JP2897697B2 - ゴルフボール - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、コアとそれを被覆
するカバーとを有するゴルフボールに関し、特にカバー
の改良によりコントロール性に優れ、スピンがかかり易
い上に、打感、反発性、耐久性にも優れたゴルフボール
に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】エチレ
ン・（メタ）アクリル酸共重合体のアイオノマー樹脂
は、その優れた打撃耐久性、耐カット性から、ツーピー
スゴルフボール、一部の糸巻きゴルフボールのカバー材
として広く用いられ、受け入れられている。しかしなが
ら、この種のアイオノマー樹脂は、従来からカバー材料
として用いられているバラタゴムに比べて打感が硬い上
にバラタゴム対比硬度が高いことから、アイアンショッ
トの際自在にスピンをかけることが難しく、コントロー
ル性に劣ることが言われてきた。

【０００３】このため、このような問題点を解決すべ
く、比較的柔軟なアイオノマー樹脂であるエチレン・
（メタ）アクリル酸・アクリル酸エステルターポリマー
の亜鉛又はナトリウム塩をある物性範囲のエチレン・
（メタ）アクリル酸共重合体の亜鉛又はナトリウム塩の
アイオノマー樹脂に一定量ブレンドしたものを軟・硬ア
イオノマーブレンドゴルフボールカバーとして使用する
ことが提案されている（米国特許第４８８４８１４号公
報、特開平１−３０８５７７号公報）。

【０００４】この提案は、従来のエチレン・（メタ）ア
クリル酸共重合体のアイオノマー樹脂をカバーに用いた
ゴルフボールの有する問題点である打感の硬さ、コント
ロール性を大きく改善する技術として非常に有効なもの
といえる。

【０００５】しかしながら、上記提案にかかる亜鉛又は
ナトリウム塩タイプの軟・硬アイオノマーブレンドゴル
フボールカバーを用いる場合、打感やコントロール性は
改善されるが、カバーが軟らかくなりすぎ、アイアンシ
ョットでのスピンがかかりやすくなり、このことはクラ
ブフェースとカバーとの摩擦力が大きくなることを意味
し、アイアンショットの際に擦過傷と呼ばれる、アイア
ンクラブの溝によりカバー表面が削りとられ、ボール表
面がささくれ立つ現象が生じやすい。

【０００６】更に、このアイオノマーカバーは、硬度が
低下しているために、カバー自体の反発性も低下し、ボ
ールとしての反発性の大幅低下につながっている。

【０００７】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、フィーリングが良く、またスピン特性に優れ、コン
トロール性が良好であると共に、アイアン打撃による擦
過傷が生じにくく、しかも反発性、耐久性に優れたゴル
フボールを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するために、鋭意検討を行っ
た結果、コアとこれを被覆するカバーとを有するゴルフ
ボールにおいて、上記カバーが、エチレンと（メタ）ア
クリル酸とアクリル酸エステルとのターポリマーの亜鉛
又はナトリウム中和タイプアイオノマーと、エチレン・
（メタ）アクリル酸共重合体のマグネシウム中和タイプ
アイオノマーとのブレンド物を主成分とすること、そし
てこのブレンド物のショアーＤ硬度を４０〜５７度とす
ることにより、意外にも、ソフトな打撃感でスピン特性
に優れ、アイアンショットでの表面ダメージも少なく、
反発性、耐久性にも優れたゴルフボールが得られること
を知見した。

【０００９】即ち、軟質のエチレンと（メタ）アクリル
酸とアクリル酸エステルとのターポリマーの亜鉛又はナ
トリウム中和タイプアイオノマーと、硬質のエチレン・
（メタ）アクリル酸共重合体のマグネシウム中和タイプ
アイオノマーとを併用すること、好ましくは前者を２０
〜９０重量％、後者を８０〜１０重量％の重量比に配合
することにより両者の特性が十分に発揮され、ショアー
Ｄ硬度が４０〜５７度の適度の硬度を持つブレンド物が
得られ、アイオノマー樹脂の有するトップ打撃後の耐久
性、耐カット性という優れた特性を維持しつつ、バラタ
ゴムに比べ従来から問題であった打感の硬さ、コントロ
ール性を向上させることが可能となり、しかも、カバー
を軟らかくすることによりボール表面のアイアン打撃時
による擦過傷が生じることを効果的に防止することがで
き、アイオノマー樹脂とバラタゴムとの各々の長所を兼
ね備えた最適のカバー材が得られることを見い出し、本
発明をなすに至ったものである。

【００１０】従って、本発明は、コアとこれを被覆する
カバーとを有するゴルフボールにおいて、上記カバー
が、エチレンと（メタ）アクリル酸とアクリル酸エステ
ルとのターポリマーの亜鉛又はナトリウム中和タイプア
イオノマーと、エチレン・（メタ）アクリル酸共重合体
のマグネシウム中和タイプアイオノマーとのブレンド物
を主成分とし、このブレンド物のショアーＤ硬度が４０
〜５７度であることを特徴とするゴルフボールを提供す
る。

【００１１】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のゴルフボールカバーは、（Ａ）エチレンと
（メタ）アクリル酸とアクリル酸エステルとのターポリ
マーの亜鉛又はナトリウム中和タイプアイオノマーと、
（Ｂ）エチレンと（メタ）アクリル酸とのコポリマーの
マグネシウム中和タイプアイオノマーとを一定の割合で
配合してなるブレンド物を主成分とする。

【００１２】ここで、（Ａ）成分であるエチレンと（メ
タ）アクリル酸とアクリル酸エステルとのターポリマー
の亜鉛又はナトリウム中和タイプアイオノマーは、アク
リル酸エステルとしてアクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ｎ−ブチル、
アクリル酸２−エチルヘキシル等の炭素数４〜１２程度
のエステルが使用でき、特にアクリル酸イソブチルが好
適である。

【００１３】この場合、（メタ）アクリル酸の含有量と
しては、（Ａ）成分全量の５〜１５重量％、特に７〜１
２重量％であることが好ましく、アクリル酸エステルの
含有量としては、（Ａ）成分全量の５〜４５重量％、特
に８〜３０重量％とすることが好適である。（メタ）ア
クリル酸の含有量が５重量％より少ないと反発性が悪く
なり、１５重量％より多くなると柔軟性に欠ける。ま
た、アクリル酸の含有量が５重量％より少ないと十分に
柔軟な組成物を得ることが困難となり、４５重量％より
多いと柔軟すぎ、耐カット性に劣る。

【００１４】そして、この共重合体の（メタ）アクリル
酸は亜鉛又はナトリウムイオンで中和されアイオノマー
樹脂となる。その中和度は１０〜９０モル％、より好ま
しくは３０〜８０モル％である。中和度が１０モル％よ
り低いと反発性が不十分となり、９０モル％より高いと
成形時の流動性に問題が生じる。

【００１５】また、（Ａ）成分のアイオノマー樹脂は、
曲げ剛性率が１０〜１００ＭＰａ、特に２０〜９０ＭＰ
ａであることが好ましい。曲げ剛性率が１０ＭＰａより
小さいと耐カット性に劣り、１００ＭＰａより大きいと
ブレンドした際に十分に柔軟なカバー材が得られず、ソ
フト感を与えることが困難となる場合が生じる。なお、
曲げ弾性率は１０００〜２００００ｐｓｉ、特に２００
０〜１５０００ｐｓｉであることが好ましい。

【００１６】次に、（Ｂ）成分であるエチレン・（メ
タ）アクリル酸共重合体のマグネシウム中和タイプアイ
オノマーは、（メタ）アクリル酸含有量としては（Ｂ）
成分全量の１０〜２０重量％、特に１２〜２０重量％で
あることが好適である。１０重量％より少ないと反発性
が不足する。一方、２０重量％より多いと柔軟性に欠け
るアイオノマー樹脂となり、カバー樹脂として十分なソ
フト感を与えることが困難となる。

【００１７】また、この共重合体は、マグネシウムイオ
ン等で中和されアイオノマー樹脂となる。その中和度は
１０〜７０モル％、特に１５〜６０モル％であることが
好適である。中和度が１０モル％より低いと反発性が不
十分となり、７０モル％より高くなると流動性が悪くな
り、成形に問題が生じるだけでなく、吸湿性も大きくな
り、好ましくない。

【００１８】また、（Ｂ）成分のアイオノマー樹脂は、
曲げ剛性率が２００〜３００ＭＰａ、特に２２０〜２８
０ＭＰａであることが好ましい。曲げ剛性率が２００Ｍ
Ｐａより小さいとブレンドして得られたカバー材の反発
性が低下し、一方、３００ＭＰａより大きいとカバー材
として柔軟性に劣る場合がある。なお、曲げ弾性率は３
００００〜６００００ｐｓｉ、特に３５０００〜５５０
００ｐｓｉであることが好ましい。

【００１９】本発明のゴルフボールのカバーは、（Ａ）
成分のアイオノマー樹脂を２０〜９０重量％、特に３０
〜７０重量％と、（Ｂ）成分のアイオノマー樹脂を８０
〜１０重量％、特に７０〜３０重量％の重量比に配合し
たブレンド物を主成分として構成される。両者の混合割
合が上記範囲をはずれると適度な硬度を維持できず、本
発明の作用効果を十分に発揮することができない。

【００２０】この場合、上記ブレンド物のショアーＤ硬
度は４０〜５７度、特に４５〜５５度であることが好ま
しく、ショアーＤ硬度が４０度より小さいと反発性に劣
るようになり、５７度より大きいと打感、コントロール
性の改善が見られない場合がある。

【００２１】なお、（Ａ）成分及び（Ｂ）成分のアイオ
ノマー樹脂としては、上記曲げ弾性率、曲げ剛性率、シ
ョアーＤ硬度を有するものであればいずれのものでもよ
く、また、これらはその２種以上を混合して用いること
ができる。

【００２２】このようなアイオノマー樹脂としては、三
井デュポンポリケミカル社より市販されているハイラミ
ン、サーリン、更に米国デュポン社の相当グレード、Ｅ
ＸＯＮ社のエチレンアクリル酸共重合体アイオノマー
“Ｉｏｔｅｋ”などを使用し得る。具体的には、（Ａ）
成分のアイオノマー樹脂としては、下記表１に記載され
たものが挙げられ、一方、（Ｂ）成分のアイオノマー樹
脂としては下記表２に記載されたものが好適に使用でき
る。なお、（Ｂ）成分のアイオノマー樹脂以外に一般に
知られているエチレン・（メタ）アクリル酸共重合体の
亜鉛又はナトリウム中和タイプアイオノマー樹脂として
は下記表３に記載したものが挙げられる。

【００２３】

【表１】

【００２４】

【表２】

【００２５】

【表３】

【００２６】また、本発明のゴルフボールカバーは、上
述したように（Ａ）成分のアイオノマー樹脂と（Ｂ）成
分のアイオノマー樹脂とのブレンド物を主成分とするも
のであるが、本発明のカバーには、（Ａ）成分と（Ｂ）
成分以外に必要に応じて染料、二酸化チタン、酸化亜
鉛、硫酸バリウム等の顔料、ＵＶ吸収剤、酸化防止剤等
の材料、更には金属石鹸等の分散助剤などを添加するこ
とができ、これらの材料は通常のミキシング、例えば密
閉式の混練り機（バンバリー、ニーダー）、一軸、二軸
押し出し機中で混合した後、常法に従って成形すること
ができる。

【００２７】本発明のゴルフボールカバーは、ソリッド
ゴルフボール用カバー、糸巻きゴルフボール用カバーと
して用いることができるが、特にツーピースソリッドゴ
ルフボール、スリーピースソリッドゴルフボール等のソ
リッドゴルフボール用カバーとして好適に用いることが
できる。

【００２８】この場合、ソリッドゴルフボールのコア
は、基材ゴムと不飽和カルボン酸金属塩と過酸化物を含
むコア用組成物にペンタクロロチオフェノール若しくは
その金属塩を必須成分として添加したものを使用して形
成することが好ましい。ここで、基材ゴムとしては、シ
ス構造を９０％以上有するシス−１，４−ポリブタジエ
ンゴムが高反発性の点から特に好ましく使用できる。な
お、シス−１，４−ポリブタジエンゴムに天然ゴム、ポ
リイソプレンゴムなどを所望により適宜配合することが
できるが、上記の高シス−１，４−ポリブタジエンゴム
が基材ゴム成分中に８０重量％以上含有するようにする
ことが好ましく、８０重量％未満では高シス−１，４−
ポリブタジエンゴムの優れた反発性が損なわれる場合が
生じる。また、上記不飽和カルボン酸の金属塩は共架橋
剤として配合されるもので、特にアクリル酸亜鉛が好ま
しく、上記基材ゴム１００重量部に対して２５〜４０重
量部使用することが好ましい。過酸化物としては、ジク
ミルパーオキサイド、ｔ−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジ−ｔ−ブチルパーオキサイド、１，１−ビス（ｔ
−ブチルパーオキシ）−３，３，５−トリメチルシクロ
ヘキサン等が使用し得る。この配合量としては、基材ゴ
ム１００重量部に対し０．５〜３．０重量部、特に０．
８〜２．０重量部が好ましい。ペンタクロロチオフェノ
ール若しくはその金属塩については、この配合系で明確
な高反発化を実現するために基材ゴム１００重量部に対
し０．１〜２．０重量部配合することが好ましく、それ
以上配合すると本発明コア組成物の架橋反応を阻害する
場合が生じる。

【００２９】更に、このコア組成物中には、酸化亜鉛、
老化防止剤、硫酸バリウム等のツーピースソリッドゴル
フボールなどの芯球に通常使用し得る成分を必要により
適宜配合することができる。このコアゴム組成物はバン
バリー又はニーダー等で混練りされ、常法に従い高温加
圧加硫にて球体の芯材として硬化成型することができる
が、本発明においては、加硫物コアの硬度として、コア
に１００ｋｇ荷重をかけた時のたわみ量が２．０〜４．
０ｍｍ、特に２．３〜３．３ｍｍであるものを使用する
ことが好ましい。２．０ｍｍより小さいとカバー被覆後
のボールが硬く、打感が悪くなる傾向があり、４．０ｍ
ｍより大きいと反発が低くなる場合がある。

【００３０】本発明のゴルフボールは、上記コアの周り
に上記組成からなるカバーストックを成型することによ
り、従来から公知の方法により製造される。この成型に
は、コアの周りにカバーストックを射出成型する方法、
又はコアの周りに予め成型したハーフシェルを被せ圧縮
成型する方法のいずれかにより行われる。ソリッドタイ
プのコアの場合は射出成型法、糸巻き芯の場合は糸ゴム
の耐熱性の問題から、比較的低温で成型できる圧縮成型
法が好ましい。

【００３１】得られたゴルフボールは、カバーの厚さが
１．０〜２．５ｍｍ、特に１．２〜２．１ｍｍであるこ
とが好適である。１．０ｍｍより薄くなると耐カット性
に乏しくなり、２．５ｍｍより厚くなるとゴルフボール
の十分な反発が得られない。

【００３２】また、本発明のゴルフボールの硬度は、１
００ｋｇの荷重を加えた時のたわみ量が２．０〜４．２
ｍｍ、特に２．２〜３．２ｍｍであることが好ましい。

【００３３】本発明のゴルフボールには、上記カバーに
ディンプルを形成するが、その幾何学的配列としては、
８面体、２０面体などで、ディンプルの模様としては、
スクウェアー型、ヘキサゴン型、ペンタゴン型、トライ
アングル型などのいかなるものを採用しても差支えな
い。更に、成型した後、その表面に対しバフ研磨、塗
装、スタンプ等の種々の完成作業を行うことができる。

【００３４】なお、本発明のゴルフボールは、以上の構
成を有するが、その直径、重さはゴルフボール規則に従
い、直径４２．６７ｍｍ以上、重量はいずれも４５．９
３ｇ以下に形成することができる。

【００３５】

【実施例】以下、実施例と比較例を示し本発明を具体的
に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもので
はない。

【００３６】［実施例、比較例］下記組成のゴム組成物
を用い、常法によりツーピースソリッドゴルフボールの
コアを製造した。ゴム組成物 シス−１，４−ポリブタジエンゴム １００ 重量部 （ＢＲ０１） アクリル酸亜鉛 ３３．５ 〃 酸化亜鉛 １０ 〃 硫酸バリウム ９．６ 〃 老化防止剤 ０．２ 〃 ジクミルパーオキサイド ０．９ 〃

【００３７】次に、下記表４に示す組成のカバー用材料
を用い、上記ソリッドコアに射出成型法にて被覆し、表
面処理後、クリアー塗装を施し、各種ツーピースソリッ
ドゴルフボール製品を製造した（実施例１〜８、比較例
１〜６）。なお、得られたゴルフボールのカバー厚さは
２．０ｍｍ、ボール直径は４２．７ｍｍ、ボール重量は
４５．２ｇであった。

【００３８】得られた各ツーピースゴルフボールに対
し、下記の諸特性を評価した。結果を表４に併記した。ボール硬度 ボールに１００ｋｇの荷重をかけた時のたわみ量（ｍ
ｍ）、この数値が大きい程ボールは軟らかい。打感 プロゴルファー，トップアマ各５名により、＃１ウッド
（ドライバー）のクラブでショットしてもらい、その打
撃感触を以下の基準で評価した。なお、１０人のうち８
人以上が同一の評価を下したものを結果とした。 ○：軟らかい感触 △：やや硬いが良い感触 ×：手にくる。硬い感触ボール初速度 ゴルフボール公認機関Ｒ＆Ａ（米国ゴルフ協会（ＵＳＧ
Ａ））と同タイプの初速度計にて測定（ｍ／秒）。打撃耐久性指数 ボールスピード７０ｍ／ｓで厚い金属板にボールが割れ
るまで衝突させテストした。比較例１の割れるまでの衝
突回数を１００とした場合の各ボールの割れるまでの衝
突回数を指数化して表わした。アイアン打撃擦過傷 市販ピッチングウェッジ３種をロボットマシンに取り付
け、ヘッドスピード３７ｍ／ｓでボールの３か所を各１
回打撃し、これら３か所の打撃部を観察し、次の基準で
３段階評価した。 ○：わずかにクラブフェースの跡が残るが、殆ど気にな
らない程度 △：クラブフェースの跡がくっきり残るが、カバー表面
の羽毛立ちはない ×：表面がささくれ、羽毛立ちが目立つ

【００３９】

【表４】

【００４０】表４の結果から、本発明のゴルフボール
は、同程度の硬度レベルにおいて、ボール初速度が明ら
かに高く、優れた打感、打撃耐久性指数、及びアイアン
打撃耐擦過傷性を有することが認められた。

フロントページの続き (56)参考文献 特開 平６−327793（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−345051（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−194737（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−242780（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−238193（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−187306（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−114124（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−215344（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−215343（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A63B 37/00

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コアとこれを被覆するカバーとを有する
   ゴルフボールにおいて、上記カバーが、エチレンと（メ
   タ）アクリル酸とアクリル酸エステルとのターポリマー
   の亜鉛又はナトリウム中和タイプアイオノマーと、エチ
   レン・（メタ）アクリル酸共重合体のマグネシウム中和
   タイプアイオノマーとのブレンド物を主成分とし、この
   ブレンド物のショアーＤ硬度が４０〜５７度であること
   を特徴とするゴルフボール。
2. 【請求項２】 上記亜鉛又はナトリウム中和タイプアイ
   オノマーの曲げ剛性率が１０〜１００ＭＰａである請求
   項１又は２記載のゴルフボール。
3. 【請求項３】 上記マグネシウム中和タイプアイオノマ
   ーの曲げ剛性率が２００〜３００ＭＰａである請求項１
   記載のゴルフボール。
4. 【請求項４】 上記ブレンド物が２０〜９０重量％の亜
   鉛又はナトリウム中和タイプアイオノマーと、８０〜１
   ０重量％のマグネシウム中和タイプアイオノマーとから
   なる請求項１乃至３のいずれか１項に記載のゴルフボー
   ル。