JPH1067821A - フルオロゴム、それの製造方法および使用、並びにフルオロゴムの成形品および/または被膜を製造する方法 - Google Patents

フルオロゴム、それの製造方法および使用、並びにフルオロゴムの成形品および/または被膜を製造する方法

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JPH1067821A
JPH1067821A JP9157361A JP15736197A JPH1067821A JP H1067821 A JPH1067821 A JP H1067821A JP 9157361 A JP9157361 A JP 9157361A JP 15736197 A JP15736197 A JP 15736197A JP H1067821 A JPH1067821 A JP H1067821A
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ラルフ・クリユガー
Juergen Dipl Chem Dr Ackermann
ユルゲン・アツカーマン
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デイーター・ブロベル
Helmut Dipl Chem D Steinberger
ヘルムート・シユタインベルガー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は新規なフルオロゴム、それの製造方
法および使用、並びにフルオロゴムの成形品および/ま
たは被膜を製造する方法に関する。 【解決手段】 本発明はフルオロゴムを提供し、このフ
ルオロゴムに、a)フッ化ビニリデンおよび任意にさら
なるフッ素含有モノマー類および/またはフッ素を含ま
ないモノマー類とb)ジヨードメタン、1,2−ジヨー
ド−1,1−ジフルオロエタン、1−ヨード−2−ブロ
モ−1,1−ジフルオロエタン、1−ブロモ−2−ヨー
ド−1,1−ジフルオロエタンおよび1,2−ジブロモ
−1,1−ジフルオロエタンから成る群の少なくとも1
種の化合物から作られていて末端基の少なくとも80%
が式−CH2−X[式中、X=Brおよび/またはI]
で表されるポリマーを含め、ここで、該フルオロゴムの
ポリマーはヨウ素および/または臭素をポリマーの1−
5重量%の量で含み、100℃でω=6.3秒-1におい
て0.01−30kPa.sのコンプレックス粘度を示
し、かつ40℃における粘度と100℃における粘度の
商として計算して3−250の温度指数を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は新規なフルオロゴム(fluor
orubber)、それの製造方法および使用、並びに
フルオロゴムの成形品および/または被膜(coati
ngs)を製造する方法に関する。
【0002】ゴム産業では、一般に、使用するゴムの加
工性、特に流動特性に関する加工性を向上させることが
望まれている。ゴムの粘度が低くなればなるほど、加工
技術がより簡単になり、生産性が向上し、従って消耗が
低くなる。このような面は特にフルオロゴムにとって非
常に重要である、と言うのは、フルオロゴムは高価なゴ
ムでありそしてそれの加工をゴム産業で用いられている
射出成形機で完全に行うのは不可能であるからである。
【0003】>60のムーニー粘度(120℃における
ML1+10)を示すフルオロゴムは、一般に、圧縮成形ま
たはトランスファー成形(transfer moul
ding)方法でのみ加工可能である。≦60のムーニ
ー粘度を示すフルオロゴムは、勿論、特殊な射出成形機
を用いれば加工可能であるが、これは長いサイクル時間
を要しかつまた廃棄物(フラッシュアウト(flash
−out))がかなりの量で生じる。
【0004】この原理に従って、プレス成形品に加工可
能な20−60ムーニー単位のムーニー粘度(120℃
におけるML1+10)を示すゴムは公知である。しかしな
がら、このようなゴムが示す機械的ゴム特性はまだむし
ろ劣っている(P. Ferrandez,St. Bowers, Gummi Fasern
Kunstst. 48 (1995) 626-633)。
【0005】更に、ゴム、特にフルオロゴムの場合、粘
度を下げようとして分子量を低くすると急速に加硫特性
の悪化、特に引張り強度の悪化がもたらされる。満足さ
れる特性プロファイルを有する液状のフルオロゴムは知
られていない。
【0006】加うるに、今日でもまだ数多くの混合物で
貯蔵安定性が問題になっている。例えば、米国特許第4
361678号に記述されている低分子量のフルオロゴ
ム[1から30重量%のヨウ素含有量を有し、Rf/I
x(Rfはパーフルオロカーボン、パーフルオロクロロ
カーボンまたはフルオロクロロヒドロカーボン基であ
る)型の分子量調節剤を含有する]は貯蔵時に安定性を
示さない。このように貯蔵安定性が不足していること
は、恐らくは、その調節剤に入っているヨウ素原子が、
フッ素原子を少なくとも1個含む炭素原子、好適にはパ
ーフルオロカーボン残基に結合し、従って結果として生
じる末端基の少なくとも半分が構造−Rf−I、例えば
−CF2−Iなどで表されると言ったことによるもので
あろう。このような基に存在するヨウ素−炭素結合は特
に不安定であり、ヨウ素の脱離が熱または光の作用下で
非常に容易に起こり得る。従って、ヨウ素含有量が高い
フルオロポリマー類を取り扱うのは非常に困難である。
加うるに、架橋の目的で反応性基を与えると、反応があ
まりにも早く起こる可能性があり、従って結果として生
じるポリマー基が再化合する可能性がある。また、その
ようなポリマー類から作られた架橋成形品が示す老化特
性は劣っている;V. Arcella 他, Kautsch. Gummi, Kun
stst. 44 (1991) 833-837 参照。
【0007】ヨウ素または臭素原子をCH2基上に少な
くとも1個含む調節剤、例えば特開昭60 221 4
09号および米国特許第4,501,869号などに記
述されている調節剤は、米国特許第5,231,154
号に従い、重合速度を非常に遅くすると言った欠点を有
する。このような調節剤は、今までのところ、高い分子
量および/または低いヨウ素含有量を有するフルオロゴ
ムの製造でのみ用いられてきた。
【0008】従って、少なくとも僅かに高い温度(60
−120℃)でポンプ輸送可能で通常の熱可塑材加工機
で加工可能な液状のフルオロゴムが求められていた。加
うるに、このような液状フルオロゴムは貯蔵時に安定性
を示しかつ容易に架橋し得るべきであり、また結果とし
て生じるゴム製品は、機械的特性が良好であるばかりで
なく通常の固体状フルオロゴムが示す老化特性に非常に
近い老化特性を示すべきである。
【0009】従って、本発明の目的は、このような特性
プロファイルを示すフルオロゴムを提供することであっ
た。
【0010】ここに、必須成分であるフッ化ビニリデン
とジヨードメタン、1,2−ジヨード−1,1−ジフル
オロエタン、1−ヨード−2−ブロモ−1,1−ジフル
オロエタン、1−ブロモ−2−ヨード−1,1−ジフル
オロエタンおよび/または1,2−ジブロモ−1,1−
ジフルオロエタンから成る群の少なくとも1種の化合物
から作られていて式−CH2−X[式中、X=Brおよ
び/またはヨウ素]で表される末端基を特定比率で含む
ばかりでなくヨウ素および/または臭素の含有量が1−
5重量%でありかつ特定の粘度を示すフルオロゴムを用
いると上記目的が達成されることを見い出した。
【0011】従って、本発明は、a)フッ化ビニリデン
および任意にさらなるフッ素含有モノマー類および/ま
たはフッ素を含まないモノマー類とb)ジヨードメタ
ン、1,2−ジヨード−1,1−ジフルオロエタン、1
−ヨード−2−ブロモ−1,1−ジフルオロエタン、1
−ブロモ−2−ヨード−1,1−ジフルオロエタンおよ
び/または1,2−ジブロモ−1,1−ジフルオロエタ
ンから成る群の少なくとも1種の化合物から作られてい
て末端基の少なくとも80%が式−CH2−X[式中、
X=Brおよび/またはI]で表されるフルオロゴムで
あってヨウ素および/または臭素を1−5重量%、好適
には1から4重量%、より好適には2から3重量%の量
で含みそして100℃でω=6.3秒-1において0.0
1−30kPa.sのコンプレックス粘度(compl
ex viscosity)を示しかつ40℃における
粘度と100℃における粘度の商として計算して3−2
50の温度指数(temperature inde
x)を有するフルオロゴムを提供する。
【0012】本発明の文脈において、フッ素含有モノマ
ー類は、好適には、フッ素以外に水素および/または塩
素を含んでいてもよく任意に置換されていてもよいフッ
素置換エチレン類、例えばフッ化ビニリデン、テトラフ
ルオロエチレンおよびクロロトリフルオロエチレンな
ど、炭素原子数が2から8のフッ素置換1−アルケン
類、例えばヘキサフルオロプロペン、3,3,3−トリ
フルオロプロペン、クロロペンタフルオロプロペン、ペ
ンタフルオロペンテン、ヘキサフルオロイソブテンな
ど、および/または式CF2=CF−O−X[式中、X
=C1−C3−パーフルオロアルキルまたは(CF2−C
FY−O)n−RFであり、ここで、n=1−4、Y=F
またはCF3、そしてRF=C1−C3−パーフルオロアル
キル]で表される完全フッ素置換ビニルエーテル類など
である。
【0013】本発明の文脈において、フッ素を含まない
モノマー類は、好適にはエチレン、プロペン、イソブテ
ンまたはビニルエステル、例えば酢酸ビニルなどであ
る。
【0014】本発明に従うフルオロゴムにおける成分
a)は、好適には、フッ化ビニリデンとさらなるフッ素
含有モノマー類および/またはフッ素を含まないモノマ
ー類の混合物である。
【0015】特に好適なものは、フッ化ビニリデンとヘ
キサフルオロプロペンと任意にテトラフルオロエチレン
および/または完全フッ素置換ビニルエーテル類、例え
ばパーフルオロ−(メチルビニルエーテル)などの組み
合わせである。
【0016】化合物b)は、好適にはジヨードメタンで
ある。
【0017】化合物b)は容易に入手可能であり、例え
ばフッ化ビニリデンにハロゲンまたはハロゲン間化合物
を付加させることなどで入手可能である。
【0018】好適には、末端基の90%以上が式−CH
2X[式中、X=ヨウ素または臭素]で表される。数平
均分子量Mnは、好適には30000から3000g/
モル、より好適には20000から5000g/モル、
最も好適には13000−6000g/モルである。
【0019】本発明に従うフルオロゴムは、19F分光法
および1H−NMR分光法で示されるように、式−CF2
−Iまたは>CF−Iで表される基(このヨウ素は熱ま
たは光の作用下で容易に脱離し得る)を全く含まない。
【0020】本発明の好適な態様では、本発明に従うフ
ルオロゴムに充填材、例えばカーボンブラック、ケイ
酸、TiO2などを添加し(充填材含有混合物)そして
/または架橋剤、即ち触媒および共架橋剤、例えば有機
パーオキサイドおよびイソシアヌール酸トリアリル(例
えば米国特許第5,032,655号参照)またはA.
L.LugothetisがPolym.Sci.、1
4巻(1989)、251−296で記述している如き
ビスアミン類/ビスフェノール類(相移動触媒および金
属酸化物と組み合わせて)などを添加する(任意に充填
材を含有していてもよい架橋性混合物)。
【0021】本発明に従うフルオロゴムまたはそれから
調製した充填材含有混合物は、室温ではまだ公知固体状
ゴムの粘ちょう度に類似した粘ちょう度を示す、即ち比
較的高い粘度を示すが、温度を高くすると急激な粘度低
下を示す。本フルオロゴムは、60℃から120℃の範
囲の温度において、液状に準じた粘ちょう度を示す。V
OR−Meltタイプ(サイクルフレクエンシーω=
6.3秒-1)のBohlinレオメーターで測定したコ
ンプレックス粘度は、好適には下記の特徴的範囲内にあ
る(各場合ともkPa.sで表す)。
【0022】
【表1】
【0023】従って、40℃における粘度と100℃に
おける粘度の商として計算した温度指数(temper
ature index)は、好適には、フルオロゴム
の場合3から250でありそして充填材含有フルオロゴ
ム(充填材含有混合物)の場合3から300である。
【0024】本発明の1つの態様では、本発明に従うフ
ルオロゴムを架橋させてゴム弾性を示す成形品を製造す
る。これを、好適には、放射線またはパーオキサイド
(フリーラジカル機構による)で行う。更に、好適に
は、充填材含有混合物か或はまた任意に充填材を含有し
ていてもよい架橋性混合物を放射線またはパーオキサイ
ドで架橋させてゴム弾性を示す成形品を製造することも
可能である。
【0025】本発明はまた本発明に従うフルオロゴムの
製造方法も提供し、ここでは、a)フッ化ビニリデンを
任意にさらなるフッ素含有モノマーまたはフッ素を含ま
ないモノマーと一緒に、フリーラジカル機構で、b)ジ
ヨードメタン、1,2−ジヨード−1,1−ジフルオロ
エタン、1−ヨード−2−ブロモ−1,1−ジフルオロ
エタン、1−ブロモ−2−ヨード−1,1−ジフルオロ
エタンおよび/または1,2−ジブロモ−1,1−ジフ
ルオロエタンから成る群の少なくとも1種のヨウ素含有
および/または臭素含有化合物の存在下、および開始剤
および/またはさらなる助剤、好適には酸化還元開始剤
系の存在下、0℃−70℃、好適には0℃−60℃の温
度で重合させる。
【0026】この重合は溶液、懸濁液またはエマルジョ
ン中で実施可能であるが、好適には酸化還元開始剤存在
下の水エマルジョン中で実施する。
【0027】成分b)の量は、反応させるべきフルオロ
モノマー類の重量を基準にして少なくとも1−5重量%
である。
【0028】溶液重合の場合、媒体として、低い連鎖移
動定数を示す溶媒、例えばヘキサフルオロシクロペンタ
ン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロ(トリブチル
アミン)またはトリクロロトリフルオロエタンなどが使
用可能である。
【0029】使用可能な開始剤には、好適には該モノマ
ーまたは溶媒に可溶で任意にフッ素置換されていてもよ
い有機パーオキサイド類、例えば過トリメチル酢酸t−
ブチル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネートまた
はトリフルオロアセチルパーオキサイドなど、或はアゾ
化合物、例えばアゾ−ビス(イソブチロニトリル)また
はアゾ−ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)など
が含まれる。
【0030】水エマルジョン重合の場合、この分散液を
安定化させる助剤として、好適にはフッ素置換乳化剤、
例えば水溶性C6−C12−パーフルオロカルボン酸塩ま
たはパーフルオロスルホン酸塩などを0.05から2重
量%の濃度で添加する。ここでは、例としてパーフルオ
ロカプリル酸のナトリウム塩もしくはアンモニウム塩お
よびパーフルオロオクチルスルホン酸のリチウム塩など
を挙げることができる。
【0031】また、開始剤として、無機過酸化物、例え
ばパーオキシピロ硫酸塩、過ホウ酸塩、過炭酸塩など
を、一般にカリウム塩、ナトリウム塩またはアンモニウ
ム塩の形態で、好適には還元剤と組み合わせて使用する
ことも可能である。適切な還元剤には、硫黄化合物、例
えば亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムまたはホ
ルムアミジンスルフィン酸ナトリウムなどばかりでな
く、有機還元剤、例えばアスコルビン酸など、金属塩、
例えば鉄(II)塩またはコバルト(II)塩など、有
機金属化合物などが含まれる。好適な酸化還元開始剤系
は、酸化状態が≧3の少なくとも1種のマンガン化合物
と任意に還元剤、例えばカルボン酸、ジカルボン酸、多
価アルコール類およびヒドロキシカルボン酸などを含む
系である。
【0032】本発明に従うフルオロゴムはバッチ様式で
製造可能であるが、好適には半連続または連続方法で製
造を行う。
【0033】この重合を、反応槽の充填率、温度および
モノマー量に応じて樹立される自然発生的圧力下で実施
する。
【0034】本発明は、更に、本発明に従うフルオロゴ
ムを被膜の製造で用いるか或はヨウ素または臭素末端基
を好適には他の反応性基で置き換えるポリマー類似反応
(polymer−analogous reacti
ons)で用いる使用も提供する。また、充填材含有混
合物または任意に充填材が入っていてもよい架橋性混合
物も、被膜の製造、またはヨウ素または臭素基を求核置
換もしくはフリーラジカル置換によって他の反応性基で
置き換えるポリマー類似反応で使用可能である。
【0035】好適には、上記ヨウ素および臭素基を、第
一級もしくは第二級アミノ基、アリルまたはビニル基を
含むか或はアルキル化可能芳香族基を含む化合物と反応
させることで、これらの置換を行う。
【0036】本発明はまたフルオロゴム成形品および/
または被膜を製造する方法も提供し、ここでは、40℃
/100℃における粘度温度指数が3から250である
フルオロゴムを加圧下、好適には20から200バール
の圧力下、40から250℃の温度で射出して、100
から250℃、好適には120℃から200℃に加熱さ
れている鋳型の中に入れることで成形して、インサイチ
ューで架橋させる。
【0037】この射出成形を通常の熱可塑材射出成形機
またはプランジャー型供給機、例えばUllmann、
11巻(1960)、63頁に記述されている如き機械
を用いて実施する。好適には、本フルオロゴムを40℃
から250℃に加熱して、熱可塑材射出成形機またはプ
ランジャー型供給機に供給する。加熱供給機および移送
機、好適には加熱スクープ型ピストンポンプが、この目
的で用いるに特に適切である。
【0038】フルオロゴムとして、好適には、本発明に
従うフルオロゴムまたは本発明に従う複数のフルオロゴ
ムから成る混合物を用いる。
【0039】また、充填材含有混合物または任意に充填
材が入っていてもよい架橋性混合物を使用することも可
能である。
【0040】このように流動性が向上していることか
ら、架橋用化合物または架橋を活性化/開始させる化合
物、例えば高い反応速度を示すパーオキサイド類、塩基
または開始剤などを用いることが可能になる。これらは
100℃で1から20分の半減期を示し、レオメーター
においてせん断モジュラス(shear modulu
s)の50%上昇(t50)をもたらすと言った架橋挙
動を示す。
【0041】本フルオロゴムは、例えば100℃から2
50℃に加熱されている鋳型内で、反応性基としての末
端ヨウ素または臭素原子を通して直接架橋し得る。この
ような架橋は、ラジカルを発生する物質、例えば有機パ
ーオキサイド類を用いた通常のフリーラジカル方法で
か、或は末端ヨウ素を例えば多官能アミン類などで求核
置換することによって実施可能である。
【0042】更にまた末端ヨウ素原子を他の反応性基で
置換した後に架橋を起こさせることも可能である。この
目的で、例えば求核置換反応、例えばアミノ化または鹸
化などが使用可能である。例えば酢酸アリルをラジカル
付加させた後にそれを除去することなどで、末端C−C
二重結合を導入することも可能である。
【0043】本発明に従うフルオロゴムは、有利に液状
ゴム技術を用いて架橋成形品または被膜に変換可能であ
ることを特徴とする。
【0044】共有結合で架橋させたエラストマー類で今
までに良好な流動性と高い架橋率の組み合わせを得るこ
とができたのは、エラストマー成形品を製造する時のサ
イクル時間が短くなるように液状のシリコンゴムを用い
た場合のみであった。
【0045】
【実施例】実施例1 容量が36 lのオートクレーブに脱イオン水を25.
2kgおよびパーフルオロオクチルスルホン酸リチウム
を60.2g入れた。この混合物にしゅう酸二水化物を
40gおよびジヨードメタン(DIM)(Merck)
を31g溶解させたが、このオートクレーブの水系内容
物のpHは3.2であった。このオートクレーブを閉
じ、各場合とも排気に続いて窒素を3バールの圧力下で
仕込んで各場合とも10分間ゆっくりと撹拌する操作を
4回行った。この排気を行ったオートクレーブにフッ化
ビニリデン(VDF)を269gおよびヘキサフルオロ
プロペン(HFP)を368g加えた後、その反応混合
物を撹拌しながら25℃に加熱した。この温度を達成し
た後のオートクレーブの内圧は9.4バールであった。
過マンガン酸カリウムが20g/l入っている水溶液を
53ml添加することで重合を開始させた。次に、この
初期添加の後直ちに上記過マンガン酸カリウム溶液を継
続して39ml/時の割合で更に添加した。圧力が降下
することで示されるように、26分後に重合が始まっ
た。この重合中、オートクレーブの内圧を9.4±0.
2バールで一定に維持するように、フッ化ビニリデンが
60重量%でヘキサフルオロプロペンが40重量%のモ
ノマー混合物を加圧下で送り込んだ。また、モノマーが
200g変換する毎に、1,1,2−トリクロロ−1,
2,2−トリフルオロエタンに入っているジヨードメタ
ン溶液(100g/l)を30mlづつ加えた。このよ
うにして15時間に渡る反応時間の間にポンプ輸送され
たフッ化ビニリデンは全体で944gであり、ヘキサフ
ルオロプロペンは全体で622gであり、そしてジヨー
ドメタン(DIM)は全体で45gであった。過マンガ
ン酸塩の添加を停止することで重合を終結させ、圧力を
解放して排気を行うことで未反応のモノマー混合物を反
応槽から除去した後、オートクレーブ内に残存する内容
物を冷却した。このラテックスを凍結して凝固させ、洗
浄し、真空乾燥キャビネットに入れて50℃で24時間
乾燥させることにより、柔らかなゴム状コポリマーを1
340g単離した。
【0046】19F−NMR分析で測定したコポリマー組
成は下記の通りであった:19.8モル%がヘキサフル
オロプロペンで80.2モル%がフッ化ビニリデン。化
学シフト(溶媒:アセトン、標準:CFCl3)に関し
て、−38...−39ppmの所の領域にCH2
2 −I基のシグナルは全く観察されず、また−70か
ら−80ppmの範囲の領域(これは配列CF2−CF
I(CF3 )に起因し得る)にも新しいシグナルが全く
見られなかった。その代わりに、−108.1と−11
1.8ppmの所に新しいシグナルが2つ現れ、これら
は配列−CH2CF2 −CH2−Iおよび−CH2CF
2 −CH2−CH2−Iに起因する。
【0047】このポリマーを元素分析で測定した時のヨ
ウ素含有量は2.7重量%であった。35℃のメチルエ
チルケトン中で測定したStaudinger指数
(η)は0.12dl/gであった。数平均分子量(膜
浸透圧法)は10000g/モルであった。VOR M
ELTタイプのBohlinレオメーターを用いてコン
プレックス粘度をいろいろな温度で測定した(表1)。
【0048】実施例2−3 実施例1に記述したのと同様な様式で重合を実施した
が、ここでは、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロ
ペンとジヨードメタン(DIM)を以下に示す量で15
時間以内に添加した。
【0049】
【表2】
【0050】19F−NMRスペクトルで、実施例1に記
述したのと同様に、−CF2−I配列の存在を示す証拠
は全く確認されなかった。
【0051】実施例4−6 実施例1−3で得たフルオロゴム100重量部にカーボ
ンブラックMT N990を30重量部、水酸化カルシ
ウムを3重量部、Perkalink(商標)301/
50(不活性充填材にイソシアヌール酸トリアリルが5
0%入っている)を3重量部、そしてLuperco
(商標)101 XL−45(不活性充填材に2,5−
ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−ヘ
キサンが45%入っている)を3重量部添加することで
架橋性混合物を調製した。このコンパンドのサンプルを
上記パーオキサイドを添加する前に採取し、そしてこれ
を用いて、実施例1のフルオロゴムの場合と同様にコン
プレックス粘度を測定した。表1を参照のこと。
【0052】
【表3】
【0053】架橋挙動を測定する目的で、Monsan
toレオメーターのタイプMDR2000 Eを用いて
パーオキサイド含有混合物を170℃で試験した(測定
時間30分間)。
【0054】
【表4】
【0055】上記混合物を鋳型(板の場合1x10x1
0mmで、筒状の場合6x70mm)に入れて加圧加硫
を200バール下170℃で30分間受けさせた後、後
加硫を循環空気オーブン内で受けさせた(160℃で1
時間、170℃で1時間、180℃で2時間、そして2
30℃で20時間)。この加硫成形品が示す引張り/伸
び特性を、熱風老化(72時間/275℃)を受けさせ
る前と後、油老化(160℃のBP MK 4437中
で5x94時間)を受けさせた後、および圧縮歪み(C
S)(70時間/200℃、DIN 53 517、試
験体I)を受けさせた後に測定した;表2。
【0056】
【表5】
【0057】これらの値は、実施例1、3および4のフ
ルオロゴムの初期分子量は低いにも拘らずそれらを架橋
させると優れた老化特性を示す架橋成形品を得ることが
できることを示している。
【0058】実施例7 フッ化ビニリデンを476gおよびヘキサフルオロプロ
ペンを671g用いる以外は実施例1の様式と同様な様
式で重合を実施する。最初に行き渡った圧力は15.9
バールであった。その後、下記を以下の量で12時間以
内に添加した: VDF [g] 800 HFP [g] 530 DIM [g] 45 生成物の収量 [kg] 1.24 結果として生じたコポリマーのヨウ素含有量は4.0重
量%であった。35℃のN,N−ジメチルアセトアミド
(+8.7gのLiBr)中で測定したStaudin
ger指数[η]は0.11dl/gであった。
【0059】実施例8 実施例7で得たフルオロゴム100重量部に、実施例4
−6に記述したのと同様な様式で、カーボンブラックM
T N 990を30重量部、水酸化カルシウムを3重
量部、Perkalink 301/50(不活性充填
材にイソシアヌール酸トリアリルが50%入っている)
を10重量部、そしてLuperco101 XL(不
活性充填材に2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)−ヘキサンが45%入っている)を3
重量部添加した。
【0060】架橋挙動を測定する目的で、Monsan
toレオメーターのタイプMDR2000 Eを用いて
パーオキサイド含有混合物を170℃で試験した(測定
時間30分間)、表3。
【0061】比較実施例1 容量が4.1 lのオートクレーブに脱イオン水を2.
78kgおよびパーフルオロオクチルスルホン酸リチウ
ムを4.5g入れた。次に、このオートクレーブに1,
4−ジヨードパーフルオロブタン(Fluoro−ch
em Ltd.)(前以てチオ硫酸ナトリウム水溶液と
一緒に振とうすることで精製しておいたもの)を40g
加えた。このオートクレーブを閉じ、各場合とも排気に
続いて窒素を3バールの圧力下で仕込んで10分間ゆっ
くりと撹拌する操作を4回行った。
【0062】この排気を行ったオートクレーブにフッ化
ビニリデンを27gおよびヘキサフルオロプロペンを5
3g加えた後、その反応混合物を撹拌しながら80℃に
加熱した。この温度を達成した後のオートクレーブの内
圧は15バールであった。2.8gのパーオキシピロ硫
酸アンモニウムを20gの水に溶解させて添加すること
により、重合を開始させた。7分後に重合が始まり、こ
れは圧力が降下することで示された。この重合中、オー
トクレーブの内圧を17±0.2バールで一定に維持す
るように、フッ化ビニリデンが60%でヘキサフルオロ
プロペンが40%のモノマー混合物を加圧下で送り込ん
だ。このようにして次の6時間に渡る反応時間の間に添
加したフッ化ビニリデンは全体で93gでヘキサフルオ
ロプロペンは全体で216gであった。反応槽の内容物
を冷却して重合を終結させ、圧力を解放して反応槽の排
気を行うことで未反応のモノマー混合物を除去した。こ
のラテックスを6%の塩化カルシウム溶液に撹拌しなが
ら入れることで凝固させ、水で洗浄し、真空乾燥キャビ
ネットに入れて50℃で24時間乾燥させることによ
り、柔らかなゴム状コポリマーを280g得た。
【0063】19F−NMR分析で測定したコポリマー組
成は下記の通りであった:17.3モル%がヘキサフル
オロプロペンで80.5モル%がフッ化ビニリデンで
2.2モル%が(CF24単位。0−38ppmの所に
シグナル(溶媒:アセトン、標準:CFCl3)を確認
したが、これは−CH2CF2 −I基に起因し、そして
これはヨウ素が約1.2モル%(1.9重量%)である
ことに相当する。配列−CF2−CF2−CF2CF2
I(−59...−60ppm)を検出することはでき
なかった。元素分析で測定したヨウ素含有量は4.8重
量%であった。このことは、末端ヨウ素原子の約40%
がCF2基に結合していることを意味する。35℃の
N,N−ジメチルアセトアミド(+8.7gのLiB
r)中で測定したStaudinger指数(η)は
0.07dl/gであった。
【0064】実施例7で得た生成物および比較実施例1
で得た生成物各々をガラスフラスコに入れて、この生成
物の上に窒素を穏やかに流しながら100℃に4時間加
熱した。実施例7で得た非常に淡い黄色生成物はそれの
色を保持していたが、比較実施例1で得た生成物(粗状
態では無色であった)は褐色に変化した。
【0065】比較実施例2 架橋挙動を検査する目的で、比較実施例1で得たゴムか
ら混合物を実施例8に記述したのと同様な様式に従って
調製した。MDRレオメーター測定結果を表3に示す。
【0066】
【表6】
【0067】上記結果を比較すると、ほぼ同じ架橋密度
(ショア硬度およびs’maxを参照)において本発明
に従う生成物は比較実施例2(本発明に従わない)に比
較して有意に高い強度と破壊伸びを示すことが分かる。
【0068】比較実施例3 比較実施例1に記述したのと同様な様式であるが1,4
−ジヨードパーフルオロブタンの代わりにジヨードメタ
ンを20g添加して重合を80℃で実施した。初期圧力
を維持する目的で加圧下6時間以内に送り込んだVDF
は24gでHFPは18gのみであった。この反応混合
物の固体含有量は0.5重量%未満であり、これを単離
するのは不可能であった。
【0069】ゴムコンパンド配合および反応性調整 実施例9 排出用スクリューが備わっている容量が300 lのZ
ニーダー(例えばLindenから入手可能)に、実施
例1で得たフルオロゴムポリマーを180kg入れ、こ
のポリマーの可塑化を30℃から50℃で起こさせた
後、窒素下でカーボンブラックMT 990を5.4k
g、Ca(OH)2を5.4kg、50%TAICを
7.2kgおよびLuperco 130−XL 45
(2,5−ジメチル−2,5−(ビス−t−ブチルパー
オキシ)−ヘキシン−3)を5.4kg加えた。
【0070】この組成物を1時間に渡って均一にした
後、この組成物を上記排出用スクリュー(任意に追加的
ラム押出し加工装置を用いてもよい)に通して80℃か
ら100℃で排出させて、それで容量が20 lのドラ
ムを満たしたが、表面下の組成物はほとんど気泡を含ま
ないままであった。
【0071】加工 実施例10 実施例9に記述したのと同様な様式で満たした20 l
容量のドラムをドラム溶融装置(Nordson BM
506)に入れて密封し、この装置を加熱ラインおよ
び逆流防止バルブ(non−return valv
e)経由で射出成形機(ArburgタイプAllro
under 500−90 270 D)につなげた。
上記ドラム溶融装置で温度を約95℃に調整した後の組
成物を、加熱されている連結ラインに通して、上記射出
成形機のスクリューに送り込んだ。この射出成形機の射
出ノズルをマルチパート(multipart)鋳型に
連結したが、この鋳型は、重量が約6.2gで壁厚が1
−2mmのシーリングスリーブ(sealing sl
eeve)を製造するための鋳型である。電気加熱装置
を用いて、上記鋳型空洞部の温度を200℃に調整し
た。
【0072】始動段階後、加硫シーリングスリーブを上
記鋳型空洞部から取り出した。鋳型の充填と硬化を行う
時間は2分間であった。
【0073】実施例11 溶融顆粒装置を用いて、実施例9に記述したパーオキサ
イド含有ゴム(これの溶融温度は<5℃であった)5k
gから粒子直径サイズが4−10mmの顆粒を製造し
た。粉末供給用開口部が備わっている射出成形機(Bo
y SSV dipronioc/粉末)の上に位置さ
せたフィードホッパーに上記顆粒を仕込んだ。110℃
に加熱したスクリューで上記ゴム組成物を実施例11に
記述した鋳型の中に押し込んだ。
【0074】2成分方法:マスターバッチ+架橋剤バッ
実施例12 パーオキサイドを添加しない以外は実施例9に記述した
のと同じ様式でゴム溶融物をカーボンブラック、Ca
(OH)2およびTAICと一緒に混合した後、容量が
20 lのドラムの中に押し込んだ(=成分A)。
【0075】同時に、実施例10と同様であるがパーオ
キサイドの量を10倍多くして、70℃における粘度が
0.9kPa.sのポリマーから混合物(=成分B)を
調製した。パーオキサイドとしてTRIGONOX 2
9−40(FLEXSYS=1,1−ビス(t−ブチル
パーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサ
ン)を61kg用いた。
【0076】このゴム溶融物Bをニーダーに入れて約4
0−50℃で混合し、このニーダーから排出させてドラ
ムの中に入れた後、20℃に冷却した。
【0077】最初に述べた成分A(パーオキサイドを含
まない)を、温度が110℃のドラム溶融装置(BM
506)で、射出成形機(Arburg)の前部に取り
付けられていて加熱されている固定ミキサーに送り込ん
だ。
【0078】同時に、成分Bを、温度が70℃の2番目
のドラム溶融装置(BM 506)で、上記射出成形機
の前部に取り付けられていて加熱されている固定ミキサ
ーに送り込んだ。
【0079】このようにして送り込んだ成分AとBの比
率は9:1であった。
【0080】各場合とも約1分後、硬化したシーリング
スリーブを上記鋳型から取り出すことができた。
【0081】本発明の特徴および態様は以下のとうりで
ある。
【0082】1. フルオロゴムであって、a)フッ化
ビニリデンおよび任意にさらなるフッ素含有モノマー類
および/またはフッ素を含まないモノマー類と、b)ジ
ヨードメタン、1,2−ジヨード−1,1−ジフルオロ
エタン、1−ヨード−2−ブロモ−1,1−ジフルオロ
エタン、1−ブロモ−2−ヨード−1,1−ジフルオロ
エタンおよび1,2−ジブロモ−1,1−ジフルオロエ
タンから成る群の少なくとも1種の化合物から作られた
ポリマーを含んでいて、このポリマー中の末端基の少な
くとも80%が式−CH2−X[式中、X=Brおよび
/またはI]で表され、ここで、該フルオロゴムのポリ
マーがヨウ素および/または臭素をポリマーの1−5重
量%の量で含み、100℃でω=6.3秒-1において
0.01−30kPa.sのコンプレックス粘度を示
し、かつ40℃における粘度と100℃における粘度の
商として計算して3−250の温度指数を有するフルオ
ロゴム。
【0083】2. 化合物b)がジヨードメタンである
第1項記載のフルオロゴム。
【0084】3. 架橋してゴム弾性を示す成形品を生
じることを更に特徴とする第1項記載のフルオロゴム。
【0085】4. 上記さらなるフッ素含有モノマー類
および/またはフッ素を含まないモノマー類が、フッ素
含有モノマー類の場合、テトラフルオロエチレン、クロ
ロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、
3,3,3−トリフルオロプロペン、クロロペンタフル
オロプロペン、ヘキサフルオロイソブテンおよび/また
は式CF2=CF−O−X[式中、X=C1−C3−パー
フルオロアルキルまたは(CF2−CFY−O)n−RF
であり、ここで、n=1−4、Y=FまたはCF3、そ
してRF=C1−C3−パーフルオロアルキル]で表され
る完全フッ素置換ビニルエーテル類の群から選択される
少なくとも1種の化合物またはそれらの組み合わせであ
り、そして/またはフッ素を含まないモノマー類の場
合、エチレン、プロペン、イソブテンまたはビニルエス
テルの群から選択される少なくとも1種の化合物または
それらの組み合わせである第1項記載のフルオロゴム。
【0086】5. フルオロゴムの製造方法であって、
a)フッ化ビニリデンおよび任意にさらなるフッ素含有
モノマー類および/またはフッ素を含まないモノマー類
を、フリーラジカル機構で、b)ジヨードメタン、1,
2−ジヨード−1,1−ジフルオロエタン、1−ヨード
−2−ブロモ−1,1−ジフルオロエタン、1−ブロモ
−2−ヨード−1,1−ジフルオロエタン、1,2−ジ
ブロモ−1,1−ジフルオロエタンから成る群から選択
される少なくとも1種の化合物またはそれらの混合物の
存在下、および開始剤もしくはさらなる助剤または両方
の存在下、0℃から70℃の温度で重合させる方法。
【0087】6. 該フリーラジカル重合を酸化還元開
始剤系存在下の水エマルジョン中で実施する第5項記載
の方法。
【0088】7. 第1項のフルオロゴムを含む被膜。
【0089】8. 第1項記載のフルオロゴムのヨウ素
または臭素末端基を求核置換またはラジカル置換によっ
て他の反応性基で置き換えたポリマー類似反応物。
【0090】9. フルオロゴムの成形品および/また
は被膜を製造する方法であって、40℃/100℃にお
ける粘度温度指数が3から250であるフルオロゴムを
加圧下40から250℃の温度で射出して100から2
50℃に加熱されている鋳型の中に入れることで成形し
てその中で架橋させることを特徴とする方法。
【0091】10. 第1項記載のフルオロゴムまたは
いくつかのフルオロゴムの混合物をフルオロゴムとして
用いることを特徴とする第9項記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイーター・ブロベル ドイツ51375レーフエルクーゼン・ザール ラウターナーシユトラーセ6 (72)発明者 ヘルムート・シユタインベルガー ドイツ51375レーフエルクーゼン・ビーナ ント−ロツシ−シユトラーセ36

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フルオロゴムであって、a)フッ化ビニ
    リデンおよび任意にさらなるフッ素含有モノマー類およ
    び/またはフッ素を含まないモノマー類と、b)ジヨー
    ドメタン、1,2−ジヨード−1,1−ジフルオロエタ
    ン、1−ヨード−2−ブロモ−1,1−ジフルオロエタ
    ン、1−ブロモ−2−ヨード−1,1−ジフルオロエタ
    ンおよび1,2−ジブロモ−1,1−ジフルオロエタン
    から成る群の少なくとも1種の化合物から作られたポリ
    マーを含んでいて、このポリマー中の末端基の少なくと
    も80%が式−CH2−X[式中、X=Brおよび/ま
    たはI]で表され、ここで、該フルオロゴムのポリマー
    がヨウ素および/または臭素をポリマーの1−5重量%
    の量で含み、100℃でω=6.3秒-1において0.0
    1−30kPa.sのコンプレックス粘度を示し、かつ
    40℃における粘度と100℃における粘度の商として
    計算して3−250の温度指数を有するフルオロゴム。
  2. 【請求項2】 化合物b)がジヨードメタンである請求
    項1記載のフルオロゴム。
  3. 【請求項3】 フルオロゴムの製造方法であって、a)
    フッ化ビニリデンおよび任意にさらなるフッ素含有モノ
    マー類および/またはフッ素を含まないモノマー類を、
    フリーラジカル機構で、b)ジヨードメタン、1,2−
    ジヨード−1,1−ジフルオロエタン、1−ヨード−2
    −ブロモ−1,1−ジフルオロエタン、1−ブロモ−2
    −ヨード−1,1−ジフルオロエタン、1,2−ジブロ
    モ−1,1−ジフルオロエタンから成る群から選択され
    る少なくとも1種の化合物またはそれらの混合物の存在
    下、および開始剤もしくはさらなる助剤または両方の存
    在下、0℃から70℃の温度で重合させる方法。
  4. 【請求項4】 請求項1のフルオロゴムを含む被膜。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のフルオロゴムのヨウ素ま
    たは臭素末端基を求核置換またはラジカル置換によって
    他の反応性基で置き換えたポリマー類似反応物。
  6. 【請求項6】 フルオロゴムの成形品および/または被
    膜を製造する方法であって、40℃/100℃における
    粘度温度指数が3から250であるフルオロゴムを加圧
    下40から250℃の温度で射出して100から250
    ℃に加熱されている鋳型の中に入れることで成形してそ
    の中で架橋させることを特徴とする方法。
JP9157361A 1996-06-03 1997-06-02 フルオロゴム、それの製造方法および使用、並びにフルオロゴムの成形品および/または被膜を製造する方法 Pending JPH1067821A (ja)

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