JPH0354230Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、道路の側方に設けられ、上方開口部
を蓋された側溝や、マンホール間を連絡する下水
道等の清掃機具に関するものである。

従来の技術 一般に、舗装道路の側方には、排水用の側溝が
道路に沿つて形成されている。

上記側溝には雨水のみならず道路上の塵埃や
泥、土等が雨水によつて流されて流入する。

そのため、上記側溝内には、上記塵埃、泥、土
等が汚泥として堆積し、上記側溝内の流れを阻害
する。

ところで上記側溝は、一般的にコンクリート板
等で上方開口部が蓋されているため、清掃に際し
て上記蓋を取外し、側溝の一部を露呈させ、この
開口部から側溝内を清掃する方法が種々提案され
ている。

考案が解決しようとする問題点 上記清掃は、例えば、以下の如くして行なわれ
る。先ず高圧水送給用のホースの先端に、前方並
びに後方への噴出口を有する噴射ノズルを装着
し、この噴射ノズルを上記側溝の一部の開口部か
ら側溝内に挿入する。

上記高圧水送給用ホースから噴射ノズルに高圧
水を供給し、噴射ノズルからの前方への噴射によ
り、堆積した汚泥をかき砕き、後方への噴射によ
り前方に進行させる。

上記噴射ノズルが所定の位置まで前進した後
は、ホースを巻き取り、噴射ノズルの後方への噴
射により、内部の汚泥を引き寄せる。そして上記
引き寄せられた汚泥を別途に用意してある吸引ホ
ースで水と共に吸引することによつて側溝内の清
掃を終了している。

上記の如き方法では、噴射ノズルを往復させる
間、高圧水を供給しなければならず、また側溝内
に高圧水送給用ホース並びに汚泥吸引用ホースを
挿入しなければならず、清掃作業が大がかりで、
繁雑なものとなつていた。

問題点を解決するための手段 本考案は、上記問題点に鑑みてなされたもの
で、蓋された側溝や、孔道の内部を清掃する機具
であつて、負圧吸引手段から延びる吸込ホースに
接続される中空筒状の胴体と、上記胴体に配設さ
れ、高圧水供給手段から延びる高圧水配管に接続
されて後方に高圧水を噴射する推進用噴射ノズル
と、上記胴体の先端開口部の前方に、間隔をおい
て配設され、上記高圧水配管に接続されて前方に
高圧水を噴射する破砕用噴射ノズルと、上記胴体
外側面に取付けられた走行用ガイドローラとで構
成した自走式清掃機具である。

作 用 本考案に係る自走式清掃機具は、推進用噴射ノ
ズルから後方に噴射される高圧水の反力によつて
側溝内を走行しながら、破砕用噴射ノズルから噴
射される高圧水によつて側溝内に堆積した汚泥を
破砕し、上記破砕した汚泥を負圧吸引手段によつ
て胴体の先端開口部から吸引除去する。

実施例 第１図は、本考案に係る自走式清掃機具の一実
施例を示すものである。

図面において、Ａは上方を蓋された側溝、１０
は図示しない負圧吸引手段から延びる吸込ホー
ス、１１は図示しない高圧水供給手段から延び、
吸込ホース１０に沿つて配設さた高圧水用配管、
２０は自走式清掃機具〔以下、単に清掃機具と称
す〕を示す。

上記清掃機具２０は、中空円筒状の胴体２１
と、推進用噴射ノズル２２と、破砕用噴射ノズル
２３と、ガイドローラ２４とで構成される。

上記胴体２１の後端部には、上記吸込ホース１
０の先端が脱着可能に接続されており、上記後端
部外周に配設された中空円環状の循環パイプ２５
には上記高圧水用配管１１の先端が脱着可能に接
続されている。上記循環パイプ２５には、上記推
進用噴射ノズル２２が、上記胴体２１の後方側に
向けて所定個数等間隔で配設されている。

上記胴体２１の外周面には、所定本数の連通用
パイプ２６が等間隔で、上記胴体２１の軸線方向
に沿つて配設されている。

上記連通用パイプ２６，２６…は、先端部を上
記胴体２１の先端よりも所定長さ突出させて、こ
の先端部に中空略円錐形状の頭部部材２７を接続
してあり、基端部を循環パイプ２５に接続してあ
る。

上記頭部部材２７には、破砕用噴射ノズル２３
が、所定個数周方向に等間隔で、かつ、前方に向
けて配設されている。

上記ガイドローラ２４は、上記胴体２１の前半
部分並びに後半部分の外周面上下左右に夫々配設
されている。

上記ガイドローラ２４は、上記胴体２１の軸線
方向に転動し得るように配設され、上下のガイド
ローラ２４，２４間の距離、並びに左右のガイド
ローラ２４，２４間の距離は、清掃する側溝の寸
法によつて適宜調整される。

以下に、上記構成の清掃機具の動作要領を説明
する。

先ず、上記側溝Ａの蓋板〔図示せず〕の一部を
取外し、ここから側溝Ａ内に上記清掃機具２０を
挿入する。

次に、負圧吸引手段を作動させると共に、高圧
水供給手段を作動させる。

上記高圧水供給手段から送給される高圧水は、
高圧水配管１１を経て循環パイプ２５内に流入
し、循環パイプ２５から、更に連通用パイプ２
６，２６…を経て頭部部材２７内に流入する。

上記頭部部材２７内に流入した高圧水は、破砕
用噴射ノズル２３，２３…から前方に向けて噴射
され、側溝Ａ内に沈澱堆積した汚泥Ｂを破砕し、
攪拌する。

上記循環パイプ２５内に流入した高圧水は、推
進用噴射ノズル２２，２２…から清掃機具２０の
後方に向けて噴射され、この高圧水の反力でもつ
て、ガイドローラ２４，２４…の転動により側溝
Ａ内を案内されながら清掃機具２０は前進する。

上記破砕、攪拌された汚泥Ｂは、側溝Ａ内の水
と共に、胴体２１の先端から、吸引ホース１０を
経て側溝Ａ内から吸引除去される。

上記動作は、清掃機具２０の前進と共に連続し
て行なわれ、上記清掃機具２０の通過した部分
は、汚泥Ｂが除去されている。

以上の如くし所定区間の側溝Ａの清掃が終了す
れば上記吸引ホース１０を巻き取つて上記清掃機
具２０を元位置まで引きもどし、側溝Ａ内から取
出す。

後は上記作業を繰り返して所望区間の側溝の清
掃を行なえばよい。

尚、以上では蓋された側溝内を清掃する場合に
ついて説明したが、本考案に係る自走式清掃機具
は、上記の如き側溝に限らず、マンホール間を連
絡する下水道等の孔道内を清掃する場合にも利用
可能であることはいうまでもない。

考案の効果 以上説明したように、本考案に係る自走式清掃
機具は、推進用噴射ノズルから後方に噴射される
高圧水の反力によつて側溝内を走行しながら、破
砕用噴射ノズルから噴射される高圧水によつて側
溝内に堆積した汚泥を破砕し、上記破砕した汚泥
を負圧吸引手段によつて胴体の先端開口部から吸
引除去するから本考案によれば作業容易で、確実
な実用性の高い清掃機具が提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自走式清掃機具の一実施
例を示す全体斜視図である。 １０……吸込ホース、１１……高圧水用配管、
２０……自走式清掃機具、２１……胴体、２２…
…推進用噴射ノズル、２３……破砕用噴射ノズ
ル、２４……走行用ガイドローラ、Ａ……側溝、
Ｂ……汚泥。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 蓋された側溝や孔道の内部を清掃する機具であ
   つて、負圧吸引手段から延びる吸込ホースに接続
   される中空筒状の胴体と、 上記胴体に配設され、高圧水供給手段から延び
   る高圧水配管に接続されて後方に高圧水を噴射す
   る推進用噴射ノズルと、 上記胴体の先端開口部の前方に、間隔をおいて
   配設され、上記高圧水配管に接続されて前方に高
   圧水を噴射する破砕用噴射ノズルと、 上記胴体外側面に取付けられた走行用ガイドロ
   ーラとで構成したことを特徴とする自走式清掃機
   具。