JP3311541B2 - 孔版印刷方法及び孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷方法及び孔版印刷装置

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JP3311541B2
JP3311541B2 JP14170995A JP14170995A JP3311541B2 JP 3311541 B2 JP3311541 B2 JP 3311541B2 JP 14170995 A JP14170995 A JP 14170995A JP 14170995 A JP14170995 A JP 14170995A JP 3311541 B2 JP3311541 B2 JP 3311541B2
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穿孔されたマスタを巻
装して両面印刷あるいは片面印刷を行う孔版印刷方法及
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より簡便な印刷方法として、デジタ
ル式感熱孔版印刷が知られている。これは、微細な発熱
素子が多数配置されたサーマルヘッドを感熱孔版マスタ
(以下、「マスタ」という)に接触させ、パルス的に発
熱素子に通電させながらマスタを搬送することで画像情
報に応じてマスタを加熱溶融穿孔し、このマスタを多孔
性円筒状の版胴の外周面に巻装した後、穿孔した部分よ
りインキを透過させて印刷用紙に転移させることにより
印刷画像を形成するものである。
【0003】この孔版印刷においては、近年、印刷用紙
の消費量を低減させるため、印刷用紙の両面に印刷を行
う両面印刷が印刷の大部分を占めるようになってきた。
この両面印刷は、給紙部に積載した印刷用紙を印刷部に
通紙し、一面に印刷をした後に印刷用紙を裏返して再度
印刷部に通紙し、他面に印刷をすることで両面印刷物が
得られるわけであるが、一度排紙された印刷用紙を再度
給紙部にセットしたり、片面印刷後の印刷用紙を揃えた
りする等の作業が面倒であるという問題点があった。
【0004】また、印刷終了後の印刷物はインキが十分
に乾燥していないため、すぐに裏面に印刷しようとする
と、搬送ローラーやプレスローラー等が画像部に押し付
けられ、印刷画像が汚れたり乱れたりするため、大抵の
場合、数時間以上経過してから裏面への印刷を行い、特
に、ベタ画像部がある場合には長時間乾燥させることが
必要で、翌日になってから裏面への印刷が行われてい
た。
【0005】このように両面印刷は、裏面に印刷を行う
まで長時間待たねばならず、しかも2回の通紙を行うの
で、正味の印刷時間においても片面印刷に比べて2倍の
時間を要し、時間がかかりすぎるという問題点があっ
た。
【0006】そこで、一対の版胴を対向させて配設し、
各版胴同士を互いに圧接させることにより1工程で両面
印刷物を得る孔版印刷装置が特開平6−71996号公
報及び特開平6−135111号公報に開示されてい
る。
【0007】また、従来の孔版印刷装置では、長時間に
わたって装置を使用せずに放置した場合等に、版胴内の
インキが蒸発し、次に印刷する場合にインキが不足して
損紙が発生することがある。この問題を最小限に食い止
めるため、蒸発及び乾燥しにくい油性タイプ、あるいは
油中水型(W/O型;水分がオイル分に分散しているタ
イプ)のエマルションインキが一般的に用いられてい
る。
【0008】しかし、このインキは乾燥しにくいため、
印刷時において、印刷用紙に転移したインキが印刷用紙
内へ浸透して、指等で擦っても汚れが発生しない、所
謂、浸透乾燥した状態となるまでには、ある程度の時間
を必要とする。この浸透乾燥が完了しないうちに次の印
刷用紙が印刷済み用紙上に積載されると、印刷済み用紙
の画像部のインキが積載された次の印刷用紙の裏面に転
移し、所謂、裏写りという未乾燥インキの転移現象が発
生する。この裏写りは、インキ転移量の多いベタ画像の
印刷時において特に発生し易い。
【0009】そこで、印刷用紙に転移するインキ量を減
少させることで裏写りの発生を防止する技術が特開平4
−361043号公報に、また、サーマルヘッドの発熱
体を小さくして印刷用紙に転移するインキ量を減少させ
ることにより裏写りの発生を防止する技術が特開平4−
265759号公報に、さらに、版胴の支持円筒体とメ
ッシュスクリーン層との間に中間スクリーン層を設け、
印刷用紙に対してインキが局部的に大量に転移しないよ
うに、インキを拡散させる技術が特公昭63−5939
3号公報にそれぞれ開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平6−7
1996号公報及び特開平6−135111号公報にそ
れぞれ開示された技術では、2個の版胴を対向配置して
いるために孔版印刷装置が大型化してしまうと共に、構
造が複雑となってしまうという問題点がある。
【0011】さらに、上記各号公報に開示されている孔
版印刷装置で片面印刷を行う場合には、一方の版胴に製
版済みマスタを巻装し、他方の版胴に未製版マスタを巻
装した状態で印刷を行うため、マスタ1枚が無駄になっ
てしまうという問題点がある。
【0012】また、特開平4−361043号公報、特
開平4−265759号公報、特公昭63−59393
号公報にそれぞれ開示された技術では、印刷用紙に対し
て製版済みマスタの穿孔部からインキを盛り上げる形で
転移させることに変わりはなく、連続的に印刷を行った
ときにはインキの乾燥時間が不足して、未乾燥インキの
転移現象の低減、あるいは防止という効果は達成されて
いない。
【0013】本発明は、上記問題点を解決し、1工程両
面印刷時においては未乾燥インキの転移現象の発生を抑
制し、片面印刷時においてはマスタを有効に使用して、
良質の印刷画像を得ることができると共に、小型化及び
簡易化を実現する孔版印刷装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
内部にインキ供給手段を有し、外周面上にマスタを巻装
する版胴と、前記版胴に対して接離自在のプレスローラ
ーとを用いると共に、前記版胴の回転方向に第1製版画
像と第2製版画像とが2面並んだ分割製版済みマスタを
用いる孔版印刷方法であって、第1製版画像の画像領域
と対応させて前記プレスローラーを前記版胴に直接当接
させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プレスローラー
の外周面に第1製版画像と対応する第1印刷画像を転写
する第1工程と、第1工程後に、第2製版画像の画像領
域と第1印刷画像とが対応すべく、前記プレスローラー
を、印刷用紙を介して前記版胴に当接させつつ前記版胴
と共に回転させ、前記印刷用紙の前記プレスローラーと
対応する第1の面に第1印刷画像を再転写させると同時
に、前記印刷用紙の前記版胴と対応する第2の面に第2
製版画像と対応する第2印刷画像を転写させる第2工程
とからなることを特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明は、内部にインキ供給
手段を有し、外周面上にマスタを巻装する版胴と、前記
版胴に対して接離自在のプレスローラーとを用いると共
に、前記版胴の回転方向に第1製版画像と第2製版画像
とが2面並んだ分割製版済みマスタ、または第3製版画
像1面のみを有する通常製版済みマスタを用いる孔版印
刷方法であって、前記分割製版済みマスタが前記版胴に
巻装されたときには、第1製版画像の画像領域と対応さ
せて前記プレスローラーを前記版胴に直接当接させつつ
前記版胴と共に回転させ、前記プレスローラーの外周面
に第1製版画像と対応する第1印刷画像を転写した後、
第2製版画像の画像領域と第1印刷画像とが対応すべ
く、前記プレスローラーを、印刷用紙を介して前記版胴
に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記印刷用紙
の前記プレスローラーと対応する第1の面に第1印刷画
像を再転写させると同時に、前記印刷用紙の前記版胴と
対応する第2の面に第2製版画像と対応する第2印刷画
像を転写させて前記印刷用紙の両面に対して印刷を行
い、前記通常製版済みマスタが前記版胴に巻装されたと
きには、第3製版画像の画像領域と対応させて、前記プ
レスローラーを、印刷用紙を介して前記版胴に当接させ
つつ前記版胴と共に回転させ、前記印刷用紙に第3製版
画像と対応する第3印刷画像を転写させて前記印刷用紙
の片面に印刷を行うように、両面印刷と片面印刷とを切
り換えて印刷を行うことを特徴とする。
【0016】請求項3記載の発明は、内部にインキ供給
手段を有し、外周面上にマスタを巻装する版胴と、前記
版胴に対して接離自在のプレスローラーとを用いると共
に、前記版胴の回転方向に第1製版画像と第2製版画像
とが2面並んだ分割製版済みマスタを用いる孔版印刷方
法であって、両面印刷を行うときには、第1製版画像の
画像領域と対応させて前記プレスローラーを前記版胴に
直接当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プレス
ローラーの外周面に第1製版画像と対応する第1印刷画
像を転写した後、第2製版画像の画像領域と第1印刷画
像とが対応すべく、前記プレスローラーを、印刷用紙を
介して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転さ
せ、前記印刷用紙の前記プレスローラーと対応する第1
の面に第1印刷画像を再転写させると同時に、前記印刷
用紙の前記版胴と対応する第2の面に第2製版画像と対
応する第2印刷画像を転写させて前記印刷用紙の両面に
対して印刷を行い、片面印刷を行うときには、第1製版
画像または第2製版画像の何れか一方の製版画像の画像
領域と対応させて、前記プレスローラーを、印刷用紙を
介して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転さ
せ、前記印刷用紙に前記何れか一方の製版画像と対応す
る印刷画像を転写させて前記印刷用紙の片面に印刷を行
うように、両面印刷と片面印刷とを切り換えて印刷を行
うことを特徴とする。
【0017】請求項4記載の発明は、内部にインキ供給
手段を有し、外周面上にマスタを巻装する版胴と、前記
版胴に対して接離自在のプレスローラーとを用いると共
に、前記版胴の回転方向に第1製版画像と第2製版画像
とが2面並んだ分割製版済みマスタを用いる孔版印刷方
法であって、両面印刷を行うときには、第1製版画像の
画像領域と対応させて前記プレスローラーを前記版胴に
直接当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プレス
ローラーの外周面に第1製版画像と対応する第1印刷画
像を転写した後、第2製版画像の画像領域と第1印刷画
像とが対応すべく、前記プレスローラーを、印刷用紙を
介して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転さ
せ、前記印刷用紙の前記プレスローラーと対応する第1
の面に第1印刷画像を再転写させると同時に、前記印刷
用紙の前記版胴と対応する第2の面に第2製版画像と対
応する第2印刷画像を転写させて前記印刷用紙の両面に
対して印刷を行い、片面印刷を行うときには、第1製版
画像及び第2製版画像のそれぞれの画像領域と対応させ
て2枚の印刷用紙を連続給送し、前記プレスローラー
を、前記各印刷用紙を介して前記版胴に当接させつつ前
記版胴と共に回転させ、前記各印刷用紙に第1製版画像
及び第2製版画像と対応する印刷画像をそれぞれ転写さ
せ、前記各印刷用紙の片面にそれぞれ印刷を行うよう
に、両面印刷と片面印刷とを切り換えて印刷を行うこと
を特徴とする。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項1、請求項
2、請求項3または請求項4記載の孔版印刷方法におい
て、さらに、前記プレスローラーの外周面より第1印刷
画像を消去するクリーニング手段を用い、版換え工程時
において前記クリーニング手段を作動させることを特徴
とする。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項5記載の孔
版印刷方法において、さらに、前記クリーニング手段を
版付工程時において作動させることを特徴とする。
【0020】請求項7記載の発明は、請求項1、請求項
2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6記載
の孔版印刷方法において、さらに、第1製版画像が正
像、第2製版画像が鏡像からなる前記分割製版済みマス
タが用いられることを特徴とする。
【0021】請求項8記載の発明は、内部にインキ供給
手段を有し、その長さ方向に第1製版画像と第2製版画
像とが2面並んだ分割製版済みマスタを外周面上に巻装
する版胴と、前記版胴に対して接離自在に設けられ、そ
の周長が第1製版画像の画像領域よりも長く形成され、
前記版胴との当接時において前記版胴と同じ周速度で回
転駆動されるプレスローラーと、第1製版画像の画像領
域と対応させて、前記プレスローラーを前記版胴に直接
当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プレスロー
ラーの外周面に第1製版画像と対応する第1印刷画像を
転写した後、第2製版画像の画像領域と第1印刷画像と
が対応すべく、前記プレスローラーを、印刷用紙を介し
て前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前
記印刷用紙の前記プレスローラーと対応する第1の面に
第1印刷画像を再転写させると同時に、前記印刷用紙の
前記版胴と対応する第2の面に第2製版画像と対応する
第2印刷画像を転写させる第1制御手段とを具備するこ
とを特徴とする。
【0022】請求項9記載の発明は、請求項8記載の孔
版印刷装置において、さらに、前記プレスローラーを回
転駆動するプレスローラー駆動手段と、前記プレスロー
ラーを前記版胴に対して接離させるべく、前記プレスロ
ーラーを揺動させるプレスローラー揺動手段と、前記版
胴と前記プレスローラーとの当接位置に向けて印刷用紙
を給送する給紙手段とを具備し、第1制御手段は、前記
プレスローラーと第1製版画像とを対応させて前記プレ
スローラーの外周面に第1製版画像と対応する第1印刷
画像を転写した後、前記印刷用紙の前記プレスローラー
と対応する第1の面に第1印刷画像を再転写すると同時
に、前記印刷用紙の前記版胴と対応する第2の面に第2
製版画像と対応する第2印刷画像を転写し、前記印刷用
紙の両面に印刷画像を形成させるべく、前記プレスロー
ラー駆動手段及び前記プレスローラー揺動手段及び前記
給紙手段の作動をそれぞれ制御することを特徴とする。
【0023】請求項10記載の発明は、内部にインキ供
給手段を有し、その長さ方向に第1製版画像と第2製版
画像とが2面並んだ分割製版済みマスタ、または第3製
版画像1面のみを有する通常製版済みマスタの何れかを
外周面に巻装する版胴と、前記版胴に対して接離自在に
設けられ、その周長が第1製版画像の画像領域よりも長
く形成され、前記版胴との当接時において前記版胴と同
じ周速度で回転駆動されるプレスローラーと、前記版胴
と前記プレスローラーとの当接位置に向けて印刷用紙を
給送する給紙手段と、前記版胴に前記分割製版済みマス
タが巻装されたときには両面印刷を行う両面印刷モード
に、前記版胴に前記通常製版済みマスタが巻装されたと
きには片面印刷を行う片面印刷モードに、印刷モードを
選択的に切り換える切換手段と、前記両面印刷モードが
選択されたときには、第1製版画像の画像領域と対応さ
せて前記プレスローラーを前記版胴に直接当接させつつ
前記版胴と共に回転させ、前記プレスローラーの外周面
に第1製版画像に対応する第1印刷画像を転写した後
に、第2製版画像の画像領域に対応する位置において前
記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を作動させ、前記
プレスローラーを、前記印刷用紙を介して前記版胴に当
接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記印刷用紙の前
記プレスローラーと対応する第1の面に第1印刷画像を
再転写させると共に、前記印刷用紙の前記版胴と対応す
る第2の面に第2製版画像と対応する第2印刷画像を転
写させ、前記片面印刷モードが選択されたときには、第
3製版画像の画像領域と対応する位置において前記印刷
用紙を給送すべく前記給紙手段を作動させ、前記プレス
ローラーを、前記印刷用紙を介して前記版胴に当接させ
つつ前記版胴と共に回転させ、前記印刷用紙の第2の面
に第3製版画像と対応する第3印刷画像を転写させる第
2制御手段とを具備することを特徴とする。
【0024】請求項11記載の発明は、内部にインキ供
給手段を有し、その長さ方向に第1製版画像と第2製版
画像とが2面並んだ分割製版済みマスタを外周面に巻装
する版胴と、前記版胴に対して接離自在に設けられ、そ
の周長が第1製版画像の画像領域よりも長く形成され、
前記版胴との当接時において前記版胴と同じ周速度で回
転駆動されるプレスローラーと、前記版胴と前記プレス
ローラーとの当接位置に向けて印刷用紙を給送する給紙
手段と、両面印刷を行う両面印刷モードと片面印刷を行
う片面印刷モードとに、印刷モードを選択的に切り換え
る切換手段と、前記両面印刷モードが選択されたときに
は、第1製版画像の画像領域と対応させて前記プレスロ
ーラーを前記版胴に直接当接させつつ前記版胴と共に回
転させ、前記プレスローラーの外周面に第1製版画像に
対応する第1印刷画像を転写した後に、第2製版画像の
画像領域に対応する位置において前記印刷用紙を給送す
べく前記給紙手段を作動させ、前記プレスローラーを、
前記印刷用紙を介して前記版胴に当接させつつ前記版胴
と共に回転させ、前記印刷用紙の前記プレスローラーと
対応する第1の面に第1印刷画像を再転写させると共
に、前記印刷用紙の前記版胴と対応する第2の面に第2
製版画像と対応する第2印刷画像を転写させ、前記片面
印刷モードが選択されたときには、第1製版画像または
第2製版画像のうちの何れか一方の製版画像の画像領域
と対応する位置において前記印刷用紙を給送すべく前記
給紙手段を作動させ、前記プレスローラーを、前記印刷
用紙を介して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に
転させ、前記印刷用紙の第2の面に前記何れか一方の製
版画像と対応する第1印刷画像または第2印刷画像を転
写させる第3制御手段とを具備することを特徴とする。
【0025】請求項12記載の発明は、内部にインキ供
給手段を有し、その長さ方向に第1製版画像と第2製版
画像とが2面並んだ分割製版済みマスタを外周面に巻装
する版胴と、前記版胴に対して接離自在に設けられ、そ
の周長が第1製版画像の画像領域よりも長く形成され、
前記版胴との当接時において前記版胴と同じ周速度で回
転駆動されるプレスローラーと、前記版胴と前記プレス
ローラーとの当接位置に向けて、前記版胴の1回転中に
印刷用紙を2枚給送することが可能な連続給紙手段と、
両面印刷を行う両面印刷モードと片面印刷を行う片面印
刷モードとに、印刷モードを選択的に切り換える切換手
段と、前記両面印刷モードが選択されたときには、第1
製版画像の画像領域と対応させて前記プレスローラーを
前記版胴に直接当接させつつ前記版胴と共に回転させ、
前記プレスローラーの外周面に第1製版画像に対応する
第1印刷画像を転写した後に、第2製版画像の画像領域
に対応する位置において前記印刷用紙を1枚給送すべく
前記連続給紙手段を作動させ、前記プレスローラーを、
前記印刷用紙を介して前記版胴に当接させつつ前記版胴
と共に回転させ、前記印刷用紙の前記プレスローラーと
対応する第1の面に第1印刷画像を再転写させると共
に、前記印刷用紙の前記版胴と対応する第2の面に第2
製版画像と対応する第2印刷画像を転写させ、前記片面
印刷モードが選択されたときには、第1製版画像の画像
領域と第2製版画像の画像領域とにそれぞれ対応する位
置において前記印刷用紙を1枚ずつ給送すべく前記連続
給紙手段を作動させ、前記プレスローラーを、前記各印
刷用紙を介して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に
回転させ、先に給送された前記印刷用紙の第2の面に第
1印刷画像を、後に給送された前記印刷用紙の第2の面
に第2印刷画像をそれぞれ転写させる第4制御手段とを
具備することを特徴とする。
【0026】請求項13記載の発明は、請求項8または
請求項9記載の孔版印刷装置において、さらに、前記分
割製版済みマスタを作成し、作成された前記分割製版済
みマスタを前記版胴の外周面に巻装する第1製版手段を
具備することを特徴とする。
【0027】請求項14記載の発明は、請求項13記載
の孔版印刷装置において、さらに、第1製版手段は、第
1製版画像として正像を、第2製版画像として鏡像をそ
れぞれ製版することを特徴とする。
【0028】請求項15記載の発明は、内部にインキ供
給手段を有する版胴と、前記版胴と接離自在に設けら
れ、前記版胴と同じ周速度で回転駆動されるプレスロー
ラーと、マスタに対して、その長さ方向に製版画像を2
分割し、第1製版画像と第2製版画像とを形成する分割
製版と、製版画像を分割せずに第3製版画像のみを形成
する通常製版とを行うことが可能であって、前記分割製
版が行われた分割製版済みマスタまたは前記通常製版が
行われた通常製版済みマスタを前記版胴の外周面に巻装
する第2製版手段と、両面印刷を行う両面印刷モードと
片面印刷を行う片面印刷モードとに、印刷モードを選択
的に切り換える切換手段と、前記版胴と前記プレスロー
ラーとの当接位置に向けて印刷用紙を給送する給紙手段
と、前記両面印刷モードが選択されたときには、第2製
版手段によって前記分割製版済みマスタを作成し、該分
割製版済みマスタを前記版胴に巻装した後、第1製版画
像の画像領域と対応させて前記プレスローラーを前記版
胴に直接当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プ
レスローラーの外周面に第1製版画像に対応する第1印
刷画像を転写した後に、第2製版画像の画像領域に対応
する位置において前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手
段を作動させ、前記プレスローラーを、前記印刷用紙を
介して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転さ
せ、前記印刷用紙の前記プレスローラーと対応する第1
の面に第1印刷画像を再転写させると共に、前記印刷用
紙の前記版胴と対応する第2の面に第2製版画像と対応
する第2印刷画像を転写させ、前記片面印刷モードが選
択されたときには、第2製版手段によって前記通常製版
済みマスタを作成し、該通常製版済みマスタを前記版胴
に巻装した後、第3製版画像の画像領域に対応する位置
において前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を作動
させ、前記プレスローラーを、前記印刷用紙を介して前
記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記印
刷用紙の第2の面に第3製版画像と対応する第3印刷画
像を転写させる第5制御手段とを具備することを特徴と
する。
【0029】請求項16記載の発明は、請求項15記載
の孔版印刷装置において、さらに、第2製版手段は、第
1製版画像として正像を、第2製版画像及び第3製版画
像として鏡像をそれぞれ製版することを特徴とする。
【0030】請求項17記載の発明は、内部にインキ供
給手段を有する版胴と、前記版胴と接離自在に設けら
れ、前記版胴と同じ周速度で回転駆動されるプレスロー
ラーと、マスタに対して、その長さ方向に製版画像を2
分割し、第1製版画像と第2製版画像とを形成する分割
製版を行うことが可能であって、前記分割製版が行われ
た分割製版済みマスタを前記版胴の外周面に巻装する第
3製版手段と、両面印刷を行う両面印刷モードと片面印
刷を行う片面印刷モードとに、印刷モードを選択的に切
り換える切換手段と、前記版胴と前記プレスローラーと
の当接位置に向けて印刷用紙を給送する給紙手段と、前
記両面印刷モードが選択されたときには、第3製版手段
によって前記分割製版済みマスタを作成し、該分割製版
済みマスタを前記版胴に巻装した後、第1製版画像の画
像領域と対応させて前記プレスローラーを前記版胴に直
接当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プレスロ
ーラーの外周面に第1製版画像に対応する第1印刷画像
を転写した後に、第2製版画像の画像領域に対応する位
置において前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を作
動させ、前記プレスローラーを、前記印刷用紙を介して
前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記
印刷用紙の前記プレスローラーと対応する第1の面に第
1印刷画像を再転写させると共に、前記印刷用紙の前記
版胴と対応する第2の面に第2製版画像と対応する第2
印刷画像を転写させ、前記片面印刷モードが選択された
ときには、第3製版手段によって前記分割製版済みマス
タを作成し、該分割製版済みマスタを前記版胴に巻装し
た後、第1製版画像または第2製版画像のうちの何れか
一方の製版画像の画像領域と対応する位置において、前
記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を作動させ、前記
プレスローラーを、前記印刷用紙を介して前記版胴に当
接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記印刷用紙の第
2の面に前記何れか一方の製版画像と対応する第1印刷
画像または第2印刷画像を転写させる第6制御手段とを
具備することを特徴とする。
【0031】請求項18記載の発明は、内部にインキ供
給手段を有する版胴と、前記版胴と接離自在に設けら
れ、前記版胴と同じ周速度で回転駆動されるプレスロー
ラーと、マスタに対して、その長さ方向に製版画像を2
分割し、第1製版画像と第2製版画像とを形成する分割
製版を行うことが可能であって、前記分割製版が行われ
た分割製版済みマスタを前記版胴の外周面に巻装する第
3製版手段と、両面印刷を行う両面印刷モードと片面印
刷を行う片面印刷モードとに、印刷モードを選択的に切
り換える切換手段と、前記版胴と前記プレスローラーと
の当接位置に向けて、前記版胴の1回転中に印刷用紙を
2枚給送することが可能な連続給紙手段と、前記両面印
刷モードが選択されたときには、第3製版手段によって
前記分割製版済みマスタを作成し、該分割製版済みマス
タを前記版胴に巻装した後、第1製版画像の画像領域と
対応させて前記プレスローラーを前記版胴に直接当接
せつつ前記版胴と共に回転させ、前記プレスローラーの
外周面に第1製版画像に対応する第1印刷画像を転写し
た後に、第2製版画像の画像領域に対応する位置におい
て前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を作動させ、
前記プレスローラーを、前記印刷用紙を介して前記版胴
に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記印刷用紙
の前記プレスローラーと対応する第1の面に第1印刷画
像を再転写させると共に、前記印刷用紙の前記版胴と対
応する第2の面に第2製版画像と対応する第2印刷画像
を転写させ、前記片面印刷モードが選択されたときに
は、第3製版手段によって前記分割製版済みマスタを作
成し、該分割製版済みマスタを前記版胴に巻装した後、
第1製版画像の画像領域と第2製版画像の画像領域とに
それぞれ対応する位置において、前記印刷用紙を1枚ず
つ給送すべく前記連続給紙手段を作動させ、前記プレス
ローラーを、前記各印刷用紙を介して前記版胴に当接さ
せつつ前記版胴と共に回転させ、先に給送された前記印
刷用紙の第2の面に第1印刷画像を、後に給送された前
記印刷用紙の第2の面に第2印刷画像をそれぞれ転写さ
せる第7制御手段とを具備することを特徴とする。
【0032】請求項19記載の発明は、請求項17また
は請求項18記載の孔版印刷装置において、さらに、第
3製版手段は、前記両面印刷モードが選択されたときに
は第1製版画像として正像を、第2製版画像として鏡像
をそれぞれ製版し、前記片面印刷モードが選択されたと
きには第1製版画像及び第2製版画像共に鏡像をそれぞ
れ製版することを特徴とする。
【0033】請求項20記載の発明は、請求項8または
請求項9記載の孔版印刷装置において、さらに、前記プ
レスローラーの外周面より第1印刷画像を消去するクリ
ーニング手段を有し、第1制御手段は、版換え工程時に
おいて前記クリーニング手段を作動させることを特徴と
する。
【0034】請求項21記載の発明は、請求項20記載
の孔版印刷装置において、さらに、第1制御手段は、版
付工程時において前記クリーニング手段を作動させるこ
とを特徴とする。
【0035】請求項22記載の発明は、請求項20また
は請求項21記載の孔版印刷装置において、さらに、前
記分割製版済みマスタを作成し、作成された前記分割製
版済みマスタを前記版胴の外周面に巻装する第1製版手
段を具備することを特徴とする。
【0036】請求項23記載の発明は、請求項22記載
の孔版印刷装置において、さらに、第1製版手段は、第
1製版画像として正像を、第2製版画像として鏡像をそ
れぞれ製版することを特徴とする。
【0037】請求項24記載の発明は、請求項10記載
の孔版印刷装置において、さらに、前記プレスローラー
の外周面より第1印刷画像を消去するクリーニング手段
を有し、第2制御手段は、版換え工程時において前記ク
リーニング手段を作動させることを特徴とする。
【0038】請求項25記載の発明は、請求項24記載
の孔版印刷装置において、さらに、第2制御手段は、版
付工程時において前記クリーニング手段を作動させるこ
とを特徴とする。
【0039】請求項26記載の発明は、請求項11記載
の孔版印刷装置において、さらに、前記プレスローラー
の外周面より第1印刷画像を消去するクリーニング手段
を有し、第3制御手段は、版換え工程時において前記ク
リーニング手段を作動させることを特徴とする。
【0040】請求項27記載の発明は、請求項26記載
の孔版印刷装置において、さらに、第3制御手段は、版
付工程時において前記クリーニング手段を作動させるこ
とを特徴とする。
【0041】請求項28記載の発明は、請求項12記載
の孔版印刷装置において、さらに、前記プレスローラー
の外周面より第1印刷画像を消去するクリーニング手段
を有し、第4制御手段は、版換え工程時において前記ク
リーニング手段を作動させることを特徴とする。
【0042】請求項29記載の発明は、請求項28記載
の孔版印刷装置において、さらに、第4制御手段は、版
付工程時において前記クリーニング手段を作動させるこ
とを特徴とする。
【0043】請求項30記載の発明は、請求項15記載
の孔版印刷装置において、さらに、前記プレスローラー
の外周面より第1印刷画像を消去するクリーニング手段
を有し、第5制御手段は、版換え工程時において前記ク
リーニング手段を作動させることを特徴とする。
【0044】請求項31記載の発明は、請求項30記載
の孔版印刷装置において、さらに、第5制御手段は、版
付工程時において前記クリーニング手段を作動させるこ
とを特徴とする。
【0045】請求項32記載の発明は、請求項16記載
の孔版印刷装置において、さらに、前記プレスローラー
の外周面より第1印刷画像を消去するクリーニング手段
を有し、第5制御手段は、版換え工程時において前記ク
リーニング手段を作動させることを特徴とする。
【0046】請求項33記載の発明は、請求項32記載
の孔版印刷装置において、さらに、第5制御手段は、版
付工程時において前記クリーニング手段を作動させるこ
とを特徴とする。
【0047】請求項34記載の発明は、請求項17記載
の孔版印刷装置において、さらに、前記プレスローラー
の外周面より第1印刷画像を消去するクリーニング手段
を有し、第6制御手段は、版換え工程時において前記ク
リーニング手段を作動させることを特徴とする。
【0048】請求項35記載の発明は、請求項34記載
の孔版印刷装置において、さらに、第6制御手段は、版
付工程時において前記クリーニング手段を作動させるこ
とを特徴とする。
【0049】請求項36記載の発明は、請求項18記載
の孔版印刷装置において、さらに、前記プレスローラー
の外周面より第1印刷画像を消去するクリーニング手段
を有し、第7制御手段は、版換え工程時において前記ク
リーニング手段を作動させることを特徴とする。
【0050】請求項37記載の発明は、請求項36記載
の孔版印刷装置において、さらに、第7制御手段は、版
付工程時において前記クリーニング手段を作動させるこ
とを特徴とする。
【0051】請求項38記載の発明は、請求項34、請
求項35、請求項36または請求項37記載の孔版印刷
装置において、さらに、第3製版手段は、前記両面印刷
モードが選択されたときには第1製版画像として正像
を、第2製版画像として鏡像をそれぞれ製版し、前記片
面印刷モードが選択されたときには第1製版画像及び第
2製版画像共に鏡像をそれぞれ製版することを特徴とす
る。
【0052】請求項39記載の発明は、請求項8ないし
請求項38のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置に
おいて、さらに、前記プレスローラーは、その直径が前
記版胴の直径の3分の1に形成されていることを特徴と
する。
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【作用】請求項1記載の発明によれば、第1工程におい
てプレスローラーの外周面に第1印刷画像を転写し、第
2工程において印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を再
転写すると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像
を転写する。
【0057】請求項2記載の発明によれば、分割製版済
みマスタが版胴に巻装されたときには、プレスローラー
の外周面に第1印刷画像を転写した後、印刷用紙の第1
の面に第1印刷画像を再転写すると同時に、印刷用紙の
第2の面に第2印刷画像を転写し、通常製版済みマスタ
が版胴に巻装されたときには、印刷用紙に第3印刷画像
を転写する。
【0058】請求項3記載の発明によれば、両面印刷を
行うときには、プレスローラーの外周面に第1印刷画像
を転写した後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を再
転写すると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像
を転写し、片面印刷を行うときには、印刷用紙に第1印
刷画像または第2印刷画像のうちの何れか一方を転写す
る。
【0059】請求項4記載の発明によれば、両面印刷を
行うときには、プレスローラーの外周面に第1印刷画像
を転写した後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を再
転写すると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像
を転写し、片面印刷を行うときには、2枚の印刷用紙を
連続給送し、先に給送された印刷用紙に第1印刷画像
を、後に給送された印刷用紙に第2印刷画像をそれぞれ
転写する。
【0060】請求項5記載の発明によれば、版換え工程
時において、プレスローラーの外周面に転写された第1
印刷画像をクリーニング手段によって消去する。
【0061】請求項6記載の発明によれば、版換え工程
時と、製版済みマスタを最初に版胴に巻装した後、また
は長期間印刷動作を休止していた後に印刷工程に先立っ
てプレスローラーを直接版胴に当接回転させる版付工程
時とにおいて、プレスローラーの外周面をクリーニング
手段によってクリーニングする。
【0062】請求項7記載の発明によれば、分割製版済
みマスタは、第1製版画像が正像、第2製版画像が鏡像
であるので、印刷用紙に転写された第1印刷画像と第2
印刷画像とは、共に正像となる。
【0063】請求項8記載の発明によれば、第1制御手
段は、プレスローラーの外周面に第1印刷画像を転写さ
せた後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を再転写さ
せると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像を転
写させる。
【0064】請求項9記載の発明によれば、第1制御手
段は、プレスローラー駆動手段及びプレスローラー揺動
手段及び給紙手段の作動をそれぞれ制御することによ
り、プレスローラーの外周面に第1印刷画像を転写させ
た後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を再転写させ
ると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像を転写
させる。
【0065】請求項10記載の発明によれば、第2制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、プレス
ローラーの外周面に第1印刷画像を転写させた後、印刷
用紙の第1の面に第1印刷画像を再転写させると同時
に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像を転写させ、片
面印刷モードが選択されたときには、印刷用紙に第3印
刷画像を転写させる。
【0066】請求項11記載の発明によれば、第3制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、プレス
ローラーの外周面に第1印刷画像を転写させた後、印刷
用紙の第1の面に第1印刷画像を再転写させると同時
に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像を転写させ、片
面印刷モードが選択されたときには、印刷用紙に第1印
刷画像または第2印刷画像のうちの何れか一方を転写さ
せる。
【0067】請求項12記載の発明によれば、第4制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、プレス
ローラーの外周面に第1印刷画像を転写させた後、印刷
用紙の第1の面に第1印刷画像を再転写させると同時
に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像を転写させ、片
面印刷モードが選択されたときには、2枚の印刷用紙を
連続給送させ、先に給送された印刷用紙に第1印刷画像
を、後に給送された印刷用紙に第2印刷画像をそれぞれ
転写させる。
【0068】請求項13記載の発明によれば、第1製版
手段は、マスタに製版を行い分割製版済みマスタを作成
し、この分割製版済みマスタを版胴に巻装させる。
【0069】請求項14記載の発明によれば、第1製版
手段は、マスタに、第1製版画像として正像を、第2製
版画像として鏡像をそれぞれ製版して分割製版済みマス
タを作成し、この分割製版済みマスタを版胴に巻装させ
る。
【0070】請求項15記載の発明によれば、第5制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、第2製
版手段によって分割製版済みマスタを作成してこれを版
胴に巻装させ、プレスローラーの外周面に第1印刷画像
を転写させた後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を
再転写させると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷
画像を転写させる。また、片面印刷モードが選択された
ときには、第2製版手段によって通常製版済みマスタを
作成してこれを版胴に巻装させ、印刷用紙に第3印刷画
像を転写させる。
【0071】請求項16記載の発明によれば、第5制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、第2製
版手段によって、正像である第1製版画像と鏡像である
第2製版画像とを有する分割製版済みマスタを作成して
これを版胴に巻装させ、プレスローラーの外周面に第1
印刷画像を転写させた後、印刷用紙の第1の面に第1印
刷画像を再転写させると同時に、印刷用紙の第2の面に
第2印刷画像を転写させる。また、片面印刷モードが選
択されたときには、第2製版手段によって、鏡像である
第3製版画像を有する通常製版済みマスタを作成してこ
れを版胴に巻装させ、印刷用紙に第3印刷画像を転写さ
せる。
【0072】請求項17記載の発明によれば、第6制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、第3製
版手段によって分割製版済みマスタを作成してこれを版
胴に巻装させ、プレスローラーの外周面に第1印刷画像
を転写させた後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を
再転写させると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷
画像を転写させる。また、片面印刷モードが選択された
ときには、第3製版手段によって分割製版済みマスタを
作成してこれを版胴に巻装させ、印刷用紙に第1印刷画
像または第2印刷画像のうちの何れか一方を転写させ
る。
【0073】請求項18記載の発明によれば、第7制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、第3製
版手段によって分割製版済みマスタを作成してこれを版
胴に巻装させ、プレスローラーの外周面に第1印刷画像
を転写させた後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を
再転写させると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷
画像を転写させる。また、片面印刷モードが選択された
ときには、第3製版手段によって分割製版済みマスタを
作成してこれを版胴に巻装させ、2枚の印刷用紙を連続
給送させて、先に給送された印刷用紙に第1印刷画像
を、後に給送された印刷用紙に第2印刷画像をそれぞれ
転写させる。
【0074】請求項19記載の発明によれば、両面印刷
モードが選択されたときには、第3製版手段は、マスタ
に、第1製版画像として正像を、第2製版画像として鏡
像をそれぞれ製版して分割製版済みマスタを作成し、こ
の分割製版済みマスタを版胴に巻装させる。また、片面
印刷モードが選択されたときには、第3製版手段は、マ
スタに、第1製版画像及び第2製版画像共に鏡像をそれ
ぞれ製版して分割製版済みマスタを作成し、この分割製
版済みマスタを版胴に巻装させる。
【0075】請求項20記載の発明によれば、第1制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させる。
【0076】請求項21記載の発明によれば、第1制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当接
回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの外
周面をクリーニング手段によってクリーニングする。
【0077】請求項22記載の発明によれば、第1製版
手段は、マスタに製版を行い分割製版済みマスタを作成
し、この分割製版済みマスタを版胴に巻装させる。
【0078】請求項23記載の発明によれば、第1製版
手段は、マスタに、第1製版画像として正像を、第2製
版画像として鏡像をそれぞれ製版して分割製版済みマス
タを作成し、この分割製版済みマスタを版胴に巻装させ
る。
【0079】請求項24記載の発明によれば、第2制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させる。
【0080】請求項25記載の発明によれば、第2制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当接
回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの外
周面をクリーニング手段によってクリーニングする。
【0081】請求項26記載の発明によれば、第3制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させる。
【0082】請求項27記載の発明によれば、第3制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当接
回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの外
周面をクリーニング手段によってクリーニングする。
【0083】請求項28記載の発明によれば、第4制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させる。
【0084】請求項29記載の発明によれば、第4制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当接
回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの外
周面をクリーニング手段によってクリーニングする。
【0085】請求項30記載の発明によれば、第5制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させる。
【0086】請求項31記載の発明によれば、第5制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当接
回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの外
周面をクリーニング手段によってクリーニングする。
【0087】請求項32記載の発明によれば、第5制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させる。
【0088】請求項33記載の発明によれば、第5制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当接
回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの外
周面をクリーニング手段によってクリーニングする。
【0089】請求項34記載の発明によれば、第6制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させる。
【0090】請求項35記載の発明によれば、第6制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当接
回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの外
周面をクリーニング手段によってクリーニングする。
【0091】請求項36記載の発明によれば、第7制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させる。
【0092】請求項37記載の発明によれば、第7制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当接
回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの外
周面をクリーニング手段によってクリーニングする。
【0093】請求項38記載の発明によれば、両面印刷
モードが選択されたときには、第3製版手段は、マスタ
に、第1製版画像として正像を、第2製版画像として鏡
像をそれぞれ製版して分割製版済みマスタを作成し、こ
の分割製版済みマスタを版胴に巻装させる。また、片面
印刷モードが選択されたときには、第3製版手段は、マ
スタに、第1製版画像及び第2製版画像共に鏡像をそれ
ぞれ製版して分割製版済みマスタを作成し、この分割製
版済みマスタを版胴に巻装させる。
【0094】請求項39記載の発明によれば、プレスロ
ーラーの直径は、版胴の直径の3分の1に形成されてい
るので、スペースを取らない。
【0095】
【0096】
【0097】
【0098】
【実施例】本発明の第1の実施例を示す図1において、
版胴1は、インキ供給パイプを兼ねた支軸2によって、
孔版印刷装置本体に設けられた図示しない側板間に回転
自在に支持され、図示しないステッピングモーターを有
する図示しない版胴駆動手段で回転駆動される。この版
胴駆動手段の作動は、後述する第1制御手段10によっ
て制御される。
【0099】版胴1の外周面上には、支軸2と平行に配
設されたステージ部3が配設されている。ステージ部3
とでマスタの先端部を挟持するクランパー4は、軸4a
で版胴1の外周面上に枢着されている。また、版胴1の
外周面には、網目状の開孔部1aが形成されており、後
述するインキ供給手段5より供給されたインキは、この
開孔部1aより滲出し、マスタの穿孔部を通過して印刷
用紙に転移する。
【0100】版胴1の内部にはインキ供給手段5が、ま
た、版胴1の外部には版胴位置検出機構8がそれぞれ配
設されている。インキ供給手段5は、版胴1の内部に設
けられた図示しない側板に支持され、ギヤあるいはベル
ト等の図示しない駆動力伝達手段で版胴1と同期して同
方向に回転駆動されるインキローラー6と、インキロー
ラー6の外周面と僅かに隙間をもってその外周面が位置
するように配設されたドクターローラー7とから主に構
成されている。
【0101】インキ供給手段5は、インキローラー6と
ドクターローラー7との間に形成される楔状空間に、支
軸2に設けられたインキ供給孔2aから供給されるイン
キを貯留することにより、インキ溜まり9を形成する。
インキ供給手段5は、このインキ溜まり9のインキによ
ってインキローラー6の外周面上にインキの薄層を形成
し、版胴1の内周面にインキを供給する。
【0102】版胴位置検出機構8は、遮蔽板11、セン
サー12,12A,13,13A,13Bから主に構成
されている。ドーナツ状の遮蔽板11は、その外周面上
に突起11aを有しており、その内周面を、版胴1の側
板と支軸2を支持する孔版印刷装置本体の側板との間の
版胴1の側板に固着されており、版胴1の回転と共に突
起11aの位置が変化するように構成されている。
【0103】非接触式の各センサー12,13,13
A,13Bは、孔版印刷装置本体の側板に位置調整自在
に取り付けられており、センサー12Aは孔版印刷装置
本体の側板に固着されている。各センサー12,12
A,13,13A,13Bは、突起11aを検知したと
きに、その検知信号を後述する第1制御手段10に向け
て発信する。
【0104】各センサー12,13の取付位置は、後述
する分割製版済みマスタ29が版胴1の外周面に巻装さ
れた後に版胴1が回転し、分割製版済みマスタ29に形
成された後述する第1製版画像30の画像領域の先端位
置がプレスローラー21と版胴1との当接位置に到達し
たときに、印刷用紙20の印刷開始位置を前記当接位置
に位置させるべく、印刷用紙20の給紙動作を開始する
位置において突起11aを検知するようにセンサー12
が、また、後述する第2製版画像31の画像領域の先端
位置がプレスローラー21と版胴1との当接位置に到達
したときに、印刷用紙20の印刷開始位置を前記当接位
置に位置させるべく、印刷用紙20の給紙動作を開始す
る位置において突起11aを検知するようにセンサー1
3がそれぞれ位置決めされる。
【0105】各センサー13A,13Bの取付位置は、
後述する分割製版済みマスタ29が版胴1の外周面に巻
装された後に版胴1が回転し、分割製版済みマスタ29
に形成された後述する第1製版画像30の画像領域の先
端位置がプレスローラー21と版胴1との当接位置に到
達するよりも、僅かに版胴回転方向上流側の位置におい
て突起11aを検知する位置にセンサー13Aが、ま
た、後述する第2製版画像31の画像領域の先端位置が
プレスローラー21と版胴1との当接位置に到達するよ
りも、僅かに版胴回転方向上流側の位置において突起1
1aを検知する位置にセンサー13Bがそれぞれ位置す
るように位置決めされる。
【0106】また、センサー12Aは、クランパー4が
プレスローラー21と版胴1との当接位置に到達するよ
りも、僅かに版胴回転方向上流側の位置において突起1
1aを検知する位置に固設されている。なお、本実施例
では、センサー12からの信号は使用しない。
【0107】版胴1の右方には、給紙手段14とレジス
トローラー対15とが配設されている。給紙手段14
は、給紙ローラー16、分離ローラー17、分離コロ1
8、給紙トレイ19から主に構成されており、給紙ロー
ラー16と分離ローラー17とを回転駆動させ、分離コ
ロ18で重送を防止することにより、給紙トレイ19内
の印刷用紙20を版胴1に向けて1枚ずつ給送する。給
紙ローラー16と分離ローラー17は、それぞれの作動
を後述する第1制御手段10によって制御される。
【0108】レジストローラー対15は、給紙手段14
より版胴1へ向けて給紙される印刷用紙20を一時停止
させた後、タイミングをとって版胴1の外周面と後述す
るプレスローラー21との間に給送する。レジストロー
ラー対15の作動も後述する第1制御手段10によって
制御される。
【0109】レジストローラー対15より印刷用紙搬送
方向下流側には、プレスローラー21が配設されてい
る。版胴1の幅と略同じ幅で、その直径が版胴1の直径
の2分の1以下に形成され、薄肉金属パイプの表面に平
滑で耐油性の高い弾性層を有するプレスローラー21
は、図2に示すように、その両端をアーム部材22,2
2に回転自在に支持された支軸21aに固着されてい
る。プレスローラー21を構成する弾性層としては、厚
み1〜5mm程度のニトリルゴム、あるいは表面がソリ
ッドの樹脂等が適当であり、その表面における硬度がJ
IS A 50度程度、また、表面粗さが1.6a程度
に形成されている。
【0110】各アーム部材22,22は、孔版印刷装置
の図示しない側板に揺動自在に支持された支軸22aに
それぞれ固着されている。支軸21aの一端部は、一方
のアーム部材22よりも突出して設けられており、その
突出部にはプーリー23が取り付けられている。一方の
アーム部材22には、プレスローラー駆動手段としての
ステッピングモーター24が取り付けられている。
【0111】ステッピングモーター24は、支軸21a
と同様に、その出力軸24aを一方のアーム部材22よ
り突出させており、その先端には、プーリー23と同形
のプーリー25が取り付けられている。プーリー23と
プーリー25との間には無端ベルト26が掛け渡されて
おり、プレスローラー21は、ステッピングモーター2
4によって、版胴1の回転方向とは逆の回転方向である
反時計回り方向に版胴1と同じ周速度で回転駆動され
る。ステッピングモーター24は、その作動を後述する
第1制御手段10によって制御される。
【0112】また、一方のアーム部材22には、プレス
ローラー揺動手段としてのソレノイド27のプランジャ
27aと、一端を孔版印刷装置本体に固着された引張コ
イルバネ28の他端とがそれぞれ接続されており、プレ
スローラー21は、版胴1の外周面から離間した図の二
点鎖線位置と版胴1の外周面に当接する図の実線位置と
を選択的に占めるように構成されている。ソレノイド2
7の作動も後述する第1制御手段10によって制御され
る。
【0113】ここで、この第1の実施例に用いられるマ
スタについて説明する。版胴1の外周面上に巻装される
マスタとしては、図3に示す分割製版済みマスタ29が
用いられる。分割製版済みマスタ29は、図3(a)に
示すように、厚み2〜8μm程度の熱可塑性樹脂フィル
ム29aと、和紙、合成繊維、または和紙と合成繊維と
を混抄したものからなる多孔質支持体29bとを貼り合
わせたラミネート構造となっており、多孔質支持体29
b側を版胴1の外周面と接する状態で版胴1の外周面に
巻装される。
【0114】また、分割製版済みマスタ29の熱可塑性
樹脂フィルム29aには、図3(b)に示すように、そ
れぞれ同じ幅と長さで同一面積を有する第1製版画像3
0と第2製版画像31とが形成されている。第1製版画
像30としては文字「B」の正像が、また、第2製版画
像31としては文字「C」の鏡像がそれぞれ製版されて
いる。
【0115】第1製版画像30(第2製版画像31)の
長さLは、プレスローラー21の外周長よりも短くなる
ように設定されており、各製版画像30,31のそれぞ
れの画像領域の先端位置(図において左側端部)は、第
1製版画像30の先端位置と第2製版画像31の先端位
置との間の間隔Xがプレスローラー21の外周長以上の
長さとなるようにそれぞれ設定されている。
【0116】図4は、本発明の第1の実施例に用いられ
る第1制御手段10を示している。第1制御手段10
は、図示しないCPU、ROM、RAM等を有する周知
のマイクロコンピューターであり、センサー12,12
A,13,13A,13Bからの出力信号を受けて、R
OMに記憶された印刷プログラムに従って図示しない版
胴駆動手段、給紙手段14、レジストローラー対15、
ステッピングモーター24、ソレノイド27にそれぞれ
動作信号を送り、印刷動作を行わせるように構成されて
いる。
【0117】以下に、上記構成に基づく動作を説明す
る。オペレーターは、クランパー4を開放して、用意し
た分割製版済みマスタ29の先端をステージ部3とクラ
ンパー4との間に挟み込んだ後、版胴1を回転させて、
版胴1の外周面に分割製版済みマスタ29を巻装させ
る。分割製版済みマスタ29を巻装させた後、オペレー
ターは前述の位置に各センサー12,13,13A,1
3Bを位置決めさせる。
【0118】版胴1への分割製版済みマスタ29の巻装
が完了すると、版付工程が行われる。オペレーターによ
って図示しない版付スタートキーが押されると、第1制
御手段10からの指令によって版胴駆動手段とステッピ
ングモーター24とが作動し、版胴1が時計回り方向に
回転して図1の位置に位置決めされると共に、プレスロ
ーラー21が版胴1と同じ周速度で反時計回り方向に回
転を開始する。
【0119】版胴1の位置決め完了後、第1制御手段1
0からの指令によって版胴駆動手段が再び作動し、版胴
1はプレスローラー21と同じ周速度で時計回り方向へ
の低速回転を開始する。
【0120】そして、センサー13Aが突起11aを検
知すると、第1制御手段10からの指令によってソレノ
イド27が作動し、プレスローラー21は、その外周面
を版胴1の外周面と当接する図の実線位置に揺動され
る。このとき、ソレノイド27が作動した時点でのステ
ッピングモーター24のステップ数が第1制御手段10
の内部に記憶される。
【0121】そして、ステッピングモーター24のステ
ップ数より、プレスローラー21が1回転したと第1制
御手段10が判断すると、ソレノイド27とステッピン
グモーター24とにそれぞれ指令が送られ、それぞれの
作動が解除され、プレスローラー21の回転が停止する
と共に、プレスローラー21が版胴1から一旦離間す
る。
【0122】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ29を介して当接
し、版胴1の内部のインキ供給手段5より供給されたイ
ンキが版胴1の外周面と分割製版済みマスタ29との空
隙部に充填され、第1製版画像30の穿孔部より滲出し
てプレスローラー21の外周面上に転写される。これに
より、プレスローラー21の外周面上には、文字「B」
の鏡像状態の第1印刷画像が形成される。
【0123】上述のプレスローラー21の版胴1からの
離間時において、プレスローラー21に形成された第1
印刷画像の先端位置と分割製版済みマスタ29の第2製
版画像31の先端位置とを合わせるには、プレスローラ
ー21の直径が版胴1の直径の2分の1以下に形成され
ているため、プレスローラー21が1回転して第1印刷
画像の先端位置が版胴1との当接位置に位置決めされた
ときに、版胴1側の第2製版画像31は未だプレスロー
ラー21との当接位置には位置決めされていないため、
プレスローラー21の回転を停止させて版胴1側のみを
回転させればよい。
【0124】版胴1が回転して、センサー13が突起1
1aを検知すると、その検知信号が第1制御手段10へ
送られる。信号を受けた第1制御手段10は給紙手段1
4へ動作指令を送り、給紙ローラー16と分離ローラー
17とがそれぞれ回転を開始し、給紙トレイ19から1
枚の印刷用紙20が給送される。給送された印刷用紙2
0は、その先端をレジストローラー対15に当接させて
停止する。その後、第1制御手段10よりレジストロー
ラー対15に指令が送られ、レジストローラー対15が
回転することにより、先端をレジストローラー対15に
当接させて停止していた印刷用紙20がプレスローラー
21と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0125】このレジストローラー対15への作動指令
より僅かに遅れて、センサー13Bが突起11aを検知
すると、第1制御手段10よりステッピングモーター2
4とソレノイド27とに動作指令が送られ、ステッピン
グモーター24が回転を開始すると共にソレノイド27
が作動し、プレスローラー21が、版胴1と同じ周速度
で反時計回り方向に回転しながら版胴1と当接する。
【0126】レジストローラー対15によって給送され
た印刷用紙20は、プレスローラー21によって版胴1
に押圧される。この押圧時において、印刷用紙20のプ
レスローラー21と対応する第1の面には、プレスロー
ラー21の外周面上に形成された第1印刷画像が正像と
して転写されると共に、版胴1の内部のインキ供給手段
5より供給されたインキが、版胴1の外周面と分割製版
済みマスタ29との空隙部に充填され、第2製版画像3
1の穿孔部より滲出して、印刷用紙20の版胴1と対応
する第2の面に第2印刷画像が正像として転写される。
これにより、印刷用紙20の両面には、文字「B」と文
字「C」とが同時に印刷される。
【0127】さらに、センサー12Aが突起11aを検
知することで、ソレノイド27に指令が送られてその作
動が解除され、プレスローラー21は再び図に二点鎖線
で示す位置に位置決めされ、クランパー4、ステージ部
3との接触が防止される。
【0128】ステッピングモーター24のステップ数よ
り、プレスローラー21が1回転したと第1制御手段1
0が判断すると、ステッピングモーター24に指令が送
られ、その作動が解除される。
【0129】両面に印刷画像を転写された印刷用紙20
は、図示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離
され、図示しない排紙手段によって機外へと排出されて
版付工程が完了する。版付工程完了後、オペレーターに
よって図示しない印刷スタートキーが押されると、版胴
1が高速で回転し、給紙手段14より印刷用紙20が連
続的に給送されて印刷工程が行われる。
【0130】図5は、上述の分割製版済みマスタ29を
製版する製版装置を示している。同図において製版装置
32は、筐体33、マスタロール保持部材34、サーマ
ルヘッド35、プラテンローラー36、搬送ローラー対
37、切断手段38等から主に構成されている。また、
この製版装置32には、原稿画像を読み取る周知の画像
読取装置43が接続されている。画像読取装置43は、
原稿画像を1画像ずつ読み取り、画像データ信号として
製版装置32に出力する。
【0131】箱形の筐体33は、本体33aと、開閉自
在な蓋33bとから構成されており、製版された製版済
みマスタを載置するマスタトレイ42を一体的に有して
いる。
【0132】マスタロール保持部材34は本体33aに
固定されており、マスタ39をロール状に巻成してなる
マスタロール40の芯部40aを回転自在に支持する。
【0133】サーマルヘッド35は複数の発熱素子を有
しており、蓋33bに取り付けられている。サーマルヘ
ッド35は、複数の発熱素子に通電されることにより、
マスタロール40より引き出されたマスタ39に対して
熱溶融穿孔製版を行う。サーマルヘッド35の複数の発
熱素子に対する通電は、後述する製版制御手段41によ
って制御される。
【0134】プラテンローラー36は本体33aに回転
自在に支持されており、図示しないステッピングモータ
ーによって回転駆動される。この図示しないステッピン
グモーターの作動は、後述する製版制御手段41によっ
て制御される。また、プラテンローラー36は図示しな
い付勢手段によって上方に付勢されており、蓋33bが
閉じられてサーマルヘッド35が図5に示す位置に置か
れたときに、サーマルヘッド35に対して圧接するよう
に構成されている。
【0135】搬送ローラー対37は、駆動ローラー37
aと従動ローラー37bとから構成されている。本体3
3aに回転自在に支持された駆動ローラー37aは、図
示しない駆動手段によって回転駆動される。この図示し
ない駆動手段の作動も製版制御手段41によって制御さ
れる。蓋33bに回転自在に支持された従動ローラー3
7bは、図示しない付勢手段によって下方に付勢されて
おり、蓋33bが閉じられたときに駆動ローラー37a
に圧接して、駆動ローラー37aの回転時において従動
回転するように構成されている。
【0136】切断手段38は、固定刃38aと移動刃3
8bとから構成されている。マスタ39の幅以上の幅を
有する固定刃38aは、本体33aに固着されている。
固定刃38aに対して回転移動自在に設けられた移動刃
38bは、蓋33bに取り付けられている。
【0137】蓋33bの上面には、画像領域設定手段と
しての操作パネル44が配設されている。操作パネル4
4上には、図6に示すように、テンキー45、製版スタ
ートキー46、製版ランプ47、警告ランプ48、第1
製版画像領域先端位置表示部49、第1製版画像領域長
さ表示部50、第2製版画像領域先端位置表示部51、
第2製版画像領域長さ表示部52、セットキー53、ク
リアキー54、原稿サイズ選択キー55等が配設されて
いる。
【0138】各表示部49,50,51,52は、それ
ぞれ7セグメントLEDより構成されている。第1製版
画像領域先端位置表示部49と第2製版画像領域先端位
置表示部51とには、テンキー45によって任意の数値
が入力され、第1製版画像領域長さ表示部50と第2製
版画像領域長さ表示部52とには、原稿サイズ選択キー
55によって選択された画像サイズに対応した数値が自
動的に入力される。
【0139】製版ランプ47は、画像読取装置43から
のデータ信号に基づいて、作動制御部56によってその
点灯、点滅、消灯を制御される。
【0140】図7は、製版装置32の回路ブロック図で
ある。同図において製版制御手段41は、CPU、RO
M、RAM等を有する周知のマイクロコンピュータより
構成されており、その内部に作動制御部56と正像/鏡
像切換部57とを具備している。
【0141】作動制御部56は、操作パネル44からの
データ信号及び動作信号と画像読取装置43の信号処理
回路からのデータ信号とに基づいて、プラテンローラー
36、搬送ローラー対37、切断手段38に動作信号を
出力し、正像/鏡像切換部57に画像データ信号を出力
する。
【0142】作動制御部56より送られた画像データ信
号を受信した正像/鏡像切換部57は、サーマルヘッド
ドライバーに画像データ信号を出力する。サーマルヘッ
ドドライバーは、受信した画像データ信号に基づいてサ
ーマルヘッド35に動作信号を出力して、サーマルヘッ
ド35の図示しない発熱素子を選択的に発熱させる。
【0143】また、正像/鏡像切換部57は、作動制御
部56より第1製版画像の画像データが送られたときに
は、正像状態で第1製版画像が形成されるようにサーマ
ルヘッドドライバーを制御し、作動制御部56より第2
製版画像の画像データが送られたときには、鏡像状態で
第2製版画像が形成されるようにサーマルヘッドドライ
バーを制御している。なお、正像と鏡像とに製版画像を
切り換えて製版する手段については、例えば特開昭61
−148064号公報に開示されている。
【0144】上記構成に基づく、製版装置32の動作を
以下に説明する。オペレーターは、この製版装置32に
よって製版した分割製版済みマスタ29を用いる孔版印
刷装置に合わせて、画像読取装置43に読み込ませる原
稿の大きさを決定する。例えば、版胴がA3用のマスタ
を巻装可能であって、かつ、プレスローラーの外周長が
A4横置き時の画像(用紙)長さよりも長く形成された
孔版印刷装置であれば、A4サイズの原稿が選択され
る。
【0145】製版に先立って、オペレーターは、第1製
版画像30の画像領域の先端位置を設定する。このと
き、第1製版画像30の画像領域の先端位置としては、
分割製版済みマスタ29が版胴に巻装されたときに、版
胴の係止手段によって啣え込まれる啣え代も予め見込ん
で設定する。設定は、テンキー45とセットキー53、
及びクリアキー54を用いて行われる。テンキー45で
数値を決め、セットキー53を押すことにより、数値が
置数される。誤って置数した際には、クリアキー54を
押すことによって置数が解除される。
【0146】次に、原稿サイズを選択する。これは、原
稿サイズ選択キー55を押すことによって行われる。原
稿サイズ選択キー55を押すと、左側に設けられた各サ
イズに対応したLEDの点灯が順次移動する。A4を選
択する場合には、原稿サイズ選択キー55を2回押すこ
とによりA4に対応するLEDが点灯して、原稿サイズ
A4が選択される。この原稿サイズの選択に伴って、第
1製版画像領域長さ表示部50と第2製版画像領域長さ
表示部52には、自動的に数値が表示される。例えばA
4を選択した場合には、210(mm)が表示される。
【0147】次に、第2製版画像31の画像領域の先端
位置を設定する。設定の方法は、上述の第1製版画像3
0の画像領域先端位置の設定方法に準拠する。この第2
製版画像31の画像領域の先端位置の設定に際しては、
第1製版画像領域長さ表示部50に表示された長さ(A
4の場合210)との和が、プレスローラーの外周長以
上となるように設定する。
【0148】上記設定動作の完了後、製版が行われる。
オペレーターによって製版スタートキー46が押される
と、製版制御手段41より信号が送られてプラテンロー
ラー36と駆動ローラー37aとがそれぞれ回転し、マ
スタロール40よりマスタ39が引き出される。駆動ロ
ーラー37aの周速度は、プラテンローラー36の周速
度よりも僅かに早くなるように設定されていて、サーマ
ルヘッド35とプラテンローラー36との当接部と、搬
送ローラー対37との間において、マスタ39に一定の
張力が作用するように構成されている。
【0149】プラテンローラー36を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ
39の先端が初期位置に到達したと製版制御手段41が
判断すると、プラテンローラー36と駆動ローラー37
aの回転がそれぞれ停止され、製版装置32は待機状態
となる。
【0150】製版装置32が待機状態となると、原稿の
読み込み動作が行われる。オペレーターによって画像読
取装置43に1枚目の原稿がセットされ、図示しない読
取スタートキーが押されると、画像読取部に設けられた
図示しない光学系等によって原稿画像が順次読み取られ
る。読み取られた原稿画像は、信号処理回路で画像デー
タ信号に変換され、作動制御部56に送られる。
【0151】画像データ信号が作動制御部56に入力さ
れると、作動制御部56は、プラテンローラー36、搬
送ローラー対37にそれぞれ動作信号を出力してマスタ
39の搬送を開始する。そして、プラテンローラー36
を回転駆動する図示しないステッピングモーターのステ
ップ数より、マスタ39が第1製版画像先端位置表示部
49に表示された位置まで搬送されたことを製版制御手
段41が判断すると、作動制御部56より正像/鏡像切
換部57を介して画像データ信号がサーマルヘッドドラ
イバーに送られ、サーマルヘッドドライバーより動作信
号が出力されて、サーマルヘッド35がマスタ39への
製版動作を開始する。このとき、正像/鏡像切換部57
からサーマルヘッドドライバーへと送られる画像データ
信号は、マスタ39に対して正像状態の製版画像を形成
する信号が送られる。
【0152】プラテンローラー36を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、第1製
版画像領域長さ表示部50に表示された長さの製版動作
が完了し、第1製版画像30が形成されたことを製版制
御手段41が確認すると、作動制御部56からの動作信
号と画像データ信号との出力が停止されて、製版装置3
2は再び待機状態となる。
【0153】上述の動作と並行して、作動制御部56か
ら操作パネル44に向けて動作信号が送られ、製版ラン
プ47の作動が制御される。製版ランプ47は、画像デ
ータ信号が作動制御部56に入力されると同時に点灯
し、サーマルヘッド35によるマスタ39への製版動作
完了後に点滅するように、作動制御部56によってその
作動が制御される。
【0154】オペレーターは、製版ランプ47の点滅に
よって、1枚目の原稿の製版動作の完了を確認した後、
2枚目の原稿を画像読取装置43の画像読取部にセット
し、図示しない読取スタートキーを押す。2枚目の原稿
は、1枚目の原稿と同様に画像読取部で読み取られ、信
号処理回路を経由して画像データ信号が作動制御部56
に送られる。
【0155】作動制御部56は、1枚目の原稿のときと
同様に、プラテンローラー36、搬送ローラー対37に
それぞれ動作信号を出力してマスタ39の搬送を開始す
る。そして、プラテンローラー36を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ
39が第2製版画像先端位置表示部51に表示された位
置まで搬送されたことを製版制御手段41が判断する
と、作動制御部56より正像/鏡像切換部57を介して
画像データ信号がサーマルヘッドドライバーに送られ、
サーマルヘッドドライバーより動作信号が出力されて、
サーマルヘッド35がマスタ39への製版動作を開始す
る。このとき、正像/鏡像切換部57からサーマルヘッ
ドドライバーへと送られる画像データ信号としては、マ
スタ39に対して鏡像状態の製版画像を形成する信号が
送られる。
【0156】プラテンローラー36を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、第2製
版画像領域長さ表示部52に表示された長さの製版動作
が完了し、第2製版画像31が形成されたことを製版制
御手段41が確認すると、作動制御部56からの画像デ
ータ信号の出力が停止されてサーマルヘッド35の作動
が停止される。その後、プラテンローラー36と搬送ロ
ーラー対37とが所定量回転駆動され、作動制御部56
より切断手段38に動作信号が送られて移動刃38bが
回転移動してマスタ39が切断される。第1製版画像3
0と第2製版画像31とを形成された分割製版済みマス
タ29は、マスタトレイ42上に排出される。
【0157】第1製版画像30の形成時と同様に、上述
の動作と並行して、作動制御部56から操作パネル44
に向けて動作信号が送られ、製版ランプ47の作動が制
御される。製版ランプ47は、画像データ信号が作動制
御部56に入力されると同時に点灯し、サーマルヘッド
35によるマスタ39への製版動作完了後に消灯するよ
うに、作動制御部56によってその作動が制御される。
【0158】上記実施例において、原稿サイズ選択キー
55で設定された原稿と異なったサイズの原稿が画像読
取装置43より読み込まれた場合には、製版制御手段4
1が異常を検知し、作動制御部56より操作パネル44
に動作信号が出力されて警告ランプ48が点灯すると共
に、作動制御部56よりプラテンローラー36、搬送ロ
ーラー対37にそれぞれ送られていた動作信号が停止さ
れ、プラテンローラー36と駆動ローラー37aの回転
がそれぞれ停止される。
【0159】なお、上記実施例では製版装置32と画像
読取装置43とを別体としたが、一体的に構成してもよ
い。
【0160】上記実施例に示した製版装置32を用いて
分割製版済みマスタ29を作成する際に、第1製版画像
30の先端位置と第2製版画像31の先端位置との間隔
X、すなわち、第1製版画像領域長さ表示部50に表示
された長さと第2製版画像領域先端位置表示部51に表
示された長さとを合計した長さを、この分割製版済みマ
スタ29を用いる孔版印刷装置のプレスローラー(この
実施例の場合はプレスローラー21)の外周長と同じ長
さとなるように、テンキー45と原稿サイズ選択キー5
5とを用いて設定を行うことにより、孔版印刷装置を用
いて印刷用紙20に対して両面印刷を行う際に、プレス
ローラー21の外周面上に第1印刷画像を形成する工程
と印刷用紙20の両面に第1印刷画像と第2印刷画像と
を形成する工程との間で、プレスローラー21の回転を
停止すると共に、プレスローラー21を版胴1から一旦
離間させる動作を省略させることができる。
【0161】また、上記実施例では製版装置32を用い
て分割製版済みマスタ29を作成する際に、画像読取装
置43に1枚目の原稿を読み込ませて第1製版画像30
を形成した後に、画像読取装置43に2枚目の原稿を読
み込ませて第2製版画像31を形成するように構成した
が、画像読取装置43に記憶手段を設けて、2枚の原稿
を続けて読み込んで記憶手段に記憶させ、記憶手段から
画像情報を取り出して製版動作を行うように構成しても
よい。このように構成することにより、製版ランプ47
を省略することができる。
【0162】さらに、上記実施例では製版制御手段41
が正像/鏡像切換部57を有する構成としたが、第1製
版画像30として、文字「A」のように左右対象形の画
像を形成する場合には、正像/鏡像切換部57を省略し
て通常の鏡像のみの製版を行わせる製版制御手段とする
ことができる。
【0163】図8は、本発明の第2の実施例を示してい
る。この第2の実施例では、クランパー4が図示しない
開閉手段によって開閉自在に構成されている点、各セン
サー12,12A,13,13A,13Bが後述する所
定位置に固設されている点、第1制御手段10が、図9
に示すようにクランパー4の開閉手段の作動も制御する
点、操作パネル66、第1製版手段58及び第1製版制
御手段59を具備している点において第1の実施例と主
に相違している。なお、第1の実施例で既に説明した部
材については同様の符号を付すに止め、個々の詳細な説
明は省略する。
【0164】第1製版手段58は、マスタロール保持部
材60、サーマルヘッド61、プラテンローラー62、
搬送ローラー対63、切断手段64、ガイド板65から
主に構成されている。第1製版手段58は、マスタ39
に対して穿孔製版を行い、分割製版済みマスタ29を作
成する。このとき、第1製版画像30の画像領域の先端
位置は、分割製版済みマスタ29が版胴1の外周面上に
巻装されたときに、開口部1aと対応する所定の位置と
なるように予め設定されている。この第1製版手段58
には、第1の実施例と同様に画像読取装置43が接続さ
れている。
【0165】マスタロール保持部材60は、図示しない
孔版印刷装置本体に設けられており、マスタロール40
の芯部40aを回転自在に支持する。
【0166】サーマルヘッド61は複数の発熱素子を有
しており、図示しない孔版印刷装置本体に取り付けられ
ている。サーマルヘッド61の複数の発熱素子に対する
通電は、後述する第1製版制御手段59によって制御さ
れる。
【0167】プラテンローラー62は図示しない孔版印
刷装置本体に回転自在に支持されており、図示しないス
テッピングモーターによって回転駆動される。この図示
しないステッピングモーターの作動は、後述する第1製
版制御手段59によって制御される。また、プラテンロ
ーラー62は図示しない付勢手段によって上方に付勢さ
れており、サーマルヘッド61に対して圧接するように
構成されている。
【0168】搬送ローラー対63は、それぞれ図示しな
い孔版印刷装置本体に回転自在に支持された駆動ローラ
ー63aと従動ローラー63bとから構成されている。
駆動ローラー63aは、図示しない駆動手段によって回
転駆動され、一方、図示しない付勢手段によって、駆動
ローラー63aに圧接するように下方に付勢された従動
ローラー63bは、駆動ローラー63aの回転時におい
て従動回転するように構成されている。
【0169】切断手段64は、固定刃64aと移動刃6
4bとから構成されている。固定刃64aは図示しない
孔版印刷装置本体に固着されており、移動刃64bは固
定刃64aに対して回転移動自在に設けられている。
【0170】ガイド板65は、図示しない孔版印刷装置
本体に固着されており、プラテンローラー62と搬送ロ
ーラー対63とによるマスタ39の搬送をガイドする。
【0171】センサー12,12A,13,13A,1
3Bは、第1の実施例と同様の位置に固設されている
が、本実施例ではセンサー12,13Bからの信号は使
用しない。
【0172】図10は第1製版手段58の回路ブロック
図を、また、図11は操作パネル66をそれぞれ示して
いる。図において、第1製版制御手段59は、CPU、
ROM、RAM等を有する周知のマイクロコンピュータ
ーより構成されており、その内部に作動制御部67と正
像/鏡像切換部57とを具備している。操作パネル66
は、図示しない孔版印刷装置本体の上面に配設されてお
り、製版スタートキー46、製版ランプ47、警告ラン
プ48、原稿サイズ選択キー55、印刷スタートキー6
8を具備している。
【0173】上記構成に基づき、この孔版印刷装置の動
作を以下に説明する。オペレーターは、孔版印刷装置に
合わせて、画像読取装置43に読み込ませる原稿の大き
さを決定する。この実施例では、A4サイズの原稿が選
択されたものとする。
【0174】オペレーターは、原稿サイズ選択キー55
を押し、A4に対応するLEDを点灯させる。この原稿
サイズの選択に伴い、第1製版画像領域長さと第2製版
画像領域長さとが自動的に決定される。
【0175】なお、この実施例では、孔版印刷装置が第
1製版手段58を具備し、分割製版済みマスタ29が巻
装される版胴1と第1印刷画像が形成されるプレスロー
ラー21との外周長がそれぞれ固定されているので、第
1製版画像の先端位置(図3(b)における分割製版済
みマスタ29の左側端部より第1製版画像30の左側端
部までの長さ)は予め決定されており、第2製版画像の
先端位置(前記第1製版画像の先端位置+図3(b)に
おけるX)も、選択された原稿サイズに対応する第1製
版画像領域長さ(図3(b)におけるL)との和(図3
(b)におけるX)がプレスローラー21の外周長と等
しくなる位置に自動的に決定される。
【0176】原稿サイズ設定動作の完了後、製版動作が
行われる。オペレーターによって製版スタートキー46
が押されると、第1製版制御手段59より信号が送られ
てプラテンローラー62と駆動ローラー63aとがそれ
ぞれ回転し、マスタロール40よりマスタ39が引き出
される。そして、プラテンローラー62を回転駆動する
図示しないステッピングモーターのステップ数より、マ
スタ39の先端が予め設定された初期位置に到達したと
第1製版制御手段59が判断すると、プラテンローラー
62と駆動ローラー63aの回転がそれぞれ停止され、
第1製版手段58は待機状態となる。
【0177】上述の動作と並行して、製版スタートキー
46の押下により、操作パネル66から第1制御手段1
0に動作信号が送られる。信号を受けた第1制御手段1
0は、版胴駆動手段に動作信号を出力して版胴1を図8
に示す初期位置に位置決めさせる。版胴1の位置決め
後、クランパー4を開閉する開閉手段に動作信号を送
り、クランパー4を開放させ、版胴1も待機状態とな
る。
【0178】版胴1と第1製版手段58とが待機状態と
なると、第1の実施例と同様に原稿の読み込み動作が行
われる。読み取られた原稿画像は、信号処理回路で画像
データ信号に変換され、作動制御部67に送られる。
【0179】画像データ信号が作動制御部67に入力さ
れると、作動制御部67は、プラテンローラー62、搬
送ローラー対63にそれぞれ動作信号を出力してマスタ
39の搬送を開始する。そして、プラテンローラー62
を回転駆動する図示しないステッピングモーターのステ
ップ数より、マスタ39が予め設定された第1製版画像
の先端位置まで搬送されたことを第1製版制御手段59
が判断すると、作動制御部67より正像/鏡像切換部5
7を介して画像データ信号がサーマルヘッドドライバー
に送られ、サーマルヘッドドライバーより動作信号が出
力されて、サーマルヘッド61がマスタ39への製版動
作を開始する。このとき、正像/鏡像切換部57からサ
ーマルヘッドドライバーへと送られる画像データ信号
は、マスタ39に対して正像状態の製版画像を形成する
信号が送られる。
【0180】プラテンローラー62を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ
39の先端がステージ部3とクランパー4との間の所定
位置まで到達したことを第1製版制御手段59が確認す
ると、作動制御部67より第1制御手段10に動作信号
が送られる。信号を受けた第1制御手段10は、開閉手
段に指令を送ってクランパー4を反時計回り方向に回動
させ、クランパー4によってマスタ39の先端を啣え込
ませる。この後、第1制御手段10より版胴駆動手段に
指令が送られ、版胴1が時計回り方向への回転を開始す
る。このときの版胴1の周速度は、プラテンローラー6
2によるマスタ搬送速度とほぼ同じに設定されている。
【0181】製版動作が進行し、プラテンローラー62
を回転駆動する図示しないステッピングモーターのステ
ップ数より、第1製版画像領域長さの製版動作が完了し
て第1製版画像30が形成されたことを第1製版制御手
段59が確認すると、作動制御部67からの動作信号と
画像データ信号との出力が停止されて、第1製版手段5
8は再び待機状態となる。また、作動制御部67から第
1制御手段10にも動作信号が送られ、第1制御手段1
0からの指令により版胴駆動手段の作動も停止される。
【0182】上述の動作と並行して、作動制御部67か
ら操作パネル66に向けて動作信号が送られ、製版ラン
プ47の作動が制御される。製版ランプ47は、画像デ
ータ信号が作動制御部67に入力されると同時に点灯
し、サーマルヘッド61によるマスタ39への製版動作
完了後に点滅するように、作動制御部67によってその
作動が制御される。
【0183】オペレーターは、製版ランプ47の点滅に
よって、1枚目の原稿の製版動作の完了を確認した後、
2枚目の原稿を画像読取装置43の画像読取部にセット
し、図示しない読取スタートキーを押す。2枚目の原稿
は、1枚目の原稿と同様に画像読取部で読み取られ、信
号処理回路を経由して画像データ信号が作動制御部67
に送られる。
【0184】作動制御部67は、1枚目の原稿のときと
同様に、プラテンローラー62、搬送ローラー対63に
それぞれ動作信号を出力してマスタ39の搬送を開始す
ると共に、第1制御手段10に動作信号を送る。信号を
受けた第1制御手段10は、版胴駆動手段に作動指令を
送り、版胴1を再び時計回り方向に回転させる。
【0185】プラテンローラー62を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ
39が予め設定された第2製版画像の先端位置まで搬送
されたことを第1製版制御手段59が判断すると、作動
制御部67より正像/鏡像切換部57を介して画像デー
タ信号がサーマルヘッドドライバーに送られ、サーマル
ヘッドドライバーより動作信号が出力されて、サーマル
ヘッド61がマスタ39への製版動作を開始する。この
とき、正像/鏡像切換部57からサーマルヘッドドライ
バーへと送られる画像データ信号は、マスタ39に対し
て鏡像状態の製版画像を形成する信号が送られる。
【0186】プラテンローラー62を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、第2製
版画像領域長さの製版動作が完了して第2製版画像31
が形成されたことを第1製版制御手段59が確認する
と、作動制御部67からの画像データ信号の出力が停止
されてサーマルヘッド61の作動が停止される。
【0187】その後、プラテンローラー62と搬送ロー
ラー対63とが所定量回転駆動され、作動制御部67よ
り切断手段64に動作信号が送られて移動刃64bが回
転移動してマスタ39が切断される。マスタ39の切断
後も版胴1は回転を継続しており、これにより第1製版
画像30と第2製版画像31とを形成された分割製版済
みマスタ29は、版胴1の外周面上に巻装される。
【0188】分割製版済みマスタ29を巻装した版胴1
は、版胴駆動手段によってさらに回転を継続する。そし
て、版胴1が、クランパー4が略真上に位置する図8に
示す位置に到達したことを、版胴駆動手段のステッピン
グモーターのステップ数より第1制御手段10が判断す
ると、第1制御手段10から指令が送られて版胴駆動手
段の作動が停止され、版胴1が位置決めされる。
【0189】第1製版画像30の形成時と同様に、上述
の動作と並行して、作動制御部67から操作パネル66
に向けて動作信号が送られ、製版ランプ47の作動が制
御される。製版ランプ47は、画像データ信号が作動制
御部67に入力されると同時に点灯し、サーマルヘッド
61によるマスタ39への製版動作完了後に消灯するよ
うに、作動制御部67によってその作動が制御される。
【0190】なお、原稿サイズ選択キー55で設定され
た原稿と異なったサイズの原稿が画像読取装置43より
読み込まれた場合には、第1製版制御手段59が異常を
検知し、作動制御部67より操作パネル66に動作信号
が出力されて警告ランプ48が点灯すると共に、作動制
御部67よりプラテンローラー62、搬送ローラー対6
3にそれぞれ送られていた動作信号が停止され、プラテ
ンローラー62と駆動ローラー63aの回転がそれぞれ
停止される。
【0191】版胴1の外周面上に分割製版済みマスタ2
9が巻装された後、版胴1の位置決めが完了すると、続
いて版付が行われる。版胴1が位置決めされると、第1
制御手段10からの指令によってステッピングモーター
24が作動し、プレスローラー21が版胴1と同じ周速
度で反時計回り方向に回転を開始する。これと同時に第
1制御手段10からの指令によって版胴駆動手段が作動
し、版胴1はプレスローラー21と同じ周速度で時計回
り方向への低速回転を開始する。
【0192】そして、センサー13Aが突起11aを検
知すると、第1制御手段10からの指令によってソレノ
イド27が作動し、プレスローラー21は、その外周面
を版胴1の外周面と当接する図の実線位置に揺動され
る。このとき、ソレノイド27が作動した時点でのステ
ッピングモーター24のステップ数が第1制御手段10
の内部に記憶される。
【0193】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ29を介して当接
し、版胴1の内部のインキ供給手段5より供給されたイ
ンキが版胴1の外周面と分割製版済みマスタ29との空
隙部に充填され、第1製版画像30の穿孔部より滲出し
てプレスローラー21の外周面上に転写される。これに
より、プレスローラー21の外周面上には、文字「B」
の鏡像状態の第1印刷画像が形成される。
【0194】版胴1が回転して、センサー13が突起1
1aを検知すると、その検知信号が第1制御手段10へ
送られる。信号を受けた第1制御手段10は給紙手段1
4へ動作指令を送り、給紙ローラー16と分離ローラー
17とがそれぞれ回転を開始し、給紙トレイ19から1
枚の印刷用紙20が給送される。給送された印刷用紙2
0は、その先端をレジストローラー対15に当接させて
停止する。その後、第1制御手段10よりレジストロー
ラー対15に指令が送られ、レジストローラー対15が
回転することにより、先端をレジストローラー対15に
当接させて停止していた印刷用紙20がプレスローラー
21と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0195】レジストローラー対15によって給送され
た印刷用紙20は、プレスローラー21によって版胴1
に押圧される。この押圧時において、印刷用紙20のプ
レスローラー21と対応する第1の面には、プレスロー
ラー21の外周面上に形成された第1印刷画像が正像と
して転写されると共に、版胴1の内部のインキ供給手段
5より供給されたインキが、版胴1の外周面と分割製版
済みマスタ29との空隙部に充填され、第2製版画像3
1の穿孔部より滲出して、印刷用紙20の版胴1と対応
する第2の面に第2印刷画像が正像として転写される。
これにより、印刷用紙20の両面には、文字「B」と文
字「C」とが同時に印刷される。
【0196】さらに、センサー12Aが突起11aを検
知することでソレノイド27に指令が送られ、その作動
が解除される。これにより、プレスローラー21は再び
図の二点鎖線で示す位置に位置決めされ、ステージ部
3、クランパー4との接触が防止される。
【0197】ステッピングモーター24のステップ数よ
り、プレスローラー21が2回転したと第1制御手段1
0が判断すると、ステッピングモーター24に指令が送
られてその作動が解除される。
【0198】両面に印刷画像を転写された印刷用紙20
は、図示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離
され、図示しない排紙手段によって機外へと排出されて
版付工程が完了する。版付工程完了後、オペレーターに
よって印刷スタートキー68が押されると、版胴1が高
速で回転し、給紙手段14より印刷用紙20が連続的に
給送されて印刷工程が行われる。
【0199】なお、上記実施例では第1製版手段58と
画像読取装置43とを別体としたが、一体的に構成して
もよい。
【0200】また、上記実施例では第1製版手段58を
用いて分割製版済みマスタ29を作成する際に、画像読
取装置43に1枚目の原稿を読み込ませて第1製版画像
30を形成した後に、画像読取装置43に2枚目の原稿
を読み込ませて第2製版画像31を形成するように構成
したが、画像読取装置43に記憶手段を設けて、2枚の
原稿を続けて読み込んで記憶手段に記憶させ、記憶手段
から画像情報を取り出して製版動作を行うように構成し
てもよい。このように構成することにより、製版ランプ
47を省略することができる。
【0201】さらに、上記実施例では第1製版制御手段
59が正像/鏡像切換部57を有する構成としたが、第
1製版画像30として、文字「A」のように左右対象形
の画像を形成する場合には、正像/鏡像切換部57を省
略して通常の鏡像のみの製版を行わせる製版制御手段と
することができる。
【0202】図12は、本発明の第3の実施例に用いら
れる第2制御手段69を示している。この第2制御手段
69は、図1に示した孔版印刷装置の動作の制御を行
う。
【0203】図示しないCPU、ROM、RAM等を有
する周知のマイクロコンピューターである第2制御手段
69は、センサー12,12A,13,13A,13B
からの出力信号を受けて、ROMに記憶された印刷プロ
グラムに従って図示しない版胴駆動手段、給紙手段1
4、レジストローラー対15、ステッピングモーター2
4、ソレノイド27にそれぞれ動作信号を送り、印刷動
作を行わせるように構成されている。
【0204】また、第2制御手段69には、後述する切
換手段70からの信号が入力され、この切換手段70か
らの信号に基づいて、図示しないROMから呼び出され
る印刷プログラムが選択的に切り換えられる。
【0205】図示しないセレクトスイッチ等からなる切
換手段70は、図示しない孔版印刷装置本体の上面に設
けられた図示しない操作パネル上に配設されている。切
換手段70は、印刷用紙の片面に印刷を行う片面印刷モ
ードと、印刷用紙の両面に印刷を行う両面印刷モードと
を選択的に切り換える。この切換手段70による印刷モ
ードの切り換えは、版胴1の外周面上に巻装されるマス
タの種類に基づいて行われる。
【0206】ここで、この第3の実施例に用いられるマ
スタについて説明する。版胴1の外周面上に巻装される
マスタとしては、分割製版済みマスタ29と、通常の孔
版印刷に用いられる通常製版済みマスタ71とが用いら
れる。
【0207】通常製版済みマスタ71は、図13に示す
ように、第3製版画像72を1面だけ形成されている。
第3製版画像72は、第1製版画像30及び第2製版画
像31と比較すると、2倍の面積の画像領域を形成する
ことが可能となっている。
【0208】以下に、上記構成に基づく動作を説明す
る。オペレーターは、クランパー4を開放して、用意し
た分割製版済みマスタ29または通常製版済みマスタ7
1の先端をステージ部3とクランパー4との間に挟み込
んだ後、版胴1を回転させて、版胴1の外周面に分割製
版済みマスタ29または通常製版済みマスタ71を巻装
させる。
【0209】この巻装動作で、分割製版済みマスタ29
を巻装したときには、オペレーターは、切換手段70を
両面印刷モード側に切り換える。また、通常製版済みマ
スタ71を巻装したときには、切換手段70を片面印刷
モード側に切り換える。
【0210】先ず、分割製版済みマスタ29を巻装して
両面印刷モードを選択した場合を説明する。切換手段7
0を両面印刷モード側に切り換えることにより、第2制
御手段69は、図示しないROMより両面印刷時の動作
プログラムをロードする。
【0211】分割製版済みマスタ29を版胴1に巻装さ
せた後、オペレーターは第1の実施例と同じ位置に各セ
ンサー12,13,13A,13Bを位置決めさせる。
なお、この両面印刷モードでは、センサー12からの信
号は使用しない。また、センサー12Aは、第1の実施
例と同様の位置に配設されている。
【0212】版胴1への分割製版済みマスタ29の巻装
が完了すると、版付工程が行われる。オペレーターによ
って図示しない版付スタートキーが押されると、第2制
御手段69からの指令によって版胴駆動手段とステッピ
ングモーター24とが作動し、版胴1が時計回り方向に
回転して図1の位置に位置決めされると共に、プレスロ
ーラー21が版胴1と同じ周速度で反時計回り方向に回
転を開始する。
【0213】版胴1の位置決め完了後、第2制御手段6
9からの指令によって版胴駆動手段が再び作動し、版胴
1はプレスローラー21と同じ周速度で時計回り方向へ
の低速回転を開始する。
【0214】そして、センサー13Aが突起11aを検
知すると、第2制御手段69からの指令によってソレノ
イド27が作動し、プレスローラー21は、その外周面
を版胴1の外周面と当接する図の実線位置に揺動され
る。このとき、ソレノイド27が作動した時点でのステ
ッピングモーター24のステップ数が第2制御手段69
の内部に記憶される。そして、ステッピングモーター2
4のステップ数より、プレスローラー21が1回転した
と第2制御手段69が判断すると、ソレノイド27とス
テッピングモーター24とにそれぞれ指令が送られてそ
れぞれの作動が解除され、プレスローラー21の回転が
停止すると共に、プレスローラー21が版胴1から一旦
離間する。
【0215】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ29を介して当接
し、版胴1の内部のインキ供給手段5より供給されたイ
ンキが版胴1の外周面と分割製版済みマスタ29との空
隙部に充填され、第1製版画像30の穿孔部より滲出し
てプレスローラー21の外周面上に転写される。これに
より、プレスローラー21の外周面上には、文字「B」
の鏡像状態の第1印刷画像が形成される。
【0216】版胴1が回転して、センサー13が突起1
1aを検知すると、その検知信号が第2制御手段69へ
送られる。信号を受けた第2制御手段69は給紙手段1
4へ動作指令を送り、給紙ローラー16と分離ローラー
17とがそれぞれ回転を開始し、給紙トレイ19から1
枚の印刷用紙20が給送される。給送された印刷用紙2
0は、その先端をレジストローラー対15に当接させて
停止する。その後、第2制御手段69よりレジストロー
ラー対15に指令が送られ、レジストローラー対15が
回転することにより、先端をレジストローラー対15に
当接させて停止していた印刷用紙20がプレスローラー
21と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0217】このレジストローラー対15への作動指令
より僅かに遅れて、センサー13Bが突起11aを検知
すると、第2制御手段69よりステッピングモーター2
4とソレノイド27とに動作指令が送られ、ステッピン
グモーター24が回転を開始すると共にソレノイド27
が作動し、プレスローラー21が、版胴1と同じ周速度
で反時計回り方向に回転しながら版胴1と当接する。
【0218】レジストローラー対15によって給送され
た印刷用紙20は、プレスローラー21によって版胴1
に押圧される。この押圧時において、印刷用紙20のプ
レスローラー21と対応する第1の面には、プレスロー
ラー21の外周面上に形成された第1印刷画像が正像と
して転写されると共に、版胴1の内部のインキ供給手段
5より供給されたインキが、版胴1の外周面と分割製版
済みマスタ29との空隙部に充填され、第2製版画像3
1の穿孔部より滲出して、印刷用紙20の版胴1と対応
する第2の面に第2印刷画像が正像として転写される。
これにより、印刷用紙20の両面には、文字「B」と文
字「C」とが同時に印刷される。
【0219】さらに、センサー12Aが突起11aを検
知することでソレノイド27に指令が送られ、その作動
が解除される。プレスローラー21は、再び図に二点鎖
線で示す位置に位置決めされ、ステージ部3、クランパ
ー4との接触が防止される。
【0220】ステッピングモーター24のステップ数よ
り、プレスローラー21が1回転したと第2制御手段6
9が判断すると、ステッピングモーター24に指令が送
られてその作動が解除される。
【0221】両面に印刷画像を転写された印刷用紙20
は、図示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離
され、図示しない排紙手段によって機外へと排出されて
版付工程が完了する。版付工程完了後、オペレーターに
よって図示しない印刷スタートキーが押されると、版胴
1が高速で回転し、給紙手段14より印刷用紙20が連
続的に給送されて印刷工程が行われる。
【0222】次に、通常製版済みマスタ71を巻装して
片面印刷モードを選択した場合を説明する。切換手段7
0を片面印刷モード側に切り換えることにより、第2制
御手段69は、図示しないROMより片面印刷時の動作
プログラムをロードする。
【0223】通常製版済みマスタ71を版胴1に巻装さ
せた後、オペレーターはセンサー12,13Aを位置決
めさせる。センサー12は、通常製版済みマスタ71が
版胴1の外周面に巻装された後に版胴1が回転し、通常
製版済みマスタ71に形成された第3製版画像72の画
像領域の先端位置が、プレスローラー21と版胴1との
当接位置に到達したときに、印刷用紙20の印刷開始位
置を前記当接位置に位置させるべく、印刷用紙20の給
紙動作を開始する位置において突起11aを検知するよ
うに位置決めされる。
【0224】センサー13Aは、通常製版済みマスタ7
1が版胴1の外周面に巻装された後に版胴1が回転し、
第3製版画像72の画像領域の先端位置がプレスローラ
ー21と版胴1との当接位置に到達するよりも、僅かに
版胴回転方向上流側の位置において突起11aを検知す
る位置に位置決めされる。なお、この片面印刷モードで
は、センサー13,13Bからの信号は使用しない。
【0225】版胴1への通常製版済みマスタ71の巻装
が完了すると、版付工程が行われる。オペレーターによ
って図示しない版付スタートキーが押されると、第2制
御手段69からの指令によって版胴駆動手段とステッピ
ングモーター24とが作動し、版胴1が時計回り方向に
回転して図1の位置に位置決めされると共に、プレスロ
ーラー21が版胴1と同じ周速度で反時計回り方向に回
転を開始する。
【0226】版胴1の位置決め完了後、第2制御手段6
9からの指令によって版胴駆動手段が再び作動し、版胴
1はプレスローラー21と同じ周速度で時計回り方向へ
の低速回転を開始する。センサー12が突起11aを検
知すると、第2制御手段69は給紙手段14へ動作指令
を送り、給紙ローラー16と分離ローラー17とがそれ
ぞれ回転を開始し、給紙トレイ19から1枚の印刷用紙
20が給送される。給送された印刷用紙20は、その先
端をレジストローラー対15に当接させて停止する。
【0227】版胴1がさらに回転し、センサー13Aが
突起11aを検知すると、第2制御手段69からの指令
によってソレノイド27が作動し、プレスローラー21
は、その外周面を版胴1の外周面と当接する図の実線位
置に揺動される。これと並行して、第2制御手段69よ
りレジストローラー対15に指令が送られ、レジストロ
ーラー対15が回転することにより、先端をレジストロ
ーラー対15に当接させて停止していた印刷用紙20が
プレスローラー21と版胴1との当接部に向けて給送さ
れる。
【0228】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが通常製版済みマスタ71と印刷用紙20
とを介して当接し、版胴1の内部のインキ供給手段5よ
り供給されたインキが版胴1の外周面と通常製版済みマ
スタ71との空隙部に充填され、第3製版画像72の穿
孔部より滲出して、印刷用紙20の片面には、文字
「F」の正像状態の第3印刷画像が転写される。
【0229】版胴駆動手段の図示しないステッピングモ
ーターのステップ数より、プレスローラー21との当接
部を第3製版画像72が通過するまで版胴1が回転した
と第2制御手段69が判断するか、あるいは、センサー
12Aが突起11aを検知することで、ソレノイド27
とステッピングモーター24とにそれぞれ指令が送られ
てそれぞれの作動が解除され、プレスローラー21は、
再び図に二点鎖線で示す位置に位置決めされる。
【0230】印刷画像を転写された印刷用紙20は、図
示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離され、
図示しない排紙手段によって機外へと排出されて版付工
程が完了する。版付工程完了後、オペレーターによって
図示しない印刷スタートキーが押されると、版胴1が高
速で回転し、給紙手段14より印刷用紙20が連続的に
給送されて印刷工程が行われる。
【0231】図14は、本発明の第4の実施例を示して
いる。この第4の実施例では、第1製版手段58に代え
てサーマルヘッド74とプラテンローラー75とを有す
る第2製版手段73を用いた点、第1制御手段10に代
えて第5制御手段76を用いた点、操作パネル66に代
えて操作パネル77を用いた点、第1製版制御手段59
に代えて第2製版制御手段78を用いた点において第2
の実施例と主に相違している。なお、第1及び第2の実
施例で既に説明した部材については同様の符号を付すに
止め、個々の詳細な説明は省略する。
【0232】本実施例において、各センサー12A,1
3,13A,13Bは第2の実施例と同様に配置され、
センサー12は通常製版済みマスタ71が版胴1の外周
面に巻装された後に版胴1が回転し、通常製版済みマス
タ71に形成された第3製版画像72の画像領域の先端
位置が、プレスローラー21と版胴1との当接位置に到
達したときに、印刷用紙20の印刷開始位置を前記当接
位置に位置させるべく、印刷用紙20の給紙動作を開始
する位置において突起11aを検知するように位置決め
されている。
【0233】図15は、本発明の第4の実施例に用いら
れる第5制御手段76を示している。この第5制御手段
76は、図14に示した孔版印刷装置の動作の制御を行
う。
【0234】図示しないCPU、ROM、RAM等を有
する周知のマイクロコンピューターである第5制御手段
76は、センサー12,12A,13,13A,13B
からの出力信号を受けて、ROMに記憶された印刷プロ
グラムに従って図示しない版胴駆動手段、給紙手段1
4、レジストローラー対15、ステッピングモーター2
4、ソレノイド27にそれぞれ動作信号を送り、印刷動
作を行わせるように構成されている。
【0235】また、第5制御手段76には、操作パネル
77に設けられた切換手段70からの信号が入力され
る。この切換手段70からの信号に基づいて、図示しな
いROMから呼び出される印刷プログラムが選択的に切
り換えられる。
【0236】セレクトスイッチからなる切換手段70
は、図16に示すように、図示しない孔版印刷装置本体
の上面に設けられた操作パネル77上に配設されてい
る。切換手段70は、印刷用紙の片面に印刷を行う片面
印刷モードと、印刷用紙の両面に印刷を行う両面印刷モ
ードとを選択的に切り換える。
【0237】図17は、第2製版手段73の回路ブロッ
ク図を示している。図において、第2製版手段73の動
作を制御する第2製版制御手段78は、CPU、RO
M、RAM等を有する周知のマイクロコンピューターよ
り構成されており、その内部に作動制御部79と正像/
鏡像切換部57とを具備している。
【0238】以下に、上記構成に基づく動作を説明す
る。オペレーターは、両面印刷を行うか片面印刷を行う
かを選択した後、孔版印刷装置に合わせて、画像読取装
置43に読み込ませる原稿の大きさを決定する。この実
施例では、A4サイズの原稿が選択されたものとする。
【0239】オペレーターは切換手段70を両面印刷モ
ード側または片面印刷モード側に切り換えた後、原稿サ
イズ選択キー55を押してA4に対応するLEDを点灯
させる。この原稿サイズの選択に伴って、第1製版画像
領域長さと第2製版画像領域長さとが自動的に決定され
る。また、第2の実施例と同様に、第1製版画像の先端
位置は予め決定されており、第2製版画像の先端位置も
自動的に決定される。
【0240】先ず、両面印刷モードを選択した場合を説
明する。切換手段70を両面印刷モード側に切り換える
ことにより、第5制御手段76は、図示しないROMよ
り両面印刷時の動作プログラムをロードする。なお、こ
の両面印刷モードでは、センサー12,13Bからの信
号は使用しない。
【0241】オペレーターによって製版スタートキー4
6が押されると、第2製版制御手段78より信号が送ら
れてプラテンローラー75と駆動ローラー63aとがそ
れぞれ回転し、マスタロール40よりマスタ39が引き
出される。そして、プラテンローラー75を回転駆動す
る図示しないステッピングモーターのステップ数より、
マスタ39の先端が予め設定された初期位置に到達した
と第2製版制御手段78が判断すると、プラテンローラ
ー75と駆動ローラー63aの回転がそれぞれ停止さ
れ、第2製版手段73は待機状態となる。
【0242】上述の動作と並行して、製版スタートキー
46の押下により、操作パネル77から第5制御手段7
6に動作信号が送られる。信号を受けた第5制御手段7
6は、版胴駆動手段に動作信号を出力して版胴1を図1
4に示す初期位置に位置決めさせる。版胴1の位置決め
後、クランパー4を開閉する開閉手段に動作信号を送
り、クランパー4を開放させ、版胴1も待機状態とな
る。
【0243】版胴1と第2製版手段73とが待機状態と
なると、第2の実施例と同様に原稿の読み込み動作が行
われる。読み取られた原稿画像は、信号処理回路で画像
データ信号に変換され、作動制御部79に送られる。
【0244】画像データ信号が作動制御部79に入力さ
れると、作動制御部79は、プラテンローラー75、搬
送ローラー対63にそれぞれ動作信号を出力してマスタ
39の搬送を開始する。そして、プラテンローラー75
を回転駆動する図示しないステッピングモーターのステ
ップ数より、マスタ39が予め設定された第1製版画像
の先端位置まで搬送されたことを第2製版制御手段78
が判断すると、作動制御部79より正像/鏡像切換部5
7を介して画像データ信号がサーマルヘッドドライバー
に送られ、サーマルヘッドドライバーより動作信号が出
力されて、サーマルヘッド74がマスタ39への製版動
作を開始する。このとき、正像/鏡像切換部57からサ
ーマルヘッドドライバーへと送られる画像データ信号
は、マスタ39に対して正像状態の製版画像を形成する
信号が送られる。
【0245】プラテンローラー75を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ
39の先端がステージ部3とクランパー4との間の所定
位置まで到達したことを第2製版制御手段78が確認す
ると、作動制御部79より第5制御手段76に動作信号
が送られる。信号を受けた第5制御手段76は、開閉手
段に指令を送ってクランパー4を反時計回り方向に回動
させ、クランパー4によってマスタ39の先端を啣え込
ませる。この後、第5制御手段76より版胴駆動手段に
指令が送られ、版胴1が時計回り方向への回転を開始す
る。このときの版胴1の周速度は、プラテンローラー7
5によるマスタ搬送速度とほぼ同じに設定されている。
【0246】製版動作が進行し、プラテンローラー75
を回転駆動する図示しないステッピングモーターのステ
ップ数より、第1製版画像領域長さの製版動作が完了し
て第1製版画像30が形成されたことを第2製版制御手
段78が確認すると、作動制御部79からの動作信号と
画像データ信号との出力が停止されて、第2製版手段7
3は再び待機状態となる。また、作動制御部79から第
5制御手段76にも動作信号が送られ、第5制御手段7
6からの指令により版胴駆動手段の作動も停止される。
【0247】上述の動作と並行して、作動制御部79か
ら操作パネル77に向けて動作信号が送られ、製版ラン
プ47の作動が制御される。製版ランプ47は、画像デ
ータ信号が作動制御部79に入力されると同時に点灯
し、サーマルヘッド74によるマスタ39への製版動作
完了後に点滅するように、作動制御部79によってその
作動が制御される。
【0248】オペレーターは、製版ランプ47の点滅に
よって、1枚目の原稿の製版動作の完了を確認した後、
2枚目の原稿を画像読取装置43の画像読取部にセット
し、図示しない読取スタートキーを押す。2枚目の原稿
は、1枚目の原稿と同様に画像読取部で読み取られ、信
号処理回路を経由して画像データ信号が作動制御部79
に送られる。
【0249】作動制御部79は、1枚目の原稿のときと
同様に、プラテンローラー75、搬送ローラー対63に
それぞれ動作信号を出力してマスタ39の搬送を開始す
ると共に、第5制御手段76に動作信号を送る。信号を
受けた第5制御手段76は、版胴駆動手段に作動指令を
送り、版胴1を再び時計回り方向に回転させる。
【0250】プラテンローラー75を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ
39が予め設定された第2製版画像の先端位置まで搬送
されたことを第2製版制御手段78が判断すると、作動
制御部79より正像/鏡像切換部57を介して画像デー
タ信号がサーマルヘッドドライバーに送られ、サーマル
ヘッドドライバーより動作信号が出力されて、サーマル
ヘッド74がマスタ39への製版動作を開始する。この
とき、正像/鏡像切換部57からサーマルヘッドドライ
バーへと送られる画像データ信号は、マスタ39に対し
て鏡像状態の製版画像を形成する信号が送られる。
【0251】プラテンローラー75を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、第2製
版画像領域長さの製版動作が完了して第2製版画像31
が形成されたことを第2製版制御手段78確認する
と、作動制御部79からの画像データ信号の出力が停止
されてサーマルヘッド74の作動が停止される。
【0252】その後、プラテンローラー75と搬送ロー
ラー対63とが所定量回転駆動され、作動制御部79よ
り切断手段64に動作信号が送られて移動刃64bが回
転移動してマスタ39が切断される。マスタ39の切断
後も版胴1は回転を継続しており、これにより第1製版
画像30と第2製版画像31とを形成された分割製版済
みマスタ29は、版胴1の外周面上に巻装される。
【0253】分割製版済みマスタ29を巻装した版胴1
は、版胴駆動手段によってさらに回転を継続する。そし
て、版胴1が、クランパー4が略真上に位置する図14
に示す位置に到達したことを、版胴駆動手段のステッピ
ングモーターのステップ数より第5制御手段76が判断
すると、第5制御手段76から指令が送られて版胴駆動
手段の作動が停止され、版胴1が位置決めされる。
【0254】第1製版画像30の形成時と同様に、上述
の動作と並行して、作動制御部79から操作パネル77
に向けて動作信号が送られ、製版ランプ47の作動が制
御される。製版ランプ47は、画像データ信号が作動制
御部79に入力されると同時に点灯し、サーマルヘッド
74によるマスタ39への製版動作完了後に消灯するよ
うに、作動制御部79によってその作動が制御される。
【0255】なお、原稿サイズ選択キー55で設定され
た原稿と異なったサイズの原稿が画像読取装置43より
読み込まれた場合には、第2製版制御手段78が異常を
検知し、作動制御部79より操作パネル77に動作信号
が出力されて警告ランプ48が点灯すると共に、作動制
御部79よりプラテンローラー75、搬送ローラー対6
3にそれぞれ送られていた動作信号が停止され、プラテ
ンローラー75と駆動ローラー63aの回転がそれぞれ
停止される。
【0256】版胴1の外周面上に分割製版済みマスタ2
9が巻装された後、版胴1の位置決めが完了すると、続
いて版付が行われる。版胴1が位置決めされると、第5
制御手段76からの指令によってステッピングモーター
24が作動し、プレスローラー21が版胴1と同じ周速
度で反時計回り方向に回転を開始する。これと同時に、
第5制御手段76からの指令によって版胴駆動手段が作
動し、版胴1はプレスローラー21と同じ周速度で時計
回り方向への低速回転を開始する。
【0257】そして、センサー13Aが突起11aを検
知すると、第5制御手段76からの指令によってソレノ
イド27が作動し、プレスローラー21は、その外周面
を版胴1の外周面と当接する図の実線位置に揺動され
る。このとき、ソレノイド27が作動した時点でのステ
ッピングモーター24のステップ数が第5制御手段76
の内部に記憶される。
【0258】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ29を介して当接
し、版胴1の内部のインキ供給手段5より供給されたイ
ンキが版胴1の外周面と分割製版済みマスタ29との空
隙部に充填され、第1製版画像30の穿孔部より滲出し
てプレスローラー21の外周面上に転写される。これに
より、プレスローラー21の外周面上には、文字「B」
の鏡像状態の第1印刷画像が形成される。
【0259】版胴1が回転して、センサー13が突起1
1aを検知すると、その検知信号が第5制御手段76へ
送られる。信号を受けた第5制御手段76は給紙手段1
4へ動作指令を送り、給紙ローラー16と分離ローラー
17とがそれぞれ回転を開始し、給紙トレイ19から1
枚の印刷用紙20が給送される。給送された印刷用紙2
0は、その先端をレジストローラー対15に当接させて
停止する。
【0260】その後、第5制御手段76よりレジストロ
ーラー対15に指令が送られ、レジストローラー対15
が回転することにより、先端をレジストローラー対15
に当接させて停止していた印刷用紙20がプレスローラ
ー21と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0261】レジストローラー対15によって給送され
た印刷用紙20は、プレスローラー21によって版胴1
に押圧される。この押圧時において、印刷用紙20のプ
レスローラー21と対応する第1の面には、プレスロー
ラー21の外周面上に形成された第1印刷画像が正像と
して転写されると共に、版胴1の内部のインキ供給手段
5より供給されたインキが、版胴1の外周面と分割製版
済みマスタ29との空隙部に充填され、第2製版画像3
1の穿孔部より滲出して、印刷用紙20の版胴1と対応
する第2の面に第2印刷画像が正像として転写される。
これにより、印刷用紙20の両面には、文字「B」と文
字「C」とが同時に印刷される。
【0262】さらに、センサー12Aが突起11aを検
知することで、ソレノイド27に指令が送られてその作
動が解除される。プレスローラー21は再び図に二点鎖
線で示す位置に位置決めされ、ステージ部3、クランパ
ー4との接触が防止される。
【0263】ステッピングモーター24のステップ数よ
り、プレスローラー21が2回転したと第5制御手段7
6が判断すると、ステッピングモーター24に指令が送
られてその作動が解除される。
【0264】両面に印刷画像を転写された印刷用紙20
は、図示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離
され、図示しない排紙手段によって機外へと排出されて
版付工程が完了する。版付工程完了後、オペレーターに
よって印刷スタートキー68が押されると、版胴1が高
速で回転し、給紙手段14より印刷用紙20が連続的に
給送されて印刷工程が行われる。
【0265】次に、片面印刷モードを選択した場合を説
明する。切換手段70を片面印刷モード側に切り換える
ことにより、第5制御手段76は、図示しないROMよ
り片面印刷時の動作プログラムをロードする。なお、こ
の方面印刷モードでは、センサー13,13Bからの信
号は使用しない。
【0266】オペレーターによって製版スタートキー4
6が押されると、第2製版制御手段78より信号が送ら
れてプラテンローラー75と駆動ローラー63aとがそ
れぞれ回転し、マスタロール40よりマスタ39が引き
出される。そして、プラテンローラー75を回転駆動す
る図示しないステッピングモーターのステップ数より、
マスタ39の先端が予め設定された初期位置に到達した
と第2製版制御手段78が判断すると、プラテンローラ
ー75と駆動ローラー63aの回転がそれぞれ停止さ
れ、第2製版手段73は待機状態となる。
【0267】上述の動作と並行して、製版スタートキー
46の押下により、操作パネル77から第5制御手段7
6に動作信号が送られる。信号を受けた第5制御手段7
6は、版胴駆動手段に動作信号を出力して版胴1を図1
4に示す初期位置に位置決めさせる。版胴1の位置決め
後、クランパー4を開閉する開閉手段に動作信号を送
り、クランパー4を開放させ、版胴1も待機状態とな
る。
【0268】版胴1と第2製版手段73とが待機状態と
なると、第2の実施例と同様に原稿の読み込み動作が行
われる。読み取られた原稿画像は、信号処理回路で画像
データ信号に変換され、作動制御部79に送られる。
【0269】画像データ信号が作動制御部79に入力さ
れると、作動制御部79は、プラテンローラー75、搬
送ローラー対63にそれぞれ動作信号を出力してマスタ
39の搬送を開始する。そして、プラテンローラー75
を回転駆動する図示しないステッピングモーターのステ
ップ数より、マスタ39が予め設定された第3製版画像
の先端位置まで搬送されたことを第2製版制御手段78
が判断すると、作動制御部79より正像/鏡像切換部5
7を介して画像データ信号がサーマルヘッドドライバー
に送られ、サーマルヘッドドライバーより動作信号が出
力されて、サーマルヘッド74がマスタ39への製版動
作を開始する。このとき、正像/鏡像切換部57からサ
ーマルヘッドドライバーへと送られる画像データ信号
は、マスタ39に対して鏡像状態の製版画像を形成する
信号が送られる。
【0270】プラテンローラー75を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ
39の先端がステージ部3とクランパー4との間の所定
位置まで到達したことを第2製版制御手段78が確認す
ると、作動制御部79より第5制御手段76に動作信号
が送られる。信号を受けた第5制御手段76は、開閉手
段に指令を送ってクランパー4を反時計回り方向に回動
させ、クランパー4によってマスタ39の先端を啣え込
ませる。
【0271】この後、第5制御手段76より版胴駆動手
段に指令が送られ、版胴1が時計回り方向への回転を開
始する。このときの版胴1の周速度は、プラテンローラ
ー75によるマスタ搬送速度とほぼ同じに設定されてい
る。
【0272】製版動作が進行し、プラテンローラー75
を回転駆動する図示しないステッピングモーターのステ
ップ数より、第3製版画像領域長さの製版動作が完了し
て第3製版画像72(図13参照)が形成されたことを
第2製版制御手段78が確認すると、作動制御部79か
らの画像データ信号の出力が停止されて、サーマルヘッ
ド74の作動が停止される。
【0273】その後、プラテンローラー75と搬送ロー
ラー対63とが所定量回転駆動され、作動制御部79よ
り切断手段64に動作信号が送られて移動刃64bが回
転移動してマスタ39が切断される。マスタ39の切断
後も版胴1は回転を継続しており、これにより第3製版
画像72を形成された通常製版済みマスタ71は、版胴
1の外周面上に巻装される。
【0274】通常製版済みマスタ71を巻装した版胴1
は、版胴駆動手段によってさらに回転を継続する。そし
て、版胴1が、クランパー4が略真上に位置する図14
に示す位置に到達したことを、版胴駆動手段のステッピ
ングモーターのステップ数より第5制御手段76が判断
すると、第5制御手段76から指令が送られて版胴駆動
手段の作動が停止され、版胴1が位置決めされる。
【0275】なお、原稿サイズ選択キー55で設定され
た原稿と異なったサイズの原稿が画像読取装置43より
読み込まれた場合には、第5製版制御手段76が異常を
検知し、作動制御部79より操作パネル77に動作信号
が出力されて警告ランプ48が点灯すると共に、作動制
御部79よりプラテンローラー75、搬送ローラー対6
3にそれぞれ送られていた動作信号が停止され、プラテ
ンローラー75と駆動ローラー63aの回転がそれぞれ
停止される。
【0276】版胴1の外周面上に通常製版済みマスタ7
1が巻装された後、版胴1の位置決めが完了すると、続
いて版付が行われる。版胴1が位置決めされると、第5
制御手段76からの指令によってステッピングモーター
24が作動し、プレスローラー21が版胴1と同じ周速
度で反時計回り方向に回転を開始する。
【0277】これと同時に、第5制御手段76からの指
令によって版胴駆動手段が作動し、版胴1はプレスロー
ラー21と同じ周速度で時計回り方向への低速回転を開
始する。そして、センサー12が突起11aを検知する
と、第5制御手段76は給紙手段14へ動作指令を送
り、給紙ローラー16と分離ローラー17とがそれぞれ
回転を開始し、給紙トレイ19から1枚の印刷用紙20
が給送され、印刷用紙20は、その先端をレジストロー
ラー対15に当接させて停止する。
【0278】版胴1がさらに回転し、センサー13Aが
突起11aを検知すると、第5制御手段76からの指令
によってソレノイド27が作動し、プレスローラー21
は、その外周面を版胴1の外周面と当接する図の実線位
置に揺動される。これと並行して、第5制御手段76よ
りレジストローラー対15に指令が送られ、レジストロ
ーラー対15が回転して印刷用紙20がプレスローラー
21と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0279】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが通常製版済みマスタ71を介して当接
し、版胴1の内部のインキ供給手段5より供給されたイ
ンキが版胴1の外周面と通常製版済みマスタ71との空
隙部に充填され、第3製版画像72の穿孔部より滲出し
て、印刷用紙20の片面には、文字「F」の正像状態の
第3印刷画像が形成される。
【0280】版胴駆動手段の図示しないステッピングモ
ーターのステップ数より、プレスローラー21との当接
部を第3製版画像72が通過するまで版胴1が回転した
と第5制御手段76が判断するか、あるいはセンサー1
2Aが突起11aを検知することで、ソレノイド27と
ステッピングモーター24とにそれぞれ指令が送られ、
それぞれの作動が解除され、プレスローラー21は、再
び図に二点鎖線で示す位置に位置決めされる。
【0281】印刷画像を転写された印刷用紙20は、図
示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離され、
図示しない排紙手段によって機外へと排出されて版付工
程が完了する。版付工程完了後、オペレーターによって
印刷スタートキー68が押されると、版胴1が高速で回
転し、給紙手段14より印刷用紙20が連続的に給送さ
れて印刷工程が行われる。
【0282】なお、上記実施例では第2製版手段73と
画像読取装置43とを別体としたが、一体的に構成して
もよい。
【0283】また、上記実施例では第2製版手段73を
用いて分割製版済みマスタ29を作成する際に、画像読
取装置43に1枚目の原稿を読み込ませて第1製版画像
30を形成した後に、画像読取装置43に2枚目の原稿
を読み込ませて第2製版画像31を形成するように構成
したが、画像読取装置43に記憶手段を設けて、2枚の
原稿を続けて読み込んで記憶手段に記憶させ、記憶手段
から画像情報を取り出して製版動作を行うように構成し
てもよい。このように構成することにより、製版ランプ
47を省略することができる。
【0284】さらに、上記実施例では第2製版制御手段
78が正像/鏡像切換部57を有する構成としたが、第
1製版画像30として、文字「A」のように左右対象形
の画像を形成する場合には、正像/鏡像切換部57を省
略して通常の鏡像のみの製版を行わせる製版制御手段と
することができる。
【0285】図18は、本発明の第5の実施例に用いら
れる第3制御手段80を示している。この第3制御手段
80は、図1に示した孔版印刷装置の動作の制御を行
う。
【0286】図示しないCPU、ROM、RAM等を有
する周知のマイクロコンピューターである第3制御手段
80は、センサー12,12A,13,13A,13B
からの出力信号を受けて、ROMに記憶された印刷プロ
グラムに従って図示しない版胴駆動手段、給紙手段1
4、レジストローラー対15、ステッピングモーター2
4、ソレノイド27にそれぞれ動作信号を送り、印刷動
作を行わせるように構成されている。
【0287】また、第3制御手段80には、後述する切
換手段81からの信号が入力され、この切換手段81か
らの信号に基づいて、図示しないROMから呼び出され
る印刷プログラムが選択的に切り換えられる。
【0288】図示しないセレクトスイッチ等からなる切
換手段81は、図示しない孔版印刷装置本体の上面に設
けられた図示しない操作パネル上に配設されている。切
換手段81は、印刷用紙の片面に印刷を行う片面印刷モ
ードと、印刷用紙の両面に印刷を行う両面印刷モードと
を選択的に切り換える。なお、片面印刷モードには、後
述する第1製版画像83を印刷する第1片面印刷モード
と、第2製版画像84を印刷する第2片面印刷モードと
が設けられている。
【0289】ここで、この第5の実施例に用いられるマ
スタについて説明する。版胴1の外周面上に巻装される
マスタとしては、分割製版済みマスタ29と、分割製版
済みマスタ82とが用いられる。
【0290】分割製版済みマスタ82には、図19に示
すように、それぞれ同じ幅と長さで同一面積を有する第
1製版画像83と第2製版画像84とが形成されてい
る。第1製版画像83としては文字「E」の鏡像が、ま
た、第2製版画像84としては文字「G」の鏡像がそれ
ぞれ製版されている。各製版画像の長さL1と、各製版
画像の先端位置間の間隔X1とは、分割製版済みマスタ
29と同じとなるようにそれぞれ設定されている。
【0291】以下に、上記構成に基づく動作を説明す
る。オペレーターは、クランパー4を開放して、用意し
た分割製版済みマスタ29または分割製版済みマスタ8
2の先端をステージ部3とクランパー4との間に挟み込
んだ後、版胴1を回転させて、版胴1の外周面に分割製
版済みマスタ29または分割製版済みマスタ82を巻装
させる。
【0292】この巻装動作で、分割製版済みマスタ29
を巻装したときには、オペレーターは、切換手段81を
両面印刷モード側に切り換える。また、分割製版済みマ
スタ82を巻装したときには、切換手段81を第1片面
印刷モードまたは第2片面印刷モード側に切り換える。
【0293】先ず、分割製版済みマスタ29を巻装して
両面印刷モードを選択した場合を説明する。切換手段8
1を両面印刷モード側に切り換えることにより、第3制
御手段80は、図示しないROMより両面印刷時の動作
プログラムをロードする。
【0294】分割製版済みマスタ29を版胴1に巻装さ
せた後、オペレーターは第1の実施例と同じ位置に各セ
ンサー12,13,13A,13Bを位置決めさせる。
なお、この両面印刷モードでは、センサー12からの信
号は使用しない。また、センサー12Aは、第1の実施
例と同様の位置に配設されている。
【0295】版胴1への分割製版済みマスタ29の巻装
が完了すると、版付工程が行われる。オペレーターによ
って図示しない版付スタートキーが押されると、第3制
御手段80からの指令によって版胴駆動手段とステッピ
ングモーター24とが作動し、版胴1が時計回り方向に
回転して図1の位置に位置決めされると共に、プレスロ
ーラー21が版胴1と同じ周速度で反時計回り方向に回
転を開始する。
【0296】版胴1の位置決め完了後、第3制御手段8
0からの指令によって版胴駆動手段が再び作動し、版胴
1はプレスローラー21と同じ周速度で時計回り方向へ
の低速回転を開始する。
【0297】そして、センサー13Aが突起11aを検
知すると、第3制御手段80からの指令によってソレノ
イド27が作動し、プレスローラー21は、その外周面
を版胴1の外周面と当接する図の実線位置に揺動され
る。このとき、ソレノイド27が作動した時点でのステ
ッピングモーター24のステップ数が第3制御手段80
の内部に記憶される。そして、ステッピングモーター2
4のステップ数より、プレスローラー21が1回転した
と第3制御手段80が判断すると、ソレノイド27とス
テッピングモーター24とにそれぞれ指令が送られ、そ
れぞれの作動が解除され、プレスローラー21の回転が
停止すると共に、プレスローラー21が版胴1から一旦
離間する。
【0298】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ29を介して当接
し、版胴1の内部のインキ供給手段5より供給されたイ
ンキが版胴1の外周面と分割製版済みマスタ29との空
隙部に充填され、第1製版画像30の穿孔部より滲出し
てプレスローラー21の外周面上に転写される。これに
より、プレスローラー21の外周面上には、文字「B」
の鏡像状態の第1印刷画像が形成される。
【0299】版胴1が回転して、センサー13が突起1
1aを検知すると、その検知信号が第3制御手段80へ
送られる。信号を受けた第3制御手段80は給紙手段1
4へ動作指令を送り、給紙ローラー16と分離ローラー
17とがそれぞれ回転を開始し、給紙トレイ19から1
枚の印刷用紙20が給送される。給送された印刷用紙2
0は、その先端をレジストローラー対15に当接させて
停止する。
【0300】その後、第3制御手段80よりレジストロ
ーラー対15に指令が送られ、レジストローラー対15
が回転することにより、先端をレジストローラー対15
に当接させて停止していた印刷用紙20がプレスローラ
ー21と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0301】このレジストローラー対15への作動指令
より僅かに遅れて、センサー13Bが突起11aを検知
すると、第3制御手段80よりステッピングモーター2
4とソレノイド27とに動作指令が送られ、ステッピン
グモーター24が回転を開始すると共にソレノイド27
が作動し、プレスローラー21が、版胴1と同じ周速度
で反時計回り方向に回転しながら版胴1と当接する。
【0302】レジストローラー対15によって給送され
た印刷用紙20は、プレスローラー21によって版胴1
に押圧される。この押圧時において、印刷用紙20のプ
レスローラー21と対応する第1の面には、プレスロー
ラー21の外周面上に形成された第1印刷画像が正像と
して転写されると共に、版胴1の内部のインキ供給手段
5より供給されたインキが、版胴1の外周面と分割製版
済みマスタ29との空隙部に充填され、第2製版画像3
1の穿孔部より滲出して、印刷用紙20の版胴1と対応
する第2の面に第2印刷画像が正像として転写される。
これにより、印刷用紙20の両面には、文字「B」と文
字「C」とが同時に印刷される。
【0303】さらに、センサー12Aが突起11aを検
知することでソレノイド27に指令が送られ、その作動
が解除される。プレスローラー21は、再び図に二点鎖
線で示す位置に位置決めされ、ステージ部3、クランパ
ー4との接触が防止される。
【0304】ステッピングモーター24のステップ数よ
り、プレスローラー21が1回転したと第3制御手段8
0が判断すると、ステッピングモーター24に指令が送
られてその作動が解除される。
【0305】両面に印刷画像を転写された印刷用紙20
は、図示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離
され、図示しない排紙手段によって機外へと排出されて
版付工程が完了する。版付工程完了後、オペレーターに
よって図示しない印刷スタートキーが押されると、版胴
1が高速で回転し、給紙手段14より印刷用紙20が連
続的に給送されて印刷工程が行われる。
【0306】次に、分割製版済みマスタ82を巻装して
第1片面印刷モードを選択した場合を説明する。切換手
段81を第1片面印刷モード側に切り換えることによ
り、第3制御手段80は、図示しないROMより第1製
版画像83に対する片面印刷時の動作プログラムをロー
ドする。
【0307】分割製版済みマスタ82を版胴1に巻装さ
せた後、オペレーターはセンサー12,13Aを位置決
めさせる。センサー12は、分割製版済みマスタ82が
版胴1の外周面に巻装された後に版胴1が回転し、分割
製版済みマスタ82に形成された第1製版画像83の画
像領域の先端位置が、プレスローラー21と版胴1との
当接位置に到達したときに、印刷用紙20の印刷開始位
置を前記当接位置に位置させるべく、印刷用紙20の給
紙動作を開始する位置において突起11aを検知するよ
うに位置決めされる。
【0308】センサー13Aは、分割製版済みマスタ8
2が版胴1の外周面に巻装された後に版胴1が回転し、
第1製版画像83の画像領域の先端位置がプレスローラ
ー21と版胴1との当接位置に到達するよりも、僅かに
版胴回転方向上流側の位置において突起11aを検知す
る位置に位置決めされる。なお、この第1片面印刷モー
ドでは、センサー13,13Bからの信号は使用しな
い。
【0309】版胴1への分割製版済みマスタ82の巻装
が完了すると、版付工程が行われる。オペレーターによ
って図示しない版付スタートキーが押されると、第3制
御手段80からの指令によって版胴駆動手段とステッピ
ングモーター24とが作動し、版胴1が時計回り方向に
回転して図1の位置に位置決めされると共に、プレスロ
ーラー21が版胴1と同じ周速度で反時計回り方向に回
転を開始する。
【0310】版胴1の位置決め完了後、第3制御手段8
0からの指令によって版胴駆動手段が再び作動し、版胴
1はプレスローラー21と同じ周速度で時計回り方向へ
の低速回転を開始する。センサー12が突起11aを検
知すると、第3制御手段80は給紙手段14へ動作指令
を送り、給紙ローラー16と分離ローラー17とがそれ
ぞれ回転を開始し、給紙トレイ19から1枚の印刷用紙
20が給送される。給送された印刷用紙20は、その先
端をレジストローラー対15に当接させて停止する。
【0311】版胴1がさらに回転し、センサー13Aが
突起11aを検知すると、第3制御手段80からの指令
によってソレノイド27が作動し、プレスローラー21
は、その外周面を版胴1の外周面と当接する図の実線位
置に揺動される。これと並行して、第3制御手段80よ
りレジストローラー対15に指令が送られ、レジストロ
ーラー対15が回転することにより、先端をレジストロ
ーラー対15に当接させて停止していた印刷用紙20が
プレスローラー21と版胴1との当接部に向けて給送さ
れる。
【0312】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ82と印刷用紙20
とを介して当接し、版胴1の内部のインキ供給手段5よ
り供給されたインキが版胴1の外周面と分割製版済みマ
スタ82との空隙部に充填され、第1製版画像83の穿
孔部より滲出して、印刷用紙20の片面には、文字
「E」の正像状態の第1印刷画像が転写される。
【0313】版胴駆動手段の図示しないステッピングモ
ーターのステップ数より、プレスローラー21との当接
部を第1製版画像83が通過するまで版胴1が回転した
と第3制御手段80が判断するか、あるいは、センサー
12Aが突起11aを検知すことで、ソレノイド27と
ステッピングモーター24とにそれぞれ指令が送られ、
それぞれの作動が解除され、プレスローラー21は、再
び図に二点鎖線で示す位置に位置決めされる。
【0314】次に、分割製版済みマスタ82を巻装して
第2片面印刷モードを選択した場合を説明する。切換手
段81を第2片面印刷モード側に切り換えることによ
り、第3制御手段80は、図示しないROMより第2製
版画像84に対する片面印刷時の動作プログラムをロー
ドする。
【0315】分割製版済みマスタ82を版胴1に巻装さ
せた後、オペレーターはセンサー13,13Bを位置決
めさせる。センサー13は、分割製版済みマスタ82が
版胴1の外周面に巻装された後に版胴1が回転し、分割
製版済みマスタ82に形成された第2製版画像84の画
像領域の先端位置が、プレスローラー21と版胴1との
当接位置に到達したときに、印刷用紙20の印刷開始位
置を前記当接位置に位置させるべく、印刷用紙20の給
紙動作を開始する位置において突起11aを検知するよ
うに位置決めされる。
【0316】センサー13Bは、分割製版済みマスタ8
2が版胴1の外周面に巻装された後に版胴1が回転し、
第2製版画像84の画像領域の先端位置がプレスローラ
ー21と版胴1との当接位置に到達するよりも、僅かに
版胴回転方向上流側の位置において突起11aを検知す
る位置に位置決めされる。なお、この第2片面印刷モー
ドでは、センサー12,13Aからの信号は使用しな
い。
【0317】版胴1への分割製版済みマスタ82の巻装
が完了すると、版付工程が行われる。オペレーターによ
って図示しない版付スタートキーが押されると、第3制
御手段80からの指令によって版胴駆動手段とステッピ
ングモーター24とが作動し、版胴1が時計回り方向に
回転して図1の位置に位置決めされると共に、プレスロ
ーラー21が版胴1と同じ周速度で反時計回り方向に回
転を開始する。
【0318】版胴1の位置決め完了後、第3制御手段8
0からの指令によって版胴駆動手段が再び作動し、版胴
1はプレスローラー21と同じ周速度で時計回り方向へ
の低速回転を開始する。センサー13が突起11aを検
知すると、第3制御手段80は給紙手段14へ動作指令
を送り、給紙ローラー16と分離ローラー17とがそれ
ぞれ回転を開始し、給紙トレイ19から1枚の印刷用紙
20が給送される。給送された印刷用紙20は、その先
端をレジストローラー対15に当接させて停止する。
【0319】版胴1がさらに回転し、センサー13Bが
突起11aを検知すると、第3制御手段80からの指令
によってソレノイド27が作動し、プレスローラー21
は、その外周面を版胴1の外周面と当接する図の実線位
置に揺動される。これと並行して、第3制御手段80よ
りレジストローラー対15に指令が送られ、レジストロ
ーラー対15が回転することにより、先端をレジストロ
ーラー対15に当接させて停止していた印刷用紙20が
プレスローラー21と版胴1との当接部に向けて給送さ
れる。
【0320】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ82と印刷用紙20
とを介して当接し、版胴1の内部のインキ供給手段5よ
り供給されたインキが版胴1の外周面と分割製版済みマ
スタ82との空隙部に充填され、第2製版画像84の穿
孔部より滲出して、印刷用紙20の片面には、文字
「G」の正像状態の第2印刷画像が転写される。
【0321】版胴駆動手段の図示しないステッピングモ
ーターのステップ数より、プレスローラー21との当接
部を第2製版画像84が通過するまで版胴1が回転した
と第3制御手段80が判断するか、あるいは、センサー
12Aが突起11aを検知することで、ソレノイド27
とステッピングモーター24とにそれぞれ指令が送ら
れ、それぞれの作動が解除され、プレスローラー21
は、再び図に二点鎖線で示す位置に位置決めされる。
【0322】第1または第2印刷画像を転写された印刷
用紙20は、図示しない剥離爪によって版胴1の外周面
より剥離され、図示しない排紙手段によって機外へと排
出されて版付工程が完了する。版付工程完了後、オペレ
ーターによって図示しない印刷スタートキーが押される
と、版胴1が高速で回転し、給紙手段14より印刷用紙
20が連続的に給送されて印刷工程が行われる。
【0323】図20は、本発明の第6の実施例を示して
いる。この第6の実施例では、第1製版手段58に代え
てサーマルヘッド86とプラテンローラー87とを有す
る第3製版手段85を用いた点、第1制御手段10に代
えて第6制御手段88を用いた点、操作パネル66に代
えて操作パネル89を用いた点、第1製版制御手段59
に代えて第3製版制御手段90を用いた点において第2
の実施例と主に相違している。なお、第1及び第2の実
施例で既に説明した部材については同様の符号を付すに
止め、個々の詳細な説明は省略する。
【0324】本実施例において、センサー12A,1
3,13Aは第2の実施例と同様の位置に固設され、セ
ンサー12,13Bは後述する位置に固設されている。
【0325】図21は、本発明の第6の実施例に用いら
れる第6制御手段88を示している。この第6制御手段
88は、図20に示した孔版印刷装置の動作の制御を行
う。
【0326】図示しないCPU、ROM、RAM等を有
する周知のマイクロコンピューターである第6制御手段
88は、センサー12,12A,13,13A,13B
からの出力信号を受けて、ROMに記憶された印刷プロ
グラムに従って図示しない版胴駆動手段、給紙手段1
4、レジストローラー対15、ステッピングモーター2
4、ソレノイド27にそれぞれ動作信号を送り、印刷動
作を行わせるように構成されている。
【0327】また、第6制御手段88には、操作パネル
89に設けられた切換手段81からの信号が入力され
る。この切換手段81からの信号に基づいて、図示しな
いROMから呼び出される印刷プログラムが選択的に切
り換えられる。
【0328】セレクトスイッチからなる切換手段81
は、図22に示すように、図示しない孔版印刷装置本体
の上面に設けられた操作パネル89上に配設されてい
る。切換手段81は、印刷用紙の片面に印刷を行う片面
印刷モードと、印刷用紙の両面に印刷を行う両面印刷モ
ードとを選択的に切り換える。また、片面印刷モード
は、図19に示した第1製版画像83を印刷する第1片
面印刷モードと第2製版画像84を印刷する第2片面印
刷モードとを有している。
【0329】図23は、第3製版手段85の回路ブロッ
ク図を示している。図において、第3製版手段85の動
作を制御する第3製版制御手段90は、CPU、RO
M、RAM等を有する周知のマイクロコンピューターよ
り構成されており、その内部に作動制御部91と正像/
鏡像切換部57とを具備している。
【0330】以下に、上記構成に基づく動作を説明す
る。オペレーターは、両面印刷を行うか片面印刷を行う
かを選択した後、孔版印刷装置に合わせて、画像読取装
置43に読み込ませる原稿の大きさを決定する。この実
施例では、A4サイズの原稿が選択されたものとする。
【0331】オペレーターは切換手段81を両面印刷モ
ード側または片面印刷モード側に切り換えた後、原稿サ
イズ選択キー55を押してA4に対応するLEDを点灯
させる。この原稿サイズの選択に伴って、第1製版画像
領域長さと第2製版画像領域長さとが自動的に決定され
る。また、第2の実施例と同様に、第1製版画像の先端
位置は予め決定されており、第2製版画像の先端位置も
自動的に決定される。
【0332】先ず、両面印刷モードを選択した場合を説
明する。切換手段81を両面印刷モード側に切り換える
ことにより、第6制御手段88は、図示しないROMよ
り両面印刷時の動作プログラムをロードする。なお、こ
の両面印刷モードでは、センサー12,13Bからの信
号は使用しない。
【0333】オペレーターによって製版スタートキー4
6が押されると、第3製版制御手段90より信号が送ら
れてプラテンローラー87と駆動ローラー63aとがそ
れぞれ回転し、マスタロール40よりマスタ39が引き
出される。そして、プラテンローラー87を回転駆動す
る図示しないステッピングモーターのステップ数より、
マスタ39の先端が予め設定された初期位置に到達した
と第3製版制御手段90が判断すると、プラテンローラ
ー87と駆動ローラー63aの回転がそれぞれ停止さ
れ、第3製版手段85は待機状態となる。
【0334】上述の動作と並行して、製版スタートキー
46の押下により、操作パネル89から第6制御手段8
8に動作信号が送られる。信号を受けた第6制御手段8
8は、版胴駆動手段に動作信号を出力して版胴1を図2
0に示す初期位置に位置決めさせる。版胴1の位置決め
後、クランパー4を開閉する開閉手段に動作信号を送
り、クランパー4を開放させ、版胴1も待機状態とな
る。
【0335】版胴1と第3製版手段85とが待機状態と
なると、第2の実施例と同様に原稿の読み込み動作が行
われる。読み取られた原稿画像は、信号処理回路で画像
データ信号に変換され、作動制御部91に送られる。
【0336】画像データ信号が作動制御部91に入力さ
れると、作動制御部91は、プラテンローラー87、搬
送ローラー対63にそれぞれ動作信号を出力してマスタ
39の搬送を開始する。そして、プラテンローラー87
を回転駆動する図示しないステッピングモーターのステ
ップ数より、マスタ39が予め設定された第1製版画像
の先端位置まで搬送されたことを第3製版制御手段90
が判断すると、作動制御部91より正像/鏡像切換部5
7を介して画像データ信号がサーマルヘッドドライバー
に送られ、サーマルヘッドドライバーより動作信号が出
力されて、サーマルヘッド86がマスタ39への製版動
作を開始する。このとき、正像/鏡像切換部57からサ
ーマルヘッドドライバーへと送られる画像データ信号
は、マスタ39に対して正像状態の製版画像を形成する
信号が送られる。
【0337】プラテンローラー87を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ
39の先端がステージ部3とクランパー4との間の所定
位置まで到達したことを第3製版制御手段90が確認す
ると、作動制御部91より第6制御手段88に動作信号
が送られる。信号を受けた第6制御手段88は、開閉手
段に指令を送ってクランパー4を反時計回り方向に回動
させ、クランパー4によってマスタ39の先端を啣え込
ませる。この後、第6制御手段88より版胴駆動手段に
指令が送られ、版胴1が時計回り方向への回転を開始す
る。このときの版胴1の周速度は、プラテンローラー8
7によるマスタ搬送速度とほぼ同じに設定されている。
【0338】製版動作が進行し、プラテンローラー87
を回転駆動する図示しないステッピングモーターのステ
ップ数より、第1製版画像領域長さの製版動作が完了し
て第1製版画像30(図3参照)が形成されたことを第
3製版制御手段90が確認すると、作動制御部91から
の動作信号と画像データ信号との出力が停止されて、第
3製版手段85は再び待機状態となる。また、作動制御
部91から第6制御手段88にも動作信号が送られ、第
6制御手段88からの指令により版胴駆動手段の作動も
停止される。
【0339】上述の動作と並行して、作動制御部91か
ら操作パネル89に向けて動作信号が送られ、製版ラン
プ47の作動が制御される。製版ランプ47は、画像デ
ータ信号が作動制御部91に入力されると同時に点灯
し、サーマルヘッド86によるマスタ39への製版動作
完了後に点滅するように、作動制御部91によってその
作動が制御される。
【0340】オペレーターは、製版ランプ47の点滅に
よって、1枚目の原稿の製版動作の完了を確認した後、
2枚目の原稿を画像読取装置43の画像読取部にセット
し、図示しない読取スタートキーを押す。2枚目の原稿
は、1枚目の原稿と同様に画像読取部で読み取られ、信
号処理回路を経由して画像データ信号が作動制御部91
に送られる。
【0341】作動制御部91は、1枚目の原稿のときと
同様に、プラテンローラー87、搬送ローラー対63に
それぞれ動作信号を出力してマスタ39の搬送を開始す
ると共に、第6制御手段88に動作信号を送る。信号を
受けた第6制御手段88は、版胴駆動手段に作動指令を
送り、版胴1を再び時計回り方向に回転させる。
【0342】プラテンローラー87を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ
39が予め設定された第2製版画像の先端位置まで搬送
されたことを第3製版制御手段90が判断すると、作動
制御部91より正像/鏡像切換部57を介して画像デー
タ信号がサーマルヘッドドライバーに送られ、サーマル
ヘッドドライバーより動作信号が出力されて、サーマル
ヘッド86がマスタ39への製版動作を開始する。この
とき、正像/鏡像切換部57からサーマルヘッドドライ
バーへと送られる画像データ信号は、マスタ39に対し
て鏡像状態の製版画像を形成する信号が送られる。
【0343】プラテンローラー87を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、第2製
版画像領域長さの製版動作が完了して第2製版画像31
が形成されたことを第3製版制御手段90が確認する
と、作動制御部91からの画像データ信号の出力が停止
されてサーマルヘッド86の作動が停止される。
【0344】その後、プラテンローラー87と搬送ロー
ラー対63とが所定量回転駆動され、作動制御部91よ
り切断手段64に動作信号が送られて移動刃64bが回
転移動してマスタ39が切断される。マスタ39の切断
後も版胴1は回転を継続しており、これにより第1製版
画像30と第2製版画像31とを形成された分割製版済
みマスタ29は、版胴1の外周面上に巻装される。
【0345】分割製版済みマスタ29を巻装した版胴1
は、版胴駆動手段によってさらに回転を継続する。そし
て、版胴1が、クランパー4が略真上に位置する図20
に示す位置に到達したことを、版胴駆動手段のステッピ
ングモーターのステップ数より第6制御手段88が判断
すると、第6制御手段88から指令が送られて版胴駆動
手段の作動が停止され、版胴1が位置決めされる。
【0346】第1製版画像30の形成時と同様に、上述
の動作と並行して、作動制御部91から操作パネル89
に向けて動作信号が送られ、製版ランプ47の作動が制
御される。製版ランプ47は、画像データ信号が作動制
御部91に入力されると同時に点灯し、サーマルヘッド
86によるマスタ39への製版動作完了後に消灯するよ
うに、作動制御部91によってその作動が制御される。
【0347】なお、原稿サイズ選択キー55で設定され
た原稿と異なったサイズの原稿が画像読取装置43より
読み込まれた場合には、第3製版制御手段90が異常を
検知し、作動制御部91より操作パネル89に動作信号
が出力されて警告ランプ48が点灯すると共に、作動制
御部91よりプラテンローラー87、搬送ローラー対6
3にそれぞれ送られていた動作信号が停止され、プラテ
ンローラー87と駆動ローラー63aの回転がそれぞれ
停止される。
【0348】版胴1の外周面上に分割製版済みマスタ2
9が巻装された後、版胴1の位置決めが完了すると、続
いて版付が行われる。版胴1が位置決めされると、第6
制御手段88からの指令によってステッピングモーター
24が作動し、プレスローラー21が版胴1と同じ周速
度で反時計回り方向に回転を開始する。これと同時に、
第6制御手段88からの指令によって版胴駆動手段が作
動し、版胴1はプレスローラー21と同じ周速度で反時
計回り方向への低速回転を開始する。
【0349】そして、センサー13Aが突起11aを検
知すると、第6制御手段88からの指令によってソレノ
イド27が作動し、プレスローラー21は、その外周面
を版胴1の外周面と当接する図の実線位置に揺動され
る。このとき、ソレノイド27が作動した時点でのステ
ッピングモーター24のステップ数が第6制御手段88
の内部に記憶される。
【0350】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ29を介して当接
し、版胴1の内部のインキ供給手段5より供給されたイ
ンキが版胴1の外周面と分割製版済みマスタ29との空
隙部に充填され、第1製版画像30の穿孔部より滲出し
てプレスローラー21の外周面上に転写される。これに
より、プレスローラー21の外周面上には、文字「B」
の鏡像状態の第1印刷画像が形成される。
【0351】版胴1が回転して、センサー13が突起1
1aを検知すると、その検知信号が第6制御手段88へ
送られる。信号を受けた第6制御手段88は給紙手段1
4へ動作指令を送り、給紙ローラー16と分離ローラー
17とがそれぞれ回転を開始し、給紙トレイ19から1
枚の印刷用紙20が給送される。給送された印刷用紙2
0は、その先端をレジストローラー対15に当接させて
停止する。その後、第6制御手段88よりレジストロー
ラー対15に指令が送られ、レジストローラー対15が
回転することにより、先端をレジストローラー対15に
当接させて停止していた印刷用紙20がプレスローラー
21と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0352】レジストローラー対15によって給送され
た印刷用紙20は、プレスローラー21によって版胴1
に押圧される。この押圧時において、印刷用紙20のプ
レスローラー21と対応する第1の面には、プレスロー
ラー21の外周面上に形成された第1印刷画像が正像と
して転写されると共に、版胴1の内部のインキ供給手段
5より供給されたインキが、版胴1の外周面と分割製版
済みマスタ29との空隙部に充填され、第2製版画像3
1の穿孔部より滲出して、印刷用紙20の版胴1と対応
する第2の面に第2印刷画像が正像として転写される。
これにより、印刷用紙20の両面には、文字「B」と文
字「C」とが同時に印刷される。
【0353】さらに、センサー12Aが突起11aを検
知することでソレノイド27に指令が送られ、その動作
が解除される。プレスローラー21は、再び図に二点鎖
線で示す位置に位置決めされ、ステージ部3、クランパ
ー4との接触が防止される。
【0354】ステッピングモーター24のステップ数よ
り、プレスローラー21が2回転したと第6制御手段8
8が判断すると、ステッピングモーター24に指令が送
られてその作動が解除される。
【0355】両面に印刷画像を転写された印刷用紙20
は、図示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離
され、図示しない排紙手段によって機外へと排出されて
版付工程が完了する。版付工程完了後、オペレーターに
よって印刷スタートキー68が押されると、版胴1が高
速で回転し、給紙手段14より印刷用紙20が連続的に
給送されて印刷工程が行われる。
【0356】上記実施例では第3製版制御手段90が正
像/鏡像切換部57を有する構成としたが、第1製版画
像30として、文字「A」のように左右対象形の画像を
形成する場合には、正像/鏡像切換部57を省略して通
常の鏡像のみの製版を行わせる製版制御手段とすること
ができる。
【0357】次に、第1片面印刷モードを選択した場合
を説明する。切換手段81を第1片面印刷モード側に切
り換えることにより、第6制御手段88は、図示しない
ROMより第1片面印刷時の動作プログラムをロードす
る。なお、この第1片面印刷モードでは、センサー1
3,13Bからの信号は使用しない。
【0358】また、本実施例においてセンサー12は、
分割製版済みマスタ82が版胴1の外周面に巻装された
後に版胴1が回転し、分割製版済みマスタ82に形成さ
れた第1製版画像83の画像領域の先端位置が、プレス
ローラー21と版胴1との当接位置に到達したときに、
印刷用紙20の印刷開始位置を前記当接位置に位置させ
るべく、印刷用紙20の給紙動作を開始する位置におい
て突起11aを検知するように固設されている。
【0359】オペレーターによって製版スタートキー4
6が押されると、第3製版制御手段90より信号が送ら
れてプラテンローラー87と駆動ローラー63aとがそ
れぞれ回転し、マスタロール40よりマスタ39が引き
出される。そして、プラテンローラー87を回転駆動す
る図示しないステッピングモーターのステップ数より、
マスタ39の先端が予め設定された初期位置に到達した
と第3製版制御手段90が判断すると、プラテンローラ
ー87と駆動ローラー63aの回転がそれぞれ停止さ
れ、第3製版手段85は待機状態となる。
【0360】上述の動作と並行して、製版スタートキー
46の押下により、操作パネル89から第6制御手段8
8に動作信号が送られる。信号を受けた第6制御手段8
8は、版胴駆動手段に動作信号を出力して版胴1を図2
0に示す初期位置に位置決めさせる。版胴1の位置決め
後、クランパー4を開閉する開閉手段に動作信号を送
り、クランパー4を開放させ、版胴1も待機状態とな
る。
【0361】版胴1と第3製版手段85とが待機状態と
なると、第2の実施例と同様に原稿の読み込み動作が行
われる。読み取られた原稿画像は、信号処理回路で画像
データ信号に変換され、作動制御部91に送られる。
【0362】画像データ信号が作動制御部91に入力さ
れると、作動制御部91は、プラテンローラー87、搬
送ローラー対63にそれぞれ動作信号を出力してマスタ
39の搬送を開始する。そして、プラテンローラー87
を回転駆動する図示しないステッピングモーターのステ
ップ数より、マスタ39が予め設定された第1製版画像
の先端位置まで搬送されたことを第3製版制御手段90
が判断すると、作動制御部91より正像/鏡像切換部5
7を介して画像データ信号がサーマルヘッドドライバー
に送られ、サーマルヘッドドライバーより動作信号が出
力されて、サーマルヘッド86がマスタ39への製版動
作を開始する。このとき、正像/鏡像切換部57からサ
ーマルヘッドドライバーへと送られる画像データ信号
は、マスタ39に対して鏡像状態の製版画像を形成する
信号が送られる。
【0363】プラテンローラー87を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ
39の先端がステージ部3とクランパー4との間の所定
位置まで到達したことを第3製版制御手段90が確認す
ると、作動制御部91より第6制御手段88に動作信号
が送られる。信号を受けた第6制御手段88は、開閉手
段に指令を送ってクランパー4を反時計回り方向に回動
させ、クランパー4によってマスタ39の先端を啣え込
ませる。この後、第6制御手段88より版胴駆動手段に
指令が送られ、版胴1が時計回り方向への回転を開始す
る。このときの版胴1の周速度は、プラテンローラー8
7によるマスタ搬送速度とほぼ同じに設定されている。
【0364】製版動作が進行し、プラテンローラー87
を回転駆動する図示しないステッピングモーターのステ
ップ数より、第1製版画像領域長さの製版動作が完了し
て第1製版画像83が形成されたことを第3製版制御手
段90が確認すると、作動制御部91からの画像データ
信号の出力が停止されて、第3製版手段85は再び待機
状態となる。また、作動制御部91から第6制御手段8
8にも動作信号が送られ、第6制御手段88からの指令
により版胴駆動手段の作動も停止される。
【0365】上述の動作と並行して、作動制御部91か
ら操作パネル89に向けて動作信号が送られ、製版ラン
プ47の作動が両面印刷モード選択時と同様に制御され
る。
【0366】オペレーターは、製版ランプ47の点滅に
よって1枚目の原稿の製版動作の完了を確認した後、2
枚目の原稿を画像読取装置43の画像読取部にセットし
て図示しない読取スタートキーを押す。2枚目の原稿
は、1枚目の原稿と同様に画像読取部で読み取られ、画
像データ信号が信号処理回路を経由して作動制御部91
に送られる。
【0367】作動制御部91は、1枚目の原稿のときと
同様に、プラテンローラー87、搬送ローラー対63に
それぞれ動作信号を出力してマスタ39の搬送を開始す
ると共に、第6制御手段88に動作信号を送る。信号を
受けた第6制御手段88は、版胴駆動手段に作動指令を
送り、版胴1を再び時計回り方向に回転させる。
【0368】プラテンローラー87を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、マスタ
39が予め設定された第2製版画像の先端位置まで搬送
されたことを第3製版制御手段90が判断すると、作動
制御部91より正像/鏡像切換部57を介して画像デー
タ信号がサーマルヘッドドライバーに送られ、サーマル
ヘッドドライバーより動作信号が出力されて、サーマル
ヘッド86がマスタ39への製版動作を開始する。この
とき、正像/鏡像切換部57からサーマルヘッドドライ
バーへと送られる画像データ信号は、マスタ39に対し
て鏡像状態の製版画像を形成する信号が送られる。
【0369】プラテンローラー87を回転駆動する図示
しないステッピングモーターのステップ数より、第2製
版画像領域長さの製版動作が完了して第2製版画像84
が形成されたことを第3製版制御手段90が確認する
と、作動制御部91からの画像データ信号の出力が停止
されてサーマルヘッド86の作動が停止される。
【0370】その後、プラテンローラー87と搬送ロー
ラー対63とが所定量回転駆動され、作動制御部91よ
り切断手段64に動作信号が送られて移動刃64bが回
転移動してマスタ39が切断される。マスタ39の切断
後も版胴1は回転を継続しており、これにより第1製版
画像83と第2製版画像84とを形成された分割製版済
みマスタ82は、版胴1の外周面上に巻装される。な
お、本実施例で用いられる分割製版済みマスタ82は、
第2の実施例と同様に、第1製版画像83の先端位置と
第2製版画像84の先端位置との間隔が、プレスローラ
ー21の外周長と等しい長さとなるように形成されてい
る。
【0371】分割製版済みマスタ82を巻装した版胴1
は、版胴駆動手段によってさらに回転を継続する。そし
て、版胴1が、クランパー4が略真上に位置する図20
に示す位置に到達したことを、版胴駆動手段のステッピ
ングモーターのステップ数より第6制御手段88が判断
すると、第6制御手段88から指令が送られて版胴駆動
手段の作動が停止され、版胴1が位置決めされる。
【0372】上述の動作と並行して、作動制御部91か
ら操作パネル89に向けて動作信号が送られ、製版ラン
プ47の作動が両面印刷モード選択時と同様に制御され
る。
【0373】なお、原稿サイズ選択キー55で設定され
た原稿と異なったサイズの原稿が画像読取装置43より
読み込まれた場合には、第3製版制御手段90が異常を
検知し、作動制御部91より操作パネル89に動作信号
が出力されて警告ランプ48が点灯すると共に、作動制
御部91よりプラテンローラー87、搬送ローラー対6
3にそれぞれ送られていた動作信号が停止され、プラテ
ンローラー87と駆動ローラー63aの回転がそれぞれ
停止される。
【0374】版胴1の外周面上に分割製版済みマスタ8
2が巻装された後、版胴1の位置決めが完了すると、続
いて版付が行われる。版胴1が位置決めされると、第6
制御手段88からの指令によってステッピングモーター
24が作動し、プレスローラー21が版胴1と同じ周速
度で反時計回り方向に回転を開始する。これと同時に、
第6制御手段88からの指令によって版胴駆動手段が作
動し、版胴1はプレスローラー21と同じ周速度で時計
回り方向への低速回転を開始する。
【0375】そして、センサー12が突起11aを検知
すると、第6制御手段88は給紙手段14へ動作指令を
送り、給紙ローラー16と分離ローラー17とがそれぞ
れ回転を開始し、給紙トレイ19から1枚の印刷用紙2
0が給送され、印刷用紙20は、その先端をレジストロ
ーラー対15に当接させて停止する。
【0376】版胴1がさらに回転し、センサー13Aが
突起11aを検知すると、第6制御手段88からの指令
によってソレノイド27が作動し、プレスローラー21
は、その外周面を版胴1の外周面と当接する図の実線位
置に揺動される。これと並行して、第6制御手段88よ
りレジストローラー対15に指令が送られ、レジストロ
ーラー対15が回転して印刷用紙20がプレスローラー
21と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0377】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ82を介して当接
し、版胴1の内部のインキ供給手段5より供給されたイ
ンキが版胴1の外周面と分割製版済みマスタ82との空
隙部に充填され、第1製版画像83の穿孔部より滲出し
て、印刷用紙20の片面には、文字「E」の正像状態の
第1印刷画像が形成される。
【0378】版胴駆動手段の図示しないステッピングモ
ーターのステップ数より、プレスローラー21との当接
部を第1製版画像83が通過するまで版胴1が回転した
と第6制御手段88が判断するか、あるいは、センサー
12Aが突起11aを検知することで、ソレノイド27
とステッピングモーター24とにそれぞれ指令が送ら
れ、それぞれの作動が解除され、プレスローラー21
は、再び図に二点鎖線で示す位置に位置決めされる。
【0379】印刷画像を転写された印刷用紙20は、図
示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離され、
図示しない排紙手段によって機外へと排出されて版付工
程が完了する。版付工程完了後、オペレーターによって
印刷スタートキー68が押されると、版胴1が高速で回
転し、給紙手段14より印刷用紙20が連続的に給送さ
れて印刷工程が行われる。
【0380】次に、第2片面印刷モードを選択した場合
を説明する。切換手段81を第2片面印刷モード側に切
り換えることにより、第6制御手段88は、図示しない
ROMより第2片面印刷時の動作プログラムをロードす
る。なお、この第2片面印刷モードでは、センサー1
2,13Aからの信号は使用しない。
【0381】また、本実施例において、センサー13B
は、分割製版済みマスタ82が版胴1の外周面に巻装さ
れた後に版胴1が回転し、第2製版画像84の画像領域
の先端位置がプレスローラー21と版胴1との当接位置
に到達するよりも、僅かに版胴回転方向上流側の位置に
おいて突起11aを検知する位置に固設されている。
【0382】オペレーターによって製版スタートキー4
6が押されると、第1片面印刷モード選択時と同様に、
版胴1と第3製版手段85とが待機状態となる。
【0383】版胴1と第3製版手段85とが待機状態と
なると、原稿の読み込み動作が行われる。読み取られた
原稿画像は、信号処理回路で画像データ信号に変換さ
れ、作動制御部91に送られる。
【0384】画像データ信号が作動制御部91に入力さ
れると、第1片面印刷モード選択時と同様に、第1製版
画像83と第2製版画像84とが製版され、分割製版済
みマスタ82が作成される。分割製版済みマスタ82は
版胴1の外周面上に巻装され、版胴1は、クランパー4
が略真上に位置する図20に示す位置に位置決めされ
る。
【0385】版胴1の外周面上に分割製版済みマスタ8
2が巻装された後、版胴1の位置決めが完了すると、続
いて版付が行われる。版胴1が位置決めされると、第6
制御手段88からの指令によってステッピングモーター
24が作動し、プレスローラー21が版胴1と同じ周速
度で反時計回り方向に回転を開始する。これと同時に、
第6制御手段88からの指令によって版胴駆動手段が作
動し、版胴1はプレスローラー21と同じ周速度で時計
回り方向への低速回転を開始する。
【0386】そして、センサー13が突起11aを検知
すると、第6制御手段88は給紙手段14へ動作指令を
送り、給紙ローラー16と分離ローラー17とがそれぞ
れ回転を開始し、給紙トレイ19から1枚の印刷用紙2
0が給送され、印刷用紙20は、その先端をレジストロ
ーラー対15に当接させて停止する。
【0387】版胴1がさらに回転し、センサー13Bが
突起11aを検知すると、第6制御手段88からの指令
によってソレノイド27が作動し、プレスローラー21
は、その外周面を版胴1の外周面と当接する図の実線位
置に揺動される。これと並行して、第6制御手段88よ
りレジストローラー対15に指令が送られ、レジストロ
ーラー対15が回転して印刷用紙20がプレスローラー
21と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0388】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ82を介して当接
し、版胴1の内部のインキ供給手段5より供給されたイ
ンキが版胴1の外周面と分割製版済みマスタ82との空
隙部に充填され、第2製版画像84の穿孔部より滲出し
て、印刷用紙20の片面には、文字「G」の正像状態の
第1印刷画像が形成される。
【0389】版胴駆動手段の図示しないステッピングモ
ーターのステップ数より、プレスローラー21との当接
部を第2製版画像84が通過するまで版胴1が回転した
と第6制御手段88が判断するか、あるいは、センサー
12Aが突起11aを検知することで、ソレノイド27
とステッピングモーター24とにそれぞれ指令が送ら
れ、それぞれの作動が解除され、プレスローラー21
は、再び図に二点鎖線で示す位置に位置決めされる。
【0390】印刷画像を転写された印刷用紙20は、図
示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離され、
図示しない排紙手段によって機外へと排出されて版付工
程が完了する。版付工程完了後、オペレーターによって
印刷スタートキー68が押されると、版胴1が高速で回
転し、給紙手段14より印刷用紙20が連続的に給送さ
れて印刷工程が行われる。
【0391】なお、上記実施例では第3製版手段85と
画像読取装置43とを別体としたが、一体的に構成して
もよい。
【0392】また、上記実施例では第3製版手段85を
用いて分割製版済みマスタ29,82を作成する際に、
画像読取装置43に1枚目の原稿を読み込ませて第1製
版画像30,83を形成した後に、画像読取装置43に
2枚目の原稿を読み込ませて第2製版画像31,84を
形成するように構成したが、画像読取装置43に記憶手
段を設けて、2枚の原稿を続けて読み込んで記憶手段に
記憶させ、記憶手段から画像情報を取り出して製版動作
を行うように構成してもよい。このように構成すること
により、製版ランプ47を省略することができる。
【0393】図24は、本発明の第7の実施例に用いら
れる孔版印刷装置を示している。この孔版印刷装置で
は、給紙手段14に代えて連続給紙手段92を用いた点
において第1の実施例と相違している。連続給紙手段9
2は、給紙ローラー93、分離ローラー94、分離コロ
95、給紙トレイ96等から主に構成されており、版胴
1の1回転中に印刷用紙20を2枚給送することが可能
に構成されている。なお、この連続給紙手段について
は、例えば特願平5−286897号に記載されてい
る。
【0394】図25は、本発明の第7の実施例に用いら
れる第4制御手段97を示している。図示しないCP
U、ROM、RAM等を有する周知のマイクロコンピュ
ーターである第4制御手段97は、センサー12,12
A,13,13A,13Bからの出力信号を受けて、R
OMに記憶された印刷プログラムに従って図示しない版
胴駆動手段、連続給紙手段92、レジストローラー対1
5、ステッピングモーター24、ソレノイド27にそれ
ぞれ動作信号を送り、印刷動作を行わせるように構成さ
れている。
【0395】また、第4制御手段97には、第3の実施
例で示した切換手段70からの信号が入力され、この切
換手段70からの信号に基づいて、図示しないROMか
ら呼び出される印刷プログラムが選択的に切り換えられ
る。
【0396】以下に、上記構成に基づく動作を説明す
る。この第7の実施例には、分割製版済みマスタ29
と、分割製版済みマスタ82とが用いられる。オペレー
ターは、クランパー4を開放して、用意した分割製版済
みマスタ29または分割製版済みマスタ82の先端をス
テージ部3とクランパー4との間に挟み込んだ後、版胴
1を回転させて、版胴1の外周面に分割製版済みマスタ
29または分割製版済みマスタ82を巻装させる。
【0397】この巻装動作で、分割製版済みマスタ29
を巻装したときには、オペレーターは、切換手段70を
両面印刷モード側に切り換える。また、分割製版済みマ
スタ82を巻装したときには、切換手段70を片面印刷
モード側に切り換える。
【0398】分割製版済みマスタ29を巻装して両面印
刷モードを選択した場合は第5の実施例と同様の動作と
なるので、分割製版済みマスタ82を巻装して片面印刷
モードを選択した場合を説明する。切換手段70を片面
印刷モード側に切り換えることにより、第4制御手段9
7は、図示しないROMより片面印刷時の動作プログラ
ムをロードする。
【0399】分割製版済みマスタ82を版胴1に巻装さ
せた後、オペレーターはセンサー12,13,13A,
13Bをそれぞれ位置決めさせる。
【0400】センサー12は、分割製版済みマスタ82
が版胴1の外周面に巻装された後に版胴1が回転し、分
割製版済みマスタ82に形成された第1製版画像83の
画像領域の先端位置がプレスローラー21と版胴1との
当接位置に到達したときに、印刷用紙20の印刷開始位
置を前記当接位置に位置させるべく、印刷用紙20の給
紙動作を開始する位置において突起11aを検知するよ
うに位置決めされる。
【0401】センサー13は、分割製版済みマスタ82
が版胴1の外周面に巻装された後に版胴1が回転し、分
割製版済みマスタ82に形成された第2製版画像84の
画像領域の先端位置がプレスローラー21と版胴1との
当接位置に到達したときに、印刷用紙20の印刷開始位
置を前記当接位置に位置させるべく、印刷用紙20の給
紙動作を開始する位置において突起11aを検知するよ
うに位置決めされる。
【0402】また、分割製版済みマスタ82が版胴1の
外周面に巻装された後に版胴1が回転し、第1製版画像
83の画像領域の先端位置がプレスローラー21と版胴
1との当接位置に到達するよりも、僅かに版胴回転方向
上流側の位置において突起11aを検知する位置にセン
サー13Aが、さらに、第2製版画像84の画像領域の
先端位置がプレスローラー21と版胴1との当接位置に
到達するよりも、僅かに版胴回転方向上流側の位置にお
いて突起11aを検知する位置にセンサー13Bがそれ
ぞれ位置決めされる。なお、センサー12Aは、第1の
実施例と同じ位置に固設されている。
【0403】版胴1への分割製版済みマスタ82の巻装
が完了すると、版付工程が行われる。オペレーターによ
って図示しない版付スタートキーが押されると、第4制
御手段97からの指令によって版胴駆動手段とステッピ
ングモーター24とが作動し、版胴1が時計回り方向に
回転して図24の位置に位置決めされると共に、プレス
ローラー21が版胴1と同じ周速度で反時計回り方向に
回転を開始する。
【0404】版胴1の位置決め完了後、第4制御手段9
7からの指令によって版胴駆動手段が再び作動し、版胴
1はプレスローラー21と同じ周速度で時計回り方向へ
の低速回転を開始する。そして、センサー12が突起1
1aを検知すると、第4制御手段97は連続給紙手段9
2へ動作指令を送り、給紙ローラー93と分離ローラー
94とがそれぞれ回転を開始し、給紙トレイ96から1
枚の印刷用紙20が給送される。給送された印刷用紙2
0は、その先端をレジストローラー対15に当接させて
停止する。
【0405】版胴1がさらに回転し、センサー13Aが
突起11aを検知すると、第4制御手段97からの指令
によってソレノイド27が作動し、プレスローラー21
は、その外周面を版胴1の外周面と当接する図の実線位
置に揺動される。
【0406】このとき、ソレノイド27が作動した時点
でのステッピングモーター24のステップ数が第4制御
手段97の内部に記憶される。そして、ステッピングモ
ーター24のステップ数より、プレスローラー21が1
回転したと第4制御手段97が判断すると、ソレノイド
27とステッピングモーター24とにそれぞれ指令が送
られてそれぞれの作動が解除され、プレスローラー21
の回転が停止すると共に、プレスローラー21が版胴1
から一旦離間する。
【0407】これと並行して、第4制御手段97よりレ
ジストローラー対15に指令が送られ、レジストローラ
ー対15が回転することにより、先端をレジストローラ
ー対15に当接させて停止していた印刷用紙20がプレ
スローラー21と版胴1との当接部に向けて給送され
る。
【0408】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ82と印刷用紙20
とを介して当接し、版胴1の内部のインキ供給手段5よ
り供給されたインキが版胴1の外周面と分割製版済みマ
スタ82との空隙部に充填され、第1製版画像83の穿
孔部より滲出して、印刷用紙20の片面には、文字
「E」の正像状態の第1印刷画像が転写される。
【0409】この後、センサー13が突起11aを検知
すると、第4制御手段97から連続給紙手段92に指令
が送られ、給紙ローラー93と分離ローラー94とがそ
れぞれ回転を開始し、給紙トレイ96から1枚の印刷用
紙20が給送される。給送された印刷用紙20は、その
先端をレジストローラー対15に当接させて停止する。
【0410】版胴1がさらに回転し、センサー13Bが
突起11aを検知すると、第4制御手段97からの指令
によってステッピングモーター24とソレノイド27と
が作動し、プレスローラー21は版胴1と同じ周速度で
反時計回り方向に回転し、その外周面を版胴1の外周面
と当接する図の実線位置に揺動される。これと並行し
て、第4制御手段97よりレジストローラー対15に指
令が送られ、レジストローラー対15が回転することに
より、先端をレジストローラー対15に当接させて停止
していた印刷用紙20がプレスローラー21と版胴1と
の当接部に向けて給送される。
【0411】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ82と印刷用紙20
とを介して当接し、版胴1の内部のインキ供給手段5よ
り供給されたインキが版胴1の外周面と分割製版済みマ
スタ82との空隙部に充填され、第2製版画像84の穿
孔部より滲出して、印刷用紙20の片面には、文字
「G」の正像状態の第2印刷画像が転写される。
【0412】版胴駆動手段の図示しないステッピングモ
ーターのステップ数より、プレスローラー21との当接
部を第2製版画像84が通過するまで版胴1が回転した
と第4制御手段97が判断するか、あるいは、センサー
12Aが突起11aを検知することで、ソレノイド27
とステッピングモーター24とにそれぞれ指令が送ら
れ、それぞれの作動が解除され、プレスローラー21
は、再び図に二点鎖線で示す位置に位置決めされる。
【0413】第1または第2印刷画像を転写された印刷
用紙20は、図示しない剥離爪によって版胴1の外周面
より剥離され、図示しない排紙手段によって機外へと排
出されて版付工程が完了する。版付工程完了後、オペレ
ーターによって図示しない印刷スタートキーが押される
と、版胴1が高速で回転し、連続給紙手段92より印刷
用紙20が連続的に給送されて印刷工程が行われる。
【0414】図26は、本発明の第8の実施例を示して
いる。この第8の実施例では、給紙手段14に代えて連
続給紙手段92を用いた点、第6制御手段88に代えて
第7制御手段98を用いた点、操作パネル89に代えて
操作パネル77(図16参照)を用いた点において第6
の実施例と主に相違している。なお、第6の実施例で既
に説明した部材については同様の符号を付すに止め、個
々の詳細な説明は省略する。なお、本実施例において、
センサー12,12A,13,13A,13Bは、第6
の実施例と同様の位置に固設されている。
【0415】図27は、本発明の第8の実施例に用いら
れる第7制御手段98を示している。この第7制御手段
98は、図26に示した孔版印刷装置の動作の制御を行
う。
【0416】図示しないCPU、ROM、RAM等を有
する周知のマイクロコンピューターである第7制御手段
98は、センサー12,12A,13,13A,13B
からの出力信号を受けて、ROMに記憶された印刷プロ
グラムに従って図示しない版胴駆動手段、連続給紙手段
92、レジストローラー対15、ステッピングモーター
24、ソレノイド27にそれぞれ動作信号を送り、印刷
動作を行わせるように構成されている。
【0417】また、第7制御手段98には、操作パネル
77に設けられた切換手段70からの信号が入力され
る。この切換手段70からの信号に基づいて、図示しな
いROMから呼び出される印刷プログラムが選択的に切
り換えられる。
【0418】以下に、上記構成に基づく動作を説明す
る。オペレーターは、両面印刷を行うか片面印刷を行う
かを選択した後、孔版印刷装置に合わせて、画像読取装
置43に読み込ませる原稿の大きさを決定する。この実
施例では、A4サイズの原稿が選択されたものとする。
【0419】オペレーターは切換手段70を両面印刷モ
ード側または片面印刷モード側に切り換えた後、原稿サ
イズ選択キー55を押してA4に対応するLEDを点灯
させる。
【0420】印刷モードの選択時において、両面印刷モ
ードを選択した場合は第6の実施例と同様の動作となる
ので、片面印刷モードを選択した場合を説明する。切換
手段70を片面印刷モード側に切り換えることにより、
第7制御手段98は、図示しないROMより片面印刷時
の動作プログラムをロードする。
【0421】オペレーターによって製版スタートキー4
6が押されると、第6の実施例と同様に製版動作が行わ
れて分割製版済みマスタ82が作成される。その後、分
割製版済みマスタ82が版胴1の外周面上に巻装されて
版胴1が位置決めされ、続いて版付動作が行われる。
【0422】版胴1が位置決めされると、第7制御手段
98からの指令によってステッピングモーター24が作
動し、プレスローラー21が版胴1と同じ周速度で反時
計回り方向に回転を開始する。これと同時に、第7制御
手段98からの指令によって版胴駆動手段が作動し、版
胴1はプレスローラー21と同じ周速度で時計回り方向
への低速回転を開始する。
【0423】そして、センサー12が突起11aを検知
すると、第7制御手段98は連続給紙手段92へ動作指
令を送り、給紙ローラー93と分離ローラー94とがそ
れぞれ回転を開始し、給紙トレイ96から1枚の印刷用
紙20が給送され、印刷用紙20は、その先端をレジス
トローラー対15に当接させて停止する。
【0424】版胴1がさらに回転し、センサー13Aが
突起11aを検知すると、第7制御手段98からの指令
によってソレノイド27が作動し、プレスローラー21
は、その外周面を版胴1の外周面と当接する図の位置に
揺動される。これと並行して、第7制御手段98よりレ
ジストローラー対15に指令が送られ、レジストローラ
ー対15が回転して印刷用紙20がプレスローラー21
と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0425】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ82と印刷用紙20
とを介して当接し、版胴1の内部のインキ供給手段5よ
り供給されたインキが版胴1の外周面と分割製版済みマ
スタ82との空隙部に充填され、第1製版画像83の穿
孔部より滲出して、印刷用紙20の片面には、文字
「E」の正像状態の第1印刷画像が転写される。
【0426】この後、センサー13が突起11aを検知
すると、第7制御手段98から連続給紙手段92に指令
が送られ、給紙ローラー93と分離ローラー94とがそ
れぞれ回転を開始し、給紙トレイ96から1枚の印刷用
紙20が給送される。給送された印刷用紙20は、その
先端をレジストローラー対15に当接させて停止する。
【0427】版胴1がさらに回転し、センサー13Bが
突起11aを検知した後、第7制御手段98よりレジス
トローラー対15に指令が送られ、レジストローラー対
15が回転することにより、先端をレジストローラー対
15に当接させて停止していた印刷用紙20がプレスロ
ーラー21と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0428】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ82と印刷用紙20
とを介して当接し、版胴1の内部のインキ供給手段5よ
り供給されたインキが版胴1の外周面と分割製版済みマ
スタ82との空隙部に充填され、第2製版画像84の穿
孔部より滲出して、印刷用紙20の片面には、文字
「G」の正像状態の第2印刷画像が転写される。
【0429】版胴駆動手段の図示しないステッピングモ
ーターのステップ数より、プレスローラー21との当接
部を第2製版画像84が通過するまで版胴1が回転した
と第7制御手段98が判断するか、あるいは、センサー
12Aが突起11aを検知することで、ソレノイド27
とステッピングモーター24とにそれぞれ指令が送ら
れ、それぞれの作動が解除され、プレスローラー21
は、再び図に二点鎖線で示す位置に位置決めされる。
【0430】第1または第2印刷画像を転写された印刷
用紙20は、図示しない剥離爪によって版胴1の外周面
より剥離され、図示しない排紙手段によって機外へと排
出されて版付工程が完了する。版付工程完了後、オペレ
ーターによって図示しない印刷スタートキーが押される
と、版胴1が高速で回転し、連続給紙手段92より印刷
用紙20が連続的に給送されて印刷工程が行われる。
【0431】図28は、第1ないし第8の実施例の変形
例を示している。この変形例では、プレスローラー21
の下方に、プレスローラー21の外周面を清掃するため
のクリーニング手段99を具備している。クリーニング
手段99は、クリーニングローラー100、クリーナー
貯留部材101、移動手段102から主に構成されてい
る。
【0432】クリーニングローラー100は、クリーナ
ー貯留部材101の側板に回転自在に支持されており、
モーター103によってプレスローラー21と逆方向に
回転駆動される。内部にクリーナー104を貯留する箱
形のクリーナー貯留部材101は、図示しない孔版印刷
装置本体に固設された油圧または空圧シリンダーからな
る移動手段102によって上下動自在に支持されてお
り、クリーニングローラー100は、移動手段102の
上下動によって、その外周面をプレスローラー21の外
周面に対して接離自在とされている。クリーナー104
としては、ベンジン、灯油、軽油、ガソリン等の石油
類、あるいは中性洗剤等が用いられる。
【0433】上述のモーター103と移動手段102と
は、第1ないし第7の各制御手段によってその動作を制
御される。以下に、図1に示した孔版印刷装置にクリー
ニング手段99を付設し、第1制御手段10によってモ
ーター103と移動手段102の動作を制御する場合を
説明する。
【0434】版胴1の外周面に巻装されたマスタを交換
する版換え時において、プレスローラー21は、図1に
二点鎖線で示す位置に位置決めされている。操作パネル
44に設けられた図示しないクリーニングキーが押され
ると、第1制御手段10からの指令によってプレスロー
ラー21が反時計回り方向の回転を開始すると共に、モ
ーター103が回転してクリーニングローラー100は
時計回り方向の回転を開始する。
【0435】次に、第1制御手段10からの指令によっ
て移動手段102が作動し、共に回転しているプレスロ
ーラー21とクリーニングローラー100とを当接させ
る。この当接によって、クリーナー104がプレスロー
ラー21の外周面上に塗布され、プレスローラー21の
外周面上に形成された第1印刷画像が消去される。その
後、プレスローラー21が所定量回転したことを第1制
御手段10が確認すると、移動手段102が作動してプ
レスローラー21とクリーニングローラー100とを離
間させた後、プレスローラー21とクリーニングローラ
ー100の回転がそれぞれ停止される。
【0436】さらに、上述のクリーニングキーによっ
て、孔版印刷装置を連動させる構成としてもよい。この
場合、クリーニングキーからの信号を第1制御手段10
の内部に取り入れ、この信号に基づいて版胴1とプレス
ローラー21との動作を制御する動作プログラムを第1
制御手段10の図示しないROMに記憶させておく。こ
の場合の動作を以下に説明する。
【0437】新しい分割製版済みマスタ29を版胴1に
巻装した後や、長期間孔版印刷装置を稼動させなっかた
ときに、分割製版済みマスタ29にインキを馴染ませる
ため、あるいは、版胴1の開孔部1aよりインキを滲出
させるための版付工程を行う。このとき、オペレーター
によって操作パネル44上の図示しないクリーニングキ
ーが押されると、この信号が第1制御手段10に入力さ
れる。
【0438】第1制御手段10は、版胴駆動手段に指令
を送って版胴1を回転させると共に、ステッピングモー
ター24に指令を送ってプレスローラー21を回転させ
る。その後、ソレノイド27に指令を送ってプレスロー
ラー21を版胴1に当接させ、版胴1が1回転した時点
でソレノイドへの動作指令を遮断し、プレスローラー2
1を再び図1の二点鎖線位置に位置決めさせる。プレス
ローラー21の当接によって、インキ供給手段5より供
給されたインキが分割製版済みマスタ29に浸透して、
印刷を行ったときにインキの未付着による印刷不良が防
止される。
【0439】プレスローラー21が二点鎖線位置に位置
決めされた後、モーター103に指令を送ってクリーニ
ングローラー100を回転させ、移動手段102を作動
させてプレスローラー21とクリーニングローラー10
0とを当接させる。これにより、プレスローラー21の
外周面上に付着したインキが清掃される。
【0440】上述のクリーニング動作は、印刷動作中に
何らかの不具合によってプレスローラー21の外周面が
汚損したとき、給紙動作を停止して行われるように動作
プログラミングすることにより、プレスローラー21の
外周面を清掃することもでき、印刷再開時における印刷
不良を防止することができる。
【0441】図29は、第1ないし第8の実施例の他の
変形例を示している。この変形例は、上述の変形例と比
較すると、クリーニング手段99に代えて、クリーニン
グローラー100とプレスローラー21との間に配設さ
れ、クリーナー貯留部材101の側板に回転自在に支持
された絞りローラー106を有するクリーニング手段1
05を用いた点においてのみ相違する。
【0442】上述の各変形例では、第1制御手段10に
よってクリーニング手段99,105の動作を制御する
例について説明したが、クリーニング手段99,105
は、他の第2制御手段69、第3制御手段80、第4制
御手段97、第5制御手段76、第6制御手段88、第
7制御手段98によって制御されるように構成してもよ
い。
【0443】第1ないし第8の実施例及び上記変形例に
おいて、プレスローラー21の外周長を版胴1の外周長
の2分の1とすると、両面印刷時において、1回目の両
面印刷を行った後に第1製版画像30をプレスローラー
21の外周面に再度転写するときに、プレスローラー2
1の回転を停止しなくとも位置合わせを行うことがで
き、制御を簡単にすることができる。
【0444】また、第1ないし第8の実施例において、
プレスローラー21の外周長を版胴1の外周長の3分の
1とすると、プレスローラー21の外周長を版胴1の外
周長の2分の1としたときの効果に加えて、孔版印刷装
置を小型化できるという効果がある。
【0445】さらに、第1ないし第8の実施例の変形例
として、第1製版画像30,83が正像状態で製版さ
れ、第2製版画像31,84が未製版である分割製版済
みマスタ29,82を用い、第1製版画像30,83を
プレスローラー21の外周面に転写させた後、この第1
印刷画像を印刷用紙20のプレスローラー21と対応し
た第2の面に再転写させる構成としてもよい。これによ
り、印刷用紙20の片面への未乾燥インキの転移現象の
発生を防止しつつ、印刷を行うことができる。
【0446】さらに、第1ないし第8の実施例の変形例
として、プレスローラー21の直径が版胴1の直径の2
分の1を越える大きさに設定されている場合の動作を、
第1の実施例を借りて以下に説明する。
【0447】オペレーターは、クランパー4を開放し
て、用意した分割製版済みマスタ29の先端をステージ
部3とクランパー4との間に挟み込んだ後、版胴1を回
転させて、版胴1の外周面に分割製版済みマスタ29を
巻装させる。分割製版済みマスタ29を巻装させた後、
オペレーターは第1の実施例と同様の位置に各センサー
12,13,13A,13Bを位置決めさせる。
【0448】版胴1への分割製版済みマスタ29の巻装
が完了すると、版付工程が行われる。オペレーターによ
って図示しない版付スタートキーが押されると、第1制
御手段10からの指令によって版胴駆動手段とステッピ
ングモーター24とが作動し、版胴1が時計回り方向に
回転して図1の位置に位置決めされると共に、プレスロ
ーラー21が版胴1と同じ周速度で反時計回り方向に回
転を開始する。
【0449】版胴1の位置決め完了後、第1制御手段1
0からの指令によって版胴駆動手段が再び作動し、版胴
1はプレスローラー21と同じ周速度で時計回り方向へ
の低速回転を開始する。
【0450】そして、センサー13Aが突起11aを検
知すると、第1制御手段10からの指令によってソレノ
イド27が作動し、プレスローラー21は、その外周面
を版胴1の外周面と当接する図の実線位置に揺動され
る。このとき、ソレノイド27が作動した時点でのステ
ッピングモーター24のステップ数が第1制御手段10
の内部に記憶される。
【0451】そして、ステッピングモーター24のステ
ップ数より、プレスローラー21が第1製版画像30の
後端を通過したと第1制御手段10が判断すると、ソレ
ノイド27とステッピングモーター24とにそれぞれ指
令が送られ、ソレノイド27の作動が解除され、プレス
ローラー21が版胴1から一旦離間すると共に、ステッ
ピングモーター24が増速されてプレスローラー21が
増速回転され、ステッピングモーター24のステップ数
より、プレスローラー21が1回転したと判断されると
ステッピングモーター24の作動が解除され、プレスロ
ーラー21が停止する。
【0452】この一連の動作により、プレスローラー2
1と版胴1とが分割製版済みマスタ29を介して当接
し、版胴1の内部のインキ供給手段5より供給されたイ
ンキが版胴1の外周面と分割製版済みマスタ29との空
隙部に充填され、第1製版画像30の穿孔部より滲出し
てプレスローラー21の周面上に転写される。これによ
り、プレスローラー21の周面上には、文字「B」の鏡
像状態の第1印刷画像が形成される。
【0453】上述のプレスローラー21の版胴1からの
離間時において、プレスローラー21に形成された第1
印刷画像の先端位置と分割製版済みマスタ29の第2製
版画像31の先端位置とを合わせるには、プレスローラ
ー21の直径が版胴1の直径の2分の1以下に形成され
ているため、プレスローラー21が1回転して第1印刷
画像の先端位置が版胴1との当接位置に位置決めされた
ときに、版胴1側の第2製版画像31は未だプレスロー
ラー21との当接位置には位置決めされていないため、
プレスローラー21の回転を停止させて版胴1側のみを
回転させればよい。
【0454】版胴1が回転して、センサー13が突起1
1aを検知すると、その検知信号が第1制御手段10へ
送られる。信号を受けた第1制御手段10は給紙手段1
4へ動作指令を送り、給紙ローラー16と分離ローラー
17とがそれぞれ回転を開始し、給紙トレイ19から1
枚の印刷用紙20が給送される。給送された印刷用紙2
0は、その先端をレジストローラー対15に当接させて
停止する。その後、第1制御手段10よりレジストロー
ラー対15に指令が送られ、レジストローラー対15が
回転することにより、先端をレジストローラー対15に
当接させて停止していた印刷用紙20がプレスローラー
21と版胴1との当接部に向けて給送される。
【0455】このレジストローラー対15への作動指令
より僅かに遅れて、センサー13Bが突起11aを検知
すると、第1制御手段10よりステッピングモーター2
4とソレノイド27とに動作指令が送られ、ステッピン
グモーター24が回転を開始すると共にソレノイド27
が作動し、プレスローラー21が、版胴1と同じ周速度
で反時計回り方向に回転しながら版胴1と当接する。
【0456】レジストローラー対15によって給送され
た印刷用紙20は、プレスローラー21によって版胴1
に押圧される。この押圧時において、印刷用紙20のプ
レスローラー21と対応する第1の面には、プレスロー
ラー21の外周面上に形成された第1印刷画像が正像と
して転写されると共に、版胴1の内部のインキ供給手段
5より供給されたインキが、版胴1の外周面と分割製版
済みマスタ29との空隙部に充填され、第2製版画像3
1の穿孔部より滲出して、印刷用紙20の版胴1と対応
する第2の面に第2印刷画像が正像として転写される。
これにより、印刷用紙20の両面には、文字「B」と文
字「C」とが同時に印刷される。
【0457】さらに、センサー12Aが突起11aを検
知することで、ソレノイド27に指令が送られてその作
動が解除され、プレスローラー21は再び図に二点鎖線
で示す位置に位置決めされ、クランパー4、ステージ部
3との接触が防止される。
【0458】ステッピングモーター24のステップ数よ
り、プレスローラー21が第2製版画像31の後端を通
過したと第1制御手段10が判断すると、ステッピング
モーター24に指令が送られ、プレスローラー21が増
速される。そして、ステッピングモーター24のステッ
プ数より、プレスローラー21が1回転したと判断され
ると、ステッピングモーター24に指令が送られ、その
作動が解除される。
【0459】両面に印刷画像を転写された印刷用紙20
は、図示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離
され、図示しない排紙手段によって機外へと排出されて
版付工程が完了する。版付工程完了後、オペレーターに
よって図示しない印刷スタートキーが押されると、版胴
1が高速で回転し、給紙手段14より印刷用紙20が連
続的に給送されて印刷工程が行われる。
【0460】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、第1工程
においてプレスローラーの外周面に第1印刷画像を転写
し、第2工程において印刷用紙の第1の面に第1印刷画
像を再転写すると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印
刷画像を転写するので、印刷用紙の第1の面には、プレ
スローラーに1度転写されたインキが印刷用紙の繊維内
に押し込まれる形で印刷されるため、インキが瞬時に乾
燥状態となって未乾燥インキの転移現象の発生が防止さ
れ、孔版印刷装置を大型化させることなく、1工程で印
刷用紙の両面に印刷を行うことができる。
【0461】請求項2記載の発明によれば、分割製版済
みマスタが版胴に巻装されたときには、プレスローラー
の外周面に第1印刷画像を転写した後、印刷用紙の第1
の面に第1印刷画像を再転写すると同時に、印刷用紙の
第2の面に第2印刷画像を転写し、通常製版済みマスタ
が版胴に巻装されたときには、印刷用紙に第3印刷画像
を転写するので、分割製版済みマスタが巻装されたとき
には1工程で印刷用紙の両面に印刷を行うことができ、
そのとき印刷用紙の第1の面には、プレスローラーに1
度転写されたインキが印刷用紙の繊維内に押し込まれる
形で印刷されるため、インキが瞬時に乾燥状態となって
未乾燥インキの転移現象の発生が防止され、通常製版済
みマスタが巻装されたときには片面印刷を行うことがで
きる。
【0462】請求項3記載の発明によれば、両面印刷を
行うときには、プレスローラーの外周面に第1印刷画像
を転写した後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を再
転写すると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像
を転写し、片面印刷を行うときには、印刷用紙に第1印
刷画像または第2印刷画像のうちの何れか一方を転写す
るので、孔版印刷装置を大型化させることなく、1工程
で印刷用紙の両面に印刷を行うことができ、そのとき印
刷用紙の第1の面には、プレスローラーに1度転写され
たインキが印刷用紙の繊維内に押し込まれる形で印刷さ
れるため、インキが瞬時に乾燥状態となって未乾燥イン
キの転移現象の発生が防止され、また、2画像のうちの
何れか一方の画像のみを印刷することができる。
【0463】請求項4記載の発明によれば、両面印刷を
行うときには、プレスローラーの外周面に第1印刷画像
を転写した後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を再
転写すると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像
を転写し、片面印刷を行うときには、2枚の印刷用紙を
連続給送し、先に給送された印刷用紙に第1印刷画像
を、後に給送された印刷用紙に第2印刷画像をそれぞれ
転写するので、孔版印刷装置を大型化させることなく、
1工程で印刷用紙の両面に印刷を行うことができ、その
とき印刷用紙の第1の面には、プレスローラーに1度転
写されたインキが印刷用紙の繊維内に押し込まれる形で
印刷されるため、インキが瞬時に乾燥状態となって未乾
燥インキの転移現象の発生が防止され、また、2画像を
1工程で2枚の印刷用紙に連続的に印刷することがで
き、印刷時間を短縮することができる。
【0464】請求項5記載の発明によれば、版換え工程
時において、プレスローラーの外周面に転写された第1
印刷画像をクリーニング手段によって消去するので、プ
レスローラーの外周面がきれいな状態となり、印刷時に
おける画像のだぶりによる印刷不良を防止することがで
きる。
【0465】請求項6記載の発明によれば、版換え工程
時と、製版済みマスタを最初に版胴に巻装した後、また
は長期間印刷動作を休止していた後に、印刷工程に先立
ってプレスローラーを直接版胴に当接回転させる版付工
程時とにおいて、プレスローラーの外周面をクリーニン
グ手段によってクリーニングするので、印刷時における
画像のだぶりによる印刷不良を防止することができる。
【0466】請求項7記載の発明によれば、分割製版済
みマスタは、第1製版画像が正像、第2製版画像が鏡像
であるので、印刷用紙に転写された第1印刷画像と第2
印刷画像とは共に正像となり、1工程で印刷用紙の両面
に印刷することができる。
【0467】請求項8記載の発明によれば、第1制御手
段は、プレスローラーの外周面に第1印刷画像を転写さ
せた後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を再転写さ
せると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像を転
写させるので、印刷用紙の第1の面には、プレスローラ
ーに1度転写されたインキが印刷用紙の繊維内に押し込
まれる形で印刷されるため、インキが瞬時に乾燥状態と
なって未乾燥インキの転移現象の発生が防止され、孔版
印刷装置を大型化させることなく、1工程で印刷用紙の
両面に印刷を行うことができる。
【0468】請求項9記載の発明によれば、第1制御手
段は、プレスローラー駆動手段及びプレスローラー揺動
手段及び給紙手段の作動をそれぞれ制御することによ
り、プレスローラーの外周面に第1印刷画像を転写させ
た後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を再転写させ
ると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像を転写
させるので、印刷用紙の第1の面には、プレスローラー
に1度転写されたインキが印刷用紙の繊維内に押し込ま
れる形で印刷されるため、インキが瞬時に乾燥状態とな
って未乾燥インキの転移現象の発生が防止され、孔版印
刷装置を大型化させることなく、1工程で印刷用紙の両
面に印刷を行うことができる。
【0469】請求項10記載の発明によれば、第2制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、プレス
ローラーの外周面に第1印刷画像を転写させた後、印刷
用紙の第1の面に第1印刷画像を再転写させると同時
に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像を転写させ、片
面印刷モードが選択されたときには、印刷用紙に第3印
刷画像を転写させるので、両面印刷モード時において、
印刷用紙の第1の面には、プレスローラーに1度転写さ
れたインキが印刷用紙の繊維内に押し込まれる形で印刷
されるため、インキが瞬時に乾燥状態となって未乾燥イ
ンキの転移現象の発生が防止され、孔版印刷装置を大型
化させることなく1工程で印刷用紙の両面に印刷を行う
ことができると共に、片面印刷モード時においては通常
の片面印刷を行うことができる。
【0470】請求項11記載の発明によれば、第3制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、プレス
ローラーの外周面に第1印刷画像を転写させた後、印刷
用紙の第1の面に第1印刷画像を再転写させると同時
に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像を転写させ、片
面印刷モードが選択されたときには、印刷用紙に第1印
刷画像または第2印刷画像のうちの何れか一方を転写さ
せるので、両面印刷モード時において、印刷用紙の第1
の面には、プレスローラーに1度転写されたインキが印
刷用紙の繊維内に押し込まれる形で印刷されるため、イ
ンキが瞬時に乾燥状態となって未乾燥インキの転移現象
の発生が防止され、孔版印刷装置を大型化させることな
く1工程で印刷用紙の両面に印刷を行うことができると
共に、片面印刷モード時においては2画像のうちの何れ
か一方の画像のみを印刷することができる。
【0471】請求項12記載の発明によれば、第4制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、プレス
ローラーの外周面に第1印刷画像を転写させた後、印刷
用紙の第1の面に第1印刷画像を再転写させると同時
に、印刷用紙の第2の面に第2印刷画像を転写させ、片
面印刷モードが選択されたときには、2枚の印刷用紙を
連続給送させ、先に給送された印刷用紙に第1印刷画像
を、後に給送された印刷用紙に第2印刷画像をそれぞれ
転写させるので、両面印刷モード時において、印刷用紙
の第1の面には、プレスローラーに1度転写されたイン
キが印刷用紙の繊維内に押し込まれる形で印刷されるた
め、インキが瞬時に乾燥状態となって未乾燥インキの転
移現象の発生が防止され、孔版印刷装置を大型化させる
ことなく1工程で印刷用紙の両面に印刷を行うことがで
きると共に、片面印刷モード時においては2画像を1工
程で2枚の印刷用紙に連続的に印刷することができ、印
刷時間を短縮することができる。
【0472】請求項13記載の発明によれば、第1製版
手段は、マスタに製版を行い分割製版済みマスタを作成
し、この分割製版済みマスタを版胴に巻装させるので、
自動で1工程両面印刷を行うことができる。
【0473】請求項14記載の発明によれば、第1製版
手段は、マスタに、第1製版画像として正像を、第2製
版画像として鏡像をそれぞれ製版して分割製版済みマス
タを作成し、この分割製版済みマスタを版胴に巻装させ
るので、自動で1工程両面印刷を行うことができる。
【0474】請求項15記載の発明によれば、第5制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、第2製
版手段によって分割製版済みマスタを作成してこれを版
胴に巻装させ、プレスローラーの外周面に第1印刷画像
を転写させた後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を
再転写させると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷
画像を転写させ、また、片面印刷モードが選択されたと
きには、第2製版手段によって通常製版済みマスタを作
成してこれを版胴に巻装させ、印刷用紙に第3印刷画像
を転写させるので、両面印刷モード時においては自動で
1工程両面印刷を行うことができると共に、片面印刷モ
ード時においては自動で片面印刷を行うことができる。
【0475】請求項16記載の発明によれば、第5制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、第2製
版手段によって、正像である第1製版画像と鏡像である
第2製版画像とを有する分割製版済みマスタを作成して
これを版胴に巻装させ、プレスローラーの外周面に第1
印刷画像を転写させた後、印刷用紙の第1の面に第1印
刷画像を再転写させると同時に、印刷用紙の第2の面に
第2印刷画像を転写させる。また、片面印刷モードが選
択されたときには、第2製版手段によって、鏡像である
第3製版画像を有する通常製版済みマスタを作成してこ
れを版胴に巻装させ、印刷用紙に第3印刷画像を転写さ
せるので、両面印刷モード時においては自動で1工程両
面印刷を行うことができると共に、片面印刷モード時に
おいては自動で片面印刷を行うことができる。
【0476】請求項17記載の発明によれば、第6制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、第3製
版手段によって分割製版済みマスタを作成してこれを版
胴に巻装させ、プレスローラーの外周面に第1印刷画像
を転写させた後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を
再転写させると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷
画像を転写させ、また、片面印刷モードが選択されたと
きには、第3製版手段によって分割製版済みマスタを作
成してこれを版胴に巻装させ、印刷用紙に第1印刷画像
または第2印刷画像のうちの何れか一方を転写させるの
で、両面印刷モード時においては自動で1工程両面印刷
を行うことができると共に、片面印刷モード時において
は自動で2画像のうちの何れか一方の画像のみを印刷す
ることができる。
【0477】請求項18記載の発明によれば、第7制御
手段は、両面印刷モードが選択されたときには、第3製
版手段によって分割製版済みマスタを作成してこれを版
胴に巻装させ、プレスローラーの外周面に第1印刷画像
を転写させた後、印刷用紙の第1の面に第1印刷画像を
再転写させると同時に、印刷用紙の第2の面に第2印刷
画像を転写させ、また、片面印刷モードが選択されたと
きには、第3製版手段によって分割製版済みマスタを作
成してこれを版胴に巻装させ、2枚の印刷用紙を連続給
送させて、先に給送された印刷用紙に第1印刷画像を、
後に給送された印刷用紙に第2印刷画像をそれぞれ転写
させるので、両面印刷モード時においては自動で1工程
両面印刷を行うことができると共に、片面印刷モード時
においては自動で2画像を1工程で2枚の印刷用紙に連
続的に印刷することができ、印刷時間を短縮することが
できる。
【0478】請求項19記載の発明によれば、両面印刷
モードが選択されたときには、第3製版手段は、マスタ
に、第1製版画像として正像を、第2製版画像として鏡
像をそれぞれ製版して分割製版済みマスタを作成し、こ
の分割製版済みマスタを版胴に巻装させ、また、片面印
刷モードが選択されたときには、第3製版手段は、マス
タに、第1製版画像及び第2製版画像共に鏡像をそれぞ
れ製版して分割製版済みマスタを作成し、この分割製版
済みマスタを版胴に巻装させるので、両面印刷モード時
においては自動で1工程両面印刷を行うことができると
共に、片面印刷モード時においては自動で2画像のうち
の何れか一方の画像のみを印刷することまたは2画像を
1工程で2枚の印刷用紙に連続的に印刷することがで
き、印刷時間を短縮することができる。
【0479】請求項20記載の発明によれば、第1制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させるので、プレスローラーの外周面がきれい
な状態となり、印刷時における画像のだぶりによる印刷
不良を防止することができる。
【0480】請求項21記載の発明によれば、第1制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に、印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当
接回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの
外周面をクリーニング手段によってクリーニングするの
で、印刷時における画像のだぶりによる印刷不良を防止
することができる。
【0481】請求項22記載の発明によれば、第1製版
手段は、マスタに製版を行い分割製版済みマスタを作成
し、この分割製版済みマスタを版胴に巻装させるので、
自動で1工程両面印刷を行うことができる。
【0482】請求項23記載の発明によれば、第1製版
手段は、マスタに、第1製版画像として正像を、第2製
版画像として鏡像をそれぞれ製版して分割製版済みマス
タを作成し、この分割製版済みマスタを版胴に巻装させ
るので、自動で1工程両面印刷を行うことができる。
【0483】請求項24記載の発明によれば、第2制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させるので、プレスローラーの外周面がきれい
な状態となり、印刷時における画像のだぶりによる印刷
不良を防止することができる。
【0484】請求項25記載の発明によれば、第2制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または、長期間印刷動作を休止していた
後に印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当
接回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの
外周面をクリーニング手段によってクリーニングするの
で、印刷時における画像のだぶりによる印刷不良を防止
することができる。
【0485】請求項26記載の発明によれば、第3制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させるので、プレスローラーの外周面がきれい
な状態となり、印刷時における画像のだぶりによる印刷
不良を防止することができる。
【0486】請求項27記載の発明によれば、第3制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に、印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当
接回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの
外周面をクリーニング手段によってクリーニングするの
で、印刷時における画像のだぶりによる印刷不良を防止
することができる。
【0487】請求項28記載の発明によれば、第4制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させるので、プレスローラーの外周面がきれい
な状態となり、印刷時における画像のだぶりによる印刷
不良を防止することができる。
【0488】請求項29記載の発明によれば、第4制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に、印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当
接回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの
外周面をクリーニング手段によってクリーニングするの
で、印刷時における画像のだぶりによる印刷不良を防止
することができる。
【0489】請求項30記載の発明によれば、第5制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させるので、プレスローラーの外周面がきれい
な状態となり、印刷時における画像のだぶりによる印刷
不良を防止することができる。
【0490】請求項31記載の発明によれば、第5制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に、印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当
接回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの
外周面をクリーニング手段によってクリーニングするの
で、印刷時における画像のだぶりによる印刷不良を防止
することができる。
【0491】請求項32記載の発明によれば、第5制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させるので、プレスローラーの外周面がきれい
な状態となり、印刷時における画像のだぶりによる印刷
不良を防止することができる。
【0492】請求項33記載の発明によれば、第5制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に、印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当
接回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの
外周面をクリーニング手段によってクリーニングするの
で、印刷時における画像のだぶりによる印刷不良を防止
することができる。
【0493】請求項34記載の発明によれば、第6制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させるので、プレスローラーの外周面がきれい
な状態となり、印刷時における画像のだぶりによる印刷
不良を防止することができる。
【0494】請求項35記載の発明によれば、第6制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に、印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当
接回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの
外周面をクリーニング手段によってクリーニングするの
で、印刷時における画像のだぶりによる印刷不良を防止
することができる。
【0495】請求項36記載の発明によれば、第7制御
手段は、版換え工程時においてクリーニング手段を作動
させ、プレスローラーの外周面に転写された第1印刷画
像を消去させるので、プレスローラーの外周面がきれい
な状態となり、印刷時における画像のだぶりによる印刷
不良を防止することができる。
【0496】請求項37記載の発明によれば、第7制御
手段は、版換え工程時と、製版済みマスタを最初に版胴
に巻装した後、または長期間印刷動作を休止していた後
に、印刷工程に先立ってプレスローラーを直接版胴に当
接回転させる版付工程時とにおいて、プレスローラーの
外周面をクリーニング手段によってクリーニングするの
で、印刷時における画像のだぶりによる印刷不良を防止
することができる。
【0497】請求項38記載の発明によれば、両面印刷
モードが選択されたときには、第3製版手段は、マスタ
に、第1製版画像として正像を、第2製版画像として鏡
像をそれぞれ製版して分割製版済みマスタを作成し、こ
の分割製版済みマスタを版胴に巻装させ、また、片面印
刷モードが選択されたときには、第3製版手段は、マス
タに、第1製版画像及び第2製版画像共に鏡像をそれぞ
れ製版して分割製版済みマスタを作成し、この分割製版
済みマスタを版胴に巻装させるので、両面印刷モード時
においては自動で1工程両面印刷を行うことができると
共に、片面印刷モード時においては自動で2画像のうち
の何れか一方の画像のみを印刷することまたは2画像を
1工程で2枚の印刷用紙に連続的に印刷することがで
き、印刷時間を短縮することができる。
【0498】請求項39記載の発明によれば、プレスロ
ーラーの直径は、版胴の直径の3分の1に形成されてい
るので、孔版印刷装置を小型化しつつ1工程両面印刷を
行うことができると共に、印刷動作を簡略化した孔版印
刷装置を提供することができる。
【0499】
【0500】
【0501】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、第3及び第5の実施例に用いら
れる孔版印刷装置要部の概略側面図である。
【図2】図1、図8、図14、図20、図24及び図2
6に示した孔版印刷装置に用いられるプレスローラー揺
動手段とプレスローラー駆動手段とを説明する部分側面
図である。
【図3】本発明の第1ないし第8の実施例に用いられる
分割製版済みマスタを説明する図である。
【図4】本発明の第1の実施例に用いられる第1制御手
段のブロック図である。
【図5】本発明の第1、第3、第5及び第7の実施例に
用いられる分割製版済みマスタを製版する製版装置を示
す概略側面図である。
【図6】本発明の第1の実施例に用いられる操作パネル
を説明する図である。
【図7】本発明の第1の実施例に用いられる製版装置の
回路ブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施例に用いられる孔版印刷装
置要部の概略側面図である。
【図9】本発明の第2の実施例に用いられる第1制御手
段のブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施例に用いられる第1製版
手段の回路ブロック図である。
【図11】本発明の第2の実施例に用いられる操作パネ
ルを説明する図である。
【図12】本発明の第3の実施例に用いられる第2制御
手段のブロック図である。
【図13】本発明の第3及び第4の実施例に用いられる
通常製版済みマスタを説明する図である。
【図14】本発明の第4の実施例に用いられる孔版印刷
装置要部の概略側面図である。
【図15】本発明の第4の実施例に用いられる第5制御
手段のブロック図である。
【図16】本発明の第4及び第8の実施例に用いられる
操作パネルを説明する図である。
【図17】本発明の第4の実施例に用いられる第2製版
手段の回路ブロック図である。
【図18】本発明の第5の実施例に用いられる第3制御
手段のブロック図である。
【図19】本発明の第5ないし第8の実施例に用いられ
る分割製版済みマスタを説明する図である。
【図20】本発明の第6の実施例に用いられる孔版印刷
装置要部の概略側面図である。
【図21】本発明の第6の実施例に用いられる第6制御
手段のブロック図である。
【図22】本発明の第6の実施例に用いられる操作パネ
ルを説明する図である。
【図23】本発明の第6及び第8の実施例に用いられる
第3製版手段の回路ブロック図である。
【図24】本発明の第7の実施例に用いられる孔版印刷
装置要部の概略側面図である。
【図25】本発明の第7の実施例に用いられる第4制御
手段のブロック図である。
【図26】本発明の第8の実施例に用いられる孔版印刷
装置要部の概略側面図である。
【図27】本発明の第8の実施例に用いられる第7制御
手段のブロック図である。
【図28】本発明の第1ないし第8の実施例の変形例に
用いられるクリーニング手段を説明する図である。
【図29】本発明の第1ないし第8の実施例の他の変形
例に用いられるクリーニング手段を説明する図である。
【符号の説明】
1 版胴 5 インキ供給手段 10 第1制御手段 14 給紙手段 20 印刷用紙 21 プレスローラー 24 プレスローラー駆動手段(ステッピングモータ
ー) 27 プレスローラー揺動手段(ソレノイド) 29,82 分割製版済みマスタ 30,83 第1製版画像 31,84 第2製版画像 32 製版装置 44 画像領域設定手段(操作パネル) 58 第1製版手段 69 第2制御手段 70,81 切換手段 71 通常製版済みマスタ 72 第3製版画像 73 第2製版手段 80 第3制御手段 85 第3製版手段 88 第6制御手段 92 連続給紙手段 97 第4制御手段 98 第7制御手段 99 クリーニング手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41L 13/04 B41L 13/18 B41L 13/16 B41C 1/00 - 1/14 B41F 13/18

Claims (39)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にインキ供給手段を有し、外周面上に
    マスタを巻装する版胴と、前記版胴に対して接離自在の
    プレスローラーとを用いると共に、前記版胴の回転方向
    に第1製版画像と第2製版画像とが2面並んだ分割製版
    済みマスタを用いる孔版印刷方法であって、 第1製版画像の画像領域と対応させて前記プレスローラ
    ーを前記版胴に直接当接させつつ前記版胴と共に回転さ
    せ、前記プレスローラーの外周面に第1製版画像と対応
    する第1印刷画像を転写する第1工程と、 第1工程後に、第2製版画像の画像領域と第1印刷画像
    とが対応すべく、前記プレスローラーを、印刷用紙を介
    して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、
    前記印刷用紙の前記プレスローラーと対応する第1の面
    に第1印刷画像を再転写させると同時に、前記印刷用紙
    の前記版胴と対応する第2の面に第2製版画像と対応す
    る第2印刷画像を転写させる第2工程とからなることを
    特徴とする孔版印刷方法。
  2. 【請求項2】内部にインキ供給手段を有し、外周面上に
    マスタを巻装する版胴と、前記版胴に対して接離自在の
    プレスローラーとを用いると共に、前記版胴の回転方向
    に第1製版画像と第2製版画像とが2面並んだ分割製版
    済みマスタ、または第3製版画像1面のみを有する通常
    製版済みマスタを用いる孔版印刷方法であって、 前記分割製版済みマスタが前記版胴に巻装されたときに
    は、第1製版画像の画像領域と対応させて前記プレスロ
    ーラーを前記版胴に直接当接させつつ前記版胴と共に回
    転させ、前記プレスローラーの外周面に第1製版画像と
    対応する第1印刷画像を転写した後、第2製版画像の画
    像領域と第1印刷画像とが対応すべく、前記プレスロー
    ラーを、印刷用紙を介して前記版胴に当接させつつ前記
    版胴と共に回転させ、前記印刷用紙の前記プレスローラ
    ーと対応する第1の面に第1印刷画像を再転写させると
    同時に、前記印刷用紙の前記版胴と対応する第2の面に
    第2製版画像と対応する第2印刷画像を転写させて前記
    印刷用紙の両面に対して印刷を行い、 前記通常製版済みマスタが前記版胴に巻装されたときに
    は、第3製版画像の画像領域と対応させて、前記プレス
    ローラーを、印刷用紙を介して前記版胴に当接させつつ
    前記版胴と共に回転させ、前記印刷用紙に第3製版画像
    と対応する第3印刷画像を転写させて前記印刷用紙の片
    面に印刷を行うように、両面印刷と片面印刷とを切り換
    えて印刷を行うことを特徴とする孔版印刷方法。
  3. 【請求項3】内部にインキ供給手段を有し、外周面上に
    マスタを巻装する版胴と、前記版胴に対して接離自在の
    プレスローラーとを用いると共に、前記版胴の回転方向
    に第1製版画像と第2製版画像とが2面並んだ分割製版
    済みマスタを用いる孔版印刷方法であって、 両面印刷を行うときには、第1製版画像の画像領域と対
    応させて前記プレスローラーを前記版胴に直接当接させ
    つつ前記版胴と共に回転させ、前記プレスローラーの外
    周面に第1製版画像と対応する第1印刷画像を転写した
    後、第2製版画像の画像領域と第1印刷画像とが対応す
    べく、前記プレスローラーを、印刷用紙を介して前記版
    胴に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記印刷用
    紙の前記プレスローラーと対応する第1の面に第1印刷
    画像を再転写させると同時に、前記印刷用紙の前記版胴
    と対応する第2の面に第2製版画像と対応する第2印刷
    画像を転写させて前記印刷用紙の両面に対して印刷を行
    い、 片面印刷を行うときには、第1製版画像または第2製版
    画像の何れか一方の製版画像の画像領域と対応させて、
    前記プレスローラーを、印刷用紙を介して前記版胴に当
    接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記印刷用紙に前
    記何れか一方の製版画像と対応する印刷画像を転写させ
    て前記印刷用紙の片面に印刷を行うように、両面印刷と
    片面印刷とを切り換えて印刷を行うことを特徴とする孔
    版印刷方法。
  4. 【請求項4】内部にインキ供給手段を有し、外周面上に
    マスタを巻装する版胴と、前記版胴に対して接離自在の
    プレスローラーとを用いると共に、前記版胴の回転方向
    に第1製版画像と第2製版画像とが2面並んだ分割製版
    済みマスタを用いる孔版印刷方法であって、 両面印刷を行うときには、第1製版画像の画像領域と対
    応させて前記プレスローラーを前記版胴に直接当接させ
    つつ前記版胴と共に回転させ、前記プレスローラーの外
    周面に第1製版画像と対応する第1印刷画像を転写した
    後、第2製版画像の画像領域と第1印刷画像とが対応す
    べく、前記プレスローラーを、印刷用紙を介して前記版
    胴に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記印刷用
    紙の前記プレスローラーと対応する第1の面に第1印刷
    画像を再転写させると同時に、前記印刷用紙の前記版胴
    と対応する第2の面に第2製版画像と対応する第2印刷
    画像を転写させて前記印刷用紙の両面に対して印刷を行
    い、 片面印刷を行うときには、第1製版画像及び第2製版画
    像のそれぞれの画像領域と対応させて2枚の印刷用紙を
    連続給送し、前記プレスローラーを、前記各印刷用紙を
    介して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転さ
    せ、前記各印刷用紙に第1製版画像及び第2製版画像と
    対応する印刷画像をそれぞれ転写させ、前記各印刷用紙
    の片面にそれぞれ印刷を行うように、両面印刷と片面印
    刷とを切り換えて印刷を行うことを特徴とする孔版印刷
    方法。
  5. 【請求項5】前記プレスローラーの外周面より第1印刷
    画像を消去するクリーニング手段を用い、版換え工程時
    において前記クリーニング手段を作動させることを特徴
    とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記
    載の孔版印刷方法。
  6. 【請求項6】前記クリーニング手段を版付工程時におい
    て作動させることを特徴とする請求項5記載の孔版印刷
    方法。
  7. 【請求項7】第1製版画像が正像、第2製版画像が鏡像
    からなる前記分割製版済みマスタが用いられることを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請
    求項5または請求項6記載の孔版印刷方法。
  8. 【請求項8】内部にインキ供給手段を有し、その長さ方
    向に第1製版画像と第2製版画像とが2面並んだ分割製
    版済みマスタを外周面上に巻装する版胴と、 前記版胴に対して接離自在に設けられ、その周長が第1
    製版画像の画像領域よりも長く形成され、前記版胴との
    当接時において前記版胴と同じ周速度で回転駆動される
    プレスローラーと、 第1製版画像の画像領域と対応させて、前記プレスロー
    ラーを前記版胴に直接当接させつつ前記版胴と共に回転
    させ、前記プレスローラーの外周面に第1製版画像と対
    応する第1印刷画像を転写した後、第2製版画像の画像
    領域と第1印刷画像とが対応すべく、前記プレスローラ
    ーを、印刷用紙を介して前記版胴に当接させつつ前記版
    胴と共に回転させ、前記印刷用紙の前記プレスローラー
    と対応する第1の面に第1印刷画像を再転写させると同
    時に、前記印刷用紙の前記版胴と対応する第2の面に第
    2製版画像と対応する第2印刷画像を転写させる第1制
    御手段とを具備することを特徴とする孔版印刷装置。
  9. 【請求項9】前記プレスローラーを回転駆動するプレス
    ローラー駆動手段と、 前記プレスローラーを前記版胴に対して接離させるべ
    く、前記プレスローラーを揺動させるプレスローラー揺
    動手段と、 前記版胴と前記プレスローラーとの当接位置に向けて印
    刷用紙を給送する給紙手段とを具備し、 第1制御手段は、前記プレスローラーと第1製版画像と
    を対応させて前記プレスローラーの外周面に第1製版画
    像と対応する第1印刷画像を転写した後、前記印刷用紙
    の前記プレスローラーと対応する第1の面に第1印刷画
    像を再転写すると同時に、前記印刷用紙の前記版胴と対
    応する第2の面に第2製版画像と対応する第2印刷画像
    を転写し、前記印刷用紙の両面に印刷画像を形成させる
    べく、前記プレスローラー駆動手段及び前記プレスロー
    ラー揺動手段及び前記給紙手段の作動をそれぞれ制御す
    ることを特徴とする請求項8記載の孔版印刷装置。
  10. 【請求項10】内部にインキ供給手段を有し、その長さ
    方向に第1製版画像と第2製版画像とが2面並んだ分割
    製版済みマスタ、または第3製版画像1面のみを有する
    通常製版済みマスタの何れかを外周面に巻装する版胴
    と、 前記版胴に対して接離自在に設けられ、その周長が第1
    製版画像の画像領域よりも長く形成され、前記版胴との
    当接時において前記版胴と同じ周速度で回転駆動される
    プレスローラーと、 前記版胴と前記プレスローラーとの当接位置に向けて印
    刷用紙を給送する給紙手段と、 前記版胴に前記分割製版済みマスタが巻装されたときに
    は両面印刷を行う両面印刷モードに、前記版胴に前記通
    常製版済みマスタが巻装されたときには片面印刷を行う
    片面印刷モードに、印刷モードを選択的に切り換える切
    換手段と、 前記両面印刷モードが選択されたときには、第1製版画
    像の画像領域と対応させて前記プレスローラーを前記版
    胴に直接当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プ
    レスローラーの外周面に第1製版画像に対応する第1印
    刷画像を転写した後に、第2製版画像の画像領域に対応
    する位置において前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手
    段を作動させ、前記プレスローラーを、前記印刷用紙を
    介して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転さ
    せ、前記印刷用紙の前記プレスローラーと対応する第1
    の面に第1印刷画像を再転写させると共に、前記印刷用
    紙の前記版胴と対応する第2の面に第2製版画像と対応
    する第2印刷画像を転写させ、前記片面印刷モードが選
    択されたときには、第3製版画像の画像領域と対応する
    位置において前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を
    作動させ、前記プレスローラーを、前記印刷用紙を介し
    て前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前
    記印刷用紙の第2の面に第3製版画像と対応する第3印
    刷画像を転写させる第2制御手段とを具備することを特
    徴とする孔版印刷装置。
  11. 【請求項11】内部にインキ供給手段を有し、その長さ
    方向に第1製版画像と第2製版画像とが2面並んだ分割
    製版済みマスタを外周面に巻装する版胴と、 前記版胴に対して接離自在に設けられ、その周長が第1
    製版画像の画像領域よりも長く形成され、前記版胴との
    当接時において前記版胴と同じ周速度で回転駆動される
    プレスローラーと、 前記版胴と前記プレスローラーとの当接位置に向けて印
    刷用紙を給送する給紙手段と、 両面印刷を行う両面印刷モードと片面印刷を行う片面印
    刷モードとに、印刷モードを選択的に切り換える切換手
    段と、 前記両面印刷モードが選択されたときには、第1製版画
    像の画像領域と対応させて前記プレスローラーを前記版
    胴に直接当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プ
    レスローラーの外周面に第1製版画像に対応する第1印
    刷画像を転写した後に、第2製版画像の画像領域に対応
    する位置において前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手
    段を作動させ、前記プレスローラーを、前記印刷用紙を
    介して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転さ
    せ、前記印刷用紙の前記プレスローラーと対応する第1
    の面に第1印刷画像を再転写させると共に、前記印刷用
    紙の前記版胴と対応する第2の面に第2製版画像と対応
    する第2印刷画像を転写させ、前記片面印刷モードが選
    択されたときには、第1製版画像または第2製版画像の
    うちの何れか一方の製版画像の画像領域と対応する位置
    において前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を作動
    させ、前記プレスローラーを、前記印刷用紙を介して前
    記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記印
    刷用紙の第2の面に前記何れか一方の製版画像と対応す
    る第1印刷画像または第2印刷画像を転写させる第3制
    御手段とを具備することを特徴とする孔版印刷装置。
  12. 【請求項12】内部にインキ供給手段を有し、その長さ
    方向に第1製版画像と第2製版画像とが2面並んだ分割
    製版済みマスタを外周面に巻装する版胴と、 前記版胴に対して接離自在に設けられ、その周長が第1
    製版画像の画像領域よりも長く形成され、前記版胴との
    当接時において前記版胴と同じ周速度で回転駆動される
    プレスローラーと、 前記版胴と前記プレスローラーとの当接位置に向けて、
    前記版胴の1回転中に印刷用紙を2枚給送することが可
    能な連続給紙手段と、 両面印刷を行う両面印刷モードと片面印刷を行う片面印
    刷モードとに、印刷モードを選択的に切り換える切換手
    段と、 前記両面印刷モードが選択されたときには、第1製版画
    像の画像領域と対応させて前記プレスローラーを前記版
    胴に直接当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プ
    レスローラーの外周面に第1製版画像に対応する第1印
    刷画像を転写した後に、第2製版画像の画像領域に対応
    する位置において前記印刷用紙を1枚給送すべく前記連
    続給紙手段を作動させ、前記プレスローラーを、前記印
    刷用紙を介して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に
    回転させ、前記印刷用紙の前記プレスローラーと対応す
    る第1の面に第1印刷画像を再転写させると共に、前記
    印刷用紙の前記版胴と対応する第2の面に第2製版画像
    と対応する第2印刷画像を転写させ、前記片面印刷モー
    ドが選択されたときには、第1製版画像の画像領域と第
    2製版画像の画像領域とにそれぞれ対応する位置におい
    て前記印刷用紙を1枚ずつ給送すべく前記連続給紙手段
    を作動させ、前記プレスローラーを、前記各印刷用紙を
    介して前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転さ
    せ、先に給送された前記印刷用紙の第2の面に第1印刷
    画像を、後に給送された前記印刷用紙の第2の面に第2
    印刷画像をそれぞれ転写させる第4制御手段とを具備す
    ることを特徴とする孔版印刷装置。
  13. 【請求項13】前記分割製版済みマスタを作成し、作成
    された前記分割製版済みマスタを前記版胴の外周面に巻
    装する第1製版手段を具備することを特徴とする請求項
    8または請求項9記載の孔版印刷装置。
  14. 【請求項14】第1製版手段は、第1製版画像として正
    像を、第2製版画像として鏡像をそれぞれ製版すること
    を特徴とする請求項13記載の孔版印刷装置。
  15. 【請求項15】内部にインキ供給手段を有する版胴と、 前記版胴と接離自在に設けられ、前記版胴と同じ周速度
    で回転駆動されるプレスローラーと、 マスタに対して、その長さ方向に製版画像を2分割し、
    第1製版画像と第2製版画像とを形成する分割製版と、
    製版画像を分割せずに第3製版画像のみを形成する通常
    製版とを行うことが可能であって、前記分割製版が行わ
    れた分割製版済みマスタまたは前記通常製版が行われた
    通常製版済みマスタを前記版胴の外周面に巻装する第2
    製版手段と、 両面印刷を行う両面印刷モードと片面印刷を行う片面印
    刷モードとに、印刷モードを選択的に切り換える切換手
    段と、 前記版胴と前記プレスローラーとの当接位置に向けて印
    刷用紙を給送する給紙手段と、 前記両面印刷モードが選択されたときには、第2製版手
    段によって前記分割製版済みマスタを作成し、該分割製
    版済みマスタを前記版胴に巻装した後、第1製版画像の
    画像領域と対応させて前記プレスローラーを前記版胴に
    直接当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プレス
    ローラーの外周面に第1製版画像に対応する第1印刷画
    像を転写した後に、第2製版画像の画像領域に対応する
    位置において前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を
    作動させ、前記プレスローラーを、前記印刷用紙を介し
    て前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前
    記印刷用紙の前記プレスローラーと対応する第1の面に
    第1印刷画像を再転写させると共に、前記印刷用紙の前
    記版胴と対応する第2の面に第2製版画像と対応する第
    2印刷画像を転写させ、前記片面印刷モードが選択され
    たときには、第2製版手段によって前記通常製版済みマ
    スタを作成し、該通常製版済みマスタを前記版胴に巻装
    した後、第3製版画像の画像領域に対応する位置におい
    て前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を作動させ、
    前記プレスローラーを、前記印刷用紙を介して前記版胴
    に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記印刷用紙
    の第2の面に第3製版画像と対応する第3印刷画像を転
    写させる第5制御手段とを具備することを特徴とする孔
    版印刷装置。
  16. 【請求項16】第2製版手段は、第1製版画像として正
    像を、第2製版画像及び第3製版画像として鏡像をそれ
    ぞれ製版することを特徴とする請求項15記載の孔版印
    刷装置。
  17. 【請求項17】内部にインキ供給手段を有する版胴と、 前記版胴と接離自在に設けられ、前記版胴と同じ周速度
    で回転駆動されるプレスローラーと、 マスタに対して、その長さ方向に製版画像を2分割し、
    第1製版画像と第2製版画像とを形成する分割製版を行
    うことが可能であって、前記分割製版が行われた分割製
    版済みマスタを前記版胴の外周面に巻装する第3製版手
    段と、 両面印刷を行う両面印刷モードと片面印刷を行う片面印
    刷モードとに、印刷モードを選択的に切り換える切換手
    段と、 前記版胴と前記プレスローラーとの当接位置に向けて印
    刷用紙を給送する給紙手段と、 前記両面印刷モードが選択されたときには、第3製版手
    段によって前記分割製版済みマスタを作成し、該分割製
    版済みマスタを前記版胴に巻装した後、第1製版画像の
    画像領域と対応させて前記プレスローラーを前記版胴に
    直接当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プレス
    ローラーの外周面に第1製版画像に対応する第1印刷画
    像を転写した後に、第2製版画像の画像領域に対応する
    位置において前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を
    作動させ、前記プレスローラーを、前記印刷用紙を介し
    て前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前
    記印刷用紙の前記プレスローラーと対応する第1の面に
    第1印刷画像を再転写させると共に、前記印刷用紙の前
    記版胴と対応する第2の面に第2製版画像と対応する第
    2印刷画像を転写させ、前記片面印刷モードが選択され
    たときには、第3製版手段によって前記分割製版済みマ
    スタを作成し、該分割製版済みマスタを前記版胴に巻装
    した後、第1製版画像または第2製版画像のうちの何れ
    か一方の製版画像の画像領域と対応する位置において、
    前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を作動させ、前
    記プレスローラーを、前記印刷用紙を介して前記版胴に
    当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記印刷用紙の
    第2の面に前記何れか一方の製版画像と対応する第1印
    刷画像または第2印刷画像を転写させる第6制御手段と
    を具備することを特徴とする孔版印刷装置。
  18. 【請求項18】内部にインキ供給手段を有する版胴と、 前記版胴と接離自在に設けられ、前記版胴と同じ周速度
    で回転駆動されるプレスローラーと、 マスタに対して、その長さ方向に製版画像を2分割し、
    第1製版画像と第2製版画像とを形成する分割製版を行
    うことが可能であって、前記分割製版が行われた分割製
    版済みマスタを前記版胴の外周面に巻装する第3製版手
    段と、 両面印刷を行う両面印刷モードと片面印刷を行う片面印
    刷モードとに、印刷モードを選択的に切り換える切換手
    段と、 前記版胴と前記プレスローラーとの当接位置に向けて、
    前記版胴の1回転中に印刷用紙を2枚給送することが可
    能な連続給紙手段と、 前記両面印刷モードが選択されたときには、第3製版手
    段によって前記分割製版済みマスタを作成し、該分割製
    版済みマスタを前記版胴に巻装した後、第1製版画像の
    画像領域と対応させて前記プレスローラーを前記版胴に
    直接当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前記プレス
    ローラーの外周面に第1製版画像に対応する第1印刷画
    像を転写した後に、第2製版画像の画像領域に対応する
    位置において前記印刷用紙を給送すべく前記給紙手段を
    作動させ、前記プレスローラーを、前記印刷用紙を介し
    て前記版胴に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、前
    記印刷用紙の前記プレスローラーと対応する第1の面に
    第1印刷画像を再転写させると共に、前記印刷用紙の前
    記版胴と対応する第2の面に第2製版画像と対応する第
    2印刷画像を転写させ、前記片面印刷モードが選択され
    たときには、第3製版手段によって前記分割製版済みマ
    スタを作成し、該分割製版済みマスタを前記版胴に巻装
    した後、第1製版画像の画像領域と第2製版画像の画像
    領域とにそれぞれ対応する位置において、前記印刷用紙
    を1枚ずつ給送すべく前記連続給紙手段を作動させ、前
    記プレスローラーを、前記各印刷用紙を介して前記版胴
    に当接させつつ前記版胴と共に回転させ、先に給送され
    た前記印刷用紙の第2の面に第1印刷画像を、後に給送
    された前記印刷用紙の第2の面に第2印刷画像をそれぞ
    れ転写させる第7制御手段とを具備することを特徴とす
    る孔版印刷装置。
  19. 【請求項19】第3製版手段は、前記両面印刷モードが
    選択されたときには第1製版画像として正像を、第2製
    版画像として鏡像をそれぞれ製版し、前記片面印刷モー
    ドが選択されたときには第1製版画像及び第2製版画像
    共に鏡像をそれぞれ製版することを特徴とする請求項1
    7または請求項18記載の孔版印刷装置。
  20. 【請求項20】前記プレスローラーの外周面より第1印
    刷画像を消去するクリーニング手段を有し、第1制御手
    段は、版換え工程時において前記クリーニング手段を作
    動させることを特徴とする請求項8または請求項9記載
    の孔版印刷装置。
  21. 【請求項21】第1制御手段は、版付工程時において前
    記クリーニング手段を作動させることを特徴とする請求
    項20記載の孔版印刷装置。
  22. 【請求項22】前記分割製版済みマスタを作成し、作成
    された前記分割製版済みマスタを前記版胴の外周面に巻
    装する第1製版手段を具備することを特徴とする請求項
    20または請求項21記載の孔版印刷装置。
  23. 【請求項23】第1製版手段は、第1製版画像として正
    像を、第2製版画像として鏡像をそれぞれ製版すること
    を特徴とする請求項22記載の孔版印刷装置。
  24. 【請求項24】前記プレスローラーの外周面より第1印
    刷画像を消去するクリーニング手段を有し、第2制御手
    段は、版換え工程時において前記クリーニング手段を作
    動させることを特徴とする請求項10記載の孔版印刷装
    置。
  25. 【請求項25】第2制御手段は、版付工程時において前
    記クリーニング手段を作動させることを特徴とする請求
    項24記載の孔版印刷装置。
  26. 【請求項26】前記プレスローラーの外周面より第1印
    刷画像を消去するクリーニング手段を有し、第3制御手
    段は、版換え工程時において前記クリーニング手段を作
    動させることを特徴とする請求項11記載の孔版印刷装
    置。
  27. 【請求項27】第3制御手段は、版付工程時において前
    記クリーニング手段を作動させることを特徴とする請求
    項26記載の孔版印刷装置。
  28. 【請求項28】前記プレスローラーの外周面より第1印
    刷画像を消去するクリーニング手段を有し、第4制御手
    段は、版換え工程時において前記クリーニング手段を作
    動させることを特徴とする請求項12記載の孔版印刷装
    置。
  29. 【請求項29】第4制御手段は、版付工程時において前
    記クリーニング手段を作動させることを特徴とする請求
    項28記載の孔版印刷装置。
  30. 【請求項30】前記プレスローラーの外周面より第1印
    刷画像を消去するクリーニング手段を有し、第5制御手
    段は、版換え工程時において前記クリーニング手段を作
    動させることを特徴とする請求項15記載の孔版印刷装
    置。
  31. 【請求項31】第5制御手段は、版付工程時において前
    記クリーニング手段を作動させることを特徴とする請求
    項30記載の孔版印刷装置。
  32. 【請求項32】前記プレスローラーの外周面より第1印
    刷画像を消去するクリーニング手段を有し、第5制御手
    段は、版換え工程時において前記クリーニング手段を作
    動させることを特徴とする請求項16記載の孔版印刷装
    置。
  33. 【請求項33】第5制御手段は、版付工程時において前
    記クリーニング手段を作動させることを特徴とする請求
    項32記載の孔版印刷装置。
  34. 【請求項34】前記プレスローラーの外周面より第1印
    刷画像を消去するクリーニング手段を有し、第6制御手
    段は、版換え工程時において前記クリーニング手段を作
    動させることを特徴とする請求項17記載の孔版印刷装
    置。
  35. 【請求項35】第6制御手段は、版付工程時において前
    記クリーニング手段を作動させることを特徴とする請求
    項34記載の孔版印刷装置。
  36. 【請求項36】前記プレスローラーの外周面より第1印
    刷画像を消去するクリーニング手段を有し、第7制御手
    段は、版換え工程時において前記クリーニング手段を作
    動させることを特徴とする請求項18記載の孔版印刷装
    置。
  37. 【請求項37】第7制御手段は、版付工程時において前
    記クリーニング手段を作動させることを特徴とする請求
    項36記載の孔版印刷装置。
  38. 【請求項38】第3製版手段は、前記両面印刷モードが
    選択されたときには第1製版画像として正像を、第2製
    版画像として鏡像をそれぞれ製版し、前記片面印刷モー
    ドが選択されたときには第1製版画像及び第2製版画像
    共に鏡像をそれぞれ製版することを特徴とする請求項3
    4、請求項35、請求項36または請求項37記載の孔
    版印刷装置。
  39. 【請求項39】前記プレスローラーは、その直径が前記
    版胴の直径の3分の1に形成されていることを特徴とす
    る請求項8ないし請求項38のうちの何れか1つに記載
    の孔版印刷装置。
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