JP3297532B2 - 積層コンデンサ基板 - Google Patents

積層コンデンサ基板

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JP3297532B2
JP3297532B2 JP14828194A JP14828194A JP3297532B2 JP 3297532 B2 JP3297532 B2 JP 3297532B2 JP 14828194 A JP14828194 A JP 14828194A JP 14828194 A JP14828194 A JP 14828194A JP 3297532 B2 JP3297532 B2 JP 3297532B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層体内に、所定回路
を構成する内部配線パターン及び互いに対向しあう複数
の容量電極層を配置して成る積層コンデンサ基板に関し
て、特にコンデンサ領域の平面的占有面積を小さくする
ことができる積層コンデンサ基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、典型的な積層コンデンサ基板は、
複数のセラミック層が積層されて成る積層体に、各セラ
ミック層間に互いに対向する容量電極層を形成した容量
部を内蔵していた。尚、各セラミック層を挟んで互いに
対向しあう容量電極層の内、一方側の容量電極層を電気
的に接続して、また、他方側の容量電極層を電気的に接
続して、同一積層体に形成された内部配線パターンから
なる所定回路に接続したり、積層体の主面に導出してい
た。
【0003】図6は、従来の積層コンデンサ基板の断面
図である。積層体61は、例えば7層のセラミック層6
1a〜61gからなり、その7つの層間には、容量電極
層62b〜62f、所定回路を構成する内部配線パター
ン63が形成されている。
【0004】また、セラミック層61a〜61gには、
その厚み方向を貫通するビアホール導体64a、64
b、65が形成されている。
【0005】ここで、容量電極層62aは、セラミック
層61bを挟んで容量電極層62bと対向しており、容
量電極層62bは、セラミック層61cを挟んで容量電
極層62cと対向しており、容量電極層62cは、セラ
ミック層61dを挟んで容量電極層62dと対向してお
り、容量電極層62dは、セラミック層61eを挟んで
容量電極層62eと対向しており、容量電極層62e
は、セラミック層61fを挟んで容量電極層62fと対
向しており、容量電極層62a、62c、62eは、ビ
アホール導体64aによって接続されており、また、容
量電極層62b、62d、62fは、ビアホール導体6
4bによって接続されている。これにより、容量電極層
62aと容量電極層62bとの対向部分、容量電極層6
2bと容量電極層62cとの対向部分、容量電極層62
cと容量電極層62dとの対向部分、容量電極層62d
と容量電極層62eとの対向部分、容量電極層62eと
容量電極層62fとの対向部分によって発生する各容量
成分は互いに並列的に合成され、ビアホール導体64
a、64bより導出されることになる。尚、図では、ビ
アホール導体64aは、内部配線パターン63に接続さ
れ、ビアホール導体64bは積層体61の裏面側に導出
されている。
【0006】また、積層体61の両主面には、電子部品
の搭載用パッド、外部端子を含む表面配線パターン6
6、67が形成され、例えば表面配線パターン67の所
定電子部品の搭載用パッドには電子部品68が搭載され
ている。尚、この主面には必要に応じて、厚膜抵抗体
膜、保護膜などが形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の積層コンデンサ
基板の容量成分は、1つのセラミック層、例えば61b
を挟むように対向配置された容量電極層62a、62b
の対向面積、セラミック層61bの層厚み、セラミック
層61bの誘電率などによって、その特性が決定され
る。
【0008】近時、電子機器などの小型化によって、積
層コンデンサ基板の小型化が要求されているが、上述の
構造においては、小型化(容量電極の対向面積を小さ
く)するとともに容量特性の維持のため、一般に、高誘
電率系のセラミック材料を用いたり、セラミック層の層
厚みを薄型化したりしていた。高誘電率系のセラミック
材料を用いると、セラミック層を形成するためのコスト
が上昇してしまい、また、薄型化したセラミック層を用
いると機械的な強度の低下などが発生してしまい、その
限界があった。
【0009】即ち、上述の構造において、積層コンデン
サ基板を平面視した時の容量部分の面積(以下、平面占
有面積という)の小型化には限界があり、市場の要求に
充分に対応できないものであった。
【0010】さらに、この積層コンデンサ基板のセラミ
ック層間に、所定回路網を形成する内部配線パターン6
3を形成する場合、容量特性によるセラミック層の積層
数の制約によって、内部配線を形成しないセラミック層
間が発生したり、また、内部配線パターンの設計の自由
度が抑制され、その結果、小形、高密度化の配線が達成
できなくなる。
【0011】本発明は、上述の問題点に鑑みて案出され
たものであり、その目的は、容量部分の平面占有面積を
小さくすることができ、内部配線パターンを形成するに
あたり、積層数の制約が緩和される積層コンデンサ基板
を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のセラミ
ック層を積層した積層体内に、所定回路を構成する内部
配線パターン及び互いに対向しあう複数の容量電極層を
配置して成る積層コンデンサ基板であって、前記容量電
極層の対向方向が、セラミック層の厚み方向に対して直
交する積層コンデンサ基板である。
【0013】
【作用】以上、本発明ではセラミック層を積層してはじ
めて、所定面積の容量電極層が形成されることになり、
複数の容量電極層の対向方向が積層体の厚み方向(積層
方向)に対して直交している。
【0014】従って、最も簡単な容量構成、即ち、2枚
の容量電極層において、平面占有面積は、容量電極層の
層厚みの2倍とその間の対向間隔との合計に、容量電極
層の幅を積算した値となり、従来に比較して大幅に小さ
くすることができる。
【0015】また、容量特性の向上のために、容量電極
間の間隔を狭くすればよく、従来のように薄型化したセ
ラミック層を用いる必要がなく、基板の強度の低下させ
ることがない。
【0016】このように積層体の厚み方向(積層方向)
に対して直交する方向に容量電極層の対向方向を配置す
るには、1層以上のセラミック層があればよく、例え
ば、セラミック層間に内部配線を形成する場合であって
も、容量を形成するための積層数が所定内部配線を形成
するに必要な積層数の制限を与えることがなく、内部配
線での設計の自由度が向上する。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて詳説する。
【0018】図1は、本発明の積層コンデンサ基板の一
例を示す側面図であり、図2は容量部分の斜視図であ
る。
【0019】図において、10は積層コンデンサ基板で
あり、積層コンデンサ基板10は、積層体1、その主面
に形成した表面配線パターン6、7が形成され、必要に
応じて抵抗導体膜8が形成され、電子部品9が搭載され
ている。
【0020】積層体1は、例えば5層のセラミック層1
a〜1eが積層して構成されており、各セラミック層1
a〜1eの4つの層間に所定回路を構成する内部配線パ
ターン2が形成されおり、この内部配線パターン2は、
各セラミック層1a〜1eに形成したビアホール導体3
によって接続されている。尚、セラミック層1a、1e
に形成したビアホール導体3は、内部配線パターン2と
表面配線パターン6、7とを接続するためのビアホール
導体となる。
【0021】また、セラミック層1b〜1eには、その
積層方向に延びる平板状の容量電極層4a〜4gが形成
されている。具体的には、容量電極層4a、4c、4
e、4gは、セラミック層1c〜1eの3層に渡り形成
されており、この3層分の高さを有する平板状の容量電
極層であり、容量電極層4b、4d、4fは、セラミッ
ク層1b〜1dの3層に渡り形成されており、この3層
分の高さを有する平板状の容量電極層である。
【0022】また、容量電極層4a、4c、4e、4g
の一端部は、積層体1の裏面側の主面に露出しており、
表面配線パターン6の一部によって互いに接続されお
り、また、容量電極層4b、4d、4fの一端は、セラ
ミック層1aと1bとの層間に形成した接続導体膜5に
よって互いに接続されいる。尚、この接続導体膜5は積
層体の内部に延出し、例えば内部配線パターン2や図の
ように表面配線パターン7などに接続する。
【0023】セラミック層1a〜1eは、アルミナセラ
ミック、ガラス−セラミック、チタン酸バリウムなどの
誘電体材料などから構成され、セラミック層の層厚みは
40〜120μmであり、内部配線パターン2、ビアホ
ール導体3、容量電極層4a〜4gは、金系、銀系、銅
系導体材料から成る。
【0024】以上のように、本発明において、容量成分
を発生する互いに対向する容量電極層4a〜4gが、積
層体1の積層方向に平面的に広がり、それらの対向方向
が積層体の積層方向と直交するようになっている。
【0025】即ち、容量電極層4aと容量電極層4bと
の対向部分、容量電極層4bと容量電極層4cとの対向
部分、容量電極層4cと容量電極層4dとの対向部分、
容量電極層4dと容量電極層4eとの対向部分、容量電
極層4eと容量電極層4fとの対向部分によって発生す
る各容量成分は互いに並列的に合成され、表面配線パタ
ーン6の一部と、接続導体膜5より導出されることにな
る。
【0026】従って、容量電極層4a〜4gから成る容
量部は、積層体1のセラミック層1a〜1eの積層数な
どに全く影響されることなく構成することができる。即
ち図に示すように、7つの対向電極の容量電極層4a〜
4gを5層のセラミック層1a〜1eが積層する積層体
1内に形成することができる。これにより、従来のよう
に、所定回路を達成するための内部配線パターンを、容
量電極層の積層数によって規制される所定積層数を有す
る積層体に形成しなければならないという内部配線パタ
ーンの設計の制約を、大幅に緩和するものであり、内部
配線パターン2の高密度の配線パターンが可能である。
【0027】また、容量電極層4a〜4gから成る容量
部の平面占有面積は、容量電極層4a〜4gの厚み及び
その容量電極層4a〜4g間の間隔の和と容量電極層4
a〜4gの幅との積に相当し、従来、容量電極層自身の
平面面積に相当していたのに対して、大幅な削減とな
り、積層コンデンサ基板の小型化に大きく寄与できる。
【0028】さらに、高容量化のために、従来のように
セラミック層の厚みを薄膜化する必要がなく、単に、容
量電極層4a〜4gの間隔を制御すればよく、セラミッ
ク層の厚みとは関係がないため、積層体1自身の基板の
強度の低下などが一切発生しない。
【0029】さらに、各容量電極層4a〜4g間の接続
が、比較的に幅広い接続導体膜5や表面配線パターン6
の一部で行われるため、従来のようにビアホール導体6
4a、64bによって接続する場合に比較して、導体の
損失が少なく、安定した特性を導出することができる。
【0030】次に、本発明の積層コンデンサ基板の積層
体の製造方法を説明する。
【0031】図3の工程図、図4(a)〜図4(j)の
主要工程における断面図に基づいて説明する。
【0032】積層セラミック回路基板1の製造方法は、
大きく分けて積層前工程(図3の(a)の工程)、積層
工程(図3の(b)の工程〜(g)の工程)、剥離工程
(図3の(h)の工程)、焼成工程(図3の(i)の工
程)、表面処理工程(図3の(j)の工程)とからな
る。
【0033】積層前工程は、支持基板15、セラミック
層1a〜1eとなるセラミック塗布膜のスリップ材、内
部配線パターン2、ビアホール導体3、接続導体膜5、
表面配線パターンとなる導体膜や導体の導電性ペースト
を準備する工程である。
【0034】〔支持基板〕図4(a)に示すように、支
持基板15は、セラミック、ガラス、耐熱性樹脂などの
基板からなり、支持基板15の積層体を積層する側の表
面には、基板平滑層16が形成される。
【0035】基板平滑層16は、光硬化可能なモノマ
ー、バインダー、溶剤を均質混練したスリップ材を塗布
・乾燥して塗布膜を形成し、その後、塗布膜の全面に露
光処理して硬化することによって形成する。基板平滑層
16の厚みは、少なくとも支持基板15の凹凸を吸収し
得る程度の厚み、例えば20μm以上である。
【0036】ここで、光硬化可能なモノマーは、比較的
低温で且つ短時間の焼成工程で焼失できるように熱分解
性に優れたものであり、また、スリップ材の塗布・乾燥
後の露光によって、光重合される必要があり、遊離ラジ
カルの形成、連鎖生長付加重合が可能で、2級もしくは
3級炭素を有したモノマーが好ましく、例えば少なくと
も1つの重合可能なエチレン系基を有するブチルアクリ
レート等のアルキルアクリレートおよびそれらに対応す
るアルキルメタクリレートが有効である。また、テトラ
エチレングリコールジアクリレート等のポリエチレング
リコールジアクリレートおよびそれらに対応するメタク
リレートなどが挙げられる。
【0037】バインダーは、光硬化可能なモノマー同様
に熱分解性の良好なものでなくてはならない。同時にス
リップの粘性を決めるものである為、アクリル酸もしく
はメタクリル酸系重合体のようなカルボキシル基、アル
コール性水酸基を備えたエチレン性不飽和化合物が好ま
しい。
【0038】尚、光硬化可能なモノマーとバインダーと
の比率は、1〜3:5程度に添加される。
【0039】溶剤として、有機系溶剤、水系溶剤を用い
ることができる。尚、水系溶剤の場合、光硬化可能なモ
ノマー及びバインダーは、水溶性である必要があり、モ
ノマー及びバインダーには、親水性の官能基、例えばカ
ルボキシル基が付加されている。その付加量は酸価で表
せば2〜300あり、好ましくは5〜100である。
【0040】上述のスリップ材は、光硬化可能なモノマ
ー及びバインダが上述したように積層体の焼成の過程で
完全に熱分解しなくてはならないが、特に、600℃以
下、好ましくは500℃以下で分解する材料を選択す
る。
【0041】また、スリップ材には、増感剤、光開始系
材料等を必要に応じて添加しても構わない。例えば、光
開始系材料としては、ベンゾフェノン類、アシロインエ
ステル類化合物などが挙げられる。
【0042】スリップ材の塗布方法としては、例えば、
ドクターブレード法(ナイフコート法)、ロールコート
法、印刷法などが挙げられる。特に基板平滑層16の表
面が平坦化することが容易なドクターブレード法などが
好適である。尚、塗布方法に応じて溶剤の添加量が調整
され、所定粘度に調整される。
【0043】乾燥方法としては、バッチ式乾燥炉、イン
ライン式乾燥炉を用いて行われ、乾燥条件は、120℃
以下が望ましい。また、急激な乾燥は、表面にクラック
を発生される可能性があるため、急加熱を避けることが
重要となる。
【0044】露光処理としては、塗布膜中に含まれる光
硬化可能なモノマーが光重合されるネガ型であるため、
塗膜全面に低圧、高圧、超高圧の水銀灯系の露光光を照
射する。尚、露光条件は、10〜20mW/cm2 の露
光光を約5〜30秒程度照射して行う。これにより、塗
布膜は、光硬化可能なモノマーの光重合反応を起し、光
硬化されることになる。
【0045】〔セラミックスリップ材〕セラミックスリ
ップ材は、セラミック粉末、必要に応じてガラスフリッ
ト、光硬化可能なモノマー、バインダー、溶剤を均質混
練して形成する。
【0046】セラミック粉末は、クリストバライト、石
英、コランダム(αアルミナ)、ムライト、コージライ
トなどの絶縁セラミック材料、BaTiO3 、Pb4
2Nb2 12、TiO2 などの誘電体セラミック材料
などが挙げられ、その平均粒径1.0〜6.0μm、好
ましくは1.5〜4.0μmに粉砕したものを用いる。
尚、セラミック材料は2種以上混合して用いられてもよ
い。特に、コランダムを用いた場合、コスト的に有利と
なる。
【0047】ガラスフリットは、焼成処理することによ
ってコージェライト、ムライト、アノーサイト、セルジ
アン、スピネル、ガーナイト、ウイレマイト、ドロマイ
ト、ペタライトやその置換誘導体の結晶やスピネル構造
の結晶相を析出するものであればよく、例えば、B2
3 、SiO2 、Al2 3 、ZnO、アルカリ土類酸化
物を含むガラスフリットが挙げられる。この様なガラス
フリットは、ガラス化範囲が広くまた屈伏点が600〜
800℃付近にあるため、850〜1050℃程度の低
温焼成に適し、内部配線パターン2となる導体膜との焼
結挙動が近似しているためである。尚、このガラスフリ
ットの平均粒径は、1.0〜6.0μm、好ましくは
1.5〜3.5μmである。
【0048】上述のセラミック材料とガラス材料との構
成比率は、850〜1050℃の比較的低温で焼成する
場合には、セラミック材料が10〜60wt%、好まし
くは30〜50wt%であり、ガラス材料が90〜40
wt%、好ましくは70〜50wt%である。
【0049】尚、セラミック材料として、誘電体セラミ
ック材料や磁性体セラミック材料とともに用いる場合に
は、セラミック材料の固有の特性を低下させることがあ
るため、ガラスフリットは必要に応じて添加する。
【0050】光硬化可能なモノマーは、基板平滑層16
に用いた材料ものが使用できる。これは、露光条件を略
同一とするためである。光硬化可能なモノマーは、露光
処理後の現像処理によって露光部分以外の部分が容易に
除去できるように所定量添加される。例えば、固形成分
(セラミック材料及びガラス材料) に対して5〜15w
t%以下である。バインダーは、固形分との濡れ性も重
視する必要があり、基板平滑層16に用いた材料ものが
使用できる。添加量としては固形分に対して25wt%
以下が好ましい。
【0051】溶剤として、有機系溶剤、水系溶剤を用い
ることができる。尚、水系溶剤の場合、光硬化可能なモ
ノマー及びバインダーは、水溶性である必要があり、モ
ノマー及びバインダには、親水性の官能基、例えばカル
ボキシル基が付加されている。その付加量は酸価で表せ
ば2〜300あり、好ましくは5〜100である。
【0052】付加量が少ない場合は水への溶解性、固定
成分の粉末の分散性が悪くなり、多い場合は熱分解性が
悪くなるため、付加量は、水への溶解性、分散性、熱分
解性を考慮して、上述の範囲で適宜付加される。
【0053】また、スリップ材には、増感剤、光開始系
材料等を必要に応じて添加しても構わない。例えば、光
開始系材料としては、ベンゾフェノン類、アシロインエ
ステル類化合物などが挙げられる。
【0054】〔導電性ペースト〕内部配線パターン2、
ビアホール導体3、容量電極層4a〜4g及び接続導体
膜5を形成するための導電性ペーストは、Ag系(Ag
単体、Ag−PdなどのAg合金)、Cu系(Cu単
体、Cu合金)など導体材料粉末、例えば銀系粉末と、
低融点ガラス成分と、光硬化可能なモノマー、バインダ
ーと溶剤とを均質混練したものが用いられる。
【0055】〔積層工程〕このようにして、支持基板1
5上に基板平滑層16を形成し、セラミックスリップ
材、導電性ペーストを準備した後、実質的な積層工程
(図3の(b)の工程〜(d)工程)を行う。
【0056】尚、支持基板15は、最終的に複数の積層
体が抽出できるよう複数の積層体の領域を同時に形成す
るが、ここでは、1つの積層体の領域について説明す
る。
【0057】まず、積層工程として、図3の(b)の工
程として、図4(b)に示すように、支持基板15の基
板平滑層16上に、セラミック層1eとなるセラミック
塗布膜10eを形成する。このセラミック塗布膜10e
は、基板平滑層16上に各領域を越えて略全面に形成す
る。具体的には、上述のセラミックスリップ材をドクタ
ーブレード法などで塗布し、乾燥処理(バッチ式乾燥
炉、インライン式乾燥炉で120℃以下)を行う。
【0058】次に、図3の(c)の工程として、図4
(c)に示すように、セラミック塗布膜10eに選択的
な露光処理・現像処理を行い、容量電極層4a、4c、
4e、4gとなる貫通凹部40a、40c、40e、4
0g、ビアホール導体3となる貫通凹部30を形成す
る。
【0059】選択的な露光処理・現像処理は、図5
(a)〜図5(c)に示す処理を施す。
【0060】図5(a)に示すように、処理対象膜5
1、例えばセラミック塗布膜10e上に、セラミック層
1eの厚みを貫通する容量電極層4a、4c、4e、4
gとなる部分、ビアホール導体3となる位置に露光光が
照射されないような所定パターンを有するフォトターゲ
ット52を近接又は載置する。次に、図5(b)に示す
ように、このフォトタゲーット52を介して、処理対象
膜51に、低圧、高圧、超高圧の水銀灯系の10〜20
mW/cm2 の露光光Xを約5〜30秒程度照射する。
これにより、容量電極層4a、4c、4e、4gとなる
部分、ビアホール導体3となる位置は露光処理されず溶
化部53となり、それ以外の部分は光硬化可能なモノマ
ーが反応して硬化されることになる。次に、図5(c)
に示すように、選択的な露光処理を行った処理対象膜5
1の特に溶化部53に、有機系のクロロセン、1,1,
1−トリクロロエタン、水系のアルカリ現像溶剤を、例
えばスプレー現像法やパドル現像法によって噴射した
り、接触したりして、溶化部53を現像除去する。これ
により処理対象膜51には、所定形状の貫通孔54が形
成されることになる。尚、実施例では貫通孔54の底面
開口は、処理対象膜51の下面に位置する部材によって
隠蔽されているため、貫通凹部という。その後、必要に
応じて洗浄及び乾燥を行なう。
【0061】この貫通凹部54は、容量電極層4a、4
c、4e、4gやビアホール導体3となるが、微細加工
に適したフォトターゲット52、露光処理によって形成
されるため、容量電極層4a、4c、4e、4gとなる
貫通凹部40a、40c、40e、40gを任意な形状
とすることができ、さらに、貫通凹部40a、40c、
40e、40g間の間隔を非常に微細な精度で形成で
き、ビアホール導体3となる貫通凹部30の形状・径を
任意に設定できる。
【0062】次に、図3の(d)の工程として、図4
(d)に示すように、セラミック塗布膜10eに形成し
た貫通凹部30、貫通凹部40a、40c、40e、4
0gに導電性ペーストを充填して、ビアホール導体3と
なる導体31、容量電極層4a、4c、4e、4gとな
る導体41a、41c、41e、41gとなる導体を充
填するとともに、セラミック塗布膜10e上に、セラミ
ック層1eとセラミック層1dとの層間の内部配線パタ
ーン2となる導体膜21を形成する。
【0063】具体的には、上述の導電性ペーストをスク
リーン印刷法によって、選択的な印刷を行い、塗布膜1
0eの各貫通凹部30、40a、40c、40e、40
g内に充填するとともに、同時に、塗布膜10a上に内
部配線パターン2となる1体膜21を形成する。その
後、乾燥処理を行い、さらに、導体31、41a、41
c、41e、41g及び導体膜21に上述の露光条件で
露光処理して硬化させる。
【0064】尚、貫通凹部30、40a、40c、40
e、40gの形状によっては、まず、ディスペンサーな
どを用いて導電性ペーストを貫通凹部30内に充填し、
その後、内部配線パターン2となる導体膜21を形成し
ても構わない。
【0065】次に、図3の(b)の工程を繰り返して、
セラミック層1eとなる塗布膜10e上に、セラミック
層1dとなる塗布膜10dを形成する。
【0066】この時、セラミック塗布膜10dの表面
は、塗布膜10dに覆われたビアホール導体3となる導
体31、容量電極層4a、4c、4e、4gとなる導体
41a、41c、41e、41g及び内部配線パターン
2となる導体膜21の形状や積層状況に係わらず、均一
な平坦面とすることができる。
【0067】次に、図3の(c)の工程を行い、塗布膜
10dに選択的な露光処理・現像処理を行う。これによ
り、塗布膜10dには、ビアホール導体3となる貫通凹
部30、容量電極層4a〜4gとなる貫通凹部40a〜
40gが形成される。
【0068】次に、図3の(d)の工程を行い、塗布膜
10dの貫通凹部30、40a〜40gに、スクリーン
印刷法によって、上述の導電性ペーストを充填して、ビ
アホール導体3となる導体31、容量電極層4a〜4g
となる導体41a〜41gを形成するとともに、塗布膜
10d上にセラミック層1dとセラミック層1cとの間
の内部配線パターン2となる導体膜21を形成する。
【0069】さらに、図3の(b)〜(d)の工程を繰
り返して、セラミック層1cとなる塗布膜10c及びビ
アホール導体3となる導体31、容量電極層4a〜4g
となる導体41a〜41gを形成するとともに、塗布膜
10c上にセラミック層1cとセラミック層1bとの間
の内部配線パターン2となる導体膜21を形成する。
【0070】次に、図3の(b)の工程を繰り返して、
セラミック層1cとなる塗布膜10c上に、セラミック
層1bとなる塗布膜10bを形成する。
【0071】次に、図3の(c)の工程を行い、塗布膜
10bに選択的な露光処理・現像処理を行う。これによ
り、塗布膜10bには、ビアホール導体3となる貫通凹
部30、容量電極層4b、4d、4fとなる貫通凹部4
0b、40d、40fが形成される。
【0072】次に、図3の(d)の工程を行い、塗布膜
10dの貫通凹部30、40b、40d、40fに、ス
クリーン印刷法によって、上述の導電性ペーストを充填
して、ビアホール導体3となる導体31、容量電極層4
b、4d、4fとなる導体41b、41d、41fを形
成するとともに、塗布膜10d上にセラミック層1dと
セラミック層1cとの間の内部配線パターン2となる導
体膜21及び容量電極層4b、4d、4fとなる導体4
1b、41d、41fの一端を接続するたとの接続導体
膜5となる導体膜50を形成する。
【0073】次に、図3の(b)の工程を繰り返して、
セラミック層1bとなる塗布膜10b上に、セラミック
層1aとなる塗布膜10aを形成する。
【0074】次に、図3の(c)の工程を行い、塗布膜
10aに選択的な露光処理・現像処理を行う。これによ
り、塗布膜10aには、ビアホール導体3となる貫通凹
部30を形成される。
【0075】次に、図3の(d)の工程を行い、塗布膜
10aの貫通凹部30に、スクリーン印刷法によって、
上述の導電性ペーストを充填して、ビアホール導体3と
なる導体31を形成する。尚、塗布膜10aは最表面層
であり、ビアホール導体3となる導体31の露光処理に
よる光硬化を省略することができる。
【0076】これにより、図4(g)に示すように、支
持基板15上に積層体1が形成されることになる。
【0077】尚、積層工程を終了した後に、各積層体1
の形状に応じて、分割溝をプレス成型などによって形成
する。
【0078】〔剥離工程〕次に、図3の(e)の工程と
して、図4(h)に示すように、支持基板15から基板
平滑層16、セラミック塗布膜10e〜10a、内部配
線パターン2となる導体膜21、ビアホール導体3とな
る導体31、容量電極層4a〜4gとなる導体41a〜
41g、接続導体膜5となる導体膜50から成る積層体
1を剥離する。
【0079】上述のように剥離界面は、支持基板15と
基板平滑層16との界面となり、積層体側に基板平滑層
16が存在することになる。従って、剥離を機械的に、
例えば支持基板15を湾曲させてり、剥離界面にカッタ
ー刃を平面状に摺動したりしても、積層体そのものに悪
影響(剥離による亀裂など)がなく安定して剥離するこ
とができる。
【0080】尚、その他に、支持基板15と基板平滑層
16の界面部分に、120℃(乾燥処理の温度)以上で
発泡性反応を起こす樹脂層を設けておき、加熱処理した
り、また、有機溶剤によって溶解するシートを介在させ
て、有機溶剤に浸漬したりしても構わない。尚、有機溶
剤によって溶解するシートを用いる場合には、セラミッ
クスリップ材、導電性ペーストにバイダー、光硬化可能
なモノマーに水系を用い、溶剤に純水などを用いること
が重要となる。
【0081】〔焼成工程〕次に、図3の(f)の工程と
して、図4(i)に示すように、平滑層16を含む積層
体1を焼成処理する。焼成処理は、脱バインダ過程と焼
結過程からなる。
【0082】脱バインダ過程は、セラミック塗布膜10
a〜10e、内部配線パターン2となる導体膜21、ビ
アホール導体3となる導体31、容量電極層4a〜4g
となる導体41a〜41g、接続導体膜5となる導体膜
50に含まれる有機成分、及び基板平滑層16を焼失す
るためのものであり、例えば600℃以下の温度領域で
行われる。
【0083】また、焼結過程は、塗布膜10a〜10e
のガラス成分を結晶化させて、セラミック粉末の粒界に
均一に分散させ、積層体1に一定強度を与え、同時に、
内部配線パターン2となる導体膜21、ビアホール導体
3となる導体31、容量電極層4a〜4gとなる導体4
1a〜41g、接続導体膜5となる導体膜50の導電材
料、例えば、銀系粉末を粒成長させて、低抵抗化させる
とともに、セラミック層1a〜1eと一体化させるもの
である。これは、ピーク温度850〜1050℃に達す
るまでに行われる。
【0084】焼成雰囲気は、導電性ペーストの材料など
によって異なり、上述のようにAg系導体の場合は、大
気(酸化性)雰囲気又は中性雰囲気で行われ、Cu系導
体の場合は、還元性雰囲気又は中性雰囲気で行われる。
【0085】これにより、セラミック塗布膜10a〜1
0eはセラミック層1a〜1eとなり、その内部には、
内部配線パターン2、ビアホール導体3、容量電極層4
a〜4g、接続導体膜5が配置された積層体となる。
【0086】〔表面処理工程〕次に、図3の(g)の工
程(図4(j)に相当する)として、焼成処理された大
型積層体基板の両主面に表面処理を行う。
【0087】例えば、大型積層体基板の上面側主面に、
セラミック層1aに形成したビアホール導体3と接続す
るように、例えば銅系導電性ペーストの印刷・乾燥、焼
きつけにより、表面配線パターン7を形成する。また、
下面側主面には、セラミック層1eに形成したビアホー
ル導体3と接続するように、また、容量電極層4a、4
c、4e、4gの一端と接続するように、例えば銅系導
電性ペーストの印刷・乾燥、焼きつけにより、表面配線
パターン6を形成する。ここで、銅系の表面配線パター
ン6、7と銀系導体のビアホール導体3とが接合するこ
とになる。このため、銀と銅との共晶温度を考慮して、
低温(例えば780℃以下)焼成可能にし、しかも、銅
の酸化を防止するために還元性雰囲気や中性雰囲気中で
行うことが重要である。
【0088】その後、必要に応じて、両主面に、厚膜抵
抗膜6や保護膜などを焼きつけを行い、各種電子部品9
を搭載する。
【0089】その後、焼成前に形成した分割溝にそっ
て、大型積層体基板を所定形状の積層体に分割する。こ
れによって、図1に示す構造の積層セラミック回路基板
が完成する。
【0090】以上のように、セラミック層1a〜1eの
積層方向と直交する方向で対向しあう容量電極層4a〜
4gは、選択的な露光処理・現像処理、導電性ペースト
の充填によって形成されたセラミック塗布膜10e〜1
0c中の導体41a〜41gが積層方向に接続し、焼結
により一体化して形成されている。
【0091】即ち、容量電極層4a〜4gは、実質的に
フォトターゲットを用いた選択的な露光処理の精度によ
って、容量電極層4a〜4gの厚み、対向間隔が決定さ
れ、非常に微細な加工が可能となり、セラミック層の厚
みに影響されることなく、対向間隔を狭くして、高容量
の容量成分を達成することができる。
【0092】従って、セラミック層の厚みや積層数など
に制約されることなく、所定容量特性の容量成分を簡単
に達成することができ、しかも、内部配線パターン2の
設計が制約を受けることがなく、高密度の内部配線パタ
ーン2が可能となる。
【0093】また、容量部分の平面占有面積を考えて
も、容量電極層4a〜4gの厚み、対向間隔の合計に、
容量電極層4a〜4gの幅を積算した値にあり、従来の
ように、容量電極層の一枚の面積に相当していたのに対
して、非常に小型化することができる。
【0094】また、セラミック層1a〜1eとなるセラ
ミック塗布膜10a〜10eが、スリップ材の全面塗布
によって形成されるため、その塗布膜10a〜10eに
よって被覆された内部配線パターン2の構成、ビアホー
ル導体3の構成、容量電極層4a〜4gなどに影響され
ず、塗布面を常に平坦となることができる。これによ
り、その塗布面上の各種処理、例えば内部配線パターン
2となる導体膜21の形成などが非常に簡単に形成でき
るとともに、積層数の増加による積層歪みなどが一切発
生しない。
【0095】さらに、ビアホール導体3となる導体31
は、セラミック塗布膜10a〜10eの選択的な露光処
理・現像処理によって形成された貫通凹部30に充填す
ることによって形成されるため、回路に流れる電流に応
じて、ビアホール導体の形状・径などを任意とすること
ができる。
【0096】さらに、ビアホール導体3となる導体3
1、容量電極層4a〜4gとなる導体41a〜41g、
内部配線パターン2となる導体膜21が露光処理される
ことになるため、この導体膜21など上にセラミック塗
布膜10a〜10eを形成し、塗布膜10a〜10eを
選択的な露光処理・現像処理しても、導体膜21などが
現像除去されることが一切なく、信頼性の高い内部配線
パターン2が達成される。
【0097】また、積層体1内の内部配線パターン2、
ビアホール導体3、容量電極層4などの位置精度が、露
光処理時のフォトターゲットの精度によって決定される
ため、内部配線パターン2間のビアホール導体3との位
置合わせの精度が向上し、容量電極層4a〜4gとなる
導体41a〜41gとの積層結合の精度が向上し、全体
として積層位置ずれがなく、接続信頼性が高く、所定容
量特性を安定的に導出させることができる積層コンデン
サ基板となる。
【0098】尚、上述の実施例の実施例において、容量
電極層4a、4c、4e、4gの一端を接続するための
導体膜が、表面配線パターン6の一部として用いられて
いる。これは、表面配線パターン6の一部を順次切断す
ることにより、容量電極層4g、4e、4c・・・を順
次浮き電極層にして、容量特性を変化させることができ
る。しかし、この容量特性の変化を行わない場合には、
他方側の容量電極層4b、4d、4eと同様に、積層体
1内部に接続用導体膜を形成しても構わない。
【0099】即ち、積層体1を6層のセラミック層1a
〜1fとして、接続用導体膜を、セラミック層1aと1
bとの間と、セラミック層1eと1fとの間とに形成す
ることも出来る。
【0100】また、表面配線パターン6、7を焼成した
積層体1の表面処理で、別焼成によって形成したが、積
層工程の始めに表面配線パターン6となる導体膜を形成
し、積層工程の最後に表面配線パターン7となる導体膜
を形成した後、積層体1の剥離を行い、積層体1の焼成
と同時に表面配線パターン6、7を一体的に焼成処理し
ても構わない。
【0101】また、積層体1のセラミック層の積層数が
5層であり、容量を発生させるための容量電極層が7層
からなっているが、積層体1のセラミック層の積層数は
内部配線パターンの高密度化を考慮して任意に変化させ
ることが可能であり、また、容量電極層も所望の容量特
性に応じて任意に変化させることが可能である。
【0102】また、内部配線パターン2となる導体膜2
1、ビアホール導体3となる導体31、容量電極層4a
〜4gとなる導体41a〜41gや接続用導体5となる
導体膜50は、導電性ペーストの選択的なスクリーン印
刷によって、所定形状となるが、図5(a)〜(c)と
同様に、各種貫通凹部を形成したセラミック塗布膜の全
面に、導電性ペーストをドクターブレード法で全面導電
膜を形成し、その後、内部配線パターン2となる導体膜
21、ビアホール導体3となる導体31、容量電極層4
a〜4gとなる導体41a〜41gや接続導体膜5とな
る導体膜50の形状に応じて選択的な露光処理を行い、
さらに現像処理をおこなって形成しても構わない。
【0103】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、容量電
極層が積層体の積層方法に平面的に延び、その容量電極
層の対向方向が積層体の積層方向と直交するように配置
している。従って、容量部分の平面占有面積が、容量電
極層の厚み、その対向間隔の距離の合計と、容量電極層
の幅との積に相当し、従来に比較して大きく低下させる
ことができる。
【0104】また、容量電極の対向数、対向間隔が積層
体のセラミック層に積層数やセラミック層の厚みに依存
しないため、任意の容量特性の容量部分が簡単に得られ
る。
【0105】従って、容量特性を向上させるために、セ
ラミック層の厚みを薄くする必要がないため、積層体の
強度を維持できる。
【0106】さらに、容量部分の特性によるセラミック
層の積層数の制約がないため、実質的に積層数を内部配
線パターンの高密度化による所望積層数とすればよいた
め、内部配線パターンの高密度化が達成できる。
【0107】また、容量電極層の形成が、セラミック層
となる塗布膜に選択的な露光処理・現像によって形成さ
れた貫通凹部に導体を充填して形成されるため、電極層
の厚み、対向間隔が選択的な露光処理の精度で決定さ
れ、非常に精度の高い寸法制御が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層コンデンサ基板の断面図であ
る。
【図2】本発明の積層コンデンサ基板の容量部分の斜視
図である。
【図3】本発明の積層コンデンサ基板の製造の主要工程
の工程流れ図である。
【図4】(a)〜(j)は本発明の積層コンデンサ基板
の製造の主要工程における断面図である。
【図5】本発明の積層コンデンサ基板の製造に用いる選
択的な露光処理・現像処理を説明するための断面図であ
る。
【図6】従来の積層コンデンサ基板の断面図である。
【符号の説明】
10・・・・・・積層コンデンサ回路基板 1・・・・・・・積層体 1a〜1e・・・セラミック層 10a〜10e・・・絶縁膜 2・・・・・・・内部配線パターン 21・・・・・・内部配線パターンとなる導体膜 3・・・・・・・ビアホール導体 30・・・・・・ビアホール導体となる貫通凹部 31・・・・・・ビアホール導体となる導体 4a〜4g・・・・容量電極層 40a〜40g・・容量電極層となる貫通凹部 41a〜41g・・容量電極層となる導体 5・・・・・・・・接続導体膜 6、7・・・・・・表面配線パターン 8・・・・・・・・抵抗体膜 9・・・・・・・・電子部品 15・・・・・・支持基板 16・・・・・・基板平滑層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のセラミック層を積層した積層体内
    に、所定回路を構成する内部配線パターン及び互いに対
    向しあう複数の容量電極層を配置して成る積層コンデン
    サ基板であって、 前記容量電極層の対向方向が、セラミック層の厚み方向
    に対して直交することを特徴とする積層コンデンサ基
    板。
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