JPH11149616A - 磁気ヘッド装置およびその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド装置およびその製造方法

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JPH11149616A
JPH11149616A JP31407697A JP31407697A JPH11149616A JP H11149616 A JPH11149616 A JP H11149616A JP 31407697 A JP31407697 A JP 31407697A JP 31407697 A JP31407697 A JP 31407697A JP H11149616 A JPH11149616 A JP H11149616A
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JP
Japan
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head
slider
head chip
chip
width
Prior art date
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Withdrawn
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JP31407697A
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English (en)
Inventor
Masahiko Yamazaki
昌彦 山崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工工数を減らしてもなお、所望の寸法精度
のとれた磁気ヘッド装置およびその製造方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 磁気ヘッド装置の製造方法において、そ
の幅がレール幅とされ、フレキシブルディスクの信号記
録面と接触した状態で、第1の記録密度でデータを記録
及び/又は再生する第1のヘッドチップ8と、その幅が
レール幅とされ、フレキシブルディスクの信号記録面か
ら浮上した状態で、第1の記録密度より高い第2の記録
密度でデータを記録及び/又は再生する第2のヘッドチ
ップ9が搭載された上位ヘッドスライダ16と、第1の
ヘッドチップ8と上位ヘッドスライダ16との間に配設
されたセンタスライダ17とを接合してヘッドチップ部
10を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク状記録媒
体の信号記録面に対するデータの記録及び/又は再生を
行う磁気ヘッド装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フレキシブルディスク等のディスク状記
録媒体の信号記録面に対してデータを記録又は再生する
ディスク駆動装置は、パーソナルコンピュータを始めと
してオフィスコンピュータやワードプロセッサー等に広
く用いられ、その普及は目覚ましい。
【0003】実用化されているフレキシブルディスクに
対して、近年、数十Mバイト〜数百Mバイトの大容量フ
レキシブルディスクが提案されている。このようなこと
から下位互換性のある大容量ディスク駆動装置が提供さ
れている。
【0004】この場合、下位互換可能なヘッド部は、高
密度記録再生可能な上位ヘッドチップと、従来の記録密
度で記録再生可能な下位ヘッドチップとを備えて構成さ
れる。
【0005】例えば、下位互換可能なヘッド部には、ス
ライダ等の基台の媒体摺動面に、媒体摺動方向に平行と
された2本のレールが形成されて、その各レールに上位
ヘッドチップと下位ヘッドチップが搭載されるものがあ
る。
【0006】このような構造をなすヘッド部は、記録再
生の際に、上位ヘッドチップと下位ヘッドチップとの間
の凹形状のレール溝により発生するエアーフィルムを効
果的に利用している。
【0007】一般に、記録再生時の磁気変換特性は、ド
ライブ駆動時のディスク状記録媒体とヘッドチップの相
対位置関係、いわゆる「あたり」の善し悪しが大きく影
響される。この「あたり」は、レール幅の精度、さらに
レールの中心と上位ヘッドチップと下位ヘッドチップの
中心位置(トラック幅の中心)との位置精度により大き
な影響を受ける。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レール幅加
工は、スライシングマシン等を用いて行い、砥石によっ
て上記媒体摺動面にレール溝、さらに各レールの外側に
位置されるレール溝の計3本のレール溝を作製してい
る。このように作製されるレール幅等の精度はスライシ
ングマシンの送り精度によって決定される。例えばレー
ル幅公差を±5μmにすることは可能である。
【0009】しかし、レール幅加工は治具に数百個単位
でヘッドを貼り付けて行うため、貼り付けのばらつきと
当該ヘッドを構成するサイドスライダ、センタースライ
ダ等の厚みばらつきの影響により、レール幅の寸法誤差
や上位ヘッドチップと下位ヘッドチップのトラック幅の
中心とレール幅の中心位置の誤差を±5μmに入れるこ
が困難な場合があった。
【0010】さらに、砥石による加工では、砥石の摩耗
により加工されるレールの幅等が変化し、そのため、砥
石を管理する管理工数が必要とされていた。また、加工
によるチッピングの発生は、「あたり」に悪影響に与
え、不良になるなどの問題があった。
【0011】なお、ヘッドを一個ずつ加工することによ
り、寸法精度を確保することはできるが、工数が多くな
り、量産するには適さない。
【0012】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みてな
されたものであり、加工工数を減らしてもなお、所望の
寸法精度のとれた磁気ヘッド装置およびその製造方法を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気ヘッド
装置は、上述の課題を解決するために、その幅がレール
幅とされ、ディスク状記録媒体の信号記録面と接触した
状態で、第1の記録密度でデータを記録及び/又は再生
する第1のヘッドチップと、その幅がレール幅とされ、
ディスク状記録媒体の信号記録面から浮上した状態で、
第1の記録密度より高い第2の記録密度でデータを記録
及び/又は再生する第2のヘッドチップが搭載されたヘ
ッドスライダと、第1のヘッドチップとヘッドスライダ
との間に配設されたスライダ部材とから構成される。
【0014】この磁気ヘッド装置は、組み立て当初より
所定のレール幅を有した第1のヘッドチップ及び第2の
ヘッドチップによって構成される。すなわち、磁気ヘッ
ド装置は、組み立てと同時にディスク状記録媒体との対
向面に所定幅を有したレールが形成されていることにな
る。
【0015】また、本発明に係る磁気ヘッド装置の製造
方法は、上述の課題を解決するために、その幅がレール
幅とされ、ディスク状記録媒体の信号記録面と接触した
状態で、第1の記録密度でデータを記録及び/又は再生
する第1のヘッドチップと、その幅がレール幅とされ、
ディスク状記録媒体の信号記録面から浮上した状態で、
第1の記録密度より高い第2の記録密度でデータを記録
及び/又は再生する第2のヘッドチップが搭載されたヘ
ッドスライダと、第1のヘッドチップとヘッドスライダ
との間に配設されたスライダ部材とを接合してヘッド部
を製造する。
【0016】この磁気ヘッド装置の製造方法によれば、
第1のヘッドチップ及び第2のヘッドチップによって構
成されるディスク状記録媒体との対向面におけるレール
が所定幅を有しているものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。この実施の形態は、ディスク
状記録媒体であるフレキシブルディスク等の信号記録面
に対してデータの記録及び/又は再生を行う磁気ヘッド
装置である。
【0018】本実施の形態に示す磁気ヘッド装置は、図
1に示すように、一対の支持アーム1と、この一対の支
持アーム1の先端部1aにそれぞれ載置されたスペーサ
部材2と、これらスペーサ部材2上にそれぞれ配設され
たジンバル3と、これらジンバル3に取り付けられたヘ
ッド部4とを備える。この磁気ヘッド装置では、一対の
ヘッド部4が互いに対向するように、一対の支持アーム
1が配置される。
【0019】そして、この磁気ヘッド装置は、カートリ
ッジ5内に回転自在に収納されたフレキシブルディスク
6に対して記録再生を行う。このとき、カートリッジ5
には、磁気ヘッド装置が進入するに足る開口寸法を有す
る開口部7が形成されている。したがって、この磁気ヘ
ッド装置を用いてフレキシブルディスク6に対して記録
再生を行う際には、図1に示すように、一対のヘッド部
4が開口部7がら進入し、一対のヘッド4でフレキシブ
ルディスク6を挟み込む。
【0020】また、この磁気ヘッド装置において、ヘッ
ド部4は、図2乃至図6に示すように、フレキシブルデ
ィスク6の信号記録面と接触した状態で、第1の記録密
度でデータを記録再生する第1のヘッドチップ8と、フ
レキシブルディスク6の信号記録面から浮上した状態
で、第1の信号密度より高い第2の記録密度でデータを
記録再生する第2のヘッドチップ9とを有するヘッドチ
ップ部10を備える。また、ヘッド部4は、ヘッドチッ
プ部10のフレキシブルディスク6と対向する面とは反
対の面側にコア形成部材11と、このコア形成部材11
に取り付けられ、コイル12Aを巻回する第1のコイル
部13A及びコイル12Bを巻回する第2のコイル部1
3Bとを有するコア部14を備える。
【0021】このヘッドチップ部10は、第1のヘッド
チップ8と、第2のヘッドチップ9を組み込むとともに
スライダ機能を有する上位ヘッドスライダ16と、この
上位ヘッドスライダ16と第1のヘッドチップ8との間
に配されるセンタースライダ17とから構成される。す
なわち、ヘッドチップ部10は、上位ヘッドスライダ1
6、センタースライダ17及び第1のヘッドチップ8が
この順に並んで接合されることにより形成される。
【0022】また、このヘッドチップ部10は、フレキ
シブルディスク6の信号記録面からヘッド部4が浮上し
た状態で記録再生を行うため、フレキシブルディスク6
との対向面に媒体摺動方向Aに沿ってレール19a,1
9bが形成されている。すなわち、ヘッドチップ部10
とフレキシブルディスク6との間にエアーフィルムを形
成すべく、レール19a,19bが形成されている。言
い換えると、レール19a,19bの間に構成される凹
形状のレール溝51によってエアーフィルムが形成され
る。
【0023】また、これらレール19a,19bには、
図2に示すように、フレキシブルディスク6の進入端側
にフロントテーパ19cが形成されるとともに、フレキ
シブルディスク6の進出端側にリアテーパ19dが形成
されている。フロントテーパ19cは、例えば、フレキ
シブルディスク6の表面に対して約0.5゜の角度で形
成されている。リアテーパ19dは、フレキシブルディ
スク6の表面に対して約10゜の角度で形成されてい
る。
【0024】この第1のヘッドチップ8は、その長手方
向の略中心付近に書き込み及び再生用の磁気ヘッド20
(以下、リード・ライトヘッド20と呼ぶ。)と、この
リード・ライトヘッド20よりも媒体摺動方向Aの下流
に配された消去用の磁気ヘッド21(以下、イレーズヘ
ッド21と呼ぶ。)とを備える。
【0025】そして、この第1のヘッドチップ8では、
リード・ライトヘッド20の磁気ギャップG1によりフ
レキシブルディスク6に対して記録を行う。そして、イ
レーズヘッド21は、磁気ギャップG2,G3により、
書き込まれた記録トラックの幅方向の両端部を所定量消
去することにより、フレキシブルディスク6に形成され
る記録トラックのトラック幅を所定の値に規制してい
る。すなわち、この磁気ヘッド装置では、リード・ライ
トヘッド20とイレーズヘッド21とを備えてなる、い
わゆるトンネルイレーズヘッドを備えている。ここで、
上記リード・ライトヘッド20のトラック幅の中心は、
レール19aの幅方向の中心線に一致されている。
【0026】また、このヘッドチップ部10において、
第2のヘッドチップ9は、上述したリード・ライトヘッ
ド20よりも幅狭な記録トラックを形成することができ
る磁気ギャップを有し、例えば、いわゆるMIGヘッド
が組み込まれてなる。そして、上位ヘッドスライダ16
は、この第2のヘッドチップ9がセラミック等を用いて
形成されたスライダ22に埋め込まれることにより形成
される。
【0027】このスライダ22は、第2のヘッドチップ
9の一部を外方へ露出させる切欠き部23が形成されて
なる。この切欠き部23内において、第2のヘッドチッ
プ9の磁気コアとなる部分の一部が外方へと露出する。
そして、この部分には、図4に示すように、第2のヘッ
ドチップ用のコイル12Cが巻回されている。なお、上
記第2のヘッドチップ9のトラック幅の中心は、レール
19bの幅方向の中心線に一致されている。
【0028】さらに、このヘッドチップ部10におい
て、センタースライダ17は、上述した第1のヘッドチ
ップ8と上位ヘッドスライダ16との間に配設される。
このセンタースライダ17は、これら第1のヘッドチッ
プ8及び上位ヘッドスライダ16よりも薄型の外形寸法
を有する。したがって、後述するような組み立て工程で
ヘッドチップ部10を組み立てると、センタースライダ
17の上面がレール溝51を構成することになる。
【0029】上位ヘッドスライダ16は、図7に示すよ
うに、略平板状に形成され、媒体摺動方向Aの下流一端
側に一部を外方へ露出させて第2のヘッドチップ9を搭
載している。さらに上位ヘッドスライダ16には、第2
のヘッドチップ9の磁気コアの一部を外方へ露出させる
切欠き部23の構成部23aが形成されている。切欠き
部23には、上記図4に示すように、第2のヘッドチッ
プ用のコイル12Cが巻回される。
【0030】このように第2のヘッドチップ9を搭載し
ている上位ヘッドスライダ16において、第2のヘッド
チップ9の磁気ギャップが外方に露出されている面が上
記レール19bとされる。さらに、上位ヘッドスライダ
16は、当該本体幅W1がレール19bの幅として形成
されている。また、上位ヘッドスライダ16の高さH1
は、センタースライダ17の高さH3より大となるよう
に決定されている。
【0031】第2のヘッドチップ9は、その中心がレー
ル19bの中心線01に一致されて搭載されている。
【0032】センタースライダ17を挟んで上位ヘッド
スライダ16と対向する第1のヘッドチップ8は、図8
に示すように、略平板状に形成され、リード・ライトヘ
ッド20の磁気ギャップとイレーズヘッド21の磁気ギ
ャップとを外方へ露出させている。
【0033】この第1のヘッドチップ8は、リード・ラ
イトヘッド20の磁気ギャップG1及びイレーズヘッド
21の磁気ギャップG2,G3が外方に露出されている
面がレール19aとされる。さらに、第1のヘッドチッ
プ8は、当該本体幅W2がレール19b幅として形成さ
れている。また、第1のヘッドチップ8の高さは、セン
タースライダ17の高さH3よりも大となるように決定
され、上位ヘッドスライダ16の高さH1と同一とされ
る。
【0034】リード・ライトヘッド20のトラック幅の
中心がレール19aの中心線02に一致されている。
【0035】なお、第1のヘッドチップ8及び上位ヘッ
ドスライダ16は、研削又は研磨によって同じ幅に作製
される。例えば、上位ヘッドスライダ16及び第1のヘ
ッドチップ8の幅W1,W2を0.3mmにして、また、
高さH1,H2を0.94mmにする。
【0036】上記第1のヘッドチップ8及び上位ヘッド
スライダ16の間に配設されるセンタースライダ17に
は、図9に示すように、媒体摺動方向Aの下流一端側に
切欠き部23の構成部23bが形成されている。
【0037】このセンタースライダ17において、記録
媒体に対向される面17aは、上記第1のヘッドチップ
8からなるレール19aと上位ヘッドスライダ16から
なるレール19bとにより上述したレール溝51を構成
する。すなわち、図1に示すように、レール19a,1
9bによって面17aを底とする凹形状のレール溝51
が形成される。よって、面17aを有するセンタースラ
イダ17の幅W3がレール溝51の幅となる。
【0038】センタースライダ17は、その高さH3
上記第1のヘッドチップ8及び上位ヘッドスライダ16
の高さよりも小とされている。例えば、センタースライ
ダ17は、幅W3を例えば1.2mmにして、高さH3
例えば0.8mmにする。
【0039】なお、センタースライダ17において、第
1のヘッドチップ8及び上位ヘッドスライダ16と接合
される面には、図11に示すように、接合のための接着
用ガラス50が充填されるガラス充填溝17b,17c
が形成される。
【0040】上述のような形状をなす上位ヘッドスライ
ダ16、第1のヘッドチップ8及びセンタースライダ1
7は、図10に示すように、組み立て、接合され、上記
第2のヘッドチップ9、リード・ライトヘッド20及び
イレーズヘッド21が外方に露出されている面、すなわ
ち、記録媒体に対向される面に、レール19a,19b
が凹形状の両端をなすレール溝51が形成される。
【0041】ここで、ヘッドチップ部10の組み立て工
程について説明する。上述したようにヘッドチップ部1
0は、上位ヘッドスライダ16と、センタースライダ1
7と、第1のヘッドチップ8とから構成され、上位ヘッ
ドスライダ16、センタースライダ17及び第1のヘッ
ドチップ8の順に並んで接合されている。
【0042】組み立て工程において、上位ヘッドスライ
ダ8又は第1のヘッドチップ16の側面を基準面に位置
決めする。このとき、複数の上位ヘッドスライダ16又
は第1のヘッドチップ8を当該長手方向にならべて位置
決めする。
【0043】位置決めした後、当該位置決めされた上位
ヘッドスライダ16又は第1のヘッドチップ8に同じ数
のセンタースライダ17を当接する。そして、センター
スライダ17に第1のヘッドチップ8又は上位ヘッドス
ライダ16を当接する。
【0044】それから、センタースライダ17のガラス
充填溝17b,17cに融着ガラスを挿入し、その後、
冷却することにより、上位ヘッドスライダ16、センタ
ースライダ16及び第1のヘッドチップ8を接合する。
そして、箇々のヘッドチップ部10に分離する。
【0045】このように組み立てられたヘッドチップ部
10には、レール19a,19bが形成され、レール1
9a,19bの間にレール溝51が形成される。
【0046】そして、レール19a,19b上における
媒体摺動方向Aの上流端及び下流端には、図11に示す
ように、加工によってフロントテーパ19c及びリアテ
ーパ19dが形成されて、図2に示すヘッドチップ部1
0が完成する。
【0047】よって、上位ヘッドスライダ16、第1の
ヘッドチップ8及びセンタースライダ17を接合し、テ
ーパ加工を施すことのみで、所望の形状精度を有するヘ
ッドチップ部10ができる。すなわち、所望の幅精度と
されたレール19a,19b、を有して、同時に、レー
ル19aの中心線と第2のヘッドチップ9のトラック幅
の中心が一致され、レール19bの中心線とリード・ラ
イトヘッド20のトラック幅の中心が一致されたヘッド
チップ部10が形成される。
【0048】このように形成されたヘッドチップ部10
に取り付けられるコア形成用部材11は、図2乃至図6
に示すように、磁性体からなる略コ字状に形成された基
体25と、非磁性体からなり基体25の上方へ立設して
形成された脚部26a,26bと、磁性体からなり基体
25の上方へ立設して形成された脚部26c,26d,
26eとを備える。すなわち、脚部26a,26bは基
体25の端部にそれぞれ立設され、脚部26c,26e
は基体25のコーナ部にそれぞれ立設され、脚部26d
は脚部26cと脚部26eとの間に立設される。また、
脚部26dは、ヘッドチップ部10側の上端面に凹溝が
形成されており、これにより第1の端面27及び第2の
端面28を有することとなる。
【0049】そして、このコア形成用部材11に取り付
けられる第1のコイル部13Aは、コイル12Aとこの
コイル12Aを巻回する第1のボビン29Aとを備え
る。この第1のボビン29Aは、L字状に形成されてな
り、上下方向に一対のフランジが形成された筒状部を有
する。そして、この第1のボビン29Aは、筒状部の内
周部が脚部26cの外周面の形状と略同形となるように
形成されている。また、第2のコイル部13Bは、第1
のコイル部13Aと同様に、コイル12Bとこのコイル
12Bを巻回する第2のボビン29Bとを備える。この
第2のボビン29Bは、L字状に形成されてなり、上下
方向に一対のフランジが形成された筒状部を有する。そ
して、この第2のボビン29Bは、筒状部の内周面が脚
部26eの外周面の形状と略同形となるように形成され
ている。
【0050】そして、第1のコイル部13A及び第2の
コイル部13Bでは、それぞれ第1のボビン29A及び
第2のボビン29Bにコイル12A,12Bが巻回され
た状態で、筒状部がそれぞれ脚部26c,26eにそれ
ぞれ取り付けられている。
【0051】コア部14は、このようにコア形成部材1
1に第1のコイル部13A及び第2のコイル部13Bが
取り付けられた状態で、上述したヘッドチップ部10に
当接される。このとき、脚部26a,26bは、ヘッド
チップ部10における上位ヘッドスライダ16側の両コ
ーナ部付近と当接される。また、脚部26cは、その上
面がリード・ライトヘッド20と磁気的に接続されるよ
うに当接される。さらに、脚部26eは、その上面がイ
レーズヘッド21と磁気的に接続されるように当接され
る。さらにまた、脚部26dは、リード・ライトヘッド
20とイレーズヘッド21との間に位置し、第1の端面
27がリード・ライトヘッド20と磁気的に接続され、
第2の端面28がイレーズヘッド21と磁気的に接続さ
れるように当接される。
【0052】このようにコア部14とヘッドチップ部1
0とが当接されることにより、脚部26cと脚部26d
とがリード・ライトヘッド20における磁気コアを構成
することとなる。すなわち、リード・ライトヘッド20
では、第1のコイル部13Aが取り付けられた脚部26
cと第1の端面27が当接された脚部26dとの間に磁
路が形成される。また、コア部14とヘッドチップ部1
0とが当接されることにより、脚部26eと脚部26d
とがイレーズヘッド21における磁気コアを構成するこ
ととなる。すなわち、イレーズヘッド21では、第2の
コイル部13Bが取り付けられた脚部26eと第2の端
面27が当接された脚部26dとの間に磁路が形成され
る。
【0053】一方、上述したようなヘッド部4に取り付
けられるジンバル3は、図12に示すように、全体形状
が略矩形の板状をなし、上述したヘッドチップ部10を
載置するヘッド取付部30と、このヘッド取付部30の
外周を囲むように第1の連結部31a,31bを介して
該ヘッド取付部30と連結された第1の環状枠部32
と、この第1の環状枠部32の外周を囲むように第2の
連結部33a,33bを介して該第1の環状枠部32と
連結された第2の環状枠部34とから構成されている。
また、このジンバル3は、第1の連結部31a,31b
を結ぶ方向と第2の連結部33a,33bを結ぶ方向と
が直交するように構成される。ここで、第1の連結部3
1a,31bを結ぶ方向は、媒体摺動方向Aと平行とさ
れる。なお、このジンバル3は、例えばステンレス材で
形成される。
【0054】このジンバル3において、ヘッド取付部3
0は、上述したヘッドチップ部10の外形よりやや大と
される外形形状を有して形成される。また、このヘッド
取付部30は、媒体摺動方向Aと直交する方向に離間し
て一対の開口部35a,35bを有する。
【0055】このように構成されたジンバル3は、上述
したヘッド部4に取り付けられる。具体的に、このジン
バル3は、上述したヘッドチップ部10とコア部14と
の間に取り付けられる。このとき、ヘッドチップ部10
は、開口部35aから上位ヘッドスライダ16側の両コ
ーナ部が臨むとともに、開口部35bから第1のヘッド
チップ8が臨むようにジンバル3の一方の面に載置され
る。そして、脚部26a及び脚部26bは、開口部35
aから臨む部分に、ジンバル3の他方の面側から当接さ
れる。また、脚部26c、脚部26d及び脚部26e
は、開口部35bから臨む部分に、上述したように当接
される。
【0056】したがって、開口部35aは、脚部26a
及び脚部26bが挿入されるに足る開口寸法を有するよ
うに形成される。また、開口部35bは、脚部26c、
脚部26d及び脚部26eが挿入されるにたる開口寸法
を有するように形成される。
【0057】このように、ジンバル3は、ヘッド部4の
高さ方向の中途部に取り付けられることとなる。
【0058】一方、このジンバル3を取り付けるスペー
サ部材2は、図13乃至図16に示すように、略環状に
形成された周囲壁36と、この周囲壁36の内側に立設
されたピボット載置部37と、このピボット載置部37
上に配されたピボット38とから構成されている。
【0059】この周囲壁36は、上述したコア部14の
外形よりやや大とされる内形を有し、且つ、上述したジ
ンバル3の外形と略々同じ外形を有する筒状に形成され
る。また、この周囲壁36は、内部に磁気シールド39
を有する。この磁気シールド39は、例えば、透磁率の
高い磁性材料からなり、周囲壁36よりもやや小とされ
る外形を有する。
【0060】また、このピボット載置部37は、周囲壁
36の内面から略中心に延在するとともに略中心から上
方に向かって立設するように形成され、周囲壁36より
やや低い高さを有するように形成される。そして、この
ピボット載置部37には、その上端面37aにピボット
38が形成されている。このピボット38は、略半球状
に形成され、ピボット載置部37に載置された状態で上
端部38aが周囲壁36の高さよりやや上方に位置する
ように形成される。
【0061】このように構成されたスペーサ部材2は、
周囲壁36、ピボット載置部37及びピボット38を一
体に成形することにより形成される。また、このとき、
スペーサ部材2は、磁気シールド39を周囲壁36内部
に配するためにインサート成形することが好ましい。
【0062】このスペーサ部材2は、図17乃至図20
に示すように、上述したジンバル3に固定して取り付け
られる。すなわち、スペーサ部材2は、ヘッドチップ部
10を取り付けた面とは反対側の面、すなわち、上述し
たジンバル3の他方の面に取り付けられる。このスペー
サ部材2にジンバル3の他方の面を取り付けることによ
り、ピボット38は、ジンバル3の他方の面における略
中心部を所定の圧力で押圧することとなる。すなわち、
ジンバル3のヘッド取付部30は、他方の面からピボッ
ト38により支持されることとなる。
【0063】このとき、ジンバル3の他方の面側に位置
するコア部14は、周囲壁36の内方に収納されること
になる。なお、ピボット載置部37は、略コ字状に形成
された基体25の開口している部分に位置するため、コ
ア部14を周囲壁36の内方に収納する際の障害とはな
らない。
【0064】一方、このスペーサ部材2を取り付ける一
対の支持アーム1は、図21に示すように、所定の長さ
を有する板状の部材からなり、図示しない一方の端部が
磁気ヘッド装置駆動手段(図示せず。)とそれぞれ接続
されてなる。そして、この一対の支持アーム1は、他方
の端部に上述したスペーサ部材2をそれぞれ取り付け
る。このとき、スペーサ部材2は、ジンバル3を取り付
けた端面とは反対側の端面を、支持アーム1の他方の端
部に取り付ける。なお、このとき、一対の支持アーム1
には、スペーサ部材2が互いに対向するように配され
る。
【0065】この磁気ヘッド装置では、スペーサ部材2
の高さを所定の値とすることにより、支持アーム1から
ヘッド部4までの高さを規制することができる。すなわ
ち、この磁気ヘッド装置では、ヘッド部4がフレキシブ
ルディスク6に対して記録再生を行う位置にある状態
で、支持アーム1がカートリッジ5に対して非接触の状
態を維持することができる。言い換えると、スペーサ部
材2は、記録再生時に、支持アーム1がカートリッジ5
に接触しない程度の高さとされる。
【0066】以上のように構成された本発明に係る磁気
ヘッド装置は、カートリッジ5内に収納されたフレキシ
ブルディスク6に対して記録再生を行う。この磁気ヘッ
ド装置では、フレキシブルディスク6に対して、従来の
標準記録密度(下位モード)で記録再生を行う場合と高
記録密度(上位モード)で記録再生を行う場合とがあ
る。
【0067】下位モードで記録再生を行う場合には、フ
レキシブルディスク6に対してヘッド部4を接触させ、
この状態でフレキシブルディスク6を回転させる。この
とき、フレキシブルディスク6は、約300rpmの回
転数で回転される。
【0068】そして、この磁気ヘッド装置では、回転す
るフレキシブルディスク6に対して第1のヘッドチップ
8にて記録再生を行う。この第1のヘッドチップ8で
は、脚部26cに取り付けられた第1のコイル部13A
から発生する磁界により、脚部26c、脚部26d及び
リード・ライトヘッド20の間に磁路が形成される。そ
して、回転するフレキシブルディスク6に対して、リー
ド・ライトヘッド20により記録トラックが形成され
る。また、同時に、この第1のヘッドチップ8では、脚
部26eに取り付けられた第2のコイル部13Bから発
生する磁界により、脚部26e、脚部26d及びイレー
ズヘッド21の間に磁路を形成する。これにより、リー
ド・ライトヘッド20により形成された記録トラックの
うちで、トラック幅方向の両端部付近のみを消去するこ
とができる。したがって、この第1のヘッドチップ8で
は、所望のトラック幅を有する記録トラックを形成する
ことができる。
【0069】一方、上位モードで記録再生を行う場合に
は、フレキシブルディスク6の表面からヘッド部4を僅
かに浮上させ、この状態でフレキシブルディスク6を回
転させる。このとき、フレキシブルディスク6は、約3
600rpmの回転数で回転される。このように、フレ
キシブルディスク6が高速で回転されると、ヘッドチッ
プ部4に形成された凹溝とフレキシブルディスク6との
間に空気の対流が発生し、いわゆるエアーフィルムが形
成される。これにより、この磁気ヘッド装置では、上位
モードで記録再生を行う際にヘッド部4を所望量浮上さ
せることができる。具体的には、ヘッド部4は、フレキ
シブルディスク6の表面に対して約50nm浮上されて
いる。
【0070】このとき、ヘッド部4の浮上量を制御する
ためには、ヘッド部4の媒体対向面に形成されたレール
19a,19bの幅及び高さを所定の寸法に規定すれば
よい。具体的に、浮上量を約50nmとするためには、
長さが3mmのレール19a,19bの幅を0.3mm
とし、レール19a,19bの高さを0.1mmとすれ
ばよい。
【0071】ここで、従来のヘッドチップ部の製造工程
について説明する。従来においては、本例と異なり、ヘ
ッドチップ部の製造には、さらに複数の加工が必要であ
った。
【0072】例えば、従来においては、図22に示すよ
うに、第2のヘッドチップ105が搭載される上位ヘッ
ドスライダ101と、センタースライダ102と、リー
ド・ライトヘッド106及びイレーズヘッド107が搭
載される第1のヘッドチップ103と、サイドスライダ
104とからヘッドチップ部100が構成されている。
【0073】そして、各部材は、記録媒体の対向方向に
対する高さH4が互いに同じになるように形成され、図
23に示すように、上位ヘッドスライダ101、センタ
ースライダ102、第1のヘッドチップ103及びサイ
ドスライダ104の順に接着用ガラス120等によって
接合されている。
【0074】各部材を接合した後は、図24に示すよう
に、レール溝加工によってレール溝101b,102
a,104aが形成され、また、スライシングマシン等
によるレール加工によってレール101a,103aが
形成される。その後、テーパ加工及びデプス加工によっ
てレール101a,103a上に、フロントテーパ11
0a及びリアテーパ110bが形成される。
【0075】例えば、上記レール溝は、上位ヘッドスラ
イダ101又はサイドスライダ104を基準にして、数
百個の上記図23に示す組み立て後のヘッドチップ部1
00を貼り付け、スライシングマシン等によって砥石を
3回もしくは4回送ることにより作られていた。
【0076】このとき、スライシングマシンによる砥石
の送り精度からレール幅公差±5μm内に収めることは
可能であるが、貼り付けばらつき、上位ヘッドスライダ
101、センタースライダ102、第1のヘッドチップ
103及びサイドスライダ104の厚みのばらつきや接
着層などを精度よく管理しなければならなく、このこと
からレール幅公差を±5μm内に収めることは現実的に
は困難とされる。よって、例えば、図25に示すよう
に、レール101aの幅の中心が第2のヘッドチップ1
05のトラック幅の中心OTとされる位置に一致しない
ものが発生する場合があった。なお、組み立てた後にヘ
ッドチップ部100を1箇所ずつレール加工すればセン
タ精度を確保すことは可能であるが、工数がかかり、量
産には適さなくなるという問題が生じる。
【0077】これに対して、本例は、上述したように、
予め所定の寸法に形成した上位ヘッドスライダ16、第
1のヘッドチップ8及びセンタースライダ17を接合す
るのみで、所望の寸法精度のレール幅及びレール溝幅を
有するヘッドチップ部10を作製することができる。
【0078】すなわち、上位ヘッドスライダ16及び第
1のヘッドチップ8の幅を予めレール幅を有している。
よって、所望のレール幅とすることができ、さらに、接
合のみでトラック幅の中心とレール19a,19bの中
心線を一致させることができる。そして、センタースラ
イダ17の高さH3を従来において削り出しによって得
ていたレール溝深さとなるように設定しておくことによ
り、第1のヘッドチップ8と第2のヘッドチップ9との
間に、加工を要すことなく所望の深さ寸法を有したレー
ル溝を形成することができる。
【0079】よって、本例においては、所定幅を有する
レールにすると同時にトラック幅の中心にレール19
a,19bの中心線が一致するヘッドチップ部10を作
製することができる。これにより、磁気ヘッド装置は、
ヘッド部4と、フレキシブルディスク6とのあたりの状
態が良好なものとなり、その結果、良好な電磁変換特性
を得ることができる。
【0080】さらに、レール溝の加工工数の削減、チッ
ピング不良の改善、レール溝加工の砥石の管理工数の削
減が可能になり、磁気ヘッド装置を製造するに際してコ
ストダウンを可能にすることができる。
【0081】また、本例では、従来のようにセンタース
ライダ17とによって第1のヘッドチップ8を挟み込む
ようにサイドスライダを備えることもできるが、サイド
スライダをなくすことで、部品費を削減し、コストダウ
ンを可能にすることもできる。
【0082】なお、この磁気ヘッド装置では、回転する
フレキシブルディスク6に対して第2のヘッドチップ9
にて高記録密度で記録再生を行う。この第2のヘッドチ
ップ9では、上位ヘッドスライダ16内に形成されたコ
イルから発生する磁界により、例えばMIGヘッドによ
り記録トラックが形成される。
【0083】上述したように、この磁気ヘッド装置で
は、下位モード或いは上位モードにて記録再生を行うこ
とができる。このとき、回転するフレキシブルディスク
6には、ある程度の振動や面振れが発生してしまう。磁
気ヘッド装置では、ヘッド部4にジンバル3が取り付け
られているため、このような振動や面振れに対してヘッ
ド部4が追随するように駆動する。
【0084】また、このとき、ジンバル3は、第2の連
結部33a,33bを結ぶ方向を中心軸とする回転方向
に、第1の環状部材32及びヘッド取付部30を変位さ
せることができる。また、ジンバル3は、第1の連結部
33a,33bを結ぶ方向を中心軸とする回転方向に、
ヘッド取付部30を変位させることができる。
【0085】このように、ジンバル3は、ヘッド取付部
30を所定の方向に変位させることができるため、ヘッ
ド取付部30に取り付けられたヘッド部4を上述したよ
うな方向に変位させることができる。したがって、この
磁気ヘッド装置では、フレキシブルディスク6の面振れ
等に追随するようにヘッド部4の位置を変位させること
ができる。
【0086】この磁気ヘッド装置では、ヘッド部4にお
ける高さ方向の中途部にジンバル3が取り付けられてい
る。具体的には、ヘッドチップ部10とコア部14との
間にジンバル3が取り付けられている。したがって、こ
のヘッド部4は、その高さ方向の中途部が位置変位の支
点となっている。
【0087】ところで、この磁気ヘッド装置において、
上位モード或いは下位モードいずれを用いた場合でも、
回転するフレキシブルディスク6に対して記録再生を行
うと、フレキシブルディスク6から直接或いはエアーフ
ィルムを介して振動がヘッド部4に対して伝達される。
【0088】しかしながら、この磁気ヘッド装置では、
ヘッド部4に対して振動が伝達されても、追随変位の支
点が媒体摺動面に近いところにあるため、この振動によ
る回転運動が小さいものとなる。すなわち、この磁気ヘ
ッド装置では、振動により大きな回転運動を発生させる
ことがなく、フレキシブルディスク6の面振れ等に対し
てヘッド部4を確実に追随させることができる。
【0089】
【発明の効果】本発明に係る磁気ヘッド装置は、その幅
がレール幅とされ、ディスク状記録媒体の信号記録面と
接触した状態で、第1の記録密度でデータを記録及び/
又は再生する第1のヘッドチップと、その幅がレール幅
とされ、ディスク状記録媒体の信号記録面から浮上した
状態で、第1の記録密度より高い第2の記録密度でデー
タを記録及び/又は再生する第2のヘッドチップが搭載
されたヘッドスライダと、第1のヘッドチップとヘッド
スライダとの間に配設されたスライダ部材とから構成さ
れることにより、組み立て当初より所定のレール幅を有
した第1のヘッドチップ及び第2のヘッドチップによっ
て構成することができる。
【0090】これにより、例えば、磁気ヘッド装置は、
所望のレール幅を有し、さらに、接合のみでトラック幅
の中心とレールの中心線を一致させることができる。
【0091】また、磁気ヘッド装置は、第1のヘッドチ
ップと第2のヘッドチップとの間に、加工を要すること
なく所望のレール溝を形成することができ、当該装置の
製造工程を減らすことができる。
【0092】したがって、磁気ヘッド装置は、加工工数
を減らしてもなお、所望の寸法精度のとれたものとなる
ことができる。
【0093】また、本発明に係る磁気ヘッド装置の製造
方法は、その幅がレール幅とされ、ディスク状記録媒体
の信号記録面と接触した状態で、第1の記録密度でデー
タを記録及び/又は再生する第1のヘッドチップと、そ
の幅がレール幅とされ、ディスク状記録媒体の信号記録
面から浮上した状態で、第1の記録密度より高い第2の
記録密度でデータを記録及び/又は再生する第2のヘッ
ドチップが搭載されたヘッドスライダと、第1のヘッド
チップとヘッドスライダとの間に配設されたスライダ部
材とを接合してヘッド部を製造することにより、第1の
ヘッドチップ及び第2のヘッドチップによって構成され
るディスク状記録媒体との対向面におけるレールが所定
幅を有しているものとすることができる。
【0094】この磁気ヘッド装置の製造方法により、磁
気ヘッド装は、所望のレール幅を有し、さらに、接合の
みでトラック幅の中心とレールの中心線を一致させるこ
とができる。
【0095】さらに、この磁気ヘッド装置の製造方法に
より 磁気ヘッド装置におけるヘッドの第1のヘッドチ
ップと第2のヘッドチップとの間に、加工を要すること
なく所望のレール溝を形成することができるので、製造
工程を減らすことができる。
【0096】したがって、磁気ヘッド装置の製造方法に
よれば、加工工数を減らしてもなお、所望の寸法精度の
とれた磁気ヘッド装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッド装置によりディスク状
記録媒体を記録再生する際の構成を示す要部部分断面図
である。
【図2】磁気ヘッド装置におけるヘッド部の分解斜視図
である。
【図3】磁気ヘッド装置におけるヘッド部の平面図であ
る。
【図4】磁気ヘッド装置におけるヘッド部の背面図であ
る。
【図5】磁気ヘッド装置におけるヘッド部の底面図であ
る。
【図6】磁気ヘッド装置におけるヘッド部の側面図であ
る。
【図7】磁気ヘッド装置におけるヘッドチップの上位ヘ
ッドスライダの斜視図である。
【図8】磁気ヘッド装置におけるヘッドチップの第1の
ヘッドチップの斜視図である。
【図9】磁気ヘッド装置におけるヘッドチップのセンタ
ースライダの斜視図である。
【図10】上位ヘッドスライダ、第1のヘッドチップ及
びセンタースライダが接合されたヘッドチップ部を構成
した状態を示す斜視図である。
【図11】ヘッドチップ部のレールにテーパが形成され
た状態を示す斜視図である。
【図12】磁気ヘッド装置におけるジンバルの平面図で
ある。
【図13】磁気ヘッド装置におけるスペーサ部材の平面
図である。
【図14】磁気ヘッド装置におけるスペーサ部材の縦断
面図である。
【図15】磁気ヘッド装置におけるスペーサ部材の底面
図である。
【図16】磁気ヘッド装置におけるスペーサ部材の縦断
面図である。
【図17】ヘッド部とジンバルとスペーサ部材とを組み
立てた状態の平面図である。
【図18】ヘッド部とジンバルとスペーサ部材とを組み
立てた状態の部分断面図である。
【図19】ヘッド部とジンバルとスペーサ部材とを組み
立てた状態の底面図である。
【図20】ヘッド部とジンバルとスペーサ部材とを組み
立てた状態の側面図である。
【図21】ヘッド部とジンバルとスペーサ部材と支持ア
ームとを組み立てた状態の部分断面斜視図である。
【図22】本例との比較に用いた他のヘッドチップ部の
構成を示すものであって、組み立て前の状態を示す分解
斜視図である。
【図23】本例との比較に用いた上記他のヘッドチップ
部の構成を示すものであって、組み立て後の状態を示す
斜視図である。
【図24】本例との比較に用いた上記他のヘッドチップ
部の構成を示すものであって、組み立て後にレール溝、
テーパ等が形成されたときを示す斜視図である。
【図25】本例との比較に用いた上記他のヘッドチップ
部の構成を示すものであって、レールの中心線とトラッ
ク幅の中心が一致しない場合を示す斜視図である。
【符号の説明】
8 第1のヘッドチップ、9 第2のヘッドチップ、1
6 上位ヘッドスライダ、17 センタースライダ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その幅がレール幅とされ、ディスク状記
    録媒体の信号記録面と接触した状態で、第1の記録密度
    でデータを記録及び/又は再生する第1のヘッドチップ
    と、 その幅がレール幅とされ、ディスク状記録媒体の信号記
    録面から浮上した状態で、上記第1の記録密度より高い
    第2の記録密度でデータを記録及び/又は再生する第2
    のヘッドチップが搭載されたヘッドスライダと、 上記第1のヘッドチップと上記ヘッドスライダとの間に
    配設されたスライダ部材とから構成される磁気ヘッド装
    置。
  2. 【請求項2】 上記第1のヘッドチップは、上記レール
    幅の中心に当該第1のヘッドチップのトラック幅の中心
    が一致されて、上記ヘッドスライダは、上記レール幅の
    中心に上記第2のヘッドチップのトラック幅の中心が一
    致されていることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッ
    ド装置。
  3. 【請求項3】 上記スライダ部材は、上記ディスク状記
    録媒体の信号記録面に対する垂直方向の厚さが上記第1
    のヘッドチップ及び上記ヘッドスライダの前記厚さより
    も小とされていることを特徴とする請求項1記載の磁気
    ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 その幅がレール幅とされ、ディスク状記
    録媒体の信号記録面と接触した状態で、第1の記録密度
    でデータを記録及び/又は再生する第1のヘッドチップ
    と、その幅がレール幅とされ、ディスク状記録媒体の信
    号記録面から浮上した状態で、上記第1の記録密度より
    高い第2の記録密度でデータを記録及び/又は再生する
    第2のヘッドチップが搭載されたヘッドスライダと、上
    記第1のヘッドチップと上記ヘッドスライダとの間に配
    設されたスライダ部材とを接合してヘッド部を製造する
    磁気ヘッド装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記第1のヘッドチップは、上記レール
    幅の中心に当該第1のヘッドチップのトラック幅の中心
    が一致されて、上記ヘッドスライダは、上記レール幅の
    中心に上記第2のヘッドチップのトラック幅の中心が一
    致されていることを特徴とする請求項4記載の磁気ヘッ
    ド装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記スライダ部材の上記ディスク状記録
    媒体の信号記録面に対する垂直方向の厚さが上記第1の
    ヘッドチップ及び上記ヘッドスライダの前記厚さよりも
    小とされていることを特徴とする請求項4記載の磁気ヘ
    ッド装置の製造方法。
JP31407697A 1997-11-14 1997-11-14 磁気ヘッド装置およびその製造方法 Withdrawn JPH11149616A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6175473B1 (en) * 1997-12-04 2001-01-16 Alps Electric Co., Ltd. Magnetic head in which a core assembly is mounted on a rail formed on a slider

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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