JP2002167526A - パテ又はプライマーサーフェーサー組成物及びその硬化方法 - Google Patents

パテ又はプライマーサーフェーサー組成物及びその硬化方法

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JP2002167526A
JP2002167526A JP2000366904A JP2000366904A JP2002167526A JP 2002167526 A JP2002167526 A JP 2002167526A JP 2000366904 A JP2000366904 A JP 2000366904A JP 2000366904 A JP2000366904 A JP 2000366904A JP 2002167526 A JP2002167526 A JP 2002167526A
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putty
compound
acid
substituted
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Application number
JP2000366904A
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English (en)
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Tomio Yamamoto
富生 山本
Kenji Miura
賢治 三浦
Kazuo Otani
和男 大谷
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 作業工程時間を短縮した光硬化型で基材表面
への密着性を向上したパテ又はプライマーサーフェーサ
ー組成物及びその硬化方法を提供する。 【解決手段】 (A)ラジカル重合性樹脂、(B)ラジ
カル重合性不飽和化合物、(C)可視光領域に感光性を
有する光重合開始剤及び/または一般式(1)の有機ホ
ウ素化合物と酸性化合物の組み合わせである重合開始剤
及び(D)充填材を含有するパテ又はプライマーサーフ
ェーサー組成物および、該組成物に特定波長領域の可視
光を照射する硬化方法。 (R〜Rは独立してアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複
素環基、ハロゲン原子、置換アルキル基、置換アリール
基、置換アリル基、置換アラルキル基、置換アルケニル
基、置換アルキニル基または置換シリル基。Zは陽イ
オンを示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光照射により速や
かに硬化し、且つ基材との密着性に優れたパテ又はプラ
イマーサーフェーサー組成物、及び硬化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パテ、プライマー及びプライマーサーフ
ェーサーは産業分野における各種補修用途で使用されて
いる。例えば自動車などの車輌及びプラスチック等の成
型品は、成型加工時の成型不良や外力による損傷が生ず
ることがある。このような場合、損傷部の補修方法の一
つとして一般的に損傷部にパテを塗布し硬化させ、その
後表面を平滑に研磨し、場合によりプライマー、プライ
マーサーフェーサーを塗布した後、仕上げ塗装などを行
い補修している。
【0003】この一連の補修作業においてパテ処理、プ
ライマーサーフェーサー塗布工程は、硬化に時間を要
し、硬化後、良好な表面状態を得るために塗布ごとに塗
布面を平滑に研磨する必要があり、これら行程において
多大な時間と労力を必要としている。
【0004】補修用途に一般的に使用されるパテは、主
に不飽和ポリエステル樹脂等を使用した有機過酸化物に
よる2液型の常温硬化型や加熱硬化パテが使用されてい
るが、2液型であるため混合作業を要し、且つ環境温度
により有機過酸化物の配合量の調整が必要であり、作業
を煩雑なものにしている。また、硬化時間を速くする場
合には、可使時間も短縮されてしまうことから熟練作業
が必要となり、配合ミスによる塗膜の硬化不良、混合作
業を伴うことから空気の巻き込みによる、硬化後のブリ
スターの発生や塗膜の肉痩せなどの多くの問題発生の可
能性を有している。また、基材との接着性向上及び表面
平滑性向上が求められる場合、プライマー或いはプライ
マーサーフェーサーが用いられるが、一般的に使用され
ているプライマーやプライマーサーフェーサーは非反応
性希釈剤を使用しているラッカー系、アルキド系、ウレ
タン系、エポキシ系であり、スプレー塗布されるため、
塗膜乾燥、硬化時間に長時間を要し、硬化時間短縮のた
めに加熱処理工程等を更に行わなければならないのが現
状である。
【0005】一方、これら配合ミスや混合作業、硬化に
長時間を要する点等を改善する方法として、1液型の紫
外線硬化型、可視光硬化型、近赤外光硬化型パテが提案
されている。このパテでは混合作業が不要で可使時間の
制約はないが、表面と内部の硬化速度の大きな違いによ
り、塗膜の硬化収縮、内部応力が大きくなるため、下地
との密着性に問題がある。
【0006】その密着性向上を目的にして特開平09−
137089号公報および特開平09−176517号
公報では、リン酸基含有化合物を添加することにより改
良を行なっているが、これら化合物は反応性基を持たな
いため硬化物系内に残存し、耐ブリスター性、基材との
密着性が不十分なものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこうした現状
を鑑み、作業工程時間を短縮した光硬化型で基材表面へ
の密着性を向上したパテ組成物又は作業工程時間を短縮
した表面平滑性の良好なプライマーサーフェーサー組成
物及びその硬化方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、〔1〕.
(A)不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、
ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)
アクリレート樹脂から選択される一種以上のラジカル重
合性樹脂:100重量部、(B)分子内にカルボキシル
基を1個以上有するラジカル重合性不飽和化合物:1〜
100重量部、(C)可視光領域に感光性を有する光重
合開始剤及び/または一般式(1)で示される有機ホウ
素化合物と酸性化合物の組み合わせである重合開始剤:
0.0 1〜10重量部及び(D)充填材:0.1〜30
0重量部を含有することを特徴とするパテ又はプライマ
ーサーフェーサー組成物、
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、そ
れぞれ独立してアルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環
基、ハロゲン原子、置換アルキル基、置換アリール基、
置換アリル基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、
置換アルキニル基または置換シリル基を示し、Z+ は陽
イオンを示す)
【0011】〔2〕. (C)の重合開始剤に、有機ホウ
素化合物と酸性化合物に、さらにヘキサアリールビイミ
ダゾール化合物を組み合わせた重合開始剤である〔1〕
のパテ又はプライマーサーフェーサー組成物、〔3〕.
酸性化合物が、光照射、加熱、空気中の水分及び酸素の
少なくとも一つの作用により酸を発生する潜在性酸発生
剤である、〔2〕及び〔3〕のいずれかのパテ又はプラ
イマーサーフェーサー組成物、〔4〕. 光照射、加熱、
空気中の水分及び酸素の少なくとも一つの作用により酸
を発生する潜在性酸発生剤が、光照射及び/または加熱
により酸を発生するスルホニウム化合物である〔3〕の
パテ又はプライマーサーフェーサー組成物、〔5〕. 可
視光領域に感光性を有する光重合開始剤が(ビス)アシ
ルホスフィンオキサイド系である請求項1に記載のパテ
又はプライマーサフェーサー組成物、〔6〕. 充填材が
微粒子シリカ粉である〔1〕〜〔5〕の何れかのパテ又
はプライマーサーフェーサー組成物および、〔7〕.
〔1〕〜〔5〕の何れかのパテ又はプライマーサーフェ
ーサー組成物に、380〜450nmの波長領域の光照
度が20mw/cm2 以上の光を照射して硬化させるこ
とを特徴とするパテ又はプライマーサーフェーサー組成
物の硬化方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で使用される樹脂類として
は、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポ
リエステル(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メ
タ)アクリレート樹脂のうち、少なくともその一つを使
用する。本発明に使用する不飽和ポリエステル樹脂は、
多価アルコールと不飽和多塩基酸(及び必要に応じて飽
和多塩基酸)とのエステル化反応による縮合生成物(不
飽和ポリエステル)を、スチレンのような重合性モノマ
ーに溶解したもので、「ポリエステル樹脂ハンドブッ
ク」(日刊工業新聞社、1988年発行)または「塗料
用語辞典」(色材協会編、1993年発行)などに記載
されている樹脂である。
【0013】不飽和ポリエステル樹脂の原料に用いられ
る不飽和ポリエステルとしては、公知の方法により製造
されたもので良い。具体的にはフタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン
酸、セバチン酸等の重合性不飽和結合を有していない多
塩基酸またはその無水物とフマル酸、マレイン酸、イタ
コン酸等の重合性不飽和多塩基酸またはその無水物を酸
成分とし、これとエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2
−ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサ
ン−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのエチレ
ンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオ
キサイド付加物等の多価アルコールをアルコール成分と
して反応させて製造されるものである。
【0014】本発明で使用されるビニルエステル樹脂
は、エポキシアクリレート樹脂とも呼ばれ、一般にグリ
シジル基(エポキシ基)を有する化合物と、アクリル酸
などの重合性不飽和結合を有するカルボキシル化合物の
カルボキシル基との開環反応により生成する重合性不飽
和結合を持った化合物(ビニルエステル)を、スチレン
のような重合性モノマーに溶解したもので、「ポリエス
テル樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、1988年
発行)または「塗料用語辞典」(色材協会編、1993
年発行)などに記載されている樹脂である。ビニルエス
テル樹脂(エポキシアクリレート系樹脂)の原料として
用いられるビニルエステルとしては、公知の方法により
製造されるものであり、エポキシ樹脂に不飽和一塩基
酸、例えばアクリル酸またはメタクリル酸を反応させて
得られるエポキシ(メタ)アクリレート、あるいは飽和
ジカルボン酸及び/または不飽和ジカルボン酸と多価ア
ルコールから得られる末端カルボキシル基の飽和ポリエ
ステルまたは不飽和ポリエステルにエポキシ基を有する
α、β−不飽和カルボン酸エステル基を反応させて得ら
れる飽和ポリエステルまたは不飽和ポリエステルのポリ
エステル(メタ)アクリレートである。原料としてのエ
ポキシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシジルエ
ーテル及びその高分子量同族体、ノボラック型ポリグリ
シジルエーテル類等が挙げられる。
【0015】末端カルボキシルポリエステルに用いる飽
和ジカルボン酸としては、活性不飽和基を有していない
ジカルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸、セバチン
酸等が挙げられる。不飽和ジカルボン酸としては、活性
不飽和基を有しているジカルボン酸、例えばフマル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等が挙げられ
る。多価アルコ−ル成分としては、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−
プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパ
ンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフ
ェノールAのプロピレンオキサイド付加物等の多価アル
コールが挙げられる。
【0016】ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂と
は、(1)飽和多塩基酸及び/または不飽和多塩基酸と
多価アルコールから得られる末端カルボキシル基のポリ
エステルにα,β−不飽和カルボン酸エステル基を含有
するエポキシ化合物を反応して得られる(メタ)アクリ
レート樹脂、(2)飽和多塩基酸及び/または不飽和多
塩基酸と多価アルコールから得られる末端カルボキシル
基のポリエステルに水酸基含有アクリレートを反応させ
て得られる(メタ)アクリレート樹脂、或いは(3)飽
和多塩基酸及び/または不飽和多塩基酸と多価アルコー
ルから得られる末端水酸基のポリエステルに(メタ)ア
クリル酸を反応して得られる(メタ)アクリレート樹脂
である。
【0017】ポリエステル(メタ)アクリレートの原料
として用いられる飽和多塩基酸としては、例えばフタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、アジピン酸およびセバチン酸等の重合性不飽和結合
を有していない多塩基酸またはその無水物とフマル酸、
マレイン酸、イタコン酸等の重合性不飽和多塩基酸また
はその無水物が挙げられる。さらに多価アルコール成分
としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−
ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン
−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのエチレン
オキサイド付加物およびビスフェノールAのプロピレン
オキサイド付加物等が挙げられる。ポリエステル(メ
タ)アクリレートの製造に用いるエポキシ基を有する
α、β−不飽和カルボン酸エステルとしては、グリシジ
ルメタクリレートが代表例として挙げられる。
【0018】ウレタン(メタ)アクリレート樹脂とは、
ポリイソシアネートを、ポリエーテルポリオール、ポリ
エステルポリオール、ポリアクリルポリオール及びヒド
ロキシアルキルアクリレートなどのポリオールと反応さ
せて得られる公知のオリゴマー樹脂である。
【0019】樹脂等に用いられる不飽和ポリエステル、
ビニルエステル、ポリエステル(メタ)アクリレートお
よびウレタン(メタ)アクリレートは、不飽和基当量
(不飽和基1個当たりの分子量)が50〜5000程度
のものを用いる。
【0020】本発明において使用される不飽和ポリエス
テル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル(メタ)
アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂
は、通常、前記の不飽和ポリエステル、ビニルエステ
ル、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メ
タ)アクリレートにスチレンモノマ−や(メタ)アクリ
ル酸メチル等の不飽和基を有する化合物を配合したもの
である。スチレンモノマー、(メタ)アクリル酸メチル
以外の不飽和基を有する化合物の具体例としては、スチ
レンのα−,o−,m−p−アルキル,ニトロ,シア
ノ,アミド,エステル誘導体、クロルスチレン、ビニル
トルエン、ジビニルベンゼンなどのスチレン系モノマ
ー、ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、イソプ
レン、クロロプレンなどのジエン類、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メ
タ)アクリル酸−i−プロピル、(メタ)アクリル酸−
n−ブチル、(メタ)アクリル酸−sec−ブチル、
(メタ)アクリル酸−ter−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メ
タ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ドデシル、
(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル
酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−メチルシク
ロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸
アダマンチル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)ア
クリル酸プロパギル、(メタ)アクリル酸フェニル、
(メタ)アクリル酸ナフチル、(メタ)アクリル酸アン
トラセニル、(メタ)アクリル酸アントラニノニル、
(メタ)アクリル酸ピペロニル、(メタ)アクリル酸サ
リチル、(メタ)アクリル酸フリル、(メタ)アクリル
酸フルフリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリ
ル、(メタ)アクリル酸ピラニル、(メタ)アクリル酸
ベンジル、(メタ)アクリル酸フェネチル、(メタ)ア
クリル酸クレジル、(メタ)アクリル酸−1,1,1−
トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオル
エチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロ−n−プロピ
ル、(メタ)アクリル酸パーフルオロ−i−プロピル、
(メタ)アクリル酸トリフェニルメチル、(メタ)アク
リル酸クミル、(メタ)アクリル酸3−(N,N−ジメ
チルアミノ)プロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒド
ロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプ
ロピルなどの(メタ)アクリル酸エステル類シトラコン
酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、
イタコン酸ジエチルなどの不飽和ジカルボン酸ジエステ
ルなどが挙げられる。
【0021】また、本発明では不飽和基を有する化合物
として分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有す
る(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用してもよ
く、公知のものが使用できる。その具体例としては、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレートなど各種グリコール類の(メタ)アクリル酸
エステルなどが挙げられ、これらに限定されることなく
それ以外にもラジカル重合性不飽和基を有するモノマー
や、オリゴマーも使用することができる。またこれらを
1種または2種以上併用して使用でき、且つ特性を損な
わない範囲で非反応性希釈剤も併用することができる。
非反応性希釈剤としては有機溶剤などが挙げられる。
【0022】本発明の樹脂等に配合される不飽和基を有
する化合物は、樹脂の粘度を下げ、硬度、強度、耐候
性、耐水性等を向上させるために重要であり、配合する
充填剤等の種類や添加量により決められるが、不飽和ポ
リエステル、ビニルエステル、ポリエステル(メタ)ア
クリレート及びウレタン(メタ)アクリレート100重
量部に対して10〜250重量部、好ましくは20〜1
00重量部使用される。使用量が10重量部未満では、
高粘度のため作業性、フィラー充填性が悪化し、250
重量部を超える量では、充分な塗膜硬度が得られず、諸
物性が不足し組成物として好ましくない。
【0023】本発明において使用される分子内にカルボ
キシル基を1個以上有するラジカル重合性不飽和化合物
としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、
ソルビン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ジシ
クロペンタジエンと多価カルボン酸化合物(例えば、無
水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等)の反
応物であるハーフエステル等がある。また、本発明で使
用されるカルボキシル基を1個以上有するラジカル重合
性化合物の一部を本発明の主旨を損なわない範囲で酢
酸、プロピオン酸等の飽和一塩基酸やその他の酸性化合
物に置き換えても良い。また、本発明においては末端に
カルボキシル基を有するオリゴマー類を使用しても良
い。この場合、分子量の小さいものが望ましく、数平均
分子量が500以下のものが望ましい。
【0024】本発明で使用される分子内にカルボキシル
基を1個以上有するラジカル重合性不飽和化合物の使用
量は、一般的に樹脂等100重量部に対して1〜100
重量部、好ましくは、3〜50重量部である。ラジカル
重合性不飽和化合物の使用量が1重量部未満では基材と
の密着性が不十分になり易く、100重量部を超える量
では保存性に悪影響が起こる。末端カルボキシル基を有
するオリゴマー類を使用する場合は、酸価が5KOHmg/g
以上、好ましくは10KOHmg/g以上のものを使用する。
【0025】本発明に使用する可視光領域に感光性を有
する光重合開始剤には、公知の可視線重合開始剤を使用
することができる。本発明において可視光とは380〜
780nmの光線を指す。可視光領域に感光性を有する
可視光重合開始剤としては、例えば山岡ら、「表面」,
27(7),548頁(1989)、佐藤ら、「第3回
ポリマー材料フォーラム要旨集」、1B、18頁(1
994)に記載のカンファーキノン、ベンジル、トリメ
チルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、メチ
ルチオキサントン、ビスペンタジエニルチタニウム−ジ
(ペンタフルオロフェニル)等の単独での可視光重合開
始剤の他、有機過酸化物触媒/色素系、ジフェニルヨー
ドニウム塩/色素、ビイミダゾール/ケト化合物、ヘキ
サアリールビミダゾール化合物/水素供与性化合物、メ
ルカプトベンゾチアゾール/チオピリリウム塩、金属ア
レーン/シアニン色素の他、特公昭45−37377号
公報に記載のヘキサアリールビイミダゾール/ラジカル
発生剤等の公知の複合開始剤系を挙げることができる。
【0026】本発明において可視光領域に感光性を有す
る光重合開始剤として(ビス)アシルホスフィンオキサ
イド系のものが好適に使用される。本発明で光重合開始
剤として使用されるアシルホスフィンオキサイドは、一
般式(2)または一般式(3)で示される。
【0027】 (式中、R1 〜R3 はそれぞれ独立してアルキル基、ア
リール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基
を示す)
【0028】 (式中、R4 〜R6 はそれぞれ独立してアルキル基、ア
リール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、複素環基を示す)
【0029】本発明で用いられる一般式(2)のビスア
シルホスフィンオキサイド化合物の具体例としては、ビ
ス(2,6−ジクロルベンゾイル)−フェニルホスフィ
ンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−
2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジクロルベンゾイル)−4−エトキシフェニ
ルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベン
ゾイル)−4−ビフェニルホスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジクロルベンゾイル)−4−プロピルフェニ
ルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベン
ゾイル)−2−ナフチルホスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジクロルベンゾイル)−1−ナフチルホスフ
ィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)
−4−クロルフェニルホスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジクロルベンゾイル)−2,2−ジメトキシ
フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロ
ルベンゾイル)−ドデシルホスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジクロルベンゾイル)−4−オクチルフェニ
ルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチ
ルベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィン
オキサイド、ビス(2,6−ジクロル−3,4,5−ト
リメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホ
スフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロル−3,
4,5−トリメトキシベンゾイル)−4−エトキシフェ
ニルホスフィンオキサイド、ビス(2−メチル−1−ナ
フトイル)−2,5−フェニルホスフィンオキサイド、
ビス(2−メチル−1−ナフトイル)−4−ビフェニル
ホスフィンオキサイド、ビス(2−メチル−1−ナフト
イル)−4−エトキシビフェニルホスフィンオキサイ
ド、ビス(2−メチル−1−ナフトイル)−2−ナフチ
ルホスフィンオキサイド、ビス(2−メチル−1−ナフ
トイル)−4−プロピルフェニルホスフィンオキサイ
ド、ビス(2−メチル−1−ナフトイル)−2,5−ジ
メチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2−メチ
ル−1−ナフトイル)−4−メトキシフェニルホスフィ
ンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)
−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイ
ド等を挙げることができる。
【0030】本発明で用いられる一般式(3)のアシル
ホスフィンオキサイド化合物の具体例としては、2,
4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィン
オキサイド、2,6−ジフェニルベンゾイル−ジフェニ
ルホスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイ
ル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,3,5,6
−テトラメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキ
サイド、2,6−ジクロルベンゾイル−ジフェニルホス
フィンオキサイド、2,3,6−トリメチルベンゾイル
−ジフェニルホスフィンオキサイド、2−フェニル−6
−メチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイ
ド、2,6−ジブロムベンゾイル−ジフェニルホスフィ
ンオキサイド、2,8−ジメチルナフタリン−1−カル
ボニル−ジフェニルホスフィンオキサイド、1,3−ジ
メトキシナフタリン−2−カルボニル−ジフェニルホス
フィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル
−フェニルホスフィン酸メチルエステル、2,6−ジメ
チルベンゾイル−フェニルホスフィン酸メチルエステ
ル、2,6−ジクロルベンゾイル−フェニルホスフィン
酸メチルエステル、等を挙げることができる。
【0031】具体的には、例えば2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名:D
arocur1173、チバスペシャルティーケミカル
ズ(株)製)とビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)
−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイ
ド(チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)を75
%/25%の割合で混合された商品名イルガキュア−1
700(チバスペシャルティーケミカルズ(株)製)、
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルーケトン
(商品名:イルガキュアー184、チバスペシャルティ
ーケミカルズ(株)製)とビス(2,6−ジメトキシベ
ンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィ
ンオキサイド(チバスペシャルティーケミカルズ(株)
製)を75%/25%の割合で混合された商品名イルガ
キュアー1800(チバスペシャルティーケミカルズ
(株)製)、50%/50%の割合で混合された商品名
イルガキュアー1850(チバスペシャルティーケミカ
ルズ(株)製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾ
イル)−フェニルホスフィンオキサイド(商品名:イル
ガキュアー819、チバスペシャルティーケミカルズ
(株)製)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフ
ェニルホスフィンオキサイド(商品名Lucirin
TPO、BASF(株)製)、2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名:Da
rocur1173、チバスペシャルティーケミカルズ
(株)製)と2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフ
ェニルホスフィンオキサイド(商品名Lucirin
TPO、BASF(株)製)を50%/50%の割合で
混合された商品名Darocur4265などがある。
【0032】本発明で用いられる光重合開始剤は380
〜780nmの波長域に感光性を有するものであれば良
く、上記の光重合開始剤を組合わせて使用しても良い。
これらの開始剤は、可視光領域にも感光性が有り、光の
透過性に優れる上、光照射により開裂してアシルラジカ
ルとホスフィノイルラジカルを発生するので、従来用い
られているUV開始剤よりも重合開始効率が高いとされ
ている。
【0033】可視光に感光性を有する光重合開始剤の添
加量は、樹脂100重量部に対して0.05〜10重量
部、好ましくは0.5〜5重量部であり、1種または2
種以上を組合わせて使用することもできる。光重合開始
剤の添加量がこれより少なすぎる場合は、十分に表面が
乾燥できず、また光重合開始剤の添加量がこの比率より
も多すぎる場合は、経済的に不利な上、硬化物の物性低
下などが起こる。
【0034】また、本発明ではこれらの光重合開始剤と
共に公知の有機過酸化物を使用しても良く、例えばケト
ンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパー
オキサイド、ジアリルパーオキサイドやアゾ化合物も使
用できる。特にジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド
などが有効である。
【0035】本発明では光重合開始剤を添加した樹脂の
硬化時間の調節や表面乾燥性の確保のために、公知のキ
ノン類などのラジカル重合禁止剤、活性水素ドナー連鎖
移動剤や公知の酸素除去剤である3級アミン類、第1錫
塩、その他酸素により容易に酸化される化合物などを添
加してもよい。
【0036】本発明の光重合開始剤として酸性化合物と
組み合わせて使用される有機ホウ素化合物としては、下
記の一般式(1)
【0037】
【化3】
【0038】(式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、そ
れぞれ独立してアルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環
基、ハロゲン原子、置換アルキル基、置換アリール基、
置換アリル基、置換アラルキル基、置換アルケニル基、
置換アルキニル基または置換シリル基を示し、Z+ は陽
イオンを示す)で表される。
【0039】陽イオン「Z+ 」の例としては、可視光お
よび近赤外光領域に感光性を有しない4級アンモニウム
陽イオン、4級ピリジニウム陽イオン、キノリニウム陽
イオン、ジアゾニウム陽イオン、テトラゾニウム陽イオ
ン、キスホニウム陽イオン、(オキソ)スルホニウム陽
イオン、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウ
ム、カルシウム等の金属陽イオン、フラビリウム、ピラ
ニウム塩等の酸素原子上に陽イオン電荷を持つ(有機)
化合物、トロピニウム、シクロプロピリウム等の炭素陽
イオン、ヨードニウム等のハロゲン陽イオン、砒素、コ
バルト、パラジウム、クロム、チタン、スズ、アンチモ
ン等の金属化合物の陽イオンが挙げられる。
【0040】上記の有機ホウ素化合物と組み合わせて使
用される酸性化合物としては、例えば一般にブレンステ
ッド酸として知られている無機酸、例えば塩酸、硫酸、
硝酸など、あるいは有機酸である酢酸、プロピオン酸、
マレイン酸、アジピン酸、(メタ)アクリル酸、安息香
酸、フタル酸類などのカルボン酸類、p−トルエンスル
ホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホ
ン酸等のスルホン酸類等が挙げられる。またフェノー
ル、アルコール類などの水酸基含有化合物、各種チオー
ル類などのメルカプト基を有する化合物、およびルイス
酸として知られる電子対を受け取って共有結合を作り得
る物質、例えば塩化アルミニウム、塩化第二スズ、三塩
化ホウ素、三臭化ホウ素などを用いることが出来る。こ
れらの酸については、例えばモリソン・ボイド著「有機
化学」第3版に詳細な説明がある。またこれ以外にも酸
性イオン交換樹脂、カーボンブラック、アルミナなど固
体表面に酸性の活性点を有する物質、あるいは塩化水
素、亜硫酸ガスなどの酸性気体化合物も用いることが出
来る。これらの酸性化合物の中で、(無水)マレイン
酸、フマル酸、あるいはそれらのハーフエステル、(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸などの重合性不飽和基を有
する酸性化合物あるいはそれらの官能基を有するオリゴ
マーあるいはポリマー類などが好適に用いられる。
【0041】本発明で用いられる酸性化合物として、さ
らにそのもの自体は酸性物質ではなく、加熱、空気中の
水分、酸素などの作用により分解あるいは反応して酸性
化合物を発生する潜在性酸性化合物も用いられる。光照
射により分解して酸性化合物を発生する物質も知られて
おり、例えば光カチオン重合開始剤と呼ばれている化合
物も本発明で用いられる光潜在性酸性化合物に該当す
る。光カチオン重合開始剤は、ジアゾニウム化合物、ス
ルホニウム化合物、ヨードニウム化合物金属錯体化合物
など様々な化合物が知られており、「機能材料」198
5年10月号5頁、「UV・EB硬化技術の応用と市
場」シーエムシー社1989年発行78頁などに詳細な
記述がある。これらの潜在性酸性化合物と呼ぶべき化合
物の中では、入手の容易性、経済性、組成物中の安定
性、操作性などを勘案すると、光あるいは熱によって酸
を発生する化合物が望ましい。さらに好ましくは熱によ
っての酸発生であり、特に加熱により分解して酸を発生
する有機スルホニウム化合物が好適である。この有機ス
ルホニウム化合物は一般に3個の置換基(アルキル基、
アリール基など)を有するスルホニウム陽イオン部分
と、対イオンである陰イオンとのイオン対から構成され
るが、化合物の安定性、酸性化合物の発生能、発生する
酸性化合物の酸強度などの観点からスルホニウム塩の置
換基の、少なくとも1個が(置換)フェニル基、(置
換)ナフチル基などのアリール基であることが望まし
い。例えば好ましい化合物としてトリフェニルスルホニ
ウム、ジフェニルスルホニウムなどの陽イオン部分を持
つスルホニウム化合物が挙げられる。開始剤を配合した
樹脂組成物の可使時間(ポットライフ)が十分に長い時
間必要とされる場合などは、有機ホウ素化合物と酸性化
合物が開始剤の配合時に反応の開始が始まるような場合
は好ましくないので、潜在性酸性化合物としては熱ある
いは光などの刺激によって酸性化合物を用いることが望
ましい。
【0042】また、有機ホウ素化合物と酸性化合物にヘ
キサアリールビイミダゾール化合物を組み合わせて光照
射すると、硬化がより促進され著しい効果が見られる。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物として具体的に
は、ビス(2,4,5−トリフェニル)イミダゾール、
ビス(2−o−クロロフェニル−4,5−ジフェニル)
イミダゾール、ビス(2−o,p−ジクロロフェニル−
4,5−ジフェニル)イミダゾール、ビス(2−o−ブ
ロモフェニル−4,5−ジフェニル)イミダゾール等が
挙げられる。ヘキサアリールビミダゾール化合物に関し
て、詳しくは特公昭41−3545号公報に記載されて
いる。
【0043】有機ホウ素化合物と(潜在性)酸性化合物
及び/またヘキサアリールビイミダゾールを組み合わせ
た重合開始剤の使用量は、樹脂等の種類、繊維材料の種
類、量、厚み等によって最適値が異なるが、一般には樹
脂等100重量部に対して0.01〜20重量部、好ま
しくは0.05〜15重量部である。重合開始剤組成物
の使用量が0.01重量部未満では、重合が不十分にな
り易く、また20重量部を超える量では経済的に不利な
上、硬化物の物性低下などが起こる。樹脂等が酸性化合
物をあらかじめ含有する場合においては、不飽和ポリエ
ステル樹脂あるいはビニルエステル樹脂に含まれる(無
水)マレイン酸、フマル酸、あるいはそれらのハーフエ
ステル、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、末端にそれ
らカルボン酸のカルボキシル基を有するオリゴマー、あ
るいはポリマーであってもよく、また樹脂等に任意の酸
性化合物を添加した形のものであっても良い。この場
合、不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂
としての酸価が0.1〜100mgKOH/g、好まし
くは5〜50mgKOH/gである。
【0044】重合開始剤中の有機ホウ素化合物と(潜在
性)酸性化合物の組成比は、重量比で0.1/5〜5/
0.1、好ましくは0.5/5〜5/0.5である。有
機ホウ素化合物/(潜在性)酸性化合物がこの比率より
も少なすぎる場合は、十分に硬化ができず、また有機ホ
ウ素化合物/(潜在性)酸性化合物がこの比率よりも大
きすぎる場合は、経済的に不利な上、硬化物の物性低下
などが起こる。また、さらに速硬化にするために有機ホ
ウ素化合物と酸性化合物にヘキサアリールビイミダゾー
ルを組み合わせる場合、有機ホウ素化合物/ヘキサアリ
ールビイミダゾール比は、重量比で0.1/5〜5/
0.1、好ましくは0.5/5〜5/0.5である。ヘ
キサアリールビイミダゾールがこの比率よりも少なすぎ
る場合はその効果が現れず、多すぎる場合は経済的に不
利な上、可視光下での可使時間(ポットライフ)が短く
なり、硬化物の物性低下などが起こる。
【0045】本発明の組成物は、基材との密着性を向上
させる公知のカップリング剤を併用して使用しても良
く、カップリング剤としては、シランカップリング剤、
チタネート系カップリング剤、ジルコネート系カップリ
ング剤、有機アルミニウム系カップリング剤等も併用す
ることができる。
【0046】本発明で使用されるカップリング剤の使用
量は、一般的に樹脂等100重量部に対して、カップリ
ング剤の使用量は、0.1〜30重量部、好ましくは
0.5〜10重量部である。0.1重量部以下では効果
が得られず、30重量部以上では硬化が不十分になり易
く、密着性を阻害する恐れがある。
【0047】本発明の組成物における充填材には無機充
填材と有機充填材がある。本発明で使用する無機充填材
としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
硫酸バリウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウ
ム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、タルク、カオリ
ン、クレー、シリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーン、
ガラス粉末、金属粉末、金属繊維、珪藻土等が使用でき
るが、これらに限定されることなく、これらと同様の作
用有する他の樹脂粉末のような有機充填剤、数ミリ以下
の無機、有機の短繊維を硬化に影響ない程度使用するこ
ともできる。このようなフィラーについては特開平6−
271373号、特開昭57−10656号公報などに
詳細な記載がある。
【0048】本発明で使用される充填材の使用量は、一
般的に樹脂等100重量部に対して0.1〜300重量
部、好ましくは0.5〜200重量部、更に好ましくは
0.5〜150重量部である。充填材の使用量が0.1
重量部未満では研磨性が低下する傾向があり、300重
量部以上では樹脂等の流動性が低下し、コテ塗り性、ス
プレー性の低下、塗膜の硬化が不十分になり易く、密着
性、耐久性が低下する恐れがある。
【0049】本発明で使用される充填材は揺変剤として
も使用できる。揺変剤としては、例えば無機系はシリカ
パウダー、マイカパウダー、炭酸カルシウムパウダー、
短繊維アスベストなどがあり、有機系では水素化ヒマシ
油などがある。揺変剤はパテ及びプライマーサーフェー
サーの流動性、付着性、コテ塗り性、及びフィラー沈降
防止のために使用するもので、特にシリカパウダー系揺
変剤である微粒子シリカ粉が好ましく使用される。ま
た、揺変助剤等を併用して使用しても良い。
【0050】充填材を揺変剤として使用する場合の使用
量は、一般的に樹脂等100重量部に対して0.1〜2
0重量部、好ましくは0.5〜15重量部である。揺変
剤の使用量が0.1重量部未満では十分な揺変性が得ら
れず、フィラーの沈降が防止できず、20重量部以上で
は樹脂等の流動性が低下し、コテ塗り性、スプレー性の
低下、硬化が不十分になり易く、密着性を阻害する恐れ
がある。
【0051】本発明では必要に応じて着色用顔料も使用
できる。例えば、チタン系、カーボンブラック、酸化鉄
系、フタロシアニン系、アゾ系なども使用できる。本発
明においては、更に乾燥性を向上する目的でパラフィン
ワックス等の添加剤を添加してもよい。具体例としては
融点が40〜80℃程度のパラフィンワックスやBYK
−S−750、BYK−S−740、BYK−LP−S
6665(ビックケミー(株)製)などが挙げられ、異
なる融点のものを組み合わせて使用してもよい。添加量
は、通常、樹脂100重量部に対して0.1〜3.0重
量部である。本発明のパテ組成物及びプライマーサーフ
ェーサー組成物は、基材面としては亜鉛、鉄、アルミな
どの金属面、熱硬化性プラスチック面、熱可塑性プラス
チック面、コンクリート面、木、陶器等の各種車両、成
形品、構造物の補修、目地止めなどに使用できる。
【0052】本発明のパテ組成物は、従来からの公知方
法で塗布することができ、一度のヘラ付け塗布でタレる
ことなく数ミリ以上塗布することができ、可視光の光を
照射することにより硬化し、表面を平滑に研磨後、上塗
り塗装することができる。また、本発明のパテ組成物を
硬化させた後、上塗り塗装前に本発明の光硬化型プライ
マーサーフェーサー組成物を塗布し、可視光の光を照射
することにより硬化させ、上塗り塗装することもでき
る。プライマーサーフェーサーにはラッカー系、ウレタ
ン系、アルキド系、エポキシ系などの一般的に使用され
ているプライマーサーフェーサーも同様に使用すること
ができる。本発明のパテ又はプライマーサーフェーサー
組成物を硬化した後の上塗り塗装には、一般的に使用さ
れているウレタン系、フッ素系、アクリルラッカー系な
どの有機溶剤系、水系などの上塗り塗料が特に限定する
ことなく使用することができる。
【0053】本発明に使用される光照射のための光源と
しては、可視光域の波長領域の光を出す光源であればよ
く、例えば水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンラ
ンプ、ハロゲンランプ、近赤外光ランプ、ナトリウムラ
ンプ、白熱灯、陽光ランプ、太陽光等を使用することが
できる。また、各種ランプを組み合わせて使用すること
もできる。屋外の作業では特に太陽光が有効である。更
に、パテ又はプライマーサーフェーサー組成物の厚さが
厚い場合など完全硬化し難く、有機過酸化物等を併用し
た場合には、380nm以上の波長で長波長領域に波長
分布が多く熱の出る光源の光が有効であり、メタルハラ
イドランプ、ハロゲンランプ、近赤外ランプ、赤外ラン
プ等が有効である。
【0054】ランプの照射時間としては、光源の有効波
長、出力、照射距離、パテ及びプライマー組成物の厚
さ、充填物の量により異なるため、一概に規定できない
が、0.01時間以上、好ましくは0.05時間以上に
すればよい。本発明においては、以上のパテ又はプライ
マーサーフェーサー組成物に、380〜450nmの波
長領域の光照度が20mw/cm2 以上の光を照射して
硬化させることが好ましい。
【0055】
【実施例】以下に示す実施例および比較例により本発明
を更に具体的に説明する。なお、各実施例および比較例
中の「部」および「%」は重量基準である。
【0056】実施例1〜4および比較例1〜2 以下に示すパテ組成物の調製と試験板での硬化を行い,
パテ塗装の性能を評価した。 <パテ組成物の調製>実施例1では、ビニルエステル樹
脂[商品名リポキシR−802:昭和高分子(株)製]:
100部、アクリル酸[大阪有機化学工業(株)製]:5
部からなる混合物100部に、シリカ微粒子の揺変剤A
EROSIL200[日本アエロジル(株)製]:4部、
揺変助剤BYK R605[ビックケミージャパン
(株)製]:1.6部、可視光領域まで感光性を有する
アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤[商品名イ
ルガキュア−819:チバスペシャリチーケミカルズ
製、以下I−819と称す。]:2.0部、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート[大阪有機化学工業
(株)製、以下TMP3Aと称す]:5部、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート[製品名ライトエステルH
O、共栄社化学(株)製、2−HEMAと称す]:10
部、タルク:50部、炭酸カルシウム:50部を混合
し、高速ディゾルバーで20分間撹拌・混合し、パテ組
成物を得た。
【0057 】また、実施例2〜4および比較例1〜2で
は、実施例1における樹脂、重合開始剤などの配合を第
1表に示す配合に変更し、実施例1と同じ操作によりパ
テ組成物を得た。なお、第1表において、リポキシFM
−1600はウレタンメタクリレートリゴラックFK−
2000は不飽和ポリエステル樹脂〔昭和高分子(株)
製〕、アクリルエステルMLはマレイン酸2−メタクリ
ロイルオキシエチル〔三菱レイヨン(株)製〕、DP4
はジブチルホスフェート〔大八化学(株)製〕であり、
メタクリル酸は(株)クラレ製のものを使用した。ま
た、PB3は有機ホウ素化合物のテトラ−n−ブチルア
ンモニウム・トリフェニル−n−ブチルボレート〔昭和
電工(株)製〕、CI−2855は光/熱潜在性酸発生
剤の有機スルホニウム・六フッ化燐酸塩〔日本曹達
(株)製〕、HABIは2,2’−ビス(o−クロロフ
ェニル)−4,5,4’、5’−テトラフェニル−1,
2’−ビスイミダゾール〔和光純薬工業(株)製〕であ
る。
【0058】<試験板の調製>日本テストパネル工業
(株)社製標準パネル(75×150mm):亜鉛メッ
キ鋼板(ジンクライト)、軟鋼板、ステンレス鋼板、ア
ルミニウム板を使用し、表面を#80サンドペーパーに
より軽く研磨し、その後アセトンにより脱脂したものを
使用した。
【0059】<硬化方法>実施例1〜4及び比較例1〜
2の各パテ組成物を、各試験板上に幅4cm、厚さ3m
mになるようにヘラで塗布し、可視光領域の波長を含む
光源である2KWメタルハライドランプ[商品名ダイナ
ビーム2:東芝ライテック(株)製:以下ランプ1と称
す]を使用して1mの距離(380〜450mmの波長
領域の光照度:30mW/cm2 )で5分間光照射し硬
化させた。
【0060】<パテ塗装性能評価>実施例1〜4及び比
較例1〜2の得られたパテ塗膜試験片の以下の項目につ
いて評価を行った。 (1)塗膜硬化性(表面及び内部):所定時間の光照射
後、塗膜表面の乾燥性及び内部の硬化状態を指触により
評価した。(良好:◎、表面僅かにタックあるが内部硬
化:○、表面タックあるが内部は硬化:△、表面タック
あり内部硬化不良:×) (2)塗膜密着性:各種パテ塗布試験板を直角に折り曲
げ、その折り曲げ部のパテの密着状態を評価した。(良
好:○、僅か付着:△、付着なし:×) (3)研磨性:各種パテ塗布試験板の塗膜表面を#40
0耐水ペーパーにて研磨し研磨状態を評価した。(良
好:○、ペーパーへの付着僅かに有り:△、ペーパーへ
の付着が多く、研磨が重い:×)
【0061】以上,実施例1〜4及び比較例1〜2にお
けるパテ組成物の配合量とパテ塗装性能評価の結果を第
1表に示す。
【0062】
【表1】
【0063】実施例5〜7及び比較例3〜4 次に示すパテ組成物の調製と試験板での硬化を行い,塗
膜性能を評価した。 <パテ組成物の調製>実施例5については、ビニルエス
テル樹脂[商品名リポキシRF−304:昭和高分子
(株)製]:100部、アクリル酸:5部からなる混合
物100部に、AEROSIL200:4部、BYK
R605:1.6部、I−819:2.0部、TMP3
A:5部、2−HEMA:10部、タルク:50部、炭
酸カルシウム:50部を混合し、高速ディゾルバーで2
0分間撹拌・混合して、パテ組成物を得た。また、実施
例6〜7および比較例3〜4では、実施例5における樹
脂、開始剤などの配合を第2表に示す配合に変更し、実
施例5と同じ操作によりパテ組成物を得た。なお、第2
表における各配合物の記号は第1表と同様である。
【0064】<硬化方法>実施例1と同様に調整した試
験板を用い,実施例5〜7及び比較例3〜4の各パテ組
成物を、各試験板上に幅4cm、厚さ3mmから山なり
にヘラで塗布し、ランプ1を使用して1mの距離で5分
間光照射した。パテ硬化後、耐水ペーパー#80、#1
50、#240及び#400の順にパテ表面を研磨し、
平滑な面に整え、そのパテ表面に市販のアクリルウレタ
ン塗料(イサム塗料製)を約50μm厚にスプレー塗布
し、23℃で1時間放置後、60℃乾燥オーブン中で1
時間乾燥させ、塗装試験片を得た。
【0065】<塗膜性能評価>実施例5〜7及び比較例
3〜4の得られた塗装試験片の以下の項目について評価
を行った。 (1)耐水性:得られた塗装試験片を、温度50℃、湿
度95%のオーブン中に3日放置し、ブリスターの有無
を目視により評価した。(ブリスターなし:◎、小ブリ
スター数ヶあり:○、大ブリスター数ヶあり:△、大小
多数あり:×) (2)二次密着性:耐水性試験後の塗装試験片を直角に
折り曲げ、その折り曲げ部のパテの密着状態を評価し
た。(良好:○、僅か付着:△、付着なし:×) (3)碁盤目接着性試験:耐水性試験後の塗装試験片で
碁盤目接着試験を行い、密着状態を評価した。(剥離な
し:○、僅か剥離:△、全面的に剥離:×)
【0066】以上,実施例5〜7及び比較例3〜4にお
けるパテ組成物の配合量と塗膜性能評価の結果を第2表
に示す。
【0067】
【表2】
【0068】実施例8〜10及び比較例5〜6 次に示すプライマーサーフェーサー組成物の調製と試験
板での硬化を行い,塗膜性能を評価した。 <プライマーサーフェーサー組成物の調製>実施例8で
は、ビニルエステル樹脂[商品名リポキシR−802:
昭和高分子(株)製]:100部、アクリル酸:5部、
スチレンモノマー20部、TMPTA:5部、2−HE
MA:10部からなる混合物に、酢酸エチル:10部、
AEROSIL200:2部、揺変助剤BYK R60
5:0.8部、I−819:1.0部、タルク:30
部、炭酸カルシウム:20部を混合し、高速ディゾルバ
ーで20分間撹拌・混合し、プライマーサーフェーサー
組成物を得た。また、実施例9〜10および比較例5〜6
では、実施例8における樹脂、光重合開始剤などの配合
を第3表に示す配合に変更し、実施例8と同じ操作によ
りプライマーサーフェーサー組成物を得た。なお、第3
表において、SMはスチレンモノマー、MEKはメチル
エチルケトンであり、他の各配合物の記号は第1表と同
様である。
【0069】<試験板の調製>日本テストパネル工業
(株)社製標準パネル(75×150mm):亜鉛メッ
キ鋼板(ジンクライト)、軟鋼板、ステンレス鋼板、ア
ルミニウム板を使用し、表面を#120サンドペーパー
により研磨し、その後アセトンにより脱脂したものを使
用した。
【0070】<硬化方法>実施例8〜10及び比較例5
〜6の各プライマーサーフェーサー組成物を、各試験板
上に厚さ100μmになるようにスプレーで塗布し、ラ
ンプ1を使用して1mの距離で2分間光照射し硬化させ
た。
【0071】<プライマーサーフェーサー塗膜性能評価
>実施例8〜10及び比較例5〜6の得られたプライマ
ーサーフェーサー塗膜試験片を以下の項目について評価
を行なった。 (1)塗膜硬化性:所定時間の光照射による硬化後、表
面の指触乾燥性により硬化状態を評価した。(良好:
◎、表面僅かにタック:△、表面タックあるが硬化:
×) (2)研磨性:得られた塗装試験片の塗膜表面を#40
0耐水ペーパーにて研磨し研磨状態を評価した。(良
好:○、ペーパーへの付着僅かに有り:△、ペーパーへ
の付着が多く、研磨が重い:×) (3)耐水性:得られた塗装試験片を、温度50℃、湿
度95%のオーブン中に3日放置し、ブリスターの有無
を目視により評価した。(ブリスターなし:◎、小ブリ
スター数ヶあり:○、大ブリスター数ヶあり:△、大小
多数あり:×) (4)二次密着性:耐水性試験後の塗装試験片を直角に
折り曲げ、その折り曲げ部の塗膜の密着状態を評価し
た。(良好:○、僅か付着:△、付着なし:×) (5)碁盤目接着性試験:耐水性試験後の塗装試験片で
碁盤目接着試験を行い、密着状態を評価した。(剥離な
し:○、僅か剥離:△、全面的に剥離:×) (6)塗装後の表面外観:プライマーサーフェーサー硬
化後、その表面に市販のアクリルウレタン塗料〔イサム
塗料(株)製〕を約50μm厚にスプレー塗布し、23
℃で1時間放置後60℃乾燥オーブン中で1時間乾燥さ
せたものの表面外観を評価した。(平滑:○、平滑でな
い部分あり:×)
【0072】以上,実施例8〜10及び比較例5〜6にお
けるプライマーサーフェーサー組成物の配合量と塗膜性
能評価の結果を第3表に示す。
【0073】
【表3】
【0074】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように,本
発明のパテ又はプライマーサーフェーサー組成物は優れ
た塗装性能を有し,高い硬化性、密着性および研磨性が
得られ、耐水性、二次密着性および碁盤目接着性などで
優れた塗装板が得られる。また、本発明のパテ又はプラ
イマーサーフェーサー組成物は、1液型の光硬化型であ
り混練り作業が不要なため気泡の混入が少なく、短時間
で硬化可能なため作業工程時間の短縮ができ、且つ各種
基材への密着性を向上することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/34 C09D 5/34 163/10 163/10 167/06 167/06 167/07 167/07 175/16 175/16 Fターム(参考) 4J011 AA03 AA06 DA02 DA04 FA01 FB01 HB17 PA02 PA13 PB22 PC02 QA02 QA08 QB12 QB14 QB19 QB20 QB22 QB23 QB24 SA63 SA64 SA77 SA78 SA83 SA84 SA85 SA86 SA87 UA06 VA01 WA02 4J027 AB01 AB06 AB07 AB08 AB15 AB16 AB17 AB18 AB23 AB24 AB25 AE01 AE02 AE03 AG01 AG03 AG04 AG08 BA02 BA04 BA06 BA08 BA24 BA25 BA26 CA18 CB10 CC04 CD08 4J038 DD191 FA041 FA081 FA191 FA251 FA261 FA281 GA09 GA10 GA12 HA446 JA07 JA33 JA34 JA66 JB32 JC17 JC18 JC22 JC37 JC38 KA03 KA08 KA20 MA14 NA12 PA17 PB07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)不飽和ポリエステル樹脂、ビニル
    エステル樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウ
    レタン(メタ)アクリレート樹脂から選択される一種以
    上のラジカル重合性樹脂:100重量部、(B)分子内
    にカルボキシル基を1個以上有するラジカル重合性不飽
    和化合物:1〜100重量部、(C)可視光領域に感光
    性を有する光重合開始剤及び/または一般式(1)で示
    される有機ホウ素化合物と酸性化合物の組み合わせであ
    る重合開始剤:0.0 1〜10重量部及び(D)充填
    材:0.1〜300重量部を含有することを特徴とする
    パテ又はプライマーサーフェーサー組成物。 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、それぞれ独立し
    てアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル
    基、アルキニル基、シリル基、複素環基、ハロゲン原
    子、置換アルキル基、置換アリール基、置換アリル基、
    置換アラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル
    基または置換シリル基を示し、Z+ は陽イオンを示す)
  2. 【請求項2】 (C)の重合開始剤が、有機ホウ素化合
    物と酸性化合物に、さらにヘキサアリールビイミダゾー
    ル化合物を組み合わせた重合開始剤である請求項1記載
    のパテ又はプライマーサーフェーサー組成物。
  3. 【請求項3】 酸性化合物が、光照射、加熱、空気中の
    水分及び酸素の少なくとも一つの作用により酸を発生す
    る潜在性酸発生化合物である、請求項1及び請求項2の
    いずれかに記載のパテ又はプライマーサーフェーサー組
    成物。
  4. 【請求項4】 光照射、加熱、空気中の水分及び酸素の
    少なくとも一つの作用により酸を発生する潜在性酸発生
    化合物が、光照射及び/または加熱により酸を発生する
    スルホニウム化合物である請求項3に記載のパテ又はプ
    ライマーサーフェーサー組成物。
  5. 【請求項5】(C)の可視光領域に感光性を有する光重
    合開始剤が(ビス)アシルホスフィンオキサイド系であ
    る請求項1に記載のパテ又はプライマーサーフェーサー
    組成物。
  6. 【請求項6】充填材が微粒子シリカ粉である請求項1〜
    5の何れか1項に記載のパテ又はプライマーサーフェー
    サー組成物
  7. 【請求項7】請求項1〜5の何れか1項に記載のパテ又
    はプライマーサーフェーサー組成物に、380〜450
    nmの波長領域の光照度が20mw/cm2以上の光を
    照射して硬化させることを特徴とするパテ又はプライマ
    ーサーフェーサー組成物の硬化方法。
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