JP4272725B2 - 光学系 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフィルム用カメラやビデオカメラ、そしてビデオスチルカメラ等に好適な長焦点距離のインナーフォーカス式を利用した光学系に関し、特にフォーカスの際の収差変動を良好に補正し、物体距離全般にわたり良好なる光学性能を有した光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より長焦点距離の光学系に好適なレンズタイプとして、物体側から順に正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群を有する光学系、所謂テレフォトタイプが知られている。このレンズタイプは、特に球面収差の除去や、明るいFナンバーの確保に有利である。
【0003】
本出願人は、例えば特開平5−27163号公報、特開平5−27164号公報、特開平6−242371号公報、特開平9−159911号公報、特開平9−203859号公報等においてテレフォトタイプを用いた光学系を提案している。
【0004】
又、多くの撮影レンズ(光学系)におけるフォーカスは撮影レンズ全体を移動させたり、若しくは撮影レンズの一部を移動させたりして行っている。このうち撮影レンズが長焦点距離を有する望遠レンズの場合は撮影レンズが大型となり、又、高重量となるため、撮影レンズ全体を移動させてフォーカスを行うのが機構的に困難である。
【0005】
このため、望遠レンズでは一部のレンズ群を移動させてフォーカスを行っているものが多い。このうち撮影レンズの前方レンズ群以外の比較的小型でしかも軽量のレンズ系中の中央部分の一部のレンズ群を移動させてフォーカスを行ったインナーフォーカス式を用いているものが種々と提案されている。
【0006】
例えば、特開昭55−147606号公報では焦点距離300mm、Fナンバー2.8のインナーフォーカス式の望遠レンズを、特開昭59−65820号公報や特開昭59−65821号公報では焦点距離135mm、Fナンバー2.8程度のインナーフォーカス式の望遠レンズを提案している。
【0007】
これらで提案されているインナーフォーカス式の望遠レンズでは何れも物体側より順に正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、そして正の屈折力の第3群の3つのレンズ群を有し、第2群を光軸上移動させてフォーカスを行っている。
【0008】
又、一般に長い焦点距離の撮影系(光学系)を使用する際には、撮影系の振動を抑制することが困難となる。撮影系が振動によって傾くと、撮影画像はその傾き角と撮影系の焦点距離に応じた変位を発生する。このため静止画撮影装置においては、画質の劣化を防止するために撮影時間を十分に短くしなければならないという問題があり、又、動画撮影装置においては、構図の設定を維持することが困難となるという問題がある。そのためこのような撮影の際には、撮影系が振動によって傾いた際にも撮影画像の変位、所謂撮影画像のブレが発生しないように補正することが必要となる。
【0009】
従来より撮影画像のブレを補正する方法として、例えばビデオカメラ等では撮像素子の有効面積を必要画面範囲より多く持たせ、電気的に像ブレを補正する電気的な補正方法が多く採用されている。
【0010】
特開昭61−223819号公報では最も被写体側に屈折型可変頂角プリズムを配置した撮影系において、撮影系の振動に対応させて該屈折型可変頂角プリズムの頂角を変化させて画像を偏向させて画像の安定化を図っている。
【0011】
又、光学系中の一部のレンズ群(移動レンズ群)を光軸と直交する方向に移動させて撮影画像のブレを補正するものが、例えば特開昭50−80147号公報や、特開昭56−223819号公報や、特開平7−270724号公報、そして特開平8−201691号公報等で提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
光学系を大口径化(明るいFナンバーにすること)すると、前玉径はそれにともなって大型化する。周知の通り光学系のFナンバーは、
Fno=f/D
ただし、Fno:Fナンバー
f :光学系の焦点距離
D :光軸上無限遠から入射する光線の有効光束の直径
であるので、望遠レンズ(fが大きいレンズ)では、直径Dも比例して大きくなり、前玉径の大型化にともなう光学系の重量増大が問題視されていた。特に35mmフィルム用の写真用カメラのf=400mm(半画角ω=3.1°)を越えるような、所謂超望遠レンズ等の場合、この問題は深刻であり、三脚等のレンズ固定装置が使用できないような場所での手持ち撮影の際、撮影者の大きな負担になっており、手ブレの原因や長時間撮影の妨げとなっていた。
【0013】
画像のブレを補正する方法として、光学系の一部の移動レンズ群を偏心させることにより画像位置の変位を行い、ブレの補正を行わせる方法は、移動レンズ群を適切に選択、配置することにより、装置を小型にすることができる。
【0014】
しかしながらこの方法は移動レンズ群が小型軽量、かつ少ない移動量にて大きな像位置の変位作用を偏心収差を補正して画質の劣化を極力防止しつつ行う必要があり、一般に、それらのバランスを十分に満たすのが大変難しいという問題点があった。
【0015】
一方、インナーフォーカス式はフォーカス用のレンズ群が小型軽量であるため、操作性が容易で、しかも高速操作が可能となり、又無限遠物体と至近物体にフォーカスしたときのレンズ系全体の重心位置の変化が少なく、ホールディングしやすい等の利点がある。
【0016】
この反面、Fナンバーの明るい望遠レンズにおいてインナーフォーカス式を採用すると、フォーカスの際の収差変動が大きくなり、このときの収差変動を良好に補正するのが難しく、光学性能を低下させる原因となっている。
【0017】
本発明は、無限遠物体から近距離物体に至る広範囲の物体距離においてフォーカスの際の収差変動を良好に補正した高い光学性能を有した光学系の提供を目的とする。
【0018】
本発明の更なる目的は、光学系の一部のレンズ群を光軸と垂直な方向に偏心駆動させて撮影画像の変位(ブレ)を補正する際、各レンズ要素を適切に配置することによって各種の偏心収差を良好に補正し、又、インナーフォーカス式を採用しつつ、無限遠物体から近距離物体に至る広範囲の物体距離において、フォーカスの際の収差変動を良好に補正した防振機能を有した光学系の提供にある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学系は、物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群の2つのレンズ群を有し、該第2群を光軸上移動させてフォーカスを行う光学系において、該第1群は1番目と2番目に広いレンズ間隔を境に正の屈折力の第1a群、負の屈折力の第1b群、そして正の屈折力の第1c群より成り、
該第1a群は1つの正のレンズ1apより成り、該第1b群は正のレンズ1bpと負のレンズ1bnより成り
全系の焦点距離をF、該第1a群と該第1b群と第1c群の焦点距離を順にF1a、F1b、F1c、該第1a群と第1b群との間隔をD1ab、該レンズ1apの材質の屈折率とアッベ数を各々N1ap、ν1ap、該レンズ1bpの材質の屈折率とアッベ数を各々N1bp、ν1bpとしたとき、
0.4<F1a/F<1.1
0.035<D1ab/F<0.15
1.2<|F1b/F|<2.5
0.4<F1c/F<1.2
70<ν1ap
1.43<N1ap
70<ν1bp
1.43<N1bp
を満足することを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1〜図4は本発明の後述する数値実施例1〜4のレンズ断面図である。図5〜図8は本発明の数値実施例1〜4の収差図である。図中、L1は正の屈折力の第1群、L2は負の屈折力の第2群、L3は正の屈折力の第3群である。第1群L1は1番目と2番目に広いレンズ間隔を境に正の屈折力の第1a群L1a、負の屈折力の第1b群L1b、正の屈折力の第1c群L1cより成っている。
【0021】
第3群L3は正の屈折力の第3a群L3a、負の屈折力の第3b群L3b、そして正の屈折力の第3c群L3cの3つのレンズ群を有している。SPは開口絞り、FLは光学フィルター、IPは像面、FCはフレアーカット絞り、HGは保護ガラスである。
【0022】
本実施形態では、第2群L2を矢印の如く像面側へ移動させることにより無限遠物体から至近物体へのフォーカスを行っている。本実施形態では光束の入射高が高く、比較的収差補正が容易な第1群を前述の如く3つのレンズ群より構成している。そして条件式(1),(2)の如く各要素を設定し、これにより画面全体及び物体距離全般に渡りフォーカスの際の収差変動の少ない高い光学性能を有した光学系を達成している。
【0023】
又、光学系が振動したときの撮影画像のブレの補正(振動補償)は第3b群L3bを可動レンズ群(画像変位補正群)とし、矢印LTの如く光軸と直交する方向に移動させて行っている。
【0024】
本発明に係る光学系は第1群に対し、小レンズ径でかつ軽量な負の屈折力の第2群を光軸上移動させることによってフォーカシングを行い、その駆動装置が低トルクで小型なものが利用できるようにしている。又、第1群と第2群の合成の屈折力が正となるようにしている。そして第2群を通過した収斂光線を正の屈折力の第3a群でさらに収斂させており、これにより第3b群(画像変位補正群)のレンズ径の小型化を容易にしている。さらに正の屈折力の第3c群を配置することにより、一定のレンズ全系の焦点距離を保ちつつ負の屈折力の第3b群の屈折力を増大させて第3b群の少ない偏心移動により結像面上の大きな像位置の変位を容易にしている。
【0025】
大口径の望遠レンズの重量増大は、前玉つまりは第1群の大型化によるところが大きい。従って、第1群を軽量化すれば、光学系全体の軽量化に大きな効果をあげることができる。前記したFナンバーの式からも明らかなように、光学系の最も物体側のレンズの有効径の小型化は難しいため、第1群の軽量化は最も物体側のレンズ以外のレンズの適切な配置によって行うのが良い。
【0026】
そこで本発明では、第1群を前述の如く3つのレンズ群より構成している。即ち、物体側に正の屈折力の第1a群を配置することにより、第1a群から射出する光束を収斂させ、かつ第1b群を適切に配置することで、前記第1a群より像側に配置されたレンズ群の軽量化を図っている。又、第1b群を負の屈折力のレンズ群とすることで、第1a群で発生した球面収差、軸上色収差を低減させており、第1b群の像面側に配置した第1c群を正の屈折力のレンズ群とすることで、第1群に必要な正の屈折力を補っている。
【0027】
さらに、本発明は前述した条件式(1),(2)を満足させることで前記効果を高めている。
【0028】
条件式(1)は第1a群の屈折力を適切に設定する条件である。上限を超えると第1a群の屈折力が弱くなりすぎるため、第1a群から射出する光束の収斂が不十分と成り、第1a群より像面側に配置されたレンズ群の軽量化が困難となる。逆に下限を超えると、第1a群で発生する球面収差が大きくなりすぎ補正が困難となる。
【0029】
条件式(2)は第1a群と第1b群の空気間隔を適切に設定する条件である。上限を超えると第1b群へ入射する光束が収斂しすぎるため、第1a群で発生した球面収差を第1b群で低減させることが困難となる。逆に下限を超えると、第1b群へ入射する光束の収斂が不十分となり、軽量化が困難となる。
【0030】
尚、本発明において、望ましくは前述の条件式(1),(2)の数値範囲を以下の範囲にすると良い。
【0031】
0.5 <F1a /F<0.9 ・・・(1a)
0.05<D1ab/F<0.11・・・(2a)
【0033】
前述したように、第1群の最も物体側のレンズ群だけはレンズ径の小型化が難しい。そこで本発明では、第1a群を単一のレンズで構成することによって、第1群を軽量化している。さらに、第1b群を物体側から順に正のレンズ1bp,負のレンズ1bnで構成することによって、第1b群の主点位置を物体側にシフトさせて第1a群と第1b群との間隔を無理なく確保している。
【0034】
条件式(3)は第1b群の屈折力を適切に設定する条件である。条件式(3)を満足すれば、第1a群で発生する球面収差の低減と、第1群全系の正の屈折力の確保の両立がさらに容易となる。
【0035】
条件式(4)は第1c群の屈折力を適切に設定する条件である。条件式(4)を満足すれば、第1群全系の正の屈折力の確保と、第1a群から射出する光束の収斂作用の両立が容易となる。
【0036】
条件式(5)は第1a群の正のレンズ1apの材質のアッベ数を規定する条件である。条件式(5)を満足すれば、光学系全系における負の軸上色収差の補正が容易となる。
【0037】
条件式(6)は第1a群の正のレンズ1apの材質の屈折率を規定する条件である。条件式(6)を満足すれば、光学系全系における球面収差の補正が容易となる。
【0038】
条件式(7)は第1b群の正のレンズ1bpの材質のアッベ数を規定する条件である。条件式(7)を満足すれば、光学系全系における負の軸上色収差の補正が容易となる。
【0039】
条件式(8)は第1b群の正のレンズ1bpの材質の屈折率を規定する条件である。条件式(8)を満足すれば、光学系全系における球面収差の補正が容易となる。
【0040】
尚、本発明において望ましくは条件式()〜(8)の数値範囲を以下の範囲にすると良い。
【0041】
0.55<F1c/F<1.0 ・・・(4a)
80<ν1ap ・・・(5a)
1.49<N1ap ・・・(6a)
80<ν1bp ・・・(7a)
1.49<N1bp ・・・(8a)
本発明の目的とする光学系は以上の如く構成することにより達成されるが、さらに、光学性質を良好にするには次の ( -2) ( -10) に示した諸条件のうち少なくとも1つを満足させるのが良い。
(ア-2) 前記第1c群は正のレンズ1cpと物体側に凸面を向けたメニスカス状の負のレンズ1cnより成っていることである。
【0042】
第1c群は正の屈折力を有しているので正のレンズが必要であるが、さらに負のレンズを配置することで、第1群全系の球面収差補正を容易としており、且つ負のレンズを物体側に凸面を向けたメニスカス状の負のレンズとすることで、コマ収差の補正も容易にしている。
【0043】
(ア-3) 前記第2群は正のレンズと負のレンズとを接合した接合レンズを有しており、該第2群の焦点距離をF2としたとき、
0.2<|F2/F|<0.6・・・(9)
を満足することである。
【0044】
一般に望遠レンズは、光学系全系の屈折力が緩くしかも大型であるため、全体繰り出しによるフォーカシングが困難である。このため、光学系の一部分でフォーカスする所謂インナーフォーカスやリアーフォーカスが採用されている。本発明の光学系において、第2群は第1群で収斂された光束が入射するため比較的レンズ径が小であることから、フォーカシングのためのメカ機構が簡易としやすい。さらに、第2群を正のレンズと負のレンズで構成される1枚の接合レンズとすることで、フォーカシングに伴う軸上色収差の変動の除去と、前述したフォーカシングのためのメカ機構の更なる簡易化を達成している。
【0045】
条件式(9)は第2群の屈折力を適切に設定する条件である。上限を超えると、第2群でフォーカシングするときの移動量が大となりすぎ、光学系全系の大型化や、フォーカシングのためメカ機構が複雑化を引き起こしやすくなる。下限を超えると、フォーカシングに伴う軸上色収差変動の除去が困難となる。
【0046】
尚、本発明において望ましくは条件式(9)の数値範囲を以下の範囲にすると良い。
【0047】
0.3<|F2/F|<0.45・・・(9a)
(ア-4) 前記インナーフォーカス式の光学系は前記第2群の像面側に正の屈折力の第3群を有しており、該第3群は物体側より順に正の屈折力の第3a群、負の屈折力の第3b群、そして正の屈折力の第3c群の3つのレンズ群より成り、該第3b群を光軸と垂直方向に移動させて、結像位置を変位させており該第3a群,第3b群,第3c群の焦点距離を順にF3a,F3b,F3cとしたとき、
0.15< F3a/F <0.5 ・・・(10)
0.05<|F3b/F|<0.15・・・(11)
0.08< F3c/F <0.2 ・・・(12)
を満足することである。
【0048】
条件式(10),(11),(12)は第3b群を光軸と略垂直方向に移動して結像の像変位を行う際、大きな像変位敏感度を得つつも良好な像性能を確保するためのものであり、この数値範囲をはずれるとそのバランスを保つことが困難となってくる。
【0049】
尚、本発明において望ましくは条件式(10)〜(12)の数値範囲を以下のの範囲とすると良い。
【0050】
0.2 < F3a/F <0.45・・・(10a)
0.06<|F3b/F|<0.13・・・(11a)
0.1 < F3c/F <0.18・・・(12a)
(ア-5) 前記第3b群は複数の負のレンズと1つの正のレンズを有し、前記第3c群は複数の正のレンズを有していることである。
【0051】
第3b群が複数の負レンズと1枚以上の正レンズを有することにより像変位時における色収差と諸収差の変動を抑えることが可能となり、又、高い像変位敏感度達成のためには、第3c群はある程度強い正の屈折力を持たせる必要がある。特に、本発明のような大口径の望遠レンズ系を達成しようとするならば、第3c群は複数の正レンズを有すると良く、特に高次の球面収差補正に有効となる。
【0052】
(ア-6) 前記結像位置の変化は画像のブレを補正することを目的としたものであることである。
【0053】
本発明の光学系における像変位作用は望遠型の光学系を備えたビデオカメラやスチルカメラ等の手持ち撮影時や不安定な三脚、一脚等に固定しての撮影等に生じる画像ブレを補正することに対し、特に有効となるものである。
【0054】
(ア-7) レンズ面保護及び温度変化によるレンズ膨張、収縮に伴う結像位置変化防止のためレンズ系の物体側に平面板ガラス又は透明部材又は弱い屈折力を有したレンズを配置することである。
【0055】
(ア-8) 本発明において、光彩絞りは小絞り時に使用画像範囲における周辺光束がケラレなければレンズ系のどの位置に配置しも良いが、フォーカス駆動機構と像変位レンズ群移動機構及び電気回路の基板実装等の配置スペース効率を考えたとき、第2群から第3群間の空気間中、又は第3郡内に配置すると良い。
【0056】
(ア-9) 光学フィルターは結像面と最も像面側のレンズ面間の空気間隔中に配置することがフィルター径の小型化とスペース効率上望ましい。
【0057】
(ア-10)固定絞りを結像面と最も像面側のレンズ面間の空気間隔中に配置することで像変位時における周辺光量の非対称性を軽減できる。
【0058】
次に本発明の数値実施例を示す。数値実施例においてRiは物体側より順に第i番目のレンズ面の曲率半径、Diは物体側より順に第i番目のレンズ厚及び空気間隔、Niとνiは各々物体側より順に第i番目のレンズのガラスの屈折率とアッベ数である。又、表−1に前述の条件式と数値実施例との関係を示す。
【0059】
【外1】
Figure 0004272725
【0060】
【外2】
Figure 0004272725
【0061】
【外3】
Figure 0004272725
【0062】
【外4】
Figure 0004272725
【0063】
【表1】
Figure 0004272725
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば以上のように各要素を設定することにより、無限遠物体から近距離物体に至る広範囲の物体距離においてフォーカスの際の収差変動を良好に補正した高い光学性能を有した光学系を達成することができる。
【0065】
又、光学系の一部のレンズ群を光軸と垂直な方向に偏心駆動させて撮影画像の変位(ブレ)を補正する際、各レンズ要素を適切に配置することによって各種の偏心収差を良好に補正し、又、インナーフォーカス式を採用しつつ、無限遠物体から近距離物体に至る広範囲の物体距離において、フォーカスの際の収差変動を良好に補正した防振機能を有した光学系を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の数値実施例1のレンズ断面図
【図2】 本発明の数値実施例2のレンズ断面図
【図3】 本発明の数値実施例3のレンズ断面図
【図4】 本発明の数値実施例4のレンズ断面図
【図5】 本発明の数値実施例1の諸収差図
【図6】 本発明の数値実施例2の諸収差図
【図7】 本発明の数値実施例3の諸収差図
【図8】 本発明の数値実施例4の諸収差図
【符号の説明】
L1 第1群
L2 第2群
L3 第3群
L1a 第1a群
L1b 第1b群
L1c 第1c群
L3a 第3a群
L3b 第3b群
L3c 第3c群
SP 絞り
FC フレアー絞り
HG 保護ガラス
ΔS サジタル像面
ΔM メリディオナル像面
d d線
g g線
s.c 正弦条件

Claims (7)

  1. 物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群の2つのレンズ群を有し、該第2群を光軸上移動させてフォーカスを行う光学系において、該第1群は1番目と2番目に広いレンズ間隔を境に正の屈折力の第1a群、負の屈折力の第1b群、そして正の屈折力の第1c群より成り、
    該第1a群は1つの正のレンズ1apより成り、該第1b群は正のレンズ1bpと負のレンズ1bnより成り
    全系の焦点距離をF、該第1a群と該第1b群と第1c群の焦点距離を順にF1a、F1b、F1c、該第1a群と第1b群との間隔をD1ab、該レンズ1apの材質の屈折率とアッベ数を各々N1ap、ν1ap、該レンズ1bpの材質の屈折率とアッベ数を各々N1bp、ν1bpとしたとき、
    0.4<F1a/F<1.1
    0.035<D1ab/F<0.15
    1.2<|F1b/F|<2.5
    0.4<F1c/F<1.2
    70<ν1ap
    1.43<N1ap
    70<ν1bp
    1.43<N1bp
    を満足することを特徴とする光学系。
  2. 前記第1c群は正のレンズ1cpと物体側に凸面を向けたメニスカス状の負のレンズ1cnより成っていることを特徴とする請求項の光学系。
  3. 前記第2群は正のレンズと負のレンズとを接合した接合レンズを有しており、該第2群の焦点距離をF2としたとき、
    0.2<|F2/F|<0.6
    を満足することを特徴とする請求項又はの光学系。
  4. 前記光学系は前記第2群の像面側に正の屈折力の第3群を有しており、該第3群は物体側より順に正の屈折力の第3a群、負の屈折力の第3b群、そして正の屈折力の第3c群の3つのレンズ群より成り、該第3b群を光軸と垂直方向に移動させて、結像位置を変位させており該第3a群,第3b群,第3c群の焦点距離を順にF3a,F3b,F3cとしたとき、
    0.15< F3a/F <0.5
    0.05<|F3b/F|<0.15
    0.08< F3c/F <0.2
    を満足することを特徴とする請求項1,2又は3の光学系。
  5. 前記第3b群は複数の負のレンズと1つの正のレンズを有し、前記第3c群は複数の正のレンズを有していることを特徴とする請求項の光学系。
  6. 前記結像位置の変化は画像のブレを補正することを目的としたものであることを特徴とする請求項又はの光学系。
  7. 請求項1乃至記載の光学系を有することを特徴とする光学装置。
JP27661898A 1997-10-16 1998-09-11 光学系 Expired - Fee Related JP4272725B2 (ja)

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