JP3566367B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、製版されたマスタを版胴の外周面上に巻装して印刷を行う孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、簡便な印刷方法としてデジタル式感熱孔版印刷が知られている。これは、感熱孔版マスタ(以下、マスタという)に微細な発熱素子が1列に並んだサーマルヘッドを接触させ、この発熱素子に対しパルス的に通電を行いながらマスタをプラテンローラー等で搬送することで、マスタに画像情報に基づいた穿孔画像を熱溶融穿孔形成させた後、この穿孔されたマスタを版胴に巻装させ、プレスローラー等の押圧部材によって印刷用紙を版胴の外周面に押圧させることで版胴の開孔部及びマスタの穿孔部からインキを滲出させ、このインキを印刷用紙に転移させて印刷画像を得るものである。
【0003】
このデジタル式感熱孔版印刷を行う孔版印刷装置では、印刷が終了して原稿を変更した後、次の印刷を行う際に、使用者が製版スタートキーを押すことにより排版手段が版胴から使用済みのマスタを剥離し、製版手段によって新しく製版されたマスタを版胴に自動的に巻装させるように構成されている。これは、印刷終了直後に版胴より使用済みのマスタを剥離すると、次の印刷に先立って新しい製版済みマスタが巻装されるまでは版胴の外周が大気に晒された状態で放置されることとなり、この放置状態が長時間に及ぶと良好な印刷が行われないことがあるため、使用済みのマスタを版胴の外周面に巻装させておくためである。
【0004】
しかし、上述のように使用済みのマスタを版胴に巻装させたまま放置しておくと、印刷装置使用者が交代して製版スタートキーを押さずに印刷スタートキーまたは試し刷りキーを押した場合には、前使用者の原稿がそのまま印刷されてしまう。このことは、原稿の内容が他の使用者に知られては困る内容のものや複製されては困る内容のものであるとき、大きな問題となる。
この問題点を解決するため、原稿の機密漏洩を防止する機密保持モードを設け、このモード設定時においては、機密原稿を製版したマスタを廃棄すると共に新しい未製版のマスタを版胴に巻装させることにより、原稿の機密を保持する技術が特開昭59−198185号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に開示された技術では、機密保持モード時において未製版のマスタを版胴に巻装させるため、マスタが無駄となってコストアップしてしまうという問題点がある。そこで、原稿をセットした状態でスタートキーを押すと排版動作に続いて製版動作、印刷動作を自動的に行い、原稿をセットしない状態でスタートキーを押すと印刷動作のみを行う孔版印刷装置において、機密保持キーからの入力がメモリーに入力されると、原稿がセットされていない状態では印刷動作を行わないように構成され、マスタを無駄にすることなく原稿の機密を保持する孔版印刷装置が特開昭63−74679号公報に開示されている。
【0006】
ところで、最近の多くの孔版印刷装置には、印刷に先立って、印刷用紙に対する原稿画像の位置や原稿画像の濃度を確認するため、少数の印刷を行う試し刷り機能を割り付けられた試し刷りキーが設けられている。また、原稿画像の多様化により複数種類の色での印刷画像が要求され、これに対応するために色替えを容易に行うべく版胴を装置本体に対して着脱自在とした孔版印刷装置が主流となっている。これらの孔版印刷装置に特開昭59−198185号公報及び特開昭63−74679号公報にそれぞれ開示された技術を適用し、機密保持モード状態で印刷動作を規制することにより原稿の機密保持を行おうとしても、試し刷りキーが押された場合には原稿の機密が保持されずにそのまま印刷されてしまい、また、装置本体より版胴を離脱させ、巻装されたマスタを版胴から剥離させることによりその内容を判読することができ、機密保持を行うことができないという問題点がある。
本発明は、上記問題点を解決し、原稿の機密保持を確実に行うことができる孔版印刷装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、外周面上に製版済みマスタを巻装して回転駆動される多孔性円筒状の版胴を有する印刷部と、マスタを製版し前記製版済みマスタを前記版胴に巻装させる製版部と、前記版胴の外周面上より使用済みのマスタを剥離、廃棄する排版部と、印刷スタートキーと、製版スタートキーとを具備し、前記印刷スタートキーが押されたときには前記印刷部を作動させて印刷を行い、前記製版スタートキーが押されたときには前記排版部によって前記版胴の外周面上より前記使用済みのマスタを除去した後、前記製版部によって前記版胴の外周面上に新しい製版済みマスタを巻装させる孔版印刷装置において、印刷を行う者以外にその印刷物の内容を知られたくない場合に機密保持モードを設定する機密保持キーと、前記機密保持キーが押されたときには前記製版スタートキーからの入力のみを有効とすると共に、前記機密保持モード時において前記製版スタートキー以外のキーが押された場合には前記機密保持モードを継続し、前記製版スタートキーが押されたときのみ前記機密保持モードを解除させる制御手段とを具備し、前記版胴が孔版印刷装置本体に対して着脱自在であり、前記制御手段は前記機密保持キーが押されたときに前記版胴の前記孔版印刷装置本体からの離脱を禁止することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置において、さらに前記機密保持モードが解除されるまで前記機密保持モードが設定されたことを記憶する記憶手段を有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の孔版印刷装置において、さらに前記版胴の前記孔版印刷装置本体からの離脱の禁止は前記孔版印刷装置の電源オフ時にも継続されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置において、さらに前記制御手段は前記機密保持キーが押されたときに前記版胴を所定の位置まで回転させることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置において、さらに前記機密保持モード時において印刷不可であることを表示する表示装置を有することを特徴とする。
【0009】
【作用】
請求項1記載の発明によれば、機密保持キーが押されると、制御手段は製版スタートキーからの入力のみを有効とすると共に、製版スタートキーが押されたときのみ機密保持モードを解除し、記憶手段は、機密保持キーが押されると、製版スタートキーが押されて機密保持モードが解除されるまで、機密保持モードが設定されたことを記憶する。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、機密保持キーが押されると、制御手段は版胴の装置本体からの離脱を禁止する。
【0011】
【実施例】
図1は、本発明の一実施例を採用した孔版印刷装置を示している。同図において孔版印刷装置1は、印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6から主に構成されている。
【0012】
印刷部2は、版胴7、インキ供給手段8、プレスローラー9から主に構成されている。
【0013】
ステンレス薄板をエッチング加工したもの、あるいはニッケル電鋳された薄板により円筒状に形成された版胴7は、0.25〜1.0mm程度の間隔で直径0.15〜0.5mm程度の孔を、その外周面上に多数穿設されており、後述するモーター12によって回転駆動される。また、版胴7の外周面上には、ポリエステルまたはステンレスの細線等で織られたメッシュ数#100〜400程度の図示しないメッシュスクリーンが1〜3層程度巻装されている。さらに版胴7の外周面上には、版胴7の軸線と同方向に延在するステージ部10と、ステージ部10と共にマスタの先端を挟持するクランパー11とが配設されている。クランパー11は支軸11aに回動自在に支持され、ステージ部10に対して接離自在に設けられている。
【0014】
版胴7の内部には、インキ供給手段8が配設されている。インキ供給手段8は、インキ供給パイプ13、インキローラー14、ドクターローラー15から主に構成されている。
【0015】
版胴7の支持軸を兼ねたインキ供給パイプ13は、一端を孔版印刷装置1の筐体側板に回転自在に支持されており、その表面には、版胴7の内部にインキを供給するための無数の小さな孔が穿設されている。インキ供給パイプ13の下方には、インキローラー14とドクターローラー15とが配設されている。版胴7の側板に回転自在に支持されたインキローラー14は、その外周面を版胴7の内周面と当接させており、インキ供給パイプ13より供給されたインキを版胴7に供給する。インキローラー14の近傍には、回転自在なドクターローラー15が配設されている。ドクターローラー15は、その外周面とインキローラー14の外周面との間に僅かな間隙が生じるように配設されており、インキローラー14との外周面の近接部において、楔状のインキ溜まり16を形成している。インキ供給パイプ13よりインキ溜まり16へと供給されたインキは、インキローラー14とドクターローラー15との間隙を通過することにより均一な層状とされ、インキローラー14の外周面に供給される。
【0016】
図2に版胴7の駆動機構を示す。
版胴7の一方の側板7aの外方には、インキ供給パイプ13を中心としたギヤ17が、側板7aと僅かに隙間をもってインキ供給パイプ13の図示しない段部に固着されている。インキ供給パイプ13の図示しない先端部は、ギヤ17を貫通して、孔版印刷装置1の図示しない筐体側板に支持されている。側板7aには、版胴7の外周縁寄りに配置され、軸方向に延出するドグ25とが固着されている。また、一方の側板7aと他方の7bの外方には、版胴7を持ち運ぶための略コ字状を呈した図示しない取手が、版胴7を軸方向に跨ぐようにインキ供給パイプ13に取り付けられている。他方の側板7b側の図示しない取手の側板には、インキ供給パイプ13へ供給するインキを補充するための図示しないインキ供給装置が設けられている。
【0017】
ギヤ17は、ギヤ部17aとフランジ部17bとを有しており、ギヤ部17aが側板7a側に位置するように配設され、フランジ部17bの一部が切り欠かれている。ギヤ17の近傍には、ギヤ部17aと噛合するギヤ部18aとフランジ部18bとを有し、孔版印刷装置1の筐体に回転自在に支持された支軸18cに固着されたギヤ18が配設されている。ギヤ18は、フランジ部18bが側板7a側に位置するように配設され、フランジ部18bの一部がフランジ部17bと同様に切り欠かれている。ギヤ17とギヤ18とは、互いの切り欠き部が一致した状態においてのみ係脱自在となっており、他の状態では噛み合った各ギヤ部17a,18aが各フランジ部17b,18bに挟まれて、係合状態を解除できないように構成されている。版胴7は、孔版印刷装置1の筐体に設けられた図示しないレール部材に、前述の図示しない取手を係合可能に構成されており、各フランジ部17b,18bの切り欠き部が一致する図の状態において、図の白抜き矢印で示す方向に抜き出すことにより、孔版印刷装置1からの取り外しが可能となっている。
【0018】
版胴7の回転に伴って移動するドグ25の円軌道上には、ホームポジションセンサー26と機密モード位置センサー27とが配設されている。各センサー26,27は、孔版印刷装置1の筐体に取り付けられており、ドグ25がその検知部を通過する際に、後述する制御手段24へ向けて信号を出力する。ホームポジションセンサー26は、フランジ部17bの切り欠き部とフランジ部18bの切り欠き部とが一致する位置においてドグ25を検知するように配設されている。
【0019】
支軸18cの、筐体に回転自在に支持された位置とギヤ18を固着した位置との間の位置には歯付プーリー19が固着されており、この歯付プーリー19は、孔版印刷装置1の筐体に取り付けられたモーター12の出力軸端に固着された歯付プーリー20と、タイミングベルト21によって連結されている。モーター12の出力軸にはエンコーダー22が設けられており、モーター12は、孔版印刷装置1の筐体に取り付けられたパルス検出センサー23によってその回転角度を検出され、検出された角度信号は、図示しないパルスカウンター及び比較器を通過した後、後述する制御手段24に入力される。
【0020】
上述の構成により、モーター12の回転力が、その出力軸、歯付プーリー20、タイミングベルト21、歯付プーリー19、支軸18c、ギヤ18、ギヤ17と伝達されて、版胴7がインキ供給パイプ13を中心に回転駆動される。
【0021】
版胴7の下方には、図示しない揺動手段に支持され、その外周面を版胴7の外周面に対して接離自在に設けられた回転自在なプレスローラー9が配設されている。プレスローラー9は、後述する給紙部4より給送される印刷用紙を版胴7に押圧し、印刷用紙に印刷画像を形成させる。
【0022】
印刷部2の上方及び右方には、製版部3が配設されている。製版部3は、マスタ貯容手段28、製版手段29、切断手段30、搬送手段31、原稿読取部32等から主に構成されている。
【0023】
マスタ貯容手段28は、孔版印刷装置1の筐体に固着されたマスタ貯容部材33等から主に構成されている。マスタ貯容部材33は、マスタ34をロール状に巻成したマスタロール35の芯部35aを回転自在に支持している。
【0024】
マスタ貯容手段28の左方には、製版手段29が配設されている。製版手段29は、プラテンローラー36、サーマルヘッド37等から主に構成されている。プラテンローラー36は、図示しない筐体の側板に回転自在に支持され、図示しないステッピングモーターによって回転駆動される。多数の発熱素子を有するサーマルヘッド37は、図示しない筐体の側板に取り付けられており、図示しない付勢手段によって付勢され、プラテンローラー36に圧接されている。
【0025】
製版手段29のマスタ搬送方向下流側には、筐体に取り付けられた固定刃30aと、この固定刃30aに対して回転移動する可動刃30bとからなる切断手段30が配設されている。切断手段30のマスタ搬送方向下流側には、図示しない駆動手段で回転駆動される駆動ローラー31a,31cと、各駆動ローラー31a,31cと連れ回りする従動ローラー31b,31dとから構成される搬送ローラー対等からなる搬送手段31、及びマスタの搬送を補助するガイド板38,39等がそれぞれ配設されている。
【0026】
印刷部2の上方であって筐体の上部には、原稿画像を読み取る原稿読取部32が配設されている。原稿読取部32は、ADFユニット40、コンタクトガラス41、蛍光灯42、ミラー群43、縮小レンズ44、画像読取センサー45等を有する周知の構成である。
【0027】
製版部3の下方には、給紙部4が配設されている。給紙部4は、給紙トレイ46、給紙ローラー47、分離手段48、レジストローラー対49等から主に構成されている。
【0028】
その上面に印刷用紙50を積載される給紙トレイ46は、印刷用紙50の増減と連動して、筐体に上下動自在に支持されている。また、給紙トレイ46には、サイドフェンス51と、サイドフェンス51の移動に伴って印刷用紙50の幅を検知する印刷用紙幅検知センサー52とが設けられている。給紙ローラー47は、給紙トレイ46上の最上位の印刷用紙50と当接するように設けられており、図示しない駆動手段で回転駆動される。図示しない駆動手段で回転駆動される駆動ローラー48aと、駆動ローラー48aと当接するように筐体側板に固設された分離ローラー48bとからなる分離手段48は、駆動ローラー48aを給紙トレイ46上の最上位の印刷用紙50と当接させるように設けられており、給紙ローラー47によって複数枚の印刷用紙が引き出された場合、その最上位の1枚のみを分離するように構成されている。レジストローラー対49は、分離手段48によって給送された印刷用紙50を啣え込み、版胴7の回転及びプレスローラー9の揺動動作と同期して、版胴7の外周面とプレスローラー9との間に印刷用紙50を給送する。
【0029】
印刷部2の左方には、排版部5が配設されている。排版部5は、上部排版部材53、下部排版部材54、排版ボックス55、圧縮板56等から主に構成されている。
【0030】
上部排版部材53は、図示しない駆動手段で回転駆動される駆動ローラー57と従動ローラー58、及び各ローラー間に掛け渡されたゴムベルト59から構成されている。下部排版部材54は、駆動ローラー57と図示しないギヤによって連結され回転駆動される駆動ローラー60と従動ローラー61、及び各ローラー間に掛け渡されたゴムベルト62から構成されている。下部排版部材54は、駆動ローラー57の支軸を中心に、図示しない移動手段によって左右方向に移動自在に設けられており、駆動ローラー60の外周面は、版胴7の外周面に対して接離自在となるように構成されている。内部に使用済みマスタを貯容する排版ボックス55は、筐体に対して着脱自在に設けられており、その上方には、図示しない昇降手段によって図の実線位置と破線位置とを選択的に取り得る上下動自在な圧縮板56が配設されている。
【0031】
排版部5の下方には、排紙部6が配設されている。排紙部6は、剥離爪63、従動ローラー64、駆動ローラー65、ゴムベルト66、吸引ファン67、排紙トレイ68等から主に構成されている。
【0032】
版胴7の外周面からインキを転移された印刷用紙50を剥離させる剥離爪63は、図示しない筐体側板に回動自在に支持され、その先端を版胴7の外周面に対して接離自在に配設されている。剥離爪63は図示しない揺動手段によって揺動され、その揺動は、版胴7の外周面上に存在するクランパー11等の障害物がその先端と干渉しないように、版胴7の回転と同期が取られている。従動ローラー64と駆動ローラー65とは、筐体側板に回転自在に支持されており、各ローラー間には、表面に複数の開孔を有するゴムベルト66が掛け渡されている。駆動ローラー65は図示しない駆動手段で回転駆動され、この回転力はゴムベルト66を介して従動ローラー64に伝達される。従動ローラー64と駆動ローラー65との間の下方には、ゴムベルト66の表面に印刷画像を形成された印刷用紙50を吸引するための吸引ファン67が配設されている。駆動ローラー65の印刷用紙搬送方向下流側には、印刷画像を形成された印刷用紙50を積載する排紙トレイ68が配設されている。排紙トレイ68は、筐体に着脱自在に取り付けられている。
【0033】
筐体内部には、孔版印刷装置1の動作を制御する制御手段24が配設されている。制御手段24については後述する。
【0034】
図3は、孔版印刷装置1の操作パネルを示している。同図において、筐体の上部前面に設けられた操作パネル69は、その上面に製版スタートキー70、印刷スタートキー71、試し刷りキー72、ストップキー73、テンキー74、エンターキー75、クリアキー76、プログラムキー77、拡大縮小キー78、印刷速度設定キー79、連写キー80、7セグメントLEDからなる表示装置81、LCDからなる表示装置82等の周知の構成の他、機密保持キー83と機密保持モード状態を表示するLEDからなる機密保持モード表示手段84とを有している。操作パネル69からの動作指令は制御手段24に向けて出力され、制御手段24からは各表示装置81,82と機密保持モード表示手段84への表示指令が送られる。
【0035】
図4は、制御手段24の回路ブロック図を示している。同図において、制御手段24はCPU85、記憶手段としてのRAM86、ROM87から構成されている。
【0036】
CPU85には、画像読取部32で読み取られ、その内部の原稿画像読取回路で処理された画像データと、パルス検出センサー23で検出され、図示しないパルスカウンター及び比較器を通過したモーター12の角度信号と、操作パネル69からの出力信号と、ホームポジションセンサー26からの出力信号と、機密モード位置センサー27からの出力信号とが入力される。入力された各信号は、ROM87に記憶された動作プログラムに基づいて演算処理され、印刷部2、給紙部4及び排紙部6を制御する主駆動回路と、製版部3を制御する製版駆動回路と、排版部5を制御する排版駆動回路とにそれぞれ動作信号として出力される。
【0037】
RAM86には、CPU85によってROM87より呼び出された動作プログラムが一時的に書き込まれる。書き込まれた動作プログラムは、操作パネル69からの入力によって書き換えられる。また、RAM86には、オペレーターによって機密保持キー83が押されたときにのみ、機密保持モードプログラムが書き込まれる。RAM86には図示しないバックアップメモリーが設けられており、書き込まれた機密保持モードプログラムのみは、孔版印刷装置1のメイン電源が切られても消去されないように構成されている。RAM86に書き込まれた機密保持モードプログラムは、操作パネル69からの入力によって書き換えることはできず、製版スタートキー70が押されたときのみ消去される。
【0038】
ROM87には、孔版印刷装置1の各アクチュエーターを作動させる複数の動作プログラムが記憶されている。各動作プログラムのうち、オペレーターによって機密保持キー83が押された機密保持モード時においては、製版スタートキー70からの入力のみを有効とし、印刷スタートキー71と試し刷りキー72からの入力を無視する機密保持モードプログラムが記憶されており、CPU85からの動作信号は、製版駆動回路と排版駆動回路とにのみ出力される。
【0039】
上記構成に基づき、孔版印刷装置1の動作を以下に説明する。
ADFユニット40上の原稿載置部に複数枚の原稿がセットされ、オペレーターによって操作パネル69上の各種キーによって製版条件が設定された後に製版スタートキー70が押されると、原稿読取部32において原稿画像が読み取られ、読み取られた画像は画像データ信号としてCPU85に送られる。
【0040】
画像読取部32での画像読取動作と並行して、排版部5では、版胴7の外周面上から使用済みマスタを剥離する排版動作が行われる。
外周面上に使用済みマスタを巻装している版胴7は、CPU85からの動作信号によって作動するモーター12に回転駆動され、図1において反時計回り方向に回転を開始する。そして版胴7が、その外周面上に巻装した使用済みマスタの後端が駆動ローラー60と対応する所定の排版位置に到達したことを、パルス検出センサー23からの信号に基づいてCPU85が判断すると、CPU85からの指令により図示しない移動手段と駆動手段とが作動し、各駆動ローラー57,60を回転させると共に下部排版部材54を版胴7側に移動させる。駆動ローラー60の外周面が版胴7の外周面上の使用済みマスタと当接したとき、版胴7は反時計回り方向への回転を継続しており、駆動ローラー60と当接してすくい上げられた使用済みマスタは、下部排版部材54と上部排版部材53とで挟持され、版胴7の外周面より剥離される。剥離された使用済みマスタは、下部排版部材54と上部排版部材53とで搬送されて排版ボックス55内に廃棄された後、圧縮板56によって圧縮される。
【0041】
版胴7の外周面より使用済みマスタが全て剥離されると、版胴7はさらに回転を継続する。そして、版胴7が図1に示す所定の給版位置であるホームポジションに到達し、ドグ25がホームポジションセンサー26に検知されると、ホームポジションセンサー26からCPU85に信号が出力される。CPU85は、ホームポジションセンサー26からの信号を受けてモーター12に動作信号を送り、モーター12の回転を停止させる。モーター12の停止により、版胴7がホームポジションで停止すると、CPU85より図示しない開閉手段へ動作信号が送られ、クランパー11が時計回り方向に回動し、版胴7が図1に示す給版待機状態となって排版動作が完了する。
【0042】
排版動作が完了すると、これに続いて製版動作が行われる。版胴7が給版待機状態となると、CPU85からの動作信号によって図示しないステッピングモーターが作動してプラテンローラー36と各駆動ローラー31a,31cが回転駆動され、マスタロール35からマスタ34が引き出される。そして、図示しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ34の画像形成領域がサーマルヘッド37の発熱素子と対応する位置に達したことをCPU85が判断すると、CPU85より動作信号が送られ、原稿読取部32より送られた画像データ信号に基づいてサーマルヘッド37の発熱素子が選択的に発熱し、マスタ34上に穿孔製版画像が形成される。
【0043】
穿孔製版画像を形成されたマスタ34は、各ガイド板38,39にガイドされつつ搬送手段31によってクランパー11へと搬送される。図示しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ34の先端がクランパー11とステージ部10との間の所定位置まで到達したことをCPU85が判断すると、図示しない開閉手段に動作信号が送られてクランパー11が反時計回り方向に回動し、ステージ部10とクランパー11とでマスタ34の先端を挟持する。その後、CPU85よりモーター12に動作信号が送られ、版胴7がマスタ34の搬送速度と同じ周速度で時計回り方向に回転駆動され、マスタ34の版胴7への巻装動作が行われる。そして、図示しないステッピングモーターのステップ数より、1版分の製版が完了したことをCPU85が判断すると、プラテンローラー36と各駆動ローラー31a,31cの回転が停止すると共に、可動刃30bが回転移動してマスタ34が切断される。切断されたマスタ34は版胴7の回転動作によって引き出され、版胴7が再びホームポジションに到達すると、CPU85からの指令によってモーター12が停止して巻装動作が完了する。
【0044】
巻装動作に引き続き、版付動作が行われる。
版胴7がホームポジションで停止すると、CPU85より動作信号が送られてモーター12が作動し、版胴7が低速で回転駆動されると共に給紙ローラー47、駆動ローラー48a、駆動ローラー65、吸引ファン67がそれぞれ回転駆動される。給紙ローラー47と駆動ローラー48aとの回転により、給紙トレイ46上に積載された複数枚の印刷用紙のうち、最上位の1枚の印刷用紙50のみが引き出され、レジストローラー対49に啣え込まれる。版胴7に巻装されたマスタ34の画像領域の、版胴7の回転方向における先端部が、プレスローラー9と対応する位置に到達したことを、パルス検出センサー23からの信号に基づいてCPU85が判断すると、CPU85より動作信号が送られてレジストローラー対49が回転し、印刷用紙50を版胴7とプレスローラー9との間に給送する。CPU85は、レジストローラー対49への動作信号に続いてプレスローラー9を支持する図示しない揺動手段へ動作信号を送り、プレスローラー9を揺動させる。レジストローラー対49より給送された印刷用紙50は、プレスローラー9によって版胴7に巻装されたマスタ34に押圧される。この押圧動作により、プレスローラー9と印刷用紙50とマスタ34と版胴7の外周面とが圧接し、インキローラー14によって版胴7の内周面に供給されたインキは、版胴7の外周面の開孔部とメッシュスクリーンより滲出した後、版胴7の外周面とマスタ34との空隙部に充填され、マスタ34の穿孔部を介して印刷用紙50に転移される。インキを転移された印刷用紙50は、剥離爪63の先端で版胴7の外周面より剥離されて下方へと落下し、吸引ファン67の吸引力によってゴムベルト66の上面に引き付けられつつ左方へと搬送され、排紙トレイ68上に排出される。この一連の行程によって版付動作が完了し、孔版印刷装置1は印刷待機状態となる。
【0045】
上述の、原稿読取、排版、製版、版付の各動作が完了して、印刷待機状態となった孔版印刷装置1において、オペレーターによって試し刷りキー72が押されると、版付動作と同様に、給紙トレイ46上の最上位の1枚の印刷用紙が給紙ローラー47と分離手段48とによって引き出され、レジストローラー対49に啣え込まれると共に、CPU85より動作信号が送られてモーター12が作動し、版胴7が高速で回転駆動される。レジストローラー対49は、版付動作と同じタイミングで、高速回転している版胴7とプレスローラー9との間に印刷用紙を給送する。給送された印刷用紙は、プレスローラー9によって版胴7に巻装されたマスタ34に押圧されてインキを転移され、その上面に印刷画像を形成された後、剥離爪63によって版胴7の外周面より剥離され、ゴムベルト66によって左方へと搬送されて、排紙トレイ68上に排出される。版胴7は再びホームポジションに戻り、試し刷り動作が完了する。
【0046】
この試し刷りによって印刷画像の濃度や位置を確認し、これらを操作パネル69上の各種キーで調整して再度試し刷りを行った後、テンキー74で印刷枚数を表示装置81に置数し、印刷速度設定キー79で印刷速度を設定し、所望する印刷物に合わせて拡大縮小キー78や連写キー80等を押して印刷スタートキー71を押すことにより、給紙部4より印刷用紙が連続的に送られて印刷動作が行われる。印刷動作完了後にも、版胴7は再びホームポジションに戻る。
【0047】
ここで、本発明の機密保持キー83を使用した場合の孔版印刷装置1の動作を説明する。
【0048】
オペレーターは、上述と同様に、製版、版付、試し刷り、印刷の各行程を経て印刷物を得る。そして、この印刷物の内容が機密を要する場合、印刷動作完了後に機密保持キー83を押す。
【0049】
機密保持キー83が押されると、操作パネル69よりCPU85に信号が送られる。CPU85はROM87より機密保持モードプログラムを呼び出し、RAM86に機密保持モードプログラムを書き込むと共に、操作パネル69に信号を送り、機密保持モード表示手段84のLEDを点灯させて機密保持モードであることを表示する。RAM86への機密保持モードプログラムの書き込み動作後、CPU85はモーター12へ作動信号を送り、ホームポジションで停止している版胴7を、ドグ25が機密モード位置センサー27に検知されるまで(図2において距離Lだけ)回動させる。以後、オペレーターによって印刷スタートキー71または試し刷りキー72が押されると、操作パネル69よりCPU85に信号が送られるが、CPU85はRAM86機密保持モードプログラムが書き込まれていることを認識し、主駆動回路へ動作信号を出力しないため、孔版印刷装置1は印刷動作と試し刷り動作とを行わない。また、CPU85は、印刷スタートキー71または試し刷りキー72が押され、操作パネル69からの信号が入力されると、操作パネル69に信号を送り、表示装置82に印刷不可のメッセージを表示させる。この機密保持モード状態は、製版スタートキー70が押されるまで継続される。製版スタートキー70が押されると、CPU85は、RAM86に書き込まれた機密保持モードプログラムを消去すると共に排版駆動回路と製版駆動回路とに動作信号を送り、孔版印刷装置1に、排版動作に続いて製版動作を実行させて孔版印刷装置1を印刷待機状態とさせる。
【0050】
上述のように、本発明の機密保持モードでは、印刷動作と試し刷り動作とを禁止することに加え、版胴7をホームポジションから回動させることにより、フランジ部17bの切り欠き部とフランジ部18bの切り欠き部との位置を違え、孔版印刷装置1からの版胴7の離脱を禁止しているため、孔版印刷装置1より版胴7を外し、他の同種の孔版印刷装置によって印刷を行うことで機密が漏洩する事態や、版胴7より製版済みのマスタを剥離させ、マスタそのものを解読することで機密が漏洩する事態をも防止することができる。上述の孔版印刷装置1の動作のフローチャートを図5に示す。
【0051】
図6及び図7は、本発明の機密保持モード時における、孔版印刷装置1からの版胴7の離脱禁止機構の他の実施例を示したものである。同図において、上記実施例と重複する部位については同じ符号を付し、個々の詳細な説明は省略する。
【0052】
同図において、版胴7の外方近傍には、取手88が設けられている。取手88は、版胴7の各側板7a,7bの外方に設けられ、インキ供給パイプ13を回転自在に支持する側板88b,88cと、各側板88b,88cを連絡する本体88aとから構成され、略コ字状を呈している。
【0053】
本体88aは、その側板88b側の端部にコロ88dを、また、コロ88dの近傍に係合孔88eを有しており、コロ88dを、孔版印刷装置1の筐体側板1aに取り付けられたレール部材89に係合させることで、孔版印刷装置1に対して着脱自在となっている。係合孔88eには後述する係合ピン95が係合し、その係合状態において、版胴7の孔版印刷装置1からの離脱を禁止する。
【0054】
側板88bには、インキ供給パイプ13の先端部13aが貫通しており、この先端部13aは、筐体側板1aに設けられた軸受90に回転自在に支持され、先端部13aと軸受90とは係脱自在に構成されている。側板88cの外側には、インキ供給パイプ13にインキを供給するインキ供給装置91が取り付けられている。
【0055】
孔版印刷装置1の筐体内部には、版胴7の離脱禁止機構92が配設されている。離脱禁止機構92は、ソレノイド93、アーム94、係合ピン95等から主に構成されている。
【0056】
ソレノイド93は筐体側板に固定されており、その動作は制御手段24によって制御される。略L字状を呈しているアーム94は、その曲折部をピン96で揺動自在に支持されており、一方の端部94aには溝部を、他方の端部94bには孔を形成され、曲折部と端部94bとの中間部位には長孔を形成されている。アーム94は、端部94aの溝部をピン97でソレノイド93のプランジャ93aに揺動自在に取り付けられており、端部94bの孔には引張コイルバネ98の一端が取り付けられている。引張コイルバネ98の他端はレール部材89に固着されており、アーム94はソレノイド93の作動していない状態においては、引張コイルバネ98の付勢力によって下方に付勢される。また、曲折部と端部94bとの中間部位に形成された長孔には、係合ピン95の一端が、ピン99によって取り付けられている。係合ピン95の他端は、レール部材89の上面に配設されたガイド部材100によってガイドされており、係合ピン95の他端はレール部材89の上面に穿設された孔を通り、レール部材89の内部に進退自在となっている。この係合ピン95は、版胴7が、その取手88をレール部材89の所定位置までセットすることで孔版印刷装置1に装着されたときに、本体88aに設けられた係合孔88eに対して係合可能な位置に設けられている。
【0057】
上述の構成により、版胴7を孔版印刷装置1に装着してソレノイド93への通電が断たれた場合には、アーム94が引張コイルバネ98の付勢力によってピン96を中心に下方に回動し、この回動に伴って係合ピン95が下方に移動して係合孔88eと係合する図7に二点鎖線で示す位置を占める。この状態では、係合ピン95と係合孔88eとが係合しているため、版胴7を孔版印刷装置1より引き出すことができない。
【0058】
上述の構成に基づく孔版印刷装置1の動作を以下に説明する。
機密保持キー83が押されると、操作パネル69よりCPU85に信号が送られる。CPU85はROM87より機密保持モードプログラムを呼び出し、RAM86に機密保持モードプログラムを書き込むと共に、操作パネル69に信号を送り、機密保持モード表示手段84のLEDを点灯させて機密保持モードであることを表示する。RAM86への機密保持モードプログラムの書き込み動作後、CPU85はソレノイド93へ送られていた作動信号を断つ。CPU85からの動作信号が断たれると、図7の実線位置を占めていたアーム94とプランジャ93aとが引張コイルバネ98の付勢力によって図の二点鎖線の位置に移動し、アーム94の回動によって係合ピン95が図の二点鎖線の位置に移動して係合孔88eと係合する。つまり、機密保持モードが設定されると、版胴7を孔版印刷装置1より引き出すことができなくなるのである。以後、オペレーターによって製版スタートキー70が押されると、CPU85は、RAM86に書き込まれた機密保持モードプログラムを消去し、排版駆動回路と製版駆動回路とに動作信号を送ると共にソレノイド93への通電を再開する。ソレノイド93は、通電によってプランジャ93aを図の実線位置へと磁着し、引張コイルバネ98の付勢力に抗してアーム94を実線位置に引き上げ、係合ピン95を上方に移動させて係合孔88eより離脱させる。これにより、版胴7の孔版印刷装置1からの引き出しが可能となる。孔版印刷装置1は、排版動作に続いて製版動作を行い、印刷待機状態となる。
【0059】
尚、上述の機構では、孔版印刷装置1の電源をオフにするとソレノイド93への通電が断たれ、係合ピン95が引張コイルバネ98の付勢力によって係合孔88eと係合するために版胴7を孔版印刷装置1より引き出すことができず、孔版印刷装置1の電源オフ時における機密保持をも確実に行うことができる。
【0060】
上記各実施例では、製版スタートキー70と印刷スタートキー71とを別々のキーとしたが、これらを1つのキーで賄い、製版スタートと印刷スタートとを切り替えるモード設定キーを別に設けた構成としてもよい。
【0061】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、機密保持キーが押されると、制御手段は製版スタートキーからの入力のみを有効とすると共に、製版スタートキーが押されたときのみ機密保持モードを解除し、記憶手段は、機密保持キーが押されると、製版スタートキーが押されて機密保持モードが解除されるまで、機密保持モードが設定されたことを記憶するので、機密保持モード時において印刷スタートキーまたは試し刷りキーが押されても印刷動作または試し刷り動作は行われず、印刷物の機密を保持することができ、また、この機密保持モードを解除する手段が、製版スタートキーの押下のみであるため、機密内容を製版されたマスタが排版手段によって版胴より剥離、廃棄されないと機密保持モードが解除されないので、製版されたマスタから機密が漏洩することも防止できる。さらに、機密保持モードを記憶する記憶手段が、機密保持モードが解除されるまで機密保持モードを記憶しているので、機密保持モード時において、孔版印刷装置の電源が落とされても機密保持モードが解除されることがなく、機密保持性が高い。
【0062】
請求項2記載の発明によれば、機密保持キーが押されると、制御手段は版胴の装置本体からの離脱を禁止するので、孔版印刷装置より版胴を外し、他の同種の孔版印刷装置によって印刷を行うことで機密が漏洩する事態や、版胴より製版済みのマスタを剥離させ、マスタそのものを解読することで機密が漏洩する事態をも防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を採用した孔版印刷装置要部の概略正面図である。
【図2】本発明の一実施例に用いられる版胴の離脱防止機構を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例に用いられる操作パネルを示す図である。
【図4】本発明の一実施例に用いられる制御手段のブロック図である。
【図5】本発明の一実施例における孔版印刷装置の動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施例に用いられる版胴の離脱機構を示す斜視図である。
【図7】本発明の他の実施例に用いられる版胴の離脱機構を示す側面図である。
【符号の説明】
1 孔版印刷装置
2 印刷部
3 製版部
5 排版部
7 版胴
24 制御手段
34 マスタ
70 製版スタートキー
71 印刷スタートキー
82 表示装置(LCDからなる表示装置)
83 機密保持キー
86 記憶手段(RAM)

Claims (5)

  1. 外周面上に製版済みマスタを巻装して回転駆動される多孔性円筒状の版胴を有する印刷部と、マスタを製版し前記製版済みマスタを前記版胴に巻装させる製版部と、前記版胴の外周面上より使用済みのマスタを剥離、廃棄する排版部と、印刷スタートキーと、製版スタートキーとを具備し、前記印刷スタートキーが押されたときには前記印刷部を作動させて印刷を行い、前記製版スタートキーが押されたときには前記排版部によって前記版胴の外周面上より前記使用済みのマスタを除去した後、前記製版部によって前記版胴の外周面上に新しい製版済みマスタを巻装させる孔版印刷装置において、
    印刷を行う者以外にその印刷物の内容を知られたくない場合に機密保持モードを設定する機密保持キーと、前記機密保持キーが押されたときには前記製版スタートキーからの入力のみを有効とすると共に、前記機密保持モード時において前記製版スタートキー以外のキーが押された場合には前記機密保持モードを継続し、前記製版スタートキーが押されたときのみ前記機密保持モードを解除させる制御手段とを具備し、
    前記版胴が孔版印刷装置本体に対して着脱自在であり、前記制御手段は前記機密保持キーが押されたときに前記版胴の前記孔版印刷装置本体からの離脱を禁止することを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 請求項1記載の孔版印刷装置において、
    前記機密保持モードが解除されるまで前記機密保持モードが設定されたことを記憶する記憶手段を有することを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の孔版印刷装置において、
    前記版胴の前記孔版印刷装置本体からの離脱の禁止は前記孔版印刷装置の電源オフ時にも継続されることを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置において、
    前記制御手段は前記機密保持キーが押されたときに前記版胴を所定の位置まで回転させることを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置において、
    前記機密保持モード時において印刷不可であることを表示する表示装置を有することを特徴とする孔版印刷装置。
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