JPH11195612A - 半導体熱拡散層の形成方法 - Google Patents

半導体熱拡散層の形成方法

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JPH11195612A
JPH11195612A JP9368416A JP36841697A JPH11195612A JP H11195612 A JPH11195612 A JP H11195612A JP 9368416 A JP9368416 A JP 9368416A JP 36841697 A JP36841697 A JP 36841697A JP H11195612 A JPH11195612 A JP H11195612A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 Si基板上にSi酸化膜欠陥を抑制し、Sb
拡散源を効率良く形成する製造方法を提供するとともに
Sbを用いた埋め込み層形成に関する技術を提供する。 【解決手段】 基板表面に形成したマスク層を選択的に
除去した第一導電型基板1表面に、第二の導電型を熱拡
散により形成する際に、第二導電型不純物拡散源として
該第二導電型不純物含有ガラスのスパッタ薄膜9を上記
基板表面に形成し、その上面に同一の第二導電型不純物
含有ガラス層10を形成し、加熱を行い、上記半導体基
板内に上記不純物を拡散し、第二導電型拡散層2を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子の拡散
層を熱拡散により形成する方法、及び半導体集積回路の
素子を構成するトランジスタのコレクタ領域下部に形成
する埋め込み層の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の素子を構成するNPN
トランジスタにおいて、トランジスタ動作に必要な真性
コレクタ領域は、ベース領域直下の部分だけで、あとの
部分は、コレクタ電極の引き出しの役目を負っている。
この引き出し部分のコレクタ濃度は、真性コレクタ濃度
と同じである必要はなく、コレクタ抵抗低減のため高濃
度であることが望まれる。このため真性コレクタ領域か
らコレクタ電極まで高濃度N+層を埋め込む構造が採用
されている。
【0003】図3は、半導体集積回路中に形成したNP
Nトランジスタを示す。図中、1はP型Si基板、2
は、N+埋め込み層、3は、SiO2膜、4は、N型エピ
タキシャル層を用いたN真性コレクタ領域、5はP+ベ
ース領域、6はN+エミッタ領域、7はP+アイソレーシ
ョン、8はコレクタ、ベース、エミッタを外部と接続す
る配線を示す。
【0004】このN+埋め込み層2は、P+Si基板に、
一般的に拡散材としてのAsまたはSbを拡散すること
により形成する。このAsまたはSbの拡散は、拡散源
を気相あるいは固相とした熱拡散法により行われるが、
これらの熱拡散法の内、気相ー固相拡散は、Asあるい
はSbの封管法による拡散であるが、Si基板表面状態
に対する敏感さ、アンプル取扱の作業性の悪さなどのた
めあまり用いられない。
【0005】固相からの拡散法は、不純物を含んだ塗布
ガラスをウエファーにスピン塗布し、熱処理によって半
導体基板中に拡散する方法や、酸化雰囲気中に不純物の
酸化物を流し、開管法で加熱してSiウエファー上に不
純物を含んだガラスを形成して、これを拡散源とする方
法、CVD法で不純物を含んだガラスあるいは多結晶S
iを堆積させ、これを拡散源とする方法がある。
【0006】これらの熱拡散技術で形成したAs及びS
bのSi基板表面の拡散層不純物表面濃度は、図2に示
した拡散温度における固溶度によって決まり、それより
も低濃度の拡散では、制御性が極端に低くなったり、ま
た固溶度以上の不純物の導入は難しい。
【0007】Sbの蒸気圧は高いが、拡散濃度もSiに
対し最大で1019/cm3以下で、Asと比較し低い濃
度となるが、製造工程中の温度加熱によるオートドーピ
ングはAsより少なくトランジスターのHfeの制御が
容易である。Asは、Siに対し最大1021/cm3の
拡散濃度を得ることが出来るが、製造工程中の温度加熱
によりオートドーピングを生じ易く、Hfeの制御がS
bと比較して難しい。
【0008】またSbのSiへの拡散は、格子ひずみが
少なく、Sbを拡散したエミッターとBを拡散したベー
スの組合せでは、エミッターとベース間の格子欠陥が著
しく減少する。
【0009】従来、Sbを用いた埋め込み層を形成する
方法として、拡散材入りSOG(spin on gl
ass)法すなわちSOD(spin on dopa
nt)法で、Si基板表面に形成した固相中の不純物を
拡散源としSi表面に熱拡散する方法と、Sb2O3の蒸
気でSi基板表面にSb2O3ガラス層を形成、熱拡散し
表面濃度を設定する方法が一般的である。
【0010】SOD法により熱拡散源を形成する方法
は、以下の手順が一般的である。
【0011】(1)シラノールのアルコール溶液、即ち
イソプロピルアルコール+ブタノール+酢酸エステルに
シラノールを溶解する。
【0012】(2)拡散源としてのSbを含有したアン
チモントリプロポロキシド(antimony tri
ーiーpropoxide)に代表される拡散源の溶液
即ち、アンチモンアルコキシドを、基板表面にSi酸化
膜を選択的に形成し埋め込み層形成部分のSiを露出し
たSi基板表面にスピンナーを用いて回転塗布する。
【0013】(3)熱処理を施し、溶剤の蒸発および脱
水・重合反応を進行させSb含有ガラス層を形成する。
【0014】この後、所定の熱処理を行い、Si基板内
にSbを熱拡散させる。
【0015】Sb2O3の蒸気により拡散源を形成する方
法は、低濃度拡散物Sbcl5(5塩化アンチモン)を
純水中でバブリングし、窒素雰囲気の窒素流量、バブリ
ングの液面高さを制御し、Sb2O3の蒸気を管中に発生
させ、Si基板表面にSb2O3ガラス層を形成する。こ
の後、所定の熱処理を行い、Si基板内にSbを熱拡散
させる。或いはSb2O3をボートに乗せ所定の温度で加
熱し、蒸気としてSi基板表面に供給することもある
が、制御性に乏しい上に外来不純物の混入を招くことが
ある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなSOD法
によるSi基板表面への熱拡散源を形成する方法では、
アルコキシドは、空気中の水分と結合し、加水分解し易
く、また濃度が高ければ高い程加水分解し易いこと及び
アルコキシドは、SiO2と反応し、SiO2上即ちSi
基板上のSi酸化膜に欠陥を生じ易く、このためアルコ
キシドの濃度を薄めた溶液で上記の回転塗布を行えば酸
化膜欠陥を抑制することができるが、濃度が薄いために
多数回、溶液を回転塗布して所定の膜厚に形成する必要
があるため、Si基板表面に所定のSb拡散源を形成す
る上で製造上の効率が低下するという問題点があった。
【0017】上記のようなSb2O3の蒸気を用いる方法
では、バブリングの液面高さのばらつきや、雰囲気ガス
の流量による影響等により、Sb2O3蒸気圧の制御が難
しく、熱拡散による不純物濃度の再現性が難しいという
問題点があった。
【0018】また所定の拡散温度における固溶度以下の
低濃度の拡散では、その濃度の制御性が難しく再現性を
出しにくいという問題点があった。
【0019】本発明は、上記問題点を解決し、Si基板
上にSi酸化膜欠陥を抑制し、Sb拡散源を効率良く形
成し安定した熱拡散を行う製造方法を提供するととも
に、Sbを用いた埋め込み層形成に関する製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0020】また本発明は、所定の拡散温度における固
溶度以下の低濃度の拡散に対しても安定した再現性を出
すことができる制御性の高い熱拡散方法を提供すること
を目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は基板表面に形成したマスク層を選択的に除
去した第一導電型半導体基板表面に、第二の導電型拡散
層を熱拡散により形成する半導体熱拡散層の形成方法に
おいて、第二導電型不純物拡散源として該第二導電型不
純物含有ガラスのスパッタ薄膜を上記基板表面に形成
し、その上面に同一の第二導電型不純物含有ガラス層を
形成し、加熱を行い、上記半導体基板内に上記不純物を
拡散し、第二導電型拡散層を形成するものである。
【0022】また、前記同一の第二導電型不純物の溶解
液を塗布、乾燥して前記同一の第二導電型不純物含有ガ
ラス層を形成し、半導体基板内に同不純物を熱拡散する
ものである。
【0023】また、前記第二導電型不純物の酸化物を供
給しながら加熱し、前記スパッタ薄膜上面に気相成長に
よる前記同一の第二導電型不純物含有ガラス層を形成
し、半導体基板内に同不純物を熱拡散するものである。
【0024】また、前記第二導電型不純物をSbとする
ものである。
【0025】また、前記第二導電型不純物の酸化物をS
b2O3とするものである。
【0026】また、前記第一導電型基板表面に形成した
前記第二導電型層を半導体集積回路を構成するトランジ
スタの埋め込み層とするものである。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の方法を用いた製造方法
は、 (1)基板表面に埋め込み層形成領域に相当する、マス
ク層としてのSi酸化膜3を選択的に除去した領域を形
成したP型Si基板1を準備する。(図1(a)) (2)上記Si基板1をSb含有ガラスを拡散ターゲッ
トとするスパッタ装置中に装着し、Ar雰囲気中でスパ
ッタし、Si基板1表面に厚さ2000〜3000オン
グストロームのSb含有ガラススパッタ薄膜9を形成す
る。(図1(b)) (3)スパッタ装置よりSi基板1を取り出し、次に従
来のSODにより、高濃度のSbを溶解したアルコキシ
ドを用いたSODによる方法でSi基板1表面にSb含
有ガラス層10を形成する。(図1(c)) (4)所定の時間、雰囲気、温度で熱処理し、SbをS
i基板上のSi酸化膜を除去した部分に熱拡散させ、S
b拡散埋め込み層2を形成する。(図1(d)) (5)Si酸化膜3、Sb含有ガラススパッタ薄膜9及
びSb含有ガラス膜10を除去し、以後公知の方法でS
b拡散埋め込み層を用いた構造のnpnトランジスタを
有する半導体集積回路を形成する。(図3)
【0028】スパッタで形成したSb含有ガラススパッ
タ薄膜9の厚さを、2000〜3000オングストロー
ムとした理由は、これ以下の厚さでは、外来不純物例え
ばBに対するバリヤとしての効果がなく、またこれ以上
の厚さでは、SOD法で積層したSb含有ガラス膜10
よりの高濃度Sb熱拡散が阻害されるためである。
【0029】また同時に所要のSb拡散濃度を得るのに
必要なSb量を確保するのに必要な膜厚でもある。
【0030】また、上記工程の(2)の後に、SOD法
によりSb含有ガラス層を形成するかわりに、Sb2O3
の蒸気中にて加熱することによりSi基板表面のスパッ
タ薄膜上面に気相成長によるSb含有ガラス層であるS
b2O3層を形成し、上記(4)の工程と同様に熱処理を
行い、Sb拡散埋め込み層2を形成する方法でも良い。
【0031】Sb2O3は、ボートに充填し所定の温度に
加熱して供給するが、スパッタ膜を設けてあることによ
り部分的に過剰になったりすることを防ぎ、同時にスパ
ッタ膜中の不足したSbをこのSb2O3の方から補うこ
とが出来る。
【0032】上記の製造方法を用いることにより、SO
D法によるSb含有ガラス層の形成に際し、スパッタ膜
がバリアとなり、製造工程中の吸湿による酸化膜欠陥の
発生による耐湿性上の問題や、後工程の不純物(例えば
B等)の汚染もなくなり、高濃度拡散を行うことができ
る。また比較的低濃度のスパッタガラス膜中のSbが先
にSi基板内に拡散し、次にSOD法で形成した高濃度
のSb含有ガラス層からSbがSi基板内に拡散し、拡
散結晶欠陥も少なく、設計された濃度のSbを制御性良
く拡散することが出来る。スパッタ時に生ずる欠陥は拡
散のための熱処理時に固相エピタキシーの現象により修
復される。
【0033】この場合のSb拡散濃度は1010〜1011
/cm3となり、所定温度におけるSiへの固溶度より
低い濃度の熱拡散が再現性良く制御できる。またこのよ
うな埋め込み層として必要な範囲での低濃度拡散が可能
になるため、半導体集積回路製造工程でその後に形成す
るエピタキシャル成長層の結晶欠陥は、大幅に減少す
る。
【0034】上記の実施例では、集積回路を構成するト
ランジスタの埋め込み層を形成する例を示したが、埋め
込み層のみではなく、半導体素子を形成する際の、熱拡
散層を形成する方法としても用いられることは、いうま
でもない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体熱
拡散層の形成方法では、製造工程中での吸湿によるSi
酸化膜欠陥の発生や外来不純物例えばBによる汚染の防
止が可能になり、且つ結晶欠陥の少ない高濃度拡散を行
うことが可能になる。
【0036】また、所定加熱温度におけるSiへの固溶
度より低濃度のSb熱拡散が、再現性よく制御出来るよ
うになり、製造性が著しく向上するとともに、低濃度拡
散により埋め込み層上にその後に積層形成するエピタキ
シャル成長層の結晶欠陥を著しく減少させることが可能
になる。
【0037】また、Sb2O3蒸気により、Sbスパッタ
膜上にSb含有ガラス膜を形成する場合には、Si基板
内にマイルドな熱拡散が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱拡散のよる拡散層の形成方法を
示す。
【図2】Si基板表面のAs及びSbの固溶度のグラフ
を示す。
【図3】従来及び本発明により形成した埋め込み層を有
する集積回路中のnpnトランジスタ構造を示す。
【符号の説明】
1 P+Si基板 2 N+埋め込み層 3 SiO2膜 4 Nエピタキシャル層を用いたN真性コレクタ領域 5 ベース領域 6 N+エミッタ領域 7 P+アイソレーション 8 コレクタ、ベース、エミッタを外部と接続する配線 9 Sb含有ガラススパッタ薄膜 10 Sb含有ガラス層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板表面に形成したマスク層を選択的に除
    去した第一導電型半導体基板表面に、第二の導電型拡散
    層を熱拡散により形成する半導体熱拡散層の形成方法に
    おいて、第二導電型不純物拡散源として該第二導電型不
    純物含有ガラスのスパッタ薄膜を上記基板表面に形成
    し、その上面に同一の第二不純物含有ガラス層を形成
    し、加熱を行い、上記半導体基板内に上記不純物を拡散
    し、第二導電型拡散層を形成することを特徴とする半導
    体熱拡散層の形成方法。
  2. 【請求項2】前記同一の第二導電型不純物の溶解液を塗
    布、乾燥して前記同一の第二導電型不純物含有ガラス層
    を形成することを特徴とする請求項1記載の半導体熱拡
    散層の形成方法。
  3. 【請求項3】前記第二導電型不純物の酸化物を供給しな
    がら加熱し、前記スパッタ薄膜上面に気相成長による前
    記同一の第二導電型不純物含有ガラス層を形成すること
    を特徴とする請求項1記載の半導体熱拡散層の形成方
    法。
  4. 【請求項4】前記第二導電型不純物をSbとすることを
    特徴とする請求項1乃至3記載の半導体熱拡散層の形成
    方法。
  5. 【請求項5】 前記第二導電型不純物の酸化物をSb2O
    3とすることを特徴とする請求項3乃至4記載の半導体
    熱拡散層の形成方法。
  6. 【請求項6】前記第一導電型基板表面内に形成した前記
    第二導電型層を半導体集積回路を構成するトランジスタ
    の埋め込み層とすることを特徴とする請求項1乃至5記
    載の半導体熱拡散層の形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006117975A1 (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. 太陽電池の製造方法及び太陽電池
JP2008507849A (ja) * 2004-07-26 2008-03-13 ハー. ヴェアナー,ユルゲン 線形焦点式レーザビームを用いた固形物のレーザドーピング方法、および該方法に基づいて製造された太陽電池エミッタ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008507849A (ja) * 2004-07-26 2008-03-13 ハー. ヴェアナー,ユルゲン 線形焦点式レーザビームを用いた固形物のレーザドーピング方法、および該方法に基づいて製造された太陽電池エミッタ
WO2006117975A1 (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. 太陽電池の製造方法及び太陽電池
JP2006310368A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Shin Etsu Handotai Co Ltd 太陽電池の製造方法及び太陽電池

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