JPH11186448A - 積層セラミック回路基板の製造方法 - Google Patents

積層セラミック回路基板の製造方法

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JPH11186448A
JPH11186448A JP35598997A JP35598997A JPH11186448A JP H11186448 A JPH11186448 A JP H11186448A JP 35598997 A JP35598997 A JP 35598997A JP 35598997 A JP35598997 A JP 35598997A JP H11186448 A JPH11186448 A JP H11186448A
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hole
conductor
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ceramic
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はキャビティ部の配置・形状にかか
わらず簡単に形成でき、しかも設計の自由度が向上する
積層セラミック回路基板の製造方法を提供する。 【解決手段】(1)光硬化可能なモノマーを有するセラ
ミックスリップ材の塗布・乾燥処理よってセラミック層
となる塗布膜を形成する工程、(2)前記塗布膜に選択
的な露光処理・現像処理を施すことよって塗布膜にキャ
ビティ部形成用貫通孔を形成する工程、(3)前記キャ
ビティ部用貫通孔内に樹脂ペーストを印刷・充填処理す
るとともに、前記塗布膜上に内部導体パターン及び又は
電子部品素子接続用パターンとなる導体膜を導電性ペー
ストを印刷処理して、内部導体パターン及び又は電子部
品素子接続用パターンとなる導体膜を形成する工程の各
工程(1)〜(3)を順次繰り返して積層体を形成し、
積層体を焼成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック層が積
層して成る積層体基板の内部に、内部導体パターンを、
表面に電子部品素子を収納するキャビティ部を形成した
積層セラミック回路基板の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、積層体の表面に、半導体素子、圧
電振動素子、半導体部品、圧電振動部品などの電子部品
を収納するキャビティ部を形成してなる積層セラミック
回路基板は、図9に示すよう断面図のように構成されて
いる。
【0003】積層体91は、例えば、5つ絶縁層91a
〜91e構成されており、各絶縁層91a〜91e間に
は、内部導体パターン92が形成されており、各絶縁層
91a〜91eの厚み方向にはビアホール導体93が形
成されている。そして、積層体91の一方主面に表面導
体パターン94が形成されており、さらに、電子部品9
6を収納したキャビティ部95が形成されており、積層
体91の他方主面に表面導体パターン94が形成されて
おり、さらに、電子部品98を収納したキャビティ部9
7が形成されている。尚、キャビティ部95は、一方主
面側の絶縁層91a及び絶縁層91bに渡って形成され
ており、キャビティ部95の底面である絶縁層91cの
表面に、電子部品96を接合するためのパターン95a
が形成され、キャビティ部95の側面に露出する絶縁層
91bの表面に、電子部品96と電気的に接続するため
のパターン95bが形成されている。また、キャビティ
部97は、他方主面側の絶縁層91eに形成されてお
り、キャビティ部97の底面である絶縁層91dの表面
に、電子部品98を接合し、且つ電気的に接続するため
のパターン97a、97aが形成されている。
【0004】このような構造の積層セラミック回路基板
は、絶縁層となるグリーンシートを用いたグリーンシー
ト多層方法によって形成されている。
【0005】例えば、絶縁層91a〜91eとなる5つ
グリーンシートを用いて、まず、各絶縁層91a〜91
eのビアホール導体93となる貫通孔を形成する。
【0006】次に、各グリーンシートのビアホール導体
93となる貫通孔に導電性ペーストを印刷・充填する。
同時に、絶縁層91a〜91eとなるグリーンシートの
上面及び又は下面に、表面導体パターン94、内部導体
パターン92、接合パターン95a、接続パターン95
b、接続パターン97a、97aとなる導体膜を印刷形
成する。
【0007】次に、絶縁層91a〜91eどなるグリー
ンシートを積層順に応じて、積層し、所定圧力で圧着を
行う。
【0008】次に、積層体91を脱バイ工程、焼結工程
とから成る焼成処理を行う。これにより、各グリーンシ
ートは、絶縁層91a〜91eとなり、各導体膜(導
体)は、内部導体パターン92、ビアホール導体93、
表面配線パターン94、接合パターン95a、接続パタ
ーン95b、97aとなる。
【0009】次に、表面配線パターン94に接続する各
種電子部品99、例えば厚膜抵抗体膜や半田接合される
電子部品などを搭載して後、キャビティ部95内に電子
部品96を搭載して、電子部品96の入出力電極と接続
パターン95bとの間にボンディングワイヤWを介して
電気的に接続する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】キャビティ部95、9
7を有する積層セラミック回路基板を上述のグリーンシ
ート多層方法で形成しようとすると、キャビティ部9
5、97の底面部分の絶縁層91b〜91e、91a〜
91d間の接合強度が低下してしまうという問題があっ
た。
【0011】これは、積層圧着工程で、キャビティ部分
とその周囲の表面部分とで、圧力の印加状態に差異が発
生し、キャビティ部95、97の底面部分に充分な圧力
が加わらないために発生するものである。
【0012】これを解決するにあたり、キャビティ部9
5、97の内部形状と同一形状の圧力補助治具をキャビ
ティ部95、97に内部に収納して、積層圧着させた
り、キャビティ部も圧力が印加されるプレス治具などを
用いる必要があった。 また、上述の治具を用いない積
層方法としては、図10に示すように、キャビティ部9
5となる貫通孔を形成した絶縁層91a〜91bとなる
グリーンシート、キャビティ部97となる貫通孔を形成
した絶縁層91eとなるグリーンシート、絶縁層91
c、91dとなるグリーンシートを別々に積層する。図
10では、各々グリーンシート積層体を91x、91
y、91zと記す。
【0013】次に、各3つの積層体91x、91y、9
1zを一体化すべく、積層圧着する。このような方法で
は、キャビティ部95、97の底面部分での絶縁層91
b〜91e、91a〜91dは、第1回目の積層工程で
充分な圧力がかかるため、接合強度が低下することがな
い。
【0014】しかし、この方法では、以下の問題点を有
していた。まず、圧着工程が非常に複雑となってしま
う。また、図に示していないが積層体の一方主面のみに
キャビティ部を有する場合には簡単に適用できるもの
の、図9、図10のように、積層体91の両主面にキャ
ビティ部95、97を有し、且つキャビティ部95、9
7が平面的に重なりあう構造の場合には、重なりあう部
分では、最終的に充分な圧力がかからなかった。
【0015】以上のように、上述の種々の方法であって
も、量産性に優れ、且つキャビティ部の設計の自由度が
充分に高い積層セラミック回路基板の製造方法とは言え
なかった。
【0016】本発明は上述の問題点に鑑みて案出したも
のであり、その目的は、キャビティ部の配置・形状にか
かわらず簡単に形成でき、しかも設計の自由度が向上す
る積層セラミック回路基板の製造方法を提供するもので
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明によれれば、複数
のセラミック層が積層されて成る積層体の内部に、内部
導体パターン及びビアホール導体を配置するとともに、
前記積層体の表面に電子部品素子を収納するキャビティ
部を形成して成る積層セラミック回路基板の製造方法に
おいて、(1)光硬化可能なモノマーを有するセラミッ
クスリップ材の塗布・乾燥処理よってセラミック層とな
る塗布膜を形成する工程、(2)前記塗布膜に選択的な
露光処理・現像処理を施すことよって、ビアホール導体
となる貫通孔を形成するとともに、少なくとも一方の表
面に位置するセラミック層となる塗布膜に対してキャビ
ティ部となる貫通孔を形成する工程、(3)ビアホール
導体となる貫通孔内に導電部材を充填配置するととも
に、前記塗布膜上に導電性ペーストを印刷処理して内部
導体パターンとなる導体膜を形成するとともに、前記キ
ャビティ部となる貫通孔を形成した塗布膜に対して、該
キャビティ部となる貫通孔内に樹脂ペーストを充填して
樹脂充填部材を形成する工程と、(1)〜(3)工程の
繰り返して支持基板上に積層体を形成する工程、前記支
持基板上から前記積層体を剥離し、焼成処理する工程と
から成る積層セラミック回路基板の製造方法である。
【0018】
【作用】本発明によれば、光硬化可能なモノマーを有す
るセラミックスリップ材の塗布・乾燥処理よって絶縁層
となる塗布膜が、一層、一層順次形成される。この時、
キャビティ部となる貫通孔を形成すべき絶縁層の塗布膜
は、光硬化可能なモノマーの特性を利用した露光・現像
を行い、キャビティ部となる貫通孔が形成される。その
後、このキャビティ部となる貫通孔は、樹脂ペーストに
充填される。
【0019】従って、このキャビティ部となる貫通孔を
形成した塗布膜の表面は、実質的に平坦な面とすること
ができるため、その後の塗布膜を安定的に形成すること
ができる。
【0020】従って、キャビティ部の配置、形状は、露
光・現像の制御によって決定されるため、キャビティ部
の配置・形状にかかわらず簡単に形成でき、しかも設計
の自由度が向上する積層セラミック回路基板の製造方法
となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の積層セラミック回
路基板の製造方法を図面に基づいて説明する。
【0022】図1は、本発明に係る積層セラミック回路
基板の断面図である。
【0023】図1において、1は積層体であり、2は内
部導体パターン、3はビアホール導体、4は表面配線パ
ターン、5は一方主面側のキャビティ部、7は他方主面
側のキャビティ部、6はキャビティ部5内に収納配置さ
れた電子部品、8はキャビティ部6内に収納配置された
電子部品である。
【0024】積層体1は、例えば5層のセラミック層
(以下、絶縁層という)絶縁層1a〜1eが積層されて
構成されている。各絶縁層1a〜1eの層間には内部導
体パターン2が配置され、各絶縁層1a〜1eの厚み方
向に延びるビアホール導体3が配置されている。
【0025】また、積層体の一方主面には、表面導体パ
ターン4が配置され、電子部品6が収納配置されたキャ
ビティ部5が形成されている。また、積層体の他方主面
には、表面導体パターン4が配置され、電子部品8が収
納配置されたキャビティ部6が形成されている。
【0026】ここで、キャビティ部5は、一方主面側の
絶縁層1a及び絶縁層1bに渡って形成されており、キ
ャビティ部5の底面である絶縁層1cの表面に、電子部
品6を接合するための接合パターン5aが形成され、キ
ャビティ部5の側面に露出する絶縁層1bの表面に、電
子部品6と電気的に接続するための接続パターン5bが
形成されている。また、キャビティ部7は、他方主面側
の絶縁層1eに形成されており、キャビティ部7の底面
である絶縁層1dの裏面に、電子部品8を接続するため
の接続パターン7aが形成されている。
【0027】絶縁層1a〜1eは、例えば850〜10
50℃前後の比較的低い温度で焼成可能にするガラス−
セラミック材料からなる。具体的なセラミック材料とし
ては、クリストバライト、石英、コランダム(αアルミ
ナ)、ムライト、コージライトなどが例示できる。ま
た、ガラス材料として複数の金属酸化物を含むガラスフ
リットを焼成処理することによって、コージェライト、
ムライト、アノーサイト、セルジアン、スピネル、ガー
ナイト、ウイレマイト、ドロマイト、ペタライトやその
置換誘導体の結晶を少なくとも1種類を析出するもので
ある。
【0028】内部導体パターン2、ビアホール導体3
は、表面導体パターン4は、Ag系(Ag単体、Ag−
PdなどのAg合金)、Cu系(Cu単体、Cu合金)
など導体からなり、内部導体パターン2、表面導体パタ
ーン4の厚みは8〜15μm程度であり、ビアホール導
体3の直径は任意な値とすることができるが、例えば直
径は80〜250μmである。
【0029】ここで、内部導体パターン2は、所定回路
網を構成したり、容量成分を発生する容量電極パターン
を構成したり、所定インダクタンス成分を構成したり、
アース導体膜を構成したりするものである。
【0030】表面配線パターン4は、Ag系(Ag単
体、Ag−PdなどのAg合金)、Cu系(Cu単体、
Cu合金)など導体から成り、主に所定回路網を構成し
たり、外部との接続を行う端子電極を構成したり、表面
に実装された各種電子部品9の搭載用電極を構成したり
する。
【0031】また、キャビティ部5内の接合パターン5
aは、電子部品6を実装するためのパターンであり、接
続パターン5bは電子部品6とボンディングワイヤWな
どを介して内部導体パターン2とを接続するものであ
る。
【0032】また、キャビティ部7内の接続パターン7
aは、電子部品8を実装し、且つ機械的に接合するパタ
ーンである。このような接合方法としては、例えば半田
バンプを用いたフリップチップ接合などが例示できる。
【0033】尚、厚膜抵抗体膜9やガラス保護膜などが
被着形成し、また、必要に応じて、電子部品6、8を収
納したキャビティ部5、7には耐湿・耐衝撃保護部材が
充填される。
【0034】特に、図1に示す構造では、一方主面のキ
ャビティ部5の平面形状が、他方主面のキャビティ部7
の平面形状と重なり合うように形成されている。
【0035】次に、本発明の積層セラミック回路基板の
製造方法を図2の工程図、図3〜図8は主要工程におけ
る断面図を基づいて説明する。
【0036】積層セラミック回路基板1の製造方法は、
積層前の準備工程、図2 に示す積層工程及び表面処理工
程とから成る。
【0037】準備工程では、支持基板、絶縁層1a〜1
eとなる塗布膜を形成するスリップ材、内部導体パター
ン2となる導体膜を形成する導電性ペースト、ビアホー
ル導体3となる導体を形成する導電性ペースト、表面導
体パターン2となる導体膜を形成する導電性ペースト、
キャビティ部用貫通孔に充填する樹脂ペーストを夫々準
備する工程である。
【0038】〔支持基板〕支持基板15は、図3に示す
ように、セラミック、ガラス、耐熱性樹脂などの基板か
らなり、支持基板15の表面には基板平滑層16が形成
される。
【0039】基板平滑層16は、光硬化可能なモノマ
ー、バインダー、溶剤を均質混練したスリップ材を塗布
・乾燥して塗布膜を形成し、その後、塗布膜の全面に露
光処理して硬化することによって形成する。基板平滑層
16の厚みは、少なくとも支持基板15の凹凸を吸収し
得る程度の厚み、例えば20μm以上である。尚、この
平滑層16は基板15の表面の凹凸を吸収して、積層体
1の表面の平坦化する。
【0040】ここで、光硬化可能なモノマーは、比較的
低温で且つ短時間の焼成工程で焼失できるように熱分解
性に優れたものであり、また、スリップ材の塗布・乾燥
後の露光によって、光重合される必要があり、遊離ラジ
カルの形成、連鎖生長付加重合が可能で、2級もしくは
3級炭素を有したモノマーが好ましく、例えば少なくと
も1つの重合可能なエチレン系基を有するブチルアクリ
レート等のアルキルアクリレートおよびそれらに対応す
るアルキルメタクリレートが有効である。また、テトラ
エチレングリコールジアクリレート等のポリエチレング
リコールジアクリレートおよびそれらに対応するメタク
リレートなどが挙げられる。
【0041】バインダーは、光硬化可能なモノマー同様
に熱分解性の良好なものでなくてはならない。同時にス
リップの粘性を決めるものである為、アクリル酸もしく
はメタクリル酸系重合体のようなカルボキシル基、アル
コール性水酸基を備えたエチレン性不飽和化合物が好ま
しい。尚、光硬化可能なモノマーとバインダーとの比率
は、1〜3:5程度に添加される。
【0042】溶剤として、有機系溶剤、水系溶剤を用い
ることができる。尚、水系溶剤の場合、光硬化可能なモ
ノマー及びバインダーは、水溶性である必要があり、モ
ノマー及びバインダには、親水性の官能基、例えばカル
ボキシル基が付加されている。その付加量は酸価で表せ
ば2〜300あり、好ましくは5〜100である。
【0043】上述のスリップ材は、光硬化可能なモノマ
ー及びバインダが上述したように積層体の焼成の過程で
完全に熱分解しなくてはならないが、特に、600℃以
下、好ましくは500℃以下で分解する材料を選択す
る。
【0044】また、スリップ材には、増感剤、光開始系
材料等を必要に応じて添加しても構わない。例えば、光
開始系材料としては、ベンゾフェノン類、アシロインエ
ステル類化合物などが挙げられる。
【0045】スリップ材の塗布方法としては、例えば、
ドクターブレード法(ナイフコート法)、ロールコート
法、印刷法などが挙げられる。特に基板平滑層16の表
面が平坦化することが容易なドクターブレード法などが
好適である。尚、塗布方法に応じて溶剤の添加量が調整
され、所定粘度に調整される。
【0046】乾燥方法としては、バッチ式乾燥炉、イン
ライン式乾燥炉を用いて行われ、乾燥条件は、120℃
以下が望ましい。また、急激な乾燥は、表面にクラック
を発生される可能性があるため、急加熱を避けることが
重要となる。
【0047】露光処理としては、塗布膜中に含まれる光
硬化可能なモノマーが光重合されるネガ型であるため、
塗布膜全面に低圧、高圧、超高圧の水銀灯系の露光光を
照射する。尚、露光条件は、10〜20mW/cm2
露光光を約5〜30秒程度照射して行う。これにより、
塗布膜は、光硬化可能なモノマーの光重合反応を起し、
光硬化されることになる。
【0048】〔セラミックスリップ材〕セラミックスリ
ップ材は、セラミック粉末、必要に応じてガラスフリッ
ト、光硬化可能なモノマー、バインダー、溶剤を均質混
練して形成する。
【0049】セラミック粉末は、クリストバライト、石
英、コランダム(αアルミナ)、ムライト、コージライ
トなどの絶縁セラミック材料、BaTiO3 、Pb4
2Nb2 12、TiO2 などの誘電体セラミック材
料、Ni−Znフェライト、Mn−Znフェライト(広
義の意味でセラミックという)なとの磁性体セラミック
材料などが挙げられ、その平均粒径1.0〜6.0μ
m、好ましくは1.5〜4.0μmに粉砕したものを用
いる。尚、セラミック材料は2種以上混合して用いられ
てもよい。特に、コランダムを用いた場合、コスト的に
有利となる。
【0050】ガラスフリットは、焼成処理することによ
ってコージェライト、ムライト、アノーサイト、セルジ
アン、スピネル、ガーナイト、ウイレマイト、ドロマイ
ト、ペタライトやその置換誘導体の結晶やスピネル構造
の結晶相を析出するものであればよく、例えば、B2
3 、SiO2 、Al2 3 、ZnO、アルカリ土類酸化
物を含むガラスフリットが挙げられる。この様なガラス
フリットは、ガラス化範囲が広くまた屈伏点が600〜
800℃付近にあるため、850〜1050℃程度の低
温焼成に適し、内部導体パターン2となる導体膜21と
の焼結挙動が近似しているためである。尚、このガラス
フリットの平均粒径は、1.0〜6.0μm、好ましく
は1.5〜3.5μmである。
【0051】上述のセラミック材料とガラス材料との構
成比率は、850〜1050℃の比較的低温で焼成する
場合には、セラミック材料が10〜60wt%、好まし
くは30〜50wt%であり、ガラス材料が90〜40
wt%、好ましくは70〜50wt%である。
【0052】尚、セラミック材料として、誘電体セラミ
ック材料や磁性体セラミック材料とともに用いる場合に
は、セラミック材料の固有の特性を低下させることがあ
るため、ガラスフリットは必要に応じて添加する。
【0053】光硬化可能なモノマーは、基板平滑層16
に用いた材料ものが使用できる。これは、露光条件を略
同一とするためである。光硬化可能なモノマーは、露光
処理後の現像処理によって露光部分以外の部分が容易に
除去できるように所定量添加される。例えば、固形成分
(セラミック材料及びガラス材料) に対して5〜15w
t%以下である。バインダーは、固形分との濡れ性も重
視する必要があり、基板平滑層16に用いた材料ものが
使用できる。添加量としては固形分に対して25wt%
以下が好ましい。
【0054】溶剤として、有機系溶剤、水系溶剤を用い
ることができる。尚、水系溶剤の場合、光硬化可能なモ
ノマー及びバインダーは、水溶性である必要があり、モ
ノマー及びバインダには、親水性の官能基、例えばカル
ボキシル基が付加されている。その付加量は酸価で表せ
ば2〜300であり、好ましくは5〜100である。
【0055】付加量が少ない場合は水への溶解性、固定
成分の粉末の分散性が悪くなり、多い場合は熱分解性が
悪くなるため、付加量は、水への溶解性、分散性、熱分
解性を考慮して、上述の範囲で適宜付加される。
【0056】また、スリップ材には、増感剤、光開始系
材料等を必要に応じて添加しても構わない。例えば、光
開始系材料としては、ベンゾフェノン類、アシロインエ
ステル類化合物などが挙げられる。
【0057】〔導電性ペースト〕内部導体パターン2
(接合パターン5a、接続パターン5b、7a)及び表
面配線パターン4、ビアホール導体3を形成するための
導電性ペーストは、Ag系(Ag単体、Ag−Pdなど
のAg合金)、Cu系(Cu単体、Cu合金)など導体
材料粉末、例えば銀系粉末と、低融点ガラス成分と、バ
インダーと溶剤とを均質混練したものが用いられる。
尚、各導体の焼成終了後の熱収縮率や基板との接合挙動
とを考慮して、低融点ガラス成分以外に、V2 5 や空
中シリカなどの目的に応じて種々添加して、内部配線パ
ターン2(接合パターン5a、接続パターン5b、7
a)を形成するためだけの導電性ペースト、表面配線パ
ターン4を形成するためだけの導電性ペースト、ビアホ
ール導体3を形成するためのだけの導電性ペーストを形
成しても構わない。
【0058】〔樹脂ペースト〕樹脂ペーストは、キャビ
ティ部用貫通孔に充填する部材であり、例えばアクリル
系樹脂材料からなる。好ましくは、熱分解性を考慮し
て、アルキルメタクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート等のポリエチレングリコールジアクリ
レートおよびそれらに対応するメタクリレートなどが挙
げられる。
【0059】〔積層工程〕次に、図3(a)に示す基板
平滑層16を形成した支持基板15を用いて、セラミッ
クスリップ材、導電性ペーストを用いて積層工程を行
う。尚、支持基板15は、最終的に複数の積層体が抽出
できるよう複数の積層体の領域を同時に形成するが、こ
こでは、1つの積層体の領域について説明する。
【0060】まず、積層工程として、図2の(a)工程
で、支持基板15の基板平滑層16上に、積層体1の一
方主面側の表面配線パターン4となる導体膜40を形成
する。具体的には、上述の導電性ペーストを用いて、所
定形状にスクリーン印刷することにより形成される(図
3(b)参照)。尚、以下、基板平滑層16を形成した
支持基板15を単に支持基板15という。
【0061】次に、図2の(b)の工程として、絶縁層
1aとなるセラミック塗布膜10aを形成する。即ち第
n番(n=1)のセラミック塗布膜の塗布行う。
【0062】このセラミック塗布膜10aは、先の工程
で形成した導体膜40を覆うように、各領域を越えて支
持基板15の全面に形成する。具体的には、上述のセラ
ミックスリップ材をドクターブレード法などで塗布し、
乾燥処理(バッチ式乾燥炉、インライン式乾燥炉で12
0℃以下)を行う。この塗布膜10aを形成する際、例
えばドクターブレード法のブレードの高低制御を行い、
塗布膜10aの厚みを、絶縁層1aの厚み例えば100
μm程度に対応するように制御を行う(図3(c)参
照)。
【0063】次に、図2の(c)の工程として、セラミ
ック塗布膜10aにビアホール導体貫通孔30及びキャ
ビティ部用貫通孔50aを形成する。
【0064】具体的には、塗布膜10aを選択的な露光
処理・現像処理を行い、塗布膜10aの厚みを貫通させ
る。
【0065】露光処理は、図3(d)に示すように、絶
縁層1aの厚みを貫通するビアホール導体3となる位置
に貫通孔30、キャビティ部5となる位置に貫通孔50
を形成するため、この部分のみに露光光が照射されない
ような所定パターンを有するフォトターゲットFをセラ
ミック塗布膜10a上に近接又は載置して、上述の露光
条件(低圧、高圧、超高圧の水銀灯系の10〜20mW
/cm2 の露光光を約5〜30秒程度照射する)で処理
を行う。
【0066】これにより、露光処理によって光硬化モノ
マーが重合した部分は不溶化部Xとなり、重合しなかっ
た部分は溶化部yとなる。
【0067】現像処理は、図3(e)に示すように、選
択的な露光処理を行った塗布膜10aに有機系のクロロ
セン、1,1,1−トリクロロエタン、アルカリ系溶剤
などの現像溶剤を、例えばスプレー現像法やパドル現像
法によって噴射したり、接触したりして、上述の溶化部
yを現像除去する。その後、必要に応じて洗浄及び乾燥
を行なう。
【0068】上述の選択的な露光処理・現像処理によっ
て、ビアホール導体3となる貫通孔30及びキャビティ
部5となる貫通孔の形状、径などは、フォトターゲット
の形状次第で、任意に設定できる。即ち、キャビティ部
5の形状を考慮して、大電力が流れるビアホール導体を
考慮してその形状を任意に設定することができる。ま
た、ビアホール導体3及びキャビティ部5の位置ずれが
なく、ビアホール導体3の導通信頼性やキャビティ部5
の形状の精度が大きく向上する。
【0069】次に、図2の(d)の工程として、図4
(a)に示すように、セラミック塗布膜10aに形成し
たキャビティ部用貫通孔50内に樹脂充填部材51を充
填して、実質的にセラミック塗布膜10aの表面を平坦
化する。
【0070】具体的には、キャビティ部用貫通孔50内
に樹脂ペーストをデスペンサーや印刷方法などによって
充填供給し、150〜180℃で熱硬化したり、紫外線
硬化したりする。
【0071】次に、図2の(e)の工程として、図4
(b)に示すように、ビアホール導体用貫通孔30にビ
アホール導体3となる導体31を充填する。具体的に
は、上述の導電性ペーストを用いてスクリーン印刷法な
どにより充填印刷を行い、必要に応じて乾燥処理を行
う。
【0072】次に、図2の(f)の工程として、図5
(a)に示すように、塗布膜10a上に、内部導体パタ
ーン2となる導体膜20を形成する。具体的には、上述
の導電性ペーストを用いて、所定形状にスクリーン印刷
することにより形成される。
【0073】尚、導体膜20の内、樹脂充填部材51上
に形成される導体膜は、最終的に接続パターン5bとな
る。図5(a)では、その導体膜を50bで示す。
【0074】尚、上述の図2の(c)の工程である貫通
孔50内に充填部材51の充填工程と、図2の(d)の
工程である貫通孔30内に導体31を充填印刷する工程
とを入れ換えても構わない。また、図2の(d)の工程
である貫通孔30内に導体31で、内部導体パターン2
となる導体膜20(接続パターン5bとなる導体膜50
bを除く)を同一の印刷工程で形成することもできる。
【0075】次に、図2の(b)の工程を繰り返し、即
ち、第2層目(n=2)のセラミック塗布膜10bを形
成する。この状態を、図5(b)に示す。そして、図2
の(c)の工程により、塗布膜10bにビアホール導体
3となる貫通孔30及びキャビティ部5となる貫通孔5
0を形成する。そして、図2の(d)の工程により、キ
ャビティ部5となる貫通孔50に樹脂充填部材51を充
填供給し、図2の(e)の工程であるビアホール導体3
となる貫通孔30内に導体31を充填印刷し、さらに、
図2の(f)の工程である内部配線パターン2となる導
体膜20及び接合パターン5aとなる導体膜50aを印
刷形成する。この工程までで、絶縁層1bとなる塗布膜
10bが形成されることになるが、特に、塗布膜10a
の樹脂充填部材51と塗布膜10bの樹脂充填部材51
によって、キャビティ部5の形状が決定されることにな
る。また、キャビティ部5の側面から露出する接続パタ
ーン5b、接合パターン5aとなる各導体膜が形成され
ることになる。
【0076】続いて、図2の(b)の工程を繰り返し、
即ち、第3層目(n=2)のセラミック塗布膜10cを
形成する。尚、この絶縁層1cには、キャビティ部は存
在しないため、図2の(c)の工程のキャビティ部用貫
通孔の形成は省略する。同時に、図2の(d)の工程の
キャビティ部用貫通孔内に樹脂充填部材を形成する工程
も省略できる。従って、塗布膜10bに対して、図2の
(c)の工程のビアホール導体3となる貫通孔30のみ
を形成し、続いて、図2の(e)の工程の貫通孔30内
に導体を充填印刷し、続いて、図2の(f)の工程の内
部導体パターン2となる導体膜20の形成を行う。この
キャビティ部の塗布膜、例えば10cでは、ビアホール
導体3となる導体と内部導体パターン2となる導体膜2
0の形成を一括的に行うことができる。
【0077】さらに、第4回目(n=4)の図2の
(b)の工程を繰り返し、セラミック塗布膜10dの形
成、図2の(c)の工程のキャビティ部用貫通孔30の
形成、図2の(e)の工程の貫通孔30内に導体31を
充填印刷、図2の(f)の工程の絶縁層1dと1eとの
間の内部導体パターン2となる導体膜20及び接続パタ
ーン7aとなる導体膜70aの形成を行う。
【0078】最後に、第5回目(n=5)の図2の
(b)の工程を繰り返し、絶縁層1eとなるセラミック
塗布膜10eを形成する。尚、絶縁層1eには、キャビ
ティ部7が存在するため、図2の(c)の工程で、ビア
ホール導体3となる貫通孔30及びキャビティ部7とな
る貫通孔70を形成する。次に、図2の(e)の工程の
ビアホール導体3となる貫通孔30に導体31を充填印
刷する。
【0079】この状態を図6(a)である。この塗布膜
10eは、最外層の絶縁層1eとなり、これ以上の塗布
膜がないため、図2の(c)の工程であるキャビティ部
7となる貫通孔70に樹脂充填部材の供給を省略してい
る。尚、仮に、絶縁層1e上にキャビティ部を含む絶縁
層を形成する場合には、図2の(c)の工程を行う。
【0080】次に、図2の(g)の工程として、図6
(b)に示すように、塗布膜10a〜10e からなる積
層体の表面、表面導体パターン4となる導体膜40を、
上述の導電性ペーストの印刷、乾燥により形成する。
【0081】これにより、積層体の積層工程は完了す
る。
【0082】尚、上述の内部導体パターン2、接続パタ
ーン5b、7a、接合パターン5aとなる導体膜、及び
表面導体パターン4となる導体膜は、導電性ペーストを
用いた選択的なスクリーン印刷により、その形状を決定
しているが、例えば、導電性ペーストに光硬化モノマー
を添加しておき、導体膜を形成した塗布膜の全面に、導
電性ペーストの印刷により、一次導体膜を形成してお
き、さらに、選択的な露光・現像処理により、所定形状
の導体膜を形成しても構わない。
【0083】また、キャビティ部5となる貫通孔に、樹
脂充填部材51を配置すべき、樹脂ペーストの供給・硬
化を行うが、キャビティ部の深さなどやキャビティ部の
側面、底面に現れる絶縁層どうおしの接合を安定化する
ために、樹脂ペースト中にも、光硬化モノマーを添加し
ておき、ドクターブレード法で貫通孔を完全に充填し、
不要な樹脂部分のみを露光・現像で除去してもよい。
【0084】尚、積層工程を終了した後に、各積層体の
形状に応じて、各領域を区画する分割溝をプレス成型な
どによって形成することが望ましい。
【0085】〔剥離工程〕次に、図2の(h)の工程と
して、図7に示すように、積層体と支持基板15とを分
離する。尚、基板平滑層16は上述のように熱分解性の
良好な材料を用いるために、積層体に残存していても構
わない。具体的には、支持基板15を湾曲させてり、剥
離界面にカッター刃を平面状に摺動する。尚、基板平滑
層16自身に発泡性反応を起こす樹脂材を混合させてお
き、加熱処理して剥離を容易にしても構わない。また、
支持基板15と基板平滑層16の界面部分に有機溶剤に
よって溶解するシートを介在させておき、有機溶剤に浸
漬しても構わない。有機溶剤によって溶解するシートを
用いる場合には、セラミックスリップ材、導電性ペース
トにバインダー、光硬化可能なモノマーに水系を用い、
溶剤に純水などを用いることが重要となる。
【0086】〔焼成工程〕次に、図2の(i)の工程と
して、図6(b)に示すように、支持基板15から剥離
した基板平滑層16、表面配線パターン4となる導体膜
40を含む積層体を焼成処理する。焼成処理は、脱バイ
ンダ過程と焼結過程からなる。
【0087】脱バインダ処理は、セラミック塗布膜10
a〜10e、内部導体パターン2となる導体膜20、接
合パターン5aとなる導体膜50a、接続パターン5
b、7aとなる導体膜50b、70a、ビアホール導体
3となる導体31、表面配線パターン4となる導体膜4
0に含まれる有機成分及び基板平滑層16及びキャビテ
ィ部5となる貫通孔50内の樹脂充填部材51を焼失す
るためのものであり、例えば600℃以下の温度領域で
行われる。
【0088】また、焼結処理は、セラミック塗布膜10
a〜10eのガラス成分を結晶化させて、セラミック粉
末の粒界に均一に分散させ、積層体1に一定強度を与
え、同時に、各導体31、導体膜20 、41、50a、
50b、70aの銀系粉末が粒成長させて、低抵抗化さ
せるものである。これにより、絶縁層1a〜1eと各導
体パターンは一体化する。尚、焼結処理のピーク温度8
50〜1050℃に達する温度領域で行われる。
【0089】焼成雰囲気は、導電性ペーストの材料など
によって異なり、上述のようにAg系導体の場合は、大
気(酸化性)雰囲気又は中性雰囲気で行われ、Cu系導
体の場合は、還元性雰囲気又は中性雰囲気で行われる。
【0090】これにより、塗布膜10a〜10eは絶縁
層1a〜1eとなり、導体膜21は内部導体パターン2
に、導体31はビアホール導体3に、導体膜41は表面
配線パターン4となり、焼成された大型積層体となる。
【0091】〔表面処理〕次に、図2の(i)の工程と
して、積層体の表面処理を行う。例えば、積層体の表面
に厚膜抵抗膜9や保護膜などを焼きつけを行い、表面導
体パターンに半田接合する各種電子部品を搭載する。
【0092】次に、図2の(k)の工程して、キャビテ
ィ部5、7内に電子部品6、8を当搭載・接続を行う。
【0093】例えば、キャビティ部7内の電子部品8
を、例えば半田バンプにより接続する場合は、上述の表
面配線パターンに電子部品の接合と同時に接続すること
ができる。
【0094】また、キャビティ部5の底面の接合パター
ン5aには、ダイアタッチ材を介して、ICチップなど
の電子部品6を接合し、ボンディングワイヤWを用い
て、電子部品6の入出力電極と接続パターン5bとを接
続を行う。尚、図で省略しているが、キャビティ部5、
7内部に、電子部品6、8を被覆するようにエポキシ樹
脂などを充填し、硬化させて、電子部品6、8の保護部
材とを形成する。
【0095】その後、必要に応じて、大型積層体を所定
形状の積層体に分割する。これによって、図1に示す構
造の積層セラミック回路基板が完成する。
【0096】本発明の製造方法では、絶縁層1a〜1e
は、光硬化可能なセラミックスリップ材を用いて、一層
一層積層する製造方法を基本にしており、積層圧着工程
が不要となる。従って、積層圧着時に、キャビティ部と
なる貫通孔の形状を維持させるための治具などを用いる
必要がない。また、このキャビティ部となる貫通孔は、
セラミックスリップ材の塗布膜の選択的な露光・現像処
理によって形成される。そして、キャビティ部の貫通孔
は、焼成工程で焼失される樹脂充填部材51が配置され
る。従って、キャビティ部の貫通孔を形成したとして
も、その塗布膜の表面は、実質的に平性が維持できる。
そのため、次の塗布膜を安定して形成することができ
る。
【0097】また、当該塗布膜の塗布工程においては、
前の塗布膜に形成されたキャビティ部の貫通孔とは全く
無関係である。このため、積層体の両主面で、キャビテ
ィ部5、7が平面的に重なっていても、何ら支障なく形
成することができるため、積層体1の設計、特に、キャ
ビティ部の配置位置を任意位置に設定できることとな
る。
【0098】尚、上述の製造方法において、分割溝を支
持基板15から積層体1を剥離する前に形成したが、要
は焼成前に形成することが重要であり、支持基板15を
剥離した後に、積層体の両主面側に形成してもかまわな
い。また、分割溝にそって行う分割処理について、上述
の製造工程は、表面処理工程の最後におこなっている
が、電子部品を搭載する前に分割処理しても構わない。
また、表面配線パターン4を積層体の焼成前に形成し、
積層体と一体的に焼成しているが、焼成後に、別体に導
電性ペーストの印刷焼き付けにより形成しても構わな
い。また、キャビティ部7が2つの塗布膜に渡って形成
される場合には、下層側の塗布膜に形成したキャビティ
部7となる貫通孔に樹脂の充填部材を充填する必要があ
る。
【0099】また、光硬化モノマーは、セラミックスリ
ップ材のみならず、各種導電性ペースト及び樹脂ペース
トにも含有させ、内部導体パターン2、接合パターン5
a、接続パターン5b、7a、表面配線パターン4、ビ
アホール導体3を形成するにあたり、塗布膜の全面に導
体膜を形成し、その後、選択的な露光・現像を行い、ま
た、キャビティ部5、7となる貫通孔にドクターブレー
ド法により充填して、選択的な露光・現像でキャビティ
部5、7の形状に応じた露光・現像を行っても構わな
い。
【0100】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、積層体
が、光硬化可能なモノマーを有するセラミックスリップ
材と、セラミックスリップ材の塗布、乾燥によりセラミ
ック塗布膜を形成し、そのセラミック塗布膜の選択的な
露光処理・現像処理によってビアホール導体となる貫通
孔及びキャビティ部どなる貫通孔を形成し、ビアホール
導体となる貫通孔には導体ペースト(導体)を、キャビ
ティ部どなる貫通孔には樹脂ペースト(樹脂充填部材)
を配置している。
【0101】従って、塗布膜の表面を常に平坦化させた
状態とするため、内部導体パターンを安定して形成で
き、次の塗布膜を形成しても、特に、キャビティ部とな
る貫通孔の存在による影響が全くない。
【0102】そして、キャビティ部となる貫通孔に充填
された樹脂充填部材は、積層体の焼結処理に焼失させる
ことになる。
【0103】これによって、積層体の両主面の任意箇所
に、選択的な露光、現像による形状の精度が高いキャビ
ティ部を形成することができる。特に、両主面における
キャビティ部が互いに対向するような配置であっても、
キャビティ部を自由に配置することができるため、積層
セラミック回路基板の設計が非常に容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層セラミック基板の断面図であ
る。
【図2】本発明の積層セラミック基板の製造を説明する
ための工程図である。
【図3】(a)〜(e)は本発明の積層セラミック基板
の製造の主要工程における概略図である。
【図4】(a)〜(b)は本発明の積層セラミック基板
の製造の主要工程における概略図である。
【図5】(a)〜(b)は本発明の積層セラミック基板
の製造の主要工程における概略図である。
【図6】(a)〜(b)は本発明の積層セラミック基板
の製造の主要工程における概略図である。
【図7】本発明の積層セラミック基板の製造の主要工程
における概略図である。
【図8】本発明の積層セラミック基板の製造の主要工程
における概略図である。
【図9】従来の積層セラミック基板の断面図である。
【図10】従来の積層セラミック基板の製造の主要工程
における概略図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・積層体 1a〜1e・・・絶縁層 10a〜10e・・・絶縁膜 2・・・・・・・内部導体パターン 3・・・・・・・ビアホール導体 30・・・・・・貫通凹部 31・・・・・・ビアホール導体となる導体 4・・・・・表面配線パターン 5、7・・・・キャビティ部 6、8・・・・電子部品

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のセラミック層が積層されて成る積層
    体の内部に、内部導体パターン及びビアホール導体を配
    置するとともに、前記積層体の表面に電子部品素子を収
    納するキャビティ部を形成して成る積層セラミック回路
    基板の製造方法において、(1)光硬化可能なモノマー
    を有するセラミックスリップ材の塗布・乾燥処理よって
    セラミック層となる塗布膜を形成する工程、(2)前記
    塗布膜に選択的な露光処理・現像処理を施すことよっ
    て、ビアホール導体となる貫通孔を形成するとともに、
    少なくとも一方の表面に位置するセラミック層となる塗
    布膜に対してキャビティ部となる貫通孔を形成する工
    程、(3)ビアホール導体となる貫通孔内に導電部材を
    充填配置するとともに、前記塗布膜上に導電性ペースト
    を印刷処理して内部導体パターンとなる導体膜を形成す
    るとともに、前記キャビティ部となる貫通孔を形成した
    塗布膜に対して、該キャビティ部となる貫通孔内に樹脂
    ペーストを充填して樹脂充填部材を形成する工程と、
    (1)〜(3)工程の繰り返して支持基板上に積層体を
    形成する工程、 前記支持基板上から前記積層体を剥離し、焼成処理する
    工程とから成る積層セラミック回路基板の製造方法。
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