JPH1111541A - 電子レンジ用紙カップ - Google Patents
電子レンジ用紙カップInfo
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Abstract
どの内容物を入れ、電子レンジで加熱調理した時に、焦
げを発生させることのない電子レンジ用紙カップを提供
することを目的とする。 【構成】胴部材と底部材とからなる紙カップであって、
前記胴部材下端部を内側に屈曲し、前記底部材外周辺部
と接合し、形成されていることを特徴とする電子レンジ
用紙カップである。また、前記底部材が外周辺部を外面
に折り込んだ形状であることを特徴とし、前記底部材が
前記紙カップの内面方向に凸型形状であることを特徴と
する。さらに、前記胴部材の外周に段加工紙を巻き付け
たこと、前記胴部材の外周に発泡加工紙を巻き付けたこ
とを特徴とする。
Description
する紙カップに関するものである。
用、即席食品用などに紙カップが広く使用されている。
また、一般的ではないものの、飲料や惣菜などの入った
紙カップを直接電子レンジを利用し、加熱調理すること
も行なわれている。
状の紙カップに内容物を入れて電子レンジで加熱調理し
た場合、紙カップの底の糸じりの部分に焦げを生じる場
合があるという問題がある。その原因は、つぎのように
考えられる。紙の材料のパルプのセルロースは基本的に
は電子レンジのマイクロ波を吸収する。従って、紙の重
なる部分では、紙厚が増し発熱量が増す。一方、表面積
は変わらないため熱の放出量が同じで、発生した熱を蓄
積することになり、温度が上昇し、焦げを発生させる原
因となっている。ただし、内容物がある場合には、焦げ
が発生しにくくなる。それは、紙に発生し蓄積された熱
が内容物に奪われるためと考えられる。つまり、通常の
紙カップでは、図1に示すように、胴部材1と底部材2
の接合部位として糸じり部4を持つ構造であるため、こ
の糸じり部4は、内容物に触れることななく、畜熱され
やすく、そのために焦げが生じやすい。
品などの内容物を入れ、電子レンジで加熱調理した時
に、焦げを発生させることのない電子レンジ用紙カップ
を提供する。
すべく検討した結果、本発明の電子レンジ用紙カップ
は、胴部材と底部材とからなる紙カップであって、前記
胴部材下端部を内側に屈曲し、前記底部材外周辺部と接
合し、形成されていることを特徴とする電子レンジ用紙
カップである。また、前記底部材が外周辺部を外面に折
り込んだ形状であることを特徴とし、前記底部材が前記
紙カップの内面方向に凸型形状であることを特徴とす
る。さらに、前記胴部材の外周に段加工紙を巻き付けた
こと、前記胴部材の外周に発泡加工紙を巻き付けたこと
を特徴とする。
即席食品などの内容物を入れ、電子レンジで加熱調理し
た時に、焦げを発生させることのない電子レンジ用紙カ
ップを得ることができる。
発明について、さらに詳しく説明する。図2は、本発明
による電子レンジ用紙カップの一実施例を示している。
電子レンジ用紙カップAは、胴部材1と底部材2とから
なっている。
底部材2の外周辺部を下方へ屈曲し、その屈曲部5を挟
んで胴部材1の下端部を内側に折り込み、加熱圧着して
接合して形成されている。この底部材2の屈曲部5を挟
んで折り込んだ部分を糸じり部4と称し、底部を上げ底
にしている。この糸じり部4の一部が、電子レンジ内で
畜熱し、焦げを生じる。
部を設けずに、図2に示すように、胴部材1の下端部を
内側に屈曲させ、その胴部材1の屈曲部6と底部材2の
外周辺部の外面とで接着接合して形成されている。底部
材2は、図2のような外周辺部が屈曲していない平らな
形状の電子レンジ用紙カップAと、図3のような外周辺
部が外側に折り返された折り返し部7を有する形状の電
子レンジ用紙カップBとがある。後者の形状では、底部
材2の紙の端面がでない構造のため、底部材2への内容
物のしみ込みがないという利点がある。
部を安定させるために、図4に示すように、底部材2を
内面方向に絞り変形させ、凸型形状の電子レンジ用紙カ
ップCもある。
部ブランク8と底部ブランク9とが、紙カップ成型機で
成型され、紙カップは作製される。一般的に、胴部ブラ
ンク8は、あらかじめ前工程で打ち抜かれたものを使用
し、底部ブランク9は、紙カップ成型機上で打ち抜かれ
る。
使用して紙カップを作製する工程を図6でもって簡単に
説明すると、まず、胴部ブランク8を筒状に貼り合わせ
るために、胴部ブランク8の貼り合わせ部を熱風で予熱
し、表面の樹脂を溶融させる。つぎに、図6−aに示す
ように、胴部ブランク8を胴巻き型(マンドレル)10
に巻き付け、圧着し、筒状の胴部材1に貼り合わせる。
つづいて、図6−bに示すように、胴部材1の中に底部
ブランク9を嵌め込み、同時に、胴部材1および底部ブ
ランク9の接着部分の樹脂を熱風で予熱する。そして、
図6−cに示すように、胴部材1の下端を内側にカー
ル、屈曲させ、図6−dに示すように、上部からプレス
で圧着し、底の部分が形成される。さらに、胴部材1の
上端を外側にカールし、トップカール部3を形成し、電
子レンジ用紙カップを完成する。
使用する材料の構成は、紙を主強度材とし、最内層に熱
可塑性樹脂を有することを基本としている。例えば、紙
層/ポリエチレン樹脂層、ポリエチレン樹脂層/紙層/
ポリエチレン樹脂層、発泡ポリエチレン樹脂層/紙層/
ポリエチレン樹脂層、ポリプロピレン樹脂層/紙層/ポ
リプロピレン樹脂層などが挙げられる。
適性の良いカップ原紙を使用することが好ましい。坪量
は、とくに限定されないが、紙カップ成形適性上、15
0〜300g/m2 の範囲がより好ましい。
の保護、特に液状の物質を入れても洩れない機能、ま
た、熱シールにより胴部の貼り合わせ、そして胴部と底
部の接着を可能にする機能を持っている必要がある。具
体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、エチレン・酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
厚さとしては、15〜60μmの範囲が好ましい。これ
らの熱可塑性樹脂は、押し出し加工あるいはラミネート
加工によって、最内層に形成される。
プを電子レンジで使用した時、内容物が加熱されている
ため直接手で持ちにくく、より断熱性の優れた電子レン
ジ用紙カップが必要となる。従って、断熱性のある電子
レンジ用紙カップとして、上述の電子レンジ用紙カップ
の胴部の外周の断熱性のある材料を巻き込んだ形態の電
子レンジ用紙カップをさらに見出した。
用紙カップDは、上述の電子レンジ用紙カップA、B、
あるいはCの紙カップ本体11の胴部外周に外周壁12
として段加工を施した段加工紙を巻き込み、胴部と接着
固定した形態である。この段加工紙には、坪量が50〜
200g/m2 の範囲のクラフト紙あるいはコートクラ
フト紙を使用する。このコートクラフト紙は、表面にク
レー層がコートされている紙である。つまり、ベースの
晒クラフト紙の表面に印刷適性などの性質を持たせたク
レー層がコートされている。
用紙カップEは、上述の電子レンジ用紙カップA、B、
あるいはCの紙カップ本体11の胴部外周に外周壁12
として発泡加工を施した発泡加工紙を巻き込み、胴部と
接着固定した形態である。この発泡加工紙は、構成が発
泡する熱可塑性樹脂層/紙層/熱可塑性樹脂層が基本と
なっている。具体的には、発泡する低密度ポリエチレン
樹脂層/コート紙/低密度ポリエチレン樹脂と高密度ポ
リエチレン樹脂との混合樹脂層の構成の積層体などが使
用される。実際に、紙カップ本体に巻き込む場合には、
発泡した樹脂層を表面にしても良く、あるいは発泡しな
い樹脂層を表面にしてもよい。
インスタントラーメンなどの温める即席食品用の容器、
あるいはコーヒー、紅茶、スープなどの熱い飲料用の容
器である。
に具体的に説明する。
から低密度ポリエチレン樹脂層40μm/カップ原紙2
80g/m2 /低密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエ
チレン樹脂との混合樹脂層25μmの構成の材料を使用
し、底部材2の材料として、表面から低密度ポリエチレ
ン樹脂層30μm/カップ原紙220g/m2 /低密度
ポリエチレン樹脂25μmの構成の材料を使用した。ま
ず、図5のような胴部ブランクに打ち抜き、このブラン
クをマンドレルに巻き付け、筒状の胴部材に形成した。
つぎに、図6に示すような工程で、胴部材1の下方から
底部ブランクを嵌め込み、接着部分を熱風で加熱し、胴
部材の下端を内側にカールし屈曲して、平らなプレスで
圧着し底の部分を形成した。つづいて、胴部材の上端を
外側にカールしトップカール部を形成した。さらに、加
熱し、表面のポリエチレン樹脂層を発泡させ、図9に示
すような断熱性のある電子レンジ用紙カップFを作成し
た。
らカップ原紙280g/m2 /低密度ポリエチレン樹脂
層25μmの構成の材料を使用し、底部材の材料とし
て、表面からカップ原紙220g/m2 /低密度ポリエ
チレン樹脂層25μmの構成の材料を使用し、実施例1
と同様にして電子レンジ用紙カップの本体11を作成し
た。つぎに、外周壁12として、まず巻き取り状態のク
ラフト紙の表面に印刷によって加工し、紙カップ本体1
1に合わせて扇形あるいは長方形に打ち抜きブランクを
作成する。打ち抜かれたブランクをコルゲート加工によ
り波状にし、端部同志を接着し、筒状にする。筒状に形
成された外周壁12に紙カップ本体11を挿入し、接着
剤で接着して紙カップ本体11と外周壁12とを一体化
し、図7に示すような電子レンジ用紙カップDを作成し
た。このブランクのコルゲート加工から紙カップ本体1
1との接合までは、専用機で行なうこともできる。
紙カップ本体11の作成は、従来の底の部分に糸じり部
をもうける方法によって、紙カップの内寸法、つまり容
量が同等になるような形状で作成した。
2、そして比較例の紙カップに水450mlを入れ、電
子レンジ(NEC社製、電子レンジMC−E2家庭用高
周波出力:500W)にて加熱調理を行なった。その結
果、実施例1および2においては、紙カップのどの部分
にも焦げの発生は見られなかった。一方、比較例1にお
いては、加熱調理2分後に糸じり部がやや茶色に変色
し、5分後には糸じり部に焦げが発生した。
や即席食品などの内容物を入れ、電子レンジで加熱調理
した時に、焦げを発生させることのない電子レンジ用紙
カップを得ることができる。
を示す斜視図である。
例を示す斜視図である。
形状を示す斜視図である。
ブランクおよび底部材のブランクを示す展開図である。
を作成する工程を示す図である。
例を示す斜視図である。
例を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 胴部材と底部材とからなる紙カップであ
って、前記胴部材下端部を内側に屈曲し、前記底部材外
周辺部と接合し、形成されていることを特徴とする電子
レンジ用紙カップ。 - 【請求項2】 前記底部材の外周辺部を外面に折り込ん
だ形状であることを特徴とする請求項1に記載する電子
レンジ用紙カップ - 【請求項3】 前記底部材が前記紙カップの内面方向に
凸型形状であることを特徴とする請求項1または2に記
載する電子レンジ用紙カップ - 【請求項4】 前記胴部材の外周に段加工紙を巻き付け
たことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載す
る電子レンジ用紙カップ。 - 【請求項5】 前記胴部材の外周に発泡加工紙を巻き付
けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
する電子レンジ用紙カップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17909897A JP3953584B2 (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 電子レンジ用紙カップ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
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---|---|
JPH1111541A true JPH1111541A (ja) | 1999-01-19 |
JP3953584B2 JP3953584B2 (ja) | 2007-08-08 |
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JP17909897A Expired - Fee Related JP3953584B2 (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 電子レンジ用紙カップ |
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1997
- 1997-06-20 JP JP17909897A patent/JP3953584B2/ja not_active Expired - Fee Related
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