JPH09142001A - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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Publication number
JPH09142001A
JPH09142001A JP30156495A JP30156495A JPH09142001A JP H09142001 A JPH09142001 A JP H09142001A JP 30156495 A JP30156495 A JP 30156495A JP 30156495 A JP30156495 A JP 30156495A JP H09142001 A JPH09142001 A JP H09142001A
Authority
JP
Japan
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plate
plate cylinder
master
printing
peripheral surface
Prior art date
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Pending
Application number
JP30156495A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyoshi Kobayashi
一喜 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tohoku Ricoh Co Ltd filed Critical Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority to JP30156495A priority Critical patent/JPH09142001A/ja
Publication of JPH09142001A publication Critical patent/JPH09142001A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿機密保持を行う場合、印刷に使用したマ
スタを廃棄してしまうと版胴外周面やマスタの乾燥によ
る印刷不良が発生し、乾燥防止のために未製版マスタを
再度版胴に巻装すると、未製版マスタやそれに含まれる
インキが無駄になる。 【解決手段】 製版済みマスタを巻装して回転駆動され
る版胴7を有する印刷部2と、マスタ34を加熱製版し
て版胴7に巻装させる製版部3と、版胴7外周面に対し
て印刷用紙50を押圧する押圧手段9と、機密保持モー
ドを選択する機密保持キーと、版胴外周面に対して接離
自在に支持された発熱部材201と、発熱部材201を
版胴外周面に対して接離させる発熱部移動手段202
と、機密保持モードが選択され装置が印刷終了となった
時に版胴外周面の製版済みマスタに発熱部材201を当
接させるべく発熱部材移動手段202を駆動させ、版胴
7を回転駆動させる制御手段24Bとを備える孔版印刷
装置200。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製版されたマスタを版
胴の外周面上に巻装して印刷を行う孔版印刷装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、簡便な印刷方法としてデジタ
ル式感熱孔版印刷が知られている。これは、感熱孔版マ
スタ(以下、マスタという)に微細な発熱素子が1列に
並んだサーマルヘッドを接触させ、この発熱素子に対し
パルス的に通電を行いながらマスタをプラテンローラ等
で搬送することで、マスタに画像情報に基づいた穿孔画
像を熱溶融穿孔形成させた後、この穿孔されたマスタを
版胴に巻装させ、プレスローラ等の押圧部材によって印
刷用紙を版胴の外周面に押圧させることで版胴の開孔部
及びマスタの穿孔部からインキを滲出させ、このインキ
を印刷用紙に転移させて印刷画像を得るものである。
【0003】このデジタル式感熱孔版印刷を行う孔版印
刷装置では、印刷が終了して原稿を変更した後、次の印
刷を行う際に、使用者が製版スタートキーを押すことに
より排版手段が版胴から使用済みのマスタを剥離し、製
版手段によって新しく製版されたマスタを版胴に自動的
に巻装させるように構成されている。印刷終了直後に版
胴より使用済みのマスタを剥離すると、次の印刷に先立
って新しい製版済みマスタが巻装されるまでは、版胴の
外周が大気に晒された状態で放置されることとなる。こ
の放置状態が長時間に及ぶと、版胴の外周面や開孔部に
残留したインキの硬化、あるいはインキの減少等が起こ
り、次版の印刷に際してマスタへのインキの流動が阻害
されて良好な印刷が行われないことがあるため、使用済
みのマスタを版胴の外周面上に巻装させて版胴外周面の
乾燥を防止している。
【0004】しかし、上述のように使用済みのマスタを
版胴に巻装させたまま放置しておくと、印刷装置使用者
が交代して製版スタートキーを押さずに印刷スタートキ
ーまたは試し刷りキーを押した場合に、前使用者の原稿
がそのまま印刷されてしまう。このことは、原稿の内容
が他の使用者に知られては困る内容のものや複製されて
は困る機密内容のものであるとき、大きな問題となる。
【0005】この問題点を解決するため、特開平3−1
75081号公報(第1公報)には、原稿の機密漏洩を
防止する機密保持モードを設け、このモード設定時にお
いては、機密原稿を製版したマスタを廃棄すると共に新
しい未製版のマスタを版胴に巻装させることにより原稿
の機密を保持する技術が開示されている。
【0006】また、特開平4−129787号公報(第
2公報)には、版胴と押圧手段としてのプレスローラと
の間に、ソレノイドで駆動されるアームに取り付けたシ
ート部材を挿入してプレスローラで版胴に押圧し、同版
胴を設定回数回転駆動して版胴内に配置されるインキ供
給手段からのインキを版胴外周面に染み出させて版胴外
周面の乾燥による印刷不良を防止する発明が開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記第1公報に開示さ
れた技術では、機密保持モード時において未製版のマス
タを版胴に巻装させるため、未製版のマスタやそのマス
タに付着したインキが無駄となってコストアップしてし
まうという問題点がある。
【0008】また、第2公報に開示された技術では、シ
ート部材をプレスローラと版胴の間に挿入する場合、ソ
レノイドを駆動してアームを回動させているので、シー
ト部材を両部材の間に挿入状態とするには、ソレノイド
を通電状態にしておかなければならず、電力ロスがあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
発明では、外周面上に製版済みマスタを巻装して回転駆
動される多孔性円筒状の版胴を有する印刷部と、マスタ
を加熱製版し、上記製版済みマスタを上記版胴に巻装さ
せる製版部と、上記版胴の外周面に対して印刷用紙を押
圧する押圧手段と、機密保持モードを選択する機密保持
キーとを備えた孔版印刷装置において、上記版胴外周面
に対して接離自在に支持された発熱部材と、上記発熱部
材を上記版胴外周面に対して接離させる発熱部材移動手
段と、上記機密保持モードが選択され、かつ、上記孔版
印刷装置が印刷終了となった時に、上記版胴に巻装され
ている製版済みマスタに上記発熱部材を当接させるべく
上記発熱部材移動手段を駆動させると共に、上記版胴を
回転駆動させる制御手段とを備える。請求項2記載の発
明では、請求項1記載の孔版印刷装置において、発熱部
材を版胴の軸線方向に摺動自在に支持した。請求項3記
載の発明では、請求項1記載の孔版印刷装置において、
発熱部材を版胴に巻装されるマスタの軸線方向への製版
可能領域幅と略同じ幅とした。
【0010】請求項4記載の発明では、外周面上に製版
済みマスタを巻装して回転駆動される多孔性円筒状の版
胴を有する印刷部と、マスタを製版し、上記製版済みマ
スタを上記版胴に巻装させる製版部と、上記版胴の外周
面上より使用済みのマスタを剥離、廃棄する排版部と、
上記版胴の外周面に対して印刷用紙を押圧する押圧手段
と、印刷スタートキー及び機密保持モードを選択する機
密保持キーを備え、印刷スタートキーが押されたときに
は上記印刷部を作動させて印刷を行い、上記機密保持キ
ーが押されたときには上記排版部によって上記版胴の外
周面上より上記使用済みのマスタを除去する孔版印刷装
置において、上記版胴と押圧手段との間に間欠的に位置
される介装部材と、上記介装部材を上記版胴と上記押圧
手段との間に進退自在に移動させる移動手段と、上記機
密保持キーの操作による上記使用済みのマスタの除去後
に、上記移動手段を動作させて上記介装部材を上記版胴
と上記押圧手段との間に位置させて上記版胴外周面に押
圧して上記版胴を所定回数回転させると共に、上記版胴
の所定回数回転後に、上記製版手段で新たなマスタを製
版して上記版胴に着版させる制御手段とを備えている。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の孔版印刷装置
において、介装部材を一端が巻取り軸に固定され、ケー
ス内にロール状に収納されたシート部材で構成し、移動
手段に巻取り軸を正、逆回転駆動させる回転駆動源を備
える。請求項6記載の発明では、請求項4記載の孔版印
刷装置において、上記介装部材を、一端に押圧手段が設
けられた連結レバーの他端に配置され上記押圧手段と一
体可動可能に設けられたローラ部材で構成し、移動手段
に上記連結レバーを回動させる回転駆動源を備えてい
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。 (第1実施例)図1に符号1で示す孔版印刷装置1は、
印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6か
ら主に構成されている。印刷部2は、版胴7、インキ供
給手段8、押圧手段を構成するプレスローラ9から主に
構成されている。この孔版印刷装置1は、版胴7とプレ
スローラ9との間に間欠的に位置する介装部材としての
シート部材10と、その移動手段11とを備えている。
【0012】版胴7は、ステンレス薄板をエッチング加
工したもの、あるいはニッケル電鋳された薄板により円
筒状に形成されていて、0.25〜1.0mm程度の間
隔で直径0.15〜0.5mm程度の孔を、その外周面
上に多数穿設されており、後述するメインモータ12に
よって回転駆動される。この孔は、版胴7の軸線と周面
方向とに一定の幅で形成されており、図2に示すように
版胴7に開孔領域7Aと非開孔領域7Bとを構成してい
る。この非開孔領域7Bにおける外周面上には、版胴7
の軸線方向に延在するステージ部36と、ステージ部3
6と共にマスタの先端を挟持するクランパー37とが配
設されている。クランパー37は支軸37aに回動自在
に支持され、ステージ部36に対して接離自在に設けら
れている。版胴7の外周面上には、図3に示すように、
ポリエステルまたはステンレスの細線等で織られたメッ
シュ数#100〜400程度の図示しないメッシュスク
リーン7aが1〜3層程度巻装されている。
【0013】版胴7の内部には、図1,図2に示すよう
にインキ供給手段8が配設されている。インキ供給手段
8は、インキ供給パイプ13、インキローラ14、ドク
ターローラ15から主に構成されている。版胴7の支持
軸を兼ねたインキ供給パイプ13は、一端を孔版印刷装
置1の筐体側板に回転自在に支持されており、その表面
には、版胴7の内部にインキIを供給するための無数の
小さな孔が穿設されている。
【0014】インキ供給パイプ13の端部には、図4に
示すように、長孔13aが形成されている。この長孔1
3aには、図示しない側板に固定されたストッパ軸90
を支点に回動自在に支持されたストッパアーム91の先
端爪部91aが係脱自在となっている。ストッパアーム
91の他端91bには、電磁ソレノイド92の可動片9
2aが連結されていると共に、図示しない側板に基端を
固定した引っ張りスプリング93の他端が係止してお
り、ストッパアーム91に反時計回り方向への回動習性
を与えて先端爪部91aと長孔13aに係合付勢してい
る。
【0015】インキ供給パイプ13の下方には、図1に
示すようにインキローラ14とドクターローラ15とが
配設されている。版胴7の側板に回転自在に支持された
インキローラ14は、その外周面を版胴7の内周面と当
接させており、インキ供給パイプ13より供給されたイ
ンキIを版胴7に供給する。インキローラ14の近傍に
は、回転自在なドクターローラ15が配設されている。
ドクターローラ15は、その外周面とインキローラ14
の外周面との間に僅かな間隙が生じるように配設されて
おり、インキローラ14との外周面の近接部において、
楔状のインキ溜まり16を形成している。インキ供給パ
イプ13よりインキ溜まり16へと供給されたインキI
は、インキローラ14とドクターローラ15との間隙を
通過することにより均一な層状とされ、インキローラ1
4の外周面に供給される。
【0016】ここで、版胴7の駆動機構を図6を用いて
説明する。版胴7の一方の側板7aの外方には、インキ
供給パイプ13を中心としたギヤ17が、側板7aと僅
かに隙間をもってインキ供給パイプ13の図示しない段
部に固着されている。インキ供給パイプ13の図示しな
い先端部は、ギヤ17を貫通して、孔版印刷装置1の図
示しない筐体側板に支持されている。側板7aには、版
胴7の外周縁寄りに配置され、軸方向に延出するドグ2
5が固着されている。また、一方の側板7aと他方の7
bの外方には、版胴7を持ち運ぶための略コ字状を呈し
た図示しない取手が、版胴7を軸方向に跨ぐようにイン
キ供給パイプ13に取り付けられている。他方の側板7
b側の図示しない取手の側板には、インキ供給パイプ1
3へ供給するインキを補充するための図示しないインキ
供給装置が設けられている。
【0017】ギヤ17は、ギヤ部17aとフランジ部1
7bとを有しており、ギヤ部17aが側板7a側に位置
するように配設され、フランジ部17bの一部が切り欠
かれている。ギヤ17の近傍には、ギヤ部17aと噛合
するギヤ部18aとフランジ部18bとを有し、孔版印
刷装置1の筐体に回転自在に支持された支軸18cに固
着されたギヤ18が配設されている。ギヤ18は、フラ
ンジ部18bが側板7a側に位置するように配設され、
フランジ部18bの一部がフランジ部17bと同様に切
り欠かれている。ギヤ17とギヤ18とは、互いの切り
欠き部が一致した状態においてのみ係脱自在となってお
り、他の状態では噛み合った各ギヤ部17a,18aが
各フランジ部17b,18bに挟まれて、係合状態を解
除できないように構成されている。版胴7は、孔版印刷
装置1の筐体に設けられた図示しないレール部材に、前
述の図示しない取手を係合可能に構成されており、各フ
ランジ部17b,18bの切り欠き部が一致する図の状
態において、図の白抜き矢印で示す方向に抜き出すこと
により、孔版印刷装置1からの取り外しが可能となって
いる。
【0018】版胴7の回転に伴って移動するドグ25の
円軌道上には、ホームポジションセンサ26と機密モー
ド位置センサ27とが配設されている。各センサ26,
27は、孔版印刷装置1の筐体に取り付けられており、
ドグ25がその検知部を通過する際に、後述する制御手
段24へ向けて検知信号を出力する。ホームポジション
センサ26は、フランジ部17bの切り欠き部とフラン
ジ部18bの切り欠き部とが一致する位置においてドグ
25を検知するように配設されている。
【0019】支軸18cの、筐体に回転自在に支持され
た位置とギヤ18を固着した位置との間の位置には、歯
付プーリ19が固着されており、この歯付プーリ19
は、孔版印刷装置1の筐体に取り付けられたメインモー
タ12の出力軸端に固着された歯付プーリ20と、タイ
ミングベルト21によって連結されている。メインモー
タ12の出力軸にはエンコーダー22が設けられてお
り、メインモータ12は、孔版印刷装置1の筐体に取り
付けられたパルス検出センサ23によってその回転角度
を検出される。検出された角度信号は、パルスカウンタ
ー及び比較器94(図9)を通過した後、後述する制御
手段24に入力されるようになっている。
【0020】このような構成により、メインモータ12
の回転力が、その出力軸、歯付プーリ20、タイミング
ベルト21、歯付プーリ19、支軸18c、ギヤ18、
ギヤ17へと伝達されて、版胴7がインキ供給パイプ1
3を中心に回転駆動される。
【0021】図1に示す版胴7の下方には、プレスロー
ラ9が配設されている。プレスローラ9は、芯金の周り
に円筒状に成形した弾性体としてのニトリルゴムやクロ
ロプレンゴムを一体化して構成されている。プレスロー
ラ9は、その軸方向への幅(横幅)が版胴7の軸方向へ
の幅(横幅)と略同じ長さとなるように形成されてお
り、中心部には軸9aが挿通固定されている。軸9aの
両端部は、図7に示すように、レバー39の一端に回転
自在に支持されている。レバー39の他端には、中心軸
39aが挿通固定されている。中心軸39aは、孔版印
刷装置1の図示しない側板に回転自在に支持されてお
り、その端部には、縦長に形成された作動板58の一端
部が固定されている。
【0022】作動板58の他端部には、軸59aを介し
てカムフォロア59が回転自在に支持されている。作動
板58の突出部58aには、一端が図示しない側板に固
定された引っ張りコイルバネ60の一端が係止されてお
り、作動板58に反時計方向周りへの回動付勢力を与え
ている。また、給紙側4に位置する作動板58の突出部
58bは、後述する係止部材67と係脱可能となってい
る。
【0023】作動板58の軸方向には、印圧ギア68A
が配置されている。印圧ギア68Aは、図示しない側板
に回転自在に支持されていて、モータ66の出力軸に固
定されたピンオン68Bより回転力を伝達され、版胴7
と同期して回転駆動される。印圧ギア68Aには、略8
の字形状を呈した板材で構成され、モータ66の回転力
で回転駆動される印圧カム68Cが印圧ギア68Aと同
軸に配置されている。印圧カム68Cの外周面に形成さ
れた軌道上には、引っ張りコイルバネ60で付勢された
カムフォロア59の外周面が当接している。
【0024】係止部材67は、略L字形状を呈して板材
であり、この曲折部において図示しない側板に植設され
支持軸69に回動自在に支持されている。係止部材67
の一端67aには、一端が図示しない側板に固定された
引っ張りコイルバネ70の他端が係止されており、支持
軸69を中心に反時計回り方向への回動付勢力が与えら
れている。また、一端67aには、ソレノイド71のプ
ランジャ71aの先端が、回動自在に取り付けられてい
る。これにより係止部材67は、一端67aが略水平と
なるようにソレノイド71、引っ張りコイルバネ70、
支持軸69によって支持されている。
【0025】係止部材67の他端67bは、その折曲部
より下方に向けて延出しており、その上部側縁部には、
切欠部67cが形成されている。この切欠部67cに
は、作動板58の突出部58bが係脱自在となってい
る。ソレノイド71は、図示しない側板に取り付けられ
ていて、その動作を制御手段24により制御されて、プ
レスローラ9の外周面を版胴7の外周面に対して接離自
在としている。プレスローラ9は、後述する給紙部4よ
り給送される印刷用紙50を版胴7に押圧し、この印刷
用紙50に印刷画像を形成させる。
【0026】製版部3は、図1に示すように、印刷部2
の上方及び左方に配設されている。製版部3は、マスタ
貯容手段28、製版手段29、切断手段30、搬送手段
31、原稿読取部32等から主に構成されている。
【0027】マスタ貯容手段28は、孔版印刷装置1の
筐体に固着されたマスタ貯容部材33等から主に構成さ
れている。マスタ貯容部材33は、マスタ34をロール
状に巻成したマスタロール35の芯部35aを回転自在
に支持している。
【0028】マスタ貯容手段28の右方には、製版手段
29が配設されている。製版手段29は、プラテンロー
ラ29b、サーマルヘッド29a等から主に構成されて
いる。プラテンローラ29bは、図示しない筐体の側板
に回転自在に支持され、図示しないステッピングモータ
によって時計回り方向に回転駆動される。多数の発熱素
子を有するサーマルヘッド29aは、図示しない筐体の
側板に取り付けられており、図示しない付勢手段で付勢
されてプラテンローラ29bに圧接されている。
【0029】製版手段29のマスタ搬送方向下流側に
は、筐体に取り付けられた固定刃30aと、この固定刃
30aに対して回転移動する可動刃30bとからなる切
断手段30が配設されている。製版手段29と切断手段
30との間には、図示しない駆動手段で回転駆動される
駆動ローラ31aと、この駆動ローラ31aと連れ回り
する従動ローラ31bとから構成される搬送手段31が
配置されている。切断手段30よりもマスタ搬送方向下
流側には、マスタ34の先端を版胴7に案内するガイド
板38が配設されている。
【0030】印刷部2の上方であって筐体の上部には、
原稿画像を読み取る原稿読取部32が配設されている。
原稿読取部32は、ADFユニット40、コンタクトガ
ラス41、蛍光灯42、ミラー群43、縮小レンズ4
4、画像読取センサ45等を有する周知の構成である。
【0031】印刷部2の下方右側には、給紙部4が配設
されている。給紙部4は、給紙トレイ46、給紙ローラ
47、分離手段48及びレジストローラ対49等から主
に構成されている。その上面に印刷用紙50を積載され
る給紙トレイ46は、印刷用紙50の増減と連動して、
筐体に上下動自在に支持されている。給紙トレイ46に
は、サイドフェンス51と、サイドフェンス51の移動
に伴って印刷用紙50の幅を検知する印刷用紙幅検知セ
ンサ52とが設けられている。給紙ローラ47は、給紙
トレイ46上の最上位の印刷用紙50と当接するように
設けられており、図示しない駆動手段で回転駆動され
る。図示しない駆動手段で回転駆動される駆動ローラ4
8aと、駆動ローラ48aと当接するように筐体側板に
固設された分離パッド48bとからなる分離手段48
は、駆動ローラ48aを給紙トレイ46上の最上位の印
刷用紙50と当接させるように設けられており、給紙ロ
ーラ47によって複数枚の印刷用紙が引き出された場
合、その最上位の1枚のみを分離するように構成されて
いる。レジストローラ対49は、分離手段48によって
給送された印刷用紙50を啣え込み、版胴7の回転及び
プレスローラ9の揺動動作と同期して、版胴7の外周面
とプレスローラ9との間に印刷用紙50を給送する。
【0032】印刷部2の右方には、排版部5が配設され
ている。排版部5は、上部排版ローラ53と下部排版ロ
ーラ54、及び排版ボックス55等から主に構成されて
いる。上部排版ローラ53及び下部排版ローラ53は、
図示しないモータで互いに対向する方向に回転駆動され
るようになっている。上部排版ローラ53は、同ローラ
57の支軸を中心に、図示しない移動手段によってその
外周面を版胴7の外周面に対して接離自在となるように
構成されている。内部に廃棄済みマスタ34Aを貯容す
る排版ボックス55は、筐体に対して着脱自在に設けら
れている。
【0033】給紙部4と対向する印刷部2の左方には、
排紙部6が配設されている。排紙部6は、剥離爪60、
従動ローラ61、駆動ローラ62、ゴムベルト63、吸
引ファン64、排紙トレイ65等から主に構成されてい
る。
【0034】版胴7の外周面からインキIを転移された
印刷用紙50を剥離させる剥離爪60は、図示しない筐
体側板に回動自在に支持され、その先端を版胴7の外周
面に対して接離自在に配設されている。剥離爪60は図
示しない揺動手段によって揺動され、その揺動は、版胴
7の外周面上に存在するクランパ37等の障害物がその
先端と干渉しないように、版胴7の回転と同期が取られ
ており、版胴7の外周面に選択的に接近するようになっ
ている。
【0035】従動ローラ61と駆動ローラ62とは、筐
体側板に回転自在に支持されており、双方に表面に複数
の開孔を有するゴムベルト63が掛け渡されている。駆
動ローラ62は図示しない駆動手段で回転駆動され、こ
の回転力はゴムベルト63を介して従動ローラ62に伝
達される。従動ローラ62と駆動ローラ63との間の下
方には、ゴムベルト63の表面に印刷画像を形成された
印刷用紙50を吸引するための吸引ファン64が配設さ
れている。駆動ローラ62の印刷用紙搬送方向下流側に
は、印刷画像を形成された印刷用紙50を積載する排紙
トレイ65が配設されている。排紙トレイ65は、筐体
に着脱自在に取り付けられている。
【0036】筐体内部には、孔版印刷装置1の動作を制
御する制御手段24が配設されている。この制御手段2
4については後述する。次に、シート部材10とその移
動手段11について説明する。シート部材10は、図3
に示すように、弾性のある金属薄板で構成された基板1
0aの片面に四フッ化エチレン重合体をコーティングし
て低摩擦層10bを形成したものである。ここでは、基
板10aを金属薄板で構成したが、樹脂薄板で形成して
も良い。
【0037】シート部材10は、図2、図5に示すよう
に、移動手段11の回転駆動源を構成する駆動モータ1
10によって正逆回転駆動される巻き取り軸111に、
その一端10Aを固着して巻き取られている。シート部
材10は、低摩擦層10bが版胴7側となる向き(ここ
では、低摩擦層10bが外側)に巻き取られている。
【0038】巻き取り軸111の端部には、入力ギヤ1
10Dが固定されていて、この入力ギヤ110Dには、
アイドルギヤ110Cが噛合している。駆動モータ11
0の出力軸110Aには、出力ギヤ110Bが固着され
ており、アイドルギヤ110Cを介して入力ギヤ110
Dと連結している。駆動モータ110は、正逆回転可能
な電動モータであり、後述する制御手段24の制御下に
おかれている。
【0039】シート部材10は、レジストローラ49と
プレスローラ9の間に、ケース112に収納されて配置
されている。ケース112には、プレスローラ9と版胴
7との間に向って開口部112aが形成されており、こ
の開口部112aからシート部材10が出入するように
なっている。ケース112は、孔版印刷装置1の図示し
ない基部に固定されている。
【0040】巻装状態にあるシート部材10の最外周に
は、シート部材10を巻き取り軸111に向かって押圧
する押さえローラ113が当接している。押さえローラ
113は、軸97を中心に揺動自在に支持された押さえ
アーム96に回転自在に支持されている。押さえアーム
96の先端96aと孔版印刷装置1の基部99との間に
は、コイルスプリング98が介装されており、押さえロ
ーラ113を巻き取り軸111に向かって押圧してい
る。
【0041】剥離爪60の上方に位置する版胴7近傍に
は、図1に示すように、版胴7の外周面上のマスタ34
の有無を検出する版胴センサ56が配置されている。こ
の版胴センサ56には、反射型のフォトセンサが用いら
れていて、版胴7にマスタ34が巻かれていないときの
反射レベルと、マスタ34が巻かれている時の反射レベ
ル相当の出力信号をそれぞれ制御装置24に送ってい
る。
【0042】図8は、孔版印刷装1の操作パネルSを示
している。同図において、筐体の上部前面に設けられた
操作パネルSは、その上面に製版スタートキー72、印
刷スタートキー73、試し刷りキー74、ストップキー
75、テンキー76、クリアキー77、エンターキー7
8、プログラムキー79、拡大縮小キー80、印刷速度
設定キー81、連写キー82、7セグメントLEDから
なる表示装置83、LCDからなる表示装置84等の周
知の構成の他、機密保持キー85と機密保持モード状態
を表示するLEDからなる機密保持モード表示手段86
とを有している。操作パネルSからの動作指令は、制御
手段24に向けて出力され、制御手段24からはその動
作指令に対応して各表示装置83,84や機密保持モー
ド表示手段86へ表示指令が送られる。
【0043】図9は、制御手段24の回路ブロック図を
示している。同図において、制御手段24はCPU8
9、記憶手段としてのROM87、RAM88から構成
されている。CPU89には、画像読取部32で読み取
られ、その内部の原稿画像読取回路で処理された画像デ
ータ、パルス検出センサ23で検出され、パルスカウン
ター及び比較器94を通過したメインモータ12の角度
信号、操作パネルSからの出力信号、ホームポジション
センサ26からの出力信号と機密モード位置センサ27
からの出力信号、及び版胴センサ56からの出力信号と
がそれぞれ入力される。入力された各信号は、ROM8
7に記憶された動作プログラムに基づいて演算処理さ
れ、印刷部2、給紙部4、排紙部6を制御する主駆動回
路101と、製版部3を制御する製版駆動回路102
と、排版部5を制御する排版駆動回路103、及びシー
ト移動手段11を制御するシート移動手段駆動回路10
4とにそれぞれ駆動信号として出力されるようになって
いる。
【0044】RAM88には、CPU89によってRO
M87より呼び出された動作プログラムが一時的に書き
込まれる。書き込まれた動作プログラムは、操作パネル
Sからの入力によって書き換えられる。RAM88に
は、オペレーターによって機密保持キー85が押された
ときにのみ、機密保持モードプログラムが書き込まれ
る。また、RAM88には図示しないバックアップメモ
リーが設けられており、書き込まれた機密保持モードプ
ログラムのみは、孔版印刷装置1のメイン電源が切られ
ても消去されないように構成されている。RAM88に
書き込まれた機密保持モードプログラムは、操作パネル
Sからの入力によって書き換えることはできず、製版ス
タートキー72が押されたときのみ消去される。
【0045】ROM87には、孔版印刷装置1の様々な
アクチュエーターを作動させる図10に示すプログラム
を中心とする各動作プログラム、図11に示すインキ滲
み出し動作プログラム、設定時間T、後述する放置時間
T1に応じた版胴所定回転数Rを算出する図12のマッ
プ等が記憶されている。図10に示す動作プログラムに
は、オペレーターによって機密保持キー85が押された
機密保持モード時においては、製版スタートキー72か
らの入力のみを有効とし、印刷スタートキー73と試し
刷りキー74からの入力を無視し、排版動作を自動的に
行なう機密保持モードプログラムが記憶されており、C
PU89からの駆動信号は、製版駆動回路102と排版
駆動回路103及び移動手段駆動回路104に出力され
るようになっている。
【0046】また、CPU89には、装置停止から次ぎ
の製版スタートキー72が押されるまでの版胴7の放置
時間T1を計測するタイマ94が接続している。タイマ
94は、操作パネルSで設定される印刷設定枚数が終了
すると、放置時間T1の計測を開始するようになってい
る。CPU89は、このタイマ94の計測による放置時
間T1と設定時間Tとを比較して、放置時間T1≧設定
時間Tであるとインキ滲み出し動作を行ない、放置時間
T1<設定時間Tであると、インク滲み出し動作を行な
わないようになっている。
【0047】インキ滲み出し動作では、ROM87に設
定される版胴所定回転数Rだけ版胴7を回転させると共
にシート部材10を版胴7とプレスローラ9との間に挿
入し、かつ、プレスローラ9を版胴7に対して接触させ
ると共に同プレスローラ9を版胴7に対して所定のタイ
ミングで接離させるべく各アクチュエータに駆動信号を
発するようになっている。
【0048】制御手段24では、版胴センサ56からの
出力信号を取り込んでいて、マスタが巻装されている場
合のマスタ34の再版や、マスタ34がないときの給紙
動作を行なわないように制御している。
【0049】このような構成の孔版印刷装置1の動作を
図10に示す動作プログラムに沿って説明する。まず、
前回の印刷動作終了後に、新たにADFユニット40上
の原稿載置部に複数枚の原稿がセットされ、オペレータ
ーによって操作パネルS上の各種キーによって製版条件
が設定されて製版スタートキー72(ステップC1)が
押されたとする。すると、この信号がCPU89に送ら
れるとともに、ステップC2に進んで版胴7の放置時間
T1が設定時間Tと比較される。そして放置時間T1が
設定時間T以上であるとステップC3に進み、放置時間
T1が設定時間T内であるとステップC3を行なわずに
ステップC4に進む。ステップC3になると、図11に
示すインキ滲み出しプログラムが実行される。
【0050】先ずステップD1では、放置時間T1が取
れ込まれて、ステップD2で図12に示すマップから放
置時間T1に対応する版胴設定回転数Rが選択されてス
テップD3に進む。ステップD3では、CPU89から
の駆動信号により、図5に示すシート移動手段11の駆
動モータ110が、シート部材10の送り出し方向に回
転駆動される。すると、この回転が出力軸110Aの出
力ギヤ110B、アイドラギヤ110C、入力ギア11
0Dから巻き取り軸111に伝達され、同巻き取り軸1
11が回転駆動する。巻き取り軸111が回転駆動する
と、この軸111に巻き取られたシート部材10が、開
口部112aからプレスローラ9と版胴7との間に挿入
する。この時、シート部材10は押さえローラ113で
巻き取り軸111に押圧されているので、巻き取り軸1
11と一体的に回転して確実にケース112の開口11
2aから送り出される。
【0051】ステップD4となると、メインモータ12
が起動して版胴7が正回転(時計回り方向)する。ま
た、図7に示すモータ68及びソレノイド71が駆動さ
れて、回転する版胴7の外周面に対してプレスローラ9
をクランパ37近傍で版胴7から離間するように間欠的
に圧接する。版胴7とプレスローラ9との圧接中では、
インキローラ14によって版胴7の内周面に供給された
インキIが、版胴7の外周面の開孔部7Aとメッシュス
クリーン7aから版胴7の外周面に滲み出される。この
時、滲み出たインキIは、シート部材10まで達するこ
ともあるが、版胴7にはシート部材10の低摩擦層10
bが圧接しているので、インキIの付着が少なくなり、
シート部材10の収納時におけるケース112の汚れが
低減する。また、この低摩擦層10bと版胴7とが接触
するため、版胴7回転時の回転抵抗が低減される。この
動作は、ステップD5において版胴7が所定回転数終了
するまで継続され、所定回転数終了するとステップD6
に進む。
【0052】ステップD6となると、駆動モータ110
が逆回転してシート部材10をケース112内に収納さ
せると共に、メインモータ12、ソレノイド71及びモ
ータ68を停止させて版胴7の回転を停止し、プレスロ
ーラ9を版胴7から離間した初期状態に復帰させ、図1
0の動作プログラムに戻りステップC4に進む。
【0053】ステップC4では、版胴センサ56からの
出力信号により版胴7外周面に前回の印刷動作で使用し
たマスタ34の有無を判断し、マスタ34が版胴7に巻
装状態であると、ステップC5に進んで排版動作を行な
い、マスタ34がなければステップC6に進んで製版動
作を行なう。
【0054】ステップC5で排版動作となると、CPU
89からの駆動信号によってメインモータ12が作動し
て版胴7が回転駆動されて、図1において反時計回り方
向に回転を開始する。そして、その外周面上に巻装され
たマスタ34の後端が上部排版ローラ53と対応する所
定の排版位置に到達したことを、パルス検出センサ23
からの信号に基づいてCPU89が判断すると、CPU
89からの指令により図示しない移動手段と駆動手段と
を作動し、上部排版ローラ53と下部排版ローラ54を
図1に示す矢印方向に回転させると共に、上部排版ロー
ラ53を図1に2点鎖線で示すように版胴7側に移動さ
せる。この上部排版ローラ53の外周面が版胴7の外周
面上のマスタ34と当接すると、版胴7の回転と協動し
て同ローラ53によりマスタ34が巻き込まれて下部排
版ローラ54との間に挟持され、版胴7の外周面より剥
離される。剥離されたマスタ34は、下部排版ローラ5
4と上部排版ローラ53とで搬送されて排版ボックス5
5内に廃棄される。そして、版胴センサ56からの信号
が、マスタ34の無い状態の出力信号となって版胴7外
周面からマスタ34が全て剥離されるまで、版胴7はそ
の回転を継続する。
【0055】版胴7が図1に示す所定の給版位置である
ホームポジションに到達し、図6に示すドグ25がホー
ムポジションセンサ26に検知されると、ホームポジシ
ョンセンサ26からCPU89に信号が出力される。C
PU89は、ホームポジションセンサ26からの信号を
受けてメインモータ12を制御してメインモータ12の
回転を停止させる。メインモータ12の停止により版胴
7がホームポジションで停止すると、CPU89より図
示しない開閉手段へ駆動信号が送られ、クランパ37が
時計回り方向に回動し、版胴7が図1に示す給版待機状
態となって排版動作が完了し、ステップC6となる。
【0056】ステップC6の製版動作となると、原稿読
取部32において原稿画像が読み取られて、読み取られ
た画像が画像データ信号としてCPU89に送られる。
CPU89では、この信号に対応して駆動信号を出力
し、図示しないステッピングモータが作動してプラテン
ローラ29bと駆動ローラ31aが回転駆動され、マス
タロール35からマスタ34が引き出される。そして、
この図示しないステッピングモータのステップ数により
マスタ34の画像形成領域が、サーマルヘッド29aの
発熱素子と対応する位置に達したことをCPU89が判
断すると、CPU89より駆動信号が送られ、原稿読取
部32より送られた画像データ信号に基づいてサーマル
ヘッド29aの発熱素子が選択的に発熱し、マスタ34
上に穿孔製版画像が形成される。
【0057】穿孔製版画像を形成されたマスタ34は、
ガイド板38に案内されつつ搬送手段31によってクラ
ンパ37へと搬送される。そして、図示しないステッピ
ングモータのステップ数によりマスタ34の先端がクラ
ンパ37とステージ部36との間の所定位置まで到達し
たことをCPU89が判断すると、図示しない開閉手段
に駆動信号が送られてクランパ37が反時計回り方向に
回動し、ステージ部36とクランパ37とでマスタ34
の先端を挟持する。その後、CPU89よりメインモー
タ12に駆動信号が送られ、版胴7がマスタ34の搬送
速度と同じ周速度で時計回り方向に回転駆動され、マス
タ34の版胴7への巻装動作が行われる。そして、図示
しないステッピングモータのステップ数により1版分の
製版が完了したことをCPU89が判断すると、プラテ
ンローラ24と駆動ローラ31aの回転が停止すると共
に、可動刃30bが回転移動してマスタ34が切断され
る。切断されたマスタ34は版胴7の回転動作によって
引き出され、版胴7が再びホームポジションに到達する
と、CPU89からの指令によってメインモータ12が
停止して巻装動作が完了する。この巻装動作に引き続き
版付動作が行われる。
【0058】版胴7がホームポジションで停止すると、
CPU89より駆動信号が送られてメインモータ12が
作動し、版胴7が低速で回転駆動されると共に給紙ロー
ラ47、駆動ローラ48a、駆動ローラ61、吸引ファ
ン64がそれぞれ回転駆動される。給紙ローラ47と駆
動ローラ48aとの回転により、給紙トレイ46上に積
載された複数枚の印刷用紙のうち、最上位の1枚の印刷
用紙50のみが引き出され、レジストローラ対49に啣
え込まれる。
【0059】版胴7に巻装されたマスタ34の製版画像
領域の、版胴7の回転方向における先端部がプレスロー
ラ9と対応する位置に到達したことを、パルス検出セン
サ23からの角度信号に基づいてCPU89が判断する
と、CPU89より駆動信号が送られてレジストローラ
対49が回転し、印刷用紙50を版胴7とプレスローラ
9との間に給送する。CPU89は、レジストローラ対
49への駆動信号に続いて図7に示す駆動モータ66及
びソレノイド71へ駆動信号を送り、プレスローラ9を
揺動させる。レジストローラ対49より給送された印刷
用紙50は、プレスローラ9によって版胴7に巻装され
たマスタ34に押圧される。この押圧動作により、プレ
スローラ9と印刷用紙50とマスタ34と版胴7の外周
面とが圧接し、インキローラ14によって版胴7の内周
面に供給されたインキIは、版胴7外周面の開孔部7A
とメッシュスクリーン7aから滲出した後、版胴7の外
周面とマスタ34との空隙部に充填され、マスタ34の
開孔部7Aを介して印刷用紙50に転移される。インキ
Iを転移された印刷用紙50は、剥離爪60の先端で版
胴7の外周面より剥離されて下方へと落下し、吸引ファ
ン64の吸引力によってゴムベルト63の上面に引き付
けられつつ左方へと搬送され、排紙トレイ65上に排出
される。この一連の行程によって版付動作が完了し、孔
版印刷装置1は印刷待機状態となる。
【0060】上述の、原稿読取、排版、製版、版付の各
動作が完了して、印刷待機状態となった孔版印刷装置1
において、オペレーターによって試し刷りキー74が押
されると、ステップC7の印刷動作が開始する。印刷動
作では、版付動作と同様に、給紙トレイ46上の最上位
の1枚の印刷用紙が給紙ローラ47と分離手段48とに
よって引き出され、レジストローラ対49に啣え込まれ
ると共に、CPU89より駆動信号が送られてメインモ
ータ12が作動し、版胴7が高速で回転駆動される。レ
ジストローラ対49は、版付動作と同じタイミングで、
高速回転している版胴7とプレスローラ9との間に印刷
用紙50を給送する。給送された印刷用紙50は、プレ
スローラ9によって版胴7に巻装されたマスタ34に押
圧されてインキIを転移され、その上面に印刷画像を形
成された後、剥離爪60によって版胴7外周面より剥離
され、ゴムベルト63によって図1において左方へと搬
送されて、排紙トレイ65上に排出される。版胴7は再
びホームポジションに戻り、試し刷り動作が完了する。
【0061】この試し刷りによって印刷画像の濃度や位
置を確認し、これらを操作パネルS上の各種キーで調整
して再度試し刷りを行った後、テンキー76で印刷枚数
を表示装置83に置数し、印刷速度設定キー81で印刷
速度を設定し、所望する印刷物に合わせて拡大縮小キー
80や連写キー82等を押して印刷スタートキー73を
押すことにより、給紙部4より印刷用紙50が連続的に
送られて印刷動作が行われる。そして、所定枚数の印刷
が終了すると、ステップC8の印刷動作終了となる。
【0062】ステップC8となると、タイマー94が放
置時間T1の計測を開始するとともに版胴7が再びホー
ムポジションに戻り、ステップC9に達して機密保持モ
ードであるか否か判定を行なう。印刷物の内容が機密を
要し、機密保持キー85が押されて機密保持モードが設
定されているとステップC10に進み、機密の必要がな
く機密保持モードが設定されていなければ、孔版印刷装
置1の全動作が終了となる。
【0063】例えば、ステップC8の印刷終了後に機密
保持キー85が押されると、操作パネルSよりCPU8
9に信号が送られ、ROM88より機密保持モードプロ
グラムを呼び出し、RAM87に機密保持モードプログ
ラムを書き込むと共に、操作パネルSに信号を送り、機
密保持モード表示手段86のLEDを点灯させて機密保
持モードであることを表示する。そして、RAM87へ
の機密保持モードプログラムの書き込み動作後に、ステ
ップC10に進み、版胴7外周面上から使用済みのマス
タ34を剥離する排版動作が印刷終了後に行われる。
【0064】ステップC10の排版動作となると、CP
U89からの駆動信号によってメインモータ12が作動
して版胴7が回転駆動され、図1において反時計回り方
向に回転を開始する。そして、その外周面上に巻装した
使用済みのマスタ34の後端が上部排版ローラ53と対
応する所定の排版位置に到達したことを、パルス検出セ
ンサ23からの信号に基づいてCPU89が判断する
と、CPU89からの指令により図示しない移動手段と
駆動手段とを作動し、上部排版ローラ53と下部排版ロ
ーラ54を図1に示す矢印方向に回転させると共に上部
排版ローラ53を図1に2点鎖線で示すように版胴7側
に移動させる。この上部排版ローラ53の外周面が版胴
7外周面上の使用済みのマスタ34と当接すると、版胴
7の回転と協動して同ローラ53により使用済みのマス
タ34が巻き込まれて、下部排版ローラ54との間に挟
持され、版胴7の外周面より剥離される。剥離された使
用済みのマスタ34は、下部排版ローラ54と上部排版
ローラ53とで搬送されて排版ボックス55内に廃棄マ
スタ34Aとして廃棄される。そして、版胴センサ56
からの信号により版胴7の外周面からマスタ34が全て
剥離されるまで、版胴7はその回転を継続する。
【0065】版胴センサ56からの信号により、CPU
89で版胴7の外周面にマスタ34がないことが確認さ
れると、CPU89は、ホームポジションセンサ26に
よるドグ25の検知信号を受けつける。そして、メイン
モータ12の回転を停止させて版胴7をホームポジショ
ンで停止させ、次ぎの製版スタートキー72が押される
まで、放置時間T1がタイマー94で計測され続ける。
この状態で新たな製版の為の製版スタートキー72が押
されると、再びステップC1からの制御プログラムが行
なわれる。
【0066】機密保持モード作動中にオペレーターによ
って印刷スタートキー73または試し刷りキー74が押
されると、操作パネルSからCPU89に信号が送られ
るが、CPU89はRAM87に機密モードプログラム
が書き込まれていることを認識し、主駆動回路101へ
駆動信号を出力しないため、孔版印刷装置1は印刷動作
と試し刷り動作とを行わない。また、CPU89は、印
刷スタートキー73または試し刷りキー74が押され、
操作パネルSからの信号が入力されると、操作パネルS
に信号を送り、表示装置82に印刷不可のメッセージを
表示させる。この機密保持モード状態は、印刷終了後に
製版スタートキー72が押されるまで継続される。
【0067】本実施例の孔版印刷装置1では、ステップ
C9において、機密保持モードが設定されると、ステッ
プC10において印刷終了後に使用済みのマスタ34を
版胴7外周面から排版して廃棄するので、機密内容の印
刷物を必要以上に印刷することができなくなると共に、
マスタそのものを解読するが不可能となり、機密が漏洩
する事態を防止することができる。
【0068】本実施例の孔版印刷装置1では、ステップ
C2において印刷終了後から放置時間T1を測定し、設
定時間Tよりも長く放置されて版胴7外周面や版胴7に
巻装されたマスタ34のインクIが乾燥して減少してい
る場合には、ステップC3のインキ滲み出し動作を行な
うので、インキIをマスタ34や版胴7外周面に充填で
き、印刷立上りが良くなる。さらに、このインキ滲み出
し動作は、放置時間T1に応じてその回数が増加するの
で、十分なインキIの充填が可能となる。また、乾燥防
止のために未製版マスタを版胴7外周面に巻装しないの
で、マスタ及びインキの無駄が無い。
【0069】本実施例の孔版印刷装置1では、シート部
材10の移動手段11の駆動源に駆動モータ110を用
いているので、同モータ110を一定量だけ駆動すれ
ば、シート部材10を版胴7とプレスローラ9との間に
介在させることができる。従って、従来例のように駆動
源にソレノイドを用いてシート部材を版胴とプレスロー
ラの間に介在させる場合よりも駆動源への通電時間を短
縮できる。
【0070】なお、第1実施例では、印刷終了後に機密
保持キー85を押して機密保持モードを設定している
が、この他、印刷中や製版動作中に機密保持キー85を
押して機密保持モードを設定しても良い。要は、機密保
持モードが設定されれば、印刷終了後に版胴7外周面の
マスタ34を廃棄する排版動作を行なうように制御する
ことが肝心ある。
【0071】(第2実施例)図13に第2実施例として
示す孔版印刷装置100は、第1実施例における孔版印
刷装置1に対して介在手段とその移動手段、及び排紙部
と制御手段を変更したものであり、その他の構成は、第
1実施例と同一構成を採用している。従って、第1実施
例と同一構成部材には、同一符号を付し詳細な説明は省
略する。本実施例の排紙部6’は、剥離爪60の下方に
設けた排紙トレー65と排紙爪60及び、版胴7の下方
近傍に配置され剥離される印刷用紙50を排紙トレー6
5に案内するガイド板115を備えている。
【0072】本実施例における介在手段は、ローラ部材
120で構成されている。ローラ部材120は、図14
に示すように、一端121aにプレスローラ9を支軸9
aで回転自在に支持する一対の連結レバー121の他端
121bに、軸122で回動自在に支持されている。各
連結レバー121,121の中央には、駆動軸123が
両レバーを貫通して固定されている。ローラ部材120
は、プレスローラ9同様、芯金の外周面に円筒状のニト
リルゴムやクロロプレーンゴムを装着した構造となって
いる。駆動軸123の両端は、一対の揺動アーム12
4、124の揺動端124a,124a側に回動自在に
支持されている。揺動アーム124、124の基端12
4b,124bには、支持軸125が貫通固定されてい
る。この支持軸125は、図7に示す作動板58に固着
されている。
【0073】移動手段11’は、駆動軸123の端部に
固定した歯車126、歯車126を駆動する回転駆動源
としての駆動モータ127等を備えていて、ローラ移動
手段となっている。駆動モータ127は、その出力軸1
27aに歯車126と噛合する歯車128を固定されて
いる。駆動モータ127は、片方の揺動アーム124に
設けたブラケット129に固定されていて、揺動アーム
124と一緒に移動可能となっている。ここでは、駆動
モータ127にステッピングモータを採用している。こ
の駆動モータ127は、後述する制御手段24Aに接続
していて、制御手段24Aから動作信号が発っせられる
と180度回転駆動して版胴7側にローラ部材120を
位置するようになっている。
【0074】図15は、制御手段24Aの回路ブロック
図を示している。同図において、制御手段24AはCP
U89A、記憶手段としてのROM87A、RAM88
Aから構成されている。CPU89Aには、画像読取部
32で読み取られ、その内部の原稿画像読取回路で処理
された画像データ、パルス検出センサ23で検出され、
パルスカウンター及び比較器94を通過したメインモー
タ12の角度信号、操作パネルSからの出力信号、ホー
ムポジションセンサ26からの出力信号と機密モード位
置センサ27からの出力信号、及び版胴センサ56から
の出力信号とがそれぞれ入力される。入力された各信号
は、ROM87Aに記憶された動作プログラムに基づい
て演算処理され、印刷部2、給紙部4、排紙部6を制御
する主駆動回路101と、製版部3を制御する製版駆動
回路102と、排版部5を制御する排版駆動回路10
3、移動手段11’を制御するローラ移動手段駆動回路
130とにそれぞれ動作信号として出力されるようにな
っている。
【0075】RAM88Aには、CPU89Aによって
ROM87Aより呼び出された動作プログラムが一時的
に書き込まれる。書き込まれた動作プログラムは、操作
パネルSからの入力によって書き換えられる。RAM8
8Aには、オペレーターによって機密保持キー85が押
されたときにのみ、機密保持モードプログラムが書き込
まれる。また、RAM88Aには図示しないバックアッ
プメモリーが設けられており、書き込まれた機密保持モ
ードプログラムのみは、孔版印刷装置100のメイン電
源が切られても消去されないように構成されている。R
AM88Aに書き込まれた機密保持モードプログラム
は、操作パネルSからの入力によって書き換えることは
できず、製版スタートキー72が押されたときのみ消去
されるようになっている。
【0076】ROM87Aには、孔版印刷装置100の
各アクチュエーターを作動させる図10の動作プログラ
ム含む複数の動作プログラム、設定時間T、タイマ94
により測定される放置時間T1に応じた版胴所定回転数
を算出する図12に示すマップ等が記憶されている。各
動作プログラムのうち、図10に示す動作プログラムに
は、オペレーターによって機密保持キー85が押された
機密保持モード時に排版動作を自動的に行なう機密保持
プログラムと、放置時間T1が設定時間T以上となると
インク滲み出し動作を行なうプログラムとが含まれてい
る。この時のCPU89Aからの動作信号は、製版駆動
回路102と排版駆動回路103及びローラ移動手段駆
動回路130に出力されるようになっている。
【0077】インキ滲み出し動作では、図12に示すマ
ップから算出される版胴所定回転数Rだけ版胴7を回転
させると共に、ローラ部材120を版胴7に対して所定
のタイミングで接離させるべく各アクチュエータに動作
信号を発するようになっている。
【0078】このような構成の孔版印刷装置100の動
作を図10に示す動作プログラムに沿って説明する。ま
ず、前回の印刷動作終了後に、新たにADFユニット4
0上の原稿載置部に複数枚の原稿がセットされ、オペレ
ーターによって操作パネルS上の各種キーによって製版
条件が設定されて製版スタートキー72(ステップC
1)が押されたとする。すると、この信号がCPU89
Aに送られるとともに、ステップC2に進んで版胴7の
放置時間Tが設定時間T1と比較される。放置時間T1
が設定時間T外であるとステップC3に進み、放置時間
T1が設定時間T内であるとステップC3を行なわずに
ステップC4に進む。
【0079】ステップC3になると、図16に示すイン
キ滲み出しルーチンが実行される。先ずステップE1で
は、放置時間T1が取れ込まれて、ステップE2で図1
2に示すマップから放置時間T1に対応する版胴設定回
転数Rが選択されてステップE3に進む。
【0080】ステップE3となると、CPU89Aから
の動作信号によりローラ移動手段駆動回路130を介し
て図14に示す駆動モータ127が回転駆動する。する
と、この回転が出力軸127aの出力ギヤ128、入力
ギア126から駆動軸123に伝達され、この軸123
を中心に連結レバー121,121が回転する。連結レ
バー121が回転すると、ここではローラ部材120と
プレスローラ9の位置が入れ替わり、ローラ部材120
が版胴7側(図面上方)に位置される。
【0081】ステップE4となると、メインモータ12
が起動して版胴7を正回転(時計回り方向)する。ま
た、図7に示すモータ68及びソレノイド71が駆動し
て、回転する版胴7の外周面に対してローラ部材120
がクランパ37近傍で版胴7から離間するように間欠的
に圧接させる。版胴7とローラ部材120との圧接中で
は、図17に示すように、インキローラ14によって版
胴7の内周面に供給されたインキIが、版胴7の外周面
の開孔部7Aとメッシュスクリーン7aから版胴7外周
面に滲み出される。この動作は、ステップE5において
版胴7が所定回転数終了するまで継続され、所定回転数
終了するとステップE6に進む。
【0082】ステップE6となると、図7に示すソレノ
イド71及びモータ68が停止されてローラ部材120
が版胴7から離間した状態に保持されると共に、ローラ
移動手段駆動回路130を介して駆動モータ127が駆
動されてローラ部材120とプレスローラ9が入れ替わ
り、プレスローラ9が図14に示すように上方に配置さ
れた状態となる。さらに、ここではメインモータ12の
駆動も停止されて版胴7が停止状態とされ、図10の動
作プログラムに戻りステップC4に進む。
【0083】ステップC4では、版胴7上のマスタ34
の有無により排版動作を行ない、製版及び印刷動作を第
1実施例同様ステップC6,C7で行ない、所定枚数印
刷されるとステップC8にて印刷動作が終了する。な
お、試し刷りや印刷された印刷用紙50は、この実施例
では、剥離爪60により版胴7外周面から剥離され、ガ
イド板115で排紙トレー65に案内される。
【0084】ステップC8となると、タイマー94が放
置時間T1の計測を開始するとともに版胴7が再びホー
ムポジションに戻り、ステップC9に達して機密保持モ
ードであるかの判定を行なう。ここで、印刷物の内容が
機密を要し、機密保持キー85が押されていると機密保
持モードであるとしてステップC10に進む。
【0085】例えば、印刷終了後に機密保持キー85が
押されると、操作パネルSよりCPU89Aに信号が送
られ、ROM88Aより機密保持モードプログラムを呼
び出し、RAM87Aに機密保持モードプログラムを書
き込むと共に、操作パネルSに信号を送り、機密保持モ
ード表示手段86のLEDを点灯させて機密保持モード
であることを表示する。そして、RAM87Aへの機密
保持モードプログラムの書き込み動作後に、ステップC
10に進み、版胴7の外周面上から使用済みのマスタ3
4を剥離する排版動作が印刷終了後に行われて終了とな
り、ステップC9で機密の必要がなく機密保持キー85
が押されていなければ、孔版印刷装置100の動作が終
了となり。
【0086】ステップC10の排版動作となると、CP
U89Aからの駆動信号によってメインモータ12が作
動して版胴7が回転駆動され、図13において反時計回
り方向に回転を開始する。そして、その外周面上に巻装
した使用済みのマスタ34の後端が上部排版ローラ53
と対応する所定の排版位置に到達したことを、パルス検
出センサ23からの信号に基づいてCPU89Aが判断
すると、CPU89Aからの指令により図示しない移動
手段と駆動手段とを作動し、上部排版ローラ53と下部
排版ローラ54を図1に示す矢印方向に回転させると共
に上部排版ローラ53を図13に2点鎖線で示すように
版胴7側に移動させる。この上部排版ローラ53の外周
面が版胴7外周面上の使用済みのマスタ34と当接する
と、版胴7の回転と協動して同ローラ53により使用済
みのマスタ34が巻き込まれて、下部排版ローラ54と
の間に挟持され、版胴7の外周面より次第に剥離され
る。剥離された使用済みのマスタ34は、下部排版ロー
ラ54と上部排版ローラ53とで搬送されて排版ボック
ス55内に廃棄マスタ34Aとして廃棄される。この
時、版胴7の回転は、版胴7外周面から使用済みのマス
タ34が全て剥離されるまで継続する。
【0087】版胴センサ56からの信号により、CPU
89Aで版胴7の外周面にマスタ34がないことが確認
されると、CPU89Aは、ホームポジションセンサ2
6によるドグ25の検知信号を受付ける。そして、メイ
ンモータ12の回転を停止させて版胴7をホームポジシ
ョンで停止させ、次ぎの製版スタートキー72が押され
るまで、放置時間T1がタイマー94で計測され続け
る。この状態で新たな製版の為の製版スタートキー72
が押されると、再びステップC1からの制御プログラム
が行なわれる。
【0088】CPU89Aは、印刷スタートキー73ま
たは試し刷りキー74が押され、操作パネルSからの信
号が入力されると、操作パネルSに信号を送り、表示装
置82に印刷不可のメッセージを表示させる。この機密
保持モード状態は、印刷終了後に製版スタートキー72
が押されるまで継続される。製版スタートキー72が押
されると、CPU89Aは、RAM87Aに書き込まれ
た機密モードプログラムを消去される。
【0089】このように第2実施例としての孔版印刷装
置100では、ステップC9において、機密保持モード
が設定されると、ステップC10において印刷終了後に
使用済みマスタを版胴7上から廃棄するので、機密内容
の印刷物を必要以上に印刷することができなくなると共
に、マスタ34そのものを解読するが不可能となり、機
密が漏洩する事態を防止することができる。
【0090】本実施例の孔版印刷装置100では、ステ
ップC2において印刷終了後から放置時間T1を測定
し、設定時間Tよりも長く放置されて版胴7外周面や版
胴7に巻装されたマスタ34のインクIが乾燥して減少
している場合には、ステップC3のインキ滲み出し動作
を行なうので、インキIをマスタ34や版胴7外周面に
充填でき、印刷立上りが良くなる。さらに、乾燥防止の
ために未製版マスタの版胴7への巻装を行わないので、
マスタやインキの無我が無い。
【0091】また、第2実施例では、ローラ部材120
の移動手段11’の駆動源に駆動モータ127を用いて
いるので、同モータ127を一定量だけ回転駆動すれ
ば、ローラ部材120を版胴7とプレスローラ9との間
に介在させることができ、駆動源にソレノイドを用いる
場合よりも駆動源への通電時間を短縮できる。
【0092】(第3実施例)図18に示す第3実施例と
しての孔版印刷装置200は、機密保持モードが設定さ
れると、版胴7に巻装されたマスタ34を発熱部材20
1で溶解して判読不可能にすることを特徴としている。
この孔版印刷装置200では、発熱部材201と発熱部
材移動手段202、及び排紙部6’と制御手段24B以
外の構成は、第1実施例と同一構成を採用しているの
で、その部材には、第1実施例と同一の符号を付し、そ
の詳細な説明は省略する。
【0093】孔版印刷装置200の排紙部6’は、剥離
爪60の下方に設けた排紙トレー65と排紙爪60及
び、版胴7の下方近傍に配置され剥離される印刷用紙5
0を排紙トレー65に案内するガイド板115を備えて
おり、第2実施例のそれと同一構成となっている。な
お、孔版印刷装置200に第1実施例における排版部6
を適用しても無論構わない。
【0094】孔版印刷装置200は、版胴7外周面に対
して接離自在に支持された発熱部材201と、発熱部材
201を版胴7外周面に対して接離させる発熱部材駆動
手段202と、機密保持モードが選択され、かつ、孔版
印刷装置200が印刷終了となった時に、版胴7に巻装
されているマスタ34に発熱部材201を当接させるべ
く発熱部移動手段202を駆動させると共に、版胴7を
回転駆動させる制御手段24Bと備えている。
【0095】発熱部材201は、剥離爪60の上方の版
胴7近傍に配置されていて、図19に示すように、版胴
7側に位置するホルダー204の先端204Aに設けら
れている。発熱部材201は、発熱部材駆動回路203
とリード線203a,203bで接続している。ホルダ
ー204の基端204Bは、孔版印刷装置200の側板
204,205にその両端を回転自在に支持された角形
のホルダー軸206に摺動自動に支持されている。つま
り、矢印A,Bで示す版胴7の軸線方向に摺動自在に支
持されている。
【0096】発熱部部材移動手段202は、駆動モータ
207と送りねじ棒208から構成される送り機構20
9、及びソレノイド210と可動レバー211から主に
構成される接離機構212から構成されている。
【0097】送りねじ棒208は、ホルダー204の中
央を版胴7の軸線方向に貫通して螺合しており、その両
端をホルダー軸206に一体形成された受け部206
a,206bに回転自在に支持されている。受け部20
6a,206bには、発熱部材検知センサ218,21
9取付けられている。この発熱部材検知センサ218,
219は、制御手段24Bに接続していてホルダー20
4と接触すると検知信号を出力するようになっている。
【0098】可動レバー211の基端211aは、ホル
ダー軸206の端部206cに固定されている。可動レ
バー211の自由端211bは、ソレノイド210のプ
ランジャ210aにピン結合されており、プランジャ2
10aの動作により発熱部材201を版胴7外周面に対
して接離自在としている。可動レバー211の基端21
1aには、引っ張りコイルバネ213が係止されてお
り、発熱部材201を版胴7外周面から離間する方向に
付勢している。ここでのソレノイド210は、通電され
るとプランジャ210aが引き込まれるタイプのものが
用いられていて、この動作により発熱部材201を版胴
7外周面に向かって揺動するようになっている。ソレノ
イド210は、駆動回路214を介して制御手段24B
と接続している。
【0099】駆動モータ207は、正逆回転可能なステ
ップモータで構成されており、受け部206aに固定さ
れて送りねじ棒208の端部と連結している。駆動モー
タ207は、モータ駆動回路215を介して制御手段2
4Bと接続している。このモータ駆動回路215と駆動
回路214は、発熱部移動手段駆動回路216を構成し
ている。
【0100】図20は、制御手段24Bの回路ブロック
図を示している。同図において、制御手段24BはCP
U89B、記憶手段としてのROM87B、RAM88
Bから構成されている。CPU89Bには、画像読取部
32で読み取られ、その内部の原稿画像読取回路で処理
された画像データ、パルス検出センサ23で検出され、
パルスカウンター及び比較器94を通過したメインモー
タ12の角度信号、操作パネルSからの出力信号、ホー
ムポジションセンサ26及び機密モード位置センサ27
からの出力信号とがそれぞれ入力される。
【0101】入力された各信号は、ROM87Bに記憶
された動作プログラムに基づいて演算処理され、印刷部
2、給紙部4、排紙部6を制御する主駆動回路101
と、製版部3を制御する製版駆動回路102と、排版部
5を制御する排版駆動回路103、発熱部材移動手段2
02を制御する発熱部移動手段駆動回路216及び発熱
部材201を駆動する発熱部材駆動回路203とにそれ
ぞれ動作信号として出力されるようになっている。制御
手段24Bは、発熱部材検知センサ218,219から
の検知信号が入力されると、駆動モータ207を反転回
転させ、かつ、プランジャ210をオフするようになっ
ている。
【0102】RAM88Bには、CPU89Bによって
ROM87Bより呼び出された動作プログラムが一時的
に書き込まれる。書き込まれた動作プログラムは、操作
パネルSからの入力によって書き換えられる。RAM8
8Bには、オペレーターによって機密保持キー85が押
されたときにのみ、機密保持プログラムが書き込まれ
る。また、RAM88Bには図示しないバックアップメ
モリーが設けられており、書き込まれた機密保持プログ
ラムだけは、孔版印刷装置200の図示しないメイン電
源が切られても消去されないように構成されている。R
AM88Bに書き込まれる機密保持プログラムは、操作
パネルSからの入力によって書き換えることはできず、
製版スタートキー72が押されたときのみ消去されるよ
うになっている。
【0103】ROM87Bには、孔版印刷装置200の
各アクチュエーターを作動させる図21の動作プログラ
ムを含む複数のプラグラムや、図22に示す機密保持プ
ログラム、及び発熱部材201の配置位置情報等が記憶
されている。
【0104】図22の機密保持プログラムは、オペレー
ターによって機密保持キー85が押されて機密保持モー
ド時となると、印刷終了後にマスタ溶融動作を自動的に
行なうべく、CPU89Bから発熱部材駆動回路203
と発熱部移動手段駆動回路216及び主駆動回路101
とに動作信号を出力するようになっている。マスタ溶融
動作では、発熱部材201を発熱させ、かつ、この発熱
部材201を版胴7に対して所定のタイミングで接離さ
せるべく各アクチュエータに動作信号を発するようにな
っている。
【0105】発熱部材201の配置位置情報は、ホーム
ホジションセンサ26からの出力信号があってからの、
パルス検出センサ23の角度信号のパルス数で記憶設定
されている。CPU89Bでは、機密保持プログラムの
実行中に、ホームホジションセンサ26からの出力信号
が入力されて記憶されたパルス数となると、クランプ通
過と判断するようになっていて、発熱部移動手段駆動回
路216に動作信号を出力するようなっている。
【0106】このような構成の孔版印刷装置200の動
作を図21に示す動作プログラムに沿って説明する。ま
ず、図18に示すADFユニット40上の原稿載置部に
複数枚の原稿がセットされ、オペレーターによって操作
パネルS上の各種キーによって製版条件が設定されて製
版スタートキー72(ステップF1)が押されたとす
る。すると、ステップF2にてCPU89Bからの動作
信号によってメインモータ12が作動して版胴7が回転
駆動され、図18において反時計回り方向に回転を開始
する。そして、その外周面上に巻装されたマスタ34の
後端が上部排版ローラ53と対応する所定の排版位置に
到達したことを、パルス検出センサ23からの角度信号
に基づいてCPU89が判断すると、CPU89からの
指令により図示しない移動手段と駆動手段とを作動し、
上部排版ローラ53と下部排版ローラ54を図18に示
す矢印方向に回転させると共に、上部排版ローラ53を
図18に2点鎖線で示すように版胴7側に移動させる。
この上部排版ローラ53の外周面が版胴7の外周面上の
マスタ34と当接すると、版胴7の回転と協動して同ロ
ーラ53によりマスタ34が巻き込まれて、下部排版ロ
ーラ54との間に挟持され、版胴7の外周面より剥離さ
れる。剥離されたマスタ34は、下部排版ローラ54と
上部排版ローラ53とで搬送されて排版ボックス55内
に廃棄される。
【0107】版胴7が図18に示す所定の給版位置であ
るホームポジションに到達し、図6に示すドグ25がホ
ームポジションセンサ26に検知されると、ホームポジ
ションセンサ26からCPU89Bに信号が出力され
る。CPU89Bは、ホームポジションセンサ26から
の信号を受けてメインモータ12を制御してメインモー
タ12の回転を停止させる。メインモータ12の停止に
より版胴7がホームポジションで停止すると、CPU8
9Bより図示しない開閉手段へ駆動信号が送られ、クラ
ンパ37が時計回り方向に回動し、版胴7が図18に示
す給版待機状態となって排版動作が完了し、ステップF
3となる。
【0108】ステップF3の製版動作となると、原稿読
取部32において原稿画像が読み取られて、読み取られ
た画像が画像データ信号としてCPU89Bに送られ、
CPU89Bからの駆動信号によって図示しないステッ
ピングモータが作動してプラテンローラ29bと駆動ロ
ーラ31aが回転駆動され、マスタロール35からマス
タ34が引き出される。そして、この図示しないステッ
ピングモータのステップ数によりマスタ34の画像形成
領域が、サーマルヘッド29aの発熱素子と対応する位
置に達したことをCPU89Bが判断すると、CPU8
9Bより駆動信号が送られ、原稿読取部32より送られ
た画像データ信号に基づいてサーマルヘッド29aの発
熱素子が選択的に発熱しマスタ34上に穿孔製版画像が
形成される。
【0109】穿孔製版画像を形成されたマスタ34は、
ガイド板38に案内されつつ搬送手段31によってクラ
ンパ37へと搬送され、図示しないステッピングモータ
のステップ数でマスタ34の先端がクランパ37とステ
ージ部36との間の所定位置まで到達したことをCPU
89Bが判断する。すると、図示しない開閉手段に駆動
信号が送られてクランパ37が反時計回り方向に回動
し、ステージ部36とクランパ37とでマスタ34の先
端を挟持する。その後、CPU89Bよりメインモータ
12に駆動信号が送られ、版胴7がマスタ34の搬送速
度と同じ周速度で時計回り方向に回転駆動され、マスタ
34の版胴7への巻装動作が行われる。そして、図示し
ないステッピングモータのステップ数より、1版分の製
版が完了したことをCPU89が判断すると、プラテン
ローラ24と駆動ローラ31aの回転が停止すると共
に、可動刃30bが回転移動してマスタ34が切断され
る。切断されたマスタ34は版胴7の回転動作によって
引き出され、版胴7が再びホームポジションに到達する
と、CPU89Bからの指令によってメインモータ12
が停止して巻装動作が完了する。この巻装動作に引き続
き版付動作が行われる。
【0110】版胴7がホームポジションで停止すると、
CPU89Bより動作信号が送られてメインモータ12
が作動し、版胴7が低速で回転駆動されると共に給紙ロ
ーラ47及び駆動ローラ48aがそれぞれ回転駆動され
る。給紙ローラ47と駆動ローラ48aとの回転によ
り、給紙トレイ46上に積載された複数枚の印刷用紙の
うち、最上位の1枚の印刷用紙50のみが引き出され、
レジストローラ対49に啣え込まれる。版胴7に巻装さ
れたマスタ34の画像領域の、版胴7の回転方向におけ
る先端部がプレスローラ9と対応する位置に到達したこ
とを、パルス検出センサ23からの角度信号に基づいて
CPU89Bが判断すると、CPU89Bより動作信号
が送られてレジストローラ対49が回転し、印刷用紙5
0を版胴7とプレスローラ9との間に給送する。
【0111】CPU89Bは、レジストローラ対49へ
の動作信号に続いて図7に示す駆動モータ66及びソレ
ノイド71へ動作信号を送り、プレスローラ9を揺動さ
せる。レジストローラ対49より給送された印刷用紙5
0は、プレスローラ9によって版胴7に巻装されたマス
タ34に押圧される。この押圧動作によりプレスローラ
9と印刷用紙50とマスタ34と版胴7の外周面とが圧
接し、インキローラ14によって版胴7の内周面に供給
されたインキIは、版胴7外周面の開孔部7Aとメッシ
ュスクリーン7aより滲出した後、版胴7外周面とマス
タ34との空隙部に充填され、マスタ34の穿孔部を介
して印刷用紙50に転移される。インキIを転移された
印刷用紙50は、剥離爪60の先端で版胴7の外周面よ
り剥離されてガイド板115で案内されて排紙トレイ6
5上に排出される。この一連の行程によって版付動作が
完了し、孔版印刷装置200は印刷待機状態となる。
【0112】上述の、原稿読取、排版、製版、版付の各
動作が完了して、印刷待機状態となった孔版印刷装置2
00において、オペレーターによって試し刷りキー74
が押されると、ステップF4の印刷動作が開始する。印
刷動作では、版付動作と同様に、給紙トレイ46上の最
上位の1枚の印刷用紙が給紙ローラ47と分離手段48
とによって引き出され、レジストローラ対49に啣え込
まれると共に、CPU89Bより動作信号が送られてメ
インモータ12が作動し、版胴7が高速で回転駆動され
る。レジストローラ対49は、版付動作と同じタイミン
グで、高速回転している版胴7とプレスローラ9との間
に印刷用紙50を給送する。給送された印刷用紙50
は、プレスローラ9によって版胴7に巻装されたマスタ
34に押圧されてインキIを転移され、その上面に印刷
画像を形成された後、剥離爪60によって版胴7の外周
面より剥離され、ガイド板115で排紙トレイ65上に
排出される。版胴7は再びホームポジションに戻り、試
し刷り動作が完了する。
【0113】この試し刷りによって印刷画像の濃度や位
置を確認し、これらを操作パネルS上の各種キーで調整
して再度試し刷りを行った後、テンキー76で印刷枚数
を表示装置83に置数し、印刷速度設定キー81で印刷
速度を設定し、所望する印刷物に合わせて拡大縮小キー
80や連写キー82等を押して印刷スタートキー73を
押すことにより、給紙部4より印刷用紙が連続的に送ら
れて印刷動作が行われる。
【0114】そして、所定枚数の印刷が終了すると、ス
テップF5の印刷動作終了となり、ステップF6に達し
て機密保持モードであるか否か判定を行なう。印刷物の
内容が機密を要し、機密保持キー85が押されて機密保
持モードが設定されているとステップF7に進み、機密
保持モードが設定なされていなければ、孔版印刷装置2
00の全動作が終了となる。
【0115】例えば、ステップF5の印刷終了後に機密
保持キー85が押されると、操作パネルSよりCPU8
9Bに信号が送られ、ROM88Bより機密保持プログ
ラムを呼び出し、RAM87Bに機密保持プログラムを
書き込むと共に、操作パネルSに信号を送り、機密保持
モード表示手段86のLEDを点灯させて機密保持モー
ドであることを表示する。そして、RAM87への機密
保持プログラムの書き込み動作後に、ステップF7に進
み版胴7外周面の使用済みのマスタ34を溶融動作が印
刷終了後に行われる。
【0116】ステップF7のマスタ溶融動作では、図2
2に示す機密保持プログラムが作動し、ステップG1に
てCPU89Bから発熱部材駆動回路203に動作信号
が送られ、発熱部材201が加熱される。ステップG2
となるとCPU89Bからの動作信号によってメインモ
ータ12が作動して版胴7が印刷時の回転よりも遅く回
転駆動されてステップG3に移る。ステップG3では、
ホームポジションセンサ26からの出力があり所定のス
テップ数をカウントすると、クランパ37が発熱部材2
01近傍を通過したと見做し、ステップG4に進む。
【0117】ステップG4となるとCPU89Bから発
熱部移動手段駆動回路216を構成するモータ駆動回路
215と駆動回路214に動作信号が送られる。駆動回
路214が駆動するとソレノイド210に通電されて、
ホルダー204が図18に実線位置で示す離間位置から
2点鎖線で示す接触位置に向かってホルダー軸206を
中心に回動して発熱部材201がマスタ34に接触す
る。また、モータ駆動回路215が駆動すると、駆動モ
ータ207が回転駆動してその回転が送りねじ棒208
に伝達され、図19に示すように、ホルダー204が送
りねじ棒208上を矢印B方向に向かって移動する。
【0118】この時、図23に示すように版胴7に巻装
されたマスタ34に符号340,341で示すような製
版画像部位が形成されていた場合、この製版画像部位3
40,341上を発熱部材201が接触しながら移動す
ることになり、製版画像部位340,341が符号20
1Aで示すように帯状に熱溶融される。
【0119】発熱部材位置センサ219にホルダー20
4が接触すると、駆動モータ207が逆回転して、今度
は矢印A方向に向かって発熱部材201が摺動しながら
マスタ34の溶融が行なわれる。そして、位置センサ2
18にホルダー204が接触すると、再び駆動モータ2
07が反転して発熱部材201が矢印B方向に移動し、
マスタ34の溶融が行われる。この時、版胴7が極低速
回転駆動されているので、マスタ34の溶融面積は徐々
に広がっていく。このマスタ溶解動作は、版胴7の回転
が進み再びホームポジションセンサ26から信号が入力
されて、所定のステップ数カウントするまで行われる。
【0120】所定のステップ数となり、ステップG5に
おいてクランパ部37が発熱部材201近傍を通過した
と見做されると、ステップG6に進む。ステップG6と
なると、CPU89Bから発熱部材駆動回路203への
動作信号が断たれて発熱部材201の加熱が停止すると
共に、ソレノイド210と駆動モータ207の駆動が停
止する。よって、引っ張りコイルバネ213のバネ力に
より、ホルダー204が版胴7から離間する方向にホル
ダー軸206を中心に回動し、離間した状態に保持され
る。版胴7の回転はこの間も継続状態にあり、再度ホー
ムポジションセンサ26から検知信号が検出されると、
版胴7がホームポジションで停止して終了となる。
【0121】このように、印刷終了後の版胴7に巻装さ
れたマスタ34に加熱した発熱部材201を接触させて
マスタ34の溶融を行うので、マスタ34に形成した製
版画像340,341の判読が困難となり、機密内容が
漏れることが極めて少なくなる。また、機密保持モード
は、製版スタートキー72が押されないと解除できない
ので、機密保持モード設定中の印刷終了後には、容易に
印刷することが難しくなり、印刷による機密事項の漏れ
が極めて低減する。仮に、印刷終了後に印刷動作が何ら
かの手法により実行された場合でもマスタ34の製版画
像340,341は溶融されているので、判読は極めて
困難となり、機密漏れを防止できる。
【0122】また、発熱部材201の加熱温度は、マス
タ34の溶融温度以上となるように駆動回路215とC
PU24Bで制御されるので、マスタ34を確実に溶融
できる。さらに、発熱部材201を加熱した後に、ソレ
ノイド210を駆動して発熱部材201を版胴7上のマ
スタ34に接触させるので、発熱部材201をマスタ3
4に接触させてから加熱する場合よりも、発熱部材20
1の加熱立上りが良く、温度不足によるマスタ34の溶
解不良を低減できる。
【0123】ところで、第3実施例では、版胴7を一回
転させる間にマスタ34の溶解動作を完了させているの
で、図23に示すように溶解部201Aが版胴7の進行
方向Sに対して斜めになってしまい溶解されない部位の
発生も懸念される。そこで、版胴7の一回転毎にホルダ
ー204を1度づつ摺動させるようにソレノイド210
と駆動モータ207を制御したり(変形例1)、あるい
はホルダー204の一回の摺動動作終了後に版胴7を所
定角度だけ回転させて版胴7が1回転するまで断続的に
溶解動作を行う(変形例2)ようにしても良い。
【0124】変形例1としては、例えば、図19に示す
位置センサー218,219から制御手段24Bにホル
ダー204の検出信号が出力されると、ソレノイド21
0及び駆動モータ207の駆動を停止して、発熱部材2
01を版胴7外周面のマスタ34から離間させる。ま
た、クランパ通過を検知する第3実施例における所定の
ステップ数を、版胴7の回転が増える毎に一定のステッ
プ数ずつ増加して、ソレノイド210及び駆動モータ2
07の動作タイミングを遅れさせ、マスタ34に接触す
る発熱部材201の位置を徐々にずらすようにする。
【0125】変形例2としては、位置センサー218,
219から制御手段24Bにホルダー204の検出信号
が出力されると、ソレノイド210及び駆動モータ20
7の駆動を停止して、発熱部材201を版胴7外周面の
マスタ34から離間させると共に、メインモータ12を
一定の回転角度だけ駆動して版胴7の位置を進める。こ
の動作をクランパ37が発熱部材201近傍を通過する
まで、連続して複数回行うように制御する。
【0126】このような変形例1、2によると、図24
に示すように、発熱部材201による溶解部201B
が、版胴進行方向Sに対して直交して複数断続的に形成
されるので、マスタ34の製版画像部340,341を
略満遍なく溶融することができる。また、発熱部材20
1が版胴7の軸線方向に向かって摺動自在となっている
ので、製版画像位置を予めROM87Bに記憶しておい
たり、あるいは原稿読込部32からの画像取り込みデー
タから製版画像位置を判断するようにして、その画像位
置に応じて発熱部材201を駆動するようにする。この
ようにすると、マスタ34上の製版画像位置だけを溶融
することができ、溶融時間の短縮やソレノイド210や
発熱部材201に対する通電時間を短縮できる。
【0127】上記変形例1,2では、溶解部201A,
201Bを版胴進行方向Sに対して略直交して複数断続
的に形成しているが、図25に示すように、溶解部30
1Aを版胴進行方向Sに対して連続して形成してマスタ
34を溶融することでも無論構わない。
【0128】この場合、図26に示すように、ホルダー
軸204に軸方向に延出するホルダー304を固定し、
このホルダー304の先端側に発熱部材301を設け
る。発熱部材301の幅W1は、版胴7の外周面に巻装
されたマスタ34の軸線方向に対する製版可能領域幅W
より幅広に設定されている。ここでの発熱部移動手段3
02は、第3実施例における接離機構212のみで構成
される。発熱部材301は、発熱部駆動回路303を介
して制御手段24Cと接続している。ここでは、発熱部
材301の幅W1を製版可能領域幅Wより幅広に設定し
たが、少なくとも製版可能領域幅Wと同じ幅寸法であれ
ば良い。
【0129】制御手段24Cでは、第3実施例における
制御手段24B同様、機密保持モードとなると、発熱部
駆動回路303を駆動して発熱部材301を加熱し、メ
インモータ12を駆動して版胴7を回転駆動させると共
に、ホームポジションセンサ26からの信号が入力さ
れ、クランパ部37の配置位置をステップ数カウントす
ると、ソレノイド210を駆動して発熱部材301をマ
スタ34に接触させ、再び、ホームポジションセンサ2
6からの信号が入力され、クランパ37の配置位置をス
テップ数をカウントすると、ソレノイド210をオフし
て発熱部材301を引っ張りコイルスバネ213により
マスタ34から離間するようになっいる。
【0130】このような構成とすると、発熱部材301
がソレノイド210の駆動により図26に2点鎖線で示
すようにマスタ34と接触すると、発熱部材301によ
る溶解部301Aが製版画像部343よりも幅広く構成
される。加えて発熱部材301は、版胴7が1回転して
クランプ37が加熱部材301近傍を通過するまでマス
タ34に対して接触状態に置かれるので、図25に示す
ように、マスタ進行方向Sに対して連続した溶解部30
1Aが形成される。従って、マスタ34の製版画像部3
43が版胴7の一回転で全面連続溶融され、短時間でマ
スタ34が判読不可となり、機密漏れの危険がより少な
くなる。加えて、第3実施例のように、発熱部材301
を摺動させなくて済むので、この摺動のための構成や位
置センサ等が不要となり、構成の簡素化及びそれに伴う
コストの低減が可能となる。
【0131】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、版胴に巻
装されている製版済みマスタに発熱部材を当接させ、同
版胴を回転駆動させると上記発熱部材との接触部位が溶
融するので、製版画像が判読不可となり機密保持を確実
に行える。請求項2記載の発明によれば、発熱部材を版
胴の軸線方向に摺動自在に支持するので、請求項1記載
の発明の効果に加えて、版胴に巻装されたマスタに対す
る発熱部材の移動範囲が大きくなり、マスタに形成され
る製版画像の位置だけ溶融することが可能となる、よっ
て、発熱部材への通電時間や発熱部材駆動手段の駆動時
間が、マスタ全面を溶融する場合よりも短縮され、消費
電力等を低減することが可能となる。請求項3記載の発
明によれば、発熱部材を上記版胴に巻装されるマスタの
軸線方向への製版可能領域幅と少なくとも略同じ幅に形
成したので、版胴一回転によりマスタ全面を溶融するこ
とができ、短時間でマスタの製版画像を判読不可とする
ことが可能となる。
【0132】請求項4,5,6記載の発明によれば、機
密保持モードが選択されると、版胴と押圧手段との間に
シート部材やローラ部材からなる介装部材が移動手段に
より挿入されるので、機密保持モード選択後におけるマ
スタやマスタ排版後における版胴にインキを充分に充填
でき、印刷立上りが良くなる。また、版胴やマスタの乾
燥防止のために未製版マスタを排版動作後に行わないの
で、マスタやそれに含まれるインキの無駄が無くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す孔版印刷装置の概略
構成図である。
【図2】第1実施例における介装部材とその移動手段の
概略構成図である。
【図3】介装部材挿入時における版胴とプレスローラ近
傍の拡大図である。
【図4】版胴ロック機構の構成を示す拡大図である。
【図5】介装部材の移動手段の構成を示す拡大図であ
る。
【図6】版胴駆動機構を示す斜視図である。
【図7】プレスローラ接離機構の構成を示す斜視図であ
る。
【図8】操作パネルの構成を示す図である。
【図9】第1実施例における制御手段のブロック図であ
る。
【図10】第1及び第2実施例における制御手段の動作
プログラムのフローチャートである。
【図11】第1実施例におけるインキ滲み出しプログラ
ムのフローチャートである。
【図12】版胴設定時間算出のための特性図である。
【図13】本発明の第2実施例を示す孔版印刷装置の概
略構成図である。
【図14】第2実施例における介装手段とその移動手段
の構成を示す斜視図である。
【図15】第2実施例における制御手段のブロック図で
ある。
【図16】第2実施例におけるインキ滲み出しプログラ
ムのフローチャートである。
【図17】第2実施例における介装部材と版胴との当接
状態を示す拡大図である。
【図18】本発明の第3実施例を示す孔版印刷装置の概
略構成図である。
【図19】第3実施例の要部をなす発熱部材及び発熱部
材移動手段の構成図である。
【図20】第3実施例における制御手段のブロックであ
る。
【図21】第3実施例における動作プログラムのフロー
チャートである。
【図22】第3実施例における機密保持プログラムのフ
ローチャートである。
【図23】第3実施例におけるマスタの溶融状態を示す
拡大図である。
【図24】第3実施例の変形例1,2によるマスタの溶
融状態を示す拡大図である。
【図25】第3実施例の変形例3によるマスタの溶融状
態を示す拡大図である。
【図26】第3実施例の変形例3の要部をなす発熱部材
及び発熱部移動手段の構成図である。
【符号の説明】
1 孔版印刷装置 2 印刷部 3 製版部 7 版胴 9 押圧手段 10 介装部材(シート部材) 11,11’ 移動手段 24,24A 制御手段 24B,24C 制御手段 34 マスタ 50 印刷用紙 85 機密保持キー 100 孔版印刷装置 111 巻取り軸 112 ケース 110,127 回転駆動手段(駆動モータ) 120 介装部材(ローラ部材) 121 連結レバー 200 孔版印刷装置 201,301 発熱部材 202,302 発熱部材移動手段 A,B 軸線方向 W 製版可能領域幅

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面上に製版済みマスタを巻装して回転
    駆動される多孔性円筒状の版胴を有する印刷部と、マス
    タを加熱製版し、上記製版済みマスタを上記版胴に巻装
    させる製版部と、上記版胴の外周面に対して印刷用紙を
    押圧する押圧手段と、機密保持モードを選択する機密保
    持キーとを備えた孔版印刷装置において、 上記版胴外周面に対して接離自在に支持された発熱部材
    と、 上記発熱部材を上記版胴外周面に対して接離させる発熱
    部材移動手段と、 上記機密保持モードが選択され、かつ、上記孔版印刷装
    置が印刷終了となった時に、上記版胴に巻装されている
    製版済みマスタに上記発熱部材を当接させるべく上記発
    熱部材移動手段を駆動させると共に、上記版胴を回転駆
    動させる制御手段とを備える孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】上記発熱部材は、上記版胴の軸線方向に摺
    動自在に支持されていることを特徴とする請求項1記載
    の孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】上記発熱部材は、上記版胴に巻装されるマ
    スタの軸線方向への製版可能領域幅と略同じ幅を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の孔版印刷装置。
  4. 【請求項4】外周面上に製版済みマスタを巻装して回転
    駆動される多孔性円筒状の版胴を有する印刷部と、マス
    タを製版し、上記製版済みマスタを上記版胴に巻装させ
    る製版部と、上記版胴の外周面上より使用済みのマスタ
    を剥離、廃棄する排版部と、上記版胴の外周面に対して
    印刷用紙を押圧する押圧手段と、印刷スタートキー及び
    機密保持モードを選択する機密保持キーを備え、印刷ス
    タートキーが押されたときには上記印刷部を作動させて
    印刷を行い、上記機密保持キーが押されたときには上記
    排版部によって上記版胴の外周面上より上記使用済みの
    マスタを除去する孔版印刷装置において、 上記版胴と押圧手段との間に間欠的に位置される介装部
    材と、 上記介装部材を上記版胴と上記押圧手段との間に進退自
    在に移動させる移動手段と、 上記機密保持キーの操作による上記使用済みのマスタの
    除去後に、上記移動手段を動作させて上記介装部材を上
    記版胴と上記押圧手段との間に位置させて上記版胴外周
    面に押圧して上記版胴を所定回数回転させると共に、上
    記版胴の所定回数回転後に、上記製版手段で新たなマス
    タを製版して上記版胴に着版させる制御手段とを備える
    ことを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 【請求項5】上記介装部材は、その一端が巻取り軸に固
    定されケース内にロール状に収納されたシート部材で構
    成され、 上記移動手段は、上記巻取り軸を正、逆回転駆動させる
    回転駆動源を備えることを特徴とする請求項4記載の孔
    版印刷装置。
  6. 【請求項6】上記介装部材は、一端に上記押圧手段が設
    けられた連結レバーの他端に配置され、上記押圧手段と
    一体可動可能に設けられたローラ部材であり、 上記移動手段は、上記連結レバーを回動させる回転駆動
    源を備えることを特徴とする請求項4記載の孔版印刷装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005254568A (ja) * 2004-03-10 2005-09-22 Tohoku Ricoh Co Ltd 印刷装置
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