JPH11198502A - リボン巻取り機構 - Google Patents

リボン巻取り機構

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JPH11198502A
JPH11198502A JP295398A JP295398A JPH11198502A JP H11198502 A JPH11198502 A JP H11198502A JP 295398 A JP295398 A JP 295398A JP 295398 A JP295398 A JP 295398A JP H11198502 A JPH11198502 A JP H11198502A
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gear
winding
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bobbin
power transmission
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Hideki Omori
英樹 大森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低速度で走行するキャリッジに合せてインク
リボンを低速度で巻き取る場合の巻取りモータの振動を
防止し高精度の安定した記録を行うことができるリボン
巻取り機構を提供すること。 【解決手段】 巻取りボビン8を同一方向に回転させる
減速比の異なる複数の動力伝達手段18,31を配設す
るとともに、巻取りモータの正逆回転駆動によりいずれ
か1つの前記動力伝達手段18,31を前記巻取りボビ
ン8に選択的に係合させる動力伝達切換手段44を配設
すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写プリンタの
キャリッジに装着されるリボンカセットのインクリボン
の巻取りを行うリボン巻取り機構に係り、特に、1つの
キャリッジにより熱溶融転写記録および熱昇華転写記録
を任意に選択して記録するのに好適なリボン巻取り機構
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、熱転写プリンタには、キャリ
ッジに装着したリボンカセットの巻取りコアを回転させ
てインクリボンを巻き取るための機構としてリボン巻取
り機構が搭載されている。
【0003】図12は、そのような従来の一般的なリボ
ン巻取り機構50の要部を示したものであり、巻取り軸
51の下端部には、外方に突出する支持フランジ52が
一体に形成されているとともに、巻取りギア53が前記
巻取り軸51と独立して回転自在に嵌合されている。
【0004】また、前記巻取りギア53と前記巻取り軸
51の支持フランジ52との間には、摩擦摺動機構とし
てのフェルト部材54が介設されており、前記巻取り軸
51の先端部には、キャリッジ(図示せず)の上面に露
出してリボンカセットの巻取りコア(図示せず)に係合
される巻取りボビン55が固着されている。この巻取り
ボビン55の外周面には、複数個の係合突起部56,5
6…が周方向に等分位置に突出形成されており、前記巻
取りボビン55の下面には、環状のばね保持溝57が形
成されている。
【0005】前記巻取り軸51の外周側には、上端部が
前記巻取りボビン55のばね保持溝57に保持されると
ともに、下端部が前記巻取りギア53の上面に当接され
る付勢ばね58が配設されている。この付勢ばね58の
付勢力により、前記巻取りギア53を前記フェルト部材
54を介して前記巻取り軸51の支持フランジ52に圧
接させるようになされている。
【0006】また、前記巻取りギア53には、図13に
示すように、インクリボンを巻き取る巻取りモータ59
の回転軸60に固着された駆動ギア61が噛合されてい
る。このため、前記巻取りモータ59の回転駆動により
前記駆動ギア61を回転させて、前記巻取りギア53を
回転させることにより、前記巻取りギア53の付勢ばね
58の付勢力により生じるフェルト部材54の摩擦力に
より、回転駆動力を前記巻取り軸51に伝達するように
なされている。
【0007】なお、前記巻取り軸51は前記キャリッジ
にその基部を固着された支持軸51aに回転自在に支持
されている。
【0008】ところで、前述した前記リボン巻取り機構
50を搭載した熱転写プリンタの従来のものとしては、
プラスチックフィルムのような基体に熱溶融性インクが
塗布されたインクリボン(熱溶融性インクリボン)を用
いて記録紙に記録を行なうものがよく知られているが、
このほか基体に熱昇華性インクが塗布されたインクリボ
ン(熱昇華性インクリボン)を用いて記録紙に記録を行
なうものも知られている。
【0009】このうち、熱溶融性インクリボンを用いて
記録紙に記録を行なう熱転写プリンタは、普通紙、厚
紙、葉書などの幅広い種類の記録紙に記録することがで
き、使い勝手に優れたものである。
【0010】これに対し、熱昇華性インクリボンを用い
て記録紙に記録を行なう熱転写プリンタは、記録紙とし
て表面処理が施された専用紙を用いて銀塩写真に匹敵す
る高画質の記録画像を得ることができるものである。
【0011】そして、近年では、前記熱昇華転写記録と
前記熱溶融転写記録とを任意に選択して記録を行える熱
転写プリンタが提案されている。
【0012】このような熱転写プリンタにおいては、前
記熱昇華性インクリボンを用いて記録を行なう場合に、
前記サーマルヘッドの発熱素子(いずれも図示せず)へ
付与するエネルギを前記熱溶融性インクリボンを使用す
るときと比較して大きくしなければならなず、それだけ
通電時間を長くしなければならない。
【0013】このため、前記熱昇華転写記録を行う場合
の前記キャリッジの走行速度は、前記熱溶融転写記録を
行う場合の走行速度に比べて遅くされていた。
【0014】例えば、前記熱溶融転写記録を行うときの
前記キャリッジの走行速度が100cpsであったのに
対し、前記熱昇華転写記録を行うときの前記キャリッジ
の走行速度は20cpsとされていた。
【0015】そして、前記インクリボンの巻き取りは、
前記キャリッジの移動に合せて行わなければならないこ
とから、必然的に、熱昇華転写記録を行う場合のインク
リボンの巻取り速度は、熱溶融転写記録に比べて遅くし
なければならなかった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のリボン
巻取り機構50では、前記キャリッジの低速度に合せて
巻取りボビン55の巻き取り速度を遅くするために、前
記巻取りモータ59の回転速度を低下させるようにして
いた。
【0017】例えば、前記熱溶融転写記録を行う場合に
は前記巻取りモータの回転速度を1000cpsとし、
前記熱昇華転写記録を行う場合には前記巻取りモータの
回転速度を200cpsとしていた。
【0018】このため、前記巻取りモータ59は、低速
域での回転駆動により一般に振動を生じてしまうことか
ら、この振動が動力伝達手段やキャリッジ等を介して記
録部に伝わってしまい、安定した記録が行えず記録精度
に悪影響を与える場合があった。
【0019】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、低速度で走行するキャリッジに合せてイン
クリボンを低速度で巻き取る場合の巻取りモータの振動
を防止し高精度の安定した記録を行うことができるリボ
ン巻取り機構を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明に係る請求項1に記載のリボン巻取り機構の特徴
は、巻取りボビンを同一方向に回転させる減速比の異な
る複数の動力伝達手段を配設するとともに、巻取りモー
タの正逆回転駆動によりいずれか1つの前記動力伝達手
段を前記巻取りボビンに選択的に係合させる動力伝達切
換手段を配設した点にある。そして、このような構成を
採用したことにより、1つの巻取りモータを正逆回転さ
せるだけで巻取りボビンを同一方向に異なる巻取り速度
で回転させることができ、低速度で走行するキャリッジ
に合せてインクリボンを低速度で巻き取る場合の巻取り
モータの振動を防止し高精度の安定した記録を行うこと
ができる。
【0021】また、請求項2に記載のリボン巻取り機構
の特徴は、巻取りボビンを同一方向に回転させる巻取り
トルクの異なる複数の動力伝達手段を配設するととも
に、巻取りモータの正逆回転駆動によりいずれか1つの
前記動力伝達手段を前記巻取りボビンに選択的に係合さ
せる動力伝達切換手段を配設した点にある。そして、こ
のような構成を採用したことにより、1つの巻取りモー
タを正逆回転させるだけで巻取りボビンを同一方向に異
なる巻取りトルクで回転させることができ、低速度で走
行するキャリッジに合せてインクリボンを低速度で巻き
取る場合の巻取りモータの振動を防止し高精度の安定し
た記録を行うことができる。
【0022】また、請求項3に記載のリボン巻取り機構
の特徴は、請求項1または請求項2において、動力伝達
切換手段が、巻取りモータの正逆回転駆動により正逆回
転される揺動ギアを配設するとともに、この揺動ギアの
近傍に前記巻取りモータの正逆回転駆動に応じた巻取り
ボビンと動力伝達手段との係合状態の保持および切り換
えを行うカムギアを配設し、前記揺動ギアにこの揺動ギ
アの回転に伴って揺動される揺動板を取付け、この揺動
板に、前記揺動ギアに噛合され前記カムギアに選択的に
噛合される正回転記録用ギアおよび揺動切換用ギアと、
前記カムギアに形成されたカム溝に案内および係合保持
される係合ピンとを取付けている点にある。そして、こ
のような構成を採用したことにより、巻取りモータの正
逆回転を切り換えるだけで前記巻取りボビンの同一方向
に異なる巻取り速度および異なる巻取りトルクによる回
転動作の切り換えを行うことができる。
【0023】また、請求項4に記載のリボン巻取り機構
の特徴は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項におい
て、巻取りモータの正回転駆動に伴って揺動しうる他の
揺動板を配設し、この揺動板に前記巻取りモータの回転
駆動力を阻止する動力伝達阻止部を形成した点にある。
そして、このような構成を採用したことにより、巻取り
モータの正回転駆動に伴って逆回転側の動力伝達手段へ
の動力伝達を確実に阻止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図11を参照して説明する。
【0025】図1は、本実施形態であるリボン巻取り機
構2が搭載されている熱転写プリンタ1の要部を示した
ものである。
【0026】この熱転写プリンタ1のベースフレーム3
の前面側には、平板状のプラテン4がその記録面が上方
向を向くように配設されており、前記ベースフレーム3
の上面側であって前記プラテン4の後側にはキャリッジ
シャフト5が前記プラテン4と平行に配設されており、
前記キャリッジシャフト5には、キャリッジ6が前記キ
ャリッジシャフト5に沿って往復動自在に取付けられて
いる。
【0027】前記キャリッジ6の前記プラテン4に対向
する端部面には、サーマルヘッド7が配設されており、
前記キャリッジ6のリボンカセット配設面6aには、こ
のキャリッジ6に装着されるリボンカセットのインクリ
ボン(いずれも図示せず)を巻取るための巻取りボビン
8およびインクリボンを送り出す送出しボビン9がそれ
ぞれ配設されており、リボンカセットがその収納したイ
ンクリボンを前記サーマルヘッド7とプラテン4との間
に案内するようにして装着されるようになされている。
【0028】また、前記キャリッジ6の背面側には、給
紙ローラ10aが配設されており、記録紙(図示せず)
を前記プラテン4の記録面へと給紙するようになってい
るとともに、前記キャリッジ6の前面側には、紙送りロ
ーラ10bが配設されており、給紙された記録紙を搬送
するようになっている。
【0029】本実施形態における熱転写プリンタ1に
は、図示しない熱溶融性インクリボンを収納したリボン
カセットと、図示しない熱昇華性インクリボンを収納し
たリボンカセットとがそれぞれ搭載されるようになって
おり、熱溶融転写記録および熱昇華転写記録を任意に選
択して記録することができるようになっている。
【0030】一般に、熱溶融転写記録を行う場合には、
記録紙に転写したインクが溶融状態のうちにインクリボ
ンを引き剥がす、いわゆる熱時剥離が行われるようにな
っており、一方、熱昇華転写記録を行う場合には、記録
紙に転写したインクが冷却されて固化された後にインク
リボンを引き剥がす、いわゆる冷時剥離が行われるよう
になっている。
【0031】このため、熱溶融転写記録と熱昇華転写記
録とでは、インクリボンの引き剥がしのタイミングが異
なる、つまり、インクリボンの巻取り速度や巻取りトル
クを変えなければならない。
【0032】図2は、このような熱溶融転写記録と熱昇
華転写記録とで異なる巻取り速度および巻取りトルクを
発生させるためのリボン巻取り機構2の要部の分解斜視
図を示しており、図3は、巻取りモータ(図示せず)を
正回転させて熱溶融転写記録を行う場合のリボン巻取り
機構2の組立斜視図を示しており、図4は、巻取りモー
タを逆回転させて熱昇華転写記録を行う場合のリボン巻
取り機構2の組立斜視図を示している。
【0033】本実施形態は、キャリッジ6に搭載された
1つの巻取りモータにより正逆回転駆動される揺動ギア
11を配設し、この揺動ギア11の上面側には、第1揺
動板12が前記揺動ギア11の中心軸11aを中心とし
て揺動自在に配設されている。この第1揺動板12の一
側には、前記揺動ギア11に噛合される熱溶融記録用ギ
ア13が回転自在に取付けられており、前記第1揺動板
12の他側には、前記揺動ギア11に噛合される揺動切
換用ギア14が回転自在に取付けられている。
【0034】また、前記揺動ギア11の熱溶融記録用ギ
ア13および揺動切換用ギア14のそれぞれの取付側近
傍には、前記第1揺動板12の揺動により、前記熱溶融
記録用ギア13および前記揺動切換用ギア14がそれぞ
れ選択的に噛合されるカムギア15が回転自在に配設さ
れており、前記揺動ギア11の熱溶融記録用ギア13の
取付側近傍には、前記第1揺動板12の揺動により、前
記熱溶融記録用ギア13が噛合される巻取りボビン8の
熱溶融記録用巻取りギア16が回転自在に配設されてい
る。
【0035】さらに、前記第1揺動板12の前記カムギ
ア15の上面に対応する位置には、係合ピン17が下向
きに突設されており、前記カムギア15の上面に形成さ
れている後述する種々のカム溝32,33,34,35
に沿って摺動するようになっている。
【0036】本実施形態では、前記揺動ギア11、前記
熱溶融記録用ギア13および前記熱溶融記録用巻取りギ
ア16によって前記巻取りモータが正回転された場合、
すなわち熱溶融転写記録を行う場合の熱溶融記録用動力
伝達手段18が構成されている。
【0037】一方、前記揺動ギア11の下面側には、熱
昇華記録用駆動ギア19が前記揺動ギア11の中心軸1
1aを中心として独立回転可能に配設されており、この
熱昇華記録用駆動ギア19には、熱昇華記録用揺動ギア
20が噛合されている。この熱昇華記録用揺動ギア20
の内側には、係合ボビン21が前記熱昇華記録用揺動ギ
ア20の中心軸20aを中心として独立回転可能に配設
されている。
【0038】また、図5に示すように、前記係合ボビン
21の上面側の回転中心近傍には、前記熱昇華記録用揺
動ギア20の中心軸20aを中心に回転可能とされた揺
動ボビン軸22が配設されており、この揺動ボビン軸2
2の上端面には、円板状のフランジ部22aが形成され
ている。そして、この揺動ボビン軸22には、下方から
順に第1ボビン23A、第2ボビン23Bおよび第3ボ
ビン23Cがそれぞれ前記揺動ボビン軸22を中心とし
て独立回転可能に配設されているとともに、前記第1ボ
ビン23Aおよび前記第2ボビン23B間と前記第2ボ
ビン23Bおよび前記第3ボビン23C間に摩擦摺動機
構としてのフェルト部材24が介設されている。
【0039】さらに、前記第3ボビン23Cと前記揺動
ボビン軸22のフランジ部22a間には、コイルばね等
の付勢部材39が配設されており、この付勢部材39の
付勢力によって、前記フェルト部材24と前記各ボビン
23A,23B,23C間に圧接力が生じ所定の摩擦力
を発生させて、前記第1ボビン23A、前記第2ボビン
23Bおよび前記第3ボビン23Cが一体的に回転する
ようになっている。換言すれば、前記第2ボビン23B
は、前記フェルト部材24との摩擦力以上のトルクを回
転方向と反対方向に受けた場合には、スリップして動力
伝達が不可能とされている。
【0040】このため、熱昇華転写記録を行う場合の巻
取りトルクの大きさが、前記第2ボビン23Bのトルク
によって決定されるようになっている。
【0041】また、前記熱昇華記録用揺動ギア20の内
周面には、2つの内突起部20aが直径方向の対向位置
に形成されているとともに、前記係合ボビン21の外周
面には、外突起部21aが前記各内突起部20aの側面
にそれぞれ係合し得るように形成されている。
【0042】さらに、前記係合ボビン21の上面には、
2つの上突起部21bが前記外突起部21aと所定間隔
をおいてそれぞれ直径方向の対向位置に形成されている
とともに、前記第2ボビン23Bの外周面には、第2外
突起部23bが前記各上突起部21bの側面にそれぞれ
係合し得るように形成されている。
【0043】なお、前記係合ボビン21の各上突起部2
1b、前記第2ボビン23Bの各第2外突起部23b、
前記熱昇華記録用揺動ギア20の各内突起部20aおよ
び前記係合ボビン21の各外突起部21aのそれぞれの
間隔は、前記カムギア15による熱溶融転写記録から熱
昇華転写記録へ、あるいは、熱昇華転写記録から熱溶融
転写記録への切り換えを行う場合の間隔分に対応するよ
うにされている。
【0044】一方、前記揺動ボビン軸22のフランジ部
22aの上面には、略V字形状の第2揺動板25が、そ
の基部25aを前記揺動ボビン軸22と同軸上に位置さ
せるように揺動可能に配設されている。この第2揺動板
25の基部25aの上面側には、第1熱昇華記録用ギア
26が前記揺動ボビン軸22と同軸上で一体的に回動自
在に配設されているとともに、前記第2揺動板25の略
V字形状の一側には、第2熱昇華記録用ギア27が前記
第1熱昇華記録用ギア26と噛合するようにして配設さ
れている。
【0045】また、前記第2揺動板25の略V字形状の
他側には、動力伝達阻止部28が形成されており、前記
熱昇華記録用揺動ギア20からの熱溶融転写記録時にお
ける回転力を前記巻取りボビン8に伝達させないように
なっている。
【0046】また、前記第2揺動板25の取付側近傍に
は、この第2揺動板25の揺動により、前記第2熱昇華
記録ギアが選択的に噛合される巻取りボビン8の熱昇華
記録用巻取りギア29が回転自在に配設されている。こ
の熱昇華記録用巻取りギア29は、前記熱溶融記録用巻
取りギア16の上面側に配設されているとともに、前記
巻取りボビン8の回転軸に直結されていて一体的に回転
するようになっている。
【0047】また、前記巻取りボビン8の回転軸の下端
面には、円板状のフランジ部(図示せず)が形成されて
おり、このフランジ部の上面に前記熱溶融記録用巻取り
ギア16が配設されているとともに、この熱溶融記録用
巻取りギア16と前記熱昇華記録用巻取りギア29との
間にはフェルト部材24が介設されている。さらに、前
記熱昇華記録用巻取りギア29と前記巻取りボビン8と
の間に付勢部材(図示せず)が配設されており、この付
勢部材の付勢力により、前記熱昇華記録用巻取りギア2
9が前記フェルト部材24に押圧されていて、摩擦力が
発生されている。
【0048】したがって、熱昇華転写記録が行われる場
合には、前記第2ボビン23Bの回転トルクが、前記熱
昇華記録用巻取りギア29から前記巻取りボビン8に直
接伝達されて、巻取りトルクを発生させるようになって
いる。一方、熱溶融転写記録が行われる場合には、前記
熱溶融記録用巻取りギア16と前記熱昇華記録用巻取り
ギア29との間に介設されたフェルト部材24の摩擦力
により巻取りトルクが決定されるようになっている。
【0049】また、前記熱溶融記録用巻取りギア16お
よび前記熱昇華記録用巻取りギア29の間には、動力伝
達阻止彎曲部30が前記各巻取りギア16,29の外周
に沿って外側へ突設されており、前記第2揺動板25に
形成された動力伝達阻止部28の鋭角側内側面28aが
当接するようになっている。
【0050】したがって、前記熱昇華記録用揺動ギア2
0が熱溶融転写記録の際に図2の時計方向へ回転したと
しても、前記動力伝達阻止部28が前記動力伝達阻止彎
曲部30に当接して摺動し、回転力を前記巻取りボビン
8に伝達しないようになっている。
【0051】本実施形態では、前記熱昇華記録用駆動ギ
ア19、前記熱昇華記録用揺動ギア20、前記係合ボビ
ン21、前記第2ボビン23B、前記フェルト部材2
4、前記第3ボビン23C、前記付勢部材39、前記揺
動ボビン軸22、前記第1熱昇華記録用ギア26、前記
第2熱昇華記録用ギア27、前記熱昇華記録用巻取りギ
ア29によって、前記巻取りモータが逆回転された場
合、すなわち熱昇華転写記録を行う場合の熱昇華記録用
動力伝達手段31が構成されている。
【0052】一方、前記カムギア15の上面には、図6
に示すように、熱溶融転写記録を行う場合であって前記
熱溶融記録用ギア13が前記熱溶融記録用巻取りギア1
6に噛合する状態の時に、前記係合ピン17が係合保持
される熱溶融記録用カム溝32が、凹部状に形成されて
おり、また、図11に示すように、前記熱溶融記録用カ
ム溝32の外側に位置するとともに、熱昇華転写記録を
行う場合であって前記第1揺動板12に配設された前記
熱溶融記録用ギア13および前記揺動切換用ギア14の
いずれもが前記カムギア15に噛合しない状態の時に、
前記係合ピン17が係合される熱昇華記録用カム溝33
が、彎曲状に形成されている。
【0053】さらに、前記カムギア15の上面には、図
7に示すように、熱溶融転写記録から熱昇華転写記録へ
記録モードを切り換える場合であって前記熱溶融記録用
ギア13が前記カムギア15に噛合する状態の時に、前
記係合ピン17が案内される外カム溝34が、前記熱昇
華記録用カム溝33の外側に円環状に形成されており、
また、図9に示すように、熱溶融転写記録から熱昇華転
写記録へ記録モードを切り換える場合であって前記揺動
切換用ギア14が前記カムギア15に噛合する状態の時
に、前記係合ピン17が案内される内カム溝35が、前
記熱昇華記録用カム溝33の内側に前記熱溶融記録用カ
ム溝32の1端縁へ連結するようにして彎曲状に形成さ
れている。
【0054】なお、この内カム溝35は、熱昇華転写記
録から熱溶融転写記録に記録モードを切り換える場合に
も前記係合ピン17が案内されるようになっている。
【0055】前記熱溶融記録用カム溝32および前記外
カム溝34は少なくとも第1揺動部36を介して連通さ
れており、また、前記外カム溝34および前記内カム溝
35は少なくとも第2揺動部37を介して連通されてお
り、さらに、前記熱昇華記録用カム溝33および前記内
カム溝35は少なくとも第3揺動部38を介して連通さ
れている。
【0056】さらに、前記カムギア15の外周面には、
前記カムギア15の歯が上下2段に形成されており、上
段の歯40には前記熱溶融記録用ギア13が噛合され、
下段の歯41には前記揺動切換用ギア14が噛合される
ようになっている。そして、前記カムギア15の外周面
には、図8に示すように、前記上段歯40の内側まで切
欠き形成され前記熱溶融記録用ギア13が係合されて回
転伝達不可能とする上段間欠部42が形成されており、
また、図6に示すように、前記下段歯41の内側まで切
欠き形成され前記揺動切換用ギア14が係合されて回転
伝達不可能とする下段間欠部43が形成されている。
【0057】本実施形態では、前記揺動ギア11、前記
第1揺動板12、前記熱溶融記録用ギア13、前記揺動
切換用ギア14、前記係合ピン17および前記カムギア
15により前記動力伝達切換手段44が構成されてい
る。
【0058】また、本実施形態では、前記熱昇華記録用
駆動ギア19は前記揺動ギア11よりも小径に形成され
ているとともに、熱溶融転写記録の場合には、前記揺動
ギア11の回転駆動が前記熱溶融記録用ギア13を介し
て前記熱溶融記録用巻取りギア16に減速して伝達され
るのに対し、熱昇華転写記録の場合には、前記熱昇華記
録用駆動ギア19の回転駆動が、前記熱溶融記録用ギア
13よりも大径の前記熱昇華記録用揺動ギア20から小
径の第1熱昇華記録用ギア26および前記第2熱昇華記
録用ギア27を介して前記熱昇華記録用巻取りギア29
に減速して伝達されるようになっている。
【0059】このため、前記熱溶融転写記録を行う場合
の動力伝達手段の減速比よりも前記熱昇華転写記録を行
う場合の動力伝達手段の減速比の方が、より大きく減速
されて動力が伝達されるようになっており、前記巻取り
ボビン8の巻取り速度も遅くなるようになっている。
【0060】さらに、熱昇華転写記録を行う場合の巻取
りトルクは、前記第1ボビン23Aおよび前記第2ボビ
ン23B間のフェルト部材24と、前記第2ボビン23
Bおよび前記第3ボビン23C間のフェルト部材24の
各摩擦力(付勢部材39の付勢力)により調整可能とさ
れており、一方、熱溶融転写記録を行う場合の巻取りト
ルクは、前記熱溶融記録用巻取りギア16および前記熱
昇華記録用巻取りギア29間に介設されたフェルト部材
24の摩擦力により調整可能とされており、熱昇華転写
記録を行うときの巻取りトルクが熱溶融転写記録を行う
場合の巻取りトルクよりも小さくなるように設定されて
いる。
【0061】つぎに、本実施形態の作用について説明す
る。
【0062】まず、図2および図6に示す熱溶融転写記
録を行うときのリボン巻取り機構2の作用について説明
する。
【0063】この場合は、前記巻取りモータを正回転し
て前記揺動ギア11を図6中反時計方向に回転駆動させ
ると、前記第1揺動板12が図6の反時計方向に揺動さ
れ、前記第1揺動板12の前記係合ピン17が前記熱溶
融記録用カム溝32に係合保持されるとともに、前記熱
溶融記録用ギア13が前記熱溶融記録用巻取りギア16
に噛合され、さらに、前記揺動切換用ギア14が前記下
段間欠部43に係合される。
【0064】これにより、前記揺動ギア11の回転駆動
が前記熱溶融記録用ギア13に伝達されて前記熱溶融記
録用巻取りギア16を図6中反時計方向に回転駆動し、
前記巻取りボビン8を図6中反時計方向に回転してイン
クリボンを巻取るようになっている。
【0065】一方、前記巻取りモータの正回転により前
記熱昇華記録用駆動ギア19も回転駆動されるが、この
回転駆動力が前記熱昇華記録用揺動ギア20を介して前
記第2揺動板25に伝達されると、この第2揺動板25
が図6中時計方向に揺動されて前記動力伝達阻止部28
を前記動力伝達阻止彎曲部30に当接し停止する。
【0066】これにより、前記熱昇華記録用揺動ギア2
0、前記第1ボビン23A、第2ボビン23B、第3ボ
ビン23Cが空回りして、回転駆動に寄与しないように
なっている。
【0067】つぎに、図6に示す熱溶融転写記録の状態
から、図11に示す熱昇華転写記録の状態に切り換える
場合のリボン巻取り機構2の作用について説明する。
【0068】この場合は、まず、前記巻取りモータを逆
回転駆動して前記揺動ギア11を図7中時計方向に回転
駆動させると、前記第1揺動板12が時計方向に揺動さ
れ、前記熱溶融記録用ギア13が前記カムギア15の上
段歯40に噛合されるとともに、前記第1揺動板12の
係合ピン17が第1揺動部36を通ってカムギア15の
外カム溝34に係合される。これにより、前記カムギア
15が図7中時計方向に回転され、これに伴って、前記
係合ピン17が前記外カム溝34に沿って案内される。
【0069】そして、図8に示すように、前記カムギア
15が約2/3回転して前記熱溶融記録用ギア13が前
記カムギア15の上段間欠部42に係合されると、前記
熱溶融記録用ギア13の回転力がカムギア15に伝達さ
れなくなり、前記カムギア15は停止される。このと
き、前記サーマルヘッド7は、ヘッドダウン状態になっ
ている。
【0070】さらに、図9に示すように、前記巻取りモ
ータを正回転駆動して前記揺動ギア11を図9中反時計
方向に回転駆動させると、前記第1揺動板12が反時計
方向に揺動され、前記揺動切換用ギア14が前記カムギ
ア15の下段歯41に噛合されるとともに、前記第1揺
動板12の係合ピン17が第2揺動部37を通ってカム
ギア15の内カム溝35に係合される。これにより、前
記カムギア15が図9中反時計方向に回転され、これに
伴い、前記係合ピン17が内カム溝35に沿って案内さ
れる。前記係合ピン17が内カム溝35に沿って案内さ
れる途中で、前記サーマルヘッド7がヘッドアップされ
るようになっている。
【0071】そして、図10に示すように、前記カムギ
ア15が約1/2回転して前記係合ピン17が前記熱溶
融記録用カム溝32の近傍まで案内されると、前記巻取
りモータが停止されて前記カムギア15も停止される。
【0072】この状態で、前記巻取りモータを逆回転駆
動して前記揺動ギア11を時計方向に回転駆動させる
と、前記第1揺動板12が時計方向に揺動され、前記第
1揺動板12の係合ピン17が第3揺動部38を通って
カムギア15の熱昇華記録用カム溝33に係合される。
このとき、前記熱溶融記録用ギア13および前記揺動切
換用ギア14は、図11に示すように、いずれも前記カ
ムギア15と噛合されない位置で停止される。
【0073】これにより、熱昇華転写記録を開始するた
めのインクリボンの巻取り準備が完了する。
【0074】続いて、図3および図11に示す熱昇華転
写記録を行うときのリボン巻取り機構2の作用について
説明する。
【0075】前述した熱溶融転写記録から熱昇華転写記
録への切り換えが完了した状態において、引き続き前記
巻取りモータを逆回転して前記熱昇華記録用駆動ギア1
9が図11の時計方向に回転駆動されると、前記熱昇華
記録用揺動ギア20が反時計方向に回転駆動されて前記
第2揺動板25が反時計方向に揺動され、前記第2熱昇
華記録用ギア27が前記熱昇華記録用巻取りギア29に
噛合される。
【0076】これにより、前記熱昇華記録用駆動ギア1
9の回転駆動力が、前記熱昇華記録用揺動ギア20、前
記揺動軸20a、前記第1熱昇華記録用ギア26および
前記第2熱昇華記録用ギア27を介して前記熱昇華記録
用巻取りギア29に伝達されて、前記巻取りボビン8を
図11中反時計方向に回転してインクリボンを巻取るよ
うになっている。
【0077】一方、前記揺動ギア11から前記熱溶融記
録用ギア13に伝達された回転駆動は、前記熱溶融記録
用ギア13と前記熱溶融記録用巻取りギア16とが噛合
されていないため、それ以上伝達されないようになって
いる。
【0078】つぎに、熱昇華転写記録から熱溶融転写記
録へ記録モードを切り換える場合のリボン巻取り機構2
の作用について説明する。
【0079】この場合、図11の状態から前記巻取りモ
ータを正回転駆動して前記揺動ギア11を反時計方向に
回転駆動させると、前記第1揺動板12が反時計方向に
揺動され、図10に示すように、前記揺動切換用ギア1
4が前記カムギア15の下段歯41と噛合するととも
に、前記第1揺動板12の係合ピン17が第3揺動部3
8を通って前記カムギア15の内カムに係合される。
【0080】この状態で前記巻取りモータがさらに正回
転駆動されると、前記カムギア15が図10の反時計方
向に回転され、数歯分回転されたところで、図6に示す
ように、前記揺動切換用ギア14が前記下段間欠部43
に係合されて、前記第1揺動板12がさらに反時計方向
へ揺動されるため、前記係合ピン17が前記熱溶融記録
用カム溝32に係合保持されるとともに、前記熱溶融記
録用ギア13が前記熱溶融記録用巻取りギア16に噛合
する。
【0081】これにより、前記揺動切換用ギア14の回
転力が前記カムギア15に伝達されなくなり、前記カム
ギア15は停止されるとともに、前記巻取りモータの回
転駆動力が前記熱溶融記録用ギア13を介して前記熱溶
融記録用巻取りギア16に伝達されるようになり、熱溶
融転写記録のためのインクリボンの巻取り準備が完了す
る。
【0082】したがって、本発明の実施形態によれば、
1つの巻取りモータを正逆回転させるだけで巻取り速度
(減速比)および巻取りトルクの異なる経路により回転
駆動力を伝達させることができるため、熱昇華転写記録
の冷時剥離等のように低速度で走行させるキャリッジ6
に合せてインクリボンを低速度で巻き取る場合であって
も巻取りモータの回転速度を遅くする必要がなくなり、
前記巻取りモータの振動を防止できて高精度の安定した
記録を行うことができる。
【0083】なお、本発明は前記実施の形態のものに限
定されるものではなく、必要に応じて種々変更すること
が可能である。
【0084】例えば、本実施形態における巻取りモータ
の回転速度は、熱溶融転写記録および熱昇華転写記録の
切り換えによって特に差を設けていないが、熱昇華転写
記録を行う場合に前記巻取りモータの振動が記録に悪影
響を与えない範囲で回転速度を小さくするようにしても
よい。
【0085】また、本実施形態では、熱昇華転写記録の
時に前記巻取りモータを逆回転して熱昇華記録用動力伝
達手段31により回転駆動を伝達するようにしている
が、熱溶融転写記録の場合であっても前記巻取りボビン
8を低速回転する必要がある場合には、前記巻取りモー
タを逆回転して熱昇華記録用動力伝達手段31により記
録するようにしてもよい。
【0086】さらに、本実施形態では、2つの動力伝達
手段18,31を配設しているが、減速比およびトルク
の異なる動力伝達手段を2つ以上設けて、その動力伝達
手段に切り換えるカム溝を前記カムギア15にさらに形
成するようにしてもよい。
【0087】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係るリボン巻
取り機構によれば、熱昇華転写記録の冷時剥離等のよう
に低速度で走行させるキャリッジに合せてインクリボン
を低速度で巻き取る場合であっても巻取りモータの回転
速度を遅くする必要がなくなり、前記巻取りモータの振
動を防止できて高精度の安定した記録を行うことができ
る等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るリボン巻取り機構の実施形態を
搭載したプリンタのキャリッジ周辺を示す斜視図
【図2】 本発明に係るリボン巻取り機構の実施形態を
示す分解斜視図
【図3】 本発明に係るリボン巻取り機構の実施形態に
おける熱溶融転写記録を行う場合の組立斜視図
【図4】 本発明に係るリボン巻取り機構の実施形態に
おける熱昇華転写記録を行う場合の組立斜視図
【図5】 本発明に係るリボン巻取り機構の実施形態に
おける熱昇華記録用動力伝達手段の要部の断面図
【図6】 本実施形態における熱溶融転写記録を行う場
合の各ギアの噛合状態を示す平面図
【図7】 本実施形態における熱溶融転写記録から熱昇
華転写記録に動力伝達経路を切り換えるために巻取りモ
ータを正回転させた状態を示す平面図
【図8】 図6の状態からさらに巻取りモータを正回転
させた状態を示す平面図
【図9】 図7の状態から巻取りモータを逆回転させた
状態を示す平面図
【図10】 図8の状態からさらに巻取りモータを逆回
転させた状態を示す平面図
【図11】 本実施形態における熱昇華転写記録を行う
場合の各ギアの噛合状態を示す平面図
【図12】 従来のリボン巻取り機構の要部を示す断面
【図13】 従来のリボン巻取り機構の要部を示す斜視
【符号の説明】
1 熱転写プリンタ 2 リボン巻取り機構 4 プラテン 6 キャリッジ 7 サーマルヘッド 8 巻取りボビン 11 揺動ギア 12 第1揺動板 13 熱溶融記録用ギア 14 揺動切換用ギア 15 カムギア 16 熱溶融記録用巻取りギア 17 係合ピン 18 熱溶融記録用動力伝達手段 19 熱昇華記録用駆動ギア 20 熱昇華記録用揺動ギア 21 係合ボビン 23B 第2ボビン 24 フェルト部材 25 第2揺動板 26 第1熱昇華記録用ギア 27 第2熱昇華記録用ギア 28 動力伝達阻止部 29 熱昇華記録用巻取りギア 30 動力伝達阻止彎曲部 31 熱昇華記録用動力伝達手段 32 熱溶融記録用カム溝 33 熱昇華記録用カム溝 34 外カム溝 35 内カム溝 44 動力伝達切換手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻取りボビンを回転駆動してインクリボ
    ンを巻取るリボン巻取り機構であって、前記巻取りボビ
    ンを同一方向に回転させる減速比の異なる複数の動力伝
    達手段を配設するとともに、巻取りモータの正逆回転駆
    動によりいずれか1つの前記動力伝達手段を前記巻取り
    ボビンに選択的に係合させる動力伝達切換手段を配設し
    たことを特徴とするリボン巻取り機構。
  2. 【請求項2】 巻取りボビンを回転駆動してインクリボ
    ンを巻取るリボン巻取り機構であって、前記巻取りボビ
    ンを同一方向に回転させる巻取りトルクの異なる複数の
    動力伝達手段を配設するとともに、巻取りモータの正逆
    回転駆動によりいずれか1つの前記動力伝達手段を前記
    巻取りボビンに選択的に係合させる動力伝達切換手段を
    配設したことを特徴とするリボン巻取り機構。
  3. 【請求項3】 前記動力伝達切換手段は、前記巻取りモ
    ータの正逆回転駆動により正逆回転される揺動ギアを配
    設するとともに、この揺動ギアの近傍に前記巻取りモー
    タの正逆回転駆動に応じた前記巻取りボビンと動力伝達
    手段との係合状態の保持および切り換えを行うカムギア
    を配設し、前記揺動ギアにこの揺動ギアの回転に伴って
    揺動される揺動板を取付け、この揺動板に、前記揺動ギ
    アに噛合され前記カムギアに選択的に噛合される正回転
    記録用ギアおよび揺動切換用ギアと、前記カムギアに形
    成されたカム溝に案内および係合保持される係合ピンと
    を取付けていることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載のリボン巻取り機構。
  4. 【請求項4】 前記巻取りモータの正回転駆動に伴って
    揺動しうる他の揺動板を配設し、この揺動板に前記巻取
    りモータの回転駆動力を阻止する動力伝達阻止部を形成
    したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    1項に記載のリボン巻取り機構。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006272559A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Sony Corp 回転トルク調整装置、インクリボン搬送装置、及びプリンタ
JP2010082222A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Terumo Corp チュ−ブ接合装置
JP2019136921A (ja) * 2018-02-08 2019-08-22 東芝テック株式会社 プリンタ

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