JP4736248B2 - 電子レンジ対応紙カップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子レンジで使用する紙カップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動販売機などで熱い飲料用、即席食品用などに紙カップが広く使用されている。また、一般的ではないものの、飲料や惣菜などの入った紙カップを直接電子レンジを利用し、加熱調理することも行なわれている。
【0003】
しかしながら、一般形状の紙カップに内容物を入れて電子レンジで加熱調理した場合、紙カップの底の糸じり部に焦げを生じる場合があるという問題がある。その原因は、つぎのように考えられる。紙の材料のパルプのセルロースは基本的には電子レンジのマイクロ波を吸収する。従って、紙の重なる部分では、紙厚が増し発熱量が増す。しかし、表面積は小さく熱の放出量が少なく、発生した熱を蓄積することになり、温度が上昇し、焦げを発生させる原因となっている。ただし、内容物がある場合には、紙に発生し蓄積された熱が内容物に奪われるため焦げが発生しにくくなる。また、糸じり部の内外の両側からマイクロ波が照射されることも、焦げを発生させる原因となっている。つまり、通常の紙カップでは、図10に示すように、胴部材1と底部材2の接合部位として糸じり部3を持つ構造であるため、この糸じり部3は、内容物に触れることななく、畜熱されやすく、内外の両側からマイクロ波が照射さるために焦げが生じやすい。
【0004】
この問題を解決するために、特開平11−11541号公報において、糸じり部を設けない形状の電子レンジ対応紙カップが開示されている。実際に、図11に示すような糸じり部を設けない形状の電子レンジ対応紙カップでは、焦げの発生は見られない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の糸じり部3を設けない電子レンジ対応紙カップでは、胴部材1と底部材2の接合部が糸じり部3を設けた場合と比べて不十分であり、内容物によっては、洩れが生じるという問題がある。
【0006】
本発明は、紙カップの中に、飲料や即席食品などの内容物を入れ、電子レンジで加熱調理した時に、洩れることなく、紙カップのどの部分にも焦げが発生しない電子レンジ対応紙カップを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決すべく検討した結果、請求項1の発明は、紙を主要強度材とした胴部材と底部材からなり、前記胴部材を筒状に巻き回して胴部を形成し、該胴部の上端側を外側にカールしたトップカール部を形成するとともに、前記底部材の外周縁部を下方に折り曲げて屈曲部と底面部を形成し、該屈曲部の先端が、前記胴部の下端側に向くように配置し、前記胴部の下端部を折り返した折り返し部と前記胴部とで前記屈曲部を挟み込んで糸じり部を形成して前記胴部材と前記底部材とを互いに接合した紙カップにおいて、前記糸じり部の下部分を内側に折り返して高さが5mm以下としていることを特徴とする電子レンジ対応紙カップであり、請求項2の発明は、紙を主要強度材とした胴部材と底部材からなり、前記胴部材を筒状に巻き回して胴部を形成し、該胴部の上端側を外側にカールしたトップカール部を形成するとともに、前記底部材の外周縁部を下方に折り曲げて屈曲部と底面部を形成し、該屈曲部の先端が、前記胴部の下端側に向くように配置し、前記胴部の下端部を折り返した折り返し部と前記胴部とで前記屈曲部を挟み込んで糸じり部を形成して前記胴部材と前記底部材とを互いに接合した紙カップにおいて、前記糸じり部の下部分を内側に折り返すとともに、前記底部材の底面部を、前記外周縁部から下方に凹状に変形して壁面部と平面状の下面部とし、前記壁面部と前記下面部との間を曲面部とするU字状に形成していることを特徴とする電子レンジ対応紙カップである。本発明によれば、紙カップの胴部材と底部材との糸じり部を内側に折り返して底折り返し部を形成することにより糸じり部の高さが低くなること、さらに、底部材の底面部を下方に凹状に形成することにより、紙カップの中に、飲料や即席食品などの内容物を入れ、電子レンジで加熱調理した時に、内容物の洩れることがなく、紙カップのいずれの部分にも焦げを発生させることのない電子レンジ対応紙カップを得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明による電子レンジ対応紙カップの第一の実施の形態の一実施例を示している。電子レンジ対応紙カップAは、一般的な紙カップと同様に、胴部材1と底部材2とからなり、底部材2の外周縁部を下方へ屈曲して屈曲部22とし、その屈曲部22を胴部材1の下端部を内側に折り返した折り返し部12と胴部11とで挟み込んで加熱圧着して接合した糸じり部3を有している図2に示すような紙カップaの糸じり部3の下部分を内側に折り返して底折り返し部3aを形成して糸じり部3の高さを低くしたものである。
図3は、本発明による電子レンジ対応紙カップの第二の実施の形態の一実施例を示している。電子レンジ対応紙カップBは、第一の実施の形態の一実施例である電子レンジ対応紙カップAの底部材2の底面部21を内面側から下方に凹状に変形して底面部21Uとしている。
この底面部21Uは、図3−bに示すように、内面から見て下方に凹状に変形されたU字形状をしている。また、底面部21Uは、図3−cに示すように、下面部21Uaと壁面部21Ubとからなり、下面部21Uaと壁面部21Ubとの間に曲面部Rが形成されており、下面部21Uaを平面状とし、壁面部21Ubを底折り返し部3aに近ずけることが好ましい。また、曲面部Rは、曲率半径が3〜10mmの範囲が好ましく、さらに好ましくは、5〜8mmの範囲である。曲率半径が3mm未満の場合には、ピンホールが発生し、洩れの原因になる。一方、曲率半径が10mmを超す場合には、糸じり部3に焦げが発生しやすくなる。
また、底面部21Uの最大深さdは、下部分を折り返した糸じり部3の上端から糸じり部3の幅の50%以上が望ましい。50%以上にすることによって、電子レンジ内で糸じり部3の裏側へのマイクロ波の照射を遮ることができ、糸じり部3の焦げの発生を防ぐことができる。50%未満の場合には、糸じり部3が焦げる危険がある。
また、下面部21Uaと胴部11の下端により形成される下端面Xとの距離xは、上方に5mm未満、下方に2mm未満の範囲が好ましい。距離xが、図4−aに示すように、上方に5mm以上の場合には、糸じり部3の裏側へのマイクロ波を遮蔽する効果がなくなる。また、距離xが、図4−bに示すように、下方に2mm以上の場合には、電子レンジ対応紙カップBは、安定性を失う危険性がある。
なお、第一の実施の形態は、糸じり部3の高さが10mm以内の場合で、糸じり部3の下部分を内側に折り返すことにより、糸じり部3の高さが5mm以下になる場合に効果的である。従って、糸じり部3の高さが、10mmを超えて、糸じり部3の下部分を内側に折り返した後でも糸じり部3の高さが5mmを超える場合には、底部材2の底面部21を下方に凹状に変形した第二の実施の形態とすることが好ましい。
【0009】
つぎに、本発明による電子レンジ対応紙カップを製造する方法を説明する。
【0010】
第一の実施の形態の電子レンジ対応紙カップAを製造するには、まず、電子レンジ対応紙カップAの糸じり部3を内側に折り返す前の紙カップaを製造する。この紙カップaは、図5に示すような胴部材ブランク10と底部材ブランク20とから、紙カップ成型機で成型される。一般的に、胴部材ブランク10は、あらかじめ前工程で打ち抜かれたものを使用し、底部材ブランク20は、紙カップ成型機上で打ち抜かれる。
【0011】
この胴部材ブランク10と底部材ブランク20とを使用して紙カップaを作製するが、まず、胴部材ブランク10を筒状に貼り合わせるために、胴部材ブランク10の貼り合わせ部を熱風で予熱し、表面の樹脂を溶融させる。つぎに、胴部材ブランク10を胴巻き型(マンドレル)に巻き付け、圧着し、筒状の胴部材1に貼り合わせる。つづいて、筒状の胴部材1を、あらかじめ打ち抜き、紙皿状に成形された底部材ブランク20をのせたマンドレルに嵌め込み、同時に、筒状の胴部材1および底部材ブランク20の接着部分の樹脂を熱風で予熱する。そして、紙カップaの場合には、筒状の胴部材1の下端を内側に折り返し、底部材ブランク20の下方に折り曲げた外周縁を挟み込んで圧着し、糸じり部3を形成して胴部材1と底部材2とを接合する。さらに、筒状の胴部材1の上端を外側にカールし、トップカール部13を形成し、紙カップaの成形が完成する。
【0012】
つづいて、この紙カップaの糸じり部3の下部分を内側に折り返して底折り返し部3aを形成するには、まず、図6−aに示すような方法で、糸じり部3の下部分を内側に45度以上倒し込む。つぎに、図6−bに示すような方法で、上下からのプレス加工で倒し込まれた部分を下方に押し込んで糸じり部3を底折り返し部3aで折り返した形状とする。さらに、図6−cに示すような方法で、表面側から圧を加えて底折り返し部3aで折り返された糸じり部3を形成することができる。
【0013】
このようにして、この紙カップaの糸じり部3の下部を内側に折り返して底折り返し部3aを形成することにより本発明の第一の実施の形態の電子レンジ対応紙カップAを製造することができる。
【0014】
つぎに、第二の実施の形態の電子レンジ対応紙カップBを製造するには、まず、底部材2の底面部21を凹状に変形する前の第一の実施の形態の電子レンジ対応紙カップAを製造する。
【0015】
つぎに、上げ底で平面状の底面部21を凹状に変形してU字形状とする。この底面部21を凹状に変形する工程は、図7−aに示すように、上面部に凸部101aを有するマンドレル101に紙カップを嵌合した後、下面部に凹部102aを有するヘッド102によって変形し、底面部21をU字形状とする。この成形加工を容易にするために、予め底部材2を加熱しておく方法、ヘッド102を加熱する方法、あるいは、ヘッド102を超音波振動させる方法がある。また、図7−bに示すように、マンドレル102を回転させながら回転ローラー103を押し当てる方法もある。
【0016】
つぎに、本発明の電子レンジ対応紙カップに使用する材料の構成は、紙を主強度材とし、最内層に熱可塑性樹脂を有することを基本としている。例えば、紙層/ポリエチレン樹脂層、ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン樹脂層、発泡ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン樹脂層、ポリプロピレン樹脂層/紙層/ポリプロピレン樹脂層などが挙げられる。
【0017】
主強度材となる紙としては、紙カップ成形適性の良いカップ原紙を使用することが好ましい。坪量は、とくに限定されないが、紙カップ成形適性上、150〜300g/m2 の範囲がより好ましい。
【0018】
最内層に使用する熱可塑性樹脂は、内容物の保護、特に液状の物質を入れても洩れない機能、また、熱シールにより胴部の貼り合わせ、そして胴部と底部の接着を可能にする機能を持っている必要がある。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エチレン・酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。厚さとしては、15〜60μmの範囲が好ましい。これらの熱可塑性樹脂は、押し出し加工あるいはラミネート加工によって、最内層に形成される。
【0019】
実際に、上述の構成の電子レンジ対応紙カップA、Bを電子レンジで使用した時、内容物が加熱されているため直接手で持ちにくく、より断熱性の優れた電子レンジ対応紙カップが必要となる。従って、断熱性を付与するために、上述の電子レンジ対応紙カップA、Bの胴部の外周に断熱カバー4を巻き付けた形態の図8に示すような電子レンジ対応紙カップA′、B′とすることもできる。
【0020】
断熱カバー4の形状としては、上記のように電子レンジ対応紙カップA、Bの胴部11の外面に密着して取り付けた形状とする他に、断熱カバー4のカバー胴部41の上端部を内側へカールしてカバー上カール部42a(図9−a)あるいは上端部を内側へ折り返してカバー上屈曲部42b(図9−b)を形成した形状とすることができる。また、断熱カバー4のカバー胴部41の下端部を内側へカールしてカバー下カール部43a(図9−c)あるいは下端部を内側へ折り返してカバー下屈曲部43b(図9−d)を形成した形状とすることができる。さらに、断熱カバー4のカバー胴部41の上端部にカバー上カール部42aあるいはカバー上屈曲部42bを形成すると共に、下端部にカバー下カール部43aあるいはカバー下屈曲部43bを形成した形状とすることができる。この形状にすることによって、電子レンジ対応紙カップA、Bの胴部11と断熱カバー4のカバー胴部41間に、カバー上カール部42aあるいはカバー下カール部43aの径、あるいはカバー上屈曲部42bあるいはカバー下屈曲部43bの厚さに相当する間隔を有する空隙5が形成されるので、電子レンジ対応紙カップA′、B′の上下方向の全長にわたって断熱性を確保することができるものである。
【0021】
この断熱カバー4は、電子レンジ対応紙カップA、Bの胴部11の外周に取り付けるが、外周全面に取り付ける必要はなく、電子レンジ対応紙カップA、Bの胴部11の上下方向の長さより短くして、胴部11の外面の上部に取り付けることもできる。
【0022】
また、断熱カバー4に使用する材料は、断熱性を有する材料であり、例えば、板紙、片段ボール紙、段ボール紙、エンボス加工紙、発泡加工紙などを使用することができる。
【0023】
主に使用する板紙は、主にコートボール、マニラボール、アイボリー等の表面が平滑な板紙であり、厚さは200〜400g/m2の範囲が好ましい。
【0024】
段ボールは、A段、B段、E段、F段などの種類があるが、紙カップ本体a巻き付けるという点から、柔軟性のあるF段あるいはE段が好ましい。また、片面のライナーがない、いわゆる片面段ボールでもよく、段加工した中芯を外面に出して使用してもよい。さらに、波型に段加工をした段ボールも使用することができる。
【0025】
このエンボス加工紙は、通常の段ボールとは異なり、中芯紙に点状模様、格子模様などの1〜2mmの深さのエンボス加工を行い、ライナー紙と貼り合わせたものである。ライナー紙は片面あるいは両面に貼り合わせることができる。中芯紙は100〜180g/m2の範囲で、ライナー紙は200〜270g/m2の範囲で使用することができる。また、段ボールと同様に、断熱効果があり、表面のライナー紙に絵柄などを印刷を施こすことにより、意匠性を高めることができる。
【0026】
この発泡加工紙の構成は、発泡する熱可塑性樹脂層/紙層/熱可塑性樹脂層という構成が基本となっている。具体的には、発泡する低密度ポリエチレン樹脂層/コート紙/低密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹脂との混合樹脂層の構成の積層体などが使用される。電子レンジ対応紙カップA、Bに巻き付けた場合には、発泡した樹脂層を表面にしても良く、あるいは発泡しない樹脂層を表面にしてもよい。
【0027】
本発明の電子レンジ対応紙カップの用途は、インスタントラーメンなどの温める即席食品用の容器、あるいはコーヒー、紅茶、スープなどの熱い飲料用の容器である。
【0028】
【実施例】
つぎに、本発明の電子レンジ対応紙カップについて実施例をあげて、さらに具体的に説明する。
【0029】
〔実施例1〕
本発明の電子レンジ対応紙カップの実施例1として、図1に示す電子レンジ対応紙カップAを作製した。まず、胴部材1には、表面からカップ原紙280g/m2/低密度ポリエチレン樹脂25μmの構成の材料を、底部材2には、表面からカップ原紙255g/m2/低密度ポリエチレン樹脂25μmの構成の材料を使用して、図5のような胴部材ブランク10を打ち抜き工程で作製し、この胴部材ブランク10をマンドレルに巻き付け、筒状の胴部材1を形成した。つぎに、一般的な紙カップ成形機で、胴部材1の下方から底部材ブランク20を嵌め込み、接着部分を熱風で加熱し、胴部材1の下端部を内側に折り返して折り返し部12として図2に示すような紙カップaを作製した。この紙カップaの糸じり部3の高さは10mmとした。つづいて、図6に示すような工程で、糸じり部3の下半分を内側に折り返して底折り返し部3aを形成して糸じり部3の高さが5mmとなる電子レンジ対応紙カップAを作製した。
【0030】
この実施例1の電子レンジ対応紙カップAでは、紙カップaの糸じり部3を内側に折り返すことによって、内容物を入れ、電子レンジで加熱調理した時に、紙カップのどの部分にも焦げの発生が見られなかった。そして、平面上での安定性が良好であった。
【0031】
〔実施例2〕
本発明の電子レンジ対応紙カップの実施例2として、図3に示す電子レンジ対応紙カップBを作製した。まず、実施例1に記した様に、高さ15mmの糸じり部3の下半分を折り返して折り返し部3aを形成し、糸じり部3の高さが7mmとして、図1に示すような電子レンジ対応紙カップAを作製した。つぎに、図7に示す工程で、電子レンジ対応紙カップAの底部材2の底面部21を下方に凹状に変形して深さ5mmのU字形状の底面部21Uとした電子レンジ対応紙カップBを作製した。
【0032】
この実施例2の電子レンジ対応紙カップBでは、内容物を入れ、電子レンジで加熱調理した時に、紙カップのどの部分にも焦げの発生が見られなかった。そして、平面上での安定性が良好であった。
【0033】
〔実施例3〕
本発明の電子レンジ対応紙カップの実施例3として、図8−aに示す電子レンジ対応紙カップA′を作製した。実施例1の電子レンジ対応紙カップAの胴部11の外面全体に対応した筒状の段ボール(Fフルート)を使用した断熱カバー4を作製し、この筒状の断熱カバー4に電子レンジ対応紙カップAを嵌め込み、部分的に接着して固定し、電子レンジ対応紙カップA′を作製した。
【0034】
この実施例3の電子レンジ対応紙カップA′では、紙カップaの糸じり部3を内側に折り返すことによって、内容物を入れ、電子レンジで加熱調理した時に、紙カップのどの部分にも焦げの発生が見られなかった。さらに、胴部11に段ボールを材料とした断熱カバー4を取り付けたことにより、断熱性を有し、加熱した内容物が冷めにくく、また、内容物の熱さを感じることなく、手に触れて電子レンジ対応紙カップA′を持つことができた。
【0035】
〔実施例4〕
本発明の電子レンジ対応紙カップの実施例4として、図8−bに示す電子レンジ対応紙カップB′を作製した。実施例2の電子レンジ対応紙カップBの胴部11の外面全体に対応した筒状の段ボール(Fフルート)を使用した断熱カバー4を作製し、この筒状の断熱カバー4に電子レンジ対応紙カップBを嵌め込み、部分的に接着して固定し、電子レンジ対応紙カップB′を作製した。
【0036】
この実施例4の電子レンジ対応紙カップB′では、紙カップaの糸じり部3を内側に折り返すことによって、内容物を入れ、電子レンジで加熱調理した時に、紙カップのどの部分にも焦げの発生が見られなかった。さらに、胴部11に段ボールを材料とした断熱カバー4を取り付けたことにより、断熱性を有し、加熱した内容物が冷めにくく、また、内容物の熱さを感じることなく、手に触れて電子レンジ対応紙カップB′を持つことができた。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、紙カップの胴部材と底部材との糸じり部を内側に折り返して底折り返し部を形成することにより糸じり部の高さが低くなること、また、底部材の底面部を下方に凹状に形成することにより、紙カップの中に、飲料や即席食品などの内容物を入れ、電子レンジで加熱調理した時に、内容物の洩れることがなく、紙カップのいずれの部分にも焦げを発生させることのない電子レンジ対応紙カップを得ることができる。さらに、胴部に断熱性を有する材料からなる断熱カバーを取り付けることにより、加熱した内容物が冷めにくく、内容物の熱さを感じることなく、手で持つことができる電子レンジ対応紙カップを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子レンジ対応紙カップの第一の実施の形態の一実施例を示す部分切り欠け断面図である。
【図2】本発明による電子レンジ対応紙カップの第一の実施の形態の一実施例の中間段階の部分切り欠け断面図である。
【図3】本発明による電子レンジ対応紙カップの第二の実施の形態の一実施例を示す部分断面図である。
【図4】本発明による電子レンジ対応紙カップの第二の実施の形態の一実施例の中間段階の部分切り欠け断面図である。
【図5】本発明による電子レンジ対応紙カップの胴部材のブランクおよび底部材のブランクを示す展開図である。
【図6】本発明による電子レンジ対応紙カップの第一の実施の形態を作成する工程を示す図である。
【図7】本発明による電子レンジ対応紙カップの第二の実施の形態を作成する工程を示す図である。
【図8】本発明による電子レンジ対応紙カップに断熱カバーを巻き付けた状態を示す断面図である。
【図9】本発明による電子レンジ対応紙カップに断熱カバーを巻き付けた状態の胴部の例を示す部分断面図である。
【図10】従来の紙カップを示す部分切り欠け断面図である。
【図11】従来の電子レンジ対応紙カップを示す部分切り欠け断面図である。
【符号の説明】
A 電子レンジ対応紙カップ(第一の実施の形態)
a 電子レンジ対応紙カップ(加工前)
A′ 電子レンジ対応紙カップ(断熱カバー付き)
B 電子レンジ対応紙カップ(第二の実施の形態)
B′ 電子レンジ対応紙カップ(断熱カバー付き)
P 紙カップ(従来)
R 曲面部
X 下端面
d 下面部の最大深さ
x Xからの距離
1 胴部材
2 底部材
3 糸じり部
3a 底折り返し部
4 断熱カバー
5 空隙
10 胴部材ブランク
11 胴部
12 折り返し部
13 トップカール部
20 底部材ブランク
21 底面部
21U 底面部(変形後)
21Ua 下面部(変形後)
21Ub 壁面部(変形後)
22 屈曲部(底部材)
41 カバー胴部(断熱カバー)
42a カバー上カール部(断熱カバー)
42b カバー上屈曲部(断熱カバー)
43a カバー下カール部(断熱カバー)
43b カバー下屈曲部(断熱カバー)
101 マンドレル
101a 凸部(マンドレル)
102 ヘッド
102a 凹部(ヘッド)
103 回転ローラー

Claims (2)

  1. 紙を主要強度材とした胴部材と底部材からなり、前記胴部材を筒状に巻き回して胴部を形成し、該胴部の上端側を外側にカールしたトップカール部を形成するとともに、前記底部材の外周縁部を下方に折り曲げて屈曲部と底面部を形成し、該屈曲部の先端が、前記胴部の下端側に向くように配置し、前記胴部の下端部を折り返した折り返し部と前記胴部とで前記屈曲部を挟み込んで糸じり部を形成して前記胴部材と前記底部材とを互いに接合した紙カップにおいて、
    前記糸じり部の下部分を内側に折り返して高さが5mm以下としていることを特徴とする電子レンジ対応紙カップ。
  2. 紙を主要強度材とした胴部材と底部材からなり、前記胴部材を筒状に巻き回して胴部を形成し、該胴部の上端側を外側にカールしたトップカール部を形成するとともに、前記底部材の外周縁部を下方に折り曲げて屈曲部と底面部を形成し、該屈曲部の先端が、前記胴部の下端側に向くように配置し、前記胴部の下端部を折り返した折り返し部と前記胴部とで前記屈曲部を挟み込んで糸じり部を形成して前記胴部材と前記底部材とを互いに接合した紙カップにおいて、
    前記糸じり部の下部分を内側に折り返すとともに、前記底部材の前記底面部を、前記外周縁部から下方に凹状に変形して壁面部と平面状の下面部とし、前記壁面部と前記下面部との間を曲面部とするU字状に形成していることを特徴とする電子レンジ対応紙カップ。
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