JPH11149609A - 磁気ヘッド装置 - Google Patents

磁気ヘッド装置

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Publication number
JPH11149609A
JPH11149609A JP31408197A JP31408197A JPH11149609A JP H11149609 A JPH11149609 A JP H11149609A JP 31408197 A JP31408197 A JP 31408197A JP 31408197 A JP31408197 A JP 31408197A JP H11149609 A JPH11149609 A JP H11149609A
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JP
Japan
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head
head chip
magnetic
recording
leg
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JP31408197A
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Inventor
Masahiko Yamazaki
昌彦 山崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な重量バランスを有するとともに、作業
効率が向上した磁気ヘッド装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係る磁気ヘッド装置は、少なく
とも、ディスク状記録媒体に対して第1の記録密度で記
録及び/又は再生する第1の磁気ギャップを有する第1
のヘッドチップと、ディスク状記録媒体に対して第1の
記録密度よりも高い第2の記録密度で記録及び/又は再
生する第2の磁気ギャップ及びコイルが巻回された磁気
コアからなる第2のヘッドチップとがスライダ部材に組
み込まれてなるヘッドチップ部と、上記第1のヘッドチ
ップに当接されて閉磁路を構成する脚部と、この脚部と
一体に形成されるとともに上記第2のヘッドチップから
離間して上記スライダ部材を支持する支持部を有するコ
ア部材とを備えることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク状記録媒
体の信号記録面に対してデータの記録及び/又は再生を
行う磁気ヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フレキシブルディスク等のディスク状記
録媒体の信号記録面に対してデータを記録再生するディ
スクドライブ装置は、パーソナルコンピュータを始めと
してオフィスコンピュータやワードプロセッサー等に広
く用いられ、その普及は目覚ましい。
【0003】このようなディスクドライブ装置は、磁気
ヘッド装置を備え、この磁気ヘッド装置によってデータ
の記録及び/又は再生を行っている。この磁気ヘッド装
置は、2本の支持アームの先端にそれぞれ対向するよう
にヘッドチップが搭載されており、それぞれのヘッドチ
ップの間にディスク状記録媒体を挟み込んで信号記録面
に対するデータの記録または再生を行っている。
【0004】また、近年、ディスク状記録媒体において
高密度記録化が推進され、記録密度の向上がなされてい
る。このように、ディスク状記録媒体の記録密度の向上
がなされると、ディスク状記録媒体を記録再生するディ
スクドライブ装置もこれに対応したものとして改良され
る。つまり、ディスクドライブ装置は、より高速でディ
スク状記録媒体を回転駆動させる駆動系や、より微細な
記録トラックを形成する磁気ヘッド装置を備えるように
改良される。
【0005】具体的に、実用化されているフレキシブル
ディスクは、磁気ヘッド装置を信号記録面に摺動させな
がら記録再生が行われている。これに対して、近年、実
用化されているフレキシブルディスクに対して、数十M
バイト〜数百Mバイトの高記録密度で記録再生を行うこ
とが提案されている。このような高密度記録化されたフ
レキシブルディスクに記録再生を行う際には、フレキシ
ブルディスクを高速回転させて、信号記録面からヘッド
部を僅かに浮上させる磁気ヘッド装置が用いられる。
【0006】このように、異なる記録密度で記録再生す
るには、異なった磁気ヘッド装置が必要となる。しかし
ながら、複数個のディスクドライブ装置を併用すること
は煩わしく、コストも多くかかってしまう。そこで、デ
ィスクドライブ装置としては、2種類の記録密度で記録
再生を行える、すなわち、下位互換性を有するものが提
案されている。
【0007】この下位互換性を有するディスクドライブ
装置は、フレキシブルディスクに摺動させながら記録再
生をする下位モードの磁気ヘッド(以下、下位ヘッドと
呼ぶ。)とフレキシブルディスクから浮上させながら記
録再生をする上位モードの磁気ヘッド(以下、上位ヘッ
ドと呼ぶ。)とを備える磁気ヘッド装置を有する。すな
わち、この磁気ヘッド装置は、下位ヘッドと上位ヘッド
とを併せ持つような構成とされ、いずれかのモードで記
録再生を行う。このとき、磁気ヘッド装置では、比較的
に低速で回転するフレキシブルディスクに対して摺動し
ながら下位ヘッドが記録再生を行い、また、比較的に高
速で回転するフレキシブルディスクに対して所定量浮上
しながら上位ヘッドで記録再生を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに、下位互換性を有するディスクドライブ装置は、下
位ヘッドと上位ヘッドとを有する磁気ヘッド装置が用い
られていた。このような磁気ヘッド装置は、上位ヘッド
と下位ヘッドとの大きさの違いから、重量バランスを取
ることが困難であった。
【0009】また、この磁気ヘッド装置では、特に、上
位ヘッドの接地作業等が煩わしく、作業効率を向上させ
ることが求められていた。しかしながら、従来の磁気ヘ
ッド装置では、良好な重量バランスを達成させつつ、上
位ヘッドに対して作業性よく接地を行うことが困難であ
った。
【0010】そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて
なされたものであり、良好な重量バランスを有するとと
もに、作業効率が向上した磁気ヘッド装置を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決し
た本発明に係る磁気ヘッド装置は、少なくとも、ディス
ク状記録媒体に対して第1の記録密度で記録及び/又は
再生する第1の磁気ギャップを有する第1のヘッドチッ
プと、ディスク状記録媒体に対して第1の記録密度より
も高い第2の記録密度で記録及び/又は再生する第2の
磁気ギャップ及びコイルが巻回された磁気コアからなる
第2のヘッドチップとがスライダ部材に組み込まれてな
るヘッドチップ部と、上記第1のヘッドチップに当接さ
れて閉磁路を構成する脚部と、この脚部と一体に形成さ
れるとともに上記第2のヘッドチップから離間して上記
スライダ部材を支持する支持部を有するコア部材とを備
えることを特徴とするものである。
【0012】以上のように構成された本発明に係る磁気
ヘッド装置は、脚部と支持部とが一体に形成されたコア
部材を備えるため、ヘッドチップ部とコア部材とが当接
された状態で重量バランスが取れたものとなる。また、
この磁気ヘッド装置では、第2のヘッドチップから離間
した位置に支持部が配される。このため、この磁気ヘッ
ド装置では、第2のヘッドチップの周辺に空間が形成さ
れることとなる。したがって、この磁気ヘッド装置で
は、この空間部を通して第2のヘッドチップの磁気コア
に対して接地作業を施すことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。この実施の形態は、ディスク
状記録媒体であるフレキシブルディスク等の信号記録面
に対してデータの記録及び/又は再生を行う磁気ヘッド
装置である。
【0014】本実施の形態に示す磁気ヘッド装置は、図
1に示すように、一対の支持アーム1と、この一対の支
持アーム1の先端部1aにそれぞれ載置されたスペーサ
部材2と、これらスペーサ部材2上にそれぞれ配設され
たジンバル3と、これらジンバル3に取り付けられたヘ
ッド部4とを備える。この磁気ヘッド装置では、一対の
ヘッド部4が互いに対向するように、一対の支持アーム
1が配置される。
【0015】そして、この磁気ヘッド装置は、カートリ
ッジ5内に回転自在に収納されたフレキシブルディスク
6に対して記録再生を行う。このとき、カートリッジ5
には、磁気ヘッド装置が進入するに足る開口寸法を有す
る開口部7が形成されている。したがって、この磁気ヘ
ッド装置を用いてフレキシブルディスク6に対して記録
再生を行う際には、図1に示すように、一対のヘッド部
4が開口部7から進入し、一対のヘッド4でフレキシブ
ルディスク6を挟み込む。
【0016】また、この磁気ヘッド装置において、ヘッ
ド部4は、図2に示すように、フレキシブルディスク6
の信号記録面と接触した状態で、第1の記録密度でデー
タを記録再生する第1のヘッドチップ8と、フレキシブ
ルディスク6の信号記録面から浮上した状態で、第1の
記録密度より高い第2の記録密度でデータを記録再生す
る第2のヘッドチップ9とを有するヘッドチップ部10
を備える。また、ヘッド部4は、ヘッドチップ部10の
フレキシブルディスク6と対向する面とは反対の面側に
コア形成部材11と、このコア形成部材11に取り付け
られ、コイル12Aを巻回する第1のコイル部13A
と、コイル12Bを巻回する第2のコイル部13Bとを
有する磁気コア部14を備える。
【0017】このヘッドチップ部10は、第2のヘッド
チップ9を組み込んでなる上位ヘッドスライダ16と、
この上位ヘッドスライダ16と第1のヘッドチップ8と
の間に配されるセンタースライダ17と、このセンター
スライダ17とともに第1のヘッドチップ8を挟み込む
ように配されるサイドスライダ18とから構成される。
すなわち、ヘッドチップ部10は、上位ヘッドスライダ
16、センタースライダ17、第1のヘッドチップ8及
びサイドスライダ18がこの順に並んで接合されること
により形成される。
【0018】また、このヘッドチップ部10では、フレ
キシブルディスク6の信号記録面からヘッド部4が浮上
した状態で記録再生を行うため、フレキシブルディスク
6との対向面に媒体摺動方向Aに沿ってレール19a,
19bが形成されている。すなわち、ヘッドチップ部1
0とフレキシブルディスクとの間にエアーフィルムを形
成すべく、レール19a,19bが形成されている。こ
れらレール19a,19bは、図2に示すように、フレ
キシブルディスク6の進入端側にフロントテーパ19c
が形成されるとともに、フレキシブルディスク6の進入
端側にリアテーパ19dが形成されている。フロントテ
ーパ19cは、例えば、フレキシブルディスク6の表面
に対して約0.5°の角度で形成されている。リアテー
パ19dは、フレキシブルディスク6の表面に対して約
10°の角度で形成されている。
【0019】この第1のヘッドチップ8は、その長手方
向の略中心付近に書き込み及び再生用の磁気ヘッド20
(以下、リード・ライトヘッド20と呼ぶ。)と、この
リード・ライトヘッド20よりも媒体摺動方向Aの下流
に配された消去用の磁気ヘッド21(以下、イレーズヘ
ッド21と呼ぶ。)とを備える。このリード・ライトヘ
ッド20は、記録トラックのトラック幅よりやや大の磁
気ギャップG1を有してなる。また、イレーズヘッド2
1は、リード・ライトヘッド20の磁気ギャップG1よ
りも下流に位置し、磁気ギャップG1の幅方向の両端部
に位置する部分に磁気ギャップG2,G3を有する。
【0020】そして、この第1のヘッドチップ8では、
リード・ライトヘッド20の磁気ギャップG1によりフ
レキシブルディスク6に対して記録を行う。そして、イ
レーズヘッド21は、磁気ギャップG2,G3により、
書き込まれた記録トラックの幅方向の両端部を所定量消
去することにより、フレキシブルディスク6に形成され
る記録トラックのトラック幅を所定の値に規制してい
る。すなわち、この磁気ヘッド装置では、リード・ライ
トヘッド20とイレーズヘッド21とを備えてなる、い
わゆるトンネルイレーズヘッドを備えている。
【0021】この第2のヘッドチップ9は、上述したリ
ード・ライトヘッド20よりも幅狭な記録トラックを形
成することができる磁気ギャップを有する磁気ヘッドが
搭載される。例えば、この磁気ヘッドとしては、いわゆ
るMIGヘッドを挙げることができる。そして、上位ヘ
ッドスライダ16は、この第2のヘッドチップ9がセラ
ミック等を用いて形成されたスライダ22に埋め込まれ
ることにより形成される。
【0022】このスライダ22は、第2のヘッドチップ
9の一部を外方へ露出させる切欠き部23が形成されて
なる。この切欠き部23内において、第2のヘッドチッ
プ9の磁気コアとなる部分の一部が外方へと露出する。
そして、この部分には、第2のヘッドチップ用のコイル
(図2においては図示せず。)が巻回されている。
【0023】上述したヘッドチップ部10に取り付けら
れるコア形成部材11は、第1のヘッドチップ8ととも
に閉磁路を構成するコア部11aと、第2のヘッドチッ
プ9側のヘッドチップ10を支持する支持部11bと
が、後述するように、一体的に形成されて構成されてい
る。また、このコア形成部材11において、支持部11
bは、第2のヘッドチップ9の磁気コアと離間した位置
を支持するような構成とされる。なお、このコア形成部
材は、フェライト等の磁性材料から形成されている。
【0024】コア部11aは、柱状に形成された脚部2
6a,26b,26cを有し、略E字状に形成される。
また、このコア部11aにおいて、脚部26bは、その
上面に溝24が形成されることにより第1の端面27及
び第2の端面28を有している。このコア部11aで
は、脚部26aの上面と第1の端面27とがリード・ラ
イトヘッド20に当接され、脚部26cの上面と第2の
端面28とがイレーズヘッド21と当接される。
【0025】また、支持部11bは、脚部26aの下端
部と連結されるとともに脚部26dを有し、略L字状に
形成される。このコア部11aでは、脚部26dが上位
ヘッドスライダにおける第2のヘッドチップと離間した
位置に当接している。
【0026】そして、このコア形成部材11には、コア
部11aに取り付けられる第1のコイル部13A及び第
2のコア部13Bが取り付けられる。この第1のコイル
部13Aは、コイル12Aとこのコイル12Aを巻回す
る第1のボビン29Aとを備える。この第1のボビン2
9Aは、L字状に形成されてなり、上下方向にそれぞれ
フランジ29Bが形成された筒状部29Cを有し、この
筒状部29Cの下端部に端子部29Dが形成されてなる
構成とされる。
【0027】この第1のボビン29Aにおいて、コイル
12Aは、筒状部29Cに巻回されるとともに、その両
端部が端子部29Dに配されている。これにより、コイ
ル12Aは、両端部が配された端子部29Dを介して外
部と電気的に接続されることとなる。
【0028】また、筒状部29Cは、内周面の形状が脚
部26aの外周面の形状と略同形となるように形成され
ている。これにより、第1のボビン29Aは、筒状部2
9Cを脚部26aに嵌合することにより、コア形成部材
11に取り付けられることとなる。
【0029】さらに、第2のコイル部13Bは、第1の
コイル部13Aと同様に、コイル12Bとこのコイル1
2Bを巻回する第2のボビン25Aとを備える。この第
2のボビン25Aは、L字状に形成されてなり、上下方
向にそれぞれフランジ25Bが形成された筒状部25C
を有し、この筒状部25Cの下端部に端子部25Dが形
成されてなる構成とされる。
【0030】そして、筒状部25Cにコイル12Bが巻
回されるとともに、筒状部25Cを脚部26cに嵌合す
ることにより、第2のボビン25Aをコア形成部材11
に取り付ける。また、コイル12Bは、両端部で配され
た端子部25Dを介して外部と電気的に接続されること
となる。
【0031】磁気コア部14は、このようにコア形成部
材11に第1のコイル部13A及び第2のコイル部13
Bが取り付けられた状態で、上述したように、ヘッドチ
ップ部10に当接される。すなわち、脚部26aは、そ
の上面がリード・ライトヘッド20と磁気的に接続され
るように当接され、脚部26cは、その上面がイレーズ
ヘッド21と磁気的に接続されるように当接され、脚部
26bは、リード・ライトヘッド20とイレーズヘッド
21との間に位置し、第1の端面27がリード・ライト
ヘッド20と磁気的に接続され、第2の端面28がイレ
ーズヘッド21と磁気的に接続されるように当接され
る。また、脚部26dは、上位ヘッドスライダにおける
第2のヘッドチップと離間した位置に当接される。
【0032】このように磁気コア部14とヘッドチップ
部10とが当接されることにより、脚部26aと脚部2
6bとがリード・ライトヘッド20における磁気コアを
構成することとなる。すなわち、リード・ライトヘッド
20では、第1のコイル部13Aが取り付けられた脚部
26aと第1の端面27が当接された脚部26bとの間
に閉磁路が形成される。また、磁気コア部14とヘッド
チップ部10とが当接されることにより、脚部26bと
脚部26cとがイレーズヘッド21における磁気コアを
構成することとなる。すなわち、イレーズヘッド21で
は、第2のコイル部13Bが取り付けられた脚部26c
と第2の端面28が当接された脚部26bとの間に閉磁
路が形成される。
【0033】このとき、脚部26では、上位ヘッドスラ
イダ16側を支持している。このため、このヘッド部4
では、第1のヘッドチップ8側に重量が偏るようなこと
が防止され重量バランスが取れた状態となる。また、こ
の脚部26dが第2のヘッドチップ9と離間した位置に
当接されるため、第2のヘッドチップ9に磁束が流れる
ようなことが防止される。
【0034】一方、上述したようなヘッド部4に取り付
けられるジンバル3は、図3に示すように、全体形状が
略矩形の板状をなし、上述したヘッドチップ部10を載
置するヘッド取付部30と、このヘッド取付部30の外
周を囲むように第1の連結部31a,31bを介して該
ヘッド取付部30と連結された第1の環状枠部32と、
この第1の環状枠部32の外周を囲むように第2の連結
部33a,33bを介して該第1の環状枠部32と連結
された第2の環状枠部34とから構成されている。ま
た、このジンバル3は、第1の連結部31a,31bを
結ぶ方向と第2の連結部33a,33bを結ぶ方向とが
直交するように構成される。ここで、第1の連結部31
a,31bを結ぶ方向は、媒体摺動方向Aと平行とされ
る。なお、このジンバル3は、例えばステンレス材で形
成される。
【0035】このジンバル3において、ヘッド取付部3
0は、上述したヘッドチップ部10の外形よりやや大と
される外形形状を有して形成される。また、このヘッド
取付部30は、媒体摺動方向Aと直交する方向に離間し
て一対の開口部35a,35bを有する。
【0036】このように構成されたジンバル3は、図4
の示すように、上述したヘッド部4に取り付けられる。
具体的に、このジンバル3は、上述したヘッドチップ部
10と磁気コア部14との間に取り付けられる。このと
き、ヘッドチップ部10は、開口部35aから上位ヘッ
ドスライダ16側の両コーナ部が臨むとともに、開口部
35bから第1のヘッドチップ8が臨むようにジンバル
3の一方の面に載置される。そして、脚部26dは、開
口部35aから臨む部分に、ジンバル3の他方の面側か
ら当接される。また、脚部26a、脚部26b及び脚部
26cは、開口部35bから臨む部分に、上述したよう
に当接される。
【0037】したがって、開口部35aは、脚部26d
が挿入されるに足る開口寸法を有するように形成され
る。また、開口部35bは、脚部26a、脚部26b及
び脚部26cが挿入されるにたる開口寸法を有するよう
に形成される。
【0038】このとき、第2のヘッドチップは、接地の
目的でジンバル3と電気的に接続される。具体的には、
図4に示すように、ジンバル3とヘッドチップ部10と
磁気コア部14とを組み合わせた状態で、開口部35a
から臨む第2のヘッドチップ9に対して磁気コア部14
側から導電性樹脂を流し込む。そして、導電性樹脂を硬
化させることにより、ジンバル3と第2のヘッドチップ
9とを電気的に接続する。
【0039】一方、このジンバル3を取り付けるスペー
サ部材2は、図5に示すように、略環状に形成された周
囲壁36と、この周囲壁36の内側に立設されたピボッ
ト載置部37と、このピボット載置部37上に配された
ピボット38とから構成されている。
【0040】この周囲壁36は、上述した磁気コア部1
4の外形よりやや大とされる内形を有し、且つ、上述し
たジンバル3の外形と略々同じ外形を有する筒状に形成
される。また、この周囲壁36は、内部に磁気シールド
39を有する。この磁気シールド39は、例えば、透磁
率の高い磁性材料からなり、周囲壁36よりもやや小と
される外形を有する。
【0041】また、このピボット載置部37は、周囲壁
36の内面から略中心に延在するとともに略中心から上
方に向かって立設するように形成され、周囲壁36より
やや低い高さを有するように形成される。そして、この
ピボット載置部37には、その上端面37aにピボット
38が形成されている。このピボット38は、略半球状
に形成され、ピボット載置部37に載置された状態で上
端部38aが周囲壁36の高さよりやや上方に位置する
ように形成される。
【0042】このように構成されたスペーサ部材2は、
周囲壁36、ピボット載置部37及びピボット38を一
体に成形することにより形成される。また、このとき、
スペーサ部材2は、磁気シールド39を周囲壁36内部
に配するためにインサート成形することが好ましい。
【0043】このスペーサ部材2は、図6に示すよう
に、上述したジンバル3に固定して取り付けられる。す
なわち、スペーサ部材2は、ヘッドチップ部10を取り
付けた面とは反対側の面、すなわち、上述したジンバル
3の他方の面に取り付けられる。このスペーサ部材2に
ジンバル3の他方の面を取り付けることにより、ピボッ
ト38は、ジンバル3の他方の面における略中心部に所
定の圧力で押圧することとなる。すなわち、ジンバル3
のヘッド取付部30は、他方の面からピボット38によ
り支持されることとなる。このとき、ジンバル3の他方
の面側に位置する磁気コア部14は、周囲壁36の内方
に収納されることになる。
【0044】一方、このスペーサ部材2を取り付ける一
対の支持アーム1は、図1に示すように、所定の長さを
有する板状の部材からなり、図示しない一方の端部が磁
気ヘッド装置駆動手段(図示せず。)とそれぞれ接続さ
れてなる。そして、この一対の支持アーム1は、他方の
端部に上述したスペーサ部材2をそれぞれ取り付ける。
【0045】このとき、スペーサ部材2は、ジンバル3
を取り付けた端面とは反対側の端面を、支持アーム1の
他方の端部に取り付ける。なお、このとき、一対の支持
アーム1には、スペーサ部材2が互いに対向するように
配される。
【0046】この磁気ヘッド装置では、スペーサ部材2
の高さを所定の値とすることにより、支持アーム1から
ヘッド部4までの高さを規制することができる。すなわ
ち、この磁気ヘッド装置では、ヘッド部4がフレキシブ
ルディスク6に対して記録再生を行う位置にある状態
で、支持アーム1がカートリッジ5に対して非接触の状
態を維持することができる。言い換えると、スペーサ部
材2は、記録再生時に、支持アーム1がカートリッジ5
に接触しない程度の高さとされる。
【0047】さらに一方、上述したようなコア形成部材
11を作製する際には、先ず、図7に示すように、フェ
ライト等の磁性材料からなる平板状の基板40を用意す
る。このとき、基板40は、略方形に形成されてなる。
【0048】次に、図8に示すように、基板40の一方
の面40aに第1の溝加工を施す。この第1の溝加工で
は、基板40の一方の面40a側から複数本の第1の溝
41が平行に形成される。
【0049】次に、図9に示すように、第1の溝41を
形成した面に第2の溝加工を施す。この第2の溝加工で
は、第1の溝41と直交する方向に第2の溝42が形成
される。この第2の溝42は、その深さが第1の溝41
とほぼ同程度とされる。
【0050】次に、図10に示すように、切断加工が施
される。この切断加工は、図10中a−a線で示した方
向とb−b線で示した方向とに施される。また、このと
き、上述したコア形成部材11における凹溝24を形成
するため、第1の溝加工と平行な方向に第4の溝加工を
施す。この第4の溝加工は、a−a線で切断される部分
以外に施される。このような切断加工が施されると、図
11に示すようなプレーコア形成部材45が形成される
こととなる。
【0051】次に、図11に示すように、プレーコア形
成部材45に対して、切削加工を施す。この切削加工で
は、図11に示した破線cで示した部分を切削すること
により、上述したコア形成部材11が形成されることと
なる。
【0052】以上のように構成された本発明に係る磁気
ヘッド装置は、カートリッジ5内に収納されたフレキシ
ブルディスク6に対して記録再生を行う。この磁気ヘッ
ド装置では、フレキシブルディスク6に対して、従来の
標準記録密度(下位モード)で記録再生を行う場合と高
記録密度(上位モード)で記録再生を行う場合とがあ
る。
【0053】下位モードで記録再生を行う場合には、フ
レキシブルディスク6に対してヘッド部4を接触させ、
この状態でフレキシブルディスク6を回転させる。この
とき、フレキシブルディスク6は、約300rpmの回
転数で回転させる。
【0054】そして、この磁気ヘッド装置では、回転す
るフレキシブルディスク6に対して第1のヘッドチップ
8にて記録再生を行う。この第1のヘッドチップ8で
は、脚部26aに取り付けられた第1のコイル部13A
から発生する磁界により、脚部26a、脚部26b及び
リード・ライトヘッド20の間に閉磁路が形成される。
そして、回転するフレキシブルディスク6の信号記録面
にリード・ライトヘッド20により記録トラックが形成
される。また、同時に、この第1のヘッドチップ8で
は、脚部26cに取り付けられた第2のコイル部13B
から発生する磁界により、脚部26c、脚部26b及び
イレーズヘッド21の間に閉磁路を形成する。これによ
り、リード・ライトヘッド20により形成された記録ト
ラックのうちで、トラック幅方向の両端部付近のみを消
去することができる。したがって、この第1のヘッドチ
ップ8では、所望のトラック幅を有する記録トラックを
形成することができる。
【0055】一方、上位モードで記録再生を行う場合に
は、フレキシブルディスク6の表面からヘッド部4を僅
かに浮上させ、この状態でフレキシブルディスク6を回
転させる。このとき、フレキシブルディスク6は、約3
600rpmの回転数で回転させる。このように、フレ
キシブルディスク6が高速で回転されると、ヘッド部4
とフレキシブルディスク6との間でレール19a,19
bにより挟まれた部分に空気の対流が発生し、いわゆる
エアーフィルムが形成される。これにより、この磁気ヘ
ッド装置では、上位モードで記録再生を行う際にヘッド
部4を所望量浮上させることができる。具体的には、ヘ
ッド部4は、フレキシブルディスク6の表面に対して約
50nm浮上されている。
【0056】このとき、磁気ヘッド装置では、コア形成
部材11の脚部26a,26b、26cがジンバル3の
開口部35aを介してヘッドチップ部10と当接してお
り、脚部26dが開口部35bを介してヘッドチップ部
10と当接している。このため、この磁気ヘッド装置で
は、ヘッドチップ部10の重量のバランスが取れた状態
でコア形成部材11がヘッドチップ部10を支持するこ
とができる。さらに、この磁気ヘッド装置では、第2の
ヘッドチップ9を開口部35bから容易に臨ませること
ができる。したがって、この第2のヘッドチップ9とジ
ンバル3とを電気的に接続する際に、開口部35bを介
して、この部分に導電性樹脂を容易に塗布することがで
きる。このため、この磁気ヘッド装置は、従来、作業性
が悪かった導電性樹脂の塗布が容易なものとなり、作業
効率が向上したものとなる。
【0057】また、この磁気ヘッド装置は、第2のヘッ
ドチップ9に対してコア形成部材11が当接しないよう
な構成とされる。したがって、この磁気ヘッド装置で
は、不測の磁束が第2のヘッドチップに影響するような
ことがなく、第2のヘッドチップを磁気的に安定化する
ことができる。このため、この磁気ヘッド装置は、上位
モード或いは下位モード何れの場合でも良好に記録再生
することができる。
【0058】さらに、この磁気ヘッド装置では、コア形
成部材11が第2のヘッドチップに磁気的な影響を与え
ることがないため、コア形成部材11に非磁性層を介在
させる等して磁気的な遮蔽を図る必要がない。コア形成
部材11に非磁性層を介在させるような場合、コア形成
部材11の力学的な強度に問題が生じてしまう。しかし
ながら、本発明に係る磁気ヘッド装置では、コア形成部
材11に非磁性層を介在させる必要がないため、コア形
成部材11の力学的な強度が確保される。
【0059】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る磁気ヘッド装置では、コア部材の支持部が第2のヘ
ッドチップから離間した位置に配されてヘッドチップ部
を支持している。このため、この磁気ヘッド装置では、
コア部材により第2のヘッドチップが隠されるなことが
なく、第2のヘッドチップの周辺に空間部を形成するこ
とができる。したがって、この磁気ヘッド装置は、コア
部材とヘッドチップ部とを当接した状態で、第2のヘッ
ドチップに対して容易に接地作業を行うことができる。
また、この磁気ヘッド装置は、第2のヘッドチップと離
間した位置に支持部が当接されているため、第2のヘッ
ドチップを磁気的に遮蔽することができる。したがっ
て、この磁気ヘッド装置は、安定的に記録再生を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッド装置によりディスク状
記録媒体を記録再生する際の構成を示す要部部分断面図
である。
【図2】磁気ヘッド装置におけるヘッド部の分解斜視図
である。
【図3】磁気ヘッド装置におけるジンバルの平面図であ
る。
【図4】ヘッドチップ部とジンバルと磁気コア部とを組
み合わせた状態を示す底面図である。
【図5】磁気ヘッド装置におけるスペーサ部材の断面図
である。
【図6】ヘッド部とジンバルとスペーサ部材とを組み合
わせた状態を示す部分断面図である。
【図7】コア形成部材を作製する工程を示す図であっ
て、基板の斜視図である。
【図8】コア形成部材を作製する工程を示す図であっ
て、基板に第1の溝を形成した状態を示す斜視図であ
る。
【図9】コア形成部材を作製する工程を示す図であっ
て、基板に第2の溝を形成した状態を示す斜視図であ
る。
【図10】コア形成部材を作製する工程を示す図であっ
て、基板を切断する際の切断箇所を示す斜視図である。
【図11】基板が切断されることにより形成されたプレ
ーコア形成部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 支持アーム、2 スペーサ部材、3 ジンバル、4
ヘッド部、5 カートリッジ、6 フレキシブルディ
スク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、ディスク状記録媒体に対し
    て第1の記録密度で記録及び/又は再生する第1の磁気
    ギャップを有する第1のヘッドチップと、ディスク状記
    録媒体に対して第1の記録密度よりも高い第2の記録密
    度で記録及び/又は再生する第2の磁気ギャップ及びコ
    イルが巻回された磁気コアからなる第2のヘッドチップ
    とがスライダ部材に組み込まれてなるヘッドチップ部
    と、 上記第1のヘッドチップに当接されて閉磁路を構成する
    脚部と、この脚部と一体に形成されるとともに上記第2
    のヘッドチップから離間して上記スライダ部材を支持す
    る支持部を有するコア部材とを備えることを特徴とする
    磁気ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 上記ヘッドチップ部が載置されるととも
    に、上記脚部及び上記支持部が挿入される開口部を有す
    るジンバルを備え、 上記第2のヘッドチップは、導電性樹脂を介して上記ジ
    ンバルと接続されたことを特徴とする請求項1記載の磁
    気ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 上記ジンバルの上記ヘッドチップ部が載
    置された面とは反対側の面が一端に配設され、ピボット
    を有するスペーサ部材と、 上記コア部材は、スペーサ部材の内方に配されるととも
    に、上記ジンバルがピボットにより支持されることを特
    徴とする請求項2記載の磁気ヘッド装置。
JP31408197A 1997-11-14 1997-11-14 磁気ヘッド装置 Withdrawn JPH11149609A (ja)

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