JPH1099761A - 円筒状基材の塗布方法及び該塗布装置 - Google Patents

円筒状基材の塗布方法及び該塗布装置

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JPH1099761A
JPH1099761A JP25466296A JP25466296A JPH1099761A JP H1099761 A JPH1099761 A JP H1099761A JP 25466296 A JP25466296 A JP 25466296A JP 25466296 A JP25466296 A JP 25466296A JP H1099761 A JPH1099761 A JP H1099761A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円筒状基材に対して低粘度や高粘度の塗布液
においてもビード切れがなく、またビードの振動がなく
安定であり、膜厚変動のない優れた円筒状基材の塗布方
法を提供する。 【解決手段】 エンドレスに形成された連続周面を有す
る円筒状の基材を移動させながら、塗布液を塗布液分配
室から該分配室スリットを通して前記基材周面を取り囲
むように基材全周にわたって近接形成されたホッパー塗
布面に設けられたエンドレスの塗布液流出口から該ホッ
パー塗布面であるスライド面上に流出させ、前記円筒状
基材とホッパー塗布面の先端部にビードを形成させて連
続塗布を行う塗布方法において、前記ビード有効長Xが
20μ以上、2mm以下、前記ビードのメニスカス最小
曲率半径Rが50μ以上、800μ以下であり、前記ス
ライド面角が10〜70度であることを特徴とする円筒
状基材の塗布方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンドレスに形成さ
れた連続周面を有する円筒状基材を移動させながら、塗
布液をスライド面上に流出させ、連続塗布を行う円筒状
基材の塗布方法及び該円筒状基材の塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンドレスに形成された連続面を有する
円筒状基材の外面上への薄膜で均一な塗布に関連してス
プレー塗布法、浸漬塗布法、ブレード塗布法、ロール塗
布法等の種々の方法が検討されている。特に、電子写真
感光体ドラムのような薄膜で均一な塗布については生産
性の優れた塗布装置を開発すべく検討されている。しか
しながら、従来のエンドレスに形成された連続面を有す
る基材への塗布方法においては、均一な塗膜が得られな
かったり生産性が悪い等の短所があった。
【0003】スプレー塗布法ではスプレーガンより噴出
した塗布液滴が該エンドレスに形成された連続面を有す
る基材の外周面上に到達するまでに溶媒が蒸発するため
に塗布液滴の固形分濃度が上昇してしまい、それにとも
ない塗布液滴の粘度上昇が起って液滴が面に到達したと
き、液滴が面上を充分に広がらないために、或いは乾燥
固化してしまった粒子が表面に付着するために、塗布表
面の平滑性の良いものがえられない。また該連続面を有
する基材への液滴の到達率が100%でなく塗布液のロ
スがあったり部分的にも不均一である為、膜厚コントロ
ールが非常に困難である。更に、高分子溶液等では糸引
きを起こす事があるため使用する溶媒及び樹脂に制限が
ある。
【0004】ブレード塗布法、ロール塗布法は例えば円
筒状基材の長さ方向にブレード若しくはロールを配置し
該円筒状基材を回転させて塗布を行い円筒状基材を1回
転させた後ブレード若しくはロールを後退させるもので
ある。しかしながらブレード若しくはロールを後退させ
る際、塗布液の粘性により、塗布膜厚の一部に他の部分
より厚い部分が生じ、均一な塗膜が得られない欠点があ
る。
【0005】浸漬塗布法は、上記におけるような塗布液
表面の平滑性、塗布膜の均一性の悪い点は改良される。
【0006】しかし塗布膜厚の制御が塗布液物性例えば
粘度、表面張力、密度、温度等と塗布速度に支配され、
塗布液物性の調製が非常に重要となる。また塗布速度も
低いし、塗布液槽を満たすためにはある一定量以上の液
量が必要である。更に重層する場合、下層成分が溶け出
し塗布液槽が汚染されやすい等の欠点がある。
【0007】そこで特開昭58−189061号公報に
記載の如く円形量規制型塗布装置(この中にはスライド
ホッパー型塗布装置が含まれる)が開発された。このス
ライドホッパー型塗布装置はエンドレスに形成された連
続周面を有する円筒状基材を連続的にその長手方向に移
動させながら、その周囲を環状に取り囲み、円筒状基材
の外周面に対して塗布液を塗布するものであって、更に
この塗布装置は環状の液溜まり室と、この液溜まり室内
の一部に対して外部から塗布液を供給する供給口と、前
記液溜まり室の内方に開口する塗布液分配スリットとを
有し、このスリットから流出した塗布液を斜め下方に傾
斜するスライド面上に流下させ、スライド面の下端の唇
状部のスライドエッジと円筒状基材との僅かな間隙部分
にビードを形成し、円筒状基材の移動に伴ってその外周
面に塗布するものである。このスライドホッパー型塗布
装置を用いることにより、少ない液量で塗布でき、塗布
液が汚染されず、生産性の高い、膜厚制御の容易な塗布
が可能となった。
【0008】なお、塗布に於けるメニスカス最小曲率半
径Rとビード有効長Xとの関係については、Chem.
Eng.Sci.41(7)1827(’86)等に記
載のごとく研究されてはきているが、環状コーターの塗
布性の良好な実用的範囲は後述の本発明の適正範囲から
逸脱していることが判った。その理由としては、本発明
の環状コーターの場合、円周方向のスライド面(ホッパ
ー塗布面)には両端がないエンドレスのため、周方向の
力成分が保存され、ビードの形成状態が、両端のあるフ
イルム状支持体の塗布と異なっているためではないかと
推測される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ス
ライドホッパー型塗布装置を用いてもなお、塗布液によ
っては塗布液膜切れ(ビード切れによるものが多い)、
膜厚の変動等の問題が生じることがある。
【0010】その原因の1つとして、前記スライドホッ
パー型塗布装置を用いても、なお塗布条件が把握でき
ず、ある塗布液ではうまく塗布できるが、別の塗布液で
はムラが発生する等、塗布液によって、或いは他の装置
条件によって塗布性が微妙に異なってくるからである。
【0011】この発明の目的は、上記の課題に鑑みなさ
れたもので、低粘度や高粘度の塗布液においてもビード
切れがなく、またビードの振動がなく安定であり、膜厚
変動のない優れた円筒状基材の塗布方法及び該装置を提
供することにある。
【0012】更に、この発明の他の目的は、同一塗布装
置から複数の塗布層を同時に円筒状基材上に形成させる
いわゆる同時重層塗布においても、ビード切れがなく膜
厚変動のない優れた円筒状基材の塗布方法を、又複数の
塗布装置から塗布層を逐次基材上に形成させるいわゆる
逐次重層塗布においても、ビード切れがなく膜厚変動の
ない優れた円筒状基材の塗布方法を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記のよう
な手段により達成される。即ち、請求項1記載の発明
は、エンドレスに形成された連続周面を有する円筒状基
材を移動させながら、塗布液を塗布液分配室から該分配
室スリットを通して前記円筒状基材の周面を取り囲むよ
うに円筒状基材全周にわたって近接形成されたスライド
面に設けられたエンドレスの塗布液流出口から該スライ
ド面上に流出させ、前記円筒状基材とスライド面の先端
部にビードを形成させて連続塗布を行う塗布方法におい
て、前記ビード有効長Xが20μ〜2mmで、前記ビー
ドのメニスカス最小曲率半径Rが50μ〜800μであ
り、前記スライド面角θが10〜70度であることを特
徴としている。
【0014】ビード有効長Xはビードとドラムの接触点
からdy/dx=0.05とメニスカスとが接触した点
の間の距離で、一般に粘度が高くなると小さくなる。ビ
ード有効長Xは好ましくは30μ〜1mmである。ま
た、メニスカス最小曲率半径Rは、塗布速度、塗布液の
液膜厚、スライド面角、塗布液の表面張力等によって変
わる。Rは好ましくは100〜700μである。また、
スライド面角θは好ましくは40〜70度である(図3
を参照)。
【0015】請求項2記載の発明は、前記円筒状基材と
スライド面との間隙であるコーターギャップGが50〜
500μであることを特徴としている。
【0016】請求項3記載の発明は、前記円筒状基材の
移動速度が6〜50mm/secであることを特徴とし
ている。
【0017】請求項4記載の発明は、各々複数の塗布液
分配スリット及び塗布液流出口を設け、異なる塗布液を
塗布液分配スリット及び塗布液流出口から同一スライド
面上に流出させ、複数の塗布層を同時に前記円筒状基材
上に形成させることを特徴としている。
【0018】請求項5記載の発明は、各々複数の塗布液
分配スリット、塗布液流出口及びスライド面を設け、異
なる塗布液を各々の塗布液分配スリットに供給し、各々
の塗布液流出口から各々のスライド面に供給させ、複数
の塗布層を円筒状基材上に逐次形成させることを特徴と
している。
【0019】請求項6記載の発明は、エンドレスに形成
された連続周面を有する円筒状の基材を移動させなが
ら、塗布液を塗布液分配室から該分配室スリットを通し
て前記基材周面を取り囲むように基材全周にわたって近
接形成されたスライド面に設けられたエンドレスの塗布
液流出口から該スライド面上に流出させ、前記円筒状基
材とスライド面の先端部にビードを形成させて連続塗布
を行う塗布方法において、前記ビード有効長Xが20μ
〜2mmで、前記ビードのメニスカス最小曲率半径Rが
50μ〜800μであり、前記スライド面角θが10〜
70度であることを特徴としている。
【0020】ビード有効長Xはビードとドラムの接触点
からdy/dx=0.05とメニスカスとが接触した点
の間の距離で、一般に粘度が高くなると小さくなる。ビ
ード有効長Xは好ましくは30μ〜1mmである。メニ
スカス最小曲率半径Rは、塗布速度、塗布液の液膜厚、
スライド面角、塗布液の表面張力等によって変わる。R
は好ましくは100〜700μである。スライド面角θ
は好ましくは40〜70度である(図3参照)。
【0021】ビード有効長X、メニスカス最小曲率半径
Rの測定は透明ガラス製環状コータを作製し、ビード部
を撮影、測定することにより行われる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の説明
を行う。図1は本発明に係わる塗布装置例の縦断面図
で、図2はその斜視図である。なお、本発明は添付した
図の形状だけに制約されるものではない。
【0023】図1に示されるように中心線XXに沿って
垂直状に重ね合わせた円筒状基材1A,1Bを連続的に
矢示方向に上昇移動させ、その周囲を取り囲み、円筒状
基材1の外周面に対しスライドホッパー型塗布装置の塗
布に直接係わる部分(塗布ヘッドと略称する)10によ
り塗布液Lが塗布される。なお、基材としては中空ドラ
ム例えばアルミニウムドラム、プラスチックドラムのほ
かシームレスベルト型の基材でも良い。前記塗布ヘッド
10には、円筒状基材1側に開口する塗布液流出口11
を有する幅狭の塗布液分配スリット(スリットともい
う)12が水平方向に形成されている。このスリット1
2は環状の塗布液分配室13に連通し、この環状の塗布
液分配室13には貯留タンク4内の塗布液Lを圧送ポン
プ5により供給管14を介して供給するようになってい
る。他方、スリット12の塗布液流出口11の下側に
は、連続して下方に傾斜し基材の外寸よりやや大なる寸
法で終端をなすように形成されたスライド面15が形成
されている。更に、このスライド面15終端より下方に
延びる唇状部16が形成されている。かかる塗布装置に
よる塗布においては、円筒状基材1を引き上げる過程
で、塗布液Lをスリット12から押し出し、スライド面
15に沿って流下させると、スライド面終端に至った塗
布液は、そのスライド面終端と円筒状基材1の外周面と
の間にビードを形成した後、基材表面に塗布される。
【0024】スライド面終端と円筒状基材は、ある間隙
を持って配置されているため基材を傷つける事なく、ま
た性質の異なる層を多層形成させる場合においても、既
に塗布された層を損傷することなく塗布できる。
【0025】図3は、塗布時のビード部の関係図で、塗
布液Lはビードを形成して塗布される。メニスカス最小
曲率半径Rはビード部の塗布液Lの曲面の最小の曲率半
径で、塗布速度、塗布液の液膜厚、スライド面角、塗布
液の表面張力等で変化する。ビード有効長Xはビードと
円筒状基材1の接触点からdy/dx=0.05とメニ
スカスとが接触した点の間の距離である。また、円筒状
基材とスライド面(ホッパー塗布面)との間隙であるコ
ーターギャップGは円筒状基材1とスライド面15の終
端との間の距離である。また、液膜厚mは円筒状基材1
に塗布された膜厚をいう。更に、スライド面角θは図の
ようにスライド面15とドラム移動方向と垂直の面との
なす角をいう。
【0026】図4,図5は円筒状基材1上に2層の塗布
層を形成する重層塗布装置例を示している。図示したの
は2層の重層塗布装置であるが、同様構造によって、或
いはそれらの組み合わせによって3層以上の重層塗布装
置を提供することができる。なお図4,図5において図
1と同一の構成については同一符号を用いて示してい
る。
【0027】図4は、同一塗布装置から塗布液LA,L
Bによる塗布層を同時に円筒状基材1上に形成させるい
わゆる同時重層塗布装置を示している。処理液LA,L
Bを貯留した貯留タンク4A,4Bからはそれぞれ圧送
ポンプ5A,5Bを介して塗布ヘッド20の水平方向に
形成された幅狭の塗布液分配スリット12A,12Bを
通り円筒状基材1側に環状に開口する塗布液流出口11
A,11Bが設けられていて、塗布液流出口11A,1
1Bの下側には共通の連続して下方に傾斜し、円筒状基
材1の外寸よりやや大なる寸法で終端をなすように形成
されたスライド面15と、更にこのスライド面15終端
より下方に延びる唇状部16が形成されている。かかる
塗布装置においては、円筒状基材1を引き上げる過程
で、塗布液LA,LBをスリット12A,12Bから押
出しスライド面15に沿って流下させると塗布液LA,
LBは2層をなして流下し、スライド面15の終端に至
った2層の塗布液LA,LBは円筒状基材1の外周面と
の間にビードを形成したのち基材1の表面に2層の塗布
液LA,LBが同時に塗布される。
【0028】図5は、複数の塗布装置から塗布液LA,
LBによる塗布層を逐次基材上に形成させるいわゆる逐
次重層塗布装置を示している。複数の塗布装置では各々
複数の塗布液分配スリット12、塗布液流出口11、及
びスライド面(ホッパー塗布面)15を設け、処理液L
A,LBを貯留した貯留タンク4A,4Bからそれぞれ
圧送ポンプ5A,5Bを介して塗布ヘッド10A,10
Bの各塗布液分配スリット12に処理液LA,LBを供
給し、各々塗布液流出口11から各々のスライド面(ホ
ッパー塗布面)15上に流出させ、処理液LA,LBの
塗布層を円筒状基材1上に逐次形成させる。Fは乾燥手
段であり、例えば特願平5−216495、特願平7−
173517に記載の方法が良い。
【0029】本発明の塗布方法では、スライド面終端と
円筒状基材は、ある間隙を持って配置されているため基
材を傷つける事なく、また性質の異なる層を多層形成さ
せる場合においても、既に塗布された層を損傷すること
なく塗布できる。更に性質が異なり同一溶媒に溶解する
層を多層形成させる際にも、浸漬塗布方法と比べて溶媒
中に存在する時間がはるかに短いので、下層成分が上層
側へ殆ど溶出しないし、塗布層にも溶出することなく塗
布できる。
【0030】本発明の塗布方法は、薄膜で均一な塗布膜
を要求する電子写真感光体ドラム、静電記録体の製造、
ローラ表面上への被覆、エンドレス帯状物等の外周面へ
の塗膜形成等に用いられそれらに制限される事はない。
即ちエンドレスに形成された連続面を有する基材の外周
面の塗布方法として用いられる。塗布は基材自体が移動
しても塗布装置が移動しても良く、更に円筒状基材を回
転しても良い。なお、前述の分配スリット間隙は50μ
から500μが好ましい。
【0031】
【実施例】次に、実施例により本発明について説明する
が、これに限定されるものではない。
【0032】<実施例1> (実施例と比較例)導電性支持体としては鏡面加工を施
した直径80mm、高さ355mmのアルミニウムドラ
ム支持体を用いた。前記アルミニウムドラム支持体上に
下記のごとく塗布液組成物UCL−1を「表1」のメニ
スカス曲率半径Rになるようにポリマー濃度(溶媒量の
添加による)を調製し、図2に記載の透明ガラス製スラ
イドホッパー型塗布装置を用いて、「表1」に記載の条
件で塗布し、ビード有効長X及びメニスカス最小曲率半
径Rを写真撮影により測定、また、塗布状態を観察し
た。この時の塗布ドラムを資料No.1−1〜No.1
−2とする。
【0033】UCL−1塗布液組成物は、共重合ナイロ
ン樹脂(CM−8000 東レ社製)、メタノール/n
−ブタノール=10/1(Vol比)である。
【0034】次に、その結果を「表1」に示す。
【0035】
【表1】
【0036】上記の表1に示すように、実施例は良好な
結果となっている。
【0037】<実施例2> (実施例と比較例)導電性支持体としては鏡面加工を施
した直径80mm、高さ355mmのアルミニウムドラ
ム支持体を用いた。前記アルミニウムドラム支持体上に
下記のごとく各塗布液組成物CGL−1、CGL−2及
びCGL−3を分散して調製し、「表2」のごとくメニ
スカス曲率半径Rになるよう固形分濃度(溶媒量の添加
による)を調製し、図2に記載のごとくの透明ガラス製
スライドホッパー型塗布装置を用いて、「表2」に記載
のごとく塗布し、ビード有効長X及びメニスカス最小曲
率半径Rを写真撮影により測定し、また塗布状態を観察
した。ビード有効長X,メニスカス最小曲率半径Rの測
定は透明ガラス製環状コーターを作製し、ビード部を撮
影して、測定した。
【0038】この時の塗布ドラムを資料No.2−1〜
No.2−4とする。
【0039】CGL−1塗布液組成物は、フルオレノン
型ジスアゾ顔料(CGM−1)、ブチラール樹脂(エス
レックBX−L積水化学社製)、メチルエチルケトンの
塗布液組成物(固形分については固形分重量比CGM−
1:BX−L=3:1に固定)をサンドミルを用いて2
0時間分散したもの。CGM−1の化学式を「化1」に
示す。
【0040】
【化1】
【0041】CGL−2塗布液組成物は、ペリレン系顔
料(CGM−4)、ブチラール樹脂(エスレックBX−
L積水化学社製)、メチルエチルケトンの塗布液組成物
(固形分については固形分重量比CGM−4:BX−L
=2:1に固定)をサンドミルを用いて20時間分散し
たもの。CGM−4の化学式を「化2」に示す。
【0042】
【化2】
【0043】CGL−3塗布液組成物は、Y型チタニル
フタロシアニン(CGM−3)、シリコーン樹脂(KR
−5240信越化学社製)、t−酢酸ブチルの塗布液組
成物(固形分については固形分重量比CGM−3:KR
−5240=2:1に固定)をサンドミルを用いて17
時間分散したもの。CGM−3の化学式を「化3」に示
す。
【0044】
【化3】
【0045】次に、その結果を「表2」に示す。
【0046】
【表2】
【0047】上記の「表2」に示すように、良好な結果
となっている。
【0048】<実施例3> (実施例と比較例)導電性支持体としては鏡面加工を施
した直径80mm、高さ355mmのアルミニウムドラ
ム支持体を用いた。前記支持体上に下記のごとく塗布液
組成物CTL−1を「表3」のごとくメニスカス曲率半
径Rになるよう固形分濃度(溶媒量の添加による)を調
製し、図2に示す透明ガラス製スライドホッパー型塗布
装置を用いて、「表3」に記載のごとく塗布し、ビード
有効長X及びメニスカス最小曲率半径Rを写真撮影によ
り測定、また塗布状態を観察した。この時の塗布ドラム
をNo.3−1〜3−4とする。
【0049】CTL−1塗布液組成物は、CTM−1、
ポリカーボネート(Z−200三菱瓦斯化学社製)、
1,2−ジクロロエタンで、固形分については固形分重
量比CTM−1:Z−200=0.89:1に固定して
いる。CGM−1の化学式を「化4」に示す。
【0050】
【化4】
【0051】次に、その結果を「表3」に示す。
【0052】
【表3】
【0053】上記の「表3」に示すように、実施例は良
好な結果となっている。
【0054】<実施例4> (実施例と比較例)図5に示す逐次重層塗布形式で3つ
の塗布ヘッドを重ねた塗布装置を用いて、実施例1と同
じドラム上に<実施例1>の塗布液UCL−1を、この
上に<実施例2>の塗布液CGL−2を、更にこの上に
<実施例3>の塗布液CTL−1をドラム移動速度15
mm/secで逐次塗布した。得られた感光体を用い実
写テストを行ったところ、塗布ムラに起因する画像ムラ
はなく良好な画像が得られた。なお、3層塗布時に於い
ては3層ともにX;50μから1mm,R;60μから
500μ、G;100μから300μの範囲内にあっ
て、スライド角は60°のものを使用した。
【0055】
【発明の効果】以上のように構成したので下記の効果を
奏する。
【0056】請求項1、6記載の発明は、エンドレスに
形成された連続周面を有する円筒状基材を移動させなが
ら、塗布液を塗布液分配室から該分配室スリットを通し
て前記円筒状基材の周面を取り囲むように円筒状基材全
周にわたって近接形成されたスライド面に設けられたエ
ンドレスの塗布液流出口から該スライド面上に流出さ
せ、前記円筒状基材とスライド面の先端部にビードを形
成させて連続塗布を行う塗布方法において、前記ビード
有効長Xが20μ〜2mmで、前記ビードのメニスカス
最小曲率半径Rが50μ〜800μであり、前記円筒状
スライド面角θが10〜70度であるので、塗布性が良
好で、ビード切れが無くなく、ビードの振動がなく、ビ
ードが安定しており、円周及び長手方向の膜厚変動が無
く、送液の脈動変動に強い。
【0057】請求項2記載の発明は、前記円筒状基材と
スライド面との間隙であるコーターギャップGが50〜
500μであるので、塗布性が良好で、ビード切れが無
い。
【0058】請求項3記載の発明は、円筒状基材の移動
速度が6〜50mm/secである、ビード切れが無
い。
【0059】請求項4記載の発明は、各々複数の塗布液
分配スリット及び塗布液流出口を設け、異なる塗布液を
塗布液分配スリット及び塗布液流出口から同一スライド
面上に流出させ、複数の塗布層を同時に円筒状基材上に
形成させるので、塗布時間が短い。
【0060】請求項5記載の発明は、各々複数の塗布液
分配スリット、塗布液流出口及びスライド面を設け、異
なる塗布液を各々の塗布液分配スリットに供給し、各々
の塗布液流出口から各々のスライド面に供給させ、複数
の塗布層を基材上に逐次形成させるので、塗布時間が短
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる塗布装置例の縦断面図である。
【図2】本発明に係わる塗布装置例の斜視図である。
【図3】本発明に係わるメニスカス最小曲率半径R、ビ
ード有効長X、コーターギャップGの関係図である。
【図4】本発明に係わる同時重層塗布装置例の縦断面図
である。
【図5】本発明に係わる逐次重層塗布装置例の縦断面図
である。
【符号の説明】
1、1A、1B 円筒状基材(基材) 4 貯留タンク 5 圧送ポンプ 10,10A、10B、20 塗布ヘッド 11 塗布液流出口 12 スリット(塗布液分配スリット) 13 塗布液分配室 14 供給管 15 スライド面 16 唇状部 L 塗布液 m 塗布膜厚 G コーターギャップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンドレスに形成された連続周面を有す
    る円筒状基材を移動させながら、塗布液を塗布液分配室
    から該分配室スリットを通して前記円筒状基材の周面を
    取り囲むように円筒状基材全周にわたって近接形成され
    たスライド面に設けられたエンドレスの塗布液流出口か
    ら該スライド面上に流出させ、前記円筒状基材とスライ
    ド面の先端部にビードを形成させて連続塗布を行う塗布
    方法において、前記ビード有効長Xが20μ〜2mm
    で、前記ビードのメニスカス最小曲率半径Rが50μ〜
    800μであり、前記円筒状スライド面角θが10〜7
    0度であることを特徴とする円筒状基材の塗布方法。
  2. 【請求項2】 前記円筒状基材とスライド面との間隙で
    あるコーターギャップGが50〜500μであることを
    特徴とする請求項1に記載の円筒状基材の塗布方法。
  3. 【請求項3】 前記円筒状基材の移動速度が6〜50m
    m/secであることを特徴とする請求項1に記載の円
    筒状基材の塗布方法。
  4. 【請求項4】 各々複数の塗布液分配スリット及び塗布
    液流出口を設け、異なる塗布液を塗布液分配スリット及
    び塗布液流出口から同一スライド面上に流出させ、複数
    の塗布層を同時に円筒状基材上に形成させることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の円筒状基材の塗布方法。
  5. 【請求項5】 各々複数の塗布液分配スリット、塗布液
    流出口及びスライド面を設け、異なる塗布液を各々の塗
    布液分配スリットに供給し、各々の塗布液流出口から各
    々のスライド面に供給させ、複数の塗布層を基材上に逐
    次形成させることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    円筒状基材の塗布方法。
  6. 【請求項6】 エンドレスに形成された連続周面を有す
    る円筒状基材を移動させながら、塗布液を塗布液分配室
    から該分配室スリットを通して前記基材周面を取り囲む
    ように基材全周にわたって近接形成されたスライド面に
    設けられたエンドレスの塗布液流出口から該スライド面
    上に流出させ、前記円筒状基材とスライド面の先端部に
    ビードを形成させて連続塗布を行う塗布装置において、
    前記ビード有効長Xが20μ〜2mmであり、前記ビー
    ドのメニスカス最小曲率半径Rが50μ〜800μであ
    り、前記スライド面角θが10〜70度であることを特
    徴とする円筒状基材の塗布装置。
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