヤとが噛合連結する状態を示す斜視図である。
【図11】実施形態1等における版胴のホームポジションセンサ周りの要部の斜視図である。
【図12】実施形態1等における天地移動調整手段、天地移動手段および版胴駆動装置周りの要部の斜視図である。
【図13】実施形態1等の動作を補足説明する図であって、第1版胴の着脱位置等を説明した説明図である。
【図14】実施形態1等の動作を補足説明する図であって、第2版胴の着脱位置等を説明した説明図である。
【図15】実施形態1等を補足説明する図であって、各版胴に初期位相差を設けたことを説明した説明図である。
【図16】(a)は、実施形態1等における第1版胴用の原稿画像および製版画像の平面図、(b)は、実施形態1等における第2版胴用の原稿画像および製版画像の平面図である。
【図17】長画像印刷モードが実行された印刷画像の平面図である。
【図18】実施形態2および3における孔版印刷装置側での制御構成を示すブロック図である。
【図19】実施形態2および3における製給版装置側での制御構成を示すブロック図である。
【図20】実施形態2および3において孔版印刷装置および製給版装置が印刷システムを構成している状態を示す概略的な正面図である。
【符号の説明】
1a,1b 版胴
20 給紙装置
33a,33b マスタ
42a,42b 排版装置
50a,50b 製版給版手段としての製版給版装置
79 原稿読取手段としての原稿読取装置
80 読取部としてのコンタクトガラス
93 画像センサ
94 自動原稿搬送手段としてのADFユニット
95 原稿サイズ検知手段としての原稿サイズ検知センサ
96 原稿サイズ検知手段としての原稿サイズ検知センサ
98 搬送モータ
99 スキャナモータ
100a,100b ドラムユニット
106 画像処理装置
119a,119b 用紙長さ検知手段としての縦サイズ検知センサ
120 版胴駆動装置
121 駆動手段としてのメインモータ
125a,125b 着脱駆動部
127 駆動力伝達手段
140 天地移動調整手段
143 天地移動手段
144 回転伝達手段
148 天地駆動モータ
170,170A,170B 操作パネル
174 長画像印刷モード設定手段としての長画像印刷モード設定キー
175 長画像印刷モード表示手段としての長画像印刷モード表示器
200,200A 制御手段、天地移動調整制御手段としての制御装置
300,300A 印刷装置の一例としての孔版印刷装置
350 製給版装置
301,301A,351 装置本体としての本体フレーム
Aa,Ab,Ac 原稿画像
Ba,Bb 製版画像
C 印刷画像
La,Lb 製版画像長さ
X 給紙方向
Y 用紙幅方向

Claims (9)

  1. 複数の版胴を有し、マスタを各版胴に巻装し、上記各版胴上のマスタにインキを供給して上記各版胴上のマスタに印刷用紙を押し付けることにより、印刷用紙に連続的に印刷を行う印刷装置において、
    印刷用紙に印刷すべき印刷画像に対応した画像情報がマスタの製版画像長さを超えるときに、上記画像情報を上記各版胴毎に巻装されるマスタに振り分け、該振り分けられた各画像情報に応じて上記各版胴毎に巻装されるマスタを製版・給版し、上記画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙に形成する長画像印刷モードを設定するための長画像印刷モード設定手段と、
    上記各版胴毎にマスタを製版・給版するための製版給版手段と、
    印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記製版画像長さまで上記各版胴毎に行うことが可能な天地移動調整手段と、
    上記長画像印刷モード設定手段からの信号に基づき、上記各画像情報に応じて上記各版胴毎にマスタを製版・給版するように上記製版給版手段を制御し、かつ、上記天地移動調整を上記製版画像長さまで行うように上記天地移動調整手段を制御する制御手段とを有し、
    上記長画像印刷モードに係る動作を行うことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置において、
    複数の原稿を順次載置して読み取る読取部を備えた原稿読取手段を有し、
    上記制御手段は、上記各画像情報が上記複数の原稿に亘って設定されているとき、上記複数の原稿を上記読取部に順次載置する操作が行われるのと並行して、その載置された上記複数の原稿を順次読み取るように上記原稿読取手段を制御することを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1記載の印刷装置において、
    複数の原稿の全てを載置して読み取ることが可能な読取部を備えた原稿読取手段を有し、
    上記制御手段は、上記各画像情報が上記複数の原稿に亘って設定されているとき、上記複数の原稿の全てを上記読取部に載置する操作が行われた後、上記複数の原稿の全てを読み取るように上記原稿読取手段を制御することを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1記載の印刷装置において、
    複数の原稿を順次読み取る読取部に該複数の原稿を自動的に順次搬送する自動原稿搬送手段と、上記読取部に搬送された上記複数の原稿を順次読み取る原稿読取手段とを有し、
    上記制御手段は、上記各画像情報が上記複数の原稿に亘って設定されているとき、上記複数の原稿を順次上記読取部に搬送するように上記自動原稿搬送手段を制御し、かつ、上記読取部に搬送された上記複数の原稿を順次読み取るように上記原稿読取手段を制御することを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1記載の印刷装置において、
    複数の原稿を読み取る読取部に自動的に順次搬送する自動原稿搬送手段と、上記読取部に搬送された上記複数の原稿を順次読み取る原稿読取手段とを有し、上記複数の版胴は、給紙方向に並設されており、
    上記制御手段は、上記画像情報が上記マスタの製版画像の長さよりも長い原稿で設定されているとき、上記給紙方向の最上流側に配設された最上流位版胴に巻装するマスタに対応した分の上記長い原稿を上記読取部に搬送するように上記自動原稿搬送手段を制御し、かつ、上記読取部に搬送された分の上記長い原稿を読み取るように上記原稿読取手段を制御した後、上記最上流位版胴に隣る下流位版胴に巻装するマスタに対応した分の上記長い原稿を上記読取部に搬送するように上記自動原稿搬送手段を制御し、かつ、上記読取部に搬送された分の上記長い原稿を読み取るように上記原稿読取手段を制御することを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか一つに記載の印刷装置において、
    印刷用紙の給紙方向の長さを検知する用紙長さ検知手段を有し、
    上記制御手段は、上記用紙長さ検知手段からの信号に基づいて、印刷用紙の上記給紙方向の長さが上記製版画像長さの複数倍以上であるときに、印刷を許可し、印刷用紙の上記給紙方向の長さが上記製版画像長さの複数倍未満であるときに、上記印刷を不能にすることを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか一つに記載の印刷装置において、
    上記天地移動調整手段は、上記各版胴の回転方向の位相を印刷用紙に対して相対的に変えることにより、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記各版胴毎に個別に行う構成を有し、
    上記複数の版胴のうち、給紙方向の最上流側に配設された最上流位版胴からのみ上記天地移動調整を行うべく上記天地移動調整手段を制御する天地移動調整制御手段を有することを特徴とする印刷装置。
  8. 印刷用紙に印刷すべき印刷画像に対応した画像情報がマスタの製版画像長さを超えるときに、装着される版胴毎に上記画像情報を振り分け、その振り分けられた各画像情報に応じて上記版胴毎にマスタを製版・給版するための製版給版手段を備え、上記版胴が着脱自在である製給版装置と、
    製版済みのマスタが巻装された複数の上記版胴が上記印刷装置に装着されたときに、上記画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙に形成する長画像印刷モードを設定するための長画像印刷モード設定手段、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記製版画像長さまで上記各版胴毎に行うことが可能な天地移動調整手段、および上記長画像印刷モード設定手段からの信号に基づき、上記天地移動調整を上記製版画像長さまで行うように上記天地移動調整手段を制御する制御手段を備え、複数の上記版胴が着脱自在であって上記製版給版手段を有していない印刷装置と、
    上記製給版装置と上記印刷装置との間で相互に使用可能な上記複数の版胴と、
    から構成されることを特徴とする印刷システム。
  9. 装着される版胴毎に画像情報に応じてマスタを製版・給版するための製版給版手段を備え、上記画像情報がマスタの製版画像長さを超えるときに、上記画像情報を上記版胴毎に巻装されるマスタに振り分け、該振り分けられた各画像情報に応じて上記版胴毎に巻装されるマスタを製版・給版するための、複数の上記版胴が着脱自在である製給版装置と、
    印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記製版画像長さまで上記各版胴毎に行うことが可能な天地移動調整手段を備え、複数の上記版胴が着脱自在であって上記製版給版手段を有していない印刷装置と、
    製版済みのマスタが巻装された複数の上記版胴が上記印刷装置に装着されたときに、上記画像情報に対応した印刷画像を1枚の印刷用紙に形成する長画像印刷モードを設定するための長画像印刷モード設定手段と、
    上記長画像印刷モード設定手段からの信号に基づき、上記各画像情報に応じて上記各版胴毎にマスタを製版・給版するように上記製版給版手段を制御し、かつ、上記天地移動調整を上記製版画像長さまで行うように上記天地移動調整手段を制御する制御手段と、
    上記製給版装置と上記印刷装置との間で相互に使用可能な複数の上記版胴とから構成され、かつ、上記製給版装置と上記印刷装置と長画像印刷モード設定手段と制御手段とが通信手段で接続されていることを特徴とする印刷システム。
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