JPH11206920A - マルチピースソリッドゴルフボール - Google Patents
マルチピースソリッドゴルフボールInfo
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- JPH11206920A JPH11206920A JP10010246A JP1024698A JPH11206920A JP H11206920 A JPH11206920 A JP H11206920A JP 10010246 A JP10010246 A JP 10010246A JP 1024698 A JP1024698 A JP 1024698A JP H11206920 A JPH11206920 A JP H11206920A
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Abstract
量が適切で打球感に優れたマルチピースソリッドゴルフ
ボールの提供。 【解決手段】内層および外層を有する弾性ゴムを芯材と
し、硬質弾性体を被覆層とする複層構造からなるゴルフ
ボールにおいて、芯材の内層が20〜35mmの直径
で、表面硬度(shore D)が30〜50であり、芯材の
外層の厚さが2〜11mm、表面硬度(shore D)が3
5〜60であり、かつ外層の表面から芯材の中心に向か
って硬度が減少していき、芯材の内層・外層の境界面で
の硬度差が7以内である。
Description
ドゴルフボールに関し、特に優れた反発弾性を持つ芯材
を有し、ボール全体として適度な打感を有するマルチピ
ースソリッドゴルフボールに関する。
リッドゴルフボールをさらに改良して、多層の芯材を有
するマルチピースソリッドゴルフボールが開発されてい
る。この技術では、マルチピースとして特徴を持たせる
ために、インナーコアとアウターコアとに比重差をつけ
たもの(特開昭60−241464号公報、特開昭62
−137075号公報等)、インナーコアとアウターコ
アの硬さ(硬度分布)を規定したもの(特開平2−22
8973号公報、特開平2−264674号公報等)が
ある。特に、硬度分布を規定した特開平6−23069
号公報では、インナーコアとアウターコアの境界で最大
硬度を持たせている。しかし従来技術におけるコア材の
選定およびカバー材の規定では、適度な打感およびスピ
ン量を得るには問題があった。
た反発弾性を持つ芯材を有し、ボール全体として適度な
スピン量と打感とを有するマルチピースソリッドゴルフ
ボールを提供しようとする。
ースソリッドゴルフボールにおいて、芯材の各部分の大
きさと表面硬度を規定し、しかも芯材外層の表面から内
層の中心に向かって硬度が減少する芯材を持つボールが
上記課題を達成できることを知見し、本発明に至った。
すなわち本発明は、内層および外層を有する弾性ゴムを
芯材とし、硬質弾性体を被覆層とする複層構造からなる
ゴルフボールにおいて、芯材の内層が20〜35mmの
直径で、表面硬度(shore D)が30〜50であり、芯
材の外層の厚さが2〜11mm、表面硬度(shore D)
が35〜60であり、かつ外層の表面から芯材の中心に
向かって硬度が減少していき、芯材の内層・外層の境界
面での硬度差が7以内であることを特徴とするマルチピ
ースソリッドゴルフボールである。
層≒外層≦1.5である。また、前記芯材は、基材ゴム
100重量部に対し、架橋性モノマー15〜40重量部
配合してなる組成物から構成され、架橋性モノマーがア
クリル酸亜鉛であり、そのアクリル酸亜鉛の平均粒度が
5.0μm以下である。
の為にステアリン酸亜鉛を含有する。さらに、前記芯材
は、基材ゴム100重量部に対して、無機充填材を5〜
30重量部含有する組成物を含有する。また、前記硬質
弾性体がアイオノマー樹脂であり、その硬度(shore
D)が50〜70である。
(コア材)を有しその上に被覆層(カバー材)を有する
スリーピースソリッドゴルフボールを用いて本発明を説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、
芯材が内層・外層以外に多層となっているものでも、被
覆層(カバー材)を多層としたものでも、芯材と被覆層
の間に中間層を有するものであってもよい。
しくは24〜33mmの直径で表面硬度(shore D)が
30〜50、好ましくは35〜50である。芯材の外層
は、厚さが2〜11、好ましくは3〜9mmで表面硬度
(shore D)が35〜60、好ましくは40〜60であ
る。芯材の硬度は芯材外層の表面から芯材内層の中心に
向かって硬度が減少していき、内層・外層の境界面での
硬度(shore D)差が7以内である。上記範囲の構成を
有する芯材は、優れた反発弾性を有し、このためボール
全体の打感・スピン量が適切範囲となる。好ましくは、
芯材内層・外層の比重は略同じであり1.0≦内層比重
≒外層比重≦1.5とする。略同じとは±0.5、さら
には±0.3の範囲である。比重をこの範囲とするとボ
ールとして適切な慣性モーメントが得られ、反発性、ス
ピン性能等により、優れた飛翔性能を得ることができる
からである。
定されるものではないが、シス−1,4構造を有するポ
リブタジエンを含有するゴムが好ましく、ポリブタジエ
ン単独で用いるのが好ましいが、必要に応じて天然ゴ
ム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴ
ム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等を配
合してもよい。
ノマー15〜40重量部含有するのが好ましい。架橋性
モノマーとして、不飽和結合を有するカルボン酸、特に
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸類およびこれらの
金属塩が好ましい。例えばアクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、フタル酸等が挙げられ、アクリル酸が特に
好ましい。また、金属塩の金属種としては、1〜3価の
原子価を有する金属イオンを含むもので、例えば、亜
鉛、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニ
ウム等が挙げられ、亜鉛が特に好ましい。この不飽和カ
ルボン酸金属塩特にアクリル酸亜鉛の沈降性粒度分布測
定法による平均粒度は、5.0μm以下、好ましくは
2.0〜4.5μmである。平均粒度が2.0μm未満
の場合には、微細すぎて混練の際に飛散が多く、混合性
が悪い。また5.0μm超であるとゴム中で凝集塊を形
成し易く分散性が悪くなり、かつ得られたゴルフボール
の特性が悪くなる。上記不飽和カルボン酸の金属塩は、
基材ゴム100重量部に対して15〜40重量部、より
好ましくは20〜35重量部配合する。15重量部未満
では芯材の硬度が不足となり、40重量部を超えると芯
材が硬くなりすぎて打撃時のフィーリングを損なう等の
欠点を有する。アクリル酸亜鉛は5〜15、好ましくは
10重量%のステアリン酸亜鉛を含んでいてもよい。
してもよい。無機充填材としては、酸化鉛、酸化鉄、酸
化亜鉛のような金属酸化物、硫酸バリウム二酸化珪素、
炭酸カルシウム等が挙げられる。このうち、二酸化珪素
が補強性があり、かつ適度な比重を有していることから
好ましい。この無機充填材の添加量は、好ましくは基材
ゴム100重量部に対して5〜30さらには10〜25
重量部である。この範囲とするとゴルフボールとして適
切な硬度ならびに補強性が得られる。本発明の芯材に
は、上記成分の他に通常重合開始剤としての過酸化物、
有機イオウ化合物、架橋剤、酸化防止剤、老化防止剤等
が使用されてもよい。
ルは芯材の上にカバー材としての被覆層を有する。被覆
層は硬質弾性体から形成される。その硬度は、shore D
で50〜70とする。この範囲であるとゴルフボールと
して、適度な打感を得ることができるからである。被覆
層の厚さは好ましくは1〜4mm、さらには1〜2.5
mmとする。この範囲であると本発明における芯材の性
質、特に反発性能および打感に関して充分な効果を得る
ことができる。
成分とする樹脂組成物またはバラタ系組成物等のいずれ
であってもよいがアイオノマー樹脂が好ましい。その理
由はボールにおける打球時の耐傷付性および反発弾性に
優れるからである。被覆層には、さらに無機充填材、顔
料、添加剤等が含まれていてもよい。
ルの製造方法は、特に限定されないが好ましくは下記の
工程で製造される。芯材の内層を構成する成分をミキサ
ーや2本ロールミル等の混合機を用いて混合し、この混
合物を用いて圧縮成形または射出成形を行い内層を形成
する。必要に応じて研磨等を実施し、定められた大きさ
の内層コアを得る。さらに、外層を構成する成分を混合
し、内層表面上に圧縮成形または射出成形を行い外層を
形成する。芯材全体を適切な温度条件で架橋反応すると
芯材の外層の表面から芯材の中心に向かって硬度が減少
していき、芯材の内層・外層のそれぞれの表面硬度が所
定範囲内であり、内層・外層の境界面での硬度差が7以
内である本発明のゴルフボールの芯材が得られる。この
ような芯材は内層・外層の構成成分、特に架橋剤を適切
に選択することによっても得られる。
するので反発性能、打球感に優れている。芯材は、次に
硬質弾性体の被覆層で覆われる。被覆層は射出成形また
は圧縮成形またはあらかじめ半球殻状のハーフシェルを
成形し、それを2枚用いて芯材を包み加圧成形したりし
て形成される。被覆層成形時、必要に応じて表面にディ
ンプルが形成され、被覆層成形後、ペイント塗布、マー
キングなどを行う。
るが、本発明はこれらに限定されない。表1に示す配合
処方(重量部)によりゴム組成物を調整した(実施例1
〜5、比較例1〜4)。得られたゴム組成物をそれぞれ
160℃で20分間プレス成形し、直径39mmの球状
芯材とし、この芯材に被覆層としてカバー材をアイオノ
マーのハイミランH1707を厚さ2.5mm被覆し、
ゴルフボールを製造した。これらのゴルフボールの物性
を下記の条件で測定し表1に示した。表1に用いた原材
料および測定条件はそれぞれ下記のものである。なお、
芯材外層の表面から芯材の中心に向かって硬度が減少す
ることは実施例について破壊試験で確認した。
が優れた反発弾性を有し、このためボールのスピン量が
適切となり打球感に優れたマルチピースソリッドゴルフ
ボールが提供される。
Claims (6)
- 【請求項1】内層および外層を有する弾性ゴムを芯材と
し、硬質弾性体を被覆層とする複層構造からなるゴルフ
ボールにおいて、芯材の内層が20〜35mmの直径
で、表面硬度(shore D)が30〜50であり、芯材の
外層の厚さが2〜11mm、表面硬度(shore D)が3
5〜60であり、かつ外層の表面から芯材の中心に向か
って硬度が減少していき、芯材の内層・外層の境界面で
の硬度差が7以内であることを特徴とするマルチピース
ソリッドゴルフボール。 - 【請求項2】前記芯材の内層、外層の比重が1.0≦内
層≒外層≦1.5である請求項1記載のマルチピースソ
リッドゴルフボール。 - 【請求項3】前記芯材は、基材ゴム100重量部に対
し、架橋性モノマー15〜40重量部配合してなる組成
物から構成され、架橋性モノマーがアクリル酸亜鉛であ
り、そのアクリル酸亜鉛の平均粒度が5.0μm以下で
ある請求項1または2に記載のマルチピースソリッドゴ
ルフボール。 - 【請求項4】前記アクリル酸亜鉛が、分散性改善の為に
ステアリン酸亜鉛を含有する請求項3に記載のマルチピ
ースソリッドゴルフボール。 - 【請求項5】前記芯材は、基材ゴム100重量部に対し
て、無機充填材を5〜30重量部含有する組成物を含有
する請求項1〜4のいずれかに記載のマルチピースソリ
ッドゴルフボール。 - 【請求項6】前記硬質弾性体がアイオノマー樹脂であ
り、その硬度(shore D)が50〜70である請求項1
〜5のいずれかに記載のマルチピースソリッドゴルフボ
ール。
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