JP2581354B2 - 難燃性樹脂発泡体用組成物、難燃性樹脂発泡体及び難燃性樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

難燃性樹脂発泡体用組成物、難燃性樹脂発泡体及び難燃性樹脂発泡体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂発泡体用組成物、
樹脂発泡体及び樹脂発泡体の製造方法、特に、難燃性樹
脂発泡体用組成物、難燃性樹脂発泡体及び難燃性樹脂発
泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリオレフィン系樹脂発泡体
は、軽量であり、また優れた断熱性や遮音性を有してい
ることから、建材、産業資材、生活用品及び車輌用内装
材等の分野で広く利用されている。しかし、ポリオレフ
ィン系樹脂発泡体は燃えやすいので、その難燃化が種々
検討されている。例えば、難燃性のポリオレフィン系樹
脂発泡体として、デカブロムジフェニルエーテル,ヘキ
サブロモベンゼン等のハロゲン化芳香族化合物と三酸化
アンチモン等の難燃助剤とを含む難燃剤や、テトラブロ
ムビスフェノールAグリシジルエーテルのようなエポキ
シ系難燃剤を添加したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ハロゲン化芳香族化合
物と難燃助剤とを含む難燃剤が添加された前記従来の難
燃性ポリオレフィン系樹脂発泡体は、燃焼時に有毒な分
解生成物を発生するため、環境汚染のおそれがある。一
方、エポキシ系難燃剤が添加された樹脂発泡体は、難燃
性を高めるために多量の難燃剤を用いると、燃焼時に大
量の黒煙を発生する。
【0004】第1、第2及び第3の発明の目的は、低発
煙性でありかつ燃焼時に環境汚染の原因となる有害物質
を発生しにくい難燃性樹脂発泡体が形成できる難燃性樹
脂発泡体用組成物を提供することにある。第4の発明の
目的は、低発煙性でありかつ燃焼時に環境汚染の原因と
なる有害物質を発生しにくい難燃性樹脂発泡体を提供す
ることにある。
【0005】第5の発明の目的は、第4の発明に係る難
燃性樹脂発泡体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る難燃性
樹脂発泡体用組成物は、リン及びハロゲンを50〜85
重量%含みかつ融点が150〜250℃であるハロゲン
化含リン化合物系の難燃剤(A)と、密度が0.910
〜0.930g/cm3でありかつメルトフロ−レ−ト
が0.5〜50g/10分の低密度ポリエチレン樹脂
(B)とを含み、A/Bが重量比で0.05〜0.45
に設定されている。
【0007】第2の発明に係る難燃性樹脂発泡体用組成
物は、第1の発明に係る難燃性樹脂発泡体用組成物にお
いて、難燃剤(A)として、粒径が0.2〜50μmの
ものを用いている。第3の発明に係る難燃性樹脂発泡体
用組成物は、第1又は第2の発明に係る難燃性樹脂発泡
体用組成物において、低密度ポリエチレン樹脂(B)と
は異なるポリオレフィン系樹脂を全樹脂成分中の60重
量%未満含んでいる。
【0008】第4の発明に係る難燃性樹脂発泡体は、リ
ン及びハロゲンを50〜85重量%含みかつ融点が15
0〜250℃であるハロゲン化含リン化合物系の難燃剤
(A)と、密度が0.910〜0.930g/cm3で
ありかつメルトフロ−レ−トが0.5〜50g/10分
の低密度ポリエチレン樹脂(B)とを含み、A/Bが重
量比で0.05〜0.45に設定された難燃性樹脂発泡
体用組成物を架橋、発泡させてなり、架橋度が15〜6
0%でありかつ発泡倍率が2〜50倍に設定されてい
る。
【0009】第5の発明に係る難燃性樹脂発泡体の製造
方法は、次工程を含んでいる。 ◎リン及びハロゲンを50〜85重量%含みかつ融点が
150〜250℃であるハロゲン化含リン化合物系の難
燃剤(A)と、密度が0.910〜0.930g/cm
3でありかつメルトフロ−レ−トが0.5〜50g/1
0分の低密度ポリエチレン樹脂(B)とを含み、A/B
が重量比で0.05〜0.45に設定されている難燃性
樹脂発泡体用組成物を成形する工程。 ◎成形された前記難燃性樹脂発泡体用組成物を加熱して
架橋・発泡する工程。
【0010】*******難燃剤(A) 本発明で用いられる難燃剤は、リンとハロゲンとを同時
に分子骨格に含有している。ハロゲン化含リン化合物で
ある。リン又はハロゲンだけを含有する難燃剤やこれら
の混合物では、本発明の効果が実現できない。
【0011】上述のハロゲン化含リン化合物では、リン
及びハロゲンの含有率は、合計で50〜85重量%、好
ましくは60〜80重量%である。リン及びハロゲンの
含有率が50重量%未満の場合は、難燃性を高めるため
に多量の難燃剤を用いる必要があるので、発泡体の機械
的強度が低下してしまう。逆に、含有率が85重量%を
超えると、難燃剤の安定性が低下するので、却って難燃
性を高めるのが困難になる。
【0012】ハロゲン化含リン化合物としては、融点が
150〜250℃のものが好ましい。特に、融点が15
0〜250℃、粒径が0.2〜50μm、ハロゲンとし
て塩素又は臭素を含む含ハロゲンリン酸エステル系難燃
剤が好ましい。この難燃剤において、融点が150℃未
満の場合は、発泡体にボイド状の大気泡が発生しやす
い。逆に、250℃を超えると、難燃剤が発泡体中に均
等に分散しにくくなるので、発泡体全体に難燃剤の効果
が付与されにくくなる。また、粒径が0.2μm未満の
場合は、難燃剤のかさ密度が高くなるので、樹脂成分に
対する分散性が低下し、発泡体に粗大気泡を発生させる
場合がある。また、2次凝集して粗大粒子になりやす
く、発泡体に粗大気泡を発生させる場合がある。逆に、
50μmを超えると、発泡体のセル強度が弱まり、発泡
体の機械的強度が低下する。また、発泡ガスが逸散しや
すくなるので、高発泡倍率の発泡体が得にくい。ハロゲ
ン成分は、塩素又は臭素のいずれでもよいが、特に臭素
が好ましい。臭素を含む難燃性剤を用いると、少ない添
加量でも高い難燃性が実現できる。臭素を含む含ハロゲ
ンリン酸エステル系難燃剤としては、トリス(トリブロ
モネオペンチル)ホスフェート、トリス(トリブロモフ
ェニル)ホスフェートが例示できる。
【0013】なお、難燃剤には、上述のハロゲン化含リ
ン化合物の他に、融点が150℃以上の他種のハロゲン
系難燃剤を併用してもよい。但し、種のハロゲン系難
燃剤の添加量は、使用する難燃剤全体の量の25重量%
以下に設定されるのが好ましい。低密度ポリエチレン樹脂(B) 本発明で用いられる低密度ポリエチレン樹脂(B)は、
密度が0.910〜0.930g/cm3、好ましくは
0.920〜0.925g/cm3である。また、メル
トフローレートが0.5〜50g/10分、好ましくは
3〜10g/10分である。密度が0.910g/cm
3未満の場合は、樹脂の結晶性が低くなるため、発泡体
の機械物性が低下する。また、発泡体の製造工程におい
て、本発明の組成物がブロッキングして取扱いにくくな
る。逆に、0.930g/cm3を超えると、結晶性が
増加するので、架橋しにくくなる。一方、メルトフロー
レートが0.5g/10分未満の場合は、組成物の溶融
流れ性が悪いため、組成物を押出機に導入してシート状
に形成する工程で剪断発熱により発泡剤が分解し、発泡
に適するシートが得られなくなる。逆に、50g/10
分をえると、組成物の流れ性が良過ぎるので、シート
工程で特殊な冷却装置を用いないとシート形状の保持が
困難となり、結果的に発泡に適したシートを得ることが
できなくなる。
【0014】なお、本発明の難燃性樹脂発泡体用組成物
は、樹脂成分として、上述の低密度ポリエチレン樹脂
(B)以外のポリオレフィン系樹脂を含んでいても良
い。但し、このポリオレフィン系樹脂の混合量は、樹脂
成分全体の60重量%未満に設定する必要がある。混合
量が60重量%を超えると、上述の難燃剤(A)による
難燃効果が低下してしまう。また、樹脂成分が架橋しに
くくなる。
【0015】低密度ポリエチレン樹脂(B)以外のポリ
オレフィン系樹脂としては、エチレン−プロピレン共重
合体、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸共重合体、エチレン−(メタ)アルキルアクリレー
ト共重合体、またはこれらの共重合体に第3成分として
無水マレイン酸を更に共重合した三元共重合体等が例示
できる。その他の成分 本発明に係る難燃性樹脂発泡体用組成物は、上述の必須
成分の他、必要に応じて分解型発泡剤を含んでいても良
い。分解型発泡剤としては、有機系又は無機系のいずれ
の発泡剤が用いられても良い。有機系の分解型発泡剤と
しては、アゾジカルボンアミド、N,N′−ジニトロソ
ペンタメチレンテトラミン、p,p′−オキシベンゼン
スルホニルヒドラジド等が例示できる。無機系の分解型
発泡剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、
重炭酸アンモニウム、カルシウムアジド等が例示でき
る。
【0016】本発明の組成物には、その他必要に応じて
熱安定剤、耐候剤、難燃助剤(例えばアンチモン化合
物)、分散剤、架橋剤及び架橋除剤等が添加されていて
もよい。これらの添加物は、本発明の目的を阻害しない
範囲内で添加され得る。混合割合 本発明の難燃性樹脂発泡体用組成物では、難燃剤(A)
と低密度ポリエチレン樹脂(B)との成分比は、重量比
でA/Bが0.05〜0.45、好ましくは0.07〜
0.20に設定される。A/Bが0.05未満の場合
は、難燃剤量が不足するので、発泡体の難燃性が低下す
る。逆に、0.45を超えると、難燃剤が多くなるの
で、発泡体の機械的物性が低下する。また、発泡体の燃
焼時に、難燃剤の分解による有害ガスが発生するおそれ
がある。難燃性樹脂発泡体の製造方法 ここでは、上述の難燃性樹脂発泡体用組成物を用いて、
連続シート状の難燃性樹脂発泡体を製造する場合を例に
して説明する。
【0017】まず、難燃性樹脂発泡体用組成物を製造す
る。この組成物は、上述の樹脂成分、難燃剤及び発泡剤
等のその他の成分を例えばヘンシェルミキサーを用いて
混合すると製造できる。この際、上述の各成分を同時に
混合するのではなく、まず樹脂成分のみを200〜30
0回/分の比較的低速で混合し、樹脂成分が充分に混合
されてから難燃剤やその他の成分を添加して高速で混合
するのが好ましい。なお、混合時の温度は、混合した成
分の内容によるが、通常70℃以下に設定するのが好ま
しい。
【0018】次に、得られた難燃性樹脂発泡体用組成物
を、加熱したベント付押出し機に供給し、その押出し機
のTダイから押し出して空気巻き込みによる気泡のない
連続シート状に成形して巻き取る。次に、得られた連続
シート状の樹脂発泡体用組成物を、発泡炉に連続的に導
入して発泡する。この際、ポリエチレン系樹脂(B)及
びポリエチレン系樹脂(C)が、同時に架橋反応を起こ
す。これにより、連続シート状の架橋樹脂発泡体が得ら
れる。なお、発泡方法としては、公知の方法が採用され
得る。具体的には、縦型熱風発泡法、横型熱風発泡法、
横型薬液発泡法等が採用され得る。
【0019】上述の製造方法では、発泡剤を発泡体用組
成物中に添加したが、発泡剤を用いない発泡方法が採用
されてもよい。たとえば、溶融押し出し時に、蒸発型発
泡剤を圧力下で組成物中に溶解し、押し出し時に同時に
発泡される押し出し発泡法や、加圧下型内で溶融形成と
同時に発泡させるブロック発泡法等が採用され得る。ま
た、上述の製造方法では、難燃性樹脂発泡体用組成物に
予め過酸化物系の架橋剤を添加しておいてもよい。過酸
化系の架橋剤としては、ジクミルパーオキサイド、ター
シャリーブチルパーベンゾエート、ジターシャリーブチ
ルパーオキサイド等が例示できる。これらの架橋剤は、
樹脂成分に対して0.5〜5重量ブレード添加するのが
好ましい。
【0020】この製造方法では、難燃性樹脂発泡体用組
成物の発泡工程において、架橋剤の作用により樹脂間の
架橋反応が促進される。更に、上述の製造方法では、難
燃性樹脂発泡体用組成物を所定の形状に成形した後に、
形成された組成物に電子線を照射して組成物中の樹脂成
分を部分架橋させてもよい。たとえば、組成物がシート
状に成形されている場合には、シートの両面から中心に
向けて徐々に架橋度が低くなるよう電子線を照射する。
この場合、発泡時に厚さ方向の中心部の架橋反応が進行
する。なお、この製造方法では、難燃性樹脂発泡体用組
成物中に上述の過酸化物系の架橋剤を添加しておいても
よい。難燃性樹脂発泡体 上述の製造方法により得られる本発明の難燃性樹脂発泡
体は、架橋度が15〜60%、好ましくは20〜50%
である。また、発泡倍率が2〜50倍、好ましくは5〜
40倍である。架橋度が15%未満の場合は、発泡時に
おいて発泡ガスが逸散し易く、高発泡化が困難である。
また、ガスの逸散跡が発泡体表面に残り、表面荒れが生
じる。逆に、60%を越えると、気泡径が小さくなり、
又、樹脂成分の延びが低下するため、高発泡化すると気
泡が一部破壊して粗大気泡を生じる場合がある。一方、
発泡倍率が2倍未満の場合は、発泡体としての緩衝性が
劣る。また、発泡体の主特性である断熱性が低下し、本
発明の効果である難燃性も低下する。逆に、50倍を超
えると、発泡体が柔軟になりすぎ、緩衝性が低下する。
【0021】なお、本発明において、架橋度は次の様に
して測定した値である。まず、発泡体を細断し、0.2
g精秤する。これを130℃のテトラリン中に浸漬し、
攪拌しながら3時間加熱して溶融残渣を取り出す。そし
て、この溶融残渣からアセトンを用いてテトラリンを除
去し、更に純水を用いてアセトンを除去する。洗浄後の
溶融残渣を120℃の熱風乾燥機を用いて乾燥させ、室
温まで自然冷却する。その時の残渣の重量(W1 )か
ら、次の式(1)により架橋度が求められる。
【0022】
【数1】
【0023】また、発泡倍率は、次の様にして測定した
値である。発泡体から10×10cmの試験片を切り取
り、その厚みt1 (cm)と重量W2 (g)とを測定す
る。そして、t1 及びW2 の値から次の式(2)により
発泡倍率が求められる。
【0024】
【数2】
【0025】本発明の発泡体は、強制燃焼した場合に、
樹脂成分の分解による溶融滴下現象(ドリップ)が起こ
りにくく、延焼しにくい。また、発煙量が少なく、環境
汚染の原因となる分解生成物を発生するおそれが少な
い。このような発泡体の効果は、次のような作用により
実現されるものと考えられる。 (1)難燃剤中のリン成分が、発泡体の炭化を促進し、
燃焼残渣の固形化を促進して燃焼発熱量を抑制する。 (2)難燃剤に含まれるハロゲンが、発泡体の燃焼時に
生じる可燃性成分を希釈して発泡体の延焼を防止する。
【0026】本発明の発泡体は、例えば、パイプカバ
ー、エアコンパネル裏打ち材、鉄板と貼り合わせて山形
に成形された断熱折り板、自動車内装材用緩衝材、エン
ジンルーム仕切り板、無機繊維マットと貼り合わせた不
燃性ボード用裏打ち材等、金属板、金属ホイル、フィル
ム、無機繊維等との複合品として各種の分野で利用でき
る。
【0027】
【実施例】実施例1〜5、比較例1〜5 表1(実施例)及び表2(比較例)に示す組成の難燃性
樹脂発泡体用組成物を作成し、これに熱安定剤としてI
rgnox1010(チバガイギー(株)製)0.5重
量部と、着色用のカーボンブロック系顔料0.3重量部
とを添加してヘンシェルミキサーにより混合した。この
組成物を120℃に加熱したベント付の65mmφ2軸
押出し機に供給し、押出し機に装着されたTダイより押
し出して幅が400mmで厚みが2.2mmの長尺シー
トを製造した。
【0028】次に、得られた長尺シートを、表1及び表
2に示す架橋方法及び発泡方法により架橋・発泡処理し
た。なお、電子線架橋法による場合は、シートの両面に
2.0Mradの電子線を照射した。化学架橋法による
場合は、架橋剤としてジクミルパーオキサイドを用い
た。また、発泡方法では、薬液浴上発泡法の場合は、2
10℃→220℃→225℃の順に加熱した。一方、縦
型熱風発泡法の場合及び横型熱風発泡法の場合は、26
0℃の熱風で加熱した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】評価 各実施例及び各比較例で得られた連続シート状の難燃性
樹脂発泡体について、次の評価を行った。 気泡状態 発泡体を厚さ方向に3等分にスライスし、10倍の拡大
鏡を使用してスライス面の10×10cm部分を10か
所観察した。そして、直径又は長径が1mm以上の気泡
が5個以内の場合を良と判定し、それ以外の場合を不良
と判定した。 難燃性 UL−94燃焼試験法(A法)に準じた評価と、MVS
S302燃焼試験法(B法)に準じた評価を行った。U
L−94燃焼試験法の場合は、HF−1相当の品質を合
格と判定した。また、MVSS302燃焼試験法の場合
は、燃焼性1級相当の品質を合格と判定した。 成形性 直径(D)に対し深さ(L)のカップ状の成形金型を備
えた真空成形機により発泡体を成形し、発泡体が破れる
ことなくカップ状に成形できるL/Dの比を調べた。L
/Dが0.5以上の場合を、合格とした。
【0032】結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】第1、第2及び第3の発明に係る難燃性
樹脂発泡体用組成物は、上述の難燃剤とポリエチレン樹
脂とを含み、その組成比が一定の範囲に設定されている
ため、低発煙性でありかつ燃焼時に環境汚染の原因とな
る有害物質を発生しにくい難燃性樹脂発泡体が形成でき
る。
【0035】第4の発明に係る難燃性樹脂発泡体は、第
1の発明に係る難燃性樹脂発泡体用組成物により形成さ
れているため、低発煙性でありかつ燃焼時に環境汚染の
原因となる有害物質を発生しにくい。第5の発明に係る
難燃性樹脂発泡体の製造方法によれば、第4の発明に係
る難燃性樹脂発泡体が効率良く製造できる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リン及びハロゲンを50〜85重量%含み
    かつ融点が150〜250℃であるハロゲン化含リン化
    合物系の難燃剤(A)と、密度が0.910〜0.93
    0g/cm3でありかつメルトフロ−レ−トが0.5〜
    50g/10分の低密度ポリエチレン樹脂(B)とを含
    み、A/Bが重量比で0.05〜0.45に設定されて
    いる、難燃性樹脂発泡体用組成物。
  2. 【請求項2】前記難燃剤(A)は、粒径が0.2〜50
    μmである、請求項(1)に記載の難燃性樹脂発泡体用
    組成物。
  3. 【請求項3】前記低密度ポリエチレン樹脂(B)とは異
    なるポリオレフィン系樹脂を全樹脂成分中の60重量%
    未満含んでいる、請求項(1)又は(2)に記載の難燃
    性樹脂発泡体用組成物。
  4. 【請求項4】リン及びハロゲンを50〜85重量%含み
    かつ融点が150〜250℃であるハロゲン化含リン化
    合物系の難燃剤(A)と、密度が0.910〜0.93
    0g/cm3でありかつメルトフロ−レ−トが0.5〜
    50g/10分の低密度ポリエチレン樹脂(B)とを含
    み、A/Bが重量比で0.05〜0.45に設定された
    難燃性樹脂発泡体用組成物を架橋・発泡させてなり、架
    橋度が15〜60%でありかつ発泡倍率が2〜50倍に
    設定されている、難燃性樹脂発泡体。
  5. 【請求項5】リン及びハロゲンを50〜85重量%含み
    かつ融点が150〜250℃であるハロゲン化含リン化
    合物系の難燃剤(A)と、密度が0.910〜0.93
    0g/cm3でありかつメルトフロ−レ−トが0.5〜
    50g/10分の低密度ポリエチレン樹脂(B)とを含
    み、A/Bが重量比で0.05〜0.45に設定された
    難燃性樹脂発泡体用組成物を成形する工程と、成形され
    た前記難燃性樹脂発泡体用組成物を加熱して架橋・発泡
    する工程と、を含む難燃性樹脂発泡体の製造方法。
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JPS62236838A (ja) * 1986-04-08 1987-10-16 Furukawa Electric Co Ltd:The 難燃性ポリオレフイン系樹脂発泡体

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