JPH11149826A - 導電性フィルム - Google Patents

導電性フィルム

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JPH11149826A
JPH11149826A JP31413197A JP31413197A JPH11149826A JP H11149826 A JPH11149826 A JP H11149826A JP 31413197 A JP31413197 A JP 31413197A JP 31413197 A JP31413197 A JP 31413197A JP H11149826 A JPH11149826 A JP H11149826A
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conductive layer
organic layer
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進 新井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 希酸で可溶であり、かつ基材との密着性が良
好で、かつパタン形成後の抵抗値上昇、コネクタ接続後
の抵抗値上昇が少ない3層構成の導電層を有し、導電
性、ガスバリヤー性、耐衝撃性、可とう性の優れた透明
導電性を有するフィルムを提供する。 【解決手段】 高分子フィルムの少なくと片側に密着
性、耐衝撃性、耐熱性に優れた有機層1、バリヤ性、可
とう性を有する無機層、密着性、耐衝撃性、耐熱性に優
れた有機層2、基材との密着性のある導電性層1、希酸
に対し容易に溶ける導電性層2、耐溶剤性に優れた導電
性層3を順次積層した積層フィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム液晶表示
装置に用いられる可とう性、エッチング性に優れた導電
性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶用導電性フィルムとしては、特公昭
62−32101号公報、特公昭63−34018号公
報、特公平1−12666号公報等に記載のポリエステ
ル、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート等の高
分子フィルム表面に酸化インジウム、酸化錫、あるいは
錫、インジウム合金の酸化膜等の半導体膜や金、銀、パ
ラジウムあるいはそれらの合金等の金属膜、半導体膜と
金属膜を組み合わせて形成されたもの等が知られてい
る。
【0003】しかしながら、プラスチック上に上記の透
明導電膜を形成する際、基板からのガスの影響や、結晶
化によりエッチングが難しい等の欠点があり、この為い
くつかの検討はされているが、確立、採用された技術は
未だ無い状況で有る。一例として酸に可溶な透明導電性
膜として特開平7−168196号公報では、In、Z
nから成る非晶質酸化物を一層のみの導電性層が提案さ
れているが、余りにも可溶過ぎ、パタン加工ライン上で
のオーバーエッチングが起こり、ロット間の安定性に欠
け、設計上も困難さを伴うという大きな問題があった。
又、比抵抗値としても5×10-4と高く、高精細パタン
に求められる低抵抗にするためには膜厚が厚くなり可と
う性が少なくなるという問題があった。又、耐溶剤性に
も劣り、レジスト剥離剤や、セル化工程における洗浄剤
により表面抵抗値が上昇するという問題があった。又、
In、Zn系では、恒温恒湿環境において、ZnOの低
級酸化物が形成され、絶縁性が増し、電気的な接続の上
で大きな問題になっていた。また、この低級酸化物は凝
集破壊しやすく、基板への密着強度の低下が生じ、信頼
性の上から問題であった。
【0004】一方、ガスバリヤー層として、無機層を設
ける方法では、液晶用途以外では特公昭53−1295
3号公報、液晶用では特開昭50−142194号公報
等において、高分子フィルム上の少なくとも片面にSi
2等を蒸着したもの、あるいは、高分子フィルム上に
塩化ビニリデン系ポリマーや特願昭59−207168
号記載のビニルアルコール系ポリマーなど、更には、こ
れらと無機層を併用した特願昭59−201886号、
特願昭59−201887号等相対的にガスバリヤー性
のあるポリマーのコーティング層を設けたものが知られ
ている。
【0005】しかし、液晶用途として使用するには、フ
ィルム液晶の特徴である可とう性については、35mm
Φのロールに巻き付けてもクラックが生じない可とう性
が必要であるが、特開昭55−114563号公報に記
載されている加水分解による酸化物からなる無機層を有
すると一般的には膜厚は1μm程度と厚くなるためクラ
ックが生じ易くなると言う欠点が有り、必ずしも無機バ
リヤーを設ければ良いと言った状況では無かった。
【0006】以上の様に、フィルム液晶表示装置には、
ガスバリヤー性、透明導電性、可とう性を合わせ持つ積
層フィルムが不可欠な要素であり、更にパタン加工性の
歩留まりの点から重要である。しかし、これらの機能を
有する各層をくみあわせて、加工性が良く、透明導電
性、ガスバリヤー性を付与出来、液晶表示装置材料とし
て必要な耐久性のすべてが十分な透明導電性フィルム
は、いまだ工業的には生産されていない状況にある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
に鑑みなされたもので希酸に可溶であり、且つパタン形
成後の抵抗値上昇が少なく、且つ基材との密着性がある
導電性層を有し、ガスバリヤー性、可とう性に優れた透
明導電性を有するフィルムまたはシートを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、高分子フィル
ムあるいはシートの少なくとも片側に有機層1、バリヤ
性を有する無機層、有機層2を順次に設けた高分子フィ
ルムあるいはシート基板に、InとSnの酸化物からな
り、酸化物の組成In/(In+Sn)が0.8〜0.
93の原子比であり且つ膜厚が50〜300Åである導
電性層1、希酸に対し容易に溶け、InとZnの酸化物
から成り、酸化物の組成Zn/(In+Zn)が0.1
〜0.4の原子比の範囲である導電性層2、耐溶剤性が
高く、InとSnの酸化物から成り、酸化物の組成In
/(In+Sn)が0.85〜0.93の原子比であ
り、且つ膜厚が50〜300Åである導電性層3を順次
積層した導電性フィルムである。更に好ましい形態は、
有機層1及び有機層2が、融点50℃以上のエポキシ
アクリレートプレポリマーあるいは融点50℃以上のウ
レタンアクリレートプレポリマーの紫外線硬化膜であ
り、0.3〜1.5μmの厚みであり、無機層の全光線
透過率が85%以上、30Hzの駆動周波数に於ける表
面抵抗率が1×1012Ω以上、酸素バリヤー性が2cc
/24hr・m2以下であり、35mmΦのロールに巻
き付けてもクラックが生じない可とう性を有する導電性
フィルムである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、例えば図1に示す様
に、高分子フィルムあるいはシート(以後フィルムとい
う)の少なくとも片側に有機層1、バリヤ性を有する無
機層、有機層2、基材との密着性が良好な導電性層1、
希酸に対し容易に溶ける導電性層2、耐溶剤性が高く比
抵抗値の低い導電性層3を順次積層し、可とう性、エッ
チング性、密着性に優れた積層フィルムであり、積層順
としては上記の順が好ましい。また図2に示すように無
機層を高分子フィルムを間にして導電層1とは反対側に
位置するように形成するのも好ましい。本発明に於ける
高分子フィルムとは、ポリエステル、ポリエーテルサル
フォン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ノルボル
ネン、紫外線硬化型樹脂、エポキシ樹脂に代表される熱
硬化型樹脂等からなる全光線透過率(JIS−K−71
05.5.5)で80%以上の透明性を有し、光学異方
性が少ないフィルムであって、加工性の点からは極力耐
熱性があることが望ましい。この意味から、223℃と
最もTgが高いポリエーテルサルホンや紫外線硬化樹
脂、熱硬化型樹脂がより好ましい。又、厚みとしては、
ガラスに対し軽い、割れない、可とう性を有するために
0.05〜0.5mmのものであり、必要に応じ複数の
フィルムを屈折率を合わせた接着剤等を介して積層した
構成のものでも良い。尚、光学異方性としては、出来る
だけ0が望ましいが、リタゼーション値として15nm
以下、角度依存性としては45度で2倍以内が好まし
い。これは、色差として2以下並びに角度依存性に関し
ては色ずれ防止からの要求である。
【0010】有機層1及び有機層2としては、融点50
℃以上のエポキシアクリレートプレポリマーあるいは融
点50℃以上のウレタンアクリレートプレポリマーの紫
外線硬化膜であり、液晶用途としての特性を満足出来れ
ば、熱的により安定な熱硬化型を用いても良い。しかし
ながら、生産性に優れた紫外線硬化型樹脂がより好まし
い。当然ながら、高分子フィルムや無機層との密着力は
不可欠であり、可とう性、耐薬品性が優れている事が必
要である。この目的のためには、通常行われているプラ
イマー層を設けても良い。有機層1及び2に用いられる
樹脂の融点が50℃未満であれば、無機層、導電性層
1、2、3を形成する際に熱じわが発生するという問題
が生じる。
【0011】ここで重要なのは、可とう性を保持の為、
有機層1及び有機層2の厚みを制限する必要がある。確
かに樹脂処方に依る処があるのは事実であるが、通常コ
ート樹脂の厚みとして用いられる2〜5μm程度の厚み
を塗布すると、35mmΦのロールに巻き付けた際にク
ラックが生じる場合がある。従って液晶用途として実用
上充分安定した領域で使用するには、有機層の厚みとし
て0.3〜1.5μmの範囲であれば満足する事を見い
だしたものである。これは、紫外線硬化型樹脂は硬化時
に10〜20%程の硬化収縮が起こるため、潜在的な内
部応力を持っており、衝撃試験の様な局部的な外力が働
くと一気にクラックが入るためである。ここで有機層の
厚みが0.3μm未満では塗布ムラが生じ易くなり、
1.5μmを越えると密着力が低下しクラックが発生し
易くなる。
【0012】有機層1及び有機層2を2.5μmに塗布
した際のベースフィルムとの密着力は200g/cmで
あるのに対し、0.5μm品では1000g/cmと5
倍まで向上できている。更に薄化する優位点として、液
晶用途では極力透明性を有することが望ましく、通常塗
布される最も薄い2μmに対しても、0.5μm低減す
る毎に0.5%の透過率の改善が認められ、この意味か
らも有効な手段になる。
【0013】無機層としては、全光線透過率85%以
上、表面抵抗率(JIS−K−6911)1×1012Ω
(10〜30Hz)以上、酸素バリヤー性として2cc
/24hr・m2以下を有し、35mmΦのロールに巻
き付けてもクラックが生じない可とう性を有するもので
あれば実用上問題ない。無機層としては、例えばSiO
x、SixNy、AlxOy等あるいはこれらの多層、
複合膜が考えられ、蒸着、スパッタリング、イオンプレ
ーティング、CVDに代表される気相成膜法や、金属ア
ルコキサイドを原料とした加水分解等による塗布法によ
り形成される。
【0014】全光線透過率としてはできるだけ高いこと
が望ましいが、高分子フィルム並びに導電性層の透過率
を考慮すれば実質上85%以上であれば使用可能とな
る。全光線透過率が85%未満であると透明性が不十分
となり本用途には使用出来ない。
【0015】液晶の駆動周波数である30Hzに於ける
表面抵抗率は1×1012Ω以上が必要である。これは、
無機層が有機層2をはさみ導電性層側に有る場合、通常
TN、STNモードで使用される液晶の抵抗率が1×1
10Ω程度であるため100倍以上の差を設ける必要が
有るからである。1×1012Ω未満であるとセルの消費
電流が著しく上昇し、セルの寿命の点から問題になるた
めである。このためには結晶光学的に理想に近いSiO
2、Si34、Al23が好ましい。又、セル寿命の上
からは、イオン性不純物は極力少ない方が望ましく通常
20ppm以下が望まれる。このためには材料の選定や
成膜中の不純物管理が重要になる。但し、図2の様に無
機層が高分子フィルムあるいはシートをはさみ、導電性
層と反対側にある場合は、上記項目は問題とならない。
【0016】酸素バリヤー性として、モコン法による測
定値で2cc/24hr・m2以下であることが重要で
ある。塩化ビニリデン系ポリマーやビニルアルコール系
ポリマーに代表される有機バリヤーに比べ、温湿度条件
下でのバリヤー性に変化が無いことが最大の特徴であ
り、有機バリヤーの常温常湿での2cc/24hr・m
2の値以下であれば実用上問題ない。又、必要に応じ本
発明に記載した必要特性を満足する範囲であれば、無機
層の形成に先立ち該有機層1との密着力を高めるために
脱ガス処理、コロナ放電処理、火炎処理等の表面処理や
アクリル系エポキシ系等の公知のアンカーコートが施さ
れていてもよい。
【0017】導電性層1としては、In23、SnO2
から成るものを使用するが、この酸化物は一般的に最も
比抵抗、透明性が良く、通常広く用いられている。目的
の抵抗値を得るために適宜製造条件を考慮して成膜され
る。酸化物の組成はIn/(In+Sn)の原子比で
0.85〜0.93であり、0.85未満あるいは0.
93を越えると比抵抗が増加するという問題がある。特
に0.93を越えると耐酸性が増しエッチング性が大幅
に低下する。導電性層1の厚みとしては50〜300Å
が望ましい。300Åを越えるとエッチング性が悪くな
りパタン時に直線性が得られない。又、50Å未満であ
ると膜が不連続膜のため導電性層2の性質が出てしま
い、恒温恒湿環境で基材との密着性が低下し、信頼性に
問題が生じる。
【0018】導電性層2としては、In、Znの酸化物
から成り、酸化物の組成はZn/(In+Zn)が0.
1〜0.4の原子比の範囲であることが通常用いられる
HCl濃度15vol%をエッチング液とするパタン加
工工程に於いてコントール可能で、且つ、導電性が良好
な範囲である。即ち、Zn/(In+Zn)が0.1未
満では比抵抗が極端に上昇し、Znの効果が無くなりエ
ッチング特性が通常一般的に用いられるIn23、Sn
2の酸化物と差が無くなる。又、Zn/(In+Z
n)が0.4を越えると比抵抗が同様に上昇し、ZnO
単独と同様にエッチング性のコントロールが不可能にな
り、また、洗浄工程、レジスト剥離工程で用いられるア
ルカリ水溶液で導電膜の抵抗値が大幅に上昇、または溶
解するといった不具合が生じる。例えば原子比が0.0
8になると最適組成である0.25の比抵抗5.0×1
-4Ω・cm(500Å)に対して1×10-2Ω・cm
となり20倍以上の比抵抗になる。又、0.5では1×
10-3Ω・cmとなり1.6倍以上の比抵抗になる。
【0019】導電性層3としては、In23、SnO2
の酸化物から成るもので、目的の抵抗値を得るために適
宜製造条件を考慮して成膜される。酸化物の組成はIn
/(In+Sn)の原子比で0.85〜0.93であ
り、0.85未満あるいは0.93を越えると比抵抗が
増加するという問題がある。特に0.93を越えると耐
酸性が増しエッチング性が大幅に低下する。導電性層3
の厚みとしては50〜300Åが望ましい。300Åを
越えるとエッチング性が悪くパタン時に直線性が得られ
ない。又、50Å未満であると膜が不連続膜のため導電
性層2の性質が出てしまい、エッチングコントロールが
不可能で、耐溶剤性が悪化し、セル化工程、例えばレジ
スト剥離、洗浄等で表面抵抗値が上昇する。
【0020】導電性層として、導電性層1、2、3を順
次積層した3層構成を形成することにより、互いの特長
を生かし、可とう性、パタン性、基材との密着性の良好
な透明導電膜が形成される。導電性層2のみで導電性層
を形成した場合、可とう性、パタン性においては、特性
を満足する物であるがパタン工程内のアルカリ溶液での
洗浄工程、レジスト剥離工程等において抵抗値が上昇
し、また、湿熱環境で基材との密着力が低下する等の密
着性の問題が有る。導電性層1または3のみで導電性層
を形成した場合、密着性、パタン工程での抵抗値上昇の
問題はないが、結晶化し易く、耐溶剤性もあるため、膜
が硬くなり可とう性に問題があり、また、パタン形成時
のエッチング性にも問題が生じる。導電層1、2を順次
積層した導電性層においては、パタン工程での洗浄、レ
ジスト剥離工程で抵抗値の上昇が確認され、また、導電
性層2、3を順次積層した導電性層においては、湿熱環
境で基材との密着力が低下する問題が確認された。この
ように、導電層1、2、3を順次積層した3層構成を形
成することによって、初めて、可とう性、パタン性、基
材との密着性を満足した透明導電膜が形成される。
【0021】
【実施例】《実施例1》高分子フィルムとして溶融押し
出し法により作製した厚み100μm、リタゼーション
5nmのポリエーテルサルフォンフィルム(住友化学
(株)製)を用いた。高分子フィルム上に、分子量15
40、融点70℃のエポキシアクリレートプレポリマー
(昭和高分子製、VR−60)100重量部、酢酸ブチ
ル400重量部、セロソルブアセテート100重量部、
ベンゾインエチルエーテル2重量部を50℃にて攪拌、
溶解して均一な溶液としたものをグラビアロールコータ
で塗布し、80℃で10分間加熱して溶媒を除去し、8
0w/cmの高圧水銀灯により15cmの距離で30秒
間照射して樹脂を硬化させ、0.5μm厚の有機層1を
形成した。
【0022】次にこのフィルム上にDCマグネトロン法
により初期真空度3×10-4Paに引き、酸素/アルゴ
ンガス9%の混合ガスを導入、3×10-1Paの条件下
において無機層を成膜し500Å厚のSiO2を得た。
この無機膜の酸素バリヤー性はモコン法により測定した
ところ1.0cc/24hr・m2であり、30Hzの
周波数に於ける表面抵抗率(JIS−K−6911)を
測定したところ8.1×1012Ωであった。又、全光線
透過率(JIS−K−7105.5.5)は89%であ
った。更に35mmΦのロールに巻き付け、1000倍
の金属顕微鏡で観察したが、クラックは認められず可と
う性に優れたものであった。次に無機層の上に有機層1
と同様にして厚み1.0μm厚の有機層2を形成した。
【0023】導電性層1として、同じくDCマグネトロ
ン法により初期真空度3×10-4Paに引き、酸素/ア
ルゴンガス3%の混合ガスを導入、1×10-1Paの条
件下において成膜し、SnO2含有率8wt%のIn2
3の複合酸化物(In/(In+Sn)の原子比で
0.87)200Åを得て導電性フィルムを作製した。
導電性層1の比抵抗は9.1×10-4Ω・cmであっ
た。
【0024】導電性層2として、導電性層1と同じくD
Cマグネトロン法により初期真空度3×10-4Paに引
き、酸素/アルゴンガス4%の混合ガスを導入し、1×
10-1Paの条件下において成膜し、Zn/(In+Z
n)の原子比が0.20である導電性層2を得た。導電
性層1、2の膜厚は、測定の結果、1000Å、比抵抗
は5.5×10-4Ω−cmであった。
【0025】次に導電性層2と同じくDCマグネトロン
法により初期真空度3×10-4Paに引き、酸素/アル
ゴンガス3%の混合ガスを導入、1×10-1Paの条件
下において成膜し、SnO2含有率8wt%のIn2O
3の複合酸化物(In/(In+Sn)の原子比で0.
91)である導電性層3を得た。導電性層1、2、3の
膜厚は、1250Åで、比抵抗は4.8×10-4Ω・c
m、全光線透過率83%であった。以上の条件で得られ
た導電性フィルムにレジストを塗布し、プレベーク90
℃×60分行い、露光し、アフターベーク90℃×30
分行い、現像液として5%NaOHを液温23℃中で6
0秒の現像を行い、エッチング液としてHCl濃度15
vol%、液温40℃中でエッチングし、全面の露光を
行い、現像液として5%NaOHを液温23℃中で12
0秒の全面の現像を行い、230μmピッチの回路を作
製した。ライン/スペースとしては、180/50μm
である。エッチング時間は35秒で残査もなく良好なス
トレートラインが得られた。
【0026】このパタンを作製したフィルムを用いて耐
衝撃性試験を行った。装置としてデュポン衝撃試験機
(JIS−K−5400.6.13B)に於いて、重り
荷重100gで落下させた処、落下距離900mmでよ
うやくクラックが認められ非常に良好であった。又、可
とう性試験として35mmΦのロールに巻き付け、10
00倍の金属顕微鏡で観察したが、前述の無機層だけと
同様にクラックは認められず、導電性層1、2、3の比
抵抗も変化しなかった。再度導電性層を全てエッチング
し、酸素バリヤーを確認したところ、0.8cc/24
hr・m2と変化は認められなかった。
【0027】また、基材と導電性層の密着性を評価する
ため、100μピッチにパタン作成したフィルムを用
い、通常にガラス液晶で使用されているコネクタ接続
(OLB:Out Leader Bonding)の
方法を用いて評価した。ACF(異方導電フィルム)と
しては、住友ベークライト製のスミザックSZF−40
10(15μ厚、2mm幅)を使用し、TCPとして
は、100μピッチのTABを使用した。仮圧着条件
は、最終到達温度110℃、面内圧力10kg/c
2、圧着時間を2秒とし、圧着条件は最終到達温度1
80℃、面内圧力を10kg/cm2、圧着時間を15
秒の条件と、一般的にガラス液晶の組立工程で使用され
る条件、部材にて圧着を行い、密着力は圧着直後のもの
と圧着後に80℃90%RHの恒温高湿条件下で240
hr処理(HHT処理)したものを用い、TAB配線方
向と垂直方向に90度ビール試験を行った。圧着直後の
もの、HHT処理のものともに密着力は500g/cm
以上と問題ないレベルであり、導電層の基材からの剥離
は、倍率が100倍の顕微鏡で確認したが認められなか
った。尚、各特性の評価は同一条件で作製したもので行
い、特に無機層、導電性層1、2、3形成は同一装置で
成膜した。
【0028】《実施例2》高分子フィルムとして溶融押
し出し法により作製した厚み250μm、リタゼーショ
ン5nmのポリエーテルサルフォンフィルム(住友化学
(株)製)を用いた。高分子フィルム上に、分子量15
40、融点70℃のエポキシアクリレートプレポリマー
(昭和高分子製、VR−60)100重量部、酢酸ブチ
ル400重量部、セロソルブアセテート100重量部、
ベンゾインエチルエーテル2重量部を50℃にて攪拌、
溶解して均一な溶液としたものをグラビアロールコータ
で塗布し、80℃で10分間加熱して溶媒を除去し、8
0w/cmの高圧水銀灯により15cmの距離で30秒
間照射して樹脂を硬化させ、0.5μm厚の有機層1を
形成した。
【0029】次にこのフィルム上にDCマグネトロン法
により初期真空度3×10-4Paに引き、酸素/アルゴ
ンガス9%の混合ガスを導入、3×10-1Paの条件下
において無機層を成膜し500Å厚のSiO2を得た。
この無機膜の酸素バリヤー性はモコン法により測定した
ところ1.0cc/24hr・m2であり、30Hzの
周波数に於ける表面抵抗率(JIS−K−6911)を
測定したところ8.1×1012Ωであった。又、全光線
透過率(JIS−K−7105.5.5)は87%であ
った。更に35mmΦのロールに巻き付け、1000倍
の金属顕微鏡で観察したが、クラックは認められず可と
う性に優れたものであった。次に無機層の上に有機層1
と同様にして厚み0.5μm厚の有機層2を形成した。
【0030】次に、導電性層1として、同じくDCマグ
ネトロン法により初期真空度3×10-4Paに引き、酸
素/アルゴンガス3%の混合ガスを導入、1×10-1
aの条件下において成膜し、SnO2含有率8wt%の
In23の複合酸化物(In/(In+Sn)の原子比
で0.87)200Åを得て導電性フィルムを作製し
た。導電性層1の比抵抗は9.1×10-4Ω・cmであ
った。
【0031】導電性層2として、導電性層1と同じくD
Cマグネトロン法により初期真空度3×10-4Paに引
き、酸素/アルゴンガス4%の混合ガスを導入し、1×
10-1Paの条件下において成膜し、Zn/(In+Z
n)の原子比が0.35である導電性層2を得た。導電
性層1、2の膜厚は、測定の結果、1000Å、比抵抗
は7.0×10-4Ω−cmであった。
【0032】次に導電性層2と同じくDCマグネトロン
法により初期真空度3×10-4Paに引き、酸素/アル
ゴンガス3%の混合ガスを導入、1×10-1Paの条件
下において成膜し、SnO2含有率8wt%のIn23
の複合酸化物(In/(In+Sn)の原子比で0.8
7)である厚み100Åの導電性層3を得て導電性フィ
ルムを作製した。導電性層1、2、3の膜厚は1100
Åで比抵抗は6.0×10-4Ω−cm、全光線透過率は
82%であった。以上の条件で得られた導電性フィルム
にレジストを塗布し、プレベーク90℃×60分行い、
露光し、アフターベーク90℃×30分行い、現像液と
して5%NaOHを液温23℃中で60秒の現像を行
い、エッチング液としてHCl濃度15vol%、液温
40℃中でエッチングし、全面の露光を行い、現像液と
して5%NaOHを液温23℃中で120秒の全面の現
像を行い、230μmピッチの回路を作製した。ライン
/スペースとしては、180/50μmである。エッチ
ング時間は45秒で残査もなく良好なストレートライン
が得られた。
【0033】このパタンを作製したフィルムを用いて耐
衝撃性試験を行った。装置としてデュポン衝撃試験機
(JIS−K−5400.6.13B)に於いて、重り
荷重100gで落下させた処、落下距離900mmでよ
うやくクラックが認められ非常に良好であった。又、可
とう性試験として35mmΦのロールに巻き付け、10
00倍の金属顕微鏡で観察したが、前述の無機層だけと
同様にクラックは認められず、導電性層1、2、3の比
抵抗も変化しなかった。再度導電性層を全てエッチング
し、酸素バリヤーを確認したところ、0.8cc/24
hr・m2と変化は認められなかった。
【0034】また、基材と導電性層の密着性を評価する
ため、100μピッチにパタン作成したフィルムを用
い、通常にガラス液晶で使用されているコネクタ接続
(OLB:Out Leader Bonding)の
方法を用いて評価した。ACF(異方導電フィルム)と
しては、住友ベークライト製のスミザックSZF−40
10(15μ厚、2mm幅)を使用し、TCPとして
は、100μピッチのTABを使用した。仮圧着条件
は、最終到達温度110℃、面内圧力10kg/c
2、圧着時間を2秒とし、圧着条件は最終到達温度1
80℃、面内圧力を10kg/cm2、圧着時間を15
秒の条件と、一般的にガラス液晶の組立工程で使用され
る条件、部材にて圧着を行い、密着力は圧着直後のもの
と圧着後に80℃90%RHの恒温高湿条件下で240
hr処理(HHT処理)したものを用い、TAB配線方
向と垂直方向に90度ビール試験を行った。圧着直後の
もの、HHT処理のものともに密着力は500g/cm
以上と問題ないレベルであり、導電層の基材からの剥離
は、倍率が100倍の顕微鏡で確認したが認められなか
った。尚、各特性の評価は同一条件で作製したもので行
い、特に無機層、導電性層1、2、3形成は同一装置で
成膜した。
【0035】《実施例3》高分子フィルムとして溶融押
し出し法により作製した厚み250μm、リタゼーショ
ン5nmのポリエーテルサルフォンフィルム(住友化学
(株)製)を用いた。高分子フィルム上に、分子量15
40、融点70℃のエポキシアクリレートプレポリマー
(昭和高分子製、VR−60)100重量部、酢酸ブチ
ル400重量部、セロソルブアセテート100重量部、
ベンゾインエチルエーテル2重量部を50℃にて攪拌、
溶解して均一な溶液としたものをグラビアロールコータ
で塗布し、80℃で10分間加熱して溶媒を除去し、8
0w/cmの高圧水銀灯により15cmの距離で30秒
間照射して樹脂を硬化させ、1.5μm厚の有機層1を
形成した。
【0036】次にこのフィルム上にDCマグネトロン法
により初期真空度3×10-4Paに引き、酸素/アルゴ
ンガス9%の混合ガスを導入、3×10-1Paの条件下
において無機層を成膜し500Å厚のSiO2を得た。
この無機膜の酸素バリヤー性はモコン法により測定した
ところ1.0cc/24hr・m2であり、30Hzの
周波数に於ける表面抵抗率(JIS−K−6911)を
測定したところ8.1×1012Ωであった。又、全光線
透過率(JIS−K−7105.5.5)は87%であ
った。更に35mmΦのロールに巻き付け、1000倍
の金属顕微鏡で観察したが、クラックは認められず可と
う性に優れたものであった。次に無機層の上に有機層1
と同様にして厚み1.5μm厚の有機層2を形成した。
【0037】次に、導電性層1として、同じくDCマグ
ネトロン法により初期真空度3×10-4Paに引き、酸
素/アルゴンガス3%の混合ガスを導入、1×10-1
aの条件下において成膜し、SnO2含有率8wt%の
In23の複合酸化物(In/(In+Sn)の原子比
で0.87)100Åを得て導電性フィルムを作製し
た。導電性層1の比抵抗は13.1×10-4Ω・cmで
あった。
【0038】導電性層2として、導電性層1と同じくD
Cマグネトロン法により初期真空度3×10-4Paに引
き、酸素/アルゴンガス4%の混合ガスを導入し、1×
10-1Paの条件下において成膜し、Zn/(In+Z
n)の原子比が0.20である導電性層2を得た。導電
性層1、2の膜厚は、測定の結果、900Å、比抵抗は
6.2×10-4Ω−cmであった。
【0039】次に導電性層2と同じくDCマグネトロン
法により初期真空度3×10-4Paに引き、酸素/アル
ゴンガス3%の混合ガスを導入、1×10-1Paの条件
下において成膜し、SnO2含有率8wt%のIn23
の複合酸化物(In/(In+Sn)の原子比で0.8
7)である厚み300Åの導電性層3を得て導電性フィ
ルムを作製した。導電性層1、2、3の膜厚は1200
Åで比抵抗は5.0×10-4Ω−cm、全光線透過率8
1%であった。以上の条件で得られた導電性フィルムに
レジストを塗布し、プレベーク90℃×60分行い、露
光し、アフターベーク90℃×30分行い、現像液とし
て5%NaOHを液温23℃中で60秒の現像を行い、
エッチング液としてHCl濃度15vol%、液温40
℃中でエッチングし、全面の露光を行い、現像液として
5%NaOHを液温23℃中で120秒の全面の現像を
行い、230μmピッチの回路を作製した。ライン/ス
ペースとしては、180/50μmである。エッチング
時間は45秒で残査もなく良好なストレートラインが得
られた。
【0040】このパタンを作製したフィルムを用いて耐
衝撃性試験を行った。装置としてデュポン衝撃試験機
(JIS−K−5400.6.13B)に於いて、重り
荷重100gで落下させた処、落下距離900mmでよ
うやくクラックが認められ非常に良好であった。又、可
とう性試験として35mmΦのロールに巻き付け、10
00倍の金属顕微鏡で観察したが、前述の無機層だけと
同様にクラックは認められず、導電性層1、2、3の比
抵抗も変化しなかった。再度導電性層を全てエッチング
し、酸素バリヤーを確認したところ、0.8cc/24
hr・m2と変化は認められなかった。
【0041】また、基材と導電性層の密着性を評価する
ため、100μピッチにパタン作成したフィルムを用
い、通常にガラス液晶で使用されているコネクタ接続
(OLB:Out Leader Bonding)の
方法を用いて評価した。ACF(異方導電フィルム)と
しては、住友ベークライト製のスミザックSZF−40
10(15μ厚、2mm幅)を使用し、TCPとして
は、100μピッチのTABを使用した。仮圧着条件
は、最終到達温度110℃、面内圧力10kg/c
2、圧着時間を2秒とし、圧着条件は最終到達温度1
80℃、面内圧力を10kg/cm2、圧着時間を15
秒の条件と、一般的にガラス液晶の組立工程で使用され
る条件、部材にて圧着を行い、密着力は圧着直後のもの
と圧着後に80℃90%RHの恒温高湿条件下で240
hr処理(HHT処理)したものを用い、TAB配線方
向と垂直方向に90度ビール試験を行った。圧着直後の
もの、HHT処理のものともに密着力は500g/cm
以上と問題ないレベルであり、導電層の基材からの剥離
は、倍率が100倍の顕微鏡で確認したが認められなか
った。尚、各特性の評価は同一条件で作製したもので行
い、特に無機層、導電性層1、2、3形成は同一装置で
成膜した。
【0042】《比較例1》有機層1以外は実施例1と同
一フィルム、同一材料を用い、同一構成で形成した。有
機層1は実施例と同様の組成、方法にて膜厚みのみを
3.5μとした。次に実施例1と同様に可とう性試験を
35mmΦのロールに巻き付け1000倍の金属顕微鏡
で確認したところ微少なクラックが確認され、可とう性
が無く、導電性フィルムとして使用するには問題が有る
ことが確認された。
【0043】《比較例2》導電性層1以外は実施例1と
同一フィルム、同一材料を用い、同一構成で形成した。
導電性層1は実施例1と同様の組成とし膜厚500Åを
成膜した。次に実施例1と同一手法によりパタン化した
フィルムを1000倍の金属顕微鏡で観察した処、エッ
チング時間が3倍の150秒必要であり、パタン残査も
確認された。また、直線性も得られなかった。
【0044】《比較例3》導電性層1以外は実施例1と
同一フィルム、同一材料を用い、同一構成で形成した。
導導電性層1については実施例1と同様の組成で30Å
の膜厚で成膜した。次に実施例1と同一手法により18
0/50μmにパタン化した処、問題なく、パタン設計
値であるライン/スペースの180/50μmにパタン
化され、残査も無いストレートラインが得られた。しか
し、密着性については、実施例1と同一手法により評価
したところ、圧着直後では、密着力が500kg/cm
以上で導電層の基材からの剥離は認められず、良好であ
ったがHHT処理後では、導電層の基材からの剥離が認
められ、基材との密着力に信頼性が無いことが確認され
た。
【0045】《比較例4》導電性層2以外は実施例1と
同一フィルム、同一材料を用い、同一構成で形成した。
導電性層2については原材料であるターゲット材の組成
を換え、Zn/(In+Zn)の原子比が0.5で厚み
800Åとした。次に実施例1と同一手法によりパタン
化したフィルムを1000倍の金属顕微鏡で観察した
処、パタン残差は無く良好であったが、パタン設計値で
あるライン/スペースの180/50μmに対し、14
0/90μmと大幅にずれたオーバーエッチングの仕上
がりとなった。又、場所による変動が大きくコントロー
ルは困難な状況であった。又導電性層1、2、3の比抵
抗は3.2×10-3Ω−cmと高く導電膜としては満足
出来るレベルではなかった。
【0046】《比較例5》導電性層2以外は実施例1と
同一フィルム、同一材料を用い、同一構成で形成した。
導電性層2については原材料であるターゲット材の組成
を換えZn/(In+Zn)の原子比が0.08で厚み
800Åとした。実施例1と同一手法によりパタン化し
たところエッチング時間が4倍の120秒必要であり、
また、フィルムを1000倍の金属顕微鏡で観察した
処、パタン残査が認められた。
【0047】《比較例6》導電性層3以外は実施例1と
同一フィルム、同一材料を用い、同一構成で形成した。
導導電性層3については実施例1と同様の組成で30Å
の膜厚で成膜した。次に実施例1と同一手法によりパタ
ン化したフィルムを1000倍の金属顕微鏡で観察した
処、パタン設計値であるライン/スペースの180/5
0μmに対し、大幅にずれたオーバーエッチングの仕上
がりとなり、場所によっては断線する箇所があるなどコ
ントロールは全く困難な状況であった。また、パタン後
の表面抵抗値はバラツキが大きくなり、絶対値も理論値
の2倍以上となり、実用不可能なレベルであった。
【0048】《比較例7》導電性層3以外は実施例1と
同一フィルム、同一材料を用い、同一構成で形成した。
導導電性層3については実施例1と同様の組成で500
Åの膜厚で成膜した。次に実施例1と同一手法によりパ
タン化したところエッチング時間が3倍の150秒必要
であり、フィルムを1000倍の金属顕微鏡で観察した
処、パタン残査が確認され、パタンラインもエッジ部が
ストレートラインではなくギザギザとなっており、コン
トロールが全く困難な状況であった。
【0049】《比較例8》実施例1と同一フィルム、同
一材料を用い、有機層2まで同一構成で形成した。導電
性層として導電性層2を一層のみとし、厚みを1200
Åに変更した以外は実施例1と同様にして形成した。次
に実施例1と同一手法によりパタン化したフィルムを1
000倍の金属顕微鏡で観察した処、パタン設計値であ
るライン/スペースの180/50μmに対し、大幅に
ずれたオーバーエッチングの仕上がりとなり、場所によ
っては断線する箇所があるなどコントロールは全く困難
な状況であった。密着性に関しても、実施例1と同一手
法により評価したがHHT処理後に導電層の基材からの
剥離が観察された。
【0050】
【発明の効果】本発明により、エッチング性が良好で耐
衝撃性に優れ、透明性、ガスバリヤー性、可とう性、基
板との密着性を満足する透明導電性フィルムを提供する
ことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性フィルムの一実施例の一部断面
図を示す。
【図2】本発明の導電性フィルムの他の実施例の一部断
面図で、無機層を導電性層と反対側に形成した例を示
す。
【符号の説明】
1:高分子フィルム 2:有機層1 3:無機層 4:有機層2 5:導電性層1 6:導電性層2 7:導電性層3
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/1343 G02F 1/1343

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子フィルムあるいはシートの少なく
    とも片側に有機層1、バリヤ性を有する無機層、有機層
    2を順次に設けた高分子フィルムあるいはシート基板
    に、InとSnの酸化物からなり、酸化物の組成In/
    (In+Sn)が0.8〜0.93の原子比であり且つ
    膜厚が50〜300Åである導電性層1、希酸に対し容
    易に溶け、InとZnの酸化物から成り、酸化物の組成
    Zn/(In+Zn)が0.1〜0.4の原子比の範囲
    である導電性層2、耐溶剤性が高く、InとSnの酸化
    物から成り、酸化物の組成In/(In+Sn)が0.
    85〜0.93の原子比であり、且つ膜厚が50〜30
    0Åである導電性層3を順次積層したことを特徴とする
    導電性フィルム。
  2. 【請求項2】 有機層1及び有機層2が、融点50℃以
    上のエポキシアクリレートプレポリマーあるいは融点5
    0℃以上のウレタンアクリレートプレポリマーの紫外線
    硬化膜であり、0.3〜1.5μmの厚みである請求項
    1記載の導電性フィルム。
  3. 【請求項3】 無機層の全光線透過率が85%以上、3
    0Hzの駆動周波数に於ける表面抵抗率が1×1012Ω
    以上、酸素バリヤー性が2cc/24hr・m2以下で
    ある請求項1または2記載の導電性フィルム。
  4. 【請求項4】 35mmΦのロールに巻き付けてもクラ
    ックが生じない可とう性を有する請求項1、2または3
    記載の導電性フィルム。
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