JPH11114513A - 配管用のカメラ付き高圧ジェット洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 管路壁面の洗浄を容易とする配管用のカメラ
付き高圧ジェット洗浄装置を提供するものである。 【解決手段】 外周に複数の洗浄ノズル部４を直交配設
した洗浄用回転胴部５と後端に複数の推進ノズル部２を
斜め後方に放射配設した本体３とより構成の回転ノズル
体１の先端に、カメラコード８を配するハードケーブル
９を介し中央部に照明灯１０付きＣＣＤカメラ１１を搭
載した確認用カメラヘッド７を一体化し、且つ回転ノズ
ル体１の後部には高圧ホース部１４と防水型カメラケー
ブル部１５よりなる押込用ケーブル１３を接続し、洗浄
ノズル部４から直射するジェット噴流で洗浄し、ＣＣＤ
カメラ１１で洗浄確認をする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は小口径管路等の配
管内に詰まった堆積汚物などを遠隔的に自動除去する配
管用のカメラ付き高圧ジェット洗浄装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】一般に、上，下水道用配管やその他の各
種配管にあって、作業員が入れない小口径管路や特殊管
路の管壁面に付着又は堆積した汚物，沈殿物などを高圧
の洗浄水の水圧をもって強制的に除去する所謂ジェット
洗浄装置としては、例えば図６に示すような円錐状洗浄
ノズルとなる後射型固定ノズル体が知られている。この
後射型固定ノズル体ａは後端に高圧洗浄ホースｂを内蔵
するフレキシブルケーブルｃを接続し、固定ノズル体ａ
の後端の斜め後方に配設した噴射孔（推進ノズル部）ｄ
より高圧水ｆを噴出させるものである。即ち、固定ノズ
ル体ａの噴射孔ｄから噴出する高圧水ｆのジェット噴流
の反動に起因して推進すると共に、配管ｅの壁面に付
着，堆積した汚物ｇ等を水圧衝撃で強制的に洗浄するも
のである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の様な従
来の高圧ジェット洗浄装置の洗浄作業としては、洗浄を
行う前段として、別途の小型カメラ（図示せず）を管路
に搬入し汚物の詰まり状態を予め検査する。この後、小
型カメラを引き抜いてから初めて高圧ジェット洗浄装置
となる固定ノズル体ａを挿入し、該固定ノズル体より高
圧水を斜め噴出し管路面に衝撃を与えて洗浄をする。こ
の固定ノズル体自体にはカメラの搭載もなく所謂めくら
洗浄を行う程度となっている。このため、洗浄作業後の
洗浄状況の確認は直ぐできず、固定ノズル体を一旦抜き
出した後、再度、前記小型カメラを挿入して管路におけ
る洗浄残し等を確認しなければならず、面倒な確認作業
を余儀なくされる。特に、配管径がφ４５０mm以下の小
径管路や、長距離に亘る特殊な配管状態下などでは、大
変な手間が掛かる仕事となっている。

【０００４】本発明は上記実情に鑑み、回転ノズル体と
小型ＣＣＤカメラを搭載した確認用カメラヘッドを一体
化することで、上記課題を解決する配管用のカメラ付き
高圧ジェット洗浄装置を提供することを目的としたもの
である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、配管内の堆積
汚物等を高圧水によりジェット洗浄する高圧ジェット洗
浄装置において、外周に複数の洗浄ノズル部を直交配設
した洗浄用回転胴部と後端に複数の推進ノズル部を斜め
後方に配設した本体とより構成の回転ノズル体と、該回
転ノズル体の先端に、カメラコードを挿入するハードケ
ーブルを介し一体化した連設の中央部に照明灯付きＣＣ
Ｄカメラを搭載する確認用カメラヘッドと、前記回転ノ
ズル体の後部に接続した高圧ホース部と防水型カメラケ
ーブル部よりなる押込用ケーブルとを備えてなるもので
ある。

【０００６】この場合、確認用カメラヘッドが、外形が
卵型楕円球状である。

【０００７】また、押込用ケーブルが、高圧ホース部の
肉厚内に防水型カメラケーブルを埋設の一体構成であ
る。

【０００８】また、押込用ケーブルが、高圧ホース部の
外周面又は内周面に防水型カメラケーブルを添えた一体
構成である。

【０００９】この様に、配管用のカメラ付き高圧ジェッ
ト洗浄装置は回転ノズル体にハードケーブルを介してＣ
ＣＤカメラを搭載の確認用カメラヘッドを一体化してな
るため、配管の洗浄に当たり、最先位置となる確認用カ
メラヘッド側から管路に挿入すれば、管路内をＣＣＤカ
メラで撮影しながら進み、地上等に別途設置したモニタ
ーにその映像を写し出すので、管路内の目詰まり状況を
把握しながら所定の洗浄を行う。この回転ノズル体の管
路推進としては、該回転ノズル体の後端に斜め配設の推
進ノズル部より噴出する高圧水の噴射反動力をもって行
われる。また、管路壁面の直接の洗浄は回転ノズル体の
回転胴部に分流した高圧水が直交の洗浄ノズル部に導か
れ壁面側に噴出するため、管路壁面に対し最短距離とな
る直射噴射となり、この水圧衝撃で管路壁面に付着した
汚物が洗浄される。このとき、回転胴部自体も外周囲に
放射配設した洗浄ノズル部の噴出方向又は噴出量の規制
に起因する噴出勢いにより本体に対し回転されるものと
なり、管路周壁全域が順次確実に洗浄（ジェット洗浄）
される。

【００１０】また、作業終了後の洗浄状況の確認は、回
転ノズル体の先端に一定長さのハードケーブルを介し連
設の照明灯付きＣＣＤカメラを搭載の確認用カメラヘッ
ドを、回転ノズル体の後端に接続の押込用ケーブルを推
進力に抗して引き戻し少し後退させ、確認用カメラヘッ
ドを少なくとも前記洗浄作業位置まで戻せば、このカメ
ラヘッドのＣＣＤカメラで撮影した管路内の洗浄状況が
確認し得る（ＣＣＤカメラで撮った映像は別途のモニタ
ーに写しチェックをする）。ここで、管路洗浄が良好で
なければ、その状態のまま押込用ケーブルの後退を解き
繰出し状態にすると装置全体が前記推進ノズル部の噴出
をもって再度の前進と洗浄作業が行われる。また、押込
用ケーブルは高圧ホース部と防水型カメラケーブルが一
体構成のため、従来のこの種のケーブル使用の様に２本
のケーブルを揃えながら挿入する手間が省ける。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の配管用のカメラ付
き高圧ジェット洗浄装置の一実施例を図面に基づいて説
明すれば、次の通りである。

【００１２】図１乃至図４は先端に卵型楕円球状の確認
用カメラヘッドを備えた高圧ジェット洗浄装置の実施例
を示す。１は後端周縁に複数の推進ノズル部２を斜め後
方に放射配設してなる軸型本体３と、該本体３の中間部
分に、外周に複数の洗浄ノズル部４を長手方向に対し直
交配設した洗浄用回転胴部５を嵌合の組み合わせた直射
型となる回転ノズル体であり、この本体３の中心位置に
設けた高圧水導入部６に、前記推進ノズル部２と洗浄ノ
ズル部４の基端部が適宜連通する構成としている。ま
た、回転ノズル体１の先端部には、十分なシールが保た
れるカメラコード８を挿入する一定長さのハードケーブ
ル９を介在して確認用カメラヘッド７を連設の一体化と
する。この確認用カメラヘッド７の構成は、外形を管路
挿通の容易な卵型楕円球状のヘッド本体７ａとし、該ヘ
ッド本体７ａの先端中央部に、複数の照明灯１０を周囲
に配設すると共に、中央位置にカメラレンズ部１１ａを
配設し、その光軸線内部に小型ＣＣＤカメラ１１を設置
したものである。１２は前記ＣＣＤカメラ１１の制御部
である。１３は回転ノズル体１の後端中央部に接続した
押込用ケーブルであり、該ケーブル１３は所定肉厚をも
つ高圧ホース部１４に防水型カメラケーブル部１５を一
体構成したものである。

【００１３】この場合、押込用ケーブル１３の一体構成
は、例えばケーブル本体となる高圧ホース部１４の所定
肉厚の長手方向内部に防水型カメラケーブル部１５を埋
設する構造のものとか（図４のＡ参照）、防水型カメラ
ケーブル部１５を高圧ホース部１４の長手方向の外周面
に添わせ適宜接着し一体とする構造とか（図４のＢ参
照）、又は防水型カメラケーブル部１５を高圧ホース部
１４の内周面の長手方向に添わせ適宜接着し一体とする
構造（図４のＣ参照）を取り、管路内への挿入作業を容
易とするものである。

【００１４】これら回転ノズル体１と連設用のハードケ
ーブル９と確認用カメラヘッド７及び押込用ケーブル１
３の全体構成にてカメラ付き高圧ジェット洗浄装置１６
となる。

【００１５】なお、押込用ケーブル１３の基端側は、公
知のホースドラム構成となるケーブル繰出装置（図示せ
ず）を経て地上等に設置したモニター（図示せず）と制
御装置部（図示せず）に連絡するものである。

【００１６】いまこの作用を説明すると、先ずこのカメ
ラ付き高圧ジェット洗浄装置１６の使用に際し、洗浄す
べき所定配管ｅの管路内に最先端に臨む確認用カメラヘ
ッド７側より搬入する。この高圧ジェット洗浄装置１６
全体の移動（推進）としては、前記ケーブル繰出装置よ
り押込用ケーブル１３を適宜繰出しすると共に、該押込
用ケーブル１３の高圧ホース部１４に別途のポンプより
高圧水ｆを送水すれば、この高圧水ｆが回転ノズル体１
の高圧水導入部６に一旦流入し、斜め後方に向く推進ノ
ズル部２より噴出（後射）するため、斜め噴出のジェッ
ト噴流の反動によって高圧ジェット洗浄装置１６全体が
推進される。この管路壁面に対し傾斜接衝する高圧水ｆ
のジェット噴流では、汚物ｇの堆積層に強い衝撃を与え
られず確実な洗浄作用を得られない。

【００１７】ここにおいて、回転ノズル体１の高圧水導
入部６に流入の高圧水ｆは、一部が本体３に嵌合の洗浄
用回転胴部５に設けた直交配設の洗浄ノズル部４に分流
するため、該洗浄ノズル部４より噴出するジェット噴流
が管路壁面に対し最短距離となる直射的に当たり強い衝
撃を汚物ｇの堆積層に与えるので、汚物ｇが油分などの
強い堆積層であっても粉砕され、洗浄されるものとな
る。

【００１８】このとき、洗浄用回転胴部５の複数の洗浄
ノズル部４は、全体として長手方向に対し放射方向で且
つ少し周方向に斜め設定してなるため、該洗浄ノズル部
４の噴出方向により回転胴部５自体が本体３を基準とし
て回転される。即ち、複数の洗浄ノズル部４より噴出す
るジェット噴流が管路壁面の円周方向に回動し、全体と
して管壁面全域が洗浄される。この回転胴部５の回転
は、複数の洗浄ノズル部４の噴射孔の大小の選定によっ
ても可能である。

【００１９】また、この回転ノズル体１の推進も確認用
カメラヘッド７側より配管ｅを進むため、管路前方の目
詰まり状態もモニターで監視され目詰まり把握となる。

【００２０】なお、この押込用ケーブル１３の高圧ホー
ス部１４に送水する高圧水ｆの水圧は、別途の加圧ポン
プ（図示せず）の駆動をもって、例えば２００kg／cm²
程度とする。

【００２１】この後、所定の洗浄完了の検査としては、
回転ノズル体１の噴射推進に抗して押込用ケーブル１３
を手前側に引き寄せ、又は高圧水ｆの送水を停止してか
ら押込用ケーブル１３を引き寄せて、少なくとも最先の
確認用カメラヘッド７を後続の洗浄を行っていた回転ノ
ズル体１の位置まで後退させれば、この確認用カメラヘ
ッド７のＣＣＤカメラ１１で管路内を撮影し、その映像
をモニターに写し出し洗浄状況のチェックができる。こ
のため、従来の様に回転ノズル体１を一旦管路より抜き
出す必要もなく、作業工程の簡略化につながる。

【００２２】また、最先の確認用カメラヘッド７は回転
ノズル体１に対し一定長さのハードケーブル９をもって
一体連設としてなるため、配管が多少曲がっていても該
ハードケーブル９は適宜屈曲の追従ができ円滑な走行を
可能とする。

【００２３】

【発明の効果】上述の様に、本発明の配管用のカメラ付
き高圧ジェット洗浄装置は洗浄ノズル部を直交配設した
洗浄用回転胴部と後端に推進ノズル部を斜め配設した本
体よりなる回転ノズル体と、ハードケーブルを介し連設
の照明灯付きＣＣＤカメラを搭載した確認用カメラヘッ
ドと、押込用ケーブルより構成したため、所定管路の洗
浄に際し、最先搬入の確認用カメラヘッドのＣＣＤカメ
ラで管内を撮影し汚れ状況を把握しながら後続の回転ノ
ズル体を所定位置に臨むので洗浄作業が簡単にできる。
このカメラヘッドは外形が卵型楕円球状を呈するため壁
面に付着物があっても円滑に進入し得る。しかも、高圧
ジェット洗浄装置全体の推進としては、回転ノズル体の
斜め後方の推進ノズル部より噴射した高圧水のジェット
噴流による反動をもって行い、管路壁面に対する直接の
洗浄動作は、回転ノズル体の回転胴部に直交した洗浄ノ
ズル部からのジェット噴流の直射で行うため、多少堅く
付着した汚物層にあっても強い衝撃を与え、掻き砕かれ
確実な洗浄がなされる。

【００２４】また、洗浄状況確認としては、連設となる
回転ノズル体と確認用カメラヘッドを押込用ケーブルを
もって引き戻し、少なくとも前記確認用カメラヘッドを
回転ノズル体が作業した位置まで後退させるだけで、そ
のＣＣＤカメラによる管内撮影で洗浄作業状況の簡単に
確認できる。

【００２５】即ち、従来の後射型固定ノズル体の様に、
一定の洗浄作業完了後に固定ノズル体を管路から一旦完
全に抜き去り、次工程の別途の検査用カメラ体を挿入し
直す必要もなく、洗浄と確認を所定範囲内で反復繰り返
せばよく作業能率の向上につながる。特に、長距離の配
管などにあっても連続的な洗浄が可能となり、この種の
作業効率が格段に向上するものである。勿論、管路内の
詳細なチェックはＣＣＤカメラで撮らえた画像をモニタ
ーで見ながら行うため、正確である。

【００２６】更に、最先の確認用カメラヘッドに連設の
回転ノズル体が一定長さのハードケーブルで一体化して
なるため、管路壁面に付着の汚物層などで流水路が細く
なり、且つ凹凸状障害物が有るとか、管路自体が多少曲
がっていても確認用カメラヘッドが多少屈曲するのでこ
の点からも円滑な挿通となり、取扱が容易となる。

【００２７】また、回転ノズル体に後続の押込用ケーブ
ルは高圧ホース部と防水型カメラケーブル部が一体とし
てなるため、従来この種のケーブル搬入の如く２本ケー
ブルを別々に挿入する必要もなく、この点からも作業の
簡略化が図れる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の配管用のカメラ付き高圧ジェット洗浄
装置の一実施例の要部を示す説明図である。

【図２】同確認用カメラヘッドの説明図である。

【図３】同回転ノズル体の説明図である。

【図４】同押込用ケーブルの実施例を示す説明であり、
（Ａ）はカメラケーブル部を高圧ホース部の肉厚内に配
設したタイプの断面図であり、（Ｂ）はカメラケーブル
部を高圧ホース部の外周面に添わせたタイプの断面図で
あり、（Ｃ）はカメラケーブル部を高圧ホース部の内周
面に添わせたタイプの断面図である。

【図５】管路の堆積汚物層を洗浄するカメラ付き高圧ジ
ェット洗浄装置の説明図である。

【図６】従来品の後射型固定ノズル体の洗浄状態を示す
説明図である。

【符号の説明】

１ 回転ノズル体 ２ 推進ノズル部 ３ 本体 ４ 洗浄ノズル部 ５ 洗浄用回転胴部 ７ 確認用カメラヘッド ８ カメラコード ９ ハードケーブル １０ 照明灯 １１ ＣＣＤカメラ １３ 押込用ケーブル １４ 高圧ホース部 １５ 防水型カメラケーブル部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 信以智 神奈川県横浜市鶴見区岸谷４−31−７− 401 (72)発明者 荒井 伸吾 神奈川県平塚市宮松町15−10−516

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 配管内の堆積汚物等を高圧水によりジェ
   ット洗浄する高圧ジェット洗浄装置において、外周に複
   数の洗浄ノズル部を直交配設した洗浄用回転胴部と後端
   に複数の推進ノズル部を斜め後方に配設した本体とより
   構成の回転ノズル体と、該回転ノズル体の先端に、カメ
   ラコードを挿入するハードケーブルを介し一体化した連
   設の中央部に照明灯付きＣＣＤカメラを搭載する確認用
   カメラヘッドと、前記回転ノズル体の後部に接続した高
   圧ホース部と防水型カメラケーブル部よりなる押込用ケ
   ーブルとを備えてなることを特徴とする配管用のカメラ
   付き高圧ジェット洗浄装置。
2. 【請求項２】 確認用カメラヘッドが、外形が卵型楕円
   球状である請求項１記載の配管用のカメラ付き高圧ジェ
   ット洗浄装置。
3. 【請求項３】 押込用ケーブルが、高圧ホース部の肉厚
   内に防水型カメラケーブルを埋設の一体構成である請求
   項１記載の配管用のカメラ付き高圧ジェット洗浄装置。
4. 【請求項４】 押込用ケーブルが、高圧ホース部の外周
   面又は内周面に防水型カメラケーブルを添えた一体構成
   である請求項１記載の配管用のカメラ付き高圧ジェット
   洗浄装置。