JPH11149699A - 磁気ヘッド装置およびその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド装置およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11149699A
JPH11149699A JP31407597A JP31407597A JPH11149699A JP H11149699 A JPH11149699 A JP H11149699A JP 31407597 A JP31407597 A JP 31407597A JP 31407597 A JP31407597 A JP 31407597A JP H11149699 A JPH11149699 A JP H11149699A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head
slider
head chip
recording
chip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP31407597A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Yamazaki
昌彦 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP31407597A priority Critical patent/JPH11149699A/ja
Publication of JPH11149699A publication Critical patent/JPH11149699A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数が多い場合であっても、組み立て精
度を劣化させることなく容易に位置決めをすることがで
きる磁気ヘッド装置およびその製造方法の提供を目的と
する。 【解決手段】 組み立て前のヘッドチップ部10におい
て、センタスライダ17及びサイドスライダ18は、第
1のヘッドチップ8及び上位ヘッドスライダ16よりも
媒体摺動方向Aにおける長さ寸法及びフレキシブルディ
スク6の信号記録面に対する垂直方向の厚さを小として
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク状記録媒
体の信号記録面に対するデータの記録及び/又は再生を
行う磁気ヘッド装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フレキシブルディスク等のディスク状記
録媒体の信号記録面に対してデータを記録又は再生する
ディスク駆動装置は、パーソナルコンピュータを始めと
してオフィスコンピュータやワードプロセッサー等に広
く用いられ、その普及は目覚ましい。
【0003】実用化されているフレキシブルディスクに
対して、近年、数十Mバイト〜数百Mバイトの大容量フ
レキシブルディスクが提案されている。しかし、従来の
容量を有しているフレキシブルディスクに対してもデー
タの記録及び再生をすることは有効な手段である。この
ようなことから従来の容量を有するフレキシブルディス
クに対してもデータの記録及び再生が可能なディスク駆
動装置が提案され、例えば、下位互換性のある大容量デ
ィスク駆動装置の提供されている。
【0004】この場合、下位互換可能なヘッド部は、高
密度記録再生可能なヘッドチップと、従来の記録密度で
記録再生可能なヘッドチップとを有して構成される。さ
らに、必要に応じて複数の部材が上記ヘッドチップとと
もにヘッド部に組み入れられている。
【0005】例えば、下位互換を可能とするヘッドは、
上位記録再生可能なヘッドチップを有する上位ヘッドス
ライダ、下位記録再生可能なヘッドチップを有する下位
コア部材及びスライダ部材といった複数の部材から構成
される。
【0006】さらに、例えば、スライダ部材は、センタ
ースライダ及びサイドスライダとから構成され、センタ
ースライダが上記上位ヘッドスライダと下位コア部材の
間に配設され、サイドスライダがセンタースライダによ
って上記下位コア部材を挟み込むように配設されてい
る。このスライダ部材によって、ヘッドの記録媒体の対
向面には、レール溝が形成され、上位記録再生可能なヘ
ッドチップを記録媒体の信号記録面から浮上させて記録
再生が可能になる。
【0007】上述のように複数の部材によって構成され
ているヘッド部の組み立て精度或いは位置決め精度は、
記録再生されるデータに影響を及ぼす。かかる理由か
ら、従来のヘッドより容易に作成が可能で、精度のよい
ヘッド構造の検討が行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに、上位ヘッドスライダ、下位コア部材、スライダ部
材は適切な順番に並べられ、互いが接合用ガラスの溶融
接合によってヘッド部を構成する。
【0009】接合された後は、記録再生に適した構造に
するためのレール加工、テーパ加工が行われ、そして各
ヘッドチップの電磁変換特性を満足させるためのデプス
研磨が行われる。
【0010】例えば、上述した加工や研磨を容易にする
ためには、組み立ての際の位置決め精度が要求される。
例えば、上記接合後の上記デプス研磨の精度、上記テー
パ加工精度は、上述した各部材の組み立ての際の位置決
め精度に左右される。
【0011】しかし、従来は上述した各部材を接合する
際、当該各部材について底面と片側側面を基準に、当該
各部材のそれぞれを治具等に押し当てているので、その
分作業工数が多くなっていた。
【0012】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みてな
されたものであって、部品点数が多い場合であっても、
組み立て精度を劣化させることなく容易に位置決めをす
ることができる磁気ヘッド装置およびその製造方法の提
供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気ヘッド
装置は、上述の課題を解決するために、ディスク状記録
媒体の信号記録面と接触した状態で、第1の記録密度で
データを記録及び/又は再生する第1のヘッドチップ
と、ディスク状記録媒体の信号記録面から浮上した状態
で、第1の記録密度より高い第2の記録密度でデータを
記録及び/又は再生する第2のヘッドチップが搭載され
たヘッドスライダと、媒体走行方向における長さ寸法が
第1のヘッドチップ及びヘッドスライダよりも小とされ
たスライダ部材とから構成される。
【0014】この磁気ヘッド装置では、第1のヘッドチ
ップ及びヘッドスライダは、組み立て工程における位置
決めにおいて、少なくとも媒体走行方向の端面がスライ
ダ部材の端面より突出される。
【0015】また、本発明に係る磁気ヘッド装置の製造
方法は、上述の課題を解決するために、ディスク状記録
媒体の信号記録面と接触した状態で、第1の記録密度で
データを記録及び/又は再生する第1のヘッドチップ
と、ディスク状記録媒体の信号記録面から浮上した状態
で、第1の記録密度より高い第2の記録密度でデータを
記録及び/又は再生する第2のヘッドチップが搭載され
たヘッドスライダと、媒体走行方向における長さ寸法が
第1のヘッドチップ及び上記ヘッドスライダよりも小と
されたスライダ部材とを当接し、第1のヘッドチップ及
びヘッドスライダに対して、少なくとも一の押し当て部
材を当てることにより、第1のヘッドチップ、ヘッドス
ライダ及びスライダ部材を位置決めする。
【0016】この磁気ヘッド装置の製造方法では、第1
のヘッドチップ及びヘッドスライダの一端面であって、
媒体走行方向において突出された面を一の押し当て部材
によって押し付ける。これにより、磁気ヘッド装置の製
造方法では、位置の押し当て部材によって第1のヘッド
チップ及びヘッドスライダを押圧するのみで、当該第1
のヘッドチップ、ヘッドスライダ及びスライダ部材との
位置決めがなされる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。この実施の形態は、ディスク
状記録媒体であるフレキシブルディスク等の信号記録面
に対してデータの記録及び/又は再生を行う磁気ヘッド
装置である。
【0018】本実施の形態に示す磁気ヘッド装置は、図
1に示すように、一対の支持アーム1と、この一対の支
持アーム1の先端部1aにそれぞれ載置されたスペーサ
部材2と、これらスペーサ部材2上にそれぞれ配設され
たジンバル3と、これらジンバル3に取り付けられたヘ
ッド部4とを備える。この磁気ヘッド装置では、一対の
ヘッド部4が互いに対向するように、一対の支持アーム
1が配置される。
【0019】そして、この磁気ヘッド装置は、カートリ
ッジ5内に回転自在に収納されたフレキシブルディスク
6に対して記録再生を行う。このとき、カートリッジ5
には、磁気ヘッド装置が進入するに足る開口寸法を有す
る開口部7が形成されている。したがって、この磁気ヘ
ッド装置を用いてフレキシブルディスク6に対して記録
再生を行う際には、図1に示すように、一対のヘッド部
4が開口部7がら進入し、一対のヘッド4でフレキシブ
ルディスク6を挟み込む。
【0020】また、この磁気ヘッド装置において、ヘッ
ド部4は、図2乃至図6に示すように、フレキシブルデ
ィスク6の信号記録面と接触した状態で、第1の記録密
度でデータを記録再生する第1のヘッドチップ8と、フ
レキシブルディスク6の信号記録面から浮上した状態
で、第1の信号密度より高い第2の記録密度でデータを
記録再生する第2のヘッドチップ9とを有するヘッドチ
ップ部10を備える。また、ヘッド部4は、ヘッドチッ
プ部10のフレキシブルディスク6と対向する面とは反
対の面側にコア形成部材11と、このコア形成部材11
に取り付けられ、コイル12Aを巻回する第1のコイル
部13A及びコイル12Bを巻回する第2のコイル部1
3Bとを有するコア部14を備える。
【0021】このヘッドチップ部10は、第1のヘッド
チップ8と、第2のヘッドチップ9を組み込むとともに
スライダ機能を有する上位ヘッドスライダ16と、この
上位ヘッドスライダ16と第1のヘッドチップ8との間
に配されるセンタースライダ17と、このセンタースラ
イダ17とともに第1のヘッドチップ8を挟み込むよう
に配されるサイドスライダ18とから構成される。すな
わち、ヘッドチップ部10は、上位ヘッドスライダ1
6、センタースライダ17、第1のヘッドチップ8及び
サイドスライダ18がこの順に並んで接合されることに
より形成される。
【0022】また、このヘッドチップ部10は、フレキ
シブルディスク6の信号記録面からヘッド部4が浮上し
た状態で記録再生を行うため、フレキシブルディスク6
との対向面に媒体摺動方向Aに沿ってレール19a,1
9bが形成されている。すなわち、ヘッドチップ部10
とフレキシブルディスク6との間にエアーフィルムを形
成すべく、レール19a,19bが形成されている。言
い換えると、レール19a,19bの間に構成される凹
形状のレール溝56bによってエアーフィルムが形成さ
れる。
【0023】また、これらレール19a,19bには、
図2に示すように、フレキシブルディスク6の進入端側
にフロントテーパ19cが形成されるとともに、フレキ
シブルディスク6の進出端側にリアテーパ19dが形成
されている。フロントテーパ19cは、例えば、フレキ
シブルディスク6の表面に対して約0.5゜の角度で形
成されている。リアテーパ19dは、フレキシブルディ
スク6の表面に対して約10゜の角度で形成されてい
る。
【0024】この第1のヘッドチップ8は、その長手方
向の略中心付近に書き込み及び再生用の磁気ヘッド20
(以下、リード・ライトヘッド20と呼ぶ。)と、この
リード・ライトヘッド20よりも媒体摺動方向Aの下流
に配された消去用の磁気ヘッド21(以下、イレーズヘ
ッド21と呼ぶ。)とを備える。このリード・ライトヘ
ッド20は、記録トラックのトラック幅よりやや大の磁
気ギャップG1を有してなる。また、イレーズヘッド2
1は、リード・ライトヘッド20の磁気ギャップG1よ
りも下流に位置し、磁気ギャップG1に幅方向の両端に
位置する部分に磁気ギャップG2,G3を有する。
【0025】そして、この第1のヘッドチップ8では、
リード・ライトヘッド20の磁気ギャップG1によりフ
レキシブルディスク6に対して記録を行う。そして、イ
レーズヘッド21は、磁気ギャップG2,G3により、
書き込まれた記録トラックの幅方向の両端部を所定量消
去することにより、フレキシブルディスク6に形成され
る記録トラックのトラック幅を所定の値に規制してい
る。すなわち、この磁気ヘッド装置では、リード・ライ
トヘッド20とイレーズヘッド21とを備えてなる、い
わゆるトンネルイレーズヘッドを備えている。
【0026】また、このヘッドチップ部10において、
第2のヘッドチップ9は、上述したリード・ライトヘッ
ド20よりも幅狭な記録トラックを形成することができ
る磁気ギャップを有し、例えば、いわゆるMIGヘッド
が組み込まれてなる。そして、上位ヘッドスライダ16
は、この第2のヘッドチップ9がセラミック等を用いて
形成されたスライダ22に埋め込まれることにより形成
される。
【0027】このスライダは、第2のヘッドチップ9の
一部を外方へ露出させる切欠き部23が形成されてな
る。この切欠き部23内において、第2のヘッドチップ
9の磁気コアとなる部分の一部が外方へと露出する。そ
して、この部分には、図4に示すように、第2のヘッド
チップ9用のコイル12Cが巻回されている。
【0028】さらに、このヘッドチップ部10におい
て、センタースライダ17は、上述した第1のヘッドチ
ップ8と上位ヘッドスライダ16との間に配設される。
このセンタースライダ17は、媒体摺動方向Aの長さ寸
法が第1のヘッドチップ8及び上位ヘッドスライダ16
のそれよりも小とされている。さらにまた、センタース
ライダ17は、フレキシブルディスク6の信号記録面に
対して垂直方向の厚さが第1のヘッドチップ8及び上位
ヘッドスライダ16のそれよりも小とされている。
【0029】また、ヘッドチップ部10において、サイ
ドスライダ18は、第1のヘッドチップ8と接合され
て、当該ヘッドチップ部10の媒体摺動方向Aに平行と
される側面部を構成する。このサイドスライダ18は、
このセンタースライダ17とによって第1のヘッドチッ
プ8を挟み込むように配設され、センタースライダ17
と同様に、第1のヘッドチップ8及び上位ヘッドスライ
ダ16よりも媒体摺動方向Aにおける長さ寸法及びフレ
キシブルディスク6の信号記録面に対する垂直方向の厚
さが小とされる。
【0030】上述のように構成されるヘッドチップ部1
0の組み立て工程について説明する。組み立て前のヘッ
ドチップ部10は、図7に示すように、上述した上位ヘ
ッドスライダ16、センタースライダ17、第1のヘッ
ドチップ8及びサイドスライダ18のそれぞれが略四角
箱状に形成されている。詳しくは、上位ヘッドスライダ
16は断面略方形状に、センタースライダ17は断面略
方形状に、第1のヘッドチップ8は断面略薄型状に、そ
して、サイドスライダ18は断面略薄型状に形成されて
いる。
【0031】この組み立て前の状態において、上述した
第1のヘッドチップ8及び上位ヘッドスライダ16は、
媒体摺動方向Aにおける長さ寸法(以下、媒体摺動方向
幅という。)及びフレキシブルディスク6の信号記録面
に対して垂直方向(高さ方向)Bにおける厚さ(以下、
単に高さという。)が互いに同じになるように形成され
ている。そして、上述した第1のヘッドチップ8及び上
位ヘッドスライダ16は、媒体摺動方向幅及び高さがセ
ンタースライダ17及びサイドスライダ18の媒体摺動
方向幅及び高さよりも大とされて形成される。
【0032】例えば、第1のヘッドチップ8及び上位ヘ
ッドスライダ16は、媒体摺動方向幅が3.00mm
(公差+0.02,−0.01mm)、高さが0.94
mm(公差±0.01mm)の形状寸法を有している。
【0033】ここで、上位ヘッドスライダ16には、図
7に示すように、略平板状に形成され、媒体摺動方向A
の下流一端側に一部を外方へ露出させて第2のヘッドチ
ップ9を搭載している。さらに上位ヘッドスライダ16
には、第2のヘッドチップ9の磁気コアの一部を外方へ
露出させる切欠き部23の構成部23aが形成されてい
る。切欠き部23には、上記図4に示すように、第2の
ヘッドチップ用のコイル12Cが巻回される。
【0034】また、第1のヘッドチップ8は、リード・
ライトヘッド20の磁気ギャップと、イレーズヘッド2
1の磁気ギャップとを外方へ露出させている。
【0035】一方、上述したように第1のヘッドチップ
8及び上位ヘッドスライダ16より外形形状が小とされ
て形成されているセンタースライダ17及びサイドスラ
イダ18は、例えば、媒体摺動方向幅が2.98mm
(公差+0.01,−0.02mm)であり、高さが
0.92mm(公差±0.01mm)の形状寸法を有し
ている。
【0036】上記センタースライダ17には、媒体摺動
方向Aの下流一端側に切欠き部23の構成部23bが形
成されている。また、センタースライダ17には、上位
ヘッドスライダ16及び第1のヘッドチップ8との接合
面に接着用ガラスが充填されるガラス充填溝60,61
が形成される。
【0037】また、サイドスライダ8には、第1のヘッ
ドチップ8と接合面に接着用ガラスが充填されるガラス
充填溝62が形成される。
【0038】よって、外形寸法については、媒体摺動方
向幅及び高さにおいて、第1のヘッドチップ8及び上位
ヘッドスライダ16は、センタースライダ17及びサイ
ドスライダ18よりも0.2mm大きく形成される。
【0039】このように形成された第1のヘッドチップ
8及び上位ヘッドスライダ16は、図8に示すように、
互いが垂直に配された第1の位置決め面50a及び第2
の位置決め面50bにより位置決めがなされる。
【0040】すなわち、第1のヘッドチップ8では、媒
体衝動方向Aに垂直な一端面である第1の基準面8bが
第1の位置決め面50aに突き当てられ、また、媒体摺
動方向Aと平行であって、フレキシブルディスク6と対
向する対向面8cの反対側の面である第2の基準面8d
が第2の位置決め面50bに突き当てられる。
【0041】同様に、上位ヘッドスライダ16では、媒
体衝動方向Aに垂直な一端面である第3の基準面16b
が第1の位置決め面50aに突き当てられ、また、媒体
摺動方向Aに平行であって、フレキシブルディスク6と
対向する対向面16cの反対側の面である第4の基準面
16dが第2の位置決め面50bに突き当てられる。
【0042】このときセンタスライダ17は、上位ヘッ
ドスライダ16の接合面16eと当該接合面16eに対
向される一側面が当接され、第1のヘッドチップ8の接
合面8eと当該接合面8eに対向される他側面が当接さ
れる。また、サイドスライダ18は、第1のヘッドチッ
プ8の接合面8fと当該接合面8fに対向される側面が
当接される。
【0043】このように、第1のヘッドチップ8の第1
の基準面8b及び上位ヘッドスライダ16の第3の基準
面16bが治具の第1の位置決め面50aに当接された
状態で、これら第1の基準面8b及び第3の基準面16
bの反対面である側面8a,16aが第1の平板51に
よって押圧される。
【0044】この第1の平板51は、第1の位置決め面
50aと平行な面を有し、この面を側面8a,16aに
押し当て、第1の位置決め面50aに対して垂直方向に
押圧する。
【0045】上述したように、第1のヘッドチップ8及
び上位ヘッドスライダ16の媒体摺動方向幅は、センタ
ースライダ17及びサイドスライダ18の媒体摺動方向
幅よりも大とされているので、この場合、この第1の平
板51の押圧によって、第1のヘッドチップ8及び上位
ヘッドスライダ16のみが位置決め面50aに同時に押
し付けられる。すなわち、一度の押圧だけで第1のヘッ
ドチップ8及び上位ヘッドスライダ16の媒体摺動方向
Aの位置決めがなされる。
【0046】同様に、高さ方向Bに対する位置決めも行
われる。すなわち、第1のヘッドチップ8の第2の基準
面8d及び上位ヘッドスライダ16の第4の基準面16
dが治具の第2の位置決め面50bに当接された状態
で、これら第2の基準面8d及び第4の基準面16dの
反対面である側面8c,16cが第2の平板52によっ
て押圧される。
【0047】この第2の平板52は、第2の位置決め面
50bと平行な面を有し、この面を側面8c,16cに
押し当て、第2の位置決め面50bに対して垂直方向に
押圧する。
【0048】したがって、第1のヘッドチップ8及び上
位ヘッドスライダ16の高さは、上述したように、セン
タースライダ17及びサイドスライダ18の高さよりも
大とされているので、第2の平板52の押圧によって、
第1のヘッドチップ8及び上位ヘッドスライダ16のみ
が位置決め面50bに同時に押し付けられる。これによ
り、一度の押圧だけで第1のヘッドチップ8及び上位ヘ
ッドスライダ16の高さ方向Bの位置決めがなされる。
【0049】よって、ヘッドチップ部10は、媒体摺動
方向A及びこの媒体摺動方向Aに垂直な高さ方向Bの2
方向について、各1度、すなわち2度の押し付けによ
り、位置決めがなされる。
【0050】そして、上位ヘッドスライダ16、センタ
ースライダ17、第1のヘッドチップ8及びサイドスラ
イダ18は、センタースライダ17及びサイドスライダ
18のガラス充填溝60に充填されている溶融ガラスに
よって、図9に示すように完全に接合される。
【0051】このとき、ヘッドチップ部10には、媒体
摺動方向Aの下流端面であって、媒体摺動方向Aに垂直
な面に溝54,55が形成され、フレキシブルディスク
6との対向面に溝53が形成される。
【0052】その後、ヘッドチップ部10は、図10に
示すように、フレキシブルディスク6に対向面にレール
溝加工によりレール溝56a,56b,56cが形成さ
れる。また、このレール溝加工によって同時にレール1
9a,19bが形成される。
【0053】なお、上述したリード・ライトヘッド20
の幅中心がレール19aの幅中心に一致され、また、上
述した第2のヘッドチップ9のトラック幅の中心がレー
ル19bの幅中心に一致されるようにレール加工がなさ
れる。
【0054】そして、レール溝、レール加工後に、テー
パ加工によって、図11に示すように、フロントテーパ
19c及びリアテーパ19dがそれぞれ形成される。
【0055】このように形成されたヘッドチップ部10
に取り付けられるコア形成用部材11は、図2乃至図6
に示すように、磁性体からなる略コ字状に形成された基
体25と、非磁性体からなり基体25の上方へ立設して
形成された脚部26a,26bと、磁性体からなり基体
25の上方へ立設して形成された脚部26c,26d,
26eとを備える。すなわち、脚部26a,26bは基
体25の端部にそれぞれ立設され、脚部26c,26e
は基体25のコーナ部にそれぞれ立設され、脚部26d
は脚部26cと脚部26eとの間に立設される。また、
脚部26dは、ヘッドチップ部10側の上端面に凹溝が
形成されており、これにより第1の端面27及び第2の
端面28を有することとなる。
【0056】そして、このコア形成用部材11に取り付
けられる第1のコイル部13Aは、コイル12Aとこの
コイル12Aを巻回する第1のボビン29Aとを備え
る。この第1のボビン29Aは、L字状に形成されてな
り、上下方向に一対のフランジが形成された筒状部を有
する。そして、この第1のボビン29Aは、筒状部の内
周部が脚部26cの外周面の形状と略同形となるように
形成されている。また、第2のコイル部13Bは、第1
のコイル部13Aと同様に、コイル12Bとこのコイル
12Bを巻回する第2のボビン29Bとを備える。この
第2のボビン29Bは、L字状に形成されてなり、上下
方向に一対のフランジが形成された筒状部を有する。そ
して、この第2のボビン29Bは、筒状部の内周面が脚
部26eの外周面の形状と略同形となるように形成され
ている。
【0057】そして、第1のコイル部13A及び第2の
コイル部13Bでは、それぞれ第1のボビン29A及び
第2のボビン29Bにコイル12A,12Bが巻回され
た状態で、筒状部がそれぞれ脚部26c,26eにそれ
ぞれ取り付けられている。
【0058】コア部14は、このようにコア形成部材1
1に第1のコイル部13A及び第2のコイル部13Bが
取り付けられた状態で、上述したヘッドチップ部10に
当接される。このとき、脚部26a,26bは、ヘッド
チップ部10における上位ヘッドスライダ16側の両コ
ーナ部付近と当接される。また、脚部26cは、その上
面がリード・ライトヘッド20と磁気的に接続されるよ
うに当接される。さらに、脚部26eは、その上面がイ
レーズヘッド21と磁気的に接続されるように当接され
る。さらにまた、脚部26dは、リード・ライトヘッド
20とイレーズヘッド21との間に位置し、第1の端面
27がリード・ライトヘッド20と磁気的に接続され、
第2の端面28がイレーズヘッド21と磁気的に接続さ
れるように当接される。
【0059】このようにコア部14とヘッドチップ部1
0とが当接されることにより、脚部26cと脚部26d
とがリード・ライトヘッド20における磁気コアを構成
することとなる。すなわち、リード・ライトヘッド20
では、第1のコイル部13Aが取り付けられた脚部26
cと第1の端面27が当接された脚部26dとの間に磁
路が形成される。また、コア部14とヘッドチップ部1
0とが当接されることにより、脚部26eと脚部26d
とがイレーズヘッド21における磁気コアを構成するこ
ととなる。すなわち、イレーズヘッド21では、第2の
コイル部13Bが取り付けられた脚部26eと第2の端
面27が当接された脚部26dとの間に磁路が形成され
る。
【0060】一方、上述したようなヘッド部4に取り付
けられるジンバル3は、図12に示すように、全体形状
が略矩形の板状をなし、上述したヘッドチップ部10を
載置するヘッド取付部30と、このヘッド取付部30の
外周を囲むように第1の連結部31a,31bを介して
該ヘッド取付部30と連結された第1の環状枠部32
と、この第1の環状枠部32の外周を囲むように第2の
連結部33a,33bを介して該第1の環状枠部32と
連結された第2の環状枠部34とから構成されている。
また、このジンバル3は、第1の連結部31a,31b
を結ぶ方向と第2の連結部33a,33bを結ぶ方向と
が直交するように構成される。ここで、第1の連結部3
1a,31bを結ぶ方向は、媒体摺動方向Aと平行とさ
れる。なお、このジンバル3は、例えばステンレス材で
形成される。
【0061】このジンバル3において、ヘッド取付部3
0は、上述したヘッドチップ部10の外形よりやや大と
される外形形状を有して形成される。また、このヘッド
取付部30は、媒体摺動方向Aと直交する方向に離間し
て一対の開口部35a,35bを有する。
【0062】このように構成されたジンバル3は、上述
したヘッド部4に取り付けられる。具体的に、このジン
バル3は、上述したヘッドチップ部10とコア部14と
の間に取り付けられる。このとき、ヘッドチップ部10
は、開口部35aから上位ヘッドスライダ16側の両コ
ーナ部が臨むとともに、開口部35bから第1のヘッド
チップ8が臨むようにジンバル3の一方の面に載置され
る。そして、脚部26a及び脚部26bは、開口部35
aから臨む部分に、ジンバル3の他方の面側から当接さ
れる。また、脚部26c、脚部26d及び脚部26e
は、開口部35bから臨む部分に、上述したように当接
される。
【0063】したがって、開口部35aは、脚部26a
及び脚部26bが挿入されるに足る開口寸法を有するよ
うに形成される。また、開口部35bは、脚部26c、
脚部26d及び脚部26eが挿入されるにたる開口寸法
を有するように形成される。
【0064】このように、ジンバル3は、ヘッド部4の
高さ方向の中途部に取り付けられることとなる。
【0065】一方、このジンバル3を取り付けるスペー
サ部材2は、図13乃至図16に示すように、略環状に
形成された周囲壁36と、この周囲壁36の内側に立設
されたピボット載置部37と、このピボット載置部37
上に配されたピボット38とから構成されている。
【0066】この周囲壁36は、上述したコア部14の
外形よりやや大とされる内形を有し、且つ、上述したジ
ンバル3の外形と略々同じ外形を有する筒状に形成され
る。また、この周囲壁36は、内部に磁気シールド39
を有する。この磁気シールド39は、例えば、透磁率の
高い磁性材料からなり、周囲壁36よりもやや小とされ
る外形を有する。
【0067】また、このピボット載置部37は、周囲壁
36の内面から略中心に延在するとともに略中心から上
方に向かって立設するように形成され、周囲壁36より
やや低い高さを有するように形成される。そして、この
ピボット載置部37には、その上端面37aにピボット
38が形成されている。このピボット38は、略半球状
に形成され、ピボット載置部37に載置された状態で上
端部38aが周囲壁36の高さよりやや上方に位置する
ように形成される。
【0068】このように構成されたスペーサ部材2は、
周囲壁36、ピボット載置部37及びピボット38を一
体に成形することにより形成される。また、このとき、
スペーサ部材2は、磁気シールド39を周囲壁36内部
に配するためにインサート成形することが好ましい。
【0069】このスペーサ部材2は、図17乃至図20
に示すように、上述したジンバル3に固定して取り付け
られる。すなわち、スペーサ部材2は、ヘッドチップ部
10を取り付けた面とは反対側の面、すなわち、上述し
たジンバル3の他方の面に取り付けられる。このスペー
サ部材2にジンバル3の他方の面を取り付けることによ
り、ピボット38は、ジンバル3の他方の面における略
中心部を所定の圧力で押圧することとなる。すなわち、
ジンバル3のヘッド取付部30は、他方の面からピボッ
ト38により支持されることとなる。
【0070】このとき、ジンバル3の他方の面側に位置
するコア部14は、周囲壁36の内方に収納されること
になる。なお、ピボット載置部37は、略コ字状に形成
された基体25の開口している部分に位置するため、コ
ア部14を周囲壁36の内方に収納する際の障害とはな
らない。
【0071】一方、このスペーサ部材2を取り付ける一
対の支持アーム1は、図21に示すように、所定の長さ
を有する板状の部材からなり、図示しない一方の端部が
磁気ヘッド装置駆動手段(図示せず。)とそれぞれ接続
されてなる。そして、この一対の支持アーム1は、他方
の端部に上述したスペーサ部材2をそれぞれ取り付け
る。このとき、スペーサ部材2は、ジンバル3を取り付
けた端面とは反対側の端面を、支持アーム1の他方の端
部に取り付ける。なお、このとき、一対の支持アーム1
には、スペーサ部材2が互いに対向するように配され
る。
【0072】この磁気ヘッド装置では、スペーサ部材2
の高さを所定の値とすることにより、支持アーム1から
ヘッド部4までの高さを規制することができる。すなわ
ち、この磁気ヘッド装置では、ヘッド部4がフレキシブ
ルディスク6に対して記録再生を行う位置にある状態
で、支持アーム1がカートリッジ5に対して非接触の状
態を維持することができる。言い換えると、スペーサ部
材2は、記録再生時に、支持アーム1がカートリッジ5
に接触しない程度の高さとされる。
【0073】以上のように構成された本発明に係る磁気
ヘッド装置は、カートリッジ5内に収納されたフレキシ
ブルディスク6に対して記録再生を行う。この磁気ヘッ
ド装置では、フレキシブルディスク6に対して、従来の
標準記録密度(下位モード)で記録再生を行う場合と高
記録密度(上位モード)で記録再生を行う場合とがあ
る。
【0074】下位モードで記録再生を行う場合には、フ
レキシブルディスク6に対してヘッド部4を接触させ、
この状態でフレキシブルディスク6を回転させる。この
とき、フレキシブルディスク6は、約300rpmの回
転数で回転される。
【0075】そして、この磁気ヘッド装置では、回転す
るフレキシブルディスク6に対して第1のヘッドチップ
8にて記録再生を行う。この第1のヘッドチップ8で
は、脚部26cに取り付けられた第1のコイル部13A
から発生する磁界により、脚部26c、脚部26d及び
リード・ライトヘッド20の間に磁路が形成される。そ
して、回転するフレキシブルディスク6に対して、リー
ド・ライトヘッド20により記録トラックが形成され
る。また、同時に、この第1のヘッドチップ8では、脚
部26eに取り付けられた第2のコイル部13Bから発
生する磁界により、脚部26e、脚部26d及びイレー
ズヘッド21の間に磁路を形成する。これにより、リー
ド・ライトヘッド20により形成された記録トラックの
うちで、トラック幅方向の両端部付近のみを消去するこ
とができる。したがって、この第1のヘッドチップ8で
は、所望のトラック幅を有する記録トラックを形成する
ことができる。
【0076】一方、上位モードで記録再生を行う場合に
は、フレキシブルディスク6の表面からヘッド部4を僅
かに浮上させ、この状態でフレキシブルディスク6を回
転させる。このとき、フレキシブルディスク6は、約3
600rpmの回転数で回転される。このように、フレ
キシブルディスク6が高速で回転されると、ヘッドチッ
プ部4に形成された凹溝とフレキシブルディスク6との
間に空気の対流が発生し、いわゆるエアーフィルムが形
成される。これにより、この磁気ヘッド装置では、上位
モードで記録再生を行う際にヘッド部4を所望量浮上さ
せることができる。具体的には、ヘッド部4は、フレキ
シブルディスク6の表面に対して約50nm浮上されて
いる。
【0077】このとき、ヘッド部4の浮上量を制御する
ためには、ヘッド部4の媒体対向面に形成されたレール
19a,19bの幅及び高さを所定の寸法に規定すれば
よい。具体的に、浮上量を約50nmとするためには、
長さが3mmのレール19a,19bの幅を0.3mm
とし、レール19a,19bの高さを0.1mmとすれ
ばよい。
【0078】また、この磁気ヘッド装置では、回転する
フレキシブルディスク6に対して第2のヘッドチップ9
にて高記録密度で記録再生を行う。この第2のヘッドチ
ップ9では、上位ヘッドスライダ16内に形成されたコ
イルから発生する磁界により、例えばMIGヘッドによ
り記録トラックが形成される。
【0079】ここで、本例の磁気ヘッド装置の製造方法
と比較するために、従来のヘッドチップ部の位置決めに
ついて説明する。
【0080】図22に示すように、従来のヘッドチップ
部100は、高密度でデータの記録再生が可能なヘッド
チップ110を搭載した上位ヘッドスライダ101、セ
ンタースライダ102、通常の記録密度で記録再生可能
なヘッド111を有する下位ヘッドチップ103及びサ
イドスライダ104から構成される。例えば、上位ヘッ
ドスライダ101は断面略方形箱状に、センタースライ
ダ102は断面略方形箱状に、下位ヘッドチップは断面
略薄型箱状に、そして、サイドスライダ104は断面略
薄型箱状に形成されている。なお、当該図22は、組み
立て前のヘッドチップ部10を示している。
【0081】従来のヘッドチップ部100において、上
位ヘッドスライダ101、センタースライダ102、下
位ヘッドチップ103及びサイドスライダ104が共に
上記媒体摺動方向幅及び上記高さが同じとされ形成され
ている。例えば、媒体摺動方向幅が共に3.00mm
(公差±0.02mm)、高さが共に0.94mm(公
差±0.01mm)の形状寸法を有している。
【0082】このような形状をなすヘッドチップ部10
0の位置決めは、図8に示した本例の位置決めと同様に
治具等の位置決め面に基準面を押し付けて行っていた。
すなわち、図23に示すように、各部材を治具の位置決
め面50a,50bに当接させて行っていた。
【0083】ところで、例えば、寸法公差の範囲内で上
位ヘッドスライダ101と下位ヘッドチップ103より
もセンタースライダ102とサイドスライダ104の方
が媒体摺動幅或いは高さが大きくなることがある。この
ような場合、上述した本例と同様に平板により基準面の
反対側の端面、すわわち各部材の側面101a,102
a,103a,104a、を押圧して、位置決め面に基
準面を押し付けようとしても、センタースライダ102
及びサイドスライダ104の他端面102a,104a
が上位ヘッドスライダ101及び下位ヘッドチップ10
3の他端面101a,103aから突出するために、上
位ヘッドスライダ101及び下位ヘッドチップ103を
押圧することができない。すなわち、媒体摺動方向幅或
いは高さについて、センタースライダ102とサイドス
ライダ104の方が大きくなった場合、上位ヘッドスラ
イダ101及び下位ヘッドチップ103を位置決め面5
0a或いは位置決め面50bに押し付けるができない。
【0084】このため、従来においては、当該図23に
示すうように、各部材を一箇所ずつC方向及びD方向に
押圧してそれぞれを位置決め面50a,50bに押し付
けていた。すなわち、各部材の媒体摺動方向Aの位置決
めのために4回、また、高さ方向Bの位置決めのために
4回、計8回の押し付けを行っていた。
【0085】これに対して、本例では、媒体摺動方向幅
及び高さについて、センタースライダ17及びサイドス
ライダ18のそれよりも第1のヘッドチップ8及び上位
ヘッドスライダ16の方が大とされて形成されている。
すなわち、センタースライダ17とサイドスライダ18
の媒体摺動方向幅或いは高さが寸法公差の範囲内で大き
くなることがあっても、一の平板による押圧によって基
準面を位置決め面に押し付けることは可能である。
【0086】さらに、本例によれば、媒体摺動方向A及
び高さ方向Bについて各1度の押し付けによって、位置
決めを行うことが可能になったことにより、位置決め作
業を従来の8回からその1/4である2回に減らし、作
業工程を減少させることができ、さらに、作業工程の減
少によって、生産効率を高くして、コストを下げること
ができるようになる。
【0087】また、本例では、特定の部材のみを正確に
位置決めさるような場合に、より効果的となる。すなわ
ち、本例に示すように、少なくとも第1のヘッドチップ
8及び上位ヘッドスライダ16を正確に位置決めしたい
場合である。
【0088】さらにまた、位置決めを平板によって行っ
ているので、各部材の割れ、欠けを防止するともでき
る。例えが、第1のヘッドチップ8がフェライトとされ
たような場合に効果的となる。
【0089】なお、センタースライダ17及びサイドス
ライダ18の媒体摺動方向幅は、上図24に示すよう
に、第1のヘッドチップ8を構成するリード・ライトヘ
ッド20のヨーク61とイレーズヘッド21のヨーク6
2との基端における間隔Wより小さくならないように決
定することもできる。
【0090】さらに、強度面を考慮して、センタースラ
イダ17及びサイドスライダ18の媒体摺動方向幅を決
定することが好ましい。
【0091】また、本例においては、媒体摺動方向及び
記録媒体に対する対向方向に垂直な面を基準面としてい
るが、これに限定されないことはいうまでもない。すな
わち、ヘッドチップ部の形状に適合して基準面を選択す
る。
【0092】なお、この磁気ヘッド装置では、下位モー
ド或いは上位モードにて記録再生を行うことができる。
このとき、回転するフレキシブルディスク6には、ある
程度の振動や面振れが発生してしまう。磁気ヘッド装置
では、ヘッド部4にジンバル3が取り付けられているた
め、このような振動や面振れに対してヘッド部4が追随
するように駆動する。
【0093】このとき、ジンバル3は、第2の連結部3
3a,33bを結ぶ方向を中心軸とする回転方向に、第
1の環状部材32及びヘッド取付部30を変位させるこ
とができる。また、ジンバル3は、第1の連結部33
a,33bを結ぶ方向を中心軸とする回転方向に、ヘッ
ド取付部30を変位させることができる。
【0094】このように、ジンバル3は、ヘッド取付部
30を所定の方向に変位させることができるため、ヘッ
ド取付部30に取り付けられたヘッド部4を上述したよ
うな方向に変位させることができる。したがって、この
磁気ヘッド装置では、フレキシブルディスク6の面振れ
等に追随するようにヘッド部4の位置を変位させること
ができる。
【0095】この磁気ヘッド装置では、ヘッド部4にお
ける高さ方向の中途部にジンバル3が取り付けられてい
る。具体的には、ヘッドチップ部10とコア部14との
間にジンバル3が取り付けられている。したがって、こ
のヘッド部4は、その高さ方向の中途部が位置変位の支
点となっている。
【0096】ところで、この磁気ヘッド装置において、
上位モード或いは下位モードいずれを用いた場合でも、
回転するフレキシブルディスク6に対して記録再生を行
うと、フレキシブルディスク6から直接或いはエアーフ
ィルムを介して振動がヘッド部4に対して伝達される。
【0097】しかしながら、この磁気ヘッド装置では、
ヘッド部4に対して振動が伝達されても、追随変位の支
点が媒体摺動面に近いところにあるため、この振動によ
る回転運動が小さいものとなる。すなわち、この磁気ヘ
ッド装置では、振動により大きな回転運動を発生させる
ことがなく、フレキシブルディスク6の面振れ等に対し
てヘッド部4を確実に追随させることができる。
【0098】
【発明の効果】本発明に係る磁気ヘッド装置は、ディス
ク状記録媒体の信号記録面と接触した状態で、第1の記
録密度でデータを記録及び/又は再生する第1のヘッド
チップと、ディスク状記録媒体の信号記録面から浮上し
た状態で、第1の記録密度より高い第2の記録密度でデ
ータを記録及び/又は再生する第2のヘッドチップが搭
載されたヘッドスライダと、媒体走行方向における長さ
寸法が第1のヘッドチップ及びヘッドスライダよりも小
とされたスライダ部材とから構成することにより、第1
のヘッドチップ及びヘッドスライダは、少なくとも媒体
走行方向においてスライダ部材の端面より突出され端面
が押圧されて位置決めされたものとなる。
【0099】よって、磁気ヘッド装置は、部品点数が多
い場合であっても、組み立て精度をおとすことなく容易
に位置決めされたものとなる。
【0100】また、本発明に係る磁気ヘッド装置の製造
方法は、ディスク状記録媒体の信号記録面と接触した状
態で、第1の記録密度でデータを記録及び/又は再生す
る第1のヘッドチップと、ディスク状記録媒体の信号記
録面から浮上した状態で、第1の記録密度より高い第2
の記録密度でデータを記録及び/又は再生する第2のヘ
ッドチップが搭載されたヘッドスライダと、媒体走行方
向における長さ寸法が第1のヘッドチップ及び上記ヘッ
ドスライダよりも小とされたスライダ部材とを当接し、
第1のヘッドチップ及びヘッドスライダに対して、少な
くとも一の押し当て部材を当てることにより、第1のヘ
ッドチップ、ヘッドスライダ及びスライダ部材を位置決
めすることによって、第1のヘッドチップ及びヘッドス
ライダの一端面であって、スライダ部材から突出された
面を一の押し当て部材によって第1のヘッドチップ及び
ヘッドスライダを押圧するのみで、当該第1のヘッドチ
ップ、ヘッドスライダ及びスライダ部材との位置決めを
することができる。
【0101】よって、磁気ヘッド装置の製造方法によれ
ば、磁気ヘッド装置のヘッドチップ部の部品点数が多い
場合であっても、組み立て精度を劣化させることなく容
易に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッド装置によりディスク状
記録媒体を記録再生する際の構成を示す要部部分断面図
である。
【図2】磁気ヘッド装置におけるヘッド部の分解斜視図
である。
【図3】磁気ヘッド装置におけるヘッド部の平面図であ
る。
【図4】磁気ヘッド装置におけるヘッド部の背面図であ
る。
【図5】磁気ヘッド装置におけるヘッド部の底面図であ
る。
【図6】磁気ヘッド装置におけるヘッド部の側面図であ
る。
【図7】磁気ヘッド装置におけるヘッドチップ部の構成
を示すものであって、組み立て前の形状を示す分解斜視
図である。
【図8】ヘッドチップ部の組み立て工程における位置決
めを示す斜視図である。
【図9】ヘッドチップ部が組み立てられた状態を示す斜
視図である。
【図10】組み立て後にヘッドチップ部にレール溝、レ
ールが形成された状態を示す斜視図である。
【図11】組み立て後にヘッドチップ部に各種テーパが
形成された状態を示す斜視図であ
【図12】磁気ヘッド装置におけるジンバルの平面図で
ある。
【図13】磁気ヘッド装置におけるスペーサ部材の平面
図である。
【図14】磁気ヘッド装置におけるスペーサ部材の縦断
面図である。
【図15】磁気ヘッド装置におけるスペーサ部材の底面
図である。
【図16】磁気ヘッド装置におけるスペーサ部材の縦断
面図である。
【図17】ヘッド部とジンバルとスペーサ部材とを組み
立てた状態の平面図である。
【図18】ヘッド部とジンバルとスペーサ部材とを組み
立てた状態の部分断面図である。
【図19】ヘッド部とジンバルとスペーサ部材とを組み
立てた状態の底面図である。
【図20】ヘッド部とジンバルとスペーサ部材とを組み
立てた状態の側面図である。
【図21】ヘッド部とジンバルとスペーサ部材と支持ア
ームとを組み立てた状態の部分断面斜視図である。
【図22】本例との比較に用いた他のヘッドチップ部の
構成を示すものであって、組み立て前の形状を示す分解
斜視図である。
【図23】本例との比較に用いた他のヘッドチップ部の
位置決めを示す斜視図である。
【図24】センタースライダ及びサイドスライダの媒体
摺動方法における幅の決定についての説明に用いた第1
のヘッドチップの斜視図である。
【符号の説明】
8 第1のヘッドチップ、9 第2にヘッドチップ、1
0 ヘッドチップ部、16 上位ヘッドスライダ、17
センタースライダ、18 サイドスライダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状記録媒体の信号記録面と接触
    した状態で、第1の記録密度でデータを記録及び/又は
    再生する第1のヘッドチップと、 ディスク状記録媒体の信号記録面から浮上した状態で、
    上記第1の記録密度より高い第2の記録密度でデータを
    記録及び/又は再生する第2のヘッドチップが搭載され
    たヘッドスライダと、 媒体走行方向における長さ寸法が上記第1のヘッドチッ
    プ及び上記ヘッドスライダよりも小とされたスライダ部
    材とから構成される磁気ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 上記スライダ部材の上記長さ寸法は、上
    記第1のヘッドチップ及び上記ヘッドスライダの上記長
    さ寸法よりも0.02mm以上小とされることを特徴と
    する請求項1記載の磁気ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 ディスク状記録媒体の信号記録面と接触
    した状態で、第1の記録密度でデータを記録及び/又は
    再生する第1のヘッドチップと、ディスク状記録媒体の
    信号記録面から浮上した状態で、上記第1の記録密度よ
    り高い第2の記録密度でデータを記録及び/又は再生す
    る第2のヘッドチップが搭載されたヘッドスライダと、
    媒体走行方向における長さ寸法が上記第1のヘッドチッ
    プ及び上記ヘッドスライダよりも小とされたスライダ部
    材とを当接し、 上記第1のヘッドチップ及び上記ヘッドスライダに対し
    て、少なくとも一の押し当て部材を当てることにより、
    上記第1のヘッドチップ、上記ヘッドスライダ及び上記
    スライダ部材を位置決めすることを特徴とする磁気ヘッ
    ド装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記第1のヘッドチップ、上記ヘッドス
    ライダ及び上記スライダ部材が当接された後、ディスク
    状記録媒体の走行方向に直交する面及びディスク状記録
    媒体の信号記録面と平行な面に対して、それぞれ上記押
    し当て部材を押し当てることを特徴とする請求項3記載
    の磁気ヘッド装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記スライダ部材の上記長さ寸法が、上
    記第1のヘッドチップ及び上記ヘッドスライダの上記長
    さ寸法よりも0.02mm以上小とされることを特徴と
    する請求項3記載の磁気ヘッド装置の製造方法。
JP31407597A 1997-11-14 1997-11-14 磁気ヘッド装置およびその製造方法 Withdrawn JPH11149699A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31407597A JPH11149699A (ja) 1997-11-14 1997-11-14 磁気ヘッド装置およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31407597A JPH11149699A (ja) 1997-11-14 1997-11-14 磁気ヘッド装置およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11149699A true JPH11149699A (ja) 1999-06-02

Family

ID=18048935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31407597A Withdrawn JPH11149699A (ja) 1997-11-14 1997-11-14 磁気ヘッド装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11149699A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6646833B1 (en) * 1998-09-30 2003-11-11 Sony Corporation Head assembly capable of reading floppy discs of varying densities and floppy-disc drive incorporating the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6646833B1 (en) * 1998-09-30 2003-11-11 Sony Corporation Head assembly capable of reading floppy discs of varying densities and floppy-disc drive incorporating the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7408743B1 (en) Hard disk drive suspension employing a vertical offset to reduce track mis-registration induced by disk vibration
JPH11149699A (ja) 磁気ヘッド装置およびその製造方法
US6160682A (en) Magnetic head device with rail formed within width of head chip and method of making same
EP0938078B1 (en) Magnetic head device and recording medium drive
JPH11149616A (ja) 磁気ヘッド装置およびその製造方法
JPH11149610A (ja) 磁気ヘッド装置及びその製造方法
JP2703947B2 (ja) 記録再生装置
JPH11149608A (ja) 磁気ヘッド装置
JPH11149614A (ja) 磁気ヘッド装置
JP3194534B2 (ja) 磁気ヘッドとその製造方法
JPH0317806A (ja) 磁気ヘッド
JP2655871B2 (ja) 複合型磁気ヘッド
JPH03181007A (ja) 磁気ヘッド
JP2000268310A (ja) 磁気ヘッド
JP2522614Y2 (ja) 複合磁気ヘツド
JP2001057040A (ja) ヘッドサスペンション、ヘッド・ジンバル組立体、およびアクチュエータ
JPH04155617A (ja) 磁気ヘッド
WO1998016925A1 (fr) Dispositif tete magnetique et dispositif disque magnetique
JPH11149609A (ja) 磁気ヘッド装置
JPH04325977A (ja) 浮上式磁気ヘッド
JPH08102169A (ja) 磁気ディスク装置
JPH07326030A (ja) 磁気ヘッド装置
JPH01166319A (ja) 磁気ヘッド
JPH04155616A (ja) 磁気ヘッド
JPS6231011A (ja) 磁気ヘツド

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201