JPH107833A - 連続シート状フッ素系樹脂架橋発泡体 - Google Patents

連続シート状フッ素系樹脂架橋発泡体

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JPH107833A
JPH107833A JP18841896A JP18841896A JPH107833A JP H107833 A JPH107833 A JP H107833A JP 18841896 A JP18841896 A JP 18841896A JP 18841896 A JP18841896 A JP 18841896A JP H107833 A JPH107833 A JP H107833A
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foam
resin
fluorine
sheet
continuous sheet
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JP18841896A
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Shigeo Kamijukkoku
成夫 上拾石
Yukinari Nakatsu
幸成 中津
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、耐摩
耗性、非粘着性などのフッ素系樹脂の特徴を保持しつ
つ、表面平滑性に優れ、かつ、微細で均一な気泡を有す
る高発泡倍率の連続シート状フッ素系樹脂架橋発泡体を
提供する。 【解決手段】 ポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)と融
点が(A)より30〜200℃高いフッ素系樹脂(B)
からなり、配合率(B)/(A+B)が0.05〜0.
5である発泡性シートの架橋物を発泡した、25%圧縮
硬さが0.2〜5kg/cm2 、成形性(L/D)が
0.3〜0.8、難燃性酸素指数が35以上、架橋度が
20〜70%、発泡倍率が3〜50倍であることを特徴
とする連続シート状フッ素系樹脂架橋発泡体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続シート状のフ
ッ素系樹脂架橋発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フッ素系樹脂発泡体は、難燃
性、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、耐摩耗性、非粘着性
に優れていることから、シール材、パッキン材、ガスケ
ット材、断熱材、弾性ロール被覆材として広く使用され
ている。
【0003】従来、フッ素系樹脂発泡体は、特開昭54
−41969号公報、同59−11340号公報、同6
2−112637号公報、同62−280236号公報
に記載されているように、フッ素系樹脂に無機系発泡核
剤と分解型発泡剤を添加し、それを押し出して発泡した
り、あるいは分解型発泡剤の代わりにフッ素系揮発型発
泡剤を使用して発泡したり、あるいは予め分解型発泡剤
を配合したフッ素系樹脂をシート状に成形したのちに電
子線あるいはラジカル分解法で架橋せしめて発泡した
り、あるいはフッ素系樹脂をシート状に成形したのちに
電子線あるいはラジカル分解法で架橋せしめたのちに揮
発型発泡剤を加圧含浸せしめて加熱加圧、放圧すること
により発泡して得る方法が提案されている。
【0004】しかしながら、連続シート状の高発泡倍率
発泡体を得るためには、特定の方法、すなわち、発泡剤
を配合し、連続シート状に押し出し成形と同時に発泡す
る方法か、連続シート状に成形したのち発泡する方法の
いずれかに限られる。特に、後者の方法の場合、特定の
フッ素系樹脂以外は融点が200℃以上で、かつ、溶融
粘度が極めて高いため、通常の有機系化学発泡剤ではシ
ート成形中に発泡剤が分解し、高度に気泡径が制御され
た発泡体は得られない。また、分解温度が260〜32
0℃の高温分解型発泡剤を用いることも前記の公報に提
案されているが、通常、発泡温度は発泡剤の分解温度よ
り30〜100℃高くして急速分解させないと十分な発
泡倍率が得られないが、この加熱温度はフッ素径樹脂の
分解を生じる温度なので、実質的に製品は得られない。
その他の公知の方法、揮発型発泡剤を含浸して発泡する
方法では連続シート状発泡体は得られない。
【0005】このように、上記のような公知の技術で
は、微細で均一な気泡構造を有する高発泡倍率の連続シ
ート状発泡体は得られにくく、また安定した製品が得ら
れにくいという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
のような従来の欠点を克服し、難燃性、耐熱性、耐薬品
性、耐溶剤性、耐摩耗性、非粘着性などのフッ素系樹脂
の特徴を保持しつつ、表面平滑性に優れ、かつ、微細で
均一な気泡を有する高発泡倍率の連続シート状のフッ素
系樹脂架橋発泡体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の欠
点を克服するために鋭意検討した結果、特定のフッ素系
樹脂を用い、配合することにより、シート成形性に優
れ、放射線による架橋効率が良く、耐熱性が低下するこ
と無く、表面平滑性に優れ、かつ、微細で均一な気泡構
造を有する高発泡倍率の連続シート状のフッ素系樹脂架
橋発泡体が得られることを見出し本発明を完成するに至
った。
【0008】すなわち、本発明に係る連続シート状フッ
素系樹脂架橋発泡体は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂
(A)と融点がポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)より
30〜200℃高いフッ素系樹脂(B)からなり、配合
系(B)/(A+B)が0.05〜0.5である発泡性
シートの架橋物を発泡した、25%圧縮硬さが0.2〜
5kg/cm2 、成形性(L/D)が0.3〜0.8、
難燃性酸素指数が35以上、架橋度が20〜70%、発
泡倍率が3〜50倍であることを特徴とするものからな
る。この発泡体は、表層の気泡荒れのない表面平滑性に
優れた、後述の測定法による耐熱性が3%以下の特性を
有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリフッ化ビ
ニリデン系樹脂(A)とは、少なくとも融点が125〜
170℃で、MI(Melt Flow Index)
が2g〜100g/10分で乳化重合法で合成されたも
のである。具体的にはポリフッ化ビニリデン樹脂、フッ
化ビニリデンとテトラフルオロエチレンの共重合体で、
その共重合比率が95/5〜70/30のもので、架橋
助剤なしで電子線架橋可能な樹脂が例示される。
【0010】一方、(A)よりも融点が30〜200℃
高いフッ素系樹脂(B)とは、(A)成分として用いた
もの以外の樹脂であればよく、各種のフッ素系樹脂が例
示される。例えば、ポリテトラフルオロエチレン、エチ
レンとテトラフルオロエチレン共重合体などであり、必
ずしも架橋助剤なしで電子線架橋可能なものでなくても
よいが、中でもポリテトラフルオロエチレンが最も好ま
しい。
【0011】ポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)のMI
は、2g〜100g/10分、好ましくは5g〜50g
/10分である。MIが2g/10分未満では発泡性連
続シート成形時の溶融押出時に溶融粘度が高いため、配
合した発泡剤が分解し、均一な微細気泡の発泡体を得る
ことができなくなるので好ましくなく、100g/10
分を越えると樹脂の分子量が小さくなるため、発泡体の
機械的強度が低下するとともに発泡ガスの表面から逸散
が多くなり表面平滑性が損なわれるので好ましくない。
一方、本樹脂は乳化重合法で合成されたものであること
が好ましいが、これは電子線による架橋効率が他方の重
合法である懸濁重合法に比べ極端に良いことと、理由は
定かでないが本発明の目的である発泡体とした後の耐熱
性の向上など、単に混合した原料から派生する効果以上
の特性を得るには不可欠である。
【0012】ポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)として
フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンの共重合体
を用いることが好ましく、その共重合比率は95/5〜
70/30のものを用いるのが好ましい。これは、共重
合比率を変化させることによって融点を制御し、発泡用
シート製造時の剪断発熱による発泡剤の分解を抑え、安
定した製品を得るために有効である。この共重合比率が
95/5未満では融点自体がポリフッ化ビニリデン樹脂
単独と大差なくなり融点制御の点で利点がなく、一方、
30を越えて共重合されると逆に融点が上昇し、樹脂流
動特性が大幅に悪化するとともに電子線での架橋効率が
著しく悪化する傾向にある。
【0013】本発明においては、ポリフッ化ビニリデン
系樹脂(A)と融点が(A)より高いフッ素系樹脂
(B)の配合率(B)/(A+B)は0.05〜0.5
であり、好ましくは0.1〜0.4である。配合率が
0.05未満では(B)成分の効果が小さく耐熱性に劣
るので好ましくなく、一方、0.5を越えると耐熱性や
耐薬品性などについては向上するので好ましいが、樹脂
組成の溶融粘度の上昇が激しく、発泡用シート製造時の
剪断発熱による発泡剤の分解が生じるので好ましくな
い。
【0014】本発明においてポリフッ化ビニリデン系樹
脂(A)とフッ素系樹脂(B)の混合物100重量部に
(メタ)アクリレート系樹脂を5〜20重量%混合した
ものを用いることもできる。(メタ)アクリレートを混
合した組成物は、溶融流動特性およびシート化時の結晶
化速度を遅くできるため特殊な冷却条件をとることなく
平面性に優れたシートを得ることができるので好まし
い。このとき、ポリメチルメタクリレート樹脂の混合率
が5重量%未満では耐熱性の点では好ましいが、溶融流
動特性が悪化したり結晶化速度の制御が難しくなり平滑
なシートを得にくい。一方、20重量%を越えるとシー
ト成形性の点では好ましいが、耐熱性、難燃性、成形性
(L/D)が悪化する傾向にある。この3つの樹脂を混
合したものは、理由は定かではないが、前記の単独樹脂
あるいは共重合樹脂、混合樹脂組成に比べ溶融流動特性
が格段に良く、また、シート成形時の結晶化速度が制御
されるため冷却条件範囲が広くなり、平滑なシートを得
やすくなる。
【0015】本発明による発泡体は、25%圧縮硬さが
0.2〜5kg/cm2 、成形性(L/D)が0.3〜
0.8、難燃性酸素指数が35以上、架橋度が20〜7
0%、発泡倍率が3〜50倍の範囲にある。25%圧縮
硬さが0.2kg/cm2 未満では圧縮硬さとしては低
く柔らかい値であるが、フッ素系樹脂発泡体は剛性のあ
る樹脂であるため回復性に乏しく、いわゆる“ヘタリ”
を生じ形態保持性が悪化するので好ましくなく、他方、
5kg/cm2 を越えると剛性が顕著となり発泡体とし
ての緩衝性が低下するので好ましくない。
【0016】また、本発泡体はフッ素系樹脂の特徴であ
る耐熱性、難燃性を活かし、各種の成形法で成形して使
用されるが、成形性(L/D)が0.3未満では複雑な
形状に対応できないので好ましくない。一方、0.8を
越えると成形品の形状によっては極端に薄くなり、形態
を保持できず補強材を用いることになるので好ましくな
い。
【0017】本発明の発泡体において難燃性酸素指数が
35未満では、電気絶縁性と高度の難燃性を同時に求め
られる分野の燃焼性に関して、発煙現象のみならず高温
領域で発火現象を伴って燃焼するようになるので好まし
くない。
【0018】本発明の発泡体において、架橋度が20%
未満では成形加工性の点では好ましいが、架橋度が低い
ためにおこる発泡体表面からの発泡ガスの逸散による気
泡破れが生じるので好ましくない。一方、70%を越え
ると耐熱性、引張強度については向上するので好ましい
が、引張り伸びが低下して結果的に成形性が低下するの
で好ましくない。
【0019】また、発泡倍率が3倍未満では剛性が顕著
となり連続シート状に得られてもロール状への巻取が困
難となり、実質的に連続シート状で供給できないので好
ましくない。一方、50倍を越えると発泡体の気泡膜が
極端に薄くなるため、機械的強度の低下や成形性が低下
するので好ましくない。
【0020】さらに、本発明の発泡体は、耐熱性、具体
的には150℃下での熱収縮率が5%以下でないと、使
用される分野が制限されるので好ましくない。
【0021】本発明に用いる有機化合物発泡剤は、19
0〜240℃の分解温度を持つものを用いることが好ま
しい。分解温度が190℃未満のものは、フッ素樹脂特
有の熱容量の高さから押出時の剪断での発熱と相まって
分解を生じるので好ましくなく、一方、240℃を越え
ると、発泡時の加熱温度が300〜350℃程度となる
ため、この温度ではフッ素系樹脂に分解が生じ、平面性
の良好な発泡体が得られないことと、分解で生じた腐食
性の高いフッ素系ガスにより環境を汚染するのでことさ
ら好ましくない。具体的にはアゾジカルボンアミド、ア
ゾジカルボン酸金属塩、ジニトロソペンタメチレンテト
ラミンなどを使用できる。
【0022】本発明の発泡体には、発泡体の特性を損な
わない範囲で無機系の微粉充填剤、着色剤、フッ素系界
面活性剤からなる帯電防止剤、チオ系、ヒンダードフェ
ノール系熱安定剤、ヒドロ芳香族炭化水素化合物などの
添加剤が添加されていてもよい。
【0023】本発明においては、発泡体は架橋されてい
ることが必要であり、架橋方法としては電離性放射線を
照射して行う放射線架橋法を用いることができるが、パ
ーオキサイド等の過酸化物を併用して行うこともでき
る。放射線照射量は5〜30Mradの範囲が好まし
い。
【0024】本発明による発泡体の発泡方法には、各種
の方法が適用でき、具体的には熱風発泡法、薬液浴上発
泡法などが挙げられる。また、本発明による発泡体は連
続シート状に巻き取ったのち、樹脂の融点より20℃以
上低い温度で24時間アニーリングすることにより、耐
熱性、剛性、強度などの特性をさらに向上させることも
できる。
【0025】次に本発明による連続シート状フッ素系樹
脂架橋発泡体の製造方法の一例について説明する。ポリ
フッ化ビニリデン系樹脂としてフッ化ビニリデンとテト
ラフロロエチレンとの共重比率が70/30の共重合樹
脂粉末140kgとポリテトラフルオロエチレンのファ
イン粉末35kgに、粒径が0.3〜3μmのタルク3
kg、分解型発泡剤としてアゾジカルボンアミド8k
g、熱安定剤として“Irganox”1010を0.
5kg準備し、ヘンシェルミキサーに投入し、ミキサー
を回転させて温度が80℃以上に上がらないように注意
しながら混合を行い均一分散させた。この混合原料を発
泡剤が分解しない温度に加熱したベント付き押出機に導
入し、セットされているTダイから押し出し、20℃の
冷却ロールで急速冷却して、空気巻込みによる気泡のな
い厚さが1.3mm、幅が500mmの連続シート状に
して巻き取った。
【0026】このシートに電子線照射を行い発泡に適し
た架橋、すなわち発泡体としたときに架橋度が20〜8
0%となるように電子線を照射して架橋を付与した。こ
のシートを発泡剤の分解温度より30〜100℃高い温
度、具体的には250℃に加熱した熱風加熱方式の堅型
熱風発泡炉に連続的に導入して発泡させた。
【0027】このようにして得られた発泡体は、厚みが
3.0mm、幅が1300mm、発泡倍率が20倍、長
さ方向倍率3.2倍、幅方向倍率2.7倍の表面の平滑
な連続シート状の発泡体であった。
【0028】この発泡体は、25%圧縮硬さが1.05
kg/cm2 、成形性(L/D)が0.72、難燃性酸
素指数が45、架橋度が47%、150℃での寸法変化
は各方向とも3%以下の発泡体であった。
【0029】本発明による効果の発現の理由は定かでは
ないが、フッ化ビニリデン系樹脂とフッ素系樹脂の相溶
性の関係で樹脂同士が一見、共重合したごとき融解形態
で微分散し、さらに、架橋したためフッ化ビニリデン系
樹脂の網目鎖にフッ素系樹脂が固定化され、従って、フ
ッ化ビニリデン系樹脂の融点以上の耐熱性が得られるも
のと考える。
【0030】本発明による連続シート状フッ素系樹脂発
泡体は弾力性、高難燃性、断熱性、成形性の特徴や、樹
脂本来の電気特性、特に低誘電率性を活かし、コンピュ
ータ配線カバー(延焼防止材)や電線被覆材などの電気
関係、精密研磨用研磨布、貨客列車や航空機の空調ダク
ト断熱材(延焼防止材)、自動車などの車両エンジンル
ーム仕切り板、金属板と複合成形した軽量簡易防火シャ
ッター、原子力発電関係の放射線暴露部断熱用として無
機繊維マットと貼り合わせた不燃性ボード用裏打ち材あ
るいはパイプカバー等、金属板、金属フォイル、フイル
ム、無機繊維等との複合品で各種の分野に適応できる。
【0031】[測定方法および評価基準]本発明におけ
る測定法、評価基準は次の通りである。 (1)25%圧縮硬さ JIS−K6767に準じて測定した値を用いた。
【0032】(2)成形性 直径5cmで深さ(L)を直径(D)に対し、0.2、
0.4、0.5、0.6、0.7、0.8の比率に設定
したカップ状の金型を備えた真空成形機で200〜28
0℃に加熱、真空成形し、発泡体が破れることなく成形
された比率(L/D)を成形性の評価基準とした。
【0033】(3)難燃性酸素指数 ASTM−D2863−70法により測定した値を用い
た。
【0034】(4)架橋度 発泡体を細断し、0.2g精秤する。このものを150
℃のテトラリン中に浸漬し、攪拌しながら3時間加熱し
溶解部分を溶解せしめ、不溶部分を取り出しアセトンで
洗浄してテトラリンを除去後、純水で洗浄しアセトンを
除去して120℃の熱風乾燥機にて水分を除去して室温
になるまで自然冷却する。このものの重量(W1 )gを
測定し、次式で架橋度を求める。 架橋度=(W1 /0.2)×100 (%)
【0035】(5)発泡倍率 発泡用シートから10×10cmを切り出し、厚みt1
(cm)と重量W1 (g)を測定し、次式でシート密度
を算出する。 シート密度(Sρ1)=W1 /(10×10×t1 ) (g/cm3 ) さらに発泡体から10×10cmを切り出し、厚みt2
(cm)と重量W2 (g)を測定し、次式で本発明の発
泡体の密度を算出する。 発泡体密度(Fρ1)=W2 /(10×10×t2 ) (g/cm3 ) 上記のシート密度、発泡体密度から次式で発泡倍率を算
出する。 発泡倍率=Sρ1/Fρ1 (倍)
【0036】(6)MI ASTM−D−1238−70に準拠(5kg荷重、2
30℃下)して測定した。
【0037】(7)表面平滑性 発泡体の表面にマジックインキのインキ原液を10cm
2 以上塗布後、ガーゼで拭き取り、拭き取り後の表面の
インキ残り状態を次の基準で判定する。 ◎ : 10cm2 の表面にインキが全然残っていない ○ : 10cm2 の表面の気泡破れ部にインキが1〜
5個ある △ : 10cm2 の表面の気泡破れ部にインキが5個
以上ある × : 10cm2 の表面全体にインキがある ○以上を合格とする。
【0038】(8)耐熱性 発泡体より正確に15×15cmのサンプルを切り出
し、厚みを測定後、150℃の熱風オーブンに入れ1時
間加熱した後、取り出し、室温で2時間冷却した後、各
寸法を測定し、処理前後の変化率を測定する。縦、横、
厚さの変化率が5%以上を不合格とする。
【0039】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明を説明する。 実施例1 ポリフッ化ビニリデン系樹脂(“Kynar”720
0、融点:125℃、MI:15g/10分、ATOc
hem社製)のファインパウダー180kgと、テトラ
フルオロエチレン(“フルオロン”G190、旭フロロ
ポリマー社製)40kgにアゾジカルボンアミド(AC
#3、永和化成鉱業(株)製)12重量部、タルク
(LM−R分級品、平均粒径:1.0μm、土屋カオリ
ン(株)製)2重量部をヘンシェルミキサーにて混合分
散させ、このものをベント付き185℃に加熱した65
mmφ二軸押出機に導入し、装着されたTダイより押し
出し、108℃のポリシングドラム成形装置で厚さ1.
5mm、幅500mm、長さ450mの発泡用未架橋シ
ートを作成した。
【0040】このシートに両面から3.5Mradの電
子線を照射し、架橋せしめた。このシートを220〜2
35℃に加熱したシリコーン薬液発泡槽に連続的に導入
して発泡し、連続シート状発泡体として200m長さの
ロール7本の連続シート状発泡体を得た。この製品の特
性を表3に示した。
【0041】実施例2〜5、比較例1〜5 表1に示したような成分を用い、表2に示したような方
法にて発泡体とし、得られた発泡体の特性を表3に示
す。
【0042】このように、各実施例を示した本発明によ
る発泡体は微細で均一な気泡構造の連続シート状発泡体
となり、また、骨格樹脂の融点が低いにもかかわらず1
50℃での耐熱性が向上するとともに卓越した難燃性、
弾力性、成形加工性に優れたフッ素系樹脂架橋発泡体で
あった。
【0043】一方、各比較例に示したフッ素系架橋発泡
体は、公知方法によるものでは本発明による連続シート
状発泡体は得られにくく、また、難燃性、弾力性、成形
加工、表面平滑性、耐熱性などを満足することのできな
いものであった。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の連続シー
ト状フッ素系樹脂架橋発泡体によれば、表面平滑性に優
れ、均一な気泡構造を有する高発泡倍率の、圧縮硬さ、
成形性、難燃性、耐摩耗性に優れた発泡体を得ることが
できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)と融
    点がポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)より30〜20
    0℃高いフッ素系樹脂(B)からなり、配合率(B)/
    (A+B)が0.05〜0.5である発泡性シートの架
    橋物を発泡した、25%圧縮硬さが0.2〜5kg/c
    2 、成形性(L/D)が0.3〜0.8、難燃性酸素
    指数が35以上、架橋度が20〜70%、発泡倍率が3
    〜50倍であることを特徴とする連続シート状フッ素系
    樹脂架橋発泡体。
  2. 【請求項2】 ポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)が乳
    化重合法により合成されたものであることを特徴とす
    る、請求項1の連続シート状フッ素系樹脂架橋発泡体。
  3. 【請求項3】 ポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)がフ
    ッ化ビニリデンとテトラフオロエチレンとの共重合樹脂
    で、共重合比率が95/5〜70/30であることを特
    徴とする、請求項1の連続シート状フッ素系樹脂架橋発
    泡体。
  4. 【請求項4】 発泡剤として分解温度が190〜240
    ℃の有機化合物を用いていることを特徴とする、請求項
    1ないし3のいずれかに記載の連続シート状フッ素系樹
    脂架橋発泡体。
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