JPH11113478A - スポンジケーキ用ミックス - Google Patents
スポンジケーキ用ミックスInfo
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Abstract
するとともに、比容積が大きく型くずれのない外観を有
するスポンジケーキ用ミックスの提供。 【解決手段】 薄力小麦粉、糖類、及び膨張剤を主原料
としたスポンジケーキ用ミックスであって、薄力小麦粉
と中力小麦粉及び/またはタピオカデンプンとの配合比
(重量比)が50〜95:50〜5であり、かつ糖類中
のマルトース及び/またはトレハロースの配合量が10
〜50重量%であることを特徴とするスポンジケーキ用
ミックス。
Description
ックス、さらに詳しくはこれを用いて焼成したスポンジ
ケーキが、しっとりして、口どけのよい食感を有し、さ
らに比容積(焼成後のスポンジケーキの体積/焼成後の
スポンジケーキの重量(ml/g))が大きく型くずれの
ない外観を有する、スポンジケーキ用ミックスに関す
る。
張剤を主原料とし、原料を適宜撹拌して泡立てた後焼成
して得られるケーキであり、しっとりとして口どけのよ
い食感を有し、比容積が大きく型くずれのない外観を有
するものが好まれる傾向にある。
溶解度と膨潤度を有する架橋デンプン等を使用したスポ
ンジケーキ等の製造方法(特開平7−75479号公
報)、特定置換度のヒドロキシプロピルデンプン等を用
いて、小麦粉を含めた置換度が所定の範囲となるように
小麦粉を置換したスポンジケーキ等の製造方法(特開平
8−242752号公報)等の技術が知られている。
報の技術では、しっとりとした食感が不足する傾向があ
り、また特開平8−242752号公報の技術では、し
っとり感は出るが、若干ねちゃつきを生じるという問題
があった。
粉を使用する方法や、乳化剤や乳化油脂を添加する方法
等が知られている。
と焼成後の沈みが大きく、外観が劣化する。さらに乳化
剤等を添加する方法では、比容積を大きくすることが困
難で食感も重いものとなる。
ーキを作ることができるように、卵以外の粉末類を主と
した原料を予め混合し、スポンジケーキ用ミックスとし
て市販されている。かかるスポンジケーキ用ミックスを
用いて食感、外観ともに優れたスポンジケーキを簡単に
作ることができれば便利である。
焼成後しっとりとして口どけのよい食感を有するととも
に、比容積が大きく型くずれのない外観を有するスポン
ジケーキ用ミックスを提供することを目的とする。
達成すべく鋭意研究した結果、薄力小麦粉、糖類、及び
膨張剤を主原料とするスポンジケーキ用ミックスにおい
て、薄力小麦粉と中力小麦粉及び/またはタピオカ澱粉
(以下これを中力小麦粉等ということがある)との配合
比、及び糖類中のマルトース及び/またはトレハロース
(以下これをマルトース等ということがある)の配合量
を特定の範囲とすれば、比容積が大きく、型くずれがな
い優れた外観を有するとともに、しっとりとして口どけ
のよい食感を有するスポンジケーキが得られることを見
出し、本発明を完成させた。
び膨張剤を主原料としたスポンジケーキ用ミックスであ
って、薄力小麦粉と中力小麦粉及び/またはタピオカ澱
粉との配合比(重量比)が50〜95:50〜5であ
り、かつ糖類中のマルトース及び/またはトレハロース
の配合量が10〜50重量%であることを特徴とするス
ポンジケーキ用ミックスを提供するものである。
一般に薄力小麦粉が用いられるが、本発明のスポンジケ
ーキ用ミックスは、薄力小麦粉の一部を中力小麦粉及び
/またはタピオカ澱粉で置換して配合したものである。
すなわち、薄力小麦粉と、中力小麦粉及び/またはタピ
オカ澱粉との配合比は、50〜95:50〜5であるこ
とが必要であり、70〜90:30〜10とすることが
好ましい。さらにかかる薄力小麦粉と中力小麦粉及び/
またはタピオカ澱粉との合計配合量は(ミックス中の)
30〜60重量%であることが好ましく、35〜55重
量%であることが特に好ましい。中力小麦粉、タピオカ
澱粉の配合比が上記範囲より多いと、スポンジケーキの
口どけが悪くなり、またねちゃつきが強くなったり比容
積が小さくなる。また少いと、しっとり感や口どけ向上
の効果を得ることができない。また合計配合量が上記範
囲内であれば、食感、外観がより優れたものとなる。ま
た中力小麦粉以外の小麦粉あるいはタピオカ澱粉以外の
デンプンを用いても、しっとり感、口どけ向上の効果を
得ることはできない。
小麦から得られる小麦粉であり、また中力小麦粉とは中
間質小麦から得られる小麦粉である。またタピオカ澱粉
とはキャッサバの根から製造したデンプンであり、本発
明においては分子量や粒子径に特に制限はない。
れていることが好ましい。架橋タピオカ澱粉を用いるこ
とにより、しっとり感、口どけ感がさらに向上する。架
橋の種類には特に制限はなく、リン酸架橋、アセチル化
リン酸架橋、エーテル架橋等のいずれであってもよい。
また架橋度にも特に制限はない。かかる架橋タピオカ澱
粉は、トリメタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、オキシ
塩化リン、エピクロルヒドリン等を用いて常法にしたが
って、タピオカ澱粉から製造することができる。
び/またはトレハロースの配合量が10〜50重量%で
あることが必要であり、20〜40重量%であることが
好ましい。10重量%未満及び50重量%より多い場合
は、スポンジケーキのしっとり感、口どけ感とも良好で
はない。本発明に用いるその他の糖類としては特に制限
はない。例えばグルコース、ガラクトース、フルクトー
ス、キシロース、シュクロース、ラクトース、ラフィノ
ース、マルトデキストリン、粉飴、水飴等を挙げること
ができ、これらを1種または2種以上任意に選択して用
いることができる。
類と、薄力小麦粉、中力小麦粉及び/またはタピオカ澱
粉との配合比には特に制限はないが、例えば30〜7
0:70〜30、特に40〜60:60〜40であるこ
とが好ましい。
分として酸性ピロリン酸ナトリウムを配合することが好
ましい。酸性ピロリン酸ナトリウムを用いれば、良好な
食感を得ることができるとともに、焼成後の沈みがな
く、比容積が大きくなり、側面の高さが高くフラットな
形状とすることができる。これは酸性ピロリン酸ナトリ
ウムが中間性と遅効性の中間的な性質を持ち、焼成後半
で一気に体積を膨張させるためである。かかる酸性ピロ
リン酸ナトリウムのスポンジケーキ用ミックス中の配合
量は、0.1〜2.0重量%であることが好ましく、
0.3〜1.5重量%であることが特に好ましい。また
酸性成分として焼きミョウバン、グルコノデルタラクト
ン、酒石酸水素カリウム等と併用してもよい。また膨張
剤のアルカリ成分としては特に制限はなく、例えば炭酸
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化アンモニウム等
が挙げられる。以下これを膨張剤等ということがある。
本発明の効果を害さない範囲で、スポンジケーキの製造
に一般的に用いられている乳化剤、油性成分、香料、着
色料等を配合することができる。
力小麦粉、中力小麦粉等、マルトース等、膨張剤等の必
須成分と、その他の成分とを混合することにより得るこ
とができる。
法により焼成すれば、しっとりとして口溶けのよい、比
容積が大きく型くずれのない外観を有するスポンジケー
キが得られる。すなわち例えば、卵を泡立て、これに上
記のスポンジケーキ用ミックス及び必要に応じて水等を
添加混合した後、型に入れて焼成することにより良好な
スポンジケーキを得ることができる。またスポンジケー
キ用ミックスと卵とを予め混合してから泡立て、その後
焼成してもよい。
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
ックスを作成した。次いで各ミックス200g、生卵1
60g、及び水20gを混合し、家庭用電動ケーキミキ
サーを用いて高速で4分間撹拌して泡立てた。得られた
生地350gを6号型に流し込み、家庭用オーブンを用
いて160℃で35分間焼成した。次いで型ごとテーブ
ル上に落として沈みを防止し、1時間放置してスポンジ
ケーキを製造した。
食感の評価)上記で得られた各スポンジケーキのしっと
り感、口どけ、及び総合評価を、10人のパネラーが以
下の基準で評価した。その平均値を結果として表1に示
す。 (評価基準) ◎しっとり感 5:非常にしっとりしており、かつねちゃつきがない 4:かなりしっとりしており、かつねちゃつきがない 3:しっとり感があり、ねちゃつきはほとんどない 2:ややしっとり感が不足するか、またはややしっとり
しすぎてねちゃつき感がある 1:しっとり感がなくぱさついているか、またはしっと
りしすぎてねちゃつき感が強い ◎口どけ感 5:非常にソフトで口どけがよく、口の中に入れただけ
で溶ける食感 4:かなり口どけがよく、ソフトな食感 3:ややソフトで口どけがよい 2:やや口どけが悪く、口の中でだんご状になりやすい 1:口どけが非常に悪く、口のなかですぐだんご状にな
る ◎総合評価 5:非常にしっとりしているとともに、口どけも非常に
良好 4:十分にしっとり感があり、口どけも良好 3:しっとり感、口どけともに問題ない 2:ややぱさついているかややしっとりしすぎており、
また口どけもやや悪い 1:非常にぱさついているかしっとりしすぎており、ま
た口どけが非常に悪い
スを配合している実施例1のスポンジケーキは未処理タ
ピオカ澱粉、マルトースの両方を配合していないか、一
方しか配合していない比較例1〜3のスポンジケーキと
比較して、しっとり感、口どけ、総合評価ともに優れて
いることが確認された。
様にしてスポンジケーキを作成した。
の食感の評価)上記で得られた各スポンジケーキを、試
験例1の場合と同様にして評価した。結果を表2に示
す。併せて実施例1、比較例2を併記した。表2より、
マルトースまたはトレハロースを、糖類中の10〜50
重量%配合している実施例1〜6は、マルトースまたは
トレハロースを配合していないか、60重量%配合して
いる比較例2、4、5と比較してしっとり感、口溶け、
総合評価ともに優れていることが確認された。
様にしてスポンジケーキを作成した。
たときの食感の評価)上記で得られた各スポンジケーキ
を、試験例1の場合と同様にして評価した。結果を表3
に示す。併せて比較例3を併記した。
オカ澱粉を、薄力小麦粉の5〜50重量%置き換えた実
施例7〜11は、中力小麦粉または未処理タピオカ澱粉
を全く含まないか、60重量%置換した比較例3、6、
7と比較してしっとり感、口溶け、総合評価ともに優れ
ていることが確認された。
様にしてスポンジケーキを作成した。
上記で得られた各スポンジケーキを、試験例1の場合と
同様にして評価した。結果を表4に示す。併せて、実施
例5を併記した。
は、未処理タピオカ澱粉を用いた場合と比較して、口ど
け感がさらに優れており、総合評価もさらに優れている
ことが確認された。
様にしてスポンジケーキを作成した。
評価)上記で得られた各スポンジケーキを、試験例1の
場合と同様にして評価した。結果を表5に示す。併せ
て、実施例1も併記した。
タピオカ澱粉以外のデンプンを用いた場合と比較して、
特にしっとり感が優れ、また総合評価も優れていること
が確認された。
様にしてスポンジケーキを作成した。
5、16、17、18及び比較例11で得られた各スポ
ンジケーキの比容積の測定と形状の観察を行い、次の評
価基準で外観の総合評価を行った。結果を表7に示す。 ◎外観の総合評価の基準 ◎:体積膨張が大きく(比容積4.3以上)、形状も非
常に優れている場合 ○:体積膨張がかなり大きく(比容積4.0以上4.3
未満)、形状もかなり優れている場合 △:体積膨張がやや小さく(比容積3.8以上4.0未
満)、形状がやや悪い場合 ×:体積膨張が非常に小さく(比容積3.8未満)、形
状も非常に悪い場合
スを用いた実施例1及び15〜18はこれらを用いない
比較例11より外観が優れているが、これらとともに酸
性膨張剤として酸性ピロリン酸ナトリウムを使用した実
施例15は、体積膨張、形状ともさらに優れており、酸
性ピロリン酸ナトリウムの使用により外観が相乗的に向
上することが確認された。
様にしてスポンジケーキを作成した。
2で得られた各スポンジケーキの比容積の測定と形状の
観察を行い、試験例6と同様の基準で総合評価を行っ
た。結果を表9に示す。
/2量を焼きミョウバン等に置換しても優れた外観を得
ることができることが確認された。
いれば、焼成後しっとりとして口どけのよい食感を有す
るとともに、比容積が大きく型くずれのない外観を有す
るスポンジケーキを得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 薄力小麦粉、糖類、及び膨張剤を主原料
としたスポンジケーキ用ミックスであって、薄力小麦粉
と中力小麦粉及び/またはタピオカ澱粉との配合比(重
量比)が50〜95:50〜5であり、かつ糖類中のマ
ルトース及び/またはトレハロースの配合量が10〜5
0重量%であることを特徴とするスポンジケーキ用ミッ
クス。 - 【請求項2】 薄力小麦粉と中力小麦粉及び/またはタ
ピオカ澱粉との合計配合量が30〜60重量%である請
求項1記載のスポンジケーキ用ミックス。 - 【請求項3】 タピオカ澱粉が架橋タピオカ澱粉である
請求項1または2記載のスポンジケーキ用ミックス。 - 【請求項4】 膨張剤の酸性成分が酸性ピロリン酸ナト
リウムである請求項1〜3のいずれか1項記載のスポン
ジケーキ用ミックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27719697A JP3642933B2 (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | スポンジケーキ用ミックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27719697A JP3642933B2 (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | スポンジケーキ用ミックス |
Publications (2)
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JPH11113478A true JPH11113478A (ja) | 1999-04-27 |
JP3642933B2 JP3642933B2 (ja) | 2005-04-27 |
Family
ID=17580154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP27719697A Expired - Lifetime JP3642933B2 (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | スポンジケーキ用ミックス |
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