JP2009084512A - 難燃性粒子、樹脂組成物及び樹脂成形体 - Google Patents

難燃性粒子、樹脂組成物及び樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】 凝集しやすい難燃性材料を用いる場合であっても、粒子同士の凝集を抑制することが可能であり、難燃性に優れる難燃性粒子を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(1)で表される構造を有する化合物を含有してなる粒子2と、該粒子2の表面の少なくとも一部を被覆する被覆用粒子4と、を備える難燃性粒子。
−A(−O−CO−O−Ar) …(1)
[式中、Aは置換もしくは未置換の芳香族基を示し、Arは置換もしくは未置換のフェニル基を示し、mは1〜3の整数を示す。]
【選択図】 図1

Description

本発明は、難燃性粒子、樹脂組成物及び樹脂成形体に関する。
従来、難燃性が要求される樹脂材料には、難燃化のために難燃剤が混合されている。樹脂材料に混合する難燃剤としては、例えば、ハロゲン系化合物、三酸化アンチモン、リン系化合物、水和金属化合物、無機系化合物等が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)
上記ハロゲン系化合物、三酸化アンチモン、リン系化合物は、難燃性が高いため広く利用されてきた。一方、近年、環境保全の観点から上記水和金属化合物や無機系化合物の使用が増えてきている。
特開平5−70623号公報 特開昭53−74557号公報 特開昭54−91557号公報 特公昭60−264313号公報 特開昭62−15256号公報 特開昭62−15256号公報
本発明は、凝集しやすい難燃性材料を用いる場合であっても、粒子同士の凝集を抑制することが可能であり、難燃性に優れる難燃性粒子を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、下記一般式(1)で表される構造を有する化合物を含有してなる粒子と、該粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆用粒子と、を備える難燃性粒子にある。
−A(−O−CO−O−Ar) …(1)
[式中、Aは置換もしくは未置換の芳香族基を示し、Arは置換もしくは未置換のフェニル基を示し、mは1〜3の整数を示す。]
請求項2に記載の発明は、上記一般式(1)で表される構造を有する化合物を含有してなる粒子が、更にリン系難燃剤、チッソ系難燃剤及び硫黄系難燃剤からなる群より選択される少なくとも一種の難燃剤を含有してなるものである、請求項1記載の難燃性粒子にある。
請求項3に記載の発明は、上記被覆用粒子が、無機系微粒子、有機系微粒子及び金属微粒子からなる群より選択される少なくとも一種を含むものである、請求項1又は2記載の難燃性粒子にある。
請求項4に記載の発明は、体積平均粒子径が5μm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の難燃性粒子にある。
請求項5に記載の発明は、樹脂と、請求項1〜4のいずれか一項に記載の難燃性粒子と、を含有する樹脂組成物にある。
請求項6に記載の発明は、樹脂と、請求項1〜4のいずれか一項に記載の難燃性粒子と、を含有する樹脂成形体にある。
請求項1に記載の発明は、凝集しやすい難燃性材料を用いる場合であっても、本構成を有しない難燃性粒子と比較して、粒子同士の凝集を抑制することが可能となり、難燃性に優れるという効果を有する。
請求項2に記載の発明は、本構成を有しない難燃性粒子と比較して、請求項1に記載の発明の効果に加え、難燃性を一層向上させることができるという効果を有する。
請求項3に記載の発明は、本構成を有しない難燃性粒子と比較して、難燃性粒子同士の凝集をより確実に抑制することが可能となるという効果を有する。
請求項4に記載の発明は、本構成を有しない難燃性粒子と比較して、難燃性と難燃性の保持能力とを両立することが可能となるという効果を有する。
請求項5に記載の発明は、本構成を有しない樹脂組成物と比較して、機械的強度と難燃性とを両立することが可能となり、また、樹脂成形体の成型性及び機械的強度の低下を抑制することができるという効果を有する。
請求項6に記載の発明は、本構成を有しない樹脂成形体と比較して、機械的強度と難燃性とを両立することが可能となるという効果を有する。また、環境問題の観点で非常に有用である。
以下、場合により図面を参照しつつ、好適な実施形態について詳細に説明する。
(難燃性粒子)
図1は、第1実施形態に係る難燃性粒子を示す外観図である。図1に示す難燃性粒子10は、下記一般式(1)で表される構造を有する化合物を含有してなる粒子2(以下、「核粒子」という場合がある)と、該核粒子2の表面の少なくとも一部を被覆する被覆用粒子4と、を備えるものである。
−A(−O−CO−O−Ar) …(1)
[式中、Aは置換もしくは未置換の芳香族基を示し、Arは置換もしくは未置換のフェニル基を示し、mは1〜3の整数を示す。]
本実施形態に係る難燃性粒子10は、従来の難燃剤と同様の用途に用いられる。例えば、樹脂中に分散させて難燃性を付与する用途に用いられる。そして、本実施形態に係る難燃性粒子10は、燃焼時に核粒子2中の上記一般式(1)で表される構造が炭化層(チャー)を形成するため、燃焼反応の連鎖が防止され、難燃性が発現される。また、本実施形態に係る難燃性粒子10は、核粒子2が被覆用粒子4により被覆されているため、被覆用粒子4で被覆されていない場合と比較して、難燃性粒子10同士の凝集が抑制される。これは、核粒子2が被覆用粒子4で被覆されていない場合、核粒子2同士が直接接触するため、接触する核粒子2間で上記一般式(1)で表される構造を有する化合物同士が架橋し、核粒子2同士の結合が生じやすいのに対し、核粒子2表面の少なくとも一部が被覆用粒子4で被覆されることで、核粒子2同士が直接接触することが防止され、核粒子2同士の結合が抑制されるためであると考えられる。
上記一般式(1)中、Aは置換もしくは未置換の芳香族基を示す。ここで、置換基は特に制限されないが、例えば、炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、アルコキシル基、アミノ基、アミド基、アリール基、アシル基、ビニル基、アリル基、ヒドロキシ基、エステル基及びカルボキシル基等が挙げられる。また、その置換基の数及び位置は特に限定されない。
上記一般式(1)中、Arは置換もしくは未置換のフェニル基を示す。ここで、置換基は特に制限されないが、例えば、炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、アルコキシル基、アミノ基、アミド基、アリール基、アシル基、ビニル基、アリル基、ヒドロキシ基、エステル基及びカルボキシル基等が挙げられる。また、その置換基の数及び位置は特に限定されない。また、上記一般式(1)中、mは1〜3の整数を示す。
上記一般式(1)で表される構造を有する化合物を作製するには、例えば、以下に示す芳香族化合物が用いられる。かかる芳香族化合物としては、例えば、クレゾール、アミノフェノール、ヒドロキシベンゾニトリル、ヒドロキシベンズアルデヒド、ジメチルフェノール、ニトロソフェノール、5−アミノ−2−メトキシフェノール、2−メトキシ−5−ニトロフェノール、2−メトキシ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−3−メチルフェノール、ジフロロフェノール、ヒドロキノン、ヒドロキシベンゼンフェノン、ヒドロキシベンジルアルコール、フェニルヒドロキノン、4−ニトロ1,2−ベンゼンジオール、3,5−ジニトロ−1,2−ベンゼンジオール、3−メチル−1,2−ベンゼンジオール、フロログルシノール、フロログルシノールカルボキシリックアシッド、4,6−ジニトロ−1,2,3−ベンゼントリオール、ヒドロキシベンゼンスルホン酸及びその塩、3−アミノ−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸及びその塩、3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−ニトロベンゼンスルホン酸及びその塩、4−ヒドロキシ−3−ニトロソ−1−ナフタレンスルホン酸及びその塩、4,5−ヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸及びその塩、4,5−ヒドロキシ−5−ニトロ−1,3−ベンゼンジスルホン酸及びその塩、4,4’−チオジフェノール、レゾルシノールスルフィド、4,4’−スルフォニルジフェノール、レゾルシノールスルフォキシド、4,4’−スルフォニルビス(2−メチルフェノール)、4,4’−スルフォニルビス(2,6−ジメチルフェノール)、ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−エチリデンビスフェノール、4,4’−プロピリデンビスフェノール、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ポリ(4−ビニルフェノール)、ポリ(3−ビニルフェノール)、ポリ(2−ビニルフェノール)、フェノール樹脂、リグノフェノール等が挙げられる。
これらの芳香族化合物と、上記一般式(1)中の−CO−O−Arで表される特性基を有する化合物とを反応させることにより、上記一般式(1)で表される構造を有する化合物が得られる。
上記特性基を有する化合物としては、例えば、クロロギ酸フェニルエステル、ブロモギ酸フェニルエステル等が挙げられる。これらの中でも、クロロギ酸フェニルエステルを用いることが好ましい。
上記芳香族化合物と上記特性基を有する化合物との反応は、反応促進剤としてのアミンの存在下で行われる。かかるアミンとしては特に制限されないが、例えば、トリエチルアミン、ジエチルアニリン、ピリジン、ジメチルアニリン、キノリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
また、他の反応としては、炭酸ジアリールを、塩基性触媒の存在下で、溶融エステル交換反応させることでも行われる。炭酸ジアリールとしては、特に制限されないが、例えば、炭酸ジフェニルなどが挙げられる。また、塩基性触媒としては、特に制限されないが、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、酸化亜鉛などの塩基性金属化合物、金属炭酸塩、金属酢酸塩、金属水素化物、第四級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、4−ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
本実施形態において、核粒子2は、少なくとも上記一般式(1)で表される化合物を含有してなるものであるが、更に、従来公知のリン系難燃剤、及びチッソ系難燃剤からなる群より選択される少なくとも一種の難燃剤を含有してなるものであることが好ましい。
上記リン系難燃剤としては、例えば、トリフェニルフォスフェート、メチルネオベンジルフォスフェート、ペンタエリスリトールジエチルジフォスフェート、メチルネオペンチルフォスフェート、フェニルネオペンチルフォスフェート、ペンタエリスリトールジフェニルジフォスフェート、ジシクロペンチルハイポジフォスフェート、ジネオペンチルハイポフォスファイト、フェニルピロカテコールフォスファイト、エチルピロカテコールフォスフェート、ジピロカテコールハイポジフォスフェート等リン酸エステル、縮合リン酸エステル、リン酸塩、ポリリン酸塩などの有機リン系化合物、及び、赤リンが挙げられる。
上記チッソ系難燃剤としては、例えば、脂肪族アミン化合物、芳香族アミン化合物、含窒素複素環化合物、シアン化合物、脂肪族アミド、芳香族アミド、メラミンシアヌレート、メラミンイソシアヌレート、尿素、チオ尿素などが挙げられる。
また、上記難燃剤は、難燃性の向上の観点から、後述する樹脂組成物や樹脂成形体に用いられる樹脂の分解温度よりも低い温度で分解するものであることが好ましい。
核粒子2が上記難燃剤を含有する場合、その含有量は、核粒子2全量を基準として1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。この含有量が1質量%未満であると、核粒子2中に難燃剤を含有させたことによる難燃性の向上効果が得られ難い傾向がある。
本実施形態において、被覆用粒子4は、核粒子2の凝集を抑制し得るものであれば特に制限されない。かかる被覆用粒子4としては、無機系粒子、有機系粒子、金属粒子等が挙げられる。ここで、無機系粒子としては、無機物又は無機物の錯体からなる粒子、粘土からなる粒子、フラーレン又はカーボンナノチューブからなる粒子、水和金属化合物からなる粒子等が挙げられる。有機系粒子としては、有機高分子やデンドリマーからなる粒子等が挙げられる。
上記無機物からなる粒子としては、例えば、塩基性炭酸鉛;塩基性硫酸鉛;硫酸鉛;リトボン;硫化亜鉛;炭酸カルシウム;石膏;塩基性炭酸マグネシウム;白雲母、マイカナイト、マイカレックス、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アンモチモン、酸化ジルコニウム、アルミナ、石英、クレー、シリカ、ケイ酸、珪藻土、タルク、アルミナホワイト、グロスホワイト、サチン白などの無機酸化物等からなる粒子が挙げられる。
上記粘土からなる粒子としては、例えば、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ベントナイト、及びそれらの誘導体等からなる粒子が挙げられる。
上記フラーレン又はカーボンナノチューブからなる粒子としては、例えば、C60、C70、C120、C180、C82、C60F20、C60F18、及びそれらの誘導体等からなる粒子が挙げられる。
上記デンドリマーからなる粒子としては、樹脂状高分子からなる粒子であれば特に制限されないが、第3世代以上のデンドリマーからなる粒子であることが好ましい。
上記有機高分子からなる粒子としては、合成物として、例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸誘導体、ポリアクリル酸誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレン、フェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アニリン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリ−p−キシリレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素系プラスチック、ポリアクリロニトリル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエーテル、ポリカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、ジエン系プラスチック、ポリウレタン系プラスチック、ポリフェニレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、芳香族ヘテロ環ポリマー、シリコーン、天然ゴム系プラスチック、及び、これら2種類以上の高分子材料の混合材料(ポリマーブレンド)等の高分子材料からなる粒子が挙げられる。
また、天然由来の有機高分子からなる粒子としては、主に多糖類が好ましく用いられ、キサンタンガム、アガロース、アガロペクチン、アミロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、イソリケナン、インスリン、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カードラン、カゼイン、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、カロース、寒天、キチン、キトサン、絹フィブロイン、クアーガム、クインスシード、クラウンゴール多糖、グリコーゲン、グルコマンナン、ケラタン硫酸、ケラチン蛋白質、コラーゲン、酢酸セルロース、ジェランガム、シゾフィラン、ゼラチン、ゾウゲヤシマンナン、ツニシン、デキストラン、デルマタン硫酸、デンプン、トラガカントゴム、ニゲラン、ヒアルロン酸、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、プスツラン、フノラン、分解キシログルカン、ペクチン、ポルフィラン、メチルセルロース、メチルデンプン、ラミナラン、リケナン、レンチナン、ローカストビーンガム等の天然高分子からなる粒子が挙げられる。
上記金属粒子としては、例えば、亜鉛、アルメル、アンチモン、アルミニウム、アルミニウム合金、イリジウム、インジウム、オスミウム、クロム、クロメル、コバルト、ジルコニウム、ステンレス鋼、金、銀、洋銀、銅、青銅、すず、タングステン、タングステン鋼、鉄、鉛、ニッケル、ニッケル合金、ニッケリン、白金、白金ロジウム、タンタル、ジュラルミン、ニクロム、チタン、クルップ・オーステナイト鋼、コンスタンタン、真鍮、白金イリジウム、パラジウム、パラジウム合金、モリブデン、モリブデン鋼、マンガン、マンガン合金、ロジウム、ロジウム金等の金属材料からなる粒子が挙げられる。
また、被覆用粒子4の形状は特に制限されず、球状、楕円状、多面体状、多孔質体状、星状、針状、中空状、不定形状等の粒子が使用できる。
本実施形態において、被覆用粒子4としては、難燃性の観点から、無機物質からなる微粒子を用いることが好ましい。
本実施形態に係る難燃性粒子10は、例えば、以下の湿式法又は乾式法により製造される。
湿式法では、上記一般式(1)で表される構造を有する化合物と、必要に応じて用いられる難燃剤とを酢酸エチル等の溶媒に溶解又は分散し、その液を被覆用粒子4が分散している水中で懸濁攪拌することで粒子化を行った後、温度を80℃程度に加熱して攪拌懸濁しながら脱溶媒することで、核粒子2表面の少なくとも一部が被覆用粒子4で被覆された難燃性粒子10を作製する。なお、溶媒としては酢酸エチルの他、トルエン、四塩化炭素、クロロホルム等が用いられる。また、使用する溶媒に応じて脱溶媒時の加熱温度は調節されるが、通常、100℃以下の温度で脱溶媒を行うことが好ましい。
乾式法では、上記一般式(1)で表される構造を有する化合物と、必要に応じて用いられる難燃剤とを粒子化して核粒子2を形成し、この核粒子2と被覆用粒子4とを混合した後、機械的に攪拌することで、核粒子2表面の少なくとも一部が被覆用粒子4で被覆された難燃性粒子10を作製する。
本実施形態において、難燃性粒子10における被覆用粒子4の含有量は、100質量部の核粒子2に対して5質量部以上100質量部以下であることが好ましく、10質量部以上80質量部以下であることがより好ましい。被覆用粒子4の含有量が5質量部未満であると、難燃性粒子10同士の凝集が生じやすくなり、難燃性及び機械的強度が低下する傾向があり、100質量部を超えると、相対的に核粒子2の量が減少するため燃焼時の炭化層の形成が不十分となり、難燃性が低下する傾向がある。なお、被覆用粒子4の含有量が上記範囲内であることにより、核粒子2の表面が被覆用粒子4によって適切に被覆された状態となり、複数の難燃性粒子10間で核粒子2同士が直接接触することがより十分に防止され、難燃性及び機械的強度がより高水準で両立される。
本実施形態における難燃性粒子10の体積平均粒子径(難燃性粒子が非球状の場合にはその外接円の平均径)は、5μm以下であることが好ましく、500nm以上5μm以下であることがより好ましく、500nm以上3μm以下であることが特に好ましい。なお、上記体積平均粒径は、レーザードップラーヘテロダイン型粒度分布計(日機装株式会社製、商品名:MICROTRAC−UPA150)により測定される。体積平均粒子径が500nm未満であると、樹脂に添加した際の難燃性の保持能が低下する傾向があり、5μmを超えると、十分な難燃性を得るために難燃性粒子を樹脂中に多量に添加することが必要となり、樹脂成形体の機械物性が低下する傾向がある。
また、被覆用粒子4の体積平均粒子径は、核粒子2の体積平均粒子径の5分の1以下であることが好ましく、核粒子2の体積平均粒子径の10分の1以下且つ1nm以上であることがより好ましい。被覆用粒子4の体積平均粒子径が核粒子2の体積平均粒子径の5分の1を超えると、被覆用粒子4の影響が大きくなり難燃性が低下する恐れがある。
また、本実施形態に係る難燃性粒子10において、核粒子2中では、上記一般式(1)で表される化合物が架橋構造を形成していてもよい。核粒子2が粒子内に架橋構造を有することにより、溶剤に溶解し難くなるとともに、燃焼時の炭化層の残りやすさが向上して難燃性がより有効に得られる。
(樹脂組成物)
第2実施形態に係る樹脂組成物は、樹脂と、上述した難燃性粒子10と、を含有するものである。
樹脂組成物に用いられる樹脂としては特に制限されないが、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、メチルペンテン、熱可塑性加硫エラストマー、熱可塑性ポリウレタン、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、シリコーン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリサルフォン、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ポリプロピレン、ポリフタルアミド、ポリオキシメチレン、ポリメチルペンテン、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリロニトリル、ポリメトキシアセタール、ポリイソブチレン、熱可塑性ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブタジエンスチレン、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリ−n−ブチルメタクリレート、ポリベンゾイミダゾール、ポリブタジエンアクリルニトリル、ポリブテン−1、ポリアリルスルホン、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、熱可塑性ポリエステルアルキド樹脂、熱可塑性ポリアミドイミド、ポリアクリル酸、ポリアミド、天然ゴム、ニトリルゴム、メチルメタクリレートブタジエンスチレン共重合体、ポリエチレン、イソプレンゴム、アイオノマー、ブチルゴム、フラン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、プロピオン酸セルロース、ヒドリンゴム、カルボキシメチルセルロース、クレゾール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテート、ビスマレイミドトリアジン、シス1・4ポリブタジエン合成ゴム、アクリロニトリルスチレンアクリレート、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体、アクリル酸エステルゴム、ポリ乳酸等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本実施形態に係る樹脂組成物において、上記難燃性粒子10の含有量は、樹脂100質量部に対して1質量部以上100質量部以下であることが好ましく、5質量部以上50質量部以下であることがより好ましい。この含有量が1質量部未満であると、難燃性が不十分となる傾向があり、100質量部を超えると、得られる樹脂成形体の機械的強度が低下する傾向がある。
なお、本実施形態に係る樹脂組成物は、その効果が損なわれない限りにおいて、上記難燃性粒子10以外の難燃剤(以下、便宜的に「その他の難燃剤」という)をさらに含有してもよい。その他の難燃剤としては、例えば、リン系難燃剤、臭素系難燃剤、シリコーン系難燃剤、無機粒子系難燃剤などが挙げられる。難燃性と機械的強度との両立の観点からは、その他の難燃剤の合計の含有量は、樹脂組成物の固形分全量を基準として、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、その他の難燃剤を含有しないことが特に好ましい。
また、本実施形態に係る樹脂組成物は、必要に応じて、酸化防止剤、強化剤、相溶化剤、耐候剤、強化剤、加水分解防止剤等の添加剤、触媒などをさらに含有してもよい。これらの添加剤及び触媒の含有量は、樹脂組成物の固形分全量を基準として、それぞれ5質量%以下であることが好ましい。
(樹脂成形体)
第3実施形態に係る樹脂成形体は、樹脂と、上述した難燃性粒子と、を含有するものである。また、上述した樹脂組成物を成形してなるものである。なお、本実施形態に係る樹脂成形体の構成成分は、上述した第2実施形態に係る樹脂組成物の構成成分と同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。
本実施形態に係る樹脂成形体は、例えば、上述した樹脂組成物を、射出成形、射出圧縮成形、プレス成形、押出成形、ブロー成形、カレンダ成形、コーテイング成形、キャスト成形、ディッピング成形等の公知の方法により成形することで得られる。
本実施形態に係る樹脂成形体の用途は特に制限されないが、例えば、家電製品や事務機器などの筐体又はそれらの各種部品、ラッピングフィルム、CD−ROMやDVDなどの収納ケース、食器類、食品トレイ、飲料ボトル、薬品ラップ材、電線、ケーブル、自動車車両、船舶、航空機、鉄道車両、建築材料、電子機器やプリント基板等に、火災などの熱による災害から保護する目的で使用される。
ここで、図1は、本実施形態に係る樹脂成形体を用いて構成された筐体及び事務機器部品を備える画像形成装置の一例を示す図であり、画像形成装置を前側から見た外観斜視図である。図1の画像形成装置100は、本体装置110の前面にフロントカバー120a,120bを備えている。これらのフロントカバー120a,120bは、操作者が装置内を操作できるよう開閉可能となっている。これにより、操作者は、トナーが消耗したときにトナーを補充したり、消耗したプロセスカートリッジを交換したり、装置内で紙詰まりが発生したときに詰まった用紙を取り除いたりすることができる。図1には、フロントカバー120a,120bが開かれた状態の装置が示されている。
本体装置110の上面には、用紙サイズや部数等の画像形成に関わる諸条件が操作者からの操作によって入力される操作パネル130、及び、読み取られる原稿が配置されるコピーガラス132が設けられている。また、本体装置110は、その上部に、コピーガラス132上に原稿を自動的に搬送することができる自動原稿搬送装置134を備えている。更に、本体装置110は、コピーガラス132上に配置された原稿画像を走査して、その原稿画像を表わす画像データを得る画像読取装置を備えている。この画像読取装置によって得られた画像データは、制御部を介して画像形成ユニットに送られる。なお、画像読取装置及び制御部は、本体装置110の一部を構成する筐体150の内部に収容されている。また、画像形成ユニットは、着脱可能なプロセスカートリッジ142として筐体150に備えられている。プロセスカートリッジ142の着脱は、操作レバー144を回すことによって行われる。
本体装置110の筐体150には、トナー収容部146が取り付けられており、トナー供給口148からトナーを補充される。トナー収容部146に収容されたトナーは現像装置に供給されるようになっている。
一方、本体装置110の下部には、用紙収納カセット140a,140b,140cが備えられている。また、本体装置110には、一対のローラで構成される搬送ローラが装置内に複数個配列されることによって、用紙収納カセットの用紙が上部にある画像形成ユニットまで搬送される搬送経路が形成されている。なお、各用紙収納カセットの用紙は、搬送経路の端部近傍に配置された用紙取出し機構によって1枚ずつ取り出されて、搬送経路へと送り出される。また、本体装置110の側面には、手差しの用紙トレイ136が備えられており、必要に応じてここからも用紙を供給される。
画像形成ユニットによって画像が形成された用紙は、本体装置110の一部を構成する筐体152によって支持された相互に当接する2個の定着ロールの間に順次移送された後、本体装置110の外部に排紙される。本体装置110には、用紙トレイ136が設けられている側と反対側に排出トレイ138が複数備えられており、これらのトレイに画像形成後の用紙が排出される。
画像形成装置100において、フロントカバー120a,120bは、開閉時の応力及び衝撃、画像形成時の振動、画像形成装置内で発生する熱などの負荷を多く受ける。また、プロセスカートリッジ142は、着脱の衝撃、画像形成時の振動、画像形成装置内で発生する熱などの負荷を多く受ける。また、筐体150及び筐体152は、画像形成時の振動、画像形成装置内で発生する熱などの負荷を多く受ける。そのため、本実施形態に係る樹脂成形体は、画像形成装置100のフロントカバー120a,120b、プロセスカートリッジ142の外装、筐体150、及び筐体152として用いられるのが好適である。
以下、実施例及び比較例に基づいて本実施形態をより具体的に説明するが、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
1000mlのガラスフラスコに攪拌子を入れ、重量平均分子量20000のポリ(4−ビニルフェノール)を10g導入した後、容器内を窒素で置換した。そこに、脱水したテトラヒドロフラン300ml及び脱水したトリエチルアミン12mlをそれぞれ加えてポリ(4−ビニルフェノール)を溶解した。次に、系内をアイスバスで冷やしながら10mlのクロロギ酸フェニルエステルをゆっくりと加えた。その後、室温で6時間攪拌し、メタノール10mlを投入することにより反応を停止した。反応溶液を多量のメタノール中に投入することでポリマーを再沈させ、ろ過により回収し、さらにメタノールで数回洗浄した。これにより、下記式(2)で表される繰り返し単位を有する重量平均分子量60000の化合物(ポリマー)Aを15g得た。
Figure 2009084512

次に、得られた化合物A10gを酢酸エチル20mlに溶解した。この溶液を、炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製、商品名:ルミナス、体積平均粒子径100nm)40質量%の水分散液2.5gと、20質量%食塩水溶液50mlとの混合水溶液に添加し、攪拌懸濁を1時間行った後、液温を80℃に加熱して脱溶媒を行うことで、化合物Aを粒子化するとともに、その表面を炭酸カルシウムで被覆した。その後、ろ過回収し、蒸留水で洗浄した後、真空乾燥を行うことで、目的の難燃性粒子A(体積平均粒子径:4μm、炭酸カルシウム含有量:10質量%)を得た。
次に、得られた難燃性粒子A50質量部を、ABS樹脂(商品名:AT−05、日本A&L社製)100質量部に添加し、二軸押出し機を用いて180℃で溶融混合した後、200℃でプレスにより溶融成形し、UL−94燃焼試験用試験片(幅13mm、長さ125mm、厚さ2.0mm)を作製した。
[実施例2]
1000mlのガラスフラスコに攪拌子を入れ、重量平均分子量5000のポリ(4−ビニルフェノール)を10g導入した後、容器内を窒素で置換した。そこに、脱水したテトラヒドロフラン300ml及び脱水したトリエチルアミン12mlをそれぞれ加えてポリ(4−ビニルフェノール)を溶解した。次に、系内をアイスバスで冷やしながら10mlのクロロギ酸フェニルエステルをゆっくりと加えた。その後、室温で6時間攪拌し、メタノール20mlを投入することにより反応を停止した。反応溶液を多量のメタノール中に投入することでポリマーを再沈させ、ろ過により回収し、さらにメタノールで数回洗浄した。これにより、上記式(2)で表される繰り返し単位を有する重量平均分子量8000の化合物(ポリマー)Bを15g得た。
化合物Aに代えて、上記化合物Bを用いたこと以外は実施例1と同様にして、難燃性粒子B(体積平均粒子径:4μm、炭酸カルシウム含有量:10質量%)、及び、UL−94燃焼試験用試験片(幅13mm、長さ125mm、厚さ2.0mm)を作製した。
[実施例3]
化合物Aにリン系難燃剤であるPX−200(大八化学工業社製)を化合物Aに対して10重量%添加した以外は実施例1と同様にして、難燃性微粒子C(体積平均粒子径:4μm、炭酸カルシウム含有量:10質量%)、及び、UL−94燃焼試験用試験片(幅13mm、長さ125mm、厚さ2.0mm)を作製した。
[実施例4]
炭酸カルシウムに代えて、乳化重合で作製したポリスチレン架橋粒子(粒径:120nm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、難燃性粒子D(体積平均粒子径:4μm、ポリスチレン架橋粒子含有量:10質量%)、及び、UL−94燃焼試験用試験片(幅13mm、長さ125mm、厚さ2.0mm)を作製した。
[比較例1]
実施例1と同様の手順で化合物Aを作製した。得られた化合物A50質量部を、ABS樹脂(商品名:AT−05、日本A&L社製)100質量部に添加し、実施例1と同様の条件で溶融混合した後、溶融成形し、UL−94燃焼試験用試験片(幅13mm、長さ125mm、厚さ2.0mm)を作製した。
[比較例2]
実施例2と同様の手順で化合物Bを作製した。得られた化合物B50質量部を、ABS樹脂(商品名:AT−05、日本A&L社製)100質量部に添加し、実施例1と同様の条件で溶融混合した後、溶融成形し、UL−94燃焼試験用試験片(幅13mm、長さ125mm、厚さ2.0mm)を作製した。
[比較例3]
炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製、商品名:ルミナス、体積平均粒子径100nm)50質量部を、ABS樹脂(商品名:AT−05、日本A&L社製)100質量部に添加し、実施例1と同様の条件で溶融混合した後、溶融成形し、UL−94燃焼試験用試験片(幅13mm、長さ125mm、厚さ2.0mm)を作製した。
<残存率の測定>
難燃性粒子A〜B、及び、化合物(ポリマー)A〜Bの熱重量分析(TGA)を下記のように行った。すなわち、セイコー社製TGA−DTA2000S(商品名)を用いて、窒素気流下、20℃/minの昇温速度で室温から600℃まで昇温し、600℃における残存率を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2009084512

<難燃性の評価>
上記UL−94燃焼試験用試験片を用いて、UL−94の垂直燃焼試験を行い、UL−94規格の判定基準に従って、V−0、V−1、V−2及び燃焼の4つのランクで判定した。その結果を表2に示す。
<機械的強度(シャルピー耐衝撃強度)の評価>
上記UL−94燃焼試験用試験片について、JIS K7111に従ってシャルピー衝撃強さの測定を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2009084512

本発明の難燃性粒子の一実施形態を示す外観図である。 本発明の樹脂成形体の一実施形態に係る筐体を備える画像形成装置を示す外観斜視図である。
符号の説明
2…粒子、4…被覆用粒子、10…難燃性粒子、100…画像形成装置、110…本体装置、120a,b…フロントカバー、142…プロセスカートリッジ、150,152…筐体。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表される構造を有する化合物を含有してなる粒子と、該粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆用粒子と、を備える難燃性粒子。
    −A(−O−CO−O−Ar) …(1)
    [式中、Aは置換もしくは未置換の芳香族基を示し、Arは置換もしくは未置換のフェニル基を示し、mは1〜3の整数を示す。]
  2. 前記一般式(1)で表される構造を有する化合物を含有してなる粒子が、更にリン系難燃剤、チッソ系難燃剤からなる群より選択される少なくとも一種の難燃剤を含有してなるものである、請求項1記載の難燃性粒子。
  3. 前記被覆用粒子が、無機系微粒子、有機系微粒子及び金属微粒子からなる群より選択される少なくとも一種を含むものである、請求項1又は2記載の難燃性粒子。
  4. 体積平均粒子径が5μm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の難燃性粒子。
  5. 樹脂と、請求項1〜4のいずれか一項に記載の難燃性粒子と、を含有する樹脂組成物。
  6. 樹脂と、請求項1〜4のいずれか一項に記載の難燃性粒子と、を含有する樹脂成形体。
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