JPH11138961A - 複胴式印刷装置 - Google Patents
複胴式印刷装置Info
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- JPH11138961A JPH11138961A JP31333597A JP31333597A JPH11138961A JP H11138961 A JPH11138961 A JP H11138961A JP 31333597 A JP31333597 A JP 31333597A JP 31333597 A JP31333597 A JP 31333597A JP H11138961 A JPH11138961 A JP H11138961A
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Abstract
うだけで、複数の版胴を、各ホームポジションに自動的
に移動して装置本体内から離脱することができる複胴式
印刷装置を提供する。 【解決手段】 各版胴1a,1bが本体フレーム501
内にあるとき、各版胴1a,1b同士の間には予め初期
位相差がそれぞれ設けられており、着脱手段50a,5
0bと、印刷用紙22に対する印刷画像位置の天地移動
調整を各版胴1a,1b毎に行なうための天地移動調整
手段112と、各版胴1a,1bを本体フレーム501
内から同時的に離脱する同時離脱モードを設定するドラ
ム離脱キー195と、ドラム離脱キー195からの同時
離脱モード信号に基づいて、天地移動手段145aまた
は145bの天地駆動モータ148aまたは148bを
駆動制御して各版胴1a,1bを各ホームポジションに
自動的に移動させる版胴移動制御装置200とを具備す
る。
Description
含む印刷装置に関し、さらに詳しくは複数の版胴にマス
タをそれぞれ巻装して多色印刷等を行なう複胴式印刷装
置に関する。
ジタル製版式の孔版印刷装置が知られている。この孔版
印刷装置では、サーマルヘッドの微細な発熱素子に感熱
孔版マスタ(以下、単に「マスタ」という)を接触さ
せ、サーマルヘッドの発熱素子にパルス的に通電させな
がらマスタを搬送することで、画像信号に応じてマスタ
を溶融穿孔・製版し、この製版された製版済みのマスタ
を多孔性円筒状の版胴の外周面に巻き付けた後に、版胴
内部のインキ供給手段よりインキを供給し、給送されて
くる印刷用紙をプレスローラ等の押圧手段で製版済みの
マスタを介して版胴に連続的に押し付けることにより、
印刷ドラムの開孔部分、さらにはマスタの穿孔部分より
インキを滲み出させ、そのインキを印刷用紙に転移させ
ることによって印刷画像を形成するものである。
をするには、1色目の原稿に対応したマスタを製版して
1色目のインキが内蔵された版胴に巻き付けて上記した
ように印刷を行なうことにより、1色目のインキの印刷
画像を印刷用紙に転写する。その後、2色目の印刷をす
るには、2色目の原稿に対応したマスタを製版して2色
目のインキが内蔵された版胴に巻き付けて、1色目のイ
ンキの印刷画像が転写された印刷用紙に2色目のインキ
の印刷画像を再度転写するという作業を繰り返すことに
よって、多色印刷を可能としている。このように単胴式
の孔版印刷装置を用いた多色印刷では、先ず、初めの色
の原稿に対応したマスタを製版して必要部数の印刷を行
ってから、次の色の原稿に対応したマスタを製版して1
度印刷した印刷用紙の上に再度印刷を行い、この作業を
必要色繰り返す。
きや、ジャム紙を取り出すとき、あるいは新しいマスタ
を装着したりするときなどのために、通常、装置本体に
対して着脱自在とするためのドラムユニットを構成して
いる。このように単胴式孔版印刷装置では、版胴がドラ
ムユニットを構成していて、そのドラムユニットを装置
本体に対して着脱自在とする手段である着脱手段が配設
されている。この着脱手段の具体例としては、例えば実
開昭61−85462号公報記載の第1図ないし第4図
に示された版胴支持装置や、特開平5−229243号
公報記載の図2および図3等に示されている保持手段3
6および版胴装置55等が挙げられる。ドラムユニット
は、上記した着脱手段を介して装置本体に装着したとき
の回転位置決めおよび回転制御等の確実性や容易化のた
めに、その版胴が装置本体に対してホームポジションを
占めている位置状態でのみ着脱自在になされている。
スタを版胴に巻き付ける際に、その製版済みのマスタの
版胴への巻き付け位置が正規の位置よりも版胴の天地方
向にずれたような場合に、そのままの状態で印刷を行な
うと、印刷画像が印刷用紙の搬送方向(以下、「用紙搬
送方向」という)でもある天地方向に位置ずれを起こし
てしまうことになる。なお、印刷用紙の天地方向に位置
ずれを起こす原因は、上記したような製版給版時におけ
る製版済みのマスタの巻き付け位置ずれによるところが
大きいが、他にも種々の原因系があることはいうまでも
ない。
印刷では、印刷画像の天地方向の位置ずれ(以下、単に
「画像位置ずれ」というときがある)を修正する方式を
採っている。この画像位置ずれを修正・調整する方式に
は、版胴とプレスローラ等の押圧手段との間に印刷用紙
を搬送する用紙搬送タイミングを変える方式と、この用
紙搬送タイミングを変えずに印刷ドラムの回転タイミン
グを変える方式と、あるいはこれらを適宜組合せた方式
と、版胴そのものを用紙搬送方向の天地方向に移動する
版胴天地移動方式とがある。版胴天地移動方式を単胴式
孔版印刷装置に使用したものとしては、例えば実開昭6
1−198065号および特開平4−329175号公
報等に開示されている技術が挙げられる。また、複胴式
孔版印刷装置に使用したものとしては、例えば本願出願
人により提案した特開平7−17121号公報におい
て、用紙搬送方向の下流側に配設された下流位版胴が最
上流位版胴に対して連結された天地移動手段に関する技
術が挙げられる。
88号によって、複数の版胴を有し、各版胴を用紙搬送
方向に移動することにより、印刷用紙に対する印刷画像
位置の天地移動調整を各版胴毎に行なうための天地移動
調整手段を具備した新規な複胴式孔版印刷装置に関する
技術を提案した。
ンキを内蔵した印刷ドラムと2色目のインキを内蔵した
印刷ドラムとにより印刷される画像位置が印刷用紙上で
同じになるように、これらの印刷ドラム(以下、「版
胴」という)同士の間に予め初期位相差をそれぞれ設け
ることにより、多色印刷を同時的に行なうことを可能と
する新規な多色印刷システムに関する技術を提案した。
刷が可能である複胴式孔版印刷装置において、例えば4
色のフルカラー印刷を行なうような場合であってインキ
の色替えを1色目および2色目の各版胴で同時に交換し
たいときや、1色目と2色目との各版胴の間に詰まった
ジャム紙を版胴外周部のメッシュスクリーン等を傷つけ
ずに取り出すときなどに、1色目の版胴および2色目の
版胴を同時的に装置本体内から離脱させようとしても、
以下のような理由により簡単な操作で容易に行なうこと
ができなかった。
ンで停止している場合には、1色目の版胴を上記したよ
うな着脱手段を介して離脱することができるが、多色印
刷を同時的に行なうことを可能とするためには上記した
ように版胴同士の間に予め比較的大きな初期位相差を設
けることが必要(後述する実施形態で詳しく説明する)
であり、これは版胴の回転角度としては90°以上、A
3縦サイズの印刷用紙に印刷を行なうことが可能な版胴
における天地方向の移動量に換算すれば百数十mmにも
なるため、2色目の版胴を装置本体内から離脱すること
は、上記したような公知の天地移動手段あるいは未だ公
知ではない上記天地移動調整手段を利用しても、簡単な
操作で容易に行なうことは到底できない。
記載の技術および特願平9−109488号記載の技術
では、共に多色印刷を同時的に行なうことを可能とする
ための初期位相差を予め設けるという技術的思想の示唆
等がない上に、それらの天地移動手段や天地移動調整手
段では、1色目の版胴と2色目の版胴との印刷動作によ
り生じた画像位置ずれを天地方向で数mm程度の天地移
動量をカバーする程度でよく、多目に見積もっても天地
方向に±5mm程度の範囲で移動できれば十分なものと
推測されるからであり、公知発明の天地移動手段や天地
移動調整手段による天地移動量に対して桁違い大きな移
動量を必要とするからである。たとえ、天地移動手段や
天地移動調整手段を構成しているプーリ径やベルトの長
さをその目的に反して大きくしたり長くしたりしたとし
ても、今度は次のような問題が生じてしまう。
れていて駆動力伝達関係にある1色目の版胴および2色
目の版胴に対して、1色目の版胴がホームポジションで
停止していて、2色目の版胴をホームポジションに移動
させて装置本体内から離脱するような場合には、1色目
の版胴の駆動力伝達機構に電磁クラッチ等を設けて1色
目の版胴に対するメインモータの駆動力を断つように該
電磁クラッチを作動させ、かつ、2色目の版胴のみを回
転移動させるように、2色目の版胴がホームポジション
に回転移動するまで例えば版胴回転キー等を押し続けた
りするというような機構と面倒な操作が必要となるから
である。
る問題点を解決するために、複胴式印刷装置において、
簡単な操作を行なうだけで、複数の版胴を、各離脱位置
または各ホームポジションに自動的に移動して装置本体
内から離脱することができる複胴式印刷装置を提供する
ことにある。
数の版胴を装置本体に装着したとき、各版胴の離脱前天
地移動位置に各版胴を自動的に移動させることができる
複胴式印刷装置を提供することにある。
ために、請求項1記載の発明は、装置本体に対してそれ
ぞれ着脱自在な複数の版胴を有し、マスタを各版胴に巻
き付け、上記各版胴上のマスタにインキを供給して上記
各版胴上のマスタに印刷用紙を押し付けることにより連
続的に印刷を行なう複胴式印刷装置であって、上記各版
胴の回転方向の位相を変えることにより、印刷用紙に対
する印刷画像位置の天地移動調整を上記各版胴毎に行な
うための第1の天地移動調整手段と、上記各版胴を上記
装置本体内から同時的に離脱する同時離脱モードを設定
する同時離脱モード設定手段と、上記同時離脱モード設
定手段からの同時離脱モード信号に基づいて、第1の天
地移動調整手段をして各版胴を離脱位置にそれぞれ自動
的に移動させる第1の制御手段とを具備することを特徴
とする。
それぞれ着脱自在な複数の版胴を有し、マスタを各版胴
に巻き付け、上記各版胴上のマスタにインキを供給して
上記各版胴上のマスタに印刷用紙を押し付けることによ
り連続的に印刷を行なう複胴式印刷装置であって、上記
各版胴が上記装置本体内にあるとき、上記各版胴同士の
間には予め初期位相差がそれぞれ設けられており、上記
各版胴が上記装置本体内から離脱されるとき、該各版胴
は各ホームポジションでのみ離脱可能であり、上記各版
胴の位相を変えることにより、印刷用紙に対する印刷画
像位置の天地移動調整を上記各版胴毎に行なうための第
1の天地移動調整手段と、上記各版胴を上記装置本体内
から同時的に離脱する同時離脱モードを設定する同時離
脱モード設定手段と、上記同時離脱モード設定手段から
の同時離脱モード信号に基づいて、第1の天地移動調整
手段をして各版胴を上記各ホームポジションに自動的に
移動させる第1の制御手段とを具備することを特徴とす
る。
記載の複胴式印刷装置において、第1の天地移動調整手
段は、上記各版胴毎に設けられた、上記各版胴の回転方
向の位相を変えるための第1の天地移動手段と、上記各
版胴を個別に選択してその天地移動手段を起動設定する
ための天地版胴選択手段と、この天地版胴選択手段によ
り選択された版胴の天地移動量を設定するための天地移
動量設定手段と、上記天地版胴選択手段からの信号に基
づいて該天地版胴選択手段により選択された版胴の上記
天地移動手段を起動させると共に、上記天地移動量設定
手段からの信号に応じて上記天地版胴選択手段により選
択された版胴の上記天地移動手段をしてその版胴を所定
の天地移動量移動させる第1の天地移動制御手段とを有
することを特徴とする。
施形態1に示されている新規な構成を有するものが用い
られる。
能を具備するスイッチやキー等が用いられる。天地移動
量設定手段としては、上記構成・機能を具備するスイッ
チやダイヤル、ボタン等が用いられる。
は3記載の複胴式印刷装置において、上記各版胴の回転
位置を検知する回転位置検知手段と、上記各版胴の離脱
前天地移動位置を記憶する記憶手段とを具備することを
特徴とする。
胴式印刷装置において、第1の制御手段は、上記各版胴
を上記装置本体に装着したとき、上記各回転位置検知手
段からの信号に基づいて、第1の天地移動手段をして上
記記憶手段が記憶している上記各版胴の上記離脱前天地
移動位置に上記各版胴を自動的に移動させることを特徴
とする。
それぞれ着脱自在な複数の版胴を有し、マスタを各版胴
に巻き付け、上記各版胴上のマスタにインキを供給して
上記各版胴上のマスタに印刷用紙を押し付けることによ
り連続的に印刷を行なう複胴式印刷装置であって、上記
各版胴が上記装置本体内にあるとき、上記各版胴同士の
間には予め初期位相差がそれぞれ設けられており、上記
各版胴が上記装置本体内から離脱されるとき、該各版胴
は各ホームポジションでのみ離脱可能であり、印刷用紙
の搬送方向における下流側の下流位版胴は、該搬送方向
の上流側に隣る上流位版胴に対して、印刷用紙に対する
印刷画像位置の天地移動調整を行なうように機能する第
2の天地移動調整手段を有し、上記各版胴を上記装置本
体内から同時的に離脱する同時離脱モードを設定する同
時離脱モード設定手段と、上記同時離脱モード設定手段
からの同時離脱モード信号に基づいて、上記上流位版胴
を上記ホームポジションに自動的に移動させると共に、
第2の天地移動調整手段をして上記下流位版胴を上記ホ
ームポジションに自動的に移動させる第2の制御手段と
を具備することを特徴とする。
胴式印刷装置において、第2の天地移動調整手段は、上
記上流位版胴に対してのみ機能する、上記下流位版胴の
回転方向の位相を変えるための第2の天地移動手段と、
上記下流位版胴の天地移動量を設定するための天地移動
量設定手段と、この天地移動量設定手段からの信号に応
じて第2の天地移動手段をして上記下流位版胴を所定の
天地移動量移動させる第2の天地移動制御手段とを有す
ることを特徴とする。
昭61−198065号公報の第1図および第2図に示
されている技術構成、特開平7−17121号公報の図
5に示されている天地移動手段600あるいは特開平4
−329175号公報の図2に示されている遊星歯車を
具備する天地位置調整機構21において、版胴の天地移
動量(位相調整量)を回転角度で少なくとも90°以上
調整可能にした構成のものを用いることができる。
胴式印刷装置において、上記各版胴の回転位置を検知す
る回転位置検知手段と、上記各版胴の離脱前天地移動位
置を記憶する記憶手段とを具備することを特徴とする。
胴式印刷装置において、第2の制御手段は、上記各版胴
を上記装置本体に装着したとき、上記各回転位置検知手
段からの信号に基づいて、第2の天地移動手段をして上
記記憶手段が記憶している上記各版胴の上記離脱前天地
移動位置に上記各版胴を自動的に移動させることを特徴
とする。
9の何れか一つに記載の複胴式印刷装置において、上記
同時離脱モード設定手段は、キーであることを特徴とす
る。
対してそれぞれ着脱自在とするための着脱手段として
は、例えば実開昭64−46258号公報の第1図およ
び第2図等に示されている技術構成、特開平5−229
243号公報記載の図2および図3に示されている保持
手段36および版胴装置55、特開平6−71998号
公報の図3等に示されている技術構成、特開平6−29
3175号公報の図1等に示されている技術構成あるい
は特開平7−1817号公報の図2等に示されている技
術構成等を用いることができる。
各構成・機能を具備するマイクロコンピュータや制御回
路が用いられる。これと同様に、第1および第2の天地
移動制御手段としては、上記各構成・機能を具備するマ
イクロコンピュータや制御回路が用いられる。
に設けられたフォトエンコーダと装置本体側に配設され
上記フォトエンコーダと協働して版胴の回転位置および
回転速度を検知する手段や、版胴の端板等に設けられた
遮光板と装置本体側に配設され上記遮光板と係合する透
過型フォトセンサとを具備する手段等が用いられる。
ュータ等に備えられているRAM等が用いられる。
式印刷装置において、この複胴式印刷装置は、例えば特
開平7−17013号公報に示されているような版胴の
外側から版胴上のマスタにインキを供給して、印刷画像
を印刷用紙上に形成する印刷装置であって、この印刷装
置における上記版胴を複数配設して構成した複胴式印刷
装置であってもよい。
本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」という)
を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形
状等を有する構成要素や構成部品等については、同一符
号を付すことによりその説明をできるだけ省略する。図
において一対で構成されていて特別に区別して説明する
必要がない構成要素や構成部品は、説明の簡明化を図る
上から、その片方を適宜記載することでその説明に代え
るものとする。
形態(以下、単に「実施形態1」という)について説明
する。図1において、符号500は本発明に係る複胴式
印刷装置を適用した複胴式孔版印刷装置を示す。符号5
01は複胴式孔版印刷装置500の装置本体としての本
体フレームを示す。本体フレーム501は、略筐体状に
配置されている。この複胴式孔版印刷装置500は、図
1に示すように、印刷用紙22の搬送方向(以下、「用
紙搬送方向X」と言い替える)の上流側から下流側に沿
って並設され、本体フレーム501に対してそれぞれ着
脱自在な2つの第1版胴1a(以下、単に「版胴1a」
というときがある)および第2版胴1b(以下、単に
「版胴1b」というときがある)を有し、各マスタ33
a,33bを各版胴1a,1bに巻き付け、各版胴1
a,1b上のマスタ33a,33bにインキIa,Ib
を供給して各版胴1a,1b上のマスタ33a,33b
に印刷用紙22を押し付けることにより連続的に印刷を
行なって、同時多色印刷(この実施形態1では同時2色
印刷である)をすることが可能なように構成されてい
る。
用紙搬送方向Xに並んだ2つの版胴1a,1bについて
説明するが、勿論3つ以上の版胴を用紙搬送方向Xに並
設して多色(カラー)印刷を行なうように構成すること
もできる。
a,1b毎に設けられた、各版胴1a,1bを本体フレ
ーム501に対して着脱自在とするための図3に示す着
脱手段50a,50bと、各版胴1a,1bの回転方向
の位相を変えることにより、印刷用紙22に対する印刷
画像位置の天地移動調整を各版胴1a,1b毎に個別に
行うための図2に示す第1の天地移動調整手段112
(以下、単に「天地移動調整手段112」というときが
ある)と、複胴式孔版印刷装置500を操作するための
図5に示す操作パネル170と、この操作パネル170
に配設され、各版胴1a,1bを本体フレーム501内
から同時的に離脱する同時離脱モードを設定する同時離
脱モード設定手段としての図5に示すドラム離脱キー1
95と、このドラム離脱キー195からの同時離脱モー
ド信号に基づいて、天地移動調整手段112をして各版
胴1a,1bを各ホームポジションに自動的に移動させ
る第1の制御手段としての図7に示す版胴移動制御装置
200とを具備していることを特徴とする。
例えば図1において各版胴1a,1bの各クランパ5
a,5bが略直上に位置する各版胴1a,1bの初期位
置をいい、図1では版胴1aがホームポジションを占め
ている位置状態を符号H・Pで版胴1aの上部に示して
ある。
置500の全体構成を説明した後、着脱手段50a,5
0b、天地移動調整手段112、操作パネル170およ
び版胴移動制御装置200等の細部構成について説明す
る。版胴1aと版胴1bと、着脱手段50aと着脱手段
50bとは、それぞれ略同一の機能および構成を有す
る。これと同じように、版胴1aの内外周りに配設され
た後述するインキ供給手段、製版装置および排版装置等
と、版胴1bの内外周りに配設された後述するインキ供
給手段、製版装置および排版装置等とは、略同一の機能
および構成を有しているので、それらを同一符号の末尾
に符号aまたはbを付加することで区別することとし、
その一方を詳述した場合には重複説明を避けるため他方
の説明をできるだけ省略する。
徴的な構成を除き、従来の感熱デジタル製版一体型孔版
印刷装置と略同じ構成を有している。すなわち、複胴式
孔版印刷装置500は、図1に示すように、マスタ33
aを外周面に巻き付ける版胴1aと、版胴1aの右上方
に配置されマスタ33aを製版する製版装置41aと、
製版装置41aの下方に配置され給紙トレイ21上に積
載された印刷用紙22を給送する給紙装置20と、版胴
1aの左上方に配置され使用済みのマスタ33aを版胴
1aから剥ぎ取り排版する排版装置42aと、版胴1a
の下方に配置され給送されてくる印刷用紙22を版胴1
a上の製版済みのマスタ33aに押し付けることにより
印刷を行なう印圧装置32aと、印圧装置32aで印刷
された印刷済みの印刷用紙22を版胴1aから分離・剥
離するエアーナイフ7aと、マスタ33bを外周面に巻
き付ける版胴1bと、版胴1bの左上方に配置されマス
タ33bを製版する製版装置41bと、版胴1bの左方
に配置され使用済みのマスタ33bを版胴1bから剥ぎ
取り排版する排版装置42bと、版胴1bの下方に配置
され給送されてくる印刷用紙22を版胴1b上の製版済
みのマスタ33bに押し付けることにより印刷を行なう
印圧装置32bと、印圧装置32aと印圧装置32bと
の間に配置され印圧装置32aで印刷された印刷済みの
印刷用紙22を印圧装置32bに搬送する中間搬送装置
17aと、印圧装置32bで印刷された印刷済みの印刷
用紙22を版胴1bから分離・剥離するエアーナイフ7
bと、排版装置42bの下方に配置され印圧装置32a
および印圧装置32bで多色印刷された印刷済みの印刷
用紙22を排紙トレイ37上に排出する上記エアーナイ
フ7bを含む排紙装置35とを具備する。
1a,41bおよび排版装置42aの上方には、原稿の
画像を読み取るための図示を省略した原稿読取装置と、
図5に示す操作パネル170とがそれぞれ配設されてい
る。
a,41b、排版装置42a,42bおよび上記原稿読
取装置は、例えば上記した特開平5−229243号公
報記載の図8等に示されている構成と同様のものからな
る。また、上記原稿読取装置には、多色重ね刷り印刷に
必要な色分解のための諸機能を有する構成、例えば特開
昭64−18682号公報記載の複数の色フィルターを
切換可能に制御できるフィルターユニットと同様の機能
及び構成を有するものが、上記原稿読取装置に配置され
ているミラー群とレンズとの間の光路上に配設されてい
て、同公報記載と同様の自動製版・給版等の動作を行な
うようになっており、その詳しい説明は省略する。
ドラム軸2aの周りに回動自在に支持されている。版胴
1aは、ドラム軸2aの中心軸線方向に延在して設けら
れていて、図4に詳しく示すように、印刷インキ通過性
の多数かつ微細な開孔部47aが形成された金属製の支
持円筒体47Aと、その外周面に巻き付けられた樹脂も
しくは金属製のメッシュスクリーン層47Bとの2層構
造となっており、図4以外の各図においては1本の実線
で示されている。支持円筒体47Aには、クランパ5a
の周辺を除くその円周上の所定の範囲にわたり開孔部4
7aが形成された印刷可能領域と、開孔部47aが形成
されていない印刷インキ不通過性の非印刷領域とが形成
されている。上記非印刷領域は支持円筒体47Aの両側
端縁部にも設けられている。支持円筒体47Aは、ステ
ンレススチール等の金属板にエッチングやプレス加工に
よって開孔部47aを形成したものであり、その厚さ
0.1〜1.0mmのものが好ましく用いられる。
し図4に示すように、マスタ33aの先端部をクランプ
する開閉自在なクランパ5aが設けられている。クラン
パ5aは、クランパ軸6aで版胴1a上に枢着されてい
て、版胴1aの外周周りの適宜の位置に配設されている
図示しない開閉手段により所定位置で開閉される。
すように、円板状の端板68がそれぞれ設けられてい
る。版胴1aは、両側の端板68の外周面上にネジで取
付けられていて、両側の端板68の中央部とドラム軸2
aの外周面との間にそれぞれ介装された一対のころがり
軸受64,64を介して、前フレーム55および後フレ
ーム56内側のドラム軸2a上に回転可能に支持されて
いる。図4に示すように、端板68中央の外端部には、
ドラムギア67が一体形成されている。版胴1aは、後
述する図2に示すメインモータ131により回転され
る。
に、版胴1aの内周面から外周面に向けてインキを供給
するためのインキ供給手段が配設されている。版胴1a
におけるインキ供給手段では1色目のインキとして例え
ばブラック(Bk)色(以下、「黒色」と言い替える)
のインキが、版胴1bにおけるインキ供給手段では2色
目のインキとして例えばマゼンタ(M)色(以下、「赤
色」と言い替える)のインキがそれぞれ供給されるよう
になっている。版胴1aにおけるインキ供給手段は、版
胴1aの内周面に黒色のインキを供給するインキローラ
3aと、このインキローラ3aと僅かな間隙を置いて平
行に配置され、インキローラ3aとの間にインキ溜りI
aを形成するドクタローラ4aと、インキ溜りIaへイ
ンキを供給するドラム軸2aを兼ねるインキ供給管2a
とが配置されている。
胴1aを着脱自在とするために構成された図3等に示す
ドラムユニット100a(後で詳述する)に設けられた
インキ容器64aからインキポンプ66aにより圧送さ
れ、ドラム軸2を兼ねているインキ供給管2aを介して
インキ溜りIaへ供給される。インキ溜りIaに供給さ
れるインキの量は、インキ検知手段(例えば特開平5−
229243号公報の図5参照)によって検知・測定さ
れ、インキポンプ66aによってインキ圧送量をコント
ロールされる。
ンレスなどの金属またはゴム等により形成され、図示し
ないギヤ列により版胴1aと共に時計回り方向に回転す
る。インキローラ3aと版胴1aとの回転速度の比は、
所定の値に設定されている。ドクタローラ4aは、鉄や
ステンレスなどの金属で形成され、図示しないギヤ列に
より反時計回り方向に回転する。ドクタローラ4aと版
胴1aとの回転速度の比も所定の値に設定されている。
熱可塑性樹脂フィルムに多孔質支持体(ベース)として
和紙等を貼り合わせたマスタが用いられている。マスタ
33aは、上記のものに限らず、非常に薄い実質的に熱
可塑性樹脂フィルムのみからなるものや、実質的に熱可
塑性樹脂フイルムのみからなるマスタ(その厚さが約1
〜8μm)程ではないが、上記従来のマスタ33a(そ
の厚さが約40〜50μm程度)よりも厚さが薄く(厚
さ20〜30μm)、かつ、ベースにおける合成繊維の
混抄率が高いマスタ、例えば極端に合成繊維の混抄率が
高いポリエチレンテレフタレート(PET)100%か
らなるベースを有する合成繊維ベースマスタを用いるこ
とも可能である。
しコロ23、上下一対の分離コロ対24,25、分離板
26、上下一対のガイド板上28、ガイド板下27およ
びレジストローラ対29,30等から主に構成されてい
る。
を積載され、給紙装置本体に昇降自在に支持されてい
る。給紙トレイ21は、印刷用紙22の増減に連動して
図示しないモータ装置により上下動される。呼び出しコ
ロ23と分離コロ対24,25とは、最上位の印刷用紙
22と当接するように設けられており、各ローラは図示
しない駆動手段により回転駆動される。分離コロ対2
4,25および分離板26は、その協働作用により呼び
出しコロ23によって搬送されてきた印刷用紙22を1
枚に分離する機能を有する。レジストローラ対29,3
0は、分離コロ対24,25の用紙搬送方向Xの下流側
に配設されている。レジストローラ対29,30は、搬
送されたきた印刷用紙22の先端をくわえ込み、タイミ
ングをとって版胴1aの外周面とプレスローラ9aとの
間に搬送する。
3a、後述する、プレスローラ9a、プレスローラブラ
ケット11a、プレスローラテンション13aおよびプ
レスローラカム12aから主に構成されている。
用紙22を版胴1aに押し付けて印刷画像を印刷用紙2
2上に形成する押圧手段としての機能を有する。プレス
ローラ9aは、プレスローラブラケット11aの一方の
揺動端において回転自在に支持されていて、版胴1aの
外周面に接離自在に設けられている。版胴1aに対する
プレスローラ9aの印圧は、プレスローラブラケット1
1aの他方の揺動端側に張設されたプレスローラテンシ
ョン13a(引張バネ)によって加えられると共に、こ
のプレスローラテンション13aの付勢力によってプレ
スローラブラケット11aの他方の揺動端は、扇状のプ
レスローラカム12aの輪郭周面に圧接している。プレ
スローラカム12aは、上記メインモータ駆動部によっ
て給紙装置20からの印刷用紙22の給紙タイミングお
よび版胴1aの回転に合せて同期して回転されるように
なっており、給紙装置20から印刷用紙22が給紙され
ないときには、その大径部をプレスローラブラケット1
1aの他方の揺動端に対向させている。プレスローラカ
ム12aは、給紙装置20から印刷用紙22が給送され
てくると回転して、その小径部をプレスローラブラケッ
ト11aの他方の揺動端に対向させ、プレスローラ9a
を図において時計回り方向に揺動させるようになってい
る。
1aの外周面に貼り付いて巻き上がるのを防止するため
に、その先端部がノズルになっている。エアーナイフ7
aのノズルには、図示しない空気圧発生装置のポンプか
ら印刷用紙22の先端の搬送と同期して圧縮空気流が高
速で吐出され、印刷用紙22の先端部に吹き付けられる
ようになっている。エアーナイフ7aは、エアーナイフ
軸8aを中心に版胴1aの外周面に近接した位置と、離
間した位置とに揺動可能となっている。すなわち、エア
ーナイフ7aは、クランパ5aとエアーナイフ7aの先
端が干渉しないように版胴1aの回転と同期して揺動す
る。一方、版胴1bにおけるエアーナイフ7bの左方に
は、送風ファン34が設けられていて、印刷用紙22の
版胴1bへの巻き上がり防止のために、エアーナイフ7
bによる印刷用紙22の分離・剥離作用を補助してい
る。
と駆動ローラ15aとの間に掛け渡された多孔性の搬送
ベルト16aと、吸引用のファン18aと、ケーシング
19とから主に構成されている。搬送ベルト16aの少
なくとも表面は、ウレタンゴム等の印刷用紙22との摩
擦係数の高いものを採用しているので、印刷用紙22を
図1の左方向へ牽引する力を発生する。しかし、用紙搬
送方向Xの上流側は未だ版胴1aとプレスローラ9aと
のニップ部(印圧部)で押さえられているので、印刷用
紙22の左方向への進行速度は、版胴1aの回転周速度
と同じである。
同じかまたは僅かに速い搬送速度で版胴1aと同期して
駆動されるようになっていて、これにより、印刷用紙2
2は図1の左方向へテンションが掛かった状態で搬送さ
れることになる。
されていて、その回転によりケーシング19内に負圧状
態を作り出す。
ーラ38との間に掛け渡された多孔性の搬送ベルト40
と、ジャンプ台40Aと、吸引用ファン36、ケーシン
グ36A等とから主に構成されている。
bの周速度と略同じ搬送速度で版胴1bと同期して駆動
されるようになっている。また、上記した送風ファン3
4の回転により送られる空気は、エアーナイフ7bの左
上方から印刷済みの印刷用紙22の表面へと吹き付けら
れる。これは、印刷済みの印刷用紙22の搬送ベルト4
0からの浮き上がり防止のためと印刷画像のインキ乾燥
の促進のためでもある。ジャンプ台40Aは、印刷済み
の印刷用紙22の中央部位を略U字状に撓ませて、いわ
ゆる排紙の腰付けをして排紙トレイ37上に整然と排出
積載する機能を有する。
ーム501に対して着脱手段50aを介して版胴1aを
着脱自在とするために構成されたドラムユニットを示
す。符号100bは、本体フレーム501に対して着脱
手段50bを介して版胴1bを着脱自在とするために構
成されたドラムユニットを示す。同図において、説明の
便宜のため紙面の手前側を前、奥側を後と呼ぶときがあ
る。本体フレーム501の前方には、各ドラムユニット
100a,100bを着脱する際の出入口である着脱口
501a,501bがそれぞれ形成されている。一方、
着脱口501a,501bの奥側の本体フレーム501
には、図4に示すように、各ドラム軸2a,2bの後端
部を受け入れる軸受54と、図2に示す版胴駆動機構1
30とが配設されている。
板68、ドラム軸2a、上記インキ供給手段、黒色のイ
ンキを貯蔵したインキ容器64aを収納するインキ容器
収納装置65a、インキポンプ66a、前取っ手63、
前フレーム55、後フレーム56および把持フレーム5
7から主に構成される。ドラムユニット100bは、版
胴1b、ドラム軸2b、端板68、上記インキ供給手
段、赤色のインキを貯蔵したインキ容器64bを収納す
るインキ容器収納装置65b、インキポンプ66b、前
取っ手63、前フレーム55、後フレーム56および把
持フレーム57から主に構成される。
本体フレーム501内から離脱されるとき、後述する構
造・手段等によって、各版胴1a,1bがホームポジシ
ョンを占めている状態でのみ離脱可能となっている。
記した構成を有することにより、インキの色替えを各版
胴1a,1bで同時に行なうために新しい各版胴と交換
したいときに大変便利であると共に、1色目の版胴1a
と2色目の版胴1bとの間に詰まったジャム紙を取り出
すときなどに各版胴1a,1bのメッシュスクリーン等
を傷つけることがない。
100bとは、上記したように略同様の機能および構成
を有しており、版胴1a,1b、ドラム軸2a,2b、
上記インキ供給手段の構成部品、着脱手段50a,50
b、インキ容器64a,64b、インキ容器収納装置6
5a,65bおよびインキポンプ66a,66bのみ各
同一符号の末尾に符号aまたはbを付加することで、版
胴1a側と版胴1b側とを区別することとし、上記各手
段等の構成部品については同一の構成を有することおよ
び図の簡明化を図ることから同一符号を用いることと
し、その一方を詳述した場合には重複説明を避けるため
他方の説明を省略する。
ラム軸2a、前フレーム55、後フレーム56、把持フ
レーム57、一対のコロ58,58、ガイドレール53
および一対の導入コロ60,60で主に構成されてい
る。着脱手段50aは、その一部構成等を省略している
が、例えば実開昭61−85462号公報記載の第1図
ないし第4図に示された版胴支持装置と同様の構造を有
する。
aの両端部にはリング状の固定具56A(図4には後端
部のみ示されている)が固着されていて、その固定具5
6Aの内側には、ドラム軸2aを挿通した前フレーム5
5および後フレーム56がねじを介して締結されてい
る。前フレーム55および後フレーム56の上端部は、
上向きに開口部をもったチャンネル状の把持フレーム5
7の両端部に固設されている。把持フレーム57の後端
部には、コロ軸を介して回動自在に支持された一対のコ
ロ58,58が設けられている。
a,501bの上部には、把持フレーム57を着脱自在
に保持するためのガイドレール53が固設されている。
ガイドレール53は、下向きに開口をもつ略チャンネル
状をなしていて、版胴1aの中心軸線方向に延在して設
けられている。ガイドレール53の前側の入口部には、
一対の導入コロ60,60がコロ軸をもって回動自在に
取り付けられている。
0,60によりその把持フレーム57のコロ対58,5
8を先頭にしてガイドレール53に導入され、あるいは
コロ対58,58を後端として引き出される。このと
き、ドラムユニット100aは、ガイドレール53の上
記開口部を挟んで形成された一対のレールフランジ53
a,53a上をコロ対58,58が転動することによっ
て、把持フレーム57がガイドレール53の長さ方向に
収納されると共に、ドラム軸2aの後端部が上記した軸
受54に嵌入して支持され、あるいは引き出されるよう
になっている。
いて奥側の端板68に対向した本体フレーム501の所
定位置には、各版胴1a,1bがホームポジションを占
めたときに、そのホームポジションを検知するためのホ
ームポジションセンサ70a,70bがそれぞれ設けら
れている。ホームポジションセンサ70a,70bは、
発光素子および受光素子を具備した周知の光透過型フォ
トセンサからなる。
ホームポジションセンサ70a,70bと選択的に係合
する遮光板71a,71bが外側に突出して設けられて
いる。給版位置を検知する検知手段は、ホームポジショ
ンセンサ70a,70bを兼用・利用しており、各版胴
1a,1bの離脱前天地移動位置、給版位置および排版
位置は、各版胴1a,1bがホームポジションを占めた
ときにおけるホームポジションセンサ70a,70bか
らのオン信号出力時を起点として、図2に示す版胴プー
リ137a,137bに一体的に組付けられたインクリ
メンタル型の光学式ロータリエンコーダ(図示せず)に
より各版胴1a,1bの回転量(回転角度)を検出する
ことにより検知されるようになっている。奥側の本体フ
レーム501には、上記各光学式ロータリエンコーダの
外周部を挟んで光透過型フォトセンサからなる版胴回転
位置検知センサ96a,96b(図7のブロック図にの
み示す)がそれぞれ取付けられている。なお、給版位置
を検知する検知手段は、ホームポジションセンサ70
a,70bをそれぞれ専用としてもよい。
置を検知する回転位置検知手段は、各ホームポジション
センサ70a,70b、遮光板71a,71b、各版胴
回転位置検知センサ96a,96bおよび上記各光学式
ロータリエンコーダから構成されている。
する回転位置検知手段は、上記構成に限らず、例えば図
4に仮想線で示すように、複数のスリットを有し円板状
をなすアブソリュート型のフォトエンコーダ90a,9
0bと各フォトエンコーダ90a,90bの外周部を挟
んで設けられた光透過型フォトセンサからなる版胴回転
位置検知センサ91a,91bとで構成したものであっ
てもよい。この場合、各フォトエンコーダ90a,90
bをドラムギヤ67近傍の端板68中央部に組付けると
共に、各版胴回転位置検知センサを後フレーム56の内
側に取付けることにより、各版胴1a,1bの回転位
置、天地方向移動量および速度等を精度良く検知するこ
とができる。
壁には電気用着脱コネクタ97Bが配置され、一方、ド
ラムユニット100aの後フレーム56外壁には電気用
着脱コネクタ97Bと係合する電気用着脱コネクタ97
Aが配置されている。電気用着脱コネクタ97Bは外部
電源や後述する版胴移動制御装置200(図7参照)等
に接続されており、一方、電気用着脱コネクタ97A
は、版胴回転位置検知センサ91a,91b、上記イン
キ検知手段およびインキポンプ66aに接続されてい
る。ドラムユニット100aが、着脱手段50aを介し
て本体フレーム501内に装着されたとき、電気用着脱
コネクタ97Aが電気用着脱コネクタ97Bと結合し
て、上記電力の授受あるいは上記各信号の送受信が行わ
れる。
示すように、給紙装置20近傍における奥側の本体フレ
ーム501の不動部材に固設されたメインモータ131
と、メインモータ131に連結されていて、奥側の本体
フレーム501に軸受(図示せず)を介して回動自在に
支持され給紙駆動機構を構成する給紙駆動軸141と、
この給紙駆動軸141に各電磁クラッチ132a,13
2bを介してそれぞれ取付けられた給紙プーリ142
a,142bと、版胴1a側の駆動軸134aに固設さ
れた版胴プーリ137aと、版胴1b側の駆動軸134
bに固設された版胴プーリ137bと、版胴1a側の天
地移動手段145aを経由して給紙プーリ142aと版
胴プーリ137aとの間に掛け渡されているベルト13
5aと、版胴1b側の天地移動手段145bを経由して
給紙プーリ142bと版胴プーリ137bとの間に掛け
渡されているベルト135bと、駆動軸134aの先端
に固設されドラムユニット100aのドラムギア67と
選択的に噛合する駆動ギア139aと、駆動軸134b
の先端に固設されドラムユニット100bのドラムギア
67と選択的に噛合する駆動ギア139bとから主に構
成されている。奥側の本体フレーム501の下部には各
駆動軸134a,134bを回転可能に支持する軸受1
40がそれぞれ設けられている。
上記したように各版胴1a,1bが本体フレーム501
に対してホームポジションを占めている場合にのみ着脱
自在となっている。この構造は、各ドラムユニット10
0a,100bの本体フレーム501内からの離脱を規
制するストッパー機構(例えば特開平8−39916号
公報の図5等に記載の構造)および各版胴1a,1bの
各ドラムギア67,67が、各版胴1a,1bが本体フ
レーム501に対してホームポジションを占めている場
合にのみ本体フレーム501側の各駆動ギア139a,
139bに噛合すると共にこの噛合を解除することがで
きる噛合構造(例えば特開平8−39918号公報の図
5等に記載の本体駆動噛合構造)とからなる。また、各
ドラムユニット100a,100bには、本体フレーム
501内から離脱した時、各版胴1a,bの回転位置が
固定される装置(図示せず)が付いており、外した時と
同じ状態で装着できるようになっている。
145a,145bを構成する上記各ベルト135a,
135bは、歯付きベルトを用いており、また各プーリ
142a,142b,137a,137b等も歯付きプ
ーリを用いている。
対する各駆動ギヤ139a,139bおよび駆動軸13
4a,134b等の位置を略90度下方にずらせて描い
てあり、これらの正規の位置関係は図2に示すとおりで
ある。図2においては、奥側の本体フレーム501およ
び軸受54等をすべて省略して描いてある。次に、天地
移動調整手段112について説明する。天地移動調整手
段112は、各版胴1a,1b毎に設けられた、各版胴
1a,1bの回転方向の位相を変えるための第1の天地
移動手段としての図2に示す各天地移動手段145a,
145bと、各版胴1a,1bを個別に選択してその天
地移動手段145aまたは145bを起動設定するため
の天地版胴選択手段としての図5に示す天地版胴選択キ
ー190a,190bと、この天地版胴選択キー190
aまたは190bにより選択された版胴1aまたは1b
の天地移動量を設定するための天地移動量設定手段とし
ての図5に示す天移動量設定キー191および地移動量
設定キー192と、天地版胴選択キー190aまたは1
90bからの信号に基づいて天地版胴選択キー190a
または190bにより選択された版胴1aまたは1bの
天地移動手段145aまたは145bを起動させると共
に、天移動量設定キー191または地移動量設定キー1
92からの信号に応じて天地版胴選択キー190aまた
は190bにより選択された版胴1aまたは1bの天地
移動手段145aまたは145bをしてその版胴1aま
たは1bを所定の天地移動量移動させる第1の天地移動
制御手段を兼ねる版胴移動制御装置200とから主に構
成される。
設箇所のみ相違し、略同様の機能および構成を有してい
るため、各同一符号の末尾に符号aまたはbを付加する
ことで、版胴1a側と版胴1b側とを区別することと
し、その一方を詳述した場合には重複説明を避けるため
他方の説明を省略する。
に、上記した給紙プーリ142aと、上記した版胴プー
リ137aと、給紙プーリ142aと版胴プーリ137
aとの間に昇降自在に設けられたスライダアーム146
aと、奥側の本体フレーム501に回動自在に支持され
天地駆動モータ148aにより駆動されるピニオン14
7aと、このピニオン147aと噛合するスライダアー
ム146aの一側端に形成されたラック149aと、ス
ライダアーム146aの上下端部に植設された各軸15
2aを介して回動自在に取り付けられた一対の移動上プ
ーリ150a、移動下プーリ151aと、奥側の本体フ
レーム501に植設された4つの支持軸157aに回動
自在に取り付けられスライダアーム146aを挾んで上
下にそれぞれ設けられた4つの固定プーリ153a,1
54a,155a,156aと、版胴プーリ137a、
給紙プーリ142a、移動上プーリ150a、移動下プ
ーリ151aおよび4つの固定プーリ153a,154
a,155a,156aに掛け渡されたベルト135a
とから主に構成される。
46hが形成されている。スライダアーム146aは、
奥側の本体フレーム501に植設された上下一対の支持
軸157を介してスライド可能に支持されると共に、奥
側の本体フレーム501に固定されているガイド部材
(図示しない)により昇降スライド可能に支持されてい
る。
細部構成を説明する。この操作パネル170上には、複
胴式孔版印刷装置500を操作するための上記した各種
キー(製版スタートキー171a、印刷スタートキー1
71、テンキー173、天地版胴選択キー190a、1
90b、天移動量設定キー191、地移動量設定キー1
92)および各種ディスプレイが配置されている。上記
した各種キー以外のキーとしては、印刷された印刷用紙
22の印刷画像位置の天地位置の確認、あるいは印刷画
像品質等を確認するために試し刷り印刷動作の起動設定
を行う試し印刷キー172が版付け印刷とは別の目的で
設けられている。
動量等を目視で確認するためのものであり、LED(発
光ダイオード)で構成されている。ディスプレイ196
は、版胴1a,1bが天寄りであることを示す発光部天
197と、同地寄りであることを示す発光部地198
と、2桁の数字で天地移動量をmm単位で表示する7セ
グメントの移動量表示部199とで構成されている。印
刷画像位置が用紙22に対して設定された中央位置にあ
る場合には発光部天197および発光部地198は点灯
せず、7セグメントの移動量表示部199が0を示すよ
うに設定されている。
00の要部の制御構成を簡単に述べる。版胴移動制御装
置200は、例えば信号バス(図示せず)によって互い
に接続された、CPU201(中央処理装置)、RAM
202(読み書き可能な記憶装置)、ROM203(読
み出し専用記憶装置)およびI/O(入出力)ポート
(図示せず)等を備えたマイクロコンピュータを具備し
ている。
よび版胴回転位置検知センサ96a,96bからのデー
タ信号は、版胴移動制御装置200のCPU201に送
信される。操作パネル170の各種キー、すなわち試し
印刷キー172、天地版胴選択キー190a、190
b、天移動量設定キー191、地移動量設定キー192
およびドラム離脱キー195からのオン/オフ信号やデ
ータ信号は、版胴移動制御装置200のCPU201に
送信される。そして、版胴移動制御装置200のCPU
201からは、天地駆動モータ148a,148b、電
磁クラッチ132a,132b、ディスプレイ196に
各種指令信号が送信される。
は、上記したように、各版胴1a,1bを本体フレーム
501から離脱するときに、ドラム離脱キー195から
の同時離脱モード信号に基づいて、天地移動調整手段1
12における各天地移動手段145a,145bの天地
駆動モータ148a,148bを駆動制御して、各版胴
1a,1bを各ホームポジションに自動的に移動させる
第1の制御手段としての機能を有する。
を本体フレーム501に装着したときに、ホームポジシ
ョンセンサ70a,70bおよび版胴回転位置検知セン
サ96a,96bからの信号に基づいて、天地移動調整
手段112における各天地移動手段145a,145b
の天地駆動モータ148a,148bを駆動制御して、
RAM202が記憶している各版胴1a,1bの脱着前
天地移動位置に自動的に移動させる機能を有する。
190aまたは190bからの信号に基づいて天地版胴
選択キー190aまたは190bにより選択された版胴
1aまたは1bの天地移動手段145aまたは145b
の天地駆動モータ148aまたは148bを起動させる
と共に、天移動量設定キー191または地移動量設定キ
ー192からの信号に応じて天地版胴選択キー190a
または190bにより選択された版胴1aまたは1bの
天地移動手段145aまたは145bの天地駆動モータ
148aまたは148bを駆動制御して、その版胴1a
または1bを所定の天地移動量移動させる第1の天地移
動制御手段としての機能を有する。
a,148b、電磁クラッチ132a,132b、およ
びディスプレイ196を駆動制御するためのデータある
いは後述するフローチャートに示されている動作を行う
ためのプログラムが予め記憶されている。RAM202
では、上記各センサ等からのデータ信号を一時記憶した
りする。またRAM202は、各ドラムユニット100
a,100bが本体フレーム501内に装着されていた
各版胴1a,1bの脱着前天地移動位置を記憶する記憶
手段としての機能を有している。
説明する。先ず、オペレータが、上記原稿読取装置の原
稿受け台(図示せず)に印刷すべき原稿をセットし、製
版を起動させるための図5に示す製版スタートキー17
1aを押下すると、排版工程が両版胴1a,1bにおい
て同様に実行される。すなわち、各版胴1a,1bが回
転して排版位置に停止し、版胴1aの外周面に巻装され
ていた使用済みのマスタ33aが版胴1aの外周面から
漸次剥され搬送されつつ排版ボックス(図示せず)内へ
排出されていわゆる排版が終了する。
における略右横に位置する給版位置に停止される。版胴
1bは、クランパ5bが図1における略直上(ホームポ
ジションでもある)に位置する給版位置に停止される。
作動して原稿読み取りが行われる。この原稿読み取りに
係る詳細な構成及び動作は、例えば公知の「縮小式の原
稿読取方式」で行われるようになっており、原稿読み取
りされた画像は最終的にCCD(電荷結合素子)等の光
電変換素子からなる画像センサにより光電変換される。
画像センサにより光電変換され電気信号は、図示しない
アナログ/デジタル(A/D)変換基板に送信されるこ
とによりデジタル画像信号に変換される。
デジタル信号化された画像信号に基づき、両製版装置4
1a,41bにおいて同様の製版・給版工程が行われ
る。マスタ33aが、製版装置41aに配設されている
平面型のサーマルヘッドに押し付けられているプラテン
ローラ(共に図示せず)および送り出しローラ対(図示
せず)の回転により、マスタ搬送路の下流側に搬送され
る。このように搬送されるマスタ33aに対して、上記
サーマルヘッドの主走査方向に一列に配列された多数の
微小な発熱素子が、上記A/D変換基板およびその後の
製版制御基板(図示せず)で各種処理を施されて送られ
てくるデジタル画像信号に応じて各々選択的に発熱し、
発熱した発熱素子に接触しているマスタ33aの熱可塑
性樹脂フィルムが溶融穿孔される。このようにして、画
像情報に応じたマスタ33aの位置選択的な溶融穿孔に
より、画像情報が穿孔パターンとして書き込まれる。
みのマスタ33aの先端は、上記送り出しローラ対の回
転により版胴1aの外周部側へ向かって送り出され、給
版ガイド板(図示せず)により進行方向を変えられ、ク
ランパ5aが図1における略右横に位置する給版位置状
態にある版胴1aの拡開したクランパ5aへ向かって垂
れ下がる。このとき版胴1aは、排版工程により使用済
みのマスタ33aを既に除去されている。一方、版胴1
b側における製版済みのマスタ33bの先端は、送り出
しローラ対の回転により版胴1b外周部側へ向かって送
り出され、給版ガイド板(図示せず)により略水平方向
に案内されつつ、クランパ5bが図1における略直上に
位置する給版位置状態にある版胴1bの拡開したクラン
パ5bへ向かって挿入される。
が、一定のタイミングでクランパ5aによりクランプさ
れると、版胴1aは図における時計回り方向に回転しつ
つ外周面に製版済みのマスタ33aを徐々に巻き付けて
いく。製版済みのマスタ33aの後端部は、製版完了後
に製版装置41aに配設されている可動刃および固定刃
等からなる切断手段の作動により一定の長さに切断され
て、一版のマスタ33aが版胴1aの外周面に完全に巻
装されると、いわゆる給版工程が終了する。一方、版胴
1bも同様に給版される。
へ向かって搬送されてきた製版済みのマスタ33aの先
端部がクランパ5aでクランプされるときに、製版済み
のマスタ33aの先端の搬送がクランパ5aにおける所
定のクランプ位置で停止してクランパ5aでクランプさ
れればよいが、この製版済みのマスタ33aの先端の搬
送停止位置がばらつくと、版胴1a上で巻装すべき製版
済みのマスタ33aの位置もばらつくことになる。この
製版済みのマスタ33aの先端の搬送停止位置をばらつ
かないようにすることは、上記した給版ガイド板のみに
よって製版済みのマスタ33aの先端を版胴1aの拡開
したクランパ5aへ向かって搬送するために、大変困難
なことである。製版済みのマスタ33aの先端のマスタ
搬送方向における搬送停止位置のばらつきにより、製版
済みのマスタ33aの先端の搬送量がクランパ5aにお
ける所定のクランプ位置に対して足りない場合には、製
版済みのマスタ33aの先端がクランパ5aに浅くクラ
ンプされることになる。また、製版済みのマスタ33a
の先端が、マスタ幅方向(版胴1aの軸方向でもある)
の左右にずれてクランパ5aでクランプされた場合に
は、クランパ5aの左右方向にずれてクランプされるこ
とになる。
3bを各版胴1a,1bにそれぞれ巻き付ける際に、そ
の各製版済みのマスタ33a,33bの各版胴1a,1
bへの巻き付け位置が正規の位置よりも各版胴1a,1
bの天地方向にずれたような場合に、そのままの状態で
印刷を行なうと、印刷画像が天地方向に位置ずれを生
じ、これにより印刷画像の印刷ずれを起こしてしまうこ
とになるため、後の動作で述べるように天地移動調整手
段112によって天地方向の画像位置ずれを修正するた
めの位置調整を行なっている。
が各版胴1a,1bの外周面にそれぞれ巻装されると製
版・給版工程が終了し、印刷工程が開始される。この
時、各版胴1a,1bは一度、図1に示す位置状態、す
なわち版胴1aはホームポジションに、版胴1bはその
クランパ5bが略真下近傍に位置する状態になるまで回
転してそれぞれ停止する。このように、実施形態1で
は、各版胴1a,1bが本体フレーム501内にあると
き、版胴1aと版胴1bとの間には、予め初期位相差が
設けられていることが一つの特徴となっている。
1上に積載された最上位の印刷用紙22を呼び出しコロ
23に接触するまで給紙トレイ21を上昇させておく。
呼び出しコロ23に接触している最上位の印刷用紙22
が、呼び出しコロ23の回転動作により搬送されると共
に、分離コロ対24,25および分離板26の協働作用
により1枚に分離され、上下一対のガイド板上28およ
びガイド板下27に案内されつつレジストローラ対2
9,30に向けて用紙搬送方向Xに給送される。この
時、搬送された印刷用紙22の先端は、レジストローラ
対29,30のニップ部直前部位に当接し、ガイド板上
28に沿って撓んだ状態で停止している。
まると印刷の回転速度で回転され始める。版胴1aの内
周側では、インキ供給ディストリビュータ(図示せず)
からインキローラ3aとドクタローラ4aとの間に形成
されたインキ溜りIaに黒色のインキが供給され、その
黒色のインキはインキローラ3aとドクタローラ4aと
が回転することによって混練され伸ばされると共に、イ
ンキローラ3aの外周面に均一に付着するようになる。
インキの残量は、上記したインキ検知手段によって検知
され、インキが少なくなったときには上記インキ供給デ
ィストリビュータから補給される。こうして版胴1aの
回転方向と同一方向に、かつ、版胴1aの回転速度と同
期して回転しながら内周面に転接するインキローラ3a
により、インキが版胴1aの内周側に供給される。
対29,30により版胴1aの回転と同期した所定のタ
イミングで印圧装置32aにおける版胴1aとプレスロ
ーラ9aとの間に給送されてくると、これに同期して版
胴1aの外周面下方に離間していたプレスローラ9aが
揺動・上昇されることにより、版胴1aの外周面に巻装
されている製版済みのマスタ33aに押し付けられる。
これにより、版胴1aの開孔部47aから滲み出たイン
キの粘性による付着力によって、製版済みのマスタ33
aが版胴1aの外周面上に密着すると同時に、さらに製
版済みのマスタ33aの穿孔パターン部からインキが滲
み出し、この滲み出たインキが印刷用紙22の表面に転
移されて、1色目の所望の黒色の印刷画像が形成され
る。
は、その先端がエアーナイフ7aの先端近傍の所までく
ると、エアーナイフ7aが版胴1aの回転動作と同期し
てエアーナイフ軸8aを中心に回転して版胴1aの外周
面に接近し、エアーナイフ7aの先端から吹き出る圧縮
空気流によって、印刷用紙22の先端が版胴1aから分
離・剥離される。エアーナイフ7aにより分離・剥離さ
れた印刷用紙22は、中間搬送装置17aによって用紙
搬送方向Xの下流側へとさらに搬送される。
印方向へ回転し、ファン18aの作動によるケーシング
19内の負圧作用により、印刷用紙22の先端は容易に
搬送ベルト16aの上面に吸引され、この搬送ベルト1
6aの反時計回り方向の回転により、次の印圧装置32
b部位へ向かって搬送される。
度)は、上述したように、版胴1aの周速度(回転線速
度)と同じかまたは速く設定されていが、印刷用紙22
の上流側は未だ版胴1aとプレスローラ9aとのニップ
部で押さえられているので、印刷用紙22の左方向への
進行速度は版胴1aの周速度と同じである。したがっ
て、印刷用紙22は左方向へテンションが掛かった状態
で搬送されることになる。
方が印刷用紙22の進行速度より速いので、搬送ベルト
16aと印刷用紙22とは滑りを生じていることにな
る。
同期して印刷動作を始め、印刷の回転速度で回転され始
める。版胴1bの内周側では、版胴1aと同様の構成お
よび動作内容で版胴1bの回転速度と同期して回転しな
がら内周面に転接するインキローラ3bにより、2色目
の赤色インキが版胴1bの内周側に供給される。
画像の基準位置が印刷用紙22上で同じになるように予
め初期位相差が設けられている。版胴1aと版胴1bと
の間に予め上記初期位相差を設けた理由は、次のような
ことによる。版胴1aと版胴1bとは、同じ周速度で回
転するように上記した版胴駆動機構130を含む駆動経
路によって連結されているため、黒と赤の画像の基準位
置が印刷用紙22上で同じになるように予め初期位相差
が設けられているのである。すなわち、図1に示すよう
に、版胴1aと版胴1bのクランパ5a,5bの位置が
異なっていて、その角度は、版胴1aの印刷部から版胴
1bの印刷部までの印刷用紙22の搬送経路長さを、版
胴1bの外周面上に取った場合に得られる中心角度に相
当する。印刷用紙22の搬送経路長さとは、おおよそ、
版胴1aと版胴1bの回転中心軸の間の距離に相当す
る。
胴1a,1b上に巻装された製版済みのマスタ33a,
33bが同じ製版サイズであって、例えば各製版画像が
全ベタ画像であるような場合に単純化して考えて見る
と、次のようなことになる。すなわち、版胴1aと版胴
1bとが同じ周速度で回転すべく連結されていて、か
つ、版胴1aの印刷部から版胴1bの印刷部までの印刷
用紙22の搬送経路長さがあることから、下流側の版胴
1bの印刷部で印刷するとき、上流側の版胴1aの印刷
部で印刷された全ベタ印刷画像を有する印刷用紙22上
に、版胴1bの印刷部で印刷される全ベタ画像の全輪郭
を用紙搬送方向Xにずれること無く重なり合うような関
係位置とするためには、版胴1bに対して搬送経路長さ
分に相当する初期位相差を設けなければならないことは
明らかである。
ベルト16aによって進行方向に牽引力を与えられなが
ら、版胴1bの回転と同期した所定のタイミングで印圧
装置32bにおける版胴1bとプレスローラ9bとの間
に給送されてくると、これに同期して版胴1bの外周面
下方に離間していたプレスローラ9bが揺動・上昇され
ることにより、プレスローラテンション13bによって
印圧が加えられ、版胴1bの外周面に巻装されている製
版済みのマスタ33bに押し付けられる。これにより、
版胴1bの開孔部47aから滲み出たインキの粘性によ
る付着力によって、製版済みのマスタ33bが版胴1b
の外周面上に密着すると同時に、さらに製版済みのマス
タ33bの穿孔パターン部からインキが滲み出し、この
滲み出たインキが印刷用紙22の表面に転移されて、2
色目の赤色インキによる赤色の印刷画像が形成される。
ラ9bとの接触部では、先に黒色の印刷された画像位置
と同じ位置関係で赤色の印刷がされることになる。な
お、プレスローラ9bは、版胴1bの外周面上から突出
しているクランパ5bとの干渉を避けるために、印刷中
に版胴1bの外周面から離間するようになっているが、
印刷用紙22の先端が印刷部へ進入する前には版胴1b
の外周面に接触して押圧している状態となっている。
用紙22は、その先端がエアーナイフ7bの先端近傍の
所までくると、エアーナイフ7bが版胴1bの回転動作
と同期してエアーナイフ軸8bを中心に回転して版胴1
bの外周面に接近すると同時に、エアーナイフ7bの先
端から吹き出る圧縮空気流によって、印刷用紙22の先
端が版胴1bから分離・剥離される。エアーナイフ7b
により分離・剥離された印刷済みの印刷用紙22は、排
紙装置35によってさらに用紙搬送方向Xの下流側に位
置する排紙トレイ37へ搬送される。
れる空気は、エアーナイフ7bの左上方から印刷済みの
印刷用紙22の表面へと吹き付けられる。これは、印刷
済みの印刷用紙22の搬送ベルト40からの浮き上がり
防止のためと印刷画像のインキ乾燥の促進のためでもあ
る。ジャンプ台40Aは、印刷済みの印刷用紙22の中
央部位を略U字状に撓ませて、いわゆる排紙の腰付けを
して排紙トレイ37上に整然と排出積載する機能を有す
る。
印刷済みの印刷用紙22は、吸引用ファン36の作動に
より吸引されつつ、また送風ファン34の回転により送
られる空気によって印刷済みの印刷用紙22の搬送ベル
ト40からの浮き上がり防止が図られながら搬送ベルト
40に吸着され、この搬送ベルト40の反時計回り方向
の回転により、またジャンプ台40Aによる排紙の腰付
けがされながら排紙トレイ37上に順次整然と排出積載
される。このようにしていわゆる「版付け」、あるいは
「試し刷り」が終了する。
べる。例えば、図9に示すように、版胴1a上に巻装さ
れたマスタ33aの製版画像と、印刷物22の印刷画像
22Gが印刷物22の天地方向(用紙搬送方向Xの上流
側である後方向および下流側である前方向)に対して中
央に位置する状態、換言すれば印刷物22の前側でもあ
る上余白と後側でもある下余白の長さとが等しい印刷状
態のときには、移動量表示部199が0を示している状
態にあるものとする。図9ないし図11において、各版
胴1a,1bの側面に表示してある半径状の線分は、各
版胴1a,1bにおける印刷回転方向の位相状態を表す
ための画像領域先端1Gを示している。そして、試し印
刷キー172を押下して試し印刷をして、その印刷物2
2を確認した結果、版胴1a側に対応する印刷画像22
Gのみを印刷用紙22の前側(天側でもある)にあと7
mm移動しないといけないことがわかったとする。
ルーチンのプログラムにしたがって動作を行なう。ま
ず、天地版胴選択キー190aを押下して版胴1aを選
択し、その天地移動手段145aの天地駆動モータ14
8aを起動設定状態とする(ステップS1およびS2参
照)。次いで、ステップS3に進んで、版胴天地移動設
定処理を行なう。すなわち、天移動量設定キー191を
押すと、発光部天197が点灯して移動量表示部199
が移動量をmm単位で表示するので、その表示が1から
順に7になるまで押し続け、7になったら天移動量設定
キー191から手を離せば、版胴1aの天方向の移動が
停止し、版胴1aは、図11に示すように天方向に7m
m移動される。
2では次の制御動作が行われる。天地版胴選択キー19
0aからの信号に基づいて、天地移動手段145aの天
地駆動モータ148aを起動させると共に、天移動量設
定キー191からの信号を受けたCPU201からの指
令信号により、天移動量設定キー191が押されている
間、天地駆動モータ148aが回転駆動されることによ
り、その回転駆動力がピニオン147aへ伝達され、ピ
ニオン147aの回転運動がスライダアーム146aの
ラック149aで直線運動に変換され、ラック149a
が矢印下方向Dに移動されることによってスライダアー
ム146a、移動上プーリ150aおよび移動下プーリ
151aもベルト135aを介して矢印下方向Dに一緒
に変位される。これにより、ベルト135aおよび版胴
プーリ137aは時計回り方向に回転され、ドラムギヤ
67は反時計回り方向に回転されるので、版胴1aの位
相は印刷回転方向にその位相を進めた状態、すなわち天
方向に移動され、印刷画像22G位置が印刷物の前側方
向へ移動される。
1aの印刷回転方向に元の位相状態から偏倚されること
となる。上記動作と逆に、ラック149aが矢印上方向
Uに移動されると、版胴1aは逆に元の位相状態から偏
倚されることとなる。
給紙プーリ142aはロック状態にあり、版胴1aや版
胴1b側は相対的に負荷が軽い状態にある。またこの
時、CPU201からの指令信号により、電磁クラッチ
132aのみがオンして給紙駆動軸141と給紙プーリ
142aとが接続された状態にあり、電磁クラッチ13
2bはオフしていて給紙駆動軸141と給紙プーリ14
2bとが断続された状態にある。
転位置検知センサ96aが検知してCPU201へその
信号を送信し、CPU201はその信号に応じて印刷用
紙22への印刷画像22Gの移動量であるmm単位に換
算して移動量表示部199がそれを表示する。こうし
て、版胴1aの方が図11においてその印刷回転方向に
位相を進めることになる。次いで、試し印刷キー172
を押下して試し印刷を行って、印刷物22に対する印刷
画像22Gの天方向への所望した移動内容を確かめる。
ー172を押下して試し印刷をして、その印刷物22を
確認した結果、版胴1b側に対応した印刷画像22Gの
みを後側(地側でもある)にあと5mm移動しないとい
けないことがわかったとする。
ルーチンのプログラムにしたがって動作を行なう。すな
わち、天地版胴選択キー190bを押下して版胴1bを
選択し、その天地移動手段145bの天地駆動モータ1
48bを起動設定状態とする。次いで、地移動量設定キ
ー192を押す。すると、発光部地198が点灯して移
動量表示部199が移動量をmm単位で表示するので、
その表示が1から順に5になるまで押し続け、5になっ
たら地移動量設定キー192から手を離せば、版胴1b
の地方向の移動が停止し、上記と同様の動作を経過し
て、版胴1bは、図10に示すように地方向に5mm移
動される。
2では次の制御動作が行われる。天地版胴選択キー19
0bからの信号に基づいて、天地移動手段145bの天
地駆動モータ148bを起動させると共に、地移動量設
定キー192からの信号を受けたCPU201からの指
令信号により、地移動量設定キー192が押されている
間、天地駆動モータ148bが回転駆動されることによ
り、その回転駆動力がピニオン147bへ伝達され、ピ
ニオン147bの回転運動がスライダアーム146bの
ラック149bで直線運動に変換され、ラック149b
が矢印上方向Uに移動されることによってスライダアー
ム146b、移動上プーリ150bおよび移動下プーリ
151bもベルト135bを介して矢印上方向Uに一緒
に変位される。これにより、ベルト135bおよび版胴
プーリ137bは反時計回り方向に回転され、ドラムギ
ヤ67は時計回り方向に回転されるので、版胴1aの位
相は印刷回転方向にその位相を遅らせた状態、すなわち
地方向に移動され、印刷画像22G位置が印刷物の後側
方向へ移動される。
り、電磁クラッチ132bのみがオンして給紙駆動軸1
41と給紙プーリ142bとが接続された状態にあり、
電磁クラッチ132aはオフしていて、給紙駆動軸14
1と給紙プーリ142aとが断続された状態にある。
式孔版印刷装置500を構成する各版胴1a,1bのう
ちの版胴1aまたは1bを個別に選択することにより、
あるいは同時多色印刷装置を構成する版胴全てに対して
個別の版胴を選択してその天地移動の設定が行える。つ
まり、印刷用紙22に対して各版胴1a,1bの印刷回
転方向の位相を変更することにより、各版胴1a,1b
の印刷開始位置(各版胴1a,1bの画像領域先端1G
で示されている)を印刷用紙22の前側に移動させて印
刷を行なうと、印刷画像22Gは印刷用紙22に対して
前側、換言すれば天側に移動して印刷される。これとは
逆に、各版胴1a,1bの印刷開始位置を印刷用紙22
の後側に移動させて印刷を行なうと、印刷画像22Gは
印刷用紙22に対して後側、換言すれば地側に移動して
印刷される。
キー173で印刷枚数を設定し、印刷スタートキー17
1を押下すると上記試し刷りと同様の工程で、給紙、印
刷および排紙の各工程が設定した印刷枚数分繰り返して
行なわれ、孔版印刷の全工程が終了する。
えや、各版胴1a,1bの間に詰まってジャムした印刷
用紙22あるいはマスタ33a,33bのジャム処理あ
るいは清掃等のために、各ドラムユニット100a,1
00bを本体フレーム501から同時的に離脱する場合
がある。以下、各ドラムユニット100a,100bを
本体フレーム501から同時的に離脱することにより、
各版胴1a,1bを本体フレーム501から同時的に離
脱する同時離脱モード時の動作について述べる。この場
合は、図12に示す同時離脱モード設定ルーチンのプロ
グラムにしたがって動作を行なう。
5を押すと(ステップS4)、各版胴1a,1bを本体
フレーム501から同時的に離脱する同時離脱モードが
設定され、同時離脱モード設定処理(ステップS5)を
行なう。すなわち、ドラム離脱キー195を押すことに
より同時離脱モード信号が生成され、版胴移動制御装置
200に同時離脱モード信号が送信される。そして、版
胴移動制御装置200のCPU201が上記同時離脱モ
ード信号を取り込むと同時に、CPU201がホームポ
ジションセンサ70aおよび版胴回転位置検知センサ9
6aからの信号に基づいて、CPU201からメインモ
ータ131および各電磁クラッチ132a,132bに
次の動作を行なうように指令信号が送信される。
2bが共にオンすることにより、給紙駆動軸141と各
給紙プーリ142a,142bとがそれぞれ接続された
状態となる。この後、メインモータ131は、版胴駆動
機構130のベルト135aを駆動して版胴1aを図1
のホームポジションを占める位置へ回転移動させるべく
回転駆動され、これに連動して版胴駆動機構130のベ
ルト135bを駆動して版胴1bを図1に示す版胴1a
に対して所定の初期位相差を持った真下近傍の位置へ回
転移動させるべく回転駆動される。これにより、版胴1
aは離脱可能なホームポジションに停止され、版胴1b
は、図1に示すように版胴1aの停止位置に対して予め
設けられた初期位相差分ずれた所定の位置に停止され
る。
aを駆動して版胴1aを図1のホームポジションを占め
る位置へ回転移動させるようなメインモータ131の回
転駆動動作は、版胴1aがホームポジションにある状態
をマシンの通常停止状態とすることにより、不要とする
こともできる。
ることにより、給紙駆動軸141と給紙プーリ142a
とが断続された状態となる。この時、電磁クラッチ13
2bはオンされたままで給紙駆動軸141と給紙プーリ
142bとが接続された状態にあって、負荷の重い給紙
駆動軸141側の給紙プーリ142bはロック状態とな
っている。なおこの時、各版胴1a,1bの位置が離脱
前位置として、RAM202により記憶される。
て、版胴1bがホームポジションを占めるように、天地
移動手段145bの天地駆動モータ148bが回転駆動
される。そして、ホームポジションセンサ70bおよび
版胴回転位置検知センサ96bからの信号に基づいて、
CPU201が天地駆動モータ148bを駆動制御する
ことにより、版胴1bは上記したと同様の天地移動動作
によってホームポジションに移動され停止される。これ
と同時に、各電磁クラッチ132a,132bが共にオ
フすることにより、メインモータ131および給紙駆動
軸141による各版胴1a,1bに対するロック負荷状
態が解除されるが、各ギヤ噛合部および駆動部分による
機械的な抵抗があるため、各版胴1a,1bがホームポ
ジションからずれたりするようなことはない。
ションに停止した状態で、各ドラムユニット100a,
100bの本体フレーム501からの離脱操作が行なわ
れる。この離脱操作は、例えば、前取っ手63の把持操
作に連動した図示を省略したロック解除レバーの解除操
作や上記ストッパー機構の解除操作等を行ないながら、
着脱手段50aを介して、ドラムユニット100aを本
体フレーム501の着脱口501aから引き出すことに
より行なわれる。これにより、上記したドラムギヤ67
と駆動ギヤ139aとのホームポジションにおける噛合
解除がなされると共に、ドラムユニット100aを装置
本体から容易に離脱することができる。
100bを装置本体に装着したときには、各ドラムユニ
ット100a,100bの装着操作に連動して、例えば
上記ロック解除レバーに設けられた解除スイッチ(図示
せず)がオフし、この解除スイッチから版胴移動制御装
置200に版胴装着信号が送信される。そして、版胴移
動制御装置200のCPU201は上記版胴装着信号に
基づいて、次のような指令動作を行なう。すなわち、電
磁クラッチ132bがオンされることにより、給紙駆動
軸141と給紙プーリ142bとが接続された状態にな
る。この時、電磁クラッチ132aはオフされたままと
なっている。
て、天地駆動モータ148bが駆動制御されることによ
って、RAM202が予め記憶していた版胴1bの離脱
前天地移動位置に版胴1bが自動的に移動されることと
なる。
32a,132bを用いたが、これは必ずしも必要なも
のではなく、例えば版胴1aおよび版胴1bの何れか一
方のみを回転駆動させて単色機として使用するような必
要がなく、かつ、版胴1aおよび版胴1bの何れか一方
のみを天地移動させたりするような場合、換言すれば版
胴1aおよび版胴1bの両方共に回転駆動させたり、版
胴1aおよび版胴1bの何れか一方のみを天地移動させ
たりする場合には、給紙駆動軸141およびメインモー
タ131のロック負荷作用を利用することで、各電磁ク
ラッチ132a,132bを除去した構成であってもよ
い。
形態(以下、単に「実施形態2」という)について説明
する。図1および図13において、符号600は、実施
形態2における複胴式孔版印刷装置を示す。この複胴式
孔版印刷装置600は、実施形態1の複胴式孔版印刷装
置500に対して、第1の天地移動調整手段112に代
えて第2の天地移動調整手段212(以下、単に「天地
移動調整手段212」というときがある)を有するこ
と、および版胴駆動機構130に代えて図13に示す版
胴駆動機構230を有すること、操作パネル170に代
えて図14に示す操作パネル270を有すること、およ
び第1の制御手段としての版胴移動制御装置200に代
えて図15に示す第2の制御手段としての版胴移動制御
装置300を有することが主に相違する。
印刷装置500と同様に、着脱手段50a,50b、ド
ラムユニット100a,100b、ホームポジションセ
ンサ70a,70b、版胴回転位置検知センサ96a,
96bおよびドラム離脱キー195等を有している。
に、自身の出力軸131aに固設されたメイン駆動ギヤ
231を有するメインモータ131と、奥側の本体フレ
ーム501に軸受(図示せず)を介して回動自在に支持
された駆動軸134aに電磁クラッチ232aを介して
固設されメイン駆動ギヤ231と噛合すると共に、版胴
1a側のドラムギヤ67と選択的に噛合する駆動ギヤ1
39aと、この駆動ギヤ139aに一体的に形成された
版胴プーリ137aと、奥側の本体フレーム501に軸
受(図示せず)を介して回動自在に支持された駆動軸1
34bに電磁クラッチ232bを介して固設され版胴1
b側のドラムギヤ67と選択的に噛合する駆動ギヤ13
9bと、この駆動ギヤ139bに一体的に形成された版
胴プーリ137bと、天地移動手段245を経由して版
胴プーリ137aと版胴プーリ137bとの間に掛け渡
されているベルト135とから主に構成されている。
ム501の不動部材に固設されていて、その出力軸13
1aは奥側の本体フレーム501に軸受(図示せず)を
介して回動自在に支持されている。
Xにおける下流側に配置された下流位版胴1bをして、
用紙搬送方向Xの上流側に下流位版胴1bに相隣って配
置された上流位版胴1aに対してのみ、印刷用紙22に
対する印刷画像位置の天地移動調整を行なわせる機能・
構成を有する。下流位版胴1bは、実施形態1の第2版
胴1bと同様の構成を有し、以下、単に「版胴1b」と
いうときがある。これと同様に、上流位版胴1aは、実
施形態1の第1版胴1aと同様の構成を有し、以下、単
に「版胴1a」というときがある。
してのみ機能する、版胴1bの回転方向の位相を変える
ための図13に示す第2の天地移動手段245(以下、
単に「天地移動手段245」という)と、版胴1bの天
地移動量を設定するための天地移動量設定手段としての
図15に示す天移動量設定キー191および地移動量設
定キー192と、天移動量設定キー191または地移動
量設定キー192からの信号に応じて天地移動手段24
5をしてその版胴1bを所定の天地移動量移動させるた
めの第2の天地移動制御手段を兼ねている版胴移動制御
装置300とから主に構成される。
る各天地移動手段145a,145bと類似する構成を
有しているため、各天地移動手段145a,145bの
構成部品の各同一符号の末尾の符号aまたはbを適宜削
除することで、実施形態1における各天地移動手段14
5a,145bと区別することとし、以下簡明に説明す
る。
に、上記した版胴プーリ137aと、上記した版胴プー
リ137bと、版胴プーリ137aと版胴プーリ137
bとの間に昇降自在に設けられたスライダアーム146
と、奥側の本体フレーム501に回動自在に支持され天
地駆動モータ148により駆動されるピニオン147
と、このピニオン147と噛合するスライダアーム14
6の一側端に形成されたラック149と、スライダアー
ム146の上下端部に植設された各軸152を介して回
動自在に取り付けられた一対の移動上プーリ150、移
動下プーリ151と、奥側の本体フレーム501に植設
された4つの支持軸157に回動自在に取り付けられス
ライダアーム146を挾んで上下にそれぞれ設けられた
4つの固定プーリ153,154,155,156と、
版胴プーリ137a、版胴プーリ137b、移動上プー
リ150、移動下プーリ151および4つの固定プーリ
153,154,155,156に掛け渡されたベルト
135とから主に構成される。
6hが形成されている。スライダアーム146は、奥側
の本体フレーム501に植設された上下一対の支持軸1
57を介してスライド可能に支持されると共に、奥側の
本体フレーム501に固定されているガイド部材(図示
しない)により昇降スライド可能に支持されている。
45を構成する上記ベルト135は、歯付きベルトを用
いており、また各プーリ137a,137b、150、
151,153,154,155,156等も歯付きプ
ーリを用いている。図13においては、奥側の本体フレ
ーム501および上記した各軸受等を全て省略して描い
てある。
に、実施形態1における操作パネル170に対して、天
地版胴選択キー190a、190bを除去したことのみ
相違する。なお、天地版胴選択キー190a、190b
とはその機能を異にするが、例えば同時2色印刷を行な
わずに単色の印刷を行なう場合等において、一色目およ
び2色目の版胴1a,1bの何れか一方を選択して回転
駆動させるときに使用する版胴選択キーを設けてもよい
ことはいうまでもない。
00の要部の制御構成を簡単に述べる。版胴移動制御装
置300は、実施形態1における版胴移動制御装置20
0に対して、CPU201に代えてCPU301を有す
ること、RAM202に代えてRAM302を有するこ
と、ROM203に代えてROM303を有するマイク
ロコンピュータを具備している点のみ相違する。
よび版胴回転位置検知センサ96a,96bからのデー
タ信号は、版胴移動制御装置300のCPU301に送
信される。操作パネル270の各種キー、すなわち試し
印刷キー172、天移動量設定キー191、地移動量設
定キー192およびドラム離脱キー195からのオン/
オフ信号やデータ信号は、版胴移動制御装置300のC
PU301に送信される。そして、版胴移動制御装置3
00のCPU301からは、天地駆動モータ148、電
磁クラッチ232a,232b、ディスプレイ196に
各種指令信号が送信される。
は、各版胴1a,1bを本体フレーム501内から離脱
するとき、ドラム離脱キー195からの同時離脱モード
信号に基づいて、版胴駆動機構230のメインモータ1
31を駆動制御して版胴1aをホームポジションに自動
的に移動させると共に、天地移動手段245の天地駆動
モータ148を駆動制御して版胴1bをホームポジショ
ンに自動的に移動させる第2の制御手段としての機能を
有する。
天移動量設定キー191または地移動量設定キー192
からの信号に応じて、天地移動手段245の天地駆動モ
ータ148を駆動制御してその版胴1bを所定の天地移
動量移動させるための第2の天地移動制御手段としての
機能を有する。
を本体フレーム501に装着したとき、ホームポジショ
ンセンサ70a,70bおよび版胴回転位置検知センサ
96a,96bからの信号に基づいて、天地駆動モータ
148を駆動制御して、RAM302が記憶している各
版胴1a,1bの離脱前天地移動位置に各版胴1a,1
bを自動的に移動させる機能を有する。
天地駆動モータ148、電磁クラッチ232a,232
b、およびディスプレイ196を駆動制御するためのデ
ータあるいは後述するフローチャートに示されている動
作を行うためのプログラムが予め記憶されている。RA
M302では、上記各センサ等からのデータ信号を一時
記憶したりする。またRAM302は、各ドラムユニッ
ト100a,100bが本体フレーム501内に装着さ
れていた各版胴1a,1bの脱着前天地移動位置を記憶
する記憶手段としての機能を有している。
装置500の動作と相違する点を中心に複胴式孔版印刷
装置600の動作を説明する。排版工程、原稿読み取り
動作、製版・給版工程、印刷工程および排紙工程は、実
施形態1における複胴式孔版印刷装置500のそれと同
様に順次行なわれる。実施形態1と同様に、版胴1aと
版胴1bとは、黒と赤の画像の基準位置が印刷用紙22
上で同じになるように上記した理由に基づき、予め初期
位相差が設けられている。
べる。例えば、図9に示す各版胴1a,1bの位相が標
準の場合において、移動量表示部199が0を示してい
る状態にあるものとする。試し印刷キー172を押下し
て試し印刷をして、その印刷物22を確認した結果、版
胴1b側に対応する印刷画像22Gのみを印刷用紙22
の前側(天側でもある)にあと7mm移動しないといけ
ないことがわかったとする。
ルーチンのプログラムにしたがって動作を行なう。天移
動量設定キー191を押すと、発光部天197が点灯し
て移動量表示部199が移動量をmm単位で表示するの
で、その表示が1から順に7になるまで押し続け、7に
なったら天移動量設定キー191から手を離せば、版胴
1bの天方向の移動が停止し、版胴1bは、図11に示
すように天方向に7mm移動される。
2では次の制御動作が行われる。天移動量設定キー19
1からの信号を受けたCPU301からの指令信号によ
り、天移動量設定キー191が押されている間、天地駆
動モータ148が回転駆動されることにより、その回転
駆動力がピニオン147へ伝達され、ピニオン147の
回転運動がスライダアーム146のラック149で直線
運動に変換され、図16に示すように、ラック149が
矢印下方向Dに移動されることによってスライダアーム
146、移動上プーリ150および移動下プーリ151
もベルト135を介して矢印下方向Dに一緒に変位され
る。これにより、ベルト135および版胴プーリ137
bは反時計回り方向に回転され、ドラムギヤ67は時計
回り方向に回転されるので、版胴1bの位相は印刷回転
方向にその位相を進めた状態、すなわち天方向に移動さ
れ、印刷画像22G位置が印刷物の前側方向へ移動され
ることとなる。
1bの印刷回転方向に元の位相状態から偏倚されること
となる。上記動作と逆に、ラック149が矢印上方向U
に移動されると、版胴1bは逆に元の位相状態からその
位相が遅れた状態に偏倚されることとなる。
いるとき、換言すれば天移動量設定キー191が押され
ていて天地駆動モータ148が回転駆動されている時、
CPU301からの指令信号により、両電磁クラッチ2
32a,232bが共にオンして各版胴プーリ137
a,137bと各駆動ギヤ139a,139bとが接続
された状態にある。これにより、版胴1a側は、その版
胴プーリ137a、駆動ギヤ139aおよびドラムギヤ
67が接続されていて、しかもメインモータ131の電
気的なロック状態によって、版胴1b側に対して相対的
に負荷の重いロック・固定状態となっているので、回転
するようなことはなく、例えば図16に示すホームポジ
ションに保持されたままである。
転位置検知センサ96bが検知してCPU301へその
信号を送信し、CPU301はその信号に応じて印刷用
紙22への印刷画像22Gの移動量であるmm単位に換
算して移動量表示部199がそれを表示する。こうし
て、版胴1bの方が図11においてその印刷回転方向に
位相を進めることになる。次いで、試し印刷キー172
を押下して試し印刷を行って、印刷物22に対する印刷
画像22Gの天方向への所望した移動内容を確かめる。
は、図16に示すように、版胴1a側をホームポジショ
ンに停止させた位置状態で行なうことが望ましいが、こ
れに限らず、版胴1a側がどのような回転位置にあって
も各版胴1a,1bの回転位置が検知されている状態に
あっては行なうことができる。
Gの最終的な天地移動調整、すなわち上記した天地移動
調整手段212の動作によって、版胴1aによる黒の画
像の基準位置と版胴1bによる赤の画像の基準位置とが
印刷用紙22上で同じとなって位置合わせができたとき
であって、印刷用紙22の用紙搬送方向Xにおける上余
白および下余白の調整だけが残っているような場合は、
以下のように行なってもよい。第1の方式としては、各
電磁クラッチ232a,232bをオンにした接続状態
で、メインモータ131を回転駆動させることにより各
版胴1a,1bを同方向に回転させて、印刷用紙22に
対する2色画像の上余白または下余白の調整を行なって
もよい。この方式では、版胴1a,1bを同方向に同位
相量回転させる設定を行なうための版胴同時回転キー等
を備えた、図14に示したディスプレイ196に類似し
た構成を付設することが望ましい。第2の方式として
は、レジストローラ対29,30の回転開始タイミング
を変えることで、印刷用紙22に対する2色画像の上余
白または下余白の調整を行なってもよい。
ンキー173で印刷枚数を設定し、印刷スタートキー1
71を押下すると上記試し刷りと同様の工程で、給紙、
印刷および排紙の各工程が設定した印刷枚数分繰り返し
て行なわれ、孔版印刷の全工程が終了する。
えや、各版胴1a,1bの間に詰まってジャムした印刷
用紙22あるいはマスタ33a,33bのジャム処理あ
るいは清掃等のために、各ドラムユニット100a,1
00bを本体フレーム501から同時的に離脱する場合
がある。以下、各ドラムユニット100a,100bを
本体フレーム501から同時的に離脱することにより、
各版胴1a,1bを本体フレーム501から同時的に離
脱する同時離脱モード時の動作について述べる。この場
合は、実施形態1と同様の図12に示す同時離脱モード
設定ルーチンのプログラムにしたがって実施形態1と一
部相違する動作を行なう。
5を押すと(ステップS4)、各版胴1a,1bを本体
フレーム501から同時的に離脱する同時離脱モードが
設定され、同時離脱モード設定処理(ステップS5)を
行なう。すなわち、ドラム離脱キー195を押すことに
より同時離脱モード信号が生成され、版胴移動制御装置
300に同時離脱モード信号が送信される。そして、版
胴移動制御装置300のCPU301が上記同時離脱モ
ード信号を取り込むと同時に、CPU301がホームポ
ジションセンサ70bおよび版胴回転位置検知センサ9
6bからの信号に基づいて、CPU301からメインモ
ータ131および各電磁クラッチ132a,132bに
次の動作を行なうように指令信号が送信される。
2bが共にオンすることにより、各版胴プーリ137
a,137bと各駆動ギヤ139a,139bとが接続
された状態となる。この後、メインモータ131は、版
胴駆動機構230のベルト135を駆動して版胴1aを
図13および図16のホームポジションを占める位置
へ、版胴1bを版胴1aに対して所定の初期位相差を持
った実線および仮想線で示す位置へ回転移動させるべく
回転駆動制御される。これにより、版胴1aは離脱可能
なホームポジションに停止され、版胴1bは、版胴1a
の停止位置に対して予め設けられた初期位相差分ずれた
位置である、図16において版胴1bのクランパ5bが
仮想線で示されている所定の位置に停止される。なおこ
の時、各版胴1a,1bの位置が離脱前位置として、R
AM202により記憶される。
て、図16に示されている版胴1bの離脱前位置から、
版胴1bがホームポジションを占めるように、天地移動
手段245の天地駆動モータ148が回転駆動される。
そして、ホームポジションセンサ70bおよび版胴回転
位置検知センサ96bからの信号に基づいて、CPU3
01が天地駆動モータ148を駆動制御することによ
り、版胴1bは上記したと同様の天地移動動作によって
ホームポジションに自動的に移動され停止される。これ
と同時に、各電磁クラッチ132a,132bが共にオ
フすることにより、メインモータ131による版胴1b
に対するロック負荷状態が解除されるが、各ギヤ噛合部
および駆動部分による機械的な抵抗があるため、各版胴
1a,1bがホームポジションからずれたりするような
ことはない。
よる版胴1bのホームポジション移動時においては、版
胴1a側は、その版胴プーリ137a、駆動ギヤ139
aおよびドラムギヤ67が接続されていて、しかもメイ
ンモータ131の電気的なロック状態によって、版胴1
b側に対して相対的に負荷の重いロック・固定状態とな
っているので、回転するようなことはなく、図16に示
すホームポジションに保持されたままで行なわれる。
ションに停止した状態で、各ドラムユニット100a,
100bの本体フレーム501からの離脱操作が、実施
形態1と同様に行なわれる。
100bを装置本体に装着したときには、各ドラムユニ
ット100a,100bの装着操作に連動して、例えば
上記ロック解除レバーに設けられた解除スイッチ(図示
せず)がオフし、この解除スイッチから版胴移動制御装
置300に版胴装着信号が送信される。そして、版胴移
動制御装置300のCPU301は上記版胴装着信号に
基づいて、次のような指令動作を行なう。すなわち、両
電磁クラッチ232a,232bが共にオンすることに
より、各版胴プーリ137a,137bと各駆動ギヤ1
39a,139bとが接続された状態となる。
て、天地駆動モータ148が上記したと逆方向(図13
においてスライダアーム146が図中上方向Uに移動さ
れる方向)に駆動制御されることによって、RAM30
2が予め記憶していた版胴1bの離脱前天地移動位置
(図16に仮想線で示すような版胴1bのクランパ5b
が略真下を占める位置)に版胴1bが自動的に移動され
ることとなる。
32a,232bを用いたが、これは必ずしも必要なも
のではなく、例えば版胴1aおよび版胴1bの何れか一
方のみを回転駆動させて単色機として使用する必要がな
いような場合、換言すれば版胴1aおよび版胴1bの両
方共に回転駆動させたり、版胴1bのみを天地移動させ
たりする場合には、版胴1a側におけるメインモータ1
31の電気的なロック負荷作用を利用することで、各電
磁クラッチ132a,132bを除去した構成とするこ
ともできる。
実施形態2とを組合わせた実施形態も勿論構成可能であ
る。この場合、実施形態2の天地移動手段245に実施
形態1の天地移動手段145a,145bを付加すると
共に、適宜の電磁クラッチを付加することにより、両方
の実施形態の利点を得ることができる。
する上記各装置等の構成およびその配置状態は、あくま
でもその一例を示したものであり、他の周知の装置およ
び種々の配置状態をもって構成してもよいことはいうま
でもない。例えば、エアーナイフ7a,7bの他に、各
版胴1a,1bの外周面近傍に揺動自在な周知の排紙剥
離爪のみを用いた装置もある。
記したような感熱デジタル製版一体型孔版印刷装置を構
成するものに限らず、例えば各版胴1a,1bが上記し
たようなドラムユニット100a,100bを構成して
いて本体フレーム501から着脱自在な構成を有するも
のにあっては、上記本体フレーム501と別体に配設さ
れた製版給版装置あるいは排版装置(共に図示せず)に
よってマスタを製版し給版したり、あるいは使用済みの
マスタを各版胴1a,1bの外周面から剥離し排版した
りしてもよく、各製版装置41a,41bおよび各排版
装置42a,42bを上記本体フレーム501に必ずし
も具備していなくてもよいといえる。また、製版するた
めのデータは、上記したように原稿読取装置で読み取っ
たデータでもあるいはコンピュータ等で作成されたデー
タであってもよい。
a,1bに対する天地移動手段145a,145bの各
支持軸157a,157bの配設位置関係や、図13に
おける各版胴1a,1bに対する天地移動手段245の
各支持軸157の配設位置関係は、各天地移動手段14
5a,145b,245の構成を簡明にするため実際よ
りも用紙搬送方向Xに引き延ばして誇張して描いてお
り、実際には図1における各版胴1a,1bの配設位置
に対して配設されていることは言うまでもない。
ョンを本体フレーム501に対して各版胴1a,1bの
略真上としたが、これに限らず、全体の装置間で統一さ
れていれば任意の位置であってもよい。
特定の実施形態等について説明したが、本発明の構成
は、上述した各実施形態1および2等に限定されるもの
ではなく、これらを適宜組合わせて構成してもよく、本
発明の範囲内において、その必要性及び用途等に応じて
種々の実施形態や実施例を構成し得ることは当業者なら
ば明らかである。
記載の発明によれば、装置本体に対してそれぞれ着脱自
在な複数の版胴を有し、各版胴の回転方向の位相を変え
ることにより、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移
動調整を各版胴毎に行なうための第1の天地移動調整手
段と、各版胴を装置本体内から同時的に離脱する同時離
脱モードを設定する同時離脱モード設定手段と、同時離
脱モード設定手段からの同時離脱モード信号に基づい
て、第1の天地移動調整手段をして各版胴を離脱位置に
それぞれ自動的に移動させる第1の制御手段とを具備す
ることにより、各版胴を装置本体内から離脱するとき、
同時離脱モード設定手段によって同時離脱モードを設定
すると、第1の制御手段が同時離脱モード設定手段から
の同時離脱モード信号に基づいて、第1の天地移動調整
手段をして各版胴を離脱位置にそれぞれ自動的に移動さ
せるので、各版胴を装置本体から同時的に離脱すること
ができる。
離脱位置(例えばホームポジション)に戻した上で離脱
するような繁雑な作業をすることなく、同時離脱モード
設定手段によって同時離脱モードを設定するという簡単
な操作を行なうだけで、複数の版胴を、各離脱位置に自
動的に移動して装置本体内から同時的に容易に離脱する
ことができるので、インキの色替え時において、4色印
刷をするようなときに1色目および2色目の版胴を両方
同時に交換したい場合や、各版胴間に詰まってジャムし
た印刷用紙やマスタのジャム処理あるいは清掃等のため
に、各版胴を装置本体から同時的に離脱する場合などに
大変便利である。また、第1の天地移動調整手段を有す
ることにより、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移
動調整を各版胴毎に個別に行い、同時多色印刷時等にお
ける印刷画像の天地方向の位置合わせを、繁雑な作業を
行うことなく、また作業時間を掛けることなく1枚給紙
毎に容易に行うことができる。
置本体に対してそれぞれ着脱自在な複数の版胴を有し、
各版胴が装置本体内にあるとき、各版胴同士の間には予
め初期位相差がそれぞれ設けられており、各版胴が装置
本体内から離脱されるとき、各版胴は各ホームポジショ
ンでのみ離脱可能であり、各版胴の位相を変えることに
より、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を
各版胴毎に行なうための第1の天地移動調整手段と、各
版胴を装置本体内から同時的に離脱する同時離脱モード
を設定する同時離脱モード設定手段と、同時離脱モード
設定手段からの同時離脱モード信号に基づいて、第1の
天地移動調整手段をして各版胴を各ホームポジションに
自動的に移動させる第1の制御手段とを具備することに
より、各版胴を装置本体内から離脱するとき、同時離脱
モード設定手段によって同時離脱モードを設定すると、
第1の制御手段が同時離脱モード設定手段からの同時離
脱モード信号に基づいて、第1の天地移動調整手段をし
て各版胴を各ホームポジションに自動的に移動させるの
で、各版胴を装置本体から同時的に離脱することができ
る。
ホームポジションに戻した上で離脱するような繁雑な作
業をすることなく、同時離脱モード設定手段によって同
時離脱モードを設定するという簡単な操作を行なうだけ
で、複数の版胴を、各ホームポジションに自動的に移動
して装置本体内から同時的に容易に離脱することができ
るので、インキの色替え時において、4色印刷をするよ
うなときに1色目および2色目の版胴を両方同時に交換
したい場合や、各版胴間に詰まってジャムした印刷用紙
やマスタのジャム処理あるいは清掃等のために、各版胴
を装置本体から同時的に離脱する場合などに大変便利で
ある。また、第1の天地移動調整手段を有することによ
り、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を各
版胴毎に個別に行い、同時多色印刷時等における印刷画
像の天地方向の位置合わせを、繁雑な作業を行うことな
く、また作業時間を掛けることなく1枚給紙毎に容易に
行うことができる。
版胴の回転位置を検知する回転位置検知手段と、各版胴
の離脱前天地移動位置を記憶する記憶手段とを具備し、
第1の制御手段は、各版胴を装置本体に装着したとき、
各回転位置検知手段からの信号に基づいて、第1の天地
移動手段をして記憶手段が記憶している各版胴の離脱前
天地移動位置に各版胴を自動的に移動させることによ
り、各版胴を装置本体に装着後、各版胴を離脱前天地移
動位置に手動で戻すような繁雑な作業をすることなく、
各版胴を装置本体に対して容易に装着することができ
る。
置本体に対してそれぞれ着脱自在な複数の版胴を有し、
各版胴が装置本体内にあるとき、各版胴同士の間には予
め初期位相差がそれぞれ設けられており、各版胴が装置
本体内から離脱されるとき、各版胴は各ホームポジショ
ンでのみ離脱可能であり、印刷用紙の搬送方向における
下流側の下流位版胴は、該搬送方向の上流側に隣る上流
位版胴に対して、印刷用紙に対する印刷画像位置の天地
移動調整を行なうように機能する第2の天地移動調整手
段と、各版胴を装置本体内から同時的に離脱する同時離
脱モードを設定する同時離脱モード設定手段と、同時離
脱モード設定手段からの同時離脱モード信号に基づい
て、上流位版胴をホームポジションに自動的に移動させ
ると共に、第2の天地移動調整手段をして下流位版胴を
ホームポジションに自動的に移動させる第2の制御手段
とを具備することにより、各版胴を装置本体内から離脱
するとき、同時離脱モード設定手段によって同時離脱モ
ードを設定すると、第2の制御手段が同時離脱モード設
定手段からの同時離脱モード信号に基づいて、上流位版
胴をホームポジションに自動的に移動させると共に、第
2の天地移動調整手段をして下流位版胴をホームポジシ
ョンに自動的に移動させるので、各版胴を装置本体から
同時的に離脱することができる。
ホームポジションに戻した上で離脱するような繁雑な作
業をすることなく、同時離脱モード設定手段によって同
時離脱モードを設定するという簡単な操作を行なうだけ
で、複数の版胴を、各ホームポジションに自動的に移動
して装置本体内から同時的に容易に離脱することができ
るので、インキの色替え時において、4色印刷をするよ
うなときに1色目および2色目の版胴を両方同時に交換
したい場合や、各版胴間に詰まったジャムした印刷用紙
やマスタのジャム処理あるいは清掃等のために、各版胴
を装置本体から同時的に離脱する場合などに大変便利で
ある。
版胴の回転位置を検知する回転位置検知手段と、各版胴
の離脱前天地移動位置を記憶する記憶手段とを具備し、
第2の制御手段は、各版胴を装置本体に装着したとき、
各回転位置検知手段からの信号に基づいて、記憶手段が
記憶している各版胴の離脱前天地移動位置に各版胴を自
動的に移動させることにより、各版胴を装置本体に装着
後、各版胴を離脱前天地移動位置に手動で戻すような繁
雑な作業をすることなく、各版胴を装置本体に対して容
易に装着することができる。
モード設定手段はキーであることにより、キーを押すと
いう簡単な操作を行なうだけで、上記請求項1および
3、2および3、請求項6および7の各効果が得られ
る。
胴式孔版印刷装置を本体フレームの手前側から見たとき
の概略的な正面図である。
動機構を本体フレームの奥側から見たときの概略的な背
面図である。
ラムユニット周りの要部の斜視図である。
駆動機構の要部の側断面図である。
る。
センサおよび遮光板を示す要部の斜視図である。
である。
のプログラムを示すフローチャートである。
の印刷画像の位置状態を表す平面図である。
場合の印刷画像の位置状態を表す平面図である。
合の印刷画像の位置状態を表す平面図である。
設定ルーチンのプログラムを示すフローチャートであ
る。
駆動機構を本体フレームの奥側から見たときの概略的な
背面図である。
る。
図である。
び同時離脱モード設定時の動作を本体フレームの手前側
から見たときの概略的な正面図である。
ホームポジションセンサ 96a,96b 回転位置検知手段を構成する版胴
回転位置検知センサ 100a,100b ドラムユニット 112 第1の天地移動調整手段 130,230 版胴駆動機構 131 メインモータ 145a,145b 第1の天地移動手段 148a,148b 第1の天地移動手段を構成する天
地駆動モータ 170,270 操作パネル 190a,190b 天地版胴選択手段としての天地版
胴選択キー 191 天地移動量設定手段としての天移
動量設定キー 192 天地移動量設定手段としての地移
動量設定キー 195 同時離脱モード設定手段としての
ドラム離脱キー 200 第1の天地移動制御手段を兼ねる
第1の制御手段としての版胴移動制御装置 202,302 記憶手段としてのRAM 212 第2の天地移動調整手段 245 第2の天地移動手段 300 第2の天地移動制御手段を兼ねる
第2の制御手段としての版胴移動制御装置 500,600 複胴式印刷装置の一例としての複
胴式孔版印刷装置 501 装置本体としての本体フレーム X 用紙搬送方向
Claims (10)
- 【請求項1】装置本体に対してそれぞれ着脱自在な複数
の版胴を有し、マスタを各版胴に巻き付け、上記各版胴
上のマスタにインキを供給して上記各版胴上のマスタに
印刷用紙を押し付けることにより連続的に印刷を行なう
複胴式印刷装置であって、 上記各版胴の回転方向の位相を変えることにより、印刷
用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記各版胴
毎に行なうための第1の天地移動調整手段と、 上記各版胴を上記装置本体内から同時的に離脱する同時
離脱モードを設定する同時離脱モード設定手段と、 上記同時離脱モード設定手段からの同時離脱モード信号
に基づいて、第1の天地移動調整手段をして各版胴を離
脱位置にそれぞれ自動的に移動させる第1の制御手段
と、 を具備することを特徴とする複胴式印刷装置。 - 【請求項2】装置本体に対してそれぞれ着脱自在な複数
の版胴を有し、マスタを各版胴に巻き付け、上記各版胴
上のマスタにインキを供給して上記各版胴上のマスタに
印刷用紙を押し付けることにより連続的に印刷を行なう
複胴式印刷装置であって、 上記各版胴が上記装置本体内にあるとき、上記各版胴同
士の間には予め初期位相差がそれぞれ設けられており、 上記各版胴が上記装置本体内から離脱されるとき、該各
版胴は各ホームポジションでのみ離脱可能であり、 上記各版胴の回転方向の位相を変えることにより、印刷
用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を上記各版胴
毎に行なうための第1の天地移動調整手段と、 上記各版胴を上記装置本体内から同時的に離脱する同時
離脱モードを設定する同時離脱モード設定手段と、 上記同時離脱モード設定手段からの同時離脱モード信号
に基づいて、第1の天地移動調整手段をして各版胴を上
記各ホームポジションに自動的に移動させる第1の制御
手段と、 を具備することを特徴とする複胴式印刷装置。 - 【請求項3】請求項1または2記載の複胴式印刷装置に
おいて、 第1の天地移動調整手段は、上記各版胴毎に設けられ
た、上記各版胴の回転方向の位相を変えるための第1の
天地移動手段と、上記各版胴を個別に選択してその天地
移動手段を起動設定するための天地版胴選択手段と、こ
の天地版胴選択手段により選択された版胴の天地移動量
を設定するための天地移動量設定手段と、上記天地版胴
選択手段からの信号に基づいて該天地版胴選択手段によ
り選択された版胴の上記天地移動手段を起動させると共
に、上記天地移動量設定手段からの信号に応じて上記天
地版胴選択手段により選択された版胴の上記天地移動手
段をしてその版胴を所定の天地移動量移動させる第1の
天地移動制御手段とを有することを特徴とする複胴式印
刷装置。 - 【請求項4】請求項1,2または3記載の複胴式印刷装
置において、 上記各版胴の回転位置を検知する回転位置検知手段と、
上記各版胴の離脱前天地移動位置を記憶する記憶手段と
を具備することを特徴とする複胴式印刷装置。 - 【請求項5】請求項4記載の複胴式印刷装置において、 第1の制御手段は、上記各版胴を上記装置本体に装着し
たとき、上記各回転位置検知手段からの信号に基づい
て、第1の天地移動手段をして上記記憶手段が記憶して
いる上記各版胴の上記離脱前天地移動位置に上記各版胴
を自動的に移動させることを特徴とする複胴式印刷装
置。 - 【請求項6】装置本体に対してそれぞれ着脱自在な複数
の版胴を有し、マスタを各版胴に巻き付け、上記各版胴
上のマスタにインキを供給して上記各版胴上のマスタに
印刷用紙を押し付けることにより連続的に印刷を行なう
複胴式印刷装置であって、 上記各版胴が上記装置本体内にあるとき、上記各版胴同
士の間には予め初期位相差がそれぞれ設けられており、 上記各版胴が上記装置本体内から離脱されるとき、該各
版胴は各ホームポジションでのみ離脱可能であり、 印刷用紙の搬送方向における下流側の下流位版胴をし
て、該搬送方向の上流側に隣る上流位版胴に対して、印
刷用紙に対する印刷画像位置の天地移動調整を行なうよ
うに機能させる第2の天地移動調整手段と、 上記各版胴を上記装置本体内から同時的に離脱する同時
離脱モードを設定する同時離脱モード設定手段と、 上記同時離脱モード設定手段からの同時離脱モード信号
に基づいて、上記上流位版胴を上記ホームポジションに
自動的に移動させると共に、第2の天地移動調整手段を
して上記下流位版胴を上記ホームポジションに自動的に
移動させる第2の制御手段と、 を具備することを特徴とする複胴式印刷装置。 - 【請求項7】請求項6記載の複胴式印刷装置において、 第2の天地移動調整手段は、上記上流位版胴に対しての
み機能する、上記下流位版胴の回転方向の位相を変える
ための第2の天地移動手段と、上記下流位版胴の天地移
動量を設定するための天地移動量設定手段と、この天地
移動量設定手段からの信号に応じて第2の天地移動手段
をして上記下流位版胴を所定の天地移動量移動させる第
2の天地移動制御手段とを有することを特徴とする複胴
式印刷装置。 - 【請求項8】請求項7記載の複胴式印刷装置において、 上記各版胴の回転位置を検知する回転位置検知手段と、
上記各版胴の離脱前天地移動位置を記憶する記憶手段と
を具備することを特徴とする複胴式印刷装置。 - 【請求項9】請求項8記載の複胴式印刷装置において、 第2の制御手段は、上記各版胴を上記装置本体に装着し
たとき、上記各回転位置検知手段からの信号に基づい
て、第2の天地移動手段をして上記記憶手段が記憶して
いる上記各版胴の上記離脱前天地移動位置に上記各版胴
を自動的に移動させることを特徴とする複胴式印刷装
置。 - 【請求項10】請求項1ないし9の何れか一つに記載の
複胴式印刷装置において、 上記同時離脱モード設定手段は、キーであることを特徴
とする複胴式印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31333597A JP3939839B2 (ja) | 1997-11-14 | 1997-11-14 | 複胴式印刷装置 |
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---|---|---|---|
JP31333597A JP3939839B2 (ja) | 1997-11-14 | 1997-11-14 | 複胴式印刷装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11138961A true JPH11138961A (ja) | 1999-05-25 |
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Family
ID=18040013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31333597A Expired - Fee Related JP3939839B2 (ja) | 1997-11-14 | 1997-11-14 | 複胴式印刷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3939839B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001191627A (ja) * | 2000-01-06 | 2001-07-17 | Tohoku Ricoh Co Ltd | 複胴式印刷装置 |
US6356293B1 (en) | 1999-06-30 | 2002-03-12 | Tohoku Ricoh Co., Ltd. | Printer including a plurality of print drums |
JP2006103255A (ja) * | 2004-10-08 | 2006-04-20 | Riso Kagaku Corp | 孔版印刷装置 |
JP4547061B2 (ja) * | 1999-06-30 | 2010-09-22 | 東北リコー株式会社 | 印刷装置 |
-
1997
- 1997-11-14 JP JP31333597A patent/JP3939839B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
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US6427586B2 (en) | 2000-01-06 | 2002-08-06 | Tohoku Ricoh Co., Ltd. | Printer with a plurality of print drums |
JP2006103255A (ja) * | 2004-10-08 | 2006-04-20 | Riso Kagaku Corp | 孔版印刷装置 |
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