JPH11119092A - 防振機能を有したインナーフォーカス式の光学系 - Google Patents

防振機能を有したインナーフォーカス式の光学系

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JPH11119092A
JPH11119092A JP29957397A JP29957397A JPH11119092A JP H11119092 A JPH11119092 A JP H11119092A JP 29957397 A JP29957397 A JP 29957397A JP 29957397 A JP29957397 A JP 29957397A JP H11119092 A JPH11119092 A JP H11119092A
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彰宏 西尾
Hideki Ogawa
秀樹 小川
Makoto Mitsusaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系が振動したときの撮影画像のブレを光
学的に補正して静止画像を得るようにした防振機能を有
したインナーフォーカス式の光学系を得ること。 【解決手段】 物体側より順に正の屈折力の第1群,負
の屈折力の第2群,そして正の屈折力の第3群の3つの
レンズ群を有し、該第3群は正の屈折力の第31群、負
の屈折力の第32群、そして正の屈折力の第33群の3
つのレンズ群を有しており、該第1群と第2群の合成の
屈折力は正であり、該第2群を光軸上移動させてフォー
カスを行い、該第32群を光軸と直交する方向に移動さ
せて撮影画像の結像位置を変位させていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォーカスに際し
てインナーフォーカスを用いて光学系の振動による撮影
画像のブレを補正する機能、所謂防振機能を有し、特に
防振用の可動レンズ群を例えば光軸と直交する方向に移
動させて、防振効果を発揮させたときの光学性能の低下
を防止した写真用カメラやビデオカメラ等に好適な防振
機能を有したインナーフォーカス式の光学系に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、民生用のビデオカメラにおいて手
持ちによる望遠撮影時において、手ブレ(振動)による
画質の劣化を防止する目的で像ブレ補正機能を有したも
のが多く提案されている。
【0003】一般に長い焦点距離の撮影系を使用する際
には、撮影系の振動を抑制することが困難となる。撮影
系が振動によって傾くと、撮影画像はその傾き角と撮影
系の焦点距離に応じた変位を発生する。このため静止画
撮影装置においては、画質の劣化を防止するために撮影
時間を十分に短くしなければならないという問題があ
り、又動画撮影装置においては、構図の設定を維持する
ことが困難となるという問題がある。そのためこのよう
な撮影の際には、撮影系が振動によって傾いた際にも撮
影画像の変位所謂撮影画像のブレが発生しないように補
正することが必要となる。
【0004】従来より撮影画像のブレを補正する方法と
して、例えばビデオカメラ等では撮像素子の有効面積を
必要画面範囲より多く持たせ、電気的に像ぶれを補正す
る電気的な補正方法が多く採用されている。
【0005】特開昭61−223819号公報では最も
被写体側に屈折型可変頂角プリズムを配置した撮影系に
おいて、撮影系の振動に対応させて該屈折型可変頂角プ
リズムの頂角を変化させて画像を偏向させて画像の安定
化を図っている。
【0006】又、光学系中の一部のレンズ群(移動レン
ズ群)を光軸と直交する方向に移動させて撮影画像のブ
レを補正するものが、例えば特開昭50−80147号
公報や特開昭56−223819号公報や、特開平7−
270724号公報、そして特開平8−201691号
公報等で提案されている。
【0007】一方、撮影レンズにおけるフォーカスは方
式は種々あり、例えば撮影レンズ全体を移動させたり、
若しくは撮影レンズの一部を移動させたりして行ってい
る。このうち撮影レンズが長焦点距離を有する望遠レン
ズの場合は撮影レンズが大型となり、又高重量となる
為、撮影レンズ全体を移動させてフォーカスを行うのが
機構的に困難である。
【0008】この為、望遠レンズでは一部のレンズ群を
移動させてフォーカスを行っているものが多い。このう
ち、撮影レンズの前方レンズ群以外の比較的小型で、し
かも軽量のレンズ系中の中央部分の一部のレンズ群を移
動させてフォーカスを行ったインナーフォーカス式を用
いているものが種々と提案されている。
【0009】例えば、特開昭55−147606号公報
では焦点距離300mm、Fナンバー2.8のインナー
フォーカス式の望遠レンズを、特開昭59−65820
号公報や特開昭59−65821号公報では焦点距離1
35mm、Fナンバー2.8程度のインナーフォーカス
式の望遠レンズを提案している。
【0010】これらで提案されているインナーフォーカ
ス式の望遠レンズでは何れも物体側より順に正の屈折力
の第1群、負の屈折力の第2群、そして正の屈折力の第
3群の3つのレンズ群を有し、第2群を光軸上移動させ
てフォーカスを行っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】撮影画像のブレを補正
する方法として前述の電気的な方法は、銀塩写真用カメ
ラには適用できないという問題点があった。又、光学系
の物体側にプリズム頂点角度が可変なプリズムを配置
し、ブレに応じてプリズム頂点角度を変化させ、その補
正を行う方式は、光学系の物体側のプリズムを装着する
為、特に大口径な光学系に対してはその補正光学系及び
駆動装置が大型化してしまう。又、光学性能的にも補正
時にプリズム作用による色収差が出てしまう為、銀塩写
真に求められる高画質の画像を得るのが難しくなってし
まうという問題点があった。
【0012】又、光学系の一部の移動レンズ群を偏心さ
せることにより画像位置の変位を行い、ブレの補正を行
わせる方法は、移動レンズ群を適切に選択、配置するこ
とにより、装置を小型にすることができる。
【0013】しかしながらこの方法は移動レンズ群が小
型軽量、かつ少ない移動量にて大きな像位置の変位作用
を偏心収差を補正して画質の劣化を極力防止しつつ行う
必要があり、一般にそれらのバランスを十分に満たすの
が大変難しいという問題点があった。
【0014】一方、インナーフォーカス式はフォーカス
用のレンズ群が小型軽量である為、操作性が容易で、し
かも高速操作が可能となり、又無限遠物体と至近物体に
フォーカスしたときのレンズ系全体の重心位置の変化が
少なく、ホールディングしやすい等の利点がある。
【0015】この反面、Fナンバーの明るい望遠レンズ
においてインナーフォーカス式を採用すると、フォーカ
スの際の収差変動が大きくなり、このときの収差変動を
良好に補正するのが難しく、光学性能を低下させる原因
となっている。
【0016】本発明は、光学系の一部のレンズ群を光軸
と垂直な方向に偏心駆動させて撮影画像の変位(ブレ)
を補正する際、各レンズ要素を適切に配置することによ
って各種の偏心収差を良好に補正し、又十分に少ない偏
心駆動量で十分に大きい変位補正(ブレ補正)を実現す
ることによって装置全体の小型化を可能とし、又インナ
ーフォーカス式を採用しつつ、無限遠物体から近距離物
体に至る広範囲の物体距離において、フォーカスの際の
収差変動を良好に補正した防振機能を有したインナーフ
ォーカス式の光学系の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の防振機能を有し
たインナーフォーカス式の光学系は、 (1-1) 物体側より順に正の屈折力の第1群,負の屈折力
の第2群,そして正の屈折力の第3群の3つのレンズ群
を有し、該第3群は正の屈折力の第31群、負の屈折力
の第32群、そして正の屈折力の第33群の3つのレン
ズ群を有しており、該第1群と第2群の合成の屈折力は
正であり、該第2群を光軸上移動させてフォーカスを行
い、該第32群を光軸と直交する方向に移動させて撮影
画像の結像位置を変位させていることを特徴としてい
る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1〜図16は本発明の後述する
数値実施例1〜16のレンズ断面図である。図中、L1
は正の屈折力の第1群,L2は負の屈折力の第2群,L
3は正の屈折力の第3群である。
【0019】第3群L3は正の屈折力の第31群L3
1、負の屈折力の第32群L32、そして正の屈折力の
第33群L33の3つのレンズ群を有している。SPは
開口絞り、FLは光学フィルター、IPは像面である。
【0020】本実施形態では無限遠物体から至近物体へ
のフォーカスは第2群を矢印LFの如く像面側へ移動さ
せて行っている。又、光学系が振動したときの撮影画像
のブレの補正(振動補償)は第32群L32を可動レン
ズ群(画像変位補正群)とし、矢印LTの如く光軸と直
交する方向に移動させて行っている。
【0021】本発明に係る光学系は第1群に対し、小レ
ンズ径で、かつ軽量な負の屈折力の第2群を光軸上移動
させることによってフォーカシングを行い、その駆動装
置が低トルクで小型なものが利用できるようにしてい
る。又、第1群と第2群の合成の屈折力が正となるよう
にしている。そして第2群を通過した収斂光線を正の屈
折力の第31群で更に収斂させており、これにより第3
2群(画像変位補正群)のレンズ径の小型化を容易にし
ている。更に正の屈折力の第33群を配置することによ
り、一定のレンズ全系の焦点距離を保ちつつ負の屈折力
の第32群の屈折力を増大させて第32群の少ない偏心
移動により結像面上の大きな像位置の変位(以後、偏心
量と像位置変位の関係を像変位敏感度という。)を容易
にしている。
【0022】本実施形態では前述の如く各要素を設定す
ることによって望遠光学系を備えたビデオカメラやスチ
ルカメラ等の手持ち撮影時や不安定な三脚、一脚等に固
定しての撮影等に生じる画像ブレを良好に補正してい
る。
【0023】本実施例ではこのようにインナーフォーカ
ス及び撮影画像のブレの補正を行うと共に各レンズ群の
光学的諸定数を適切に設定している。これにより光学系
全体の小型化を図りつつ、撮影画像のブレの補正を良好
に行うと共に第32群の光軸と直交する方向の移動に伴
う収差、即ち偏心に伴う偏心コマ収差、偏心非点収差、
偏心像面湾曲等の偏心収差の発生を少なくし、又、物体
距離全般にわたり良好なる光学性能を得ている。
【0024】尚、本発明において更に防振の際の偏心収
差変動を少なくし、又物体距離全般にわたり良好なる光
学性能を得るには次の諸条件のうち少なくとも1つを満
足させるのが良い。
【0025】(ア-1) 前記第32群は両凸形状の空気レン
ズを有しており、該空気レンズと該第32群の焦点距離
を各々fair ,f32としたとき 0.6< fair /f32 <1.4 ‥‥‥(1) を満足することである。
【0026】条件式(1)は第32群中に適切な形状の
空気レンズを構成して基準状態(無像変位状態)と像変
位状態の双方において良好な画質を得る為のものであ
る。条件式(1)の数値範囲を超えると基準状態及び像
変位状態での画質のバランスを取ることが困難となって
くる。
【0027】(ア-2) 前記第32群は両凸形状の空気レン
ズを有しており、該空気レンズの物体側と像面側のレン
ズ面の曲率半径を各々Rair1,Rair2としたとき
【0028】
【数2】 を満足することである。
【0029】条件式(2)は空気レンズの物体側のレン
ズ面及び像面側のレンズ面の曲率半径を適切に設定して
更に良好なる光学性能を得る為のものである。条件式
(2)の範囲を超えると条件式(1)と同様に基準状態
及び像変位状態での画質のバランスを取るのが困難とな
ってくる。
【0030】(ア-3) 前記第i群の焦点距離をfi、全系
の焦点距離をf、前記第31群,第32群,第33群の
焦点距離を順にf31,f32,f33としたとき 0.3 < f1 /f <0.75 ‥‥‥(3) 0.2 <|f2 /f |<0.7 ‥‥‥(4) 0.1 < f /f3 <1.5 ‥‥‥(5) 0.12< f31/f <0.5 ‥‥‥(6) 0.05<|f32/f |<0.15 ‥‥‥(7) 0.08< f33/f <0.25 ‥‥‥(8) ことである。
【0031】尚、条件式(3)〜(8)は全て同時に満
足させる必要はなく、これらのうちから任意の数の条件
式を満足させても所定の効果が得られる。
【0032】次に前述の条件式(3)〜(8)の技術的
意味について説明する。条件式(3)は正の屈折力の第
1群の屈折力を適切に設定する為の条件である。条件式
(3)の上限値を越えて第1群の屈折力が小さくなりす
ぎるとテレフォト系の作用が弱くなってくるため、レン
ズ全長が長くなってきて良くない。
【0033】また、収斂作用が小さくなりすぎるため、
第2群に入射する光束が太くなってしまい、第2群のレ
ンズ径が大型化してしまう。又、一定の撮影画角を保つ
為には、第2群の屈折力が弱くなってくる為フォーカス
移動量が大きくなってくる。他方、下限値を越えると正
の屈折力が大きくなりすぎて高次の球面収差が発生して
これを他のレンズ群で補正することが困難になってく
る。
【0034】条件式(4)はフォーカス群である負の屈
折力の第2群の屈折力を適切に設定する為の条件であ
る。条件式(4)の上限値を越えると無限から一定有限
距離に対するフォーカス量が大きくなってしまい、レン
ズ系の小型化の妨げとなってしまう。又、正の屈折力の
第1群で発生する諸収差、特に球面収差を負の屈折力の
第2群で補正できなくなり、他方、下限値を越えると負
の屈折力の第2群で球面収差が補正過剰になってしまう
ため、結果として光学系全体で良好なる光学性能を維持
することが、困難となる。
【0035】条件式(5)は正の屈折力の第3群の屈折
力を適切に設定する為の条件である。条件式(5)の上
限値を越えると、バックフォーカスが長くなりすぎるた
め、光学系全体の小型化が困難となったり、第1群で発
生する正の歪曲収差の補正が困難となる。
【0036】他方、下限値を越えると、球面収差やコマ
フレアー等を補正するために第3群のレンズ枚数が増え
てしまい、結果として光学系全体の小型化が困難となっ
たり、光学系全体での透過率が悪化するので良くない。
【0037】条件式(6)〜(8)は第3群の各レンズ
群の屈折力を適切に設定して第32群を光軸と略垂直方
向に移動して結像位置の変位を行う際、大きな像変位敏
感度を得つつも、良好な像性能を確保する為のものであ
り、この条件式(6)〜(8)の数値範囲を外れるとそ
のバランスを保つことが困難となってくる。
【0038】(ア-4) 前記第2群は正レンズと負レンズを
有しており、該正レンズと負レンズの材質のアッベ数を
各々νp,νnとしたとき 7.5< νn−νp <30 ‥‥‥(9) を満足することである。
【0039】本発明において、第2群はフォーカス駆動
トルクの軽減の為のレンズ群の軽量化とフォーカスによ
る収差変動の低減の為に物体側より像面側に強い凸面を
向けた正レンズと像面側に強い凹面を向けた負レンズで
構成するのが良く、条件式(9)はこのときの正レンズ
と負レンズの材質のアッベ数を適切に設定してフォーカ
スにおける色収差変動を良好に補正する為のものであ
る。
【0040】尚、第2群のフォーカス移動量を低減する
為に第2群の屈折力を強くした場合は、複数の負レンズ
を用いても良い。
【0041】(ア-5) 前記第32群は物体側より順に両レ
ンズ面が凸面の正レンズと両レンズ面が凹面の2枚の負
レンズより成っていることである。これによって像ブレ
補正時の光学性能を良好に維持している。
【0042】(ア-6) 前記第32群は物体側より順に物体
側に凸面を向けたメニスカス状の負レンズ、物体側の凸
面を向けたメニスカス状の正レンズ、そして両レンズ面
が凹面の負レンズより成っていることである。これによ
って像ブレ補正時の光学性能を良好に維持している。
【0043】(ア-7) 前記第2群は正レンズと負レンズの
2つのレンズより成っていることである。これによって
フォーカスの際の色収差変動を良好に補正している。
【0044】(ア-8) 前記第33群は複数の正レンズを有
していることである。高い像変位敏感度の達成の為に
は、第33群はある程度強い正の屈折力を持たせるのが
良い。特に大口径なレンズ系を達成しようとするなら
ば、第33群は複数の正レンズを有すると良く、これに
より特に高次の球面収差補正に有効となる。そして更に
少なくとも1つの負レンズと正レンズを接合した正レン
ズや対面したレンズ面の曲率半径が近似した正,負レン
ズを含むようにすれば更なる色収差改善が期待できる。
【0045】(ア-9) 第31群は第1,2群により発生し
た残存収差を、より像面側のレンズ群にて補正を行い易
くする為少なくとも一枚以上の正レンズ及び負レンズを
有することが望ましい。又、第32群は複数の負レンズ
と一枚以上の正レンズを有することが望ましく、これに
より像変位時における色収差の変動を抑えることができ
る。
【0046】(ア-10)第1群は複数の正レンズと一枚以上
の負レンズで構成されるのが良く、高画質を得る為に
は、物体側より両レンズ面が凸面の正レンズ、物体側が
強い凸面の正レンズ、両凹レンズ、物体側が強い凸面で
ある正レンズを有するのが良い。更に好ましくは、これ
らのレンズの後ろに物体側に凸面を向けたメニスカス状
の負レンズを配置するのが良い。
【0047】(ア-11)レンズ面の保護及び温度変化による
レンズ膨脹、収縮に伴う結像位置変化防止のためレンズ
系の物体側に平面板ガラス又は透明部材又は弱い屈折力
を有したレンズ(保護部材)を配置するのが良い。
【0048】(ア-12)光彩絞り(開口絞り)は小絞り時に
使用画像範囲における周辺光束がケラレなければレンズ
系のどの位置に配置しても良いが、フォーカス駆動機構
と像変位レンズ群移動機構及び電気回路の基板実装等の
配置スペース効率を考えたとき、第2群と第3群間の空
気間中、または第3群内に配置するのが良い。
【0049】(ア-13)光学フィルターは結像面と最も像面
側のレンズ面間の空気間隔中に配置することがフィルタ
ー径の小型化とスペース効率上望ましい。
【0050】(ア-14)固定絞りを結像面と最も像面側のレ
ンズ面間の空気間隔中に配置するのが良い。これによれ
ば像変位時における周辺光量の非対称性を軽減すること
ができる。
【0051】(ア-15)尚、以上の各条件式(1)〜(9)
において更に好ましくは、数値範囲を次の如く設定する
のが良い。
【0052】 0.7< fair /f32 <1.2 ‥‥‥(1a)
【0053】
【数3】 0.4 < f1 /f <0.7 ‥‥‥(3a) 0.25<|f2 /f |<0.6 ‥‥‥(4a) 0.1 < f /f3 <1.2 ‥‥‥(5a) 0.15< f31/f <0.45 ‥‥‥(6a) 0.06<|f32/f |<0.14 ‥‥‥(7a) 0.11< f33/f <0.23 ‥‥‥(8a) 8.0 < νn−νp <27 ‥‥‥(9a) 次に本発明の数値実施例を示す。数値実施例においてR
iは物体側より順に第i番目のレンズ面の曲率半径、D
iは物体側より第i番目のレンズ厚及び空気間隔、Ni
とνiは各々物体側より順に第i番目のレンズのガラス
の屈折率とアッベ数である。数値実施例において最終の
2つのレンズ面はフェースプレートやフィルター等のガ
ラスブロックである。又前述の各条件式と数値実施例に
おける諸数値との関係を表−1に示す。
【0054】
【外1】
【0055】
【外2】
【0056】
【外3】
【0057】
【外4】
【0058】
【外5】
【0059】
【外6】
【0060】
【外7】
【0061】
【外8】
【0062】
【外9】
【0063】
【外10】
【0064】
【外11】
【0065】
【外12】
【0066】
【外13】
【0067】
【外14】
【0068】
【外15】
【0069】
【外16】
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、光学系の
一部のレンズ群を光軸と垂直な方向に偏心駆動させて撮
影画像の変位(ブレ)を補正する際、各レンズ要素を適
切に配置することによって各種の偏心収差を良好に補正
し、又十分に少ない偏心駆動量で十分に大きい変位補正
(ブレ補正)を実現することによって装置全体の小型化
を可能とし、又インナーフォーカス式を採用しつつ、無
限遠物体から近距離物体に至る広範囲の物体距離におい
て、フォーカスの際の収差変動を良好に補正した防振機
能を有したインナーフォーカス式の光学系を達成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値実施例1のレンズ断面図
【図2】本発明の数値実施例2のレンズ断面図
【図3】本発明の数値実施例3のレンズ断面図
【図4】本発明の数値実施例4のレンズ断面図
【図5】本発明の数値実施例5のレンズ断面図
【図6】本発明の数値実施例6のレンズ断面図
【図7】本発明の数値実施例7のレンズ断面図
【図8】本発明の数値実施例8のレンズ断面図
【図9】本発明の数値実施例9のレンズ断面図
【図10】本発明の数値実施例10のレンズ断面図
【図11】本発明の数値実施例11のレンズ断面図
【図12】本発明の数値実施例12のレンズ断面図
【図13】本発明の数値実施例13のレンズ断面図
【図14】本発明の数値実施例14のレンズ断面図
【図15】本発明の数値実施例15のレンズ断面図
【図16】本発明の数値実施例16のレンズ断面図
【図17】本発明の数値実施例1の基準状態(結像位置
不変位)の縦収差図
【図18】本発明の数値実施例1の基準状態(結像位置
不変位)の横収差図
【図19】本発明の数値実施例1において無限遠物体を
0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図20】本発明の数値実施例2の基準状態(結像位置
不変位)の縦収差図
【図21】本発明の数値実施例2の基準状態(結像位置
不変位)の横収差図
【図22】本発明の数値実施例2において無限遠物体を
0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図23】本発明の数値実施例3の基準状態(結像位置
不変位)の縦収差図
【図24】本発明の数値実施例3の基準状態(結像位置
不変位)の横収差図
【図25】本発明の数値実施例3において無限遠物体を
0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図26】本発明の数値実施例4の基準状態(結像位置
不変位)の縦収差図
【図27】本発明の数値実施例4の基準状態(結像位置
不変位)の横収差図
【図28】本発明の数値実施例4において無限遠物体を
0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図29】本発明の数値実施例5の基準状態(結像位置
不変位)の縦収差図
【図30】本発明の数値実施例5の基準状態(結像位置
不変位)の横収差図
【図31】本発明の数値実施例5において無限遠物体を
0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図32】本発明の数値実施例6の基準状態(結像位置
不変位)の縦収差図
【図33】本発明の数値実施例6の基準状態(結像位置
不変位)の横収差図
【図34】本発明の数値実施例6において無限遠物体を
0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図35】本発明の数値実施例7の基準状態(結像位置
不変位)の縦収差図
【図36】本発明の数値実施例7の基準状態(結像位置
不変位)の横収差図
【図37】本発明の数値実施例7において無限遠物体を
0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図38】本発明の数値実施例8の基準状態(結像位置
不変位)の縦収差図
【図39】本発明の数値実施例8の基準状態(結像位置
不変位)の横収差図
【図40】本発明の数値実施例8において無限遠物体を
0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図41】本発明の数値実施例9の基準状態(結像位置
不変位)の縦収差図
【図42】本発明の数値実施例9の基準状態(結像位置
不変位)の横収差図
【図43】本発明の数値実施例9において無限遠物体を
0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図44】本発明の数値実施例10の基準状態(結像位
置不変位)の縦収差図
【図45】本発明の数値実施例10の基準状態(結像位
置不変位)の横収差図
【図46】本発明の数値実施例10において無限遠物体
を0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの
横収差図
【図47】本発明の数値実施例11の基準状態(結像位
置不変位)の縦収差図
【図48】本発明の数値実施例11の基準状態(結像位
置不変位)の横収差図
【図49】本発明の数値実施例11において無限遠物体
を0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの
横収差図
【図50】本発明の数値実施例12の基準状態(結像位
置不変位)の縦収差図
【図51】本発明の数値実施例12の基準状態(結像位
置不変位)の横収差図
【図52】本発明の数値実施例12において無限遠物体
を0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの
横収差図
【図53】本発明の数値実施例13の基準状態(結像位
置不変位)の縦収差図
【図54】本発明の数値実施例13の基準状態(結像位
置不変位)の横収差図
【図55】本発明の数値実施例13において無限遠物体
を0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの
横収差図
【図56】本発明の数値実施例14の基準状態(結像位
置不変位)の縦収差図
【図57】本発明の数値実施例14の基準状態(結像位
置不変位)の横収差図
【図58】本発明の数値実施例14において無限遠物体
を0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの
横収差図
【図59】本発明の数値実施例15の基準状態(結像位
置不変位)の縦収差図
【図60】本発明の数値実施例15の基準状態(結像位
置不変位)の横収差図
【図61】本発明の数値実施例15において無限遠物体
を0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの
横収差図
【図62】本発明の数値実施例16の基準状態(結像位
置不変位)の縦収差図
【図63】本発明の数値実施例16の基準状態(結像位
置不変位)の横収差図
【図64】本発明の数値実施例16において無限遠物体
を0.3°の画角に相当する像位置変位を行ったときの
横収差図
【符号の説明】
L1 第1群 L2 第2群 L3 第3群 L31 第31群 L32 第32群 L33 第33群 SP 開口絞り IP 像面 ΔS サジタル像面 ΔM メリディオナル像面 d d線 g g線

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に正の屈折力の第1群,負
    の屈折力の第2群,そして正の屈折力の第3群の3つの
    レンズ群を有し、該第3群は正の屈折力の第31群、負
    の屈折力の第32群、そして正の屈折力の第33群の3
    つのレンズ群を有しており、該第1群と第2群の合成の
    屈折力は正であり、該第2群を光軸上移動させてフォー
    カスを行い、該第32群を光軸と直交する方向に移動さ
    せて撮影画像の結像位置を変位させていることを特徴と
    する防振機能を有したインナーフォーカス式の光学系。
  2. 【請求項2】 前記第32群は両凸形状の空気レンズを
    有しており、該空気レンズと該第32群の焦点距離を各
    々fair ,f32としたとき 0.6< fair /f32 <1.4 を満足することを特徴とする請求項1のインナーフォー
    カス式の光学系。
  3. 【請求項3】 前記第32群は両凸形状の空気レンズを
    有しており、該空気レンズの物体側と像面側のレンズ面
    の曲率半径を各々Rair1,Rair2としたとき 【数1】 を満足することを特徴とする請求項1又は2のインナー
    フォーカス式の光学系。
  4. 【請求項4】 前記第i群の焦点距離をfi、全系の焦
    点距離をf、前記第31群,第32群,第33群の焦点
    距離を順にf31,f32,f33としたとき 0.3 < f1 /f <0.75 0.2 <|f2 /f |<0.7 0.1 < f /f3 <1.5 0.12< f31/f <0.5 0.05<|f32/f |<0.15 0.08< f33/f <0.25 を満足することを特徴とする請求項1,2又は3の防振
    機能を有したインナーフォーカス式の光学系。
  5. 【請求項5】 前記第2群は正レンズと負レンズを有し
    ており、該正レンズと負レンズの材質のアッベ数を各々
    νp,νnとしたとき 7.5< νn−νp <30 を満足することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項
    記載のインナーフォーカス式の光学系。
  6. 【請求項6】 前記第32群は物体側より順に両レンズ
    面が凸面の正レンズと両レンズ面が凹面の2枚の負レン
    ズより成っていることを特徴とする請求項1〜5の何れ
    か1項記載のインナーフォーカス式の光学系。
  7. 【請求項7】 前記第32群は物体側より順に物体側に
    凸面を向けたメニスカス状の負レンズ、物体側の凸面を
    向けたメニスカス状の正レンズ、そして両レンズ面が凹
    面の負レンズより成っていることを特徴とする請求項1
    〜5の何れか1項記載のインナーフォーカス式の光学
    系。
  8. 【請求項8】 前記第2群は正レンズと負レンズの2つ
    のレンズより成っていることを特徴とする請求項1〜5
    の何れか1項記載のインナーフォーカス式の光学系。
  9. 【請求項9】 前記第33群は複数の正レンズを有して
    いることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載の
    インナーフォーカス式の光学系。
  10. 【請求項10】 前記撮影画像の結像位置の変位は前記
    光学系が振動したときに生じる撮影画像のブレを補正す
    るものであることを特徴とする請求項1から9の何れか
    1項の防振機能を有したインナーフォーカス式の光学
    系。
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