JPH11209706A - 剥離ライナ及びそれを有する両面粘着テープ - Google Patents

剥離ライナ及びそれを有する両面粘着テープ

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JPH11209706A
JPH11209706A JP1878498A JP1878498A JPH11209706A JP H11209706 A JPH11209706 A JP H11209706A JP 1878498 A JP1878498 A JP 1878498A JP 1878498 A JP1878498 A JP 1878498A JP H11209706 A JPH11209706 A JP H11209706A
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徳人 柴原
Akira Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着剤製品を巻き取ってロール体とした場
合、及び柔軟性に富む弾性部材に取り付けられた場合の
ように応力がかかった場合でも粘着剤層の形状変化に追
随して、粘着剤層との間にギャップを形成しない剥離ラ
イナを提供すること。 【解決手段】 弾性体でなる第1剥離層と、該第1剥離
層の上に剥離可能に設けられた第2剥離層とを、有する
剥離ライナ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、剥離ライナ及びそ
れを有する両面粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】粘着テープのような固形の粘着剤層を有
する粘着剤製品には通常剥離ライナが取り付けられてい
る。粘着剤製品が使用されて粘着剤層が被着体に接着す
るまでは、剥離ライナは粘着剤層を保護および支持して
いる。粘着剤製品を実際に使用するときに、剥離ライナ
は除去される。
【0003】実開昭63−85642号公報には、剥離
ライナがアクリル系粘着剤でなる粘着剤層から容易に除
去できるように、表面にシリコーンの剥離剤層を有する
超低密度ポリエチレン剥離ライナが開示されている。
【0004】特開平4−226184号公報及び特開平
5−194919号公報には、複数の層を有し、剥離剤
層を必要としない剥離ライナが開示されている。また、
例えば特開平9−39146号公報には、層間で剥離可
能なラミネートフィルムでなる剥離ライナが開示されて
いる。
【0005】粘着剤製品の保管及び貼り付け作業の態様
を考えた場合剥離ライナは重要な部材である。保管中、
及び接着位置やその形状を決定する作業中に、粘着剤層
の粘着面を保護しておく必要があるからである。
【0006】特に、ダイカット加工やキスカット加工に
用いられる両面粘着テープでは、剥離ライナは不可欠な
部材である。従って、このような両面粘着テープは、粘
着剤層の一面に剥離ライナが取り付けて半製品の原反を
作製した後に粘着剤層の他面に別の剥離ライナを取り付
けて製造される。
【0007】その後、一般に剥離ライナが付与された両
面粘着テープは巻き取られてロール体とされる。ところ
が、その場合、両面に剥離ライナを有する両面粘着テー
プでは、剥離ライナ同士が互いに接触した状態となる。
剥離ライナは一般に小さい表面エネルギを有するため
に、剥離ライナ同士が互いに接触する面で滑りやすい。
この結果、上記両面粘着テープのロール体では両面粘着
テープの巻ずれ又は巻崩れが起きやすい。
【0008】前述のダイカット加工やキスカット加工に
より小型部品を高い精度で製造するためには、加工機内
において高い精度で両面粘着テープを搬送する必要があ
る。しかし、上述のような巻きずれ又は巻き崩れが生じ
た場合は両面粘着テープの搬送が不安定となり、部品の
加工精度が低下する。
【0009】また、両面にライナが付与された両面粘着
テープを巻き取った場合、巻き取られた両面粘着テープ
の2つの剥離ライナは相反する応力、すなわち引っ張り
応力と圧縮応力とを受ける。特に、剥離ライナに圧縮応
力がかかると剥離ライナが波打ち又は折れてしわが生じ
るおそれがある。剥離ライナの波打ち、又はしわのため
に剥離ライナと粘着剤層との間にギャップが形成される
と、ギャップにはほこりが侵入し、結果として粘着剤層
の粘着面が汚染される。
【0010】他方、最近は、自動車ドアの周縁部に取り
付けられるウェザーストリップのように柔軟性に富む弾
性部材も両面粘着テープによって接合されるようになっ
てきている。この場合、まず、両面粘着テープの片方の
剥離ライナを剥がして粘着面をウェザーストリップに貼
り付け、他方の剥離ライナは粘着面に付けたままで自動
車ドアの位置まで移動し、次いで、残りの剥離ライナを
剥がして粘着面を自動車ドアに貼り付ける。
【0011】このような場合、ウェザーストリップの移
動中にウェザーストリップの形状が変化すると、それに
密着している粘着剤層は弾性を有するため、ウェザース
トリップの形状変化に追随できる。しかしながら、剥離
ライナは一般にウェザーストリップおよび粘着剤層の形
状変化に追随できない。
【0012】その結果、上述した波打ち又は折れしわの
ため、ウェザーストリップが車体の所定位置に取り付け
られるまでに、剥離ライナと粘着剤層との間にギャップ
が生じ易い。ギャップにはほこりが侵入し易く、結果と
して粘着剤層の粘着面が汚染される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは、粘
着剤製品を巻き取ってロール体とした場合、及び柔軟性
に富む弾性部材に取り付けられた場合のように応力がか
かった場合でも、粘着剤層の形状変化に追随して、粘着
剤層との間にギャップを形成しない剥離ライナを提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、弾性体でなる
第1剥離層と、該第1剥離層の上に剥離可能に設けられ
た第2剥離層とを、有する剥離ライナを提供するもので
あり、そのことにより上記目的が達成される。
【0015】また、本発明は、上記剥離ライナと、この
剥離ライナの第1剥離層の上に剥離可能に設けられた粘
着剤層とを、有する両面粘着テープを提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の剥離ライナの一実
施形態を示す断面図である。第1剥離層101の上に第
2剥離層102が積層されている。第1剥離層101と
第2剥離層102とは剥離可能である。
【0017】また図2は本発明の両面粘着テープの一実
施形態を示す断面図である。第1剥離層201と第2剥
離層202とでなる剥離ライナの第1剥離層201の上
に粘着剤層203が積層されている。粘着剤層203と
第1剥離層201とは剥離可能であり、第1剥離層20
1と第2剥離層202とも剥離可能である。
【0018】尚、本明細書において「剥離可能」という
用語は、密着した材料同士をその界面において相互に損
傷させないで分離することができることをいう。
【0019】第1剥離層は、一般に、本発明の剥離ライ
ナと組み合わせて使用される粘着剤層の形状変化に追随
可能な程度に柔軟性に富む弾性体からなっている。ま
た、第1剥離層は本発明の剥離ライナと組み合わせて使
用される粘着剤層から剥離可能な材料からなっている必
要がある。
【0020】また、粘着剤層は不織布により補強された
り、布、紙、セロハン、プラスチックフィルム、プラス
チックフォーム等の基材に支持されていてもよい。
【0021】例えば、本発明の剥離ライナと組み合わせ
て使用される粘着剤層がアクリル系の粘着剤で形成され
るものである場合、第1剥離層は0.88〜0.95g
/cm3の密度と500〜10000kg/cm3の弾性
率を有することが好適である。第1剥離層の密度が0.
88g/cm3より小さいと、相対的に低分子量の移行
性ポリマを多量に含むことから、粘着剤層への接着力が
低下する。また、第1剥離層の密度が0.95g/cm
3より大いと、高い結晶密度から上述した本発明の目的
を達成する上で好ましくない重剥離性を与える。
【0022】弾性率が約500kg/cm3より小さい
第1剥離層は、ゴムのような柔軟な被着体の形状に非常
によく追従するけれども、破壊し易くなり、粘着剤層の
保護が不十分となる。また、第1剥離層の弾性率が10
000kg/cm3より大きいと、粘着剤層の形状変化
に追従できなくなる。その結果、第1剥離層と粘着剤層
との間には、ほこりが侵入し易い空隙が形成されて、や
はり粘着剤層の保護が不十分となる。
【0023】また、本発明の剥離ライナと組み合わせて
使用される粘着剤層がアクリル系の粘着剤層である場
合、第1剥離層は表面エネルギーの小さく、かつ相対的
に極性と曲げ剛性の低いポリエチレン及びエチレンとの
共重合体で形成されることが好ましい。
【0024】第1剥離層と第2剥離層とが容易に区別さ
れるよう、第1剥離層には顔料及び/又は染料のような
色剤が含まれていることが望ましい。色剤は、例えばカ
ーボンブラック、有機顔料、無機顔料、ホワイトチタン
又は有機染料がよく知られて広く用いられているけれど
も、これに限定されない。
【0025】第1剥離層の弾性率、粘着剤層からの剥
離、第2剥離層に対する剥離強度又は色剤の定着を改善
するために、エラストマーが第1剥離層に含まれてもよ
い。エラストマーとしては、ポリエチレンやエチレンと
重合可能なモノマーからなる共重合体を含む第1剥離層
の場合、スチレン、ブタジエン若しくはエチレンの重合
体、エチレンとメチルメタアクリレートとの共重合体、
エチレンとビニルアセテートの共重合体、エチレンとエ
チルアクリレートと無水マレイン酸との共重合体、エチ
レンとエポキシ変性アクリレートとの共重合体、エチレ
ンとメチルアクリレートとの共重合体若しくはエチレン
とエチルアクリレートとの共重合体のようなエチレンを
含む共重合体、EPDM、エチレンとメチルメタアクリ
レートとの共重合体若しくはエチレンとビニルアセテー
トの共重合体とシリコーンゴムとのグラフト重合体、ア
イオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂又はフ
ッ素樹脂等を用いるのが好適である。
【0026】また、エラストマーは、ポリエチレンやエ
チレンとの共重合体からなる第1剥離層に対して、1〜
100重量部だけ含まれていることが好ましい。このよ
うな範囲では、エラストマーがポリエチレンやエチレン
との共重合体と相溶する。さらに、エラストマーが約1
重量部より少ないと弾性率の改善が見られず、また、約
100重量部より多いと、第1剥離層内に不連続に分布
したポリエチレンやポリエチレン系共重合体のために第
1剥離層の強度低下あるいは著しい表面性の悪化を招
く。
【0027】第2剥離層は従来から粘着剤製品の剥離ラ
イナとして用いられてきたいずれかの材料であれば足り
る。第2剥離層は耐熱性、高剛性及び平滑性の観点か
ら、ポリエチレンテレフタレート(PET)のようなポ
リエステル又はOPP(オリエンテッドポリプロピレ
ン)のようなポリプロピレン系フィルムであることが好
ましい。特に、第2剥離層がポリエステルフィルムであ
る場合は、この上にシリコーンのような剥離剤が容易に
塗布されるのでより好ましい。一般に、ポリエステルは
容易に多層化される。第2剥離層を多層化すると、その
厚さに対する耐衝撃性が向上する。
【0028】第1剥離層101、201と第2剥離層1
02、202との層間剥離強度は、第1剥離層101、
201と本発明の剥離ライナと組み合わせて使用される
粘着剤層203との層間剥離強度よりも低い必要があ
る。しかし、一般に、第1剥離層101、201と第2
剥離層102、202との層間剥離強度が約1g/25
mmより小さいと、搬送時等に微弱な衝撃から第1剥離
層101、201と第2剥離層102、202との間に
ギャップを生じ、それらの滑りから巻ずれ又は巻き崩れ
を引き起こして、加工性を低下させるおそれがあり、好
ましくない。
【0029】第1剥離層101、201と第2剥離層1
02、202との層間剥離強度は当業者に周知の方法で
調節できる。例えば、第1剥離層101、201と第2
剥離層102、202との間に剥離剤層を設けることに
より、第1剥離層101、201と第2剥離層102、
202との層間剥離強度を低くすることができる。剥離
剤層は、一般にシリコーン系化合物で形成する。
【0030】第1剥離層101、201と第2剥離層1
02、202との間にアンカー層を設けることにより、
第1剥離層101、201と第2剥離層102、202
との層間剥離強度を高くすることができる。
【0031】アンカー層は、第1剥離層と第2剥離層の
少なくとも一方の表面に、アンカー層を構成する材料が
溶解した水性の溶液もしくは有機溶剤を塗布後、乾燥さ
せることにより形成する。あるいは、アンカー層を構成
する材料を押出により、第1剥離層と第2剥離層少なく
とも一方の表面に形成する。
【0032】例えば、第1剥離層がポリエチレン又はエ
チレン系共重合体であり、第2剥離層がポリエステルで
ある場合、アンカー層は、イソプロピルトリインステア
ロイルチタネート、イソプロピルトリオクタイルチタネ
ート、イソプロピルトリインステアロイルジアクリルチ
タネート、テトラオクチルビス(ジ−トリデシルホスフ
ァイト)チタネート、ビニルトリメトキシシラン若しく
はγメタクリロキシプロピルトリメキシシランのような
チタネート系若しくはシラン系のカップリング剤、或い
はポリウレタン樹脂のような熱可塑性樹脂で形成するこ
とが好ましい。
【0033】また、必要に応じて第1剥離層及び/又は
第2剥離層の表面をコロナ放電処理してもよい。
【0034】特に、アンカー層としてチタネート系若し
くはシラン系のカップリング剤を用いる場合、本発明の
剥離ライナを作製するためには、第2剥離層の下側表面
にアンカー層を設けた後に、所定の温度(一般に100
〜300℃)で、第1剥離層の材料を押し出しにより塗
布すればよい。
【0035】第2剥離層102、202の上側表面、す
なわち、第1剥離層101、201と密着しない表面
は、以下に説明する実施形態において、本発明の剥離ラ
イナと組み合わせて使用される粘着剤層203と密着さ
せられる。そして、形成された粘着剤製品を使用する際
には、第2剥離層102、202の上側表面と上記粘着
剤層203とは再び分離される。
【0036】従って、第2剥離層102、202、特に
その上側表面は、本発明の剥離ライナと組み合わせて使
用される粘着剤層203と密着させた場合に剥離可能で
ある必要がある。更に、第2剥離層102、202と上
記粘着剤層203との層間剥離強度は第1剥離層10
1、201と第2剥離層102、202との層間剥離強
度よりも高いことが好ましい。この層間剥離強度は、第
2剥離層102、202の上側表面上に剥離剤層、アン
カー層等を設けるか、第2剥離層102、202の上側
表面をコロナ放電処理することにより上述の方法で調節
できる。
【0037】図3は、本発明の両面粘着テープの他の実
施形態を示す断面図である。両面粘着テープ300の粘
着剤層303の上側表面上には、層間剥離可能な剥離ラ
イナ304が取り付けられている。この剥離ライナ30
4を詳細に説明すると、粘着剤層303上に設けられた
第1剥離層301は粘着剤層303の形状変化に追従可
能であり、粘着剤層303が変形した場合でも粘着剤層
303との間にギャップは形成されない。第1剥離層3
01の上方には、第1剥離層301から剥離することが
できる第2剥離層302が備えられている。第1剥離層
301と第2剥離層302との間にはアンカー層305
が所望により設けられて、それらの間の適切な層間剥離
強度を与えている。以下に説明するように、第2剥離層
302の上側表面には剥離剤層306を設けることが好
ましい。
【0038】図4は、図3の両面粘着テープを巻き取っ
ててロール体とした状態を示す斜視図である。粘着剤層
403及び剥離ライナ404を有する両面粘着テープ4
00が粘着剤層403を内側にして巻き取られてロール
体407が形成されている。この場合、剥離ライナ40
4の上側表面、すなわち、第2剥離層の上側表面は粘着
剤層403と接触する。
【0039】両面粘着テープの使用時にロール体407
が巻き解かれるとき、剥離ライナ404の上側表面が粘
着剤層403から分離される。この分離は容易に行われ
ることが望ましい。従って、剥離ライナ404の上側表
面、すなわち、第2剥離層の上側表面には、例えばシリ
コーン剥離剤で形成される剥離剤層を設けることが好ま
しい。
【0040】本発明の両面粘着テープ400は、粘着剤
層403の片面だけに剥離ライナ404を備えている結
果、巻き取ってロール体とした場合に剥離ライナ404
同士が接触しない。したがって、巻きずれ、巻き崩れ、
あるいは剥離ライナのしわが生じ難い。また、剥離ライ
ナ404と粘着剤層403との界面は弾性体と粘着剤と
が密着しているため、この両者間で巻きずれ又は巻き崩
れが生じ難い。したがって、小さい幅のロール体407
も精度よく加工できる。
【0041】また、剥離ライナ404は、粘着剤層40
3の外側に取り付けられているため、巻き取り時は実質
的に引っ張り応力のみ受け、圧縮応力を受けない。した
がって、このロール体407では剥離ライナ404の波
打ちや折れが生じない。
【0042】図5は、ロール体の一部の拡大断面図であ
る。それぞれ剥離ライナ504、504’と粘着剤層5
03、503’とでなる両面粘着テープが2層積層され
ている。このような場合、剥離ライナ504に含まれて
いる第2剥離層502のみを除去し、その下部の第1剥
離層501と粘着剤層503と第2剥離層502’とで
構成される積層体Aを両面粘着テープ製品の一単位とし
て取扱うこともできる。
【0043】このような積層体Aは、例えば、EPDM
のようなゴムからなるウェザーストリップを自動車ドア
へ取り付けるとき、非常に有用である。この場合、ま
ず、第2剥離層502’を除去して粘着剤層503の下
側表面を露出させ、直ちにウェザーストリップの所定位
置に取り付ける。
【0044】図6は、本発明の両面粘着テープをウェザ
ーストリップに取り付けた態様を示す模式断面図であ
る。ウェザーストリップ608の上側表面上に粘着剤層
603と第1剥離層601とが順次積層されている。
【0045】ウェザーストリップを自動車ドアへ取り付
けるために搬送している間、粘着剤層603は図6に示
すように、下側表面はウェザーストリップ608と密着
し、上側表面は第1剥離層601で保護されている。さ
らに、第1剥離層601は弾性体であり、ウェザースト
リップ608及び粘着剤層603の変形に追随するた
め、波打ちや折れしわも発生しない。つまり、ウェザー
ストリップ608、粘着剤層603及び第1剥離層60
1の間にはギャップは形成されず、そこへほこりが侵入
することはなく、粘着剤層603の表面は汚染されな
い。その結果、ウェザーストリップを自動車ドアへ取り
付ける場合の作業性が向上する。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例にしたがって説明する
が、本発明はこれに限定されない。
【0047】実施例1 まず、シリコーンの剥離剤によって形成された剥離剤層
を一面に備える厚さ50μmのポリエステルフィルム
(東洋メタライジング(株)製)を用意した。
【0048】つぎに、このポリエステルフィルムの他方
の面に、イソプロピルトリインステアロイルチタネート
(和光純薬工業(株)製)の0.2重量%トルエン溶液を
塗布し硬化させて、アンカー層を設けた。このアンカー
層の上に、最終温度280℃で住友化学(株)製エチレン
−メチルメタクリレート(EMMA)樹脂「アクリフト
WH201」を押し出しにより塗布して、約50μmの
厚さの第1剥離層を形成し、剥離ライナを得た。
【0049】この剥離ライナの第1剥離層の表面に、ア
クリル系の粘着剤#4211(住友3M(株)製をラミネ
ートして粘着剤層を形成し、この粘着剤層を内側にして
巻き取って両面粘着テープのロール体を得た。
【0050】得られた両面粘着テープのロール体を以下
の方法により評価した。結果を表1に示す。
【0051】まず、ロール体に、波打ちや折れしわ又は
巻き崩れや巻きずれがあるか否かを目視で検査した。あ
る場合は「×」とし、無い場合は「○」とした。
【0052】つぎに、得られた両面粘着テープの剥離特
性を評価した。まず、ロール体から第2剥離層のみを、
180°の方向に300mm/分の速度で除去するとき
の剥離強度(g/25mm)を剥離強度2として測定し
た。また、ロール体から第1剥離層のみを、180°の
方向に300mm/minの速度で除去するときの剥離
強度(g/25mm)を剥離強度1として測定した。
【0053】さらに、ロール体から第2剥離層のみを連
続的に巻き解くとき、第2剥離層と第1剥離層との層間
以外で粘着テープが剥離するか否かを作業性として評価
した。剥離した場合は「×」とし、剥離しなかった場合
は「○」とした。
【0054】実施例2 住友化学(株)製「アクリフトWH201」の代わりに住
友化学(株)製超低密度ポリエチレン(VLDPE)樹脂
「VL400」を用いること以外は実施例1と同様にし
て両面粘着テープのロール体を得、評価した。評価結果
を表1に示す。
【0055】実施例3 ポリエステルフィルムにアンカー層を設けず、また住友
化学(株)製「アクリフトWH201」の代わりに三菱化
学(株)製エチレン−ビニルアセテート(EVA)樹脂
「EV301M」を用いること以外は実施例1と同様に
して両面粘着テープのロール体を得、評価した。評価結
果を表1に示す。
【0056】
【表1】実施例No. ロール体外観 剥離強度2 剥離強度1 作業性 1 ○ 15 64 ○ 2 ○ 22 47 ○ 3 ○ 4 175 ○
【0057】第1剥離層が表1に示される材料の場合、
剥離強度2は剥離強度1よりも下回っていた。また、外
観検査及び作業性の項目に○で示されるように、波打ち
や折れしわといった外観上の不良も見られず、作業性も
良好であった。したがって、本実施例の両面粘着テープ
は、加工性及び作業性にも優れていることが分かった。
【0058】
【発明の効果】粘着剤製品を巻き取ってロール体とした
場合、及び柔軟性に富む弾性部材に取り付けられた場合
のように応力がかかった場合でも、粘着剤層の形状変化
に追随して、粘着剤層との間にギャップを形成しない剥
離ライナが提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の剥離ライナの一実施形態を示す断面
図である。
【図2】 本発明の両面粘着テープの一実施形態を示す
断面図である。
【図3】 本発明の両面粘着テープの他の実施形態を示
す断面図である。
【図4】 本発明の両面粘着テープを巻き取っててロー
ル体とした状態を示す斜視図である。
【図5】 ロール体の一部の拡大断面図である。
【図6】 本発明の両面粘着テープをウェザーストリッ
プに取り付けた態様を示す模式断面図である。
【符号の説明】
101、201…第1剥離層、 102、202…第2剥離層、 203…粘着剤層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性体でなる第1剥離層と、該第1剥離
    層の上に剥離可能に設けられた第2剥離層とを、有する
    剥離ライナ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の剥離ライナと、該剥離
    ライナの第1剥離層の上に剥離可能に設けられた粘着剤
    層とを、有する両面粘着テープ。
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