JPH11140352A - パテ組成物 - Google Patents

パテ組成物

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JPH11140352A
JPH11140352A JP33103897A JP33103897A JPH11140352A JP H11140352 A JPH11140352 A JP H11140352A JP 33103897 A JP33103897 A JP 33103897A JP 33103897 A JP33103897 A JP 33103897A JP H11140352 A JPH11140352 A JP H11140352A
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JP
Japan
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polymerization initiator
putty
visible light
absorption wavelength
ultraviolet
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JP33103897A
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English (en)
Inventor
Tadao Komatsu
忠男 小松
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Ishihara Chemical Co Ltd
Original Assignee
Ishihara Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一液型のパテであって、可視光と紫外線との
境界付近の光を照射することにより、速やかに且つ内部
まで確実に硬化させることのでき、硬化した後研磨して
直ちに上塗りすることができる、光硬化型のパテ組成物
を提供することを目的とする。 【解決手段】 重合性不飽和基含有樹脂、重合性不飽和
単量体化合物及び、光重合開始剤を含有するパテ組成物
において、前記光重合開始剤が、400〜600nmに
吸収波長域を有する可視光重合開始剤と、250〜40
0nmに吸収波長域を有する紫外線重合開始剤とよりな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物、重構造物、
車両、機械類などの損傷箇所を補修するためのパテ組成
物に関するものであって、特に自動車の外板などの損傷
箇所を補修のに適したパテ組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車の外板などの損傷箇所
を補修する際には、損傷箇所の古い塗膜を剥離した後、
ポリエステル樹脂などのパテを塗り付け、これを硬化さ
せた後平滑に研磨して面出しし、然る後その面出しした
パテの上に塗料で塗装を施すことが行われていた。
【0003】そしてそこで使用されるパテとしては、不
飽和ポリエステルと有機過酸化物の硬化剤とよりなる常
温硬化型又は促進硬化型の二液のものが使用されている
が、可使時間が短く、パテ主剤と硬化剤とを混合した後
は短時間のうちにパテ付けをしなければならず、熟練を
要するものであった。
【0004】一方、重合性不飽和基含有化合物と光増感
剤とを含む光硬化型のパテも知られており、このものは
一液型とすることができる。光増感剤は主として紫外線
領域に吸収波長域を有しており、パテを塗り付けた後に
紫外線を照射することにより、パテ硬化するようになっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる紫外線硬化型の
パテは一液で構成することができ、また紫外線を照射し
ない状態では十分な可使時間を有しており、塗布した後
紫外線を照射することにより硬化させることができるの
で使いやすいものである。
【0006】しかしながらその反面、この種のパテは傷
を隠蔽するためのものであるので、隠蔽力の大きい顔料
を配合することが多いが、このようなパテを厚く塗り付
けた場合には、紫外線がパテの内部にまで透過せず、表
面のみが硬化して内部はなかなか硬化しないという状況
となりやすい。しかもパテに紫外線を照射するために紫
外線ランプが必要であり、オゾンなどの有害なガスが生
じ、また漏れた紫外線で目を傷める危険もあった。
【0007】また特開平9−176517号公報には、
吸収波長域が紫外線領域から可視光領域にまで及ぶ光増
感剤を重合開始剤として使用して、可視光により硬化し
得るパテが提案されている。
【0008】しかしながらかかるパテを可視光で硬化さ
せた場合には、ラジカル反応速度が速く速やかに内部ま
で硬化する反面、パテの表面においては空気中の酸素の
影響で硬化が阻害され、いつまでもベタついた状態とな
る。
【0009】また前記公報には、主として赤外線領域に
吸収波長域を有し、当該吸収波長域が可視光領域にまで
及ぶもの、例えばベンジル、カンファーキノン、α−ナ
フチル、アシルホスフィンオキシド、ジメチルアミノベ
ンゾフェノンなどを重合開始剤として使用することも提
案されている。
【0010】しかしながらかかる重合開始剤では、表面
が硬化しても内部の硬化が遅いか、又は内部が硬化して
も表面の硬化が極端に遅いかのいずれかであり、慨して
硬化に長時間を要するものである。
【0011】本発明はかかる事情に鑑みなされたもので
あって、一液型であって、可視光と紫外線との境界付近
の光を照射することにより、速やかに且つ内部まで確実
に硬化させ、硬化した後研磨して直ちに上塗りすること
のできる、光硬化型のパテ組成物を提供することを目的
とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】而して本発明は、重合性
不飽和基含有樹脂、重合性不飽和単量体化合物及び、光
重合開始剤を含有するパテ組成物において、前記光重合
開始剤が、400〜600nmに吸収波長域を有する可
視光重合開始剤と、250〜400nmに吸収波長域を
有する紫外線重合開始剤とよりなることを特徴とするも
のである。
【0013】本発明においては、前記重合性不飽和基含
有樹脂と重合性不飽和単量体化合物との重量比は、9
5:5〜30:70であることが好ましい。また前記光
重合開始剤の配合量は、前記重合性不飽和基含有樹脂及
び不飽和単量体化合物の総量100重量部に対して、
0.5〜20重量部が適当である。
【0014】本発明のパテ組成物は、(A)重合性不飽
和基含有樹脂と、(B)重合性不飽和単量体化合物と、
(C)光重合開始剤との三成分よりなっている。
【0015】前記重合性不飽和基含有樹脂としては、重
合可能のエチレン性二重結合を有するポリエステル系、
アクリル系、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリ
レート系などのオリゴマー又はポリマーが使用される。
【0016】また前記重合性不飽和単量体化合物として
は、エチレン性不飽和基を有するモノマー又はオリゴマ
ーであって、例えばエチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ノルリボルニル(メタ)アクリレート、
ノルボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロ
ピレングリコールジアクリレート、テトラメチロールメ
タンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ール(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノ
ールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(3
メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロボキン)−フェニ
ル)プロパン、N,Nジメチルアミノエチルアクリレー
ト、N,Nジメチルアミノプロピルアクリレート、ジ
(メタクリロキシエチル)トリメチルヘキサメチレンジ
ウレタン、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエト
キシフェニル)プロパンなどの一価又は多価アルコール
の(メタ)アクリル酸エステル類、エチレングリコール
ジマレート、プロピレングリコールジイタコネートなど
の不飽和の酸のエステル類、4−(メタ)アクリロイル
オキシメトキシカルボニルフタル酸、4−(メタ)アク
リロイルオキシエトキシカルボニルフタル酸などの4−
(メタ)アクリロイルオキシル基を含有する芳香族ポリ
カルボン酸類及びその酸無水物、スチレン、α−メチル
スチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、t−ブチ
ルスチレン、ジビニルベンゼンなどの芳香族ビニル化合
物類が挙げられ、さらにその他にもN,Nジメチルアク
リルアミド、アクリロイルモルホリン、トリアリルフタ
レート、エポキシアクリレートオリゴマー、ジアリルイ
ソフタレート、トリアリルフタレート、エポキシアクリ
レートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマ
ー、ポリジメチルシリコンジ(メタ)アクリレートオリ
ゴマー、ウレタンオリゴマーなどを挙げることができ
る。またこれらを二種以上併用することもできる。
【0017】次に本発明においては、光重合開始剤とし
て、400〜600nmに吸収波長域を有する可視光重
合開始剤と、250〜400nmに吸収波長域を有する
紫外線重合開始剤とを併用した点に特徴を有している。
【0018】本発明において可視光重合開始剤と称する
ものは、本来紫外線領域において吸収波長域を有し、紫
外線領域で使用される重合開始剤であるが、その吸収波
長域の上限が広く、波長400nmを超えて可視光領域
にまで至っているものであって、可視光領域のうちの紫
外線領域に近い部分、すなわち400〜600nmにも
吸収波長域を有するものである。
【0019】かかる可視光重合開始剤としては、エチル
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフ
ォネート、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキシド、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,
6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)チタニウムな
どが挙げられる。
【0020】また紫外線重合開始剤は、250〜400
nmに吸収波長域を有するものである。すなわち400
nm以下の紫外線領域に吸収波長域を有するもののう
ち、特に可視光に近い250〜400nmに主たる吸収
波長域を有し、400nm以上の可視光ではほとんど吸
収しないものである。
【0021】かかる紫外線重合開始剤としては、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−
オン、2−メチル−1−{4−(メチルチオ)フェニ
ル}−2−モンフォリノプロパノン−1、ベンゾフェノ
ン、ベンジルケタベンジルケクール、ベンジルメチルケ
クール、ジエトキシアセトフェノン、2−2−ジメトキ
シ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロ
キシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−
1−{4−(メチルチオ)フェニル}−2−モンフォリ
ノプロパノン−1、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−
フェニルケトン、1−{4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−フェニル}−2−メチル−1−プロパン−1−オ
ン、ビスアシルフォスフィンオキサイド、(η5−2,
4,シクロペンタジエン−1−イル){(1,2,3,
4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン}−
アイアン(1+)−ヘキサフルオロフォスフェイト(1
−)などを挙げることができる。
【0022】可視光重合開始剤と紫外線重合開始剤との
比率は、90/10〜10/90が適当であり、好まし
くは70/30〜30/70とするのが好ましい。可視
光重合開始剤の比率が高過ぎるとパテの表面の硬化が進
まず、また紫外線重合開始剤の比率が高過ぎると内部が
硬化しにくいものとなる。
【0023】光重合開始剤の使用量は、重合性不飽和基
含有樹脂及び重合性不飽和単量体化合物の総量100重
量部に対して、0.5〜20重量部とするのが適当であ
る。光重合開始剤の量が過少ではパテを速やかに硬化さ
せることができず、また20重量部以上使用しても効果
の増大は期待できない。
【0024】本発明のパテにおいては、耐候性を向上さ
せるために、ベンゾトリアゾール系やトリアジン系など
の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系などの光安定剤、
アルカノールアミン系やジアルキルアミノベンゾフェノ
ン系、ジアルキルアミノ安息香酸エステル系などの増感
剤を添加することもできる。
【0025】さらに、素地や上塗り層との付着性の向
上、作業性向上などの目的で、必要に応じてセルロース
誘導体、熱可塑性樹脂、非反応性希釈剤などを添加する
こともできる。
【0026】セルロース誘導体としては、セルロースア
セテートブチレート、ニトロセルロースなどが挙げら
れ、熱可塑性樹脂としてはポリエステル誘導体、ポリメ
タクリル酸メチル誘導体、ポリ酢酸ビニル誘導体、ポリ
塩化ビニル誘導体、ポリカプロラクトン誘導体などを挙
げることができる。さらに非反応性希釈剤としては、ト
ルエンなどの有機溶剤を使用することができる。
【0027】これらの添加物は、前記重合性不飽和基含
有樹脂及び重合性不飽和単量体化合物よりなるパテ主剤
の特性を阻害しない範囲で使用するべきであり、パテ主
剤100重量部に対して、概ね40重量部以下、好まし
くは20重量部以下とするのが好ましい。
【0028】また本発明のパテ組成物には、素地との付
着性を向上させるために、リン酸基含有化合物を添加す
ることもできる。リン酸基含有化合物としては、ジブチ
ルホスフェート、2−エチルヘキシルホスフェートなど
の酸性リン酸エステル、酸性亜リン酸エステル、これら
のポリリン酸化合物、トリポリリン酸化合物、リン酸共
重合化合物などの他、亜鉛、バリウム、アルミニウムな
どのリン酸塩などを使用することができる。
【0029】また環境対応型の防錆剤を添加して防錆性
を向上させることも好ましい。環境対応型防錆剤として
は、有機ニトロ化合物の金属塩、2−ベンゾチアゾニル
チオコハク酸塩などの有機防錆顔料、塩基性モリブデン
酸化合物、ホウ酸塩、メタホウ酸塩、シリケート、カー
ボネートリン酸混合物、ジンクフェライトなどが挙げら
れる。
【0030】また本発明のパテ組成物には、研磨性を向
上させるためにステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシ
ウムなどの研磨性向上剤を添加することもでき、さらに
必要に応じて各種の充填材を添加することもできる。
【0031】充填材としては、タルク、マイカ、硫酸バ
リウム、カオリン、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、
石英、ガラスビーズ、コロイダルシリカなどの体質顔
料、メタクリレート樹脂ビーズなどを使用することがで
き、さらに着色顔料として、チタン白、ベンガラ、カー
ボンブラック、鉄黒などを使用することもできる。これ
らの充填材の添加量は、パテ組成物の全固形分中80重
量%以下とするのが適当である。
【0032】また下塗り兼充填材としての性能を向上さ
せるために、マイカ状酸化鉄やリン片状アルミ箔などを
添加することができる。また性能に悪影響を与えない範
囲で、作業性や分散性などを向上させるために、垂れ止
め剤、分散剤、レベリング剤などの各種の添加剤を添加
することも可能である。
【0033】
【作用】本発明のパテ組成物は、一液のものとして調製
される。本発明のパテ組成物は光硬化性であるので、光
を遮断しておけば硬化が開始されることがなく、可使時
間は極めて長い。遮光性の壜や缶、搾り出しチューブな
どに封入して取り扱うことができる。
【0034】また筒状のチューブの側面に長さ方向に開
閉自在のファスナーを形成しておき、そのファスナーを
少しずつ開いてチューブを展開しつつ、露出したパテ組
成物を補修対象物に適用するようにすることができる。
このようにすれば展開したチューブを介して作業できる
ので、手を汚すことが少ないと共にパテ組成物から光が
遮断され、残ったパテ組成物はファスナーを閉じること
により未反応のままでチューブ内に回収することができ
る。
【0035】而して本発明のパテ組成物は、そのまま粘
土状のパテとしてへらなどで塗り付けることもできる
が、組成物中の重合性不飽和単量体化合物又は適宜の溶
剤で粘度を調整し、液状のものとして使用することもで
き、またそれをスプレーにより補修対象物に塗布するこ
とも可能である。
【0036】そして本発明のパテ組成物を補修対象物の
損傷部に塗り付けて、可視光に近い紫外線又は紫外線に
近い可視光を照射することにより硬化する。照射光とし
ては、250〜600nm程度の波長が適当であり、か
かる光を照射するものとしては、高圧水銀ランプ、メタ
ルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、
ハロゲンランプなどを使用することができる。また多少
時間はかかるが、太陽光の直射によっても硬化させるこ
とができる。
【0037】パテ組成物が十分に硬化したならば、必要
に応じて表面を研磨して面出しする。本発明のパテ組成
物は一度塗りで十分に厚く塗り付けることもできるが、
補修対象物の損傷部が深くて一度塗りでは十分に面出し
できないときは、複数回に分けて塗り付けることもでき
る。
【0038】次いで面出ししたパテ組成物の上に塗装す
る。塗装はプライマーサーフェーサーで下塗りしたのち
に上塗り塗装することもできるが、本発明の場合にはプ
ライマーサーフェーサーによる下塗りを塗装することな
く、直接上塗り塗装することもでき、工程を大幅に簡略
化することができる。
【0039】プライマーサーフェーサー塗装には、ラッ
カー系、ウレタン系、アルキド系、エポキシ系などの補
修用に通常使用されるプラサフを使用することができ、
特に塗料の種類に制限はない。
【0040】また上塗り塗装には、アクリルラッカー、
ウレタン硬化型塗料、フッ素樹脂系などの、有機溶剤系
や水系の塗料を使用することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、光重合開始剤として4
00〜600nmに吸収波長域を有する可視光重合開始
剤と、250〜400nmに吸収波長域を有する紫外線
重合開始剤とを併用しているので、可視光と紫外線との
境界付近の波長を有する光を照射することにより、可視
光重合開始剤によって内部まで速やかに硬化反応が進行
すると共に、紫外線重合開始剤により酸素の影響を受け
ずに表面を硬化させ、表面も内部も均等に硬化させるこ
とができる。
【0042】また複数回重ね塗りをした場合には、下層
の表面が紫外線重合開始剤で十分に硬化せしめられてお
り、また上層は可視光重合開始剤で底部まで速やかに硬
化するので、層間の密着力に優れており、層間剥離を生
じにくい。また表面の硬化状態が良好であるので、プラ
イマーサーフェーサーを使用することなく、直接上塗り
塗装を施すことも可能である。
【0043】
【実施例】[パテ組成物の調製]表1に示す配合によ
り、重合性不飽和基含有重合体、重合性不飽和単量体化
合物及び充填材を混合して攪拌し、高速ディゾルバーで
20分間分散した後、これに重合開始剤を添加して混合
し、実施例1〜7及び比較例1〜4のそれぞれパテ組成
物を調製した。ただし比較例3については、重合開始剤
は塗布の直前に混合した。
【0044】表1における重合性不飽和基含有樹脂は、
次の通りである。 UV−2533 :日本合成化学工業社製、エポキシア
クリレート樹脂 UV−1700B:日本合成化学工業社製、ウレタンア
クリレート樹脂 K−385 :日本合成化学工業社製、変性ポリエ
ステル樹脂 PO84F :BASF社製、ポリエーテルアクリ
レート樹脂 LR8800 :BASF社製、ポリエステルアクリ
レート樹脂
【0045】
【表1】
【0046】[試験塗板の調製]上記で得られた各実施
例及び比較例の各パテ組成物を、試験板上に5mm厚と
なるようにへらで塗布し、出力150Wのショートアー
クメタルハライドランプにて照射距離30mmで20秒
間照射した。なお比較例3については、1500Wのハ
ロゲンランプで照射距離15cmで10分間照射して試
験塗板とした。
【0047】上記試験に使用した試験板は、次の通りで
ある。 軟鋼板(90×150×0.8mm) 亜鉛メッキ鋼板(90×150×0.8mm) アルミニウム板(90×150×1mm) 亜鉛メッキ鋼板(90×150×0.8mm)上に、アミノア
ルキド樹脂系塗料を、乾燥膜厚40μmとなるように塗
布し、140℃で20分間焼付けた後、#400耐水ペ
ーパーで軽く研磨した塗装板
【0048】[パテの性能]次に前記パテ組成物を塗布
した試験塗板について、次の各性能を調べた。
【0049】[硬化性]試験板に塗布したパテ組成物に
ついて、その表面のタックの有無及び、内部の硬化の状
況を指触により調べた。
【0050】 表面 ○:タックが無く良好に硬化している。 △:表面に若干のタックが見られる。 ×:硬化不良で著しいタックがある。
【0051】 内部 ○:内部まで固く硬化している。 △:内部が若干柔らかく、硬化不良気味である。 ×:硬化不良で内部が柔らかい。
【0052】[付着性]各試験塗板を中央部で90°の
角度に折り曲げ、当該折り曲げ部のパテの状態を観察し
た。 ○:パテの剥離がなく良好である。 ×:パテが剥離している。
【0053】[研磨性]各試験塗板の表面を#400耐
水ペーパーで研磨して、パテの表面の研磨状態を観察し
た。 ○:からみがなく良好である。 △:若干のからみが見られる。 ×:著しいからみが見られる。
【0054】[塗装試験]軟鋼板(90×150×0.8mm)の
上に、前記各実施例及び比較例のパテ組成物を塗布して
5mm厚となるようにへらで均一に塗布し、出力120
Wのハロゲンランプ(有効波長域400〜500nm)
にて照射距離30mmで3分間照射して硬化させた。な
お比較例3については、1500Wのハロゲンランプに
て、照射距離15cmで10分間照射した。
【0055】次いで得られた硬化パテの表面を#400
耐水ペーパーで研磨した後、アクリルウレタン樹脂系上
塗塗料を乾燥膜厚50μmとなるようにスプレー塗装
し、60℃で30分間乾燥させて、塗装板を得た。得ら
れた塗装板について、塗装性能を調べた。
【0056】[仕上り性]塗装板の塗装仕上り状態を目
視により観察した。 ○:良好である。 △:塗面に若干の歪みが見られる。 ×:塗面に歪み又はパテ跡が見られる。
【0057】[塗面耐水性]前記塗装板を水道水に7日
間浸漬した後、塗面におけるブリスターの発生状態を観
察した。 ○:ブリスターなく良好である。 △:一部にブリスターが発生した。 ×:全面にブリスターが発生した。
【0058】[耐水折り曲げ付着性]前記耐水試験を行
った試験塗装板について、折り曲げ試験を行い、付着性
を評価した。評価は前記付着性の試験と同様である。
【0059】[耐水ゴバン目試験]前記耐水試験を行っ
た試験塗装板について、2mm間隔のゴバン目テープ剥離
試験を行い、付着性を調べた。 ○:剥離なく良好である。 △:一部に剥離が見られる。 ×:全面に多数の剥離が見られる。
【0060】[試験結果]試験の結果を表2に示す。
【0061】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性不飽和基含有樹脂、重合性不飽和
    単量体化合物及び、光重合開始剤を含有するパテ組成物
    において、前記光重合開始剤が、400〜600nmに
    吸収波長域を有する可視光重合開始剤と、250〜40
    0nmに吸収波長域を有する紫外線重合開始剤とよりな
    ることを特徴とする、パテ組成物
  2. 【請求項2】 前記重合性不飽和基含有樹脂と重合性不
    飽和単量体化合物との重量比が、95:5〜30:70
    であることを特徴とする、請求項1に記載のパテ組成物
  3. 【請求項3】 前記光重合開始剤の配合量が、前記重合
    性不飽和基含有樹脂及び不飽和単量体化合物の総量10
    0重量部に対して、0.5〜20重量部であることを特
    徴とする、請求項1又は2に記載のパテ組成物
JP33103897A 1997-11-13 1997-11-13 パテ組成物 Pending JPH11140352A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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